説明

ブラシ用毛材

【課題】耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという合成樹脂発泡体の有する特徴を活用できると共に、布が有する特徴である被洗浄面にたいする傷の付けにくさ、及び高い洗浄性を活用できるブラシ用毛材を提供する。
【解決手段】被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為のブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は所定形状の織布あるいは不織布からなる布、及び所定形状の合成樹脂発泡体が接合層を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてあるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の、ブラシ用毛材に関するものである。主に、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用するものである。
【背景技術】
【0002】
被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為のブラシ用毛材に関しては、材質に、さまざまな改良がなされ、合成樹脂繊維、布、フィルム状樹脂組成物、合成樹脂発泡体等に関して、各種の提案がされてある。ところで、合成樹脂繊維は洗浄性が極めて良好で、洗い残しが少ないが、被洗浄面に傷を付けやすく、洗浄時の音が大きいという特徴を有している。布は、被洗浄面に柔らかく接触する為、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好だが、毛腰が弱く、洗い残しが有り、耐久性が低く、高価格であるという特徴を有している。フィルム状樹脂組成物は、洗浄時の音が小さく、被洗浄面に傷を付けにくく、かつ洗浄性が良好だが、毛腰が弱く、耐久性が低いという特徴を有している。合成樹脂発泡体は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるが、洗浄性が低く、洗浄時の音が大きいという特徴を有している。
【0003】
従来のブラシ用毛材は、上記の如くの特徴を有しているが、布においては、例えば、洗浄部材と取付部材で構成され、取付部材が門型洗車機の回転筒に取り付けられる布ブラシにおいて、前記洗浄部材は、不織布で作られた細長袋と合成樹脂で作られた補強シートで構成され、補強シートは細長袋内に先端部を没して配置され、前記取付部材には複数の洗浄部材が取り付けられていることを特徴とした門型洗車機の回転筒に取り付けられる布ブラシが、門型洗車機の回転筒に取り付けられる布ブラシとして、特開2000−71949号公報に、開示されてある。
【0004】
また、合成樹脂発泡体においては、例えば、長尺の発泡材を使用したブラシ片からなるチャンネルブラシを、台座に巻き付けた洗浄ブラシが、特開2003−344号公報に開示されてある。前記公報に使用されてあるブラシ片は、所定の合成樹脂の中にあらかじめ発泡剤を配合した後、一般的に、溶融発泡成形と呼ばれる製法にて、概ブロック状に形成後、所定の形状にスライス、及びカッティングされて形成される。
【0005】
【特許文献1】 特開2000−71949号公報
【特許文献2】 特開2003−344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のブラシ用毛材に関しては、上記の如くの改良がされてあるが、布の毛腰を強くする為に、前記の特開2000−71949号公報の如く、不織布で作られた細長袋と合成樹脂で作られた補強シートで構成され、補強シートは細長袋内に先端部を没して配置されてあるが、不織布製の細長袋と合成樹脂製の補強シートの製造工程、及び細長袋にたいする補強シートの組付け作業が複雑、かつ繁雑であると共に、補強シートが配置されてある細長袋を、被洗浄面にたいして叩きつける為、被洗浄面に傷を付けやすく、かつ洗浄時の音が大きくなるという課題を有している。ところで、布は、毛腰が弱く、洗い残しが有り、耐久性が低く、高価格であるという課題を有している。また、合成樹脂発泡体は、洗浄性が低く、洗浄時の音が大きいという課題を有している。また、合成樹脂繊維は、被洗浄面に傷を付けやすく、洗浄時の音が大きいという課題を有している。また、フィルム状樹脂組成物は、毛腰が弱く、耐久性が低いという課題を有している。本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという合成樹脂発泡体の有する特徴を活用できると共に、布が有する特徴である被洗浄面にたいする傷の付けにくさ、及び高い洗浄性を活用できるブラシ用毛材を、提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかるブラシ用毛材は、次のように構成したものである。
(1)被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為のブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は所定形状の織布あるいは不織布からなる布、及び所定形状の合成樹脂発泡体が接合層を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてあるものである。
【0008】
(2)上記(1)記載のブラシ用毛材において、前記接合層は前記織布、前記不織布、前記合成樹脂発泡体のいずれかの材質が溶着、融着、圧着、あるいは接着されて形成されてあるものである。
【0009】
(3)上記(1)記載のブラシ用毛材において、前記接合層は溶着、融着、圧着、あるいは接着により形成されてあり、接着剤が使用されてあるものである。
【0010】
(4)上記(1)から(3)記載のブラシ用毛材において、前記合成樹脂発泡体は独立気泡発泡体にて形成されてあるものである。
【0011】
(5)上記(1)から(4)記載のブラシ用毛材において、前記接合層は複数の所定箇所にたいして分散して形成されてあるものである。
【0012】
(6)上記(1)から(5)記載のブラシ用毛材において、前記織布、前記不織布、前記合成樹脂発泡体は概平板形状にて形成されてあると共に、複数のスリットが形成されてあるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のブラシ用毛材は、次に示すような効果を得ることができる。なお、説明にあたっては、請求項の番号と同じ番号を付して説明する。
【0014】
(1)ブラシ用毛材の表面に、織布、及び合成樹脂発泡体が形成されてある為、被洗浄面にたいして、織布、及び合成樹脂発泡体を、連続的、かつ同時に接触させる事ができる。
【0015】
