説明

フリースウェブをニードリングする装置

本発明は、フリースウェブをニードリングする装置であって、少なくとも1つのニードルバーが設けられていて、該ニードルバーがその下面に、多数のニードルを備えたニードルボードを有している。ニードルバーはバー支持体に保持され、このバー支持体には、昇降運動のためにバー支持体を振動運動させるための鉛直駆動装置が係合している。さらにバー支持体には水平駆動装置が配属されていて、この水平駆動装置によって水平方向の往復動が導入される。水平駆動装置は2つの偏心駆動装置を有しており、両偏心駆動装置は水平リンクと連結されている。偏心駆動装置は各1つの連接棒と、該連接棒の連接棒ヘッドに連結されたクランク軸とによって形成されている。このような形式の装置において本発明の構成では、連接棒が傾斜していて、その連接棒アイで水平リンクと連結されており、連接棒の中心軸線が互いの間に角度を成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フリースウェブをニードリングする装置であって、少なくとも1つのニードルバーが設けられていて、該ニードルバーがその下面に、多数のニードルを備えたニードルボードを有しており、さらに、ニードルバーを保持するための可動に保持されたバー支持体が設けられていて、該バー支持体を鉛直方向で振動運動させるために働きかつバー支持体に結合された鉛直駆動装置と、バー支持体を水平方向で振動運動させるために働く水平駆動装置とが設けられており、該水平駆動装置が、バー支持体に結合された少なくとも1つの水平リンクと、該水平リンクに連結された少なくとも2つの偏心駆動装置とを有しており、該偏心駆動装置が各1つの連接棒と、該連接棒の連接棒ヘッドに連結されたクランク軸とによって形成されている形式のものに関する。
【0002】
公知の装置は、フリースを補強もしくは強化及び構造化するために使用される。そのためにフリースウェブは多数のニードルによって突き通され、これらのニードルは振動する昇降運動において案内される。これによってこの工程時にニードルは、フリースウェブにおける繊維材料を補強するために、振動する鉛直方向運動によって案内される。この工程時にフリースウェブは常に送られて前進運動させられ、この送り運動は、有利にはローラによって実施される。ニードルは滑らかではなく、突刺し方向において開放された逆鉤を備えているので、突刺し時にフリースのフィラメントが捕捉されて、フリース内において向きを変えられる。これによってフリース内における所望の絡み合い効果及び補強効果が得られる。フリースウェブ内へのニードルの突刺し中にフリースウェブの送りに基づいて不都合な変形、つまり例えばニードリングされた材料における長孔形成や歪みが生じないようにするために、ニードルは、昇降運動に重畳された水平方向運動を伴って案内される。この場合ニードルの運動は、フリースウェブの送り方向に向けられている。鉛直方向運動とこれに重畳された水平方向運動とをニードルにおいて実施するために、従来技術では基本的に2つの異なった駆動形態が公知である。
【0003】
DE19730532A1に基づいて公知の、冒頭に述べた形式のフリースウェブをニードリングする装置では、ニードルバーは、昇降運動を実施するための鉛直駆動装置と、水平方向の往復動を実施するための別体の水平駆動装置とに結合されている。水平駆動装置は、互いに逆向きに駆動される2つの偏心駆動装置によって形成され、両偏心駆動装置は、互いに平行に配置された2つの連接棒と、連接棒に連結されたクランク軸とによって形成されている。クランク軸の位相位置は相対的に調節可能であり、従って連接棒によって連結部材に伝達される水平方向行程は、その大きさが調節可能である。連結部材からは水平方向運動が直にバー支持体に伝達されるか又は、連結部材とバー支持体との間に配置された連結伝動装置を介してバー支持体に伝達される。しかしながら公知の装置の水平駆動装置は、複雑な機構を必要とし、このような機構によって、特に高い通過速度の場合にはニードルバーの安定性と案内が不十分になってしまう。その結果、公知の装置において行程調節可能性を備えたまま大きな往復振動数を実現する場合には、機械運動に関する問題の生じるおそれがある。
【0004】
例えばDE10355590A1に基づいて公知の、このような形式の装置における駆動技術の第2実施形態では、鉛直方向運動及び水平方向運動は1つの共通の駆動装置によって実施される。この場合には移動調節可能な2つのクランク軸が、互いに対して斜めに配置された2つの連接棒との関連において使用され、両連接棒の連接棒アイは1つの点において互いに出合う。これによってクランク軸の位相回転に応じて、水平方向行程と鉛直方向行程とが可変の、楕円に似た運動が生ぜしめられる。しかしながらこのような構成は、回転数安定性の点で不十分であり、フリースウェブに対してニードルバーを平行に案内することができない。
【0005】
しかしながら実地においては、高い通過速度と可能な限り可変の水平方向行程とをもってフリースウェブをニードリングすることが、益々望まれている。
【0006】
