フラーレン精製物及びその製造方法並びに有機半導体材料の評価方法

【課題】有機半導体デバイスの製造に適した昇華速度および純度(不純物酸素量)を有するフラーレン精製物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】720℃における昇華速度が50μg/min以上であり、かつ、酸素含有量が80重量ppm以下であるフラーレン精製物。該フラーレン精製物は、原料フラーレンを730℃以上の温度に加熱して昇華させ、該加熱温度よりも低い析出温度にて、フラーレン精製物を析出させることにより製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着操作における昇華速度が速く、かつ、含有するガス状不純物が少ないフラーレン精製物、及びその製造方法並びにフラーレン精製物等の有機半導体材料の評価方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年注目を集める炭素系材料にフラーレン(fullerene)がある。
フラーレンは球状の閉殻構造を有する炭素同素体の総称であり、その同素体分子として、C60、C70、C76、C78、C84などがあるが、1990年にフラーレンの大量合成法が確立されて以来、フラーレンに関する研究が精力的に展開されている。
フラーレンは、紫外線吸収特性、光導電性、光増感特性等の、分子構造に由来するユニークな性質を有しているため、有機半導体等の電子材料、機能性光学材料、従来のアモルファス系炭素薄膜に代わるコーティング材料等への幅広い応用が期待されている。特に有機半導体材料としてのフラーレンの応用は最も注目を集めている。
【0003】
フラーレンを工業的に合成した場合には、C60、C70等のフラーレン同素体の混合物が得られる。フラーレンにおけるバンドギャップ等の特性は、同素体分子の種類に依存するため、フラーレンを有機半導体に応用する場合には、通常、フラーレン同素体分子の混合物から目的とするフラーレン同素体分子を分離して使用される。
【0004】
また、フラーレンを有機半導体用途に応用する場合、蒸着源となるフラーレンを昇華させ、目的とする基材上にフラーレンを蒸着することによってフラーレン薄膜を形成する方法が一般的に採用されている。有機半導体の性質はフラーレン薄膜の純度に大きく依存するため、蒸着源となるフラーレンの純度はできるだけ高いほうがよい。
【0005】
従来のフラーレンにおける分離・精製方法に関しては、特許文献1〜4などにおいて開示されている。しかしながら、これらの方法は何れも複数のフラーレン種(例えばC60とその他のフラーレン同素体分子)を分離する技術であり、一種のフラーレン同素体分子を高純度に精製する技術ではない。
【0006】
また、フラーレンにおける高純度化研究として、非特許文献1では常圧で窒素ガスを流通しながら昇華精製を繰り返したフラーレンC60が、二次イオン質量分析(Secondary Ion Mass Spectropy:SIMS)を用いた測定により純度がセブン・ナイン(99.99999%)以上であることが報告されている。この方法では720℃でフラーレンを昇華させ、析出速度を遅くし結晶化度を上げることによって純度を上げている。
また、精製したフラーレンC60を用いた有機薄膜太陽電池にて、世界最高レベルである変換効率5.3%を達成している。この結果は、有機薄膜太陽電池の電荷移動においてトラップとなり得るフラーレン中の不純物を減らしたことにより、光電変換層を厚くすることが出来たため、可視領域の太陽光をほぼ100%吸収利用できたためと考えられている。
【0007】
一方、蒸着源として結晶性が高く純度が高いフラーレンを使用した場合、材料中の不純物は確かに減少する傾向にあるが、コストが高くなるだけでなく、結晶が大きくなるために実際に材料を使用する際の昇華速度が著しく遅くなる、結晶の大きさの不均一さによって昇華速度がばらつく、等の問題があった。昇華速度のばらつきや低下は、有機半導体デバイスの製造において生産性の低下に繋がり、工業的な製造において大きな問題となりうる。
このように、有機半導体のフラーレン薄膜の蒸着源となるフラーレンは目的とするフラーレン同素体分子が高純度であると共に、生産性を高めるために十分な昇華速度を有する必要がある。これに対し、上述の非特許文献1の方法で昇華精製して得られるフラーレンC60は、数mmから1cm角の大きさに達する単結晶となり、その表面積が比較的小さいため、純度が高いものの昇華速度が不十分であるという問題があった。
【0008】
また、蒸着源として使用される分離・精製済みのフラーレン(フラーレン精製物)は、ppmレベルでの不純物含有量の評価が必要とされる。不純物の中でも、酸素はフラーレンの応用用途である有機半導体において半導体特性を低下させる主因となる場合が多く、蒸着源であるフラーレンの酸素含有量の高精度な評価が望まれている。
しかしながら、従来の一般的な有機材料の純度評価法であるHPLC(高速液体クロマトグラフィー)やGC(ガスクロマトグラフィー)、滴定法等では、フラーレン中の酸素についてppmレベルでの評価ができない。
