説明

フライ用油脂及びドーナツ

【課題】油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツ等のフライ製品の製造を可能とするフライ用油脂及び当該フライ製品(特にドーナツ)を提供する。
【解決手段】パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)を3〜58質量%、パーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂を5質量%以上18質量%未満、前記エステル交換油脂を除くパーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)を前記エステル交換油脂の含量の1.4倍以上、ヨウ素価34以下の油脂を0〜20質量%含むフライ用油脂を用いてフライ製品(特にドーナツ)を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライ用油脂に関するものであり、特に、ドーナツ製造用に適したフライ用油脂に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ドーナツなどのフライ製品を製造するために使用されるフライ用油脂として、従来、種々のものが開発されており、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載のフライ用油脂がある。
【0003】
特許文献1は、ソフトで老化が遅く、かつ泣きの少ないドーナツを製造することを目的として、ヨウ素価100以上の液状油の低温油に対し、油脂全重量に基づき、高エルカ酸ナタネ油の極度効果油0.3〜5.0重量%を配合したドーナツフライ用油脂を提供することを開示している。
【0004】
特許文献2は、高安定で油ぎれがよく、かつ風味もよいフライ用油脂を提供することを目的として、パーム系油脂単独由来のまたはパーム系油脂および植物液体油由来の、飽和脂肪酸25〜48重量%、モノ不飽和脂肪酸40〜60重量%であって、ジパルミトイルモノオレオイルグリセリドの構成比率がPPO/POP≧0.5〔ただし、PPOとはトリグリセリドを構成する3つの脂肪酸のうち、1,2位(または2,3位)にパルミチン酸が、3位(または1位)にオレイン酸が結合したものをいい、POPとは1,3位にパルミチン酸、2位にオレイン酸が結合したものをいう。〕である油脂組成物であることを特徴とするフライ用油脂を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−197133号公報
【特許文献2】特許3638397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のフライ用油脂を使用して製造されたドーナツ等のフライ製品は、油っぽさ、油分の口溶け、風味のいずれか或いはすべてにおいて十分に満足できるものとは言えなかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツ等のフライ製品の製造を可能とするフライ用油脂及び当該フライ製品(特にドーナツ)を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)を3〜58質量%、パーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂を5質量%以上18質量%未満、前記エステル交換油脂を除くパーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)を前記エステル交換油脂の含量の1.4倍以上、ヨウ素価34以下の油脂を0〜20質量%含むことを特徴とするフライ用油脂を提供する。
【0009】
また、本発明は、上記目的を達成するために、上記本発明のフライ用油脂を使用して製造したことを特徴とするドーナツを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツ等のフライ製品の製造を可能とするフライ用油脂及び当該フライ製品(特にドーナツ)を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔本発明の実施の形態に係るフライ用油脂〕
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)を3〜58質量%、パーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂を5質量%以上18質量%未満、前記エステル交換油脂を除くパーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)を前記エステル交換油脂の含量の1.4倍以上、ヨウ素価34以下の油脂を0〜20質量%含む。本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、20℃でペースト状又は固形状の非流動状であり、特に、ドーナツ用油脂として好適に用いることができるものである。
【0012】
(パーム系油脂以外の液状油)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)を3〜58質量%、好ましくは、5〜55質量%、より好ましくは、5〜50質量%含有する。パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)を上記の範囲内で含有させることにより、油っぽさ、油分の口溶け、風味の全てが良好となり、特に風味が良好であり、本発明の効果を奏することができる。
【0013】
当該液状油をフライ用油脂に30質量%以上含有させても、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツ等のフライ製品の製造を可能とするフライ用油脂が得られる点で、本実施の形態に係るフライ用油脂は従来品に比べ特に優れており、有用である。
【0014】
上記液状油としては、特に限定されるものではないが、植物から採油されたものであることが好ましい。例えば、米油、菜種油、大豆油、べに花油、ひまわり油、コーン油、ごま油、綿実油、フラックス油等である。中でも、米油、菜種油、綿実油から選ばれる1種以上の油脂を含むことが好ましく、特に、米油及び菜種油から選ばれる1種以上の油脂を含むことが好ましい。
【0015】