また、織布は、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好であるという特徴を有していると共に、合成樹脂発泡体は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという特徴を有している為、ブラシ用毛材は、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできると共に、洗浄性が良好であり、かつ耐久性が良好であるという特徴を有する事ができる。
【0016】
また、織布の有する、毛腰が弱く、洗い残しが有り、耐久性が低いという特徴を、毛腰が強くでき、耐久性が良好であるという特徴を有する合成樹脂発泡体が、補う事ができる。また、合成樹脂発泡体の有する、洗浄性が低いという特徴を、洗浄性が良好であるという特徴を有する織布が、補う事ができる。その為、被洗浄面に付着した汚れ等にたいして、織布、及び合成樹脂発泡体からなるブラシ用毛材は、毛腰が強くできると共に、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
【0017】
また、ブラシ用毛材は、合成樹脂発泡体が、毛腰を所定の強さに設定できるという特徴を有している為、合成樹脂発泡体の毛腰を、使用目的に応じて、所定の強さに設定する事により、織布の毛腰の低さを補うと共に、織布が最適な洗浄性を発揮できるように、ブラシ用毛材の毛腰を設定する事ができる。
【0018】
また、ブラシ用毛材は、織布の材質を、使用目的に応じて、最適の洗浄性を有するように設定することができる為、合成樹脂発泡体の洗浄性の低さを補うことができる。さらにまた、ブラシ用毛材に、不織布を使用した場合においては、ブラシ用毛材は、軽量化、かつ低価格化が可能であるという不織布の有する特徴を有すると共に、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという合成樹脂発泡体の特徴を有する事ができる。その為、不織布を使用した場合においては、毛腰が強くできると共に、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有し、軽量、かつ低価格のブラシ用毛材を製作することができる。
【0019】
(1)他の実施の形態として、織布、及び合成樹脂発泡体が、接合層を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある一体形成部、及び織布のみが一体形成部から延設された織布部より形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合においては、ブラシ用毛材は、被洗浄面にたいして、織布、及び合成樹脂発泡体が、接合層を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてある一体形成部、及び織布のみが一体形成部から延設された織布部を、任意に、あるいは、連続的かつ同時に接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面にたいして、織布部の織布に比べて毛腰が強く設定されてある一体形成部の織布、織布部の織布、及び一体形成部の合成樹脂発泡体を、任意に、あるいは連続的、かつ同時に接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面に、さまざまな強さで、汚れ等が付着している場合であっても、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
【0020】
(1)他の実施の形態として、概円板形状の織布、合成樹脂発泡体、及び接合層より形成されてあり、織布、及び合成樹脂発泡体が、接合層を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある一体形成部、及び織布のみが一体形成部から延設された織布部より形成されてあると共に、一体形成部の中央部に貫通穴が形成されてあるブラシ用毛材を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した場合においては、複数のブラシ用毛材を、所定の回転数にて、同時に、回転させて使用する事ができる。その為、自動車、バス、電車等の外壁面の被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、ブラシ用毛材は、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。また、洗浄ブラシは、ブラシ用毛材に形成されてある一体形成部が、台座の外周に重ねあわされて形成されてある為、洗浄ブラシにたいして、外部から衝撃が加わった場合であっても、円筒形状に形成された複数の合成樹脂発泡体が、外部からの衝撃を吸収し、台座及びブラシ用毛材の破損等を防止する事ができ、洗浄ブラシは、より高い耐久性を有する事ができる。
【0021】
(1)他の実施の形態として、概円板形状の織布、合成樹脂発泡体、及び接合層より形成されてあり、織布、及び合成樹脂発泡体が、接合層を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある一体形成部、及び織布のみが一体形成部から延設された織布部より形成されてあり、一体形成部の外方に、複数の延設部が形成されてあると共に、一体形成部の中央部に、貫通穴が形成されてあり、延設部が、外方に向かって厚みが徐変して薄くなるよう形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合においては、ブラシ用毛材は、被洗浄面にたいして、織布部の織布に比べて毛腰が強く設定されてある一体形成部の織布、織布部の織布、及び一体形成部の合成樹脂発泡体を、任意に、あるいは連続的、かつ同時に接触させる事ができると共に、外方に向かって、毛腰が徐変して弱くなるよう形成されてある延設部を、接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した場合においては、回転させて使用する為、外方に向かって、毛腰を徐変して弱くなるように使用する事ができる。その為、自動車、バス、電車等の外壁面の被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、ブラシ用毛材は、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。また、被洗浄面にたいする接触深さを設定する事により、最適の毛腰の強さを設定できる。
【0022】
(1)他の実施の形態として、概長板形状の2枚の織布、合成樹脂発泡体、及び2箇所の接合層より形成されてあり、2枚の織布が、合成樹脂発泡体の両側に形成された接合層を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合においては、ブラシ用毛材は、被洗浄面にたいして、両面に形成された毛腰が強く設定されてある織布を、接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、織布のみを使用した場合に比べて、より高い洗浄性を発揮できると共に、より高い耐久性を有することができる。また、ブラシ用毛材は、2枚の織布が、合成樹脂発泡体の両側に形成された接合層を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある為、片面のみに織布が形成されてある場合に比べて、より高い洗浄性を発揮できると共に、より高い耐久性を有することができる。
