説明

フリークーリングを用いた冷却システム及びその方法

【課題】フリークーリングを長期間稼動させるとともに冷凍機の省エネルギー化を図ることを目的としている。
【解決手段】本発明のフリークーリングを用いた冷却システム10は、負荷12に流れる冷水の冷凍機20を取り付けて冷水を循環させる冷水循環経路14を負荷12の冷却設定温度ごとに形成している。冷水循環経路14は、戻り側配管16の冷水を冷却するフリークーリング冷却塔30と、フリークーリング冷却塔30へ流入する冷水の流量を調整するバルブ36と、戻り側配管16と往き側配管18を冷凍機20の手前で直接繋ぐバイパス管38とを備えている。そして外気湿球温度に基づいて、フリークーリング冷却塔30への冷水供給量をバルブ36で調整してフリークーリング冷却塔30と冷凍機20との間の冷水温度が冷水設定温度になるまで冷却してバイパス管38を介して冷水を負荷12に戻す制御手段50を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷に流れる冷水の循環経路に備えた冷却手段の省エネルギー化を図るフリークーリングを用いた冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工場など一年を通じて冷熱源が必要な工場では、冷熱源に要する消費電力が多くなり、その省エネ化が望まれている。そこで冬期など気温の低い時期に冷凍機を稼動させずに、冷却塔による冷熱を空調に利用するフリークーリングを前述の工場の冷熱源に適用して省エネ化を図る試みが行われている。
【0003】
従来のフリークーリングシステムを備えた冷却システムを図9に示す。従来の冷却システム1は、冷凍機2、冷凍機用冷却塔3、フリークーリング冷却塔4、冷水を貯蔵する冷水槽5を設けている。冷水は、冷凍機2により必要温度のうち、最低温度の冷水を製造し、一度冷水槽5に貯められる。この冷水槽5からポンプ6により各負荷7に供給している。このとき負荷ごとに冷水設定温度が異なるため、負荷ごとに設けた図示しない熱交換器によって冷水の温度調整を行っている。また、フリークーリング冷却塔4の運転は、外気温度が下がる冬期に設備担当者の判断により、天気予報等の情報に基づいてフリークーリングを実施していた。
【0004】
しかし、従来の冷却システム1は、全冷水について最低温度の冷水を製造していたため、冷凍機2のCOP(成績係数:消費電力1kWあたりの冷暖房能力kWを表したもの)が悪化し、多くのエネルギーを消費するという問題がある。また負荷ごとに冷水の設定温度が異なるため最低温度の冷水を製造した後、熱交換器で温度調整を行う必要があり非効率的であるという問題が生じていた。
【0005】
これを解決する冷却システムとして、特開2003−121024号公報(特許文献1)に開示のシステムがある。特許文献1によれば、冷水温度別に冷凍機と配管を配置し、冷水温度を上げることやINVターボ冷凍機を採用し、冷凍機用冷却塔の統合による冷却水温度の低下などによる冷凍機のCOP向上や、流量制御などにより省エネ化を図っている。この場合においてフリークーリングは専用の冷却塔を設けず、冷却塔で冷却された冷却水と冷水の熱交換により行なわれている。また特許文献2によれば、フリークーリングの利用期間を長くして、省エネ効果を高める冷熱源設備が開示されている。
【特許文献1】特開2003−121024号公報
【特許文献2】特開2004−132651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1による冷水循環経路では、冷却水の流量が制限される可能性がある。この理由として冷却水温度は、冷凍機側の制限により設定温度以下にすることができず、冷却水温度を調整して冷却水の戻りをバイパスさせ冷却塔で冷やされた冷却水と混合させている。しかし冷却塔で作られる冷却水温度と冷水設定温度の温度差が小さい場合、冷却塔へ向かう流量は、少量となる可能性が高く、冷却塔で冷却される冷水量が制限されてフリークーリングを有効に活用できていない。また特許文献2では単一の負荷に対しては有効であるが、冷水設定温度の異なる複数の負荷に対して適用した場合には負荷ごとに冷却塔を取り付ける構成となり、稼動効率が悪くなるおそれがある。
そこで本発明は上記従来技術の問題点を改善すべく、フリークーリング冷却塔を長期間稼動させて冷凍機の省エネ化を図ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るフリークーリングを用いた冷却システムは、負荷と、負荷に流れる冷水の冷凍機を備え前記冷水を循環させる冷水循環経路を冷水設定温度の異なる前記負荷ごとに複数形成し、前記冷水循環経路は、戻り側配管の冷水を冷却するフリークーリング冷却塔と、前記フリークーリング冷却塔へ流入する前記冷水の流量を調整する開閉弁と、前記戻り側配管と往き側配管を前記冷凍機の手前で直接繋ぐバイパス管とを備え、外気湿球温度に基づいて前記フリークーリング冷却塔への冷水供給量を前記開閉弁で調整して前記フリークーリング冷却塔と前記冷凍機との間の冷水温度を前記冷水設定温度まで冷却して前記バイパス管を介して前記冷水を前記負荷に戻す制御手段を設けたことを特徴としている。
