フレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びにフレネルミラーの取外し方法
【課題】取付面から脱落し難く、取り外しは容易にでき、かつ、取付面との違和感を少なくして見栄えが向上するフレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びに、これらフレネルミラーを簡便に取外すことができる取外し方法を提供する。
【解決手段】取付面10の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部11に、固定部材7によって、フレネルミラー本体2をその厚さの50%以上を埋入させて取付け、固定部材7の固定力が、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくとも一端部において高く設定されている取付構造とし、フレネルミラー本体2を取り外す際には、把持部18を有する取外し治具17を、フレネルミラー本体2の前面に治具固定部材19を介して取付け、把持部18を手で掴んで取外し治具17をフレネルミラー本体2に取付けた状態のままフレネルミラー本体2の前方側に向かって引っ張る。
【解決手段】取付面10の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部11に、固定部材7によって、フレネルミラー本体2をその厚さの50%以上を埋入させて取付け、固定部材7の固定力が、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくとも一端部において高く設定されている取付構造とし、フレネルミラー本体2を取り外す際には、把持部18を有する取外し治具17を、フレネルミラー本体2の前面に治具固定部材19を介して取付け、把持部18を手で掴んで取外し治具17をフレネルミラー本体2に取付けた状態のままフレネルミラー本体2の前方側に向かって引っ張る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びにフレネルミラーの取外し方法に関し、さらに詳しくは、取付面から脱落し難く、取り外しは容易にでき、かつ、取付面との違和感を少なくして見栄えを向上させることができるフレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びに、これらフレネルミラーの取外しを簡便に行なえる取外し方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
平面状の透明プラスチック板の片面に、多数の環状の傾斜溝を同心円状に形成し、傾斜溝の傾斜角度を同心円中心から半径方向外側に向かって順次大きくし、傾斜溝の上に反射膜を積層したフレネルミラーが知られている(例えば、特許文献1参照)。フレネルミラーは、従来の凸面ミラーに比して厚さを薄くすることができる。
【0003】
フレネルミラーを取付ける場合は、例えば、ミラー後面に両面テープの一方面を貼り付け、両面テープの他方面を取付面となる壁などに貼り付ける。このようにフレネルミラーを取り付けると、取付面からミラーが突出した状態になる。そのため、ミラーに何かが引っ掛かって不測の外力が作用して脱落することがある。或いは、ミラーと取付面との間に意図的に介在物が挿入されて、ミラーが脱落され易くなるという問題も生じる。また、取付面と、取付面から突出しているミラーとの違和感が大きくなり、ミラーを取付けた周辺部分の見栄えが悪くなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−174906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、取付面から脱落し難く、取り外しは容易にでき、かつ、取付面との違和感を少なくして見栄えを向上させることができるフレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びに、これらフレネルミラーの取外しを簡便に行なえる取外し方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明のフレネルミラーは、フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部に固定する固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のフレネルミラーの取付構造は、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部と、フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を前記ミラー取付部に取付ける固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のフレネルミラーの取外し方法は、上記のフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、把持部を有する取外し治具を、フレネルミラー本体の前面に治具固定部材を介して取付け、次いで、前記把持部を掴んでフレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すことを特徴とする。
【0009】
本発明の別のフレネルミラーの取外し方法は、上記のフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、フレネルミラー本体に前面側から複数の貫通孔を形成し、少なくとも2つの貫通孔を通じて、紐状の取外し治具をフレネルミラー本体の前面側から後面側を経て前面側に挿通させ、次いで、この紐状の取外し治具のフレネルミラー本体の前面から突出している部分を、フレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のフレネルミラーおよびフレネルミラーの取付構造によれば、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部に、フレネルミラー本体がフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられて、固定部材によって固定されるので、従来の取付方法に比して、フレネルミラーが取付面から突出する量を少なくできる。そのため、フレネルミラーには不測の外力、或いは、意図的な外力が作用し難くなり、フレネルミラーを脱落し難くすることができる。
【0011】
また、取付面からのフレネルミラーの突出量が少なくなることにより、フレネルミラーと取付面との違和感が少なくなるという視覚的効果が得られ、従来の取付方法に比して、フレネルミラーを取付けた周辺部分の見栄えを向上させることができる。
【0012】
また、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されているので、フレネルミラー本体を取り外す際に、固定部材の固定力が相対的に小さい部分を取外しの発端にすることで取外し易くなる。
【0013】
本発明の前者のフレネルミラーの取外し方法によれば、フレネルミラー本体の前面側だけを用いる作業となるので、ほとんどの取付構造におけるフレネルミラー本体を、ミラー取付部から簡便に取り外すことができる。
【0014】
本発明の後者のフレネルミラーの取外し方法によれば、フレネルミラー本体に貫通孔を形成する工具と、紐状の取外し治具とを用いるだけで、簡便にフレネルミラー本体をミラー取付部から取り外すことができる。しかも、紐状の取外し治具を、フレネルミラー本体の前面側から後面側を経て前面側に戻して貫通させているので、取外す際にフレネルミラー本体に大きな力を付与できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のフレネルミラーの取付構造の実施形態を例示する正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のフレネルミラーを例示する一部拡大側面図である。
