ブラジャーカップ用アンダーワイヤ及びその製造方法
【課題】長さ全体にわたり所望の変化する支持レベルを提供する金属製アンダーワイヤを備えたブラジャーを提供する。
【解決手段】ブラジャーカップ用アンダーワイヤ及びアンダーワイヤ及びアンダーワイヤ付きカップを製造する方法。アンダーワイヤ(11)は、その長さに沿って所望の「締まり具合」又は「堅固さ」を提供し、それにより、その長さに沿って所望の支持具合を提供することができるプラスチック製ストリップを有する。プラスチック製ストリップは、ポリマー(12)の少なくとも1つの層及び第2の材料(13)の少なくとも1つの層を有し、少なくとも1つのポリマー層及び少なくとも1つの第2材料層は、サンドイッチの形態をしている。好ましくは、プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも2つの層と第2の材料の少なくとも1つの層からなり、層を互いに固定する接着剤が間に塗布されている。
【解決手段】ブラジャーカップ用アンダーワイヤ及びアンダーワイヤ及びアンダーワイヤ付きカップを製造する方法。アンダーワイヤ(11)は、その長さに沿って所望の「締まり具合」又は「堅固さ」を提供し、それにより、その長さに沿って所望の支持具合を提供することができるプラスチック製ストリップを有する。プラスチック製ストリップは、ポリマー(12)の少なくとも1つの層及び第2の材料(13)の少なくとも1つの層を有し、少なくとも1つのポリマー層及び少なくとも1つの第2材料層は、サンドイッチの形態をしている。好ましくは、プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも2つの層と第2の材料の少なくとも1つの層からなり、層を互いに固定する接着剤が間に塗布されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラジャーに関する。本発明は、特に、特別に形成されたアンダーワイヤ及び/又は他の支持特徴部を有するブラジャー及び特別に形成されたアンダーワイヤを用いたかかるブラジャー用のカップを製造する方法に関するが、これらには限定されない。
【背景技術】
【0002】
公知のブラジャーは、各カップの底部に縫い込まれた堅い又は腰のある金属製アンダーワイヤを有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかるアンダーワイヤは、適当な支持レベルを提供することができるが、所与の使用時間後においては不快であり、見苦しく且つブラジャーから突き出る場合がある。かかる金属製アンダーワイヤは又、これらの長さに全体にわたって一定断面及び一定堅さのものであり、従って、これらの長さ全体にわたって変化する所望の支持レベルを提供するものではない。
【0004】
本発明の目的は、上述の欠点を解決し又は実質的に軽減すると共に/或いはより一般的に、改良型のブラジャーカップ用アンダーワイヤ及び/又は他の支持特徴部付きのブラジャー及びこのための製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書において、プラスチック製ストリップを有するブラジャーカップ用アンダーワイヤが開示される。かかるアンダーワイヤは、その長さに沿って所望の「締まり具合」又は「堅固さ」を提供し、それによりその長さに沿って所望の支持具合を提供することができる。
【0006】
好ましくは、プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも1つの層を有する。
【0007】
プラスチック製ストリップは、第2の材料の少なくとも1つの層を更に有するのが良く、少なくとも1つのポリマー層及び少なくとも1つの第2材料層は、サンドイッチの形態をしている。
【0008】
好ましくは、プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも2つの層を有し、第2の材料の少なくとも1つの層は、ポリマーの少なくとも2つの層相互間にサンドイッチされた状態で形成される。
【0009】
好ましくは、第2の材料は、ポリマー、ファブリック及びフォームを含む群から選択される。
【0010】
プラスチック製ストリップは、その長さに沿って一様な横方向寸法を有するようポリマー及び第2の材料の一定数の層を有することが好ましい。
【0011】
変形例として、プラスチック製ストリップは、その長さに沿って変化する横方向寸法を有するようその長さに沿ってポリマー及び第2の材料のうちの少なくとも一方の変化する数の層を有しても良い。
【0012】
好ましくは、寸法は、プラスチック製ストリップの一端のところの最小値からプラスチック製ストリップの他端のところの最大値まで漸変する。
【0013】
好ましくは、ポリマーは、エチレンビニルアセテートである。
【0014】
好ましくは、ポリマーは、樹脂である。
【0015】
好ましくは、プラスチック製ストリップは、サンドイッチの形態に互いにくっつけられたポリマー層と第2材料層で形成される。
【0016】
好ましくは、アンダーワイヤは、最初に、プラスチック製ストリップから所望の形状を切断することにより形成される。
【0017】
本明細書において、縁部領域中に配置された上述のアンダーワイヤを有するブラジャーカップが更に開示される。
【0018】
好ましくは、アンダーワイヤは、カップの構成材料の層相互間に配置され、更に、アンダーワイヤは、カップの形成時に定位置に成形される。
【0019】
本明細書において、1対の上述したブラジャーカップを有するブラジャーが更に開示される。
【0020】
さらに、本明細書において、プラスチック製ストリップ支持特徴部を備えたブラジャー部分を製造する方法であって、
(a)ポリマーの少なくとも1つの層を用意するステップを有し、
(b)ポリマー層の頂部に第2の材料の少なくとも1つの層を設けるステップを有し、
(c)ポリマーの少なくとも1つの層と第2の材料の少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところに層を互いにくっつけて層状プラスチック製ストリップを形成する接着剤を塗布するステップを有し、
(d)層状プラスチック製ストリップからプラスチック製ストリップ支持特徴部を切断するステップを有し、層状プラスチック製ストリップから切断されたプラスチック製ストリップ支持特徴部の寸法形状は、以下のステップ(h)に記載されているように熱を加えた後においてはブラジャーのプラスチック製ストリップ支持特徴部に所望の寸法形状に一致し、
