説明

ブラジャー等の内カップ体

【課題】女性の胸部を美しく形づくるとともに位置を適切に保ち、型くずれしにくく長寿命なブラジャー等の内カップ体を提供する。
【解決手段】ブラジャー等で用いる略椀状の内カップ体2が、外側端から延設され肩ストラップ34と連結可能な連結部20、それに隣接する凹部21をなす上縁及び、該凹部21と連設される凸弧状部分22をなす上縁とを備える。凸弧状部分22は、その最低点b・凹部21の最低点aを通る第1仮想直線cより上に位置する乳頭遮蔽部23を備えると共に、乳頭遮蔽部23を平らにした状態において、その最高点dと第1仮想直線cの距離が2.5cm以上であって、乳頭遮蔽部23は着用者の乳房4の乳頭40を被覆する厚さ1mmないし9mmの相対厚部24を有し、相対厚部24の比重が該乳頭遮蔽部23の残部分の比重よりも大きくなるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブラジャーや被服の胸部に装着する内カップ体、特に変形しにくい内カップ体に関する。
【背景技術】
【0002】
ブラジャーは女性の胸部を持ち上げたり、中央に寄せたり、美しく見せたり、保護したりといった役割をもっている。典型的なブラジャーは、布で作られていたり、上げたり寄せたりする効果を持たせるために発泡体あるいはスポンジ質の内張りを有するブラジャーのカップ体(パッド)を備えている。
【0003】
しかしながら、カップは着用と洗濯を繰り返すうちに、変形したり、たるみが生じたりする。そのため、図1に示すように、ブラジャー1の上端縁10を着用者の乳房11と密着させることができない。
【0004】
すなわち、ブラジャー1の上端縁10と着用者の乳房11に隙間12が生じ、その結果、乳頭13が露出して着用者が困惑したり不愉快を感じることになる。さらに、布で作られたブラジャー1は、変形しやすく、美しく見せるという目的にも悪影響があり、しかも寿命が短い。
【0005】
従来知られている技術として特許文献1に開示される技術がある。
【特許文献1】特開2004-137637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記の従来技術が有する問題点に鑑みて創出したものであり、女性の胸部を美しく形づくるとともに位置を適切に保ち、型くずれしにくく長寿命な内カップ体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は次のような手段を用いる。
【0008】
本発明の第1の特徴によると、略椀状のブラジャー等の内カップ体は外側の縁部を有している。なお、本発明で言うブラジャー等とは、主としてブラジャーであるが、実施例で示すような被服の胸部を覆う形状をした部分も含む意味である。
【0009】
外側の端に延設される連結部は、肩ストラップの一端と連結自在になっている。ブラジャー等の内カップ体はさらに連結部に隣接して凹弧状をなす上縁を備えている。その上縁はさらに凹弧状の部分に隣接して上方に収束する凸弧状の部分を含んでいる。
【0010】
凸弧状部分は、凸弧状部分の内側の最も低い点と、凹弧状部分の最も低い点とを結ぶ仮想直線よりも上に位置する乳頭遮蔽部を備えている。
【0011】
乳頭遮蔽部を平らにした状態で、乳頭遮蔽部の最高点から該仮想直線までの距離は少なくとも2.5cmである。
【0012】
乳頭遮蔽部は着用者の乳房乳頭を覆う相対厚部を有し、その厚みは1〜9mmである。相対厚部は乳頭遮蔽部における残りの部分よりも重厚に形成され、それによって乳頭遮蔽部が着用者の乳房と密着する。
【0013】
本発明の第2の特徴によると、略椀状のブラジャー等の内カップ体は上向きに収束する凸弧状部分を含む上縁を有する。
【0014】
凸弧状部分は、凸弧状部分の内側の最も低い点と、凸弧状部分の外側の最も低い点とを結ぶ仮想直線よりも上に位置する乳頭遮蔽部を備えている。
【0015】
乳頭遮蔽部を平らにした状態で、乳頭遮蔽部の最高点から該仮想直線までの距離は少なくとも2.5cmである。
【0016】
乳頭遮蔽部は着用者の乳房乳頭を覆う相対厚部を有し、その厚みは1〜9mmである。相対厚部は乳頭遮蔽部における残りの部分よりも厚みをもって形成され、それによって乳頭遮蔽部が着用者の乳房と密着する。
【0017】
より好ましくは、本ブラジャー等の内カップ体はシリコンゴム、ラテックスゴム、または合成シリコンゴム、合成ラテックスゴムで作ることができる。
【0018】
