説明

フレキシブルコンテナ、およびその形成方法

【課題】フレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできるようにする。
【解決手段】フレキシブルコンテナのコンテナ本体4が、胴部筒体9の上、下端部口を閉じると共に軸心3上に開口10,11を有する上、下端部膜12,13と、上、下端部膜12,13から軸方向の外方に突出する上、下突出筒体14,15とを有する。外カバー体5が、コンテナ本体4の胴部筒体9に外嵌される他の胴部筒体21と、他の胴部筒体21の上、下端部口を閉じてコンテナ本体4の上、下端部膜12,13に重ねられる他の上、下端部膜24,25とを有する。軸心3上で外カバー体5の他の下端部膜25に他の開口23を形成し、他の開口23を通してコンテナ本体4の下突出筒体15を全体的に外カバー体5の外方に突出させる。コンテナ本体4の下端部膜13と、外カバー体5の他の下端部膜25における他の開口23の開口縁部とを互いに結合Aする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その内部に粉粒体など被収容物を収容可能とするコンテナ本体と、このコンテナ本体に外嵌してこのコンテナ本体を補強する外カバー体とを備えたフレキシブルコンテナ、およびその形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記フレキシブルコンテナには、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、フレキシブルコンテナは、二重袋式とされ、軸心が縦方向に延び、その内部に被収容物を収容可能とする外袋と、この外袋の内側に、上記被収容物を収容してこの被収容物内への異物の侵入を防止するために設けられる内袋とを備えている。
【0003】
ここで、上記外袋は、上記内袋と、この内袋に収容された被収容物からの荷重とを強固に支持するための強度部材であって、一般に、基材として強度の大きい合成繊維と、この合成繊維の外面に施されるポリプロピレン(PP)などの熱可塑性の樹脂コーティング材とを備えている。
【0004】
一方、上記内袋は、上記被収容物を収容してその品質を良好に維持するためのものである。また、上記内袋は、上記外袋のほつれなどにより生じた繊維屑のような異物が上記内袋に収容される被収容物に混入しないようにするための保護部材としても働く。この観点から、上記内袋は、一般に、樹脂フィルム製とされ、その材質は、上記外袋のコーティング材と同じ、もしくは、ポリエチレン(PE)とされる。
【0005】
上記内袋は、その軸方向の中途部を構成する胴部筒体と、この胴部筒体の上、下端部口を閉じると共に上記軸心上に開口を有する上、下端部膜と、これら上、下端部膜から上記軸方向の外方に突出し、上記各開口を通して上記胴部筒体内を外部に連通させる上、下突出筒体とを有している。一方、上記外袋は、上記内袋と同構成であって、他の胴部筒体、他の開口を有する他の上、下端部膜、および他の上、下突出筒体を有している。そして、上記した内、外袋の各下突出筒体による組み合せ筒体は二重筒体とされ、上記各下突出筒体の各下端部は互いに結合されて、これら各下端部間の隙間が閉じられている。
【0006】
そして、上記フレキシブルコンテナは、一般に、次のように使用される。
【0007】
即ち、まず、上記各下突出筒体による組み合せ筒体を絞り具により絞ることによって、上記内、外袋の各下突出筒体による組み合せ筒体内の排出口を閉じると共に、上記フレキシブルコンテナを吊り下げ状態にする。次に、上記内袋の上突出筒体内の注入口を通して上記内袋の内部に被収容物を注入して収容させる。その後、上記注入口を閉じれば、上記フレキシブルコンテナへの被収容物の収容が終了する。
【0008】
次に、上記フレキシブルコンテナの吊り下げ状態を解除し、一旦、倉庫等の床面上に安定した縦向き姿勢で自立させるなどした後、車両などにより上記フレキシブルコンテナをこれに収容した被収容物と共に所望位置にまで輸送し、ここで、再び、上記フレキシブルコンテナを吊り下げ状態にする。次に、上記絞り具を緩めて、上記組み合せ筒体内の排出口を開ければ、この排出口を通し、上記所望位置に対し上記内袋の内部から被収容物が排出される。
【0009】
ここで、仮に、上記外袋のほつれにより生じた繊維屑や、フレキシブルコンテナの外部からの塵埃などの異物が上記内、外袋の間の隙間に入り込んだとする。この場合、前記したように、内、外袋の各下突出筒体の各下端部は互いに結合されることにより、これら各下端部間の隙間は閉じられている。このため、上記したように内袋の内部から被収容物が排出されるとき、上記内、外袋の間に入り込んでいた異物が上記隙間を通しフレキシブルコンテナの下方に落下して、上記被収容物に混入するという不都合の発生は防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−22736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、上記従来のフレキシブルコンテナにおける上記内、外袋の各下突出筒体による組み合せ筒体は二重筒体であり、しかも、これら各下突出筒体の各下端部は互いに結合されている。このため、上記組み合せ筒体の剛性は大きくなりがちである。