【0023】
(2)接合層は、織布、及び溶融された合成樹脂発泡体が、溶着されて形成されてある。その為、ブラシ用毛材は、接着剤を使用する必要が無く、製造が、迅速、かつ安価にできる。また、ブラシ用毛材は、接着剤を使用していない為、被洗浄面にたいして、硬化した接着剤が付着する事、あるいは傷等をつける事が無い。
【0024】
(3)接合層は、織布及び合成樹脂発泡体にたいして、ホットメルト接着剤が溶融して溶着されることにより、形成されてある。その為、ブラシ用毛材は、ホットメルト接着剤の接着強度を設定することにより、使用目的に応じて、所定の弾性を有すると共に、最適の接着強度を有する接合層を、形成することができる。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、極めて高い耐久性を、有することができる。また、ホットメルト接着剤は、フィルム状に形成されてある為、極めて簡易、かつ迅速に、接着剥れ等が発生することの無い、適切な接合層を形成することが可能であり、ブラシ用毛材は、極めて高い耐久性を有することができる。
【0025】
(4)ブラシ用毛材の表面には、織布、及び独立気泡発泡体の合成樹脂発泡体が形成されてある。独立気泡発泡体の合成樹脂発泡体は、連続気泡発泡体の合成樹脂発泡体を採用した場合に比べて、ほとんど水分等を含水することが無い為、ブラシ用毛材は、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した場合には、ブラシ用毛材の重量変化が極めて少なく、寒冷地、あるいは冬季等の使用時における凍結を、防止する事ができる。
【0026】
(5)接合層は、不織布の所定箇所に複数形成された概波形形状の下部、及び合成樹脂発泡体の一部分が一体的に形成されるように、分散して形成されてある。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面にたいして、接合層にて一体的に形成されてある不織布、及び合成樹脂発泡体を、接触させる事ができると共に、接合層にて一体的に形成されてない不織布、及び合成樹脂発泡体を接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、極めて高い耐久性を有することができる。
【0027】
(5)他の実施の形態として、複数枚の概板形状の不織布、合成樹脂発泡体、及び接合層より形成されてあり、不織布、及び合成樹脂発泡体が、接合層を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてあり、不織布は、概板形状に形成されてあり、合成樹脂発泡体の片面にたいして、概格子状に配列されてあり、接合層は、合成樹脂発泡体の片面にたいして、不織布が一体的に形成されるように、不織布の下部に分散して形成されてあるブラシ用毛材を使用した場合においては、不織布が、合成樹脂発泡体の片面にたいして、概格子状に配列されてある為、ブラシ用毛材は、被洗浄面にたいして、概格子状に配列されてある不織布、及び合成樹脂発泡体を有する片面を接触させる事ができると共に、合成樹脂発泡体のみの片面を接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、合成樹脂発泡体の有する極めて高い耐久性を有することができると共に、概格子状に配列されてある不織布が有する高い洗浄性を発揮できる。
【0028】
(6)被洗浄面にたいして、織布、及び合成樹脂発泡体が、接合層を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてあると共に、複数のスリットにて細分化されてあるブラシ用毛材を接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材は、被洗浄面の隅部、あるいは奥部等に、さまざまな強さで汚れ等が、付着している場合であっても、複数のスリットにて細分化されてあるブラシ用毛材を、被洗浄面の隅部、あるいは奥部等に接触させる事ができる為、高い洗浄性を発揮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強いという合成樹脂発泡体の有する特徴を活用できると共に、布が有する特徴である被洗浄面にたいする傷の付けにくさ、及び高い洗浄性を活用できるブラシ用毛材を提供するという目的を、被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為のブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は所定形状の織布あるいは不織布からなる布、及び所定形状の合成樹脂発泡体が接合層を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてある構成において実現した。
【実施例1】
【0030】
図1から図12にて実施例1を示す。図1は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図1において、1はブラシ用毛材、2は織布、3は合成樹脂発泡体、4は接合層である。図2は、図1をA方向から見た拡大図である。図3は、図1のブラシ用毛材を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。図3において、7はチャンネルブラシ、8は止め金具、9は台座、10は洗浄ブラシである。図4は、図3に使用する台座を前面側から見た斜視図である。図4において、95は爪、96はネジである。図5は、図3の洗浄ブラシの製造状態を前面側から見た斜視図である。図5において、5は芯線、6は帯状体、28は溝部、90は基台、97は縦ロール、98は横ロールである。図6は、図3に使用するチャンネルブラシの断面図である。図7は、他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図7において、11はブラシ用毛材、12は織布、13は合成樹脂発泡体、14は接合層、15は織布部、16は一体形成部である。図8は、他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図8において、21はブラシ用毛材、22は織布、23は合成樹脂発泡体、24は接合層、25は織布部、26は一体形成部、27は貫通穴である。図9は、図8のブラシ用毛材を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。図9において、18は止め金具、19は台座、20は洗浄ブラシである。図10は、他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図10において、31はブラシ用毛材、32は織布、33は合成樹脂発泡体、34は接合層、35は織布部、36は一体形成部、37は貫通穴、38は延設部である。図11は、図10の側面図である。図12は、他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図12において、61はブラシ用毛材、62は織布、63は合成樹脂発泡体、64は接合層である。