好ましくは乳頭遮蔽部の最高点から該仮想直線までの距離は2.5〜6cmとしてもよい。
【0019】
乳頭遮蔽部は相対厚部の上方に相対厚部より薄い相対薄部を備えることができる。
【0020】
相対厚部は該仮想直線よりも下方の位置に延設され、その位置と該仮想直線の距離は2cmないし3cm以下としてもよい。
【0021】
相対厚部には、空気循環のための流路となる少なくとも1カ所の間隙部を設けることができる。
【0022】
相対厚部には間隙部を形成する少なくとも2つの突起部を設けることができる。
【0023】
ブラジャー等の内カップ体にはその下側の縁に取り付けられた接続片を具備することができる。
【0024】
好ましくは、乳頭遮蔽部の両側における2つの中間点同士の距離を4〜9cmとすることができる。
【0025】
さらに、本発明の第1の特徴に関して、乳頭遮蔽部の両側における2つの中間点を通る仮想直線は、凸弧状部分の内側の最も低い点と、凹弧状部分の最も低い点とを結ぶ仮想直線と平行にしてもよい。
【0026】
また、本発明の第2の特徴に関して、乳頭遮蔽部の両側における2つの中間点を通る仮想直線は、凸弧状部分の内側の最も低い点と、凸弧状部分の外側の最も低い点とを結ぶ仮想直線と平行にしてもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係る内カップ体は、優れた可塑性と形状復元性を有し、着用者の胸部に密着しやすくなっている。乳房が垂れ下がらず、持ち上げられ、位置が定められる。そして、持ち上げたり、中央に寄せたり、形を整える目的が達成される。
【0028】
さらに、ブラジャーの内カップ体の上縁が、外へ向かって折れないので、着用者の乳頭が露出されるのを防ぐ。
【0029】
また、肩ストラップと共に使用する場合、乳頭遮蔽部は、肩ストラップを持ち上げ際のけん引力に影響を受けず、着用者の乳房と密着する。
【0030】
着用者の乳房が圧迫されることがないので、完全な形を保つことができる。
【0031】
本発明によるブラジャーの内カップ体を使用するブラジャーは、型くずれがしにくく、長寿命化に寄与する。
【0032】
胸元のあいたドレスで内カップ体を使用する場合にも胸の形を完全に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、添付図面に基づいて詳細な説明を参照することによって、本発明の目的、利点、および特徴を明らかにする。
【実施例1】
【0034】
図2及び図3に示すように、本発明によるブラジャーの内カップ体2は、略椀状(ボール状)であり、女性の胸部の輪郭と適合する凹形の内側の表面を含むように形成されている。
【0035】
ブラジャーの内カップ体2はシリコンゴム、ラテックスゴム、または合成シリコンゴム、合成ラテックスゴムで製造することができる。
【0036】
該内カップ体2は、内側の縁部と、肩ストラップ34の一端に接続するように連結部20が延伸する外側の縁部とを有している(図5参照)。その上縁において、連結部20に隣接する凹部21を有している。さらにその上縁は凹部21に隣接して上方に収束する凸弧状部分22を含んでいる。
【0037】
図2に示すように凸弧状部分22は、その内側(乳房間側)の最も低い点(b)と、凹部21の最も低い点(a)とを結ぶ仮想直線よりも上に位置する乳頭遮蔽部23を備えている。
【0038】
乳頭遮蔽部23を平らにした状態で、乳頭遮蔽部23の最高点(d)から該仮想直線(c)までの距離は少なくとも2.5cm(より好ましくは2.5cmないし6cm)である。
【0039】
着用者の乳房乳頭を十分に覆うことができるように、乳頭遮蔽部23の両側におけるそれぞれの中間点(j)(j)同士の距離(g)は4〜9cmとしている。
【0040】
より好ましい実施例として、乳頭遮蔽部23の両側における2つの中間点(j)(j)を通る仮想直線(f)は、仮想直線(c)と平行にしてもよい。
【0041】
同様に、乳頭遮蔽部23は、着用者の乳房乳頭を覆う相対厚部24を有することができ、その厚みは1ないし9mmとしてもよい。
【0042】
さらに乳頭遮蔽部23には、相対厚部24よりも相対的に薄く、着用者の乳房の乳頭より上の部分を覆うように相対厚部24の上方に相対薄部を設けることができる。相対薄部の厚みは0.8mmとしてもよい。
【0043】
ブラジャーの内カップ体2には、乳頭遮蔽部23の下方に、包覆部25が形成されている。
【0044】