【0012】
よって、前記したように、内、外袋の各下突出筒体による組み合せ筒体内の排出口を閉じようとしてこの組み合せ筒体を絞り具により絞るとき、上記したように組み合せ筒体の剛性が大きいことから、上記絞り作業に対し上記組み合せ筒体側から大きい反力が与えられがちとなって、上記絞り作業が煩雑となり、つまり、フレキシブルコンテナの取り扱いが煩雑になるおそれがある。
【0013】
また、上記したように、組み合せ筒体の剛性が大きいことから、これを十分にコンパクトに折り畳むことは困難になりがちである。このため、上記内袋に被収容物を収容してフレキシブルコンテナを倉庫等の床面上に縦向き姿勢で自立させる場合、フレキシブルコンテナの下面側を構成してコンパクトにはし難い上記組み合せ筒体の存在により、フレキシブルコンテナは傾動しがちとなる。よって、上記フレキシブルコンテナを安定した縦向き姿勢で自立させることは困難になるおそれがあり、この点でも、このフレキシブルコンテナの取り扱いが煩雑になるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、フレキシブルコンテナが、被収容物を収容するコンテナ本体と、上記コンテナ本体を保護するための外カバー体とを備える場合であって、上記コンテナ本体と外カバー体との間の隙間に入り込んだ異物がこのフレキシブルコンテナの下方に自由には落下しないようにした場合でも、このフレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできるようにすることである。
【0015】
請求項1の発明は、図1〜4に例示するように、軸心3が縦方向に延び、その内部に被収容物2を収容可能とするコンテナ本体4と、このコンテナ本体4に外嵌してこのコンテナ本体4を補強する外カバー体5とを備え、上記コンテナ本体4が、その軸方向の中途部を構成する胴部筒体9と、この胴部筒体9の上、下端部口を閉じると共に上記軸心3上に開口10,11を有する上、下端部膜12,13と、これら上、下端部膜12,13から上記軸方向の外方に突出し、上記各開口10,11を通して上記胴部筒体9内を外部に連通させる上、下突出筒体14,15とを有し、上記外カバー体5が、上記コンテナ本体4の胴部筒体9に外嵌される他の胴部筒体21と、この他の胴部筒体21の上、下端部口を閉じて上記コンテナ本体4の上、下端部膜12,13に重ねられる他の上、下端部膜24,25とを有したフレキシブルコンテナにおいて、
上記軸心3上で上記外カバー体5の他の下端部膜25に他の開口23を形成し、この他の開口23を通して上記コンテナ本体4の下突出筒体15を全体的に上記外カバー体5の外方に突出させ、上記コンテナ本体4の下端部膜13と、上記外カバー体5の他の下端部膜25における上記他の開口23の開口縁部とを互いに結合Aしたことを特徴とするフレキシブルコンテナである。
【0016】
請求項2の発明は、図1〜4に例示するように、上記軸心3上で上記外カバー体5の他の上端部膜24に他の開口22を形成し、この他の開口22を通して上記コンテナ本体4の上突出筒体14を全体的に上記外カバー体5の外方に突出させ、上記コンテナ本体4の上端部膜12と、上記外カバー体5の他の上端部膜24における上記他の開口22の開口縁部とを互いに結合Aしたことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルコンテナである。
【0017】
請求項3の発明は、図5(a)に例示するように、請求項1に記載のフレキシブルコンテナの形成方法であって、
横断面が上記外カバー体5の他の胴部筒体21と同じであり、かつ、この他の胴部筒体21よりも軸方向寸法が大きい筒状膜材45を準備し、
上記筒状膜材45の少なくとも一端部側の軸心3周りの複数箇所を摘むように折り重ね、この折り重ね材46,46同士を結合Bして折り重ね突片47を形成することにより、上記外カバー体5の他の上、下端部膜24,25のうち、少なくともいずれか一方の端部膜24を形成すると共に、上記筒状膜材の一端部側の端縁部により上記一方の端部膜24に上記他の開口22を形成し、
上記筒状膜材45の上記一端部側以外の軸方向の中途部を上記外カバー体5の他の胴部筒体21とすることを特徴とするフレキシブルコンテナの形成方法である。
【0018】
請求項4の発明は、図5(b)に例示するように、上記各折り重ね突片47を上記外カバー体5の一方の端部膜24に重ね合わせて結合Cすることを特徴とする請求項3に記載のフレキシブルコンテナの形成方法である。
【0019】
請求項5の発明は、図5(c)に例示するように、上記折り重ね材46,46の基部同士を結合Bして上記折り重ね突片47を形成し、この折り重ね突片47の突出端側47aを除去することを特徴とする請求項3に記載のフレキシブルコンテナの形成方法である。
【0020】
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
【発明の効果】
【0021】
本発明による効果は、次の如くである。
【0022】
