説明

フッ素系化合物およびこれを含むコーティング組成物

本発明は、フッ素系化合物およびこれを含むコーティング組成物およびフィルムを提供する。本発明に係るフッ素系化合物を用いることにより、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性に全て優れたフィルムを提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ素系化合物に関し、より詳しくは、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性の機能性を全て有し、このような機能性に優れたフッ素系化合物およびこれを含むコーティング組成物に関する。本出願は2008年9月19日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2008−0092332号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0002】
一般的に、フッ素系化合物は5〜6dyne/cm程度の非常に低い表面エネルギーを有しており、撥水性、撥油性、耐薬品性、潤滑性、離型性、防汚性などの機能性を発現する。このような機能性を有するフッ素系化合物は先端産業、精密化学などの特殊分野から日常生活に至るまでの広範囲にわたって用いることができ、また、その需要も最近急激に増大している。特に、パーソナルコンピュータの普及と自動車の利用が一般化されることにより、外部汚染物から物質の表面を保護するための素材開発が活発に行われている。表面保護のための各種表面コーティング剤の原料としてはシリコン化合物やフッ素化合物などが広く用いられている。
【0003】
しかし、従来のシリコン化合物だけを単独で用いて形成したコーティング剤は、無機酸化物との反応架橋性が悪いために摩擦耐久性が不良であったり、3次元構造を形成するための官能基の数に応じて十分な架橋結合が行われなかったりするためにガラス転移温度(Tg)が低く、これによって汚染物が累積しやすく、手で触ると指紋が残るようになる。
【0004】
また、フッ素化合物を単独で用いて形成したコーティング剤は汚染除去性が良くない問題がある。このような短所を克服するために、ペルフルオロ基を有するシラン化合物を用いて表面改質剤として使っている。しかし、これらも十分な撥水および撥油、防汚、汚染除去の機能を同時に有することができない短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願第2002/0106582号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性の機能性を全て有し、このような機能性に優れたフッ素系化合物およびこれを含むコーティング組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記化学式1で示されるフッ素系化合物を提供する。
【0008】
【化1】

【0009】
前記化学式1において、
はCF(CF(CHCH(OCHCH−O−(xは0≦x<100、yは0≦y<100、zは0≦z<100)または
【化2】

(nは0≦n<300)であり、
はRと同じであるか、(メタ)アクリル含有化合物から由来した基またはシリコン含有化合物から由来した基であり、
は(メタ)アクリル含有化合物から由来した基またはシリコン含有化合物から由来した基である。
【0010】
本発明は、バインダー樹脂;および前記フッ素系化合物を含むことを特徴とするコーティング組成物を提供する。
【0011】
本発明は、バインダー樹脂;および前記フッ素系化合物を含むフィルムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るフッ素系化合物は撥水性、撥油性、耐候性および防汚性の機能性を全て有するだけでなく前記機能性に優れるため、これを用いて撥水性、撥油性、耐候性および防汚性に優れたフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1によるフッ素系化合物のNMRデータである。
【図2】実施例2によるフッ素系化合物のNMRデータである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係るフッ素系化合物は、下記化学式1で示される化合物である。
【0015】
【化3】

