フリップチップパッケージ及びその製造方法
【課題】接触抵抗の低減を可能にするフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供すること。加えて、ボンディング効果の改善を可能にするフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供すること。加えて、優れた信頼性を有するフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明のフリップチップパッケージは、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に形成された隔壁と、前記第1の基板及び第2の基板のパッドの間を電気的に接続させる異方性導電接続材とを備える。
【解決手段】本発明のフリップチップパッケージは、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に形成された隔壁と、前記第1の基板及び第2の基板のパッドの間を電気的に接続させる異方性導電接続材とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージング技術に関し、特に導電性接着剤を利用したフリップチップパッケージの製造方法、より詳細には、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film)を適用するフリップチップパッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージング技術は、最終電子製品の性能、大きさ、価格及び信頼性等を決定する非常に重要な技術である。特に、電気的高性能、超小型、高密度、低電力、多機能、超高速信号処理、永久的信頼性を求める最近の電子製品において、超小型パッケージ部品は、コンピュータ、情報通信、移動通信、高級家電製品等において必須の部品として用いられている。
【0003】
半導体パッケージング技術のうち、チップを基板に実装する技術であり、代表的な技術のうちのひとつがフリップチップ(flip−chip)パッケージング技術である。現在、スマートカードや、LCD、PDP装置等のような表示装置、そして、コンピュータ、携帯用電話機、通信システム等のパッケージングに、その活用範囲を広めている。
【0004】
初期のフリップチップパッケージング技術は、はんだ(solder)を利用したパッケージング技術が主流であった。しかし、一般的にはんだを利用したパッケージの技術は、はんだフラックス(solder flux)塗布工程、チップと基板との間の整列工程、はんだバンプリフロー(solder bump reflow)工程、フラックス除去工程、アンダーフィル(under fill)充填工程及び硬化工程等の工程を経るため、その分工程が複雑になり、原価が高くなるという問題がある。
【0005】
従って、最近は、ウェーハ状態でフラックス及びアンダーフィルの機能を有するポリマー(polymer)材料を塗布して加工するパッケージング技術に対し、多くの研究が行われている。また、はんだを利用したパッケージの技術に比べて低価でありながら、極微細の電極ピッチが可能であり、鉛がなく(lead free)、フラックスがなく(flux less)、低温工程等の長所を有する導電性接着剤を利用したフリップチップ技術の開発が進められている。
【0006】
導電性接着剤は、大きく分けて、異方性導電接着剤/膜(Anisotropic Conductive Adhesive/Film)、等方性導電接着剤(Isotropic Conductive Adhesive)などの形態があり、基本的にニッケル(Ni)、金/ポリマー(Au/polymer)、銀(Ag)等の導電性粒子等と、これらが内部に分散した熱硬化性及び熱可塑性の絶縁樹脂(Insulating Resin)からなる。
【0007】
以下、導電性接着剤として、異方性導電膜を利用したフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明する。
【0008】
図1は、従来技術に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図であり、図2は、図1に示す導電性粒子5の構成を説明するために示す断面図である。
【0009】
図1及び図2に示すように、熱硬化性樹脂6に、直径およそ5〜10μmの導電性粒子5を分散させた異方性導電膜を、上部基板1及び下部基板2のそれぞれに形成した金属パッド3,4の間に位置させる。この状態で異方性導電膜を一定温度で加熱した後、上部基板1及び下部基板2を密着させると、異方性導電膜は、上部基板1と下部基板2と間の空間に充填され、導電性粒子5は、上部基板1及び下部基板2の金属パッド3,4の間で電気的導電通路として提供される。このとき、導電性粒子5は、熱可塑性高分子ボール5Aの表面に金属薄膜5Bをコーディングして形成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような従来技術に係るフリップチップパッケージの製造方法では、熱可塑性高分子ボール5Aの表面に金属薄膜5Bがコーティングされた導電性粒子5を用いており、導電性粒子5を上部基板1及び下部基板2のそれぞれに形成された金属パッド3,4の間の物理的接触によって導電特性を維持するため、接触抵抗が相対的に非常に大きいという短所がある。
【0011】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、接触抵抗の低減を可能にするフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
加えて、本発明のその他の目的は、ボンディング効果の改善を可能にするフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
加えて、本発明のさらなるその他の目的は、優れた信頼性を有するフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明は、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に形成された隔壁と、前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続させる異方性導電接続材とを備えたことを特徴とする。
【0015】
