説明

フラボノイド及びビタミンB3を含有するスキンケア組成物

(1)約0.001%〜約10%のフラボノイド化合物、(2)約0.01%〜約15%のビタミンB3化合物、及び(3)皮膚科学的に許容可能な油連続相キャリアを含むスキンケア組成物が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚ライトニング及び老化防止のような種々の改善されたスキンケア効果を提供するスキンケア組成物に関する。本発明は特に、油連続相形態の組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚の過剰な色素沈着(加齢斑、そばかす、しみ、黒ずみ、血色不良、不均一な色調など)、しわ、及び通常は皮膚の老化又はヒトの皮膚に対する環境による損傷に関連する他の慢性的変化を遅延させ、最小限に抑え、又はなくすことまでもする、皮膚のための様々な処置が提案される。そのような処置は、パック及びマスクのような特殊な化粧品の適用やビタミン類の経口摂取から、ケミカルピーリング、レーザー手術、光美顔術、及び他の処置にまでわたる。一般に、有効な処置には、より長い時間、身体的拘束、及び経済的投資が必要と考えられている。有効であり、しかも消費者が日常的に使用できるような、安全且つ手ごろな価格の処置が、強く要望されている。
【0003】
種々の皮膚ライトニング剤及び老化防止剤が当該技術分野において既知である。また、活性物質の組み合わせが相乗効果を提供する場合があることも知られている。ヘスペリジンのようなフラボノイド類は、例えば日本特許公報A11−346792、A2002−255827、A2003−137734及び米国特許出願公開2002/13481にて、皮膚に使用するためのものが当該技術分野において既知である。
【0004】
一般的な消費者に安全且つ有効なスキンケア組成物を提供するために、種々の相の種類にて使用できる活性剤の組み合わせが所望されている。さらに、こうした効果を提供するメークアップ組成物、例えばファンデーション及びリップスティックも所望されている。大部分のメークアップ組成物は、油連続相形態にて製造される。水連続相組成物は、通常、油連続相組成物に比べて皮膚活性剤の皮膚浸透においてより有効であることは当業者に一般的に既知である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上のことに基づいて、広範囲の配合物にわたって安全且つ有効なスキンケア処置効果を提供する油連続相のスキンケア組成物が必要とされている。具体的には、皮膚ライトニング効果及び/又は老化防止効果を提供する組成物が必要とされている。
【0006】
既存の技術には、本発明の利点及び利益の全てを提供するものは存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
(1)約0.001%〜約10%のフラボノイド化合物、
(2)約0.01%〜約15%のビタミンB3化合物、及び
(3)皮膚科学的に許容可能な油連続相キャリアを含むスキンケア組成物を対象とする。
【0008】
本発明はまた、前述の組成物を皮膚に適用する工程を含む皮膚ライトニング効果を提供する方法を対象とする。
【0009】
本発明はまた、前述の組成物を皮膚に適用する工程を含む皮膚に老化防止効果を提供する方法を対象とする。
【0010】
本発明のこれら及びその他の特徴、態様、並びに利点は、添付の特許請求の範囲と共に本開示を読めば、当業者には明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、以下の説明からよりよく理解されるものと考えられる。
【0012】
百分率、部分及び比率はすべて、特に指定されない限り本発明の組成物の総重量に基づいている。提示された成分に関する全てのこのような重量は活性物質の濃度に基づき、従って市販材料に含まれる可能性があるキャリア又は副生成物を含まない。
【0013】
本明細書に有用な活性物質及び他の成分のような構成成分は全て、美容及び/若しくは治療的な利益、又はそれらの自明であると見なされている作用様式によって分類又は記載されることがある。ただし、本明細書に有用な活性物質及び他の成分が、場合によっては美容的及び/若しくは治療的な複数の利益をもたらすこと、又は複数の作用様式で作用することもあることを理解すべきである。それゆえ、本明細書での分類は便宜上のことであって、成分を特定の適用又は列記された適用に限定しようとするものではない。
【0014】
フラボノイド化合物
本発明の組成物は、約0.001%〜約10%、好ましくは約0.01%〜約5%、より好ましくは約0.05%〜約1%のフラボノイド化合物を含む。フラボノイド化合物は、酸化防止効果、UV吸収効果、及びラジカル捕捉効果を提供することが知られている。フラボノイド化合物はまた、コラーゲン構造を強化するのに有効であることも知られている。
【0015】
本明細書で有用なフラボノイド化合物は、次のような2−フェニルベンゾピロン(I)又は3−フェニルベンゾピロン(II)骨格構造のいずれかから誘導される。(McGraw−Hillの科学技術百科事典)
【0016】
【化1】

【0017】
フラボノイド化合物はさらに、それらの複素環(環C)の酸化レベル又は置換パターンに応じて、異なる群に分類できる。本明細書で有用なフラボノイド化合物としては、非置換フラバノン類、置換フラバノン類、非置換フラボン類、置換フラボン類、非置換カルコン類、置換カルコン類、非置換イソフラボン類、及び置換イソフラボン類が挙げられる。本明細書で使用する時、用語「置換」は、上述の骨格構造の1つ以上の水素原子が独立して、ヒドロキシル、C1〜C8アルキル、C1〜C4アルコキシル、O−グリコシドなど又はこれら置換基の混合物と置換されたフラボノイド化合物を意味する。本明細書で特に有用なフラボノイド化合物は、置換フラバノン類、置換フラボン類、置換カルコン類、置換イソフラボン類、及びこれらの混合物から成る群から選択される。
【0018】
フラボノイド化合物は、植物のような天然供給源からの抽出物として得ることができる。適したフラボノイド化合物の例としては、フラバノン(非置換)、フラバノノール(3’−ヒドロキシフラバノン)、ピノセンブリン(5,7−ジヒドロキシフラバノン)、ピノストロビン(5−ヒドロキシル−7−メトキシフラバノン)、リキリチゲニン(7,4’−ジヒドロキシフラバノン)、リキリチン(4’−グルコシド−7,4’−ジヒドロキシフラバノン)、ブチン(butin)(7,3’,4’−トリヒドロキシフラバノン)、サクラネチン(sakuranetin)(5,4’−ジヒドロキシ−7−メトキシフラバノン)、サクラニン(5−グルコシド−5,4’−ジヒドロキシ−7−メトキシフラバノン)、イソサクラネチン(5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシフラバノン)、ポンシリン(7−ラムノグルコシド−5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシフラバノン)、ナリンゲニン(5,7,4’−トリヒドロキシフラバノン)、ナリンギン(7−ラムノグルコシド−5,7,4’−トリヒドロキシフラバノン)、ヘスペリチン(5,7,3’−トリヒドロキシ−4’−メトキシフラバノン)、ヘスペリジン(7−ラムノグルコシド−5,7,3’−トリヒドロキシ−4’−メトキシフラバノン)、フラボン(非置換)、クリシン(5,7−ヒドロキシフラボン)、トリンジン(toringin)(5−グルコシド−5,7−ヒドロキシフラボン)、アピゲニン(5,7,4’−トリヒドロキシフラボン)、アピイン(7−アピオ−グルコシド−5,7,4’−トリヒドロキシフラボン)、コスモシイン(7−グルコシド−5,7,4’−トリヒドロキシフラボン)、アカセチン(5,7,−ジヒドロキシ−4’−メトキシフラボン)、フォーチュネリン(7−ラムノグルコシド−5,7,−ジヒドロキシ−4’−メトキシフラボン)、バイカレイン(5,6,7−トリヒドロキシフラボン)、バイカリン(7−グルクロニド−5,6,7−トリヒドロキシフラボン)、スクテラーリン(scutellarin)(7−グルクロニド−5,6,7,4’−テトラヒドロキシフラボン)、ジオスメチン(5,7,3’−トリヒドロキシ−4’−メトキシフラボン)、ジオスミン(7−ラムノグルコシド−5,7,3’−トリヒドロキシ−4’−メトキシフラボン)、ガランギン(3,5,7−トリヒドロキシフラボン)、ケルセチン(3,5,7,3’,4’−ペンタヒドロキシフラボン)、クエルシトリン(3−ラムノシド−3,5,7,3’,4’−ペンタヒドロキシフラボン)、ルチン(3−ラムノグルコシド−3,5,7,3’,4’−ペンタヒドロキシフラボン)、ラムネチン(3,5,3’,4’−テトラヒドロキシ−7−メトキシフラボン)、キサントラムニン(3−ラムノシド−3,5,3’,4’−テトラヒドロキシ−7−メトキシフラボン)、ミリセチン(5,7,3’,4’,5’−ペンタヒドロキシフラボノール)、ミリシトリン(3−ラムノシド−5,7,3’,4’,5’−ペンタヒドロキシフラボノール)、フクゲチン(fukugetin)のようなビフラボン類、ギンゲチン及びビロベチン、イソフラボン、カルコン、上記置換フラボン類の全ての異性体、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
本明細書で有用なフラボノイド化合物は、天然供給源から誘導又は変性される合成材料であってもよい。これらの化学変性を行うことにより、フラボノイド化合物は、他の組成物構成成分に対する溶解性又は相溶性が改善されてスキンケア組成物により適用可能となり得る。好ましい変性フラボノイド化合物は、天然供給材料からのグリコシル化、アルキル化又はアシル化したものである。
【0020】
本明細書で特に有用な群のグリコシドフラボノイド類は、次の一般構造式(III)から選択されるものである。
【0021】
【化2】

