フルオロポリマーのグラフト方法と、得られたグラフト化ポリマーを含む多層構造物

【課題】フルオロポリマーへの不飽和モノマーのグラフト方法と、得られたグラフト化ポリマーを含む多層構造物。
【解決手段】 下記(a)〜(d)の段階を特徴とする方法:(a)フルオロポリマーを不飽和モノマーと溶融混合し、(b)得られた混合物をフィルム、シート、顆粒または粉末の形にし、(c)得られた生成物に空気の非存在下で光子(γ)または電子(β)を線量1〜15Mradで照射し、(d)必要な場合にはさらにフルオロポリマーにグラフトしていない不飽和モノマーを除去する処理する。得られたグラフト化ポリマーからなる少なくとも1つの層と、別の材料からなる少なくとも1つの層とを有する構造物はガソリンおよび空調用流体に対する遮断性に優れ、壜、タンク、コンテナ、パイプ、容器、包装材料用フィルムに加工できる。基材の保護層としても用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応性官能基をフルオロポリマーに固定する方法に関するものである。本発明によって改質されたフルオロポリマーは他の材料に容易に接合または組合せることができる。
本発明方法では、フルオロポリマーとこのフルオロポリマーにグラフトしたい官能性モノマーとを溶融混合し、得られた混合物を分割して顆粒等の形にし、放射線を照射し、官能性モノマーをフルオロポリマーにグラフトする。
【背景技術】
【0002】
フルオロポリマー、例えばフッ化ビニリデンCF2=CH2(VDF)をベースにしたPVDF(ポリフッ化ビニリデン)は、優れた機械的安定性、高い化学的不活性および優れた耐老化性を有することは知られており、こうした特性を利用して種々の分野で利用されている。例えば、化学工学工業またはマイクロエレクトロニクスの分野で押出し成形品や射出成形部品の製造に利用され、ガスまたは炭化水素の輸送用不透過性パイプで使用され、建築分野では保護フィルムまたは被膜の製造に利用され、電気工学用途では保護要素の製造で使用されている。
【0003】
しかし、フルオロポリマーが化学的に極めて不活性であることは他の材料と接合または組合せるのが難しいということを意味する。
【0004】
下記文献にはポリフッ化ビニリデンにモノマーを電離放射線を用いてグラフトするポリフッ化ビニリデンコポリマーの製造方法が開示されている。
【特許文献1】欧州特許第214880号公報
【0005】
この特許に記載の方法は下記の段階を含む:
(a) ポリフッ化ビニリデンの粉末またはフィルムをアクリルアミド、スチレン、メチルスチレン、アリルグリシジルエーテル、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、2-メチル-5-ビニルピリジン、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、アシルオキシスチレン、ヒドロキシスチレン、スルホン酸ビニルおよびその誘導体、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群の中から選択されたモノマーの溶液に浸漬してモノマーをポリフッ化ビニリデンの粉末またはフィルムに含浸させ、
(b) 含浸後の粉末またはフィルムに酸素の非存在下で電離放射線を照射し、
(c) 得られたグラフト化コポリマーに化学反応を起こさせる。グラフト化されたモノマーがイオン特性を有していない時にはイオン特性を付与する。
【0006】
下記文献にはエチレン/アルキルアクリレート/無水マレイン酸ターポリマーから成る層とVDF/HFPフルオロポリマーコポリマーの層とをこの順番で有する電力ケーブルの外皮が開示されている。
【特許文献2】国際特許第WO 00/17889号公報
【0007】
この特許では上記の層の間の接着を良くするために集合体に電離放射線を照射している。
下記文献には不飽和官能性モノマーを粉末フルオロポリマーの表面にグラフトする方法が開示されている。
【特許文献3】米国特許第5,576,106号明細書
【0008】
この特許では粉末の無水マレイン酸とフルオロポリマーとを混合し、それをポリエチレン袋に入れ、袋の中の空気を抜いた後に粉末混合物を入れた袋に3〜6 Mradの放射線を照射する。別の実施例では無水マレイン酸をアセトンに溶かした溶液を粉末フルオロポリマーと混合する。アセトンを蒸発させた後に材料に同様に放射線を照射する。得られたグラフト化フルオロポリマーは多層構造物で使用される。しかし、実施例で用いられているのは全てフルオロエラストマーのみである。
いずれにせよ、上記の従来法でグラフトしたフルオロポリマーの層と他の材料との間の耐剥離力は多くの用途、特にポリオレフィンを含む構造物で不十分である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者は、フルオロポリマーとこのフルオロポリマーにグラフトしたい官能性モノマーとを溶融混合し、得られた混合物を分割して顆粒、シートまたはフィルム等の形にし、それに放射線を照射してフルオロポリマーを塊状でグラフトする方法を見出した。本発明で得られたグラフト化フルオロポリマーを多層構造物で用いた場合には極めて大きな耐剥離力が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の対象は、下記(a)〜(d)の工程を含むフルオロポリマーへの不飽和モノマーのグラフト方法にある:
