説明

フレキシブルプリント配線板、筐体構造、電子機器

【課題】屈曲部に対して防汚等の加工を行うことで、屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができるフレキシブルプリント配線板、防汚等の加工が施されたフレキシブルプリント配線板を介して相互の電気回路が接続される1対の筐体の表面に対して防汚等の加工を行うことで、フレキシブルプリント配線板の屈曲特性の低下を防止することができる筐体構造及び前記フレキシブルプリント配線板又は前記筐体構造を備える電子機器の提供を課題とする。
【解決手段】1対の筐体100間に介在して両筐体の電気回路を接続するフレキシブルプリント配線板200であって、該フレキシブルプリント配線板200は、その一部を前記1対の筐体100間に屈曲状態で配置される屈曲部220とすると共に、該屈曲部220の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることを特徴とするフレキシブルプリント配線板200である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルプリント配線板、1対の筐体が前記フレキシブルプリント配線板を介して接続されている筐体構造及び前記フレキシブルプリント配線板又は前記筐体構造を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話端末(以下、携帯電話機とする。)の普及が急速に進んでいる。それに伴い、携帯電話機のコンパクト化等を目的としていわゆるスライド式携帯電話機の需要が増加している。
このようなスライド式携帯電話機においては、屈曲自在な屈曲部を備えるフレキシブルプリント配線板により、1対の筐体の電気回路が接続されているものが一般的であった。
また屈曲部が1対の筐体の間に生じる隙間を介して外部に露出状態で配設される構成のものが一般的であり、屈曲部に汚れ等が付着し易く、屈曲特性が低下し易いことから、屈曲部の屈曲特性の低下を防止する対策が課題となっていた。
スライド式携帯電話機の例として、例えば下記特許文献1がある。
下記特許文献1は、電子機器及び電子機器配線用ハーネスに関する発明で、スライド屈曲に対して優れた耐性を有する電子機器とその電子機器配線用ハーネスに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−263264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1においては、スライド式のモバイル端末機器に極細同軸ケーブルを導入することができ、スライド屈曲に対して優れた耐性を有する電子機器とその電子機器配線用ハーネスを提供できるメリットがある。
しかしながら、屈曲部に汚れ等が付着することに伴う屈曲特性の低下を防止する対策は何ら考慮されておらず、そのような記載や示唆もなされていなかった。
【0005】
そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、屈曲部に対して防汚等の加工を行うことで、屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができるフレキシブルプリント配線板、防汚等の加工が施されたフレキシブルプリント配線板を介して相互の電気回路が接続される1対の筐体の表面に対して防汚等の加工を行うことで、フレキシブルプリント配線板の屈曲特性の低下を防止することができる筐体構造及び前記フレキシブルプリント配線板又は前記筐体構造を備える電子機器の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のフレキシブルプリント配線板は、1対の筐体間に介在して両筐体の電気回路を接続するフレキシブルプリント配線板であって、該フレキシブルプリント配線板は、その一部を前記1対の筐体間に屈曲状態で配置される屈曲部とすると共に、該屈曲部の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることを第1の特徴としている。
【0007】
上記本発明の第1の特徴によれば、フレキシブルプリント配線板は、1対の筐体間に介在して両筐体の電気回路を接続するフレキシブルプリント配線板であって、該フレキシブルプリント配線板は、その一部を前記1対の筐体間に屈曲状態で配置される屈曲部とすると共に、該屈曲部の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることから、屈曲部への汚れの付着や損傷を防止することができる。よって屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができる。
【0008】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第1の特徴に加えて、前記屈曲部の表面に低摩擦加工を施してあることを第2の特徴としている。
【0009】
上記本発明の第2の特徴によれば、上記本発明の第1の特徴による作用効果に加えて、フレキシブルプリント配線板は、前記屈曲部の表面に低摩擦加工を施してあることから、屈曲部への汚れの付着や損傷を防止することができる。よって屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができる。