(e)ブラジャー部分を形成するトラフを有するモールドを用意するステップを有し、
(f)ブラジャー部分を構成するブラジャー部分材料をモールド内に布設してブラジャー部分材料のうちの何割かがトラフ中に延びるようにするステップを有し、
(g)層状プラスチック製ストリップから切断されたプラスチック製ストリップ支持特徴部をトラフ中に延びているブラジャー部分材料上に位置決めするステップを有し、
(h)ポリマーの層を軟化するのに十分な熱をモールドに加えてポリマー層がトラフの形状により定められる所望の形状に固まるようにするステップを有することを特徴とする方法が開示される。
【0021】
好ましくは、第2の材料は、フォーム、ファブリック及びポリマーを含む群から選択されるのが良い。
【0022】
好ましくは、ブラジャー部分は、カップであり、プラスチック製ストリップ支持特徴部は、アンダーワイヤであり、プラスチック材料は、アンダーワイヤの一端から他端まで変化する又は一様な幅及び/又は深さを有するアンダーワイヤを形成するようトラフ内で固まる。
【0023】
選択的に、上述の方法は、ポリマーの追加の層並びにこれらポリマー層相互間にサンドイッチされた第2の材料の追加の層を用意するステップを更に有するのが良い。
【0024】
さらに、ブラジャーカップを構成する材料の別の層を布設して、熱を加えるステップの実施前にトラフ中のプラスチック材料を覆うのが良い。
【0025】
次に、添付の図面を参照して本発明の好ましい形態を例示として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ブラジャーの概略斜視図である。
【図2】アンダーワイヤの概略立面図である。
【図3】図2のアンダーワイヤの厚手の端部分の概略断面端面図である。
【図4】図2のアンダーワイヤの薄手の端部分の概略断面端面図である。
【図5】先行技術のアンダーワイヤの概略断面立面図である。
【図6】図5の先行技術のアンダーワイヤの概略立面図である。
【図7】図2のアンダーワイヤの概略断面立面図である。
【図8】図7のアンダーワイヤの概略立面図である。
【図9A】本発明の一実施形態に従ってプラスチック製ストリップを構成する非一様材料の断面図である。
【図9B】本発明の別の実施形態に従ってプラスチック製ストリップを構成する一様な材料の断面図である。
【図10】長さに沿って変化する深さのアンダーワイヤを備えたブラジャーカップを形成するために用いられるモールドの概略斜視図である。
【図11】長さに沿って変化する幅のアンダーワイヤを備えたブラジャーカップを形成するために用いられるモールドの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付の図面の図1には、1対の乳房カップ、1対のショルダーストラップ、前側バンド、1対のアンダーワイヤ11及び前側バンドの延長部である後側ストラップを有するブラジャー10が概略的に示されている。後側ストラップは、面ファスナ40によって互いに連結されている。ブラジャーは、1対の持ち上げ(アップリフト)パネル14’及びカップ相互間の補強中央胸骨領域17を更に有する。
【0028】
アンダーワイヤ11が図2〜図4に示されている。アンダーワイヤ11は、プラスチック製ストリップを有する。プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも1つの層を単独で又はフォーム及び/又はファブリックの少なくとも1つの層と一緒に有する。フォーム又はファブリックを使用するかどうかは、用途に応じた選択上の問題である。選択的に、プラスチック製ストリップは、アンダーワイヤの一端のAのところに示された最大値からアンダーワイヤの他端のところのBで示された最小値まで厚さが変化するのが良い。上述したように、変形例として、アンダーワイヤは、その長さに沿って変化する幅のものであっても良い。
【0029】
この実施形態では、ポリマー12の少なくとも1つの層は、図7及び図8に示されているようにフォーム14の層相互間に配置されている。
【0030】
アンダーワイヤの厚さ(又は幅)の変化度は、所望の支持具合に応じた選択事項である。この図では、アンダーワイヤの厚さは、AとBとの間で次第に変化している。アンダーワイヤ11は、図3及び図4に示されているようにフォーム13により包囲されている。フォーム13及びアンダーワイヤ11は、代表的には、製造プロセス中、ブラジャーカップの底縁部領域中に成形される。変形例として、アンダーワイヤ11をブラジャーカップに対して定位置に位置決めすると共に保持し、次に、アンダーワイヤ11をブラジャーカップそれ自体中に積層しても良い。
【0031】
アンダーワイヤ11の一端部(代表的には、着用者の肩の最も近くに位置する端部)は、最も厚く、これに対し、アンダーワイヤ11の他端部(代表的には、着用者の胸骨の最も近くに位置する端部)は、最も薄い。これにより、アンダーワイヤ11のその長さに沿う堅さの漸減が得られる。アンダーワイヤ11の長さに沿う支持具合及び快適さを微調整するため、互いに異なる材料及び材料厚さを採用するのがよい。実際、互いに異なる女性の解剖学的構造に合うようにするためには、種々のカップサイズについて種々の形態が必要な場合がある。
【0032】
図5及び図6は、比較のために含まれており、図5及び図6は、典型的な先行技術のアンダーワイヤ構造を示している。先行技術では、アンダーワイヤは、金属製ワイヤループ11Aによって包囲された中央の金属製ワイヤ11Bを有する。これら2つの部分は、フォーム13中に包み込まれている。フォーム13は、堅い金属製コアからの或る程度の保護度を提供するが、ワイヤの堅固さの結果として、不快感が生じる。
【0033】
他方、図7及び図8は、本発明に従って作られたアンダーワイヤ11を示しており、この場合、アンダーワイヤ11も又、フォーム13によって包囲されている。図8に示されているように、アンダーワイヤ11の厚さ又は深さは、一端から他端まで次第に減少している。この場合、寸法Aは、Bよりも大きい。
【0034】
図7は、フォーム14の層相互間にポリマー12の層を備えたプラスチック製ストリップを有するアンダーワイヤ11を示しており、このプラスチック製ストリップは、アンダーワイヤ11の一端のAのところに示された最大値からアンダーワイヤ11の他端のところのBで示された最小値まで厚さが変化している。
【0035】
