説明

フラボノイド経路の酵素をコードする遺伝子配列およびそれらの使用

【課題】植物中の組織、例えば、花弁、葉、種子及び果実の色の型の1つであるフラボノイド化合物のヒドロキシル化により効率よいモジュレーションを行うことができる、単離された核酸分子を提供する。
【解決手段】フラボノイド経路の代謝酵素をコードする配列に関し、さらに詳しくは、フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその誘導体および植物および他の生物における色素沈着の操作におけるそれらの使用に関する核酸分子。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその誘導体をコードするヌクレオチドの配列を含んでなり、ここで前記フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその誘導体は、配列番号:26に記載するヌクレオチド配列によりコードされるフラボノイド3'-ヒドロキシラーゼよりも、植物中のフラボノイド化合物のヒドロキシル化のより効率よいモジュレーションを行うことができる、単離された核酸分子。
【請求項2】
ペチュニア中のHt1またはHt2と表示する遺伝子座に相当するか、あるいは3'-ヒドロキシル化フラボノイドの産生をコントロールする配列を含有する他の顕花植物種中の遺伝子座に相当するヌクレオチド配列を含んでなる、請求項1に記載の単離された核酸分子。
【請求項3】
実質的に配列番号:1に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:1に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項4】
実質的に配列番号:3に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:3に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項5】
実質的に配列番号:5に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:5に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項6】
実質的に配列番号:7に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:7に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項7】
実質的に配列番号:9に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそのコーディング領域に対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:9に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項8】
実質的に配列番号:14に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:14に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項9】
実質的に配列番号:16に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:16に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項10】
実質的に配列番号:18に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:18に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項11】
実質的に配列番号:20に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:20に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項12】
実質的に配列番号:22に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:22に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項13】
実質的に配列番号:24に記載するヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列、あるいはそれに対して少なくとも約60%の類似性を有するか、あるいは低いストリンジェンシイ条件下に配列番号:24に記載する配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項14】
実質的に配列番号:2に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項15】
実質的に配列番号:4に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項16】
実質的に配列番号:6に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項17】
実質的に配列番号:8に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項18】
実質的に配列番号:10または配列番号:11または配列番号:12または配列番号:13に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項19】
実質的に配列番号:15に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項20】
実質的に配列番号:17に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項21】
実質的に配列番号:19に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項22】
実質的に配列番号:21に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項23】
実質的に配列番号:23に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項24】
実質的に配列番号:25に記載するアミノ酸配列またはそれに対して少なくとも約50%の類似性を有するアミノ酸配列をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる、請求項2に記載の単離された核酸分子。
【請求項25】
配列番号:1、3、5、7、9、14、16、18、20、22および24から選択されるヌクレオチド配列に低いストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチド。
【請求項26】
(i)配列番号:2、4、6、8、10、11、12、13、15、17、19、21、23または25の1つのに記載するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列またはその相補的形態;
(ii)配列番号:1、3、5、7、14、16、18、20、22および24の1つのに記載するアミノ酸配列または配列番号:9中のコーディング領域またはその相補的形態;
(iii)(i)または(ii)に対して少なくとも約60%の類似性を有するヌクレオチド配列;および