【0010】
また本発明のフレキシブルプリント配線板は、上記本発明の第1又は第2の特徴に加えて、前記防汚及び/又は防傷加工と前記低摩擦加工とは、前記屈曲部の表面のうち、筐体と対向する側の表面に施してあることを第3の特徴としている。
【0011】
上記本発明の第3の特徴によれば、上記本発明の上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、フレキシブルプリント配線板は、前記防汚及び/又は防傷加工と前記低摩擦加工とは、前記屈曲部の表面のうち、筐体と対向する側の表面に施してあることから、屈曲部における筐体と対向する側への汚れの付着や損傷を防止することができる。よって屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができる。
【0012】
また本発明のフレキシブルプリントは、上記本発明の第1又は第2の特徴に加えて、前記防汚及び/又は防傷加工と前記低摩擦加工とは、前記屈曲部の表面のうち、屈曲部が相互に対向する側の表面に施してあることを第4の特徴としている。
【0013】
上記本発明の第4の特徴によれば、上記本発明の上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、フレキシブルプリント配線板は、前記防汚及び/又は防傷加工と前記低摩擦加工とは、前記屈曲部の表面のうち、屈曲部が相互に対向する側の表面に施してあることから、屈曲部が相互に対向する側への汚れの付着や損傷を防止することができる。よって屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができる。
【0014】
また本発明の筐体構造は、1対の筐体の電気回路が第1〜第4の何れか1つの特徴に記載のフレキシブルプリント配線板を介して接続されている筐体構造において、前記フレキシブルプリント配線板における屈曲部と対向する筐体の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることを第5の特徴としている。
【0015】
上記本発明の第5の特徴によれば、筐体構造は、1対の筐体の電気回路が第1〜第4の何れか1つの特徴に記載のフレキシブルプリント配線板を介して接続されている筐体構造において、前記フレキシブルプリント配線板における屈曲部と対向する筐体の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることから、フレキシブルプリント配線板における屈曲部への汚れの付着や損傷を防止することができる。よってフレキシブルプリント配線板における屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができる。
【0016】
また本発明の筐体構造は、上記本発明の第5の特徴に加えて、前記フレキシブルプリント配線板における屈曲部と対向する筐体の表面に低摩擦加工を施してあることを第6の特徴としている。
【0017】
上記本発明の第6の特徴によれば、上記本発明の第5の特徴による作用効果に加えて、筐体構造は、前記フレキシブルプリント配線板における屈曲部と対向する筐体の表面に低摩擦加工を施してあることから、フレキシブルプリント配線板における屈曲部への汚れの付着や損傷を防止することができる。よってフレキシブルプリント配線板における屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができる。
【0018】
また本発明の電子機器は、第1〜第4の何れか1つの特徴に記載のフレキシブルプリント配線板又は第5又は第6の特徴に記載の筐体構造を備えることを第7の特徴としている。
【0019】
上記本発明の第7の特徴によれば、電子機器は、第1〜第4の何れか1つの特徴に記載のフレキシブルプリント配線板又は第5又は第6の特徴に記載の筐体構造を備えることから、フレキシブルプリント配線板(特に屈曲部)への汚れの付着や損傷を防止することができ、フレキシブルプリント配線板(特に屈曲部)の屈曲特性の低下を防止することができるフレキシブルプリント配線板又は筐体構造を備える電子機器とすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のフレキシブルプリント配線板、1対の筐体が前記フレキシブルプリント配線板を介して連結されている筐体構造及び前記フレキシブルプリント配線板又は前記筐体構造を備える電子機器によれば、屈曲部に対して防汚等の加工を行うことで、屈曲部の屈曲特性の低下を防止することができるフレキシブルプリント配線板、防汚等の加工が施されたフレキシブルプリント配線板を介して連結される1対の筐体の表面に対して防汚等の加工を行うことで、フレキシブルプリント配線板の屈曲特性の低下を防止することができる筐体構造及び前記フレキシブルプリント配線板又は前記筐体構造を備える電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る携帯電話機を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る携帯電話機の要部を示す図で、(a)は右側面図、(b)は(a)の拡大断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る筐体の変形例の要部を示す図で、(a)は右側面図、(b)は(a)の拡大断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板における屈曲部の変形例の要部を示す図で、(a)は3層構造からなる屈曲部の断面図、(b)は7層構造からなる屈曲部の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る携帯電話機を示す図で、(a)は斜視図、(b)はフレキシブルプリント配線板における屈曲部の要部の断面図である。