【0008】
また本発明に係るフリークーリングを用いた冷却システムは、負荷と、負荷に流れる冷水の冷凍機を備え前記冷水を循環させる冷水循環経路を冷水設定温度の異なる前記負荷ごとに複数形成し、第1冷水循環経路は、戻り側配管の冷水を冷却して、前記第1冷水循環経路の冷水設定温度よりも低い第2冷水循環経路の戻り側配管に戻すフリークーリング冷却塔を備え、前記第2冷水循環経路の戻り側配管と前記第1冷水循環経路の往き側配管を直に接続する配管と、外気湿球温度に基づいて前記フリークーリング冷却塔で冷却した冷水を前記第2冷水循環経路の戻り側配管に戻して前記冷凍機で冷却し、前記第2冷水循環経路の戻り側配管の冷水を前記第1冷水循環経路の往き側配管に供給する制御手段を設けたことを特徴としている。
この場合において、前記冷凍機の冷却塔と前記フリークーリング冷却塔を統合するとよい。
【0009】
本発明に係るフリークーリングを用いた冷却システムは、負荷と、負荷に流れる冷水の冷凍機を備え前記冷水を循環させる冷水循環経路を冷水設定温度の異なる前記負荷ごとに複数形成し、前記冷水循環経路は、戻り側配管の冷水を冷却するフリークーリング冷却塔と、前記フリークーリング冷却塔へ流入する前記冷水の流量を調整する開閉弁とを備え、外気湿球温度に基づいて前記フリークーリング冷却塔への冷水供給量を前記開閉弁で調整して前記フリークーリング冷却塔と前記冷凍機との間の冷水温度を前記冷水設定温度まで冷却して前記冷水を前記負荷に戻す制御手段を設けたことを特徴としている。
【0010】
本発明に係るフリークーリングを用いた冷却方法は、負荷の冷水設定温度ごとに区分けした前記負荷と冷凍機の冷水循環経路の戻り側配管を流れる冷水の一部を迂回させてフリークーリング冷却塔で冷却し、冷却した冷水を前記戻り側配管に戻して前記戻り側配管の冷水と混合して前記冷水設定温度になるまで温度調整を行い、前記冷凍機の手前で前記戻り側配管の冷水を往き側配管に供給して前記負荷に戻すことを特徴としている。
【0011】
また本発明に係るフリークーリングを用いた冷却方法は、負荷の冷水設定温度ごとに複数区分けした前記負荷と冷凍機の冷水循環経路のうち、第1冷水循環経路の戻り側配管を流れる冷水を冷却し、外気湿球温度に基づいて前記第1冷水循環経路の戻り側配管で冷却した冷水を前記第1冷水循環経路の冷水設定温度よりも低い第2冷水循環経路の戻り側配管に戻して前記冷凍機で冷却し、前記第2冷水循環経路の戻り側配管の冷水を前記第1冷水循環経路の往き側配管に供給することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
上記構成による本発明によれば、開閉弁により戻り側配管の冷水の一部をフリークーリング冷却塔に迂回させて冷却し、戻り側配管に再度戻して残りの冷水と合流させているので、冷水温度を制御できる。また温度調整後の冷水温度が冷水設定温度の場合には、冷水循環経路上の冷凍機の手前で戻り側配管から往き側配管に冷水をバイパスさせている。このため冷凍機によらずフリークーリング冷却塔のみで冷水を冷却させることができ、冷水冷却手段の稼動コストの低減化を図ることができる。また冷却した冷水を冷凍機に供給しないので戻り側配管のポンプの稼動負荷を低減できる。
【0013】
本発明によれば、冷水設定温度ごとに形成した複数の循環経路のうち、冷水設定温度の低い第2循環経路の戻り側配管を設定温度の高い第1循環経路の往き側配管に接続しているので、第1循環経路の往き側配管の循環経路上に取り付けた冷凍機で冷却する必要がなく、冷凍機を停止させて稼動コストの低減化を図ることができる。
【0014】
本発明によれば、冷水設定温度の異なる複数の負荷の冷凍機用冷却塔とフリークーリング冷却塔を統合した冷却塔を形成し、外気湿球温度に応じて冷却塔を冷凍機用とフリークーリング用に切り替えている。このため、フリークーリング冷却塔を長期稼動することができ、冷却手段の省エネ化を図るとともに、イニシャルコストを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係るフリークーリングを用いた冷却システム及びその方法の実施形態を添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は第1実施形態に係るフリークーリングを用いた冷却システムの構成概略を示す図である。本発明のフリークーリングを用いた冷却システム10は、図1に示すように負荷12に流れる冷水の冷凍機20を取り付けて冷水を循環させる冷水循環経路14を複数備えた構成としている。
