説明

ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド又はアボカド抽出物を使用する、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法

本発明は、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法を目的とし、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法を目的とし、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。
【背景技術】
【0002】
研究により、食物欠乏によるカロリー摂取量の制限が、実験動物のある種の望ましくない細胞進行を低下させ、多くのエイジング関連及び加齢に関連した疾病を減らすことが判明した。
【0003】
C反応性タンパク質(CRPと略称される)は、一種の急性期タンパク質であり、その血中濃度は、炎症疾患又は組織破壊を伴うそれに類するもので急速に増加するが、これは健康な哺乳動物の血中において存在する。
【0004】
炎症反応は、ストレス、虚血性心疾患及び関節炎変化の発現、進行並びに進展に重要な役割を果たす。C反応性タンパク質(CRP)の血清濃度の上昇は、急性炎症反応の非特異的だが感受性のあるマーカーである。C反応性タンパク質は、急性期反応性タンパク質である。しかしながら、C反応性タンパク質濃度は、急性炎症の間に100倍又は更には500倍にまで増加することがある。この驚くべき反応は、主に炎症誘発性サイトカイン、特にインターロイキン−6により調節され、抗炎症薬及びホルモンによりほとんど影響されない。これは、C反応性タンパク質の炎症誘発作用が、高濃度のこの急性期反応性タンパク質に関連した有害転帰に寄与する恐れがあることを示す。
【0005】
更に、その配位子結合特性により、C反応性タンパク質は、先天性免疫(オプソニン化)において、並びに壊死細胞からの膜及び核物質の除去において役割を果たす。C反応性タンパク質は、補体因子C1q及び因子Hに結合して、補体活性化の古典的経路を活性化することもできる。C反応性タンパク質はアテローム斑に存在するが正常な血管壁には存在せず、多くの場合、終末補体複合体と共存する。C反応性タンパク質はまた単核細胞による組織因子発現を誘発することがある。
【0006】
哺乳動物の生活の質の向上、哺乳動物の寿命の長さの増加、並びに、より健康な哺乳動物の供給を結果として得られる、哺乳動物における炎症及びストレスを低下させる方法に対して、需要は依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、ヒト及び/又はコンパニオンアニマルを包含する哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法を提供する本発明の目的は、ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物又はマンノヘプツロースを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、この組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド抽出物、アボカド又はマンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド抽出物、アボカド又はマンノヘプツロースを含む。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法を目的とし、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。
【0009】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法に関し、アボカドを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、アボカドの投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のアボカドを含む。
【0010】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法に関し、アボカド抽出物を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、アボカド抽出物の投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のアボカド抽出物を含む。
【0011】
本発明は更に、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法に関し、マンノヘプツロースを含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、マンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のマンノヘプツロースを含む。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明のための方法は、哺乳動物における炎症及びストレスを低下させることを含み、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む。
【0013】
