Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
フラックス組成物およびはんだ付け方法
説明

フラックス組成物およびはんだ付け方法

【課題】非硬化性であり、従来のエポキシベースのアンダーフィル材料との混和を容易にすることができるフラックス組成物を提供する。
【解決手段】カルボン酸、および式I


(式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−80アルキル基、非置換C1−80アルキル基、置換C7−80アリールアルキル基、および非置換C7−80アリールアルキル基から選択され;並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である)により表されるフラックス剤を当初成分として含むフラックス組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は当初成分としてカルボン酸、および式I(式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−80アルキル基、非置換C1−80アルキル基、置換C7−80アリールアルキル基、および非置換C7−80アリールアルキル基から選択され;並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である)で表されるフラックス剤(fluxing agent)を含むフラックス組成物に関する。本発明はさらに、電気接点をはんだ付けする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
はんだ付けプロセスは、手作業の手はんだ付け方法から自動化されたはんだ付け方法の範囲にわたる。手作業および自動化のいずれのはんだ付けプロセスにおけるフラックス材料の使用も周知である。実際には、はんだ単独での使用は一般的に許容可能な電気的相互接続を生じさせないであろう。フラックス材料ははんだ付けプロセスにおける複数の機能をもたらす。例えば、フラックス材料は、金属接点(例えば、はんだ領域、コンタクトパッド、コンタクトピン、銅めっきスルーホール)上に形成され得た何らかの酸化物を除去するように;金属接点上のはんだのぬれを増大させるように作用する。
【0003】
はんだ付けプロセス中にフラックス材料を金属接点の表面に適用するために様々な方法が使用されてきた。いくつかの方法においては、はんだを含むフラックス材料が使用される。例えば、この一緒になった材料はフラックス材料のコアを組み込んでいる環形状ワイヤの形態で提供されてきた。加熱の際にはんだが溶融すると、コアのフラックス材料が活性化され、溶融したはんだによって相互接続される表面をフラックス処理する。フラックス材料およびはんだ粉体が配合されており、そのペーストにおいて概して均質で安定なはんだ粒子の懸濁物を形成しているはんだペーストも知られている。
【0004】
自動化されたはんだ付け方法の商業的に有意な用途の1つは半導体デバイスの製造である。すなわち、リフローはんだ付けプロセスは、半導体チップがプリント回路板(PCB)上に乗せられる半導体デバイスの自動化された製造において一般的に使用される。いくつかのこのような自動化された製造方法においては、はんだペーストは、例えば、スクリーン印刷もしくはステンシル印刷を使用してプリント回路板に適用される。次いで、半導体チップがPCBと接触させられ、はんだペーストが加熱されて、ペースト中のはんだをリフローさせて、半導体チップとPCBとの間の電気的相互接続を形成する。この加熱は、例えば、はんだペーストを赤外光に曝露させることにより、またはオーブン内で加熱することにより容易にされうる。いくつかの用途においては、半導体チップ/PCBアセンブリは、半導体チップとPCBとの間の隙間領域を実質的に満たし、その相互接続を封止するアンダーフィル材料でさらに処理される。
【0005】
複雑さが増し小型化している回路を含む電子デバイスの大量生産の需要を考えて、素早く自動化されたはんだ付けプロセス、例えば、ピックアンドディップ(pick and dip)プロセスを組み込んでいるものなどが出現してきている。このプロセスにおいては、フラックスは、半導体チップの電気接点部分をフラックスの浴に浸すことによって、半導体チップ上の複数の電気接点に適用されうる。次いで、半導体チップ上の電気接点をコーティングしたフラックスは対応する電気接点およびはんだボールを含むPCBと接触されうる。次いで、はんだボールは加熱されてリフローし、半導体チップとPCBとを相互接続する。あるいは、ピックアンドディッププロセスは、あらかじめ適用されたはんだを伴う電気接点を有するデバイス部品と共に使用されうる。これらのプロセスにおいては、あらかじめ適用されたはんだはフラックス材料でディップコートされ、次いで、対応する電気接点と接触させられ、そして加熱されて、リフローして電気的相互接続を形成する。多くの電子部品はこの後者のプロセスカテゴリーに適合し、この場合、その電子部品は、別の電気部品(例えば、PCB)とその部品との相互接続を容易にするのに充分な量のはんだをその部品上に伴って製造される。
【0006】
たいていの場合には、市販のフラックスの使用ははんだ付けされた領域上にイオン性残留物を残し、これは回路の腐蝕および短絡を望ましくなくもたらす場合がある。よって、はんだ付けされた相互接続の形成後にこのような残留物を除去する追加のプロセス工程が必要とされる。半導体デバイス製造プロセスについては、半導体チップとPCBとの間に形成されるはんだ接続は、半導体チップとPCBとの間に比較的小さな隙間(例えば、<4mil)を生じさせる。よって、はんだ付けプロセスの後で、はんだ付けされた領域上に残留しているイオン性残留物を除去(すなわち、清浄化)するのは非常に困難である。はんだ付けされた領域がアクセス可能である(よって、クリーニング操作を容易にする)プロセスにおいてさえ、クリーニング操作は、そのクリーニング操作中に生じた廃棄物の廃棄を伴う環境的な懸念を生じさせる。
【0007】