【0031】
ブラシ用毛材1は、図1の如く、概長板形状の織布2、合成樹脂発泡体3、及び接合層4より形成されてあり、織布2、及び合成樹脂発泡体3が、接合層4を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。織布2、及び合成樹脂発泡体3の材質については、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、接合層4は、図2の如く、織布2、及び合成樹脂発泡体3の間に形成されてある。接合層4の材質は、織布2、及び合成樹脂発泡体3を重ね合わせて一体的に形成させることが可能な材質であるならば、何ら限定されることは無い。また、接合する方法についても、織布2、及び合成樹脂発泡体3を重ね合わせて一体的に形成させることが可能な方法であるならば、何ら限定されることは無く、例えば、溶着、融着、圧着、接着、縫製等、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、使用する織布2、合成樹脂発泡体3、及び接合層4の厚み等の詳細形状についても、適時、設定できる。
【0032】
また、合成樹脂発泡体3は、所定の合成樹脂の中にあらかじめ発泡剤を配合した後、一般的に溶融発泡成形と呼ばれる製法にて、形成されてある。
【0033】
次に、図3から図6により、ブラシ用毛材1を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を説明する。洗浄ブラシ10は、図3の如く、チャンネルブラシ7、止め金具8、及び台座9より構成されてある。台座9は、図4の如く、略円筒形状からなり、外周の両端部には、爪95を有する止め金具8が、ネジ96にて、組みつけられて形成されてある。チャンネルブラシ7は、図6の如く、織布2、及び合成樹脂発泡体3を、接合層4を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてあるブラシ用毛材1を、両外側に、織布2が形成されるように、芯線5、及び帯状体6に挟み付けて折り込まれて形成されてある。また、洗浄ブラシ10は、図3の如く、チャンネルブラシ7を、台座9の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けると共に、止め金具8に形成されてある爪95にて固定されて形成されてある。
【0034】
次に、チャンネルブラシ7の製造方法を説明する。まず、図5の如く、長尺の帯状体6にたいして、ブラシ用毛材1の中心が、帯状体6の上部になるように、並べて設置し、縦ロール97を使用して、芯線5にてブラシ用毛材1を挟み付けると共に、芯線5を概コの字形状の帯状体6の溝部28に、押し込む。次に、帯状体6の両側に形成された横ロール98を使用して帯状体6を両側から、かしめる。その結果、図6の如く、中央部が芯線5、及び帯状体6に挟み付けられて折り込まれた、ブラシ用毛材1を有するチャンネルブラシ7が、形成される。
【0035】
また、ブラシ用毛材1に使用されてある織布2は、被洗浄面に柔らかく接触する為、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好であるという特徴を有している。また、ブラシ用毛材1に使用されてある合成樹脂発泡体3は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという特徴を有している。
【0036】
実施例1のブラシ用毛材1は、上記の如くの構成となっているので、ブラシ用毛材1の表面には、図1の如く、織布2、及び合成樹脂発泡体3が、形成されてある。その為、ブラシ用毛材1は、被洗浄面にたいして、織布2、及び合成樹脂発泡体3を、連続的、かつ同時に接触させる事ができる。
【0037】
また、織布2は、被洗浄面に傷を付けにくく、洗浄性が良好であるという特徴を有していると共に、合成樹脂発泡体3は、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという特徴を有している為、ブラシ用毛材1は、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできると共に、洗浄性が良好であり、かつ耐久性が良好であるという特徴を有する事ができる。
【0038】
また、織布2の有する、毛腰が弱く、洗い残しが有り、耐久性が低いという特徴を、毛腰が強くでき、耐久性が良好であるという特徴を有する合成樹脂発泡体3が、補う事ができる。また、合成樹脂発泡体3の有する、洗浄性が低いという特徴を、洗浄性が良好であるという特徴を有する織布2が、補う事ができる。その為、被洗浄面に付着した汚れ等にたいして、織布2、及び合成樹脂発泡体3からなるブラシ用毛材1は、毛腰が強くできると共に、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
【0039】
また、ブラシ用毛材1は、合成樹脂発泡体3が、毛腰を所定の強さに設定できるという特徴を有している為、合成樹脂発泡体3の毛腰を、使用目的に応じて、所定の強さに設定する事により、織布2の毛腰の低さを補うと共に、織布2が最適な洗浄性を発揮できるように、ブラシ用毛材1の毛腰を設定する事ができる。
【0040】
さらにまた、ブラシ用毛材1は、織布2の材質を、使用目的に応じて、最適の洗浄性を有するように設定することができる為、合成樹脂発泡体3の洗浄性の低さを補うことができる。
【0041】
実施例1のブラシ用毛材1は、上記の如くの構成となっているが、ブラシ用毛材1に使用されてある材質については、上記の如くの、織布以外にも、不織布を使用する事もできる。不織布を使用した場合においては、ブラシ用毛材1は、軽量化、かつ低価格化が可能であるという不織布の有する特徴を有すると共に、耐久性が良好で、被洗浄面に傷を付けにくく、毛腰が強くできるという合成樹脂発泡体3の特徴を有する事ができる。その為、不織布を使用した場合においては、毛腰が強くできると共に、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有し、軽量、かつ低価格のブラシ用毛材1を製作することができる。
【0042】
また、織布2、及び合成樹脂発泡体3の形成状態についても、使用目的に応じて、例えば、複数枚の織布2、及び複数枚の合成樹脂発泡体3を、交互に複数の接合層4を有して重ね合わせて一体的に形成する等、ブラシ用毛材1の片面に織布2が形成されてあると共に、他の片面に合成樹脂発泡体3が形成されてある状態であるならば、適時、設定する事ができる。
【0043】
