説明

フロントカメラの取付構造

【課題】フロントカメラを簡単な構成で確実に取り付けることができるフロントカメラの取付構造を提供すること。
【解決手段】車両のバンパにライセンスプレートカバー1を介して取り付けられるライセンスプレートの下方にフロントカメラ4を垂下状態で取り付ける取付構造として、前記ライセンスプレートカバー1の裏面にカメラ取付孔2を形成し、前記フロントカメラ4を保持するブラケット3から上方に延びる左右一対の係合爪5を前記カメラ取付孔2に係合させて該ブラケット3をフロントカメラ4と共に前記ライセンスプレートカバー1に取り付けるとともに、前記ライセンスプレートカバー1に取り付けられた前記ブラケット3の係合爪5間に固定部材8を挿入係合させて係合爪5の係合解除方向の動きを阻止する構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のライセンスプレートの下方に垂下状態で取り付けられるフロントカメラの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の左右方向の確認の補助や見通しの悪い交差点やT字路等における安全確認の補助等のためにフロントカメラを車両前部に取り付け、このフロントカメラによって撮像された画像を車室内のナビゲーション等のモニター装置に表示することが行われている。
【0003】
ところで、フロントカメラを車両前部に取り付けるには、その取り付けに対応したグリルの開発やグリルの加工が必要となっていた。
【0004】
しかしながら、フロントカメラに対応したグリルは各車両に専用の部品であるために高価となっていた。そして、グリルの加工には超音波カッター等を用いる必要があり、フロントカメラの取り付けには多くの取付工数を要するという問題もあった。
【0005】
又、フロントカメラの取り付けるための部品の多くは専用品であり、異なる車種について部品を共通化することは困難であった。
【0006】
更に、フロントカメラをバンパに取り付ける構造を採用する場合、バンパの取付面が傾いていると、フロントカメラが斜め上を向く状態で固定されるために車室内にモニター装置に表示される画像が傾き、ドライバには違和感のある分かりにくいものとなるという問題があった。
【0007】
そこで、特許文献1には、専用のブラケットによってカメラを保持し、このブラケットをライセンスプレートカバー(ライセンスプレート用フレーム)に取り付ける構成が提案されている。
【0008】
又、特許文献2には、専用のベースブラケットをライセンスプレートとの共締めによってバンパに取り付け、カメラを保持するカメラブラケットを前記ベースブラケットに位置調整可能に取り付ける構成が提案されている。
【0009】
更に、特許文献3には、専用の取付ブラケットをライランスプレートの端部の凹凸部を挟持することによってライランスプレートに取り付け、カメラを保持するカメラブラケットを前記ベースブラケットに位置調整可能に取り付ける構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−096304号公報
【特許文献2】特開2008−056012号公報
【特許文献3】特開2008−174072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1〜3に記載されたカメラの取付構造においては、ベースブラケットやカメラブラケットの取り付けをネジの締め付けによって行っているためにカメラの取り付けが容易でなく、多くの工数を要するという問題がある。又、ネジを緩めればカメラブラケットを容易に取り外すことができるために盗難やいたずらを受け易く、ライセンスプレートのバンパへの取り付け角度が異なる車種に対応することができないという問題がある。
【0012】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、フロントカメラを簡単な構成でワンタッチで簡単且つ確実に取り付けることができるとともに、盗難やいたずらを受けにくいフロントカメラの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両のバンパにライセンスプレートカバーを介して取り付けられるライセンスプレートの下方にフロントカメラを垂下状態で取り付ける取付構造であって、
前記ライセンスプレートカバーの裏面にカメラ取付孔を形成し、
前記フロントカメラを保持するブラケットから上方に延びる左右一対の係合爪を前記カメラ取付孔に係合させて該ブラケットをフロントカメラと共に前記ライセンスプレートカバーに取り付けるとともに、
