フロント及びフロントの製造方法
【課題】部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させつつ、品質性に優れたフロント及びフロントの製造方法を提供する。
【解決手段】一対のリム部11,リム部11同士を繋ぐブリッジ部12、及び一対のリム部11それぞれに設けられる智部13を含むフロント10が、一枚の板材に対して抜き加工と曲げ加工が施されることにより得られたもので構成されており、これにより、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させることができる。
【解決手段】一対のリム部11,リム部11同士を繋ぐブリッジ部12、及び一対のリム部11それぞれに設けられる智部13を含むフロント10が、一枚の板材に対して抜き加工と曲げ加工が施されることにより得られたもので構成されており、これにより、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡のフロント及びフロントの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、眼鏡のフロントは、一対のレンズをそれぞれ保持する一対のリムと、リム同士を繋ぐブリッジと、一対のリムの各端部に設けられ、テンプルに接続される一対の智とを備えている。そして、これらの各構成部は、役割や求められる機能が異なることから、特にメタルフレームの場合には、一般的に各構成部が別々の部品により構成され、部品同士がろう付などによって固定される。
【0003】
このように、別々の部品をろう付などによって固定する場合には、フロントを製造する工程数が増えるだけでなく、部品が脆性破壊してしまったり、弾性が衰えてしまったりするなど、品質が低下してしまうおそれがある。
【0004】
また、特許文献1には、2本の線状部材を組み合わせることで、溶接することなくフロントを製造する方法が開示されている。しかし、この方法においても、2本の線状部材を固定するために、複数個所でネジ止めを行う必要があり、部品点数が多くなり、組立工数数も多いため、未だ改善の余地がある。
【特許文献1】特開平10−333101号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、部品点数の減少、及び製造工程数の減少のうちの少なくともいずれか一方を図ることにある。
【0006】
特に、本発明の目的は、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させつつ、品質性に優れたフロント及びフロントの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0008】
すなわち、本発明のフロントは、
一対のリム(フルリムやハーフリムなど、各種のタイプのリムが適用され得る(以下、同様である))部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材から構成されていることを特徴とする。
【0009】
ここで、本発明における「智部」には、智の一部を構成する場合も含まれる。以下、同様である。
【0010】
また、本発明のフロントは、
一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材に対して抜き加工(プレス加工による打ちぬき加工、NC工作機械(NC切断機)による切断加工、レーザによる切断加工のいずれの場合も含む(以下、同様である))と曲げ加工が施されることにより得られたもので構成されていることを特徴とする。
【0011】
これらの発明によれば、リム部とブリッジ部と智部が一枚の板材から構成されているた
め、各部がそれぞれ別々の部品から構成される場合に比べて、部品点数を減少させることができる。また、別々の部品を固定する必要もないので、製造工程数を減少させることができる。さらに、ろう付などの加熱による素材の劣化の問題もないため、品質が低下してしまうおそれもない。
【0012】
一対のリム部間に、前記ブリッジ部の弾性変形を抑制せしめる曲げ加工が施されている部分が設けられているとよい。
【0013】
これを実現するより具体的な例としては、
前記ブリッジ部とは別に、一対のリム部同士を繋ぐわたり部が設けられており、
このわたり部は、該わたり部を含む面と前記ブリッジ部を含む面が同一面とならないようにリム部に対して曲げ加工が施されているものを挙げることができる。
【0014】
すなわち、ブリッジ部が弾性変形してしまうと、リム部の位置が変化して、リム部に保持されているレンズと目との相対な位置関係が変化してしまい、眼鏡本来の機能が十分に発揮されなくなってしまう。そのため、本来的に、ブリッジ部は、弾性変形しないようにすることが要求される。一方、リム部とブリッジ部が一枚の板材から構成され、これらが同一平面上に存在するように構成されると、ブリッジ部の部分が弾性変形し易くなってしまう。そこで、上記のような構成を採用し、ブリッジ部の部分の弾性変形を抑制させることで、レンズと目との相対的な位置関係が変化してしまうことを防止することができる。
【0015】
前記智部には、該智部に連結されるテンプルの開き方向への弾性的な揺動を可能とする曲げ加工が施されているとよい。
【0016】
これを実現するより具体的な例としては、
前記智部にはU字形状に曲げ加工が施されているものを挙げることができる。
【0017】
このようにすることで、仮にテンプル自体があまり弾性的に変形しないものであっても、テンプルを開き方向に弾性的に揺動させることができるので、眼鏡の頭部への装着性を良くすることができる。
【0018】
また、本発明のフロントの製造方法は、
一枚の板材に対して、抜き加工と曲げ加工を施すことによって、一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントを製造することを特徴とする。