【0016】
本発明の負荷12は、一例として設定温度ごとに装置冷却負荷12a、顕熱負荷12b、外気負荷12cの3つの負荷を設けている。装置冷却負荷12aは、稼動する生産装置から発生する発熱を冷却するためのものである。顕熱負荷12bは、顕熱によるものでクリーンルームなどの室内温度を上下させる原因となる生産装置の発熱のうちクリーンルーム内への放熱や、建物外壁からの熱移動、窓からの日射、室内照明器具、人体、取り入れ外気などの発熱により上昇したクリーンルーム内の温度を冷却するためのものである。外気負荷12cは、換気のためにクリーンルーム内に取り入れる外気の保有熱量(温度、湿度)を冷却してコントロールするために必要なものをいう。
【0017】
各負荷12の冷水設定温度は、本実施形態では一例として装置冷却負荷12aを17度(高温用)、顕熱負荷12bを12度(中温用)、外気負荷12cを7度(低温用)として以下説明する。
【0018】
冷水循環経路14は、負荷12の冷水排出口と冷凍機20の冷水流入口を接続し、冷凍機20の冷水排出口と負荷12の冷水流入口を接続し、負荷12と冷凍機20の間で冷水を循環させている。
【0019】
冷水循環経路14は、負荷12からの冷水が冷凍機20に流入する方向を戻り側配管16とし、冷凍機20で冷却した冷水を負荷12に送る方向を往き側配管18としている。本実施形態に係る冷水循環経路14は、負荷12の冷水設定温度ごとに装置冷却負荷12aを高温用の冷水循環経路14c(C)とし、顕熱負荷12bを中温用の冷水循環経路14b(B)とし、外気負荷12cを低温用の冷水循環経路14a(A)としている。
【0020】
各循環経路A,B,Cに取り付けた冷水の冷凍機20には冷凍機用冷却塔40が接続している。本実施形態では3台の冷凍機20に対し、3台並列に接続した冷凍機用冷却塔40を、各循環経路A,B,Cごとそれぞれの冷凍機20と並列に接続する冷却水循環経路42を形成している。
【0021】
冷却水循環経路42は冷凍機20の冷却水排出口と冷凍機用冷却塔40の冷却水流入口を接続し、冷凍機用冷却塔40の冷却水排出口と冷凍機20の冷却水流入口を接続し、冷凍機20と冷凍機用冷却塔40の間で冷却水を循環させている。
【0022】
冷却水循環経路42は、冷凍機20からの冷却水が冷凍機用冷却塔40に流入する方向を戻り側配管44とし、冷凍機用冷却塔40で冷却した冷却水を冷凍機20に送る方向を往き側配管46としている。冷却水の往き側配管46には、冷凍機20の手前の管路にポンプ48を取り付けている。また冷却水の戻り側配管44と、冷凍機用冷却塔40とポンプ48の間の往き側配管46とを繋ぐバイパス管51を設け、往き側配管46との接続口には三方弁53を取り付けている。
【0023】
一方、冷水の戻り側配管16には、フリークーリング冷却塔30を取り付けている。フリークーリング冷却塔30は、冷水の流入管32を冷水の戻り側配管16の負荷12側に接続し、冷水の排出管34を冷水の戻り側配管16の冷凍機20側に接続させて、戻り側配管16を流れる冷水を迂回させるようにしている。
【0024】
フリークーリング冷却塔30は冷水と外気の間で熱交換を行い、冷凍機20の熱交換の冷却負担を低減させるものである。フリークーリング冷却塔30は一例として密閉式の冷却塔を用いることができる。
【0025】
フリークーリング冷却塔30の流入する冷水の流入管32と冷水の戻り側配管16との接続箇所には開閉弁となるバルブ36を設けている。バルブ36は一例として三方弁を用いることができる。このバルブ36は戻り側配管16を流れる冷水の一部をフリークーリング冷却塔30に流入させている。バルブ36はフリークーリング冷却塔30に流す冷水の流量を調整可能としている。
【0026】
戻り側配管16にはポンプ37を取り付け、負荷12から冷凍機20に向けて冷水を流すようにしている。また冷凍機20の手前の戻り側配管16には、負荷12の戻り側配管16と往き側配管18を直接繋ぐバイパス管38を設けている。バイパス管38上には冷水の出入りを制御するバルブ39を取り付けている。
【0027】
制御手段50は冷水の戻り側配管16a〜16cに取り付けたバルブ36a〜36cと、フリークーリング冷却塔30と、バイパス管38a〜38cのバルブ39a〜39cに接続している。また制御手段50は冷水の戻り側配管16a〜16cの冷水温度を測定する戻り側冷水温度センサ52a〜52cと、外気湿球温度を測定する外気湿球温度センサ56に接続し、各設定温度に基づいて、冷水の冷却温度を制御している。