【0016】
前記化学式1において、
はCF(CF(CHCH(OCHCH−O−(xは0≦x<100、yは0≦y<100、zは0≦z<100)または
【化4】

(nは0≦n<300)であり、
はRと同じであるか、(メタ)アクリル含有化合物から由来した基またはシリコン含有化合物から由来した基であり、
は(メタ)アクリル含有化合物から由来した基またはシリコン含有化合物から由来した基である。
【0017】
前記(メタ)アクリル含有化合物は紫外線硬化型であってもよい。具体的には、前記(メタ)アクリル含有化合物は、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、およびシクロヘキシル(メタ)アクリレートのうちから選択された1種以上であってもよい。
【0018】
前記シリコン含有化合物は熱硬化型であってもよい。具体的には、前記シリコン含有化合物は、CH=C(CH)CO(CHSi(OCH、CH=CHSi(OC、CH=C(CH)CO(CHSi(CH)(OCH、CH=CHCO(CHSi(OCH、CH=CHSi(OCH)、CH=C(CH)CO(CHSi(CH)(OC、CH=C(CH)CO(CHSi(OC、およびCH=CHCHSi(CHのうちから選択された1種以上であってもよい。
【0019】
本発明において、ある化合物から「由来した」基とは、前記化合物の水素をはじめとする置換基のうちの少なくとも一つが離れて、前記化学式1のコア構造に共有結合することができる状態の基を意味する。
【0020】
本発明において、「(メタ)アクリル」はメタアクリルとアクリルを含む。
【0021】
本発明に係るフッ素系化合物は、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性を全て提供することができ、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性を向上させることができる。
【0022】
本発明に係るコーティング組成物は、バインダー樹脂;および前記フッ素系化合物を含む。
【0023】
前記バインダー樹脂100重量部を基準に、前記フッ素系化合物の含量は0.1〜99.9重量部であってもよい。
【0024】
前記バインダー樹脂は紫外線硬化型官能基含有バインダー樹脂であってもよい。前記紫外線硬化型官能基含有バインダー樹脂は、アクリレート類、メタクリレート類またはビニル類の多官能性または単官能性のモノマーまたはオリゴマーを含むことができる。
【0025】
前記紫外線硬化型官能基含有バインダー樹脂はコーティングフィルムに耐摩耗性を付与することができる主要成分である。前記バインダー樹脂は耐摩耗性の向上のために架橋密度が高いことが好ましい。しかし、架橋密度が高すぎれば、コーティングフィルムの硬化収縮によるクラックや付着不良などの問題をもたらすので適切な調節が必要である。
【0026】
前記アクリレート類としてはジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチレンプロピルトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、エチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートなどが挙げられる。
【0027】
前記アクリレートオリゴマーとしてはウレタン変性アクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、エーテルアクリレートオリゴマーなどが好適であり、アクリレート官能基は2〜6個が好適である。この時、オリゴマーの分子量は100〜10,000程度が好適である。
【0028】
前記メタクリレート類としてはトリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサエチルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどが挙げられ、メタクリレート系オリゴマーを用いることができる。
【0029】
前記ビニル類としてはジビニルベンゼン、スチレン、パラメチルスチレンなどが挙げられる。
【0030】
前記バインダー樹脂は熱硬化型官能基含有バインダー樹脂であって、シロキサン系樹脂を含むことができる。
【0031】
前記化学式1で示されるフッ素系化合物は、コーティング組成物に添加され、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性を共に提供する主要成分である。
【0032】
本発明に係るコーティング組成物は重合開始剤をさらに含むことができる。この場合、前記バインダー樹脂100重量部を基準に、前記フッ素系化合物の含量は0.1〜99.9重量部であり、前記重合開始剤の含量は1〜20重量部であってもよい。
【0033】
前記重合開始剤の含量は1〜20重量部であり、好ましくは2〜8重量部である。前記重合開始剤の含量が20重量部以下であることがフィルムの物性が低下することを防止するのに有利であり、重合開始剤の含量が1重量部以内であることが架橋が十分になされるのに有利である。
【0034】
ここで、前記重合開始剤は光開始剤または熱開始剤であってもよい。
【0035】
前記光開始剤は紫外線によって分解可能な開始剤であれば特に限定されない。具体的な例としては、α−ヒドロキシケトン類のイルガキュア127、イルガキュア184、ダロキュア1173、イルガキュア2959、α−アミノケトン類のイルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア907、イルガキュア1300、ベンジルジメチルケタールであるイルガキュア651、モノアシルホスフィンであるダロキュアTPOなどを用いることができる。前記光開始剤の含量は、前記バインダー樹脂100重量部当たり1〜20重量部が好ましい。
【0036】
前記熱開始剤は、熱によって分解可能な開始剤であれば特に限定されない。具体的な例としては薄い塩酸を用いることができる。
【0037】
本発明に係るコーティング組成物は溶剤をさらに含むことができる。
【0038】
本発明に係るコーティング組成物は、前述した成分の他にコーティング性のために溶剤をさらに含むことができる。溶剤の種類や含量は特に限定されない。
【0039】
前記溶剤としてはアルコール、アルカン、エーテル、シクロアルカンやその他の芳香族有機溶剤などを用いることができ、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、ジアセトンアルコール、2−エトキシエタノール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセチルアセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、ベンゼン、キシレン、メチルアセテート、エチルアセテート、ブチルアセテート、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどを用いることができるが、本発明の範囲がこれらの例だけに限定されるものではない。
【0040】
前記溶剤の含量は、前記バインダー樹脂100重量部当たり1〜99重量部が好ましい。
