説明

フレーム搬送装置

【課題】異種のリードフレームに対応するために搬送レールやフレーム搬入機構などを交換したような場合でも、搬送レールの位置を微調整する必要がないフレーム搬送装置を提供する。
【解決手段】フレーム搬入機構130が搬送方向に移動してリードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120まで搬送するとき、搬入補正部材132がフレーム保持凹部121と係合して移動することで、搬送レール120を適正位置に配置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リードフレームをフレームマガジンから金型に搬出するフレーム搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、樹脂封止前のリードフレームをフレームマガジンから一枚ずつ搬送レールであるフレーム整列部に搬入し、この搬入されたリードフレームを金型に搬出するフレーム搬送装置がある。
【0003】
このようなフレーム搬送装置は、例えば、長方形のリードフレームを搬送方向に搬出可能に支持するフレームマガジンと、フレームマガジンから搬送方向に搬入されるリードフレームを保持する搬送レールと、搬送方向に移動してリードフレームをフレームマガジンから搬送レールまで搬送するフレーム搬入機構と、搬送レールに保持されているリードフレームを上方に搬出するフレーム搬出機構と、を有する。
【0004】
現在、上述のようなフレーム搬送装置として各種の提案がある。例えば、特許文献1のフレーム搬送装置10では、図21に示すように、マガジン11内のリードフレーム12をプッシャ13で押し出す。このタイプのフレーム搬送装置10では、リードフレーム12をガイドレール14,15に供給する際、ガイドレールの短辺長さ方向の間隔を変動させて搬送ユニット16上のリードフレームの短辺長さ方向の位置決めを行う。
【0005】
また、特許文献2のフレーム搬送装置20では、図22に示すように、チャックハンド21をチャック位置E及び整列位置Fにおいてそれぞれ下動する際に、チャック位置Eと整列位置Fは可動させずに、チャックハンド21側を動かしてX,Y方向の位置決めをする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−168170号公報
【特許文献2】特開平10−296779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述のようなフレーム搬送装置10,20において、複数種類のリードフレームに対応するため、各部を交換自在としている製品もある。ただし、このようなフレーム搬送装置では、例えば、リードフレームを保持する搬送レールなどを交換したとき、経年劣化による摩耗や製造誤差に対応するため、交換した搬送レールなどの位置を微調整する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一のフレーム搬送装置は、略矩形のリードフレームをリードフレームの一辺と略平行な方向である搬送方向に搬出可能に支持するフレームマガジンと、フレームマガジンから搬出されたリードフレームを保持する搬送レールと、搬送方向に移動してリードフレームをフレームマガジンから搬送レールまで搬送するフレーム搬入機構と、搬送レールを略水平方向に回動可能かつ搬送方向と略直交する直交方向に変位可能に支持している可動支持機構と、搬送レールの搬送方向に直線状に形成されている凸部または凹部からなる位置補正部と、位置補正部と係合する凹部または凸部からなりフレーム搬入機構に形成されている搬入補正部材と、を有する。
【0009】
従って、本発明のフレーム搬送装置では、略矩形のリードフレームをフレームマガジンが略搬送方向に搬出可能に支持する。フレームマガジンから搬出されたリードフレームを搬送レールが保持する。フレーム搬入機構が搬送方向に移動してリードフレームをフレームマガジンから搬送レールまで搬送する。ただし、搬送レールを可動支持機構が水平方向に回動可能かつ前記搬送方向と直交する直交方向に変位可能に支持している。搬送レールの搬送方向に直線状に位置補正部が形成されている。フレーム搬入機構に形成されている搬入補正部材が位置補正部と係合して移動することで搬送レールを適正位置に配置する。このため、フレーム搬入機構が搬送方向に移動してリードフレームをフレームマガジンから搬送レールまで搬送するとき、搬入補正部材が位置補正部と係合して移動することで、搬送レールが適正位置に配置される。
【0010】
本発明の第二のフレーム搬送装置は、リードフレームを保持する搬送レールと、搬送レールに保持されているリードフレームを上方に搬出するフレーム搬出機構と、搬送レールを水平方向に回動可能かつ搬送方向と直交する直交方向に変位可能に支持している可動支持機構と、搬送レールに形成されている凸部または凹部からなる搬出ガイド部と、搬出ガイド部と係合する凹部または凸部からなりフレーム搬出機構に形成されている搬出補正部材と、を有する。
【0011】