【図4】固定部材の変形例を示すフレネルミラーの正面図である。
【図5】固定部材の別の変形例を示すフレネルミラーの正面図である。
【図6】フレネルミラー本体の前面が取付面よりも後退した位置にある取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図7】フレネルミラー本体の前面が取付面よりも前側にある取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図8】フレネルミラー本体の前面を取付面の後面に取付けた取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図9】取付面の非貫通穴により形成されたミラー取付部にフレネルミラー本体を取付けた取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図10】取付構造のさらに別の実施形態を例示する正面図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】エレベータの三方枠に取付けられたフレネルミラーを平面視で例示する説明図である。
【図13】エレベータのカゴの壁面に取付けられたフレネルミラーを平面視で例示する説明図である。
【図14】前面取付型の取外し治具をフレネルミラー本体の前面に取付けた状態を例示する正面図である。
【図15】図14の前面取付型の取外し治具をフレネルミラー本体の前方側に引張っている状態を例示する縦断面図である。
【図16】紐状の取外し治具をフレネルミラー本体に挿通させて取付けた状態を例示する正面図である。
【図17】図16の紐状の取外し治具を取外し治具をフレネルミラー本体の前方側に引張っている状態を例示する縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のフレネルミラーおよびフレネルミラーの取付構造を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0017】
図1および図2に例示する本発明のフレネルミラー1の取付構造の実施形態は、図3に例示する本発明のフレネルミラー1を用いたものである。このフレネルミラー1は平面状のフレネルミラー本体2とその後面に設けられた固定部材7とを有している。固定部材7としては両面テープが用いられている。
【0018】
図3に例示するようにフレネルミラー本体2は、透明プラスチック板3の裏面に、多数の環状の傾斜溝4が同心円状に形成され、傾斜溝4の上に反射膜5が積層されている。傾斜溝4の傾斜角度Aは同心円中心Cから半径方向外側に向かって順次大きくなっている。反射膜5の上には塗料等からなる保護層6が積層されている。保護層6の表面に固定部材7が取り付けられている。固定部材7としては、両面テープに代えて、或いは、両面テープに加えて、マグネットを用いることもできる。
【0019】
フレネルミラー本体2の基本仕様は、この実施形態に限定されるものではない。例えば、傾斜溝4は透明プラスチック板3の表面に形成することもできる。保護層6は任意に設けることができる。
【0020】
フレネルミラー本体2の厚さは、例えば0.5mm〜5.0mm程度である。フレネルミラー本体2の形状は、図1に例示する四角形の他、三角形、円形、楕円形、台形等の種々の形状を採用することができる。
【0021】
傾斜溝4の半径方向配置ピッチは、例えば0.05mm〜0.5mm、好ましくは0.2mm〜0.4mm程度である。透明プラスチック板3には、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PET)等の透明性に優れた樹脂を用いるとよい。反射膜5としては、金属蒸着膜や金属メッキ膜等を用いることができる。反射膜5の厚さは、例えば10nm〜200nm程度である。
【0022】
フレネルミラー本体2は、壁面等の取付面10の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの50%以上を埋入して取付けられる。この実施形態では取付面10の貫通穴により形成されたミラー取付部11にフレネルミラー本体2が取付けられている。
【0023】
そのため、取付面10の表面に単純にフレネルミラー1を取付ける従来方法に比して、取付面10からのフレネルミラー1の突出量が少なくなる。これに伴って、フレネルミラー1には不測の外力、或いは、意図的な外力が作用し難くなるので、フレネルミラー1は脱落し難くなる。
【0024】
また、取付面10からのフレネルミラー1の突出量が少なくなることにより、フレネルミラー1と取付面10との違和感が少なくなるという視覚的効果が得られる。そのため、従来の取付方法に比して、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが向上する。
【0025】
さらに、フレネルミラー本体2の側面はミラー取付部11で覆われて、この側面から不要な光が入り込まない。そのため、側面に特別な加工を施さなくてもフレネルミラー1で見る像が認識し易くなる。また、取付け面10からのフレネルミラー1の突出量が少なくなることに伴なって、フレネルミラー本体2の上端面などにホコリや汚れが付着し難くなる、或いは、付着しなくなる。それ故、フレネルミラー本体2およびその周辺部分の清掃が容易になる。
【0026】
図2では、取付面10の貫通穴により形成されたミラー取付部11にフレネルミラー本体2が嵌合するように取付られていて、フレネルミラー本体2の前面と取付面10とが同一レベルになっている。即ち、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの100%を埋入させて取付けられていて、互いの表面がフラットな状態になっている。
【0027】
このように互いの表面がフラットな取付構造にすると、フレネルミラー1と取付面10との視覚的な一体性が向上して、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが一段と向上する。
【0028】
この実施形態では、貫通穴により形成されたミラー取付部11の後側を塞ぐように、裏板8が両面テープ8aによって取付けられている。尚、両面テープ8aに代えて接着剤、溶接等の他の部材や構造を用いて、裏板8を取付面10の後面に取付けることもできる。そして、裏板8の前面に固定部材7を取付けることにより、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に取付けられている。
【0029】
固定部材7は、図1の平面視で直角三角形状になっていて、4つの固定部材7がフレネルミラー本体2の四隅に直角部分を揃えて配置されている。平面視ではフレネルミラー本体2の中央部に固定部材7は存在せず、フレネルミラー本体2の端部では端に向かうほど固定部材7の面積が増加している。
【0030】
したがって、裏板8に対する固定部材7による固定力は、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体2の一端部において高く設定されている。このように固定部材7による固定力を設定すると、フレネルミラー本体2を取り外す際に、固定部材7の固定力が相対的に小さい部分を取外しの発端にすることで取外し易くなる。
【0031】
さらに言えば、図1では、フレネルミラー本体2の両端部では端に向かうほど固定部材7の面積が増加している。したがって、固定部材7による固定力が、平面視でフレネルミラー本体2の中央部からフレネルミラー本体2の両端部に向かって高く設定されている。したがって、フレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の中央部を取外しの発端にするとよい。
【0032】
図4に例示する固定部材7を用いることもできる。この固定部材7は平面視で直角三角形状になっていて、4つの固定部材7はそれぞれ、直角を形成する一方の辺をフレネルミラー本体2の辺に平行に配置し、この一方の辺と斜辺とがなす角が、フレネルミラー本体2の四隅に向くよう配置されている。