本発明の組成物及び方法のこれらの及び他の制限事項並びに本明細書に使用するのに好適な任意成分の多くについては、以下で詳細に説明する。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「の使用に適合している」とは、記載された動物フード製品が、時々修正される可能性のあるアメリカ飼料検査官協会(American Association of Feed Control Officials)(AAFCO)の動物用の動物フード製品を提供するための安全用件を満たすことができることを意味する。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「コンパニオンアニマル」とは、好ましくは(例えば)、犬、猫、幼猫、幼犬、老犬、老猫、成犬、成猫、馬、牛、豚、ウサギ、モルモット、ハムスター、スナネズミ、シロイタチ、ウマ、動物園哺乳動物、魚及び鳥などを包含する動物を意味する。犬、猫、子猫、幼犬、老犬、老猫、成犬、成猫が特に好適である。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「組成物」とは、ヒト、バー、錠剤、カプセルなどにより経口摂取される、ヒトに投与できる組成物並びにコンパニオンアニマル用補助食品、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ(treats)、ビスケット、生皮、チュー(chew)、充填剤、グレービー、ソース、飲料、補助水などのコンパニオンアニマルにより経口摂取されるコンパニオンアニマルに投与できる組成物及びこれらの組み合わせを意味する。ペット用組成物は、湿潤性、湿性及び/又は乾燥性であってよい。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「完全であり、栄養バランスがとれている(complete and nutritionally balanced)」とは、特に指定のない限り、全ての既知の必要な栄養素を、動物の栄養の分野で認められている専門家の推奨に基づく適切な量及び割合で有する組成物のことを指す。
【0018】
本明細書で使用するとき、用語「哺乳動物」は、ヒト及び/又はコンパニオンアニマルを包含する。
【0019】
全ての百分率、部及び比率は、本明細書で使用されるとき、特に指定がない限り、総組成物の重量を基準とする。列記された成分に関する、かかる重量は全て、活性物質の量に基づくものであり、したがって特に指定がない限り、市販材料に含まれる可能性のある溶媒又は副産物を含まない。
【0020】
本発明の組成物及び方法は、本明細書に記述する必須要素及び制限、並びに本明細書に記載されているあらゆる追加の若しくは任意の成分、構成要素又は制限を含み、それらからなり又は本質的にそれらからなることができ、あるいはそうでなければ、哺乳動物による消費用を意図した組成物において有用である。
【0021】
方法
本発明は、哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法である。本方法は、ブドウ糖代謝拮抗物質又はアボカド又はマンノヘプツロース又はアボカド抽出物を含む組成物を哺乳動物に投与することを含み、組成物は、ブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物又はマンノヘプツロースの投与後の哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、アボカド抽出物又はマンノヘプツロースを含む。
【0022】
組成物形成
本組成物は、哺乳動物による使用に適合している。本発明の組成物は、好ましくは、哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させることにより、炎症及びストレスを低下させるために投与される。本発明の組成物は、湿性組成物(すなわち、製品の総含水率が約16重量%〜50重量%であるもの)及び/又は湿潤性組成物(すなわち、製品の総含水率が50重量%を超えるもの)及び/又は乾燥性組成物(すなわち、製品の総含水率が約0重量%〜約16重量%であるもの)であってよい。本明細書で特に記載しない限り、湿潤性組成物、湿性組成物及び/又は乾燥性組成物は、それらの組成又は調製方法に制限されない。
【0023】
本明細書の組成物は完全であり、栄養バランスがとれているものであり得る。完全であり、栄養的にバランスがとれている動物フード組成物は、単独飼料として給餌されるよう構成することができ、水を除いて任意の追加的な物質を摂取することなく、生命を維持する及び/又は繁殖を促進することができる。
【0024】
本発明の組成物及び構成要素は動物による消費のために選択され、ヒトによる消費を目的としない。組成物の非制限的な例には、動物用の補助食品、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、ビスケット、生皮、チュー、充填剤、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0025】
更に、本発明に従った投与は、例えば、受給者の生理学的状態、投与の目的が治療又は予防のいずれであるか及び当業者に既知の他の要因に応じて、継続的であっても断続的であってもよい。
【0026】
ブドウ糖代謝拮抗物質
本発明の方法は、ブドウ糖代謝拮抗物質を含むことができる組成物を、哺乳動物に投与することを含む。ブドウ糖代謝拮抗物質は、炎症を低下させることにより、哺乳動物の血中において存在するCRPの濃度に影響し、それゆえに結果として、哺乳動物による、ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の摂取後のCRP濃度は低下する。
【0027】
ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物の投与後の血中におけるC反応性タンパク質の濃度は、約0mg/L〜約100mg/L、約0.1mg/L〜約60mg/L、約0.2mg/L〜約40mg/L、約0.3mg/L〜約20mg/Lである。
【0028】
本明細書で有用なブドウ糖代謝拮抗物質の非限定的な例には、2−デオキシ−D−グルコース、5−チオ−D−グルコース、3−O−メチルグルコース、無水糖(1,5−無水−D−グルシトール、2,5−無水−D−グルシトール及び2,5−無水−D−マンニトール)並びにマンノヘプツロースが挙げられる。マンノヘプツロースが、本明細書での使用に好ましい。
【0029】