式中、R1〜R6は、H、OH、アルコキシ、及びヒドロキシアルコキシから成る群から独立して選択され、ここで前記アルコキシ又はヒドロキシアルコキシ基は、分岐状又は非分岐状であり、1〜18個の炭素原子を有し、Z1は、モノ−及びオリゴグリコシドラジカルから成る群から選択される。Z1は、好ましくはヘキソシルラジカル類、より好ましくはラムノシルラジカル類及びグルコシルラジカル類から成る群から選択される。また他のヘキソシルラジカル類、例えばアロシル(allosyl)、アルトロシル(altrosyl)、ガラクトシル、グロシル、イドシル、マンノシル及びタローシルを使用するのも有利である。本発明によれば、ペントシルラジカル類を使用するのが有利な場合もある。
【0022】
本明細書で特に有用な別の群のグリコシドフラボノイド類は、次の一般構造式(IV)から選択されるものである。
【0023】
【化3】

式中、R11〜R17は、H、OH、アルコキシ、及びヒドロキシアルコキシから成る群から独立して選択され、ここで前記アルコキシ又はヒドロキシアルコキシ基は、分岐状又は非分岐状であり、1〜18個の炭素原子を有し、Z2は、モノ−及びオリゴグリコシドラジカルから成る群から選択される。Z2は、好ましくはヘキソシルラジカル類、より好ましくはラムノシルラジカル類及びグルコシルラジカル類から成る群から選択される。他のヘキソシルラジカル類、例えばアロシル(allosyl)、アルトロシル(altrosyl)、ガラクトシル、グロシル、イドシル、マンノシル及びタローシルを使用するのも有利である。本発明によれば、ペントシルラジカル類を使用するのが有利な場合もある。
【0024】
本発明の特に好ましい1つの実施形態では、グリコシドフラボノイドは、ヘスペリジン、グルコシルヘスペリジン、ルチン、グルコシルルチン、グルコシルミリシトリン、グルコシルイソクエルシトリン、グルコシルクエルシトリン、メチルヘスペリジン、及びこれらの混合物から成る群から選択される。これらのグルコシドフラボノイド化合物は、関連する天然フラボノイド化合物からの生化学方法によって得ることができる。グルコシル基(類)は、元々の物質の1つ以上の水酸化物に連結できる。
【0025】
グルコシルルチンの代表的な式は次の通りである。
【化4】

【0026】
グルコシルヘスペリジンの代表的な式は次の通りである。
【化5】

【0027】
本明細書で有用なアルキル化フラボノイド化合物は、共通の天然フラボノイド類の化学変性から通常誘導されるアルコキシ又はヒドロキシアルコキシフラボノイド類である。本明細書で有用なアルキル化フラボノイド化合物の例は次の通りである。これらの式は単に代表的なものであり、アルキル又はヒドロキシアルキル基が他の存在するヒドロキシル基に連結することも可能である。
【0028】
トロキセルチン(troxerutin)(3’,4’,7−トリ−ヒドロキシエトキシル−ルチン)の代表的な式は次の通りである。
【化6】

【0029】
モノキセルチン(monoxerutin)(7−ヒドロキシエトキシルルチン)の代表的な式は次の通りである。
【化7】

【0030】
別の有用なアルキル化フラボノイド化合物、メチルヘスペリジンは次の一般構造式(V)を有する。
【化8】

式中、R21〜R28は、H又はメチルから成る群から独立して選択され、ここでR21〜R28の少なくとも1つはメチルである。
【0031】
グリコシドフラボノイド類の本明細書で有用な別の群は、いずれかのフラバノンからの異性化によって得ることができるカルコンである。カルコン類は、スキンケア組成物に容易に配合できる改善された溶解性のために、本発明において極めて有用である。
【0032】
ヘスペリジンから誘導される代表的なカルコンは次の通りである。
【化9】

【0033】
ヘスペリチンから誘導される別の代表的なカルコンは次の通りである。
【化10】

【0034】
市販のフラボノイド化合物としては、アルプス・ファーマシューティカル・インダストリー(Alps Pharmaceutical Industry Co. Ltd.)(日本)から市販されているヘスペリジン、メチルヘスペリジン、及びルチン、及びハヤシバラ・バイオケミカル・ラボラトリーズ(Hayashibara Biochemical Laboratories, Inc.)(日本)及び東洋精糖株式会社(Toyo Sugar Refining Co. Ltd.)(日本)から市販されているグルコシルヘスペリジン及びグルコシルルチンが挙げられる。
【0035】
ビタミンB3化合物
本発明の組成物は、約0.01%〜約15%、好ましくは約0.1%〜約15%、より好ましくは約0.5%〜約10%のビタミンB3化合物を含む。ビタミンB3化合物は、単独で、皮膚での多くの代謝酵素反応を向上させる補酵素のニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェート(NADP)群及びその還元型(NADPH)群の前駆体を提供することが知られている。ビタミンB3化合物はまた、皮膚バリア特性の指標である経皮水分損失及び過剰の皮膚グリコサミノグリカン類を減少させることが知られている。
【0036】
驚くべきことに、フラボノイド化合物とビタミンB3化合物とを組み合わせて使用することにより、それぞれの活性剤を単独で使用するよりも相乗的な皮膚処置効果を提供する組成物が得られることを見出した。皮膚処置効果は特に、皮膚ライトニング効果及び老化防止効果に見られる。
【0037】
理論に束縛されないが、フラボノイド化合物は、ビタミンB3化合物の輸送を向上させると考えられている。フラボノイド化合物は、細胞膜脂質二分子膜との相対的な親和性が良好である一方で、ビタミンB3化合物はその一般的に親水性の構造によって親和性が低い。皮膚細胞に2種類の活性物質を有効に輸送することによって、2種類の活性物質が、真皮に異なる機構を介して皮膚処置効果を提供し、それによって皮膚に相乗的な効果をもたらすと考えられている。
【0038】
本明細書で有用なビタミンB3化合物としては、例えば、次式を有するもの
【化11】