別体の鉛直駆動装置と水平駆動装置とによってニードルバーを運動させるために、従来技術ではさらに別の装置が、DE19615697に基づいて公知である。この場合水平駆動装置は偏心駆動装置によって形成され、この偏心駆動装置は、クランク軸と共働する連接棒を有している。連接棒はその連接棒アイで直にバー支持体に作用し、このバー支持体の下面にはニードルバーが保持されている。このような装置は確かにフリースウェブの高い通過速度を可能にするが、しかしながら、水平方向行程を可変に調節することができない、という大きな欠点を有している。
【0007】
DE10043534A1に基づいて公知の、フリースウェブをニードリングする別の装置では、ニードル支持体が、旋回管内を案内される突き棒によって形成されている。旋回管は旋回軸線を中心にして往復旋回させられる。この場合旋回管は旋回伝動装置を介して旋回軸線を中心にして旋回させられる。従ってこの公知の装置及び旋回伝動装置は、ニードルボードをフリースウェブに対して平行に案内するためには適していない。
【0008】
ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式のフリースウェブをニードリングする装置を改良して、フリースが高い通過速度時においても可変の行程調節と高い行程振動とをもって高品質にニードリングされ得るようにすることである。
【0009】
この課題を解決するために本発明の構成では、連接棒が傾斜していて、その連接棒アイで水平リンクと連結されており、連接棒の中心軸線が互いの間に角度を成しているようにした。
【0010】
本発明の別の有利な実施形態は、請求項2以下に記載されている。
【0011】
本発明の特別な利点を有しており、つまり本発明による装置では、水平駆動装置の2つの偏心駆動装置の力伝達は空間的に、極めて狭いコンパクトな係合領域に制限されており、これによって両偏心駆動装置の駆動運動は安定的に案内される。本発明は次の留保条件、つまり水平方向運動の他に鉛直方向の運動成分を生ぜしめる水平駆動装置が、バー支持体の水平方向駆動のためにまったく適していない、という留保条件から解放されている。ニードルバーにおいて案内されるニードルの鉛直方向運動は、もっぱら鉛直駆動装置によって行われるので、水平駆動装置は、フリースウェブの送り運動を相殺するために、純然たる水平方向運動を生ぜしめるだけでよい。その限りにおいては、水平駆動装置によって生ぜしめられる鉛直方向の運動成分を回避することができる。しかしながら本発明では、もっぱら水平方向に方向付けられた力をバー支持体に伝達するためには、傾斜位置に保持された連接棒と水平リンクとの組合せを有利に利用することができる、という認識を得た。偏心駆動装置を介して鉛直方向に生ぜしめられる運動成分は、水平リンクによって捕捉され、バー支持体には伝達されない。その限りにおいて、両偏心駆動装置によって生ぜしめられる、行程調節の高いフレキシビリティは、力伝達装置の安定性及び強度と有利に結合されることができる。
【0012】
水平駆動装置の改善された安定性を得るために本発明の別の有利な構成では、連接棒の連接棒アイが1つのダブル回転ジョイントによって、水平リンクと連結されている。このように構成されていると、偏心駆動装置を介して一緒に案内される1つの連結ポイントに、力の作用を集中させることができる。ダブル回転ジョイントは偏心駆動装置によって常に、楕円に似た軌道に沿って案内され、この軌道の幅及び高さは、両偏心駆動装置の位相位置に関連している。極端な場合としては、ほぼ鉛直方向の直線又は正確に水平方向の直線が、最大もしくは最小の水平方向行程のために生ぜしめられる。
【0013】
連接棒を結合するためのダブル回転ジョイントは、この場合水平リンクの一端に直に形成されていても又は、水平リンクに結合された連結伝動装置の連結部材に形成されていてもよい。
【0014】
連結伝動装置を使用する場合には、水平駆動装置に作用する力を減じることができる。さらにニードルバーの軸方向における案内を有利に安定化させることができる。
【0015】
偏心駆動装置の配置及び構成において高いフレキシビリティを得るために、本発明の別の有利な構成では、択一的に、連接棒の連接棒アイが2つの回転ジョイントによって、水平リンクと連結されている。この場合回転ジョイントは有利には極めて隣接して又は幾分互いにずらされて、水平リンクの一端に直に形成される。しかしながらまた基本的には、両連接棒の回転ジョイントを、連結伝動装置を介して水平リンクと結合されている1つの連結部材に形成することも可能である。
【0016】
偏心駆動装置によって導入されるニードルバーの行程運動の大きさを変化させるために、本発明の別の有利な構成では、連結伝動装置が、偏心駆動装置に結合された連結部材と、旋回軸受に保持された旋回レバーとによって形成されている。この場合連結部材は押し棒として、かつ水平リンクは有利には互いにずらされて旋回レバーに係合しており、これによって偏心運動は変速比をもってニードルバーに伝達される。例えば、偏心駆動装置の小さな偏心運動においても、比較的大きな行程をニードルバーに導入することができ、またその逆も可能である。
【0017】
安定性のみならず、偏心駆動装置の十分な水平運動をも可能にするために、本発明の別の有利な構成では、連接棒の傾斜は、連接棒の中心軸線の間の角度が180°よりも小さくなるように、選択されている。このように構成されていると、連接棒における有利な力伝達比と有利な運動形態との間の妥協策である配置形式を実現することができる。
