説明

ブラジャー

【課題】ブラジャーを着用したままバストアップおよびバストを中央に寄せるための操作ができるとともに、左右のそれぞれのバストについて、それぞれ独立にバストアップを図ることができ、バストを中央に寄せることができるブラジャーを提供する。
【解決手段】左右のカップ部2L、2R裏面の脇側縁部および脇側方下辺に取り付けられ、カップ部2L、2R裏面の脇側縁部および脇側方下辺からバストを覆う左右一対の当て布8L、8Rを有し、左右のカップ部2L、2Rには、左右のカップ部の中央付近に当て布8L、8Rを通すための当て布通し孔が設けられ、左右の当て布2L、2Rの先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、左右の当て布8L、8Rの先端を外部から引っ張ることができるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラジャーに関する。詳しくは、バストアップを図ることができるとともに、バストを中央に寄せることができるブラジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、バストアップを図ることができるとともに、バストを中央に寄せることができるブラジャーが知られている。
【0003】
この種のブラジャーとして、図10に示すように、左右の乳房カップ102の脇側周縁に沿って乳房保持部材108が装着され、その乳房保持部材108は、乳房カップ102の表面側に配設され、その取付片110を除いた部分の外側縁が乳房カップ102と共に土台布101に縫着されるものである。また、左右の乳房保持部材108の下端部に、相対向するよう突出された取付片110の先端間が、長さ調節具111を有する伸縮テープ112で接続されている。このように、長さ調整具111を伸縮テープ112に対して摺動させ、伸縮テープ112の折り返した部分の長さを変えることにより、乳房保持部材108の取付片110間の距離を調節することができ、取付片110間の距離を短くすると乳房引き上げ力が強くなって補整効果が高まり、取付片110間の距離を長くすると乳房引き上げ力が弱くなって身動きしやすくなるというものであった(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−206949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のブラジャーは、乳房保持部材108の取付片110間の距離を調節することにより乳房引き上げ力を調整することができるものであるが、このような長さ調整具111を用いて伸縮テープ112の長さを調整すると、長さ調整具111がブラジャーの内側にあるので、ブラジャーを着用してから伸縮テープ112の長さを調整することが困難であるとともに、一方の伸縮テープ112の折り返した部分の長さを変えることにより他方の伸縮テープ112にも影響が及び、左右それぞれ独立に乳房浮き上げ力などを調節することができなかった。すべての人の身体は、左右の骨格や肉質の違いがあり、本来左右それぞれについて乳房浮き上げ力などを調節することが必要であるが、従来のブラジャーでは、そこまで対応できていなかった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、ブラジャーを着用したままバストアップおよびバストを中央に寄せるための操作ができるとともに、左右のそれぞれのバストについて、それぞれ独立にバストアップを図ることができ、バストを中央に寄せることができるブラジャーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様に係るものは、 着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、中央で結合したカップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、カップ部の上部とバック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、中央で結合した左右のカップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺に取り付けられ、カップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、それぞれの左右のカップ部には、左右のカップ部が結合している中央付近に当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、左右の当て布の先端を外部から引っ張り当て布通し孔から外部に出た当て布の長さを調節可能にした特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、左右のカップ部に当て布を通すための当て布通し孔が設け、その当て布通し孔からブラジャーの外部に出された当て布の先端をブラジャーの外部から引っ張ることができるので、ブラジャーを着用した状態でバストアップ(乳房を持ち上げること)およびバストを中央に寄せるための操作を行うことができる。また、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、ブラジャーの外部から引っ張ることにより、当て布通し孔を支点として、バストアップおよび乳房を脇から中心方法に寄せることができるとともに、左右の乳房を脇から寄せることおよび左右の乳房を持ち上げることをそれぞれ左右独立に調節することができる。これにより、乳房の大きさに左右差がある女性でも、左右の当て布の先端の引き具合を調節することにより、左右対称のシルエットに近づけることができる。また、ブラジャーの着用時には、通常バック部を後ろ側に引くためにカップ部の造形が崩れてしまうが、本発明によれば、当て布を左右のカップ部が結合している中央方向に引っ張るので、バック部が後ろ側に引く力と反対側の力が相殺され、カップ部の造形を損なうことがなくなりカップ部のシルエットを保つことができる。また、当て布はカップ部の裏面に取り付けられているので、当て布を引っ張ってもカップ部の表面造形が損なわれることなく、カップ部のシルエットを保つことができる。さらに、バージスラインにカップくりを密着させた状態で当て布の先端を外部から引っ張ることができるので、ブラジャーの中の乳房のみを効率良く移動させることができる。