【図6】電子機器の一例として開閉手法の異なる各種の携帯電話機を例示する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の図面を参照して、本発明に係る電子機器の例として、携帯電話機をあげて説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。
【0023】
まず図1〜図3を参照し、本発明に係る第1の実施形態を説明する。
図1に示すように、携帯電話機1は、いわゆるスライド式携帯電話機である。
この携帯電話機1は、図1に示すように、主として筐体100とフレキシブルプリント配線板200とから構成される。
【0024】
前記筐体100は、携帯電話機1の本体部を形成するもので、図1に示すように、第1筐体110と第2筐体120とからなる1対の筐体で構成される。
また図1に示すように、第1筐体110は液晶画面等の表示部111を備え、第2筐体120は操作ボタン等で構成される操作部121を備える。
また第1筐体110及び第2筐体120の内部には、図示しないLED等、携帯電話機が通常備える各種構成要素を内蔵している。
【0025】
前記フレキシブルプリント配線板200は、図2に示すように、1対の筐体間に介在して両筐体の電気回路を接続するフレキシブルプリント配線板である。より具体的には、1対の筐体たる第1筐体110の内部に備えられた回路基板112と第2筐体120の内部に備えられた回路基板122とを電気的に接続するためのものであり、第1筐体110と第2筐体120との間に屈曲された状態で配設される。
【0026】
このフレキシブルプリント配線板200は、図2に示すように、主として固定部210と、屈曲部220とから構成される。
【0027】
前記固定部210は、コネクタ部となるものである。図2(b)において詳しくは図示していないが、第1筐体110の内部に備えられた回路基板112及び第2筐体120の内部に備えられた回路基板122にそれぞれ設けられたコネクタ部と、フレキシブルプリント配線板200の固定部210とが接続されることで、第1筐体110の内部に備えられた回路基板112と第2筐体120の内部に備えられた回路基板122とがフレキシブルプリント配線板200を介して電気的に接続される。
【0028】
前記屈曲部220は、図2に示すように、フレキシブルプリント配線板200において、第1筐体110と第2筐体120とからなる1対の筐体100間に生じる空間に露出状態で配設されると共に、屈曲状態で取り付けられる部分である。
この屈曲部220は、図2(b)に示すように、基板221と、表面加工層222とから構成される。
【0029】
前記基板221は、フレキシブルプリント配線板200の回路部を形成するもので、図2(b)に示すように、導電層221aの両面に絶縁層221bを積層することで形成される。
なお導電層221aとしては、銅箔等、フレキシブルプリント配線板の基板を構成する導電層として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。
また絶縁層221bとしては、ポリイミド等、フレキシブルプリント配線板の基板を構成する絶縁層として通常用いられるものであれば如何なるものであってもよい。
【0030】
前記表面加工層222は、基板221を被覆する、いわゆる保護層となるもので、基板221にフッ素樹脂を塗布するコーティング加工(いわゆる防汚加工、防傷加工、低摩擦加工)を施すことにより形成される。
なお第1の実施形態においては、屈曲部220の表面のうち、筐体100と対向する側の表面及び屈曲部220が相互に対向する側の表面に表面加工層222を形成してある。
【0031】
スライド式携帯電話機においては、既述したように、屈曲部220は第1筐体110と第2筐体120とからなる1対の筐体間に生じる空間に露出状態で配設される。
よってジュース等の液体やごみ等の汚れが屈曲部220に付着し易い。屈曲部220にジュース等の液体やごみ等の汚れが付着した場合、屈曲部220が正規の屈曲形状を保持できなくなり、屈曲特性が低下して屈曲部の配線の電気抵抗が上昇する。更に悪化すると屈曲部の配線が破断する。
【0032】
よって撥水性、撥油性、防錆性、潤滑性(低摩擦性)等の特長を備えるフッ素樹脂で基板221を被覆することで、回路部を形成する基板221に液体やごみ等の汚れが付着することを防止することができる。よって基板221に液体やごみ等の汚れが付着することに伴う屈曲部220の破断や屈曲特性の低下を防止することができる。また基板221が表面加工層222で被覆されることで、基板221の損傷を防止することができる。
【0033】
なお表面加工層222の厚みは、200μm以下とすることが望ましい。
またコーティング剤としては、フッ素樹脂に限るものではない。例えばシリコン等を用いることができる。