また、上記目的を達成するためのその他の本発明は、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続する異方性導電接続材とを備え、前記異方性導電接続材は、第1のはんだと前記第1のはんだの表面を覆うように互いに異なる融点を有する物質によって形成された第2のはんだとからなるはんだくずと、前記はんだくずが内部に分散された高分子樹脂とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、上記目的を達成するためのさらに他の本発明は、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板を準備するステップと、前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップと、前記第1の基板及び第2の基板にそれぞれ形成された前記パッドが互いに向かい合うように前記パッドの間を、はんだと高分子樹脂とが混合した異方性導電接続材を利用して接合させるステップと、前記はんだの融点より高い第1の温度まで上昇させて、前記はんだを介して前記パッドを互いに接合させるステップと、前記第1の温度を前記第1の隔壁の融点より高い第2の温度まで上昇させ、前記第1の基板及び第2の基板の間隔が前記第2の隔壁の厚さに維持されるようにするステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、導電性粒子の物理的接触ではなく、金属の溶融による金属の間の結合を利用することによって、低い接触抵抗を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、導電性粒子の物理的接触ではなく、金属の溶融による金属の間の結合を利用し、さらに高い信頼性、高い熱導電特性、そして低い接触抵抗を得ることができる。
【0019】
以下、本発明の最も好ましい実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
実施形態1
図3A〜図3Cは、本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法の工程を説明するための断面図である。
【0020】
まず、図3Aに示すように、それぞれの一部に金属パッド13,14がそれぞれ形成された上部基板11と下部基板12とを設け、上部基板11及び下部基板12の最も外側に第1の隔壁(First Stand−off)15をそれぞれ形成し、上部基板11及び下部基板12の第1の隔壁15のそれぞれの内側の第2の隔壁(Second Stand−off)16を形成する。そして、上部基板11及び下部基板12の金属パッド13,14の間に、低融点はんだ17を熱硬化性高分子樹脂18と混合して製作した異方性導電接続材を位置付ける。
【0021】
上部基板11及び下部基板12は、FPCBや、シリコンを基とする素子のうち、選択されたいずれか1つの素子である可能性がある。
【0022】
第1の隔壁15は、融点が低い熱可塑性物質又は熱硬化性物質として製作され、機械的強度が、与えられた温度で、異方性導電接続材に用いられる高分子樹脂18の機械的強度と同じか、低い特性を有する物質として選択されなければならない。例えば、第1の隔壁15は、低融点はんだ17の融点よりおよそ20℃程度高い融点を有する物質のうちから選択されたいずれか1つの物質によって形成され得るものであり、具体的にポリエチレン系や、ポリスタイレン(polystylene)系、完全硬化される前のエポキシ系、又はポリイミド等を用いることができる。また、機械的強度は温度と密接な関係があるため、温度によって、工程の際に適切に考慮されることができる。
【0023】
第2の隔壁16は、相対的に融点が高い熱可塑性物質、ガラス転移温度が高い熱硬化性物質又は金属物質により用いることができ、根本的に、温度によって機械的強度が変わらない物質を選択して用いる。例えば、第2の隔壁16は、金(Au)等のような金属や、完全に硬化された熱硬化性高分子素材であるエポキシ系又はポリイミド系の物質のうちの選択されたいずれかの物質によって形成することができ、エポキシを用いる場合、完全な硬化状態であるため、融点はほとんどなく、機械的強度は数GPaを維持する。
【0024】
低融点はんだ17は、一定の融点を有する2種類の物質が合成した物質、又はそれ以上の物質を合成した物質を用いることができる。ここで、このような物質には、スズ(Sn)、インジウム(In)、銀(Ag)、銅(Cu)等を用いることができる。また、低融点はんだ17の融点は、このような物質の混合比率によって、70〜220℃の範囲内で、様々な調整法を取ることができる。
【0025】
一方、高温で、低融点はんだ17の機械的強度をさらに安定的かつ効果的に維持するためには、低融点はんだ17を単独に用いる代わりに、図6に示すように高融点はんだ19Aの表面に低融点はんだ19Bを覆う構造のはんだくず19を用いることができる。このような構造のはんだくず19を用いる場合、高分子樹脂硬化温度領域において、さらに大きな機械的物性を維持することができ、工程が完了した後、フリップチップ運用の際、高温でさらに安定的な使用が可能であるため、信頼性の高い効果を期待できる。ここで、高融点はんだ19Aは、低融点はんだ17と同様にスズ(Sn)、インジウム(In)、銀(Ag)、銅(Cu)のうち、選択された2種類の物質、又はそれ以上の物質を合成した物質によって形成することができ、これらの物質の混合比率を調整して低融点はんだ17よりも高い融点を有するように形成する。
【0026】
工程初期の温度は、常温状態に維持されるため、異方性導電接続材の内部には、低融点はんだ17が、数十μm又は数μmの直径の粒子として存在する。そして、高分子樹脂18は、B−段階(B−stage)状態としてフィルム形態に維持される。これにより、上部基板11と下部基板12との間隔S1は、異方性導電接続材の厚さによって決定される。
【0027】
このような状態で、図4に示した工程温度条件に従い、徐々に温度を増加させる。
【0028】
同図に示すように、温度を常温から徐々に増加させて低融点はんだ17の融点である「T1」に到達すると、低融点はんだ17は溶け始める。このような状態で温度を引続き増加させて温度が「T2」に到達すると、上部基板11と下部基板12と間の間隔は、常温での間隔S1より狭い「S2」を維持するようになる。以後、温度を「T2」に維持し、間隔を「S2」に維持した状態で「t3」まで放置する。
【0029】