【0009】
本発明のうち第2の態様に係るものは、着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、左右のカップ部の間で、左右のカップ部を連結するカップ中央連結部と、該中央連結部により結合されたカップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、カップ部の上部とバック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、該中央連結部により結合された左右のカップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺に取り付けられ、カップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、カップ中央連結部に当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、左右の当て布の先端を外部から引っ張り当て布通し孔から外部に出た当て布の長さを調節可能にした特徴とする。
【0010】
本発明によれば、カップ中央連結部に当て布を通すための当て布通し孔が設け、その当て布通し孔からブラジャーの外部に出された当て布の先端をブラジャーの外部から引っ張ることができるので、ブラジャーを着用した状態でバストアップ(乳房を持ち上げること)およびバストを中央に寄せるための操作を行うことができる。また、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、その当て布の先端をブラジャーの外部から引っ張ることにより、当て布通し孔を支点としてバストアップおよび乳房を脇から中心方法に寄せることができるとともに、左右の乳房を脇から寄せることおよび左右の乳房を持ち上げることをそれぞれ左右独立に調節することができる。これにより、乳房の大きさに左右差がある女性でも、左右の当て布の先端の引き具合を調節することにより、左右対称のシルエットに近づけることができる。また、ブラジャーの着用時には、通常バック部を後ろ側に引くためにカップ部の造形が崩れてしまうが、本発明によれば、当て布を左右のカップ部が中央連結部により結合している中央方向に引っ張るので、バック部が後ろ側に引く力と反対側の力が相殺され、カップ部の造形を損なうことがなくなりカップ部のシルエットを保つことができる。また、当て布はカップ部の裏面に取り付けられているので、当て布を引っ張ってもカップ部の表面造形が損なわれることなく、カップ部のシルエットを保つことができる。さらに、バージスラインにカップくりを密着させた状態で当て布の先端を外部から引っ張ることができるので、ブラジャーの中の乳房のみを効率良く移動させることができる。
【0011】
本発明のうち第3の態様に係るものは、第1または第2の態様に係るブラジャーあって、 左右一対の当て布は、左右一対の当て布は、中央で結合した左右のカップ部裏面の脇側縁部上部の肩スリップおよび肩スリップから肩スリップ部と距離を開けたカップ部の脇側方上部に取り付けられ、カップ部裏面の脇側縁部から脇側縁部上部の肩スリップおよび脇側方下辺からバストを覆うことを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、当て布をカップ部裏面の脇側縁部上部の肩スリップおよび肩スリップ部から肩スリップ部と距離を開けたカップ部の脇側方上部まで延ばして取り付けているので、ブラジャーの外部から当て布が引っ張れることによりカップ部裏面の脇側縁部の当て布が大きく伸びることから、バストを脇から中央に大きく寄せることができる。
【0013】
本発明のうち第4の態様に係るものは、第1〜第3のいずれかの態様に係るブラジャーあって、左右のそれぞれのカップ部の脇側縁部とバック部の間に、カップ部の脇側縁部から左右の体側部まで延びる左右一対のカップ脇部を設けたものである。
【0014】
本発明のうち第5の態様に係るものは、第1〜第4のいずれかの態様に係るブラジャーあって、中央で結合した左右のカップ部裏面の中央下辺縁部にそれぞれ取り付けられ、カップ部裏面の中央下辺縁部からバストを覆う左右一対の中央当て布を、さらに有し、それぞれの左右のカップ部には、中央で結合している左右のカップ部の脇側縁部付近に中央当て布を通すための中央当て布通し孔が設けられているものである。
【0015】
本発明によれば、中央で結合した左右のカップ部裏面の中央下辺縁部にそれぞれ中央当て布が取り付けられ、その中央当て布をカップ部の脇側縁部付近に設けられた中央当て布通し孔に通し、その中央当て布をブラジャーの外部から引っ張ることにより、乳房に対し当て布による脇から中央付近に寄せる力と中央当て布による中央部から脇方向に移動させる力により、乳房を大きく持ち上げることができる。
【0016】
本発明のうち第6の態様に係るものは、第1〜第5のいずれかの態様に係るブラジャーであって、当て布は伸縮可能布からなることを特徴とするものである。
【0017】
本発明によれば、当て布が伸縮可能布からなるものであるので、肌にフィットした状態で当て布が伸縮し、左右の乳房を脇から寄せる効果がさらに増大し、乳房を持ち上げる効果もさらに増大させることができる。
【0018】
本発明のうち第7の態様に係るものは、第1〜第6のいずれかの態様に係るブラジャーあって、当て布は、先端に紐または伸縮テープが取り付けられ、紐または伸縮テープが当て布通し孔を通り外部に出されることを特徴とするものである。
【0019】
本発明によれば、当て布の先端に取り付けられた紐または伸縮テープが当て布通し孔を通り外部に出されることにより、当て布が引っ張りやすくなり、また外部で係止させやすくなる。