【0041】
本発明に係るコーティング組成物は基材上にコーティングすることができる。前記基材としては特に限定されないが、プラスチックフィルムを用いることができる。前記フィルムの種類はポリエステル、トリアセチルセルロース、オレフィン共重合体、ポリメチルメタクリレートなどが挙げられる。
【0042】
前記コーティング組成物は通常的に知られたコーティング方法により基材上にコーティングすることができる。コーティング方法の非制限的な例として、2ロールリバースコーティング、3ロールリバースコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティング、ダイコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、ディップコーティング、フローコーティングなどが挙げられる。
【0043】
前記方法によりコーティングされたフィルムは、乾燥後、紫外線照射量0.05〜2J/cmで硬化または硬化させることが好ましく、特に窒素雰囲気下で硬化する場合、表面硬化度が上昇して防汚性が向上される。
【0044】
前記コーティング組成物のコーティング厚さは0.01〜300マイクロメートルであることが好ましく、0.1〜30マイクロメートル、より好ましくは0.5〜10マイクロメートルである。コーティング厚さが厚いほど耐摩耗性は向上するが、硬化収縮によるフィルムの曲げ現象やクラックなどが発生し得る。
【0045】
本発明に係るフィルムは、バインダー樹脂;および本発明に係るフッ素系化合物を含むコーティング組成物から形成されたフィルムであってもよい。また、前記コーティング組成物が重合開始剤をさらに含み、バインダー樹脂;フッ素系化合物;および重合開始剤を含むコーティング組成物から形成されたフィルムであってもよい。前述した実施形態で説明した内容が全て適用されることは勿論である。
【0046】
前記フィルムの厚さは、0.01〜300マイクロメートル、好ましくは0.1〜30マイクロメートル、より好ましくは0.5〜10マイクロメートルである。
【0047】
前記フィルムの一面に基材が備えられてもよい。
【0048】
本発明に係る化学式1で示されるフッ素系化合物を含むフィルムは、撥水性、撥油性、耐候性および防汚性の機能性を全て有し、このような機能性に優れる。本発明に係るフィルムの接触角は、好ましくは120度以上である。
【0049】
本発明に係るフィルムは撥水性、撥油性、耐候性および防汚性が要求される用途であれば制限されることなく適用することができ、例えば、ディスプレイ装置に適用することができる。前記コーティングフィルムはディスプレイ装置などの対象装置の部品に直接コーティングして形成することもでき、基材上に形成した後に基材と共に対象装置に適用することもできる。本発明に係るコーティングフィルムは液晶ディスプレイ、有機発光ディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)に適用することができるが、本発明の範囲がこれらの例だけに限定されるものではない。前述したディスプレイ素子を含むディスプレイ装置としてはコンピュータ用モニター、ノートパソコン、携帯電話などを例として挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。但し、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。
【実施例】
【0051】
[実施例1]アクリル含有フッ素系化合物1の製造
温度計、攪拌装置を装着した100mLのフラスコに1,3,5−ベンゼントリカルボキシルトリクロライド(1,3,5−Benzenetricarboxyltrichloride)5.37gおよびHCFC225 30mLを加えた後、窒素下にて室温で攪拌した。1,3,5−ベンゼントリカルボキシルトリクロライド(1,3,5−benzenetricarboxyltrichloride)がHCFC225に溶解された後、過フッ素アルコール11.40g(平均分子量564g/mol)を前記反応溶液に加えた。次に、トリエチルアミン2.25gを徐々に滴下した。前記反応溶液を1時間攪拌した後、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−Hydroxyethyl methacrylate)5.31gを滴下した。10分後、トリエチルアミン5.50gを徐々に滴下した。次に、1時間攪拌した後、沈殿物をフィルタして除去し、HCFC225を蒸留除去して、21.4gの無色/透明のアクリル含有フッ素系化合物1を得た。得られた化合物のNMRデータを図1に示す。
【0052】
[実施例2]シリコン含有フッ素系化合物2の製造
温度計、攪拌装置を装着した100mLのフラスコに1,3,5−ベンゼントリカルボキシルトリクロライド(1,3,5−Benzenetricarboxyltrichloride)5.37gおよびHCFC225 30mLを加えた後、窒素下にて室温で攪拌した。1,3,5−ベンゼントリカルボキシルトリクロライド(1,3,5−Benzenetricarboxyltrichloride)がHCFC225に溶解された後、過フッ素アルコール11.40g(平均分子量564g/mol)を前記反応溶液に加えた。次に、トリエチルアミン2.25gを徐々に滴下した。前記反応溶液を1時間攪拌した後、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(3−Aminopropyltrimethoxysilane)7.30gを滴下し、1時間攪拌した。溶液中の沈殿物をフィルタして除去し、HCFC225を蒸留除去して、23.4gの無色/透明のシリコン含有フッ素系化合物2を得た。得られた化合物のNMRデータを図2に示す。
【0053】
[実験例1]
試片製作1
実施例1で製造されたアクリル含有フッ素系化合物をメチルエチルケトン溶媒を用いて1重量%になるように溶かした後、少量の光開始剤を添加して、紫外線硬化型アクリル含有フッ素系化合物溶液を製造した。ポリエーテル(PET)フィルム上に製造された紫外線硬化型アクリル含有フッ素系化合物溶液を塗布した後、50℃オーブンで10分間溶媒を蒸発させた後、紫外線を照射して硬化させた。
【0054】
[実験例2]
試片製作2
実施例2で製造されたシリコン含有フッ素系化合物をメチルエチルケトン溶媒を用いて1重量%になるように溶かして、熱硬化型シリコン含有フッ素系化合物溶液を製造した。ポリエーテル(PET)フィルム上に製造された熱硬化型アクリル含有フッ素系化合物溶液を塗布した後、50℃オーブンで10分間溶媒を蒸発させた後、120℃で5分間完全硬化させた。
【0055】
物性測定
実験例1および実験例2で作られた試片(フィルム)に対し、20℃で蒸留水を用いて、光照射器が取り付けられたGoniometerを利用して接触角を測定した。この時、測定は接触液の直径が2mmである小滴で5個相異なる地点で行い、平均を記録した。測定された化合物試片の接触角を表1に示す。
【0056】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で示されるフッ素系化合物;
【化1】