【0018】
偏心駆動装置のクランク軸はこの場合逆方向に駆動され、両クランク軸の位相位置は行程を調節するために互いに無関係に調節可能に形成されている。
【0019】
本発明の別の有利な構成では、クランク軸にそれぞれ別体の作動モータが配属されていて、これらの作動モータによってクランク軸の位相位置が調節可能である。作動モータはこの場合1つの共通の制御装置を介して所望の行程調節に応じて制御されるができる。
【0020】
本発明の別の有利な構成では、水平リンクの端部が、バー支持体の中央領域に配置されていて、回転ジョイントによってバー支持体と結合されている。このように構成されていると、バー支持体の鉛直方向運動とは無関係に、水平方向移動のためにもたらされる押し力及び引張り力を、バー支持体に直にもたらすことができる。バー支持体において作用する曲げモーメントによる負荷と、偏心駆動装置によって生ぜしめられる鉛直方向運動の伝達とをこれによって回避することができる。
【0021】
水平リンクの位置は、バー長手方向におけるバー支持体の案内を行うために適していることが特に重要である。そのために本発明の有利な構成では、水平リンクがバー支持体の横面に対してほぼ平行に延びていて、バー支持体を長手方向において案内するための補強作用のある形状付与部を備えて形成されている。このように構成されていると、水平駆動装置が活性化されていない状態でも、装置を確実に運転することができる。このような場合にはバー支持体は単に鉛直駆動装置によって駆動されて昇降運動だけを行う。
【0022】
フリースウェブの品質的に高価なニードリングを実施するために、本発明の別の有利な構成では、ニードルは鉛直方向において鉛直駆動装置によって駆動され、この鉛直駆動装置が2つの偏心駆動装置によって形成されていて、両偏心駆動装置がそれぞれクランク軸と、該クランク軸に連接棒ヘッドを介して結合された連接棒とを有している。連接棒はその連接棒アイで、回転ジョイントを介してバー支持体と結合されている。このような鉛直駆動装置は、ニードルバーの案内と調節に関して高いフレキシビリティを提供し、種々様々なファイバを備えた様々なフリースウェブを製品固有にニードリングすることができる。
【0023】
次に図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による装置の第1実施例を概略的に示す側面図である。
【図2】本発明による装置の別の実施例を概略的に示す側面図である。
【図3】本発明による装置のさらに別の実施例を概略的に示す側面図である。
【図4】図1、図2及び図3に示された実施例のための水平駆動装置の1実施例を示す側面図である。
【図5】図1、図2及び図3に示された実施例のための水平駆動装置の別の実施例を示す側面図である。
【図6】本発明による装置のさらに別の実施例を概略的に示す側面図である。
【0025】
図1には、フリースウェブをニードリングする本発明による装置の第1実施例が示されている。図1に示された本発明による装置の実施例は、バー支持体2を有しており、このバー支持体2はその下側にニードルバー1を保持している。このニードルバー1はその下側に、多数のニードル4を備えたニードルボード3を保持している。ニードル4を備えたニードルボード3には、置き台23とスクレーパ28とが配属されており、この置き台23とスクレーパ28との間においては、フリースウェブ24がほぼコンスタントな送り速度で案内される。フリースウェブ24の運動方向は図1において矢印によって示されている。
【0026】
バー支持体2には鉛直駆動装置12と水平駆動装置5とが係合している。鉛直駆動装置12によってバー支持体2は鉛直方向において振動運動させられ、その結果ニードルボード3を備えたニードルバー1は昇降運動を実施する。鉛直駆動装置12は、互いに平行に配置された2つの偏心駆動装置12.1,12.2によって形成されている。偏心駆動装置12.1,12.2は、互いに平行に並んで配置された2つのクランク軸25.1,15.2を有しており、両クランク軸25.1,15.2はバー支持体2の上に配置されている。クランク軸25.1,15.2はそれぞれ少なくとも1つの偏心区分を、少なくとも1つの連接棒を受容するために有している。図1には、バー支持体2に配置された連接棒13.1,13.2が示されており、これらの連接棒13.1,13.2はその連接棒ヘッドでクランク軸25.1,25.2に保持されている。連接棒13.1,13.2はその自由端部で、連接棒回転ジョイント14.1,14.2によってバー支持体2と結合されている。クランク軸25.1は連接棒13.1と共にかつクランク軸25.2は連接棒13.2と共にそれぞれ偏心駆動装置を形成しており、これによってバー支持体2を昇降運動させることができる。クランク軸25.1,25.2は同方向又は逆方向において同期駆動され、その結果バー支持体2は少なくともほぼ平行に案内される。
【0027】
さらに付言すれば、バー支持体に複数の鉛直方向駆動装置が係合している構成も可能であり、このような構成では、バー支持体2の両端面において連接棒が連接棒回転ジョイントを介してバー支持体2と連結されている。この場合、バー支持体の図示されていない反対側に位置する端面には、同一配置形式の偏心駆動装置が設けられている。