(a) フルオロポリマーを不飽和モノマーと溶融混合し、
(b) (a)で得られた混合物をフィルム、シート、顆粒または粉末の形にし、
(c) (b)段階で得られた生成物に空気の非存在下で光子(γ)または電子(β)を線量1〜15Mradで照射し、
(d) 必要な場合にはさらに、(c)で得られた生成物をフルオロポリマーにグラフトしていない不飽和モノマーの全部または一部を除去する処理する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記の方法で得られたグラフト化フルオロポリマーはそのまま用いるか、グラフトされていない同じフルオロポリマーまたは別のフルオロポリマーととの混合物あるいはアクリルポリマー等の別のポリマーとの混合物にして用いることができる。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型衝撃改質剤が挙げられる。
【0012】
本発明の他の対象は、上記のグラフト化フルオロポリマーからなる少なくとも1つの層と、別の材料からなる少なくとも1つの層とを有する構造物にある。
本発明のさらに他の対象は、遮断効果を得る目的での上記構造物の使用にある。この構造物は多くの流体、特にガソリンおよび空調用の流体に対して優れた遮断性を有する。
【0013】
構造物はボトル、タンク、コンテナ、パイプ、ホース、その他任意の容器に成形することができ、また、包装材料を作るためのフィルムに加工することもできる。
非極性流体に対して不透過性であるフルオロポリマーと極性流体に対して不透過性であるポリオレフィンとを組み合わせて用いることによってM15(イソオクタン42.5容積%、トルエン42.5容積%、メタノール15容積%)やTF1(トルエン45容積%、イソオクタン45容積%、エタノール10容積%)のような液体を含むガソリンを極めて効果的に遮断でき、有利である。
【0014】
本発明のさらに他の対象は、上記フルオロポリマーを用いて基材を保護した構造物にある。
この構造物ではグラフト化フルオロポリマーを単独または混合物として用いることができる。
【0015】
本発明のさらに他の対象は塊状グラフト化フルオロポリマー、すなわち、グラフトされていない同じフルオロポリマーまたは別のフルオロポリマー、あるいは、アクリルポリマー等の別のポリマーとの混合物として用いる塊状グラフト化フルオロポリマーにある。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型の衝撃改質剤が挙げられる。
【0016】
フルオロポリマーとは鎖中に重合を開始できるビニル基を含み、このビニル基に直接結合した少なくとも一つのフッ素原子、フルオロアルキル基またはフルオロアルコキシ基を有する化合物の中から選択される少なくとも一種のモノマーを有する任意のポリマーを意味する。
【0017】
このモノマーの例としてはフッ化ビニル;フッ化ビニリデン(VDF);トリフルオロエチレン(VF3);クロロトリフルオロエチレン(CTFE);1,2-ジフルオロエチレン;テトラフルオロエチレン(TFE);ヘキサフルオロプロピレン(HFP);ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル(PMVE)、ペルフルオロ(エチルビニル)エーテル(PEVE)およびペルフルオロ(プロピルビニル)エーテル(PPVE)等のペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル;ペルフルオロ(1,3-ジオキソール);ペルフルオロ(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソール)(PDD);式 CF2=CFOCF2CF (CF3)OCF2CFX(ここでXはSO2F、CO2H、CH2OH、CH2OCNまたはCH2OPO3H)の化合物;式 CF2=CFOCF2CF2SO2F)の化合物;式 F(CF2)nCH2OCF=CF2(ここでnは1、2、3、4または5)の化合物;式R1CH2OCF=CF2(ここでR1は水素またはF(CF2)zであり、zは1、2、3または4)の化合物;式 R3OCF=CH2(ここでR3はF(CF2)Z-であり、zは1、2、3または4)の化合物;ペルフルオロブチルエチレン(PFBE);3,3,3-トリフルオロプロペンおよび2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロ-1-プロペンを挙げることができる。
【0018】
フルオロポリマーはホモポリマーでもコポリマーでもよく、エチレン等の非フルオロモノマーを含んでいてもよい。
【0019】
フルオロポリマーは下記の中から選択するのが有利である:
1) フッ化ビニリデン(VDF)のホモポリマーと、好ましくは少なくとも50重量%のVDFを含むそのコポリマー。コモノマーはクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロエチレン(VF3)およびテトラフルオロエチレン(TFE)から選択される。
