説明

フレーム取得装置、動画データ構造、地図データ及び車載用ナビゲーション装置

【課題】 3次元オブジェクトを表示に好適に利用できるようにするためのフレーム取得装置、動画データ構造、地図データを提供し、また、CPUなどのハードウェア資源の処理負担を軽減して、3次元オブジェクトの道路地図を、ずれを発生させることなく即座に表示することが可能な車載用ナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 地図データが有する、道路リンクD1を示すノードN1及びN2に基づき、ノードN1からN2へ向かって進入区間を設定し、該進入区間に対して10m間隔の距離でフレーム取得地点を設定し、該フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容それぞれを複数のフレームデータとして生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーム取得装置、動画データ構造、地図データ及びナビゲーション装置に関し、特に3次元オブジェクトの表示内容をフレームデータとして生成するフレーム取得装置、生成したフレームデータを動画データとして格納するための動画データ構造、動画データを位置情報に関連付けた地図データと、車両の現在位置と、進行方向とに基づいて動画データからフレームデータを取得して、フレームデータの表示内容を表示する車載用ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両が現在走行している位置情報を人工衛星から受信し、車両の現在位置を道路地図と共に表示部に表示し、ユーザを誘導するナビゲーション装置が実用化されている。ナビゲーション装置では、ユーザが道路地図を直感的、感覚的に認識できるように、従来2次元で表示されていた道路地図を立体的、動画的に表示する技術が実用化されている。道路地図を立体的、動画的に表示する技術として、特許文献1では以下の技術を提案している。
【0003】
特許文献1が提案する風景動画表示ナビゲーション装置は、交差点から所定距離毎に撮影した車両周囲の風景の静止画を利用して、車両が交差点から所定距離走行する毎にその距離に対応する静止画を順にモニタに表示する。特許文献1が提案する風景動画表示ナビゲーション装置によれば、静止画を所定距離毎に撮影し、また所定距離毎にモニタに表示することで、道路走行中の車両から見える実際の風景と、モニタに表示される風景とがずれてしまう問題を解決したナビゲーション装置を実現可能である。
【0004】
また、車両周囲の風景を撮影した静止画を利用する以外にも、走行中の車両から見える風景を3次元オブジェクト化し、この3次元オブジェクトを道路地図表示に利用することによって、立体的、動画的な道路地図表示をするナビゲーション装置が実用化されている。3次元オブジェクトを道路地図表示に利用するナビゲーション装置においては、一般的に道路地図を表示させるタイミングで、3次元オブジェクトデータに基づいて立体的な道路地図表示を生成する。
【0005】
【特許文献1】特開2004−212232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1が提案する風景動画表示ナビゲーション装置は、車両周囲の風景を撮影した静止画を道路地図表示に利用している。ここで、実際の風景を撮影した静止画は、ユーザが道路地図を認識するに際して必要とする情報以外にも天候状態や道路の交通状況や色彩の明暗などの情報を含んでいる。このような情報は、時としてユーザに係る道路地図の認識性を阻害する要因となる虞がある。
【0007】
また、特許文献1が提案する風景動画表示ナビゲーション装置は、所定距離毎に撮影した静止画を道路地図表示に利用して、所定距離毎にモニタに表示する。ところが、交差点内の走行経路は距離が短いため、車両が交差点を走行する際にも道路と同じ所定距離毎に静止画をモニタに表示するのでは、車両旋回時の風景の移り変わりを十分に表現できない。
【0008】
そこで、車両旋回時の風景の移り変わりを十分に表現するためには、交差点走行時に静止画を表示するポイントを増大させる必要がある。しかしながら、静止画を撮影するポイントだけを増大させても、あくまで所定距離毎に撮影した静止画を表示させるのでは、交差点走行中の実際の風景と静止画表示とにずれが発生してしまう。
【0009】
図5は、走行中の実際の風景と静止画表示とにずれが発生してしまうナビゲーション装置を備える車両が交差点を走行する際の、車両の位置と、表示させる静止画との関係の一例を示す図である。図5に示す例では、撮影ポイントP1及び表示ポイントP2は、ともに所定距離D毎に設定されている。所定距離D毎に撮影ポイントP1がある場合には、図5に示す例では交差点内で静止画が1枚しか撮影されない。一方、静止画の表示ポイントP2も所定距離D毎にあり、交差点を1枚の静止画で表示することになるので、表現が著しく不十分である。なお、この状態が、特許文献1が提案する風景動画表示ナビゲーション装置による表示状態に該当する。そこで、白丸で示すように交差点の表示ポイントP2を増大させる。ところが、ナビゲーション装置が所定距離D毎に撮影した静止画を表示させる場合には、例えば車両が表示ポイントP2aを走行しているにも関わらず、撮影ポイントP1aで撮影した静止画を表示してしまう。すなわち、実際の車両は交差点を走行しているにも関わらず、退出経路の風景が静止画として表示されてしまう。
【0010】