また第1の実施形態においては、基板221にコーティング剤を塗布することで、表面加工層222を形成する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。例えばテフロン(登録商標)シート、シリコンシート、フッ素フィルム等の防汚特性、防傷特性、低摩擦特性を備えるシートやフィルムを基板221に貼り合わせることで表面加工層222を形成する構成としてもよい。
また第1の実施形態においては、屈曲部220の表面のうち、筐体100と対向する側の表面及び屈曲部220が相互に対向する側の表面に表面加工層222を形成する構成としたが、何れかの表面のみに表面加工層222を形成する構成としてもよい。
なお図2(b)に示すように、第2筐体120内部に配設されるフレキシブルプリント配線板200は、その一部が接着剤123により第2筐体120と固定されている。
【0034】
次に図3を参照して、本発明に係る第1の実施形態の変形例1を説明する。
【0035】
本変形例1は、筐体にも表面加工層を形成したものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一である。同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の説明を省略する。
【0036】
具体的には、第1筐体110と第2筐体120とからなる1対の筐体100の電気回路たる回路基板112及び回路基板122が、表面にコーティング加工(いわゆる防汚加工、防傷加工、低摩擦加工)を施してなる表面加工層222を備えるフレキシブルプリント配線板200を介して接続されている筐体構造において、前記フレキシブルプリント配線板200における屈曲部220と対向する第1筐体110及び第2筐体120の表面をフッ素樹脂を用いてコーティング加工(いわゆる防汚加工、防傷加工、低摩擦加工)することで、表面加工層113及び表面加工層124を形成してある。
【0037】
このような構成とすることで、フレキシブルプリント配線板200における屈曲部220に液体やごみ等の汚れが付着することを防止することができる。よって屈曲部220の屈曲特性の低下や損傷を防止することができる。
またフレキシブルプリント配線板200における屈曲部220と対向する第1筐体110及び第2筐体120の表面に液体やごみ等の汚れが付着することを防止できると共に、潤滑性を備えることで、携帯電話機1のスライド動作性を向上させることができる。
なお表面加工層113及び表面加工層124の厚みは、1mm以下とすることが望ましい。
【0038】
次に図4(a)を参照して、本発明に係る第1の実施形態の変形例2を説明する。
【0039】
本変形例2は、フレキシブルプリント配線板における屈曲部の構成を変化させたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一である。同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の説明を省略する。
【0040】
具体的には、図4(a)に示すように、基板221を導電層221aのみで形成し、基板221の両面に表面加工層222を形成することで、屈曲部220を3層構造としてある。
なお表面加工層222としては、例えば接着剤付きフッ素フィルムを用いることができる。勿論、これに限るものではなく、基板221の両面にコーティング剤を塗布することで、表面加工層222を形成する構成としてもよいし、テフロン(登録商標)シート、シリコンシート等の防汚特性、防傷特性、低摩擦特性を備えるシートを基板221の両面に貼り合わせることで表面加工層222を形成する構成としてもよい。
【0041】
次に図4(b)を参照して、本発明に係る第1の実施形態の変形例3を説明する。
【0042】
本変形例3は、フレキシブルプリント配線板における屈曲部の構成を変化させたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一である。同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の説明を省略する。
【0043】
具体的には、図4(b)に示すように、基板221を2層の導電層221aと導電層221aの両面を被覆する絶縁層221bとで形成し、基板221の両面に表面加工層222を形成することで、屈曲部220を7層構造としてある。
なお表面加工層222としては、例えばコーティング剤を用いることができる。勿論、これに限るものではなく、テフロン(登録商標)シート、シリコンシート、フッ素フィルム等の防汚特性、防傷特性、低摩擦特性を備えるシートやフィルムを基板221の両面に貼り合わせることで表面加工層222を形成する構成としてもよい。
【0044】
次に図5を参照して、本発明に係る第2の実施形態を説明する。
【0045】
本発明に係る第2の実施形態は、既述した本発明の第1の実施形態に対して、携帯電話機を開閉手法の異なる携帯電話機とすると共に、フレキシブルプリント配線板200を多層のフレキシブルプリント配線板としたものである。
その他の構成については、既述した本発明の第1の実施形態と同一である。同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号を付し、以下の説明を省略する。