低い固形分量を有する低残留物でクリーニング不要の(no clean)いくつかのフラックスが市販されている。電子部品をはんだ付けする場合にフラックス残留物を実質的に最小限にしもしくは実質的になくすると主張されるフラックス組成物の1つがDuchesne(デュヘスネ)らへの米国特許出願公開第20100175790号に開示されている。デュヘスネらはフラックスを含む物質の組成物を開示し、当該フラックスは(a)フラックス剤;および(b)溶媒の組み合わせから本質的になり、前記フラックス剤は(1)ケト酸を含むか;または(2)エステル酸を含むか;または(3)前記ケト酸と前記エステル酸との混合物を含み;かつ前記溶媒は多価アルコールもしくはその混合物から選択される粘着性溶媒と、一価アルコールもしくはその混合物から選択される非粘着性溶媒との混合物を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第20100175790号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
にもかかわらず、非硬化性であり、信頼できるはんだ付け接続を容易にし、かつ従来のエポキシベースのアンダーフィル材料との混和を容易にするようにカスタマイズすることができるフラックス組成物についての必要性が依然としてある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は当初成分として、カルボン酸および式Iで表されるフラックス剤を含むフラックス組成物を提供する:
【化1】

式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−80アルキル基、非置換C1−80アルキル基、置換C7−80アリールアルキル基、および非置換C7−80アリールアルキル基から選択され;並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である。
【0011】
本発明は、電気接点を提供し;本発明のフラックス組成物を提供し;フラックス組成物を電気接点に適用し;はんだを提供し;はんだを溶融させ;並びに電気接点に適用されたフラックス組成物を、溶融したはんだで置き換え、前記溶融したはんだが電気接点との物理的接触を形成し、かつ電気接点に結合することを含む、電気接点にはんだを適用する方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のフラックス組成物は様々なアンダーフィル組成物との混和を容易にするように設計され、その結果、はんだ付けされた表面は好ましくは、仕上げの電気接続を形成するアンダーフィル組成物の適用前にクリーニングを必要としない。
【0013】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、用語「クリーニング不要のフラックス組成物(no clean flux composition)」は、0.5重量%未満のハロゲン化物含量で、少ししかもしくは全くフラックス残留物活性を示さないフラックス組成物をいう(すなわち、IPC J−STD−004Bの下でORL1もしくはORL0としてカテゴライズされるフラックス)。
【0014】
本発明のフラックス組成物は、当初成分としてカルボン酸、および式Iで表されるフラックス剤を含む(から本質的になる)。好ましくは、このフラックス組成物は非硬化性組成物である(すなわち、フラックス組成物が、はんだ付け条件下で反応して分子間共有結合を形成することができる分子あたり2以上の反応性官能基を有する化合物を含まず、かつフラックス剤が、はんだ付け条件下で反応して分子間共有結合を形成することができる分子あたり2以上の反応性官能基を含有しない)。
【0015】
好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるカルボン酸はC8−20脂肪族モノカルボン酸;C2−20脂肪族ジカルボン酸;C6−20芳香族カルボン酸;並びにこれらの混合物から選択される。より好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるカルボン酸は、オクタン酸、ノナン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、イコサン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、メリット酸、トルイル酸、キシリル酸、ヘメリト酸、メシチレン酸、プレーニト酸、ケイ皮酸、サリチル酸、安息香酸(例えば、安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸(ゲンチジン酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(没食子酸))、ナフトエ酸(例えば、ナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、フェノールフタリン、ジフェノール酸およびこれらの混合物から選択される。さらにより好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるカルボン酸はナフトエ酸(例えば、ナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、およびイコサン酸、並びにこれらの混合物から選択される。さらにより好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるカルボン酸はナフトエ酸(例えば、ナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸)、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、およびこれらの混合物から選択される。最も好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるカルボン酸はナフトエ酸、C18カルボン酸およびこれらの混合物から選択され、ここで当該ナフトエ酸は1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸から選択され、および当該C18カルボン酸はステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸およびオレイン酸から選択される。