【0028】
バー支持体2の水平方向運動を重畳させるために、偏心駆動装置5.1,5.2を備えた水平駆動装置5がバー支持体2に係合している。この水平駆動装置5は、水平リンク15を介してバー支持体2と結合されている。そのために水平リンク15の自由端部が、回転ジョイント16を介してバー支持体2の中央領域に配置されている。水平リンク15の反対側の端部は、ダブル回転ジョイント10を介して偏心駆動装置5.1,5.2と結合されている。図示の実施例において偏心駆動装置5.1,5.2は、互いに平行に配置された2つのクランク軸6.1,6.2によって形成されている。両クランク軸6.1,6.2はそれぞれ少なくとも1つの偏心体区分を有しており、これによってそれぞれ少なくとも1つの連接棒を駆動することができる。例えば連接棒7.1はその連接棒ヘッド8.1でクランク軸6.1に連結されている。連接棒7.2はその連接棒ヘッド8.2で、間隔をおいて配置されたクランク軸6.2に結合されている。連接棒7.1,7.2は互いに傾けられて収斂するように方向付けられており、その結果連接棒7.1の連接棒アイ9.1と連接棒7.2の連接棒アイ9.2とは一緒にダブル回転ジョイント10によって水平リンク15と結合されている。これによってダブル回転ジョイント10は、両方の偏心駆動装置5.1,5.2の力伝達のために働く1つの共通の連結ポイントを形成する。ダブル回転ジョイント10はそのために両連接棒7.1,7.2の中心軸線の交点に位置しており、その結果両連接棒7.1,7.2の中心軸線の間には角度が生じる。連接棒7.1,7.2の間のこの角度は、図1において符号αで示されている。この角度αは主としてクランク軸6.1,6.2の位置に関連していて、有利には180°未満の値を有しており、このようになっていると、偏心駆動装置5.1,5.2の最大行程調節時においても共通の連結ポイントにおいて十分に水平な変位を得ることができる。この場合角度αひいては連接棒相互の配置形式は、連接棒における有利な力関係と有利な運動形状との間における妥協策が得られるように、選択される。
【0029】
バー支持体2を駆動するために偏心駆動装置5.1,5.2は互いに逆方向に同期駆動される。この場合ダブル回転ジョイント10は両連接棒7.1,7.2の共通の連結ポイントとして楕円形状の軌道に沿って案内される。
【0030】
運動の水平方向成分は、水平リンク15と回転ジョイント16とを介して直にバー支持体2に伝達される。偏心駆動装置5.1,5.2によって生ぜしめられる運動の鉛直方向成分は、水平リンク15において単に回転ジョイント16を中心にした1つの回転運動だけを生ぜしめる。これによって、水平駆動装置5によって生ぜしめられる鉛直方向運動はダブル回転ジョイント10において実質的にバー支持体2に対して作用を及ぼさない。そして水平リンク15によって回転ジョイント10を介して単に水平方向に力だけを伝達することができ、この水平方向の力によって、バー支持体2の相応な水平方向運動が生ぜしめられる。
【0031】
クランク軸6.1,6.2はそのために1つの駆動装置によって一緒に駆動されることも又は別個の駆動装置を介して個々に駆動されることもできる。バー支持体の水平方向運動の行程を調節するために、クランク軸6.1,6.2相互の位相位置が調節される。クランク軸の位相位置、ひいては所望の水平方向行程は、図示の実施例では、図1に略示された2つの作動モータ26.1,26.2によって行われる。作動モータ26.1,26.2はそれぞれクランク軸6.1,6.2に配属されていて、1つの共通の制御装置27と接続されている。この制御装置27はこれによって、クランク軸6.1,6.2のあいだにおける位相位置の任意の組合せを調節することができる。ダブル回転ジョイント10は共通の連結ポイントとしてこの場合楕円に似た案内軌道に沿って案内され、この案内軌道の幅及び高さは、両クランク軸の位相位置に関連している。極端な場合として、最大もしくは最小の水平方向行程のためにほぼ鉛直方向の又は正確に水平方向の案内軌道が、生ぜしめられる。
【0032】
図1に示された状態では、バー支持体2はその水平ポジションに関して中立位置から左に、かつ鉛直方向においては上側の中間位置に位置している。駆動が進むと、バー支持体2はニードルバー1と共に、水平方向において規定された行程で往復動させられる。この場合水平方向運動は、フリースウェブ24内にニードル4が進入している場合、フリースウェブ24の送り方向において行われ、その結果ニードル4とフリースウェブ24との間において変形や相対運動はほぼ発生しない。水平リンク15はこの場合同時に、特にバー長手方向において、鉛直駆動装置12に対して効果的にバー支持体2を案内する。そのために水平リンク15は、補強のために役立つ形状を付与されて形成されており、このような形状は図示の実施例では補強リブ17によって示されている。バー支持体2は、このバー支持体2の横に配置された水平リンク15によって案内されるので、バー支持体2は水平駆動装置5の作動なしでも確実に運転されることができる。
【0033】