アンダーワイヤ11は、代表的には、ブラジャーのカップと前側バンドとの間の移行位置に形成されると共に配置される。アンダーワイヤ11は、その平べったい側部が着用者の体に向いた状態で差し向けられ、アンダーワイヤ11の凸状側部が体から遠ざかって外方に向くようになっている。ブラジャーカップは、フォームプラスチック材料の積層品として形成される場合があり、積層品の層の間に、アンダーワイヤ11が配置される。
【0036】
別の実施形態では、アンダーワイヤ11は、その長さ全体にわたり一定一様な厚さのものであっても良い。アンダーワイヤの厚さは、ポリマーの層の数及び用いられるフォーム及び/又はファブリックの層の数で決まる。
【0037】
図9Aは、本発明の一側面によるプラスチック材料20を示しており、アンダーワイヤ11をかかるプラスチック材料から切り抜くことができ又は違ったやり方でこれから製造することができる。プラスチック材料20は、ポリマー12の1つ又は2つ以上の層及びポリマー12とのサンドイッチの形態に配置された第2の材料14の1つ又は2つ以上の層を有するよう作られている。ポリマー12の層の数及び第2の材料14の層の数は、所望のアンダーワイヤ11の最終形状及び最終厚さに応じてプラスチック材料20の長さに沿って様々であって良い。先行技術の形態に記載した仕方と同様な仕方で、ポリマー12及び第2の材料14の厚さ(及び/又は幅)も又、様々であって良い。図9Aの実施形態は、ポリマー12及び第2の材料14の追加の層を有することによって材料20の一端部が他端部よりも厚い状態を示している。所望の形状及び所望の厚さのアンダーワイヤ11を図示の材料20から切断することができる。注目されるように、材料20から切断された所望の形状は、アンダーワイヤに関する最終/所望の寸法形状に個別に対応することができる。というのは、その最終形状は、ブラジャーカップの残部とのアンダーワイヤの成形プロセス中、幾分変化する場合があるからであり、かかる成形プロセスについては、図10及び図11と関連して説明する。
【0038】
図9Bは、本発明のアンダーワイヤ11を本発明の別の実施形態に従って構成するプラスチック材料20を示している。この実施形態では、材料20も又、サンドイッチの形態をしたポリマー12の層及び第2の材料14の層を有している。しかしながら、図9Aに示されている構成とは異なり、図9Bに示されたポリマー12の層の数及び第2の材料14の層の数は、プラスチック材料20の長さに沿って一定であり、その結果、プラスチック材料20の一様な厚さが得られている。所望形状及び所望厚さのアンダーワイヤ11を図示の材料から切断することができる。
【0039】
選択的に、ポリマーの各層と第2の材料の少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところにこれら層が互いにくっつくようにする接着剤を用いるのが良く、その結果、これら材料は、次の処理中、これらの相対位置を維持するようになる。
選択的に、プラスチック製ストリップは、第2の材料14の層が設けられない状態で、ポリマー12の1つ又は2つ以上の層だけを有しても良い。第2の材料14は、ポリマー、ファブリック及びフォームから成る群から選択されるのが良い。
実際、所望の支持の大きさに応じて、ポリマーの層だけを有するかファブリック及び/又はフォームの層と一緒にポリマーの層の組み合わせを有するかのいずれかのプラスチック材料を提供することは、選択上の問題である。
【0040】
図10は、ブラジャーカップ及びアンダーワイヤ11を成形するモールド15を示している。このモールドは、アンダーワイヤ11の全体形状を定めるトラフ16を有している。トラフ16は、Aのところが深く、Bのところが浅い。ファブリック及び/又はフォーム材料の所望の層をモールド15上に布設し又は被着させ、これら層が、トラフ中に延びるようにする。次に、図9A又は図9Bのプラスチック材料20で作られた所望形状及び所望厚さのプラスチック製ストリップをトラフ16中に延びているファブリック及び/又はフォーム材料上に配置する。トラフ16の深い端部は、浅い端部よりも多量のプラスチック材料20を受け入れる。フォーム及び/又はファブリック材料の他の層をプラスチック材料20に押し付けてこれを包み込む成形プロセス中か成形プロセス後かのいずれかにおいて、プラスチック材料20を溶融/軟化させるのに十分な熱及び圧力を加えてプラスチック材料20が長さに沿って変化する深さの連続ストリップの状態に溶融し、ファブリック及び/又はフォーム材料と一緒に材料片全体を形成するようにする。
【0041】
図11は、ブラジャーカップ及びアンダーワイヤを成形する別のモールド15を示している。モールドは、アンダーワイヤ11の全体形状を定めるトラフ16を有する。一様深さのトラフ16は、Aのところが広幅であり、Bのところが細幅である。ファブリック及び/又はフォーム材料の所望の層をモールド15上に布設し又は被着させ、これら層が、トラフ中に延びるようにする。次に、図9A又は図9Bのプラスチック材料20で作られた所望形状のプラスチック製ストリップをトラフ16中に延びているファブリック及び/又はフォーム材料上に配置する。トラフ16の広幅端部は、細幅端部よりも多量のプラスチック材料20を受け入れる。フォーム及び/又はファブリック材料の他の層をプラスチック材料20に押し付けてこれを包み込む成形プロセス中か成形プロセス後かのいずれかにおいて、プラスチック材料20を溶融/軟化させるのに十分な熱及び圧力を加えてプラスチック材料20が長さに沿って変化する深さの連続ストリップの状態に溶融し、ファブリック及び/又はフォーム材料と一緒に材料片全体を形成することができるようにする。
【0042】
図1に示されている特徴部40,14’,17は、事実上、アンダーワイヤを製造する上述の方法と同一の方法によって形成された補強及び支持パネルを有するのが良いブラジャーの他の部分の例である。これらは、代表的には、余分の強度を必要とすると共に追加の支持作用を提供するブラジャーの領域である。例えば、典型的な面ファスナ40の後ろに補強パッドを組み込むことが望ましい場合がある。これにより、ユーザは、フック形ファスナをループ形ファスナに確実に固定することができる。ブラジャーカップ相互間の胸骨領域17のところでは、余分の補強が望ましい場合がある。さらに、特別な持ち上げパネル14が各カップの外縁部領域に設けられてもよい。これら特徴部の各々は、上述した仕方と同様な仕方で熱で合体されるべき粒状プラスチック材料を受け入れるキャビティを有するモールドによって提供することができる。実際、持ち上げパネル14’及び胸骨補強領域17は、アンダーワイヤの延長部としてアンダーワイヤと一体に形成されても良い。