2) トリフルオロエチレン(VF3)のホモポリマーおよびコポリマー、
3) クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)および/またはエチレン(必要に応じてVDFおよび/またはVF3をさらに含むことができる)の残基を結合したコポリマー、特にターポリマー。
エチレン/テトラフルオロエチレン(ETFE)コポリマーも挙げられる。
【0020】
フルオロポリマーはポリ(フッ化ビニリデン)(PVDF)のホモポリマーまたはコポリマーであるのが好ましい。このPVDFは少なくとも50重量%、好ましくは少なくとも75重量%、さらに好ましくは少なくとも85重量%のVDFを含むのが好ましい。コモノマーはHFPであるのが有利である。
このPVDFの粘度は100Pa.s〜2000Pa.sの範囲であるが有利である。粘度は細管レオメタ−を用いて100s-1の剪断速度で230℃で測定する。このPVDFは押出し成形および射出成形に特に適している。細管レオメターを用いて100s-1の剪断速度で230℃で測定したPVDFの粘度は300Pa.s〜1200Pa.sの範囲であるが好ましい。
カイナー(Kynar)710または720(登録商標)の名称で市販のPVDFが適している。
【0021】
不飽和グラフトモノマーの例としては、カルボン酸とその誘導体、酸塩化物、イソシアネート、オキサゾリン、エポキシド、アミンまたはヒドロキシドが挙げられる。不飽和カルボン酸は2〜20個の炭素原子を含むもので、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸が挙げられる。これらの酸の官能性誘導体には例えば不飽和カルボン酸の無水物、エステル誘導体、アミド誘導体、イミド誘導体および金属塩(アルカリ金属塩等)がある。ウンデシレン酸も挙げられる。
【0022】
特に好ましいグラフトモノマーは4〜10個の炭素原子を有する不飽和ジカルボン酸とその誘導体、特にその無水物である。
これらのグラフトモノマーは例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アリル琥珀酸、4-シクロヘキシ-1,2-ジカルボン酸、4-メチル-4-シクロヘキシ-1,2-ジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]へプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸、x-メチルビシクロ[2,2,1]へプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アリル琥珀酸、4-シクロヘキシン-1,2-ジカルボン酸、4-メチレン-4-シクロヘキシン-1,2-ジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]へプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸およびx-メチルビシクロ[2,2,1]へプト-5-エン-2,2-ジカルボン酸から成る。
【0023】
グラフトモノマーの他の例としては下記のものが挙げられる:不飽和カルボン酸のC1-C8アルキルエステルまたはグリシジルエステル誘導体、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチル、イソコン酸モノメチルおよびイソコン酸ジエチル;不飽和カルボン酸のアミド誘導体、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸のモノアミド、マレイン酸のジアミド、マレイン酸のN-モノエチルアミド、マレイン酸のN,N-ジエチルアミド、マレイン酸のN-モノブチルアミド、マレイン酸のN,N-ジブチルアミド、フマル酸のモノアミド、フマル酸のジアミド、フマル酸のN-モノエチルアミド、フマル酸のN,N-ジエチルアミド、フマル酸のN-モノブチルアミド、フマル酸のN,N-ジブチルアミド;不飽和カルボン酸のイミド誘導体、例えば、マレイミド、N-ブチルマレイミドおよびN-フェニルマレイミド;および、不飽和カルボン酸の金属塩、例えばアクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウムおよびメタクリル酸カリウム。
無水マレイン酸を用いるのが有利である。
【0024】
段階(a)は熱可塑性樹脂工業で使用される押出機または混練機等の任意の混合装置で実施する。
フルオロポリマーと不飽和モノマーとの比率は、0.1〜10重量%の不飽和モノマーに対してフルオロポリマーの重量比率が90〜99.9重量%であるのが有利である。0.1〜5重量%の不飽和モノマーに対してフルオロポリマーの重量比率が95〜99.9重量%であるのがさらに好ましい。
段階(a)後のフルオロポリマー/不飽和モノマー混合物では、段階(a)の初めに導入した不飽和モノマーの約10〜50%が失われるということがわかっている。この比率は不飽和モノマーの揮発性および種類に依存する。実際にはモノマーは押出機または混練機中で脱気され、ベント回路で回収される。
【0025】