一方で、上述の非特許文献1には、SIMSを用いた測定により、フラーレン(フラーレン精製物)の純度を、ppmレベルで評価したことが報告されている。しかしながら、この方法は高価な装置を必要とする特殊な分析法であり、特にフラーレンにおける主要な不純物である酸素の定量精度が低いという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3134414号公報
【特許文献2】特開平5−116922号公報
【特許文献3】特開平9−227111号公報
【特許文献4】特許第3073986号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】応用物理 第77巻 第5号 2008 p539−544
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このように、蒸着源等として使用される実質的にフラーレン同素体分子からなるフラーレン精製物の製造方法やその評価方法に関しては、いまだ課題が多いのが実情である。
かかる状況下、本発明の目的は、有機半導体デバイスの製造に適した昇華速度および純度(酸素含有量)を有するフラーレン精製物およびその製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、フラーレン精製物などの有機半導体材料が含有するppmレベルの不純物の定量分析が可能な有機半導体材料の評価方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
【0013】
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
<1> 720℃における昇華速度が50μg/min以上であり、かつ、酸素含有量が80重量ppm以下であるフラーレン精製物。
<2> 該フラーレン精製物が、フラーレンC60からなる前記<1>に記載のフラーレン精製物。
<3> 前記<1>又は<2>に記載のフラーレン精製物を昇華析出することによって形成された薄膜を有する積層体。
<4> 前記<3>に記載の積層体を含む光電変換素子。
<5> 前記<3>に記載の積層体を含む有機薄膜太陽電池。
<6> 原料フラーレンを730℃以上の温度に加熱して昇華させ、該加熱温度よりも低い析出温度にて、フラーレン精製物を析出させるフラーレン精製物の製造方法。
<7> 前記析出温度が、450℃以上700℃以下である前記<6>記載のフラーレン精製物の製造方法。
<8> 原料フラーレンの昇華精製を、不活性ガス流通にて行う前記<6>又は<7>記載のフラーレン精製物の製造方法。
<9> 有機半導体材料を真空中又は不活性ガス流通下、昇温したときに発生するガス濃度を質量分析計にて連続して測定し、そのガス濃度を積算して得られる発生ガス量から、該有機半導体材料の含有ガス量を算出する有機半導体材料の評価方法。
<10> 有機半導体材料が、フラーレン精製物である前記<9>記載の有機半導体材料の評価方法。
<11> 測定対象となる含有ガスが、酸素である前記<9>又は<10>記載の有機半導体材料の評価方法。
【発明の効果】
【0014】
本発明のフラーレン精製物は、昇華速度が大きく、かつ、不純物として含有される酸素の量が少ない。そのため、有機半導体デバイス等に使用するフラーレン蒸着源として好適に使用できる。
また、本発明のフラーレン精製物の製造方法によれば、加熱温度を730℃以上にして昇華精製することにより、本発明のフラーレン精製物を好適に得ることができる。
また、本発明の有機半導体材料の評価方法は、簡便な方法で、フラーレン精製物を始めとする有機半導体材料のppmレベルの不純物の定量分析が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のフラーレン精製物からなるフラーレン薄膜を有する積層体の概略断面図である。
【図2】本発明のフラーレン精製物の製造方法に係る昇華精製装置の模式図である。
【図3】本発明のフラーレン精製物を用いてなる有機薄膜太陽電池の素子構造の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、720℃における昇華速度が50μg/min以上であり、かつ、酸素含有量が80重量ppm以下であるフラーレン精製物に係る。
本発明において、「フラーレン精製物」とは、C60、C70、C76、C78、C84などの分子式で表されるフラーレンの同素体分子のうち、実質的にある特定の同素体分子のみ(少なくとも、99.99%以上)からなるものを意味する。すなわち、目的となる特定のフラーレン同素体分子に対して、その他のフラーレンの同素体分子は、酸素などと同様に不純物とみなす。
フラーレン精製物は、その分子式が同一の同素体分子であれば、単結晶体、多結晶体、非晶質あるいはこれらの混合物のいずれでもよい。
なお、本発明のフラーレン精製物は、工業的な生産性の観点から、フラーレンC60からなるものであることが好ましい。