【0019】
これを実現するより具体的な例としては、
一枚の板材に対して抜き加工を施すことによって、一対のリム部となる部分,リム部同士を繋ぐブリッジ部となる部分,一対のリム部それぞれに設けられる智部となる部分、及び一対のリム部同士を繋ぐわたり部となる部分を含む一枚の板状の中間製品を製造する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記わたり部となる部分をリム部に対して曲げてわたり部を形成する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記智部となる部分をU字状に折り曲げて智部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0020】
本発明のフロントの製造方法によれば、一枚の板材によって、リム部,ブリッジ部,智部を含むフロントを製造できるので、複数の部品を固定するものに比して、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させることができる。また、ろう付などの加熱による素材の劣化の問題もないため、品質が低下してしまうおそれもない。
【0021】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させつつ、品質性に優れたフロント及びフロントの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0024】
(実施例1)
図1〜図7を参照して、本発明の実施例1に係るフロント及びフロントの製造方法について説明する。
【0025】
<眼鏡>
図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡について説明する。図1は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の平面図である。なお、図1においては、中心より右側には、部品を一部透視して示している。また、図1においては、パッドを省略して示している。図2は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。なお、図2においては、テンプルなどについては省略し、フロント付近のみを示している。図3は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の側面図である。
【0026】
図示のように、眼鏡100は、フロント10と、一対のレンズ20と、フロント10の両端にそれぞれ設けられる一対の智30と、フロント10に対して開閉可能に設けられる一対のテンプル40と、フロント10に対してテンプル40を開閉自在にするために智30とテンプル40とを回動自在に連結する丁番50と、眼鏡100を顔に固定保持させるための一対のパッド(鼻当)60とを備えている。なお、本実施例におけるテンプル40は、内部にしん材41が設けられている。
【0027】
そして、本実施例に係るフロント10は、一対のレンズ20をそれぞれ保持する一対のリム部11と、リム部11同士を繋ぐブリッジ部12と、一対のリム部11のそれぞれに設けられる智部13と、ブリッジ部12とは別に、リム部11同士を繋ぐわたり部14とを備えている。なお、本実施例においては、このフロント10に設けられた智部13は、智の一部を構成するものである。この智部13の先端部分が上記の智30に埋め込まれたり、ネジ止めされたりして固定され、これら智部13と智30によって一つの智を形成している。
【0028】
そして、本実施例においては、上記の通り、一対のリム部11と、ブリッジ部12と、一対の智部13と、わたり部14とを備えたフロント10が、一枚の弾性を有する板材から構成されている。
【0029】
<フロント及びフロントの製造方法>
特に、図4〜図7を参照して、本発明の実施例1に係るフロント及びフロントの製造方法について説明する。図4は本発明の実施例1に係るフロントの製造過程における中間製品を示す平面図である。図5は本発明の実施例1に係るフロントの正面図である。図6は本発明の実施例1に係るフロントの平面図である。図7は本発明の実施例1に係るフロン
トの一部を示す斜視図である。
【0030】
本実施例においては、素材として、弾性を有する板材(金属板)を用い、抜き加工(例えば、プレス加工による打ちぬき加工、NC工作機械(NC切断機)による切断加工、レーザによる切断加工)を施すことによって、図4に示す中間製品(10)を製造する。なお、抜き加工自体については、公知技術であるので、その説明は省略する。
【0031】
この中間製品(10)は、板材が打ち抜かれたものであるので、板状(平面状)の製品である。そして、この中間製品(10)は、一対のリム部となる部分(11)と、リム部同士を繋ぐブリッジ部となる部分(12)と、一対の智部となる部分(13)と、わたり部となる部分(14)とを備えている。
【0032】
ここで、中間製品(10)は、上記の通り、弾性を有する板材が打ち抜かれたものである。そのため、平面方向に対する曲げ応力に対しては強度が高く変形し難いが、平面に垂直な方向(図4において、紙面の手前側と奥側の方向)に対する応力に対しては、弾性的に変形する性質を有する。
【0033】
従って、中間製品(10)のように、板状(平面状)のままフロントとして用いた場合には、各構成部に対して求められる機能を十分に果たすことはできない。そこで、本実施例においては、プレス加工の一種である曲げ加工を施すことによって、各構成部の機能が十分に発揮するように、各構成部を、それぞれの機能に適した形状となるように変形させている。なお、曲げ加工自体については公知技術であるので、その説明は省略する。また、各構成部について曲げ加工を施す場合において、それぞれ独立に曲げ加工を施しても良いし、ある部分とある部分の曲げ加工を同時に施しても良い。また、曲げ加工を施す順序は適宜選択し得ることは言うまでもない。