段階(c)では、段階(b)の後に回収された生成物をポリエチレン袋に包装し、空気を抜き、袋を閉じるのが好ましい。照射方法としては電子照射(一般にβ照射とよばれる)と光子照射(一般にγ照射とよばれる)とを用いることができる。線量は2〜6 Mrad、好ましくは3〜5 Mradであるのが有利である。
段階(d)ではグラフトされていないモノマーを任意の手段で除去することができる。段階(c)の初めに存在するモノマーに対するグラフト化されたモノマーの比率は50〜100%である。フルオロポリマーおよびグラフト化官能基に対して不活性な溶媒で洗浄することができる。例えば、無水マレイン酸を用いてグラフトしたときには洗浄にクロロベンゼンを用いることができる。あるいは、段階(c)で回収された生成物を単に真空脱気することもできる。
【0026】
本発明のさらに他の対象は構造物にある。本発明構造物の例としては下記の層を有する積層構造物が挙げられる。すなわち、本発明に従ってグラフトされたフルオロポリマーからなり、輸送または貯蔵される液体と接触する内層と、この内層に直接接着されたポリオレフィンの外層か、ポリオレフィン層とポリアミドの外層とをこの順番で有する構造物を挙げることができる。ポリオレフィンの層とポリアミドの外層との間にバインダーを配置することができる。この構造物は自動車のガソリンタンクで有用である。変形例の構造物では、グラフト化フルオロポリマー層の側にPVDF(またはETFE)の層が配置される。すなわち、この構造物はフルオロポリマーの層、好ましくはPVDF(またはETFE)の層と、本発明によるグラフト化フルオロポリマーの層と、この層に直接接着されたポリオレフィンの外層またはポリオレフィンの層とポリアミドの外層をこの順番で有する。グラフト化フルオロポリマーの層はPVDF(またはETFE)の層とポリオレフィンの層との間のバインダー層である。別の変形例ではグラフト化フルオロポリマーの層をグラフトされていない同じフルオロポリマーとの混合物か、別のフルオロポリマーとの混合物か、アクリルポリマーのような別のポリマーとの混合物にすることができる。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型の衝撃改質剤が挙げられる。
【0027】
上記構造物では、グラフト化フルオロポリマー層とポリオレフィン層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有する官能性ポリオレフィンの層を配置することができる。例えば、フルオロポリマーに無水マレイン酸をグラフトした場合には、この官能性ポリオレフィン層をエチレンとグリシジルメタクリレートと(必要な場合にはさらにアルキルアクリレートと)のコポリマーにすることができ、場合によってはさらにポリエチレンとの混合物にすることもできる。
【0028】
上記構造物で輸送または貯蔵される液体と接触する内層はカーボンブラック、カーボンナノチューブまたは静電荷が蓄積しないようにするために内層を導電性にするその他の任意の添加物を含むことができる。
【0029】
本発明の構造物の別の実施例としては下記の層を下記の順番で有する構造物が挙げられる:すなわち、2層のポリオレフィン層の間に本発明によるグラフトしたフルオロポリマーからなる層が配置された構造物。この構造物は自動車のガソリンタンクで有用である。
この構造物では、グラフト化フルオロポリマー層と一方または両方のポリオレフィン層との間に、フルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有する官能性ポリオレフィンの層を配置することができる。例えば、フルオロポリマーに無水マレイン酸をグラフトした場合には、上記の官能性ポリオレフィン層をエチレンとグリシジルメタクリレートと(必要な場合にはさらにアルキルアクリレートと)のコポリマーにし、場合によってはポリエチレンとの混合物にする。別の変形例ではグラフト化フルオロポリマー層をグラフトされていない同じフルオロポリマーとの混合物にするか、別のフルオロポリマーとの混合物にするか、あるいは、アクリルポリマーのような別のポリマーとの混合物にする。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型の衝撃改質剤が挙げられる。
【0030】
本発明の構造物のさらに他の例としては下記の層を下記の順番で有する構造物が挙げられる:すなわち、グラフト化フルオロポリマーからなる輸送または貯蔵される液体と接触する内層と、この層に直接接着したポリオレフィンの外層とからなる構造物。この構造物は自動車の燃料パイプまたはホースに有用である。この構造物の変形例ではグラフト化フルオロポリマーの側にフルオロポリマー、好ましくはPVDF(ETFE)の層を有する構造物、すなわち、フルオロポリマーの層、好ましくはPVDF(またはETFE)の層と、本発明によるグラフト化フルオロポリマーの層と、この層に直接接着されたポリアミドの外層とをこの順番で有する構造物が挙げられる。グラフト化フルオロポリマーの層はPVDF(またはETFE)の層とポリアミド層との間のバインダー層である。別の変形例ではグラフト化フルオロポリマーの層はグラフトされていない同じフルオロポリマーとの混合物か、別のフルオロポリマーとの混合物か、アクリルポリマーのような別のポリマーとの混合物にすることができる。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型の衝撃改質剤が挙げられる。
