説明

フレキシブルプリント配線板、その接続構造、その製造方法、および電子機器

【課題】ガイド穴等のある2つのフレキシブルプリント配線板によって、ACFを挟んで精度よく位置合わせをして電極間を能率よく導電接続しながら、小型化を推進することができる、フレキシブルプリント配線板等を提供する。
【解決手段】本発明のフレキシブルプリント配線板の接続構造は、第1および第2のフレキシブルプリント配線板11,12の電極配列に挟まれて、該電極配列を接続するACF21を備え、第1および第2のフレキシブルプリント配線板の少なくとも一方で、これらの電極配列の位置合わせのためのガイド穴23a,23bが除去されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルプリント配線板(FPC:Flexible Printed Circuit)、その接続構造、その製造方法、および電子機器に関し、より具体的には、異方導電膜(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いて電極同士を能率よく導電接続するのに好適な、フレキシブルプリント配線板、その接続構造、その製造方法、およびこれらを用いた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯端末等の電子機器には、複数のフレキシブルプリント配線板が用いられ、当該電子機器内で、フレキシブルプリント配線板の電極同士が、導電接続される。製造方法の能率向上の要求に応えるために、2つのフレキシブルプリント配線板の電極同士を、異方導電膜(ACF)で導電接続する方法が提案されている(特許文献1)。ACFによる導電接続では、上記電極が露出された2つの電極領域によってACFを挟んで加熱加圧することで、個々の電極同士を個別に導電接続する。これによってフレキシブルプリント配線板の電極同士を効率よく接続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−119063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ACFを用いたフレキシブルプリント配線板の電極間の接続では、小さい間隔で多数の電極が配置されているので、電極同士の位置合わせの精度が重要である。位置合わせの精度を向上させるために、フレキシブルプリント配線板の電極接続エリアの周辺に、ガイド穴、アラインメントマークなどの位置合わせ精度向上の位置合わせ部を設けることが必須となる。この結果、フレキシブルプリント配線板の電極接続エリアまたは端子部は、外形が両サイドに広がり、小型化の傾向に逆行することになる。フレキシブルプリント配線板を配設するために割り当てられるスペースは、年々、小さくなっており、端子部の両サイドに設けられたガイド穴、アラインメントマーク等が小型化の重大な障害になることが多かった。
本発明は、アラインメントマークやガイド穴のある2つのフレキシブルプリント配線板によって、ACFを挟んで精度よく位置合わせをして電極間を能率よく導電接続しながら、小型化を推進することができる、フレキシブルプリント配線板、その接続構造、その製造方法、および電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のフレキシブルプリント配線板の接続構造は、第1のフレキシブルプリント配線板の電極配列と、第2のフレキシブルプリント配線板の電極配列とが導電接続されている。この接続構造は、第1および第2のフレキシブルプリント配線板の電極配列に挟まれて、該電極配列を接続するACFを備え、第1および第2のフレキシブルプリント配線板の少なくとも一方で、第1および第2のフレキシブルプリント配線板の電極配列の位置合わせのための位置合わせ部が除去されていることを特徴とする。
【0006】
上記の構成によれば、ACFおよび位置合わせ部を用いて能率よくかつ精度よく2つの電極配列どうしをACFを挟んで圧着した後に、少なくとも一方のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が除去されているので、接続構造の小型化をはかることができる。ここで、位置合わせ部は、ガイド穴、および/または、アラインメントマークである。位置合わせ部を除去した痕跡は、フレキシブルプリント配線板の断面に現れており、肉眼でも、また各種の局所表面拡大手段(テレビカメラ等の撮像装置、走査型電顕(SEM)など)を用いて、容易に特定することができる。
【0007】
第1のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が除去されて第2のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が除去されていない場合、第2のフレキシブルプリント配線板において、位置合わせ部は電極配列よりも本体側に位置させるのがよい。