「t1」から「t3」の間に、温度を低融点はんだ17の融点より高い状態を維持し、高分子樹脂18は、最低の粘度状態を維持するようになるため、低融点はんだ17は、自体の湿潤特性によって上部基板11及び下部基板12に形成されたそれぞれの金属パッド13,14の間を図3Bに示すように左右が凹面(concave)を有する形態に接合する。このとき、低融点はんだ17が高分子樹脂18の中で円滑に流動するように、高分子樹脂18は、最低の粘度を維持しなければならず、低融点はんだ17の湿潤特性を確保するために充分な時間(「t1」から「t3」)放置しなければならない。また、第1の隔壁15は、温度を「T2」に維持した状態で、時間「t2」から「t3」の時間間隔「S2」を維持するため、温度「T2」より高い融点を有し、機械的強度を有する物質を用いて製作することが望ましい。
【0030】
続いて、低融点はんだ17の湿潤動作が完了した後、温度をさらに増加させ、第1の隔壁15の融点の温度「T3」に到達すると、第1の隔壁15は溶け始める。これにより、上部基板11と下部基板12との間隔は、融点又は有利転移温度が温度「T4」より高い第2の隔壁16によって、間隔「S2」より狭い「S3」で維持される。間隔「S3」において、低融点はんだ17は、上部基板11及び下部基板12にさらに密着し、図3Cに示すように、凸面(convex)を有する形態で接合する。このとき、高分子樹脂18は、温度「T3」から温度「T4」の間で硬化反応を始め、時間「t6」までに硬化反応を完了する。温度「T4」において、硬化時間「t6」に到達するまで、第2の隔壁16は間隔「S3」を維持できるように熱機械的特性を維持しなければならない。
【0031】
実施形態2
図5A〜図5Cは、本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するための断面図である。
【0032】
図5A〜図5Cに示すように、本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージの製造方法は、実施形態1と同じ工程で行われる。但し、実施形態1では、図3A〜 図3Cに示すように第1の隔壁及び第2の隔壁15,16が、上部基板11及び下部基板12にそれぞれ形成されたが、実施形態2では、下部基板22にのみ第1の隔壁25、及び第2の隔壁26が形成される。
【0033】
このように、本発明の実施形態2では、工程上の問題で第1の隔壁25及び第2の隔壁26を下部基板22のみに形成した構造について説明したが、これとは反対に、図示されてはいないが、第1の隔壁及び第2の隔壁を、下部基板ではなく、上部基板のみに形成する構造も可能である。
【0034】
一方、図6に示すように、低融点はんだ17の代りに、はんだくず19を用いる場合、高分子樹脂の硬化温度領域において、さらに大きな機械的物性を維持でき、工程が完了した後、運用の際に高温でより安定的な使用を可能にすることによって高い信頼性を得る効果が期待できる。
【0035】
図7に示すように、図6に示されたはんだくず19を用いる場合、上部基板31及び下部基板32の間の接合は、さらに安定的に維持される。ここで、「33」、「34」は金属パッド、「35」は第1の隔壁、「36」は第2の隔壁、「37」は高分子樹脂を示す。
【0036】
図8に示すように、上部基板41と下部基板42とにそれぞれ形成された金属パッド43,金属パッド44の間で、はんだくず19の高融点はんだ19Aは、固体状態で物理的に接触した状態で存在し、低融点はんだ19Bは、高融点はんだ19Aを包んだ状態で上部基板41と下部基板42とにそれぞれ形成された金属パッド43,金属パッド44と溶融状態で金属的結合をするようになる。これによって、図7に示す構造とは異なり、第1の隔壁35及び第2の隔壁36を用いない可能性もあり、この場合、既存の工程をそのまま活用できるという利点がある。
【0037】
本発明によって、次のような効果を得ることができる。
【0038】
第1に、本発明によれば、異方性導電接続材を構成する導電性粒子の物理的接触ではなく金属の溶融による金属間の結合を導くことによって、接触抵抗を低減させることができる。
【0039】
第2に、本発明によれば、上部基板及び下部基板のうち、いずれか1つの基板に第1の隔壁及び第2の隔壁を形成することによって、金属パッドの間の間隔を安定的に維持することができる。
【0040】
第3に、本発明によれば、高融点はんだと、高融点はんだの表面を覆う低融点はんだからなるはんだくずを導電性粒子として用いることによって、素子の信頼性を大きく改善できる。
【0041】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明に係る技術的思想の範囲内から逸脱しない範囲内で様々な変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来技術に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図2】図1に示す導電性粒子の構成を説明するために示す断面図である。
【図3A】本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図3B】本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図3C】本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る工程の際の工程条件を説明するために示す概念図である。
【図5A】本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図5B】本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図5C】本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図6】はんだくず (Solder Ball)を示す断面図である。
【図7】一例として図6に示すはんだくずを利用した異方性導電膜に接続されたフリップチップパッケージを示す断面図である。
【図8】その他の例として図6に示すはんだくずを利用した異方性導電膜に接続されたフリップチップパッケージを示す断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1,11,21,31,41 上部基板
2,12,22,32,42 下部基板
3,4,13,14,23,24,33,34,43,44 パッド
5 導電性粒子
5A 高分子ボール
5B 金属薄膜
6,18,28,37,45 高分子樹脂
15,25 第1の隔壁
16,26 第2の隔壁
17,27 低融点はんだ
19 はんだボール
19A 高融点はんだ