【0016】
本発明のフラックス組成物に使用されるフラックス剤は式Iに従い、式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−80アルキル基、非置換C1−80アルキル基、置換C7−80アリールアルキル基、および非置換C7−80アリールアルキル基から選択され(好ましくは、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−20アルキル基、非置換C1−20アルキル基、置換C7−30アリールアルキル基、および非置換C7−30アリールアルキル基から選択され);R、R、RおよびRの0〜3つは水素である。好ましくは、R、R、RおよびRの1〜3つは水素である。より好ましくは、R、R、RおよびRの2〜3つは水素である。さらにより好ましくは、R、R、RおよびRの2つは水素である。最も好ましくは、RおよびRの一方が水素であり、かつRおよびRの一方が水素である。式Iで表されるフラックス剤のR、R、RおよびR基は好ましくは、所定の適用のために望ましいレオロジー特性のフラックス剤を提供するように;カルボン酸とのフラックス複合体の形成を容易にするように;場合によっては、はんだ付けされる単一のもしくは複数の表面に送達するための所定の溶媒パッケージとフラックス剤とを混和させるように;並びに、場合によっては、はんだ付け後に使用される、(例えば、従来のフリップチップアンダーフィル用途における使用のための)封止されたはんだ接続を形成する所定の封止用組成物(例えば、エポキシ樹脂)とフラックス剤とを混和させるように選択される。好ましくは、式Iに従うフラックス剤のR、R、RおよびR基は、フラックス組成物がクリーニング不要のフラックス組成物であるように、所定の封止用組成物にフラックス剤を適合させるように選択される。また、式Iに従うフラックス剤のR、R、RおよびR基は示差走査熱量測定によって決定される250℃以上(より好ましくは300℃以上、最も好ましくは325℃以上)の沸点温度、並びに25℃で開始して10℃/分の温度勾配を用いる熱重量分析(TGA)によって決定される250℃に加熱する際の10重量%以下の重量損失パーセントのフラックス剤を提供するように好ましくは選択される。
【0017】
より好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるフラックス剤は式Iに従い、式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−80アルキル基、非置換C1−80アルキル基、置換C7−80アリールアルキル基、および非置換C7−80アリールアルキル基から選択され;置換C1−80アルキル基および置換C7−80アリールアルキル基における置換は、−OH基、−OR基、−COR−基、−COR基、−C(O)R基、−CHO基、−COOR基、−OC(O)OR基、−S(O)(O)R基、−S(O)R基、−S(O)(O)NR基、−OC(O)NR基、−C(O)NR基、−CN基、−N(R)−基、および−NO基の少なくとも1種(好ましくは、−OH基、−OR基、−COR−基、−COR基、−C(O)R基、−CHO基、−COOR基、−OC(O)OR基、−S(O)(O)R基、−S(O)R基、−S(O)(O)NR基、−OC(O)NR基、−C(O)NR基、−CN基、および−NO基の少なくとも1種)から選択され;RはC1−28アルキル基、C3−28シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−28アリールアルキル基、およびC7−28アルキルアリール基から選択され;Rは、水素、C1−28アルキル基、C3−28シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−28アリールアルキル基、およびC7−28アルキルアリール基から選択され;並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である。置換C1−80アルキル基および置換C7−80アリールアルキル基は置換の組み合わせを含むことができる。例えば、置換C1−80アルキル基および置換C7−80アリールアルキル基は1つより多い同じ種類の置換(例えば、2つの−OH基)を含むことができ;1種より多い置換(例えば、−OH基および−COR−基)を含むことができ;同じ種類の置換を1つより多く含む1種より多い置換(例えば、2つの−OH基および2つの−COR−基)を含むことができる。好ましくは、R、R、RおよびRの1〜3つは水素である。より好ましくは、R、R、RおよびRの2〜3つは水素である。さらにより好ましくは、R、R、RおよびRの2つは水素である。最も好ましくは、RおよびRの一方が水素であり、かつRおよびRの一方が水素である。
【0018】
さらにより好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用されるフラックス剤は式Iに従い、式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−20アルキル基、非置換C1−20アルキル基、置換C7−30アリールアルキル基、および非置換C7−30アリールアルキル基から選択され;置換C1−20アルキル基および置換C7−30アリールアルキル基における置換は、−OH基、−OR基、−COR−基、−COR基、−C(O)R基、−CHO基、−COOR基、−OC(O)OR基、−S(O)(O)R基、−S(O)R基、−S(O)(O)NR基、−OC(O)NR基、−C(O)NR基、−CN基、−N(R)−基、および−NO基の少なくとも1種(好ましくは、−OH基、−OR基、−COR−基、−COR基、−C(O)R基、−CHO基、−COOR基、−OC(O)OR基、−S(O)(O)R基、−S(O)R基、−S(O)(O)NR基、−OC(O)NR基、−C(O)NR基、−CN基、および−NO基の少なくとも1種)から選択され;RはC1−19アルキル基、C3−19シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−19アリールアルキル基、およびC7−19アルキルアリール基から選択され;Rは、水素、C1−19アルキル基、C3−19シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−19アリールアルキル基、およびC7−19アルキルアリール基から選択され;並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である。