【0043】
当業者には明らかな改造例及び変形例が本発明の範囲を超えるものではないということは理解されるべきである。例えば、プラスチック製ストリップ又はアンダーワイヤを製造する方法においてポリマー/フォーム/ファブリック材料の連続一定長さのストリップを用いるのではなく、ポリマー/フォーム材料の連続する変化した長さのストリップを段階的に互いに上下に布設して材料の厚さがプラスチック製ストリップに沿って変化するようにしても良い。次に、熱及び圧力を加えてこれら層を互いに合体させて層相互間の段部を除去するのが良い。さらに、異なる厚さのポリマーを一緒に又は別々に用いてプラスチック製ストリップを形成しても良い。さらに又、2つ又は3つ以上のポリマー層を用いてプラスチック製ストリップを形成しても良く、この場合、ポリマー層のうちの少なくとも2つは、樹脂、PVC(ポリ塩化ビニル)又はEVA(エチレンビニルアセテート)から成る群から選択された別のポリマーで構成される。したがって、本発明は、説明した実施形態には限定されず、上述の用語により示唆される範囲全体並びにその均等範囲を有するものである。
【符号の説明】
【0044】
10 ブラジャー
11 アンダーワイヤ
12 ポリマー
13 フォーム
14’ 持ち上げパネル
40 面ファスナ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラジャーに関する。本発明は、特に、特別に形成されたアンダーワイヤ及び/又は他の支持特徴部を有するブラジャー及び特別に形成されたアンダーワイヤを用いたかかるブラジャー用のカップを製造する方法に関するが、これらには限定されない。
【背景技術】
【0002】
公知のブラジャーは、各カップの底部に縫い込まれた堅い又は腰のある金属製アンダーワイヤを有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかるアンダーワイヤは、適当な支持レベルを提供することができるが、所与の使用時間後においては不快であり、見苦しく且つブラジャーから突き出る場合がある。かかる金属製アンダーワイヤは又、これらの長さに全体にわたって一定断面及び一定堅さのものであり、従って、これらの長さ全体にわたって変化する所望の支持レベルを提供するものではない。
【0004】
本発明の目的は、上述の欠点を解決し又は実質的に軽減すると共に/或いはより一般的に、改良型のブラジャーカップ用アンダーワイヤ及び/又は他の支持特徴部付きのブラジャー及びこのための製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書において、プラスチック製ストリップを有するブラジャーカップ用アンダーワイヤが開示される。かかるアンダーワイヤは、その長さに沿って所望の「締まり具合」又は「堅固さ」を提供し、それによりその長さに沿って所望の支持具合を提供することができる。
【0006】
好ましくは、プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも1つの層を有する。
【0007】
プラスチック製ストリップは、第2の材料の少なくとも1つの層を更に有するのが良く、少なくとも1つのポリマー層及び少なくとも1つの第2材料層は、サンドイッチの形態をしている。
【0008】
好ましくは、プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも2つの層を有し、第2の材料の少なくとも1つの層は、ポリマーの少なくとも2つの層相互間にサンドイッチされた状態で形成される。
【0009】
好ましくは、第2の材料は、ポリマー、ファブリック及びフォームを含む群から選択される。
【0010】
プラスチック製ストリップは、その長さに沿って一様な横方向寸法を有するようポリマー及び第2の材料の一定数の層を有することが好ましい。
【0011】
変形例として、プラスチック製ストリップは、その長さに沿って変化する横方向寸法を有するようその長さに沿ってポリマー及び第2の材料のうちの少なくとも一方の変化する数の層を有しても良い。
【0012】
好ましくは、寸法は、プラスチック製ストリップの一端のところの最小値からプラスチック製ストリップの他端のところの最大値まで漸変する。
【0013】
好ましくは、ポリマーは、エチレンビニルアセテートである。
【0014】
好ましくは、ポリマーは、樹脂である。
【0015】
好ましくは、プラスチック製ストリップは、サンドイッチの形態に互いにくっつけられたポリマー層と第2材料層で形成される。
【0016】
好ましくは、アンダーワイヤは、最初に、プラスチック製ストリップから所望の形状を切断することにより形成される。
【0017】
本明細書において、縁部領域中に配置された上述のアンダーワイヤを有するブラジャーカップが更に開示される。
【0018】
好ましくは、アンダーワイヤは、カップの構成材料の層相互間に配置され、更に、アンダーワイヤは、カップの形成時に定位置に成形される。
【0019】
本明細書において、1対の上述したブラジャーカップを有するブラジャーが更に開示される。
【0020】
さらに、本明細書において、プラスチック製ストリップ支持特徴部を備えたブラジャー部分を製造する方法であって、
(a)ポリマーの少なくとも1つの層を用意するステップを有し、
(b)ポリマー層の頂部に第2の材料の少なくとも1つの層を設けるステップを有し、
(c)ポリマーの少なくとも1つの層と第2の材料の少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところに層を互いにくっつけて層状プラスチック製ストリップを形成する接着剤を塗布するステップを有し、
(d)層状プラスチック製ストリップからプラスチック製ストリップ支持特徴部を切断するステップを有し、層状プラスチック製ストリップから切断されたプラスチック製ストリップ支持特徴部の寸法形状は、以下のステップ(h)に記載されているように熱を加えた後においてはブラジャーのプラスチック製ストリップ支持特徴部に所望の寸法形状に一致し、
(e)ブラジャー部分を形成するトラフを有するモールドを用意するステップを有し、
(f)ブラジャー部分を構成するブラジャー部分材料をモールド内に布設してブラジャー部分材料のうちの何割かがトラフ中に延びるようにするステップを有し、
(g)層状プラスチック製ストリップから切断されたプラスチック製ストリップ支持特徴部をトラフ中に延びているブラジャー部分材料上に位置決めするステップを有し、