哺乳動物に与えられるブドウ糖代謝拮抗物質の毎日の投与量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、約2mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約10mg/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」は構成要素の量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.0001グラム〜約1グラムのブドウ糖代謝拮抗物質である。ブドウ糖代謝拮抗物質が組成物中に存在するとき、ブドウ糖代謝拮抗物質は、組成物の約5重量%未満、約2重量%未満又は約0.0001〜約0.5重量%である。構成要素の濃度は、様々な要因に基づいて、例えば、ペットフード組成物の形態(例えば、乾燥性組成物、湿性組成物、湿潤性組成物、補助食品、他の任意の形態又はこれらの混合物のいずれか)に基づいて、当業者により決定することができる。普通の当業者は、好ましい最適量を利用することができ、そしてそれらを使って、与えるペットフード組成物内の成分の最適含有量を決定することができる。
【0030】
ブドウ糖代謝拮抗物質がマンノヘプツロースであるとき、哺乳動物に与えられるマンノヘプツロースの毎日の投与量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、約1mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約5mg/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」はマンノヘプツロースの量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.0001グラム〜約1グラムのマンノヘプツロースである。マンノヘプツロースが組成物中に存在するとき、マンノヘプツロースは、組成物の約5重量%未満、約2重量%未満又は約0.0001〜約0.5重量%である。
【0031】
マンノヘプツロースを含む組成物の投与後の血中におけるC反応性タンパク質の濃度は、約0mg/L〜約100mg/L、約0.1mg/L〜約60mg/L、約0.2mg/L〜約40mg/L、約0.3mg/L〜約20mg/Lである。
【0032】
アボカド
本発明の方法は、アボカドを含むことができる組成物を、哺乳動物に投与することを含む。アボカドは、炎症及びストレスを低下させることにより、哺乳動物の血中において存在するCRPの濃度に影響し、それゆえに結果として、哺乳動物による、アボカドを含む組成物の摂取後にCRP濃度は低下する。
【0033】
アボカドを含む組成物の投与後の血中におけるC反応性タンパク質の濃度は、約0mg/L〜約100mg/L、約0.1mg/L〜約60mg/L、約0.2mg/L〜約40mg/L、約0.3mg/L〜約20mg/Lである。
【0034】
アボカド(一般的には、ワニナシ、アグアカテ又はパルタとも呼ばれる)は、関連糖及び他の炭水化物と同様に、マンノヘプツロースの著しく豊富な供給源を含有する。アボカドは、亜熱帯性常緑樹の果実であり、カリフォルニア州、フロリダ州、ハワイ州、グアテマラ共和国、メキシコ、西インド諸島、南アフリカ共和国及びアジアの各地域で最も良好に生育する。
【0035】
本発明に使用することができるアボカドの種の非限定的な例には、例えばパーシー・アメリカーナ(Persea Americana)及びパーシー・ヌビゲナ(Persea nubigena)が挙げられ、これらの例示的な種の中に全ての栽培品種を包含する。栽培品種には、「アナハイム(Anaheim)」、「ベーコン(Bacon)」、「クリームハート(Creamhart)」、「デューク(Duke)」、「フエルテ(Fuerte)」、「ガンター(Ganter)」、「グウェン(Gwen)」、「ハス(Hass)」、「ジム(Jim)」、「ルラ(Lula)」、「リヨン(Lyon)」、「メヒコーラ(Mexicola)」、「メヒコーラ・グランデ(Mexicola Grande)」、「マリエッタ・グリーン(Murrieta Green)」、「ネイバル(Nabal)」、「ピンカートン(Pinkerton)」、「クィーン(Queen)」、「プエブラ(Puebla)」、「リード(Reed)」、「リンコン(Rincon)」、「ライアン(Ryan)」、「スピンクス(Spinks)」、「トパ・トパ(Topa Topa)」、「ウィトセル(Whitsell)」、「ビュルツ(Wurtz)」及び「ズッターノ(Zutano)」を挙げてもよい。アボカドの果実が本明細書での使用には特に好ましく、果実は核を含んでいてもよく、あるいは核を取り除くか又は少なくとも部分的に取り除くかしてもよい。アナハイム(Anaheim)、クリームハート(Creamhart)、フエルテ(Fuerte)、ハス(Hass)、ルラ(Lula)、リヨン(Lyon)、マリエッタ・グリーン(Murrieta Green)、ネイバル(Nabal)、クィーン(Queen)、プエブラ(Puebla)、リード(Reed)、ライアン(Ryan)及びスピンクス(Spinks)などのより大きな果実(例えば、果実が成熟したときに約340グラム(12オンス)以上)を実らせる栽培品種からの果実に加えて、パーシー・アメリカーナ(Persea Americana)からの果実が、本明細書での使用には特に好ましい。
【0036】
哺乳動物に与えられるアボカドの毎日の投与量は、約100mg/kg〜約200g/kg、約200mg/kg〜約20g/kg、約400mg/kg〜約10g/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」又は「g」はアボカドの量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.001グラム〜約200グラムのアボカドである。アボカドが組成物中に存在するとき、アボカドは、組成物の約50重量%未満、約25重量%未満又は約0.0001重量%〜約5重量%である。アボカドの濃度は様々な要因に基づいて、例えば、組成物の形態(例えば、乾燥性組成物、湿性組成物、湿潤性組成物、補助食品、他の任意の形態又はこれらの混合物のいずれか)に基づいて、当業者により決定することができる。普通の当業者は、好ましい最適量を利用することができ、そしてそれらを使って、与える組成物内の成分の最適含有量を決定することができる。
【0037】