置換C1−20アルキル基および置換C7−30アリールアルキル基は置換の組み合わせを含むことができる。例えば、置換C1−20アルキル基および置換C7−30アリールアルキル基は1つより多い同じ種類の置換(例えば、2つの−OH基)を含むことができ;1種より多い置換(例えば、−OH基および−COR−基)を含むことができ;同じ種類の置換を1つより多く含む1種より多い置換(例えば、2つの−OH基および2つの−COR−基)を含むことができる。好ましくは、R、R、RおよびRの1〜3つは水素である。より好ましくは、R、R、RおよびRの2〜3つは水素である。さらにより好ましくは、R、R、RおよびRの2つは水素である。最も好ましくは、RおよびRの一方が水素であり、かつRおよびRの一方が水素である。
【0019】
さらにより好ましくは、本発明のフラックス組成物において使用されるフラックス剤は式Iに従い、式中、R、R、RおよびRは独立して水素、−CHCH(OH)R、および−CHCH(OH)CH−O−R基から選択され;Rは水素、C1−28アルキル基、C3−28シクロアルキル基、C6−16アリール基、C7−28アリールアルキル基、およびC7−28アルキルアリール基から選択され(好ましくは、RはC5−10アルキル基、C6−16アリール基およびC7−16アルキルアリール基から選択され;最も好ましくは、RはCアルキル基、Cアルキルアリール基、およびナフチル基から選択され);並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である。好ましくは、R、R、RおよびRの1〜3つは水素である。より好ましくは、R、R、RおよびRの2〜3つは水素である。さらにより好ましくは、R、R、RおよびRの2つは水素である。最も好ましくは、RおよびRの一方が水素であり、かつRおよびRの一方が水素である。
【0020】
好ましくは、本発明のフラックス組成物において使用されるフラックス剤は式Iに従い、式中、RおよびRは水素であり;RおよびRは−CHCH(OH)CH−O−R基であり;RはC5−10アルキル基、C7−16アルキルアリール基、ナフチル基、ビフェニル基および置換C12−16ビフェニル基から選択される(最も好ましくは、RはCアルキル基、Cアルキルアリール基、およびナフチル基から選択される)。好ましくは、フラックス組成物はクリーニング不要のフラックス組成物である。
【0021】
好ましくは、本発明の硬化性フラックス組成物は当初成分として、カルボン酸および式Iで表されるアミンフラックス剤を、1:1〜20:1(より好ましくは、1:1〜10:1、最も好ましくは1:1〜4:1)のアミンフラックス剤アミン窒素:カルボン酸酸含量(−COOH)当量比で含む。好ましくは、一緒にされる場合に、カルボン酸と式Iで表されるアミンフラックス剤はフラックス複合体を形成する。好ましくは、この形成されたフラックス複合体は酸−塩基複合体である。好ましくは、フラックス複合体は、10℃/分の温度勾配を用いて25℃で開始する熱重量分析(TGA)によって決定して230℃まで加熱した際に、25重量%以下(より好ましくは20重量%以下、最も好ましくは15重量%以下)の重量損失パーセントを示す。
【0022】
場合によっては、本発明のフラックス組成物において使用されるフラックス剤は式IIa、IIbおよびIIcから選択される式を有するダイマーであり;このダイマーは式Iに従う第1のマーと式Iに従う第2のマーとを含み;式中、第1のマーのR、R、RおよびRのうちの1つと、第2のマーのR、R、RおよびRのうちの1つとは同一の空間を占めて、第1のマーと第2のマーを連結させる。
【0023】
【化2】

【0024】
式(IIa)に従うダイマーの例は、1−(2−エチルヘキシルオキシ)−3−(4−(2−(3−(4−(2−(4−(3−(4−(2−(3−(ヘプタン−3−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−イル)−1−メチルシクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン−2−イル)フェノキシ)−2−ヒドロキシプロピルアミノ)プロパン−2−イル)−1−メチルシクロヘキシルアミノ)プロパン−2−オールであり、以下の通り:
【0025】
【化3】

【0026】
本発明のフラックス組成物は場合によっては溶媒をさらに含む。溶媒は、場合によっては、はんだ付けされる表面もしくは複数の表面へのフラックス剤の送達を容易にするように、本発明のフラックス組成物中に含まれる。好ましくは、フラックス組成物は溶媒を8〜95重量%含む。