請求項1の発明は、軸心が縦方向に延び、その内部に被収容物を収容可能とするコンテナ本体と、このコンテナ本体に外嵌してこのコンテナ本体を補強する外カバー体とを備え、上記コンテナ本体が、その軸方向の中途部を構成する胴部筒体と、この胴部筒体の上、下端部口を閉じると共に上記軸心上に開口を有する上、下端部膜と、これら上、下端部膜から上記軸方向の外方に突出し、上記各開口を通して上記胴部筒体内を外部に連通させる上、下突出筒体とを有し、上記外カバー体が、上記コンテナ本体の胴部筒体に外嵌される他の胴部筒体と、この他の胴部筒体の上、下端部口を閉じて上記コンテナ本体の上、下端部膜に重ねられる他の上、下端部膜とを有したフレキシブルコンテナにおいて、
上記軸心上で上記外カバー体の他の下端部膜に他の開口を形成し、この他の開口を通して上記コンテナ本体の下突出筒体を全体的に上記外カバー体の外方に突出させ、上記コンテナ本体の下端部膜と、上記外カバー体の他の下端部膜における上記他の開口の開口縁部とを互いに結合している。
【0023】
即ち、上記コンテナ本体の下端部膜と、上記外カバー体の他の下端部膜に形成された他の開口の開口縁部とは互いに結合されていて、上記コンテナ本体と外カバー体との間の隙間の下端部は閉じられている。このため、仮に、上記外カバー体のほつれなどにより生じた繊維屑や、フレキシブルコンテナの外部からの塵埃などの異物が上記コンテナ本体と外カバー体との間の隙間に入り込んだとしても、この隙間を通し、上記異物がフレキシブルコンテナの下方に自由に落下することは防止される。よって、上記コンテナ本体の内部から、このコンテナ本体の下突出筒体内の排出口を通して、その下方に被収容物が排出されるとき、この被収容物に上記異物が混入するという不都合の発生は防止される。
【0024】
一方、上記したように、コンテナ本体の内部に被収容物を収容する場合には、まず、上記コンテナ本体の下突出筒体を絞ってこの下突出筒体内の排出口を閉じるが、上記絞りの対象となるものは前記従来の技術のように二重筒体ではなく上記下突出筒体のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記絞りの作業に対し上記下突出筒体側から大きい反力が与えられることは防止される。よって、上記絞り作業が容易となり、つまり、フレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできる。
【0025】
また、上記したように、フレキシブルコンテナの下面側を構成して上記排出口を形成するものは前記従来の技術のように二重筒体ではなく上記下突出筒体のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記コンテナ本体に被収容物を収容してフレキシブルコンテナを倉庫等の床面上に縦向き姿勢で自立させる場合、上記下突出筒体はコンパクトになるよう容易に屈曲してこの下突出筒体が上記フレキシブルコンテナを傾動させることは防止される。よって、上記フレキシブルコンテナを安定した縦向き姿勢で自立させることが、より確実にできることから、この点でも、フレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできる。
【0026】
請求項2の発明は、上記軸心上で上記外カバー体の他の上端部膜に他の開口を形成し、この他の開口を通して上記コンテナ本体の上突出筒体を全体的に上記外カバー体の外方に突出させ、上記コンテナ本体の上端部膜と、上記外カバー体の他の上端部膜における上記他の開口の開口縁部とを互いに結合している。
【0027】
即ち、上記コンテナ本体の上端部膜と、上記外カバー体の他の上端部膜における上記他の開口の開口縁部とは互いに結合されていて、上記コンテナ本体と外カバー体との間の隙間の上端部は閉じられている。このため、上記外カバー体のほつれなどにより生じた繊維屑や、フレキシブルコンテナの外部からの塵埃などの異物が上記コンテナ本体と外カバー体との間の隙間に入り込むことは未然に防止される。よって、上記コンテナ本体の内部から、このコンテナ本体の下突出筒体内の排出口を通して、その下方に被収容物が排出されるとき、この被収容物に上記異物が混入するという不都合の発生は、より確実に防止される。
【0028】
一方、上記したように、コンテナ本体の内部に被収容物を収容した後には、上記コンテナ本体の上突出筒体を絞ってこの上突出筒体内の注入口を閉じるが、上記絞りの対象となるものは二重筒体ではなく上記上突出筒体のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記絞りの作業に対し上記上突出筒体側から大きい反力が与えられることは防止される。よって、上記絞り作業が容易となり、つまり、フレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできる。
【0029】
また、上記したように、フレキシブルコンテナの上面側を構成して上記注入口を形成するものは二重筒体ではなく上記上突出筒体のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記コンテナ本体に被収容物を収容して縦向き姿勢で自立した上記フレキシブルコンテナの上面上に、被収容物を収容した他のフレキシブルコンテナを縦向き姿勢で自立させる場合、上記フレキシブルコンテナの上面側の上記上突出筒体はコンパクトになるよう容易に屈曲して、この上突出筒体が上記他のフレキシブルコンテナを傾動させることは防止される。よって、上記被収容物を収容して自立した上記フレキシブルコンテナ上に上記他のフレキシブルコンテナを安定した縦向き姿勢で自立させることが、より確実にできることから、この点でも、フレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできる。
