説明

フルオロケトン化合物

本発明は、モノブロモペルフルオロケトン、モノヒドロモノブロモペルフルオロケトン、(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、およびモノクロロモノブロモペルフルオロケトンの群の新規なフルオロケトン化合物に関する。これらのフルオロケトン化合物は、火災予防、火災抑制、および消火に役立つ。これらのフルオロケトン化合物はさらに、冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および/または滅菌剤などの普通は引火性の作動流体の引火性を低減または排除するために添加剤として役立つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノブロモペルフルオロケトン、モノヒドロモノブロモペルフルオロケトン、(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、およびモノクロロモノブロモペルフルオロケトンの群の新規なフルオロケトン化合物に関する。これらのフルオロケトン化合物は、火災予防、火災抑制、および消火に有用である。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2003年6月18日出願の米国仮特許出願第60/479,559号の優先権の利益を請求する。
【背景技術】
【0003】
消火活動については多くの薬品および方法が知られており、特定の火災に対してその規模、場所、および関係する可燃材料の種類などの要因に応じて選択することができる。ハロゲン化炭化水素消火剤が、固定された囲い(例えば、コンピュータ室、地下貯蔵室、電気通信開閉室、図書館、文書館、石油パイプラインのポンプ輸送ステーションなど)を保護するフラッディング用途に、または迅速な消火を必要とするストリーミング用途(例えば、軍用機、市販の小型消火器)に伝統的に使用されてきた。このような消火剤は、効果的であるだけでなく、水とは違って「きれいな消火剤」として働き、たとえあるとしても囲いまたはその中身に対する損傷をほとんど引き起こさない。
【0004】
大部分の一般に使用されるハロゲン化炭化水素消火剤は、臭素含有化合物のブロモトリフルオロメタン(CFBr、ハロン(Halon)(商標)1301)およびブロモクロロジフルオロメタン(CFClBr、ハロン(商標)1211)であった。これらの臭素含有炭化水素は消火にはきわめて効果的であり、持ち運びできるストリーミング設備から、あるいは手動でまたは何らかの火災検知方法のいずれかによって作動する自動式室内フラッディングシステムから送り出すことができる。しかしながらこれらの化合物は、オゾン層破壊につながっていた。モントリオール議定書およびその付帯修正案は、ハロン(商標)1211および1301の生産を中止することを義務づけた。
【0005】
したがってこの分野では、一般に使用される臭素含有消火剤の代用品または代替品に対する必要性が存在する。このような代用品は、低いオゾン層破壊の可能性を有するべきであり、火災、例えばクラスA(ごみ、木材、または紙)、クラスB(可燃性液体または油脂)、および/またはクラスC(電気設備)の火災を消火し、抑制し、また予防する能力を有するべきであり、また「きれいな消火剤」、すなわち電気的に非導電性、非揮発性、または非ガス状であり、かつ使用時に残留物を何も残さないものであるべきである。好ましくは代用品はまた、低毒性であり、空気中で可燃性混合物を形成せず、消火用途に用いるための許容しうる熱的および化学的安定性を有し、かつ大気中の寿命が短く、地球温暖化の可能性が低いはずである。
【0006】
消火剤として用いるために様々な異なるフッ化炭化水素が提案されている。例えば、タプスコット(Tapscott)は米国特許公報(特許文献1)で、冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および滅菌剤の引火性を低減させる対流圏分解性の臭素含有炭化水素添加剤を開示している。リバース(Rivers)らは、米国特許公報(特許文献2)中で消火剤にペルフルオロケトンの使用について開示している。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,300,378号明細書
【特許文献2】米国特許第6,478,979号明細書
【特許文献3】米国特許第3,185,734号明細書
【特許文献4】米国特許第5,557,010号明細書
【非特許文献1】コレンコ(Kolenko)およびプラシュキン(Plashkin)、Izvestiya Akademii Nauk SSSR,Seriya Khimicheskaya,1648〜1650ページ(1977)
【非特許文献2】ザペヴァロフ(Zapevalov)ら、Zhurnal Organicheskoi Khimii,Vol.26,p.265〜272(1990)
【非特許文献3】ザペロフ(Zapelov)ら、Zhurnal Vsesoyuznogo Khimicheskogo Obshchestva im.D.I.Mendeleeva,Vol.18,591〜593ページ(1973)
【非特許文献4】サロウチナ(Saloutina)ら、Zhurnal Organicheskoi Khimii,Vol.29,p.1325〜1336(1993)
【非特許文献5】サロウチナ(Saloutina)ら、Izvestiya Akademii Nauk SSSR,Seriya Khimicheskaya,1893〜1896ページ(1982)
【非特許文献6】コレンコ(Kolenko)、Izvestiya Akademii Nauk SSSR,Seriya Khimicheskaya,2509〜2512ページ(1979)
【非特許文献7】ファウセット(Faucett)ら、Journal of the American Chemical Society,Vol.84,4285〜4288ページ(1962)
【非特許文献8】R・ヒルスト(R.Hirst)およびK・ブース(K.Booth)、「Measurement of Flame−Extinguishing Concentrations」、Fire Technology,vol.13(4):296〜315(1977)
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般に使用される臭素含有消火剤の代用品または代替品についての上記目的は、消火に有用なモノブロモペルフルオロケトン、モノヒドロモノブロモペルフルオロケトン、(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、およびモノクロロモノブロモペルフルオロケトンを含む本発明により達成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明のモノブロモペルフルオロケトンCFC(O)CFCFCBrF、CFCFC(O)CFCFCBrF、およびCFC(O)CFCFCFCFCBrFは、(非特許文献1)中の方法により、また(非特許文献2)中の方法により対応するモノヒドロペルフルオロケトンの臭素化によって調製することができる。CFC(O)CFCFCBrFは、モノヒドロペルフルオロケトンCFC(O)CFCFCHFの臭素化によって調製することができ、このモノヒドロペルフルオロケトンCFC(O)CFCFCHFは(非特許文献3)中で述べているようにエポキシドの異性化により調製することができる。CFCFC(O)CFCFCBrFおよびCFC(O)CFCFCFCFCBrFは、(非特許文献4)中の方法により、それぞれモノヒドロペルフルオロケトンCFCFC(O)CFCFCHFおよびCFC(O)CFCFCFCFCHFの臭素化によって調製することができる。
【0010】
モノヒドロペルフルオロケトン末端C−H結合の末端C−Br結合への転化による本発明のモノブロモペルフルオロケトンCFC(O)CFCFCBrF、CFCFC(O)CFCFCBrF、およびCFC(O)CFCFCFCFCBrFの調製は、元素状態の臭素、五臭化リン、または臭素と三臭化リンの混合物などの臭素化剤を用いて行うことができる。好ましい臭素化剤は、臭素と三臭化リンの混合物である。
【0011】