【0033】
これにより図4に例示するフレネルミラー1では、平面視ではフレネルミラー本体2の中央部に固定部材7は存在せず、端部のみに固定部材7が配置され、中央部に比してフレネルミラー本体2の端部で固定部材7の面積が増加している。そして、フレネルミラー本体2の端部では端に向かうほど固定部材7の面積が減少している。即ち、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体2の一端部において固定部材7による固定力が高く設定されている。このフレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の一端部(下端部)または他端部(上端部)を取外しの発端にするとよい。
【0034】
図5に例示する固定部材7を用いることもできる。この固定部材7は平面視で台形状になっていて、2つの固定部材7がそれぞれの上底をフレネルミラー本体2の他端部(上端部)に揃え、それぞれの下底をフレネルミラー本体2の一端部(下端部)に揃えて配置されている。
【0035】
これにより図5に例示するフレネルミラー1では、平面視でフレネルミラー本体2の他端部からフレネルミラー本体2の一端部に向かって固定部材7の面積が増加している。即ち、フレネルミラー本体2の他端部からフレネルミラー本体2の一端部に向かって、固定部材7による固定力が高く設定されている。したがって、フレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の他端部を取外しの発端にするとよい。
【0036】
図6に例示するように、フレネルミラー本体2の前面が取付面10よりも後退した位置にある取付構造にすることもできる。即ち、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの100%を超えて埋入して取付けられている。裏板8を用いてミラー取付部11にフレネルミラー本体2を取り付ける構造は、図2と同様である。
【0037】
フレネルミラー本体2の前面の取付面10からの後退量は、例えば、フレネルミラー本体2の厚さの50%程度までとする。この取付構造では、フレネルミラー本体2の前面にキズが生じ難くなる。
【0038】
図6に例示するように、フレネルミラー本体2の前面が取付面10よりも前側に位置する取付構造にすることもできる。即ち、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの50%以上100%未満を埋入して取付けられている。裏板8を用いてミラー取付部11にフレネルミラー本体2を取り付ける構造は、図2と同様である。
【0039】
この取付構造では、フレネルミラー本体2の前側の角を面取りすることが好ましい。この面取りによって、フレネルミラー本体2が取付面10から前方に若干突出していながらも、フレネルミラー1には不測の外力、或いは、意図的な外力が作用し難くなる。また、フレネルミラー1と取付面10との違和感が少なくなって、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが向上するという効果が得られる。
【0040】
図7に例示するように、フレネルミラー本体2の前面に取付けた固定部材7を取付面10の後面に取付けることによって、ミラー取付部11にフレネルミラー本体2を取付ることもできる。この取付構造では裏板8が不要になり、フレネルミラー本体2の取付面10からの後退量が大きくなるので、フレネルミラー本体2のキズを防止するには有利になる。この取付構造の場合は、ミラー取付部11を前側から後側に向かって開口面積を縮小するように傾斜する傾斜面を有する仕様にすると、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが向上する。
【0041】
図2、図6、図7、図8において、固定部材7である両面テープの厚さを変えることにより、フレネルミラー本体2の前面の位置が変化するようになっている。即ち、固定部材7となる両面テープの厚さによって、ミラー取付部11に対するフレネルミラー本体2の埋入程度が設定されている。換言すると、固定部材7となる両面テープの厚さを変えることにより、フレネルミラー本体2の前面の位置を調節することができる。取付面10の後面に裏板8を取付ける部材(図2、図6、図7、図8では両面テープ8a)の厚さを変えることによって、フレネルミラー本体2の前面の位置を調節することができる。
【0042】
尚、図2、図6、図7の実施形態において、フレネルミラー本体2の後面と裏板8の前面との間にすき間が生じているが、このすき間には、ゴムやスポンジ等の弾性部材をスペーサとして配置することもできる。
【0043】
図9は、取付面10の非貫通穴で形成されたミラー取付部11に、フレネルミラー本体2が取付けられた取付構造を例示している。即ち、取付面10に形成された窪みとなるミラー取付部11に嵌合するようにフレネルミラー本体2が、フレネルミラー本体2の厚さの50%以上を埋入して取付けられている。そして、フレネルミラー本体2の後面に取付けられた固定部材7を、ミラー取付部11の底面に取付けている。
【0044】
この取付構造においても、固定部材7の厚さを調整することにより、ミラー取付部11に対するフレネルミラー本体2の埋入程度を変えることができる。例えば、フレネルミラー本体2の前面を、取付面10と同一レベル、または、取付面10よりも後退した位置、或いは、取付面10よりも前側の位置にすることができる。
【0045】
固定部材7による固定力は、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体2の一端部において高く設定されている。例えば、この固定力は、平面視でフレネルミラー本体2の中央部からフレネルミラー本体2の両端部に向かって高く設定される。或いは、フレネルミラー本体2の他端部からフレネルミラー本体2の一端部に向かって高く設定される。
【0046】
フレネルミラー本体2の後面とミラー取付部11の底面との間にすき間が生じているが、このすき間に、ゴムやスポンジ等の弾性部材をスペーサとして配置することもできる。
【0047】
図10、図11に例示するように、取付面10の貫通穴で形成されたミラー取付部11に取付突起12を設け、この取付突起12を用いてフレネルミラー本体2を取付ける取付構造にすることもできる。取付突起12は縦断面視では、取付面10の後面からミラー取付部11の開口に向かって延びている。平面視では、それぞれの取付突起12は直角三角形状になっていて、4つの取付突起12が四角形状のミラー取付部11の四隅に配置されている。
【0048】
それぞれの取付突起12の前面には、フレネルミラー本体2の後面に取付けられた固定部材7が取付けられている。この取付構造においても図1と同様に、固定部材7による固定力が、平面視でフレネルミラー本体2の中央部からフレネルミラー本体2の両端部に向かって高く設定されている。したがって、フレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の中央部を取外しの発端にするとよい。
【0049】
この取付構造においても、固定部材7の厚さを調整することにより、ミラー取付部11に対するフレネルミラー本体2の埋入程度を変えることができる。
【0050】
フレネルミラー1を設置する場所は、特に限定されないが、主に屋内の壁面に設置する。例えば、図12、図13に例示するようにエレベータ13の周辺に設置することができる。図12では、エレベータ13の三方枠14の側壁にフレネルミラー1が埋入して取付けられている。図13では、エレベータ13のカゴ15の内側の側壁面にフレネルミラー1が埋入して取付けられている。カゴ15の内側の側壁面では、必要な箇所に必要な数のフレネルミラー1を取付けることができる。
【0051】