従って、本発明のフレーム搬送装置では、リードフレームを搬送レールが保持する。搬送レールに保持されているリードフレームをフレーム搬出機構が上方に搬出する。搬送レールを水平方向に回動可能かつ前記搬送方向と直交する直交方向に変位可能に可動支持機構が支持している。ただし、搬送レールに搬出ガイド部が形成されている。フレーム搬出機構の搬出補正部材が搬送フレームの搬出ガイド部と係合することで搬送レールを適正位置に配置する。このため、搬送レールに保持されているリードフレームをフレーム搬出機構が上方に搬出するとき、フレーム搬出機構の搬出補正部材が搬送フレームの搬出ガイド部と係合することで、リードフレームがフレーム搬出機構で適正に搬出される。
【発明の効果】
【0012】
本発明のフレーム搬送装置によれば、例えば、異種のリードフレームに対応するために搬送レールやフレーム搬入機構などを交換したような場合でも、搬送レールの位置を微調整する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態のフレーム搬送装置の構造を示す模式的な平面図である。
【図2】フレーム搬送装置の構造を示す模式的な縦断背面図である。
【図3】フレーム搬送装置のフレーム搬出機構の位置を示す模式的な平面図である。
【図4】フレーム搬出機構などの構造を示す模式的な縦断正面図である。
【図5】フレーム搬出機構などの構造を示す模式的な側面図である。
【図6】フレーム搬送装置の動作を示す模式的な平面図である。
【図7】フレーム搬送装置の動作を示す模式的な平面図である。
【図8】フレーム搬送装置の動作を示す模式的な平面図である。
【図9】可動支持機構の構造と搬送レールの傾斜との関係を示す模式的な平面図である。
【図10】一の変形例の可動支持機構の構造と搬送レールの傾斜との関係を示す模式的な平面図である。
【図11】他の変形例の可動支持機構の構造と搬送レールの傾斜との関係を示す模式的な平面図である。
【図12】さらに他の変形例の可動支持機構の構造を示す模式的な平面図である。
【図13】さらに他の変形例の可動支持機構の構造を示す模式的な平面図である。
【図14】さらに他の変形例のフレーム搬送装置の構造を示す模式的な縦断背面図である。
【図15】さらに他の変形例のフレーム搬送装置の構造を示す模式的な縦断背面図である。
【図16】さらに他の変形例の搬送レールの構造を示す模式的な平面図である。
【図17】さらに他の変形例の搬送レールの構造を示す模式的な平面図である。
【図18】さらに他の変形例の搬入補正部材の構造を示す模式的な平面図である。
【図19】さらに他の変形例のフレーム搬出機構などの構造を示す模式的な縦断正面図である。
【図20】さらに他の変形例のフレーム搬出機構などの構造を示す模式的な縦断正面図である。
【図21】第一の従来例のフレーム搬送装置の構造を示す模式的な平面図である。
【図22】第二の従来例のフレーム搬送装置の構造を示す模式的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の一形態に関して図1ないし図11を参照して以下に説明する。本実施の形態のフレーム搬送装置100は、図1および図2に示すように、フレームマガジン110と、搬送レール120と、フレーム搬入機構であるグリップフィード130と、可動支持機構140と、位置補正部であるフレーム保持凹部121と、搬入補正部材である搬入補正ピン132と、を有する。
【0015】
フレームマガジン110は、略矩形のリードフレーム200をリードフレーム200の一辺と略平行な長手方向である搬送方向に搬出可能に支持する。搬送レール120は、フレームマガジン110から搬出されたリードフレーム200を保持する。グリップフィード130は、リードフレーム200の長手方向に移動してリードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120まで搬送する。可動支持機構140は、搬送レールを略水平方向に回動可能かつ搬送方向と略直交する直交方向に変位可能に支持している。フレーム保持凹部121は、搬送レール120の搬送方向に直線状に形成されている凹部からなる。搬入補正ピン132は、位置補正部と係合する凸部からなりグリップフィード130に形成されている。
【0016】
より具体的には、リードフレーム200は、図1に示すように、長方形の回路基板210に複数の半導体チップ220が封止された状態でマトリクス状に保持されている。フレームマガジン110は、エレベータ111の上面に着脱可能に装填されており、エレベータ111により上下方向に搬送される。エレベータ111は、ベースプレート101の一端上面に搭載されている。フレームマガジン110には、複数のリードフレーム200が上下方向に所定間隔で挿入される。
【0017】
また、図2に示すように、ベースプレート101の他端上面にはレール受け台102が固定されており、このレール受け台102の上面に搬送レール120が載置されている。この搬送レール120には、両端近傍に上端141が下部より大径の貫通孔142が上下方向に形成されている。これらの貫通孔142に上端143が下部より大径の支持ピン144が貫通されてレール受け台102に固定されている。
【0018】
ただし、貫通孔142と支持ピン144とには水平方向に所定のクリアランスが形成されているので、上述の貫通孔142と支持ピン144からなる可動支持機構140により、搬送レール120はレール受け台102の上面を水平方向に変位可能に支持されている。搬送レール120の上面には、搬入されるリードフレーム200を支持するフレーム保持凹部121がリードフレーム200の長手方向に形成されている。
【0019】