【0017】
本発明のフラーレン精製物の720℃における昇華速度は、50μg/min以上であり、好ましくは53μg/min以上である。
フラーレン精製物の昇華速度の測定方法は、特に制限されないが、設定温度および重量変化を精密に測定するためには、熱重量分析装置を利用して測定することが好ましい。
具体的には、1〜30mg程度の試料(フラーレン精製物)を白金パンに秤取し、これを熱重量分析装置にて、試料温度を720℃まで温度を昇温させたのちに720℃に保持し、測定した試料減量10%〜70%の間の平均試料減量速度(μg/min)を、フラーレン精製物の昇華速度とする。
昇華速度測定の雰囲気は、フラーレン精製物と反応しない雰囲気であればよく、通常、熱重量分析装置内にN2、He、Arなどの不活性ガスを流通させて不活性ガス雰囲気下にて測定される。
【0018】
本発明のフラーレン精製物の酸素含有量は、80重量ppm以下であり、好ましくは、40重量ppm以下であり、特に好ましくは10重量ppm以下である。
フラーレン精製物の酸素含有量は、所定量のフラーレン精製物を真空中又はN2、He、Arなどの不活性ガス流通下において、常温から850℃まで昇温したときに発生する酸素濃度を質量分析計にて連続して測定し、その酸素濃度を積算して得られる発生酸素量から算出することができる。
測定装置は特に限定はないが、昇温脱離分析装置と質量分析計を組み合わせた装置であることが好ましい。このような装置として、市販の昇温脱離質量分析装置を使用することもでき、具体例として、アルバック製赤外線炉とキヤノンアネルバ株式会社製のAGS−7000を組み合わせた昇温脱離質量分析装置を挙げることができる。
測定条件は、測定する試料や装置構成を考慮して適宜決定されるが、好適な測定条件を例示すると、数百mg程度の試料(フラーレン精製物)に対し、Heなどの不活性ガスを10〜200ml/minにて流通した状態で、一定の昇温速度(5〜30℃/min程度)とすること等が挙げられ、昇温した際に発生する酸素濃度を積算発生酸素量から試料中の酸素含有量(以下、「不純物酸素量」と記すことがある。)を算出することができる。
【0019】
なお、上述のフラーレン精製物の酸素含有量の評価方法は、様々なガスを同時分析可能な質量分析計を使用しているため、フラーレン精製物が含有する、酸素以外のガス状の不純物の評価にも適用することができる。
すなわち、フラーレン精製物を真空中又は不活性ガス流通下、昇温したときに発生するガス濃度を質量分析計にて連続して測定し、そのガス濃度を積算して得られる発生ガス量から、該フラーレン精製物に含まれるガス状の不純物の量を算出することができる。
昇温速度、真空度、不活性ガス流通量などの諸条件は、上記の不純物酸素量の評価と同様である。なお、ガス状の不純物として、N2やArが含まれる可能性がある場合には不活性ガスとして高純度のHeを使用することが望ましい。
フラーレン精製物の評価方法によると、不純物酸素量の評価と並行して、それ以外のガス状の不純物を高感度かつ簡便に測定できるという利点があり、その発生ガススペクトルの形状から、対象となるこのフラーレン精製物の純度や含有する不純物の種類を簡便に評価することができる。
対象となる不純物ガスの代表例は酸素(O2)であるが、これ以外にもCO、CO2、H2O、N2、未反応原料、有機溶媒等の低分子有機化合物などが挙げられる。
また、本発明の評価方法は、微量不純物が物性に大きく影響する有機半導体材料の純度分析法としても用いることができる。
このような有機半導体材料としては、多環芳香族炭化水素であるペンタセンやアントラセン、ルブレン、その他の低分子化合物として、オリゴチオフェン誘導体、フタロシアニン類、ポルフィリン類、ペリレン誘導体、テトラシアノキノジメタン、高分子化合物としてはポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)などのポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフルオレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリピロール類などが挙げられる。
【0020】
なお、フラーレンを有機半導体用途に応用する場合、フラーレンをn型半導体層として使用した、フラーレン薄膜を有する積層体として使用されるが、有機半導体の性質はフラーレンの純度に大きく依存するため、薄膜を構成するフラーレンの純度はできるだけ高いほうがよい。本発明のフラーレン精製物は、昇華速度が大きく、かつ不純物である酸素の含有量が少ないため、上記フラーレン薄膜として好適である。
そのため、本発明のフラーレン精製物を昇華析出することによって形成された薄膜を有する積層体は、フラーレンの有する物性を反映した有機半導体デバイスとして好適に使用することができる。有機半導体デバイスとしては、該積層体を含む光電変換素子や有機薄膜太陽電池などが挙げられる。このように高純度のフラーレン薄膜は、キャリアのトラップとなるような不純物が少ないため、より良好な半導体特性を示し、これらの用途に好ましく使用される。