図1に示された実施例では、フリースウェブ24をニードリングするために、鉛直駆動装置12と水平駆動装置5とは同期駆動され、この場合バー支持体2の下降運動は送り運動と組み合わされており、その結果ニードル4はフリースウェブ24の内部において、フリースウェブ24の案内方向に向けられた運動を実施することができる。
【0034】
図1に示された実施例では、バー支持体2に1つのニードルバー1が保持されている。しかしながら基本的には、複数のニードルバー1をバー支持体2の下面に配置することも可能である。1つのバー支持体2が少なくとも1つの鉛直駆動装置12によって案内される。1つの機械においては多くの場合このようなユニットが複数存在しており、この場合各バー支持体がそれぞれ、少なくとも1つの水平駆動装置によって案内される必要はない。例えば複数のバー支持体が1つのニードルバーと結合されていてもよく、このように構成されていると、1つの水平駆動装置だけが、1つのニードルバーと複数のバー支持体とから成るユニットを機械において案内することになる。
【0035】
図2には、本発明による装置の別の実施例が側面図で略示されている。図2に示された実施例は、図1に示された実施例とほぼ同じであるので、以下においては両実施例の相違点についてだけ述べる。
【0036】
図2に示された実施例ではバー支持体2には、それぞれ2つのニードルバー1.1,1.2が保持されており、これらのニードルバー1.1,1.2はそれぞれその下面に、1つのニードルボード3と複数のニードル4とを有している。バー支持体2は、第1実施例におけると同じに構成された鉛直駆動装置12と連結されている。バー支持体2を水平方向に運動させるために、バー支持体2は中央の回転ジョイント16を介して水平リンク15と連結されている。この実施例では回転ジョイント16は、連接棒ジョイント14.1,14.2とほぼ同じ高さにおいて、バー支持体2に配置されており、その結果バー支持体2の横つまり両側面に配置された水平リンク15は、バー支持体2における力導入部に方向付けられた案内を可能にする。
【0037】
水平リンク15を移動させるために水平駆動装置5が設けられており、この水平駆動装置5は偏心駆動装置5.1,5.2によって形成されている。この場合偏心駆動装置5.1,5.2はそれぞれクランク軸6.1,6.2を有しており、これらのクランク軸6.1,6.2は既に述べた実施例とは異なり、バー支持体2の上に配置されている。これによって、鉛直駆動装置12と水平駆動装置5とのクランク軸駆動装置を1つの共通の機械平面に配置することが可能である。
【0038】
水平駆動装置5と水平リンク15との間における力伝達のために、連結伝動装置18が設けられている。この連結伝動装置18は図示の実施例では旋回レバー20から成っており、この旋回レバー20は旋回軸受21に旋回可能に支承されている。旋回レバー20は、旋回軸受21の下に位置する自由端部に、回転ジョイント22.2を有していて、この回転ジョイント22.2によって水平リンク15は旋回レバー20と結合されている。旋回レバー20はL字形に形成されていて、第2の自由端部に第2の回転ジョイント22.1を有しており、この第2の回転ジョイント22.1には、押し棒19として働く連結部材が係合している。押し棒19は反対側の端部でダブル回転ジョイント10によって、連接棒7.1,7.2の小端である連接棒アイ9.1,9.2と連結されている。連接棒7.1,7.2は傾斜状態で配置されていて、その大端である連接棒ヘッド8.1,8.2を介して、互いに並んで平行に配置されたクランク軸6.1,6.2と結合されている。連接棒7.1,7.2の中心軸線は互いの間に角度αを形成しており、この角度αはこの実施例においても180°よりも小さな値を有している。
【0039】
クランク軸6.1,6.2は互いに逆向きに同じ回転数で駆動され、この場合クランク軸6.1,6.2の位相位置は、所望の水平方向行程に関連して互いに調節されている。クランク軸6.1,6.2における位相位置の調節はこの場合、図1の実施例において既に述べたように行うことができる。
【0040】
クランク軸6.1,6.2の駆動時に連接棒7.1,7.2は移動させられ、その結果連接棒7.1,7.2は共通の連結ポイントにおいてダブル回転ジョイント10を1つの案内軌道に沿って運動させる。押し棒19に対して直に伝達されるこの運動は、押し棒19から旋回レバー20を介して水平リンク15に伝達される。押し棒19の回転ジョイント22.1と水平リンク15の回転ジョイント22.2とが互いにずらされて配置されていることによって、偏心駆動装置5.1,5.2によって生ぜしめられた行程運動は変速比をもってバー支持体2に伝達される。従ってダブル回転ジョイント10に比べてバー支持体2は、変速比によって変えられた、この場合では小さな行程運動を実施する。
【0041】
本発明による装置の図2に示された実施例は、水平駆動装置5の2つの偏心駆動装置5.1,5.2を、連結伝動装置18を介して水平リンク15に結合するための、別の1つの可能性を示しているだけである。この実施例では、バー支持体2における水平リンク15の力伝達及びバー支持体2における水平リンク15の行程運動に影響を与えることができる。さらに、水平駆動装置の配置形式において大きなフレキシビリティが得られる。例えば水平駆動装置5の偏心駆動装置5.1,5.2と鉛直駆動装置12の偏心駆動装置12.1,12.2とを、1つの共通の上側の機械平面に配置することが可能である。