19B 低融点はんだ
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージング技術に関し、特に導電性接着剤を利用したフリップチップパッケージの製造方法、より詳細には、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film)を適用するフリップチップパッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージング技術は、最終電子製品の性能、大きさ、価格及び信頼性等を決定する非常に重要な技術である。特に、電気的高性能、超小型、高密度、低電力、多機能、超高速信号処理、永久的信頼性を求める最近の電子製品において、超小型パッケージ部品は、コンピュータ、情報通信、移動通信、高級家電製品等において必須の部品として用いられている。
【0003】
半導体パッケージング技術のうち、チップを基板に実装する技術であり、代表的な技術のうちのひとつがフリップチップ(flip−chip)パッケージング技術である。現在、スマートカードや、LCD、PDP装置等のような表示装置、そして、コンピュータ、携帯用電話機、通信システム等のパッケージングに、その活用範囲を広めている。
【0004】
初期のフリップチップパッケージング技術は、はんだ(solder)を利用したパッケージング技術が主流であった。しかし、一般的にはんだを利用したパッケージの技術は、はんだフラックス(solder flux)塗布工程、チップと基板との間の整列工程、はんだバンプリフロー(solder bump reflow)工程、フラックス除去工程、アンダーフィル(under fill)充填工程及び硬化工程等の工程を経るため、その分工程が複雑になり、原価が高くなるという問題がある。
【0005】
従って、最近は、ウェーハ状態でフラックス及びアンダーフィルの機能を有するポリマー(polymer)材料を塗布して加工するパッケージング技術に対し、多くの研究が行われている。また、はんだを利用したパッケージの技術に比べて低価でありながら、極微細の電極ピッチが可能であり、鉛がなく(lead free)、フラックスがなく(flux less)、低温工程等の長所を有する導電性接着剤を利用したフリップチップ技術の開発が進められている。
【0006】
導電性接着剤は、大きく分けて、異方性導電接着剤/膜(Anisotropic Conductive Adhesive/Film)、等方性導電接着剤(Isotropic Conductive Adhesive)などの形態があり、基本的にニッケル(Ni)、金/ポリマー(Au/polymer)、銀(Ag)等の導電性粒子等と、これらが内部に分散した熱硬化性及び熱可塑性の絶縁樹脂(Insulating Resin)からなる。
【0007】
以下、導電性接着剤として、異方性導電膜を利用したフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明する。
【0008】
図1は、従来技術に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図であり、図2は、図1に示す導電性粒子5の構成を説明するために示す断面図である。
【0009】
図1及び図2に示すように、熱硬化性樹脂6に、直径およそ5〜10μmの導電性粒子5を分散させた異方性導電膜を、上部基板1及び下部基板2のそれぞれに形成した金属パッド3,4の間に位置させる。この状態で異方性導電膜を一定温度で加熱した後、上部基板1及び下部基板2を密着させると、異方性導電膜は、上部基板1と下部基板2と間の空間に充填され、導電性粒子5は、上部基板1及び下部基板2の金属パッド3,4の間で電気的導電通路として提供される。このとき、導電性粒子5は、熱可塑性高分子ボール5Aの表面に金属薄膜5Bをコーディングして形成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、このような従来技術に係るフリップチップパッケージの製造方法では、熱可塑性高分子ボール5Aの表面に金属薄膜5Bがコーティングされた導電性粒子5を用いており、導電性粒子5を上部基板1及び下部基板2のそれぞれに形成された金属パッド3,4の間の物理的接触によって導電特性を維持するため、接触抵抗が相対的に非常に大きいという短所がある。
【0011】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、接触抵抗の低減を可能にするフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
加えて、本発明のその他の目的は、ボンディング効果の改善を可能にするフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
加えて、本発明のさらなるその他の目的は、優れた信頼性を有するフリップチップパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明は、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に形成された隔壁と、前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続させる異方性導電接続材とを備えたことを特徴とする。
【0015】
また、上記目的を達成するためのその他の本発明は、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続する異方性導電接続材とを備え、前記異方性導電接続材は、第1のはんだと前記第1のはんだの表面を覆うように互いに異なる融点を有する物質によって形成された第2のはんだとからなるはんだくずと、前記はんだくずが内部に分散された高分子樹脂とを備えたことを特徴とする。
【0016】
また、上記目的を達成するためのさらに他の本発明は、パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板を準備するステップと、前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップと、前記第1の基板及び第2の基板にそれぞれ形成された前記パッドが互いに向かい合うように前記パッドの間を、はんだと高分子樹脂とが混合した異方性導電接続材を利用して接合させるステップと、前記はんだの融点より高い第1の温度まで上昇させて、前記はんだを介して前記パッドを互いに接合させるステップと、前記第1の温度を前記第1の隔壁の融点より高い第2の温度まで上昇させ、前記第1の基板及び第2の基板の間隔が前記第2の隔壁の厚さに維持されるようにするステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、導電性粒子の物理的接触ではなく、金属の溶融による金属の間の結合を利用することによって、低い接触抵抗を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、導電性粒子の物理的接触ではなく、金属の溶融による金属の間の結合を利用し、さらに高い信頼性、高い熱導電特性、そして低い接触抵抗を得ることができる。