これによって、第1のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部を、電極配列よりも先端側、すなわち配線回路などの導体がない領域に位置させることができる。この領域は、除去しても第1のフレキシブルプリント配線板の働きに影響しない。このため、第1および第2のフレキシブルプリント配線板の位置合わせを確実に行って、ACFを挟んで圧着した後、第1のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部のみを問題なく除去することができる。
【0008】
第1および第2のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が、両方とも、除去されるようにしてもよい。ここで、除去痕は、第1および第2のフレキシブルプリント配線板の電極接続エリアのサイドの断面に生じるが、この電極接続エリアのサイドには配線回路がないことを前提とする。
また、以後の説明のために、第1のフレキシブルプリント配線板本体/[重なっている、第1の電極配列と第2の電極配列]/第2のフレキシブルプリント配線板、に沿ったラインを本体ラインと呼ぶこととする。上記の本体ラインに沿って双方の位置合わせ部を配置すると、一方のフレキシブルプリント配線板の先端側に位置した位置合わせ部しか除去することができない。相手のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部は、電極配列よりも本体側に近くしなければ、双方の電極配列どうしを合わせて、かつ、双方の位置合わせ部どうしを合わせることはできないからである。
このため、両方の位置合わせ部を除去するためには、電極配列(電極接続エリア)のサイドに位置させる必要がある。電極配列のサイドは、上記の本体ラインから外れている。この電極配列のサイドであれば、電極配列どうしを合わせて、かつ位置合わせ部どうしを合わせた上で、圧着後に、サイドの位置合わせ部を除去しても、本体ラインから外れていて配線回路等を含まないため、両方のフレキシブルプリント配線板の働きに影響を及ぼすことはない。この結果、ACFを用いて精度よく、かつ能率よく接続構造を形成しながら、狭隘なスペースにも配置することができる接続構造を得ることができる。
【0009】
本発明のフレキシブルプリント配線板は、異方導電膜を用いて他のフレキシブルプリント配線板と導電接続するために用いられる。このフレキシブルプリント配線板は、導電接続される電極の配列が露出している電極接続エリアと、電極接続エリアから外れた位置に設けられた、位置合わせ部および該位置合わせ部を除去しやすくするための除去容易化打ち抜き部、とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、除去容易化打ち抜き部の端からフレキシブルプリント配線板の外へと、プレス金型を用いたせん断加工によるカット、ナイフカット等を入れることで容易に、位置合わせ部を除去することができる。
【0010】
位置合わせ部は、電極接続エリアよりも先端側に位置し、除去容易化打ち抜き部は、電極接続エリアと位置合わせ部との間を遮断するように延在するようにできる。これによれば、除去容易化打ち抜き部を、折れ線状に延びた長穴などで形成することで、除去されることになる位置合わせ部と、除去容易化打ち抜き部を、分かりやすい簡単な構造とすることができる。
【0011】
位置合わせ部が電極接続エリアのサイドに位置し、除去容易化打ち抜き部は、少なくとも電極接続エリアのサイドにおいて、電極接続エリアと位置合わせ部との間を遮断する構成をとることができる。これによって、2つのフレキシブルプリント配線板の両方とも、位置合わせ部を除去することが容易になる。
【0012】
本発明の別のフレキシブルプリント配線板は、異方導電膜を用いて他のフレキシブルプリント配線板と導電接続するために用いられる、上記の相手となるフレキシブルプリント配線板である。このフレキシブルプリント配線板は、導電接続される電極の配列が露出している電極接続エリアと、先端からみて電極接続エリアよりも本体側に位置する位置合わせ部とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の電子機器は、上記のいずれかのフレキシブルプリント配線板の接続構造、またはいずれかのフレキシブルプリント配線板、を用いたことを特徴とする。これによって、この電子機器は、製造コストが低く、小型化の傾向に適応したフレキシブルプリント配線板の接続構造等を用いることができる。
【0014】