(パーム軟質部をエステル交換したエステル交換油脂)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、パーム軟質部(ヨウ素価〔IV〕55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂を5質量%以上18質量%未満、好ましくは、5質量%以上15質量%未満、より好ましくは、10質量%以上15質量%未満含有する。パーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂を上記の範囲内で含有させることにより、油っぽさ、油分の口溶け、風味の全てが良好となり、特に油分の口溶けが良好であり、本発明の効果を奏することができる。
【0016】
エステル交換の対象であるパーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)としては、特に限定されるものではないが、パーム由来の油脂を分別もしくはパーム由来の油脂間で混合してヨウ素価を調整して得られる油脂である。例えば、パーム油の分別油(1段分別油)であるパームオレイン、パームオレインを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(パームスーパーオレイン)、及びそれらの混合油などを用いることができる。パーム軟質部のヨウ素価は、56以上58以下であることが好ましい。ヨウ素価が上記の範囲内のパーム軟質部をエステル交換したエステル交換油脂を含有させることにより、本発明の効果を奏することができる。
【0017】
パーム軟質部をエステル交換する方法は、特に制限はなく、通常の方法により行うことができ、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼを触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法でも行うことができる。
【0018】
化学的エステル交換は、例えば、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。
【0019】
酵素的エステル交換は、1,3位特異性の高いエステル交換反応、又は、位置特異性の乏しいエステル交換反応のどちらでも行うことができる。1,3位特異性の高いエステル交換反応を行うことのできるリパーゼ製剤としては、リゾムコールミーハイ由来の固定化リパーゼ(ノボザイムズ社製のリポザイムTLIM、リポザイムRMIM等)等が挙げられる。位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼ製剤としては、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
【0020】
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。
【0021】
(パーム系油脂)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、上記エステル交換油脂を除くパーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)を上記エステル交換油脂の含量の1.4倍以上、好ましくは、1.6倍以上、より好ましくは、3.0〜18.4倍含有する。パーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)を上記の範囲内で含有させることにより、油っぽさ、油分の口溶け、風味の全てが良好となり、本発明の効果を奏することができる。
【0022】
上記パーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)としては、特に限定されるものではないが、例えば、パーム油、パームオレイン、PMF(パーム中融点画分)などを用いることができる。特に、パーム油及びパームオレインから選ばれる1種以上の油脂を含むことが好ましい。パーム系油脂のヨウ素価は、50以上59以下であることが好ましい。ヨウ素価が上記の範囲内のパーム系油脂を含有させることにより、本発明の効果を奏することができる。
【0023】
(ヨウ素価34以下の油脂)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、ヨウ素価が34以下の油脂を0〜20質量%、好ましくは、0〜18質量%、より好ましくは、0.5〜15質量%含有する。ヨウ素価が34以下の油脂を上記の範囲内で含有させる、又は含有させないことにより、油っぽさ、油分の口溶け、風味の全てが良好となり、特に油っぽさが良好であり、本発明の効果を奏することができる。
【0024】
上記ヨウ素価が34以下の油脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、パーム硬質部、極度硬化油(ヨウ素価2以下)、やし油などを用いることができる。中でも、パーム硬質部(ヨウ素価10以上34以下)、及び極度硬化油(ヨウ素価2以下)から選ばれる1種以上の油脂を含むことが好ましく、パーム硬質部のヨウ素価は、10以上34以下であることが好ましく、20以上34以下であることがより好ましい。ヨウ素価が上記の範囲内の油脂を含有させることにより、本発明の効果を奏することができる。
【0025】
上記ヨウ素価が34以下の油脂としてパーム硬質部(ヨウ素価10以上34以下)を用いる場合、当該パーム硬質部を3〜20質量%、好ましくは、3〜15質量%、より好ましくは、3〜14質量%含有する。
【0026】
上記ヨウ素価が34以下の油脂として極度硬化油(ヨウ素価2以下)を用いる場合、当該極度硬化油を0.3〜8質量%、好ましくは、0.5〜7質量%、より好ましくは、0.5〜5質量%、最も好ましくは、0.5〜3質量%含有する。
【0027】
(その他の油脂)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、上記の油脂のほかに、本発明の効果を損なわない範囲内でその他の油脂、例えば、ヨウ素価が59よりも大きいパーム軟質部(パームオレイン(パームスーパーオレイン))などを含有させることができる。具体的には、ヨウ素価が60以上70以下のパームオレインを0.5〜35質量%、好ましくは、0.5〜5質量%、より好ましくは、1〜3質量%を含有させてもよい。
【0028】
(油脂以外の成分)