(h)ポリマーの層を軟化するのに十分な熱をモールドに加えてポリマー層がトラフの形状により定められる所望の形状に固まるようにするステップを有することを特徴とする方法が開示される。
【0021】
好ましくは、第2の材料は、フォーム、ファブリック及びポリマーを含む群から選択されるのが良い。
【0022】
好ましくは、ブラジャー部分は、カップであり、プラスチック製ストリップ支持特徴部は、アンダーワイヤであり、プラスチック材料は、アンダーワイヤの一端から他端まで変化する又は一様な幅及び/又は深さを有するアンダーワイヤを形成するようトラフ内で固まる。
【0023】
選択的に、上述の方法は、ポリマーの追加の層並びにこれらポリマー層相互間にサンドイッチされた第2の材料の追加の層を用意するステップを更に有するのが良い。
【0024】
さらに、ブラジャーカップを構成する材料の別の層を布設して、熱を加えるステップの実施前にトラフ中のプラスチック材料を覆うのが良い。
【0025】
次に、添付の図面を参照して本発明の好ましい形態を例示として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ブラジャーの概略斜視図である。
【図2】アンダーワイヤの概略立面図である。
【図3】図2のアンダーワイヤの厚手の端部分の概略断面端面図である。
【図4】図2のアンダーワイヤの薄手の端部分の概略断面端面図である。
【図5】先行技術のアンダーワイヤの概略断面立面図である。
【図6】図5の先行技術のアンダーワイヤの概略立面図である。
【図7】図2のアンダーワイヤの概略断面立面図である。
【図8】図7のアンダーワイヤの概略立面図である。
【図9A】本発明の一実施形態に従ってプラスチック製ストリップを構成する非一様材料の断面図である。
【図9B】本発明の別の実施形態に従ってプラスチック製ストリップを構成する一様な材料の断面図である。
【図10】長さに沿って変化する深さのアンダーワイヤを備えたブラジャーカップを形成するために用いられるモールドの概略斜視図である。
【図11】長さに沿って変化する幅のアンダーワイヤを備えたブラジャーカップを形成するために用いられるモールドの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
添付の図面の図1には、1対の乳房カップ、1対のショルダーストラップ、前側バンド、1対のアンダーワイヤ11及び前側バンドの延長部である後側ストラップを有するブラジャー10が概略的に示されている。後側ストラップは、面ファスナ40によって互いに連結されている。ブラジャーは、1対の持ち上げ(アップリフト)パネル14’及びカップ相互間の補強中央胸骨領域17を更に有する。
【0028】
アンダーワイヤ11が図2〜図4に示されている。アンダーワイヤ11は、プラスチック製ストリップを有する。プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも1つの層を単独で又はフォーム及び/又はファブリックの少なくとも1つの層と一緒に有する。フォーム又はファブリックを使用するかどうかは、用途に応じた選択上の問題である。選択的に、プラスチック製ストリップは、アンダーワイヤの一端のAのところに示された最大値からアンダーワイヤの他端のところのBで示された最小値まで厚さが変化するのが良い。上述したように、変形例として、アンダーワイヤは、その長さに沿って変化する幅のものであっても良い。
【0029】
この実施形態では、ポリマー12の少なくとも1つの層は、図7及び図8に示されているようにフォーム14の層相互間に配置されている。
【0030】
アンダーワイヤの厚さ(又は幅)の変化度は、所望の支持具合に応じた選択事項である。この図では、アンダーワイヤの厚さは、AとBとの間で次第に変化している。アンダーワイヤ11は、図3及び図4に示されているようにフォーム13により包囲されている。フォーム13及びアンダーワイヤ11は、代表的には、製造プロセス中、ブラジャーカップの底縁部領域中に成形される。変形例として、アンダーワイヤ11をブラジャーカップに対して定位置に位置決めすると共に保持し、次に、アンダーワイヤ11をブラジャーカップそれ自体中に積層しても良い。
【0031】
アンダーワイヤ11の一端部(代表的には、着用者の肩の最も近くに位置する端部)は、最も厚く、これに対し、アンダーワイヤ11の他端部(代表的には、着用者の胸骨の最も近くに位置する端部)は、最も薄い。これにより、アンダーワイヤ11のその長さに沿う堅さの漸減が得られる。アンダーワイヤ11の長さに沿う支持具合及び快適さを微調整するため、互いに異なる材料及び材料厚さを採用するのがよい。実際、互いに異なる女性の解剖学的構造に合うようにするためには、種々のカップサイズについて種々の形態が必要な場合がある。
【0032】
図5及び図6は、比較のために含まれており、図5及び図6は、典型的な先行技術のアンダーワイヤ構造を示している。先行技術では、アンダーワイヤは、金属製ワイヤループ11Aによって包囲された中央の金属製ワイヤ11Bを有する。これら2つの部分は、フォーム13中に包み込まれている。フォーム13は、堅い金属製コアからの或る程度の保護度を提供するが、ワイヤの堅固さの結果として、不快感が生じる。
【0033】
他方、図7及び図8は、本発明に従って作られたアンダーワイヤ11を示しており、この場合、アンダーワイヤ11も又、フォーム13によって包囲されている。図8に示されているように、アンダーワイヤ11の厚さ又は深さは、一端から他端まで次第に減少している。この場合、寸法Aは、Bよりも大きい。
【0034】
図7は、フォーム14の層相互間にポリマー12の層を備えたプラスチック製ストリップを有するアンダーワイヤ11を示しており、このプラスチック製ストリップは、アンダーワイヤ11の一端のAのところに示された最大値からアンダーワイヤ11の他端のところのBで示された最小値まで厚さが変化している。
【0035】
アンダーワイヤ11は、代表的には、ブラジャーのカップと前側バンドとの間の移行位置に形成されると共に配置される。アンダーワイヤ11は、その平べったい側部が着用者の体に向いた状態で差し向けられ、アンダーワイヤ11の凸状側部が体から遠ざかって外方に向くようになっている。ブラジャーカップは、フォームプラスチック材料の積層品として形成される場合があり、積層品の層の間に、アンダーワイヤ11が配置される。
【0036】