【0046】
具体的には、図5(a)に示すように、第2の実施形態においては、携帯電話機1を折りたたみ式(クラムシェル型)携帯電話機としてある。
このような折りたたみ式(クラムシェル型)携帯電話機においては、フレキシブルプリント配線板200の屈曲部220は、図5(a)に示すように、第1筐体110と第2筐体120とを回動可能に接続するヒンジ部300内に1巻き状態で、或いは図示していないがヒンジ部300内に緩やかに曲げた状態で配設されることが一般的である。
また図5(b)に示すように、フレキシブルプリント配線板200は、空間Pを介して基板221が2層積層された多層フレキシブルプリント配線板であり、それぞれの層を形成する基板221の上下表面に表面加工層222を形成してある。つまり屈曲部220の表面のうち、筐体100と対向する側の表面及び屈曲部220が相互に対向する側の表面に表面加工層222を形成してある。
【0047】
このような構成とすることで、筐体100とヒンジ部300の間に生じる空間から液体やごみ等が内部に入った場合でも回路部を形成する基板221に液体やごみ等の汚れが付着することを防止することができる。よって基板221に液体やごみ等の汚れが付着することに伴う屈曲部220の屈曲特性の低下を防止することができる。また基板221が表面加工層222で被覆されることで、基板221の損傷を防止することができる。
【0048】
なお本発明の第2の実施形態においては、フレキシブルプリント配線板200を基板221が2層積層された多層フレキシブルプリント配線板とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、1層のフレキシブルプリント配線板とする構成であってもよい。
またフレキシブルプリント配線板200における屈曲部220と対向する筐体100の表面にも表面加工層を形成する構成であってもよい。
【0049】
なお電子機器の例としての携帯電話機は、第1の実施形態においてはスライド式携帯電話機とし、第2の実施形態においては折りたたみ式(クラムシェル型)携帯電話機とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。例えば図6(a)に示す2軸タイプの携帯電話機とする構成であってもよいし、図6(b)に示すジャックナイフタイプの携帯電話機とする構成であってもよい。
また電子機器も携帯電話機に限るものではなく、PDA(いわゆる携帯情報端末)等、1対の筐体がフレキシブルプリント配線板を介して電気的に連結される構成のものであれば如何なるものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は携帯電話機等の電子機器に用いられるフレキシブルプリント配線板及び携帯電話機等の電子機器を構成する筐体構造として利用することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 携帯電話機
100 筐体
110 第1筐体
111 表示部
112 回路基板
113 表面加工層
120 第2筐体
121 操作部
122 回路基板
123 接着剤
124 表面加工層
200 フレキシブルプリント配線板
210 固定部
220 屈曲部
221 基板
221a 導電層
221b 絶縁層
222 表面加工層
300 ヒンジ部
P 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1対の筐体間に介在して両筐体の電気回路を接続するフレキシブルプリント配線板であって、該フレキシブルプリント配線板は、その一部を前記1対の筐体間に屈曲状態で配置される屈曲部とすると共に、該屈曲部の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
【請求項2】
前記屈曲部の表面に低摩擦加工を施してあることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項3】
前記防汚及び/又は防傷加工と前記低摩擦加工とは、前記屈曲部の表面のうち、筐体と対向する側の表面に施してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項4】
前記防汚及び/又は防傷加工と前記低摩擦加工とは、前記屈曲部の表面のうち、屈曲部が相互に対向する側の表面に施してあることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項5】
1対の筐体の電気回路が請求項1〜4の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板を介して接続されている筐体構造において、前記フレキシブルプリント配線板における屈曲部と対向する筐体の表面に防汚及び/又は防傷加工を施してあることを特徴とする筐体構造。
【請求項6】
前記フレキシブルプリント配線板における屈曲部と対向する筐体の表面に低摩擦加工を施してあることを特徴とする請求項5に記載の筐体構造。
【請求項7】
請求項1〜4の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板又は請求項5又は6に記載の筐体構造を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate