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ブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミド組成物並びにその用途
説明

ブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミド組成物並びにその用途

適当な溶媒中に溶解したブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミドを含有する組成物並びに組成物の製造方法が開示されている。開示された組成物は長期付着性で、耐移行性で、柔軟性で、そして耐水性であり、そのような利点を提供する活性成分と混合されている。開示された組成物は化粧品、身体ケア製品、薬用化粧品、及びそれらの類似物を形成するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、皮膚、爪及び頭髪に応用するための化粧用、身体ケア用、及び薬用化粧品組成物の分野に属し、特に、長期持続性の、耐移行性(転移抵抗性)組成物及びその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
膜形成剤は、皮膚のような表面に化粧用または身体ケア用組成物を塗布し粘着させるのを助けるために、長く使用されている。しかし、これらの膜形成組成物の多くは、圧力に敏感な粘着性及び十分な柔軟性の欠如に悩まされている。これらの不利を避けるために、調剤者は脂や油、例えばグリセリン、を種々のワックスとともにこれらの膜形成組成物に加え、それによって製品の要求される硬さを得ている。しかしながら、有益なこれらの慣習的な油状の基材は、粘着性及び硬い特性の不利を克服しなければならず、これらの利益は耐久性及び耐移行性(転移抵抗性、物移りしないこと)を犠牲にする。それだけで、慣習的な膜形成化粧品は持続性と耐移行特性を欠いている。そのため、好ましい被覆範囲及び自然な効果を維持する目的で、無水製品や粉末製品のような製品の連続的な再塗布の必要性が生ずる。
【0003】
化粧用の色製品の耐久性及び耐移行性を向上させる努力は、重合体の膜形成体の使用に集中されてきている。例えば、揮発性の溶剤、シリコーン樹脂、ワックス、粉末及び油を含有する、他の製品よりも耐移行性を有すると言われるある口紅組成物は、ポリアルファオレフィンを利用している。しかし、持続性の、長持ちする、耐移行性の、そして着用感の良いまたは心地良い製品を提供する努力は、ほんの僅かばかりの成功にしか至っていない。例えば、耐移行性を有すると見なされる商業的な口紅製品は、着用感が不快で実際に口唇に対して乾燥効果を有していると報告されている。ポリアミドゲル化剤を単独で用いる幾つかの不利は、ゲルまたはコロイド状の懸濁液からの液状の抽出物または排斥物である栓状沈殿(シネレシス)を含む。液状であるとき、得られる組成物または膜は乾燥し、割れやすくなる。構造を形成するためにワックス類が使用される、しかしそれらは典型的に透明でも半透明でもなく、どちらかというと不透明で、自然な外観を得るための化粧用技術においては好ましくない。
【0004】
固体遷移特性への融解がそれほど重要でない領域、例えば履き物、配線絶縁、接着剤、等においては、ブロック共重合体が一般に使用される。特に、重合体の高い溶融領域の融点を超えて重合体が加熱される応用分野においては、ブロック共重合体が典型的に使用される。これは高分子液体と表現される。重合体が冷えると、高い溶融領域は、好ましい化学的な架橋よりも、物理的な架橋のネットワーク構造となる架橋を形成する。このようなネットワーク構造は、温度変化にしたがって壊れそして再形成されることができる膨張可能なエラストマー状の構造を形成する。他のエラストマー状の構造は、一般的に化学的な架橋により形成され、例えば、濃縮またはフリーラジカル連鎖移動機構による。化学的な架橋をもつこれらの構造は、可逆的には形成されない。先行技術が示唆するように、ブロック共重合体が一般に高加熱の用途に依存していたため、それらの化粧用及び皮膚ケア製品への応用は明らかではなく、そして一般に不適当であると思われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
長持ちする、心地良い、耐移行性の、そして、例えば限定されるものではないが、色、湿度及び艶といった好ましい効果の維持が可能な化粧用及び身体用製品のための技術が必要とされている。それ故にこの発明の1つの目的は、ファンデーション、コンシーラー、ブラシュ、アイシャドウ、頭髪製品、及びそのようなこれらの要請に合った製品を提供することである。
【0006】
膜形成方法及び組成物における進歩にも関わらず、長持ちする、耐移行性の、心地良い、高度な柔軟性の、不粘着の、耐摩耗性の、そして耐水性及び耐油性の、それらの独自の特性を通して、例えば限定されるものではないが、色、湿度及び艶といった好ましい効果を維持し引き延ばす膜を提供する膜形成方法及び組成物の技術の必要性が残されている。
【0007】
発明のさらなる目的は、長持ちする、不粘着性の、柔軟性の、耐水性及び耐油性の、耐摩耗性の、そして耐移行性の膜を形成し、活発な、着色剤の、そして自然な新鮮な外観を与える化粧用、身体ケア、及び薬用化粧品組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的及びここに詳述したその他のものにしたがって、本発明の組成物は、いかなる観察される粒子状物質も栓状沈殿(シネレシス)も伴わない、安定で均質なゲルを形成する少なくともブロック共重合体及び変性されたポリエステルアミドを含有する組成物についての1つの実施形態を提供することによって、先行技術に関連した不利を克服する。
【0009】
より特殊な実施形態は、溶媒または複数の溶媒に溶解した、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない、長持ちする、耐移行性の、耐汗性の、耐湿性の、耐水性の、耐油性の、耐摩耗性の、柔軟性の、耐久性の、自然で新鮮な外観の、新鮮な感覚の、心地良い、最小限の粘着性で容易に拡げられる、完璧な美観を与える、及び/または好ましい効果を維持し、または引き延ばす安定な、半透明の、均質なゲルまたは溶液を形成する電荷中立の疎水性のブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミド(ETPEA)重合体についてのものである。生物の表面は、化粧品、身体ケア製品、及び薬用化粧品組成物が典型的に塗布される表面であり、皮膚、口唇、毛髪、爪およびそのようなものを含むが、これらに限定されない。塗布の後に形成される膜は、耐久性で、柔軟性で、耐水性及び耐油性で、耐摩耗性で、耐移行性で、そして長持ちする。
【0010】
他の実施形態は、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で均質なゲルまたは溶液の開示された組成物の製造方法及び使用方法を提供する。
【0011】
さらなる実施形態は、開示された組成物及び特殊な応用に依存する付加的な材料を含有する化粧品、身体ケア、または薬用化粧品組成物についてのものである。
【0012】
本発明のこれらの及び他の観点は、実例となる実施形態及び実施例を含む以下の詳細な説明を読んだ後に、当業者にとって明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の組成物は、ブロック共重合体及び変性ポリエステルアミドを含有し、ブロック共重合体及び変性ポリエステルアミドの双方は、相溶の溶媒または溶媒の混合物に、一様で均質に可溶である。
【0014】