図12、図13に例示するようにフレネルミラー1を設置した場合、エレベータ13のカゴ15に乗っている人がフレネルミラー1を見ることにより、カゴ15の外の状態を把握することができる。そのため、エレベータ13に乗ろうとしている人がいれば、カゴ15に乗っている人は扉16を開けたままにすることができる。また、エレベータ13を降りる人は、エレベータ13の前を通過する人等に衝突する危険を回避できる。
【0052】
フレネルミラー1のその他の設置場所としては、病院、学校、オフィスビル等の壁面、通路の壁面、車庫の出入口周辺の壁面など様々な場所を例示できる。航空機の座席上方の手荷物入れの内壁を取付面10とする場合は、フレネルミラー本体2の前面が取付面10から後退した位置になる取付構造にすることが好ましい。これにより、収納する手荷物によってフレネルミラー本体2がキズつくことを抑制するには有利になる。
【0053】
次に、本発明のフレネルミラーの取外し方法について説明する。
図14、図15に例示する第一の取外し方法は、上述した取付構造のうち図8に例示した取付構造を除いたすべてのフレネルミラー1に適用することができる。この方法は、把持部18を有する取外し治具17と、この取外し治具17をフレネルミラー本体2の前面に固定する治具固定部材19を用いる。即ち、前面取付型の取外し治具17を用いる。治具固定部材19としては、両面テープ、接着剤、木ネジなどの先端が尖ったネジ類またはピン類を例示できる。
【0054】
この取外し治具17を治具固定部材19を介してフレネルミラー本体2の前面に取付ける。ここで、治具固定部材19の総固定力は、フレネルミラー本体2を裏板8に取付けている固定部材7の総固定力よりも大きくし、例えば、2倍以上にする。図14の取付構造おいては、平面視で固定部材7による固定力が相対的に小さい部分、即ち、フレネルミラー本体2の中央部に取外し治具17を固定するとよい。
【0055】
次いで、図15に例示するように、把持部18を手で掴んでこの取外し治具17をフレネルミラー本体2に取付けた状態のままフレネルミラー本体2の前方側に向かって引っ張る。この引張り作業によって、フレネルミラー本体2はミラー取付部11から引き剥がされる。ある程度引き剥がされたら、例えば、フレネルミラー本体2と取付面10とのすき間にバール等の工具を差し込んで、フレネルミラー本体2を完全に引き剥がす。
【0056】
この取外し方法では、フレネルミラー本体2の前面側だけを用いる作業になるので、ほとんどの取付構造におけるフレネルミラー本体2を、簡便にミラー取付部11から取り外すことができる。また、固定部材7の固定力が相対的に小さい部分に取外し治具17を固定することにより、フレネルミラー本体2をより少ない力で取外すことができる。図4に例示したフレネルミラー1の場合は、取外し治具17をフレネルミラー本体2の一端部(下端部)または他端部(上端部)に固定する。図5に例示したフレネルミラー1の場合は、取外し治具17をフレネルミラー本体2の他端部(上端部)に固定する。
【0057】
図16、図17に例示する第二の取外し方法は、フレネルミラー1の後側にある程度の空間がある取付構造に適用する。
【0058】
この方法は、紐状の取外し治具20を用いる。取外し治具20の材質は、例えば、樹脂や金属などである。まず、フレネルミラー本体2に前面側から複数の貫通孔9をドリル等を用いて形成する。次いで、少なくとも2つの貫通孔9を通じて、紐状の取外し治具20をフレネルミラー本体2の前面側から後面側を経て前面側に挿通させる。
【0059】
次いで、この紐状の取外し治具20のフレネルミラー本体2の前面から突出している部分をそのままの状態で、或いは、束ねたり、結ぶことにより取外し治具20を環状にした状態で、フレネルミラー本体2の前方側に向かって引っ張る。この引張り作業によって、フレネルミラー本体2はミラー取付部11から引き剥がされる。ある程度引き剥がされたら、例えば、フレネルミラー本体2と取付面10とのすき間にバール等の工具を差し込んで、フレネルミラー本体2を完全に引き剥がす。
【0060】
この取外し方法によれば、フレネルミラー本体2に貫通孔9を形成する工具と、紐状の取外し治具20とを用いるだけで、簡便にフレネルミラー本体2をミラー取付部11から取り外すことができる。紐状の取外し治具20を、フレネルミラー本体2の前面側から後面側を経て前面側に戻して貫通させているので、取外す際にフレネルミラー本体2の大きな力を付与することができる。それ故、確実にフレネルミラー本体2を取外すことが可能になる。
【0061】
図16の取付構造おいては、平面視で固定部材7による固定力が相対的に小さい部分、即ち、フレネルミラー本体2の中央部に貫通孔9を設けて取外し治具20を取付けるとよい。固定部材7の固定力が相対的に小さい部分に取外し治具20を取付けることにより、フレネルミラー本体2をより少ない力で取外すことができる。
【符号の説明】
【0062】
1 フレネルミラー
2 フレネルミラー本体
3 透明プラスチック板
4 環状の傾斜溝
5 反射膜
6 保護層
7 固定部材
8 裏板
8a 両面テープ
9 貫通孔
10 取付面
11 ミラー取付部
12 取付突起
13 エレベータ
14 三方枠
15 カゴ
16 扉
17 取外し治具
18 把持部
19 治具固定部材
20 取外し治具
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びにフレネルミラーの取外し方法に関し、さらに詳しくは、取付面から脱落し難く、取り外しは容易にでき、かつ、取付面との違和感を少なくして見栄えを向上させることができるフレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びに、これらフレネルミラーの取外しを簡便に行なえる取外し方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
平面状の透明プラスチック板の片面に、多数の環状の傾斜溝を同心円状に形成し、傾斜溝の傾斜角度を同心円中心から半径方向外側に向かって順次大きくし、傾斜溝の上に反射膜を積層したフレネルミラーが知られている(例えば、特許文献1参照)。フレネルミラーは、従来の凸面ミラーに比して厚さを薄くすることができる。
【0003】
フレネルミラーを取付ける場合は、例えば、ミラー後面に両面テープの一方面を貼り付け、両面テープの他方面を取付面となる壁などに貼り付ける。このようにフレネルミラーを取り付けると、取付面からミラーが突出した状態になる。そのため、ミラーに何かが引っ掛かって不測の外力が作用して脱落することがある。或いは、ミラーと取付面との間に意図的に介在物が挿入されて、ミラーが脱落され易くなるという問題も生じる。また、取付面と、取付面から突出しているミラーとの違和感が大きくなり、ミラーを取付けた周辺部分の見栄えが悪くなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−174906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、取付面から脱落し難く、取り外しは容易にでき、かつ、取付面との違和感を少なくして見栄えを向上させることができるフレネルミラー及びフレネルミラーの取付構造並びに、これらフレネルミラーの取外しを簡便に行なえる取外し方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明のフレネルミラーは、フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部に固定する固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のフレネルミラーの取付構造は、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部と、フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を前記ミラー取付部に取付ける固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のフレネルミラーの取外し方法は、上記のフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、把持部を有する取外し治具を、フレネルミラー本体の前面に治具固定部材を介して取付け、次いで、前記把持部を掴んでフレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すことを特徴とする。