前記ライセンスプレートカバーに取り付けられた前記ブラケットの係合爪間に固定部材を挿入係合させて係合爪の係合解除方向の動きを阻止するようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ブラケットの各係合爪に、前記固定部材に係合して該固定部材の前記カメラ取付孔からの抜けを防止する第2の係合部を形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記カメラ取付孔の内面に角度の異なる第1取付面と第2取付面を形成し、該第1取付面又は第2取付面に当接する楔状部を前記固定部材に形成し、前記ライセンスプレートカバーの前記バンパへの取付角度に応じて前記固定部材の表裏を変更することによって該固定部材によって前記ブラケットの係合爪を前記カメラ取付孔の第1取付面又は第2取付面に押し付けて固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、フロントカメラを保持するブラケットから上方に延びる左右一対の係合爪をライセンスプレートカバーの裏面に形成されたカメラ取付孔に係合させるだけの簡単な作業によって、フロントカメラをライセンスプレートカバーにワンタッチで簡単に取り付けることができる。そして、ライセンスプレートカバーにフロントカメラと共に取り付けられたブラケットの係合爪間に固定部材を挿入係合させて係合爪の係合解除方向の動きを阻止すれば、ブラケット及びフロントカメラのライセンスプレートカバーへの固定がロックされるため、フロントカメラがライセンスプレートカバーに確実に固定されてその脱落が防がれる。
【0017】
又、ブラケット及びフロントカメラの取付箇所がライセンスプレートカバーの裏側の人目につかない箇所であるとともに、これらのブラケット及びフロントカメラの固定にはネジ等の締着具が使用されていないため、これらを容易に取り外すことができず、盗難やいたずらを受けにくい取付構造となっている。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、ブラケットの各係合爪に形成された第2の係合部が固定部材に係合することによって該固定部材のブラケットからの抜けが防がれるため、ブラケットとフロントカメラのライセンスプレートカバーへの取り付けが一層確実になされ、それらの脱落が確実に防がれる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、ライセンスプレートカバー(ライセンスプレート)の取付角度の違いに対しては固定部材の表裏を変更することによって容易に対処することができ、フロントカメラによって撮像されて車室内のモニター装置に表示される画像がドライバに違和感を与えることがなく、常に良好な画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】ライセンスプレートカバーの正面図である。
【図2】ライセンスプレートカバーの背面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】(a)はブラケットの正面図、(b)はブラケットの側面図、(c)はブラケットの背面図である。
【図5】固定部材の斜視図である。
【図6】(a)はフロントカメラのライセンスプレートカバーへの取付要領を示す正面図、(b)は同背面図である。
【図7】ライセンスプレートカバーに取り付けられたフロントカメラの固定部材による固定ロック要領を示す背面図である。
【図8】フロントカメラのライセンスプレートカバーへの固定ロック状態を示す背面図である。
【図9】(a)はバンパの取付面が垂直面である場合のフロントカメラの取付要領を示す側面図、(b)はフロントカメラの取付部の正面図である。
【図10】(a)はバンパの取付面が傾斜面である場合のフロントカメラの取付要領を示す側面図、(b)はフロントカメラの取付部の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0022】
図1はライセンスプレートカバーの正面図、図2は同ライセンスプレートカバーの背面図、図3は図2のA−A線断面図、図4はブラケットを示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、図5は固定部材の斜視図、図6(a)はフロントカメラのライセンスプレートカバーへの取付要領を示す正面図、図6(b)は同背面図、図7はライセンスプレートカバーに取り付けられたフロントカメラの固定部材による固定ロック要領を示す背面図、図8はフロントカメラのライセンスプレートカバーへの固定ロック状態を示す背面図である。