また、ベースプレート101の側部にはガイドレール105がリードフレーム200の長手方向に形成されており、このフレーム保持凹部121でグリップフィード130が前後移動ガイド131でリードフレーム200の長手方向に直線状に移動可能に支持されている。このグリップフィード130が、リードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120まで搬送する。
【0020】
ただし、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、グリップフィード130の下面にリードフレーム200の長手方向と直交する方向に離間して二対の搬入補正ピン132が形成されている。これらの搬入補正ピン132は、図2に示すように、搬送レール120のリードフレーム200を支持するフレーム保持凹部121の上部に係合する。なお、このように二対の搬入補正ピン132はリードフレーム200の長手方向に離間して配置されているため、リードフレーム200の長手方向に細長形状の搬入補正部材として機能する。
【0021】
このため、グリップフィード130が搬送レール120の上方をリードフレーム200の長手方向に移動することで、水平方向に変位可能かつ回動可能な搬送レール120がフレームマガジン110と直線状に連続する適正な位置に配置される。なお、搬送レール120の前端には、グリップフィード130の搬入補正ピン132のフレーム保持凹部121への進入を容易とするため、ホームポジションのグリップフィード130に対して拡開した一対の三角形のガイドプレート124が装着されている。
【0022】
さらに、本実施の形態のフレーム搬送装置100は、図4および図5に示すように、搬送レール120に保持されているリードフレーム200を把持して上方に搬出するフレーム搬出機構である搬送ハンド160と、搬送レール120に形成されている凸部または凹部からなる搬出ガイド部125と、搬送ハンド160に形成されていて搬出ガイド部125と係合することで搬送レール120を適正位置に配置する搬出補正部材161と、を有する。
【0023】
より具体的には、搬出ガイド部125は、搬送レール120の前端中央と側部中央とに上部が拡開した凹部として形成されている。搬出補正部材161は、搬出ガイド部125に係合するシャフトからなる。
【0024】
なお、搬送ハンド160には、その機能を満足するため、リードフレーム200の上面に当接する押さえパッド162、リードフレーム200を把持するチャック爪163、等が搭載されている。
【0025】
上述のような構成において、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、略矩形のリードフレーム200をフレームマガジン110から略搬送方向に搬出可能に支持する。フレームマガジン110から搬出されたリードフレーム200を搬送レール120が保持する。グリップフィード130がリードフレーム200の長手方向に移動してリードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120まで搬送する。
【0026】
ただし、搬送レール120を可動支持機構140が水平方向に変位可能に支持しているので、図6に示すように、搬送レール120がフレームマガジン110に対して直線状に位置しない不適切な状態となることがある。
【0027】
しかし、このような状態からリードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120に搬入するために、グリップフィード130が搬送レール120の上方を長手方向に移動すると、図2に示すように、その搬入補正ピン132がフレーム保持凹部121の上部に係合ながらガイドレール150に沿って直線状に移動することで、図7に示すように、搬送レール120はフレームマガジン110と直線状に連続した適正な位置に配置される。このとき、搬送レール120の前端には前方に拡開したガイドプレート124が装着されているので、搬入補正ピン132はフレーム保持凹部121に円滑に挿入される。
【0028】
搬送レール120の後端まで移動したグリップフィード130は、図8に示すように、フレームマガジン110に支持されているリードフレーム200を保持して搬送レール120に搬入する。このとき、上述のように搬送レール120は適正な位置に配置されているので、リードフレーム200は搬送レール120に適正に支持される。
【0029】
さらに、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、図3ないし図4に示すように、上述のように搬送レール120に保持されているリードフレーム200を搬送ハンド160が上方に搬出する。このとき、搬送ハンド160の搬出補正部材161が搬送レール120の搬出ガイド部125と係合することで、搬送レール120が適正位置に配置される。
【0030】
このため、搬送レール120に保持されているリードフレーム200を搬送ハンド160が上方に搬出するときも、搬送ハンド160の搬出補正部材161が搬送レール120の搬出ガイド部125と係合することで、リードフレーム200が搬送ハンド160で適正に把持されて搬出される。
【0031】
なお、上述の受け渡し動作は搬送ハンド160側が上下する場合と、搬送レール120側が上下する場合の両方あるが、グリップフィード130が毎回待機位置に戻ることで搬送レール120は独立するので、搬送レール120が上下する場合にも適用可能である。リードフレーム200が搬送レール120から搬送ハンド160へ受け渡し完了後は次工程へ搬送される。