別の実施形態では、アンダーワイヤ11は、その長さ全体にわたり一定一様な厚さのものであっても良い。アンダーワイヤの厚さは、ポリマーの層の数及び用いられるフォーム及び/又はファブリックの層の数で決まる。
【0037】
図9Aは、本発明の一側面によるプラスチック材料20を示しており、アンダーワイヤ11をかかるプラスチック材料から切り抜くことができ又は違ったやり方でこれから製造することができる。プラスチック材料20は、ポリマー12の1つ又は2つ以上の層及びポリマー12とのサンドイッチの形態に配置された第2の材料14の1つ又は2つ以上の層を有するよう作られている。ポリマー12の層の数及び第2の材料14の層の数は、所望のアンダーワイヤ11の最終形状及び最終厚さに応じてプラスチック材料20の長さに沿って様々であって良い。先行技術の形態に記載した仕方と同様な仕方で、ポリマー12及び第2の材料14の厚さ(及び/又は幅)も又、様々であって良い。図9Aの実施形態は、ポリマー12及び第2の材料14の追加の層を有することによって材料20の一端部が他端部よりも厚い状態を示している。所望の形状及び所望の厚さのアンダーワイヤ11を図示の材料20から切断することができる。注目されるように、材料20から切断された所望の形状は、アンダーワイヤに関する最終/所望の寸法形状に個別に対応することができる。というのは、その最終形状は、ブラジャーカップの残部とのアンダーワイヤの成形プロセス中、幾分変化する場合があるからであり、かかる成形プロセスについては、図10及び図11と関連して説明する。
【0038】
図9Bは、本発明のアンダーワイヤ11を本発明の別の実施形態に従って構成するプラスチック材料20を示している。この実施形態では、材料20も又、サンドイッチの形態をしたポリマー12の層及び第2の材料14の層を有している。しかしながら、図9Aに示されている構成とは異なり、図9Bに示されたポリマー12の層の数及び第2の材料14の層の数は、プラスチック材料20の長さに沿って一定であり、その結果、プラスチック材料20の一様な厚さが得られている。所望形状及び所望厚さのアンダーワイヤ11を図示の材料から切断することができる。
【0039】
選択的に、ポリマーの各層と第2の材料の少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところにこれら層が互いにくっつくようにする接着剤を用いるのが良く、その結果、これら材料は、次の処理中、これらの相対位置を維持するようになる。
選択的に、プラスチック製ストリップは、第2の材料14の層が設けられない状態で、ポリマー12の1つ又は2つ以上の層だけを有しても良い。第2の材料14は、ポリマー、ファブリック及びフォームから成る群から選択されるのが良い。
実際、所望の支持の大きさに応じて、ポリマーの層だけを有するかファブリック及び/又はフォームの層と一緒にポリマーの層の組み合わせを有するかのいずれかのプラスチック材料を提供することは、選択上の問題である。
【0040】
図10は、ブラジャーカップ及びアンダーワイヤ11を成形するモールド15を示している。このモールドは、アンダーワイヤ11の全体形状を定めるトラフ16を有している。トラフ16は、Aのところが深く、Bのところが浅い。ファブリック及び/又はフォーム材料の所望の層をモールド15上に布設し又は被着させ、これら層が、トラフ中に延びるようにする。次に、図9A又は図9Bのプラスチック材料20で作られた所望形状及び所望厚さのプラスチック製ストリップをトラフ16中に延びているファブリック及び/又はフォーム材料上に配置する。トラフ16の深い端部は、浅い端部よりも多量のプラスチック材料20を受け入れる。フォーム及び/又はファブリック材料の他の層をプラスチック材料20に押し付けてこれを包み込む成形プロセス中か成形プロセス後かのいずれかにおいて、プラスチック材料20を溶融/軟化させるのに十分な熱及び圧力を加えてプラスチック材料20が長さに沿って変化する深さの連続ストリップの状態に溶融し、ファブリック及び/又はフォーム材料と一緒に材料片全体を形成するようにする。
【0041】
図11は、ブラジャーカップ及びアンダーワイヤを成形する別のモールド15を示している。モールドは、アンダーワイヤ11の全体形状を定めるトラフ16を有する。一様深さのトラフ16は、Aのところが広幅であり、Bのところが細幅である。ファブリック及び/又はフォーム材料の所望の層をモールド15上に布設し又は被着させ、これら層が、トラフ中に延びるようにする。次に、図9A又は図9Bのプラスチック材料20で作られた所望形状のプラスチック製ストリップをトラフ16中に延びているファブリック及び/又はフォーム材料上に配置する。トラフ16の広幅端部は、細幅端部よりも多量のプラスチック材料20を受け入れる。フォーム及び/又はファブリック材料の他の層をプラスチック材料20に押し付けてこれを包み込む成形プロセス中か成形プロセス後かのいずれかにおいて、プラスチック材料20を溶融/軟化させるのに十分な熱及び圧力を加えてプラスチック材料20が長さに沿って変化する深さの連続ストリップの状態に溶融し、ファブリック及び/又はフォーム材料と一緒に材料片全体を形成することができるようにする。
【0042】
図1に示されている特徴部40,14’,17は、事実上、アンダーワイヤを製造する上述の方法と同一の方法によって形成された補強及び支持パネルを有するのが良いブラジャーの他の部分の例である。これらは、代表的には、余分の強度を必要とすると共に追加の支持作用を提供するブラジャーの領域である。例えば、典型的な面ファスナ40の後ろに補強パッドを組み込むことが望ましい場合がある。これにより、ユーザは、フック形ファスナをループ形ファスナに確実に固定することができる。ブラジャーカップ相互間の胸骨領域17のところでは、余分の補強が望ましい場合がある。さらに、特別な持ち上げパネル14が各カップの外縁部領域に設けられてもよい。これら特徴部の各々は、上述した仕方と同様な仕方で熱で合体されるべき粒状プラスチック材料を受け入れるキャビティを有するモールドによって提供することができる。実際、持ち上げパネル14’及び胸骨補強領域17は、アンダーワイヤの延長部としてアンダーワイヤと一体に形成されても良い。
【0043】