また、ブラシ用毛材1を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態についても、前記の如く、洗浄ブラシ10を、チャンネルブラシ7を製作後、台座9の外周の周りに捩りを加えて螺旋状に巻き付けると共に、止め金具8に形成されてある爪95にて固定して製作する方法以外にも、使用目的に応じて、例えば、チャンネルブラシ7を製作する事無く、台座にたいして、所定形状のブラシ用毛材1を、複数、組付けて製作する方法を採用する等、適時、製作する方法を設定できる。
【0044】
次に、実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。他の実施の形態のブラシ用毛材11は、図7の如く、概長板形状の織布12、合成樹脂発泡体13、及び接合層14より形成されてあり、織布12、及び合成樹脂発泡体13が、接合層14を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある一体形成部16、及び織布12のみが一体形成部16から延設された織布部15より形成されてある。また、一体形成部16の織布12は、合成樹脂発泡体13にたいして、接合層14を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある為、織布部15の織布12に比べて、毛腰が強く設定されてある。
【0045】
実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材11は、上記の如くの構成となっているのでブラシ用毛材11は、被洗浄面にたいして、織布12、及び合成樹脂発泡体13が、接合層14を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてある一体形成部16、及び織布12のみが一体形成部16から延設された織布部15を、任意に、あるいは、連続的かつ同時に接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材11は、被洗浄面にたいして、織布部15の織布12に比べて毛腰が強く設定されてある一体形成部16の織布12、織布部15の織布12、及び一体形成部16の合成樹脂発泡体13を、任意に、あるいは連続的、かつ同時に接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材11は、被洗浄面に、さまざまな強さで、汚れ等が付着している場合であっても、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。
【0046】
また、実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。他の実施の形態のブラシ用毛材21は、図8の如く、概円板形状の織布22、合成樹脂発泡体23、及び接合層24より形成されてあり、織布22、及び合成樹脂発泡体23が、接合層24を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある一体形成部26、及び織布22のみが一体形成部26から延設された織布部25より形成されてある。また、一体形成部26の中央部には、貫通穴27が形成されてある。また、一体形成部26の織布22は、合成樹脂発泡体23にたいして、接合層24を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある為、織布部25の織布22に比べて、毛腰が強く設定されてある。
【0047】
次に、ブラシ用毛材21を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を説明する。洗浄ブラシ20は、図9の如く、ブラシ用毛材21、止め金具18、及び台座19より構成されてある。台座19は、略円筒形状からなり、台座19の外周にたいして、ブラシ用毛材21に形成されてある貫通孔27を貫通させる事により、複数のブラシ用毛材21が、重ねあわされて形成されてある。
【0048】
実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材21は、上記の如くの構成となっているので自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した場合においては、複数のブラシ用毛材21を、所定の回転数にて、同時に、回転させて使用する事ができる。その為、自動車、バス、電車等の外壁面の被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、ブラシ用毛材21は、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。また、洗浄ブラシ20は、ブラシ用毛材21に形成されてある一体形成部26が、台座19の外周に重ねあわされて形成されてある為、洗浄ブラシ20にたいして、外部から衝撃が加わった場合であっても、円筒形状に形成された複数の合成樹脂発泡体23が、外部からの衝撃を吸収し、台座19及びブラシ用毛材21の破損等を防止する事ができ、洗浄ブラシ20は、より高い耐久性を有する事ができる。
【0049】
また、実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。他の実施の形態のブラシ用毛材31は、図10の如く、概円板形状の織布32、合成樹脂発泡体33、及び接合層34より形成されてあり、織布32、及び合成樹脂発泡体33が、接合層34を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある−体形成部36、及び織布32のみが一体形成部36から延設された織布部35より形成されてある。また、一体形成部36の外方には、複数の延設部38が形成されてある。また、一体形成部36の中央部には、貫通穴37が形成されてある。また、一体形成部36の織布32は、合成樹脂発泡体33にたいして、接合層34を有して重ね合わされる事により一体的に形成されてある為、織布部35の織布32に比べて、毛腰が強く設定されてある。さらにまた、延設部38は、図11の如く、外方に向かって、厚みが徐変して薄くなるよう形成されてある。その為、延設部38は、外方に向かって、毛腰が徐変して弱くなるよう形成されてある。
【0050】
実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材31は、上記の如くの構成となっているのでブラシ用毛材31は、被洗浄面にたいして、織布部35の織布32に比べて毛腰が強く設定されてある一体形成部36の織布32、織布部35の織布32、及び一体形成部36の合成樹脂発泡体33を、任意に、あるいは連続的、かつ同時に接触させる事ができると共に、外方に向かって、毛腰が徐変して弱くなるよう形成されてある延設部38を、接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材31は、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した場合においては、回転させて使用する為、外方に向かって、毛腰を徐変して弱くなるように使用する事ができる。その為、自動車、バス、電車等の外壁面の被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、ブラシ用毛材31は、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、高い耐久性を有することができる。また、被洗浄面にたいする接触探さを設定する事により、最適の毛腰の強さを設定できる。
