説明

ブッシュ取付構造

【課題】弾性ブッシュを取付けるブラケットの取付け強度及び支持剛性を、簡単な構成によって、より高めること。
【解決手段】ブッシュ取付構造は、内筒と外筒とを弾性体にて連結した弾性ブッシュを、ブラケット81にてフレーム61に取付けたものである。ブラケットは、内筒の両端を挟み内筒にボルトを通すことで弾性ブッシュを取付け、内筒の端面に接する平面を有するブラケット板部96と、ブラケット板部から折り返される折返し部95とを有す。フレームを筒状部材61にて構成し、筒状部材61の筒部に挟まれた位置で且つ、筒状部材の軸直角方向の断面形状を断面の内側に向けて凹むように構成し、その凹部81の内側面にブラケット板部96を形成し、一方、折返し部95は筒状部材に連続して形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレームに弾性ブッシュを取付けるブッシュ取付構造の改良技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ブッシュ取付構造は、車体フレーム等のフレームにブラケットにて弾性ブッシュを介し、各種部材を取付けるようにしたものである。弾性ブッシュは内筒と、内筒を囲う外筒と、内筒・外筒間を連結する弾性体とからなる。このようなブッシュ取付構造は各種知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実用新案登録第2601866号公報(第1−4図)
【0003】
特許文献1に示す従来のブッシュ取付構造を、次の図21に基づいて説明する。図21(a),(b)は従来のブッシュ取付構造の概要図であり、図21(a)はブッシュ取付構造の側面構成を示し、図21(b)は図21(a)のb−b線断面構成を示す。
この従来のブッシュ取付構造は、車体に取り付けられたサブフレーム301にブラケット302で左右のラテラルリンク303,303をスイング可能に取付けたというものである。このような取付け部分は弾性ブッシュ304,304を介して取り付けられることになる。
【0004】
図21(b)に示すようにサブフレーム301は、上部のアッパーハーフ305と、アッパーハーフ305の下部に接合された前のフロントロア306並びに後のリヤロア307とを接合することで、下向きU字状断面体に形成したプレス成形品である。
このようなサブフレーム301は、フロントロア306の下端部とリヤロア307の下端部との間に、別部材の下向きU字状断面体からなるブラケット(スペーサ)302を差し込んで取付けたものである。これらブラケット302とフロントロア306の下端部とリヤロア307の下端部とを貫通するボルト308,308によって、サブフレーム301に弾性ブッシュ304,304を取付けることができる。
【0005】
ところで、ブラケット302は、弾性ブッシュ304,304の軸方向並びに径方向から作用する荷重を十分に受け止めるとともに、この荷重を効率良くサブフレーム301へ伝達できることが求められる。このためには、弾性ブッシュ304,304を取付けるブラケット302の取付け強度及び支持剛性を、より高めたい。しかも、ブラケット302は簡単な構成であることが求められる。
しかしながら、上記従来のブッシュ取付構造は図21(b)に示すように、フロント・リヤロア306,307間にU字状断面のブラケット302を介在させただけの構成である。弾性ブッシュ304,304を取付けるブラケット302の取付け強度及び支持剛性を、より高めるには改良の余地がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、弾性ブッシュを取付けるブラケットの取付け強度及び支持剛性を、簡単な構成によって、より高めることができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、内筒とこの内筒を囲う外筒とを弾性体にて連結した構成の弾性ブッシュを、ブラケットにてフレームに取付けたブッシュ取付構造であって、ブラケットが、内筒の両端を挟むように配置するとともに、この内筒にボルトを通すことで弾性ブッシュを取付けるようにしたブッシュ取付構造において、ブラケットが、内筒の端面に接する平面を有するブラケット板部と、このブラケット板部から折り返される折返し部と、を有するものであって、前記フレームを筒状部材にて構成し、該筒状部材の筒部に挟まれた位置で、且つ、この筒状部材の軸直角方向の断面形状を断面の内側に向けて凹むように構成し、その凹部の内側面に前記ブラケット板部を形成し、一方、前記折返し部は前記筒状部材に連続して形成していることを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、ブラケット板部と折返し部とを、一定の空間部を介して互いに対向させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明では、ブラケットのブラケット板部に、弾性ブッシュにおける内筒の端面に接する平面を設け、更にブラケット板部の縁を折り返すことで折返し部を設けるだけの簡単な構成にもかかわらず、折返し部によってブラケット板部の剛性を、より高めることができる。このため、弾性ブッシュを取付けるブラケットの取付け強度及び支持剛性を、より高めることができる。従って、弾性ブッシュからブラケット板部に作用した荷重をブラケットで十分に受け止めるとともに、この荷重をフレームに効率良く伝達することができる。