当業者には明らかな改造例及び変形例が本発明の範囲を超えるものではないということは理解されるべきである。例えば、プラスチック製ストリップ又はアンダーワイヤを製造する方法においてポリマー/フォーム/ファブリック材料の連続一定長さのストリップを用いるのではなく、ポリマー/フォーム材料の連続する変化した長さのストリップを段階的に互いに上下に布設して材料の厚さがプラスチック製ストリップに沿って変化するようにしても良い。次に、熱及び圧力を加えてこれら層を互いに合体させて層相互間の段部を除去するのが良い。さらに、異なる厚さのポリマーを一緒に又は別々に用いてプラスチック製ストリップを形成しても良い。さらに又、2つ又は3つ以上のポリマー層を用いてプラスチック製ストリップを形成しても良く、この場合、ポリマー層のうちの少なくとも2つは、樹脂、PVC(ポリ塩化ビニル)又はEVA(エチレンビニルアセテート)から成る群から選択された別のポリマーで構成される。したがって、本発明は、説明した実施形態には限定されず、上述の用語により示唆される範囲全体並びにその均等範囲を有するものである。
【符号の説明】
【0044】
10 ブラジャー
11 アンダーワイヤ
12 ポリマー
13 フォーム
14’ 持ち上げパネル
40 面ファスナ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック製ストリップを有するブラジャーカップ用アンダーワイヤであって、前記プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも1つの層及び第2の材料の少なくとも1つの層を含む、アンダーワイヤ。
【請求項2】
前記プラスチック製ストリップは、前記ポリマーの少なくとも2つの層を有し、前記第2の材料の前記少なくとも1つの層は、前記ポリマーの前記少なくとも2つの層相互間にサンドイッチされた状態で形成されている、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項3】
前記第2の材料は、ポリマー、ファブリック及びフォームを含む群から選択されている、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項4】
前記プラスチック製ストリップは、その長さに沿って一様な横方向寸法を有するよう前記ポリマー及び前記第2の材料の一定した数の層を有する、請求項2記載のアンダーワイヤ。
【請求項5】
前記プラスチック製ストリップは、その長さに沿って変化する横方向寸法を有するようその長さに沿って前記ポリマー及び前記第2の材料のうちの少なくとも一方の変化する数の層を有する、請求項2記載のアンダーワイヤ。
【請求項6】
前記寸法は、前記プラスチック製ストリップの一端のところの最小値から前記プラスチック製ストリップの他端のところの最大値まで漸変している、請求項5記載のアンダーワイヤ。
【請求項7】
前記ポリマーは、エチレンビニルアセテート(EVA)、樹脂又はポリ塩化ビニル(PVC)から成る群から選択される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアンダーワイヤ。
【請求項8】
前記アンダーワイヤは、前記プラスチック製ストリップから所望の形状を切断することにより形成されている、請求項2または請求項6に記載のアンダーワイヤ。
【請求項9】
前記アンダーワイヤは、成形により形成されている、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項10】
前記ポリマーの各層と前記第2の材料の前記少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところに設けられていて、前記層を互いにくっつける接着材料を更に有する、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項11】
前記アンダーワイヤは、ブラジャーカップの縁部領域中に配置されている、請求項2記載のアンダーワイヤ。
【請求項12】
前記アンダーワイヤは、前記ブラジャーカップの構成材料の層相互間に配置されている、請求項11記載のアンダーワイヤ。
【請求項13】
プラスチック製ストリップ支持特徴部を備えたブラジャー部分を製造する方法であって、
(a)ポリマーの少なくとも1つの層を用意するステップを有し、
(b)前記ポリマー層の頂部に第2の材料の少なくとも1つの層を設けるステップを有し、
(c)前記ポリマーの前記少なくとも1つの層と前記第2の材料の前記少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところに接着剤を塗布し、前記層を互いにくっつけて層状プラスチック製ストリップを形成するステップを有し、
(d)前記層状プラスチック製ストリップから前記プラスチック製ストリップ支持特徴部を切断するステップを有し、前記層状プラスチック製ストリップから切断された前記プラスチック製ストリップ支持特徴部の寸法形状は、以下のステップ(h)に記載されているように熱を加えた後における前記ブラジャー部分のプラスチック製ストリップ支持特徴部の所望の寸法形状に一致し、
(e)前記ブラジャー部分を形成するトラフを有するモールドを用意するステップを有し、
(f)前記ブラジャー部分を構成するブラジャー部分材料を前記モールド内に布設して前記ブラジャー部分材料のうちの何割かが前記トラフ中に延びるようにするステップを有し、
(g)前記層状プラスチック製ストリップから切断された前記プラスチック製ストリップ支持特徴部を前記トラフ中に延びている前記ブラジャー部分材料上に位置決めするステップを有し、
(h)前記ポリマーの層を軟化するのに十分な熱を前記モールドに加えて前記ポリマー層が前記トラフの形状により定められる所望の形状に固まるようにするステップを有する、方法。
【請求項14】
前記ステップ(b)では、フォーム、ファブリック及びポリマーを含む群から選択された前記第2の材料を用意する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記ブラジャー部分は、カップであり、前記プラスチック製ストリップ支持特徴部は、アンダーワイヤであり、前記ステップ(h)の実施中、前記プラスチック材料は、前記アンダーワイヤの一端から他端まで変化する又は一様な幅及び/又は深さを有する前記アンダーワイヤを形成するよう前記トラフ内で固まる、請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記ステップ(a)では、前記ポリマーの複数の層を用意する、請求項13記載の方法。
【請求項17】
前記ステップ(a)及び前記ステップ(b)は各々では、所望の形状及び厚さのプラスチック材料が完成するまで前記ステップのそれぞれの前記ポリマー及び前記第2の材料の複数の層を用意する、請求項13記載の方法。
【請求項18】