式中、Rは−CONH2(例えば、ナイアシンアミド)、又は−CH2OH(例えば、ニコチニルアルコール)である、それらの誘導体、及びそれらの塩が挙げられる。前出のビタミンB3化合物の代表的な誘導体としては、ニコチン酸の非血管拡張性エステル類、ニコチニルアミノ酸類、カルボン酸類のニコチニルアルコールエステル類、ニコチン酸N−オキシド、及びナイアシンアミドN−オキシドを含む、ニコチン酸エステル類が挙げられる。好ましいビタミンB3化合物は、ナイアシンアミド及びニコチン酸トコフェロール、より好ましいものはナイアシンアミドである。好ましい一実施形態では、ビタミンB3化合物は、限られた量の塩形態を含有し、より好ましくは実質的にビタミンB3化合物の塩類を含まない。好ましくはビタミンB3化合物は約50%未満のそのような塩を含有し、更に好ましくは本質的には塩の形態を含まない。本明細書で極めて有用な市販のビタミンB3化合物としては、レイリー(Reilly)から入手可能なナイアシンアミドUSPが挙げられる。
【0039】
ビタミンB6化合物
本発明の組成物は、好ましくはさらに組成物の約0.001重量%〜約15重量%、好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%のビタミンB6化合物を含む。
【0040】
ビタミンB6化合物は、単独で、アミノ酸類及び核酸類の合成のための補酵素を提供し、それによって皮膚細胞のコラーゲン合成のような同化活性を向上させることが知られている。改善されたコラーゲン構造は、皮膚の色調を良好にし、皮膚外観を明るくすることが知られている。
【0041】
驚くべきことに、フラボノイド化合物及びビタミンB3化合物に加えてビタミンB6化合物を組み合わせて使用することにより、顕著な皮膚処置効果をもたらす組成物が得られることを見出した。皮膚処置効果は、皮膚ライトニング効果及び老化防止効果に特に見られる。
【0042】
理論に束縛されないが、3種類の活性物質が、真皮に異なる機構を介して皮膚に総合的な効果を提供し、それによって皮膚に相乗的な効果をもたらすと考えられている。
【0043】
本明細書で有用なビタミンB6化合物としては、ピリドキシン、ピリドキシンのエステル類、例えばピリドキシントリパニテート(tripahnitate)、ピリドキシンジパルミテート、及びピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシンのアミン類、例えばピリドキサミン、ピリドキシンの塩類、例えばピリドキシンHCl、及びそれらの誘導体、例えばピリドキサミン、ピリドキサル、ピリドキサルホスフェート、及びピリドキシン酸が挙げられる。特に有用なビタミンB6化合物は、ピリドキシン、ピリドキシンのエステル類、及びピリドキシン塩類から成る群から選択される。ビタミンB6化合物は、起源が合成又は天然であることができ、本質的に純粋な化合物又は化合物の混合物(例えば、自然源の抽出物又は合成材料の混合物)として用いることができる。本明細書で使用するとき、「ビタミンB6」はこのようなものの異性体及び6個の互変異性体を包含する。本明細書で有用な市販のビタミンB6化合物としては、例えばDSMから入手可能なピリドキシンHCl、日光ケミカルズ(Nikko Chemicals Co. Ltd.)から入手可能な商標名NIKKOL DPのピリドキシンジパルミテート及び商標名NIKKOL DKのピリドキシンジオクタノエートが挙げられる。
【0044】
油連続相キャリア及び組成物形態
本発明の皮膚活性剤は、皮膚ライトニング及び老化防止のようなスキンケア処置効果を提供するためにメークアップ組成物を含む種々のスキンケア組成物に組み込むことができる。特に有用な組成物形態及びそれらの適したキャリアの各々を以下に列挙する。
【0045】
前記油連続相キャリアは、前記組成物全体に対して、
(a)約20重量%〜約80重量%の油構成成分、
(b)約0.1重量%〜約10重量%の約8未満のHLBを有する親油性界面活性剤、
(c)約10重量%〜約60重量%の水、
(d)0重量%〜約30重量%の任意選択的な粉末構成成分、及び
(e)0重量%〜約30重量%の任意選択的な増粘剤を含む油中水型エマルションの形態であってもよい。
【0046】
任意選択的な粉末構成成分の種類及び量によって、組成物はメークアップ組成物の特性を含んでもよい。本明細書の油中水型エマルション組成物は、液体又は固体形態であってもよい。任意選択的な増粘剤の種類及び量によれば、製品形態は固体に製造されてもよい。
【0047】
このキャリア種を用いる製品としては、エマルション、クリーム、液体ファンデーション、及び固体ファンデーションが挙げられる。
【0048】
前記油連続相キャリアは、前記組成物全体に対して、
(a)約20重量%〜約80重量%の油構成成分、
(b)約0.1重量%〜約10重量%の約8未満のHLBを有する親油性界面活性剤、
(c)0重量%〜約30重量%の任意選択的な粉末構成成分、及び
(d)0重量%〜約30重量%の任意選択的な増粘剤を含む油ベースの形態であってもよい。
【0049】
任意選択的な粉末構成成分の種類及び量によって、組成物はメークアップ組成物の特性を含んでもよい。本明細書の油ベースの組成物は、液体又は固体形態であってもよい。任意選択的な増粘剤の種類及び量によれば、製品形態は固体に製造されてもよい。
【0050】
このキャリア種を用いる製品としては、液体ファンデーション、固体ファンデーション、リップスティック、リップクリーム、リップゲル、マスカラ及び制汗剤スティックが挙げられる。
【0051】
油構成成分
本発明の組成物は、約20%〜約80%の、本明細書の組成物における連続相を形成する油構成成分を含む。油構成成分は、最終製品の特性に応じて揮発性又は非揮発性であってもよい。
【0052】
本発明に有用であるのは揮発性シリコーンオイルである。本明細書で有用な揮発性シリコーンオイルは、約60〜約260℃の沸点を有するもの、好ましくは2〜7個のケイ素原子を有するものから選択される。
【0053】
本明細書で有用な揮発性シリコーンオイル類には以下の構造(I)を有するポリアルキル又はポリアリールシロキサン類が含まれる。
【0054】
【化12】

式中、R93は、独立にアルキル又はアリールであり、pは約0〜約5の整数である。Z8はシリコーン鎖の末端を止める基を表す。好ましくは、R93基は、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルを包含し、Z8基は、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びアリールオキシを包含する。より好ましくは、R93基及びZ8基はメチル基である。好ましい揮発性シリコーン化合物は、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサデカメチルヘプタシロキサンである。本明細書で有用な市販の揮発性シリコーン化合物には、商標名SH200C−1csのオクタメチルトリシロキサン、商標名SH200C−1.5csのデカメチルテトラシロキサン、商標名SH200C−2csのヘキサデカメチルヘプタシロキサン(全てダウ・コーニングから入手可能)が包含される。
【0055】
本明細書で有用な揮発性シリコーンオイル類にはまた、以下の式を有する環状シリコーン化合物も包含される。
【化13】

式中、R93基は、独立にアルキル又はアリールであり、nは3〜7の整数である。
【0056】
好ましくはR93基にはメチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが含まれる。より好ましくはR93基はメチル基である。好ましい揮発性シリコーン化合物は、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンである。本明細書で有用な市販の揮発性シリコーン化合物には、商標名SH244のオクタメチルシクロテトラシロキサン、商法名DC245及びSH245のデカメチルシクロペンタシロキサン、及び商標名DC246のドデカメチルシクロヘキサシロキサン(全てダウ・コーニングから入手可能)が包含される。
【0057】
本発明に有用であるのは非揮発性油である。本明細書で有用な非揮発性油類は、例えば、トリデシルイソノナノエート、イソステアリルイソステアレート、イソセチルイソステアレート、イソプロピルイソステアレート、イソデシルイソノナノエート(isodecyl isonoanoate)、セチルオクタノエート、イソノニルイソノナノエート、ジイソプロピルミリステート、イソセチルミリステート、イソトリデシルミリステート、イソプロピルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソセチルパルミテート、イソデシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、オクチルパルミテート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、グリセリルトリ−2−エチルヘキサノエート、ネオペンチルグリコールジ(2−エチルヘキサノエート)、ジイソプロピルジメレート、トコフェロール、トコフェロールアセテート、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカダミアナッツ油、コーン油、ミンク油、オリーブ油、菜種油、卵黄油、ごま油、パーシック油、麦芽油、パサンカオイル(pasanqua oil)、ヒマシ油、亜麻仁油、ベニバナ油、綿実油、シソ油、大豆油、ピーナッツ油、茶油、カヤ油、米糠油、シナ桐油、日本桐油、ホホバ油、米芽油、グリセロールトリオクタノエート(glycerol trioctanate)、グリセロールトリイソパルミテート、トリメチロールプロパントリイソステアレート、イソプロピルミリステート、グリセロールトリ−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリトリトールテトラ−2−エチルヘキサノエート、ラノリン、ラノリン液、パラフィン液、スクワラン、ワセリン、並びにこれらの混合物である。市販の油類としては、例えば、クローダ(Croda)から入手可能な商標名クローダモル(Crodamol)TNのトリデシルイソノナノエート、日清製油(Nisshin Seiyu)から入手可能なヘキサラン(Hexalan)、及びエーザイ(Eisai)から入手可能なトコフェロールアセテート類が挙げられる。
【0058】
本明細書で有用な非揮発性油類にはまた、以下の構造(I)を有するポリアルキル又はポリアリールシロキサン類が含まれる。
【0059】
【化14】

式中、R93はアルキル又はアリールであり、pは約7〜約8,000の整数である。Z8はシリコーン鎖の末端を止める基を表す。シロキサン鎖(R93)上又はシロキサン鎖の末端Z8において置換された前記アルキル又はアリール基は、結果として生じるシリコーンが室温で流体のままであり、分散性があり、肌に適用した時に刺激性がなく、毒性やその他の害もなく、前記組成物の他の構成成分と適合性があり、通常の使用及び保存条件下で化学的に安定している限り、いかなる構造をも有することができる。適したZ8基としては、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、及びアリールオキシが挙げられる。シリコーン原子上の2つのR93基は、同一の基又は異なる基を表してもよい。好ましくは、これら2つのR93基は同一の基を表す。適したR93基としては、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが挙げられる。好ましいシリコーン化合物は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンである。ジメチコンとしても知られるポリジメチルシロキサンが、特に好ましい。使用され得るポリアルキルシロキサン類としては、例えば、ポリジメチルシロキサン類が挙げられる。これらのシリコーン化合物は、例えば、ビスカシル(登録商標)及びSF96シリーズでゼネラル・エレクトリック・カンパニー(General Electric Company)から、及びダウ・コーニング200シリーズでダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能である。
【0060】
ポリアルキルアリールシロキサン液を使用することもでき、これらには、例えば、ポリメチルフェニルシロキサン類が含まれる。これらのシロキサン類は、例えば、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)よりSF1075メチルフェニル流体(methyl phenyl fluid)として、もしくはダウ・コーニング社(Dow Corning)より556コスメチック・グレード流体(Cosmetic Grade Fluid)として入手可能である。
【0061】
本明細書で有用な非揮発性油類はまた、種々の等級の鉱油類である。鉱油類は、石油から得られる炭化水素類の液体混合物である。適した炭化水素類の具体例としては、パラフィン油、鉱物油、ドデカン、イソドデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、エイコセン、イソエイコセン、トリデカン、テトラデカン、ポリブテン、ポリイソブテン、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0062】
粉末構成成分
本発明の組成物は、粉末構成成分をさらに含んでよい。含まれる場合、粉末構成成分は、組成物全体の約0.1%〜約30%の濃度で含まれる。本明細書の粉末構成成分に含まれる粉末は、通常、そのままで疎水性であるか、又は疎水処理される。上述のもの以外の粉末の種類及び濃度は、例えば、肌触り改質、陰影、適用範囲、UV保護効果、良好な装用性能、及び組成物の安定性を提供するように選択される。製品のニーズに応じて、無色/白色粉末が、肌触り効果のために、又は無色/白色ファンデーション及び/又はメークアップベース組成物を提供するために選択されてもよい。
【0063】
本明細書の粉末構成成分として有用な粉末は、粘土鉱物粉末、例えばタルク、雲母、絹雲母、シリカ、ケイ酸マグネシウム、合成フッ素金雲母、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ベントナイト及びモンモリロナイト、パール粉末、例えばアルミナ、硫酸バリウム、第二リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、超微粒子状酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、ヒドロキシアパタイト、酸化鉄、チタン酸鉄、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、酸化クロム、水酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト、酸化チタン被覆雲母、有機粉末、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、メチルメタクリレート樹脂、セルロース、12−ナイロン、6−ナイロン、スチレン−アクリル酸コポリマー類、ポリプロピレン、塩化ビニルポリマー、テトラフルオロエチレンポリマー、窒化ホウ素、鱗グアニン、レーキタールカラー染料、及びレーキ天然カラー染料である。こうした粉末は、シリコーン、例えばメチコン、ジメチコン及びペルフルオロアルキルシラン、脂肪族物質、例えばステアリン酸、金属石鹸、例えばアルミニウムジミリステート、水素添加タローグルタミン酸アルミニウム、水素添加レシチン、ラウロイルリジン、ペルフルオロアルキルリン酸のアルミニウム塩、及びこれらの混合物を含む疎水性処理剤で処理されてもよい。
【0064】
ソフトフォーカス粉末(Soft focus powders)も本明細書で有用である。ソフトフォーカス粉末とは、組成物にソフトフォーカス効果を提供する、すなわち規定量を組み込む場合に、皮膚トラブルの出現を最小限にするのに良好な適用範囲をもつが自然な仕上がりを提供するのに特に有用な粉末を意味する。本明細書で有用な球状ソフトフォーカス粉末は、球状アルミナ、例えば三好化成(Miyoshi Kasei Inc.)から入手可能な商標名SA−アルミナビーズとして市販されるものが挙げられる。
【0065】
有機油吸収性粉末は、本明細書で有用あり、例えばシリコーンエラストマー類及びメチルメタクリレートコポリマー類である。本明細書で有用な市販の粉末としては、信越化学(ShinEtsu Chemical)から入手可能な商標名KSP−100及びKSP−101のビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサンクロスポリマー、ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能な商標名TREFILE−506Cの硬化ポリオルガノシロキサンエラストマー類、及び三好化成(Miyoshi Kasei, Inc.)によって表面処理されたGANZケミカル(GANZ Chemical Co., Ltd.)から入手可能な商標名SA−GMP−0820のメチルメタクリレートコポリマーが挙げられる。
【0066】
ソフトフォーカス粉末及び油吸収性粉末以外の球状粉末も使用してよい。球状粉末を製造するのに有用な材料の非限定例は、ポリアクリレート類、シリケート類、サルフェート類、金属二酸化物類、カーボネート類、セルロース類、ポリアルキレン類、ビニルアセテート類、ポリスチレン類、ポリアミド類、アクリル酸エーテル類、シリコーン類、及びこれらの混合物、並びにこれらの複合材である。具体的には、本明細書で有用な材料としては、ポリアクリレート類、例えばナイロン、シリケート類、例えばケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸アルミニウム及びシリカビーズ、金属二酸化物類、例えば二酸化チタン及び水酸化アルミニウム、カーボネート類、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、セルロース類、ポリアルキレン類、例えばポリエチレン、及びポリプロピレン、ポリビニルアセテート類、ポリスチレン類、ポリアミド類、ポリビニルピロリドン類、及びシリコーン類、例えばポリオルガノシルセスキオキサン樹脂が挙げられる。
【0067】
本明細書で特に有用な市販の球状粉末としては、東レ(Toray)から入手可能な商標名ナイロンパウダー(NYLON POWDER)シリーズのナイロン−12が挙げられる。
【0068】
親油性の界面活性剤
本発明の組成物は親油性界面活性剤を含んでいてもよい。本発明の油中水型エマルション組成物に組み込まれる場合、その含まれる量は好ましくは約0.1%〜約10%である。固体の油中水型エマルション形態にて組み込まれる場合、その含まれる量は好ましくは約1%〜約5%である。理論に束縛されないが、本明細書の親油性界面活性剤の種類及び濃度により、本発明の他の構成成分を考慮した安定な油中水型エマルションが提供されると考えられている。本明細書の親油性界面活性剤は、約8未満のHLB値を有する。
【0069】
HLB値は、特定化合物の親水性−疎水性バランスを記述する理論的な指標値である。一般に、HLB指標は0(非常に疎水性)から40(非常に親水性)の範囲であると認識されている。親油性の界面活性剤のHLB値は、当該技術分野において既知の表及びチャートに見出されることができ、次の一般式を用いて計算されてもよい。HLB=7+(疎水基の値)+(親水基の値)。HLB及び化合物のHLBを計算する方法は、「界面活性剤科学シリーズ(Surfactant Science Series)、第1巻:非イオン性界面活性剤」、606−13頁、M.J.シック(M.J.Schick)(マーセル・デッカー社(Marcel Dekker Inc.)、ニューヨーク、1966年)に詳細に説明されている。
【0070】
親油性界面活性剤はエステル型界面活性剤であることができる。本明細書で有用なエステル型界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタンセスキオレエート、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルジイソステアレート、グリセリルセスキイソステアレート、グリセリルモノオレエート、グリセリルジオレエート、グリセリルセスキオレエート、ジグリセリルジイソステアレート、ジグリセリルジオレエート、ジグリセリンモノイソステアリルエーテル、ジグリセリンジイソステアリルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0071】
市販のエステル型界面活性剤は、例えばクローダ(Croda)から入手可能な商標名クリル(Crill)6のソルビタンイソステアレート、及び花王アトラス(Kao Atras)から商標名アルラセル(Arlacel)83のソルビタンセスキオレエートである。
【0072】
親油性界面活性剤はシリコーン型界面活性剤であることができる。本明細書で有用なシリコーン型界面活性剤は、以下に示されるような(i)、(ii)、及び(iii)、及びこれらの混合物である。
【0073】
(i)次式を有するジメチコンコポリオール類
【化15】

式中、xは5〜100の整数であり、yは1〜50の整数であり、aは0以上であり、bは0以上であり、a+bの平均合計は1〜100である。
【0074】
(ii)次式を有するジメチコンコポリオール類
【化16】

式中、Rは水素、メチル、及びこれらの組み合わせから成る群から選択され、mは5〜100の整数であり、xは独立に0以上であり、yは独立に0以上であり、x+yの合計は1〜100である。
【0075】
(iii)次式を有する本明細書の分岐状ポリエーテル−ポリジオルガノシロキサン乳化剤
【化17】

式中、R1は約1〜約20個の炭素を有するアルキル基であり、R2
【0076】
【化18】

である。
【0077】
式中、gは約1〜約5であり、hは約5〜約20であり、R3はH又は約1〜約5個の炭素を有するアルキル基であり、eは約5〜約20であり、fは約0〜約10であり、aは約20〜約100であり、bは約1〜約15であり、cは約1〜約15であり、dは約1〜約5である。
【0078】
市販のシリコーン型界面活性剤は、例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)から全て入手可能なジメチコンコポリオール類、DC5225C、BY22−012、BY22−008、SH3746M、SH3771M、SH3772M、SH3773M、SH3775M、SH3748、SH3749、及びDC5200、並びに分岐状ポリエーテル−ポリジオルガノシロキサン乳化剤、例えば信越化学(ShinEtsu Chemical)から入手可能な商標名KF6028を有するHLBが約4、分子量が約6,000のPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンである。
【0079】
好ましい実施形態において、親油性界面活性剤は、少なくとも1つのエステル型界面活性剤及び少なくとも1つのシリコーン型界面活性剤の混合物であり、本発明の他の必須構成成分のための安定なエマルションを提供する。
【0080】

本発明の油中水型エマルション組成物は、不連続水相を提供するのに十分な量の水を含む。より好ましくは、本発明の固体形態の組成物は、約10%〜約40%の水、液体形態の組成物は約10%〜約60%の水を含む。
【0081】
本発明において、脱イオン水が通常使用される。ミネラルカチオン類を含む自然源からの水も、製品の所望の特性に応じて使用することができる。
【0082】
増粘剤
本発明の組成物は増粘剤を含んでいてもよい。増粘剤は、液体形態の組成物に粘度を与え、固体形態組成物を固化するために使用できる。含まれる場合、増粘剤は、組成物全体の約0.1%〜約30%の濃度で含まれる。固体形態は、組成物を固化するための増粘剤、通常固体ワックスを含む。
【0083】
本明細書で有用な増粘剤は、脂肪族化合物、固体ワックス、ゲル化剤、無機増粘剤、シリコーンエラストマー類、及びこれらの混合物から成る群から選択される。増粘剤の量及び種類は、製品の所望の粘度及び特性に応じて選択される。
【0084】
脂肪族化合物
本明細書で有用な脂肪族化合物としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアリン酸、パルミチン酸、及び約1〜約5の平均エチレンオキシド単位を有するステアリルアルコール又はセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい脂肪族化合物は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約2個のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−2)、平均約2個のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びこれらの混合物から選択される。
【0085】
固体ワックス
本発明の組成物は固体ワックスを含んでいてもよい。本発明の固体組成物は、好ましくは組成物全体の約1重量%〜約20重量%の固体ワックスを含む。理論に束縛されないが、本明細書の固体ワックスの種類及び濃度は、皮膚への適用時の展延性、及び皮膚のみずみずしく軽やかな肌触りに負の影響を与えず、組成物に粘稠度を、及び皮膚を覆う性能を与えると考えられている。
【0086】
本明細書で有用な固体ワックス類は、パラフィンワックス、微晶性ワックス、オゾケライトワックス、セレシンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、エイコサニルベヘネート、及びこれらの混合物である。ワックス類の混合物を使用するのが好ましい。
【0087】
本明細書で有用な市販の固体ワックス類としては、セラリカNoda(Cerarica Noda)から入手可能なキャンデリラワックスNC−1630、シュトラール&ピッシュ(Strahl & Pitsh)から入手可能なオゾケライトワックスSP−1021、及びカスケミカル(Cas Chemical)から入手可能なエイコサニルベヘネートが挙げられる。
【0088】
ゲル化剤
本発明の増粘剤として有用なゲル化剤としては、脂肪酸ゲル化剤のエステル類及びアミド類、ヒドロキシ酸類、ヒドロキシ脂肪酸類、その他のアミドゲル化剤、及び結晶性ゲル化剤が挙げられる。
【0089】
本明細書で有用なN−アシルアミノ酸アミド類は、グルタミン酸、リジン、グルタミン、アスパラギン酸及びこれらの混合物から調製される。次の式に対応するn−アシルグルタミン酸アミド類が特に好ましい。
【0090】
2−NH−CO−(CH22−CH−(NH−CO−R1)−CO−NH−R2
式中、R1は、約12〜約22個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素ラジカルであり、R2は、約4〜約12個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素ラジカルである。これらの非限定例としては、n−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、n−ステアロイル−L−グルタミン酸ジヘプチルアミド、及びこれらの混合物が挙げられる。ジブチルラウロイルグルタミドとも呼ばれるn−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドが最も好ましい。この材料は、味の素(Ajinomoto)から入手可能な商標名ゲル化剤GP−1として市販されている。
【0091】
組成物に使用するのに適した他のゲル化剤としては、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸のエステル類、12−ヒドロキシステアリン酸のアミド類、及びこれらの組み合わせが挙げられる。こうした好ましいゲル化剤としては、次の式に対応するものが挙げられる。
【0092】
1−CO−(CH210−CH−(OH)−(CH25−CH3
式中、R1はR2又はNR23であり、R2及びR3は水素又はアルキル、アリール又はアリールアルキルラジカルであり、それは分岐状、直鎖状又は環状であってもよく、約1〜約22個の炭素原子、好ましくは約1〜約18個の炭素原子を有する。R2及びR3は、同一又は異なっていてもよい、しかし、少なくとも1つは水素原子であるのが好ましい。これらのゲル化剤のうち好ましいのは、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸メチルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸エチルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸ステアリルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸ベンジルエステル、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸のイソプロピルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のブチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のベンジルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のフェニルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のt−ブチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のシクロヘキシルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸の1−アダマンチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸の2−アダマンチルアミド、12−ヒドロキシステアリン酸のジイソプロピルアミド、及びこれらの混合物、さらにより好ましくは12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸のイソプロピルアミド、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されるものである。最も好ましくは12−ヒドロキシステアリン酸である。
【0093】
適したアミドゲル化剤としては、二置換又は分岐状モノアミドゲル化剤、単一置換又は分岐状ジアミドゲル化剤、トリアミドゲル化剤、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、グルタミン酸、リジン、グルタミン、アスパラギン酸(apartic acid)及びこれらの組み合わせから調製されるn−アシルアミノ酸アミド類、n−アシルアミノ酸エステル類から成る群から選択されるn−アシルアミノ酸誘導体が除かれ、これらは米国特許第5,429,816号に詳細に記載されている。
【0094】
組成物に使用するのに適したアルキルアミド類又はジ−及びトリ−塩基性カルボン酸類又は無水物類としては、クエン酸、トリカルバリル酸、アコニット酸、ニトリロ三酢酸、コハク酸及びイタコン酸のアルキルアミド類、例えば1,2,3−プロパントリブチルアミド、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリブチルアミド、1−プロペン−1,2,3−トリオクチルアミド(triotylamide)、N,N’,N’’−トリ(アセトデシルアミド)アミン、2−ドデシル−N,N’−ジヘキシルスクシンアミド及び2ドデシル−N,N’−ジブチルスクシンアミドが挙げられる。ジカルボン酸類のアルキルアミド類、例えばアルキルコハク酸類のジアミド類、アルケニルコハク酸類、アルキル無水コハク酸類、及びアルケニル無水コハク酸類が好ましく、より好ましくは2−ドデシル−N,N’−ジブチルスクシンアミドである。
【0095】
無機増粘剤
本明細書で有用な無機増粘剤としては、油と相溶性となるように変性されたヘクトライト、ベントナイト、モンモリロナイト、及びベントン粘土類が挙げられる。好ましくは変性は、アンモニウム化合物による四級化である。好ましい無機増粘剤としては、四級アンモニウム変性されたヘクトライトが挙げられる。市販の油膨潤性粘土材料としては、エレメンティス(Elementis)から入手可能な商標名ベントン(Bentone)38のベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライトが挙げられる。
【0096】
シリコーンエラストマー類
本明細書で使用するのに適したシリコーンエラストマー類は、乳化型若しくは非乳化型の架橋シロキサンエラストマー類又はそれらの混合物であることができる。本明細書で使用する時、用語「非乳化型」は、ポリオキシアルキレン単位が存在しない架橋オルガノポリシロキサンエラストマー類を定義する。本明細書で使用する時、用語「乳化型」とは、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)単位を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマー類を意味する。本発明で有用な非乳化型エラストマー類は、α、ω−ジエンによるオルガノハイドロジェンポリシロキサン類(organohydroenpolysiloxanes)の架橋を介して形成される。本明細書の乳化エラストマー類としては、ポリオキシアルキレンジエン類によるオルガノハイドロジェンポリシロキサン類の架橋又はα、ω−ジエンにより架橋された少なくとも1つのポリエーテル基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン類を介して形成されるポリオキシアルキレン変性エラストマー類が挙げられる。乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは、特に、米国特許第5,412,004号、米国特許第5,837,793号、及び米国特許第5,811,487号に記載されている架橋ポリマー類から選択され得る。更に、ジメチコンコポリオールクロスポリマー(及びジメチコン)を含む乳化型エラストマーは、信越(Shin Etsu)から商標名KSG−21として入手可能である。
【0097】
非乳化型エラストマー類は、ジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー類である。そのようなジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー類は、ダウ・コーニング(Dow Corning)(DC9040及びDC9041)、ゼネラル・エレクトリック(General Electric)(SFE839)、信越(Shin Etsu)(KSG−15、16、18[ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー])、及びグラント・インダストリーズ(Grant Industries)(エラストマー類のグランシル(GRANSIL)(商標)ライン)を含め、様々な供給元から供給される。本発明で有用な架橋オルガノポリシロキサンエラストマー類及びその製造方法は、米国特許第4,970,252号、米国特許第5,760,116号、米国特許第5,654,362号に更に記載されている。本発明で有用な他の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー類は、ポーラ化成工業株式会社(Pola Kasei Kogyo KK)に譲渡された日本特許出願公開昭61−18708に開示されている。本明細書で使用するのに好ましい市販のエラストマー類は、ダウ・コーニング(Dow Corning)の9040シリコーンエラストマーブレンド及び信越(Shin Etsu)のKSG−21である。
【0098】
保湿剤
本発明の組成物はさらに保湿剤を含んでいてもよい。油中水型エマルションに組み込まれる場合、好ましくはその量は約1%〜約15%であり、より好ましくは約2%〜約7%である。
【0099】
本明細書における保湿剤は、多価アルコール類、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー類、及びこれらの混合物から成る群より選択される。本明細書で有用な多価アルコール類としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ヒアルロン酸ナトリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0100】
本明細書の市販の保湿剤としては、旭電化(Asahi Denka)から入手可能なグリセリン、イノレックス(Inolex)から入手可能な商標名LEXOL PG−865/855のプロピレングリコール、BASFから入手可能な1,2−プロピレングリコールUSP、協和発酵工業(Kyowa Hakko Kogyo)から入手可能な1,3−ブチレングリコール、BASFから入手可能な商標名と同じ名前のジプロピレングリコール、ソルベイ社(Solvay GmbH)から入手可能な商標名ジグリセロールのジグリセリン、アクティブ・オーガニックス(Active Organics)から入手可能な商標名アクチモイスト(ACTIMOIST)のヒアルロン酸ナトリウム、インタージェン(Intergen)から入手可能なアビアン(AVIAN)ヒアルロン酸ナトリウムシリーズ、一丸ファルコス(Ichimaru Pharcos)から入手可能なヒアルロン酸ナトリウムが挙げられる。