【0030】
請求項3の発明は、請求項1に記載のフレキシブルコンテナの形成方法であって、
横断面が上記外カバー体の他の胴部筒体と同じであり、かつ、この他の胴部筒体よりも軸方向寸法が大きい筒状膜材を準備し、
上記筒状膜材の少なくとも一端部側の軸心周りの複数箇所を摘むように折り重ね、この折り重ね材同士を結合して折り重ね突片を形成することにより、上記外カバー体の他の上、下端部膜のうち、少なくともいずれか一方の端部膜を形成すると共に、上記筒状膜材の一端部側の端縁部により上記一方の端部膜に上記他の開口を形成し、
上記筒状膜材の上記一端部側以外の軸方向の中途部を上記外カバー体の他の胴部筒体とする、というものである。
【0031】
このため、横断面が上記外カバー体の他の胴部筒体と同じである単純な構造の筒状膜材を準備し、かつ、この筒状膜材の少なくとも一端部側を摘むことにより折り重ねて結合する、という簡単な作業により上記外カバー体が形成される。よって、外カバー体の形成が容易にでき、その分、フレキシブルコンテナの形成が容易にできる。
【0032】
請求項4の発明は、上記各折り重ね突片を上記外カバー体の一方の端部膜に重ね合わせて結合する、というものである。
【0033】
このため、上記外カバー体の一方の端部膜は、上記各折り重ね突片の利用による簡単な構成で強度向上が達成される。
【0034】
請求項5の発明は、上記折り重ね材の基部同士を結合して上記折り重ね突片を形成し、この折り重ね突片の突出端側を除去する、というものである。
【0035】
このため、前記したように、折り重ね突片の形成により外カバー体の形成の容易化を達成した場合において、この外カバー体の形成後における上記折り重ね突片の突出端側の除去により外カバー体を軽量にでき、その分、フレキシブルコンテナを軽量にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施例1を示し、フレキシブルコンテナの全体側面部分断面図である。
【図2】実施例1を示し、図1で示したものの斜視図である。
【図3】実施例1を示し、排出口を閉じた場合のフレキシブルコンテナの斜視底面図である。
【図4】実施例1を示し、図1で示したものの斜視展開図である。
【図5】実施例2を示し、フレキシブルコンテナの部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明のフレキシブルコンテナに関し、フレキシブルコンテナが備えるコンテナ本体と外カバー体との間の隙間に入り込んだ異物がこのフレキシブルコンテナの下方に自由には落下しないようにした場合でも、このフレキシブルコンテナの取り扱いが容易にできるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
【0038】
即ち、フレキシブルコンテナは、軸心が縦方向に延び、その内部に被収容物を収容可能とするコンテナ本体と、このコンテナ本体に外嵌してこのコンテナ本体を補強する外カバー体とを備え、上記コンテナ本体が、その軸方向の中途部を構成する胴部筒体と、この胴部筒体の上、下端部口を閉じると共に上記軸心上に開口を有する上、下端部膜と、これら上、下端部膜から上記軸方向の外方に突出し、上記各開口を通して上記胴部筒体内を外部に連通させる上、下突出筒体とを有している。また、上記外カバー体が、上記コンテナ本体の胴部筒体に外嵌される他の胴部筒体と、この他の胴部筒体の上、下端部口を閉じて上記コンテナ本体の上、下端部膜に重ねられる他の上、下端部膜とを有している。
【0039】
上記軸心上で上記外カバー体の他の下端部膜に他の開口が形成され、この他の開口を通して上記コンテナ本体の下突出筒体が全体的に上記外カバー体の外方に突出している。上記コンテナ本体の下端部膜と、上記外カバー体の他の下端部膜における上記他の開口の開口縁部とが互いに結合されている。
【実施例1】
【0040】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例1を添付の図1〜4に従って説明する。
【0041】
図1〜3において、符号1は、フレキシブルコンテナである。このフレキシブルコンテナ1は、その内部に食品、薬品、鉱物などの粉粒体など被収容物2を大量に収容して、その搬送や貯留を容易に可能にするものである。
【0042】
上記フレキシブルコンテナ1は、軸心3が鉛直方向に延び、全体として筒形状をなしてその内部に被収容物2を収容可能とするコンテナ本体4と、上記軸心3上で、このコンテナ本体4に外嵌され、全体として筒形状をなしてこのフレキシブルコンテナ1の外殻を構成し、上記コンテナ本体4を補強する外カバー体5とを備えている。上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間は小さくされ、これらコンテナ本体4と外カバー体5とは適所において互いに面ファスナー6により着脱可能に連結されている。上記コンテナ本体4と外カバー体5とのそれぞれ軸方向の各部断面は、図例では矩形(四角形)をなしているが、円形であってもよい。