より具体的に言うと、可溶化したブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミド(ETPEA)重合体は、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で均質なゲルまたは溶液を形成する。組成物は、ほ乳類、例えばこれらに限定されるものではないが、人間、犬、猫、馬、ネズミ、齧歯類、及びそのような動物の生物学的なまたはケラチン質の組織、これらに限定されるものではないが皮膚、爪、及び毛髪に、局所的に塗布される。ブロック共重合体は単独で、または樹脂との組合せで慣習的な組成物の中で用いられてきたが、ここで開示されるようなブロック共重合体及びETPEAは、驚くべきことに、好ましい効果を維持しまたは引き延ばす、優れた長持ち性、耐移行性、心地良くそして自然な外観特性を有することが見出された。
【0015】
理論に束縛されるものではないが、本発明の組成物のブロック共重合体とETPEAゲルまたは溶液は、強力に有機分子、例えば、これらに限定されるものではないが、顔料、紫外線吸収剤、活性剤または薬剤、艶増強剤、長持ち材料、のような組成物が塗布される生物の表面に運ばれる物質と絡み合う。化粧品、身体ケア製品及び薬用化粧品のような組成物にとって、特定の材料の上に保持できる能力は、先行技術に見られたような一時的で耐久性を欠いていた組成物の効果に、しばしば特別に有利である。これは、維持、保留、または引き延ばし、例えば、着色化粧品における色、日焼け止めにおける紫外線防御、ローションまたはクリームにおける湿気、及び毛髪製品における艶増強剤またはコンディショニング材料、に特に有益である。
【0016】
組成物の好ましい特性は、これらに限定されるものではないが、塗布の良好さ/容易さ、均一な膜の形成、良好な接着、ある程度の柔軟性、及び膜のひび割れ及び剥げ落ちを防ぐ良好な膜強度、を含み、好ましくは皮膚、毛髪、及び/または爪または他の、組成物が塗布されるケラチン質表面に対して刺激性がないことが好ましい。組成物はまた、特に、長く良い付着特性、耐移行性、耐汗/耐湿性、自然で新鮮な外観、完璧な見た目、そして必要ならば、滑らかなきめ及び展延性を有する。特には、本発明の組成物は、例えばこれらに限定されるものではないが、色、湿度、艶、コンディショニング、日焼け止めまたは遮光剤、虫除け、抗老化活性、及びそのような好ましい効果または特性の保持、維持、または引き延ばしを許容する独自の利益を提供する。
【0017】
本発明の1つの実施形態は、膜形成剤として特に有用なブロック共重合体、そして選択されたブロック共重合体とETPEAが、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で均質なゲルまたは溶液を形成するように可溶化するような、一致する相溶性を有するETPEAを含有する組成物を包含する。即刻の開示(発明)の組成物に含まれるブロック共重合体は、帯電中立で疎水性である。天然及び合成重合体並びにそれらの混合物は化粧用組成物における膜形成剤として有用であるけれど、帯電中立の疎水性のブロック共重合体は、柔軟性の、耐水性及び耐油性の、耐摩耗性及び耐移行性の、非収縮性の、非粘着性の、そして心地良い膜を形成するのに取り分け有益である。
【0018】
ブロック共重合体と変性ポリアミド、特に、エステル末端ポリエステルアミド(ETPEAs)との組合せは、ブロック共重合体単独において見られる、長期付着特性の驚くべき向上を提供する。この組合せは結局、組成物の付着特性、展延性及び完璧な美観を向上させる。理論に束縛されるものではないが、ブロック共重合体によって高い密着強度が提供されるためには、ブロック共重合体が連鎖移動性及び基材への付着を許容する材料と混合されなければならない。他の慣習的な組成物において使用された粘着剤樹脂及び油基材は、ある程度助けになるが、これらの組合せは粘着性の感圧性の組成物、または化粧品、身体ケア、または薬用化粧品組成物において高度に好ましい耐久性及び耐移行性の欠如をもたらす。これに対して、ここに述べられる開示された(本発明の)組成物のブロック共重合体とETPEAは、粘着性なくして耐移行性及び耐久性を提供し、並びに良い付着特性を維持するとともに保湿剤、艶増強剤、活性剤、着色剤、顔料、及びそのようなものへの強力な保持を維持して、優れた利益を提供する。
【0019】
通常、ブロック共重合体は多相の組成物であり、少なくとも一相は室温において硬い材料であるが、加熱により流動体またはより柔らかくなっていく、すなわち固体相または領域である。ブロック共重合体の他の相は、室温においてより柔らかくゴム状であり、すなわちエラストマー相または領域である。本開示の(本発明の)ブロック共重合体はジブロック、トリブロック、マルチブロック共重合体またはそれらの複合物のいずれの形態をも有し得る。例えば、硬い領域すなわちブロックA(高Tgブロック)及び柔らかい、エラストマー領域すなわちブロックB(低Tgブロック)を有する有用なブロック共重合体は、A−Bジブロック共重合体、A−B−Aトリブロック共重合体、例えばポリ(スチレン−b−エラストマー−b−スチレン)、スチレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)、スチレン−シリコーン−スチレン、及びマルチブロック共重合体構造(A−B)n、または(A−B)nxの構造を有する(ここでxはnの機能的な分岐点を表す)分岐ブロック共重合体を含む。特に、前述した例に加えて、限定のないブロック共重合体は、ポリウレタン/エラストマーブロック共重合体、ポリエステル/エラストマーブロック共重合体、ポリアミド/エラストマーブロック共重合体、ポリエチイミド/ポリシロキサンブロック共重合体、及びこれらの如何なる組合せをも含む。ここで述べられる有用なブロック共重合体は、好ましくはA−B−Aトリブロック共重合体単独、または他のブロック共重合体との組合せ、例えばA−Bジブロック共重合体との組合せである。
【0020】
他の実施形態においては、ブロック共重合体は直線状のA−B−Aトリブロック型、例えばこれらに限定されるものではないが、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレンブチレン−スチレン、である。当業者なら理解できるように、膜に対してジブロックが一般的に柔軟な特性を付与するのに対して、トリブロックは硬い特性を付与する。他の実施形態は、ジブロックとトリブロックとの組合せについてのものである。より好ましくは、開示の(本発明の)組成物において使用されるブロック共重合体は、スチレン−イソブチレンブロック共重合体、例えば商業上の製品SIBSTAR(登録商標)(カネカ コーポレーション、ハウストン、テキサス州)として見出されるスチレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)である。理解を助けるために、適切なブロック共重合体及びそれらの製造方法の追加的な例が、米国特許公報番号2007/0142521に記載されている。
【0021】
本発明の組成物において有用なブロック共重合体は、高い分子量を有している。例えば、ブロック共重合体は、約100,000から約113,000ダルトンの間の平均分子量を有し、2を下回る分子量分布を有している。
【0022】