【0021】
以下、本発明のフラーレン精製物からなるフラーレン薄膜をn型有機半導体層として用いた積層体(以下、「本発明の積層体」と称す。)について説明する。
本発明の積層体の一般的な概略断面図を図1に示す。
本発明に係る積層体1は、基板2の片面に、第一電極3、p型半導体薄膜とフラーレン薄膜が積層した光電変換層4、さらにその上に第二電極5が形成された構造を有する。
【0022】
基板2は透明であっても不透明なものであっても特に限定されるものではないが、例えば基板側が光の受光面となる場合には、透明基板であることが好ましい。この透明基板としては、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英基板等や、透明樹脂フィルム、光学用樹脂基板等の柔軟性のあるフレキシブル基板が挙げられる。基板2の厚みは、積層体1の自立性を確保できれば特に限定されるものではなく、例えば、10μmから5mm程度である。
【0023】
第一電極3は導電性を有するものであれば特に限定されないが、光の照射方法や後述する第二電極5を形成する材料の仕事関数等を考慮して適宜選択すれば良い。具体的には、インジウム・スズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化チタン(TiO2)、酸化スズ(SnO2)、金(Au)、オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)などが挙げられる。
第二電極5の材料としては、導電性材料であれば特に制限はなく、下部の層との接触面において電気抵抗が小さいものが好ましく、具体的にはカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)等が挙げられる。
これらの電極の形成方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、真空蒸着法やスパッタリング法、フォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法などが挙げられる。
積層体1を有機薄膜太陽電池へ応用する場合、高効率の光電変換特性を得るためには、積層体1の少なくとも一方の面は太陽光スペクトルに対して十分透明にすることが望ましい。そのためには、公知の導電性材料を使用し、蒸着やスパッタリング等の方法で、所定の透光性が確保できるように第一電極3または第二電極5を形成すればよい。
なお、第一電極3、第二電極5の厚みは特に制限はなく、通常、0.1〜500nm程度である。
【0024】
光電変換層4はp型半導体薄膜とフラーレン薄膜から形成される。
p型半導体薄膜の材料としては、多環芳香族炭化水素であるペンタセンやアントラセン、ルブレン、その他の低分子化合物として、オリゴチオフェン誘導体、フタロシアニン類、ポルフィリン類、ペリレン誘導体、テトラシアノキノジメタン、高分子化合物としてはポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)などのポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフルオレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリピロール類などが挙げられる。その厚みは特に制限はなく、通常、0.1〜1500nm程度である。
p型半導体薄膜を第一電極3の上に形成する方法は、特に限定されず、公知の成膜方法を用いることができる。例えば、上述のp型半導体材料を適切な溶剤に溶解して調製した溶液を、キャストコート、スピンコート、インクジェット法、アブレーション法などの公知の塗布技術によって形成する方法や、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、及びイオンプレーティングなどの乾式成膜法などが挙げられる。
【0025】
フラーレン薄膜は、本発明のフラーレン精製物を蒸着源として使用し、p型半導体薄膜の上に真空蒸着によって形成する。好適な真空蒸着の条件としては、抵抗加熱方式を用いてフラーレン精製物を昇華させ、また成膜時には基板温度を一定に制御することが好ましい。フラーレン薄膜の膜厚としては、一般に5μm以下であり、特に10〜1000nmが好ましい。
また、光電変換層4は、p型有機半導体材料とフラーレン精製物を同時に蒸着(共蒸着)し、層全体に渡って両者を分散させたブレンド構造を形成させることも可能である。
【0026】
なお、ここで示す構成は本発明の積層体の一態様であり、これに限定されない。例えば、第一電極3と第二電極5の短絡を防止し、有機/金属界面特性を改善するために、バッファー層を設けても良い。バッファー層としては、第一電極3と光電変換層4の間に正孔輸送層を、光電変換層4と第二電極5の間に電子輸送層を設けることができる。