有利には、マンノヘプツロース又は他の任意の成分が、アボカドのような植物成分又はアルファルファ、イチジク若しくはサクラソウのような他のマンノヘプツロースの強化供給源のような植物成分として、引用組成物中に存在してよい。植物体は、果実、種子(若しくは核)、枝、葉若しくは関連植物の任意の他の部分又はそれらの組み合わせを包含することができる。更には、アルファルファ、イチジク又はサクラソウからの植物体も、比較的高濃度のマンノヘプツロースを供給することが報告されている。アルファルファはまた、メディカゴ・サティバ(Medicago sativa)と呼ばれる。サクラソウすなわちプリムラ・オフィシナリスに加えて、イチジクすなわちフィカス・カリカ(Ficus carica)(例えば、フサナリイチジク(Cluster fig)又はエジプトイチジク(Sycamore fig)をが挙げられる)も使用してもよい。
【0038】
マンノヘプツロース又は他の任意の成分を植物体及び/又はアボカドを抽出して、植物抽出物又は構成要素抽出物又はアボカド抽出物を形成して、次に本発明の組成物に利用してもよい。
【0039】
植物体の抽出物を本明細書において組成物に利用するとき、構成要素は、抽出物の約1重量%〜約99重量%の構成要素抽出物、約5重量%〜約75重量%の構成要素抽出物、約10重量%〜約50重量%の構成要素抽出物で存在する。
【0040】
アボカド抽出物を本明細書において組成物に利用するとき、構成要素は、抽出物の約1重量%〜約99重量%の構成要素抽出物、約5重量%〜約75重量%の構成要素抽出物、約10重量%〜約50重量%の構成要素抽出物で存在する。
【0041】
植物体の抽出物がマンノヘプツロースで、更にこれを本明細書において組成物に利用するとき、マンノヘプツロースは、抽出物の約1重量%〜約99重量%、約5重量%〜約75重量%、約10重量%〜約50重量%で存在する。
【0042】
アボカドの抽出物がマンノヘプツロースで、更にこれを本明細書において組成物に利用するとき、マンノヘプツロースは、抽出物の約1重量%〜約99重量%、約5重量%〜約75重量%、約10重量%〜約50重量%で存在する。
【0043】
哺乳動物に与えられる植物又はアボカド抽出物から得られたときに使用されるマンノヘプツロースの毎日の投与量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、約2mg/kg〜約100mg/kg、約2mg/kg〜約5mg/kgであり、(当該技術分野において一般的に理解されるように)「mg」又は「g」は、マンノヘプツロースの量を指し、「kg」は哺乳動物のキログラムを指し、すなわち、哺乳動物のキログラム当たり約0.001グラム〜約1グラムのマンノヘプツロースである。植物又はアボカド抽出物から得られたマンノヘプツロースが組成物中に存在するとき、マンノヘプツロースは、組成物の約5重量%未満、約2重量%未満、又は約0.0001重量%〜約0.5重量%である。マンノヘプツロースの濃度は、様々な要因に基づいて、例えば、組成物の形態(例えば、乾燥性組成物、湿性組成物、湿潤性組成物、補助食品、他の任意の形態又はこれらの混合物のいずれか)に基づいて、当業者により決定することができる。普通の当業者は、好ましい最適量を利用することができ、そしてそれらを使って、与える組成物内の成分の最適含有量を決定することができる。
【0044】
植物体又はアボカド抽出物から得られたマンノヘプツロースの抽出物を含む組成物の投与後の血中におけるC反応性タンパク質の濃度は、約0mg/L〜約100mg/L、約0.1mg/L〜約60mg/L、約0.2mg/L〜約40mg/L、約0.3mg/L〜約20mg/Lである。
【0045】
組成物
本発明に記載されているブドウ糖代謝拮抗物質、アボカド、マンノヘプツロース又はアボカド抽出物は、哺乳動物への投与に適合した任意の組成物に添加することができると予測されている。
【0046】
組成物の典型的な処方は、当該技術分野において周知である。タンパク性及びデンプン質材料に加えて、本発明の組成物は一般に、ビタミン、ミネラル並びに香味料、防腐剤、乳化剤及び湿潤剤のような他の添加剤を含んでよい。ビタミン、ミネラル、タンパク質、脂肪及び炭水化物の相対的比率を含む、栄養バランスは獣医学及び栄養学分野で既知である栄養基準量に従って決定される。
【0047】
乾燥性組成物の非限定的な例は、所望により、乾燥物質基準で組成物の約1重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約1重量%〜約10重量%の補助繊維を含有してもよい。乾燥性組成物の総含水率は、約1%〜約30%であってよい。あるいは、乾燥性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約2重量%〜約8重量%の補助繊維を含有してもよい。乾燥性組成物の総含水率は、約2%〜約20%であってよい。あるいは、乾燥性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約9.5重量%〜約35重量%の最小タンパク質量、約8重量%〜約20重量%の最小脂肪量、約3重量%〜約7重量%の最小補助繊維量を含有する。乾燥性動物用組成物は、約3.5キロカロリー/gの最小代謝エネルギー量を有してもよい。乾燥性組成物の総含水率は、約3%〜約10%であってもよい。
【0048】
半湿性組成物の非限定的な例は、所望により、乾燥物質基準で、組成物の約0.5重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.5重量%〜約15重量%の補助繊維を含有してもよい。半湿性組成物の総含水率は、約30%〜約50%であってもよい。あるいは、半湿性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約1重量%〜約5重量%の補助繊維を含有してもよい。半湿性組成物の総含水率は、約35%〜約45%であってもよい。あるいは、半湿性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約9.5重量%〜約22重量%の最小タンパク質量、約8重量%〜約13重量%の最小脂肪量、約2重量%〜約3重量%の最小補助繊維量を含有してもよい。半湿性組成物の総含水率は、約38%〜約42%であってよい。半湿性組成物は、約3.5キロカロリー/gの最小代謝エネルギーレベル、約0.1%〜約20%の灰分及び約0.001%〜約5.0%のタウリンを有してもよい。
【0049】