【0009】
本発明の別のフレネルミラーの取外し方法は、上記のフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、フレネルミラー本体に前面側から複数の貫通孔を形成し、少なくとも2つの貫通孔を通じて、紐状の取外し治具をフレネルミラー本体の前面側から後面側を経て前面側に挿通させ、次いで、この紐状の取外し治具のフレネルミラー本体の前面から突出している部分を、フレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のフレネルミラーおよびフレネルミラーの取付構造によれば、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部に、フレネルミラー本体がフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられて、固定部材によって固定されるので、従来の取付方法に比して、フレネルミラーが取付面から突出する量を少なくできる。そのため、フレネルミラーには不測の外力、或いは、意図的な外力が作用し難くなり、フレネルミラーを脱落し難くすることができる。
【0011】
また、取付面からのフレネルミラーの突出量が少なくなることにより、フレネルミラーと取付面との違和感が少なくなるという視覚的効果が得られ、従来の取付方法に比して、フレネルミラーを取付けた周辺部分の見栄えを向上させることができる。
【0012】
また、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されているので、フレネルミラー本体を取り外す際に、固定部材の固定力が相対的に小さい部分を取外しの発端にすることで取外し易くなる。
【0013】
本発明の前者のフレネルミラーの取外し方法によれば、フレネルミラー本体の前面側だけを用いる作業となるので、ほとんどの取付構造におけるフレネルミラー本体を、ミラー取付部から簡便に取り外すことができる。
【0014】
本発明の後者のフレネルミラーの取外し方法によれば、フレネルミラー本体に貫通孔を形成する工具と、紐状の取外し治具とを用いるだけで、簡便にフレネルミラー本体をミラー取付部から取り外すことができる。しかも、紐状の取外し治具を、フレネルミラー本体の前面側から後面側を経て前面側に戻して貫通させているので、取外す際にフレネルミラー本体に大きな力を付与できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のフレネルミラーの取付構造の実施形態を例示する正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2のフレネルミラーを例示する一部拡大側面図である。
【図4】固定部材の変形例を示すフレネルミラーの正面図である。
【図5】固定部材の別の変形例を示すフレネルミラーの正面図である。
【図6】フレネルミラー本体の前面が取付面よりも後退した位置にある取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図7】フレネルミラー本体の前面が取付面よりも前側にある取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図8】フレネルミラー本体の前面を取付面の後面に取付けた取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図9】取付面の非貫通穴により形成されたミラー取付部にフレネルミラー本体を取付けた取付構造の実施形態を例示する縦断面図(図1のA−A断面相当図)である。
【図10】取付構造のさらに別の実施形態を例示する正面図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】エレベータの三方枠に取付けられたフレネルミラーを平面視で例示する説明図である。
【図13】エレベータのカゴの壁面に取付けられたフレネルミラーを平面視で例示する説明図である。
【図14】前面取付型の取外し治具をフレネルミラー本体の前面に取付けた状態を例示する正面図である。
【図15】図14の前面取付型の取外し治具をフレネルミラー本体の前方側に引張っている状態を例示する縦断面図である。
【図16】紐状の取外し治具をフレネルミラー本体に挿通させて取付けた状態を例示する正面図である。
【図17】図16の紐状の取外し治具を取外し治具をフレネルミラー本体の前方側に引張っている状態を例示する縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明のフレネルミラーおよびフレネルミラーの取付構造を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0017】
図1および図2に例示する本発明のフレネルミラー1の取付構造の実施形態は、図3に例示する本発明のフレネルミラー1を用いたものである。このフレネルミラー1は平面状のフレネルミラー本体2とその後面に設けられた固定部材7とを有している。固定部材7としては両面テープが用いられている。
【0018】
図3に例示するようにフレネルミラー本体2は、透明プラスチック板3の裏面に、多数の環状の傾斜溝4が同心円状に形成され、傾斜溝4の上に反射膜5が積層されている。傾斜溝4の傾斜角度Aは同心円中心Cから半径方向外側に向かって順次大きくなっている。反射膜5の上には塗料等からなる保護層6が積層されている。保護層6の表面に固定部材7が取り付けられている。固定部材7としては、両面テープに代えて、或いは、両面テープに加えて、マグネットを用いることもできる。
【0019】
フレネルミラー本体2の基本仕様は、この実施形態に限定されるものではない。例えば、傾斜溝4は透明プラスチック板3の表面に形成することもできる。保護層6は任意に設けることができる。
【0020】
フレネルミラー本体2の厚さは、例えば0.5mm〜5.0mm程度である。フレネルミラー本体2の形状は、図1に例示する四角形の他、三角形、円形、楕円形、台形等の種々の形状を採用することができる。
【0021】
傾斜溝4の半径方向配置ピッチは、例えば0.05mm〜0.5mm、好ましくは0.2mm〜0.4mm程度である。透明プラスチック板3には、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PET)等の透明性に優れた樹脂を用いるとよい。反射膜5としては、金属蒸着膜や金属メッキ膜等を用いることができる。反射膜5の厚さは、例えば10nm〜200nm程度である。
【0022】
フレネルミラー本体2は、壁面等の取付面10の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの50%以上を埋入して取付けられる。この実施形態では取付面10の貫通穴により形成されたミラー取付部11にフレネルミラー本体2が取付けられている。
【0023】
そのため、取付面10の表面に単純にフレネルミラー1を取付ける従来方法に比して、取付面10からのフレネルミラー1の突出量が少なくなる。これに伴って、フレネルミラー1には不測の外力、或いは、意図的な外力が作用し難くなるので、フレネルミラー1は脱落し難くなる。
【0024】
また、取付面10からのフレネルミラー1の突出量が少なくなることにより、フレネルミラー1と取付面10との違和感が少なくなるという視覚的効果が得られる。そのため、従来の取付方法に比して、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが向上する。
【0025】