【0020】
本発明のうち第8の態様に係るものは、第1〜第7のいずれかの態様に係るブラジャーあって、当て布通し孔から出される当て布の長さ調節位置で係止し、当て布通し孔から出される当て布の長さを調節する当て布長さ調節部材を設け、当て布長さ調節部材は、当て布通し孔を通ることができない大きさであることを特徴とするものである。
【0021】
本発明によれば、当て布通し孔から出される当て布の長さ調節位置で係止し、当て布通し孔から出される当て布の長さを調節する当て布長さ調節部材は、当て布通し孔を通ることができない大きさであるので、当て布通し孔から出される当て布の長さを当て布長さ調節部材で調整することにより、当て布押し孔から出る左右の当て布の長さを容易に調節することができる。
【0022】
本発明のうち第9の態様に係るものは、着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、 中央で結合したカップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、カップ部の上部とバック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、中央で結合した左右のカップ部裏面のカップ部より上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、カップ部裏面のカップ部より上部の箇所および該上部の箇所と連通する脇側下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、それぞれの左右のカップ部には、左右のカップ部が結合している中央付近に当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、左右の当て布の先端を外部から引っ張り当て布通し孔から外部に出た当て布の長さを調節可能にした特徴とするものである。
【0023】
本発明によれば、左右のカップ部に当て布を通すための当て布通し孔が設け、その当て布通し孔からブラジャーの外部に出された当て布の先端をブラジャーの外部から引っ張ることができるので、ブラジャーを着用した状態でバストアップ(乳房を持ち上げること)およびバストを中央に寄せるための操作を行うことができる。また、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、ブラジャーの外部から引っ張ることにより、当て布通し孔を支点として、バストアップおよび乳房を脇から中心方法に寄せることができるとともに、左右の乳房を脇から寄せることおよび左右の乳房を持ち上げることをそれぞれ左右独立に調節することができる。これにより、乳房の大きさに左右差がある女性でも、左右の当て布の先端の引き具合を調節することにより、左右対称のシルエットに近づけることができる。また、ブラジャーの着用時には、通常バック部を後ろ側に引くためにカップ部の造形が崩れてしまうが、本発明によれば、当て布を左右のカップ部が結合している中央方向に引っ張るので、バック部が後ろ側に引く力と反対側の力が相殺され、カップ部の造形を損なうことがなくなりカップ部のシルエットを保つことができる。また、当て布はカップ部の裏面に取り付けられているので、当て布を引っ張ってもカップ部の表面造形が損なわれることなく、カップ部のシルエットを保つことができる。さらに、バージスラインにカップくりを密着させた状態で当て布の先端を外部から引っ張ることができるので、ブラジャーの中の乳房のみを効率良く移動させることができる。さらに、当て布をカップ部裏面のカップ部より上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、そのカップ部より上部の箇所と脇側方下辺の間は当て布とカップ部が取り付けられていない状態なので、ブラジャーの外部から当て布が引っ張れることによりカップ部裏面のカップ部より上部の箇所と脇側方下辺の間の当て布が大きく伸びることから、バストを脇から中央に大きく寄せることができる。
【0024】
本発明のうち第10の態様に係るものは、着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、左右のカップ部の間で、左右のカップ部を連結するカップ中央連結部と、中央連結部により結合されたカップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、カップ部の上部とバック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、該中央連結部により結合された左右のカップ部裏面のカップ部より上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、カップ部裏面のカップ部より上部の箇所および該上部の箇所と連通する脇側下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、カップ中央連結部に当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、左右の当て布の先端を外部から引っ張り当て布通し孔から外部に出た当て布の長さを調節可能にした特徴とするものである。
【0025】
本発明によれば、カップ中央連結部に当て布を通すための当て布通し孔が設け、その当て布通し孔からブラジャーの外部に出された当て布の先端をブラジャーの外部から引っ張ることができるので、ブラジャーを着用した状態でバストアップ(乳房を持ち上げること)およびバストを中央に寄せるための操作を行うことができる。また、左右の当て布の先端をそれぞれ当て布通し孔に通し、その当て布の先端をブラジャーの外部から引っ張ることにより、当て布通し孔を支点としてバストアップおよび乳房を脇から中心方法に寄せることができるとともに、左右の乳房を脇から寄せることおよび左右の乳房を持ち上げることをそれぞれ左右独立に調節することができる。これにより、乳房の大きさに左右差がある女性でも、左右の当て布の先端の引き具合を調節することにより、左右対称のシルエットに近づけることができる。また、ブラジャーの着用時には、通常バック部を後ろ側に引くためにカップ部の造形が崩れてしまうが、本発明によれば、当て布を左右のカップ部が結合している中央方向に引っ張るので、バック部が後ろ側に引く力と反対側の力が相殺され、カップ部の造形を損なうことがなくなりカップ部のシルエットを保つことができる。また、当て布はカップ部の裏面に取り付けられているので、当て布を引っ張ってもカップ部の表面造形が損なわれることなく、カップ部のシルエットを保つことができる。さらに、バージスラインにカップくりを密着させた状態で当て布の先端を外部から引っ張ることができるので、ブラジャーの中の乳房のみを効率良く移動させることができる。さらに、当て布をカップ部裏面のカップ部より上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、そのカップ部より上部の箇所と脇側方下辺の間は当て布とカップ部が取り付けられていない状態なので、ブラジャーの外部から当て布が引っ張れることによりカップ部裏面のカップ部より上部の箇所と脇側方下辺の間の当て布が大きく伸びることから、バストを脇から中央に大きく寄せることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明のブラジャーによれば、左右のそれぞれのバストについて、それぞれ独立にバストアップを図ることができ、それぞれ独立にバストを中央に寄せることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるブラジャーの斜視図である。
【図2】同ブラジャーの正面図である。
【図3】同ブラジャーの裏面図である。
【図4】同ブラジャーのカップ部付近の裏面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態におけるブラジャーの正面図である。
【図6】同ブラジャーのカップ部付近の裏面図である。
【図7】本発明の変形例2におけるブラジャーのカップ部付近の裏面図である。
【図8】本発明の他の変形例2におけるブラジャーのカップ部付近の裏面図である。
【図9】本発明の変形例3におけるブラジャーのカップ部付近の裏面図である。
【図10】従来のブラジャーにおける要部正面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照にして説明する。図1は本発明の第1の実施形態におけるブラジャーの斜視図であり、図2は同ブラジャーの正面図であり、図3は同ブラジャーの裏面図であり、図4は同ブラジャーのカップ部付近の裏面図である。ここで、図4のカップ部付近の裏面図は、左のカップ部2L付近についてのものであるが、右のカップ部2R付近の裏面についても同様の構造を有するので、右のカップ部2R付近の裏面図は省略する。
【0029】
図1から図4に示すように、ブラジャー1は、左右一対のカップ部2L、2Rと、左右一対のカップ脇部3L、3Rと、左右一対のバック部4L、4Rと、左右一対の肩ストラップ5L、5Rと、中央連結部6を備えている。
【0030】
カップ部2L、2Rは、着用時に左右の乳房を覆うもので、上部周縁にはフリル13L、13Rが多数取り付けられている。このカップ部2L、2Rは、左右一対の左のカップ部2Lと右のカップ部2Rから構成されて、上カップ14L、14Rと下脇カップ15L、15Rと下前カップ16L、16Rがカップ縫製部17L、17Rのところで縫製されている。カップ部2L、2Rには、後述する当て布通し孔7L、7Rが設けられ、この当て布通し孔7L、7Rから当て布8L、8Rがブラジャー1の外部に出されている。なお、当て布8L、8Rおよび当て布通し孔7L、7Rの詳細については、後述する。この左右のカップ部2L、2Rは,左右のカップ部2L、2Rの間でカップ中央連結部6により連結されている。カップ中央連結部6は、左のカップ部2Lおよび右のカップ部2Rと縫製されている。また、カップ部2L、2Rの下縁部には、下縁部の湾曲形状に沿ってカップ部2の下側縫製部18L、18Rが設けられている。なお、本実施形態では、カップ中央連結部6を設けて左右のカップ部2L、2Rを結合させたが、これに限らず、カップ中央連結部6を設けず、左右のカップ部2L、2Rを直接結合させるようにしてもよい。
【0031】
カップ脇部3L、3Rは、カップ中央連結部6により連結されたカップ部2L、2Rの左右脇側縁部に縫製されている。このカップ脇部3L、3Rは、伸縮布(伸縮可能布)を素材して形成され、カップ中央連結部6により連結されたカップ部2L、2Rの左右脇側縁部から左右の体側部までそれぞれ延びるように形成されている。そして、カップ脇部3L、3Rの左右の脇側縁部からそれぞれ後方に延びるようにしてバック部4L、4Rが設けられている。このバック部4L、4Rは、それぞれ先端に向かって幅が漸減するように形成され、着用時に左のバック部4Lの先端部に設けられたフック19Lと右のバック部4Rの先端部に設けられたフック19Rを互いに背中で係合することにより、胸に左右のカップ部2L、2Rを押し付けた状態でブラジャー1を着用することができる。ここで、右のフック19Rは3箇所取り付けられ、左のフック19Lをいずれかのフック19Rに係合させるかで押し付け強さを調整できるようになっている。なお、本実施形態では、カップ中央連結部6とカップ脇部3L、3Rの構成を別々に説明したが、これらは連続して形成されている場合もあるので、この場合はカップ中央連結部6とカップ脇部3L、3Rの結合体として考え、構成的にカップ中央連結部に相当する部分をカップ中央連結部6とし、カップ脇部に相当する部分をカップ脇部3L、3Rとすればよい。
【0032】
肩ストラップ5L、5Rは、左右のカップ部2L、2Rの上部とバック部4L、4Rの上部に結合され、左右のカップ部2L、2Rとバック部4L、4Rにそれぞれ掛け渡されている。具体的には、バック部4L、4R上部に設けられた係合金具20L、20Rに肩ストラップ5L、5Rが係合させている。なお、本実施形態では、カップ部2L、2Rと肩ストラップ5L、5Rの構成を別々に説明したが、これらは連続して形成されている場合もあるので、この場合はカップ部2L、2Rと肩ストラップ5L、5Rの結合体として考え、構成的にカップ部に相当する部分をカップ部2L、2Rとし、肩ストラップに相当する部分を肩ストラップ5L、5Rとすればよい。

【0033】
図3に示すように、左右のカップ部2L、2Rの裏面には、それぞれ当て布8L、8Rが設けられている。この当て布8L、8Rは、左右のカップ部2L、2Rの裏面の脇側縁部の脇側縫製部21L、21Rおよび脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rにそれぞれ縫製され、そのカップ部2L、2Rの脇側縁部および脇側方下辺から左右結合されたカップ部2L、2Rの前中心部に向かって幅が狭くなるように形成されている(図4参照)。当て布8L、8Rは、伸縮布(伸縮可能布)を素材して形成され、当て布8L、8Rの先端には紐9L、9Rが取り付けられている。そして、当て布8L、8Rの先端部はカップ部2L、2Rに設けられた当て布通し孔7L、7Rに通され、ブラジャー1の外部に出されるようになっている。この当て布通し孔7L、7Rは、当て布8L、8Rが取り付けられているカップ部2L、2Rの脇側方下辺最下端と略同一の高さの左右のカップ部の略中央付近に設けられている。なお、この当て布通し孔7L、7Rは、当て布8L、8Rが取り付けられているカップ部2L、2Rの脇側方下辺最下端より上部の高さの左右のカップ部が結合された略中央付近に設けてもよい。また、本実施形態では、当て布8L、8Rの先端に紐9L、9Rを取り付けるようにしたが、紐9L、9Rの代わりに伸縮テープを取り付けるようにしてもよく、また紐9L、9Rや伸縮テープを取り付けずに当て布8L、8Rの布生地を延長させて形成してもよい。また、本実施形態では、当て布通し孔7L、7Rをカップ部2L、2Rに設けたが、カップ部2L、2Rに設ける代わりにカップ中央連結部6に設けてもよい。
【0034】
図1に示すように、当て布通し孔7L、7Rからブラジャー1の外部に出された当て布8L、8Rの先端の紐9L、9Rは、ブラジャー1の外部で当て布係止部材10L、10Rにより係止される。この当て布係止部材10L、10Rには紐9L、9Rが通される紐通し孔11L、11R(図示略)が形成され、そして紐通し孔11L、11Rと同形状の孔が形成されている孔閉止部12L、12R(図示略)を備えている。この孔閉止部12L、12Rは、バネにより押圧されている。そして、孔閉止部12L、12Rを外部から押すことにより紐通し孔11L、11Rと孔閉止部12L、12Rに設けられている孔が同じ位置になり紐9L、9Rを当て布係止部材10L、10Rにスムーズに通すことができ、取り外すことができる。また、孔閉止部12L、12Rを押さない場合には、孔閉止部12L、12Rはバネにより移動し、当て布係止部材10L、10Rは、当て布8L、8Rの紐9L、9Rに係止される。これにより、当て布係止部材10L、10Rは、当て布8L、8R(紐9L、9R)の長さ調整位置に固定される。
【0035】
次に、本発明のブラジャー1の使用例について説明する。まず、使用者は、ブラジャー1の左右の当て布8L、8Rの紐9L、9Rを当て布通し孔7L、7Rからブラジャー1の外部に出した状態で、ブラジャー1を着用する。そして、ブラジャー1が着用されれば、バストアップおよびバストを中央に寄せるために当て布8L、8Rの紐9L、9Rを外部からそれぞれ引っ張る。
【0036】
このように、本実施形態のブラジャー1は、当て布8L、8Rが取り付けられているカップ部2L、2Rの脇側方下辺下端部と同一高さ以上の位置に設けられている当て布通し孔7L、7Rに通して当て布8L、8Rの紐9L、9Rの先端を引っ張っているので、当て布通し孔7L、7Rを支点として、乳房を脇から中心方法に寄せることができるとともに、乳房を持ち上げることができる。また、当て布8L、8Rはカップ部2L、2Rの裏面に取り付けられているので、当て布8L、8Rを引っ張ってもカップ部2L、2Rの表面造形が損なわれることなく、シルエットを保つことができる。さらに、バージスラインにカップくりを密着させた状態で当て布8L、8Rの先端を外部から引っ張ることができるので、ブラジャー1の中の乳房のみを効率良く移動させることができる。なお、本実施形態では、当て布8L、8Rが取り付けられているカップ部2L、2Rの脇側方下辺下端部と同一高さ以上のところに設けられた当て布通し孔7L、7Rに通して当て布8L、8Rの紐9L、9Rの先端を引っ張るようにしているが、当て布8L、8Rが取り付けられているカップ部2L、2Rの脇側方下辺下端部と同一高さ以上のところに当て布通し孔7L、7Rを設けなくても、当て布8L、8Rの紐9L、9Rの先端を引っ張ることにより、乳房を脇から中心方法に寄せ、乳房を持ち上げることができる。
【0037】
次に、当て布8L、8Rの紐9L、9Rの引っ張り具合を調整して、左右のバストのバストアップおよびバストを中央に寄せる効果を調節し、左右の当て布8L、8Rの紐9L、9Rをブラジャー1の外部で当て布係止部材10L、10Rにより係止される。
【0038】
このように、本実施形態のブラジャー1は、左右の紐9L、9Rをそれぞれ別々に引くものであるので、左右の乳房をそれぞれ独立に脇から寄せる効果を調節でき、乳房を持ち上げる効果を調整することができる。これにより、乳房の大きさに左右差がある女性でも、左右の当て布8L、8Rの先端の紐9L、9Rの引き具合を調節することにより、左右対称のシルエットに近づけることができる。また、当て布8L、8Rは伸縮布を素材としているで、肌にフィットした状態で当て布8L、8Rが伸縮し、左右の乳房を脇から寄せる効果および乳房を持ち上げる効果がさらに増すことができる。
【0039】
また、当て布係止部材10L、10Rは、当て布通し孔7L、7Rを通ることができない大きさで形成されているので、左右の当て布8L、8Rを当て布係止部材10L、10Rで係止させることにより、当て布押し孔7L、7Rから出る当て布の長さを容易に調節することができる。
【0040】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照にして説明する。図5は、本発明の第2の実施形態におけるブラジャーの正面図であり、図6は、同ブラジャーのカップ部付近の裏面図である。ここで、図6のカップ部分付近の裏面図は、左のカップ部2L付近のものであるが、右のカップ部2R付近の裏面も同様の構造であるので、右のカップ部2R付近の裏面図は省略する。
【0041】
第2の実施形態では、第1の実施形態の当て布8L、8Rの他に、中央当て布22L、22Rを設けた点で第1の実施形態とは異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について説明し、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略する。
【0042】
図6に示すように、中央で結合した左右のカップ部2L、2R裏面には、それぞれ中央当て布22L、22Rが設けられている。この中央当て布22L、22Rは、左右のカップ部2L、2R裏面の中央下辺縁部の下側縫製部18L、18Rにそれぞれ縫製され、そのカップ部2L、2Rの中央下辺縁部から左右結合されたカップ部2L、2Rの脇側縁部に向かって幅が狭くなるように形成されている。中央当て布22L、22Rは、伸縮布(伸縮可能布)を素材して形成され、中央当て布22L、22Rの先端には紐23L、23Rが取り付けられている。そして、中央当て布22L、22Rの先端部はカップ部2L、2Rの脇側縁部付近に設けられた中央当て布通し孔24L、24Rに通され、ブラジャー1の外部に出されるようになっている。なお、本実施形態では、中央当て布22L、22Rの先端に紐23L、23Rを取り付けるようにしたが、紐23L、23Rの代わりに伸縮テープを取り付けるようにしてもよく、また紐23L、23Rや伸縮テープを取り付けずに中央当て布22L、22Rの布生地を延長させて形成してもよい。また、本実施形態では、当て布8L、8Rを中央当て布22L、22Rの上部に配置させているが、これに限らず、当て布8L、8Rを中央当て布22L、22Rの下部に配置させてもよい。
【0043】
図5に示すように、中央当て布通し孔24L、24Rからブラジャー1の外部に出された中央当て布22L、22Rの先端の紐23L、23Rは、ブラジャー1の外部で中央当て布係止部材25L、25Rにより係止される。この中央当て布係止部材25L、25Rには紐23L、23Rが通される紐通し孔26L、26R(図示略)が形成され、そして紐通し孔26L、26Rと同形状の孔が形成されている孔閉止部27L、27R(図示略)が備えられている。この中央当て布係止部材25L、25Rの構造は、第1実施形態の当て布係合部材10L、10Rと同様であるので、説明は省略する。
【0044】
このように、中央で結合した左右のカップ部2L、2R裏面の中央下辺縁部にそれぞれ中央当て布22L、22Rが取り付けられ、その中央当て布22L、22Rをカップ部2L、2Rの脇側縁部付近に設けられた中央当て布通し孔24L、24Rに通し、その中央当て布22L、22Rをブラジャー1の外部から引っ張ることにより、乳房に対し当て布8L、8Rによる脇から中央付近に寄せる力と中央当て布22L、22Rによる中央部から脇方向に移動させる力により、乳房を大きく持ち上げることができる。
【0045】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
【0046】
次に本実施形態の変形例について説明する。
(1) 本実施形態では、当て布通し孔7L、7Rに通された当て布8L、8Rの先端の紐9L、9Rを当て布係止部材10L、10Rを用いて係止させたが、当て布係止部材10L、10Rを用いずに、左右の紐9L、9Rをリボンくくりなどして係止させてもよい。
【0047】
(2) 第1実施形態および第2の実施形態では、当て布8L、8Rを、中央で結合した左右のカップ部2L、2Rの裏面の脇側縁部の脇側縫製部21L、21Rおよび脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rに取り付けられたが、さらに、図7および図8に示すように、中央で結合した左右のカップ部2L、2R裏面の脇側縁部上部の肩スリップ5L、5Rおよび該肩スリップ部5L、5Rから肩スリップ部5L、5Rと距離を開けたカップ部2L、2Rの脇側方上部に取り付けるようにしてもよい。図7および図8では、当て布8L、8Rの上部の横幅を広くするために、肩スリップ5L、5Rおよび該肩スリップ部5L、5Rから肩スリップ部5L、5Rと距離を開けたカップ部2L、2Rの脇側方上部と取り付けられ、当て布8L、8Rは、カップ部2L、2Rの脇側縁部および脇側縁部上部の脇側縫製部21L、21Rおよび脇側方下辺の下側縫製部18L、18R、当て布8L、8Rの上部の点線部分で縫製されている。なお、変形例2では、カップ部2L、2Rの脇側縁部上部の脇側縫製部21L、21Rの中に肩スリップ5L、5Rが隠れており、当て布8L、8Rは脇側縫製部21L、21Rを介して肩スリップ5L、5Rに取り付けられているが、これに限らず、当て布8L、8Rを直接肩スリップ5L、5Rに取り付けるようにしてもよい。また、変形例2は、当て布8L、8Rを肩スリップ5L、5Rに取り付けられたものに限らず、左右一対の当て布8L、8Rが、中央で結合した左右のカップ部2L、2R裏面の脇側縁部上部および該脇側縁部から脇側縁部と距離を開けたカップ部2L、2Rの脇側方上部に取り付けられたものであれば、同様の効果を有し、それらの構造を有するものであればよい。ここで、図7は、本発明の変形例2におけるブラジャーのカップ部付近の裏面図であり、図8は、本発明の他の変形例2におけるブラジャーのカップ部付近の裏面図である。具体的には、図7は、当て布8L、8Rの上部の横幅を肩スリップ部5L、5Rから短く距離を開けて形成した図であり、図8は、当て布8L、8Rの上部の横幅を肩スリップ部5L、5Rから長く距離を開けて形成した図である。ここで、図7および図8のカップ部分付近の裏面図は、左のカップ部2L付近のものであるが、右のカップ部2R付近の裏面も同様の構造であるので、右のカップ部2R付近の裏面図は省略する。このようにすることにより、当て布8L、8Rをカップ部2L、2R裏面の脇側縁部上部の肩スリップ5L、5Rおよび肩スリップ部5L、5Rから肩スリップ部5L、5Rと距離を開けたカップ部2L、2Rの脇側方上部まで延ばして取り付けているので、ブラジャー1の外部から当て布8L、8Rが引っ張れることによりカップ部2L、2R裏面の脇側縁部の当て布8L、8Rが大きく伸びることから、バストを脇から中央に大きく寄せることができる。なお、上述した以外の構成については、図1〜図6と同様であるので、説明は省略する。