【0023】
図1及び図2に示すライセンスプレートカバー1は、矩形の板金製プレートであって、その中央部には不図示のライセンスプレートを嵌め込むための矩形の凹部1aが形成され、この凹部1aの周囲によってライセンスプレートの周囲が縁取られる。そして、このライセンスプレートカバー1には大小の複数の矩形孔1b,1c,1dが形成され、上部の左右にはライセンスプレートを取り付けるための不図示のボルトが挿通するための上下方向に長い長孔1eが形成されている。又、ライセンスプレートカバー1の左右には、当該ライセンスプレートカバー1を後述のバンパ10(図9及び図10参照)に取り付けるための不図示のボルトが挿通するための円孔1fが形成されている。
【0024】
更に、ライセンスプレートカバー1の裏面下部の幅方向中央には、図2及び図3に示すように、上下に貫通する矩形枠状のカメラ取付孔2が形成されている。ここで、図3に示すように、カメラ取付孔2の車両前後方向の内面には角度の異なる第1取付面2aと第2取付面2bが形成されている。詳細には、第1取付面2aは、ライセンスプレートカバー1のライセンスプレートが取り付けられる面と略平行な面となっている。第2取付面2bは、後述するバンパ10のライセンスプレートカバー1を取り付ける取付面10bの傾斜角度と同等の傾斜角度を有する面となっている。つまり、カメラ取付孔2は、取付面10bの傾斜角度(鉛直に対する傾斜角度)と同等の挟角となる第1取付面2aと第2取付面2bを有し、上側の開口が広くなるように形成されている。尚、第1取付面2aと第2取付面2bを接続するカメラ取付孔2の左右の面は垂直面に形成されている。
【0025】
而して、後述のようにライセンスプレートカバー1の裏面下部に形成されたカメラ取付孔2には図4に示すブラケット3が取り付けられるが、このブラケット3は、両側壁が斜めにカットされた矩形ボックス状の樹脂成形品であって、その内部にフロントカメラ4が収納保持される。
【0026】
ブラケット3の上部からは平行な左右一対の係合爪5が車両後方(図4(b)の右方)に向かって斜め上方に一体に立設されており、これらの係合爪5の先端の各外側には第1の係合部5aが形成され、先端の相対向する各内側には第2の係合部5bがそれぞれ形成されている。ここで、斜め上方と表現した係合爪5が延びる方向は、後述するバンパ10のライセンスプレートカバー1を取り付ける取付面10bの傾斜角度と同等の傾斜角度であって、車両の後上方に向かって延びている。又、ブラケット3の後壁の中央部には円孔3aが形成され、その周囲には4つの円孔状のビス挿通孔3bが形成されている。
【0027】
前記フロントカメラ4は略矩形ブロック状に成形されており、その前端部は四角錐状に尖っており、この尖った左右の面には矩形窓4aがそれぞれ形成され、内部に設置された不図示のCCD等の撮像素子によって車両前方の左右の画像が矩形窓4aからそれぞれ撮像される。このフロントカメラ4は、その一部がブラケット3の内部に嵌め込まれて収容され、ブラケット3の後壁に形成された4つのビス挿通孔3bにそれぞれ挿通するビス6をフロントカメラ4の後端にねじ込むことによって該フロントカメラ4がブラケット3に取り付けられる。尚、図7及び図8に示すように、フロントカメラ4の後端から延びる電源コード7はブラケット3の後壁に形成された円孔3aを通過して車両後方へと延びている。
【0028】
ところで、後述のようにブラケット3とこれに保持されたフロントトカメラ4がライセンスプレートカバー1に取り付けられると、ブラケット3に立設された左右一対の係合爪5の間に図5に示す固定部材8が上方から挿入されて係合されることによってブラケット3とフロントカメラ4のライセンスプレートカバー1への固定がロックされるが、ここで、固定部材8の構成を図5に基づいて説明する。
【0029】
固定部材8は、カメラ取付孔2に挿入され、ブラケット3の左右一対の係合爪5の間に挿入されて係合爪5に係合される矩形ブロック状の係合部8Aと、該係合部8Aに一体に形成され係合爪5とカメラ取付孔2の第1取付面2a又は第2取付面2bとの間に挿入配置される三角柱状の楔状部8Bを備えており、係合部8Aの上面からは把手8Cが一体に立設され、この把手8Cの中央には円孔8aが形成されている。
【0030】
次に、フロントカメラ4のライセンスプレートカバー1への取付要領を図6〜図8に基づいて説明する。
【0031】