モノヒドロペルフルオロケトンと臭素化剤の反応は、約300℃から600℃の温度で臭素と臭化水素を接触させるのに適した構造の材料から作製された容器中で蒸気相または液相中において実質的に無水状態下で行うことができる。このような構造の材料の例には、例えばハステロイ(Hastelloy)(商標)Cおよびハステロイ(商標)Bなどのニッケルを含有する金属合金がある。この反応は、その反応温度における反応物の自然圧下で行われる。
【0012】
この臭素化剤対モノヒドロペルフルオロケトンの比は、モノヒドロペルフルオロケトン1モル当たり臭素化剤少なくとも約1モル、好ましくはモノヒドロペルフルオロケトン1モル当たり臭素化剤約1.3モルである。モノヒドロペルフルオロケトン1モル当たり臭素化剤が1.7モルを超えるとほとんど利益は得られない。
【0013】
このモノヒドロペルフルオロケトンの臭素化は、約300℃から約600℃の温度で行うことができる。この好ましい臭素化剤を用いて、好ましくは約300℃から350℃の温度で行われる。この臭素化剤とモノヒドロペルフルオロケトンの接触時間は、約1時間から約20時間であることができる。
【0014】
この接触期間の終りに反応混合物を冷却し、次いで試薬で処理して、亜硫酸ナトリウムなどの臭素化剤を分解する。このモノブロモペルフルオロケトンは、有機相を回収し、続いて蒸留することにより単離することができる。
【0015】
モノブロモペルフルオロケトンCFCFC(O)CBrFCFCF、CFCFCBrFC(O)CF(CF、(CFCBrC(O)CF(CF、CFCFC(O)CBr(CF)CFCF、およびCFCBrFC(O)CF(CF)CFCF、ならびに本発明のモノブロモペルフルオロケトンCFC(O)CBrFCFCFとCFCBrFC(O)CFCF、またはCFC(O)CBrFCFCFCFCFとCFCBrFC(O)CFCFCFCF、またはCFCFC(O)CBrFCFCFCFとCFCFCBrFC(O)CFCFCFの混合物は、(非特許文献5)中で述べているようにペルフルオロ−2−ペンテン、ペルフルオロ−2−ヘプテン、またはペルフルオロ−3−ヘプテンのエポキシドなどのペルフルオロオレフィンエポキシドをアルカリ金属臭化物と反応させることによって調製することができる。このペルフルオロオレフィンエポキシドは、(非特許文献6)中で述べているようにペルフルオロオレフィンを次亜ハロゲン酸アルカリ金属塩と反応させることにより調製することができる。
【0016】
ペルフルオロオレフィンエポキシドとアルカリ金属臭化物の反応は、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、およびテトラエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、またはN,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミド、またはジメチルスルホラン、またはジメチルスルホキシド、またはN−メチルピロリジノン、またはアセトニトリル、プロピオニトリル、およびブチロニトリルなどのアルカンニトリル類などの極性の非プロトン性溶媒中で行うことができる。ペルフルオロオレフィンエポキシドをアルカリ金属臭化物と接触させるための好ましい溶媒は、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、およびアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルなどのアルカンニトリル類である。
【0017】
ペルフルオロオレフィンエポキシド環の開環およびC−Br結合の形成に適したアルカリ金属臭化物には、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、および臭化セシウムが挙げられ、臭化ナトリウムおよび臭化リチウムが好ましい。
【0018】
アルカリ金属臭化物対ペルフルオロオレフィンエポキシドのモル比は、少なくとも約2:1、好ましくは約10:1である。
【0019】
アルカリ金属臭化物とペルフルオロオレフィンエポキシドの反応は、約10℃から約150℃の温度において約0.5時間から約36時間の接触時間により実質的に無水状態下で液相中で行うことができる。反応の起こる圧力は重要ではない。
【0020】
この接触期間の終りに反応混合物を蒸留してこのモノブロモペルフルオロケトンを単離することができる。
【0021】
本発明のモノブロモペルフルオロケトンCBrFC(O)CF(CF、CBrFCFC(O)CFCF、CFCBrFCFC(O)CF(CF、CFCFC(O)CFCFCFCBrF、CBrFCFCFC(O)CF(CF、およびCBrFCFC(O)CF(CF)CFCFは、モノブロモペルフルオロアシルフルオリドをペルフルオロオレフィンと反応させることにより調製することができる。
【0022】
CBrFC(O)CF(CFはCBrFC(O)FをCFCF=CFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CFCFはCBrFCFC(O)FをCF=CFと反応させることにより調製することができ、CFCFC(O)CFCFCFCBrFはCBrFCFCFCFC(O)FをCF=CFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFCFC(O)CF(CFはCBrFCFCFC(O)FをCFCF=CFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CF(CF)CFCFはCBrFCFC(O)FをCFCF=CFCFと反応させることにより調製することができ、またCFCBrFCFC(O)CF(CFはCFCBrFCFC(O)FをCFCF=CFと反応させることにより調製することができる。
【0023】
本発明のモノブロモペルフルオロケトンCFC(O)CBr(CF、CFCBrFC(O)CFCFCF、CFC(O)CBr(CF)CFCF、CFC(O)CF(CF)CBrFCF、CFCFCFC(O)CBr(CFは、ペルフルオロアシルフルオリドをモノブロモペルフルオロオレフィンと反応させることにより調製することができる。
【0024】
CFC(O)CBr(CFはCFC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、CFCBrFC(O)CFCFCFはCBrF=CFをCFCFCFC(O)Fと反応させることにより調製することができ、CFC(O)CBr(CF)CFCFとCFC(O)CF(CF)CBrFCFの混合物はCFCBr=CFCFをCFC(O)Fと反応させることにより調製することができ、またCFCFCFC(O)CBr(CFはCFCFCFC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができる。
【0025】
本発明の(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンは、式RC(O)CF(CF)OR(式中、RはC〜Cのモノブロモペルフルオロアルキル基であり、RはC〜Cのペルフルオロアルキル基である)のものであり、式RC(O)Fのモノブロモペルフルオロアシルフルオリドを式CF=CFORのペルフルオロビニルエーテルと反応させることにより得ることができる。本発明の代表的な(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンには、CBrFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFC(O)CF(CF)OC、CBrFCFC(O)CF(CF)OC、CBrFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF(CF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、およびCFCBrFC(O)CF(CF)OCが挙げられる。
【0026】