また、実際の風景を簡易モデル化した3次元オブジェクトを道路地図表示に利用すれば、色彩の明暗などがユーザに係る道路地図の認識性を阻害することはない。ところが、3次元オブジェクトは風景描画が簡素な故に、風景を撮影した静止画表示よりも道路地図の認識性が必ずしも高くなるとは限らない。しかしながら、道路地図の認識性をより向上させるべく3次元オブジェクトで風景をより細部まで表現しようとすると認識性を向上させることができる一方、3次元オブジェクトのデータ容量は増大してしまう。データ容量が増大すると、3次元オブジェクトを道路地図表示に利用する一般的なナビゲーション装置においてはCPU(中央演算処理装置)などのハードウェア資源の処理能力が間に合わなくなり、その結果、適切なタイミングで道路地図を表示させることが困難になる虞がある。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、3次元オブジェクトを表示に好適に利用できるようにするためのフレーム取得装置、動画データ構造、地図データを提供し、また、CPUなどのハードウェア資源の処理負担を軽減して、3次元オブジェクトの道路地図を、ずれを発生させることなく即座に表示することが可能な車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、3次元オブジェクトを表示内容として有する地図データに基づきフレームデータを生成するフレーム取得装置であって、前記地図データの有する位置情報に基づいてフレーム取得地点を設定し、該フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容をフレームデータとして生成することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、例えばナビゲーション装置は表示させるタイミングで3次元オブジェクトデータから表示内容を生成することなく、本発明のフレーム取得装置が予め生成したフレームデータを利用することによって、即座に表示内容を表示することが可能である。これによって、ナビゲーション装置は3次元オブジェクトのデータ容量が増大しても、適切なタイミングで表示内容を表示させることが可能である。
【0014】
また、本発明は、地図データと、該地図データに対応する3次元オブジェクトの表示内容を有する3次元オブジェクトデータとに基づきフレームデータを生成するフレーム取得装置であって、前記地図データの有する位置情報に基づいてフレーム取得地点を設定し、該フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容をフレームデータとして生成することを特徴とする。本発明によれば、地図データが3次元オブジェクトを表示内容として有していない場合でも、地図データに対応する3次元オブジェクトデータからフレームデータを生成することが可能である。
【0015】
また、本発明は、前記地図データが有する、1つの道路を示す第1及び第2の位置情報に基づき、前記第1の位置情報が示す位置から前記第2の位置情報が示す位置へ向かって第1の区間を設定し、前記第1の区間に対して所定間隔の距離でフレーム取得地点を設定し、前記フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容それぞれを複数のフレームデータとして生成してもよい。
【0016】
本発明によれば、例えばナビゲーション装置は、本発明のフレーム取得装置が生成したフレームデータを利用することによって、道路走行中にずれを発生させることなく即座に表示内容を表示することが可能である。なお、第1の区間は、道路を示す第1及び第2の位置情報間すべてを第1の区間と設定するが、第1の位置情報が示す位置から所定の距離までを第1の区間と設定してもよい。また、第1の位置情報については、道路への進入方向を定めて進入側に近いほうの位置情報として設定する。すなわち、一方通行道路を除き、通常、進入方向によって1つの道路に対して2つの表示すべき表示内容が存在するので、道路への進入方向を基準として第1の位置情報を設定する。ただし、第1の位置情報を、逆に進入側に遠いほうの位置情報として設定してもよい。
【0017】
また、本発明は、前記地図データが有する、交差点への進入ポイントを示す進入位置情報に基づき、前記進入位置情報が示す前記交差点への1の進入ポイントから他の進入ポイントに向かって第2の区間を設定し、前記1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と、前記他の進入ポイントを含む道路と直交する線分とがなす角度に基づいて、前記第2の区間に対して所定間隔の角度でフレーム取得地点を設定し、前記フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容それぞれを複数のフレームデータとして生成してもよい。
【0018】
本発明によれば、例えばナビゲーション装置は、本発明のフレーム取得装置が生成したフレームデータを利用することによって、交差点走行中にずれを発生させることなく即座に表示内容を表示することが可能である。また、第2の区間に対して所定間隔の角度でフレームデータを生成するので、3次元オブジェクトの表示内容によって、交差点走行中の風景を十分に表現可能である。なお、第2の区間とは、1の進入ポイントから他の進入ポイントへ向かう想定経路である。したがって、例えば90度で直交する道路の交差点において1の進入ポイントと、他の進入ポイントが別々の道路にある場合には、第2の区間は1/4円弧状になる。
【0019】