本発明のフラックス組成物に使用される溶媒は好ましくは、炭化水素(例えば、ドデカン、テトラデカン);芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、安息香酸ブチル、ドデシルベンゼン);ケトン(例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン);エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンおよびテトラヒドロフラン、1,3−ジオキサラン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル);アルコール(例えば、2−メトキシ−エタノール、2−ブトキシエタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、α−テルピネオール、ベンジルアルコール、2−ヘキシルデカノール);エステル(例えば、酢酸エチル、乳酸エチル、酢酸ブチル、アジピン酸ジエチル、フタル酸ジエチル、ジエチレングリコールモノブチルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、乳酸エチル、メチル2−ヒドロキシイソブチラート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート);およびアミド(例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびN,N−ジメチルアセトアミド);グリコール誘導体(例えば、セロソルブ、ブチルセロソルブ);グリコール(例えば、エチレングリコール;ジエチレングリコール;ジプロピレングリコール;トリエチレングリコール;ヘキシレングリコール;1,5−ペンタンジオール);グリコールエーテル(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルカルビトール、ブチルカルビトール);および石油溶媒(例えば、石油エーテル、ナフサ)から選択される有機溶媒である。より好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用される溶媒はメチルエチルケトン;2−プロパノール;プロピレングリコールモノメチルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート;乳酸エチルおよびメチル2−ヒドロキシイソブチラートから選択される有機溶媒である。最も好ましくは、本発明のフラックス組成物に使用される溶媒はプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0027】
本発明のフラックス組成物は場合によっては増粘剤をさらに含む。好ましくは、フラックス組成物は増粘剤を0〜30重量%含む。本発明のフラックス組成物に使用される増粘剤は、非硬化性樹脂材料(すなわち、分子あたり2個未満の反応性官能基)、例えば、非硬化性ノボラック樹脂から選択されうる。
【0028】
本発明のフラックス組成物は場合によってはチキソトロープ剤をさらに含む。好ましくはフラックス組成物はチキソトロープ剤を1〜30重量%含む。本発明のフラックス組成物に使用されるチキソトロープ剤は脂肪酸アミド(例えば、ステアラミド、ヒドロキシステアリン酸ビスアミド);脂肪酸エステル(例えば、キャスターワックス、ビーズワックス、カルナウバワックス);有機チキソトロープ剤(例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジグリセリンモノオレアート、ジグリセリンラウラート、デカグリセリンオレアート、ジグリセリンモノラウラート、ソルビタンラウラート);無機チキソトロープ剤(例えば、シリカ粉体、カオリン粉体)から選択されうる。好ましくは、使用されるチキソトロープ剤はポリエチレングリコールおよび脂肪酸アミドから選択される。
【0029】
本発明のフラックス組成物は、場合によっては、無機充填剤をさらに含む。無機充填剤は、アルミナ、水酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、コージライト、リチウムアルミニウムケイ酸塩、アルミン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、クレイ、タルク、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、コロイダルシリカ、溶融石英、ガラス粉体、石英粉体およびガラスミクロスフェアから選択されうる。
【0030】
本発明のフラックス組成物は場合によっては、酸化防止剤をさらに含む。好ましくは、本発明のフラックス組成物は酸化防止剤を0.01〜30重量%含む。
【0031】
本発明のフラックス組成物は場合によっては、艶消し剤、着色剤、脱泡剤、分散安定化剤、キレート化剤、熱可塑性粒子、UV不透過剤、難燃剤、レベリング剤、接着促進剤および還元剤から選択される添加剤をさらに含む。
【0032】
本発明のフラックス組成物は好ましくは、式Iによって表されるフラックス剤とカルボン酸との組み合わせによって形成されるフラックス複合体3.99〜100重量%を含む(から本質的になる)。好ましくは、本発明のフラックス組成物は式Iによって表されるフラックス剤とカルボン酸との組み合わせによって形成されるフラックス複合体を3.99〜100重量%、0〜95重量%(より好ましくは8〜95重量%)の溶媒、0〜30重量%の増粘剤、0〜30重量%(より好ましくは1〜30重量%)のチキソトロープ剤、および0〜30重量%(より好ましくは0.01〜30重量%)の酸化防止剤を含む(から本質的になる)。
【0033】
本発明のフラックス組成物は、例えば、電子部品、電子モジュールおよびプリント回路板の製造に使用されうる。フラックス組成物は、例えば、液体スプレー技術、液体発泡技術、ピックアンドディップ技術、並びにウェーブ技術をはじめとする何らかの従来の技術、または液体もしくは半固体をシリコンダイもしくは基体上に分配できる何らかの他の従来の技術によって、はんだ付けされる表面(単一もしくは複数)に適用されうる。
【0034】
本発明のフラックス組成物は場合によっては、はんだ粉体をさらに含み、この場合、フラックス組成物ははんだペーストである。好ましくは、はんだ粉体は、Sn/Pb、Sn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Cu、Sn/Zn、Sn/Zn/Bi、Sn/Zn/Bi/In、Sn/Bi、およびSn/Inから選択される合金である(好ましくは、はんだ粉体は63重量%Sn/37重量%Pb、96.5重量%Sn/3.5重量%Ag、96重量%Sn/3.5重量%Ag/0.5重量%Cu、96.4重量%Sn/2.9重量%Ag/0.5重量%Cu、96.5重量%Sn/3重量%Ag/0.5重量%Cu、42重量%Sn/58重量%Bi、99.3重量%Sn/0.7重量%Cu、91重量%Sn/9重量%Zn、および89重量%Sn/8重量%Zn/3重量%Biから選択される合金である)。