フロントカメラ4は前述の要領でブラケット3に予め取付保持されており、このフロントカメラ4を保持するブラケット3は、その上部に立設された左右一対の係合爪5を互いに接近する方向に押圧して両者の間隔を狭めた状態で、図6に示すように、該係合爪5をライセンスプレートカバー1の裏面に形成されたカメラ取付孔2へ下方から通す。すると、係合爪5の先端部がカメラ取付孔2を通過した時点で該係合爪5が弾性復元力によって広がって元の状態に復帰するため、図7に示すように係合爪5の先端の第1係合部5aがカメラ取付孔2の上端の左右の角部に係合し、これによってブラケット3とフロントカメラ4がライセンスプレートカバー1の裏面の幅方向中央に取り付けられる。
【0032】
上述のようにブラケット3とフロントカメラ4がライセンスプレートカバー1に取り付けられると、図7に示すように固定部材8をカメラ取付孔2内に配置されたブラケット3の左右の係合爪5の間に上方から差し込む。すると、固定部材8の係合部8Aがブラケット3の係合爪5の間に嵌合し、該固定部材8を図8に示すように係合爪5の間に嵌め込むと、該固定部材8の係合部8Aの上端左右の角部にブラケット3の係合爪5の先端の各内側に形成された第2の係合部5bが係合するため、固定部材8のブラケット3からの抜けが防がれるとともに、ブラケット3の左右の係合爪5の係合解除方向の動き(左右一対の係合爪5が互いに接近する方向の動き)が固定部材8によって阻止されるため、ブラケット3とこれに保持されたフロントカメラ4のライセンスプレートカバー1への固定がロックされ、これらのライセンスプレートカバー1からの脱落が確実に防がれる。
【0033】
ところで、図9及び図10に示すように、ライセンスプレートカバー1(ライセンスプレート)が取り付けられるバンパ10の取付面10a,10bは車種によって異なる。即ち、図9に示すバンパ10の取付面10aは垂直面を成し、図10に示すバンパ10の取付面10bは上部ほど車両の後方となる傾斜面を成しているが、本発明に係る取付構造によれば固定部材8の表裏を変更することによって図9及び図10に示すような取付面10a,10bの角度の違いに対処することができる。
【0034】
即ち、図9に示すようなバンパ10の垂直な取付面10aに取り付けられるライセンスプレートカバー1に対しては、ブラケット3をその係合爪5がカメラ取付孔2の第2の取付面2bに沿うようにして取り付け、固定部材8の楔状部8Bの斜面がカメラ取付孔2の第1の取付面2aに沿うようにして該固定部材8をブラケット3の係合爪5間に挿入係合すれば、ブラケット3の係合爪5をカメラ取付孔2の第2の取付面2bに押圧した状態で、フロントカメラ4を略水平に保ってライセンスプレートカバー1に取り付けることができる。つまり、他のバンパ10の取付面10bの角度と同等な方向に延びるブラケット3の係合爪5を、他のバンパ10の取付面10bの角度と同等な角度に形成されているカメラ取付孔2の第2の取付面2bに沿うように固定部材8の楔状部8Bの斜面にて第2の取付面2bに押圧した状態で固定するため、フロントカメラ4を略水平に保ってこれをライセンスプレートカバー1に取り付けることができる。
【0035】
他方、図10に示すようなバンパ10の傾斜した取付面10bに取り付けられるライセンスプレートカバー1に対しては、ブラケット3をその係合爪5がカメラ取付孔2の第1の取付面2aに沿うようにして取り付け、固定部材8を裏返してその楔状部8Bの斜面がブラケット3の係合爪5に沿うようにして該固定部材8をブラケット3の係合爪5間に挿入係合すれば、ブラケット3の係合爪5をカメラ取付孔2の第1の取付面2aに押圧した状態で、フロントカメラ4を略水平に保ってライセンスプレートカバー1に取り付けることができる。つまり、バンパ10の取付面10bの角度と同等な方向に延びるブラケット3の係合爪5を、ライセンスプレートカバー1の取付面(バンパ10への取付面)と略平行な角度に形成されているカメラ取付孔2の第1の取付面2aに沿うように固定部材8の楔状部8Bの斜面にて第1の取付面2aに押圧した状態で固定するため、フロントカメラ4を略水平に保ってライセンスプレートカバー1に取り付けることができる。
【0036】