また、本発明は、請求項4記載のフレーム取得装置が生成した複数のフレームデータを格納するための動画データ構造であって、請求項3記載の第1の位置情報が示す位置から第2の位置情報が示す位置へ向かって順にフレーム番号を定義して、請求項3記載の複数のフレームデータを第1の動画データとして格納し、請求項4記載の1の進入ポイントから他の進入ポイントへ向かって順にフレーム番号を定義して、請求項4記載の複数のフレームデータを第2の動画データとして格納することを特徴とする動画データ構造である。本発明の動画データ構造によれば、生成した複数のフレームデータと、地図データの位置情報とを関連付けることが容易になり、また、定義したフレーム番号に基づいて容易にフレームデータを取得することが可能になる。
【0020】
また、本発明は、請求項3記載の道路を示す第1及び第2の位置情報に対して、該道路に対応する請求項5記載の第1の動画データを関連付け、交差点で請求項4記載の1の進入ポイントを含む道路と、他の進入ポイントを含む道路とが交差するポイントを示す交差点位置情報に対して、該交差点に対応する請求項5記載の第2の動画データを関連付けることを特徴とする地図データである。本発明の地図データによれば、地図データの位置情報に基づいて容易に対応する第1または第2の動画データを特定することが可能である。なお、道路を示す第1及び第2の位置情報に対しては、その道路への進入方向を定めて例えば進入する側とは反対側の位置情報に対して、対応する第1の動画データを関連付けるようにすることが可能である。すなわち、進入する側を第1の位置情報と定めている場合には、第2の位置情報に第1の動画データを関連付けるようにすることが可能である。また、第2の動画データは、2つの道路が交差する交差点の場合には、1の進入ポイントに対して右左折2方向の経路があり、さらに進入ポイントが4つあることから、通常8つの第2の動画データが存在することになる。
【0021】
また、本発明は、制御部と、車両の位置検出部と、車両の方位検出部とを有し、前記制御部が、請求項6記載の地図データと、前記位置検出部が検出した車両の現在位置と、前記方位検出部が検出した車両の進行方向とに基づいて、車両の現在位置及び進行方向に対応する請求項5記載の第1または第2の動画データを特定することを特徴とする車載用ナビゲーション装置である。
【0022】
本発明によれば、車載用ナビゲーション装置は、上述の地図データを利用することによって、車両の現在位置と進行方向とに対応する第1または第2の動画データを容易に特定することが可能である。なお、車両の進行方向は、1つの道路に対して通常2つ存在する表示内容のうち一方の表示内容を特定するため、または1つの交差点に対して通常8つ存在する表示内容のうち1の表示内容を特定するために利用する。
【0023】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、前記制御部が、前記特定した第1の動画データを構成するフレームデータの数量をフレーム数として取得し、請求項3記載の第1の区間の距離と、請求項3記載の第1の位置情報が示す位置から前記位置検出部が検出した車両の現在位置までの現在距離とを演算し、前記フレーム数と、前記第1の区間の距離と、前記現在距離とに基づき請求項5記載のフレーム番号を演算してもよい。本発明によれば、車載用ナビゲーション装置は、特定したフレーム番号から、現在位置及び進行方向に対応する表示内容を有するフレームデータを容易に取得可能である。
【0024】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、前記制御部が、前記特定した第2の動画データを構成するフレームデータの数量をフレーム数として取得し、請求項4記載の1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と、他の進入ポイントを含む道路と直交する線分とがなす角度を交差点角度として演算するとともに、前記1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と、前記位置検出部が検出した車両の現在位置と前記1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と他の進入ポイントを含む道路と直交する線分との交点とを結んだ線分と、がなす角度を車両の現在角度として演算し、前記フレーム数と、前記交差点角度と、前記現在角度とに基づき請求項5記載のフレーム番号を演算してもよい。本発明によれば、車載用ナビゲーション装置は、特定したフレーム番号から、現在位置及び進行方向に対応する表示内容を有するフレームデータを容易に取得可能である。
【0025】
また、本発明の車載用ナビゲーション装置は、前記制御部が、演算した前記フレーム番号に対応する前記フレームデータに基づく表示内容を表示部に表示させてもよい。本発明によれば、車載用ナビゲーション装置は、上述のフレームデータに基づいて、即座にずれを発生させることなく、車両の現在位置と進行方向とに対応する3次元オブジェクトの表示内容を表示することが可能である。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、3次元オブジェクトを表示に好適に利用できるようにするためのフレーム取得装置、動画データ構造、地図データを提供し、また、CPUなどのハードウェア資源の処理能力を軽減して、3次元オブジェクトの道路地図を、ずれを発生させることなく即座に表示することが可能な車載用ナビゲーション装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
【0028】