ブラジャーの内カップ体2の下縁に沿って接続片26を設けてもよい。
【0045】
乳頭遮蔽部23の領域が小さい場合、図4に示すように相対厚部24を仮想直線(c)よりも下方に向けて延設することもできる。
【0046】
延設した最下点と、仮想直線(c)との距離は2cm以下とするが、必要により3cm以下としてもよい。
【0047】
図5及び図6に示すように、本発明にかかるブラジャーの内カップ体2をブラジャー3に用いる場合、各内カップ体2は、カップ30の裏側(体側)の層31と表側の層32との間に縫い込まれる。すなわち、ブラジャーの内カップ体2はカップ30の中におおわれる状態となる。
【0048】
図6に示す弾力のある鉄製リング33を、ブラジャーの内カップ体2の下縁の接続片26と接続して埋め込むこともできる。該鉄製リング33は縫製によりカップ30の裏・表の層31,32の下端の縁部によって覆われるようにしてもよい。これにより、該鉄製リング33はカップ30の下端の縁部に固定される。
【0049】
加えてブラジャー3は2本の肩ストラップ34を有し、それらの一端が該カップ30の接続部分(付番していない)と連結されている。肩ストラップ34の該一端と、ブラジャーの内カップ体2の連結部20を縫いつけることができる。
【0050】
ブラジャー3は各カップ30の外側から連設されるバックストラップ35を有し、各肩ストラップ34の他端がそれと接続されている。バックストラップ35は内カップ体2の外側面に縫いつけてもよい。
【0051】
図7は本発明にかかる内カップ体2を装着したブラジャー3を着けた着用者を示している。
【0052】
ブラジャーの内カップ体2は、極めて良好な可塑性と形状の復元性を有し、ブラジャー30のカップ3は着用者の乳房4と密着する。各内カップ体2の弾力のある鉄製リング33と包覆部25は乳房4の下部を保持すると共に、位置を合わせ、また連結部20および肩ストラップ34により持ち上げる効果も奏する。
【0053】
乳房4が垂れ下がることなく持ち上げられると共に位置が決まるので、中央に寄せたり、形を整えたりといった効果を高めた胸部を実現することができる。
【0054】
カップ3に取り付けた内カップ体2の乳頭遮蔽部23は、乳頭40をカバーする相対厚部24や、相対厚部24と隣接し、着用者の乳房乳頭40の上方と密着する相対薄部を備えて、乳房4の中央領域をカバーする。
【0055】
各ブラジャーの内カップ体2における相対厚部24と相対薄部を設けたことによって、乳頭遮蔽部23は着用者の乳房4と確実に密着する。
【0056】
着用者が前にかがんだ時、相対厚部24の方が重いためカップ30の上縁が前側に折れることがなく、これによって形状の復元性が改善する。その結果、乳頭40の上方をカバーする相対薄部と相対厚部24によって乳頭40を確実に覆うことができ、乳頭40が露出するのを防ぐことができる。
【0057】
さらに、着用者が調整のために肩ストラップ34を持ち上げる時、連結部20と乳頭遮蔽部23の間の凹部21によって、連結部20と包覆部25が持ち上げられても乳頭遮蔽部23に力が伝達するのを遮断することができる。これによって、肩ストラップ34が上向きに持ち上げられるときに乳房4の中央部が圧せられるのを防止することができる。
【0058】
より詳しく述べると、肩ストラップ34を持ち上げることで生じるけん引力が包覆部25を上方に移動させる。一方、該けん引力は乳頭遮蔽部23に隣接する領域で吸収される。このため、乳頭遮蔽部23は、けん引力に影響されることがなく、着用者の乳房4を圧せずに乳房4に密着させることができる。
【0059】
これによって快適な着用感を与えながら、完全な胸の形を提供することができる。
【0060】
さらに、内カップ体2の優れた可塑性と形状復元性により、望まないブラジャー3の変形がほとんど起こりにくく、長寿命の製品に寄与する。
【0061】
本発明によるブラジャーの内カップ体2において、相対厚部24の裏側(体側)表面に少なくとも1つの間隙部を設けることができる。該間隙部は少なくとも2つの突起部により形成する。該突起部は、図8に示すようなリブ様の突起部51や、図9に示すような網目状の突起部52、あるいは図10に示すようならせん形構造の突起部53、図11に示すような点状の突起部54とすることができる。該突起部は、通気性をよくするために空気循環の流路となる。
【実施例2】
【0062】
図12は肩ストラップのないブラジャーや、胸元のあいたドレスで本発明に係るブラジャーの内カップ体6を使用する際の別実施例である。