【0028】
上記構成によるフリークーリングを用いた冷却システムの運転方法について以下に説明する。図2は本発明に係る冷却システムの運転フロー図である。冷却システム10は、負荷12の設定温度ごとに循環経路A,B,Cを形成し、各冷水循環経路14にフリークーリング冷却塔30を備えている。まず冷却システム10周辺の外気湿球温度を外気湿球温度センサ56で測定する(S100)。外気湿球温度の測定値が制御手段50に送られる。
【0029】
制御手段50では予め定めた負荷ごとの冷水設定温度(17度、12度、7度)とを比較する。その結果、各循環経路の戻り側配管16の冷水をフリークーリング冷却塔30で冷やせる外気湿球温度のとき、戻り側配管16に取り付けたバルブ36を開放して、フリークーリング冷却塔30に冷水の一部を流入させる。流入した一部の冷水は、フリークーリング冷却塔30で、外気と冷水との間で熱交換されて冷水が冷却される。冷却された冷水がフリークーリング冷却塔30から戻り側配管16に排出される。
【0030】
次にフリークーリング冷却塔30で冷却された冷水が流入した戻り側配管の冷水温度(フリークーリング冷却塔出口温度)を、戻り側冷水温度センサ52で測定する(S110)。そして戻り側配管の冷水温度と冷水循環経路の冷水設定温度を比較する(S120)。
【0031】
その結果、戻り側配管の冷水温度が冷水設定温度以下の場合、冷水循環経路上の冷凍機20入口側に設けたバイパス管38のバルブ39を開放し、冷凍機20を経由せずに直接冷水を往き側配管18に流入させる(S130)。S100〜S130に示す運転フローは冬期運転の場合であり、例えば外気湿球温度が4度のとき、循環経路A,B,Cのいずれの冷水設定温度(17度、12度、7度)よりも低くなる。このとき設定温度17度の循環経路Aでは冷水の過冷却となる。そこでフリークーリング冷却塔30で冷却された冷水が戻り側配管16に流入した後の冷水温度を測定し、測定値が冷水設定温度よりも低すぎる場合には、バルブ36によりフリークーリング冷却塔30へ流入させる冷水の流量を調整することにより冷却する冷水量を少なくして戻り側冷水温度センサの測定値が冷水設定温度17度となるように制御している。
【0032】
一方、S120の冷水戻り側温度と冷水設定温度の比較において、戻り側配管の冷水温度が冷水設定温度よりも高い場合、以下に示す操作を行う。フリークーリング冷却塔30から流出した冷水と負荷から排出される冷水温度と比較する(S140)。その結果フリークーリング冷却塔30から流出した冷水が負荷から排出される冷水温度よりも低い場合には、冷水を冷凍機20に送る運転とする(S150)。S100〜S150に示す運転フローは中間期運転の場合であり、例えば外気湿球温度が15度であり、フリークーリング冷却塔で冷却された冷水温度も略15度の場合、循環経路Cの冷水設定温度(17度)よりも低くなるが、循環経路A,Bの設定温度よりも高くなる。このときフリークーリング冷却塔で冷却された冷水は、循環経路Bの負荷から排出された冷水温度17度より低くなる。そこで循環経路Cではフリークーリング冷却塔30による冷水の冷却を行い、循環経路Aではフリークーリング冷却塔30に冷水を流入させずに直接冷凍機20に流入させる。そして循環経路Bでは冷水をフリークーリング冷却塔30に流入させるとともに、フリークーリング冷却塔30で冷却した冷水を冷凍機20に供給する。これにより循環経路Bでは、冷水をフリークーリング冷却塔30により冷却することにより、冷凍機20による冷水の冷却の負担を軽減することができる。
【0033】
またS140の戻り側配管の冷水温度と負荷から排出される冷水温度の比較において、冷水戻り側温度が負荷から排出された冷水温度よりも高い場合、すなわちフリークーリング冷却塔により冷水を冷却できない場合には、冷水をフリークーリング冷却塔30を経由させずに直接冷凍機20に供給して冷水を冷却する(S160)。S100〜S160に示す運転フローは夏期運転の場合である。
【0034】
次に本発明の第2実施形態について図3を用いて説明する。図示のように、本発明の冷却システム10aと、第1実施形態と異なる構成は、循環経路A(低温冷水)の戻り側配管16aと循環経路B(中温冷水)の往き側配管18bを繋ぐ配管60aを形成し、循環経路B(中温冷水)の戻り側配管16bと循環経路C(高温冷水)の往き側配管18cを繋ぐ配管60bを形成し、第1実施形態において循環経路ごとに取り付けたフリークーリング用の冷却塔を統合したフリークーリング冷却塔30aを設けた点である。その他の構成要素は第1実施形態と同一の構成であり、同一の符号を付してその詳細説明を省略する。
配管60は、配管途中に冷水の流量を任意に調整可能なバルブ62と、冷水の戻り側配管16から往き側配管18へ向けて冷水を流すポンプ64を備えている。