本実施例に係るフレーム取得装置10の構成を、図1を用いて詳述する。図1において、第1の読取り機構1は、3Dオブジェクトデータを格納したCD(コンパクトディスク)−ROM(Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等の記録媒体を読み込むための構成である。ただし、これに限定されず、たとえばハードディスクドライブなどの記憶装置も適用することができる。また、第2の読取り機構2は、地図データを格納した記録媒体を読み込むための構成であり、記録媒体としては同様にCD−ROMやDVD−ROMなどを適用可能であり、記録媒体の代わりに記憶装置を適用することも可能である。地図データは、データ内容として道路情報や、施設情報のほか音声案内情報なども含んでいる。地図データでは、道路などは経度及び緯度で表現されたノード(位置情報)の座標集合として記憶されている。例えば、道路は2つのノードによって道路リンクとして構成される。なお、3次元オブジェクトを表示内容として有する地図データを使用する場合には、第1の読取り機構1だけがあればよい。
【0029】
バッファメモリ3は、後述するフレーム取得装置10からの制御の下に第1の読取り機構1から入力された3Dオブジェクトデータ及び第2の読取り機構2から入力された地図データを一時的に格納するための構成である。フレーム取得装置10は、マイクロコンピュータやCPU等の演算処理装置で構成される。フレーム取得装置10は、フレームデータ生成のためのプログラムを内蔵しており、このプログラムに従って3次元オブジェクトデータと地図データとからフレームデータを生成する。また、フレーム取得装置10は、生成したフレームデータを記憶装置4に出力する。
【0030】
記憶装置4はフレームデータを動画データとして格納するための構成である。記憶装置4は、例えばハードディスクドライブなどで実現可能である。なお、動画データという名称は生成したフレームデータに基づく表示内容を後述する車載用ナビゲーション装置100で動画的に表示することができるために用いた表現であり、本実施例ではフレームデータを例えばMPEGなどの動画ファイル形式に変換するわけではない。
【0031】
次に、3次元オブジェクトについて詳述する。3次元オブジェクトは、建物、高架橋等のオブジェクトを3次元空間で定義したものである。3次元オブジェクトデータは、この3次元オブジェクトを表示内容として有している。3次元オブジェクトを2次元の表示部16に表示するためには、3次元座標を2次元座標に変換する必要がある。ここで、個々の3次元オブジェクトの中心が原点となる図6(a)に示すような座標系を「ローカル座標系」、それらのオブジェクト全てを含む図6(b)に示すような座標空間を「グローバル座標系」、グローバル座標系のある地点(原点とする)から、ある方向(z軸方向とする)を向いたときに見える図6(c)に示すような座標空間を「視点座標系」、視点座標系において、視点からの視野に入る部分を画面に表示するために2次元に射影投影した座標系を「スクリーン座標系」と呼ぶことにする。また、ローカル座標系からグローバル座標系への変換を「ローカル座標変換」、グローバル座標系から視点座標系への変換を「モデルビュー変換」、視点座標系からスクリーン座標系への変換を「射影変換」、射影変換された座標を表示部16の画面上での最終的な表示領域の適切な大きさに合わせるための変換を「ビューポート変換」と呼ぶ。すなわち、3次元空間で定義されたオブジェクトを2次元で表示するためには、それぞれのオブジェクトが定義された座標系からスクリーン座標系への変換を行う必要がある。
【0032】
次に、フレーム取得装置10がフレームデータを生成する過程について図2を用いて具体例で詳述する。図2は、地図データに基づく道路リンクD1、交差点Kの想定経路及び道路リンクD2に対して設定するフレーム取得地点を模式的に示す図である。フレーム取得装置10は、バッファメモリ3を介して地図データから、道路リンクD1を示す2つのノード(位置情報)N1、N2を取得し、ノードN1、N2に基づき、ノードN1が示す位置からノードN2が示す位置へ向かう進入区間(第1の区間)を設定する。なお、本具体例では、ノードN1、N2間の「100m」を進入区間として設定する。次に、フレーム取得装置10は、進入区間に対して「10m」間隔(所定間隔)の距離でフレーム取得地点を設定する。なお、終点となるノードN2は、次区間の始点と重複するためフレーム取得地点に含めないこととする。続いてフレーム取得装置10は、フレーム取得地点に対応する所定範囲の道路地図を3次元オブジェクトの表示内容とする3次元オブジェクトデータを、バッファメモリ3を介して取得する。3次元オブジェクトデータを取得したフレーム取得装置10は、3次元オブジェクトに対してスクリーン座標系への変換処理を行い、スクリーン座標系の道路地図表示内容をフレームデータとして生成する。ここで、本具体例では、フレームデータ生成にあたって、スクリーン座標系の原点をフレーム取得地点とし、視線方向をノードN1からN2に向かう方向とする。
【0033】