【0034】
まず、リム部11については、図6に示すように、前方にやや膨らむように、緩やかに湾曲するような曲げ加工を施している。これは、リム部11によって保持するレンズ20の形状に沿うようにするためである。ブリッジ部12についても同様に、前方に膨らむように湾曲するような曲げ加工を施している。これは、眼鏡100をかけた際に、ブリッジ部12が鼻に強く当たってしまわないようにするためである。
【0035】
そして、智部13については、上方から見てU字状となるように、曲げ加工を施している。これにより、この智部13の部分においては、弾性的な変形が可能となる。従って、眼鏡100を組み立てた場合に、テンプル40を、智部13の部分によって開き方向に弾性的に揺動させることが可能となる。なお、本実施例においては、智部13に貫通孔15を設けることによって、より一層弾性変形を行い易いように構成している。
【0036】
そして、わたり部14については、リム部11に対して、前方側におよそ90度折り曲げるように、曲げ加工を施している。これにより、わたり部14を含む面とブリッジ部12を含む面がおよそ垂直に交わるように構成されるため、ブリッジ部12の弾性変形が抑制される。従って、左右のリム部11同士の位置関係が変化してしまうことが防止される。
【0037】
<本実施例の優れた点>
以上のように、本実施例に係るフロント10によれば、リム部11とブリッジ部12と智部13とわたり部14が一枚の板材から構成されているため、各部がそれぞれ別々の部品から構成される場合に比べて、部品点数を減少させることができる。また、別々の部品を固定する必要もないので、製造工程数を減少させることができる。さらに、ろう付などの加熱による素材の劣化の問題もないため、品質が低下してしまうおそれもない。
【0038】
そして、複数の構成部を有するフロント10を一枚の板材から構成しているものの、各構成部にそれぞれ曲げ加工を施すことによって、各構成部の機能を十分に発揮させることができる。
【0039】
特に、ブリッジ部12の部分が弾性変形し難いようにしたことによって、左右のリム部11同士の位置関係が変化してしまうことを防止でき、レンズ20と目との相対的な位置関係が変化してしまうことを防止できる。
【0040】
また、智部13の部分が弾性変形できるようにしたことによって、仮にテンプル40自体があまり弾性的に変形しないものであっても、テンプル40を開き方向に弾性的に揺動させることができるので、眼鏡100の頭部への装着性を良くすることができる。
【0041】
<その他>
上記の通り、ブリッジ部12の部分については弾性変形し難いようにし、智部13の部分については弾性変形するようにするのが望ましい。ただし、これらを実現するための手法は、上記の実施例で説明したものに限られるものではない。前者に関しては、要はリム部11とリム部11との間に、リム部11を含む平面に一致しない面が形成されるような曲げ加工を施せばよい。従って、例えばブリッジ部12の部分自体に曲げ加工を施すことも考えられる。後者に関しては、様々な変形例が考えられ、そのいくつかを図8〜図10を参照して説明する。
【0042】
(智部の変形例1)
図8は智部の変形例1を示す概略図である。なお、図8(A)は当該変形例に係る中間製品の一部(智部の付近)を示す平面図であり、図8(B)は当該変形例に係るフロントの一部(智部の付近)を示す斜視図である。
【0043】
上記実施例1では、中間製品において、智部となる部分がリム部の外側に設けられる場合の構成を示したが、当該変形例1においては、中間製品(10a)において、智部となる部分(13a)がリム部となる部分(11a)の内側となるように構成されている。このように構成した場合においても、曲げ加工を施すことによって、図8(B)に示すフロント10aのように、リム部11aの端部に智部13aを形成することができる。なお、本変形例においても、智部13aに貫通孔15aを設けている。
【0044】
(智部の変形例2)
図9は智部の変形例2を示す概略図である。なお、図9においては、フロントの一部(智部の付近)を斜視図にて示している。上記実施例や変形例1においては、智部がより一層弾性変形し易くなるように、智部に貫通孔を設ける場合について説明した。しかし、素材の特性によっては、貫通孔を設けなくても十分に弾性変形する場合もあり、テンプル自体が弾性変形しやすければ智部の部分でそれほど弾性変形させる必要もない。
【0045】
そこで、変形例2では智部に貫通孔を設けない場合の構成を示す。図9(A)に示したものは、上記実施例における智部に対して貫通孔を設けない構成とした例である。このフロント10bの場合には、図示の通り、リム部11bの端部に設けられた智部13bには貫通孔は設けられていない。また、図9(B)に示したものは、上記変形例1における智部に対して貫通孔を設けない構成とした例である。このフロント10cの場合にも、図示の通り、リム部11cの端部に設けられた智部13cには貫通孔は設けられていない。
【0046】
(智部の変形例3)
図10は智部の変形例3を示す概略図である。なお、図10においては、フロントの一
部(智部の付近)を斜視図にて示している。この変形例では、智部の一部の幅を狭くすることによって、より一層弾性変形がし易くなるように構成する場合を示している。
【0047】
この変形例におけるフロント10dの場合にも、リム部11dの端部には、上記実施例の場合と同様の智部13dが設けられている。そして、上記実施例の場合と同様に、智部13dには貫通孔15dが設けられている。そして、この変形例の場合には、智部13dの根本付近に切欠部16dが設けられており、智部13dの幅が部分的に狭くなっており、より一層、弾性変形し易くなるように構成されている。