CBrFC(O)CF(CF)OCFはCBrFC(O)FをCF=CFOCFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CF(CF)OCFはCBrFCFC(O)FをCF=CFOCFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFCFC(O)CF(CF)OCFはCBrFCFCFC(O)FをCF=CFOCFと反応させることにより調製することができ、CBrFC(O)CF(CF)OCはCBrFC(O)FをCF=CFOCと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CF(CF)OCはCBrFCFC(O)FをCF=CFOCと反応させることにより調製することができ、CBrFC(O)CF(CF)OCFはCBrFC(O)FをCF=CFOCFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CF(CF)OCFはCBrFCFC(O)FをCF=CFOCFと反応させることにより調製することができ、CBrFC(O)CF(CF)OCF(CFはCBrFC(O)FをCF=CFOCF(CFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF(CFはCBrFCFC(O)FをCF=CFOCF(CFと反応させることにより調製することができ、CFCBrFC(O)CF(CF)OCFはCFCBrFC(O)FをCF=CFOCFと反応させることにより調製することができ、またCFCBrFC(O)CF(CF)OCはCFCBrFC(O)FをCF=CFOCと反応させることにより調製することができる。
【0027】
式RC(O)CF(CF)ORの(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンはまた、式ROCF(CF)C(O)Fのペルフルオロアルコキシペルフルオロアシルフルオリドをモノブロモペルフルオロオレフィンと反応させることにより得ることができる。本発明の代表的な(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンには、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、(CFCBrC(O)CF(CF)OCF、CFCBrFC(O)CF(CF)OC、(CFCBrC(O)CF(CF)OC、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、およびCFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CFが挙げられる。
【0028】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCFはCFOC(CF)FC(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができ、(CFCBrC(O)CF(CF)OCFはCFOC(CF)FC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、CFCBrFC(O)CF(CF)OCはCOC(CF)FC(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができ、(CFCBrC(O)CF(CF)OCはCOC(CF)FC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、CFCBrFC(O)CF(CF)OCFはCCFOC(CF)FC(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができ、またCFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CFは(CFCFOC(CF)FC(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができる。
【0029】
本発明の(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンは、式RC(O)CX(CF)OR(式中、XはHまたはFであり、RはC、C、またはCブロモペルフルオロアルキル基であり、RはC〜Cのアルキルまたはフルオロアルキル基である)のものであり、式RC(O)Fのモノブロモペルフルオロアシルフルオリドを式CF=CXORのヒドロフルオロビニルエーテルと反応させることにより調製することができる。代表的な(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンには、CBrFC(O)CF(OCFCHF)CF、CBrFC(O)CH(OCFCHF)CF、CBrFC(O)CF(OCH)CF、およびCBrFC(O)CF(CFOCH)CFが挙げられる。
【0030】
CBrFC(O)CF(OCFCHF)CFはCBrFC(O)FをCF=CFOCFCHFと反応させることにより調製することができ、CBrFC(O)CH(OCFCHF)CFはCBrFC(O)FをCF=CHOCFCHFと反応させることにより調製することができ、またCBrFC(O)CF(OCH)CFはCBrFC(O)FをCF=CFOCHと反応させることにより調製することができる。
【0031】
本発明の別の(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンには、CBrFC(O)FをCFCF=CFOCHと反応させることにより調製されるCBrFC(O)CF(CFOCH)CFがある。
【0032】
フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応は、米国特許公報(特許文献3)および(非特許文献7)中でファウセット(Fawcett)らが述べている。これら参考文献の方法は、モノブロモペルフルオロアシルフルオリドとペルフルオロオレフィンの反応による前述のモノブロモペルフルオロケトンの調製、およびペルフルオロアシルフルオリドとモノブロモペルフルオロオレフィンの反応による前述のモノブロモペルフルオロケトンの調製に応用することができる。これら参考文献の方法はまた、モノブロモペルフルオロアシルフルオリドとペルフルオロビニルエーテルの反応による、またはペルフルオロアルコキシペルフルオロアシルフルオリドとモノブロモペルフルオロオレフィンの反応による(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンの調製にも応用することができる。これら参考文献の方法はまた、モノブロモペルフルオロアシルフルオリドとヒドロフルオロビニルエーテルの反応による(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトンの調製にも応用することができる。
【0033】
本発明のケトンの調製にとって不可欠ではないが、フルオロアシルフルオリド(ペルフルオロアシルフルオリドまたはモノブロモペルフルオロアシルフルオリドなど)とフルオロオレフィン(ペルフルオロオレフィン、モノブロモペルフルオロオレフィン、ペルフルオロビニルエーテル、またはヒドロフルオロビニルエーテルなど)の反応は、N,N−ジメチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミド、またはジメチルスルホラン、またはジメチルスルホキシド、またはN−メチルピロリジノン、またはエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、およびテトラエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などの極性の非プロトン性溶媒中で行うことができる。フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応用の好ましい溶媒はグリコールエーテル類である。この反応は実質的な無水状態下で行うことができる。
【0034】
反応中のフルオロオレフィン対フルオロアシルフルオリドのモル比は、少なくとも約1:1から約2:1であることができ、好ましくは約1:1である。フルオロアシルフルオリド1モル当たりフルオロオレフィンが約2モルを超えるとほとんど利益は得られない。
【0035】
フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応は、好ましくはアルカリ金属フッ化物、アルカリ金属の二フッ化水素塩(すなわち重フッ化物)、アルカリ土類金属フッ化物、フッ化テトラアルキルアンモニウム、フッ化水素テトラアルキルアンモニウム、フッ化トリアルキルアンモニウム、または非酸化性の遷移金属フッ化物などのフッ化物イオン供給源の存在下で行う。好ましいフッ化物イオン供給源は、フッ化カリウム、フッ化セシウム、およびフッ化水素カリウムである。このフッ化物イオン供給源は、存在するフルオロオレフィンの量を基準にして5モル%から20モル%程度の量、好ましくは約10モル%存在することができる。