【0035】
また冷水の冷凍機20b,20cと配管60a,60bが接続する往き側配管18b,18c上には、冷水の流量を任意に調整可能なバルブ66a,66bを取り付けている。また冷凍機20a,20bと配管60a,60bが接続する戻り側配管16a,16b上には冷水の流量を任意に調整可能なバルブ66c,66dを取り付けている。
【0036】
さらに統合したフリークーリング冷却塔30aの冷水の排出側配管67と各冷水循環経路の戻り側配管16a〜16c上には冷水量を任意に調整可能なバルブ66e,66f,66gをそれぞれ取り付けている。制御手段50は、フリークーリング冷却塔30a、バルブ36、バルブ62、バルブ66と接続し、冷水の戻り側配管16a〜16cの冷水温度を測定する図示しない戻り側冷水温度センサと、外気湿球温度を測定する外気湿球温度センサ56に接続し、各設定温度に基づいて、冷水の冷却温度を制御している。
【0037】
上記構成による第2実施形態の冷却方法について以下説明する。図4は外気温度と外気湿度の関係を示す図である。図5は外気湿球温度に基づく冷却システムの運転切換の説明図である。図4は横軸に外気温度(度)、縦軸を外気湿度(%)とし、外気湿球温度T1,T2,T3を高温側から任意にT1>T2>T3と設定し、外気湿球温度T1以上の範囲をa、外気湿球温度T1>T2の範囲をb、外気湿球温度T2>T3の範囲をc、外気湿球温度T3以下の範囲をdとしている。
【0038】
図5(a)は、外気湿球温度がT1以上の場合を示している。外気湿球温度センサにより外気湿球温度を測定し、測定温度がT1以上、例えば22度以上の場合、各負荷12から排出された冷水は冷水温度がそれぞれ22度、17度、12度であり、冷水をフリークーリング冷却塔30aに通過させても冷却することができない。そこで制御手段により冷水循環経路14cの戻り側配管16cに設けたバルブ36でフリークーリング冷却塔30aへの冷水の供給を閉塞し、フリークーリング冷却塔30aの稼動を停止する。各負荷12からの冷水は直接冷凍機20a〜20cに供給して冷却し、各冷水設定温度に冷却した冷水は、往き側配管18a〜18cに供給して各負荷12に戻すようにしている。
【0039】
図5(b)は、外気湿球温度がT2以上T1以下の場合を示している。外気湿球温度がT2以上T1以下、例えば20度の場合、装置冷却負荷12aから排出される冷水温度は22度であり、フリークーリング冷却塔30aにより装置冷却負荷12aからの冷水を冷却することができる。そこで、冷水循環経路14cの戻り側配管16cの冷水のみフリークーリング冷却塔30aで冷却する。すなわち制御手段により冷水循環経路14cの戻り側配管16cのバルブ36でフリークーリング冷却塔30a側に開放し、戻り側配管16cのポンプを稼動させて冷水をフリークーリング冷却塔30aに供給し迂回させる。そしてフリークーリング冷却塔30aで冷却後の冷水を戻り側配管16cに再度導入する。このときフリークーリング冷却塔30aの排出口と戻り側配管16bと間のバルブ66fおよび戻り側配管16aのバルブ66eは閉塞している。冷水温度が20度前後の冷水を冷凍機20cに導入して、冷水設定温度17度まで冷却する。冷凍機20cで冷却後の冷水は往き側配管18cに導入されて装置冷却負荷12aに戻される。これにより予めフリークーリング冷却塔30aにより冷水を外気湿球温度まで冷却しているので、冷凍機20cによる冷水冷却の負担を軽減することができる。その他の冷水循環経路14b、14aは、図5(a)と同様に冷凍機20b,20aによる通常の冷却を行っている。
【0040】
図5(c)は、外気湿球温度がT3以上T2以下の場合を示している。外気湿球温度がT3以上T2以下、例えば15度の場合、装置冷却負荷12aから排出される冷水温度は22度であり、フリークーリング冷却塔30aにより装置冷却負荷12aからの冷水を冷却することができる。そこで、冷水循環経路14cの戻り側配管16cの冷水をフリークーリング冷却塔30aで冷却し、戻り側配管16bに導入する。すなわち制御手段により冷水循環経路14cの戻り側配管16cのバルブ36でフリークーリング冷却塔30a側に開放する。またフリークーリング冷却塔30aの排出口と戻り側配管16cとの間のバルブ66gおよび第3戻り側配管16aのバルブ66eを閉塞し、戻り側配管16bのバルブ66fを開放する。戻り側配管16bのポンプを稼動させて冷水をフリークーリング冷却塔30aに供給し迂回させる。そしてフリークーリング冷却塔30aで冷却後の冷水を戻り側配管16bに導入する。冷水温度が15度前後の冷水を冷凍機20bに導入して、冷水設定温度12度まで冷却する。冷凍機20bで冷却後の冷水は往き側配管18bに導入されて負荷12bに戻される。