【0048】
(実施例2)
図11を参照して、本発明の実施例2に係るフロントについて説明する。上記実施例1では、フロントの一部であるリム部が、レンズの全周を覆うように構成されたフルリムの場合を例にして説明した。しかしながら、リム部のタイプはこれに限られるものではなく、各種タイプのものを適用することができる。そこで、本実施例では、リム部がハーフリムの場合を説明する。図11は本発明の実施例2に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。ただし、図11ではフロントとレンズのみを示し、テンプルやパッドについては省略している。
【0049】
本実施例においても、眼鏡100eは、フロント10eと、一対のレンズ20eとを備えている。そして、本実施例におけるフロント10eも、上記実施例1の場合と同様に、一対のレンズ20eをそれぞれ保持する一対のリム部11eと、リム部11e同士を繋ぐブリッジ部12eと、一対のリム部11eのそれぞれに設けられる智部13eと、ブリッジ部12eとは別に、リム部11同士を繋ぐわたり部14eとを備えている。また、本実施例においても、このフロント10eに設けられた智部13eは、智の一部を構成するものである。
【0050】
上記実施例1ではフロント10のリム部11がフルリムであったのに対して、本実施例では、フロント10eのリム部11eが、レンズ20e上半分のみを覆うように構成されたハーフリムである点のみが異なっている。その他の構成及び各構成部の製造方法については、上記実施例1の同様であるので、その説明は省略する。
【0051】
本実施例のように、リム部11eがハーフリムの場合であっても、上記実施例1と同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0052】
なお、リム部11eのみでは、レンズ20eの保持を十分に行うことができない場合には、レンズ20eの縁に溝を掘り、ナイロン糸などで固定する、いわゆる溝掘り枠とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の平面図である。
【図2】図2は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。
【図3】図3は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の側面図である。
【図4】図4は本発明の実施例1に係るフロントの製造過程における中間製品を示す平面図である。
【図5】図5は本発明の実施例1に係るフロントの正面図である。
【図6】図6は本発明の実施例1に係るフロントの平面図である。
【図7】図7は本発明の実施例1に係るフロントの一部を示す斜視図である。
【図8】図8は智部の変形例1を示す概略図である。
【図9】図9は智部の変形例2を示す概略図である。
【図10】図10は智部の変形例3を示す概略図である。
【図11】図11は本発明の実施例2に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。
【符号の説明】
【0054】
10,10a,10b,10c,10d,10e フロント
11,11a,11b,11c,11d,11e リム部
12,12e ブリッジ部
13,13a,13b,13c,13d,13e 智部
14,14e わたり部
15,15a,15d 貫通孔
16d 切欠部
20,20e レンズ
30 智
40 テンプル
41 しん材
50 丁番
100,100e 眼鏡
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡のフロント及びフロントの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、眼鏡のフロントは、一対のレンズをそれぞれ保持する一対のリムと、リム同士を繋ぐブリッジと、一対のリムの各端部に設けられ、テンプルに接続される一対の智とを備えている。そして、これらの各構成部は、役割や求められる機能が異なることから、特にメタルフレームの場合には、一般的に各構成部が別々の部品により構成され、部品同士がろう付などによって固定される。
【0003】
このように、別々の部品をろう付などによって固定する場合には、フロントを製造する工程数が増えるだけでなく、部品が脆性破壊してしまったり、弾性が衰えてしまったりするなど、品質が低下してしまうおそれがある。
【0004】
また、特許文献1には、2本の線状部材を組み合わせることで、溶接することなくフロントを製造する方法が開示されている。しかし、この方法においても、2本の線状部材を固定するために、複数個所でネジ止めを行う必要があり、部品点数が多くなり、組立工数数も多いため、未だ改善の余地がある。
【特許文献1】特開平10−333101号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、部品点数の減少、及び製造工程数の減少のうちの少なくともいずれか一方を図ることにある。
【0006】
特に、本発明の目的は、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させつつ、品質性に優れたフロント及びフロントの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0008】
すなわち、本発明のフロントは、
一対のリム(フルリムやハーフリムなど、各種のタイプのリムが適用され得る(以下、同様である))部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材から構成されていることを特徴とする。
【0009】
ここで、本発明における「智部」には、智の一部を構成する場合も含まれる。以下、同様である。