【0031】
本発明の構造物の別の実施例では、2つのポリアミド層の間に本発明のグラフト化フルオロポリマーからなる層を配置する。この構造物はガソリンホースに有用である。好ましい実施例ではグラフト化フルオロポリマーの層はグラフトされていない同じフルオロポリマーとの混合物か、別のフルオロポリマーとの混合物か、アクリルポリマーのような別のポリマーとの混合物である。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型の衝撃改質剤が挙げられる。
【0032】
上記構造物では、グラフト化フルオロポリマー層とポリアミド層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有する官能性ポリマーの層を配置することができる。この官能性ポリマーはポリアミドと相溶性があるものである。
上記構造物では、輸送または貯蔵される液体と接触する内層がカーボンブラック、カーボンナノチューブまたは静電荷が蓄積しないようにするために内層を導電性にするその他の任意の添加物を含むことができる。
【0033】
本発明構造物の別の例としては下記の層を下記の順番で有する構造物が挙げられる:すなわち、本発明のグラフト化フルオロポリマーからなる外層と、この層に直接接着される基材の層とからなる構造物。この場合にはグラフト化フルオロポリマー層は基材を保護する層として用いられる。基材は自動車の車体部品または建築用部材にすることができる。この変形例ではグラフト化フルオロポリマーの側にフルオロポリマー、好ましくはPVDFの層を配置することができる。すなわち、この構造物はフルオロポリマー、好ましくはPVDFの層と、本発明によるグラフト化フルオロポリマーの層と、この層に直接接着された基材の層とをこの順番で有する。グラフト化フルオロポリマーの層はPVDF層と基材の層との間のバインダー層である。別の変形例では、グラフト化フルオロポリマー層をグラフトされていない同じフルオロポリマーとの混合物か、別のフルオロポリマーとの混合物か、アクリルポリマーのような別のポリマーとの混合物にすることができる。アクリルポリマーの例としてはPMMAおよびコア/シェル型の衝撃改質剤が挙げられる。
【0034】
この構造物ではグラフト化フルオロポリマー層と基材の層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有する官能性ポリマーの層を配置することができる。この官能性ポリマーは基材と相溶性があるものである。
基材を保護するための層として用いられるグラフト化フルオロポリマーまたはPVDFはUV安定剤および/または放射線吸収充填剤を含むことができる。
本発明の構造物は標準的な技術、例えば押出し成形、共押出し成形、共押出ブロー成形、被覆法、押出し被覆法によって製造できる。
本発明のさらに他の対象は塊状でグラフト化したフルオロポリマーにある。
【実施例】
【0035】
実施例では下記のフルオロポリマーを使用した:
カイナー(KYNAR、登録商標)720:アトフィナ社から市販のPVDFのホモポリマー。MVI(メルトボリュームインデックス):10cm3/10分(230℃/5kg)
実施例1(本発明)
【0036】
2重量%の無水マレイン酸を含むアトフィナ社のカイナー(KYNAR、登録商標)720の混合物を調製した。この混合物は二軸スクリュー押出機を用いて230℃、150回転/分、押出量10kg/時で調製した。押出後の生成物中には1.8%の無水マレイン酸が残留していた。残りの無水マレイン酸は押出段階で失われた。こうして調製された生成物をアルミニウムの袋に入れ、密封した。
次に、袋に3Mradの放射線を照射した。溶解/沈殿後に求めたグラフト化度は40%であった。次に、無水マレイン酸がグラフトしたPVDF(MA-g-PVDF)を130℃で減圧下に一晩放置して残留無水マレイン酸と照射中に遊離したフッ化水素酸とを除去した。
【0037】
下記の3層構造物を220℃、1バールで圧縮成形で製造した:すなわち、上記のMA-g-PVDFの層A(厚さ500μm)と、この層Aに接着された(i) 50重量%のロタデル(Lotader、登録商標)8840すなわち190℃/2.16kgのMFIが5g/10分のエチレン/グリシジルメタクリレートコポリマー(92重量%のエチレンと8重量%のグリシジルメタクリレートとからなる)と、(ii) 50%のスタミレックス(Stamylex、登録商標)1016 F ポリエチレン(190℃/2.16kgのMFIが1.1g/10分のLLDPE)との混合物の層B(厚さ100μm)と、この層Bに接着されたMS201N高密度PE(密度0.950、190℃/2.16kgのMFI 8g/10分)からなる層C(厚さ500μm)の3層構造物。
t=0では、A/B界面で測定した接着強度が30N/cmで、B/C界面は剥離できなかった。この構造物を60℃のM15燃料中に浸漬した。15日後でも構造物に剥離は見られず、A/B界面で測定した接着強度は15N/cmであった。A/B/C構造物を60℃で1週間、減圧乾燥した後のAとBとの間で測定したの剥離力は30N/cmであった。