【0032】
本実施の形態のフレーム搬送装置100では、上述のようにグリップフィード130が長手方向に移動してリードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120まで搬送するとき、搬入補正ピン132がフレーム保持凹部121と係合して移動することで、搬送レール120を適正位置に配置することができる。このため、例えば、異種のリードフレーム200に対応するために搬送レールやフレーム搬入機構などを交換したような場合でも、搬送レール120の位置を微調整する必要がない。
【0033】
さらに、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、搬送レール120に保持されているリードフレーム200をフレーム搬出機構が上方に搬出するとき、フレーム搬出機構の搬出補正部材が搬送フレームの搬出ガイド部と係合することで、搬送レール120を適正位置に配置することができる。このため、例えば、異種のリードフレーム200に対応するために搬送レール120やグリップフィード130などを交換したような場合でも、搬送レール120の位置を微調整する必要がない。
【0034】
しかも、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、リードフレーム200をフレームマガジン110から搬送レール120に移動させるグリップフィード130を利用して搬送レール120の位置を補正する。このため、搬送レール120の位置を補正するためだけの専用の機構などを増設する必要がなく、簡単な構造で搬送レール120を適正な位置に配置することができる。
【0035】
さらに、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、リードフレーム200が挿入されるリードフレーム200の短手方向に一対のフレーム保持凹部121にグリップフィード130の両端近傍の一対の搬入補正ピン132が係合することで、搬送レール120が適正な位置に配置される。このため、搬送レール120を改造することなく、簡単な構造で搬送レール120を適正な位置に配置することができる。
【0036】
また、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、搬送レール120の一端に一対の三角形のガイドプレート124が装着されている。このため、グリップフィード130の搬入補正ピン132が変位可能な搬送レール120のフレーム保持凹部121に容易かつ円滑に進入することができる。
【0037】
さらに、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、グリップフィード130の両端近傍の各々に、二本の搬入補正ピン132がリードフレーム200の長手方向に配列されている。このため、搬入補正ピン132がリードフレーム200の長手方向に長い形状として機能することができ、より正確に搬送レール120を適正な位置に配置することができる。
【0038】
さらに、本実施の形態のフレーム搬送装置100では、搬送レール120に保持されているリードフレーム200を搬送ハンド160が上方に搬出するとき、搬送ハンド160の搬出補正部材161が搬送レール120の搬出ガイド部125と係合する。このため、やはり搬送レール120の位置を補正するためだけの専用の機構などを増設する必要がなく、簡単な構造でリードフレーム200を適正に把持することができる。
【0039】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、搬送レール120の水平方向の可動範囲は、可動支持機構140の貫通孔142と支持ピン144との関係で調整することができる。図9に示すように、所定直径の支持ピン144と所定直径の貫通孔142とで搬送レール120が角度θ1まで傾斜するとき、例えば、図10に示すように、貫通孔142を大径とすると搬送レール120の傾斜の角度θ2を拡大することができる。
【0040】
また、図11に示すように、リードフレーム200の長手方向に配列されている一対の貫通孔142と支持ピン144との距離を短縮することでも、搬送レール120の傾斜の角度θ3を拡大することができる。さらに、図12に示すように、貫通孔142をリードフレーム200の短手方向に細長い楕円形に形成することでも、搬送レール120の傾斜の角度を拡大することができる。また、図13に示すように、貫通孔142を円弧状に形成することでも、搬送レール120の傾斜の角度を拡大することができる。
【0041】
さらに、上記形態では搬送レール120のフレーム保持凹部121に、グリップフィード130の両端近傍の一対の搬入補正ピン132が係合することで、搬送レール120が適正な位置に配置されることを例示した。
【0042】
しかし、図14に示すように、グリップフィード130の一対の搬入補正部材133が外側から搬送レール120の側面に係合することでも、搬送レール120を適正な位置に配置することができる。また、図15に示すように、グリップフィード130の下面開口の凹部である搬入補正部材134が搬送レール120の側部を凸部として係合することでも、搬送レール120を適正な位置に配置することができる。