【0010】
また、本発明のフロントは、
一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材に対して抜き加工(プレス加工による打ちぬき加工、NC工作機械(NC切断機)による切断加工、レーザによる切断加工のいずれの場合も含む(以下、同様である))と曲げ加工が施されることにより得られたもので構成されていることを特徴とする。
【0011】
これらの発明によれば、リム部とブリッジ部と智部が一枚の板材から構成されているた
め、各部がそれぞれ別々の部品から構成される場合に比べて、部品点数を減少させることができる。また、別々の部品を固定する必要もないので、製造工程数を減少させることができる。さらに、ろう付などの加熱による素材の劣化の問題もないため、品質が低下してしまうおそれもない。
【0012】
一対のリム部間に、前記ブリッジ部の弾性変形を抑制せしめる曲げ加工が施されている部分が設けられているとよい。
【0013】
これを実現するより具体的な例としては、
前記ブリッジ部とは別に、一対のリム部同士を繋ぐわたり部が設けられており、
このわたり部は、該わたり部を含む面と前記ブリッジ部を含む面が同一面とならないようにリム部に対して曲げ加工が施されているものを挙げることができる。
【0014】
すなわち、ブリッジ部が弾性変形してしまうと、リム部の位置が変化して、リム部に保持されているレンズと目との相対な位置関係が変化してしまい、眼鏡本来の機能が十分に発揮されなくなってしまう。そのため、本来的に、ブリッジ部は、弾性変形しないようにすることが要求される。一方、リム部とブリッジ部が一枚の板材から構成され、これらが同一平面上に存在するように構成されると、ブリッジ部の部分が弾性変形し易くなってしまう。そこで、上記のような構成を採用し、ブリッジ部の部分の弾性変形を抑制させることで、レンズと目との相対的な位置関係が変化してしまうことを防止することができる。
【0015】
前記智部には、該智部に連結されるテンプルの開き方向への弾性的な揺動を可能とする曲げ加工が施されているとよい。
【0016】
これを実現するより具体的な例としては、
前記智部にはU字形状に曲げ加工が施されているものを挙げることができる。
【0017】
このようにすることで、仮にテンプル自体があまり弾性的に変形しないものであっても、テンプルを開き方向に弾性的に揺動させることができるので、眼鏡の頭部への装着性を良くすることができる。
【0018】
また、本発明のフロントの製造方法は、
一枚の板材に対して、抜き加工と曲げ加工を施すことによって、一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントを製造することを特徴とする。
【0019】
これを実現するより具体的な例としては、
一枚の板材に対して抜き加工を施すことによって、一対のリム部となる部分,リム部同士を繋ぐブリッジ部となる部分,一対のリム部それぞれに設けられる智部となる部分、及び一対のリム部同士を繋ぐわたり部となる部分を含む一枚の板状の中間製品を製造する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記わたり部となる部分をリム部に対して曲げてわたり部を形成する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記智部となる部分をU字状に折り曲げて智部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0020】
本発明のフロントの製造方法によれば、一枚の板材によって、リム部,ブリッジ部,智部を含むフロントを製造できるので、複数の部品を固定するものに比して、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させることができる。また、ろう付などの加熱による素材の劣化の問題もないため、品質が低下してしまうおそれもない。
【0021】
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、部品点数を減少させ、かつ、製造工程数を減少させつつ、品質性に優れたフロント及びフロントの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0024】
(実施例1)
図1〜図7を参照して、本発明の実施例1に係るフロント及びフロントの製造方法について説明する。
【0025】
<眼鏡>
図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡について説明する。図1は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の平面図である。なお、図1においては、中心より右側には、部品を一部透視して示している。また、図1においては、パッドを省略して示している。図2は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。なお、図2においては、テンプルなどについては省略し、フロント付近のみを示している。図3は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の側面図である。
【0026】
図示のように、眼鏡100は、フロント10と、一対のレンズ20と、フロント10の両端にそれぞれ設けられる一対の智30と、フロント10に対して開閉可能に設けられる一対のテンプル40と、フロント10に対してテンプル40を開閉自在にするために智30とテンプル40とを回動自在に連結する丁番50と、眼鏡100を顔に固定保持させるための一対のパッド(鼻当)60とを備えている。なお、本実施例におけるテンプル40は、内部にしん材41が設けられている。
【0027】