実施例2(比較例)
【0038】
2重量%の無水マレイン酸を含むアトフィナ社のカイナー(KYNAR)720の混合物を調製した。この混合物は二軸スクリュー押出機を用いて230℃、150回転/分、押出量10kg/時で調製した。押出後の生成物中には1.8%の無水マレイン酸が残留した。残りの無水マレイン酸は押出段階で失われた。こうして調製された生成物をアルミニウムの袋に入れて密封した。
下記の3層構造物を220℃、1バールで圧縮成形で製造した:すなわち、上記のMA+PVDFの層A(厚さ500μm)と、この層Aに接着された(i) 50重量%のロタデル(Lotader、登録商標) 8840すなわち190℃/2.16kgのMFIが5g/10分であるエチレン/グリシジルメタクリレートコポリマー(92重量%のエチレンと8重量%のグリシジルメタクリレートとからなる)と、(ii) 50重重%のスタミレックス(Stamylex、登録商標)1016 F ポリエチレン(190℃/2.16kgのMFIが1.1g/10分のLLDPE)との混合物の層B(厚さ100μm)と、この層Bに接着されたMS201N高密度PEからなる層C(厚さ500μm)とからなる3層構造物。
t=0では、A/B界面で測定した接着強さが1N/cmで、B/C界面は剥離できなかった。この構造物を60℃のM15燃料に浸漬した。この構造物では15日後にA/B界面に剥離がみられた。
実施例3(本発明)
【0039】
0.5重量%の無水マレイン酸を含むアトフィナ社のカイナー(KYNAR)720のPVDF混合物を調製した。この混合物は二軸スクリュー押出機を用いて230℃、150回転/分、押出量10kg/時で調製した。押出後、生成物中に0.45%の無水マレイン酸が残留した。残りの無水マレイン酸は押出段階で失われた。
こうして調製された生成物をアルミニウムの袋に入れて密封した。次に、袋に3Mradの放射線を照射した。溶解/沈殿後に求めたグラフト化度は50%であった。
得られたMA-g-PVDFを130℃で減圧下に一晩放置し、残留無水マレイン酸および照射中に遊離したフッ化水素酸を除去した。
上記のMA-g-PVDF層A(厚さ500μm)と、この層Aに接着された(i) 50重量%のロタデル(Lotader、登録商標)8840すなわち190℃/2.16kgのMFIが5g/10分のエチレン/グリシジルメタクリレートコポリマー(92重量%のエチレンと8重量%のグリシジルメタクリレートとからなる)と(ii) 50%のスタミレックス(Stamylex、登録商標)1016 F ポリエチレンとの混合物の層B(厚さ100μm)と、この層Bに接着されたMS201N高密度PEからなる層C(厚さ500μm)とからなる3層構造物を220℃、1バールで圧縮成形で製造した。
t=0ではA/B界面で測定した接着強度が25N/cmで、B/C界面は剥離できなかった。この構造物を60℃のM15燃料中に浸漬した。15日後、構造物に剥離は見られず、A/B界面で測定した接着強度は14N/cmであった。A/B/C構造物を60℃で1週間、減圧乾燥した後に測定したAとBとの間の剥離力は25N/cmであった。
実施例4(本発明)
【0040】
2重量%の無水マレイン酸を含むアトフィナ社のカイナー(KYNAR)720のPVDFの混合物を調製した。この混合物は二軸スクリュー押出機を用いて230℃、150回転/分、押出量10kg/時で調製した。押出し後、生成物中に1.8%の無水マレイン酸が残留した。残りの無水マレイン酸は押出段階で失われた。こうして調製された生成物をアルミニウムの袋に入れて密封した。
次に、袋に3Mradの放射線を照射した。溶解/沈殿後に求めたグラフト化度は40%であった。
次に、得られたMA-g-PVDFポリマーをベント式押出機で押出してグラフトされていない化学種を蒸発させた。
上記のMA-g-PVDFの層A(厚さ500μm)と、この層Aに接着された(i) 50重量%のロタデル(Lotader、登録商標)8840すなわち190℃/2.16kgのMFIが5g/10分のエチレン/グリシジルメタクリレートコポリマー(92重量%のエチレンと8重量%のグリシジルメタクリレートとからなる)と、(ii) 50%のスタミレックス(Stamylex、登録商標)1016 F ポリエチレンとの混合物の層B(厚さ100μm)と、この層Bに接着されたMS201N高密度PEからなる層C(厚さ500μm)とからなる3層構造物を220℃、1バールで圧縮成形で製造した。
t=0ではA/B界面で測定した接着強度が30N/cmで、B/C界面は剥離できなかった。この構造物を60℃のM15燃料中に浸漬した。15日後、構造物に剥離は見られず、A/B界面で測定した接着強度は15N/cmであった。A/B/C構造物を60℃で1週間、減圧乾燥した後に測定したAとBとの間の剥離力は30N/cmであった。
実施例5(比較例)
【0041】
カイナー(Kynar)720のPVDF(2000g)と無水マレイン酸(20g)との粉末混合物を調製した。この混合はタンブラーで10分間行った。混合物を密封した袋に入れ、袋から空気をできるだけ抜いて閉じた。袋から空気や埃が逃げないように袋の密封を確認した。
袋に6Mrad(10 MeVβ)でβ照射した。