また、本発明の実施の形態に係るフライ用油脂は、上記の油脂のほか、酸化安定性、フライ時の泡立ち抑制、油脂の結晶調整などの機能を付与する目的で、各種添加剤を添加してもよい。例えば、L−アスコルビン酸やL−アスコルビン酸誘導体、ビタミンE、トコフェロール類、アスコルビン酸脂肪酸エステル、リグナン、コエンザイムQ、リン脂質、オリザノール、植物ステロール、ジアシルグリセロール、カテキン類、及びポリフェノール類、茶抽出物、シリコーン、微粒子二酸化ケイ素、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、縮合リシノレイン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル等の合成乳化剤や、大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆リゾレシチン、卵黄リゾレシチン、酵素処理卵黄、サポニン、植物ステロール類などが挙げられる。
【0029】
(フライ用油脂の製造方法)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、成分となる上記の油脂を混合することにより製造することができる。混合は、通常、行われている方法でよく、例えば、固形状の油脂もしくは、混合する油脂全てを加熱して溶解させ、撹拌する。加熱温度は、極度硬化油を含む場合は、80〜100℃まで加熱する必要があるが、その他の油脂は40〜80℃で十分である。なお、撹拌は、溶解と同時に行ってもよい。
【0030】
(フライ製品)
本発明の実施の形態に係るフライ用油脂を用いることにより、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善された種々のフライ製品を製造することができる。例えば、ドーナツ、揚げパン、ポテトフライ、コロッケ、メンチカツ、いかフライ、スナック類などが挙げられる。特に、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツが得られる。
【0031】
〔本発明の実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態によれば、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツ等のフライ製品の製造を可能とするフライ用油脂及び当該フライ製品(特にドーナツ)を提供することができる。
【0032】
また、フライ用油脂に液状油を30質量%以上含有させても、油っぽさ、油分の口溶け、風味のすべてにおいて改善されたドーナツ等のフライ製品の製造を可能とするフライ用油脂を提供することができる。
【0033】
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【実施例】
【0034】
表1〜5に記載の油脂を同表に記載の配合比に従って混合して、実施例1〜17および比較例1〜19のフライ用油脂を製造した。20℃で、実施例1〜17および比較例1〜18のフライ用油脂は非流動状(ペースト状又は固形状)であり、比較例19のフライ用油脂は流動状であった。
【0035】
表1〜5に記載の油脂は、それぞれ以下のものを使用した。
<パーム系油脂以外の液状油>
・米油(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:日清こめ白絞油)
・菜種油(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:菜種白絞油)
<パーム系油脂(IV34より大きく59以下:IVはヨウ素価を示す。)>
・パーム油(IV51.9)(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:日清デリカエースP)
・パームオレイン(IV56.5)(日清オイリオグループ株式会社製)
<IV34以下の油脂>
・パームステアリン(IV31.1)(日清オイリオグループ株式会社製)
・パームステアリン(IV10.5)(日清オイリオグループ株式会社製)
・パーム極度硬化油(IV0.5)(横関油脂工業株式会社製、商品名:パーム極度硬化油)
・やし油(IV9.1)(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:精製やし油)
<その他の油脂>
・パームオレイン(IV60.7)(日清オイリオグループ株式会社製、商品名:日清デリカエースO)
【0036】
パームオレイン(IV56.5)のエステル交換油は、上記パームオレイン(IV56.5)(日清オイリオグループ株式会社製)20kgを115〜120℃で減圧乾燥し、ナトリウムメトキシド20gを添加し、30分間減圧下で攪拌し、エステル交換反応を進行させ、エステル交換反応終了後、水洗、脱色、脱臭を行うことにより得た。
【0037】
〔ドーナツの製造・評価〕
製造した実施例1〜17および比較例1〜19のフライ用油脂を用いてドーナツを調理した。具体的には、リングドーナツ(株式会社イズム、40g/個)を解凍後、1時間発酵させて、1L電気フライヤー(株式会社東芝製、HGP-106F)にそれぞれのフライ用油脂900gを入れ、180℃で3分間調理した。
【0038】
調理後1時間のドーナツについて、社内パネル16名により、油っぽさ、口溶け、風味および総合的おいしさの官能評価を行なった。評価結果(16名の評価の平均値)を表1〜5に示す。
【0039】
(油っぽさの評価)
サンプルのドーナツを食べたときの油っぽさを下記の6段階で評価した。
5:全く油っぽくない
4:油っぽくない
3:やや油っぽくない
2:やや油っぽい
1:油っぽい
0:非常に油っぽい
【0040】
(口溶けの評価)
サンプルのドーナツを食べたときの油分の口溶けを下記の6段階で評価した。
5:非常に良い
4:良い
3:やや良い
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
【0041】
(風味の評価)
サンプルのドーナツを食べたときの風味を下記の6段階で評価した。
5:非常に良い
4:良い
3:やや良い
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
【0042】
(総合的おいしさの評価)
サンプルのドーナツを食べたときの総合的おいしさを下記の6段階で評価した。
5:非常においしい
4:おいしい
3:やや良いおいしい
2:ややおいしくない
1:おいしくない
0:非常においしくない
【0043】
【表1】