そして、本実施例に係るフロント10は、一対のレンズ20をそれぞれ保持する一対のリム部11と、リム部11同士を繋ぐブリッジ部12と、一対のリム部11のそれぞれに設けられる智部13と、ブリッジ部12とは別に、リム部11同士を繋ぐわたり部14とを備えている。なお、本実施例においては、このフロント10に設けられた智部13は、智の一部を構成するものである。この智部13の先端部分が上記の智30に埋め込まれたり、ネジ止めされたりして固定され、これら智部13と智30によって一つの智を形成している。
【0028】
そして、本実施例においては、上記の通り、一対のリム部11と、ブリッジ部12と、一対の智部13と、わたり部14とを備えたフロント10が、一枚の弾性を有する板材から構成されている。
【0029】
<フロント及びフロントの製造方法>
特に、図4〜図7を参照して、本発明の実施例1に係るフロント及びフロントの製造方法について説明する。図4は本発明の実施例1に係るフロントの製造過程における中間製品を示す平面図である。図5は本発明の実施例1に係るフロントの正面図である。図6は本発明の実施例1に係るフロントの平面図である。図7は本発明の実施例1に係るフロン
トの一部を示す斜視図である。
【0030】
本実施例においては、素材として、弾性を有する板材(金属板)を用い、抜き加工(例えば、プレス加工による打ちぬき加工、NC工作機械(NC切断機)による切断加工、レーザによる切断加工)を施すことによって、図4に示す中間製品(10)を製造する。なお、抜き加工自体については、公知技術であるので、その説明は省略する。
【0031】
この中間製品(10)は、板材が打ち抜かれたものであるので、板状(平面状)の製品である。そして、この中間製品(10)は、一対のリム部となる部分(11)と、リム部同士を繋ぐブリッジ部となる部分(12)と、一対の智部となる部分(13)と、わたり部となる部分(14)とを備えている。
【0032】
ここで、中間製品(10)は、上記の通り、弾性を有する板材が打ち抜かれたものである。そのため、平面方向に対する曲げ応力に対しては強度が高く変形し難いが、平面に垂直な方向(図4において、紙面の手前側と奥側の方向)に対する応力に対しては、弾性的に変形する性質を有する。
【0033】
従って、中間製品(10)のように、板状(平面状)のままフロントとして用いた場合には、各構成部に対して求められる機能を十分に果たすことはできない。そこで、本実施例においては、プレス加工の一種である曲げ加工を施すことによって、各構成部の機能が十分に発揮するように、各構成部を、それぞれの機能に適した形状となるように変形させている。なお、曲げ加工自体については公知技術であるので、その説明は省略する。また、各構成部について曲げ加工を施す場合において、それぞれ独立に曲げ加工を施しても良いし、ある部分とある部分の曲げ加工を同時に施しても良い。また、曲げ加工を施す順序は適宜選択し得ることは言うまでもない。
【0034】
まず、リム部11については、図6に示すように、前方にやや膨らむように、緩やかに湾曲するような曲げ加工を施している。これは、リム部11によって保持するレンズ20の形状に沿うようにするためである。ブリッジ部12についても同様に、前方に膨らむように湾曲するような曲げ加工を施している。これは、眼鏡100をかけた際に、ブリッジ部12が鼻に強く当たってしまわないようにするためである。
【0035】
そして、智部13については、上方から見てU字状となるように、曲げ加工を施している。これにより、この智部13の部分においては、弾性的な変形が可能となる。従って、眼鏡100を組み立てた場合に、テンプル40を、智部13の部分によって開き方向に弾性的に揺動させることが可能となる。なお、本実施例においては、智部13に貫通孔15を設けることによって、より一層弾性変形を行い易いように構成している。
【0036】
そして、わたり部14については、リム部11に対して、前方側におよそ90度折り曲げるように、曲げ加工を施している。これにより、わたり部14を含む面とブリッジ部12を含む面がおよそ垂直に交わるように構成されるため、ブリッジ部12の弾性変形が抑制される。従って、左右のリム部11同士の位置関係が変化してしまうことが防止される。
【0037】
<本実施例の優れた点>
以上のように、本実施例に係るフロント10によれば、リム部11とブリッジ部12と智部13とわたり部14が一枚の板材から構成されているため、各部がそれぞれ別々の部品から構成される場合に比べて、部品点数を減少させることができる。また、別々の部品を固定する必要もないので、製造工程数を減少させることができる。さらに、ろう付などの加熱による素材の劣化の問題もないため、品質が低下してしまうおそれもない。
【0038】
そして、複数の構成部を有するフロント10を一枚の板材から構成しているものの、各構成部にそれぞれ曲げ加工を施すことによって、各構成部の機能を十分に発揮させることができる。
【0039】
特に、ブリッジ部12の部分が弾性変形し難いようにしたことによって、左右のリム部11同士の位置関係が変化してしまうことを防止でき、レンズ20と目との相対的な位置関係が変化してしまうことを防止できる。
【0040】
また、智部13の部分が弾性変形できるようにしたことによって、仮にテンプル40自体があまり弾性的に変形しないものであっても、テンプル40を開き方向に弾性的に揺動させることができるので、眼鏡100の頭部への装着性を良くすることができる。
【0041】
<その他>
上記の通り、ブリッジ部12の部分については弾性変形し難いようにし、智部13の部分については弾性変形するようにするのが望ましい。ただし、これらを実現するための手法は、上記の実施例で説明したものに限られるものではない。前者に関しては、要はリム部11とリム部11との間に、リム部11を含む平面に一致しない面が形成されるような曲げ加工を施せばよい。従って、例えばブリッジ部12の部分自体に曲げ加工を施すことも考えられる。後者に関しては、様々な変形例が考えられ、そのいくつかを図8〜図10を参照して説明する。