さらに、フレネルミラー本体2の側面はミラー取付部11で覆われて、この側面から不要な光が入り込まない。そのため、側面に特別な加工を施さなくてもフレネルミラー1で見る像が認識し易くなる。また、取付け面10からのフレネルミラー1の突出量が少なくなることに伴なって、フレネルミラー本体2の上端面などにホコリや汚れが付着し難くなる、或いは、付着しなくなる。それ故、フレネルミラー本体2およびその周辺部分の清掃が容易になる。
【0026】
図2では、取付面10の貫通穴により形成されたミラー取付部11にフレネルミラー本体2が嵌合するように取付られていて、フレネルミラー本体2の前面と取付面10とが同一レベルになっている。即ち、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの100%を埋入させて取付けられていて、互いの表面がフラットな状態になっている。
【0027】
このように互いの表面がフラットな取付構造にすると、フレネルミラー1と取付面10との視覚的な一体性が向上して、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが一段と向上する。
【0028】
この実施形態では、貫通穴により形成されたミラー取付部11の後側を塞ぐように、裏板8が両面テープ8aによって取付けられている。尚、両面テープ8aに代えて接着剤、溶接等の他の部材や構造を用いて、裏板8を取付面10の後面に取付けることもできる。そして、裏板8の前面に固定部材7を取付けることにより、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に取付けられている。
【0029】
固定部材7は、図1の平面視で直角三角形状になっていて、4つの固定部材7がフレネルミラー本体2の四隅に直角部分を揃えて配置されている。平面視ではフレネルミラー本体2の中央部に固定部材7は存在せず、フレネルミラー本体2の端部では端に向かうほど固定部材7の面積が増加している。
【0030】
したがって、裏板8に対する固定部材7による固定力は、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体2の一端部において高く設定されている。このように固定部材7による固定力を設定すると、フレネルミラー本体2を取り外す際に、固定部材7の固定力が相対的に小さい部分を取外しの発端にすることで取外し易くなる。
【0031】
さらに言えば、図1では、フレネルミラー本体2の両端部では端に向かうほど固定部材7の面積が増加している。したがって、固定部材7による固定力が、平面視でフレネルミラー本体2の中央部からフレネルミラー本体2の両端部に向かって高く設定されている。したがって、フレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の中央部を取外しの発端にするとよい。
【0032】
図4に例示する固定部材7を用いることもできる。この固定部材7は平面視で直角三角形状になっていて、4つの固定部材7はそれぞれ、直角を形成する一方の辺をフレネルミラー本体2の辺に平行に配置し、この一方の辺と斜辺とがなす角が、フレネルミラー本体2の四隅に向くよう配置されている。
【0033】
これにより図4に例示するフレネルミラー1では、平面視ではフレネルミラー本体2の中央部に固定部材7は存在せず、端部のみに固定部材7が配置され、中央部に比してフレネルミラー本体2の端部で固定部材7の面積が増加している。そして、フレネルミラー本体2の端部では端に向かうほど固定部材7の面積が減少している。即ち、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体2の一端部において固定部材7による固定力が高く設定されている。このフレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の一端部(下端部)または他端部(上端部)を取外しの発端にするとよい。
【0034】
図5に例示する固定部材7を用いることもできる。この固定部材7は平面視で台形状になっていて、2つの固定部材7がそれぞれの上底をフレネルミラー本体2の他端部(上端部)に揃え、それぞれの下底をフレネルミラー本体2の一端部(下端部)に揃えて配置されている。
【0035】
これにより図5に例示するフレネルミラー1では、平面視でフレネルミラー本体2の他端部からフレネルミラー本体2の一端部に向かって固定部材7の面積が増加している。即ち、フレネルミラー本体2の他端部からフレネルミラー本体2の一端部に向かって、固定部材7による固定力が高く設定されている。したがって、フレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の他端部を取外しの発端にするとよい。
【0036】
図6に例示するように、フレネルミラー本体2の前面が取付面10よりも後退した位置にある取付構造にすることもできる。即ち、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの100%を超えて埋入して取付けられている。裏板8を用いてミラー取付部11にフレネルミラー本体2を取り付ける構造は、図2と同様である。
【0037】
フレネルミラー本体2の前面の取付面10からの後退量は、例えば、フレネルミラー本体2の厚さの50%程度までとする。この取付構造では、フレネルミラー本体2の前面にキズが生じ難くなる。
【0038】
図6に例示するように、フレネルミラー本体2の前面が取付面10よりも前側に位置する取付構造にすることもできる。即ち、フレネルミラー本体2がミラー取付部11に、フレネルミラー本体2の厚さの50%以上100%未満を埋入して取付けられている。裏板8を用いてミラー取付部11にフレネルミラー本体2を取り付ける構造は、図2と同様である。
【0039】
この取付構造では、フレネルミラー本体2の前側の角を面取りすることが好ましい。この面取りによって、フレネルミラー本体2が取付面10から前方に若干突出していながらも、フレネルミラー1には不測の外力、或いは、意図的な外力が作用し難くなる。また、フレネルミラー1と取付面10との違和感が少なくなって、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが向上するという効果が得られる。
【0040】
図7に例示するように、フレネルミラー本体2の前面に取付けた固定部材7を取付面10の後面に取付けることによって、ミラー取付部11にフレネルミラー本体2を取付ることもできる。この取付構造では裏板8が不要になり、フレネルミラー本体2の取付面10からの後退量が大きくなるので、フレネルミラー本体2のキズを防止するには有利になる。この取付構造の場合は、ミラー取付部11を前側から後側に向かって開口面積を縮小するように傾斜する傾斜面を有する仕様にすると、フレネルミラー1を取付けた周辺部分の見栄えが向上する。
【0041】
図2、図6、図7、図8において、固定部材7である両面テープの厚さを変えることにより、フレネルミラー本体2の前面の位置が変化するようになっている。即ち、固定部材7となる両面テープの厚さによって、ミラー取付部11に対するフレネルミラー本体2の埋入程度が設定されている。換言すると、固定部材7となる両面テープの厚さを変えることにより、フレネルミラー本体2の前面の位置を調節することができる。取付面10の後面に裏板8を取付ける部材(図2、図6、図7、図8では両面テープ8a)の厚さを変えることによって、フレネルミラー本体2の前面の位置を調節することができる。
【0042】
尚、図2、図6、図7の実施形態において、フレネルミラー本体2の後面と裏板8の前面との間にすき間が生じているが、このすき間には、ゴムやスポンジ等の弾性部材をスペーサとして配置することもできる。
【0043】
図9は、取付面10の非貫通穴で形成されたミラー取付部11に、フレネルミラー本体2が取付けられた取付構造を例示している。即ち、取付面10に形成された窪みとなるミラー取付部11に嵌合するようにフレネルミラー本体2が、フレネルミラー本体2の厚さの50%以上を埋入して取付けられている。そして、フレネルミラー本体2の後面に取付けられた固定部材7を、ミラー取付部11の底面に取付けている。
【0044】