【0010】
また、請求項1では、フレームを筒状部材にて構成し、筒状部材の筒部に挟まれた位置で、且つ、この筒状部材の軸直角方向の断面形状を断面の内側に向けて凹むように構成することで、その凹部の内側面にブラケット板部を形成したので、筒状部材からなるフレームに、簡単な構成によってブラケットを一体に形成することができる。このため、フレームに別部材からなるブラケットを取付ける必要はない。部品数を削減することができるので、フレーム並びにブラケットからなる複合体の軽量化を図ることができるとともに、ブッシュ取付構造のコストダウンを図ることができる。さらには、フレームに別部材からなるブラケットを接合する必要がないので、フレーム並びにブラケットからなる複合体の製作精度を高めることができる。しかも、弾性ブッシュからブラケット板部に作用した荷重を、フレームに効率良く伝達することができる。
さらには、ブラケット板部から折り返される折返し部を、筒状部材に連続して形成したので、弾性ブッシュからブラケット板部に作用した荷重を、折返し部を介して筒状部材の全体で確実に受け止めることができる。弾性ブッシュを支持するブラケットの支持剛性を、より一層効率良く高めることができる。
【0011】
請求項2に係る発明では、ブラケット板部と折返し部とを、一定の空間部を介して互いに対向させたので、その分、ブラケット板部並びに折返し部からなる複合体の剛性を高めることができる。このようにして、ブラケット板部及び折返し部の剛性を、より一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側、CLは車体中心(車幅中心)を示す。
【0013】
先ず、車両の概要について図1〜図3に基づき説明する。
図1は本発明に係る車両の前部の斜視図である。車両10の車体フレーム(車体)20は前部構造が、車体前部の両側で車体前後に延びた左右のフロントサイドフレーム21,21と、これらのフロントサイドフレーム21,21の車幅方向外側で且つ上方で車体前後に延びた左右のアッパフレーム22,22と、フロントサイドフレーム21,21とアッパフレーム22,22との間に掛け渡した左右のフロントダンパハウジング23,23と、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部並びに左右のアッパフレーム22,22の前部に結合したフロントバルクヘッド24と、を主要構成としたモノコックボディである。
【0014】
フロントバルクヘッド24は、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部下方で車幅方向に延びたロアクロスメンバ25と、ロアクロスメンバ25の両端部から上方へ延びた左右のサイドステイ26,26と、これらのサイドステイ26,26の上端に結合するべく車幅方向に延びたアッパクロスメンバ27と、を主要構成とする。
アッパクロスメンバ27は、左右両端部から斜め後方へ左右の延長部28,28を延し、これら延長部28,28を介して、左右のアッパフレーム22,22の長手途中に結合したものである。
【0015】
このような車体フレーム20は、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部と、このフロントサイドフレーム21,21の後端から後方へ延びる左右のフロアフレーム31,31の前端部とに、前後左右4個の防振用弾性ブッシュ41…(…は複数を示す。以下同じ。)を介して、フロントサブフレーム42を吊り下げた構成である。
【0016】
図2は本発明に係るフロントサイドフレーム周りの斜視図である。フロントサブフレーム42は、右半部に横置きエンジン43をマウントするとともに、左半部にトランスミッション44をマウントしたものである。トランスミッション44は、出力側から後方にプロペラシャフト45を延ばして動力を伝達することになる。
【0017】
図3は本発明に係る車両の後部の斜視図である。車体フレーム20の後部は、車体後部の両側で車体前後に延びた左右のリヤサイドフレーム51,51を主要構成とし、これらのリヤサイドフレーム51,51に前後左右4個の防振用弾性ブッシュ52…を介して、リヤサブフレーム53を吊り下げた構成である。
リヤサブフレーム53は、リヤデファレンシャルギヤボックス54を吊り下げ方式にて取付けたものである。リヤサブフレーム53のうち、前側の前部横メンバ202はリヤデファレンシャルギヤボックス54との干渉を避けるために、両端部が水平で中央部が上方へ凸となるように湾曲した形状、すなわちアーチ状を呈する。前部横メンバ202の詳細については後述する。
【0018】
プロペラシャフト45(図2参照)から伝達された動力を、リヤデファレンシャルギヤボックス54内のリヤデファレンシャルギヤを介して、左右のドライブシャフトで左右の後輪に配分して伝達することができる。以上の説明及び図2、図3から明らかなように、車両10は車体前部に搭載されたエンジン43で前・後輪を駆動する4輪駆動車である。
【0019】
次に、フロントサブフレーム42の全体構成について図4〜図7に基づき説明する。図4は本発明に係るフロントサブフレームの斜視図である。図5は本発明に係るフロントサブフレームを構成する各部材の材料説明図である。図6は本発明に係るフロントサブフレームの平面図である。図7は本発明に係るフロントサブフレームの分解斜視図である。