正孔輸送層を形成する材料としては、電子供与体としての機能を有するものであれば特に限定されないが、正孔の移動度が高い材料であることが好ましい。具体的にはチオフェン系、フェロセン系、パラフェニレンビニレン系、カルバゾール系、ピロール系、アニリン系、ジアミン系、フタロシアニン系、ヒドラゾン系の官能基を有する物質並びに、V25、MoO3、NiO等の金属化合物を挙げることができる。
電子輸送層を形成する材料としては、電子受容体としての機能を有するものであれば特に限定されないが、電子の移動度が高い材料であることが好ましい。具体的にはTiOx、ZnO、CsO等の金属酸化物並びに、バソクプロイン(BCP)、フラーレン、オキサジアゾール、オキサドール、ペリレン、ナフタレン等の誘導体、金属錯体等の物質が挙げられる。
正孔輸送層及び電子輸送層の膜厚は特に限定されないが、0.1〜1500nmの範囲であることが好ましい。
【0027】
次いで、本発明のフラーレン精製物の製造方法について説明する。
本発明のフラーレン精製物において、その原料となる精製前のフラーレン(以下、「原料フラーレン」と称す場合がある。)には、従来公知の方法にて製造されたフラーレン類から、公知の分離方法にて分離されたフラーレンが挙げられる。
原料フラーレンとしては、目的とするフラーレン同素体分子が、通常、99%以上、好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上含まれているものが使用される。なお、「目的とするフラーレン同素体分子」とは、原料フラーレンが含有するフラーレン同素体分子(C60、C70、C76、C78、C84など)のうち、精製され回収目的となるフラーレン同素体分子を意味する。工業上の生産性の観点から、目的とするフラーレン同素体分子は、フラーレンC60であることが好ましい。
原料フラーレンには、目的とするフラーレン同素体分子以外にも、他のフラーレンの同素体分子やその化合物、フラーレン製造に使用した雰囲気ガス、溶媒およびその分解物などの不純物を含む。特に、原料フラーレンは酸化雰囲気下で製造されるため、ほとんどの場合、酸素を不純物ガスとして含む。
【0028】
本発明のフラーレン精製物の製造方法は、原料フラーレンを昇華精製する方法であって、原料フラーレンを730℃以上の温度に加熱して昇華させ、該加熱温度よりも低い析出温度にて、フラーレン精製物を析出させる。
本発明の製造方法の特徴は、原料フラーレンを730℃以上(好適には750℃以上)に加熱することにある。原料フラーレンを730℃以上(好適には750℃以上)の高温に加熱することによって、原料フラーレンに含まれる目的とするフラーレン同素体分子は、クラスターでなくそれぞれ単分子レベルで昇華する傾向となる。そのため、析出するフラーレン精製物は、含有する不純物量が極めて少なくなるだけでなく、粒径が小さくなる傾向にあり、昇華速度が大きくなる傾向となる。
なお、昇華温度が730℃未満の場合には、得られるフラーレン精製物は、昇華速度が50μg/min以上、かつ、酸素含有量が80重量ppm以下を満たさない。
【0029】
本発明の精製方法において、目的とするフラーレン同素体分子を選択的に析出させるためには、析出温度を450〜700℃とすることが好ましい。
450℃未満の場合には、目的とするフラーレン同素体分子以外の不純物も析出し、精製後のフラーレン精製物中の不純物濃度が高くなる場合があり、また、フラーレン精製物の結晶性が低下し、結晶内部の不純物が増加する場合がある。一方で、700℃を超える場合にはフラーレン精製物の析出が遅くなり、生産性が低下する。
【0030】
本発明の精製方法において、原料フラーレンの昇華精製を、不活性ガス流通下にて行うことが好ましい。
原料フラーレンの精製は、通常、不活性ガス雰囲気下や減圧下で行われるが、不活性ガスを流通させない場合や減圧のみの場合では、昇華したフラーレン分子や気体状不純物の原料フラーレンの表面近傍での滞留が起こりやすく、フラーレンの昇華が抑制されるため、フラーレン精製物の純度が不十分となる場合がある。
一方、原料フラーレンの昇華精製を、不活性ガス流通下にて行うと、昇華したフラーレン分子や気体状不純物の原料フラーレンの表面近傍での滞留が抑制されるため、原料フラーレンの昇華を促進し、フラーレン精製物の純度を向上させることができる。また、昇華精製は不活性ガス流通下、減圧(0.01MPa程度)で行うこともできる。減圧にすることにより原料フラーレンの昇華精製速度が上昇し、より生産性が向上する。
【0031】
以下、本発明のフラーレン精製物の好適な製造方法につき、図面を参照して説明する。
【0032】
図2は、本発明のフラーレン精製物の製造方法に係る昇華精製装置の模式図である。
昇華精製装置10は、昇華精製用容器12と、該昇華精製用容器12を加熱する電気炉13、14、15と、不活性ガス導入器16と、減圧ポンプ17と、排出されたガス中の凝集成分を回収する冷却トラップ18とを有する。
【0033】