湿性組成物の非限定的な例は、所望により、乾燥物質基準で、組成物の約0.5重量%〜約50重量%の粗タンパク質、約0.5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.01重量%〜約15重量%の補助繊維を含有してもよい。湿性組成物の総含水率は、約50%〜約90%であってよい。あるいは、湿性組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約35重量%の粗タンパク質、約5重量%〜約25重量%の粗脂肪、約0.05重量%〜約5重量%の補助繊維を含有してもよい。湿性組成物の総含水率は、約60%〜約85%であってよい。あるいは、湿性動物用組成物は、乾燥物質基準で、組成物の約9.5重量%〜約22重量%の最小タンパク質量、約8重量%〜約13重量%の最小脂肪量、約0.1重量%〜約3重量%の最小補助繊維量を含有してもよい。湿性組成物の総含水率は、約65%〜約80%であってよい。湿性組成物は、約1.0キロカロリー/gの最小代謝エネルギー量、約0.1%〜約20%の灰分及び約0.001%〜約5.0%のタウリンを有してもよい。
【0050】
本発明の1つの実施形態では、組成物は、乾燥性、湿性、半湿性のいずれであろうと、他の性質であろうと、乾燥物質基準で、組成物の約5重量%〜約50重量%、あるいは20重量%〜約50重量%の動物由来成分を含む組成物である。動物由来成分の非限定例としては、鶏肉、牛肉、豚肉、子羊の肉、七面鳥の肉(又は他の動物)のタンパク質又は脂肪、卵、魚粉などが挙げられる。
【0051】
組成物が肉汁の形態である場合、組成物は、少なくとも10%のブロス又はストックを含んでよく、その非限定的な例としては野菜、牛肉、鶏肉又はハムのストックが挙げられる。典型的な肉汁組成物は、乾燥物質基準で、約0.5%〜約5%の粗タンパク質及び約2%〜約5%の粗脂肪を含んでもよい。
【0052】
組成物がビスケット、チュー及びその他のトリーツのような補助食品の形態である場合には、その補助食品は乾燥物質基準で、補助食品組成物の約20重量%〜約60重量%の蛋白質、約22重量%〜約40重量%の蛋白質を含んでもよい。別の例として、補助食品組成物は、乾燥物質基準で、補助食品組成物の約5重量%〜約35重量%の脂肪又は約10重量%〜約30重量%の脂肪を含んでもよい。組成物及び補助食品組成物は、当該技術分野において一般的に既知である猫又は犬のような動物によって使用されることを目的とする。
【0053】
任意成分
本発明の組成物は、広範囲のその他の任意成分を更に含むことができる。
【0054】
追加の構成要素の非限定的な実施例としては、動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、非平滑化小麦タンパク質、非平滑化大豆タンパク質、非平滑化ルピンタンパク質、非平滑化野菜タンパク質、パン粉、挽肉、粉、粉砕パスタ、水及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0055】
任意成分の非限定的な例としては、少なくとも1種の野菜を挙げることができる。野菜の非限定的な例としては、ニンジン、エンドウ、ジャガイモ、キャベツ、セロリ、豆、トウモロコシ、トマト、ブロッコリー、カリフラワー、ネギ及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0056】
本明細書では、任意成分として充填剤も有用である。充填剤は、固体、液体又は圧縮空気(packed air)であってよい。充填剤は、可逆的(例えば、ゼラチンを含む熱可逆的なもの)及び/又は非可逆的(例えば、卵白を含む熱非可逆的なもの)であってよい。充填剤の非限定的な例としては、グレービー、ゲル、ゼリー、アスピック、ソース、水、空気(例えば、窒素、二酸化炭素及び大気など)、ブロス及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0057】
着色剤の非限定例としては、合成又は天然の着色剤及びそれらのいずれかの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。着色剤が存在する場合、乾燥体基準で、該着色剤は約0.0001%〜約5%、更には約0.0001%〜約1%、その上更には約0.005%〜約0.1%である。
【0058】
更に、ラクトバシラス又はビフィドバクテリウム種のようなプロバイオティク微生物は、例えば組成物又は動物フード組成物自体に添加されてもよい。
【0059】
本明細書では、任意成分として少なくとも1種の果実も有用である。非限定例には、トマト、リンゴ、西洋ナシ、モモ、サクランボ、アンズ、プラム、ブドウ、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライム、クランベリー、ラズベリー、ブルーベリー、スイカ、タスカン様式メロン(cantelope)、マスクメロン(mushmellon)、ハネジューメロン(honeydew melon)、イチゴ、バナナ及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0060】
組成物は、長鎖脂肪酸及び亜鉛のようなその他の活性剤を含有してもよい。好適な長鎖脂肪酸にはα−リノール酸、γ−リノレン酸、リノール酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸が挙げられる。魚油は、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)の好適な供給源である。DHA量は、全て乾燥物質基準で、動物フード組成物の少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%、あるいは少なくとも約0.15%である。EPA量は、全て乾燥物質基準で、動物フード組成物の少なくとも約0.05%、あるいは少なくとも約0.1%、あるいは少なくとも約0.15%である。
【0061】
本発明の組成物は、更に炭水化物供給源を含んでよい。米、トウモロコシ、ミロ、ソルガム、大麦、小麦等の穀物又は穀類が実例となる供給源である。
【0062】
組成物は、乾燥乳清及び他の乳製品副産物のような他の物質も含有してもよい。
【0063】
本発明の組成物の任意の調製方法
組成物は、本明細書中に記載されている任意の方法を包含するがこれらに限定されない様々な方法のいずれかによって調製されてもよい。本明細書で開示するのは、本発明組成物の任意の調製方法である。しかし、組成物は、以下に記述される方法によるものに限定されないことが、当業者には理解されよう。