【0019】
以下、本発明の最も好ましい実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
実施形態1
図3A〜図3Cは、本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法の工程を説明するための断面図である。
【0020】
まず、図3Aに示すように、それぞれの一部に金属パッド13,14がそれぞれ形成された上部基板11と下部基板12とを設け、上部基板11及び下部基板12の最も外側に第1の隔壁(First Stand−off)15をそれぞれ形成し、上部基板11及び下部基板12の第1の隔壁15のそれぞれの内側の第2の隔壁(Second Stand−off)16を形成する。そして、上部基板11及び下部基板12の金属パッド13,14の間に、低融点はんだ17を熱硬化性高分子樹脂18と混合して製作した異方性導電接続材を位置付ける。
【0021】
上部基板11及び下部基板12は、FPCBや、シリコンを基とする素子のうち、選択されたいずれか1つの素子である可能性がある。
【0022】
第1の隔壁15は、融点が低い熱可塑性物質又は熱硬化性物質として製作され、機械的強度が、与えられた温度で、異方性導電接続材に用いられる高分子樹脂18の機械的強度と同じか、低い特性を有する物質として選択されなければならない。例えば、第1の隔壁15は、低融点はんだ17の融点よりおよそ20℃程度高い融点を有する物質のうちから選択されたいずれか1つの物質によって形成され得るものであり、具体的にポリエチレン系や、ポリスタイレン(polystylene)系、完全硬化される前のエポキシ系、又はポリイミド等を用いることができる。また、機械的強度は温度と密接な関係があるため、温度によって、工程の際に適切に考慮されることができる。
【0023】
第2の隔壁16は、相対的に融点が高い熱可塑性物質、ガラス転移温度が高い熱硬化性物質又は金属物質により用いることができ、根本的に、温度によって機械的強度が変わらない物質を選択して用いる。例えば、第2の隔壁16は、金(Au)等のような金属や、完全に硬化された熱硬化性高分子素材であるエポキシ系又はポリイミド系の物質のうちの選択されたいずれかの物質によって形成することができ、エポキシを用いる場合、完全な硬化状態であるため、融点はほとんどなく、機械的強度は数GPaを維持する。
【0024】
低融点はんだ17は、一定の融点を有する2種類の物質が合成した物質、又はそれ以上の物質を合成した物質を用いることができる。ここで、このような物質には、スズ(Sn)、インジウム(In)、銀(Ag)、銅(Cu)等を用いることができる。また、低融点はんだ17の融点は、このような物質の混合比率によって、70〜220℃の範囲内で、様々な調整法を取ることができる。
【0025】
一方、高温で、低融点はんだ17の機械的強度をさらに安定的かつ効果的に維持するためには、低融点はんだ17を単独に用いる代わりに、図6に示すように高融点はんだ19Aの表面に低融点はんだ19Bを覆う構造のはんだくず19を用いることができる。このような構造のはんだくず19を用いる場合、高分子樹脂硬化温度領域において、さらに大きな機械的物性を維持することができ、工程が完了した後、フリップチップ運用の際、高温でさらに安定的な使用が可能であるため、信頼性の高い効果を期待できる。ここで、高融点はんだ19Aは、低融点はんだ17と同様にスズ(Sn)、インジウム(In)、銀(Ag)、銅(Cu)のうち、選択された2種類の物質、又はそれ以上の物質を合成した物質によって形成することができ、これらの物質の混合比率を調整して低融点はんだ17よりも高い融点を有するように形成する。
【0026】
工程初期の温度は、常温状態に維持されるため、異方性導電接続材の内部には、低融点はんだ17が、数十μm又は数μmの直径の粒子として存在する。そして、高分子樹脂18は、B−段階(B−stage)状態としてフィルム形態に維持される。これにより、上部基板11と下部基板12との間隔S1は、異方性導電接続材の厚さによって決定される。
【0027】
このような状態で、図4に示した工程温度条件に従い、徐々に温度を増加させる。
【0028】
同図に示すように、温度を常温から徐々に増加させて低融点はんだ17の融点である「T1」に到達すると、低融点はんだ17は溶け始める。このような状態で温度を引続き増加させて温度が「T2」に到達すると、上部基板11と下部基板12と間の間隔は、常温での間隔S1より狭い「S2」を維持するようになる。以後、温度を「T2」に維持し、間隔を「S2」に維持した状態で「t3」まで放置する。
【0029】
「t1」から「t3」の間に、温度を低融点はんだ17の融点より高い状態を維持し、高分子樹脂18は、最低の粘度状態を維持するようになるため、低融点はんだ17は、自体の湿潤特性によって上部基板11及び下部基板12に形成されたそれぞれの金属パッド13,14の間を図3Bに示すように左右が凹面(concave)を有する形態に接合する。このとき、低融点はんだ17が高分子樹脂18の中で円滑に流動するように、高分子樹脂18は、最低の粘度を維持しなければならず、低融点はんだ17の湿潤特性を確保するために充分な時間(「t1」から「t3」)放置しなければならない。また、第1の隔壁15は、温度を「T2」に維持した状態で、時間「t2」から「t3」の時間間隔「S2」を維持するため、温度「T2」より高い融点を有し、機械的強度を有する物質を用いて製作することが望ましい。
【0030】
続いて、低融点はんだ17の湿潤動作が完了した後、温度をさらに増加させ、第1の隔壁15の融点の温度「T3」に到達すると、第1の隔壁15は溶け始める。これにより、上部基板11と下部基板12との間隔は、融点又は有利転移温度が温度「T4」より高い第2の隔壁16によって、間隔「S2」より狭い「S3」で維持される。間隔「S3」において、低融点はんだ17は、上部基板11及び下部基板12にさらに密着し、図3Cに示すように、凸面(convex)を有する形態で接合する。このとき、高分子樹脂18は、温度「T3」から温度「T4」の間で硬化反応を始め、時間「t6」までに硬化反応を完了する。温度「T4」において、硬化時間「t6」に到達するまで、第2の隔壁16は間隔「S3」を維持できるように熱機械的特性を維持しなければならない。