【0042】
(智部の変形例1)
図8は智部の変形例1を示す概略図である。なお、図8(A)は当該変形例に係る中間製品の一部(智部の付近)を示す平面図であり、図8(B)は当該変形例に係るフロントの一部(智部の付近)を示す斜視図である。
【0043】
上記実施例1では、中間製品において、智部となる部分がリム部の外側に設けられる場合の構成を示したが、当該変形例1においては、中間製品(10a)において、智部となる部分(13a)がリム部となる部分(11a)の内側となるように構成されている。このように構成した場合においても、曲げ加工を施すことによって、図8(B)に示すフロント10aのように、リム部11aの端部に智部13aを形成することができる。なお、本変形例においても、智部13aに貫通孔15aを設けている。
【0044】
(智部の変形例2)
図9は智部の変形例2を示す概略図である。なお、図9においては、フロントの一部(智部の付近)を斜視図にて示している。上記実施例や変形例1においては、智部がより一層弾性変形し易くなるように、智部に貫通孔を設ける場合について説明した。しかし、素材の特性によっては、貫通孔を設けなくても十分に弾性変形する場合もあり、テンプル自体が弾性変形しやすければ智部の部分でそれほど弾性変形させる必要もない。
【0045】
そこで、変形例2では智部に貫通孔を設けない場合の構成を示す。図9(A)に示したものは、上記実施例における智部に対して貫通孔を設けない構成とした例である。このフロント10bの場合には、図示の通り、リム部11bの端部に設けられた智部13bには貫通孔は設けられていない。また、図9(B)に示したものは、上記変形例1における智部に対して貫通孔を設けない構成とした例である。このフロント10cの場合にも、図示の通り、リム部11cの端部に設けられた智部13cには貫通孔は設けられていない。
【0046】
(智部の変形例3)
図10は智部の変形例3を示す概略図である。なお、図10においては、フロントの一
部(智部の付近)を斜視図にて示している。この変形例では、智部の一部の幅を狭くすることによって、より一層弾性変形がし易くなるように構成する場合を示している。
【0047】
この変形例におけるフロント10dの場合にも、リム部11dの端部には、上記実施例の場合と同様の智部13dが設けられている。そして、上記実施例の場合と同様に、智部13dには貫通孔15dが設けられている。そして、この変形例の場合には、智部13dの根本付近に切欠部16dが設けられており、智部13dの幅が部分的に狭くなっており、より一層、弾性変形し易くなるように構成されている。
【0048】
(実施例2)
図11を参照して、本発明の実施例2に係るフロントについて説明する。上記実施例1では、フロントの一部であるリム部が、レンズの全周を覆うように構成されたフルリムの場合を例にして説明した。しかしながら、リム部のタイプはこれに限られるものではなく、各種タイプのものを適用することができる。そこで、本実施例では、リム部がハーフリムの場合を説明する。図11は本発明の実施例2に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。ただし、図11ではフロントとレンズのみを示し、テンプルやパッドについては省略している。
【0049】
本実施例においても、眼鏡100eは、フロント10eと、一対のレンズ20eとを備えている。そして、本実施例におけるフロント10eも、上記実施例1の場合と同様に、一対のレンズ20eをそれぞれ保持する一対のリム部11eと、リム部11e同士を繋ぐブリッジ部12eと、一対のリム部11eのそれぞれに設けられる智部13eと、ブリッジ部12eとは別に、リム部11同士を繋ぐわたり部14eとを備えている。また、本実施例においても、このフロント10eに設けられた智部13eは、智の一部を構成するものである。
【0050】
上記実施例1ではフロント10のリム部11がフルリムであったのに対して、本実施例では、フロント10eのリム部11eが、レンズ20e上半分のみを覆うように構成されたハーフリムである点のみが異なっている。その他の構成及び各構成部の製造方法については、上記実施例1の同様であるので、その説明は省略する。
【0051】
本実施例のように、リム部11eがハーフリムの場合であっても、上記実施例1と同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0052】
なお、リム部11eのみでは、レンズ20eの保持を十分に行うことができない場合には、レンズ20eの縁に溝を掘り、ナイロン糸などで固定する、いわゆる溝掘り枠とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】図1は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の平面図である。
【図2】図2は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。
【図3】図3は本発明の実施例1に係るフロントが適用された眼鏡の側面図である。
【図4】図4は本発明の実施例1に係るフロントの製造過程における中間製品を示す平面図である。
【図5】図5は本発明の実施例1に係るフロントの正面図である。
【図6】図6は本発明の実施例1に係るフロントの平面図である。
【図7】図7は本発明の実施例1に係るフロントの一部を示す斜視図である。
【図8】図8は智部の変形例1を示す概略図である。
【図9】図9は智部の変形例2を示す概略図である。
【図10】図10は智部の変形例3を示す概略図である。
【図11】図11は本発明の実施例2に係るフロントが適用された眼鏡の正面図である。