本発明の組成物のさらなる実施形態は、典型的には約40℃を上回る、より典型的には約50℃を上回る、約60℃を上回る、そして最も典型的には約70℃を上回るソリッド−ゲル(ゾル−ゲル)転換温度(Tgel)を有するブロック共重合体を含む構成要素を含有している。模範的な実施形態においては、ブロック共重合体は約70℃から約85℃の間のTgelを有しており、約70℃、約75℃、約80℃、及び約85℃のTgelを有する代表的な実施形態を含んでいる。このため、開示されたブロック共重合体とETPEAsを含有する本発明の組成物を付着の間、すなわち皮膚または毛髪に塗布されているとき、そして室温条件下で貯蔵されている間、ゲル状態に保持することができる。当業者に理解されるように、開示された(本発明の)組成物において有用なブロック共重合体及びETPEAsの特性は、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で均質なゲルの製造をどの程度可能にするかと一致する。例えば、ブロック共重合体のTgelはETPEAsのTgelと調和する必要があり、好ましい組成物を形成するように混合することができないほどETPEAsのそれよりも著しく高いTgelを有するブロック共重合体を回避するように選択される。本発明の組成物の成分を選択する際に考慮するのが有益な他の特性は、軟化点である。各成分は、材料がある任意の軟らかさを超えて軟化する温度を有している。本発明の組成物の構造を維持するためには、ブロック共重合体及びETPEAは似たような軟化温度を有している必要がある。幾つかの実施形態において、ブロック共重合体の軟化点は、約70℃から約100℃まで及び約80℃から約90℃までにわたる。
【0023】
本開示にしたがって用いられる膜形成ブロック共重合体は、軟らかく弾力性のある膜が製造されるような範囲内のガラス転移温度(Tg)を有する。ガラス転移温度は、重合体またはその分解物が硬く脆い状態からゴム状の液体状態へと変化する温度である。当業者に理解されるように、この概念を理解し、重合体または固体相及びエラストマー相の、本発明において有用な特定の組合せを見分けるためには、様々な重合体のTgが、試験を通して、及び広く一般的に知られ用いられた参考文献に叙述され開示されたガラス転移点を参酌して、決定される(「重合体ハンドブック」、J. Brandrup他著、2巻セット、第4版、John Wiley and Sons, Inc. 2003年6月発行、「重合体科学と技術への導入」、H. S. Kaufman J. J. Falcetta著、John Wiley and Sons, Inc. 1977年発行、を参照)。
【0024】
さらなる実施形態においては、帯電中立の、非極性の、疎水性ブロック共重合体が本発明の組成物において用いられ、ここで固体相は、例えば、約40℃またはそれ以上、約50℃またはそれ以上、または約60℃のガラス転移温度(Tg)を有し、エラストマー相は約25℃未満、約10℃またはそれ未満、または約0℃またはそれ未満のTgを有する。その上、さらなる実施形態は、Tgが約15℃、約30℃、または約50℃も異なる2つの相を有するブロック共重合体を包含する。これらの特徴は、組成物が非粘着性で、柔軟性で、心地良いものであることを可能とする。
【0025】
さらに異なる実施形態においては、ブロック共重合体によって付与された高い密着強度を、長期間付着と耐移行特性を獲得し維持するために重要なエステル末端ポリエステルアミド(ETPEAs)の鎖状移動性及び接着特性によって補完するために、ETPEAsが用いられる。化粧用の、身体ケア用の、及び薬用化粧品用途のためにブロック共重合体と両立するいかなるETPEAも、提供されたブロック共重合体及びETPEAが室温、及びさらに体温で、ゲルまたは溶液として存在することを可能にし、ゲルまたは溶液がいかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わず、安定で均質であることに適していることが期待される。
【0026】
最も広い範囲では、ほとんどのエステル末端ポリエステルアミドが、もしブロック共重合体と両立して、化粧用の、身体ケア用の、または薬用化粧品組成物の用途において、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で均質なゲルまたは溶液を形成するならば、本発明の組成物において有用である。エステル化されたカルボキシル基を含むポリカルボキシリック酸のポリアミドすなわちETPEAsの具体例は、米国特許番号3,141,787、6,552,160、6,875,245、7,253,249及び7,329,719の中に見出され、叙述されている。一般的に、本件の(in the instant)ETPEAsは、粘度を制御する限り、柔軟剤として皮膚または毛髪のコンディショニング及び保護をも提供する。
【0027】
1つの実施形態においては、ETPEAはビス−ジ−C14−18アルキルアミドまたはエチレンジアミンの共重合体、ネオペンチルグリコール及びステアリルアルコールで末端ブロックされた水素化ジリノール酸であって、ビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノール共重合体という化粧品原料国際命名法(INCI)名を有する。ETPEAsの限定されない例は、米国特許番号7,329,719及び米国公開番号2008/0152678にも開示されている。例えば、本発明の有用なETPEAは、結合ジアミン(co-diamine)から調製され、ここで結合ジアミンとしては、これらに限定されるものではないが、1,6−ヘキサンジアミン、キシレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、または1,12−ドデカンジアミンである。本発明に適切なジアミンは市販のものが利用でき、これらに限定されるものではないが、アルドリッチ(ミルウォーキー、ウィスコンシン州)、EM工業インコーポレーテッド(ホーソーン、ニューヨーク州)、アルファエイサー(ワードヒル、マサチューセッツ州)、及びスペクトラムクォリティプロダクトインコーポレーテッド(ニューブルンスウィック、ニュージャージー州)を含む。すぐに利用できる商品化されたETPEA製品は、SYLVACLEAR(登録商標)C75V(アリゾナケミカル、ジャクソンビル、フロリダ州)である。ETPEAは疎水性特性を有し、そのため耐水性及び向上した光沢または輝きという利点を提供する。ETPEAが極性の低い液体または溶媒と可溶化されたときには、利点は独自の感触、剪断された希釈化、及び優れたペイアウトを含むものに帰着する。ETPEAの他の利点は、応用に依存して変性することである。例えば、ETPEAsは固体、ゲル、溶液、またはエマルションを作製するのに用いられる。
【0028】
一般的には、本発明の組成物において有用なETPEAsは低い分子量を有し、容易に製剤形態にブレンドされ、皮膚または毛髪の上に軟らかい感触を提供する。ETPEAsは、どんな色にせよ殆ど色を持たず、匂いを持たない。ETPEAsは、約70℃から約80℃までの範囲の融点を有する。ETPEAsは、約3000ダルトンから約6000ダルトンの間の平均分子量を有し、1つの実施形態においては、ETPEAは、約4500ダルトンの平均分子量を有する。
【0029】
1つの実施形態においては、ETPEAの平均分子量を増加させることは、ETPEAの融点の上昇と溶融粘度の増大をもたらす傾向があり、低極性溶媒と混合したときにより硬いゲルとなることと関係する。しかしながら、もし平均分子量が高くなり過ぎると、ETPEAsは低極性溶媒に不溶になっていき、このような事態を防止するように選択される。選択されたETPEAは、しかしながら、選択された共重合体と調和し、室温及び体温においていかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で均質なゲルを維持する。選択は、また、それらのゾル−ゲル変換温度Tgel及び両方の成分が室温(約23℃)以上にあるとき、そして好ましくは体温(約36℃から約38℃)以上にあるときの融点にも基づく。
【0030】