【0020】
図4及び図5に示すように、フロントサブフレーム42は金属材料製品、例えばアルミニウム製品又はアルミニウム合金製品(以下、総称して「アルミニウム合金製品」と言う。)である。図5に示す各部材のうち、白地の材料は押出し材(押出し成形品)又は引抜き材(引抜き成形品)を示し、梨地模様の材料はダイカスト製品を示す。
【0021】
図4、図6及び図7に示すように、フロントサブフレーム42は平面視略井桁状(♯状)又はロ字状を呈し、車体の前後方向に延びる左右の縦メンバ61,61と、これらの縦メンバ61,61の前端間に掛け渡すべく車体の左右方向に延びる前部横メンバ62と、左右の縦メンバ61,61の後端間に掛け渡すべく車体の左右方向に延びる後部横メンバ63と、左右の縦メンバ61,61の前端部に前部横メンバ62の端部を連結する左右の第1連結部材64,64と、左右の縦メンバ61,61の後端部の下端面に各々被せる左右の当て板65,65(図7参照)と、左右の縦メンバ61,61の後端部に後部横メンバ63の端部を連結する左右の第2連結部材66,66(図7参照)と、からなる。
【0022】
左右の縦メンバ61,61は、例えば筒状の押出し材(押出し成形品)からなる角パイプを、更にバルジ成型等によって、部分的に凹凸形状に形成した成形品のサイドメンバである。前部横メンバ62は、例えば筒状の押出し材(押出し成形品)からなる丸パイプのクロスメンバである。左右の第1連結部材64,64は、平面視略L字状を呈するダイカスト製品であって、コーナに上下貫通した貫通孔64aを有する車体取付部64bを一体に形成したものである。左右の第1連結部材64,64に縦メンバ61,61及び前部横メンバ62を差し込んで、一体的に接合することができる。
【0023】
後部横メンバ63は、平面視略H字状のダイカスト製品からなるクロスメンバである。詳しく述べると、後部横メンバ63は側方から見たときに略U字状断面体であって、上方へ凸となる円弧状に湾曲し、左右の両端には車体の前後方向に延びる左右の副縦メンバ71,71を一体に形成したことを特徴とする。
【0024】
図7に示すように、左右の副縦メンバ71,71は下向きコ字断面体であって、後部に上下貫通した貫通孔72,72を有する車体取付部73,73を一体に形成したものである。一方、左右の当て板65,65は上向きコ字断面体である。副縦メンバ71,71の下面のうち少なくとも前半部分に当て板65,65を重ねて接合することで、副縦メンバ71,71を閉断面とすることができる。
【0025】
さらには、(1)左右の副縦メンバ71,71の前端部に左右の縦メンバ61,61の後端部を接合するとともに、(2)左右の縦メンバ61,61の後端部の下面と、当て板65,65の前端部の下面とに、第2連結部材66,66を重ねて接合することにより、(3)後部横メンバ63の両端に縦メンバ61,61を一体的に接合することができる。
以上の説明から明らかなように、副縦メンバ71,71及び当て板65,65は、後部横メンバ63の両端に縦メンバ61,61を一体的に接合するための、連結部材の役割を果たすとともに、縦メンバ61,61の役割をも兼ねる。
【0026】
このような後部横メンバ63は、前部の縁及び後部の縁における左右両端から上方へ突出した複数(例えば前後左右4個)の第1ボス部74…と、前部の縁及び後部の縁における中央部から上方へ突出した複数の第2ボス部75…とを、一体に備える。
左右の副縦メンバ71,71は、前部上部に上方へ突出した3個ずつのアーム取付部76…、及び、後部上部に上方へ膨出したスタビライザ用ブラケット取付部77,77を一体に備える。
【0027】
ところで、左右の縦メンバ61,61は、車体幅方向の外側に開放したブラケット(凹部)81,81(図8参照)を有する。左の縦メンバ61は、上部に開口したトランスミッション支持用開口部82を塞ぐダイカスト製のカバー83を備える。
前部横メンバ62は、上部中央にパワープラント支持部84を取付けるとともに、下部中央にジャッキアップ部85を取付けたものである。
【0028】
次に、左の縦メンバ61に設けたブラケット81について図4、図8及び図9に基づき説明する。なお、右の縦メンバ61に設けたブラケット81は左と同様の構成なので、説明を省略する。
図8(a),(b)は本発明に係る左の縦メンバの構成図であり、図8(a)は左の縦メンバ61の要部構成を示し、図8(b)は図8(a)のb−b線で破断した縦メンバ61の要部構成を示す。
図9(a),(b)は本発明に係る左の縦メンバの構成図であり、図9(a)は図8(a)のb−b線で破断した断面構成を示し、図9(b)は図9(a)の断面部分に弾性ブッシュ100を取付けたブッシュ取付構造を示す。
【0029】
図8及び図9(a)に示すように、左の縦メンバ61は筒状部材にて構成したフレームであり、この筒状部材は上板91と外方側板92と下板93と内方側板94とにより略四角形の閉断面に形成された部材である。外方側板92は、図4に示すフロントサブフレーム42の左側面に相当する。
このような左の縦メンバ61は長手途中で、図9(a)に示すように軸直角方向の断面形状を断面の内側に向けて凹むように構成することで、その凹部81をブラケットとするとともに、凹部81の底97に貫通孔97aを開けたものである。
【0030】
凹部81の具体的な構成は、上板91の縁及び下板93の縁から外方側板92を閉断面内に折返し、その上下の折返し部95,95を介して内方へ上板・下板91,93に沿って延ばして上下のブラケット板部96,96とし、その延出した先端間を底97とし、この底97に貫通孔97aを開けた、断面形状である。
【0031】
上のブラケット板部96は上板91の内面に接する平板であり、下のブラケット板部96は下板93の内面に接する平板である。このようにして、凹部81の内側面に上下のブラケット板部96,96を形成することができる。
図9に示すように底97は、内方側板94から一定の隙間を有した位置で内方側板94に略平行な平板である。貫通孔97aは、底97の上下の縁の近傍まで開いた大きい孔である。底97は外力の影響が小さいので、貫通孔97aを開けることで縦メンバ61の軽量化を図ることができる。
【0032】
図9(a)に示すように、折返し部95,95は、上板・下板91,93の縁からブラケット板部96,96にかけて、上下に若干膨出しつつ環状となる断面形状を呈するように折返した部分である。このため、折返し部95,95の中には一定の空間部S1,S1を有する。従って折返し部95,95は、筒状部材である縦メンバ61に連続して形成した部分であると言える。折返し部95,95とブラケット板部96,96とは、一定の空間部S1,S1を介して互いに対向している。
【0033】
以上の説明から明らかなように凹部81、すなわちブラケット81は、ブラケット板部96,96と、このブラケット板部96,96から折り返される折返し部95,95とを有している。このようにブラケット81は、筒状のフレームからなる縦メンバ61の長手途中(図8(a)参照)に一体に設けたことを特徴とする。さらにブラケット81は、上下貫通したボルト用貫通孔98を有する。このボルト用貫通孔98は上板91、下板93及び上下のブラケット板部96,96を貫通したものである。
【0034】
図9(b)は、縦メンバ61にブラケット81にて弾性ブッシュ100を取付けたブッシュ取付構造を示す。弾性ブッシュ100は、内筒101とこの内筒101を囲う外筒102とをラバー等の弾性体103にて連結した構成の防振部材であり、外筒102にアーム部材、例えばフロントサスペンションのロアアーム112を一体に備える。
【0035】
ブラケット81は、内筒101の両端をブラケット板部96,96にて挟むように配置するとともに、内筒101並びにボルト用貫通孔98を通したボルト104にて取付けるようにしたことを特徴とする。上下のブラケット板部96,96は、内筒101の各端面に接する平面を有している。
上板91と上のブラケット板部96とを重ね合わせるとともに、下板93と下のブラケット板部96とを重ね合わせることで剛性を高め、上下それぞれ2枚の板によって弾性ブッシュ100を締結して支えることができる。
【0036】
以上の説明から明らかなように、図8及び図9に示すブッシュ取付構造によれば、ブラケット板部96,96に、弾性ブッシュ100における内筒101の端面に接する平面を設け、更にブラケット板部96,96の縁を折り返すことで折返し部95,95を設けるだけの簡単な構成にもかかわらず、折返し部95,95によってブラケット板部96,96の剛性を、より高めることができる。このため、弾性ブッシュ100を取付けるブラケット81の取付け強度及び支持剛性を、より高めることができる。従って、弾性ブッシュ100からブラケット板部96,96に作用した荷重をブラケット81で十分に受け止めるとともに、この荷重を縦メンバ61に効率良く伝達することができる。
【0037】
さらには、ブラケット板部96,96と折返し部95,95とを、一定の空間部S1,S1を介して互いに対向させたので、その分、ブラケット板部96,96並びに折返し部95,95からなる複合体の剛性を高めることができる。このようにして、ブラケット板部96,96及び折返し部95,95の剛性を、より一層高めることができる。
【0038】
さらにまた、筒状部材からなる縦メンバ(フレーム)61における断面の内側に向けて凹むように構成することで、その凹部81の内側面にブラケット板部96,96を形成したので、筒状部材からなる縦メンバ61に、簡単な構成によってブラケット81を一体に形成することができる。このため、縦メンバ61に別部材からなるブラケットを取付ける必要はない。部品数を削減することができるので、縦メンバ61並びにブラケット81からなる複合体の軽量化を図ることができるとともに、ブッシュ取付構造のコストダウンを図ることができる。さらには、縦メンバ61に別部材からなるブラケットを接合する必要がないので、縦メンバ61並びにブラケット81からなる複合体の製作精度を高めることができる。しかも、弾性ブッシュ100からブラケット板部96,96に作用した荷重を、縦メンバ61に効率良く伝達することができる。
【0039】
さらには、ブラケット板部96,96から折り返される折返し部95,95を、筒状部材からなる縦メンバ61に連続して形成したので、弾性ブッシュ100からブラケット板部96,96に作用した荷重を、折返し部95,95を介して縦メンバ61の全体で確実に受け止めることができる。弾性ブッシュ100を支持するブラケット81の支持剛性を、より一層効率良く高めることができる。
【0040】
次に、フロントサブフレーム42及びフロントサスペンション110周りの構成について図10〜図12に基づき説明する。なお、左右のフロントサスペンション110,110は互いに同様の構成なので、左側だけを説明し、右側を省略する。
図10は本発明に係るフロントサブフレームにフロントサスペンション及びステアリングギヤボックスを取付けた斜視図である。
図11は本発明に係るフロントサブフレームにフロントサスペンションを取付けた要部平面図である。
図12は本発明に係るフロントサブフレーム、フロントサスペンション及びステアリングギヤボックスの分解図である。
【0041】
図10に示すように、左のフロントサスペンション110は、フロントサイドフレーム21に上下スイング可能に取付けたアッパアーム111と、左の縦メンバ61並びに副縦メンバ71にスイング可能に取付けたロアアーム112と、ロアアーム112とフロントダンパハウジング23(図1参照)との間に取付けたフロントクッション113と、アッパアーム111並びにロアアーム112に連結したナックル114とを主要構成として、車体フレーム20に前輪を懸架する前輪懸架装置である。
【0042】
図10〜図12に示すように、ロアアーム112は、ナックル114を連結するナックル連結部121から前側の前部アーム122と後側の後部アーム123とを延ばした、平面視略Y字状の部材である。前部アーム122の先端部は、弾性ブッシュ100を介して縦メンバ61のブラケット81にボルト104にて上下スイング可能に取付けることになる(図9(b)も参照)。一方、後部アーム123の先端部は、弾性ブッシュ(図示せず)を介して後部ブラケット124にボルト125にて上下スイング可能に取付けることになる。後部ブラケット124は、副縦メンバ71のアーム取付部76…にボルト126…にて取付けたものである。
【0043】
副縦メンバ71は、スタビライザ用ブラケット取付部77にスタビライザ用ブラケット131をボルト132,132にて取付けたものである。スタビライザ用ブラケット131は、左右のロアアーム112(左のみを示す。)間を連結したロッド状のスタビライザ133を支持する部材である。
【0044】
後部横メンバ63は、車体の左右方向に延びるステアリングギヤボックス141を固定する部材を兼ねる。ステアリングギヤボックス141は、図示せぬステアリングハンドルの操舵力を車体の左右方向の転舵力に変換してタイロッド142から取り出すためのギヤ機構(例えばパワーステアリング式ギヤ機構)を収納した部材である。タイロッド142はナックル114のアーム114aに連結することになる。
【0045】
後部横メンバ63にステアリングギヤボックス141及びアルミニウムダイカスト製のカバー143をこの順に上から重ね、これらの部材を第1ボス部74…にボルト144…にて共締めし、さらに、第2ボス部75にカバー143をボルト145…にて止めることで、フロントサブフレーム42にステアリングギヤボックス141を取付けることができる。
【0046】
車体フレーム20(図1参照)の下部にフロントサブフレーム42の四隅をマウントする防振用弾性ブッシュ41は、上下二分割の弾性ブッシュ部材151,152,及び取付ボルト153からなる。
左の縦メンバ61のトランスミッション支持用開口部82は、カバー83へ防振用弾性ブッシュ161をボルト162…にて取付けるものである。この弾性ブッシュ161は、フロントサブフレーム42にトランスミッション44(図2参照)をマウントする部材である。
【0047】
次に、リヤサブフレーム53の全体構成について図13〜図15に基づき説明する。図13は本発明に係るリヤサブフレームの斜視図である。図14は本発明に係るリヤサブフレームを構成する各部材の材料説明図である。図15は本発明に係るリヤサブフレームの平面図である。
【0048】
図13及び図14に示すように、リヤサブフレーム53は金属材料製品、例えばアルミニウム製品又はアルミニウム合金製品(以下、総称して「アルミニウム合金製品」と言う。)である。図14に示す各部材のうち、白地の材料は押出し材(押出し成形品)又は引抜き材(引抜き成形品)を示し、梨地模様の材料はダイカスト製品を示す。
【0049】
図13及び図15に示すように、リヤサブフレーム53は平面視略井桁状(♯状)又はロ字状を呈し、車体の前後方向に延びる左右の縦メンバ201,201と、これらの縦メンバ201,201の前端間に掛け渡すべく車体の左右方向に延びる前部横メンバ202と、左右の縦メンバ201,201の後端間に掛け渡すべく車体の左右方向に延びる後部横メンバ203と、からなる。
【0050】
左右の縦メンバ201,201はダイカスト製品のサイドメンバであり、前端から車幅方向外側に延びる前部車体取付部211及び後端から車幅方向外側に延びる後部車体取付部212を、それぞれ一体に形成することで、全体形状が平面視で車幅方向外側を向く略コ字状を呈する部材である。前部車体取付部211及び後部車体取付部212は先端に、上下貫通した貫通孔213を有する。
このような縦メンバ201,201は、それぞれ、前上部及び後上部のアッパ側ブラケット214,214、前下部の複数のサスペンションブラケット取付部215…、後下部のロア後ブラケット216及びスタビライザ用ブラケット取付部217を一体に備える。
【0051】
前部・後部横メンバ202,203は、例えば筒状の押出し材(押出し成形品)又は引抜き材(引抜き成形品)からなる角パイプを、更にバルジ成型等によって、部分的に凹凸形状に形成した成形品のクロスメンバである。図13に示すように、前部横メンバ202はブラケットとしての凹部221を有する。後部横メンバ203は、左右一対のマウント用貫通孔222,222を有する。
左右の縦メンバ201,201に前部・後部横メンバ202,203の両端を差し込んで、一体的に接合することができる。
【0052】
次に、前部横メンバ202に設けたブラケット221について図16〜図18に基づき説明する。
図16(a)〜(e)は本発明に係る前部横メンバの構成図であり、図16(a)は前部横メンバ202を正面から見た構成を示し、図16(b)は前部横メンバ202を前下方から見た構成を示し、図16(c)は図16(a)のc−c線で破断した前部横メンバ202の構成を示し、図16(d)は図16(a)のd−d線で破断した前部横メンバ202の構成を示し、図16(e)は図16(a)のe−e線で破断した前部横メンバ202の構成を示す。
【0053】
図17(a),(b)は本発明に係る前部横メンバの構成図であり、図17(a)は図16(a)のd−d線で破断した前部横メンバ202の断面構成を示し、図17(b)は図17(a)の断面部分に弾性ブッシュ240を取付けたブッシュ取付構造を示す。
図18は本発明に係る前部横メンバに弾性ブッシュを取付けた構成の透視図である。
【0054】
図16及び図17(a)に示すように、前部横メンバ202は筒状部材にて構成したフレームであり、この筒状部材は上板231と前方側板232と下板233と後方側板234とにより略四角形状の閉断面に形成された部材である。前方側板232は、図13に示すリヤサブフレーム53の前面に相当する。上板231に下板233が平行であり、前方側板232に後方側板234が平行である。
このような前部横メンバ202は長手途中で、図17(a)に示すように軸直角方向の断面形状を断面の内側に向けて凹むように構成することで、その凹部221をブラケットとしたものである。凹部221は前部横メンバ202のアーチ形状に概ね沿って細長い窪みである。
【0055】
凹部221の具体的な構成は、前方側板232の縁と後方側板234の縁から下板233を閉断面内に折返し、その前後の折返し部235,235を介して内方へ前方・後方側板232,234に沿って延ばして前後のブラケット板部236,236とし、その延出した先端間を底237とすることで、矩形状断面を呈する。
【0056】
図17(a)に示すように、前のブラケット板部236は前方側板232から一定寸法だけ離れた位置にあり、後のブラケット板部236は後方側板234から一定寸法だけ離れた位置にある。前方・後方側板232,234並びに前後のブラケット板部236,236は互いに平行な平板である。このため、折返し部235,235の中には一定の空間部S2,S2を有する。従って折返し部235,235は、筒状部材である前部横メンバ202に連続して形成した部分であると言える。そして、折返し部235,235とブラケット板部236,236とは、一定の空間部S2,S2を介して互いに対向していることになる。底237は、上板231から一定の隙間を有した位置に有る。
このようにして、凹部221の内側面に前後のブラケット板部236,236を形成することができる。
【0057】
以上の説明から明らかなように、ブラケットとしての凹部221は、ブラケット板部236,236と、このブラケット板部236,236から折り返される折返し部235,235とを有している。このようにブラケット221は、筒状のフレームからなる前部横メンバ202の長手途中に一体に設けたことを特徴とする。
【0058】
さらにブラケット221は、図16に示すように、水平に貫通した左右一対のボルト貫通孔238,238を有する。これらのボルト貫通孔238,238は、前方・後方側板232,234並びに前後のブラケット板部236,236を貫通したものであり、車幅中心線CLに対して前部横メンバ202に左右対称な位置に有る。
【0059】
図17(a)に示すようにボルト貫通孔238のうち、ブラケット板部236,236に有する孔部の孔径に対して、前方・後方側板232,234に有する孔部の孔径は大きい。
ブラケット221は、ボルト貫通孔238の位置において、後方側板234の孔部から筒状のカラー239を挿入し、その挿入先端を後のブラケット板部236の板面に当て、後方側板234の孔部からカラー239を溶接等で接合した。一方、前方側板232側の孔部が大きいのでボルトの頭部を出し入れし、工具を掛けることができる。
【0060】
図17(b)及び図18は、前部横メンバ202にブラケット221にて左右一対の弾性ブッシュ240を取付けたブッシュ取付構造を示す。弾性ブッシュ240は、内筒241とこの内筒241を囲う外筒242とをラバー等の弾性体243にて連結した構成の防振部材であり、外筒242にアーム部材、例えばリヤデファレンシャルギヤボックス54(図3参照)を吊り下げる吊下げアーム247を一体に備える。
ブラケット221は、内筒241の両端をブラケット板部236,236にて挟むように配置するとともに、内筒241並びにボルト貫通孔238を通したボルト244にて取付けるようにしたことを特徴とする。前後のブラケット板部236,236は、内筒241の各端面に接する平面を有している。
【0061】