【0036】
約50℃から約250℃、好ましくは約100℃から約150℃の温度が、フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応により本発明のフッ化ケトンのいずれかを生成するには効果的である。
【0037】
このフルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応は、バッチ方式または半バッチ方式でフルオロオレフィン、溶媒、およびフッ化物イオン供給源の混合物にフルオロアシルフルオリドを徐々に加えながら行うことができる。この反応に適した接触時間は、約0.5時間から約24時間であることができる。この反応は、一般にはその反応温度において反応物によりもたらされる自然圧下で行われる。
【0038】
故意にこの反応に加えるわけではないが、微量の水の存在のせいでフルオロアシルフルオリドの反応中、少量のフッ化水素が存在することがある。フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応は、高温高圧でフッ化水素と化学反応を起こさない材料から形成される容器中で行うことができる。このような材料の例には、ステンレス鋼、具体的にはオーステナイトタイプのステンレス鋼、モネル(Monel)(商標)ニッケル−銅合金、ハステロイ(商標)ニッケル系合金、およびインコネル(Inconel)(商標)ニッケル−クロム合金などのよく知られている高ニッケル合金、ならびに銅クラッド鋼が挙げられる。
【0039】
これらフルオロケトン生成物は、下方の液層として、または蒸留により反応混合物から単離することができる。水で洗浄して微量のフッ化塩を除去した後、このような生成物を蒸留により精製することができる。
【0040】
本発明の方法にはさらに、ペルフルオロケトン中のC−F結合の1つをC−Br結合で置き換え、さらに加えて上記ペルフルオロケトン中の別のC−F結合をC−H結合で置き換えたモノヒドロモノブロモペルフルオロケトンが含まれる。本発明のモノヒドロモノブロモペルフルオロケトンは、CHFCFC(O)CBrFCF、(CFCHC(O)CBrFCF、CHFCFC(O)CBr(CF、(CFCHC(O)CBr(CF、(CFCHC(O)CBrF、およびCBrFCFC(O)CH(CFを含む。
【0041】
CHFCFC(O)CBrFCFはCHFCFC(O)FをCBrF=CFと反応させることにより調製することができ、(CFCHC(O)CBrFCFは(CFCHC(O)FをCBrF=CFと反応させることにより調製することができ、CHFCFC(O)CBr(CFはCHFCFC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、(CFCHC(O)CBr(CFは(CFCHC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、またCBrFCFC(O)CH(CFはCBrFCFC(O)FをCFCH=CFと反応させることにより調製することができる。このモノヒドロモノブロモペルフルオロケトン(CFCHC(O)CBrFは、ブロモフルオロアシルフルオリドCBrFC(O)FとモノヒドロペルフルオロオレフィンCFCH=CFの反応により調製することができる。
【0042】
モノヒドロペルフルオロアシルフルオリドとモノブロモペルフルオロオレフィンの反応による、およびモノブロモペルフルオロアシルフルオリドとモノヒドロペルフルオロオレフィンの反応によるこのモノヒドロモノブロモペルフルオロケトンの生成は、フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応について上記本明細書中で考察したものと類似の反応条件および手順を用いることができる。
【0043】
本発明はさらに、ペルフルオロケトン中のC−F結合の1つをC−Br結合で置き換え、さらに加えて上記ペルフルオロケトン中の別のC−F結合をC−Cl結合で置き換えたモノクロロモノブロモペルフルオロケトンを含む。本発明のモノクロロモノブロモペルフルオロケトンは、式CXFCFYC(O)CFRCF(式中、XがClかつYがBrであるか、またはXがBrかつYがClであり、またRはF、CF基、またはC基である)の化合物を含む。これらの化合物は、米国特許公報(特許文献4)中でダースト(Darst)らにより開示されているやり方で調製される式CXFCFYC(O)Fの酸フッ化物を、式CFR=CFRのペルフルオロオレフィンと接触させることにより調製することができる。代表的なモノクロロモノブロモペルフルオロケトンには、CClFCFBrC(O)FをCF=CFと反応させることにより調製されるCClFCFBrC(O)CFCF、CBrFCClFC(O)FをCF=CFと反応させることにより調製されるCBrFCClFC(O)CFCF、CClFCFBrC(O)FをCF=CFCFと反応させることにより調製されるCClFCFBrC(O)CF(CF、およびCBrFCClFC(O)FをCF=CFCFと反応させることにより調製されるCBrFCClFC(O)CF(CFが挙げられる。
【0044】
本発明のモノクロロモノブロモペルフルオロケトンはさらに、モノクロロペルフルオロアシルフルオリドをモノブロモペルフルオロオレフィンと反応させることにより調製することができるCClFC(O)CBr(CF、CClFCFC(O)CBr(CF、CFCClFC(O)CBr(CF、CClFC(O)CBrFCF、CClFCFC(O)CBrFCF、およびCFCClFC(O)CBrFCFを含む。
【0045】
CClFC(O)CBr(CFはCClFC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、CClFCFC(O)CBr(CFはCClFCFC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、CFCClFC(O)CBr(CFはCFCClFC(O)FをCFCBr=CFと反応させることにより調製することができ、CClFC(O)CBrFCFはCClFC(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができ、CClFCFC(O)CBrFCFはCClFCF(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができ、またCFCClFC(O)CBrFCFはCFCClFC(O)FをCF=CBrFと反応させることにより調製することができる。
【0046】
本発明のモノクロロモノブロモペルフルオロケトンにはさらに、モノブロモペルフルオロアシルフルオリドをモノクロロペルフルオロオレフィンと反応させることにより調製することができるCBrFC(O)CCl(CF、CBrFCFC(O)CCl(CF、CBrFC(O)CClFCF、およびCBrFCFC(O)CClFCFが挙げられる。
【0047】
CBrFC(O)CCl(CFはCBrFC(O)FをCFCCl=CFと反応させることにより調製することができ、CBrFCFC(O)CCl(CFはCBrFCFC(O)FをCFCCl=CFと反応させることにより調製することができ、CBrFC(O)CClFCFはCBrFC(O)FをCF=CClFと反応させることにより調製することができ、またCBrFCFC(O)CClFCFはCBrFCFC(O)FをCF=CClFと反応させることにより調製することができる。
【0048】
式CXFCFYC(O)Fのフルオロアシルフルオリドをペルフルオロオレフィンと反応させることによる、またはモノクロロペルフルオロアシルフルオリドをモノブロモペルフルオロオレフィンと反応させることによる、またはモノブロモペルフルオロアシルフルオリドをモノクロロペルフルオロオレフィンと反応させることによるモノヒドロモノブロモペルフルオロケトンの形成は、フルオロアシルフルオリドとフルオロオレフィンの反応について上記本明細書中で考察したものと類似の反応条件および手順を用いることができる。
【0049】