【0041】
このとき冷水循環経路14cの冷凍機20cの稼動を停止し、冷水循環経路14bの戻り側配管16bと冷水循環経路14cの往き側配管18cを接続する配管60bのバルブ62を開放してポンプ64により、顕熱負荷12bから排出される冷水温度17度の冷水を直接装置冷却負荷12aの往き側配管18cに導入している。
【0042】
これにより、冷水循環経路14cの戻り側配管16cの冷水をフリークーリング冷却塔30aで冷却し、往き側配管18cの冷水を冷水循環経路14bの第2戻り側配管16bからカスケードすることができ、冷水循環経路14cの冷凍機20cの稼動を停止させることができる。また予めフリークーリング冷却塔30aにより冷水を外気湿球温度15度前後まで冷却しているので、冷凍機20bによる冷水冷却の負担を軽減することができる。その他の冷水循環経路14aは、図5(a)と同様に冷凍機20aによる通常の冷却を行っている。
【0043】
図5(d)は、外気湿球温度がT3以下の場合を示している。外気湿球温度がT3以下、例えば10度の場合、装置冷却負荷12aから排出される冷水温度は22度であり、フリークーリング冷却塔30aにより装置冷却負荷12aからの冷水を冷却することができる。そこで、冷水循環経路14cの戻り側配管16cの冷水をフリークーリング冷却塔30aで冷却し、第3戻り側配管16aに導入する。すなわち冷水循環経路14cの戻り側配管16cのバルブ36によりフリークーリング冷却塔30a側に開放する。またフリークーリング冷却塔30aの排出口と第1戻り側配管16cとの間のバルブ66gおよび第2戻り側配管16bのバルブ66fを閉塞し、第3戻り側配管16aのバルブ66eを開放する。第3戻り側配管16aのポンプを稼動させて冷水をフリークーリング冷却塔30aに供給し迂回させる。そしてフリークーリング冷却塔30aで冷却後の冷水を戻り側配管16aに導入する。冷水温度が10度前後の冷水を冷凍機20aに導入して、冷水設定温度10度まで冷却する。冷凍機20aで冷却後の冷水は往き側配管18aに導入されて負荷12cに戻される。
【0044】
このとき冷水循環経路14cの冷凍機20cおよび冷水循環経路14bの冷凍機20bの稼動を停止する。そして冷水循環経路14bの戻り側配管16bと冷水循環経路14cの往き側配管18cを接続する配管60bのバルブ62を開放してポンプ64により、顕熱負荷12bから排出される冷水温度17度の冷水を直接装置冷却負荷12aの往き側配管18cに導入している。
【0045】
また冷水循環経路14aの戻り側配管16aと冷水循環経路14bの往き側配管18bを接続する配管60aのバルブ62を開放してポンプ64により、外気負荷12cから排出される冷水温度12度の冷水を直接顕熱負荷12bの往き側配管18bに導入している。
【0046】
これにより、冷水循環経路14cの戻り側配管16cの冷水をフリークーリング冷却塔30aで冷却し、往き側配管18cの冷水を冷水循環経路14bの戻り側配管16bからカスケードすることができ、冷水循環経路14cの冷凍機20cの稼動を停止させることができる。往き側配管18bの冷水を冷水循環経路14aの戻り側配管16aからカスケードすることができ、冷水循環経路14bの冷凍機20bの稼動を停止させることができる。
【0047】
また予めフリークーリング冷却塔30aにより冷水を外気湿球温度10度前後まで冷却しているので、冷凍機20aによる冷水冷却の負担を軽減することができる。
なお外気湿球温度の代わりにフリークーリング冷却塔30aで冷却した冷水温度を用いて冷却システムの運転を切り替えても良い。
【0048】
このように第2実施形態に係る冷却システム10aは、フリークーリング冷却塔30aを統合し、外気湿球温度またはフリークーリング用冷却塔30aの出口温度により冷却後の冷水を戻す冷水循環経路14a,14b,14cを変更している。そしてフリークーリング冷却塔30aで冷却した冷水を導入する冷水循環経路では、負荷から排出された戻り側配管の冷水を、当該冷水循環経路の冷水設定温度よりも高く設定している冷水循環経路の往き側配管に導入している。例えば中温冷水循環経路の戻り側配管の冷水を高温用冷水循環経路の往き側配管へ導入しカスケードしているため、高温用冷水循環経路の冷水を冷凍機で冷却する必要がなく、冷凍機の稼動を停止させることができる。また低温用冷水循環経路の戻り側配管の冷水を中温用冷水循環経路の往き側配管に導入するとともに、中温用冷水配管の戻り側配管の冷水を高温用冷水循環経路の往き側配管に導入しカスケードしている。このため高温用冷水循環経路および中温用冷水循環経路の冷水を冷凍機で冷却する必要がなく、2系統の冷凍機の稼動を停止させることができる。
【0049】