この取付構造においても、固定部材7の厚さを調整することにより、ミラー取付部11に対するフレネルミラー本体2の埋入程度を変えることができる。例えば、フレネルミラー本体2の前面を、取付面10と同一レベル、または、取付面10よりも後退した位置、或いは、取付面10よりも前側の位置にすることができる。
【0045】
固定部材7による固定力は、平面視でフレネルミラー本体2の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体2の一端部において高く設定されている。例えば、この固定力は、平面視でフレネルミラー本体2の中央部からフレネルミラー本体2の両端部に向かって高く設定される。或いは、フレネルミラー本体2の他端部からフレネルミラー本体2の一端部に向かって高く設定される。
【0046】
フレネルミラー本体2の後面とミラー取付部11の底面との間にすき間が生じているが、このすき間に、ゴムやスポンジ等の弾性部材をスペーサとして配置することもできる。
【0047】
図10、図11に例示するように、取付面10の貫通穴で形成されたミラー取付部11に取付突起12を設け、この取付突起12を用いてフレネルミラー本体2を取付ける取付構造にすることもできる。取付突起12は縦断面視では、取付面10の後面からミラー取付部11の開口に向かって延びている。平面視では、それぞれの取付突起12は直角三角形状になっていて、4つの取付突起12が四角形状のミラー取付部11の四隅に配置されている。
【0048】
それぞれの取付突起12の前面には、フレネルミラー本体2の後面に取付けられた固定部材7が取付けられている。この取付構造においても図1と同様に、固定部材7による固定力が、平面視でフレネルミラー本体2の中央部からフレネルミラー本体2の両端部に向かって高く設定されている。したがって、フレネルミラー本体2を取り外す際には、平面視でフレネルミラー本体2の中央部を取外しの発端にするとよい。
【0049】
この取付構造においても、固定部材7の厚さを調整することにより、ミラー取付部11に対するフレネルミラー本体2の埋入程度を変えることができる。
【0050】
フレネルミラー1を設置する場所は、特に限定されないが、主に屋内の壁面に設置する。例えば、図12、図13に例示するようにエレベータ13の周辺に設置することができる。図12では、エレベータ13の三方枠14の側壁にフレネルミラー1が埋入して取付けられている。図13では、エレベータ13のカゴ15の内側の側壁面にフレネルミラー1が埋入して取付けられている。カゴ15の内側の側壁面では、必要な箇所に必要な数のフレネルミラー1を取付けることができる。
【0051】
図12、図13に例示するようにフレネルミラー1を設置した場合、エレベータ13のカゴ15に乗っている人がフレネルミラー1を見ることにより、カゴ15の外の状態を把握することができる。そのため、エレベータ13に乗ろうとしている人がいれば、カゴ15に乗っている人は扉16を開けたままにすることができる。また、エレベータ13を降りる人は、エレベータ13の前を通過する人等に衝突する危険を回避できる。
【0052】
フレネルミラー1のその他の設置場所としては、病院、学校、オフィスビル等の壁面、通路の壁面、車庫の出入口周辺の壁面など様々な場所を例示できる。航空機の座席上方の手荷物入れの内壁を取付面10とする場合は、フレネルミラー本体2の前面が取付面10から後退した位置になる取付構造にすることが好ましい。これにより、収納する手荷物によってフレネルミラー本体2がキズつくことを抑制するには有利になる。
【0053】
次に、本発明のフレネルミラーの取外し方法について説明する。
図14、図15に例示する第一の取外し方法は、上述した取付構造のうち図8に例示した取付構造を除いたすべてのフレネルミラー1に適用することができる。この方法は、把持部18を有する取外し治具17と、この取外し治具17をフレネルミラー本体2の前面に固定する治具固定部材19を用いる。即ち、前面取付型の取外し治具17を用いる。治具固定部材19としては、両面テープ、接着剤、木ネジなどの先端が尖ったネジ類またはピン類を例示できる。
【0054】
この取外し治具17を治具固定部材19を介してフレネルミラー本体2の前面に取付ける。ここで、治具固定部材19の総固定力は、フレネルミラー本体2を裏板8に取付けている固定部材7の総固定力よりも大きくし、例えば、2倍以上にする。図14の取付構造おいては、平面視で固定部材7による固定力が相対的に小さい部分、即ち、フレネルミラー本体2の中央部に取外し治具17を固定するとよい。
【0055】
次いで、図15に例示するように、把持部18を手で掴んでこの取外し治具17をフレネルミラー本体2に取付けた状態のままフレネルミラー本体2の前方側に向かって引っ張る。この引張り作業によって、フレネルミラー本体2はミラー取付部11から引き剥がされる。ある程度引き剥がされたら、例えば、フレネルミラー本体2と取付面10とのすき間にバール等の工具を差し込んで、フレネルミラー本体2を完全に引き剥がす。
【0056】
この取外し方法では、フレネルミラー本体2の前面側だけを用いる作業になるので、ほとんどの取付構造におけるフレネルミラー本体2を、簡便にミラー取付部11から取り外すことができる。また、固定部材7の固定力が相対的に小さい部分に取外し治具17を固定することにより、フレネルミラー本体2をより少ない力で取外すことができる。図4に例示したフレネルミラー1の場合は、取外し治具17をフレネルミラー本体2の一端部(下端部)または他端部(上端部)に固定する。図5に例示したフレネルミラー1の場合は、取外し治具17をフレネルミラー本体2の他端部(上端部)に固定する。
【0057】
図16、図17に例示する第二の取外し方法は、フレネルミラー1の後側にある程度の空間がある取付構造に適用する。
【0058】
この方法は、紐状の取外し治具20を用いる。取外し治具20の材質は、例えば、樹脂や金属などである。まず、フレネルミラー本体2に前面側から複数の貫通孔9をドリル等を用いて形成する。次いで、少なくとも2つの貫通孔9を通じて、紐状の取外し治具20をフレネルミラー本体2の前面側から後面側を経て前面側に挿通させる。
【0059】
次いで、この紐状の取外し治具20のフレネルミラー本体2の前面から突出している部分をそのままの状態で、或いは、束ねたり、結ぶことにより取外し治具20を環状にした状態で、フレネルミラー本体2の前方側に向かって引っ張る。この引張り作業によって、フレネルミラー本体2はミラー取付部11から引き剥がされる。ある程度引き剥がされたら、例えば、フレネルミラー本体2と取付面10とのすき間にバール等の工具を差し込んで、フレネルミラー本体2を完全に引き剥がす。
【0060】
この取外し方法によれば、フレネルミラー本体2に貫通孔9を形成する工具と、紐状の取外し治具20とを用いるだけで、簡便にフレネルミラー本体2をミラー取付部11から取り外すことができる。紐状の取外し治具20を、フレネルミラー本体2の前面側から後面側を経て前面側に戻して貫通させているので、取外す際にフレネルミラー本体2の大きな力を付与することができる。それ故、確実にフレネルミラー本体2を取外すことが可能になる。
【0061】
図16の取付構造おいては、平面視で固定部材7による固定力が相対的に小さい部分、即ち、フレネルミラー本体2の中央部に貫通孔9を設けて取外し治具20を取付けるとよい。固定部材7の固定力が相対的に小さい部分に取外し治具20を取付けることにより、フレネルミラー本体2をより少ない力で取外すことができる。
【符号の説明】
【0062】
1 フレネルミラー
2 フレネルミラー本体
3 透明プラスチック板
4 環状の傾斜溝
5 反射膜
6 保護層
7 固定部材
8 裏板
8a 両面テープ
9 貫通孔
10 取付面
11 ミラー取付部
12 取付突起
13 エレベータ
14 三方枠
15 カゴ
16 扉
17 取外し治具
18 把持部
19 治具固定部材
20 取外し治具
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部に固定する固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されているフレネルミラー。