【0101】
被膜形成ポリマー
本発明の組成物はさらに、装用耐性及び/又は付着耐性特性を付与するために被膜形成ポリマーを含んでいてもよい。こうした材料が含まれる場合、通常、組成物の約0.5重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約8重量%の量で使用される。好ましいポリマー類は、水と石鹸のような洗剤とを併せて使用することで除去可能な、非粘着性被膜を形成する。
【0102】
適した被膜形成ポリマー材料の例としては、以下のものが挙げられる。
【0103】
a)スルホポリエステル樹脂、例えば、AQ29D、AQ35S、AQ38D、AQ38S、AQ48S、及びAQ55S(イーストマン・ケミカルズ(Eastman Chemicals)から入手可能)のようなAQスルホポリエステル樹脂、
b)ポリビニルアセテート/ポリビニルアルコールポリマー類、例えばビネックス(Vinex)2034、ビネックス2144、及びビネックス2019が含まれた、エア・プロダクツ(Air Products)から入手可能なビネックス樹脂、
c)アクリル樹脂、例えばダーマクリル(Dermacryl)LTが含まれた、ナショナル・スターチ(National Starch)から商標名「ダーマクリル(Dermacryl)」として入手可能な水分散性アクリル樹脂、
d)ポリビニルピロリドン類(PVP)、例えば、ルビスコール(Luviskol)K17、K30、及びK90(BASFから入手可能)、PVPの水溶性コポリマー類、例えば、PVP/VA S−630及びW−735、並びにPVP/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー類、例えば、ISPから入手可能なコポリマー845及びコポリマー937、並びにE.S.バラバス(Barabas)のポリマー科学工学百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)、第2版、第17巻、198〜257ページに開示されている他のPVPポリマー類、
e)高分子量シリコーン類、例えば、ジメチコン及び有機置換ジメチコン、とりわけ約50,000mPasを超える粘度のもの、
f)約50,000mPasを超える粘度の高分子量炭化水素ポリマー類、
g)オルガノシロキサン樹脂、流体ジオルガノシロキサンポリマー類、及びシリコーンエステルワックス類のようなオルガノシロキサン類。
【0104】
これらのポリマー類及びそれらを含有する化粧品組成物の例は、全て本明細書に参考として組み込まれ、PCT国際公開特許WO96/33689(1996年10月31日発行)、同WO97/17058(1997年5月15日発行)、及び米国特許第5,505,937号(カストロジョバンニ(Castrogiovanni)ら、1996年4月9日発行)に見出される。本明細書で使用するのに適した追加の被膜形成ポリマー類には、本明細書に参考として組み込まれるPCT国際公開特許WO98/18431(1998年5月7日発行)に記載される、水性エマルションにおける非水溶性ポリマー材料及び水溶性被膜形成ポリマー類が挙げられる。粘度が約50,000mPasよりも高い高分子量の炭化水素ポリマー類の例としては、ポリブテン、ポリブテンテレフタレート、ポリデセン、ポリシクロペンタジエン、並びに類似の直鎖状及び分岐状の高分子量炭化水素類が挙げられる。
【0105】
好ましい被膜形成ポリマー類としては、RnSiO(4-n)/2(式中、nは1.0〜1.50の値であり、Rがメチル基である)の関係を満たすR3SiO1/2「M」単位、R2SiO「D」単位、RSiO3/2「T」単位、SiO2「Q」単位の組み合わせを、それぞれの比で含むオルガノシロキサン樹脂を含む。なお、5%までの少量のシラノール又はアルコキシ官能性も、処理の結果として樹脂構造内に存在する場合があることに留意すべきである。オルガノシロキサン樹脂は、約25℃において固体でなければならず、約1,000〜約10,000グラム/モルの範囲の分子量を有さなければならない。樹脂は、トルエン、キシレン、イソパラフィン類及びシクロシロキサン類のような有機溶媒又は揮発性キャリアに可溶性であり、このことは、樹脂が、揮発性キャリア中で不溶性である程十分には架橋していないことを示す。特に好ましいのは、反復する一官能性またはR3SiO1/2「M」単位及び四官能性またはSiO2「Q」単位を含む樹脂、また別に米国特許第5,330,747号(クルジシク(Krzysik)、1994年7月19日発行)(参考として本明細書に組み込む)に開示されている「MQ」樹脂として知られるものである。本発明では、「M」官能性単位と「Q」官能性単位との比は、好ましくは約0.7であり、nの値は1.2である。これらのようなオルガノシロキサン樹脂は市販されており、例えば、ワッカー・シリコーン社(Wacker Silicones corporation)(ミシガン州エードリアン(Adrian))から入手可能なワッカー(Wacker)803及び804、信越化学(Shin−Etsu Chemical)からのKP545、並びにゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)から入手可能なG.E.1170−002がある。
【0106】
追加の皮膚活性剤
本発明の組成物はさらに、安全且つ有効な量の追加の皮膚活性剤を含んでいてもよい。本明細書に有用な皮膚活性剤には、皮膚ライトニング剤、抗ニキビ剤、皮膚軟化剤、非ステロイド系抗炎症剤、局所麻酔薬、人工日焼け剤、防腐剤、抗菌及び抗真菌活性物質、皮膚鎮静剤、日焼け止め剤、皮膚バリア修復剤、しわ防止剤、皮膚萎縮防止剤、脂質、皮脂阻害物質、皮脂阻害物質、皮膚感覚剤、タンパク質分解酵素阻害物質、皮膚引き締め剤、痒み止め剤、発毛阻害物質、落屑酵素強化剤、糖化防止剤、及びこれらの混合物が挙げられる。含まれる場合、本組成物は、約0.001%〜約30%、好ましくは約0.001%〜約10%の追加の皮膚活性剤を含む。
【0107】
皮膚活性剤の種類及び量は、特定試剤が含まれても組成物の安定性に影響しないように選択される。
【0108】
本明細書で有用な皮膚ライトニング剤とは、処理前と比較した場合に色素沈着を改善する活性成分のことをいう。本明細書において有用な皮膚ライトニング剤には、アスコルビン酸化合物、アゼライン酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸及びその誘導体、グリチルリチン酸、ヒドロキノン、コウジ酸、アルブチン、クワ抽出物、並びにこれらの混合物が挙げられる。皮膚ライトニング剤の組み合わせの使用は、それらが異なる機構により皮膚ライトニングの効果をもたらす可能性があるという点で、有利であると考えられている。
【0109】
本明細書で有用なアスコルビン酸化合物としては、本質的にL型のアスコルビン酸、アスコルビン酸塩類、及びそれらの誘導体が挙げられる。本明細書で有用なアスコルビン酸塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、アンモニウム及びプロタミン塩類が挙げられる。本明細書で有用なアスコルビン酸誘導体としては、例えば、アスコルビン酸のエステル類、及びアスコルビン酸のエステル塩類が挙げられる。特に好ましいアスコルビン酸化合物としては、2−o−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸(アスコルビン酸及びグルコースのエステルであり、普通はL−アスコルビン酸2−グルコシド又はアスコルビルグルコシドと称される)及びその金属塩類、並びにL−アスコルビン酸ホスフェートエステル塩類、例えばリン酸アスコルビルナトリウム、リン酸アスコルビルカリウム、リン酸アスコルビルマグネシウム、及びリン酸アスコルビルカルシウムが挙げられる。市販のアスコルビン酸化合物としては、昭和電工(Showa Denko)から入手可能なリン酸アスコルビルマグネシウム、ハヤシバラ(Hayashibara)から入手可能な2−o−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸、及びDSMから入手可能な商標名ステイ(STAY)C50のリン酸L−アスコルビルナトリウムが挙げられる。
【0110】
本明細書で有用なその他の疎水性皮膚ライトニング剤としては、アスコルビン酸誘導体、例えばテトライソパルミチン酸アスコルビル(例えば、日光ケミカル(Nikko Chemical)から入手可能なVC−IP)、パルミチン酸アスコルビル(例えば、DSMから入手可能)、ジパルミチン酸アスコルビル(例えば、日光ケミカル(Nikko Chemical)から入手可能なNIKKOL CP)、ウンデシレノイルフェニルアラニン(例えば、セピック(Seppic)から入手可能なセピホワイト(SEPIWHITE)MSH、オクタデセン二酸(例えば、ユニケマ(Uniquema)から入手可能なアーラトンジオイック(ARLATONE DIOIC)DCA、メマツヨイグサ種子(oenothera biennis sead)抽出物、及びピーラス・マルス(pyrus malus)(リンゴ)果実抽出物、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0111】
本明細書で有用なその他の皮膚活性剤としては、パンテノール、過酸化ベンゾイル、3−ヒドロキシ安息香酸、ファルネソール、フィタントリオール、グリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ安息香酸、アセチルサリチル酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、シス−レチノイン酸、トランス−レチノイン酸、レチノール、レチニルエステル類(例えば、レチニルプロピオネート)、フィチン酸、N−アセチル−L−システイン、リポ酸、トコフェロール及びそのエステル類(例えば、トコフェリルアセテート)、アゼライン酸、アラキドン酸、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ケトプロフェン、ヒドロコルチゾン、アセトアミノフェン(acetominophen)、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、オクトピロックス、塩酸リドカイン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、ネオマイシンサルフェート、テオフィリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0112】
UV吸収剤
本発明の組成物はさらに、安全かつ有効な量のUV吸収剤を含んでもよい。種々広範な従来のUV保護剤は、本明細書に用いるのに適しており、例えば米国特許第5,087,445号(ハフィー(Haffey)ら、1992年2月11日発行)、米国特許第5,073,372号(ターナー(Turner)ら、1991年12月17日発行)、米国特許第5,073,371号(ターナー(Turner)ら、1991年12月17日発行)、及びセガリン(Segarin)ら著、化粧品の科学と技術(Cosmetics Science and Technology)(1972)、8章の189頁以降に記載されているものがある。含まれる場合、本組成物は、約0.5%〜約20%、好ましくは約1%〜約15%のUV吸収剤を含む。
【0113】
本明細書で有用なUV吸収剤は、例えば、2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート(パーソールMCX(PARSOL MCX)として市販されている)、ブチルメトキシジベンゾイル−メタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ−フェノン、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、オクチルジメチル−p−アミノ安息香酸、オクトクリレン、2−エチルヘキシルN,N−ジメチル−p−アミノベンゾエート、p−アミノ安息香酸、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゾン、ホモメンチルサリチレート、オクチルサリチレート、4,4’−メトキシ−t−ブチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、及びユーソレックス(Eusolex)(登録商標)6300、オクトクリレン(Octocrylene)、アヴォベンゾン(Avobenzone)(パーソール(Parsol)1789として市販されている)、及びこれらの混合物である。
【0114】
追加の構成成分
本明細書の組成物はさらに、局所適用製品に従来使用されるもののような追加の構成成分を含有していてもよく、例えば、組成物又は皮膚に審美的又は機能的効果を与えるためのもの、例えば外観、匂い又は感触に関連する知覚上の効果、治療的効果、あるいは予防的効果を与えるためのものである(上述の必要とされる材料自体がこうした効果を提供してもよいことを理解すべきである)。
【0115】
適した局所適用成分分類の例としては、抗セルライト剤、酸化防止剤、ラジカルスカベンジャー、キレート剤、ビタミン類及びそれらの誘導体、研磨材、その他の油吸収剤、収れん剤、染料、精油、芳香剤、構造剤、乳化剤、可溶化剤、固化防止剤、消泡剤、結合剤、緩衝剤、充填剤、変性剤、pH調整剤、噴射剤、還元剤、隔離剤、化粧品用殺生物剤、及び防腐剤が挙げられる。
【実施例】
【0116】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に説明し実証する。これらの実施例は、説明の目的で提示されているに過ぎず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく多くの変形が可能であるため、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。成分は、適用できる場合は、化学名又はCTFA名称で識別され、そうでない場合には以下で定義される。
【0117】
実施例1〜8
実施例1〜4は、固体のファンデーション製品として有用である。実施例5はメークアップベース製品として有用である。実施例6は、液体ファンデーション製品として有用である。実施例7〜8は、スキンケアクリームとして有用である。
【0118】
組成物
【表1】