典型的には、本発明の組成物のETPEAsは低い融点(<100℃)を有し、開示されたブロック共重合体と同様に、皮膚または頭髪に対して敏感に作用しない。ETPEAsは一般的に親油性の成分のみを含有し、鎖中にポリエーテル成分を含有しない。これらの成分のために、ETPEAsは透明な、軟らかくて引き締まった固体を油脂、低極性の柔軟なエステル及び低HLBの界面活性剤と形成するが、ケトン、極性エーテル及びグリコールとは混合されない。ETPEAsは、顔料を湿潤させ安定化させるのに優れており、マスカラ及び日焼け止め製剤に撥水性を付与するのに有用である。ETPEA重合体の固体−ゲル(ゾル−ゲル)変換温度Tgelは、典型的には約40℃以上であり、より典型的には約50℃以上、約60℃以上、そして最も典型的には約70℃以上である。代表的な実施形態においては、ETPEAは約70℃と約85℃の間のTgelを有しており、約70℃、約75℃、約80℃、及び約85℃のTgelを有するより代表的な実施形態を含む。本発明の組成物は、付着の間、すなわち皮膚または頭髪に塗布されているとき、及び室温下で保存されている間、ゲル状態または溶液状態を維持するブロック共重合体及びETPEAsを含有する。
【0031】
材料がある任意の軟らかさを超えて軟化する温度(ペトリー、エドワード著(2006)、接着剤及びシーラントハンドブック、マグローヒル発行、146頁)は軟化点としても知られ、例えば、示差走査熱量測定(DSC)によって測定される。ETPEA重合体の軟化点は、ゾル−ゲル転換温度Tgelを概算するのにも有用である、というのは、軟化点は重合体ゲルの水素結合ネットワークが破壊され始める温度だからである。ある実施形態においては、ETPEAの軟化点は約70℃から約100℃及び約80℃から約90℃の範囲である。
【0032】
当業者に理解されるように、室温及び普通の大気圧における組成物の残留粘着性は、適切なETPEAの選択によって調節される。ETPEAのTg及び適合性は、本発明のブロック共重合体/ETPEA結合体の接着特性を制御する主な要因である。Tgは軟化点に関係性を有し、調合の目的のためにはETPEAの軟化点の値よりもTgの値を認識している方が、調合者のためにはより有用である。例としては、正確なETPEAのTgと重合体組成物における正しいETPEA濃度の使用は、好ましい特性をもたらす。好ましいETPEAsは約−60℃と約200℃の間のTgを有し、より好ましくは約−40℃と約170℃の間、そして最も好ましくは約−30℃と約150℃の間である。
【0033】
溶解度のパラメータも、液体と重合体のような、材料の間の相互作用を予測する数学的方法を提供する。これらは特別な応用のための重合体の適合性の決定において、及び特定の目的のための溶媒の混合物の調合において、有用である。本発明のさらなる実施形態は、ブロック共重合体の2つの相または領域の間及び/または各々の相及び揮発性の溶媒またはこれらの混合物の間の溶解度のパラメータに関係する。当業者は溶解度パラメータを決定することができ、認識された応用のために選択されたブロック共重合体及びETPEAに基づいて溶媒を選択することができる。溶解度パラメータに関する並びに特別なブロック共重合体及びETPEAsの加工において有用な溶媒に関するさらなる情報は、そのような重合体の種々の製造者から得ることができる。重合体溶解度パラメータの概念についてのさらなる議論は、「重合体科学技術百科事典」第3巻、インターサイエンス社発行、ニューヨーク(1965年)及び「化学技術百科事典」増補巻、インターサイエンス社発行、ニューヨーク(1971年)にあり、その内容は参考として全てここに取り込まれる。
【0034】
本発明の組成物の特別に良い特性を達成するために特に適したさらなる実施形態においては、ブロック共重合体は固相とエラストマー相の間で少なくとも0.5(cal/cc)1/2の溶解度パラメータの相違を有している。1つの実施形態においては、ETPEAは約1(cal/cc)1/2以内の溶解度パラメータを有しており、好ましくは約0.5(cal/cc)1/2以内、そしてより好ましくは約0.2(cal/cc)1/2以内の組成物におけるブロック共重合体の各々のエラストマー相の溶解度パラメータを有している。他の実施形態においては、ETPEAは約1(cal/cc)1/2以内の溶解度パラメータを有しており、好ましくは約0.5(cal/cc)1/2以内、そしてより好ましくは約0.2(cal/cc)1/2以内の組成物におけるブロック共重合体の各々の固相の溶解度パラメータを有している。他の実施形態においては、ETPEAは約0.2(cal/cc)1/2以内のブロック共重合体の、好ましくは固相の、溶解度パラメータを有している。さらなる組成物においては、ETPEAは約0.2(cal/cc)1/2以内のブロック共重合体のエラストマー相の溶解度パラメータを有している。
【0035】
当業者に理解されるであろうように、ブロック共重合体相及び溶媒またはそれらの混合物についての溶解度パラメータは、本発明の組成物を形成するために、一般に知られ使用された参考文献を参照することによって決定されるであろう。(例えば、Allan F. M. Barton 著、「溶解度パラメータ及び他の凝集力ハンドブック」第2版、CRCプレス社発行、ボカラタン、フロリダ州、1991年;Hansen, Charles M. 著「三次元溶解度パラメータ−塗料成分親和力への鍵:I 溶媒可塑剤、重合体、及び樹脂」Journal of Paint Technology, 39巻、505号、1967年;Hansen, Charles M. 著「三次元溶解度パラメータ−塗料成分親和力への鍵:II 色素、乳化剤、相溶性及び調和性、及び顔料」Journal of Paint Technology, 39巻、511号、1967年;Hansen, Charles M. 著「三次元溶解度パラメータ−塗料成分親和力への鍵:III パラメータ成分の独立計算」Journal of Paint Technology, 39巻、511号、1967年、を参照。)
【0036】
好ましい溶媒は、本発明において用いられる独自のブロック共重合体及びETPEAsに依存する。溶媒は、当業者に良く知られているように組成物において慣習的に用いられている、1またはそれ以上の追加溶媒と合同で用いられる。特定の溶媒は、揮発性のまたは不揮発性の溶媒から選択される。好ましい溶媒の限定されない例としては、物理的架橋の一時的な破壊を促進し、そしてブロック共重合体及びETPEAsを、物理的架橋が丈夫な、持続性の、耐移行性の膜を創り出すように再生するのを許容するまでに十分に可溶化するだけの量で、組成物中に存在する膜形成ブロック共重合体及びETPEAsと調和する非極性のまたは低極性の溶媒を含む。典型的には、本発明の問題の組成物はブロック共重合体及びETPEAに加えて受容的な溶媒または溶媒の混合物を含有し、組成物がそのゲル、液体、または半固体状態を維持するのを可能にする。
【0037】
組成物の溶媒部分に関する1つの実施形態においては、組成物中の約5重量%以下のような、ブロック共重合体及びETPEAsの低い濃度において、組成物はETPEA及びブロック共重合体の少なくともエラストマー領域と調和する揮発性の溶媒またはその混合物を有する必要がある。この組成物は、必要に応じて1またはそれ以上の揮発性または不揮発性の溶媒を含む追加の溶媒をも有する。なおその上に、溶媒またはその混合物は、ブロック共重合体の硬い領域とも調和する。これに反して、組成物中の約5重量%以上のような、ブロック共重合体及びETPEAsの高い濃度において、組成物はETPEA及びブロック共重合体の少なくとも硬い領域と調和する揮発性の溶媒またはその混合物を有する必要がある。この組成物は、必要に応じて、軟らかい領域とも調和する揮発性または不揮発性の溶媒、またはそれらの組合せを有する。
【0038】
受容できる製品粘度(すなわち流れ出すことなく塗布が容易であること)を確保する必要がある溶媒、上述した溶媒の混合物も含めて、の量は、溶媒の性質並びに、例えば特別なブロック共重合体及びETPEAsのような、その他の成分の性質及び量に依存する。溶媒の量は、日常の実験作業によって容易に決定されるであろう。
【0039】