【0042】
基本的にはしかしながらまた、図1に示された実施例をさらに変化させて、水平駆動装置5と水平リンク15との間に連結伝動装置18を配置するという可能性もある。このような構成は例えば図3に示されている。図3に示された実施例は、図1に示された実施例とほぼ同じであり、異なっている点は、連結伝動装置18が間に配置されていることだけである。図3の実施例では連結伝動装置18は旋回レバー20と連結部材19とによって形成され、この場合連結部材は、同様に押し棒19として形成されている。旋回レバー20は旋回軸受21に保持されていて、旋回軸受21の下に位置する下端部に、水平リンク15を結合するための回転ジョイント22を有している。旋回軸受21の上側における上端部において旋回レバー20は、回転ジョイント22.1を介して押し棒19と結合されている。押し棒19はダブル回転ジョイント10を介して、偏心駆動装置5.1,5.2の連接棒7.1,7.2と連結されている。
【0043】
水平駆動装置5の偏心駆動装置5.1,5.2は、図1に示された実施例と同じに形成されているので、これについてはさらなる説明を省く。偏心駆動装置5.1,5.2と水平リンク15との間に連結伝動装置18が設けられていることによって、連結伝動装置18のレバー機構の構成に応じて、それぞれ所望の伝達比を調節することができる。例えば、ニードルバー1.1,1.2を案内するためのバー支持体2における水平方向行程及び力導入に影響を与えることができる。
【0044】
図3に示された実施例ではバー支持体2に2つのニードルバー1.1,1.2が保持されている。各ニードルバーは、複数のニードル4を備えたニードルボード3を有している。ニードルバー1.1,1.2は、図示されていない置き台に対応配置されていて、この置き台においてフリースウェブが案内されている。
【0045】
バー支持体2に係合する鉛直駆動装置12は、既に述べた実施例と同じであるので、さらなる説明は省く。
【0046】
本発明による装置の図1〜図3に示された実施例では、水平駆動装置5の運動は両連接棒7.1,7.2を介して、ダブル回転ジョイント10によって形成された共通の連結ポイントによって与えられる。しかしながら基本的には、連接棒7.1,7.2の小端である連接棒アイ9.1,9.2をずらされた配置形式で水平リンク15に、又は例えば押し棒19の連結部材に結合することも可能である。例えば図4に示された配置形式では、偏心駆動装置5.1,5.2の連接棒7.1,7.2は互いにずらされて回転ジョイント11.1,11.2によって水平リンク15と連結されている。回転ジョイント11.1,11.2はその回転軸線を互いにずらされて保持されている。図4に示されたずれの大きさは例として選ばれている。偏心駆動装置5.1,5.2の連接棒7.1,7.2はこの場合同様にその中心軸線の間に角度αを成しており、回転ジョイント11.1,11.2の回転軸線は必ずしもこの角度αの頂点に位置している必要はない。図4に示された構成ではクランク軸6.1,6.2は互いにずらされて保持されているので、連接棒7.1,7.2は同じ長さをもって形成されている。基本的にはしかしながらまた、連接棒7.1,7.2を異なった長さで形成することも可能であり、このような場合にはクランク軸6.1,6.2は、鉛直方向に方向付けられた1つの機械平面に保持されることができる。
【0047】
図5には、水平駆動装置5を形成するための別の変化実施例が示されている。この場合連接棒7.1,7.2を結合するための回転ジョイント11.1,11.2は鉛直方向において互いにずらされて形成されている。回転ジョイント11.1,11.2を介して連接棒アイ9.1,9.2は水平リンク15と連結されている。連接棒7.1,7.2に配属されたクランク軸6.1,6.2は、大端である連接棒ヘッド8.1,8.2を介して連接棒7.1,7.2と結合されている。
【0048】
水平リンク15に水平駆動装置5を連結するための、図4及び図5に示された変化実施例では、回転ジョイント11.1,11.2はそれぞれ水平リンク15に形成されている。基本的にはしかしながらまた、回転ジョイント11.1,11.2を連結伝動装置の連結部材に、例えば図2及び図3に示された連結伝動装置18の押し棒19に形成することも可能である。
【0049】
図6には本発明による装置の別の実施例が側面図で略示されている。この実施例は図2に示された実施例とほぼ同じなので、既に述べた装置部分についての説明は省き、ここでは相違点についてだけ述べる。
【0050】
図6に示された実施例では水平駆動装置5は偏心駆動装置5.1,5.2によって形成されている。偏心駆動装置5.1,5.2のクランク軸6.1,6.2は、バー支持体2の上方において鉛直駆動装置12のクランク軸25.1,25.2と一緒に1つの機械平面に配置されている。水平駆動装置5の偏心駆動装置5.1,5.2に配属された連接棒7.1,7.2は、連結伝動装置18を介して水平リンク15と結合されている。連結伝動装置18は旋回レバー20と押し棒19とによって形成される。この場合連接棒7.1,7.2はダブル回転ジョイント10を介して押し棒19の自由端部に係合している。押し棒19の反対側の端部には旋回レバー20が回転ジョイント22.1を介して結合されている。縦長の形状を有している旋回レバー20は、中央領域において旋回軸受21に旋回可能に支承されている。回転ジョイント22.1とは反対側の端部において旋回レバー20は、別の回転ジョイント22.2によって水平リンク15と結合されている。