【0035】
はんだペーストは、好ましくは、式Iによって表されるフラックス剤とカルボン酸との組み合わせにより形成されるフラックス複合体を1〜50重量%(より好ましくは5〜30重量%、最も好ましくは5〜15重量%)、およびはんだ粉体を50〜99重量%含む。はんだペーストは従来の技術によって、例えば、この操作のための従来の装置を使用して、はんだ粉体をフラックス複合体と混練および混合することによって配合されうる。
【0036】
はんだペーストは、例えば、電子部品、電子モジュールおよびプリント回路板の製造に使用されうる。はんだペーストは、何らかの従来の技術、例えば、はんだプリンターもしくはスクリーンプリンターを用いて、従来のはんだマスクを通して、はんだペーストを印刷することによって、はんだ付けされるべき表面(単一もしくは複数)に適用されうる。
【0037】
本発明のフラックス組成物に使用されるフラックス剤は当業者に周知の従来の合成技術を使用して製造されうる。
【0038】
本発明のフラックス組成物に使用されるフラックス複合体は、例えば、(a)式Iに従ったフラックス剤をカルボン酸と一緒にすることによって(例えば、実施例8を参照)、または(b)式Iに従ったフラックス剤の製造中のある時点でカルボン酸を添加することによって製造されうる。例えば、(b)においては、(i)メンタンジアミンを反応させて式Iに従ったフラックス剤を形成する前に(例えば、実施例9を参照)、または(ii)式Iに従ったフラックス剤を形成するためのメンタンジアミンの反応中のある時点で(例えば、実施例10を参照)、カルボン酸がメンタンジアミンと混合されることができる。場合によっては、フラックス複合体の形成を容易にするために、式Iに従ったフラックス剤およびカルボン酸が溶媒(例えば、1,3−ジオキソラン)中で一緒にされることができる。次いで、この溶媒は蒸発除去されて、フラックス複合体を残すことができる。
【0039】
本発明の電気接点にはんだを適用する方法は、電気接点を提供し;本発明のフラックス組成物を提供し;フラックス組成物を電気接点に適用し;はんだを提供し;はんだを溶融させ;並びに電気接点に適用されたフラックス組成物を、溶融したはんだで置き換え、前記溶融したはんだが電気接点との物理的接触を形成し、かつ電気接点に結合することを含む。この方法においては、溶融したはんだは望ましくは、電気接点と緊密に接触して、はんだ材料と電気接点との間の金属結合の形成を容易にし、はんだと電気接点との間に良好な機械的および電気的結合をもたらす。本発明の方法においては、従来のはんだ付け技術が使用されうる。例えば、電気接点およびはんだを、はんだの融点温度より高い温度に加熱するために、はんだ付けビットまたはアイロンが使用されうる。溶融したはんだに電気接点を浸漬することにより液体状態のはんだが電気接点に移されるはんだ付け浴が使用されうる。従来のウェーブはんだ付け技術が実施されうる。また、リフローはんだ付け技術が使用されてもよく、この場合、第2の電気接点上にあらかじめ配置されたはんだが第1の電気接点に近づけられ、そしてはんだの融点温度より高い温度に加熱され、はんだは溶融し、リフローして、第1の電気接点および第2の電気接点の双方と接触して、第1の電気接点と第2の電気接点との間に電気的接続を形成する。
【0040】
本発明の電気接点にはんだを適用する方法は、場合によっては、フリップチップはんだ付けプロセスの一部分であってよく、この場合には、半導体チップがプリント回路板上に搭載され、半導体チップが複数の第1の電気接点を含み、かつプリント回路板が複数の第2の電気接点を含む。このフリップチップ方法においては、本発明のフラックス組成物は複数の第1の電気接点および複数の第2の電気接点のいずれか一方もしくは双方に適用されて、複数の第1の電気接点を複数の第2の電気接点にはんだ結合させ、電気的相互接続を形成するのを容易にする。好ましくは、フリップチップはんだ付け方法は、熱硬化性樹脂が提供されて、この電気的相互接続を封止するアンダーフィル工程をさらに含む。最も好ましくは、この熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂である。
【実施例】
【0041】
ここで、以下の実施例において、本発明のいくつかの実施形態が詳細に記載される。
【0042】
実施例1−5:フラックス剤の合成
表1に特定されるフラックス剤が以下の手順を用いて表1に特定される材料から製造された。具体的には、加熱エレメントおよびスターラーを備えた反応容器にメンタンジアミン(ザダウケミカルカンパニーからプライメン(Primene(商標))MDとして入手可能)(0.1mol)が入れられた。次いで、この反応容器は窒素で不活性化され、次いで、この反応容器に表1に特定される試薬A(0.2mol)が周囲温度で攪拌しつつ入れられた。次いで、加熱エレメントの設定温度が75℃に上げられ、この反応容器の内容物が2時間攪拌し続けられた。次いで、この加熱エレメントの設定温度が140℃に上げられ、反応容器の内容物がさらに2時間攪拌し続けられた。次いで、加熱エレメントの設定温度が80℃に下げられ、反応容器を真空吸引し、容器内の圧力を30mmHgまで下げた。反応容器の内容物はこの条件下でさらに2時間攪拌し続けられ、表1に特定される生成物フラックス剤を提供した。次いで、25℃〜500℃で10℃/分の勾配を用いる示差走査熱量測定(DSC)によって、実施例1〜3についての生成物フラックス剤の沸点温度が測定された。実施例1〜3についての生成物フラックス剤についての測定された沸点温度(BPT)は表1に提示される。また、25℃で開始し、10℃/分の温度勾配を使用する熱重量分析(TGA)によって、250℃に加熱した際の実施例1〜3についての生成物フラックス剤からの重量損失パーセントが測定された。実施例1〜3についての生成物フラックス剤についての測定された重量損失(WL)が表1に提示される。
【0043】
【表1】

【0044】
実施例6:ダイマーフラックス剤の合成