【0064】
本組成物を調製する方法は、
(a)植物体を供給する工程、
(b)植物体を水溶液及び所望により酵素と組み合わせて、更に所望により加熱して、消化植物混合物を供給する工程、
(c)存在する場合には、消化植物混合物中に存在する任意の破片を所望により分離して、炭水化物抽出物を供給する工程、
(d)消化植物混合物を濃縮してその中の炭水化物の濃度を高める工程並びに、
(e)消化植物混合物を1種以上の組成物構成要素と組み合わせる工程、を含んでもよい。
【0065】
植物体は、葉、果実、種子若しくは核などの植物の任意の部分又は全体であってもよい。本明細書における1つの任意の方法で、アボカドが供給されるが、この方法は、核を含むか、核が取り除かれた(若しくは一部が取り除かれた)アボカド全体を使って開始してもよい。供給される植物体が種又は種の一部を含む場合には、種又はその部分は所望により更なる方法に先立って取り除いてもよい。アルファルファ、イチジク又はサクラソウを同様に加工してよい。
【0066】
更に、消化植物混合物の製造は管理可能な構成要素への植物の浸漬を促進するために、植物体と水などの水溶液との組み合わせを含むことができる。所望により、しかし好ましくは、細胞壁破壊による炭水化物の溶解と放出の促進を含むそのような浸漬を促進するためのセルロース又はペクチン活性又はこれらの任意の組み合わせ(例えば、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ又はペクチナーゼ)を有する酵素が含まれる。そのような酵素処理の利用は、そのような浸漬中の加熱、例えば、周囲温度以上から約120℃又は約100℃への、約60℃から約120℃への又は約60℃から約100℃への加熱により、促進されてよい。典型的には、約24時間までの攪拌を利用することが更に好ましいが、処理中のバッチに依存する。1つの実施形態では、pHは酵素活性を維持するように、約4〜約6の範囲内に、好ましくは約5〜約6の範囲内に頻繁に管理される。植物の成熟度、過程水溶液(例えば、過程に加えられた水)の品質などの要因に依存するので、酸又は塩基の量は当業者に所望されるような量であることが望ましい。所望により、存在する酵素の非活性化を促進するために、最初の加熱及び攪拌のとき又はその後に温度を上げて、消化植物混合物を形成する。水は植物に加えられる前に、所望により処理温度まで加熱される。熱は低圧蒸気を利用するジャケット付きタンクで適用してもよい。消化植物混合物は一般的技術に従って分離される留分として得ることが可能である。例えば、消化植物混合物内に存在する留分は、結果として得られたろ液として炭水化物抽出物を提供するために濾過によって分離することが可能で、濾過ケーキは廃棄する。重力、遠心力、その他の濾過又はこれらの組み合わせを利用した他の方法を含んでよいが、これらに限定されるものではない。
【0067】
炭水化物抽出物は、次に、所望により加熱、真空乾燥、リフラクタンス−ウィンドウドライ(refractance window drying)、凍結乾燥法、噴霧乾燥、他の有益な任意の方法又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの濃縮方法を利用して濃縮してもよい。1つの実施形態ではリフラクタンス−ウィンドウドライのような少なくとも1つの方法が使用される。
【0068】
一旦濃縮されれば、炭水化物抽出物を本発明の組成物中で利用してもよい。本明細書の1つの実施形態では、本発明の方法により、植物体(例えば、アボカド)の開始時質量に基づいて好ましい収率のマンノヘプツロース又は他の構成要素が結果として得られる。1つの実施形態では、濃縮後の炭水化物抽出物内に存在するマンノヘプツロースの収率は、最初の植物の質量を基準にして約20%未満、約0.1%〜約10%又は約1%〜約7%である。別の実施形態では、濃縮後の炭水化物抽出物の収率は、最初の植物の質量を基準にして約30%未満、約5%〜約25%又は約8%〜約20%である。当然、更により高い収率が望ましく、そしてより低い収率も許容される。
【0069】
C反応性タンパク質(CRP)の処置
ディアソリン(Diasorin)試薬(カタログ番号86083)を使用するCRP分析 は、試料用の日立(Hitachi)911自動化学分析器での使用に適合してきた。全試料を日立911の小標本数機能で分析する。ディアソリン(Diasorin)キットの構成要素は、ポリマー希釈剤、抗体試薬及び生理食塩水を含む。CRP較正標準及びヒトCRP対照(カタログ番号 86108)を使用して、較正曲線を作成し、本方法が適切に較正されているかを確かめる。ディアソリン(Diasorin)CRP分析は、免疫沈降分析である。試料及び抗血清を一緒に混合して、不溶性複合体を形成し、濁度及び散乱光を生じさせる。次に吸光度を測定する。試料濃度を較正曲線から内挿する。ポリマー希釈剤をそのまま、試料分注の10秒後に分注するT1として使用する。生理食塩水で1:7に希釈した抗体試薬を、T1が分注される5分後に分注するT3として使用する。使用される較正タイプは、ブランク(生理食塩水)を使用するフルタイプであり、少なくとも3つのプログラム標準、5つのプログラム標準を使用して広範囲を確保する。ディアソリン(Diasorin)キットは、5つの標準を備えているが、100標準(#5)は使用せず、標準#2を生理食塩水で1:10に希釈して感応範囲を広げる。較正タイプは、Logit−Log4Pである。分析は、340nmの主波長及び700nmの2次波長で2ポイントエンド(試料−ブランク化エンドポイントアッセイ)を使用する。CRP対照及び生理食塩水試料を各ステップで分析する。試料分析を完了した後で、反応モニターを見て各試料について印刷する。反応モニターにより、吸光光度対時間のグラフ形態での図が得られる。CRPについて、セルを1〜5、6〜10、11〜5、16〜20、26〜30及び31〜35で測定する。セル16〜20をセル31〜35と比較し、セル16〜20が31〜35よりも高い場合には、希釈を行わなければならず(生理食塩水で1:5)、試料を再分析する。また、最初の分析で読み取り値が0.0である全ての試料も希釈して再分析し、セル比較に関わらず、偽陰性結果を防ぐ。結果をmg/L単位で報告する。
【0070】