昇華精製用容器12は、石英ガラスからなる円筒管であり、独立した電気炉13、14、15によって、対応する加熱部A1、A2、A3を異なる温度に加熱することができる。
不活性ガス導入器16は、昇華精製用容器12のガス導入口12aからHe、N2、Arなどの不活性ガスを容器12内に供給し、ガス排出口12bより排出することにより不活性ガスの流れを形成することができる。ガス流量は昇華精製用容器12の容積や原料R、精製物Pなどの純度などにもよるが、通常、ガス流速(線速度)1〜20cm/min、好適には2〜10cm/minである。
減圧ポンプ17は、昇華精製用容器12内の圧力を減圧することができ、上記条件にて不活性ガス流通した場合においても、減圧できる。なお、常圧で昇華精製を行う場合には、減圧ポンプ17は使用しない。
【0034】
本発明の精製方法では、昇華精製用容器12における電気炉13にて加熱される加熱部A1に原料R(精製前の原料フラーレン)を仕込み、730℃以上に加熱することによってフラーレン分子を昇華させ、電気炉14、15にて加熱される加熱部A2、A3の温度を、A1の温度より低く設定することによってフラーレン分子を昇華精製用容器12の壁面に析出させる。なお、A2、A3にて析出しなかった成分(不純物成分)は、非加熱部A4に析出物Wとして析出するか、冷却トラップ18にて回収され、ガス状の不純物成分は、直接あるいは減圧ポンプ17にて排気される。
上記手順にて、精製したフラーレンを析出させた後に、昇華精製用容器12を室温まで冷却し、フラーレン精製物を回収する。
【0035】
ここで、加熱部A2の温度を加熱部A3の温度より高く設定することにより、加熱部A2により高純度なフラーレン精製物P1を析出させることができ、加熱部A3に精製物P1より純度が低いフラーレン精製物P2を析出させることができる。
加熱部A2の温度は、加熱部A2において析出する精製物P1が、上述の本発明のフラーレン精製物としての昇華速度、酸素含有量となるように設定される。
具体的には、加熱部A2に本発明のフラーレン精製物を析出させるためには、加熱部A2の温度は、好ましくは、450〜700℃であり、特に目的となるフラーレン精製物がC60の場合には、加熱部A2の温度は、好ましくは、450〜700℃であり、より好ましくは500〜650℃である。
また、より高純度なフラーレン精製物を得るためには、精製物P1を原料フラーレンRとして使用し、再度精製してもよい。
【0036】
加熱部A3の温度は、加熱部A2の温度より低温に設定する。なお、加熱部A3において析出する精製物P2は、原料フラーレンRより高純度となる場合が多いため、回収後、原料フラーレンRとして使用することもできる。
精製物P2を原料フラーレンRとして再利用する場合の加熱部A3の温度は、A2の温度より低温で、かつ、好ましくは、300〜700℃であり、より好ましくは350〜650℃である。300℃未満であると、精製物P2に目的とするフラーレン同素体分子以外の不純物が蓄積して、その含有量が多くなり、原料フラーレンRとして不適切となる。
【0037】
なお、図2においては、不活性ガス流通下にて、原料フラーレンの精製を行ういわゆるガスフロー式の精製方法について説明したが、本発明のフラーレン精製物の製造方法はこれに限定されない。
また、図2に示した実施の形態においては、原料フラーレン昇華用の加熱部A1と、フラーレン析出用の加熱部A2、A3を3つの加熱部を有する昇華精製装置を使用したが、これに限定されず、加熱部A2の温度が所定の範囲に設定可能であるならば、加熱部A3は無くてもよい。また、加熱部の数は、装置の設計上問題がなければ、増やしてもよい。
また、図2においてはフラーレンの昇華精製装置10を横向き、すなわち昇華精製用容器12である石英ガラスからなる円筒管を左右にガス導入口12aおよびガス排出口12bが位置するように設置し、横方向に不活性ガスを流通させ、加熱部分を分割して操作を実施しているが、昇華精製用容器12を縦置きとしガス導入口12aおよびガス排出口12bが上下に位置するように設置し、不活性ガスを上昇流又は下降流として流通させて昇華精製を行うことも可能である。
【実施例】
【0038】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0039】
まず、フラーレン精製物の昇華速度および酸素含有量は以下の方法にて測定した。
なお、フラーレン精製物の昇華速度の測定には、株式会社リガク製の熱重量分析装置(型番:TG/DTA6200)を使用した。また、フラーレン精製物に含まれる酸素量の測定には、キヤノンアネルバ株式会社製のTPD−MS装置(型番:AGS−7000)を使用した。
【0040】
1.昇華速度測定方法
5mgの試料(フラーレン精製物)を白金パン(5mmφ×5mmH)に秤取し、これを熱重量分析装置にて、N2(200ml/min)流通下、試料温度を720℃まで温度を昇温させたのちにそのまま720℃に保持し、試料減量(昇華量)を測定した。試料減量10%〜70%の間の平均試料減量速度(μg/min)を、フラーレン精製物の昇華速度とした。
【0041】
2.酸素含有量測定方法