ダイマーフラックス剤は以下の手順を用いて製造された。スターラーバーを入れた反応容器にメンタンジアミン(ザダウケミカルカンパニーからプライメン(Primene(商標))として入手可能)(34g)、並びにエピクロロヒドリンとビスフェノールAとの液体反応生成物(ザダウケミカルカンパニーからD.E.R.(商標)331(商標)として入手可能)(37.4g)が入れられた。次いで、この反応容器は磁気攪拌能力を有するホットプレート上に置かれた。この反応容器の内容物が室温で、一晩攪拌し続けられ、固体になった。次いで、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(モメンティブパフォーマンスマテリアルズから入手可能)(37.2g)がこの反応容器に入れられた。次いで、この反応容器は、室温から1時間で150℃まで加熱され、次いで3時間150℃に保持された。次いで、反応容器の内容物が室温まで冷却されて、ダイマーフラックス剤生成物を提供した。
【0045】
実施例7:ダイマーフラックス剤の合成
別のダイマーフラックス剤が以下の手順を用いて製造された。スターラーバーを入れた反応容器にメンタンジアミン(ザダウケミカルカンパニーからプライメン(Primene(商標))として入手可能)(34g)、並びにエピクロロヒドリンとビスフェノールAとの液体エポキシ樹脂反応生成物(ザダウケミカルカンパニーからD.E.R.(商標)331(商標)として入手可能)(37.4g)が入れられた。次いで、この反応容器は磁気攪拌能力を有するホットプレート上に置かれた。この反応容器の内容物が室温で、一晩攪拌し続けられ、固体になった。次いで、1−ナフチルグリシジルエーテル(モメンティブパフォーマンスマテリアルズから入手可能)(40.0g)がこの反応容器に入れられた。次いで、この反応容器は75℃に加熱され、その温度で1時間保持された。次いで、この反応容器は、75℃から1時間で150℃まで加熱され、次いで3時間150℃に保持された。次いで、反応容器の内容物が室温まで冷却されて、ダイマーフラックス剤生成物を提供した。
【0046】
実施例8:フラックス複合体の製造
実施例1に示された手順に従って製造されたフラックス剤(18.07g、33.3mmole)が、周囲条件下でスパチュラを用いて、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸(1.69g、8.3mmole)と手作業で混合されて、2:1のフラックス剤アミン窒素:カルボン酸酸含量(−COOH)当量比を有するフラックス複合体を形成した。
【0047】
25℃で開始し、10℃/分の温度勾配を使用する熱重量分析(TGA)によって、230℃に加熱した際のこのフラックス複合体からの重量損失パーセントが測定された。このフラックス複合体について測定された重量損失(WL)は14.2重量%であった。
【0048】
実施例9:フラックス複合体の製造
スターラーバーを入れた反応容器にメンタンジアミン(ザダウケミカルカンパニーからプライメン(Primene(商標))MDとして入手可能)(0.33mole)が入れられた。次いで、この反応容器は磁気攪拌能力を有するホットプレート上に置かれた。次いで、この反応容器は窒素で不活性化され、次いでこの反応容器に、攪拌しつつ周囲温度で2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(ヘキソンスペシャリティケミカルズから)(0.66mole)が添加された。次いで、ホットプレートの設定温度が75℃に上げられて、この反応容器の内容物が2時間にわたって攪拌し続けられた。次いで、ホットプレートの設定温度が140℃に上げられて、この反応容器の内容物はさらに2時間攪拌し続けられた。次いで、この反応容器の内容物は75℃に冷却され、次いで、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸(16.9g;0.083mole)がこの反応容器に30分間にわたってゆっくりと添加された。次いで、このホットプレートの設定温度が80℃に設定され、この反応容器が真空吸引されて、容器内の圧力を30mmHgまで下げた。この反応容器の内容物はさらに2時間にわたってこの条件下で攪拌し続けられて、フラックス複合体を形成させた。
【0049】
25℃で開始し、10℃/分の温度勾配を使用する熱重量分析(TGA)によって、230℃に加熱した際のこのフラックス複合体からの重量損失パーセントが測定された。このフラックス複合体について測定された重量損失(WL)は14.7重量%であった。
【0050】
実施例10:フラックス複合体の製造
スターラーバーを入れた反応容器にメンタンジアミン(ザダウケミカルカンパニーからプライメン(Primene(商標))MDとして入手可能)(0.33mole)が入れられた。次いで、この反応容器は磁気攪拌能力を有するホットプレート上に置かれた。次いで、この反応容器は窒素で不活性化され、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸(0.083mole)が攪拌しつつ周囲温度で30分間にわたってゆっくりと添加された。次いで、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(ヘキソンスペシャリティケミカルズから)(0.66mole)がこの反応容器に周囲温度で攪拌しつつ添加された。次いで、ホットプレートの設定温度が75℃に上げられて、この反応容器の内容物が2時間にわたって攪拌し続けられた。次いで、ホットプレートの設定温度が140℃に上げられて、この反応容器の内容物はさらに2時間攪拌し続けられた。次いで、このホットプレートの設定温度が80℃に設定され、この反応容器が真空吸引されて、容器内の圧力を30mmHgまで下げた。この反応容器の内容物はさらに2時間にわたってこの条件下で攪拌し続けられて、フラックス複合体を提供した。
【0051】
25℃で開始し、10℃/分の温度勾配を使用する熱重量分析(TGA)によって、230℃に加熱した際のこのフラックス複合体からの重量損失パーセントが測定された。このフラックス複合体について測定された重量損失(WL)は13.8重量%であった。