【0063】
本実施例では、ブラジャーの内カップ体6は、略椀状をなし、上向きに収束する凸弧状部分60を含む上縁を有している。凸弧状部分60は凸弧状部分60の内側(乳房間側)の最も低い点(k)と凸弧状部分60の外側の最も低い点(l)を通る仮想直線(i)よりも上に形成される乳頭遮蔽部61を有する。
【0064】
図2の実施例と同様に、乳頭遮蔽部61を平らにした状態で、乳頭遮蔽部61の最高点(d)から仮想直線(i)までの距離は2.5cm以上であり、より好ましくは2.5cmないし6cmである。
【0065】
乳頭遮蔽部61の両側の中間点(j)(j)の距離(g)は4〜9cmであり、着用者の乳房乳頭を覆うのに十分な長さとする。
【0066】
より好ましくは、中間点(j)(j)を結ぶ仮想直線(f)は仮想直線(i)と平行にしてもよい。
【0067】
より好ましくは、乳頭遮蔽部61に、着用者の乳房乳頭をカバーする厚み1ないし9mmの相対厚部62を設けてもよい。
【0068】
さらに乳頭遮蔽部61に、乳房における乳頭より上方の部分を少なくとも覆う相対厚部よりも薄い相対薄部を設けてもよい。
【0069】
相対厚部62の外側で内カップ体6の残りの部分は一定の厚みを持たせることができる。
【0070】
図13に示すように、胸元のあいたドレス7で内カップ体6を用いる場合には肩ストラップを用いず、図示しないバックストラップを各内カップ体6の外側面に接続することで、着用者の胸に内カップ体6を密着させることができる。
【0071】
着用者が前にかがんでも、完全に胸の形を維持しながら、乳頭が露出するおそれがなく、内カップ体6を着用者の胸部に密着させることができる。
【0072】
本発明は以上説述した通りの構成を備えるので、本発明に係る内カップ体2および6は、優れた可塑性と形状復元性を有し、着用者の胸部に密着しやすくなっている。これにより乳房4が垂れ下がらず、持ち上げられ、位置が定められる。同時に上げたり、中央に寄せたり、形を整える目的が達成される。
【0073】
さらに、ブラジャーの内カップ体2,6の上縁が、外へ向かって折れないので、着用者の乳頭が露出されるのを防ぐ。
【0074】
肩ストラップ34と共に使用する場合、乳頭遮蔽部23は、肩ストラップ34を持ち上げ際のけん引力に影響を受けず、着用者の乳房4と密着する。着用者の乳房4が圧迫されることがないので、完全な形を保つことができる。
【0075】
本発明によるブラジャーの内カップ体2と6を使用するブラジャー3は、型くずれがしにくく、長寿命化に寄与する。
【0076】
胸元のあいたドレスで内カップ体6を使用する場合にも胸の形を完全に保つことができる。
【0077】
本発明の実施態様を図面を用いて説述したが、実施形態は適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】従来のブラジャーを着用するユーザを示す図である。
【図2】本発明によるブラジャー等の内カップ体の実施例の正面図である。
【図3】本発明によるブラジャー等の内カップ体の拡大断面図である。
【図4】本発明によるブラジャー等の内カップ体の別実施例である。
【図5】本発明によるブラジャー等の内カップ体をブラジャーで使用した状態を示す斜視図である。
【図6】図5のブラジャーの拡大断面図である。
【図7】図5におけるブラジャーの使用を示す概略図である。
【図8】本発明によるブラジャー等の内カップ体の、相対厚部の内面に筋状の突起部を設けた実施例の説明図である。
【図9】本発明によるブラジャー等の内カップ体の、相対厚部の内面に網状の突起部を設けた実施例の説明図である。
【図10】本発明によるブラジャー等の内カップ体の、相対厚部の内面に螺旋状の突起部を設けた実施例の説明図である。
【図11】本発明によるブラジャー等の内カップ体の、相対厚部の内面に点状の突起部を設けた実施例の説明図である。
【図12】本発明によるブラジャー等の内カップ体の別の実施例を示す正面図である。
【図13】図12におけるブラジャー等の内カップ体の使用を示す概略図である。
【符号の説明】
【0079】
2 ブラジャー等の内カップ体
20 連結部
21 凹部
22 凸弧状部分
23 乳頭遮蔽部
24 相対厚部
25 包覆部
26 接続片
a 最低点
b 最低点
c 最低点aと最低点bを結ぶ仮想直線
d 最高点
e 最高点dと仮想直線cの距離
f 中間点jを結ぶ仮想直線
g 中間点j間の距離
j 中間点