図17(b)において弾性ブッシュ240の取付手順を説明する。先ず凹部221、すなわちブラケット221に下方から弾性ブッシュ240を差し込み、次に前方側板232側からボルト貫通孔238にボルト244を入れて、内筒241及びカラー239に通し、ナット245を締め込む。
【0062】
このように、内筒241の両端をブラケット板部236,236及びカラー239を介してボルト244とナット245にて挟むことで、前部横メンバ202に弾性ブッシュ240を取付けることができる。前方側板232から前のブラケット板部236まで一定寸法だけ離れているので、ボルト244の頭部244aが前方側板232から外方へ突出することはない。
また、後方側板234に接合したカラー239を後のブラケット板部236の板面に当て、内筒241の両端と共にボルト244にて締め込むようにしたので、前部横メンバ202の支持剛性を高めることができる。
【0063】
以上の説明から明らかなように、図16〜図18に示すブッシュ取付構造によれば、ブラケット板部236,236に、弾性ブッシュ240における内筒241の端面に接する平面を設け、更にブラケット板部236,236の縁を折り返すことで折返し部235,235を設けるだけの簡単な構成にもかかわらず、折返し部235,235によってブラケット板部236,236の剛性を、より高めることができる。このため、弾性ブッシュ240を取付けるブラケット221の取付け強度及び支持剛性を、より高めることができる。従って、弾性ブッシュ240からブラケット板部236,236に作用した荷重をブラケット221で十分に受け止めるとともに、この荷重をフレームとしての前部横メンバ202に効率良く伝達することができる。
【0064】
さらには、ブラケット板部236,236と折返し部235,235とを、一定の空間部S2,S2を介して互いに対向させたので、その分、ブラケット板部236,236並びに折返し部235,235からなる複合体の剛性を高めることができる。このようにして、ブラケット板部236,236及び折返し部235,235の剛性を、より一層高めることができる。
【0065】
さらにまた、筒状部材からなる前部横メンバ(フレーム)202における断面の内側に向けて凹むように構成することで、その凹部221の内側面にブラケット板部236,236を形成したので、筒状部材からなる前部横メンバ202に、簡単な構成によってブラケット221を一体に形成することができる。このため、前部横メンバ202に別部材からなるブラケットを取付ける必要はない。部品数を削減することができるので、前部横メンバ202並びにブラケット221からなる複合体の軽量化を図ることができるとともに、ブッシュ取付構造のコストダウンを図ることができる。さらには、前部横メンバ202に別部材からなるブラケットを接合する必要がないので、前部横メンバ202並びにブラケット221からなる複合体の製作精度を高めることができる。しかも、弾性ブッシュ240からブラケット板部236,236に作用した荷重を、前部横メンバ202に効率良く伝達することができる。
【0066】
さらには、ブラケット板部236,236から折り返される折返し部235,235を、筒状部材からなる前部横メンバ202に連続して形成したので、弾性ブッシュ240からブラケット板部236,236に作用した荷重を、折返し部235,235を介して前部横メンバ202の全体で確実に受け止めることができる。弾性ブッシュ240を支持するブラケット221の支持剛性を、より一層効率良く高めることができる。
【0067】
図19(a)〜(c)は本発明に係る前部横メンバの変形例図であり、上記図17(a)に対応させて表したものであって、ブラケット221に形成したボルト貫通孔238部分の変形例を示す。
図19(a)に示す変形例は、前方側板232に開いたボルト貫通孔238の縁に、外方へ突出する環状の鍔部251を有する。図19(b)に示す変形例は、前方側板232に開いたボルト貫通孔238の縁に、内方へ突出する環状の鍔部252を有する。図19(c)に示す変形例は、前方側板232に開いたボルト貫通孔238の縁に、板厚よりも厚い環状縁部253を有する。
このように前後の前方側板232、ブラケット板部236,236に開いたボルト貫通孔238の縁に、バーリング加工等を施すことによって、鍔部251,252や環状縁部253を設けることで、孔周りの強度を高めて、応力の集中を緩和することができる。
【0068】
次に、リヤサブフレーム53及びリヤサスペンション260周りの構成について図20に基づき説明する。なお、左右のリヤサスペンション260,260は互いに同様の構成なので、左側だけを説明し、右側を省略する。
【0069】
図20は本発明に係るリヤサブフレームにリヤサスペンションを取付けた斜視図である。左のリヤサスペンション260は、アッパ側ブラケット214,214に上下スイング可能に取付けたアッパアーム261と、サスペンションブラケット取付部215…にロア前ブラケット262にて上下スイング可能に取付けた前部ロアアーム263と、ロア後ブラケット221(図13参照)に上下スイング可能に取付けた後部ロアアーム(図示せず)と、アッパアーム261並びに前部・後部ロアアーム263に連結したナックル264と、ナックル264と図示せぬリヤダンパハウジングとの間に取付けたリヤクッション265と、ロア前ブラケット221にナックル264の前部を連結したトレーリングアーム267と、左右の後部ロアアーム間を連結したロッド状のスタビライザ269とを主要構成として、リヤサブフレーム53に後輪を懸架する後輪懸架装置である。