【0048】
(3) 変形例2では、当て布8L、8Rを、中央で結合した左右のカップ部2L、2Rの裏面の脇側縁部の脇側縫製部21L、21Rおよび脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rに取り付け、さらに、中央で結合した左右のカップ部2L、2R裏面の脇側縁部上部の肩スリップ5L、5Rおよび該肩スリップ部5L、5Rから肩スリップ部5L、5Rと距離を開けたカップ部2L、2Rの脇側方上部に取り付けるようにしたが、これに限らず、当て布8L、8Rを、左右のカップ部2L、2R裏面の脇側縁部の脇側縫製部21L、21Rおよび肩スリップ5L、5Rには取り付けず、カップ部2L、2Rより上部の箇所および脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rに取り付けられるようにしてもよい。図9では、当て布8L、8Rの上部の横幅を広くするために、肩スリップ部5L、5Rから肩スリップ部5L、5Rと距離を開けたカップ部2L、2Rの脇側方上部と取り付けられ、当て布8L、8Rは当て布8L、8Rの上部の点線部分およびカップ部の脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rで縫製されている。ここで、図9は、本発明の変形例3におけるブラジャーのカップ部付近の裏面図である。ここで、図9のカップ部分付近の裏面図は、左のカップ部2L付近のものであるが、右のカップ部2R付近の裏面も同様の構造であるので、右のカップ部2R付近の裏面図は省略する。このようにすることにより、当て布8L、8Rがカップ部2L、2R裏面のカップ部2L、2Rより上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、そのカップ部2L、2Rより上部の箇所と脇側方下辺の間は当て布8L、8Rとカップ部2L、2Rが取り付けられていない状態なので、ブラジャー1の外部から当て布8L、8Rが引っ張れることによりカップ部2L、2R裏面のカップ部2L、2Rの上部の箇所と脇側方下辺の間の当て布8L、8Rが大きく伸びることから、バストを脇から中央に大きく寄せることができる。なお、変形例3では、当て布8L、8Rを、カップ部2L、2Rより上部の箇所および脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rに取り付けられるようにしたが、これに限らず、カップ部2L、2Rの上部付近の箇所および脇側方下辺の下側縫製部18L、18Rに取り付けられるようにしてもよく、また当て布8L、8Rを一部肩スリット部5L、5Rに取り付けるようにしてもよい。また、上述した以外の構成については、図1〜図8と同様であるので、説明は省略する。
【符号の説明】
【0049】
1 ブラジャー
2L 左のカップ部
2R 右のカップ部
3L 左のカップ脇部
3R 右のカップ脇部
4L 左のバック部
4R 右のバック部
5L 左の肩ストラップ
5R 右の肩ストラップ
6 中央連結部
7L 左の当て布通し孔
7R 右の当て布通し孔
8L 左の当て布
8R 右の当て布
9L 左の紐
9R 右の紐
10L 左の当て布係合部材
10R 右の当て布係合部材
11L 左の紐通し孔
11R 右の紐通し孔
12L 右の孔閉止部
12R 左の孔閉止部
13L 左のフリル
13R 右のフリル
14L 左の上カップ
14R 右の上カップ
15L 左の下脇カップ
15R 右の下脇カップ
16L 左の下前カップ
16R 右の下前カップ
17L 左のカップ縫製部
17R 右のカップ縫製部
18L 左の下側縫製部
18R 右の下側縫製部
19L 左のフック
19R 右のフック
20L 左の係合金具
20R 右の係合金具
21L 左の脇側縫製部
21R 右の脇側縫製部
22L 左の中央当て布
22R 右の中央当て布
23L 左の紐
23R 右の紐
24L 左の中央当て布通し孔
24R 右の中央当て布通し孔
25L 左の中央当て布係止部材
25R 右の中央当て布係止部材
26L 右の紐通し孔
26R 左の紐通し孔
27L 右の孔閉止部
27R 左の孔閉止部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、
中央で結合した前記カップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、
前記カップ部の上部と前記バック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、
中央で結合した左右の前記カップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺に取り付けられ、前記カップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、
それぞれの左右の前記カップ部には、左右の前記カップ部が結合している中央付近に前記当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、
左右の前記当て布の先端をそれぞれ前記当て布通し孔に通し、左右の前記当て布の先端を外部から引っ張り前記当て布通し孔から外部に出た前記当て布の長さを調節可能にした特徴とするブラジャー。