ここで述べた組成物において有用な溶媒の限定されない例としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ミリスチル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ジクロロメタン、脂肪族、不飽和及び芳香族炭化水素、塩素化炭化水素、ケトン、酢酸塩、エーテル、クロロホルム、エステル、シリコーン及びそれらの組合せが含まれる。ブロック共重合体が溶解しないことから本組成物において有用でないことが分かった溶媒は、これらに限定されるものではないが、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メタノール、及びエタノールを含む。熟練した専門家には、本発明の組成物のブロック共重合体及びETPEAを可溶化するための適切な溶媒をどう選べば良いかが理解される。
【0040】
当業者に理解されるであろうように、溶媒と可溶化条件とは、好ましい特性を有する組成物を作製する目的で、変化させられる。熟練した専門家は、当該技術分野で知られた式によって近似することができ、本発明の組成物のブロック共重合体、ETPEA、溶媒、及びその他の成分並びに条件に依存する溶解度パラメータ、Tgel、Tg、軟化点、及びそのようなものを、より的確に認識するであろう。
【0041】
好ましい実施形態においては、この発明の組成物は、帯電中立の疎水性ブロック共重合体、ETPEA、並びにブロック共重合体及びETPEAを溶解する溶媒またはその混合物を含有し、いかなる観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定な、半透明の、均一なゲルを形成する組成物に関する。得られる膜は、驚くべきことに、良い接着性、安定性、柔軟性、付着性、非粘着性、良い保持力、耐移行性、耐摩耗性、及び長期に亘る低移動性といった特性を有する膜を製造することによる、良く知られた不利益を克服する。
【0042】
ブロック共重合体及びETPEAを含有する本発明の組成物について、それぞれの効果的な量の範囲は約0.01%から約50%まで、約0.05%から約25%まで、そして約0.1%から約10%までである。より詳しくは、本発明の組成物はブロック共重合体を約0.1%から約6%まで、約0.5%から約4.5%まで、及び約1%から約4%まで含有し、そしてETPEAを重量パーセントで約0.001%から約5%まで、約0.05%から約1%まで、及び約0.1%から約0.7%まで含有し、そして溶媒を重量範囲で約10%から約90%まで、約13%から約88%まで、約35%から約70%まで、及び約47%から約56%まで含有する。概して、この発明の目的に適した溶媒の量は、組成物の重量で約1%から約90%までの範囲に、組成物の重量で約5%から約80%までの範囲に、そして組成物の重量で約10%から約30%までの範囲になる。
【0043】
1つの実施形態においては、ここに述べられたような組成物は、室温において安定で自己支持型のゲルとして有用である。応用によっては、組成物は、ファンデーションの顔料のような活性成分が、もし組成物そのものが着色される場合に必要となるであろう調整を行うことなしに、予定された色を提供することを許容するために、好ましくは透明または半透明である。代わりに、溶媒に溶解したブロック共重合体及びETPEAを含有する透明なゲルは、例えば、下塗り剤単独でまたはあらゆる色のメイクアップの下地として、発汗抑制剤または消臭剤のような、透明ゲル身体ケア製品として、または透明頭髪製品として、好ましくは用いられる。
【0044】
1つの実施形態は本発明のゲルまたは溶液組成物の調製に向けられており、ブロック共重合体及びETPEAは、揮発性または不揮発性溶媒に限定されるものではないが、好ましくは低極性または無極性の、溶媒またはその混合物に完全に溶解する。より特別には、本発明の組成物の製造方法は、一般にブロック共重合体及びETPEAの溶媒への溶解、混合、加熱、及び冷却によって起こる。1つの実施形態においては、ブロック共重合体及びETPEAは最初に溶媒中で混合され溶解されて、それから化粧用、身体ケア製品または薬用化粧品組成物において普通に見出され用いられる他の成分または活性体と一体化させられる。
【0045】
特に、本発明のブロック共重合体及びETPEAは合致する溶媒または溶媒の混合物に溶解し、これらに限定されるものではないが、例えば、イソドデカン、水素化ポリイソブテン、イソヘキサン、イソヘキサデカン、イソエイコサン、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ミリスチル、そして類似のもの、またはそれらの組合せである。これらの成分の全ては約500rpmから約2500rpmまでの速度で、密封されたジャケットの混合室で混合され、約95℃において約3から約6時間、制御式加熱ユニットを用いて全ての成分が均一に溶解するまで加熱される。混合物は、それから約71℃からおよそ室温25℃までの範囲の温度に、約500rpm未満の低速の混合で冷却される。ブロック共重合体及びETPEAの混合物並びに製造方法は、実施例1に例示されている。ある実施形態においては、本発明に係る組成物は、実施例2乃至4に述べられるように、ファンデーション、圧縮粉末、並びに口唇及び眼用組成物へと形成される。
【0046】
ファンデーション組成物の調製は、実施例2により特別に詳しく述べられている。しかしながら、簡単には、表2に例示されたような配合において有用な量は、合計組成物の重量に対して以下のような範囲となる。ブロック共重合体及びETPEAのゲルまたは溶液を含有する相Aは、約0.1%から約50%までの、約0.1%から約40%までの、そして約1%から約25%までの、効果的な量の範囲を有する。溶媒、乳化剤及び類似物の相Bは、約0.1%から約50%までの、約0.1%から約40%までの、そして約1%から約25%までの、合計量で存在する。表3は、約0.5%から約10%までの、そして約1%から約5%までの合計量範囲で、さらにフェニルトリメチコーンを含有するファンデーション組成物についてのものである。
【0047】
表2及び表3に示される組成物の相Cは、応用に関連してさらに分けられる。無色の最終形成物が好ましい1つの実施形態においては、相Cは充填物(フィラー)、微粒物、及び無色の顔料(またはいかなる顔料も着色剤もなしに)を、約0.1%から約45%までの、約1%から約40%までの、そして約1%から約25%までの、効果的な量の範囲で含有する。これに反して、例えば、種々の皮膚のトーンに適合する多様な色合いを提供するための、着色が好ましい他の実施形態においては、相Cは着色顔料を約0.1%から約20%までの、約0.1%から約15%までの、そして約0.1%から約10%までの、追加の量の範囲で含有する。
【0048】
他の実施形態においては、本発明に係るファンデーション組成物において見られる効果に匹敵する、好ましい長続きする及び持続性の効果を達成する圧縮粉末形成物もまた提供される。特別には、実施例3の表4がここに開示された効果的な形成物の受容される範囲を例示している。相Aのブロック共重合体は、約0.01%から約20%までの、約0.1%から約10%までの、そして約0.1%から約7%までの、量の範囲である。それに対して、ETPEAの量はより少なく、総形成物に対して約0.01%から約10%までの、約0.01%から約7%までの、そして約0.1%から約5%までの範囲である。相Bの溶媒は、上述の成分を可溶化して均一な混合物を形成するのに十分な量の範囲内である。特には、溶媒は約0.1%から約50%までの、約0.1%から約25%までの、そして約0.1%から約20%までの範囲内の量である。相Bのフィラー及び微粒体は、約1%から約90%までの、約20%から約90%までの、そして約50%から約85%までの範囲内で存在する。有色のまたは無色の、相Bの顔料は、約0.01%から約20%までの、約0.1%から約15%までの、そして約0.1%から約10%までの範囲内の合計量である。
【0049】