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラジャー等で用いる略椀状の内カップ体(2)が、
外側端と、
該外側端から延設され肩ストラップ(34)と連結可能な連結部(20)と、
該連結部(20)に隣接する凹部(21)をなす上縁及び、該凹部(21)と連設される凸弧状部分(22)をなす上縁と
を備える構成であって、
該凸弧状部分(22)は、
凸弧状部分(22)の最低点(b)及び凹部(21)の最低点(a)を通る第1仮想直線(c)より上に位置する乳頭遮蔽部(23)を備えると共に、
該乳頭遮蔽部(23)を平らにした状態において、該乳頭遮蔽部(23)の最高点(d)と該第1仮想直線(c)の距離が2.5cm以上であって、
該乳頭遮蔽部(23)は着用者の乳房(4)の乳頭(40)を被覆する厚さ1mmないし9mmの相対厚部(24)を有し、該相対厚部(24)の比重が該乳頭遮蔽部(23)の残部分の比重よりも大きくなるように構成した
ことを特徴とするブラジャー等の内カップ体。
【請求項2】
ブラジャー等で用いる略椀状の内カップ体(6)が、上縁を備えると共に、
該上縁が、上方に収束する凸弧状部分(60)をなし、
該凸弧状部分(60)は、
該凸弧状部分(60)の内側の最低点(k)及び該凸弧状部分(60)の外側の最低点(l)を通る第2仮想直線(i)より上に位置する乳頭遮蔽部(61)を備えると共に、
該乳頭遮蔽部(61)を平らにした状態において、該乳頭遮蔽部(61)の最高点(d)と該第2仮想直線(i)の距離が2.5cm以上であって、
該乳頭遮蔽部(61)は着用者の乳房(4)の乳頭(40)を被覆する厚さ1mmないし9mmの相対厚部(62)を有し、該相対厚部(62)の比重が該乳頭遮蔽部(61)の残部分の比重よりも大きくなるように構成した
ことを特徴とするブラジャー等の内カップ体。
【請求項3】
前記ブラジャー等の内カップ体を、
シリコンゴム、ラテックスゴム、合成シリコンゴム、合成ラテックスゴムのいずれかにより成形する
請求項1又は2に記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項4】
前記乳頭遮蔽部の最高点と、前記第1又は第2仮想直線との距離が2.5cmないし6cmである
請求項1ないし3のいずれかに記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項5】
前記乳頭遮蔽部が、前記相対厚部よりも薄く、該相対厚部の上方に位置する相対薄部を備えた
請求項1ないし4のいずれかに記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項6】
前記相対厚部が、前記第1又は第2仮想直線よりも下方3cm以内のいずれかの位置まで延設された
請求項1ないし5のいずれかに記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項7】
前記相対厚部が、空気循環の流路となる少なくとも1つの間隙部を有する
請求項1ないし6のいずれかに記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項8】
前記相対厚部が、前記間隙部を形成する少なくとも2つの突起部を備えた
請求項7に記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項9】
前記乳頭遮蔽部の両側の中間点同士の距離が、4cmないし9cmである
請求項1ないし8のいずれかに記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項10】
前記乳頭遮蔽部の両側の中間点同士を通る第3仮想直線が、前記第1又は第2仮想直線と平行である
請求項9に記載のブラジャー等の内カップ体。
【請求項11】
前記ブラジャー等の内カップ体において、
下縁に接続片を備えた
請求項1ないし10のいずれかに記載のブラジャー等の内カップ体。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−19549(P2008−19549A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−181883(P2007−181883)
【出願日】平成19年7月11日(2007.7.11)
【出願人】(598109143)
【Fターム(参考)】