本発明のプリント配線板の接続構造の製造方法は、露出する電極配列を有し、その電極配列が同じで、かつ、位置合わせ部を有する2つのフレキシブルプリント配線板を準備する工程と、2つのフレキシブルプリント配線板の電極配列を対向させ、位置合わせ部を用いて、該2つの電極配列を平面的に見て合致させ、かつ2つの電極配列で異方導電膜を挟む工程と、2つのフレキシブルプリント配線板と、前記異方導電膜とを圧着する工程と、2つのフレキシブルプリント配線板の少なくとも一方の位置合わせ部を除去する工程とを備えることを特徴とする。
上記の方法によって、ACFによって能率よく2つのフレキシブルプリント配線板を接続しながら、接続構造の小型化をはかることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、アラインメントマークやガイド穴のある2つのフレキシブルプリント配線板によって、ACFを挟んで精度よく位置合わせをして電極間を能率よく導電接続しながら、接続構造等の小型化を推進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(a)は本発明の実施の形態1におけるフレキシブルプリント配線板の接続構造を示す平面図であり、(b)は切除痕の位置を示す図である。
【図2】図1の接続構造を構成する、(a)ガイド穴を除去することになるフレキシブルプリント配線板、および(b)ガイド穴等を除去しないフレキシブルプリント配線板を、示す。
【図3】図2の2つのフレキシブルプリント配線板の間にACFを挟んで圧着した状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2におけるフレキシブルプリント配線板の接続構造を示す平面図である。
【図5】図4の接続構造を構成する、両方ともガイド穴を除去することになる、(a)一方のフレキシブルプリント配線板、および(b)他方のフレキシブルプリント配線板を、示す図である。
【図6】図5の2つのフレキシブルプリント配線板の間にACFを挟んで圧着した状態を示す図である。
【図7】図6の状態から、第1のフレキシブルプリント配線板のガイド穴等を除去した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1におけるフレキシブルプリント配線板11,12を用いて形成したフレキシブルプリント配線板の接続構造50の平面図である。2つのフレキシブルプリント配線板11,12には、それぞれ、電極接続エリアSが設けられ、この電極接続エリアS内に、図示していない電極配列が設けられている。2つのフレキシブルプリント配線板11,12は、同じである必要はないが、電極接続エリアSおよびそこに配列された電極(パターン)は、平面的に見て合致するようにされている。ただし、部分的に対応しない電極があってもよい。
このような、2つのフレキシブルプリント配線板の電極配列の重複を保証するために、フレキシブルプリント配線板11,12には、両者の重ね合わせの精度を高めるためのガイド穴23a,23bが設けられている。ガイド穴23a,23bが、位置合わせ部である。図1(a)に示すガイド穴23a,23bは、すでに位置合わせに使用されたもので、フレキシブルプリント配線板12のものである。同じ位置に重ねられて位置合わせに用いられた、フレキシブルプリント配線板11のガイド穴は、除去されて、図1(a)にはない。フレキシブルプリント配線板11には、アラインメントマーク24が設けられている。除去されたガイド穴には挿入しろ(ガイドピンの径に対する余裕)があるため、ガイド穴によって微小な電極同士を位置合わせしてもずれが生じることがある。このため、ガイド穴によって大まかに位置を合わせた後、アラインメントマーク24を使って正確に位置合わせを行う。
【0018】
図1(a)に示すフレキシブルプリント配線板11には、ガイド穴を除去した除去痕Cが示されている。図1(b)は、この除去痕Cの拡大図である。このあとの説明で出てくるように、切除前の切除すべき箇所についても同じ符合Cを用いる。この除去痕Cの部分は、配線回路、電極等の銅箔がなく、基層、カバーレイ樹脂層などのポリイミド樹脂が配置されているので、プレス金型によるせん断加工、鋭利な刃物またはハサミなどで切除された痕である。
【0019】
図2(a)は、図1(a)の接続構造を構成する一方のフレキシブルプリント配線板11を示す。フレキシブルプリント配線板11では、ガイド穴23a,23bは、電極接続エリアSから先端の領域に位置しており、この先端領域では、配線回路はなく、基層、カバーレイ樹脂層等が積層している。図1(a)において、ガイド穴23a,23bと、電極接続エリアSとの間を遮るように、コ字状の長穴である、ガイド穴の除去容易化打ち抜き部18が設けられている。図2(a)に示す2つのCの部分を、プレス金型によるせん断加工、ナイフ等でカットすることで、ガイド穴23a,23bを含む先端領域は、電極接続エリアSから分離され、除去することができる。プレス金型によるせん断加工、ナイフ等でカットするのは、ACF21を挟んで圧着した後である。