本発明のフルオロケトンは、以前に定義したモノブロモペルフルオロケトン、(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン、モノヒドロモノブロモペルフルオロケトン、およびモノクロロモノブロモペルフルオロケトンを含み、火災防止剤、火災抑制剤、および消火剤として消火活動に役立つ。
【0050】
本発明のフルオロケトンは、単独で、互いに組み合わせて、またはヒドロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ペルフルオロカーボン、ペルフルオロケトン、ペルフルオロポリエーテル、ヒドロフルオロポリエーテル、ヒドロフルオロエーテル、クロロフルオロカーボン、ブロモフルオロカーボン、ブロモクロロフルオロカーボン、ヒドロブロモカーボン、ヨードフルオロカーボン、およびヒドロブロモフルオロカーボンの類の周知の消火剤から選択される補助消火剤または補助噴射剤と組み合わせて使用することができる。このような補助剤は、消火能力を高めるために、または個々のタイプ(または規模または立地)の火災事故用の消火組成物の物理的性質を改変する(例えば噴射剤として働くことにより投入速度を改変する)ように選択することができ、また好ましくはその得られた組成物が空気中で可燃性混合物を形成しないような割合(フルオロケトンに対する補助剤の)で使用することができる。このような消火性混合物は、少なくとも1種類のフルオロケトンを約10〜90重量%および少なくとも1種類の補助剤を約90〜10重量%含有することができる。
【0051】
本発明のフルオロケトンと、ペルフルオロケトンおよびヒドロフルオロカーボンからなる群から選択される1種または複数種の化合物とを含有する共沸および共沸状の混合物は特定の効用がある。このような混合物は、その混合物のどちらかの構成成分よりも低い沸点を有する消火組成物を提供し、また吐出の間ずっと成分が一定比率の混合物を提供することができる。
【0052】
本発明のフルオロケトンは、周囲条件下で固体、液体、または気体であることができるが、火災予防、火災抑制、および消火の場合、好ましくは液状またはガス状のいずれか(またはその両方)で用いられる。したがって普通は固体のこれら化合物は、融解、昇華、または液状補助剤中への溶解により液体および/または気体に変換した後に使用することが好ましい。このような変換は、その化合物を火災の熱に曝すときに起きてもよい。
【0053】
火災抑制または消火組成物の導入は、一般に火災を取り巻く密閉された区域中にこの組成物を放出することにより行うことができる。適切な量の組成物がその密閉された区域中に適切な間隔で計量しながら供給されるという条件で、周知の導入方法のいずれも用いることができる。例えば組成物は、ストリーミング、例えば通常の持ち運びできる(または固定の)消火設備を用いたストリーミングにより、噴霧により、またはフラッディング、例えば火災を取り巻く密閉された区域中にその組成物を放出(適切な管、弁、および制御装置を用いて)することにより導入することができる。この組成物は、任意選択で不活性な噴射剤、例えば窒素、アルゴン、グリシジルアジドポリマーの分解生成物、または二酸化炭素と組み合わせて、使用するストリーミングまたはフラッディング用設備からの組成物の吐出し量を増すことができる。この組成物が、ストリーミングすなわち局所的適用により導入されることになる場合、約40℃から約130℃の範囲の標準沸点を有するフルオロケトン(特に周囲条件下で液状のフルオロケトン)を用いることが好ましい。この組成物が、噴霧により導入されることになる場合、約40℃から約110℃の範囲の標準沸点を有するフルオロケトンが一般に好ましい。また、この組成物が、フラッディングさせることにより導入されることになる場合、約40℃から約80℃の範囲の標準沸点を有するフルオロケトンが一般に好ましい。
【0054】
好ましくはこの消火組成物は、火災または火炎を消火するのに十分な量でその火災または火炎に導入される。当業者ならば、ある特定の火災を消火するのに必要な消火組成物の量がその事故の性質および程度によることを認めるはずである。この消火組成物がフラッディングによって導入されることになる場合、カップバーナ試験のデータが、特定のタイプおよび規模の火災を消火するために必要な消火組成物の量または濃度を決めるのに役立つ。火災の抑制または消火に用いられるフルオロケトンの量は一般に、平均として得られる濃度がフルオロケトンの気体体積で約1と約10%の間である。
【0055】
したがって本発明のフルオロケトンはまた、可燃材料が発火しないようにするのに有用である。したがって本発明のフルオロケトンはまた、自続型または非自続型可燃材料の入っている、空気を含有する密閉された区域中の火災または爆燃を防止するのに役立つ。このような利用は、空気を含有する密閉された区域中に、少なくとも1種類の本発明のフルオロケトンを含む本質的にガス状の非引火性の火災防止組成物を導入する工程を含み、この組成物はその密閉された区域中の可燃材料の燃焼を防止するのに十分な量が導入されかつ維持される。
【0056】
火災予防の場合、フルオロケトン(および使用される任意の補助剤)は、使用条件下で本質的にガス状である組成物を可能にするように選択することができる。好ましい化合物は、約40℃から約130℃の範囲の標準沸点を有する。このフルオロケトン組成物は、その密閉された区域中の可燃材料の燃焼を防止するのに十分な量が導入されかつ維持される。この量は、その密閉された区域中に存在するその個々の可燃性材料の可燃性によって変わる。可燃性は、化学組成に応じて、また体積、気孔率等に比例する表面積などの物理的性質に応じて変わる。本発明のフルオロケトンを用いて空気の燃焼持続性を排除し、それによって可燃性材料(例えば、紙、布、木材、可燃性液体、およびプラスチック製品)の燃焼を防止することができる。本発明のフルオロケトンは、火災の脅威が常に存在する場合は連続的に保つことができ、また火災または爆燃の脅威が生ずる場合は緊急措置として雰囲気中に導入することもできる。
【0057】
本発明のフルオロケトンはさらに、普通は引火性の作動流体、例えば冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および滅菌剤の引火性を低減または排除するために添加剤として役立つ。これら本発明のフルオロケトンは、高い効率で引火性を低減させる特性を有するが、大気中の寿命が短く(数日または数週間程度)、その結果オゾン層破壊の可能性が低く、かつ地球温暖化の可能性が低い。
【0058】
必要なフルオロケトンの量は、その用途、その引火性を低減しなければならない材料、およびその特定のフルオロケトンに左右されるはずである。その混合物中のフルオロケトンの濃度は0.1〜99重量%の範囲にあることができるが、これらフルオロケトンは1〜80重量%の範囲の濃度で最も有効であるはずである。適切な比率には、冷媒混合物の場合はフルオロケトン5〜40重量%、発泡剤混合物の場合はフルオロケトン5〜50重量%、溶剤混合物の場合はフルオロケトン1〜99重量%、エーロゾル噴射剤の場合はフルオロケトン5〜25重量%、また滅菌剤の場合はフルオロケトン5〜40重量%が挙げられる。
【0059】
冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および/または滅菌剤は、気体(蒸気)または液体のいずれでもよい。多くの場合、これら材料は或る形態で貯蔵され、別の形態で使用される。例えば、発泡剤は液体として貯蔵し、その発泡剤を実際に発泡させる時は気体として使用することもできる。ある場合には、使用中ずっとガス状と液状の両方の形態が存在する。したがって冷媒は、大部分の冷凍機または熱ポンプの作動の間、蒸気と液体の両方の形態で存在する。気相では、この引火性を低下させるフルオロケトンを含有する普通は引火性の冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および/または滅菌剤は、このフルオロケトンが存在するせいで低い引火性を有することになる。これら冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および/または滅菌剤が液体の状態で存在する場合、このフルオロケトンの働きは特に重要である。本発明のフルオロケトンは揮発性である。もっとも或るフルオロケトンはより揮発性であり、或るフルオロケトンはさほど揮発性でない。したがってこれらフルオロケトンを含有する普通は引火性の冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および滅菌剤は、一部または完全に蒸発した時、同様に蒸発するこれら引火性を低下させるフルオロケトンが存在するせいで引火性の低い蒸気を生ずることになる。冷媒、発泡剤、溶剤、エーロゾル噴射剤、および冷媒が蒸発するか、または或る区域に放出される場合、これらフルオロケトンの放出は、液体/蒸気界面の上方の蒸気(すなわち燃えやすい液体)の引火性の低下、および室などの或る容積中に放出された場合、その蒸気の爆発性の低下を助けることになる。
【0060】
本発明のフルオロケトンは、金属、電子部品、および精密洗浄かつ/または脱脂に用いられる、および/または溶質の溶解に用いられる溶媒の引火性を低減または排除する方法に役立つ。上記方法は、
a)本発明の少なくとも1種類のフルオロケトンを提供する工程、および
b)上記フルオロケトンを、炭化水素、ハロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、テルペン、シロキサン、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ヒドロフルオロエーテル、モノクロロトルエン、ベンゾトリフルオリド、およびヒドロフルオロポリエーテルの群から選択される少なくとも1種類の成分を含む上記溶媒と混合して上記フルオロケトンを約0.1と約99重量%の間で含有する混合物を形成する工程、
を含む。
【実施例】
【0061】
(実施例1.CFCBrFC(O)CおよびCFC(O)CBrFCの合成)
(ペルフルオロ2,3−エポキシペンタンの調製)
2L曲げ型(creased)フラスコに、機械的スターラー、熱電対さや、添加漏斗、および硫酸カルシウム乾燥管に連結したドライアイス蒸留ヘッドを装備した。このフラスコに次亜塩素酸ナトリウム溶液800mL(塩素10〜13%)および硫酸水素テトラブチルアンモニウム15.0gを装入した。冷ペルフルオロ−2−ペンテン60.0g(0.24モル)を添加漏斗に装入した。氷水浴を用いてこの溶液を20℃に冷却し、混合物を600rpmで攪拌した。次いでその次亜塩素酸ナトリウム溶液にこのF−2−ペンテンを20〜22℃の範囲の反応温度を保ちながら約1時間かけて加えた。添加が完了した後、この混合物をさらに1時間攪拌した。次いでこのフラスコに蒸留の準備をし、次いでポット温度を約40℃まで上昇してエポキシド生成物(32.8g、CAS Reg.No.[71917−15−2])を混合物から蒸留させた。
【0062】
(ペルフルオロ−2−ブロモ−3−ペンタノンとペルフルオロ−3−ブロモ−2−ペンタノンの混合物の調製)
1Lフラスコに、機械的スターラー、熱電対さや、およびドリエライト(Drierite)(商標)管に連結されたドライアイス凝縮器を装備した。このフラスコにフッ化ナトリウム146.3g(1.42モル)、臭化テトラブチルアンモニウム10g(0.031モル)、およびアセトニトリル235.8g(300mL)を装入した。この混合物を室温で15分間攪拌し、次いで氷水浴を用いて約6℃に冷却した。次いで上記のように調製したペルフルオロ2,3−エポキシペンタンの試料32.9g(0.12モル)をいっぺんにフラスコに加えた。氷浴を取り除き、反応物を室温で急速に6時間攪拌した。
【0063】
次いでこのフラスコに真空蒸留の準備をした。次いでこのブロモペルフルオロペンタノン混合物(50.3g)を圧力約80mmHgおよびポット温度約20〜25℃でフラスコから蒸留させた。ガスクロマトグラフィ−質量分析による留出物の分析の結果、これが主としてアセトニトリル(31.1GC面積%)、ペルフルオロ−2−ブロモ−3−ペンタノン(13.6%)、およびペルフルオロ−3−ブロモ−2−ペンタノン(47.0%)の共沸混合物であることを示した。
【0064】
この留出物を、溶離剤としてオクタンを用いたシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィにかけた。次いで、主としてオクタンと、ペルフルオロ−2−ブロモ−3−ペンタノンおよびペルフルオロ−3−ブロモ−2−ペンタノンの混合物とを含有するカラム溶出液を56および100トルの圧力でそれぞれ2回の真空蒸留にかけて、大部分のオクタンからブロモペルフルオロケトンを分離した。次いで真空蒸留から得られる低沸点留分を大気圧で再蒸留した。71.2〜72.8℃のヘッド温度で回収された留分を一緒にした。この生成物は、全体としての純度>98GC面積%を有するモル比1.0から1.12のペルフルオロ−2−ブロモ−3−ペンタノンとペルフルオロ−3−ブロモ−2−ペンタノンの混合物であった。
【0065】
(実施例2.CFCBrFC(O)CおよびCFC(O)CBrFCの混合物の消火濃度)
それぞれモル比が1.0から1.12のCFCBrFC(O)CおよびFC(O)CBrFCの混合物の消火濃度をICIカップバーナ法により求めた。この方法は、(非特許文献8)に記載されている。
【0066】
具体的には、空気流が底部のガラスビーズ分配器から外側の煙突(内径8.5cm×高さ53cm)を40L/分で通り抜ける。燃料カップバーナ(外径3.1cm、内径2.15cm)が煙突の上縁部より30.5cm下の煙突内に位置決めされる。すべての試験について空気流量を40L/分に保ちながら、それがガラスビーズ分配器中に入る前に消火剤を空気流に加える。この空気および消火剤の流量は補正済みロータメーターを用いて測定される。
【0067】
この試験は、槽中の燃料(n−ヘプタン)レベルを調整して、カップバーナ中の液状燃料のレベルをカップバーナ上のすりガラスのリップとちょうど同じ高さにすることにより行われる。空気流量を40L/分に保った状態でカップバーナ中の燃料が点火される。消火剤を炎が消えるまで正確に計った増分刻みで加える。
【0068】
消火濃度は下記の等式、消火濃度=(F/(F+F))×100(式中、Fは消火剤流量、Fは空気流量である)から求められる。
【0069】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
CFC(O)CBrFCFCF、CFC(O)CFCFCBrF、CBrFC(O)CF(CF、CFC(O)CBr(CF、CBrFCFC(O)CFCF、CFCBrFC(O)CFCF、CFCBrFC(O)CFCFCF、CFCFC(O)CBrFCFCF、CFCFC(O)CFCFCBrF、CFC(O)CBr(CF)CFCF、CFC(O)CF(CF)CBrFCF、CFC(O)CBrFCFCFCFCF、CFC(O)CFCFCFCFCBrF、CFCBrFC(O)CFCFCFCF、CFCFC(O)CBrFCFCFCF、CFCFC(O)CFCFCFCBrF、CFCFCBrFC(O)CFCFCF、CBrFCFC(O)CF(CF)CFCF、CFCBrFC(O)CF(CF)CFCF、CFCFC(O)CBr(CF)CFCF、CFCFC(O)CF(CBrF)CFCF、CBrFCFCFC(O)CF(CF、CFCFCBrFC(O)CF(CF、CFCFCFC(O)CBr(CF、(CFCBrC(O)CF(CF、CFCBrFCFC(O)CF(CF、CHFCFC(O)CBr(CF、(CFCHC(O)CBr(CF、CHFCFC(O)CBrFCF、(CFCHC(O)CBrFCF、(CFCHC(O)CBrF、CBrFCFC(O)CH(CF、CBrFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFC(O)CF(CF)OC、CBrFCFC(O)CF(CF)OC、CBrFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF(CF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、CFCBrFC(O)CF(CF)OC、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、(CFCBrC(O)CF(CF)OCF、CFCBrFC(O)CF(CF)OC、(CFCBrC(O)CF(CF)OC、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CBrFC(O)CF(OCFCHF)CF、CBrFC(O)CH(OCFCHF)CF、CBrFC(O)CF(OCH)CF、CBrFC(O)CF(CFOCH)CF、CClFCFBrC(O)CFCF、CBrFCFClC(O)CFCF、CClFCFBrC(O)CF(CF、CBrFCFClC(O)CF(CF、CClFCFBrC(O)CF(CF)(C)、CBrFCFClC(O)CF(CF)(C)、CClFC(O)CBr(CF、CClFCFC(O)CBr(CF、CFCClFC(O)CBr(CF、CClFC(O)CBrFCF、CClFCF(O)CCBrFCF、CFCClFC(O)CBrFCF、CBrFC(O)CCl(CF、CBrFCFC(O)CCl(CF、CBrFC(O)CClFCF、およびCBrFCFC(O)CClFCFからなる群から選択されることを特徴とする化合物。