粉末を130℃で一晩加熱した後に赤外分析した。グラフト化は検出限界以下の<0.05%であった。無水マレイン酸はPVDF粉末の最外表面にグラフトされていなかった。
実施例6(本発明)
【0042】
0.5重量%の無水マレイン酸を含むアトフィナ社のカイナー(KYNAR)720のPVDF混合物を調製した。この混合物は二軸スクリュー押出機を用いて230℃、150回転/分、押出量10kg/時で調製した。押出後、生成物中に0.45%の無水マレイン酸が残留した。残りの無水マレイン酸は押出段階で失われた。こうして調製された生成物をアルミニウムの袋に入れて密封した。
次に、袋に3Mradの放射線を照射した。溶解/沈殿後に求めたグラフト化度は50%であった。
次に、得られたMA-g-PVDF生成物を130℃で減圧下に一晩置き、残留無水マレイン酸および照射中に遊離したフッ化水素酸を除去した。
上記のMA-g-PVDFからなる層A(厚さ200μm)と、(i) 50重量%のロタデル(Lotader、登録商標)8840すなわち190℃/2.16kgのMFIが5g/10分のエチレン/グリシジルメタクリレートコポリマー(92重量%のエチレンと8重量%のグリシジルメタクリレートとからなる)と、(ii) 50%のスタミレックス(Stamylex、登録商標)1016 F ポリエチレンとの混合物の層B(厚さ100μm)と、MS201N高密度PEからなる層C(厚さ1000μm)とを有するC/B/A/B/C構造の5層構造物を220℃、1バールで圧縮成形で製造した。
t=0ではA/B界面で測定した接着強度が70N/cmで、B/C界面は剥離できなかった。この構造物を60℃のM15燃料中に浸漬した。22日後、構造物に剥離は見られず、A/B界面で測定した接着強度は20N/cmであった。C/B/A/B/C構造物を60℃で1週間、減圧乾燥した後に測定したAとBとの間の剥離力は70N/cmであった。
実施例7(本発明)
【0043】
2重量%の無水マレイン酸を含むアトフィナ社のカイナ(KYNAR)720のPVDF混合物を調製した。この混合物は二軸スクリュー押出機を用いて230℃、150回転/分、押出量10kg/時で調製した。押出後、生成物中に1.8%の無水マレイン酸が残留した。残りの無水マレイン酸は押出段階で失われた。こうして調製された生成物をアルミニウムの袋に入れて密封した。
次に、袋に3Mradの放射線を照射した。溶解/沈殿後に求めたグラフト化度は40%であった。
得られたMA-g-PVDFポリマーをベント押出機で押出し、グラフトされていない化学種を蒸発させた。
上記のMA-g-PVDFの層A(厚さ150μm)と、この層Aに接着された(i) 50重量%のロタデル(Lotader、登録商標)8840すなわち190℃/2.16kgのMFIが5g/10分のエチレン/グリシジルメタクリレートコポリマー(92重量%のエチレンと8重量%のグリシジルメタクリレートとからなる)と、(ii) 50%のスタミレックス(Stamylex、登録商標)1016 F ポリエチレンとの混合物の層B(厚さ50μm)と、この層Bに接着された2040 ML55高密度PEからなる層C(厚さ800μm)とからなる3層構造物を押出した。
t=0ではA/B界面で測定した接着強度が30N/cmで、B/C界面は剥離できなかった。この構造物を60℃のM15燃料中に浸漬した。15日後、構造物に剥離は見られず、A/B界面で測定した接着強度は15N/cmであった。A/B/C構造物を60℃で1週間、減圧乾燥した後に測定したAとBとの間の剥離力は30N/cmであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(a)〜(d)の段階を特徴とするフルオロポリマーへの不飽和モノマーのグラフト方法:
(a) フルオロポリマーを不飽和モノマーと溶融混合し、
(b) (a)で得られた混合物をフィルム、シート、顆粒または粉末の形にし、
(c) (b)段階で得られた生成物に空気の非存在下で光子(γ)または電子(β)を線量1〜15Mradで照射し、
(d) 必要な場合にはさらに、(c)で得られた生成物をフルオロポリマーにグラフトしていない不飽和モノマーの全部または一部を除去する処理する。
【請求項2】
フルオロポリマーがPVDFである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
PVDFが少なくとも85重量%のVDFを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
不飽和モノマーが無水マレイン酸である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
重量比率が90〜99.9重量%のフルオロポリマーに対して0.1〜10重量%の不飽和モノマーである請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
重量比率が95〜99.9重量%のフルオロポリマーに対して0.1〜5重量%の不飽和モノマーである請求項5に記載の方法。
【請求項7】
照射線量が2〜6 Mradである請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法で作られたグラフト化フルオロポリマーからなる少なくとも1つの層と、別の材料からなる少なくとも1つの層とを有する構造物。