【請求項2】
着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、
左右の前記カップ部の間で、左右の前記カップ部を連結するカップ中央連結部と、
該中央連結部により結合された前記カップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、
前記カップ部の上部と前記バック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、
該中央連結部により結合された左右の前記カップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺に取り付けられ、前記カップ部裏面の脇側縁部および脇側方下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、
前記カップ中央連結部に前記当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、
左右の前記当て布の先端をそれぞれ前記当て布通し孔に通し、左右の前記当て布の先端を外部から引っ張り前記当て布通し孔から外部に出た前記当て布の長さを調節可能にした特徴とするブラジャー。
【請求項3】
左右一対の前記当て布は、中央で結合した左右の前記カップ部裏面の脇側縁部上部の肩スリップおよび該肩スリップから該肩スリップ部と距離を開けた前記カップ部の脇側方上部に取り付けられ、前記カップ部裏面の脇側縁部から脇側縁部上部の肩スリップおよび脇側方下辺からバストを覆うことを特徴とする請求項1または2記載のブラジャー。
【請求項4】
左右のそれぞれの前記カップ部の脇側縁部と前記バック部の間に、前記カップ部の脇側縁部から左右の体側部まで延びる左右一対のカップ脇部を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラジャー。
【請求項5】
中央で結合した左右の前記カップ部裏面の中央下辺縁部にそれぞれ取り付けられ、前記カップ部裏面の中央下辺縁部からバストを覆う左右一対の中央当て布を、さらに有し、
それぞれの左右の前記カップ部には、中央で結合している左右の前記カップ部の脇側縁部付近に前記中央当て布を通すための中央当て布通し孔が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載のブラジャー。
【請求項6】
前記当て布は、伸縮可能布からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のブラジャー。
【請求項7】
前記当て布は、先端に紐または伸縮テープが取り付けられ、前記紐または前記伸縮テープが前記当て布通し孔を通り外部に出されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のブラジャー。
【請求項8】
前記当て布通し孔から出される前記当て布の長さ調節位置で係止し、前記当て布通し孔から出される前記当て布の長さを調節する当て布長さ調節部材を、設け、
前記当て布長さ調節部材は、前記当て布通し孔を通ることができない大きさであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のブラジャー。
【請求項9】
着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、
中央で結合した前記カップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、
前記カップ部の上部と前記バック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、
中央で結合した左右の前記カップ部裏面の前記カップ部より上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、前記カップ部裏面の前記カップ部より上部の箇所および該上部の箇所と連通する脇側下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、
それぞれの左右の前記カップ部には、左右の前記カップ部が結合している中央付近に前記当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、
左右の前記当て布の先端をそれぞれ前記当て布通し孔に通し、左右の前記当て布の先端を外部から引っ張り前記当て布通し孔から外部に出た前記当て布の長さを調節可能にした特徴とするブラジャー。
【請求項10】
着用時に乳房を覆う左右一対のカップ部と、
左右の前記カップ部の間で、左右の前記カップ部を連結するカップ中央連結部と、
該中央連結部により結合された前記カップ部の脇側縁部より後方にそれぞれ延びて、着用時に互いに先端部が背中で係合される左右一対のバック部と、
前記カップ部の上部と前記バック部の上部を左右それぞれで掛け渡される左右一対の肩ストラップと、
該中央連結部により結合された左右の前記カップ部裏面のカップ部より上部の箇所および脇側方下辺に取り付けられ、前記カップ部裏面のカップ部より上部の箇所および該上部の箇所と連通する脇側下辺からバストを覆う左右一対の当て布と、を有し、
前記カップ中央連結部に前記当て布を通すための当て布通し孔が設けられ、
左右の前記当て布の先端をそれぞれ前記当て布通し孔に通し、左右の前記当て布の先端を外部から引っ張り前記当て布通し孔から外部に出た前記当て布の長さを調節可能にした特徴とするブラジャー。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−251251(P2012−251251A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122324(P2011−122324)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(511132281)
【Fターム(参考)】