【0031】
実施形態2
図5A〜図5Cは、本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するための断面図である。
【0032】
図5A〜図5Cに示すように、本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージの製造方法は、実施形態1と同じ工程で行われる。但し、実施形態1では、図3A〜 図3Cに示すように第1の隔壁及び第2の隔壁15,16が、上部基板11及び下部基板12にそれぞれ形成されたが、実施形態2では、下部基板22にのみ第1の隔壁25、及び第2の隔壁26が形成される。
【0033】
このように、本発明の実施形態2では、工程上の問題で第1の隔壁25及び第2の隔壁26を下部基板22のみに形成した構造について説明したが、これとは反対に、図示されてはいないが、第1の隔壁及び第2の隔壁を、下部基板ではなく、上部基板のみに形成する構造も可能である。
【0034】
一方、図6に示すように、低融点はんだ17の代りに、はんだくず19を用いる場合、高分子樹脂の硬化温度領域において、さらに大きな機械的物性を維持でき、工程が完了した後、運用の際に高温でより安定的な使用を可能にすることによって高い信頼性を得る効果が期待できる。
【0035】
図7に示すように、図6に示されたはんだくず19を用いる場合、上部基板31及び下部基板32の間の接合は、さらに安定的に維持される。ここで、「33」、「34」は金属パッド、「35」は第1の隔壁、「36」は第2の隔壁、「37」は高分子樹脂を示す。
【0036】
図8に示すように、上部基板41と下部基板42とにそれぞれ形成された金属パッド43,金属パッド44の間で、はんだくず19の高融点はんだ19Aは、固体状態で物理的に接触した状態で存在し、低融点はんだ19Bは、高融点はんだ19Aを包んだ状態で上部基板41と下部基板42とにそれぞれ形成された金属パッド43,金属パッド44と溶融状態で金属的結合をするようになる。これによって、図7に示す構造とは異なり、第1の隔壁35及び第2の隔壁36を用いない可能性もあり、この場合、既存の工程をそのまま活用できるという利点がある。
【0037】
本発明によって、次のような効果を得ることができる。
【0038】
第1に、本発明によれば、異方性導電接続材を構成する導電性粒子の物理的接触ではなく金属の溶融による金属間の結合を導くことによって、接触抵抗を低減させることができる。
【0039】
第2に、本発明によれば、上部基板及び下部基板のうち、いずれか1つの基板に第1の隔壁及び第2の隔壁を形成することによって、金属パッドの間の間隔を安定的に維持することができる。
【0040】
第3に、本発明によれば、高融点はんだと、高融点はんだの表面を覆う低融点はんだからなるはんだくずを導電性粒子として用いることによって、素子の信頼性を大きく改善できる。
【0041】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明に係る技術的思想の範囲内から逸脱しない範囲内で様々な変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に属する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来技術に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図2】図1に示す導電性粒子の構成を説明するために示す断面図である。
【図3A】本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図3B】本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図3C】本発明の実施形態1に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る工程の際の工程条件を説明するために示す概念図である。
【図5A】本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図5B】本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図5C】本発明の実施形態2に係るフリップチップパッケージ及びその製造方法を説明するために示す断面図である。
【図6】はんだくず (Solder Ball)を示す断面図である。
【図7】一例として図6に示すはんだくずを利用した異方性導電膜に接続されたフリップチップパッケージを示す断面図である。
【図8】その他の例として図6に示すはんだくずを利用した異方性導電膜に接続されたフリップチップパッケージを示す断面図である。
【符号の説明】
【0043】
1,11,21,31,41 上部基板
2,12,22,32,42 下部基板
3,4,13,14,23,24,33,34,43,44 パッド
5 導電性粒子
5A 高分子ボール
5B 金属薄膜
6,18,28,37,45 高分子樹脂
15,25 第1の隔壁
16,26 第2の隔壁
17,27 低融点はんだ
19 はんだボール
19A 高融点はんだ
19B 低融点はんだ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、
前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に形成された隔壁と、
前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続させる異方性導電接続材と
を備えたことを特徴とするフリップチップパッケージ。
【請求項2】
前記第1の基板及び第2の基板の間の間隔は、前記隔壁の厚さによって決定されることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項3】
前記隔壁は、複数からなる請求項1に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項4】
前記複数の隔壁は、
外側に形成された第1の隔壁と、
前記第1の隔壁と融点が異なる物質で、前記第1の隔壁の内側に形成された第2の隔壁と