【0043】
上記外カバー体5は、上記コンテナ本体4と、このコンテナ本体4に収容された被収容物2からの荷重とを強固に支持するための強度部材であって、一般に、基材として天然繊維や合成繊維等による織物と、この織物の外面に施されるポリプロピレン(PP)、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、などの合成樹脂や、クロロプレンゴム(CR)などの合成ゴムからなるコーティング材とを備えているが、上記織物のみからなるものであってもよいし、上記合成樹脂や合成ゴムのみからなるシート材からなるものであってもよい。
【0044】
一方、上記コンテナ本体4は、上記被収容物2を収容してその品質を良好に維持するためのものである。また、上記コンテナ本体4は、上記外カバー体5のほつれなどにより生じた繊維屑や、フレキシブルコンテナ1の外部から上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間に入り込んだ塵埃などの異物が、上記フレキシブルコンテナ1のコンテナ本体4に収容される被収容物2に混入しないようにするための保護部材としても働く。この観点から、上記コンテナ本体4は、一般に樹脂フィルム製とされ、その材質は、上記外カバー体5のコーティング材と同じ、もしくは、ポリエチレン(PE)などとされる。
【0045】
上記コンテナ本体4は、その軸方向の中途部を構成して断面積が大きい胴部筒体9と、この胴部筒体9の軸方向の上、下端部口をそれぞれ閉じると共に上記軸心3上に開口10,11を有する上、下端部膜12,13と、これら上、下端部膜12,13からそれぞれ上、下方に突出し、上記各開口10,11を通して上記胴部筒体9内を上、下方に連通させる上、下突出筒体14,15とを有している。上記各開口10,11と各突出筒体14,15とは、胴部筒体9の横断面積よりも小さい面積とされる。上記胴部筒体9、各端部膜12,13、および各突出筒体14,15は互いに一体的に形成されている。
【0046】
上記上突出筒体14の内部は、上記コンテナ本体4の上方の外部からこのコンテナ本体4の内部に被収容物2を注入可能とさせる注入口17とされる。一方、上記下突出筒体15の内部は、上記コンテナ本体4の内部からその下方の外部に向かって被収容物2を排出可能とさせる排出口18とされる。この排出口18を閉じるため、上記下突出筒体15に取り付けられてこの下突出筒体15を絞り可能とするフィルムテープ製の絞り具19が設けられている。なお、この絞り具19は、ロープやバンドなどの可撓性長尺体であってもよい。
【0047】
一方、上記外カバー体5は、上記軸心3上で上記コンテナ本体4の胴部筒体9に外嵌される他の胴部筒体21と、この他の胴部筒体21の軸方向の上、下端部口をそれぞれ閉じると共に上記軸心3上に他の開口22,23を有する他の上、下端部膜24,25と、上記他の胴部筒体21の外側面に突設される複数(4つ)の吊り具27とを有している。
【0048】
上記各他の開口22,23は、上記他の胴部筒体21の横断面積よりも小さい面積とされる。上記他の胴部筒体21、各他の上、下端部膜24,25は互いに一体的に形成され、これら各内部同士と、フレキシブルコンテナ1の上、下方とは互いに連通している。また、上記外カバー体5の他の上、下端部膜24,25は上記外カバー体5の上、下端部膜12,13に、それぞれその外方から重ねられている。
【0049】
上記他の上端部膜24には、上下に貫通する上記他の開口22が形成され、この他の開口22を通して上記コンテナ本体4の上突出筒体14が全体的に上記外カバー体5の上方(外方)に突出している。そして、上記コンテナ本体4の上端部膜12と、上記外カバー体5の他の上端部膜24における上記他の開口22の開口縁部とは、この開口縁部の全体にわたり互いに結合Aされている。この結合Aは、上記他の開口22の開口縁部に沿って連続的もしくは断続的に、好ましくは連続的になされている。
【0050】
一方、上記他の下端部膜25には、上下に貫通する上記他の開口23が形成され、この他の開口23を通して上記コンテナ本体4の下突出筒体15が全体的に上記外カバー体5の下方(外方)に突出している。そして、上記コンテナ本体4の下端部膜13と、上記外カバー体5の他の下端部膜25における上記他の開口23の開口縁部とは、この開口縁部の全体にわたり互いに結合Aされている。この結合Aは、上記他の開口23の開口縁部に沿って連続的もしくは断続的に、好ましくは連続的になされている。
【0051】
上記した結合A(および後述する結合B,C)の方法としては、溶着、接着剤による接着、縫着、両面テープ等による固着が可能であるが、溶着であることが好ましい。このようにすれば、上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間と外部との間のシール性が向上する。また、仮に、結合Aを縫着とした場合には、ほつれによる繊維屑が発生するおそれがあるが、これは上記結合Aを溶着にすることにより防止される。また、この溶着の方法としては、超音波溶着、振動溶着、誘導溶着、高周波溶着、熱板溶着、熱風溶着、インパルス溶着、コテ式溶着等が挙げられる。