【0043】
さらに、上記形態ではグリップフィード130の搬入補正ピン132を搬送レール120のフレーム保持凹部121に円滑に挿入させるため、短手方向に一対の拡開した三角形のガイドプレート124が搬送レール120に装着されていることを例示した。
【0044】
しかし、搬送レール120の可動範囲が制限されているならば、図16に示すように、フレーム保持凹部121の一端を直線状の傾斜面で拡開した形状に形成してもよく、図17に示すように、円弧状の湾曲面で拡開した形状に形成してもよい。
【0045】
さらに、上記形態では搬入補正ピン132は、グリップフィード130の両端近傍の各々に二本の搬入補正ピン132がリードフレーム200の長手方向に配列されていることで、搬入補正ピン132がリードフレーム200の長手方向に長い形状として機能できることを例示した。しかし、図18に示すように、グリップフィード130の両端近傍の各々にリードフレーム200の長手方向に細長形状の搬入補正部材135が一個ずつ形成されていてもよい。
【0046】
また、上記形態では搬送ハンド160に形成されていて搬出ガイド部125と係合することで搬送レール120を適正位置に配置する搬出補正部材161を有し、搬出ガイド部125は、搬送レール120の前端中央と側部中央とに上部が拡開した凹部として形成されており、搬出補正部材161は、搬出ガイド部125に係合するシャフトからなることを例示した。
【0047】
しかし、図19および図20に示すように、搬出補正部材164の下端が下方に拡開した形状に形成されており、搬出ガイド部126が上方に突出した凸部として形成されていてもよい。
【0048】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0049】
10 フレーム搬送装置
11 マガジン
12 リードフレーム
13 プッシャ
14,15 位置補正部
16 搬送ユニット
17 供給ユニット
100 フレーム搬送装置
101 ベースプレート
102 レール受け台
105 ガイドレール
110 フレームマガジン
111 エレベータ
120 搬送レール
121 フレーム保持凹部
124 ガイドプレート
125 搬出ガイド部
126 搬出ガイド部
130 グリップフィード
131 前後移動ガイド
132 搬入補正ピン
133 搬入補正部材
134 搬入補正部材
135 搬入補正部材
140 可動支持機構
141 上端
142 貫通孔
143 上端
144 支持ピン
160 搬送ハンド
161 搬出補正部材
162 パッド
163 チャック爪
164 搬出補正部材
200 リードフレーム
210 回路基板
220 集積回路
θ1 角度
θ2 角度
θ3 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略矩形のリードフレームを前記リードフレームの一辺と略平行な方向である搬送方向に搬出可能に支持するフレームマガジンと、
前記フレームマガジンから搬出された前記リードフレームを保持する搬送レールと、
前記搬送方向に移動して前記リードフレームを前記フレームマガジンから前記搬送レールまで搬送するフレーム搬入機構と、
前記搬送レールを略水平方向に回動可能かつ前記搬送方向と略直交する直交方向に変位可能に支持している可動支持機構と、
前記搬送レールの搬送方向に直線状に形成されている凸部または凹部からなる位置補正部と、
前記位置補正部と係合する凹部または凸部からなり前記フレーム搬入機構に形成されている搬入補正部材と、
を有するフレーム搬送装置。
【請求項2】
前記搬送レールは、前記リードフレームを保持するフレーム保持凹部が形成されており、
前記位置補正部は、前記フレーム保持凹部の相対する一対の側面からなり、
前記搬入補正部材は、一対の前記位置補正部に内側から係合する請求項1に記載のフレーム搬送装置。
【請求項3】
前記搬入補正部材は、前記搬送方向に細長形状に形成されている請求項1または2に記載のフレーム搬送装置。
【請求項4】
前記搬送レールに保持されている前記リードフレームを上方に搬出するフレーム搬出機構と、
前記搬送レールに形成されている凸部または凹部からなる搬出ガイド部と、
前記搬出ガイド部と係合する凹部または凸部からなり前記フレーム搬出機構に形成されている搬出補正部材と、
を有する請求項1ないし3の何れか一項に記載のフレーム搬送装置。
【請求項5】
搬入されるリードフレームを保持する搬送レールと、
前記搬送レールに保持されている前記リードフレームを上方に搬出するフレーム搬出機構と、
前記搬送レールを水平方向に回動可能かつ前記リードフレームの搬送方向と直交する直交方向に変位可能に支持している可動支持機構と、
前記搬送レールに形成されている凸部または凹部からなる搬出ガイド部と、
前記搬出ガイド部と係合する凹部または凸部からなり前記フレーム搬出機構に形成されている搬出補正部材と、
を有するフレーム搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−89743(P2013−89743A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228559(P2011−228559)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)