【0051】
連接棒7.1,7.2はその中心軸線の間に、180°よりも小さな角度を成している。
【0052】
図2に示された実施例とは異なり、図6に示された実施例では水平駆動装置5に位相調節装置は配属されている。そのためにクランク軸6.1には第1の作動モータ26.1が係合し、クランク軸6.2には第2の作動モータ26.2が係合している。作動モータ26.1,26.2は互いに無関係に独立して制御装置27を介して制御可能である。両方の作動モータ26.1,26.2を活性化することによって又は一方のモータだけを活性化することによって、クランク軸6.1,6.2の位相位置を相対的に調節することができ、これによってダブル回転ジョイント10の運転軌道を変化させることができる。連接棒7.1,7.2の連結ポイントを形成するダブル回転ジョイント10は、常に楕円に似た軌道に沿って運動し、この軌道の幅及び高さは、両クランク軸の位相位置に関連している。極端な場合としては、ほぼ水平な直線又は正確に鉛直な直線が最大もしくは最小の水平方向行程のために生ぜしめられる。このようにしてクランク軸6.1,6.2の位相位置の調節によって、水平方向行程のその都度所望の長さを有利に調節することができる。
【0053】
連接棒の運動はこの場合特に有利に、押し棒19と水平リンク15と旋回レバー20とを介してバー支持体2に伝達されるので、運動方向は逆になる。これによって水平方向の慣性力の少なくとも一部を相殺することができる。長さ比を適宜に選択することによって、ニードルバーの運動に対する水平リンク15の影響を押し棒19によって補償することができるので、0行程時には極めて良好な近似値をもって真っ直ぐな案内軌道が生ぜしめされる。この実施例では水平駆動装置5のクランク軸6.1,6.2は、互いに逆向きに駆動される。クランク軸6.1,6.2の運動方向は図6においてそれぞれ矢印で示されている。
【0054】
本発明による装置は、フリースウェブの機械式のニードリングを、可変の水平方向行程において高い生産能力と高い生産速度とをもって実施するのに、特に適している。特に、可変の行程調節にもかかわらず水平駆動装置が高い安定性を有していることによって、フリースの構造化においても極めて高い生産速度においても、均一な高いニードリング品質を得ることができる。さらに、僅かな所要空間しか必要としない極めてコンパクトな構造形式が得られる。また、水平リンクを制御するための伝動装置運動機構が単純であり、かつバー支持体を軸方向案内するための水平リンクに補強作用のある形状が付与されていることによって、僅かな数の部材と小さな質量とを有する構造が可能になる。これによって、コンパクトな構造形式が機械フレームの堅固な構造を可能にすることにより、バー支持体の極めて高い運動周波数を得ることができる。
【0055】
鉛直駆動装置と水平駆動装置とはバー支持体を運動させるために、同期運転されても非同期運転されてもよい。この場合偏心駆動装置は任意に位相調節されて駆動されることができるので、バー支持体の運動制御においては高いフレキシビリティが与えられている。
【符号の説明】
【0056】
1,1.1,1.2 ニードルバー、 2 バー支持体、 3 ニードルボード、 4 ニードル、 5 水平駆動装置、 5.1,5.2 偏心駆動装置、 6.1,6.2 クランク軸、 7.1,7.2 連接棒、 8.1,8.2 連接棒ヘッド、 9.1,9.2 連接棒アイ、 10 ダブル回転ジョイント、 11.1,11.2 回転ジョイント、 12 鉛直駆動装置、 12.1,12.2 偏心駆動装置、 13.1,13.2 連接棒、 14.1,14.2 連接棒ジョイント、 15 水平リンク、 16 回転ジョイント、 17 補強リブ、 18 連結伝動装置、 19 連結部材、押し棒、 20 旋回レバー、 21 旋回軸受、 22.1,22.2 回転ジョイント、 23 置き台、 24 フリースウェブ、 25.1,25.2 クランク軸、 26.1,26.2 作動モータ、 27 制御装置、 28 スクレーパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フリースウェブをニードリングする装置であって、少なくとも1つのニードルバー(1)が設けられていて、該ニードルバー(1)がその下面に、多数のニードル(4)を備えたニードルボード(3)を有しており、さらに、ニードルバー(1)を保持するための可動に保持されたバー支持体(2)が設けられていて、該バー支持体(2)を鉛直方向で振動運動させるために働きかつバー支持体(2)に結合された鉛直駆動装置(12)と、バー支持体(2)を水平方向で振動運動させるために働く水平駆動装置(5)とが設けられており、該水平駆動装置(5)が、バー支持体(2)に結合された少なくとも1つの水平リンク(15)と、該水平リンク(15)に連結された少なくとも2つの偏心駆動装置(5.1,5.2)とを有しており、該偏心駆動装置(5.1,5.2)が各1つの連接棒(7.1,7.2)と、該連接棒(7.1,7.2)の連接棒ヘッド(8.1,8.2)に連結されたクランク軸(6.1,6.2)とによって形成されている形式のものにおいて、