注記:較正標準値は定期的に見直し、化学パラメータに変更があった場合には日立911の化学パラメータに較正標準値を入力すべきである。
【0071】
総湿分含量方法
本方法は組成物の総含水率の分析に関する。分析はAOAC法930.15及びAACC法44−19に概説されている手順に基づく。
【0072】
組成物試料は、例えば375グラムの組成物などの、1つの単位体積を取得し、フードプロセッサでペーストのような均一な稠度に均質化することによって調製される。375グラムを超える組成物は、375グラムの試料が得られるように、全体を等しく代表的な画分が生成されるように分割する。
【0073】
組成物のペーストを、100mL未満又は同等の容量で3倍に試料化し、それぞれを100mLのナスコ・ワールパック(Nasco Whirl-Pak)(登録商標)(ウィスコンシン州フォート・アトキンソン(Fort Atkinson)、53538−0901)に入れ、密封する。ワールパック(Whirl-Pak)(登録商標)封止処理の間、最終的な密閉の直前に、過剰な空気を容器から手動で抜き、それにより容器のヘッドスペースを最小限にする。ワールパック(Whirl-Pak)(登録商標)をメーカーの指示に従い、密閉する。すなわち、バッグを3度きつく折り畳み、タブを180°曲げる。
【0074】
試料は全て、含水量分析の48時間前よりも後に6℃で冷蔵する。
【0075】
総含水率分析のために、各湿分用スズ缶(moisture tin)及び蓋の自重を0.0001gまで記録する。湿分用スズ缶及び蓋は、乾燥した清潔なピンセットを用いて扱う。湿分用スズ缶及び蓋は、封止されたデシケータ内の乾燥剤上で、乾燥した状態で保つ。試料を収容するワールパック(Whirl-Pak)(登録商標)を開き、2.0000+/−0.2000グラムの試料を、蓋をしていない湿分用スズ缶中へと秤量する。湿分用スズ缶中の試料の重量を記録する。空気乾燥器での乾燥中、湿分を失わせるが全ての他の材料は収容されるように、開いた状態の湿分用スズ缶の上部に蓋を置く。蓋と試料の入った湿分用スズ缶とを135℃で作動している空気乾燥器内に6時間置く。カウントダウンタイマーを用いて時間を監視する。
【0076】
乾燥後、乾燥器からスズ缶を取り出し、ピンセットを用いて、乾燥させた蓋をスズ缶の上部に置く。乾燥試料の入った蓋をした湿分用スズ缶をすぐにデシケータに入れて冷却する。封止されたデシケータに、ステージの下まで活性乾燥剤を満たす。室温まで冷却した時点で、乾燥試料の入った蓋をした湿分用スズ缶を0.0001gまで秤量し、重量を記録する。各試料の総含水率を、以下の式を用いて計算する。
総含水率(%)=100−(スズ缶、蓋及び乾燥後の試料の重量−空のスズ缶及び蓋重量)×100/初期試料重量
【実施例】
【0077】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態を更に記載し実証する。これら実施例は、説明の目的のためのみに提示するものであって、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であるので、本発明を限定するものと解釈すべきではない。以下の全ての実施例は、哺乳動物によって利用される組成物である。
【0078】
実施例1〜72:
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【0079】
実施例1〜72の乾燥性組成物は、まず穀類・穀物をタンパク質ミール、卵製品、ビタミン、ミネラル及び繊維供給源並びにアボカド、アボカド抽出物、マンノヘプツロース又はブドウ糖代謝拮抗物質と共に挽いて混合することにより作製することができる。次に、混合して乾燥させた成分を肉製品及び脂肪供給源に添加する。成分をキブルへと押出成形する。キブルを乾燥する。最終製品を包装する。
【0080】
実施例73〜144:
【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【0081】
実施例73〜144の湿潤性組成物は、まず穀類・穀物を乾燥して挽くことにより作製することができる。乾燥された穀類・穀物、タンパク質ミール、卵製品、ビタミン、ミネラル及び繊維供給源並びにアボカド、アボカド抽出物、マンノヘプツロース又はブドウ糖代謝拮抗物質を混合する。乾燥成分を肉製品及び脂肪供給源とブレンドする。最終製品を提供するために、混合物を缶内に包装し、レトルト処理を介して調理する。予め形成された部分(肉汁中の塊)については安全な最終製品を提供するために、混合物を押出成形し、予調整のために蒸気トンネルに通し、所望の形状に切断し、添加水と共に包装し、レトルト化する。
【0082】
本明細書を通じての所与のあらゆる最大数値限定は、より小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように、より小さい全ての数値限定を含むと理解されるべきである。本明細書を通じて与えられる全ての最小数値限定は、それより大きい全ての数値限定を、こうしたそれより大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように包含する。本明細書を通じて与えられる全ての数値範囲は、そのようなより広い数値範囲内にある、全てのより狭い数値範囲を、こうしたそれより狭い数値範囲が本明細書に明確に記載されているかのように包含する。
【0083】
特に指定がない限り、本明細書の明細書、実施例及び請求の範囲における全ての部、比及び百分率は重量基準であり、全ての数値限定は、当該技術分野により提供される通常の程度の精度で使用される。
【0084】
本発明の「発明を実施するための形態」で引用した全ての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。
【0085】
本発明の特別な実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法であって、
ブドウ糖代謝拮抗物質を含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の前記哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のブドウ糖代謝拮抗物質を含む、方法。
【請求項2】