以上のように、本発明によれば、フロントカメラ4を保持するブラケット3から上方に延びる左右一対の係合爪5をライセンスプレートカバー1の裏面に形成されたカメラ取付孔2に係合させるだけの簡単な作業によって、フロントカメラ4をライセンスプレートカバー1にワンタッチで簡単に取り付けることができる。そして、ライセンスプレートカバー1にフロントカメラ4と共に取り付けられたブラケット3の係合爪5間に固定部材8を挿入係合させて係合爪5の係合解除方向の動きを阻止すれば、ブラケット3及びフロントカメラ4のライセンスプレートカバー1への固定がロックされるため、フロントカメラ4がライセンスプレートカバー1に確実に固定されてその脱落が防がれる。又、ブラケット3の各係合爪5に形成された第2の係合部5bが固定部材8に係合することによって該固定部材8のブラケット3からの抜けが防がれるため、ブラケット3とフロントカメラ4のライセンスプレートカバー1への取り付けが一層確実になされ、それらの脱落が確実に防がれる。
【0037】
又、ブラケット3及びフロントカメラ4の取付箇所がライセンスプレートカバー1の裏側の人目につかない箇所であるとともに、これらのブラケット3及びフロントカメラ4の固定にはネジ等の締着具が使用されないため、これらを容易に取り外すことができず、盗難やいたずらを受けにくい取付構造を実現することができる。
【0038】
更に、本発明によれば、ライセンスプレートカバー1(ライセンスプレート)の取付角度の違いに対しては固定部材8の表裏を変更することによって容易に対処することができ、フロントカメラ4を常に略水平に保持することができるため、該フロントカメラ4によって撮像されて車室内のモニター装置に表示される画像がドライバに違和感を与えることがなく、常に良好な画像を表示することができる。
【0039】
尚、上記実施の形態では、ライセンスプレートカバー(ライセンスプレート)1の取付角度の異なる例として、垂直な取付面10aを有するバンパ10と傾斜した取付面10bを有するバンパ10の例を示したが、これに限定されるものでなく、係合爪5、カメラ取付孔2の第1の取付面2a及び取付面2bの角度をバンパ10の取付面10bの傾斜角度に合わせて適宜選択し、角度の異なる傾斜した取付面10bを有するバンパ10に適応させることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 ライセンスプレートカバー
1a ライセンスプレートカバーの凹部
1b〜1d ライセンスプレートカバーの矩形孔
1e ライセンスプレートカバーの長孔
1f ライセンスプレートカバーの円孔
2 カメラ取付孔
2a カメラ取付孔の第1の取付面
2b カメラ取付孔の第2の取付面
3 ブラケット
3a ブラケットの円孔
3b ブラケットのビス挿通孔
4 フロントカメラ
4a フロントカメラの矩形窓
5 ブラケットの係合爪
5a 係合爪の第1の係合部
5b 係合爪の第2の係合部
6 ビス
7 電源コード
8 固定部材
8A 固定部材の係合部
8B 固定部材の楔状部
8C 固定部材の把手
8a 固定部材の円孔
10 バンパ
10a バンパの垂直の取付面
10b バンパの傾斜した取付面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のバンパにライセンスプレートカバーを介して取り付けられるライセンスプレートの下方にフロントカメラを垂下状態で取り付ける取付構造であって、
前記ライセンスプレートカバーの裏面にカメラ取付孔を形成し、
前記フロントカメラを保持するブラケットから上方に延びる左右一対の係合爪を前記カメラ取付孔に係合させて該ブラケットをフロントカメラと共に前記ライセンスプレートカバーに取り付けるとともに、
前記ライセンスプレートカバーに取り付けられた前記ブラケットの係合爪間に固定部材を挿入係合させて係合爪の係合解除方向の動きを阻止するようにしたことを特徴とするフロントカメラの取付構造。
【請求項2】
前記ブラケットの各係合爪に、前記固定部材に係合して該固定部材の前記カメラ取付孔からの抜けを防止する第2の係合部を形成したことを特徴とする請求項1記載のフロントカメラの取付構造。
【請求項3】
前記カメラ取付孔の内面に角度の異なる第1取付面と第2取付面を形成し、該第1取付面又は第2取付面に当接する楔状部を前記固定部材に形成し、前記ライセンスプレートカバーの前記バンパへの取付角度に応じて前記固定部材の表裏を変更することによって該固定部材によって前記ブラケットの係合爪を前記カメラ取付孔の第1取付面又は第2取付面に押し付けて固定することを特徴とする請求項1又は2記載のフロントカメラの取付構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−201380(P2011−201380A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69482(P2010−69482)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)