【0020】
図2(b)は、フレキシブルプリント配線板11の接続相手のフレキシブルプリント配線板12を示す。フレキシブルプリント配線板11では、電極接続エリアSよりも先端の領域にガイド穴23a,23bが位置していたが、ここでは、先端領域からみて、電極接続エリアSよりも、本体側に、ガイド穴23a,23bが位置している。フレキシブルプリント配線板11のガイド穴23a,23bが電極接続エリアSよりも先端の領域に配置して、このガイド穴23a,23bを除去する場合、フレキシブルプリント配線板12では、ガイド穴23a,23bは、電極接続エリアSよりも本体側に位置しなければならない。これは、両方の電極接続エリアS同士を合わせ、かつ両方のガイド穴23a,23b同士を合わせるために必須である。
【0021】
図3は、両方のガイド穴23a,23b、23a,23bにピン等を挿入して位置合わせをした上で、両方の電極接続エリアS,Sで、ACF21を挟んで圧着した状態を示す図である。ACF21は、両方の電極配列間に挟まれて圧着されている。この圧着の後、フレキシブルプリント配線板11の除去容易化打ち抜き部18に連なるCの部分を、プレス金型によるせん断加工、ナイフ等でカットすることで、当該フレキシブルプリント配線板11のガイド穴23a,23bは、除去される。この結果、図1(a)に示した接続構造を得ることができる。
【0022】
本実施の形態によれば、ACF21を用いて能率よくフレキシブルプリント配線板の接続構造を製造しながら、その接続構造の小型化を実現することができる。図3に示す接続構造は、ガイド穴23a,23bを除去しない場合の大きさとみてよい。この接続構造の大きさが、上記の除去を行うことで、図1(a)に示すような、小型でスッキリした形状の接続構造となる。
【0023】
上記のフレキシブルプリント配線板11,12は、次のようにして製造される。まず、基層に銅箔が張られた銅張積層板を準備して、銅箔をエッチングして配線回路および電極を形成する。次いでその上に絶縁層またはカバーレイ樹脂層を積層する。この絶縁層またはカバーレイ樹脂層には、上述のガイド穴23a,23b、およびアラインメントマーク24が予め設けられている。また、絶縁層またはカバーレイ樹脂層は、電極接続エリアS内の電極が露出されるように、電極接続エリアSが空いているようにする。次いで、除去容易化打ち抜き部18などを打ち抜き加工によって形成する。
【0024】
ACF21は、主成分として、熱硬化する樹脂(含硬化剤)と、そこに分散された導電粒子とを備えるものである。熱硬化する樹脂としては、たとえばエポキシ樹脂を好適に用いることができる。ACF21は、2つのフレキシブルプリント配線板11,12の電極接続エリアSまたは図示しない電極の間に挟まれて、圧力を受けながら加熱されることで、軟化状態、溶融に近い状態、もしくは溶融状態にされ、2つの電極の間隙を充填する。すなわち2つの電極は隙間なくACF21で充填される。
そして、硬化剤の作用により硬化して2つの電極または2つのフレキシブルプリント配線板11,12を接着する。導電粒子の体積率、形状等は、隣り合う電極が短絡するおそれがないように設定される。ACF21の樹脂には熱硬化性のエポキシ樹脂などを用いるのがよいが、その他に、シリコーン樹脂、または耐熱性に優れたポリイミド樹脂を用いてもよい。エポキシ樹脂を用いる場合、ビスフェノールA、またはビスフェノールFとエピクロルヒドリンを反応させて作る通称ビスフェノール系と呼ばれる樹脂を用いることができる。ノボラック系の樹脂を用いてもよい。ACF21の導電粒子には、各種形状(粒状、針状など)の金属粒子、金属めっき樹脂コア粒子、などを用いることができる。金属粒子としては、粒状または針状ニッケル粒子がよく、金属めっき樹脂コア粒子としては、アクリルまたはポリスチレンを核とした金めっき粒子などを用いるのがよい。
ACF21の厚みは200μm〜500μm程度とするのがよい。
【0025】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるフレキシブルプリント配線板11,12を用いて形成したフレキシブルプリント配線板の接続構造50の平面図である。本実施の形態では、両方のフレキシブルプリント配線板11,12の位置合わせ部が除去されている点に特徴がある。このため、両方のフレキシブルプリント配線板11,12に位置合わせ部を除去した除去痕Cがある。
【0026】