さらなる実施形態は、実施例4に例示された口唇用及び眼用組成物についてのものである。本発明に係る口唇用及び眼用組成物は、着色剤または顔料を混合して特別に色が長続きするようにしたものである。これらの組成物は、口唇及び眼の領域が、例えば、動きの速い振動すなわちすぼめる、瞬きする等によって、製品及び着色等の効果が失われる傾向にあるため、特に有用である。表5〜8に例示されているように、これらの形成物は、ゲルか或いはスティックのいずれかの組成物となる。
【0050】
他の実施形態においては、本発明に係る組成物は、頭髪ケア製品へと形成される。頭髪組成物はシャンプー、コンディショナー、リーブインコンディショナー、毛染め剤、艶向上剤、縮れ防止コンディショナー、及びそのようなものである。本発明の頭髪製品は、この分野で見出される慣習的な頭髪製品に比較して有利であり、頭髪への好ましい効果を長持ちさせる。本発明に係る頭髪ケア組成物に複合される好ましい成分の限定されない例は、頭髪に障壁を形成する持続性の膜を形成するための艶向上、色保持、縮れ防止、または帯電防止の活性成分を含む。例示的な頭髪製品組成物については、実施例5及び6を参照されたい。
【0051】
他の実施形態は、本発明の頭髪組成物の調製方法についてのものである。特に、ブロック共重合体、ETPEA、並びに保湿剤及び整髪剤とともに混合された溶媒を含有する相Aが、約110℃から約130℃まで、そして約116℃から約120℃までの範囲の温度で、例えば、鉱泉浴で加熱され、均一に溶解するまで中程度の速度で混合される。相Aが一旦約70℃から約25℃すなわち室温までの温度範囲内に冷却されると、相Bの成分が追加され、約60℃から約70℃で及び低速で、均一に混合されそして溶解されるまで混合される。
【0052】
実施例7は、消費者調査の結果を提示している。本発明に係るファンデーション形成物及び一流の持続性のファンデーション(「標準」)の双方を塗布した後、消費者は本発明に係る組成物すなわち「複合ファンデーション」が、標準と比較したとき、より長持ちするだけでなく、総合的により心地良いことを見出した。複合ファンデーションはまた、皮膚の色調を均等にし、赤み、小じわ及び老化斑の出現を低減するように思われた。実施例8は、本発明に係るファンデーション組成物の消費者試験についてのものである。全体的にみれば、結果として消費者は、最初の塗布後と8時間後とで、同様な利益を製品が提供していることを見出している。ファンデーションの利益のうちの1つのさらなる証拠は、本発明に係るファンデーション製品と他のファンデーションとの耐移行性の観点からの比較についての実施例9において証明されている。
【0053】
髪の艶を向上させるより良い頭髪製品を開発するために、この5、6年に亘って、艶を測定するための様々な方法が試行されている。主観的な測定は、熟練した鑑識者、口唇または髪に対して平坦な表面についてより正確な光沢計、及び画像解析装置に取って替わられる。実施例10に述べられている画像解析技術の利点の1つは、平坦な表面という制限がなく、艶が「即座に」リアルタイムで測定されることである。化粧品と洗顔用品の雑誌、「光沢の生体における定量評価」2004年10月号で特集された技術は、Bossa Nova機器及び艶技法を特集している。ISP、国際専門製品、は原料製造業者が定量的光沢に画像解析技術を用いた結果をも公表している。実施例10は、未処理の髪と比較した本発明に係る頭髪製品で処理した髪の艶の増大を示している。
【0054】
本発明のさらなる実施形態は、様々な化粧用、身体ケア用製品における本発明の組成物の使用について、そして、好ましい特性を得るために必要なブロック共重合体、ETPEA、及び溶媒またはその混合物の効果的な量を含有する薬用化粧品形成物について示している。熟練した職人は、応用並びに耐久性、柔軟性、塗布性、付着性、均一性、接着性、耐水性及び耐油性、耐移行性、そして耐摩耗性、好ましくは刺激性のないもの、の程度に依存して好ましいブロック共重合体膜形成物、ETPEA、溶媒またはその混合物、及び付加的な成分の効果的な量と型を決定することができるだろう。好ましい形成物は、好ましいまたは商品としての状態からの変質や分解を起こすことのない十分な安定性を有する、安定な化粧用または薬用化粧用製品を形成する。その上、本発明に係る組成物は、好ましい効果、例えばこれらに限られるものではないが、色、湿度、艶、抗老化、UV防御、及びそのような効果を、維持し、保持し、または引き延ばすことができることを証明している。
【0055】
他の実施形態においては、本発明の組成物は、生物的表面、局所被覆、活性的な及び/または機能的な成分を固定または結合するために用いられる。活性的なまたは機能的な成分としては、着色剤、顔料、紫外線フィルター、湿潤剤、芳香剤、殺虫剤、薬用化粧用剤、抗老化成分、及び化粧用または薬用化粧用技術において知られたその他の活性的なまたは機能的な成分が含まれる。
【0056】
さらなる実施形態においては、耐久性、柔軟性、耐油性、耐水性、耐摩耗性、及び耐移行性を生物組織に移送する方法は、以下を含有する:少なくともブロック共重合体及びETPEAの両方に調和する溶媒またはその混合物に溶解した帯電中立の疎水性のブロック共重合体及びETPEAを有する本発明の組成物を、生物組織、例えばこれらに限られるものではないが、皮膚、頭髪、及び爪に塗布すること;そして組成物が生物組織に塗布され、乾燥されたときに膜を形成することによって、耐久性、柔軟性、耐油性、耐水性、耐摩耗性、及び耐移行性を移送するために効果的な量の塗布した組成物を乾燥すること。
【0057】
この技術及び本発明に係る組成物は、広く種々の無水及び粉末化された製品、限定されるものではないが、ファンデーション、コンシーラー、マスカラ、ブラッシュ、アイライナー、アイシャドウ、顔用または身体用粉末、同様に皮膚ケア製品、例えば長期付着性マスク、日焼け止め、及び虫除けに応用することができる。特に、本発明の組成物は化粧用形成物を含む。本発明の1つの実施形態は化粧用ファンデーションに関し、ここで化粧用ファンデーションの形成物は、本発明の組成物に加えて、追加の増粘剤及び湿潤剤を、被覆を確保しその他の好ましい特性を達成する量だけ含有している。
【0058】
本発明のその他の実施形態はマスカラであり、本発明の組成物を使用し、まつ毛のようなケラチン表面への向上した安定性と接着性を生み出す。本発明の組成物を使用したマスカラは、より以上の付着抵抗性、向上した耐水性、及び向上した化粧特性をも提供する。
【0059】
本発明のさらなる実施形態は、日焼けローションまたは日焼け止めのようなローションを含む。本発明の組成物を使用したローションは、増加した透過対抗性及び耐水性を提供する。組成物を使用したローションは、より優れた着用性をも提供する。
【0060】
本発明のさらに他の実施形態は、アイライナー及びアイシャドウ製品を含む。本発明の組成物を使用したアイライナー及びアイシャドウは、増加した安定性とまぶた組織への増加した付着性を提供する。本発明の組成物を用いたアイライナー及びアイシャドウは、より優れた耐水性と向上した化粧特性をも提供する。
【0061】
他の実施形態は、軽い肌合いを有する均一な膜を形成し、1日を通して快適な付着感を保持する、本発明の組成物を使用した顔用のメイクアップ組成物である。好ましい顔のメイクアップは、ねばつきやべとつきがなく、物移り、転移、染みつきもなく、しかし長期持続性で、耐汗性で、軟らかく、しなやかで、弾力性で、柔軟性で、そして皮膚に対して心地良い。メイクアップ組成物は、また自然な、新鮮な見栄えをも、完璧な適用範囲とともにもたらす。
【0062】
本発明に係る組成物の容器詰め、例えば、製造用の道具や物品への、及び本発明のあらゆる実施形態のための塗布装置への、は当業者によって、彼らの一般的な知識に基づいて、そして容器詰めされる組成物の性質にしたがって適宜修正を加えて、選択され製造される。その上、用いられる装置の型は特に組成物の濃度に関連し、とりわけその粘度に関連する;粘度は、例えば揮発性化合物の存在のように、組成物中に存在する要素成分の性質にも依存する。製造用の道具や物品は、これらに限られるものではないが、本発明に係る組成物、本発明に係る組成物の塗布のための装置、本発明に係る組成物の使用及び塗布のための機器、成分及び/または警告の一覧表、及び類似物を含む。