試料(フラーレン精製物)300mgを石英ボートに載置して、高純度Heを流速80mL/minで流しながら、昇温速度10℃/minで室温から850℃まで昇温を行い、その間の発生ガスをTPD−MS装置に備え付けの質量分析計でm/z=6〜200の間をスキャンして、マススペクトルを連続的に測定した(測定条件:EI法 70eV)。
得られたマススペクトルのうち、酸素濃度(酸素発生速度)に該当するm/z=32のマススペクトルを積算することによって発生酸素量を算出し、それをフラーレン精製物が含有する酸素量とした。
なお、質量分析計の感度校正は、シュウ酸カルシウム1水和物を使用して行い、シュウ酸カルシウム1水和物の熱分解によって発生したCO2から検量線ファクターを求め、酸素とCO2との装置感度係数比から、目的とする酸素の検量線を作成した。
【0042】
実施例1
昇華精製装置として、前述の図2の構成の昇華精製装置10を使用した。なお、昇華精製用容器12には、50mmφ石英管を使用した。
昇華用フラーレンとして、フロンティアカーボン社製C60(品番:nanom purple SUH、C60含有量:99.99%)を使用した。
昇華用フラーレン5gを昇華精製用容器内の加熱部A1の容器12内に仕込み、不活性ガス導入口12aより、N2を流量100mL/min(線速度5.1cm/min)で流した。
昇華精製用容器12内が、N2にて置換された後、加熱部A2を550℃に、加熱部A3を400℃に昇温した。次いで、昇華部である加熱部A1を2時間掛けて750℃まで昇温し、24時間の昇華精製を行った。
24時間後、加熱炉を冷却して、加熱部A2に析出したフラーレン精製物C60−A(3.8g)を得た。
得られたフラーレン精製物(C60−A)を、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、57μg/minであり、酸素含有量は、7重量ppmであった。昇華精製条件を表1、評価結果を表2に示す。
【0043】
実施例2
実施例1において得られたフラーレン精製物(C60−A)を、昇華用フラーレンとして使用して、再度実施例1と同様の手順により昇華精製を行い、加熱部A2にフラーレン精製物を析出させた。得られたフラーレン精製物を、再度実施例1と同様の手順により昇華精製を行う工程を3回繰り返し、フラーレン精製物C60−B(2.4g)を得た。
得られたフラーレン精製物(C60−B)を、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、55μg/minであり、酸素含有量は、5重量ppmであった。昇華精製条件を表1、評価結果を表2に併せて示す。
【0044】
実施例3
昇華用フラーレンとして、フロンティアカーボン社製C60(品番:nanom purple ST、C60含有量:99.0%)を使用した以外は、実施例1と同様の方法にて、フラーレン精製物(C60−C)2.5gを得た。
得られたフラーレン精製物(C60−C)を、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、55μg/minであり、酸素含有量は2.5重量ppmであった。結果を表1、評価結果を表2に併せて示す。
【0045】
比較例1
加熱部A1の温度を720℃にした以外は、実施例1と同様の方法にて、フラーレン精製物(C60−D)を得た。
得られたフラーレン精製物(C60−D)を、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、45μg/minであり、酸素含有量は検出限界(1重量ppm)以下であった。昇華精製条件を表1、評価結果を表2に併せて示す。
【0046】
比較例2
実施例1において、不活性ガス導入部12aを閉じて減圧ポンプ17で0.002Paまで減圧し、加熱部A2及び加熱部A3を300℃に昇温した後、加熱部A1(昇華部)を2時間掛けて570℃まで昇温し、24時間の昇華精製を実施した。
24時間後、加熱炉を冷却して、加熱部A2の昇華精製物フラーレンC60−E(4g)を得た。
得られたフラーレン精製物(C60−E)を、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、56μg/minであり、酸素含有量は、86重量ppmであった。昇華精製条件を表1、評価結果を表2に併せて示す。
【0047】
比較例3
フロンティアカーボン社製C60(品番:nanom purple ST)を未精製のまま、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、31μg/minであり、酸素含有量は、474重量ppmであった。昇華精製条件を表1、評価結果を表2に併せて示す。
【0048】
比較例4
アルドリッチ社製のFullerene−C60(99.5%)を未精製のまま、上記昇華速度測定方法および酸素含有量測定方法にて評価したところ、720℃での昇華速度は、32μg/minであり、酸素含有量は、125重量ppmであった。昇華精製条件を表1、評価結果を表2に併せて示す。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