交差点Kに対しては、フレーム取得装置10は、図2に示すように、バッファメモリ3を介して地図データから、2つのノード(進入位置情報)N2、N3を取得し、ノードN2、N3に基づき、ノードN2が示す進入ポイントからノードN3が示す進入ポイントへ向かう回転区間(第2の区間)を設定する。次に、フレーム取得装置10は、回転区間に対して10度間隔(所定間隔)の角度でフレーム取得地点を設定する。なお、10度間隔の角度は、ノードN2を含む道路リンクD1と直交する線分S1と、ノードN3を含む道路リンクD2と直交する線分S2とがなす角「90度」に基づいて設定する。また、ノードN3は次区間の始点と重複するため、フレーム取得地点に含めないこととする。続いてフレーム取得装置10は、フレーム取得地点に対応する所定範囲の道路地図を3次元オブジェクトの表示内容とする3次元オブジェクトデータを、バッファメモリ3を介して取得する。3次元オブジェクトデータを取得したフレーム取得装置10は、3次元オブジェクトに対してスクリーン座標系への変換処理を行い、スクリーン座標系の道路地図表示内容をフレームデータとして生成する。ここで、本具体例では、フレームデータ生成にあたって、スクリーン座標系の原点をフレーム取得地点とし、回転区間のフレーム取得地点での接線方向のうち、フレーム取得地点からノードN3側に向かう方向を視線方向として定める。
【0034】
なお、ノードN3及びN4が示す道路リンクD2については、フレーム取得装置10は進入区間と同様にして退出区間(第1の区間)とフレーム取得地点とを設定し、フレームデータを生成するので、説明を省略する。また、道路リンクD1、交差点K及び道路リンクD2に対して、ノードN4からN1へ向かう進行方向に対応するフレームデータを生成する場合には、進入区間においてはスクリーン座標系の視線方向をノードN2からN1に向かう方向とし、退出区間についてはスクリーン座標系の視線方向をノードN4からノードN3に向かう方向とする。また、回転区間においてはスクリーン座標系の視線方向を回転区間のフレーム取得地点での接線方向のうち、フレーム取得地点からノードN2側に向かう方向として定める。これによって、フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容をフレームデータとして生成するフレーム取得装置10を実現可能である。
【0035】
次に、記憶装置4にフレームデータを格納するための動画データ構造について詳述する。前述の通り、フレーム取得装置10は、生成したフレームデータを記憶装置4に出力する。この際、フレーム取得装置10は、図2に示す進入区間で生成したフレームデータそれぞれに対して、ノードN1からノードN2へ向かって順にフレーム番号を定義して、第1の動画データとして記憶装置4に格納する。フレーム番号を定義することは、例えばデータテーブルを利用して格納することによって実現可能である。フレーム取得装置10は、図2に示す退出区間で生成したフレームデータそれぞれについても、同様にして第1の動画データとして記憶装置4に格納する。また、フレーム取得装置10は、図2に示す回転区間で生成したフレームデータそれぞれに対して、ノードN2からノードN3へ向かって順にフレーム番号を定義して、第2の動画データとして記憶装置4に格納する。フレームデータをこのような動画データ構造で記憶装置4に格納することで、生成した複数のフレームデータを動画データとしてノードNに関連付けることが容易になり、また、定義したフレーム番号に基づいて容易にフレームデータを取得することが可能になる。
【0036】
より具体的には、地図データのノードN2に対して、道路リンクD1に対応する第1の動画データを関連付けることが可能である。同様にして、地図データのノードN4に対して、道路リンクD2に対応する第1の動画データを関連付けることが可能である。また、交差点KでノードN2を含む道路リンクD1と、ノードN3を含む道路リンクD2とが交差するポイントを示すノードN5(交差点位置情報)に対して、交差点Kに対応する第2の動画データを関連付けることが可能である。地図データのノードに対して動画データを関連付けることで、ノードに基づいて対応する第1または第2の動画データを容易に特定することが可能である。
【0037】
次に、上述の動画データを利用して3次元オブジェクトの道路地図を表示する車載用ナビゲーション装置100(以下、単にナビゲーション装置100と称す)の構成を、図3を用いて詳述する。図3において、第3の読取り機構11は地図データを格納したCD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体を読取るための構成である。但し、これに限定されず地図データを格納したハードディスクドライブを読み取ってもよい。また、本実施例に係る地図データは、ノードNに対して第1または第2の動画データが関連付けられている。
【0038】
操作部12は、ユーザがナビゲーション装置100に各種操作・設定を入力するための構成である。これは、リモートコントローラ装置やコントロールパネル等のように個別に構成されていても、後述する表示部16と一体に形成されたタッチパネル式の入力装置として構成されていても良い。更には、音声入力用のマイクロフォン等で構成されてもよい。
【0039】
VICS(道路交通情報通信システム)受信部13は、電波ビーコン又は光ビーコンから送信されてくるVICS情報を受信するための構成である。GPS(Global Positioning System)受信部(位置検出部)14は、GPS衛星から送信されてくるGPS信号を受信して車両の現在位置の緯度及び経度を検出するための構成である。自律航法センサ15は、車両方位(進行方向)を検出するためのジャイロ等を含む角度センサ(方位検出部)15aと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサ15bとを有して構成されており、車両の進行方向や速度を検出する。
【0040】