【0052】
図3において、上記コンテナ本体4の排出口18を閉じようとして上記下突出筒体15を絞り具19により絞り、かつ、上記下突出筒体15を折り畳めば、この下突出筒体15の少なくとも一部分は、上記コンテナ本体4の下端部膜13の開口11内と外カバー体5の他の下端部膜25における他の開口23内に収容可能とされる。この場合、折り畳んだ下突出筒体15をその下方から覆う平坦な覆い板30と、この覆い板30を上記外カバー体5の他の下端部膜25の下面に着脱可能に取り付ける取り付け具31とが設けられている。この取り付け具31は、上記覆い板30の下面に当接する可撓性の取り付け片32と、この取り付け片32を上記他の下端部膜25に着脱可能に固着する面ファスナー33とを備えている。
【0053】
なお、上記覆い板30に取り付け片32を取り付けてもよい。また、上記覆い板30は、例えば、ホットメルト等により、一度開けると再利用できないように上記外カバー体5の他の下端部膜25の下面に結合させてもよい。このようにすれば、例えば、ワンウェイタイプのフレキシブルコンテナのように、その用途に反するような複数回の利用を防止することが可能となる。また、上記覆い板30や取り付け具31は設けなくてもよい。
【0054】
そして、上記フレキシブルコンテナ1は、例えば、次のように使用される。
【0055】
即ち、まず、コンテナ本体4の下突出筒体15を上記絞り具19により絞って、上記下突出筒体15内の排出口18を閉じる。次に、上記吊り具27を用いて不図示の吊り下げ装置により上記フレキシブルコンテナ1を吊り下げ状態にする。次に、上記コンテナ本体4の上突出筒体14内の注入口17を通して上記コンテナ本体4の胴部筒体9内に被収容物2を注入し収容させる。その後、上記コンテナ本体4の上突出筒体14を絞り具により絞って上記注入口17を閉じれば、上記フレキシブルコンテナ1への被収容物2の収容が終了する。
【0056】
次に、上記フレキシブルコンテナ1の吊り下げ状態を解除し、一旦、倉庫等の床面上に安定した縦向き姿勢で自立させるなどした後、車両などにより上記フレキシブルコンテナ1をこれに収容した被収容物2と共に所望位置にまで輸送し、ここで、再び、上記フレキシブルコンテナ1を吊り下げ状態にする。次に、上記コンテナ本体4の下突出筒体15を被収容物2の受け入れ用パイプ36に内嵌させて、上記絞り具19を緩め、上記排出口18を開く。すると、この排出口18を通し、上記コンテナ本体4内の被収容物2が上記受け入れ用パイプ36内に排出される。なお、上記受け入れ用パイプ36はなくてもよい。
【0057】
上記構成によれば、軸心3上で上記外カバー体5の他の下端部膜25に他の開口23を形成し、この他の開口23を通して上記コンテナ本体4の下突出筒体15を全体的に上記外カバー体5の外方に突出させ、上記コンテナ本体4の下端部膜13と、上記外カバー体5の他の下端部膜25における上記他の開口23の開口縁部とを互いに結合Aしている。
【0058】
即ち、上記コンテナ本体4の下端部膜13と、上記外カバー体5の他の下端部膜25に形成された他の開口23の開口縁部とは互いに結合Aされていて、上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間38の下端部は閉じられている。このため、仮に、上記外カバー体5のほつれなどにより生じた繊維屑や、フレキシブルコンテナ1の外部からの塵埃などの異物が上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間38に入り込んだとしても、この隙間38を通し、上記異物がフレキシブルコンテナ1の下方に自由に落下することは防止される。よって、上記コンテナ本体4の内部から、このコンテナ本体4の下突出筒体15内の排出口18を通して、その下方に被収容物2が排出されるとき、この被収容物2に上記異物が混入するという不都合の発生は防止される。
【0059】
一方、上記したように、コンテナ本体4の内部に被収容物2を収容する場合には、まず、上記コンテナ本体4の下突出筒体15を絞り具19により絞ってこの下突出筒体15内の排出口18を閉じるが、上記絞りの対象となるものは前記従来の技術のように二重筒体ではなく上記下突出筒体15のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記絞りの作業に対し上記下突出筒体15側から大きい反力が与えられることは防止される。よって、上記絞り作業が容易となり、つまり、フレキシブルコンテナ1の取り扱いが容易にできる。
【0060】
また、上記したように、フレキシブルコンテナ1の下面側を構成して排出口18を形成するものは前記従来の技術のように二重筒体ではなく上記下突出筒体15のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記コンテナ本体4に被収容物2を収容してフレキシブルコンテナ1を倉庫等の床面上に縦向き姿勢で自立させる場合、上記下突出筒体15はコンパクトになるよう容易に屈曲してこの下突出筒体15が上記フレキシブルコンテナ1を傾動させることは防止される。よって、上記フレキシブルコンテナ1を安定した縦向き姿勢で自立させることが、より確実にできることから、この点でも、フレキシブルコンテナ1の取り扱いが容易にできる。