前記ステップ(f)では、前記ブラジャーカップを構成する材料の別の層を布設して前記ステップ(h)の実施前に前記トラフ中の前記プラスチック材料を覆う、請求項13記載の方法。
【請求項1】
プラスチック製ストリップを有するブラジャーカップ用アンダーワイヤであって、前記プラスチック製ストリップは、ポリマーの少なくとも1つの層及び第2の材料の少なくとも1つの層を含む、アンダーワイヤ。
【請求項2】
前記プラスチック製ストリップは、前記ポリマーの少なくとも2つの層を有し、前記第2の材料の前記少なくとも1つの層は、前記ポリマーの前記少なくとも2つの層相互間にサンドイッチされた状態で形成されている、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項3】
前記第2の材料は、ポリマー、ファブリック及びフォームを含む群から選択されている、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項4】
前記プラスチック製ストリップは、その長さに沿って一様な横方向寸法を有するよう前記ポリマー及び前記第2の材料の一定した数の層を有する、請求項2記載のアンダーワイヤ。
【請求項5】
前記プラスチック製ストリップは、その長さに沿って変化する横方向寸法を有するようその長さに沿って前記ポリマー及び前記第2の材料のうちの少なくとも一方の変化する数の層を有する、請求項2記載のアンダーワイヤ。
【請求項6】
前記寸法は、前記プラスチック製ストリップの一端のところの最小値から前記プラスチック製ストリップの他端のところの最大値まで漸変している、請求項5記載のアンダーワイヤ。
【請求項7】
前記ポリマーは、エチレンビニルアセテート(EVA)、樹脂又はポリ塩化ビニル(PVC)から成る群から選択される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアンダーワイヤ。
【請求項8】
前記アンダーワイヤは、前記プラスチック製ストリップから所望の形状を切断することにより形成されている、請求項2または請求項6に記載のアンダーワイヤ。
【請求項9】
前記アンダーワイヤは、成形により形成されている、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項10】
前記ポリマーの各層と前記第2の材料の前記少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところに設けられていて、前記層を互いにくっつける接着材料を更に有する、請求項1記載のアンダーワイヤ。
【請求項11】
前記アンダーワイヤは、ブラジャーカップの縁部領域中に配置されている、請求項2記載のアンダーワイヤ。
【請求項12】
前記アンダーワイヤは、前記ブラジャーカップの構成材料の層相互間に配置されている、請求項11記載のアンダーワイヤ。
【請求項13】
プラスチック製ストリップ支持特徴部を備えたブラジャー部分を製造する方法であって、
(a)ポリマーの少なくとも1つの層を用意するステップを有し、
(b)前記ポリマー層の頂部に第2の材料の少なくとも1つの層を設けるステップを有し、
(c)前記ポリマーの前記少なくとも1つの層と前記第2の材料の前記少なくとも1つの層との間のインターフェイスのところに接着剤を塗布し、前記層を互いにくっつけて層状プラスチック製ストリップを形成するステップを有し、
(d)前記層状プラスチック製ストリップから前記プラスチック製ストリップ支持特徴部を切断するステップを有し、前記層状プラスチック製ストリップから切断された前記プラスチック製ストリップ支持特徴部の寸法形状は、以下のステップ(h)に記載されているように熱を加えた後における前記ブラジャー部分のプラスチック製ストリップ支持特徴部の所望の寸法形状に一致し、
(e)前記ブラジャー部分を形成するトラフを有するモールドを用意するステップを有し、
(f)前記ブラジャー部分を構成するブラジャー部分材料を前記モールド内に布設して前記ブラジャー部分材料のうちの何割かが前記トラフ中に延びるようにするステップを有し、
(g)前記層状プラスチック製ストリップから切断された前記プラスチック製ストリップ支持特徴部を前記トラフ中に延びている前記ブラジャー部分材料上に位置決めするステップを有し、
(h)前記ポリマーの層を軟化するのに十分な熱を前記モールドに加えて前記ポリマー層が前記トラフの形状により定められる所望の形状に固まるようにするステップを有する、方法。
【請求項14】
前記ステップ(b)では、フォーム、ファブリック及びポリマーを含む群から選択された前記第2の材料を用意する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記ブラジャー部分は、カップであり、前記プラスチック製ストリップ支持特徴部は、アンダーワイヤであり、前記ステップ(h)の実施中、前記プラスチック材料は、前記アンダーワイヤの一端から他端まで変化する又は一様な幅及び/又は深さを有する前記アンダーワイヤを形成するよう前記トラフ内で固まる、請求項13記載の方法。
【請求項16】
前記ステップ(a)では、前記ポリマーの複数の層を用意する、請求項13記載の方法。
【請求項17】
前記ステップ(a)及び前記ステップ(b)は各々では、所望の形状及び厚さのプラスチック材料が完成するまで前記ステップのそれぞれの前記ポリマー及び前記第2の材料の複数の層を用意する、請求項13記載の方法。
【請求項18】
前記ステップ(f)では、前記ブラジャーカップを構成する材料の別の層を布設して前記ステップ(h)の実施前に前記トラフ中の前記プラスチック材料を覆う、請求項13記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−241309(P2012−241309A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−30930(P2012−30930)
【出願日】平成24年2月15日(2012.2.15)
【出願人】(512039189)トップ フォーム ブラジャー マニュファクチャリング カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年2月15日(2012.2.15)
【出願人】(512039189)トップ フォーム ブラジャー マニュファクチャリング カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]