【0063】
本発明のさらなる実施形態は、液体、ゲル、泡、クリーム、ローション、半固体、固体、粉末、スプレー、溶液、漿液、または類似物の形状の本組成物に関し、それらは化粧品、身体ケア製品、薬用化粧用または薬用形成物、防虫剤、または日光用製品であり、ここで組成物は少なくともブロック共重合体膜形成体、ETPEA、及び成分を十分に均一に溶解させる溶媒またはその混合物を含有する。組成物は、耐水性、耐汗性、耐油性、耐摩耗または耐摩擦性、及び耐移行性で、柔軟性で、非粘着性で、耐久性で、接着性で、保湿障壁を形成し、そして、これらに限られるものではないが例えば、着色剤、色素、紫外線吸収剤、保湿剤、艶増加剤、抗老化剤、生物学的活性剤、殺虫剤/殺虫薬、及び有機または無機の活性剤のような、1またはそれ以上の活性成分を固定及び/または移送することができる。例えば、本発明の日除け組成物は、耐汗性及び、水泳プールの水、新鮮な水、及び海水も含めて耐水性である。この組成物はまた、耐汚染性で、そして剥げることがない。この組成物は、これらに限られるものではないが例えば、日光ケア、皮膚ケア、色化粧品、マスカラ、頭髪製品(シャンプー、コンディショナー、ヘアスプレー、ムース及び毛染め剤/着色剤)、マスカラ、爪エナメル、口唇着色製品、ファンデーション、眼メイクアップ、皮膚ケア製品、個人衛生製品、そして流行の薬品または活性放出剤のような、製品において使用される。
【0064】
ファンデーション、コンシーラー、マスカラ、口紅、及びその他の化粧品、防虫剤、及び日焼け止めローションのような着色された化粧品を含む本発明の多数の化粧用組成物は、全く容易に擦り取りまたは移すことができる軟らかい油性の膜を残す。組成物は、故に、例えば、グラス、カップ、衣類または皮膚のような、ある物品に接触することによって、少なくとも部分的に、沈着するようになることができる。沈着時に、組成物は物品に跡を残す。この結果は最適ではなく、移行による損失を埋め合わせるために、組成物の塗布を定期的に繰り返すことが要求される。
【0065】
既存技術として知られた幾つもの耐移行性化粧用組成物があるが、本発明の組成物はそれらに対して驚くほど優れた好ましい効果が、引き延ばされ、維持され、そして保持される。ブロック共重合体とETPEAの活性成分を保持する特性から見ると、得られる本発明の組成物は、先行技術の組成物よりも優れた耐移行性を有する。高い耐移行性を有するとして従来技術において知られた慣習的なメイクアップ組成物は、一般的に脂っこい基質、揮発性の油、特に揮発性のシリコーンオイル及び/または揮発性の炭化水素オイルを含有する。これらの移行性なし組成物の大多数は、しかしながら、粘着性である;そのため、これらの組成物の塗布性及び塗り広がり性は、化粧品、身体ケア製品、及び薬用化粧品にとって理想的ではない。実施例9は、2つの他の形成物と比較した、本発明に係る形成物の異なる条件(乾燥、水、及び皮脂)の下での耐移行性の効果を証明している。
【0066】
耐移行性の他にも、組成物は安定性を維持しなければならない。従来技術において用いられる膜形成体はしばしば、増粘剤として機能する溶媒と混合される。しかしながら、得られる形成物は、もしこれらの増粘剤中の溶媒がゲル混合物から離液(シネレシス)として抜け出したら形成物の不安定を引き起こすという問題を有している。それ故に、例えばこれらに限られるものではないが、塗布の容易性、心地良さ、柔軟性、耐久性、塗布の間そして塗布の後の非粘着性、耐摩耗性、耐油性、及び耐水性のような好ましい特性をも有する、丈夫な、耐移行性の及び安定な組成物の必要性が残される。
【0067】
本発明の組成物は耐水性を付与するためにも、また効果的である。組成物はそのために、日光製品、マスカラ、及び頭髪製品において特に有用な、洗い落とされる活性なまたは機能的な成分を最小限にしている。組成物はまた、閉塞性の膜を形成すること及び特に湿潤剤中の経皮水損失を低減することによって皮膚の脱水を阻止する。
【0068】
1つの実施形態においては、組成物は皮膚と周囲環境の間の膜遮蔽体を付与し、ここで膜は活性な及び/または機能的な成分を含有する。組成物によって形成された膜はSPF及びUV光防御のような機能的な成分の活性を増加させ、及び/または湿気及び周囲環境の効果を防御する。
【0069】
さらなる他の実施形態においては、ブロック共重合体膜形成体及びETPEAが組成物中のその他の成分と調和することが好ましい。本発明の組成物はまた、この分野で通常使用されると考えられるあらゆる添加物、抗酸化剤、芳香剤、エッセンシャルオイル、安定剤、化粧活性基質、保湿剤、ビタミン、必須脂肪酸、親油性日焼け止め、脂溶性重合体、及び特に、ポリアルキレン及びポリアクリレートのような平滑性または展延性、耐水性及び耐油性、耐移行性、その他当業者にとって好ましい化粧用または薬用化粧用特性を向上させる炭化水素重合体をも含む。
【0070】
任意に追加される成分の限定されない例としては以下のものが含まれる:柔軟剤、増粘剤、例えば、乳白剤、粘土、または有機粘土、シリカ、セルロース誘導体、可塑剤、ゲル、油、オリーブ油、エステル、ワックス、溶媒、界面活性剤;ヘクトライト;アクリル重合体またはポリウレタン型の結合重合体のような合成重合体;ガム及び特にキサンタンガム;展延剤;分散剤;防腐剤、特に水溶性防腐剤;消泡剤;湿潤剤;紫外線遮蔽剤;香料または芳香剤;フィラー(充填剤);化粧用または薬用化粧用活性剤;湿潤剤;ビタミン及びその誘導体;並びに生物学的材料及びその誘導体。もし、組成物の柔軟性及び弾力性がまださらに増加されるならば、化粧材料に一般的に追加される可塑剤をも追加することができる。適した材料には、任意に可溶化され、または補助溶剤に溶解されて使用される低分子量及び高分子量の可塑剤の双方が含まれる。
【0071】
懸濁及び濃厚薬剤は典型的にワックス、シリカゲル、ガム、粘土、フュームドシリカ、脂肪酸石鹸、及び種々の炭化水素ゲル、並びに形成物に混合したときにケラチン質組織の表面に残るその他の成分を含む。ワックスは、これらに限られるものではないが、天然及び合成ワックス、炭化水素基礎ワックス、フルオロワックス及び/またはシリコーンワックス並びに樹木、鉱物、動物及び/または合成起源のものを含む。特に、ワックスは25℃を超える、好ましくは45℃を超える融点を有する。本発明の組成物は、組成物の重量について0から30重量パーセントまでのワックスを包含する。ワックスは本組成物において、ワックスが構造を付与する棒状形状を有することが好ましいときに有用である。さらに、ワックスは、本発明に係る組成物の有利な効果が維持されるのに好ましい量が存在している。
【0072】
本発明の組成物において好ましく用いられる柔軟剤及びコンディショナー/コンディショニング材料、コンディショナー、並びにコンディショニング材料のような、追加成分の限定されない例としては、コンディショニング材料でありそして艶向上剤である、グリセリン、プロピレングリコール、シクロメチコーン、ジメチコーン、オクチルドデカノール、オリーブ油、エステル、アモジメチコーン、リン酸ジメチコーンPEG8、フェニルトリメチコーン、並びに、ここで参照として明細書の一部として取り込まれる「国際化粧品事典及びハンドブック」(Gottschalck, Tara E. , Gerald N. McEwen著、第12版、ワシントンDC:化粧品、洗顔用品、及び芳香剤協会(今では身体ケア製品評議会として知られる)2008年印刷)に開示されている、その他の同様な成分が含まれる。
【0073】
シリコーンは化粧用形成物において柔軟性及び耐湿性を付与する添加剤として頻繁に用いられてきたが、ジメチコーンのようなシリコーンは本発明の非頭髪組成物、すなわちファンデーションまたは皮膚ケア製品に用いるには適切な添加剤ではない。ところが、フェニル環をもつシリコーン、例えばフェニルトリメチコーンのような、を含有する添加物は、ブロック共重合体/ETPEAゲルまたは溶液と混合したとき、それらの調和する溶解度のゆえに、頭髪組成物と同じくらい皮膚ケアにおいても有用である。