表示部16は、例えば液晶表示方式のディスプレイ装置等で構成され、ナビゲーション装置100から入力された、地図や誘導経路や車両の現在位置や建造物その他アイコン等の各種情報を表示するための構成である。フレームデータに基づく3次元オブジェクトの道路地図も、表示部16で表示される。スピーカ17は、同じくナビゲーション装置100から入力された音声案内情報等を出力するための構成である。尚、スピーカ17はその他、音響装置等から入力された音楽等も出力することができる。
【0041】
また、ナビゲーション装置100において、バッファメモリ18は、後述する制御部25からの制御の下に第1の読取り機構1から入力された地図データや記憶装置33から入力されたフレームデータ等を一時的に格納するための構成である。I/F(インタフェース)21,22,23,24は、それぞれ操作部12,VICS受信部13,GPS受信部14,自律航法センサ15とナビゲーション装置100における内部バスとを接続するための構成である。
【0042】
制御部25は、例えばマイクロコンピュータやCPU等の演算処理装置で構成される。この制御部25は、ナビゲーション用のプログラムを内蔵しており、このプログラムに従い、GPS受信部14及び自律航法センサ15から出力される信号に基づいて車両の現在位置を検出したり、表示させたい地図のデータ等を第3の読取り部11や記憶装置33からバッファメモリ18に読み出したり、バッファメモリ18に読み出した地図データから誘導経路を探索したり、設定された探索条件に合う誘導経路をバッファメモリ18に読み出された地図データ等を用いて1つ以上探索する等のナビゲーションに係る種々の処理を実行する。但し、例えば上記のプログラムはCD−ROMやDVD−ROM等に記憶しておくことも可能である。この場合、制御部25は必要に応じてこれを読出し、実行する。
【0043】
さらに、制御部25は、地図データと、GPS受信部14が検出した車両の現在位置と、角度センサ15aが検出した車両の進行方向とに基づいて、車両の現在位置及び進行方向に対応する第1または第2の動画データを特定するためのプログラムを内蔵し、このプログラムに従って、第1または第2の動画データを特定する。また、制御部25は、後述する演算処理によってフレーム番号を特定し、フレーム番号に対応するフレームデータを特定した第1または第2の動画データからバッファメモリ18に読み出す。
【0044】
地図描画部26は、バッファメモリ18に読み出された地図データ、またはフレームデータを用いて地図イメージの描画処理を行うための構成である。表示情報生成部27は、動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)やカーソル等の各種マークを生成するための構成である。誘導経路記憶部28は、出発地及び目的地やその他の探索条件に基づいて制御部25において探索された誘導経路の全てのノードに関するデータを格納しておくための構成である。誘導経路描画部29は、誘導経路記憶部28から誘導経路データを読み出して誘導経路を他の道路とは異なる表示態様(色や線幅を用いた強調表示等)で描画するための構成である。
【0045】
アイコン描画部30は、地図イメージ上に描画する建造物やスポットや自車または他車などのアイコンの描画処理を行うための構成である。音声出力部31は、例えばDSP(Digital Signal Processor)等を含んで構成され、制御部25からの信号に基づいて音声信号をスピーカ17に出力する。
【0046】
画像合成部32は、地図描画部26で描画された地図イメージに、誘導経路描画部29で描画された誘導経路や、表示情報生成部27で描画された操作画面及び各種マークや、アイコン描画部30で描画された各種アイコンや、制御部25から入力された画像等を適宜重ねて、表示部16に表示させるための構成である。
【0047】
記憶装置33は、第1及び第2の動画データを格納するための構成である。例えば、記憶装置33を、フレーム取得装置10が第1及び第2の動画データを格納した後にフレーム取得装置10から取り外した前述の記憶装置4で実現することが可能である。ただし、記憶装置4に格納した第1及び第2の動画データをさらに記録媒体に格納し、この記録媒体を読取るための読取り機構を記憶装置33の代わりに接続することも可能である。また、記憶装置33は、記憶装置4が格納する第1及び第2の動画データをコピーして格納した別の記憶装置であってもよい。
【0048】
次に上述の構成で、制御部25が実行するフレームデータ取得に係る演算処理について、図4に示す具体例を用いて詳述する。図4は、現在位置に対応する道路表示内容を有するフレームデータを特定する演算処理を説明するために、車両が道路リンクD1が示す道路、交差点K及び道路リンクD2が示す道路を走行する場合を模式的に示す図である。なお、道路リンクD1、交差点K及び道路リンクD2は、図1に示すものと同一である。
【0049】
車両がノードN1側から道路D1に進入すると、制御部25はGPS受信部14が検出した車両の現在位置が道路リンクD1に含まれていることと、角度センサ15aが検出した車両の進行方向がノードN1からN2に向かっていることとに基づいて、ノードN2に関連付けられた第1の動画データを、車両の現在位置及び進行方向に対応する動画データであると特定する。なお、車両がノードN2側から道路D1に進入する場合には、ノードN1に関連づけられた第1の動画データを車両の現在位置及び進行方向に対応する動画データであると特定する。
【0050】