連接棒(7.1,7.2)が傾斜していて、その連接棒アイ(9.1,9.2)で水平リンク(15)と連結されており、連接棒(7.1,7.2)の中心軸線が互いの間に角度(α)を成していることを特徴とする、フリースウェブをニードリングする装置。
【請求項2】
連接棒(7.1,7.2)の連接棒アイ(9.1,9.2)が1つのダブル回転ジョイント(10)によって、水平リンク(15)と連結されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
ダブル回転ジョイント(10)が、水平リンク(15)の一端に直に形成されているか又は、水平リンク(15)に結合された連結伝動装置(18)の連結部材(19)に形成されている、請求項2記載の装置。
【請求項4】
連接棒(7.1,7.2)の連接棒アイ(9.1,9.2)が2つの回転ジョイント(11.1,11.2)によって、水平リンク(15)と連結されている、請求項1記載の装置。
【請求項5】
回転ジョイント(11.1,11.2)が、水平リンク(15)の一端に直に形成されているか又は、水平リンク(15)に結合された連結伝動装置(18)の連結部材(19)に形成されている、請求項4記載の装置。
【請求項6】
連結伝動装置(18)が、旋回軸受(21)を介して保持された旋回レバー(20)と連結部材(19)とによって形成されており、連結部材(19)が押し棒として一端でダブル回転ジョイント(10)又は回転ジョイント(11.1,11.2)を介して連接棒(7.1,7.2)の連接棒アイ(9.1,9.2)と連結され、かつ他端で旋回レバー(20)と連結されており、水平リンク(15)が旋回レバー(20)と連結されていて、旋回レバー(20)の脚長さによって連結伝動装置(18)における伝達比が与えられている、請求項3又は5記載の装置。
【請求項7】
連結部材(19)と水平リンク(15)とが互いにずらされて、回転ジョイント(22.1,22.2)を介して旋回レバー(20)と結合されている、請求項6記載の装置。
【請求項8】
連接棒(7.1,7.2)の傾斜は、連接棒(7.1,7.2)の中心軸線の間の角度(α)が180°よりも小さくなるように、選択されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の装置。
【請求項9】
偏心駆動装置(5.1,5.2)のクランク軸(6.1,6.2)が互いに逆向きに駆動可能であり、両クランク軸(6.1,6.2)の位相位置が行程を調節するために調節可能に形成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。
【請求項10】
クランク軸(6.1,6.2)に位相位置を調節するためにそれぞれ作動モータ(26.1,26.2)が配属されていて、該作動モータ(26.1,26.2)が互いに無関係に独立して制御装置(27)を介して制御可能に形成されている、請求項9記載の装置。
【請求項11】
水平リンク(15)がその端部で、バー支持体(2)の中央領域において回転ジョイント(16)によってバー支持体(2)と結合されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
【請求項12】
水平リンク(15)がバー支持体(2)の横面に対してほぼ平行に延びていて、バー支持体(6)を案内するための補強作用のある形状付与部(17)を長手方向に有している、請求項11記載の装置。
【請求項13】
鉛直駆動装置(12)が2つの偏心駆動装置(12.1,12.2)によって形成されていて、両偏心駆動装置(12.1,12.2)がそれぞれクランク軸(25.1,25.2)と、該クランク軸に結合された連接棒(13.1,13.2)とを有しており、連接棒が連接棒ジョイント(14.1,14.2)を介してバー支持体(2)と結合されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−530034(P2010−530034A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511578(P2010−511578)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【国際出願番号】PCT/EP2008/056783
【国際公開番号】WO2008/151961
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(307031976)エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (105)
【氏名又は名称原語表記】Oerlikon Textile GmbH & CO. KG
【住所又は居所原語表記】Leverkuser Strasse 65, D−42897 Remscheid, Germany
【Fターム(参考)】