【0051】
さらにまた、実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。他の実施の形態のブラシ用毛材61は、図12の如く、概長板形状の2枚の織布62、合成樹脂発泡体63、及び2箇所の接合層64より形成されてあり、2枚の織布62が、合成樹脂発泡体63の両側に形成された接合層64を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。その為、ブラシ用毛材61の両面に形成された織布62は、織布62のみの場合に比べて、毛腰が強く設定されてある。
【0052】
実施例1の他の実施の形態のブラシ用毛材61は、上記の如くの構成となっているので被洗浄面にたいして、両面に形成された毛腰が強く設定されてある織布62を、接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材61は、織布62のみを使用した場合に比べて、より高い洗浄性を発揮できると共に、より高い耐久性を有することができる。また、ブラシ用毛材61は、2枚の織布62が、合成樹脂発泡体63の両側に形成された接合層64を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある為、前記実施例1の実施の形態のブラシ用毛材1の如く、片面のみに織布2が形成されてある場合に比べて、より高い洗浄性を発揮できると共に、より高い耐久性を有することができる。
【実施例2】
【0053】
図13、及び図14にて実施例2を示す。図13は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図13において、41はブラシ用毛材、42は織布、43は合成樹脂発泡体、44は接合層である。図14は、図13をA方向から見た拡大図である。図14において、45、46、47は幅である。
【0054】
ブラシ用毛材41は、図13の如く、概長板形状の織布42、合成樹脂発泡体43、及び接合層44より形成されてあり、織布42、及び合成樹脂発泡体43が、接合層44を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。接合層44は、図14の如く、織布42にたいして、合成樹脂発泡体43が、所定の幅45だけ、溶着して形成されてある。
【0055】
次に、図14を使用して、ブラシ用毛材41の製造方法を説明する。まず、所定の融点を有する幅46に形成されてある概長板形状の織布42、及び織布42に比べてより低い融点を有する幅47の合成樹脂発泡体43を使用して重ね合わせる。その後、重ね合わせた織布42、及び合成樹脂発泡体43にたいして、一体的に加熱しつつ、圧着させる。この時、合成樹脂発泡体43は、織布42に比べてより低い融点を有する為、織布42よりも低い温度にて、溶融する。その為、幅46に形成されてある織布42の、所定の幅45にたいして、幅47に形成されてある合成樹脂発泡体43が、溶融して、所定の幅45だけ重ね合わされる。その後、重ね合わせた後、一体的に加熱しつつ、圧着させた織布42、及び合成樹脂発泡体43を、所定温度に冷却する。その結果、織布42にたいして合成樹脂発泡体43が溶融して溶着された、所定の幅45の接合層44を有するブラシ用毛材41が形成される。
【0056】
実施例2の実施の形態のブラシ用毛材41は、上記の如くの構成となっているので、接合層44は、織布42、及び溶融された合成樹脂発泡体43が、溶着して形成されてある。その為、ブラシ用毛材41は、接着剤を使用する必要が無く、製造が、迅速、かつ安価にできる。また、ブラシ用毛材41は、接着剤を使用していない為、被洗浄面にたいして、硬化した接着剤が付着する事、あるいは傷等をつける事が無い。
【0057】
実施例2の実施の形態のブラシ用毛材41は、上記の如くの構成となっているが、接合層44の形成手段については、織布42、及び合成樹脂発泡体43を重ね合わせて一体的に形成させることが可能な材質であるならば、何ら限定されることは無く、溶着以外にも例えば、融着、圧着、接着等、使用目的に応じて、適時、設定できる。また、ブラシ用毛材41に使用する織布42、及び合成樹脂発泡体43の融点についても、使用目的に応じて、例えば、織布42に比べてより高い融点を有する合成樹脂発泡体43を使用する事により、合成樹脂発泡体43にたいして織布42が溶融して溶着された、所定の幅45の接合層44が形成されるように設定する等、適時、設定できる。さらにまた、ブラシ用毛材41に使用されてある材質についても、上記の如くの織布42以外に、不織布を使用する事もできる。
【実施例3】
【0058】
図15から図16にて実施例3を示す。図15は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図15において、51はブラシ用毛材、52は織布、53は合成樹脂発泡体、54は接合層である。図16は、図15の製造前の状態を前面側から見た斜視図である。図16において、55はホットメルト接着剤である。
【0059】
ブラシ用毛材51は、図15の如く、概長板形状の織布52、合成樹脂発泡体53、及び接合層54より形成されてあり、織布52、及び合成樹脂発泡体53が、接合層54を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。ブラシ用毛材51は、図16の如く、織布52、合成樹脂発泡体53、及びホットメルト接着剤55を使用して製造される。また、ホットメルト接着剤55は、フィルム状に形成されてある。
【0060】
次に、ブラシ用毛材51の製造方法を説明する。まず、ホットメルト接着剤55を、織布52、及び合成樹脂発泡体53の間に、挟み付けて、重ね合わせた後、一体的に加熱しつつ、圧着させる。この時、ホットメルト接着剤55は、織布52、及び合成樹脂発泡体53に比べてより低い融点を有する為、溶融する。その後、所定温度に冷却することにより、織布52、及び合成樹脂発泡体53にたいして、ホットメルト接着剤55が溶融されて溶着された、接合層54が形成される。
【0061】
実施例3の実施の形態のブラシ用毛材51は、上記の如くの構成となっているので、接合層54は、織布52、及び合成樹脂発泡体53にたいして、ホットメルト接着剤55が溶融して溶着されることにより、形成されてある。その為、ブラシ用毛材51は、ホットメルト接着剤の接着強度を設定することにより、使用目的に応じて、所定の弾性を有すると共に、最適の接着強度を有する接合層54を、形成することができる。その為、ブラシ用毛材51は、被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、極めて高い耐久性を有することができる。また、ホットメルト接着剤55は、フィルム状に形成されてある為、極めて簡易、かつ迅速に、接着剥れ等が発生することの無い、適切な接合層54を形成することが可能であり、ブラシ用毛材51は、極めて高い耐久性を有することができる。