前記化学式1において、
はCF(CF(CHCH(OCHCH−O−(xは0≦x<100、yは0≦y<100、zは0≦z<100)または
【化2】

(nは0≦n<300)であり、
はRと同じであるか、(メタ)アクリル含有化合物から由来した基またはシリコン含有化合物から由来した基であり、
は(メタ)アクリル含有化合物から由来した基またはシリコン含有化合物から由来した基である。
【請求項2】
前記(メタ)アクリル含有化合物は、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、およびシクロヘキシル(メタ)アクリレートからなる群から選択された1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のフッ素系化合物。
【請求項3】
前記シリコン含有化合物は、CH=C(CH)CO(CHSi(OCH、CH=CHSi(OC、CH=C(CH)CO(CHSi(CH)(OCH、CH=CHCO(CHSi(OCH、CH=CHSi(OCH)、CH=C(CH)CO(CHSi(CH)(OC、CH=C(CH)CO(CHSi(OC、およびCH=CHCHSi(CHからなる群から選択された1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載のフッ素系化合物。
【請求項4】
バインダー樹脂;および
請求項1〜3のうちのいずれか一項によるフッ素系化合物
を含むことを特徴とするコーティング組成物。
【請求項5】
前記バインダー樹脂100重量部を基準に、前記フッ素系化合物の含量は0.1〜99.9重量部であることを特徴とする、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項6】
重合開始剤をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項7】
前記重合開始剤は光開始剤または熱開始剤であることを特徴とする、請求項6に記載のコーティング組成物。
【請求項8】
前記バインダー樹脂100重量部を基準に、前記フッ素系化合物の含量は0.1〜99.9重量部であり、前記重合開始剤の含量は1〜20重量部であることを特徴とする、請求項6に記載のコーティング組成物。
【請求項9】
前記バインダー樹脂は紫外線硬化型官能基含有バインダー樹脂であり、アクリレート類、メタクリレート類またはビニル類の多官能性または単官能性のモノマーまたはオリゴマーを含むことを特徴とする、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項10】
前記バインダー樹脂は熱硬化型官能基含有バインダー樹脂であり、シロキサン系樹脂を含むことを特徴とする、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項11】
溶剤をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項12】
バインダー樹脂;および請求項1〜3のうちのいずれか一項によるフッ素系化合物を含むフィルム。
【請求項13】
前記フィルムの厚さが0.01〜300マイクロメートルであることを特徴とする、請求項12に記載のフィルム。
【請求項14】
前記フィルムの接触角は120度以上であることを特徴とする、請求項12に記載のフィルム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−530584(P2011−530584A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−522920(P2011−522920)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【国際出願番号】PCT/KR2009/005338
【国際公開番号】WO2010/032990
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】