図5(a)は、図4の接続構造を構成する一方のフレキシブルプリント配線板11を示す。本実施の形態では、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24は、電極接続エリアSの両サイドに位置している。この両サイドの領域では、配線回路はなく、基層、カバーレイ樹脂層等が積層している。図5(a)において、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24と、電極接続エリアSとの間を遮るように、コ字状の長穴であるガイド穴除去容易化打ち抜き部18が設けられている。図5(a)に示す2つのCの部分を、プレス金型によるせん断加工、ナイフ等でカットすることで、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24を含む両サイド領域および先端領域は、電極接続エリアSから分離され、除去することができる。
【0027】
図5(b)は、フレキシブルプリント配線板11の接続相手の、他方のフレキシブルプリント配線板12を示す。この場合にも、フレキシブルプリント配線板11と同様に、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24は、電極接続エリアSの両サイドに位置している。また、電極接続エリアSと、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24とを遮る除去容易化打ち抜き部18が設けられている点は、フレキシブルプリント配線板11と同じである。ただし、この場合の長穴18の形状は、釣り鐘の外形状である。この長穴18に連なるCの部分を、プレス金型によるせん断加工、ナイフ等でカットすることで、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24は、除去することができる。
両方の配線板11,12のガイド穴23a,23bをピンを通して重ね、さらにアラインメントマーク24によって正確に位置合わせしながら電極接続エリアSを重ねて合致させる。この状態で、両方のガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24を除去する場合、ガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24は、電極接続エリアSのサイドに位置させるのがよい。
【0028】
図6は、両方のガイド穴23a,23b、23a,23bにピン等を挿入し、さらにアラインメントマーク24で位置合わせをした上で、両方の電極接続エリアS,Sで、ACF21を挟んで圧着した状態を示す図である。
この圧着の後、まず、フレキシブルプリント配線板11の除去容易化打ち抜き部18に連なるCの部分を、プレス金型によるせん断加工、ナイフ等でカットすることで、当該フレキシブルプリント配線板11のガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24を、除去する。
この除去によって、図7に示すように、フレキシブルプリント配線板12のガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24を含む領域が現れる。図7に示す状態で、フレキシブルプリント配線板12の長穴18に連なるCの部分をカットする。これによって、フレキシブルプリント配線板12のガイド穴23a,23bおよびアラインメントマーク24は除去される。
【0029】
図6または図7の構造と、図4に示す構造とを比較することで、本実施の形態の接続構造50が、小型化されてスッキリした形状をとることが分かる。この場合、ACF21を用いるので、2つのフレキシブルプリント配線板11,12の接続構造50を能率よく製造することができる。
本実施の形態では、除去容易化打ち抜き部18として、一筆書きで一つに繋がった長穴の形態を示したが、両サイドに分かれた長穴であってもよい。すなわち、電極接続エリアSの一方のサイドで先端に向かって直線状に延びる長穴と、他方のサイドで先端に向かって直線状に延びる長穴と、に分かれた除去容易化打ち抜き部18であってもよい。このように2つに分かれた除去容易化打ち抜き部18であっても、電極接続エリアSと、ガイド穴23a,23b、アラインメントマーク24等を含む位置合わせ部と、の間を遮る点では同じである。
【0030】
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、ACFを用いて電極同士を能率よく導電接続しながら、ガイド穴等を除去することで、接続構造の小型化をはかることができる。ガイド穴等の除去には、長穴からなる除去容易化打ち抜き部という簡単な構造を用いることができ、ACFを挟んだ圧着工程のあと、上記の長穴の端にカットを入れることで簡単に除去することができる。