フラーレン精製物を用いた有機薄膜太陽電池の評価
n型半導体として、実施例3または比較例2において得られたフラーレン精製物(C60−C及びC60−E)、p型半導体として亜鉛フタロシアニンを用いた有機薄膜太陽電池21を作製した。その素子構造を図3に示す。下部電極(第一電極)として、ITO電極23が設けられた基板22を用い、上部電極(第二電極)として、厚み0.1nmのフッ化リチウム層26が設けられた、厚み100nmのアルミニウム電極27を用いた。p型半導体層24として特開2007−24642号公報に記載の方法を用いて精製した亜鉛フタロシアニンを厚さ50nmにして用いた。n型半導体層25として厚み50nmのフラーレン精製物C60−CまたはC60−Eを用い、それぞれ実施例4、比較例5の有機薄膜太陽電池とした。
太陽電池特性は、擬似太陽光(Air Mass 1.5 Global 100mW/cm)照射下で、電流電圧特性を評価し、短絡光電流(Isc)、開放電圧(Voc)、形状因子(FF)、エネルギー変換効率(PCE)の太陽電池パラメータを導出した。結果を表3に示す。
【0052】
【表3】

【0053】
表3より、C60−Cを用いた実施例4の有機薄膜太陽電池が、C60−Eを用いた比較例5の有機薄膜太陽電池をすべての特性で上回っていることが分かる。
以上の結果より、蒸着操作における昇華速度が速く、かつ、含有するガス状不純物が少ないフラーレン精製物を原料に用いることにより、有機薄膜太陽電池の特性が大きく向上することが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のフラーレン精製物は、昇華速度が大きく、かつ、不純物酸素含有量が少ないため、有機半導体デバイス等に使用するフラーレン蒸着源として好適に使用できる。
【符号の説明】
【0055】
1 積層体
2 基板
3 第一電極
4 光電変換層
5 第二電極
10 昇華精製装置
12 昇華精製用容器
12a ガス導入口
12b ガス排出口
13、14、15 電気炉
16 不活性ガス導入器
17 減圧ポンプ
18 冷却トラップ
21 有機薄膜太陽電池
22 基板
23 ITO電極
24 p型半導体(亜鉛フタロシアニン)層
25 n型半導体(フラーレンC60)層
26 フッ化リチウム層
27 アルミニウム電極
A1、A2、A3 加熱部
A4 非加熱部
R 原料フラーレン
P1 (高純度)析出物
P2 (低純度)析出物
W 不純物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
720℃における昇華速度が50μg/min以上であり、かつ、酸素含有量が80重量ppm以下であることを特徴とするフラーレン精製物。
【請求項2】
該フラーレン精製物が、フラーレンC60からなることを特徴とする請求項1に記載のフラーレン精製物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフラーレン精製物を昇華析出することによって形成された薄膜を有することを特徴とする積層体。
【請求項4】
請求項3に記載の積層体を含むことを特徴とする光電変換素子。
【請求項5】
請求項3に記載の積層体を含むことを特徴とする有機薄膜太陽電池。
【請求項6】
原料フラーレンを730℃以上の温度に加熱して昇華させ、該加熱温度よりも低い析出温度にて、フラーレン精製物を析出させることを特徴とするフラーレン精製物の製造方法。
【請求項7】
前記析出温度が、450℃以上700℃以下であることを特徴とする請求項6記載のフラーレン精製物の製造方法。
【請求項8】
原料フラーレンの昇華精製を、不活性ガス流通下にて行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のフラーレン精製物の製造方法。
【請求項9】
有機半導体材料を真空中又は不活性ガス流通下、昇温したときに発生するガス濃度を質量分析計にて連続して測定し、そのガス濃度を積算して得られる発生ガス量から、該有機半導体材料の含有ガス量を算出することを特徴とする有機半導体材料の評価方法。
【請求項10】
有機半導体材料が、フラーレン精製物であることを特徴とする請求項9記載の有機半導体材料の評価方法。
【請求項11】
測定対象となる含有ガスが、酸素であることを特徴とする請求項9又は10に記載の有機半導体材料の評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−236109(P2011−236109A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−158045(P2010−158045)
【出願日】平成22年7月12日(2010.7.12)
【出願人】(000005968)三菱化学株式会社 (4,356)
【Fターム(参考)】