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項5】
前記異方性導電接続材は、
はんだと、
前記はんだが内部で分散された高分子樹脂と
からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフリップチップパッケージ。
【請求項6】
前記はんだは、前記隔壁より融点が低い物質によって形成されたことを特徴とする請求項5に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項7】
前記パッドは、前記高分子樹脂の中で溶融した前記はんだを介して互いに接続されたことを特徴とする請求項5に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項8】
前記異方性導電接続材は、
第1のはんだと、前記第1のはんだの表面を覆うように形成された第2のはんだとからなるはんだくずと、
前記はんだくずが内部に分散された高分子樹脂と
からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフリップチップパッケージ。
【請求項9】
前記第2のはんだは、前記第1のはんだより融点が低い物質からなることを特徴とする請求項8に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項10】
前記第1の基板及び第2の基板の間の間隔は、前記第2の隔壁の厚さによって決定することを特徴とする請求項4に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項11】
前記第1の隔壁は、前記第2の隔壁より低い融点を有する物質によって形成された請求項4に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項12】
パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、
前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続する異方性導電接続材とを備え、
前記異方性導電接続材は、
第1のはんだと、前記第1のはんだの表面を覆うように互いに異なる融点を有する物質によって形成された第2のはんだとからなるはんだくずと、
前記はんだくずが内部に分散された高分子樹脂と
を備えたことを特徴とするフリップチップパッケージ。
【請求項13】
前記第2のはんだは、前記第1のはんだより融点が低い物質からなることを特徴とする請求項12に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項14】
パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板を準備するステップと、
前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップと、
前記第1の基板及び第2の基板にそれぞれ形成された前記パッドが互いに向かい合うように前記パッドの間を、はんだと高分子樹脂とが混合した異方性導電接続材を利用して接合させるステップと、
前記はんだの融点より高い第1の温度まで上昇させて、前記はんだを介して前記パッドを互いに接合させるステップと、
前記第1の温度を前記第1の隔壁の融点より高い第2の温度まで上昇させ、前記第1の基板及び第2の基板の間隔が前記第2の隔壁の厚さに維持されるようにするステップと
を含むことを特徴とするフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項15】
前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップは、前記第1の隔壁を前記第2の隔壁より厚く形成することを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項16】
前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップは、前記第2の隔壁を前記第1の隔壁より融点が高い物質によって形成することを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項17】
前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップは、同じ温度において、前記第1の隔壁を前記高分子樹脂と機械的強度が同じ特性を有する物質によって形成したり、前記高分子樹脂より機械的強度が低い特性を有する物質によって形成することを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載のフリップチップパッケージ製造方法。
【請求項18】
前記異方性導電接続材を利用して接合させるステップにおいては、前記第1の基板及び第2の基板の間の間隔が、前記異方性導電接続材の厚さに維持されることを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項19】
前記高分子樹脂は、前記第2の温度で硬化することを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項20】
前記はんだは、
第1のはんだと、
前記第1のはんだの表面を覆うように互いに異なる融点を有する物質によって形成された第2のはんだと
からなることを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項21】
前記第2のはんだを、前記第1のはんだより融点が低い物質によって形成することを特徴とする請求項20に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項1】
パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、
前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に形成された隔壁と、
前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続させる異方性導電接続材と
を備えたことを特徴とするフリップチップパッケージ。
【請求項2】
前記第1の基板及び第2の基板の間の間隔は、前記隔壁の厚さによって決定されることを特徴とする請求項1に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項3】