【符号の説明】
【0054】
10,10a,10b,10c,10d,10e フロント
11,11a,11b,11c,11d,11e リム部
12,12e ブリッジ部
13,13a,13b,13c,13d,13e 智部
14,14e わたり部
15,15a,15d 貫通孔
16d 切欠部
20,20e レンズ
30 智
40 テンプル
41 しん材
50 丁番
100,100e 眼鏡
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材から構成されていることを特徴とするフロント。
【請求項2】
一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材に対して抜き加工と曲げ加工が施されることにより得られたもので構成されていることを特徴とするフロント。
【請求項3】
一対のリム部間に、前記ブリッジ部の弾性変形を抑制せしめる曲げ加工が施されている部分が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のフロント。
【請求項4】
前記ブリッジ部とは別に、一対のリム部同士を繋ぐわたり部が設けられており、
このわたり部は、該わたり部を含む面と前記ブリッジ部を含む面が同一面とならないようにリム部に対して曲げ加工が施されていることを特徴とする請求項3に記載のフロント。
【請求項5】
前記智部には、該智部に連結されるテンプルの開き方向への弾性的な揺動を可能とする曲げ加工が施されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のフロント。
【請求項6】
前記智部にはU字形状に曲げ加工が施されていることを特徴とする請求項5に記載のフロント。
【請求項7】
一枚の板材に対して、抜き加工と曲げ加工を施すことによって、一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントを製造することを特徴とするフロントの製造方法。
【請求項8】
一枚の板材に対して抜き加工を施すことによって、一対のリム部となる部分,リム部同士を繋ぐブリッジ部となる部分,一対のリム部それぞれに設けられる智部となる部分、及び一対のリム部同士を繋ぐわたり部となる部分を含む一枚の板状の中間製品を製造する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記わたり部となる部分をリム部に対して曲げてわたり部を形成する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記智部となる部分をU字状に折り曲げて智部を形成する工程と、を有することを特徴とするフロントの製造方法。
【請求項1】
一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材から構成されていることを特徴とするフロント。
【請求項2】
一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントが、一枚の板材に対して抜き加工と曲げ加工が施されることにより得られたもので構成されていることを特徴とするフロント。
【請求項3】
一対のリム部間に、前記ブリッジ部の弾性変形を抑制せしめる曲げ加工が施されている部分が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のフロント。
【請求項4】
前記ブリッジ部とは別に、一対のリム部同士を繋ぐわたり部が設けられており、
このわたり部は、該わたり部を含む面と前記ブリッジ部を含む面が同一面とならないようにリム部に対して曲げ加工が施されていることを特徴とする請求項3に記載のフロント。
【請求項5】
前記智部には、該智部に連結されるテンプルの開き方向への弾性的な揺動を可能とする曲げ加工が施されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のフロント。
【請求項6】
前記智部にはU字形状に曲げ加工が施されていることを特徴とする請求項5に記載のフロント。
【請求項7】
一枚の板材に対して、抜き加工と曲げ加工を施すことによって、一対のリム部,リム部同士を繋ぐブリッジ部、及び一対のリム部それぞれに設けられる智部を含むフロントを製造することを特徴とするフロントの製造方法。
【請求項8】
一枚の板材に対して抜き加工を施すことによって、一対のリム部となる部分,リム部同士を繋ぐブリッジ部となる部分,一対のリム部それぞれに設けられる智部となる部分、及び一対のリム部同士を繋ぐわたり部となる部分を含む一枚の板状の中間製品を製造する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記わたり部となる部分をリム部に対して曲げてわたり部を形成する工程と、
曲げ加工を施すことによって、前記智部となる部分をU字状に折り曲げて智部を形成する工程と、を有することを特徴とするフロントの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−145535(P2008−145535A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−329837(P2006−329837)
【出願日】平成18年12月6日(2006.12.6)
【出願人】(506405873)株式会社オンビート (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月6日(2006.12.6)
【出願人】(506405873)株式会社オンビート (3)
【Fターム(参考)】
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