ブドウ糖代謝拮抗物質の投与後の前記血中におけるC反応性タンパク質の濃度が、約0mg/L〜約100mg/Lである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ブドウ糖代謝拮抗物質が、2−デオキシ−D−グルコース、5−チオ−D−グルコース、3−O−メチルグルコース、無水糖、1,5−無水−D−グルシトール、2,5−無水−D−マンニトール、マンノヘプツロース及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記投与が経口である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記ブドウ糖代謝拮抗物質を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記組成物が、栄養的にバランスがとれているペットフード組成物である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法であって、
アボカドを含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、アボカドの投与後の前記哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量の前記アボカドを含む、方法。
【請求項10】
前記アボカドの投与後の前記血中におけるC反応性タンパク質の濃度が、約0mg/L〜約100mg/Lである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記アボカドを含む、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記投与が経口である、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記組成物が、栄養的にバランスがとれているペットフード組成物である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項9〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法であって、
マンノヘプツロースを含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、マンノヘプツロースの投与後の前記哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量の前記マンノヘプツロースを含む、方法。
【請求項17】
マンノヘプツロースの投与後の前記血中におけるC反応性タンパク質の濃度が、約0mg/L〜約100mg/Lである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記マンノヘプツロースが、ブドウ糖代謝拮抗物質、植物体抽出物、アボカド抽出物、アボカド及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記投与が経口である、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記マンノヘプツロースを含む、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項16〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記組成物が、栄養的にバランスがとれているペットフード組成物である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項16〜22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
哺乳動物における炎症及びストレスの低下方法であって、
アボカド抽出物を含む組成物を前記哺乳動物に投与することを含み、
前記組成物が、アボカド抽出物の投与後の前記哺乳動物の血中におけるC反応性タンパク質の濃度を、低下させるのに十分な量のアボカド抽出物を含む、方法。
【請求項25】
アボカド抽出物の投与後の前記血中におけるC反応性タンパク質の濃度が、約0mg/L〜約100mg/Lである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記投与が経口である、請求項24又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記組成物が、前記組成物の約5重量%未満の前記アボカド抽出物を含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記組成物が、ペットフード、ドッグフード、キャットフード、トリーツ、チュー、ビスケット、グレービー、ソース、飲料、補助水及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項24〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記組成物が、栄養的にバランスがとれているペットフード組成物である、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン質物質、野菜、果物、卵ベース材料、非変性タンパク質、食品用ポリマー接着剤、ゲル、ポリオール、デンプン、ゴム、風味剤、調味料、塩、着色剤、徐放性化合物、ミネラル、ビタミン、酸化防止剤、プレバイオティクス、プロバイオティクス、香気調整剤、脂質及びこれらの組み合わせを更に含む、請求項24〜29のいずれか一項に記載の組成物。

【公表番号】特表2010−516806(P2010−516806A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547798(P2009−547798)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050382
【国際公開番号】WO2008/093303
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(506203512)ザ アイムス カンパニー (16)
【氏名又は名称原語表記】The IAMS Company
【Fターム(参考)】