前記隔壁は、複数からなる請求項1に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項4】
前記複数の隔壁は、
外側に形成された第1の隔壁と、
前記第1の隔壁と融点が異なる物質で、前記第1の隔壁の内側に形成された第2の隔壁と
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項5】
前記異方性導電接続材は、
はんだと、
前記はんだが内部で分散された高分子樹脂と
からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフリップチップパッケージ。
【請求項6】
前記はんだは、前記隔壁より融点が低い物質によって形成されたことを特徴とする請求項5に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項7】
前記パッドは、前記高分子樹脂の中で溶融した前記はんだを介して互いに接続されたことを特徴とする請求項5に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項8】
前記異方性導電接続材は、
第1のはんだと、前記第1のはんだの表面を覆うように形成された第2のはんだとからなるはんだくずと、
前記はんだくずが内部に分散された高分子樹脂と
からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフリップチップパッケージ。
【請求項9】
前記第2のはんだは、前記第1のはんだより融点が低い物質からなることを特徴とする請求項8に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項10】
前記第1の基板及び第2の基板の間の間隔は、前記第2の隔壁の厚さによって決定することを特徴とする請求項4に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項11】
前記第1の隔壁は、前記第2の隔壁より低い融点を有する物質によって形成された請求項4に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項12】
パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板と、
前記第1の基板及び第2の基板の前記パッドの間を電気的に接続する異方性導電接続材とを備え、
前記異方性導電接続材は、
第1のはんだと、前記第1のはんだの表面を覆うように互いに異なる融点を有する物質によって形成された第2のはんだとからなるはんだくずと、
前記はんだくずが内部に分散された高分子樹脂と
を備えたことを特徴とするフリップチップパッケージ。
【請求項13】
前記第2のはんだは、前記第1のはんだより融点が低い物質からなることを特徴とする請求項12に記載のフリップチップパッケージ。
【請求項14】
パッドがそれぞれ形成された第1の基板及び第2の基板を準備するステップと、
前記第1の基板及び第2の基板のうちのいずれか1つの基板に第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップと、
前記第1の基板及び第2の基板にそれぞれ形成された前記パッドが互いに向かい合うように前記パッドの間を、はんだと高分子樹脂とが混合した異方性導電接続材を利用して接合させるステップと、
前記はんだの融点より高い第1の温度まで上昇させて、前記はんだを介して前記パッドを互いに接合させるステップと、
前記第1の温度を前記第1の隔壁の融点より高い第2の温度まで上昇させ、前記第1の基板及び第2の基板の間隔が前記第2の隔壁の厚さに維持されるようにするステップと
を含むことを特徴とするフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項15】
前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップは、前記第1の隔壁を前記第2の隔壁より厚く形成することを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項16】
前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップは、前記第2の隔壁を前記第1の隔壁より融点が高い物質によって形成することを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項17】
前記第1の隔壁及び第2の隔壁を形成するステップは、同じ温度において、前記第1の隔壁を前記高分子樹脂と機械的強度が同じ特性を有する物質によって形成したり、前記高分子樹脂より機械的強度が低い特性を有する物質によって形成することを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載のフリップチップパッケージ製造方法。
【請求項18】
前記異方性導電接続材を利用して接合させるステップにおいては、前記第1の基板及び第2の基板の間の間隔が、前記異方性導電接続材の厚さに維持されることを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項19】
前記高分子樹脂は、前記第2の温度で硬化することを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項20】
前記はんだは、
第1のはんだと、
前記第1のはんだの表面を覆うように互いに異なる融点を有する物質によって形成された第2のはんだと
からなることを特徴とする請求項14に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【請求項21】
前記第2のはんだを、前記第1のはんだより融点が低い物質によって形成することを特徴とする請求項20に記載のフリップチップパッケージの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2007−335832(P2007−335832A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335937(P2006−335937)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】
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