【0062】
実施例3の実施の形態のブラシ用毛材51は、上記の如くの構成となっているが、使用する接着剤の選定については、ホットメルト接着剤以外にも、使用する目的に応じて、例えば、シアノアクリレート系接着剤、アクリルエマルジョン系接着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、嫌気性接着剤等、適時、選定する事ができる。
【実施例4】
【0063】
図17にて実施例4を示す。図17は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図17において、71はブラシ用毛材、72は織布、73は合成樹脂発泡体、74は接合層である。
【0064】
ブラシ用毛材71は、図17の如く、概長板形状の織布72、合成樹脂発泡体73、及び接合層74より形成されてあり、織布72、及び合成樹脂発泡体73が、接合層74を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。また、合成樹脂発泡体73は、独立気泡発泡体にて形成されてある。
【0065】
実施例4の実施の形態のブラシ用毛材71は、上記の如くの構成となっているので、ブラシ用毛材71の表面には、図17の如く、織布72、及び独立気泡発泡体の合成樹脂発泡体73が形成されてある。独立気泡発泡体の合成樹脂発泡体73は、連続気泡発泡体の合成樹脂発泡体を採用した場合に比べて、ほとんど水分等を含水することが無い為、ブラシ用毛材71は、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した場合には、ブラシ用毛材71の重量変化が極めて少なく、寒冷地、あるいは冬季等の使用時における凍結を、防止する事ができる。
【実施例5】
【0066】
図18、及び図19にて実施例5を示す。図18は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図18において、81はブラシ用毛材、82は不織布、83は合成樹脂発泡体、84は接合層である。図19は、他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図19において、91はブラシ用毛材、92は不織布、93は合成樹脂発泡体、94は接合層である。
【0067】
ブラシ用毛材81は、図18の如く、概長板形状の不織布82、合成樹脂発泡体83、及び接合層84より形成されてあり、不織布82、及び合成樹脂発泡体83が、接合層84を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。不織布82は、概波形形状に形成されてあり、接合層84が、不織布82の所定箇所に複数形成された概波形形状の下部、及び合成樹脂発泡体83の一部分が一体的に形成されるように、分散して形成されてある。
【0068】
実施例5の実施の形態のブラシ用毛材81は、上記の如くの構成となっているので、接合層84は、不織布82の所定箇所に複数形成された概波形形状の下部、及び合成樹脂発泡体83の一部分が一体的に形成されるように、分散して形成されてある。その為、ブラシ用毛材81は、被洗浄面にたいして、接合層84にて一体的に形成されてある不織布82、及び合成樹脂発泡体83を、接触させる事ができると共に、接合層84にて−体的に形成されてない不織布82、及び合成樹脂発泡体83を接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材81は、被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できると共に、極めて高い耐久性を有することができる。
【0069】
次に、実施例5の他の実施の形態のブラシ用毛材を説明する。他の実施の形態のブラシ用毛材91は、図19の如く、複数枚の概板形状の不織布92、合成樹脂発泡体93、及び接合層94より形成されてあり、不織布92、及び合成樹脂発泡体93が、接合層94を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。不織布92は、概板形状に形成されてあり、合成樹脂発泡体93の片面にたいして、概格子状に配列されてある。また、接合層94は、合成樹脂発泡体93の片面にたいして、不織布92が一体的に形成されるように、不織布92の下部に分散して形成されてある。
【0070】
実施例5の他の実施の形態のブラシ用毛材91は、上記の如くの構成となっているので不織布92が、合成樹脂発泡体93の片面にたいして、概格子状に配列されてある。その為、ブラシ用毛材91は、被洗浄面にたいして、概格子状に配列されてある不織布92、及び合成樹脂発泡体93を有する片面を接触させる事ができると共に、合成樹脂発泡体93のみの片面を接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材91は、被洗浄面に、さまざまな強さで汚れ等が付着している場合であっても、合成樹脂発泡体93の有する極めて高い耐久性を有することができると共に、概格子状に配列されてある不織布92が有する高い洗浄性を発揮できる。
【実施例6】
【0071】
図20にて実施例6を示す。図20は、本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。図20において、66はブラシ用毛材、67は織布、68は合成樹脂発泡体、69は接合層、70はスリットである。
【0072】
ブラシ用毛材66は、図20の如く、概平板形状の織布67、合成樹脂発泡体68、及び接合層69より形成されてあり、織布67、及び合成樹脂発泡体68が、接合層69を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてある。また、複数のスリット70が形成されてあるものである。
【0073】