次に、制御部25は、特定した第1の動画データからフレーム数を取得し、以下に示す演算処理を実行する。なお、本具体例では取得したフレーム数は「20」である。制御部25は、ノードN1及びN2間の距離を演算し、「100m」と算出する。次に、制御部25は、ノードN1から車両の現在位置までの現在距離を演算し、「50m」と算出する。続いて、制御部25は、ノードN1及びN2間の距離「100m」を、フレーム数「20」で割ることによって、1フレームあたりの距離を「5m」と算出する。さらに、制御部25は、現在距離「50m」を、1フレームあたりの距離「5m」で割ることによって、現在位置に対応するフレームデータのフレーム番号を「10」と算出する。これによって、制御部25は、フレーム番号「10」に対応するフレームデータをノードN2に関連付けた第1の動画データのうちから特定することが可能になる。
【0051】
車両がノードN2側から交差点Kに進入すると、制御部25はGPS受信部14が検出した車両の現在位置が交差点Kに含まれていることと、角度センサ15aが検出した車両の進行方向がノードN2からノードN3側(右折側)へ向かっていることとに基づいて、ノードN5に関連付けられた、図4に示す想定経路に対応する第2の動画データを、車両の現在位置及び進行方向に対応する動画データであると特定する。なお、車両がノードN2から左折側へ向かっている場合には、ノードN5に関連づけられた、左折側の想定経路に対応する第2の動画データを車両の現在位置及び進行方向に対応する動画データであると特定する。また、右折するのか左折するのかを判定するにあたっては、例えば車両が有する方向指示器(ウィンカー)やステアリングの切れ角や車両の車線位置などの情報をさらに考慮して判定してもよい。
【0052】
次に、制御部25は、特定した第2の動画データからフレーム数を取得し、以下に示す演算処理を実行する。なお、本具体例では取得したフレーム数は「20」である。制御部25は、ノードN2を含む道路リンクD1と直交する線分S1と、ノードN3を含む道路リンクD2と直交する線分S2とがなす角度(交差点角度)を演算し、「90度」と算出する。次に、制御部25は、線分S1と、GPS受信部14が検出した車両の現在位置と線分S1と線分S2の交点Pとを結んだ線分S3とがなす角度(現在角度)を演算し、「45度」と算出する。続いて、制御部25は、交差点角度「90度」を、フレーム数で割ることによって、1フレームあたりの角度を「4.5度」と算出する。さらに、制御部25は、現在角度「45度」を、1フレームあたりの角度「4.5度」で割ることによって、現在位置に対応するフレームデータのフレーム番号を「10」と算出する。これによって、制御部25は、フレーム番号「10」に対応するフレームデータをノードN5に関連付けられた第2の動画データのうちから特定することが可能になる。
【0053】
なお、車両が道路リンクD2に進入した際に、制御部25がフレームデータ取得のために実行する演算処理は、前述した道路D1の場合と同様の演算処理となるため説明を省略する。制御部25は、上述のようにして特定したフレームデータをバッファメモリ18に読み出し、さらに地図描画部26や画像合成部32を介して3次元オブジェクトの道路地図を表示部16に表示させる。なお、図4の棒グラフに示すように、進入区間において算出したフレーム番号が例えば0以上、1未満である場合には、制御部25は、フレーム番号0とみなす。言い換えれば、車両の現在位置及び進行方向に対応するフレーム番号は、実際に演算したフレーム番号の整数部分に該当する。同様にして、回転区間において、算出したフレーム番号が例えば5以上、6未満である場合には、制御部25は、フレーム番号5とみなす。以上により、CPUなどのハードウェア資源の処理能力を軽減して、車両の現在位置及び進行方向に対応する3次元オブジェクトの道路地図を、ずれを発生させることなく即座に表示することが可能なナビゲーション装置100を実現することが可能になる。
【0054】
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施例に係るフレーム取得装置10の構成を示す図である。
【図2】地図データに基づく道路リンクD1、交差点Kの想定経路及び道路リンクD2に対して設定するフレーム取得地点を模式的に示す図である。
【図3】動画データを利用して3次元オブジェクトの道路地図を表示する車載用ナビゲーション装置100の構成を示す図である。
【図4】現在位置に対応する道路表示内容を有するフレームデータを特定する演算処理を説明するために、車両が道路リンクD1が示す道路、交差点K及び道路リンクD2が示す道路を走行する場合を模式的に示す図である。
【図5】走行中の実際の風景と静止画表示とにずれが発生してしまうナビゲーション装置を備える車両が交差点を走行する際の、車両の位置と、表示させる静止画との関係の一例を示す図である。
【図6】3次元オブジェクトに対して適用する座標系を説明する図である。
【符号の説明】
【0056】
1 第1の読取り機構
2 第2の読取り機構
3 バッファメモリ
4 記憶装置
10 フレーム取得装置
11 第3の読取り機構
12 操作部
13 VICS受信部
14 GPS受信部
15 自律航法センサ
15a 角度センサ
15b 距離センサ
16 表示部
17 スピーカ
18 バッファメモリ
21、22、23、24 I/F
25 制御部
26 地図描画部
27 表示情報生成部
28 誘導経路記憶部
29 誘導経路描画部
30 アイコン描画部
31 音声出力部
32 画像合成部
33 記憶装置
100 車載用ナビゲーション装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元オブジェクトを表示内容として有する地図データに基づきフレームデータを生成するフレーム取得装置であって、