【0119】
【表2−1】

【表2−2】

【0120】
構成成分の定義
*1 シクロペンタシロキサン:ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なSH245
*2 PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン:信越シリコーン(Shinetsu Silicone)から入手可能なKF−6028
*3 ジメチコン及びジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー:信越シリコーン(Shinetsu Silicone)から入手可能なKSG−16
*4 エチレン/アクリル酸コポリマー:コボ・プロダクツ社(Kobo Products Inc.)から入手可能なEA−209
*5 二酸化チタン/シリコーン分散液:コボ・プロダクツ社(Kobo Products Inc.)から入手可能な70%TiO2SAT−CR−50分散液
*6 ポリ綿実脂肪酸スクロース:コボ・プロダクツ社(Kobo Products Inc.)から入手可能なSEFAコットネート(SEFA Cottonate)
*7 ステアリルジメチコン:ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なDC2503
*8 シクロペンタシロキサン及びジメチコンクロスポリマー:ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なDC9040シリコーンエラストマーブレンド
*9 ポリメチルシルセスキオキサン:GE−東芝シリコーン(GE-Toshiba Silicone)から入手可能なトスパール(Tospearl)2000
*10 ジメチコンコポリオールクロスポリマー:信越シリコーン(ShinEtsu Silicone)から入手可能なKSG−21
*11 ビス−PEG/PPG−14/14ジメチコン:ゴールドシュミット(Goldschmidt)から入手可能なアビル(Abil)EM−97
*12 PEG−10ジメチコン:信越シリコーン(Shinetsu Silicone)から入手可能なKF−6017
*13 セチルリシノレエート:キャスケム(CasChem)から入手可能なネイチャーケム(Nature Chem)CR
*14 トコフェリルアセテート:エーザイ(Eisai)から入手可能なDL−a−トコフェリルアセテート
*15 イソトリデシルイソノナノエート:クローダ(Croda)から入手可能なクローダモル(Crodamol)TN
*16 ソルビタンモノイソステアレート:クローダ(Croda)から入手可能なクリル(Crill)6
*17 酸化鉄及びシクロペンタシロキサン及びジメチコン及び水素添加グルタミン酸二ナトリウムのスラリー:三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能なSA/NAI−Y−10/D5(70%)、SA/NAI−R−10/D5(65%)及びSA/NAI−B−10/D5(75%)
*18 二酸化チタン及びシクロペンタシロキサン及びジメチコン及び水素添加グルタミン酸二ナトリウムのスラリー:三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能なSA/NAI−TR−10/D5(80%)
*19 二酸化チタン及びシクロペンタシロキサン及びジメチコン及びメチコンのスラリー:三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能なSAS−TTO−S−3/D5(50%)
*20 二酸化チタン及びメチコン:三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能なSI二酸化チタンIS
*21 球状シリカ及びメチコン:200ml/100g超過の油吸収性を有する、三好化成(Miyoshi Kasei)によって表面処理された旭硝子社(Asahi Glass Company Co., Ltd.)から入手可能なSI−SILDEX H−52
*22 雲母及び酸化亜鉛及びメチコン及びヒドロキシアパタイト:三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能なSI−PLV−20
*23 雲母及びメチコン:三好化成(Miyoshi Kasei)から入手可能なSI雲母
*24 ナイアシンアミド:レイリーインダストリー社(Reilly Industries Inc.)から入手可能なナイアシンアミド
*25 グルコシルヘスペリジン:アルプス・ファーマシューティカル・インダストリーズ社(Alps Pharmaceutical Industry Co)から入手可能
*26 ピリドキシンジパルミテート:日光ケミカルズ(Nikko Chemicals)から入手可能なNikkol DP
*27 プロマトリキシル:混合物はパルミトイルペンタペプチド−3を含有する(セダーマ(Sederma, Inc.)から入手可能)
*28 パンテノール:アルプス・ファーマシューティカル(Alps Pharmaceutical Ind.)から入手可能なDL−パンテノール
*29 グリセリン:旭電化(Asahi Denka)から入手可能なグリセリンUSP
*30 ブチレングリコール:協和発酵工業(Kyowa Hakko Kogyo)から入手可能な1,3ブチレングリコール
*31 キャンデリラワックス:セラリカNoda(Cerarica Noda)から入手可能なキャンデリラワックスNC−1630
*32 セレシン:シュトラール&ピッシュ(Strahl & Pitsh)から入手可能なオゾケライトワックスSP−1021
【0121】
調製方法
実施例1〜8を次のように調製する。
1)シリコーンオイルベース混合物を含む全ての油構成成分、油溶性固体防腐剤を、均質になるまで適した混合機で混合し、親油性混合物を製造する。
2)含まれる場合は不溶性の粉末構成成分の全てを均質になるまで適した混合機で混合し、粉末混合物を製造する。粉末混合物は粉砕機を用いて粉砕される。粉末混合物を均質になるまで適した混合機にて前記親油性混合物に添加する。
3)水溶性構成成分の全てが完全に溶解するまで適した混合機を用いて溶解し、水相を製造する。水相を工程2)の生成物に添加し、ホモジナイザーを用いて室温でエマルションを得る。
4)含まれる場合、ワックス構成成分、キャンデリラワックス及びセレシンは、工程3)の生成物に添加される。実施例1〜5に関して、これを密封槽にて80〜85℃に加熱して溶解し、ワックスを融解させる。
5)最終的に、実施例1〜5については、得られたエマルションを容器に入れ、そして冷却ユニットを用いて室温まで冷却させ、固体のエマルションを形成する。実施例6〜8に関しては、エマルションを適した包装に充填する。
【0122】
実施例9〜13
実施例9〜11はリップスティック製品として有用である。実施例12はスティックファンデーション製品として有用である。実施例13は粉末ファンデーション製品として有用である。
【0123】
【表3】