図6に第3実施形態のフリークーリングを用いた冷却システムを示す。図示のように本発明の冷却システム10bと、第2実施形態の冷却システム10aと異なる構成は、冷凍機用冷却塔40とフリークーリング冷却塔30を統合した冷却塔70を設けた点である。その他の構成要素は第2実施形態と同一の構成であり、同一符号を付してその詳細説明を省略する。
【0050】
冷却塔70はフリークーリング冷却塔と冷凍機用冷却塔の役割を果たすべく、本実施形態では6台の各冷却塔の導入口および排出口を並列接続している。導入口及び排出口を接続する配管71,72には一対のバルブ73a,73b、74a,74bを複数(本実施形態では2対)取り付けている。そして冷水循環経路14cの戻り側配管16cの冷水を迂回させて冷却する循環経路と、冷凍機の冷却水を冷却する循環経路を第2実施形態と同様に形成している。
【0051】
第3実施形態の冷却システムが図4に示す外気湿球温度範囲で変化する場合のそれぞれの稼動切換を以下に示す。
外気湿球温度がT1以上の場合、冷却塔70は冷凍機用冷却塔として機能する。冷水循環経路の冷水は図5(a)に示す流れとなる。したがって冷却塔70は冷凍機20に下限値7度の冷却水を供給する。
【0052】
外気湿球温度がT2以上T1以下の場合、冷却塔70はフリークーリング冷却塔および冷凍機用冷却塔として機能する。すなわちバルブ74a,74bを閉塞して冷凍機側を冷凍機用として下限値7度の冷却水を供給する。一方、フリークーリング側では外気湿球温度を利用したフリークーリング冷却塔としてT2以上T1以下の冷水を冷凍機20cに供給する。冷水循環経路の冷水は図5(b)に示す流れとなる。
【0053】
外気湿球温度T3以上T2以下の場合、冷却塔70は、フリークーリング冷却塔および冷凍機用冷却塔として機能する。すなわちバルブ73a,73bを閉塞して冷凍機側を冷凍機用として下限値7度の冷却水を供給する。一方、フリークーリング側では外気湿球温度を利用したフリークーリング冷却塔としてT3以上T2以下の冷水を冷凍機20bに供給する。冷水循環経路の冷水は図5(c)に示す流れとなる。
【0054】
外気湿球温度T3以下の場合、冷却塔70は、フリークーリング冷却塔として機能する。すなわち外気湿球温度を利用したフリークーリング冷却塔としてT3以下の冷水を冷凍機20aに供給するとともに、冷凍機20aにT3以下の冷却水を供給する。冷水循環経路の冷水は図5(d)に示す流れとなる。
【0055】
このように第3実施形態の冷却システムは、冷凍機用冷却塔とフリークーリング冷却塔を配管で統合し、冷却塔70で冷水を製造しつつ必要な分だけ冷却水としても利用している。冷却用温度は、冷凍機により下限温度が決まる。冬期において冷凍機用冷却塔の能力をフルに発揮するため、できる限り低温の冷水(下限値7度)を製造する。冷却水としては、温度を一定以上にする必要があるため、冷凍機を出た冷却水の戻り温度をバイパス管51でバイパスさせて、三方弁53で開閉量を制御して低温度の冷水と混合して温度を調整している。
【0056】
図7は本実施形態に係る冷却システムの第4実施形態を示す図である。図示のように、冷水循環経路14bの戻り側配管16bの冷水を冷水循環経路14cの往き側配管18cに送る配管60bだけを設けている。そしてフリークーリング冷却塔30の冷水の排出側配管67を戻り側配管16aには接続せず、戻り側配管16c,16bに接続させている。このような構成により、負荷の冷水温度を高く設定し、フリークーリング冷却塔の稼働時間を長期化することができる。なお第3実施形態に示す冷却塔を統合した構成に適用してもよい。
【0057】
図8は本実施形態に係る冷却システムの第5実施形態を示す図である。第5実施形態は第1実施形態の変形例である。第1実施形態と異なる構成は、図示のように、各冷水循環経路にバイパス管38を備えていない点である。このような構成により、主に冬期運転において、戻り側配管の冷水温度が冷水設定温度以下の場合に、バルブ36によりフリークーリング冷却塔30へ流入させる流量を調整するとともに冷凍機20に流入させて冷水温度を調整するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1実施形態に係るフリークーリングを用いた冷却システムの構成概略を示す。
【図2】本発明に係る冷却システムの運転フロー図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図4】外気温度と外気湿度の関係を示す図である。
【図5】外気湿球温度に基づく冷却システムの運転切換の説明図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す図である。
【図7】本発明の第4実施形態を示す図である。
【図8】本発明の第5実施形態を示す図である。