【請求項9】
請求項8に記載の構造物を用いて作られたボトル、タンク、コンテナ、パイプ、容器、フィルムおよび包装材料。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法で作られたグラフト化フルオロポリマーからなる輸送または貯蔵される液体と接触する内層と、この層に直接接着されたポリオレフィンの外層とを有する構造物。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法で作られたグラフト化フルオロポリマーからなる、輸送または貯蔵される液体と接触する内層と、この層に直接接着されたポリオレフィン層と、ポリアミドの外層とを有する構造物。
【請求項12】
グラフト化フルオロポリマーの上記の層の側にPVDF(またはETFE)の層を有する請求項10または11に記載の構造物。
【請求項13】
グラフト化フルオロポリマー層とポリオレフィン層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有する官能性ポリマーの層が配置されている請求項10または11に記載の構造物。
【請求項14】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法で作られたグラフト化フルオロポリマーからなる層を2枚のポリオレフィン層の間に有する構造物。
【請求項15】
グラフト化フルオロポリマー層と一方または両方のポリオレフィン層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有する官能性ポリオレフィンの層が配置されている請求項14に記載の構造物。
【請求項16】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法で作られたグラフト化フルオロポリマーからなる輸送または貯蔵される液体と接触する内層と、この層に直接接着したポリアミドの外層とを有する構造物。
【請求項17】
グラフト化フルオロポリマーの層の側にPVDF(またはETFE)層を有する請求項16に記載の構造物。
【請求項18】
グラフト化フルオロポリマー層が2枚のポリアミドの層の間にある請求項16に記載の構造物。
【請求項19】
グラフト化フルオロポリマー層とポリアミド層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有し且つポリアミドと相溶性のある官能性ポリマーの層が配置されている請求項16〜18のいずれか一項に記載の構造物。
【請求項20】
輸送または貯蔵される液体と接触する内層がカーボンブラック、カーボンナノチューブまたは内層を導電性にして静電荷が蓄積しないようにするその他の任意の添加物を含む請求項10〜19のいずれか一項に記載の構造物。
【請求項21】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法で作られたグラフト化フルオロポリマーの外層と、この層に直接接着された基材の層とを有する構造物。
【請求項22】
グラフト化フルオロポリマー層の側にPVDFの層を有する請求項21に記載の構造物。
【請求項23】
グラフト化フルオロポリマー層と基材の層との間にフルオロポリマーにグラフトされた官能基と反応可能な官能基を有し且つ基材と相溶性にある官能性ポリマーの層が配置されている請求項21または22に記載の構造物。
【請求項24】
グラフト化フルオロポリマー層が、グラフトされていない同じフルオロポリマーまたは別のフルオロポリマーとの混合物またはアクリルポリマーのような他のポリマーとの混合物である請求項10〜23のいずれか一項に記載の構造物。
【請求項25】
塊状グラフト化フルオロポリマー。
【請求項26】
フルオロポリマーがPVDFである請求項25に記載のポリマー。
【請求項27】
PVDFが少なくとも85重量%のVDFを含む請求項25に記載のポリマー。
【請求項28】
飽和モノマーが無水マレイン酸である請求項25〜27のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項29】
比率が0.1〜10重量%の不飽和モノマーに対して90〜99.9重量%のフルオロポリマーである請求項25〜28のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項30】
比率が0.1〜5重量%の不飽和モノマーに対して95〜99.9重量%のフルオロポリマーである請求項29に記載のポリマー。

【公開番号】特開2008−239998(P2008−239998A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−151570(P2008−151570)
【出願日】平成20年6月10日(2008.6.10)
【分割の表示】特願2004−168586(P2004−168586)の分割
【原出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【出願人】(505005522)アルケマ フランス (335)
【Fターム(参考)】