【0124】
構成成分の定義
*1 クオタニウム−18ヘクトライト:レノックス社(Rheox Inc.)から入手可能なベントン(Bentone)38
*2 コレステリルヒドロキシステアレート:日清オイルミルズ社(Nisshin Oil Mills, Ltd.)から入手可能なサラコス(Salacos)HS
*3 フェニルトリメチコン:信越シリコーン(Shinetsu Silicone)から入手可能なシリコーンオイルKF−56。
【0125】
*4 流動パラフィン:ウィトコ・ケミカル(Witco Chemical)から入手可能な流動パラフィン
*5 ピリドキシンジパルミテート:日光ケミカルズ(Nikko Chemicals)から入手可能なNikkol DP
*6 グルコシルヘスペリジン:アルプス・ファーマシューティカル・インダストリーズ社(Alps Pharmaceutical Industry Co)から入手可能
*7 グルコシルルチン:東洋精糖(Toyo Sugar Refining)から入手可能なα−Gルチン
*8 ナイアシンアミド:DSMから入手可能なナイアシンアミド
*9 尿素:大成化学(Taisei Chemical)から入手可能な尿素
*10 グリセリン:旭電化(Asahi Denka)から入手可能なグリセリンUSP
*11 オゾケライト:シュトラール&ピッシュ(Strahl & Pitsh)から入手可能なオゾケライトワックスSP−1021
*12 微晶性ワックス:ウィトコ・ケミカル(Witco Chemical)から入手可能なマルチワックス(Multiwax)180−Mイエロー
*13 キャンデリラワックス:Nodaワックス(Noda wax)から入手可能なキャンデリラワックスNC−1630
*14 パラフィン:サゾール(Sazole)から入手可能なパラフィンワックスFT−150
*15 ジグリセリルセバケート/イソパルミテート(Isopalmitale):日清オイルミルズ(Nisshin Oil Mills, Ltd.)から入手可能なサラコス(Salacos)DGS−16
*16 吸着精製(Absorption Refined)ラノリン:クローダ(Croda)から入手可能なクローダラン(Crodalan)SWL
*17 ラノリン油:クローダ(Croda)から入手可能なラノリン油
*18 トリオクタノイン:日清オイルミルズ社(Nisshin Oil Mills, Ltd.)から入手可能なヘキサラン(Hexalan)
*19 イソトリデシルイソノナノエート:クローダ(Croda)から入手可能なクローダモル(Crodamol)TN
【0126】
調製方法
実施例9〜13のメークアップ組成物は、次のように適して調製される。まず構成成分番号1〜7の混合物を、157.08rad/s(1500rpm)〜261.80rad/s(2500rpm)の速度にて、ホモミキサーを用いて90℃で密封槽にて加熱して分散させる。別に、構成成分番号8〜11の混合物を90℃にて溶解させる。この溶液(構成成分番号8〜11)を分散液(構成成分番号1〜7)に添加し、この混合物をさらに523.60rad/s(5000rpm)〜733.04rad/s(7000rpm)の速度にてホモミキサーを用いて分散させ、疎水性ゲルを形成する。次に、存在する場合は構成成分番号12〜22を、密封槽にて80℃で加熱して溶解し、次に上記疎水性ゲル及び構成成分番号23を添加し、この混合物を80℃でディスパー(disper)を用いて分散させ、親油性分散液を製造する。得られた分散液は、80℃の温度に調節される。最後に、分散液を気密容器に満たし、室温まで冷却させる。
【0127】
前記実施例で示されるようなこれらの実施形態は、スキンケア製品として有用である。顔の皮膚に塗布する場合、それらは多くの利点を提供する。例えば、それらは皮膚の色調、皮膚ライトニング、皮膚のしみのライトニング、皮膚の血色不良の減少、及び小じわの減少の分野において改善できる。上記効果の顕著な改善は、実施例を少なくとも4週間毎日使用した場合に見られる。
【0128】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、どの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であるとの容認と解釈されるべきではない。この文書における用語のあらゆる意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のあらゆる意味又は定義と対立する範囲内においては、本文書における用語に与えられた意味又は定義が適用される。
【0129】
本発明の特定の実施形態を説明及び記述してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるこのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲内で扱うことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)約0.001%〜約10%のフラボノイド化合物、
(2)約0.01%〜約15%のビタミンB3化合物、及び
(3)皮膚科学的に許容可能な油連続相キャリア
を含むスキンケア組成物。
【請求項2】
0.001%〜約15%のビタミンB6化合物をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記フラボノイド化合物が、置換フラバノン類、置換フラボン類、置換カルコン類、置換イソフラボン類、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記フラボノイド化合物が、ヘスペリジン、グルコシルヘスペリジン、ルチン、グルコシルルチン、グルコシルミリシトリン、グルコシルイソクエルシトリン、グルコシルクエルシトリン、メチルヘスペリジン、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記油連続相キャリアが、前記組成物全体に対して、
(a)約20重量%〜約80重量%の油構成成分、
(b)約0.1重量%〜約10重量%の約8未満のHLBを有する親油性界面活性剤、
(c)約10重量%〜約60重量%の水、
(d)0重量%〜約30重量%の任意選択的な粉末構成成分、及び
(e)0重量%〜約30重量%の任意選択的な増粘剤
を含む油中水型エマルションである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスキンケア組成物。
【請求項6】
約0.1%〜約30%のシリコーンエラストマー増粘剤を含む、請求項5に記載のスキンケア組成物。
【請求項7】
前記油連続相キャリアが、前記組成物全体に対して、
(a)約20重量%〜約80重量%の油構成成分、
(b)約0.1重量%〜約10重量%の約8未満のHLBを有する親油性界面活性剤、
(c)0重量%〜約30重量%の任意選択的な粉末構成成分、及び
(d)0重量%〜約30重量%の任意選択的な増粘剤
を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスキンケア組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物を皮膚に適用する工程を含む、皮膚をライトニングする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物を皮膚に適用する工程を含む、皮膚に老化防止効果を提供する方法。

【公表番号】特表2008−507524(P2008−507524A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522610(P2007−522610)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/025347
【国際公開番号】WO2006/020165
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】