前記地図データの有する位置情報に基づいてフレーム取得地点を設定し、該フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容をフレームデータとして生成することを特徴とするフレーム取得装置。
【請求項2】
地図データと、該地図データに対応する3次元オブジェクトの表示内容を有する3次元オブジェクトデータとに基づきフレームデータを生成するフレーム取得装置であって、
前記地図データの有する位置情報に基づいてフレーム取得地点を設定し、該フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容をフレームデータとして生成することを特徴とするフレーム取得装置。
【請求項3】
前記地図データが有する、1つの道路を示す第1及び第2の位置情報に基づき、
前記第1の位置情報が示す位置から前記第2の位置情報が示す位置へ向かって第1の区間を設定し、
前記第1の区間に対して所定間隔の距離でフレーム取得地点を設定し、
前記フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容それぞれを複数のフレームデータとして生成することを特徴とする請求項1または2記載のフレーム取得装置。
【請求項4】
前記地図データが有する、交差点への進入ポイントを示す進入位置情報に基づき、
前記進入位置情報が示す前記交差点への1の進入ポイントから他の進入ポイントに向かって第2の区間を設定し、
前記1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と、前記他の進入ポイントを含む道路と直交する線分とがなす角度に基づいて、前記第2の区間に対して所定間隔の角度でフレーム取得地点を設定し、
前記フレーム取得地点に対応する3次元オブジェクトの表示内容それぞれを複数のフレームデータとして生成することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のフレーム取得装置。
【請求項5】
請求項4記載のフレーム取得装置が生成した複数のフレームデータを格納するための動画データ構造であって、
請求項3記載の第1の位置情報が示す位置から第2の位置情報が示す位置へ向かって順にフレーム番号を定義して、請求項3記載の複数のフレームデータを第1の動画データとして格納し、
請求項4記載の1の進入ポイントから他の進入ポイントへ向かって順にフレーム番号を定義して、請求項4記載の複数のフレームデータを第2の動画データとして格納することを特徴とする動画データ構造。
【請求項6】
請求項3記載の道路を示す第1及び第2の位置情報に対して、該道路に対応する請求項5記載の第1の動画データを関連付け、
交差点で請求項4記載の1の進入ポイントを含む道路と、他の進入ポイントを含む道路とが交差するポイントを示す交差点位置情報に対して、該交差点に対応する請求項5記載の第2の動画データを関連付けることを特徴とする地図データ。
【請求項7】
制御部と、車両の位置検出部と、車両の方位検出部とを有し、
前記制御部が、請求項6記載の地図データと、前記位置検出部が検出した車両の現在位置と、前記方位検出部が検出した車両の進行方向とに基づいて、車両の現在位置及び進行方向に対応する請求項5記載の第1または第2の動画データを特定することを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記制御部が、前記特定した第1の動画データを構成するフレームデータの数量をフレーム数として取得し、
請求項3記載の第1の区間の距離と、請求項3記載の第1の位置情報が示す位置から前記位置検出部が検出した車両の現在位置までの現在距離とを演算し、
前記フレーム数と、前記第1の区間の距離と、前記現在距離とに基づき請求項5記載のフレーム番号を演算することを特徴とする請求項7記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項9】
前記制御部が、前記特定した第2の動画データを構成するフレームデータの数量をフレーム数として取得し、
請求項4記載の1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と、他の進入ポイントを含む道路と直交する線分とがなす角度を交差点角度として演算するとともに、
前記1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と、前記位置検出部が検出した車両の現在位置と前記1の進入ポイントを含む道路と直交する線分と他の進入ポイントを含む道路と直交する線分との交点とを結んだ線分と、がなす角度を車両の現在角度として演算し、
前記フレーム数と、前記交差点角度と、前記現在角度とに基づき請求項5記載のフレーム番号を演算することを特徴とする請求項7または8記載の車載用ナビゲーション装置。
【請求項10】
前記制御部が、演算した前記フレーム番号に対応する前記フレームデータに基づく表示内容を表示部に表示させることを特徴とする請求項8または9記載の車載用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−48012(P2007−48012A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−231407(P2005−231407)
【出願日】平成17年8月9日(2005.8.9)
【出願人】(500230347)株式会社エムビーエイ (22)
【Fターム(参考)】