【0070】
スタビライザ269は、スタビライザ用ブラケット271にてリヤサブフレーム53のスタビライザ用ブラケット取付部217に取り付けられることになる。
図中、272は後輪用ドライブシャフトである。275,275はリヤデファレンシャルギヤボックス54(図3参照)をマウントする防振用弾性ブッシュである。
【0071】
なお、本発明は実施の形態では、弾性ブッシュ100,240を取付けるためのフレームは、フロントサブフレーム42やリヤサブフレーム53に限定されるものではなく、各種のフレームに適用することができ、例えば車体フレーム20であってもよい。
また、フレームを構成する筒状部材は、略四角形等の角形断面の筒に限定されるものではなく、例えば丸形断面の筒であってもよい。
また、フレーム及びブラケットの材質、形状、寸法については任意である。
また、フレームにブラケットで弾性ブッシュ100,240を介して取り付ける部材は、サスペンションの構成部材やリヤデファレンシャルギヤボックス54に限定されるものではなく、任意である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明のブッシュ取付構造は、サスペンションの構成部材や動力伝達装置の構成部材をフレームに取り付けるようにした自動車等の車両に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る車両の前部の斜視図である。
【図2】本発明に係るフロントサイドフレーム周りの斜視図である。
【図3】本発明に係る車両の後部の斜視図である。
【図4】本発明に係るフロントサブフレームの斜視図である。
【図5】本発明に係るフロントサブフレームを構成する各部材の材料説明図である。
【図6】本発明に係るフロントサブフレームの平面図である。
【図7】本発明に係るフロントサブフレームの分解斜視図である。
【図8】本発明に係る左の縦メンバの構成図である。
【図9】本発明に係る左の縦メンバの構成図である。
【図10】本発明に係るフロントサブフレームにフロントサスペンション及びステアリングギヤボックスを取付けた斜視図である。
【図11】本発明に係るフロントサブフレームにフロントサスペンションを取付けた要部平面図である。
【図12】本発明に係るフロントサブフレーム、フロントサスペンション及びステアリングギヤボックスの分解図である。
【図13】本発明に係るリヤサブフレームの斜視図である。
【図14】本発明に係るリヤサブフレームを構成する各部材の材料説明図である。
【図15】本発明に係るリヤサブフレームの平面図である。
【図16】本発明に係る前部横メンバの構成図である。
【図17】本発明に係る前部横メンバの構成図である。
【図18】本発明に係る前部横メンバに弾性ブッシュを取付けた構成の透視図である。
【図19】本発明に係る前部横メンバの変形例図である。
【図20】本発明に係るリヤサブフレームにリヤサスペンションを取付けた斜視図である。
【図21】従来のブッシュ取付構造の概要図である。
【符号の説明】
【0074】
10…車両、20…車体フレーム、42…フロントサブフレーム、53…リヤサブフレーム、61,202…フレーム(筒状部材)、81,221…ブラケット(凹部)、95,235…折返し部、96,236…ブラケット板部、100,240…弾性ブッシュ、101,241…内筒、102,242…外筒、103,243…弾性体、104,244…ボルト、S1,S2…一定の空間部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内筒とこの内筒を囲う外筒とを弾性体にて連結した構成の弾性ブッシュを、ブラケットにてフレームに取付けたブッシュ取付構造であって、前記ブラケットは、前記内筒の両端を挟むように配置するとともに、この内筒にボルトを通すことで前記弾性ブッシュを取付けるようにしたブッシュ取付構造において、
前記ブラケットは、前記内筒の端面に接する平面を有するブラケット板部と、このブラケット板部から折り返される折返し部と、を有するものであって、
前記フレームを筒状部材にて構成し、該筒状部材の筒部に挟まれた位置で、且つ、この筒状部材の軸直角方向の断面形状を断面の内側に向けて凹むように構成し、その凹部の内側面に前記ブラケット板部を形成し、一方、前記折返し部は前記筒状部材に連続して形成していることを特徴としたブッシュ取付構造。
【請求項2】
前記ブラケット板部と前記折返し部とは、一定の空間部を介して互いに対向していることを特徴とする請求項1記載のブッシュ取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2008−120390(P2008−120390A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−35781(P2008−35781)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【分割の表示】特願2004−102133(P2004−102133)の分割
【原出願日】平成16年3月31日(2004.3.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】