【図9】従来の冷却システムの構成概略を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1………冷却システム、2………冷凍機、3………冷凍機用冷却塔、4………フリークーリング冷却塔、5………冷水槽、6………ポンプ、7………負荷、10………冷却システム、12………負荷、14………冷水循環経路、16………戻り側配管、18………往き側配管、20………冷凍機、30………フリークーリング冷却塔、32………流入管、34………排出管、36………バルブ、38………バイパス管、39………バルブ、40………冷凍機用冷却塔、42………冷却水循環経路、44………戻り側配管、46………往き側配管、50………制御手段、51………バイパス管、52………戻り側冷水温度センサ、56………外気湿球温度センサ、60………配管、62………バルブ、64………ポンプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷と、負荷に流れる冷水の冷凍機を備え前記冷水を循環させる冷水循環経路を冷水設定温度の異なる前記負荷ごとに複数形成し、
前記冷水循環経路は、戻り側配管の冷水を冷却するフリークーリング冷却塔と、前記フリークーリング冷却塔へ流入する前記冷水の流量を調整する開閉弁と、前記戻り側配管と往き側配管を前記冷凍機の手前で直接繋ぐバイパス管とを備え、
外気湿球温度に基づいて前記フリークーリング冷却塔への冷水供給量を前記開閉弁で調整して前記フリークーリング冷却塔と前記冷凍機との間の冷水温度を前記冷水設定温度まで冷却して前記バイパス管を介して前記冷水を前記負荷に戻す制御手段を設けたことを特徴とするフリークーリングを用いた冷却システム。
【請求項2】
負荷と、負荷に流れる冷水の冷凍機を備え前記冷水を循環させる冷水循環経路を冷水設定温度の異なる前記負荷ごとに複数形成し、
第1冷水循環経路は、戻り側配管の冷水を冷却して、前記第1冷水循環経路の冷水設定温度よりも低い第2冷水循環経路の戻り側配管に戻すフリークーリング冷却塔を備え、
前記第2冷水循環経路の戻り側配管と前記第1冷水循環経路の往き側配管を直に接続する配管と、
外気湿球温度に基づいて前記フリークーリング冷却塔で冷却した冷水を前記第2冷水循環経路の戻り側配管に戻して前記冷凍機で冷却し、前記第2冷水循環経路の戻り側配管の冷水を前記第1冷水循環経路の往き側配管に供給する制御手段を設けたことを特徴とするフリークーリングを用いた冷却システム。
【請求項3】
前記冷凍機の冷却塔と前記フリークーリング冷却塔を統合したことを特徴とする請求項2記載のフリークーリングを用いた冷却システム。
【請求項4】
負荷と、負荷に流れる冷水の冷凍機を備え前記冷水を循環させる冷水循環経路を冷水設定温度の異なる前記負荷ごとに複数形成し、
前記冷水循環経路は、戻り側配管の冷水を冷却するフリークーリング冷却塔と、前記フリークーリング冷却塔へ流入する前記冷水の流量を調整する開閉弁とを備え、
外気湿球温度に基づいて前記フリークーリング冷却塔への冷水供給量を前記開閉弁で調整して前記フリークーリング冷却塔と前記冷凍機との間の冷水温度を前記冷水設定温度まで冷却して前記冷水を前記負荷に戻す制御手段を設けたことを特徴とするフリークーリングを用いた冷却システム。
【請求項5】
冷水設定温度の異なる負荷ごとに区分けした前記負荷と冷凍機の冷水循環経路の戻り側配管を流れる冷水の一部を迂回させてフリークーリング冷却塔で冷却し、
冷却した冷水を前記戻り側配管に戻して前記戻り側配管の冷水と混合して前記冷水設定温度になるまで温度調整を行い、
前記冷凍機の手前で前記戻り側配管の冷水を往き側配管に供給して前記負荷に戻すことを特徴とするフリークーリングを用いた冷却方法。
【請求項6】
冷水設定温度の異なる負荷ごとに複数区分けした前記負荷と冷凍機の冷水循環経路のうち、第1冷水循環経路の戻り側配管を流れる冷水を冷却し、
外気湿球温度に基づいて前記第1冷水循環経路の戻り側配管で冷却した冷水を前記第1冷水循環経路の冷水設定温度よりも低い第2冷水循環経路の戻り側配管に戻して前記冷凍機で冷却し、
前記第2冷水循環経路の戻り側配管の冷水を前記第1冷水循環経路の往き側配管に供給することを特徴とするフリークーリングを用いた冷却方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−215730(P2008−215730A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−54700(P2007−54700)
【出願日】平成19年3月5日(2007.3.5)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)