【請求項2】
CFC(O)CBrFCFCF、CFC(O)CFCFCBrF、CBrFC(O)CF(CF、CFC(O)CBr(CF、CBrFCFC(O)CFCF、CFCBrFC(O)CFCF、CFCBrFC(O)CFCFCF、CFCFC(O)CBrFCFCF、CFCFC(O)CFCFCBrF、CFC(O)CBr(CF)CFCF、CFC(O)CF(CF)CBrFCF、CFC(O)CBrFCFCFCFCF、CFC(O)CFCFCFCFCBrF、CFCBrFC(O)CFCFCFCF、CFCFC(O)CBrFCFCFCF、CFCFC(O)CFCFCFCBrF、CFCFCBrFC(O)CFCFCF、CBrFCFC(O)CF(CF)CFCF、CFCBrFC(O)CF(CF)CFCF、CFCFC(O)CBr(CF)CFCF、CFCFC(O)CF(CBrF)CFCF、CBrFCFCFC(O)CF(CF、CFCFCBrFC(O)CF(CF、CFCFCFC(O)CBr(CF、(CFCBrC(O)CF(CF、およびCFCBrFCFC(O)CF(CFからなる群から選択されることを特徴とするモノブロモペルフルオロケトン。
【請求項3】
CHFCFC(O)CBr(CF、(CFCHC(O)CBr(CF、CHFCFC(O)CBrFCF、(CFCHC(O)CBrFCF、(CFCHC(O)CBrF、およびCBrFCFC(O)CH(CFからなる群から選択されることを特徴とするモノヒドロモノブロモペルフルオロケトン。
【請求項4】
式RC(O)CF(CF)OR(式中、RがC〜Cのモノブロモペルフルオロアルキル基であり、RがC〜Cのペルフルオロアルキル基である)を有することを特徴とする(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン。
【請求項5】
CBrFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFC(O)CF(CF)OC、CBrFCFC(O)CF(CF)OC、CBrFC(O)CF(CF)OCF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF、CBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CBrFCFC(O)CF(CF)OCF(CF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CF、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、CFCBrFC(O)CF(CF)OC、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、(CFCBrC(O)CF(CF)OCF、CFCBrFC(O)CF(CF)OC、(CFCBrC(O)CF(CF)OC、CFCBrFC(O)CF(CF)OCF、およびCFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CFからなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の(ペルフルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン。
【請求項6】
式RC(O)CX(CF)OR(式中、XがHまたはFであり、RがC、C、またはCブロモペルフルオロアルキル基であり、RがC〜Cのアルキルまたはフルオロアルキル基である)を有することを特徴とする(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン。
【請求項7】
CBrFC(O)CF(OCFCHF)CF、CBrFC(O)CH(OCFCHF)CF、CBrFC(O)CF(OCH)CF、およびCBrFC(O)CF(CFOCH)CFからなる群から選択されることを特徴とする請求項6に記載の(フルオロアルコキシ)モノブロモペルフルオロケトン。
【請求項8】
CClFCFBrC(O)CFCF、CBrFCFClC(O)CFCF、CClFCFBrC(O)CF(CF、CBrFCFClC(O)CF(CF、CClFCFBrC(O)CF(CF)(C)、CBrFCFClC(O)CF(CF)(C)、CClFC(O)CBr(CF、CClFCFC(O)CBr(CF、CFCClFC(O)CBr(CF、CClFC(O)CBrFCF、CClFCFC(O)CBrFCF、CFCClFC(O)CBrFCF、CBrFC(O)CCl(CF、CBrFCFC(O)CCl(CF、CBrFC(O)CClFCF、およびCBrFCFC(O)CClFCFからなる群から選択されることを特徴とするモノクロロモノブロモペルフルオロケトン。
【請求項9】
CFC(O)CBrFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
CFC(O)CFCFCBrFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
CBrFC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
CFC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
CBrFCFC(O)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
CFCBrFC(O)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
CFCBrFC(O)CFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
CFCFC(O)CBrFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
CFCFC(O)CFCFCBrFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
CFC(O)CBr(CF)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
CFC(O)CF(CF)CBrFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
CFC(O)CBrFCFCFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
CFC(O)CFCFCFCFCBrFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項22】
CFCBrFC(O)CFCFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
CFCFC(O)CBrFCFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項24】
CFCFC(O)CFCFCFCBrFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
CFCFCBrFC(O)CFCFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項26】
CBrFCFC(O)CF(CF)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項27】
CFCBrFC(O)CF(CF)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項28】