【符号の説明】
【0032】
11,12 フレキシブルプリント配線板、18 除去容易化打ち抜き部(長穴)、21 異方導電膜(ACF)、23a,23b ガイド穴、24 アラインメントマーク、50 接続構造、C 切除痕または切除すべき部分、S 電極接続エリア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフレキシブルプリント配線板の電極配列と、第2のフレキシブルプリント配線板の電極配列とが導電接続された接続構造であって、
前記第1および第2のフレキシブルプリント配線板の電極配列に挟まれて、該電極配列を接続する異方導電膜を備え、
前記第1および第2のフレキシブルプリント配線板の少なくとも一方で、前記第1および第2のフレキシブルプリント配線板の電極配列の位置合わせのための位置合わせ部が除去されていることを特徴とする、フレキシブルプリント配線板の接続構造。
【請求項2】
前記第1のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が除去されて前記第2のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が除去されていない場合、前記第2のフレキシブルプリント配線板において、前記位置合わせ部は電極配列よりも本体側に位置することを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板の接続構造。
【請求項3】
前記第1および第2のフレキシブルプリント配線板の位置合わせ部が、両方とも、除去されていることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板の接続構造。
【請求項4】
異方導電膜を用いて他のフレキシブルプリント配線板と導電接続するためのフレキシブルプリント配線板であって、
前記導電接続される電極の配列が露出している電極接続エリアと、
前記電極接続エリアから外れた位置に設けられた、位置合わせ部および該位置合わせ部を除去しやすくするための除去容易化打ち抜き部と、を備えることを特徴とする、フレキシブルプリント配線板。
【請求項5】
前記位置合わせ部は、前記電極接続エリアよりも先端側に位置し、前記除去容易化打ち抜き部は、前記電極接続エリアと前記位置合わせ部との間を遮断するように延在することを特徴とする、請求項4に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項6】
前記位置合わせ部が前記電極接続エリアのサイドに位置し、前記除去容易化打ち抜き部は、少なくとも前記電極接続エリアのサイドにおいて、前記電極接続エリアと前記位置合わせ部との間を遮断することを特徴とする、請求項4に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項7】
異方導電膜を用いて他のフレキシブルプリント配線板と導電接続するためのフレキシブルプリント配線板であって、
前記導電接続される電極の配列が露出している電極接続エリアと、
先端からみて前記電極接続エリアよりも本体側に位置する位置合わせ部とを備えることを特徴とする、フレキシブルプリント配線板。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板の接続構造、または請求項5〜7のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板、を用いたことを特徴とする、電子機器。
【請求項9】
露出する電極配列を有し、その電極配列が同じで、かつ、位置合わせ部を有する2つのフレキシブルプリント配線板を準備する工程と、
前記2つのフレキシブルプリント配線板の電極配列を対向させ、位置合わせ部を用いて、該2つの電極配列を平面的に見て合致させ、かつ前記2つの電極配列で異方導電膜を挟む工程と、
前記2つのフレキシブルプリント配線板と、前記異方導電膜とを圧着する工程と、
前記2つのフレキシブルプリント配線板の少なくとも一方の位置合わせ部を除去する工程とを備えることを特徴とする、プリント配線板の接続構造の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−238790(P2011−238790A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109315(P2010−109315)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【出願人】(500400216)住友電工プリントサーキット株式会社 (197)
【Fターム(参考)】