【0052】
実施例11:フラックス能力の評価
実施例10に従って製造されたフラックス複合体のフラックス能力が、以下の手順を用いて評価された。はんだ付けされる電気接点として銅クーポンが使用された。この銅クーポンのはんだ付けされる表面上に、実施例10に従って製造されたフラックス複合体の小滴が分配された。鉛を含まないはんだ(95.5重量%Sn/4.0重量%Ag/0.5重量%Cu)の直径0.381mmのボール4つが、銅クーポン上のフラックス複合体の小滴中に配置された。使用されたこの鉛を含まないはんだの溶融範囲は217〜221℃であった。次いで、この銅クーポンは、145℃に予備加熱されたホットプレート上に置かれ、そこで2分間保持された。次いで、この銅クーポンは260℃に予備加熱された別のホットプレート上に配置され、そこではんだがリフロー条件に到達するまで保持された。次いで、この銅クーポンは熱源から取り外され、(a)元々配置された4つのはんだボールの融合および合体の程度、(b)フローおよび広がりを評価するための得られた合体したはんだのサイズ、並びに(c)銅クーポンの表面へのはんだの結合によって評価された。このフラックス複合体のフラックス能力は以下の0〜4の等級で、4であったと決定された:
【0053】
0=はんだ滴どうしの融合なし、およびはんだは銅クーポンと結合せず;
1、2=はんだ滴どうしの部分的〜完全な融合、しかしはんだは銅クーポンと結合せず;
3=はんだ滴どうしの完全な融合、しかし最小限のはんだの広がりおよびフロー;
4=はんだ滴どうしの完全な融合、銅クーポンの表面上での良好なはんだの広がりおよびフロー、並びに銅クーポンへのはんだの結合。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルボン酸;および
式I:
【化1】

(式中、R、R、RおよびRは独立して水素、置換C1−80アルキル基、非置換C1−80アルキル基、置換C7−80アリールアルキル基、および非置換C7−80アリールアルキル基から選択され;並びに、R、R、RおよびRの0〜3つは水素である)
で表されるフラックス剤;
を当初成分として含むフラックス組成物。
【請求項2】
前記カルボン酸がC8−20脂肪族モノカルボン酸、C2−20脂肪族ジカルボン酸、C6−20芳香族カルボン酸、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項3】
前記カルボン酸が、オクタン酸、ノナン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、イコサン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、メリット酸、トルイル酸、キシリル酸、ヘメリト酸、メシチレン酸、プレーニト酸、ケイ皮酸、サリチル酸、安息香酸、ナフトエ酸、フェノールフタリン、ジフェノール酸およびこれらの混合物からなる群から選択される請求項2に記載のフラックス組成物。
【請求項4】
当該フラックス組成物が、1:1〜20:1のフラックス剤アミン窒素:カルボン酸酸含量(−COOH)当量比を示す、請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項5】
置換C1−80アルキル基および置換C7−80アリールアルキル基における置換が、−OH基、−OR基、−COR−基、−C(O)R基、−COR基、−CHO基、−COOR基、−OC(O)OR基、−S(O)(O)R基、−S(O)R基、−S(O)(O)NR基、−OC(O)NR基、−C(O)NR基、−CN基、−N(R)−基、および−NO基の少なくとも1種から選択され;RがC1−28アルキル基、C3−28シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−28アリールアルキル基、およびC7−28アルキルアリール基から選択され;Rが、水素、C1−28アルキル基、C3−28シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−28アリールアルキル基、およびC7−28アルキルアリール基から選択される、請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項6】
、R、RおよびRが独立して水素、−CHCH(OH)R、および−CHCH(OH)CH−O−R基から選択され;Rが水素、C1−28アルキル基、C3−28シクロアルキル基、C6−15アリール基、C7−28アリールアルキル基、およびC7−28アルキルアリール基から選択される、請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項7】
、R、RおよびRの少なくとも1つが水素である、請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項8】
当初成分として
0〜95重量%の溶媒、
0〜30重量%の増粘剤、
0〜30重量%のチキソトロープ剤、および
0〜30重量%の酸化防止剤をさらに含む、請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項9】
はんだ粉体をさらに含む請求項1に記載のフラックス組成物。
【請求項10】
電気接点を提供し;
請求項1に記載のフラックス組成物を提供し;
前記フラックス組成物を前記電気接点に適用し;
はんだを提供し;
前記はんだを溶融させ;並びに
前記電気接点に適用された前記フラックス組成物を、前記溶融したはんだで置き換え、前記溶融したはんだが前記電気接点との物理的接触を形成し、かつ前記電気接点に結合する;
ことを含む、電気接点にはんだを適用する方法。

【公開番号】特開2013−78799(P2013−78799A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−210451(P2012−210451)
【出願日】平成24年9月25日(2012.9.25)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】