実施例6の実施の形態のブラシ用毛材66は、上記の如くの構成となっているので、被洗浄面にたいして、織布67、及び合成樹脂発泡体68が、接合層69を有して重ね合わされることにより、一体的に形成されてあると共に、複数のスリット70にて細分化されてあるブラシ用毛材66を接触させる事ができる。その為、ブラシ用毛材66は、被洗浄面の隅部、あるいは奥部等に、さまざまな強さで汚れ等が、付着している場合であっても、複数のスリット70にて細分化されてあるブラシ用毛材66を、被洗浄面の隅部、あるいは奥部等に接触させる事ができる為、洗い残しが無く、高い洗浄性を発揮できる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明のブラシ用毛材は、被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為の、ブラシ用毛材に関するものであり、主に、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用するものであるが、例えば、自動車、電車、バス、航空機等の外壁面用あるいは内壁面用の洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、路面清掃用、あるいは路面洗浄用の洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、高層あるいは中低層ビルの外壁面あるいは内壁面の洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、例えば、極めて微細な塵埃、ごみ、微粉体等が付着した各種床面を清掃する為の清掃ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、特殊鋼板、フィルム等の表面洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、半導体ウェハー、液晶ディスプレイ等の洗浄あるいは洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、一般家庭用、あるいは業務用の洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、例えば、電気掃除機用床ノズルの回転ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したり、化粧ブラシに使用したり、一般家庭用、あるいは業務用の洗浄ブラシに用いるブラシ用毛材として使用したりする等、広く好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図2】 図1をA方向から見た拡大図である。
【図3】 図1のブラシ用毛材を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。
【図4】 図3に使用する台座を前面側から見た斜視図である。
【図5】 図3の洗浄ブラシの製造状態を前面側から見た斜視図である。
【図6】 図3に使用するチャンネルブラシの断面図である。
【図7】 他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図8】 他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図9】 図8のブラシ用毛材を、自動車、バス、電車等の外壁面洗浄用の洗車機に搭載する洗浄ブラシとして使用した形態を前面側から見た斜視図である。
【図10】 他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図11】 図10の側面図である。
【図12】 他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図13】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図14】 図13をA方向から見た拡大図である。
【図15】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図16】 図15の製造前の状態を前面側から見た斜視図である。
【図17】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図18】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図19】 他の実施の形態のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【図20】 本発明のブラシ用毛材を前面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0076】
1、11、21、31、41、51、61、66、71、81、91 ブラシ用毛材
2、12、22、32、42、52、62、67、72 織布
3、13、23、33、43、53、63、68、73、83、93 合成樹脂発泡体
4、14、24、34、44、54、64、69、74、84、94 接合層
5 芯線 6 帯状体 7 チャンネルブラシ 8、18 止め金具 9、19 台座
10、20 洗浄ブラシ 15、25、35 織布部 16、26、36 一体形成部
27、37 貫通穴 28 溝部 38 延設部 45、46、47 幅
55 ホットメルト接着剤 70 スリット 82、92 不織布 90 基台
95 爪 96 ネジ 97 縦ロール 98 横ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被洗浄面に付着した汚れ等を洗浄する為のブラシ用毛材において、前記ブラシ用毛材は所定形状の織布あるいは不織布からなる布、及び所定形状の合成樹脂発泡体が接合層を有して重ね合わされることにより一体的に形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項2】
請求項1記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記接合層は前記織布、前記不織布、前記合成樹脂発泡体のいずれかの材質が溶着、融着、圧着、あるいは接着されて形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項3】
請求項1記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記接合層は溶着、融着、圧着、あるいは接着により形成されてあり、接着剤が使用されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項4】
請求項1から3記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記合成樹脂発泡体は独立気泡発泡体にて形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項5】
請求項1から4記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記接合層は複数の所定箇所にたいして分散して形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。
【請求項6】
請求項1から5記載の構成よりなるブラシ用毛材において、前記織布、前記不織布、前記合成樹脂発泡体は概平板形状にて形成されてあると共に、複数のスリットが形成されてあることを特徴とするブラシ用毛材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−6886(P2006−6886A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−219403(P2004−219403)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】