CFCFC(O)CF(CBrF)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項29】
CBrFCFCFC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項30】
CFCFCBrFC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項31】
CFCFCFC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項32】
(CFCBrC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項33】
CHFCFC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項34】
(CFCHC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項35】
CHFCFC(O)CBrFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項36】
(CFCHC(O)CBrFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項37】
(CFCHC(O)CBrFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項38】
CBrFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項39】
CBrFCFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項40】
CBrFCFCFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項41】
CBrFC(O)CF(CF)OCであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項42】
CBrFCFC(O)CF(CF)OCであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項43】
CBrFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項44】
CBrFCFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項45】
CBrFC(O)CF(CF)OCF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項46】
CBrFCFC(O)CF(CF)OCF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項47】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項48】
CBrFC(O)CF(OCFCHF)CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項49】
CBrFC(O)CH(OCFCHF)CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項50】
CBrFC(O)CF(OCH)CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項51】
CBrFC(O)CF(CFOCH)CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項52】
CClFCFBrC(O)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項53】
CBrFCFClC(O)CFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項54】
CClFCFBrC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項55】
CBrFCFClC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項56】
CClFCFBrC(O)CF(CF)(C)であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項57】
CBrFCFClC(O)CF(CF)(C)であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項58】
CClFC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項59】
CClFCFC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項60】
CFCClFC(O)CBr(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項61】
CClFC(O)CBrFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項62】
CClFCFC(O)CBrFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項63】
CFCClFC(O)CBrFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項64】
CBrFC(O)CCl(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項65】
CBrFCFC(O)CCl(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項66】
CBrFC(O)CClFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項67】
CBrFCFC(O)CClFCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項68】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項69】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項70】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項71】
(CFCBrC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項72】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項73】
(CFCBrC(O)CF(CF)OCであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項74】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項75】
CFCBrFC(O)CF(CF)OCF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項76】
CFCBrFCFC(O)CF(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項77】
CBrFCFC(O)CH(CFであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。

【公表番号】特表2007−516943(P2007−516943A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517506(P2006−517506)
【出願日】平成16年6月18日(2004.6.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/019877
【国際公開番号】WO2004/113260
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】