(iv)(i)、(ii)および/または(iii)に対して低いストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
から選択されるヌクレオチド配列を含んでなる、植物中のフラボノイド3'-ヒドロキシラーゼをコードする内因性遺伝子の発現を減少することができる遺伝構築物。
【請求項27】
フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその誘導体をコードするヌクレオチドの配列を含んでなる核酸分子で適当な植物の細胞を、前記核酸分子の究極的発現を可能とする条件下に、安定に形質転換し、前記細胞からトランスジェニック植物を再生し、そして核酸分子の発現を可能とするために十分な時間の間かつ条件下に前記トランスジェニック植物を生長させることからなる、フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその機能的誘導体を合成できるトランスジェニック植物を生産する方法。
【請求項28】
フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその誘導体をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる核酸分子で適当な植物の細胞を安定に形質転換し、前記細胞からトランスジェニック植物を再生し、そして必要に応じて核酸分子の発現を可能とするために十分な条件下に前記トランスジェニック植物を生長させることからなる、内因性または存在するフラボノイド3'-ヒドロキシラーゼ活性が減少したトランスジェニック植物を生産する方法。
【請求項29】
導入された核酸分子が、
(i)配列番号:2、4、6、8、10、11、12、13、15、17、19、21、23または25の1つのに記載するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列またはその相補的形態;
(ii)配列番号:1、3、5、7、14、16、18、20、22および24の1つのに記載するヌクレオチド配列または配列番号:9中のコーディング領域またはその相補的形態;
(iii)(i)または(ii)に対して少なくとも約60%の類似性を有するヌクレオチド配列;および
(iv)(i)、(ii)および/または(iii)に対して低いストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
から選択されるヌクレオチド配列または相補的ヌクレオチド配列を含んでなる、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
受容植物がペチュニア、カーネーション、キク、バラ、キンギョソウ、タバコ、ムギナデシコ(conrnflower)、フクロソウ、リシアンサス(lisianthus)、ガーベラ、リンゴ、アイリス、ユリ、アフリカスミレおよびヒルガオから選択される、請求項27または28に記載の方法。
【請求項31】
フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼまたはその誘導体をコードする配列をコードするか、あるいはそれに対して相補的なヌクレオチドの配列を含んでなる核酸分子で適当な植物の細胞または細胞のグループを安定に形質転換し、そして前記細胞または細胞のグループからトランスジェニック植物を再生することからなる、フラボノイド化合物のヒドロキシル化を調節できるトランスジェニック植物を生産する方法。
【請求項32】
形質転換された核酸分子が、
(i)配列番号:2、4、6、8、10、11、12、13、15、17、19、21、23または25の1つのに記載するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列またはその相補的形態;
(ii)配列番号:1、3、5、7、14、16、18、20、22および24の1つのに記載するヌクレオチド配列または配列番号:9中のコーディング領域またはその相補的形態;
(iii)(i)または(ii)に対して少なくとも約60%の類似性を有するヌクレオチド配列;および
(iv)(i)、(ii)および/または(iii)に対して低いストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
から選択されるヌクレオチド配列を含んでなる、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
(i)配列番号:2、4、6、8、10、11、12、13、15、17、19、21、23または25の1つのに記載するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列またはその相補的形態;
(ii)配列番号:1、3、5、7、14、16、18、20、22および24の1つのに記載するヌクレオチド配列または配列番号:9中のコーディング領域またはその相補的形態;
(iii)(i)または(ii)に対して少なくとも約60%の類似性を有するヌクレオチド配列;および
(iv)(i)、(ii)および/または(iii)に対して低いストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
から選択されるヌクレオチドの配列を含んでなる核酸分子を含んでなる、変更した色を示す組織を有するトランスジェニック植物。
【請求項34】
請求項33に記載のトランスジェニック植物からの切り花。
【請求項35】
請求項33に記載のトランスジェニック植物からの種子。
【請求項36】
請求項33に記載のトランスジェニック植物からの果実。
【請求項37】
請求項33に記載のトランスジェニック植物からの葉。
【請求項38】
植物または植物の細胞中のフラボノイド化合物のヒドロキシル化を調節することができる遺伝構築物の製造における、フラボノイド3'-ヒドロキシラーゼをコードするヌクレオチドの配列を含んでなる核酸分子の使用。
【請求項39】
ヌクレオチド配列が、
(i)配列番号:2、4、6、8、10、11、12、13、15、17、19、21、23または25の1つのに記載するアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列またはその相補的形態;
(ii)配列番号:1、3、5、7、14、16、18、20、22および24の1つのに記載するヌクレオチド配列または配列番号:9中のコーディング領域またはその相補的形態;
(iii)(i)または(ii)に対して少なくとも約60%の類似性を有するヌクレオチド配列;および
(iv)(i)、(ii)および/または(iii)に対して低いストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
から選択されるヌクレオチド配列を含んでなる、請求項38に記載の使用。

【図1a】
image rotate

【図1b】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2008−167763(P2008−167763A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−41948(P2008−41948)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【分割の表示】特願2007−108692(P2007−108692)の分割
【原出願日】平成9年2月28日(1997.2.28)
【出願人】(502356137)インターナショナル フラワー ディベロップメンツ プロプライアタリー リミテッド (11)
【Fターム(参考)】