【0061】
また、前記したように、上記軸心3上で上記外カバー体5の他の上端部膜24に他の開口22を形成し、この他の開口22を通して上記コンテナ本体4の上突出筒体14を全体的に上記外カバー体5の外方に突出させ、上記コンテナ本体4の上端部膜12と、上記外カバー体5の他の上端部膜24における上記他の開口22の開口縁部とを互いに結合Aしている。
【0062】
即ち、上記コンテナ本体4の上端部膜12と、上記外カバー体5の他の上端部膜24における上記他の開口22の開口縁部とは互いに結合Aされていて、上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間38の上端部は閉じられている。このため、上記外カバー体5のほつれなどにより生じた繊維屑や、フレキシブルコンテナ1の外部からの塵埃などの異物が上記コンテナ本体4と外カバー体5との間の隙間38に入り込むことは未然に防止される。よって、上記コンテナ本体4の内部から、このコンテナ本体4の下突出筒体15内の排出口18を通して、その下方に被収容物2が排出されるとき、この被収容物2に上記異物が混入するという不都合の発生は、より確実に防止される。
【0063】
一方、上記したように、コンテナ本体4の内部に被収容物2を収容した後には、上記コンテナ本体4の上突出筒体14を絞り具により絞ってこの上突出筒体14内の注入口17を閉じるが、上記絞りの対象となるものは二重筒体ではなく上記上突出筒体14のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記絞りの作業に対し上記上突出筒体14側から大きい反力が与えられることは防止される。よって、上記絞り作業が容易となり、つまり、フレキシブルコンテナ1の取り扱いが容易にできる。
【0064】
また、上記したように、フレキシブルコンテナ1の上面側を構成して上記注入口17を形成するものは二重筒体ではなく上記上突出筒体14のみであることから、その剛性は低く抑制される。このため、上記コンテナ本体4に被収容物2を収容して縦向き姿勢で自立した上記フレキシブルコンテナ1の上面上に、被収容物を収容した他のフレキシブルコンテナを縦向き姿勢で自立させる場合、上記フレキシブルコンテナ1の上面側の上記上突出筒体14は上記他のフレキシブルコンテナとその被収容物の質量によりコンパクトになるよう容易に屈曲して、この上突出筒体14が上記他のフレキシブルコンテナを傾動させることは防止される。よって、上記被収容物2を収容して自立した上記フレキシブルコンテナ1上の上記他のフレキシブルコンテナを安定した縦向き姿勢で自立させることが、より確実にできることから、この点でも、フレキシブルコンテナ1の取り扱いが容易にできる。
【0065】
上記フレキシブルコンテナ1の形成は、次のようになされる。
【0066】
図2において、上記外カバー体5の他の胴部筒体21と同形同大の筒状膜材41と、この筒状膜材41の軸方向の各端部の各辺からそれぞれ軸方向外方に一体的に突出する突出膜材42とを準備する。次に、上記各突出膜材42の突出部が上記軸心3に接近するようこれら各突出膜材42を屈曲させて集合させる。そして、上記軸心3周りで互いに隣り合う突出膜材42の端縁部同士を重ねて結合すれば、上記外カバー体5が形成される。
【0067】
図4において、上記のように形成した外カバー体5内に、予めコンパクトに折り畳んだコンテナ本体4を挿入して、これらコンテナ本体4と外カバー体5とを上記面ファスナー6で連結すれば、上記フレキシブルコンテナ1が形成される。
【0068】
以下の図5は、実施例2を示している。この実施例2は、前記実施例1と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら実施例における各部分の構成を、本発明の目的、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
【実施例2】
【0069】
本発明をより詳細に説明するために、その実施例2を添付の図5に従って説明する。
【0070】
図5(a)において、上記フレキシブルコンテナ1の形成に際しては、まず、横断面が上記外カバー体5の他の胴部筒体21と同じであり、かつ、この他の胴部筒体21よりも軸方向寸法が大きい図5中二点鎖線図示の筒状膜材45を準備する。
【0071】
上記筒状膜材45の上端部側の軸心3周りの複数箇所(4ヵ所)を摘むように折り重ね、この折り重ね材46,46同士を結合Bして複数の折り重ね突片47を形成する。そして、これら折り重ね突片47を形成した分、上記筒状膜材45の上端部側の各部が上記軸心3に接近するよう上記筒状膜材45の上端部側を屈曲させて、上記外カバー体5の他の上端部膜24を形成すると共に、上記筒状膜材45の上端部側の端縁部により上記他の上端部膜24に上記他の開口22を形成する。
【0072】
そして、上記筒状膜材45の上、下端部以外の軸方向の中途部を上記外カバー体5の他の胴部筒体21としている。
【0073】