【0044】
【表2】

【0045】
【表3】

【0046】
【表4】

【0047】
【表5】

【0048】
表1〜5より、パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)、パーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂、パーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)、及びヨウ素価34以下の油脂の含有量が所定の範囲内である実施例1〜17において本発明の効果が得られており、所定の範囲を外れた比較例1〜19では本発明の効果が得られていないことが判る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パーム系油脂以外の液状油(10℃で液状のもの)を3〜58質量%、
パーム軟質部(ヨウ素価55以上59以下)をエステル交換したエステル交換油脂を5質量%以上18質量%未満、
前記エステル交換油脂を除くパーム系油脂(ヨウ素価34より大きく59以下)を前記エステル交換油脂の含量の1.4倍以上、
ヨウ素価34以下の油脂を0〜20質量%含むことを特徴とするフライ用油脂。
【請求項2】
前記フライ用油脂は、20℃でペースト状又は固形状の非流動状であることを特徴とする請求項1記載のフライ用油脂。
【請求項3】
前記ヨウ素価34以下の油脂は、パーム硬質部及び極度硬化油から選ばれる1種以上の油脂を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフライ用油脂。
【請求項4】
前記パーム硬質部を3〜15質量%含むことを特徴とする請求項3に記載のフライ用油脂。
【請求項5】
前記極度硬化油を0.3〜8質量%含むことを特徴とする請求項3に記載のフライ用油脂。
【請求項6】
前記液状油は、米油、菜種油及び綿実油から選ばれる1種以上の油脂を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフライ用油脂。
【請求項7】
前記パーム系油脂は、パーム油及びパームオレインから選ばれる1種以上の油脂を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフライ用油脂。
【請求項8】
前記フライ用油脂は、ドーナツ用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のフライ用油脂。
【請求項9】
請求項8に記載のフライ用油脂を使用して製造したことを特徴とするドーナツ。
【請求項10】
請求項8に記載のフライ用油脂を使用して製造したことを特徴とするドーナツの製造方法。

【公開番号】特開2010−187562(P2010−187562A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33108(P2009−33108)
【出願日】平成21年2月16日(2009.2.16)
【出願人】(000227009)日清オイリオグループ株式会社 (251)
【Fターム(参考)】