【請求項2】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部からフレネルミラー本体の両端部に向かって高く設定されている請求項1に記載のフレネルミラー。
【請求項3】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の他端部からフレネルミラー本体の一端部に向かって高く設定されている請求項1に記載のフレネルミラー。
【請求項4】
取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部と、フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を前記ミラー取付部に取付ける固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されているフレネルミラーの取付構造。
【請求項5】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部からフレネルミラー本体の両端部に向かって高く設定されている請求項4に記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項6】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の他端部からフレネルミラー本体の一端部に向かって高く設定されている請求項4に記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項7】
前記フレネルミラー本体の前面と取付面とが同一レベルである請求項4〜6のいずれかに記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項8】
前記フレネルミラー本体の前面が取付面よりも後退した位置にある請求項4〜6のいずれかに記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項9】
前記固定部材が両面テープであり、この両面テープの厚さによって、ミラー取付部に対するフレネルミラー本体の埋入程度が設定されている請求項4〜8のいずれかに記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項10】
請求項4〜9のいずれかに記載されたフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、把持部を有する取外し治具を、フレネルミラー本体の前面に治具固定部材を介して取付け、次いで、前記把持部を掴んでフレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すフレネルミラーの取外し方法。
【請求項11】
請求項4〜9のいずれかに記載されたフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、フレネルミラー本体に前面側から複数の貫通孔を形成し、少なくとも2つの貫通孔を通じて、紐状の取外し治具をフレネルミラー本体の前面側から後面側を経て前面側に挿通させ、次いで、この紐状の取外し治具のフレネルミラー本体の前面から突出している部分を、フレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すフレネルミラーの取外し方法。
【請求項1】
フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を、取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部に固定する固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されているフレネルミラー。
【請求項2】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部からフレネルミラー本体の両端部に向かって高く設定されている請求項1に記載のフレネルミラー。
【請求項3】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の他端部からフレネルミラー本体の一端部に向かって高く設定されている請求項1に記載のフレネルミラー。
【請求項4】
取付面の貫通穴または非貫通穴により形成されたミラー取付部と、フレネルミラー本体と、このフレネルミラー本体を前記ミラー取付部に取付ける固定部材とを有し、前記フレネルミラー本体は、前記ミラー取付部にフレネルミラー本体の厚さの50%以上を埋入して取付けられ、前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部よりも少なくともフレネルミラー本体の一端部において高く設定されているフレネルミラーの取付構造。
【請求項5】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の中央部からフレネルミラー本体の両端部に向かって高く設定されている請求項4に記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項6】
前記固定部材による固定力が、平面視でフレネルミラー本体の他端部からフレネルミラー本体の一端部に向かって高く設定されている請求項4に記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項7】
前記フレネルミラー本体の前面と取付面とが同一レベルである請求項4〜6のいずれかに記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項8】
前記フレネルミラー本体の前面が取付面よりも後退した位置にある請求項4〜6のいずれかに記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項9】
前記固定部材が両面テープであり、この両面テープの厚さによって、ミラー取付部に対するフレネルミラー本体の埋入程度が設定されている請求項4〜8のいずれかに記載のフレネルミラーの取付構造。
【請求項10】
請求項4〜9のいずれかに記載されたフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、把持部を有する取外し治具を、フレネルミラー本体の前面に治具固定部材を介して取付け、次いで、前記把持部を掴んでフレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すフレネルミラーの取外し方法。
【請求項11】
請求項4〜9のいずれかに記載されたフレネルミラーの取付構造におけるフレネルミラーの取外し方法であって、フレネルミラー本体に前面側から複数の貫通孔を形成し、少なくとも2つの貫通孔を通じて、紐状の取外し治具をフレネルミラー本体の前面側から後面側を経て前面側に挿通させ、次いで、この紐状の取外し治具のフレネルミラー本体の前面から突出している部分を、フレネルミラー本体の前方側に向かって引っ張ることによりフレネルミラー本体を、ミラー取付部から取外すフレネルミラーの取外し方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−101275(P2013−101275A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245890(P2011−245890)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(390010526)コミー株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(390010526)コミー株式会社 (10)
【Fターム(参考)】
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