説明

フッ素樹脂含有の艶有りアニオン型電着塗料

【課題】 塗料としての乳化安定性、貯蔵安定性や塗装作業性が良好で、塗膜の耐候性、耐食性、耐薬品性、副資材密着性に優れたアルミニウム素材に適したフッ素含有の艶有りアニオン型電着塗料を提供する。
【解決手段】 (A)酸価10〜150mgKOH/g固形分、水酸基価20〜200mgKOH/g固形分のビニル共重合体、(B)架橋剤、および水酸基含有フッ素樹脂、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート、および水酸基含有のポリアルキレンオキサイドを反応させて得られる(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を有するフッ素樹脂を含有するアニオン型艶有り電着塗料により上記課題が解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、艶有りアニオン型電着塗料に関するものである。より詳しくは耐水性、耐薬品性、耐候性に優れた塗膜を提供できることに特徴があり、アルミニウム素材の電着塗装に適用される。
【背景技術】
【0002】
陽極酸化処理したアルミニウム素材は軽量でかつ強度が強く、さらには耐食性に優れることから、ビルや住宅の窓枠、ドアー、エクステリア等の建材関係に広く使用されている。アルミニウム素材の塗装には、ワンコートで仕上がり性の良いアニオン型電着塗料が一般的に使用されている。そのアニオン型電着塗料としては、カルボキシル基および水酸基を含有する水性アクリル樹脂にメラミン樹脂架橋剤を配合し、水分散してなるメラミン硬化型電着塗料が代表的であり、現在では艶有りタイプの塗装や艶消しタイプの塗装がおこなわれている。そのような中、近年ではアルミニウム建材に長期耐久性が求められており、電着塗膜にも従来にない耐候性、耐食性、耐薬品性といった塗膜性能の向上が要望されている。
【0003】
電着塗膜の耐候性、耐食性、耐薬品性といった塗膜性能を向上させるために、塗料成分の一つとしてフッ素樹脂を配合する技術が知られている。例えば、特許文献1あるいは特許文献2などである。しかし、これらの先行技術においては、フッ素樹脂は一般に電着塗料の主成分として使用されているアクリル樹脂やポリエステル樹脂などとの相溶性が乏しいため、フッ素樹脂を過剰に配合すると水分散液の安定性不良、分散粒径の不均一化や貯蔵安定性不良が発生し、さらにフッ素樹脂の分散が不均一であるため、塗膜の硬化性が損なわれるという問題があった。また、フッ素樹脂に起因する塗膜表面エネルギーの低下により、電着後の水洗性不良、撥水現象といった塗装時の作業性の低下や、塗膜の光沢ムラ、乳白化等の塗膜外観異常や、副資材密着性の低下といった不具合を起こしてしまうという問題があった。
【0004】
さらに、特許文献3あるいは特許文献4には、水酸基含有フッ素樹脂に二塩基性酸無水物を反応せしめカルボキシル基を導入したものを主成分とする電着塗料組成物が開示されている。しかし、これらの先行技術では、フッ素樹脂の乳化安定性や貯蔵安定性について実用上は確保されるが、特許文献1あるいは特許文献2と同じく塗装時の作業性の低下や副資材密着性の低下といった不具合を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−256080号公報
【特許文献2】特開2002−249702号公報
【特許文献3】特開昭62−59676号公報
【特許文献4】特開昭62−127362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、電着塗料としての乳化安定性、貯蔵安定性や塗装作業性が良好で、電着塗装して得られる塗膜は副資材密着性に優れ、さらには耐候性、耐食性、耐薬品性に優れる艶有りアニオン型電着塗料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のビニル共重合体をベースとした艶有りアニオン型電着塗料において、側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂を併用することによって、塗料としての乳化安定性、貯蔵安定性や塗装作業性が良好で、塗膜の耐候性、耐食性、耐薬品性、副資材密着性に優れた艶有りアニオン型電着塗料を確立することに成功し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち本発明は、
1.(A)(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量体、および(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合した酸価10〜150mgKOH/g固形分、水酸基価20〜200mgKOH/g固形分のビニル共重合体、(B)架橋剤、および(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂から成り、(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、(d)水酸基含有フッ素樹脂、(e)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート、および(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドを反応させて得られる、側鎖にポリアルキレンオキサイド基を1〜50重量%含有するフッ素樹脂であり、かつ(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して1〜100重量部であるアニオン型艶有り電着塗料。
【0009】
2.さらには(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、側鎖にポリアルキレンオキサイド基を5〜30重量%含有するフッ素樹脂であるアニオン型艶有り電着塗料。
【0010】
3.さらには(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して5〜70重量部であるアニオン型艶有り電着塗料。
【0011】
4.さらには(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して5〜40重量部であるアニオン型艶有り電着塗料。
【0012】
5.さらには(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂に使用する(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドが、片末端に水酸基を有するポリアルキレンオキサイドであるアニオン型艶有り電着塗料。
【0013】
6.さらには(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂に使用する(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が炭素数1〜4のアルキレンオキサイドであり、かつその繰り返し単位数が5〜30であるアニオン型艶有り電着塗料。
【0014】
7.さらには(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂に使用する(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が炭素数2〜3のアルキレンオキサイドであるアニオン型艶有り電着塗料に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の艶有りアニオン型電着塗料は、塗料としての乳化安定性、貯蔵安定性や塗装作業性が良好で、公知の方法で電着塗装することで、耐候性、耐食性、耐薬品性、副資材密着性に優れた艶有り塗膜を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、本発明の電着塗料およびその電着塗装方法について詳細に説明する。
〔(A)ビニル共重合体〕
本発明に使用される(A)ビニル共重合体中の(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、ビニル共重合体に水分散性、電気泳動性を付与するものである。例示すればアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げられる。これらの1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0017】
(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量は、(A)ビニル共重合体の酸価が好ましくは10〜150mgKOH/g固形分、より好ましくは20〜100mgKOH/g固形分となるような範囲で使用される。ビニル共重合体の酸価が10mgKOH/g固形分未満では十分な水分散安定性が得られにくく、また150mgKOH/g固形分を超えると電気泳動性、塗膜析出性が低下し、塗膜の耐水性、耐薬品性が低下する。
【0018】
また(b)水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量体は、塗膜の焼き付けに際して、架橋剤と反応して硬化性を付与するものである。例示すると2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート等および、これらのラクトン変性物などが挙げられ、1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0019】
このような(b)水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量体は(A)ビニル共重合体の水酸基価が好ましくは20〜200mgKOH/g固形分、より好ましくは40〜160mgKOH/g固形分となるような範囲で使用される。水酸基価が20mgKOH/g固形分未満では十分な硬化性が確保されず、また200mgKOH/g固形分を超えると塗膜が脆化し、耐水性が低下して十分な性能が得られにくい。
【0020】
(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体については、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、その他のビニル単量体、あるいはアミド系単量体を用いることができる。具体的な化合物を例示すると、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレート、ヘプチルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、メトキシメチルアクリルアミド、n−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド等のアミド系単量体が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0021】
ビニル共重合体の好ましい重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定でポリスチレン換算での数値)は10,000〜100,000であり、より好ましくは20,000〜70,000である(以下共重合体等の分子量についての記載はすべてGPCでのポリスチレン換算分子量を表すものとする。)。重量平均分子量が10,000以下の場合は、塗膜耐久性が十分に得られず、また100,000以上の場合は、水分散性が低下し、塗料の取り扱い性が不良になる。
【0022】
上述したようなビニル共重合体は、前記の各単量体を溶液重合、非水性分散重合、塊状重合、エマルジョン重合、懸濁重合等の公知の方法で重合することによって得られるが、特に溶液重合が好ましく、反応温度としては通常40〜170℃が選ばれる。
【0023】
反応溶剤としては、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の親水性溶剤を用いるのが好ましい。また、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のものを用いることができる。
【0024】
得られたビニル共重合体を水分散化するために、ビニル共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部を塩基性物質、例えば有機アミンあるいは無機塩基で中和する。かかる塩基性物質としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。このような塩基性物質による中和率は30〜120%が適当であるが、特に50〜100%であると水分散性が良好で、光沢ムラを生じないので好ましい。
【0025】
[(B)架橋剤]
本発明に使用される(B)架橋剤としては、一つには従来から公知のメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、中でも好適なものは、メチロール基の少なくとも一部を低級アルコールでアルコキシ化したアルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂であって、低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の1種または2種以上が使用できる。また1種のメラミン樹脂であっても、また2種以上のメラミン樹脂が組み合わされても問題はない。
【0026】
アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂を例示すると、三井サイテック(株)製のサイメル266、232、235、238、236、マイコート506、508、548、M−66B、(株)三和ケミカル製のニカラックMX−40、MX−45等があるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
アミノ樹脂以外の架橋剤としてはブロックイソシアネートがあり、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物とそのイソシアネート基と反応しうる活性水素を有する化合物との反応物、または1分子中に1個以上のウレトジオン基を有する化合物が挙げられる。
【0028】
かかる1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物は、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート等、および、これらのイソシアヌレート型三量体、ビューレット型三量体、あるいは、トリアジントリカルバミン酸トリアルキルエステル、トリメチロールプロパンやグリセリン等のポリオールと上記ジイソシアネートとの反応物である一般にアダクト体と呼ばれる化合物等が挙げられる。
【0029】
その中で、耐候性を重視した場合のより好ましい化合物としては、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、および、これらのイソシアヌレート型三量体、ビューレット型三量体、あるいは、トリアジントリカルバミン酸トリアルキルエステル、トリメチロールプロパンまたはグリセリン1分子と上記ジイソシアネート3分子との反応物等が挙げられる。
【0030】
また、イソシアネート基のブロック化反応において、イソシアネート基と反応しうる活性水素を有する化合物としては、炭素数1〜4個のアルコール、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトオキシム、アルキルアセトアセテート、ジアルキルマロネート、フルフリルアルコール、フェノール、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
【0031】
上述の1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物と、かかるイソシアネート基と反応しうる活性水素を有する化合物との反応物は、イソシアネート基と活性水素基を当量比約1/1で、通常50〜150℃で反応させて得られる。必要により有機溶媒や反応触媒(有機錫化合物が主)を用いても良い。また、ウレトジオン基を有する化合物は、上記イソシアネート化合物のイソシアネート基同士をウレトジオン化反応して得られる化合物である。
【0032】
本発明に使用される(B)架橋剤の使用量の好ましい範囲は、固形分比で(A)ビニル共重合体100重量部に対し30〜100重量部である。この範囲より少ない場合は、塗膜の架橋が不十分なため機械特性、耐溶剤性、耐薬品性等が低下し、逆に多い場合はビニル共重合体との親和性が不十分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径の不均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ムラ、乳白化等の問題が生じる。また架橋剤としてメラミン樹脂とブロックイソシアネートの併用も可能である。
【0033】
〔(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂〕
本発明に使用される(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂は、(d)水酸基含有フッ素樹脂、(e)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート、および(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドを反応させて得られるものであり、艶有りアニオン型電着塗料に配合することにより、塗料としての乳化安定性、貯蔵安定性や塗装作業性が良好で、塗膜の耐候性、耐食性、耐薬品性、副資材密着性に優れた艶有り塗膜を得ることができる。
【0034】
本発明に使用される(d)水酸基含有フッ素樹脂は、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロブチルエチルアクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2−パーフルオロブチルエチルメタクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレートなどのフッ素含有不飽和単量体と水酸基含有単量体および共重合可能な他の単量体とを適宜共重合させて得られる樹脂である。
【0035】
このような樹脂の市販品としては、旭硝子(株)製のルミフロンLF−100、LF−200、LF−400や、DIC(株)製のフルオネートK−700、K−702、K−703、K−704、K−705、ダイキン工業(株)社製のゼッフルGK−500、GK−510、GK−550、GK−570、GK−580等があるが、これらに限定されない。
【0036】
本発明に使用される(e)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートは、(d)水酸基含有フッ素樹脂および(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの連結剤として使用される芳香族あるいは脂肪族(脂環式を含む)のポリイソシアネートである。例示すると、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートおよびこれらの混合物、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’ −ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1, 3あるいは1, 4−ビス−(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビス−(イソシアネートメチル)−ノルボルナン、3あるいは4−イソシアネートメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、m−あるいはp−キシリレンジイソシアネート、m−あるいはp−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、さらには上記イソシアネートのビュレット変性体あるいはイソシアヌレート変性体、あるいは上記イソシアネートのイソシアネート基の一部を、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール等の低分子ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリラクトンジオール等のオリゴマージオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオールで連結したポリイソシアネートあるいはこれらの混合物を挙げることができる。
【0037】
本発明に使用される(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドは、(d)水酸基含有フッ素樹脂に親水性を付与し、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤との相溶性を向上させるために使用される。ポリアルキレンオキサイド基中のアルキレン基がメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基の1種または2種以上から構成されるものが使用されるのが好ましく、さらに好ましくはエチレン基および/またはプロピレン基から構成されるものである。またポリアルキレンオキサイド基の繰り返し単位は5〜30が好ましい。
【0038】
本発明に使用される(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドは、分子中に第1級ないしは第2級の水酸基を有するものである。水酸基は(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの1分子中に2個以上あってもよいが、以下に詳細に説明する(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂の製造における反応制御性の観点から、1分子中の片末端に1個の水酸基を有するものであることが好ましい。
【0039】
本発明に使用される(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドを例示すると、ポリオキシメチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、あるいはこれらの片末端メチルエーテル化物、片末端エチルエーテル化物、片末端フェニルエーテル化物、片末端アセテート化物等がある。
【0040】
(e)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと、(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの反応量比については、イソシアネート基/水酸基の当量比が1/0.4〜1/1であることが好ましい。また本発明に使用される(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂中の、(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの含有量は1〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%となるような範囲である。この範囲より少ない場合は、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤との親和性が不十分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径の不均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ムラ、乳白化等の問題が生じ、逆に多い場合は塗膜が過度に親水化されるために耐水性、耐薬品性が低下する。
【0041】
本発明に使用される(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂は、150mgKOH/g固形分以下の酸価を有していても良い。酸価が150mgKOH/g固形分を超えると電気泳動性、塗膜析出性が低下し、塗膜の耐水性、耐薬品性が低下する。
【0042】
本発明に使用される(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂は、水酸基価が好ましくは20〜200mgKOH/g固形分、より好ましくは50〜100mgKOH/g固形分のものが使用される。20mgKOH/g固形分より少ない場合は、十分な硬化性が確保されず、200mgKOH/g固形分より多い場合は耐水性が低下して十分な性能が得られにくい。
【0043】
本発明に使用される(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂の使用量の好ましい範囲は、固形分比で(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して1〜100重量部、より好ましくは5〜70重量部さらに好ましくは5〜40重量部となるような範囲で使用される。使用量が1重量部より少ない場合は、フッ素樹脂による塗膜の耐候性、耐食性、耐薬品性向上効果が見られず、100重量部より多い場合は、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤との親和性が不十分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径の不均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ムラ、乳白化等の問題が生じる。
【0044】
〔電着塗料の調製〕
本発明の電着塗料の調整は、前述の(A)ビニル共重合体、(B)架橋剤および(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂を通常40〜100℃で撹拌混合した後、中和用の塩基性物質を含む脱イオン水を、温度20〜80℃で撹拌混合したあと、必要に応じて加温したり、あるいは脱イオン水、または親水性溶剤を一部含有する脱イオン水で希釈して乳化分散液とすることで調整することができる。または、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤のみを前述のように調整して乳化分散液としたあと、(C)ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂を添加して調整してもよい。また、本発明の電着塗料の調整にはさらに必要に応じて、前記共重合体以外の塗膜形成樹脂や有機溶剤、有機樹脂微粒子、架橋樹脂粒子、乳化剤、消泡剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、硬化触媒などのような通常の電着塗料に使用される添加剤類も、支障なく使用することが出来る。さらに、本発明の電着塗料の調整には、有機顔料や無機顔料などの着色顔料や体質顔料、防錆顔料等の顔料類を併用してもよい。
【0045】
〔電着塗装方法〕
本発明により得られる電着塗料は、必要に応じて脱イオン水、あるいは親水性溶剤を一部含有する脱イオン水で希釈し、艶有りタイプの電着塗装に供せられる。電着塗装を実施する場合における、塗料浴の固形分濃度は4〜20重量%が適当である。4重量%より低い場合には、必要な塗膜厚を得るのに長時間を要し、20重量%を越えると浴液の状態が不安定となり、塗装系外に持ち出される塗料量も多く問題となる。
【0046】
塗装方法については、被塗物を陽極として電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、好ましくは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜7分、好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電時間は短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。塗装電圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるいは徐々に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかまわない。電着塗装された被塗物は必要により水洗し、次いで150〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を得る。塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
【0047】
本発明の電着塗装方法が適用される被塗物の素材は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いた素材に好適である。また、得られる塗膜は、平滑性や均一性等の外観に優れ、機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性等の性能にも優れたものとなる。
【実施例】
【0048】
次に、本発明について実施例を挙げ、更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、表中の配合量は特別な記載のない限り、重量部を表す。
【0049】
〔ビニル共重合体の製造〕
製造例1〜2(樹脂液A1〜2の製造)
撹拌装置、温度計、原料滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。表1に示す配合に従って、(1)と(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度まで上昇させ、(3)〜(9)を予め均一に混合した後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。滴下終了してから、1.5時間経過後に(10)を加えて、更に90℃で1.5時間反応を継続して、樹脂固形分60%の透明で粘稠な樹脂液A1〜A2を得た。
【0050】
【表1】

【0051】
〔ブロック化ポリイソシアネート化合物の製造〕
製造例3(ブロック化ポリイソシアネート化合物B1の製造)
撹拌装置、温度計、原料滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置にイソホロン133部、トルエン150部、VESTANAT T−1890/100(デグサAG社製イソホロンジイソシアネートのヌレート体)333部、コロネートHX(日本ポリウレタン(株)社製ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体)300部を仕込み60℃まで昇温した。次いで60℃を保持しながらメチルエチルケトンオキシム261部を1時間で滴下し、さらに60℃で2時間保温した。最後にプロピレングリコールモノメチルエーテル100部を仕込んで固形分75%のブロック化ポリイソシアネート化合物B1を得た。
【0052】
〔ポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂の製造〕
製造例4〜10(フッ素樹脂液C1〜C7の製造)
撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。表2に示す配合に従って、(11)〜(15)を反応装置に仕込み、撹拌下に100℃まで上昇した。次いで同温度で3時間反応させた後に、さらに(16)〜(18)を加えて同温度で3時間反応を継続した。次に(19)を仕込み、固形分60%のフッ素樹脂液C1〜C7を得た。
【0053】
【表2】

【0054】
表中のユニオックスM−400、M−550、M−1000は日本油脂(株)製のポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテルである。
また、ルミフロンLF−906Nは旭硝子(株)製のフッ素樹脂(固形分NV=65重量%、酸価=0、水酸基価=118)、フルオネートK−703はDIC(株)製のフッ素樹脂(固形分NV=60重量%、酸価=0、水酸基価=72)、ゼッフルGK−550はダイキン工業(株)製のフッ素樹脂(固形分NV=60重量%、酸価=2、水酸基価=95)である。
【0055】
〔分散樹脂液の製造〕
実施例1〜10、比較例1〜6(分散樹脂液D1〜D16の製造)
撹拌装置、温度計、原料滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備し、表3に示す配合に従って(20)〜(32)を仕込み、60℃で1時間撹拌混合した。これに(33)を加えた後、(34)を徐々に添加した後、(35)を加えて固形分30%の分散樹脂液D1〜D16を調整し、電着塗料原液とした。
【0056】
【表3】

【0057】
表3のサイメル235は、日本サイテックインダストリーズ(株)製のメラミン樹脂である。また、LF−906Nは旭硝子(株)製のフッ素樹脂(固形分NV=65重量%、酸価=0、水酸基価=118)である。また、LF−400は旭硝子(株)製のフッ素樹脂(固形分NV=50重量%、酸価=4、水酸基価=40)である。
(※)表3のフッ素樹脂(C)含有量は、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対するフッ素樹脂(C)の重量部で表される。
【0058】
〔電着塗料の調整〕
上記の分散樹脂液D1〜D16に脱イオン水を加えて固形分を10%に調製した後、トリエチルアミンを加えてpHを8.0に調整して、各々の電着塗料E1〜E16を得た。
【0059】
〔電着塗装〕
上記で得られた電着塗料(実施例1〜10は電着塗料E1〜E10、比較例1〜6は電着塗料E11〜E16を使用)を塩化ビニル製の槽に入れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063Sアルミ合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9μm)を施し、更に黒色に電解着色した後、常法により湯洗されたアルミニウム材を陽極(被塗物)として電着塗装を行った。電着塗装の具体的条件は浴温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1として、常法により、130Vで塗膜厚が7μmとなる様に通電し、電着終了後洗浄し、引き続いて185℃で30分間焼き付け乾燥して、硬化塗膜を得た。
【0060】
〔塗料としての安定性評価〕
上記実施例および比較例の各電着塗料原液の乳化安定性及び貯蔵安定性を分散樹脂液の平均粒子径及び目視による外観の観察により評価した。結果を表4に示した。
【0061】
【表4】

【0062】
表4の平均粒子径は(株)堀場製作所製「レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA―910」にて測定した。
【0063】
〔電着塗装時の作業性及び塗膜外観の評価〕
上記実施例および比較例の各電着塗料塗装塗膜の焼付け前後の塗膜の状態を目視により観察した。結果を表5に示した。
【0064】
【表5】

【0065】
〔焼付け塗膜の性能評価〕
上記実施例および比較例の各電着塗料塗装塗膜の焼付け後の塗膜の性能評価を実施した。結果を表6示した。
【0066】
【表6】

【0067】
塗膜の性能評価方法は次の通りである。
(1)光沢値:グロスメーターで60°鏡面反射率を測定。
(2)鉛筆硬度:JIS K−5600に準拠し、破れ判定。
(3)耐酸性:20℃で5%の硫酸水溶液に240時間浸漬後塗面状態を観察。
(4)耐アルカリ性:20℃で1%の水酸化ナトリウム水溶液に240時間浸漬後塗面状態を観察。
【0068】
(5)耐食性:CASS耐食性試験(JIS−H−8681−2)を実施した後の外観状態で、R.N.が9.5を保持する時間で評価し、下記の基準で評価を行った。
○:600時間以上
△:300時間以上、600時間未満
×:300時間未満
【0069】
(6)促進耐候性 :ダイプラ・ウィンテス(株)製メタルウェザー試験機を用いて300時間、600時間、及び900時間で評価を行った。
ブラックパネル温度80℃(照射のみ)
湿度50% 水シャワー2時間毎、1回120秒
ランプ強度75mW/cmランプ距離240mm
外観評価(目視判定)
○:異常なし
△:光沢ムラが発生
×:クラックが発生
【0070】
(7)副資材密着性:塗膜にシーリング材を塗布、養生後に手で剥離した際の剥離面積で評価し、下記の基準で評価を行なった。
○ :剥離面積が10%以下
○△:剥離面積が10〜20%以下
△ :剥離面積が20〜30%未満
× :剥離面積が30%以上
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明のフッ素含有のアニオン型電着塗料を適用することにより、塗料としての乳化安定性、貯蔵安定性や塗装作業性が良好で、塗膜の耐候性、耐食性、耐薬品性、副資材密着性に優れた艶有りアニオン型電着塗料を提供することが可能となった。また被塗物としては、特にアルミニウム素材の塗装に好適である。
















【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量体、および(c)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合した酸価10〜150mgKOH/g固形分、水酸基価20〜200mgKOH/g固形分のビニル共重合体、(B)架橋剤、および(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂から成り、(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、(d)水酸基含有フッ素樹脂、(e)1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート、および(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドを反応させて得られる、側鎖にポリアルキレンオキサイド基を1〜50重量%含有するフッ素樹脂であり、かつ(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して1〜100重量部であるアニオン型艶有り電着塗料。
【請求項2】
(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、側鎖にポリアルキレンオキサイド基を5〜30重量%含有するフッ素樹脂である、請求項1に記載のアニオン型艶有り電着塗料。
【請求項3】
(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して5〜70重量部である、請求項1あるいは請求項2に記載のアニオン型艶有り電着塗料。
【請求項4】
(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂が、(A)ビニル共重合体および(B)架橋剤の合計100重量部に対して5〜40重量部である、請求項1あるいは請求項2に記載のアニオン型艶有り電着塗料。
【請求項5】
(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂に使用する(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドが、片末端に水酸基を有するポリアルキレンオキサイドである、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のアニオン型艶有り電着塗料。
【請求項6】
(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂に使用する(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が、炭素数1〜4のアルキレンオキサイドであり、かつその繰り返し単位数が5〜30である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のアニオン型艶有り電着塗料。
【請求項7】
(C)側鎖にポリアルキレンオキサイド基を含有するフッ素樹脂に使用する(f)水酸基含有のポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が炭素数2〜3のアルキレンオキサイドである、請求項6に記載のアニオン型艶有り電着塗料。


































【公開番号】特開2012−219263(P2012−219263A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90241(P2011−90241)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(000192844)神東塗料株式会社 (48)
【Fターム(参考)】