上記構成によれば、横断面が上記外カバー体5の他の胴部筒体21と同じである単純な構造の筒状膜材45を準備し、かつ、この筒状膜材45の上端部側を摘むことにより折り重ねて結合Bする、という簡単な作業により上記外カバー体5が形成される。よって、外カバー体5の形成が容易にでき、その分、フレキシブルコンテナ1の形成が容易にできる。
【0074】
図5(b)において、上記各折り重ね突片47を上記外カバー体5の他の上端部膜24に重ね合わせて結合Cする。
【0075】
このため、上記外カバー体5の他の上端部膜24は、上記各折り重ね突片47の利用による簡単な構成で強度向上が達成される。
【0076】
図5(c)において、上記折り重ね材46,46の基部同士を結合Bして上記折り重ね突片47を形成し、この折り重ね突片47の突出端側47aを上記基部側から切断除去する。
【0077】
このため、前記したように、折り重ね突片47の形成により外カバー体5の形成の容易化を達成した場合において、この外カバー体5の形成後における上記折り重ね突片47の突出端側47aの除去により、これら折り重ね突片47を外カバー体5の他の上端部膜24に折り重ねる工数を低減することができると共に、外カバー体5を軽量にでき、その分、フレキシブルコンテナ1を軽量にすることができる。
【0078】
なお、上記筒状膜材45の上端部側に加え、もしくは、これに代えて、この筒状膜材45の下端部側に、上記のように折り重ね突片47を形成して上記外カバー体5の他の下端部膜25を形成すると共に、この他の下端部膜25に上記他の開口23を形成してもよい。
【0079】
また、上記筒状膜材45を上記折り重ね結合したり、折り重ね突片47の形成による加工を行うことで、実施例1の突出膜材42によりフレキシブルコンテナ1を形成することに比べ、膜材の切断端部が少なくなることから、コンテナ本体4と外カバー体5との間へのほつれなどにより生じた繊維屑等の混入可能性をより低くできる。
【符号の説明】
【0080】
1 フレキシブルコンテナ
2 被収容物
3 軸心
4 コンテナ本体
5 外カバー体
9 胴部筒体
10 開口
11 開口
12 上端部膜
13 下端部膜
14 上突出筒体
15 下突出筒体
17 注入口
18 排出口
19 絞り具
21 他の胴部筒体
22 他の開口
23 他の開口
24 他の上端部膜
25 他の下端部膜
27 吊り具
38 隙間
45 筒状膜材
46 折り重ね材
47 折り重ね突片
47a 突出端側
A 結合
B 結合
C 結合

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸心が縦方向に延び、その内部に被収容物を収容可能とするコンテナ本体と、このコンテナ本体に外嵌してこのコンテナ本体を補強する外カバー体とを備え、上記コンテナ本体が、その軸方向の中途部を構成する胴部筒体と、この胴部筒体の上、下端部口を閉じると共に上記軸心上に開口を有する上、下端部膜と、これら上、下端部膜から上記軸方向の外方に突出し、上記各開口を通して上記胴部筒体内を外部に連通させる上、下突出筒体とを有し、上記外カバー体が、上記コンテナ本体の胴部筒体に外嵌される他の胴部筒体と、この他の胴部筒体の上、下端部口を閉じて上記コンテナ本体の上、下端部膜に重ねられる他の上、下端部膜とを有したフレキシブルコンテナにおいて、
上記軸心上で上記外カバー体の他の下端部膜に他の開口を形成し、この他の開口を通して上記コンテナ本体の下突出筒体を全体的に上記外カバー体の外方に突出させ、上記コンテナ本体の下端部膜と、上記外カバー体の他の下端部膜における上記他の開口の開口縁部とを互いに結合したことを特徴とするフレキシブルコンテナ。
【請求項2】
上記軸心上で上記外カバー体の他の上端部膜に他の開口を形成し、この他の開口を通して上記コンテナ本体の上突出筒体を全体的に上記外カバー体の外方に突出させ、上記コンテナ本体の上端部膜と、上記外カバー体の他の上端部膜における上記他の開口の開口縁部とを互いに結合したことを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルコンテナ。
【請求項3】
請求項1に記載のフレキシブルコンテナの形成方法であって、
横断面が上記外カバー体の他の胴部筒体と同じであり、かつ、この他の胴部筒体よりも軸方向寸法が大きい筒状膜材を準備し、
上記筒状膜材の少なくとも一端部側の軸心周りの複数箇所を摘むように折り重ね、この折り重ね材同士を結合して折り重ね突片を形成することにより、上記外カバー体の他の上、下端部膜のうち、少なくともいずれか一方の端部膜を形成すると共に、上記筒状膜材の一端部側の端縁部により上記一方の端部膜に上記他の開口を形成し、
上記筒状膜材の上記一端部側以外の軸方向の中途部を上記外カバー体の他の胴部筒体とすることを特徴とするフレキシブルコンテナの形成方法。
【請求項4】
上記各折り重ね突片を上記外カバー体の一方の端部膜に重ね合わせて結合することを特徴とする請求項3に記載のフレキシブルコンテナの形成方法。
【請求項5】
上記折り重ね材の基部同士を結合して上記折り重ね突片を形成し、この折り重ね突片の突出端側を除去することを特徴とする請求項3に記載のフレキシブルコンテナの形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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