【0074】
本発明の他の実施形態は、頭髪製品において特に有用な成分についてのものである。優秀な保湿性、艶向上性、毛染め剤保持性、縮れ防止性及びそのような特性を有する頭髪製品への消費者の需要が継続しだして以来、需要に応じるために追加成分が必要である。本発明に係る組成物は、これらの活性物を保持するために頭髪に膜または遮蔽体を形成することから、これらの活性物を有利に複合する。頭髪ケア製品に典型的に見出される成分は、これらに限られるものではないが、アニオン性またはカチオン性が含まれるが、界面活性剤を含む。アニオン性界面活性剤の限定されない例は、硫酸、スルホン酸またはカルボン酸アニオンに基づくもの、パーフルオロオクタノエート(PFOAまたはPFO)、パーフルオロオクタンスルホネート(PFOS)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ラウリル硫酸アンモニウム、その他のアルキル硫酸塩、ラウレッシュ硫酸ナトリウムまたはラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、アルキルベンゼンスルホン酸、石鹸、または脂肪酸塩を含む。アニオン性界面活性剤がシャンプーにおいて最も有用であるのに対して、カチオン性界面活性剤はコンディショナーにおいて好ましい。しかしながら、幾つかの実施形態においては、熟練した製造職人に理解されるように、四価のアンモニウムカチオンはヘアクリームにおいて不要である。
【0075】
カチオン性界面活性剤の限定されない例は、四価のアンモニウムカチオン(quats)に基づくもの、セチル臭化トリメチルアンモニウム(CTAB)またはヘキサデシル臭化トリメチルアンモニウム、その他のアルキルメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム(CPC)、ポリエトキシレーテッド獣脂アミン(POEA)、塩化ベンズアルコニウム(BAC)、塩化ベンズトニウム(BZT)、及びシリコーンquatsを含む。
【0076】
頭髪ケア製品において有用なその他の追加成分としては、艶増加剤、コンディショニング材料、防腐剤、芳香剤、濃厚剤、柔軟剤、色素、及び類似物が含まれる。理論に束縛されるものではないが、ブロック共重合体及びETPEAゲルまたは溶液は、界面活性剤、特にquatsの効果を向上させる役割を果たす。界面活性剤は柔軟化、平滑化、またはコンディショニングにおいて用いられるが、quatsは反対の電荷は引き合う、すなわち髪は一般的に負に荷電しているのに対してquatsは正に荷電していることから、製品を髪に固定するのを補助をもする。それ故に、我々はヘアコンディショナーが沈着を残すことなく人間の髪に接着し吸着することを望むので、コンディショナーは正電荷を有するように設計される。反対に、シャンプーは、髪にシャンプーが接着し吸着するのを防止して清らかな仕上がりを得る目的で、負電荷を有するように設計される。それ故に、可塑的な特性を助長するブロック共重合体とETPEAの組合せ、及び成分の保持力を付与するquatsは、長持ち性と活性添加剤からの好ましい効果とを可能にする。
【0077】
色付けされまたは着色された製品のために、ブロック共重合体、ETPEA、溶媒(または複数の)、及び追加成分の量は、生物学的基質または表面への密着性並びに生物学的基質または表面からの耐水、耐油、及び耐移行性を最大化するために調整される。重要な考慮すべき事柄は、ブロック共重合体の量に対する顔料の比率である。顔料は、無機または有機の、白色または着色の粒子を意味するものと理解されるべきである。本発明の実施において使用される着色剤には、技術界で良く知られ、ここで参照として明細書の一部として取り込まれる「化粧用成分ハンドブック」(第1版、J. M. Nikitakis, 他著、化粧品、洗顔用品、及び芳香剤協会、ワシントンDC、1988年印刷)に開示されている、顔料、レーキ顔料、及び染料が含まれる。
【0078】
組成物の応用に依存して、顔料は色または無色を付与するために添加される。有機顔料の限定されない例としては、FD&C染料、D&C赤色No.2,5,6,7,10,11,12,13,30,及び34、D&C黄色No.5、青色No.1、紫色No.2を含むD&C染料が含まれる。代表的な無機顔料としては、限定されるものではないが、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化鉄(α−Fe,γ−Fe,Fe,FeO)、赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、水酸化鉄、二酸化チタン、低酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化クロム、水酸化クロム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ニッケル及び酸化亜鉛、並びにチタン酸鉄、チタン酸コバルト及びアルミン酸コバルトのような複合酸化物及び複合水酸化物が含まれる。その他の適切な着色剤としては、ウルトラマリンブルー(すなわち、硫黄を含むケイ酸ナトリウムアルミニウム)、プルシアンブルー、マンガン紫、酸化塩化ビスマス、タルク、雲母、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、シリカ、チタン化雲母、酸化鉄チタン化雲母、酸化塩化ビスマス、並びに化粧技術界で知られたその他のあらゆる顔料または調製顔料が含まれる。
【0079】
フィラー及び真珠層もまた、組成物の肌合い及び艶消し/艶出しの外観を修正するために前記の形成物に追加される。フィラーは、層状のまたは非層状の、無機のまたは合成の、無色のまたは白色の粒子を意味するものと理解されるべきである。真珠層は、ある種の軟体動物によって特別にそれらの貝殻内にまたはさもなければ新たに作られ製造された真珠光沢の粒子を意味するものと理解されるべきである。本発明の実施において用いられる真珠剤としては、雲母、酸化鉄、二酸化チタン及び化粧技術界で知られたその他のあらゆる真珠剤が含まれる。単独でまたは複合して用いられるフィラー及び微小球、例えば、圧縮粉末組成物の原型、の限定されない例としては、以下のものが含まれる:タルク、コーンスターチナイロン粉末、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、窒化ホウ素、ケイ酸カルシウム、及びそのようなもの。
【0080】
真菌及び/または微生物の成長を防止しまたは低減するために及び防腐剤として、化粧品技術において一般に使用される化合物は、本発明の組成物に追加するのにもまた有用である。これらの化合物を含有することによって、組成物の有効保存期間は長くなる。これらの抗菌剤及び抗微生物剤としては、これらに限られるものではないが、メチルパラベン、ブチルパラベン、デヒドロ酢酸ナトリウム、及び類似物が含まれる。カプリリルグリコール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、n−ブチルパラベン、プロピルパラベン、イソブチルパラベン、及び類似物またはこれらの混合物が、本発明に係る組成物に追加するための有用な防腐剤の限定されない例である。
【0081】
これらの材料の幾つかは、ある種のエステル及び有機日除け剤で見られるように、油感と増加した展延性を有するが、本発明の全体の組成物は、耐移行性、耐摩耗性、耐水、耐汗及び耐油性、耐久性、柔軟性、塗布性、付着性、均一性、輝きまたは光沢、乾燥時間、接着性、好ましくは刺激性のないこと、というその好ましい特性を維持する。当業者は勿論本発明にしたがう組成物の有利な特性が、想起される追加によって害されることのないように、あるいは本質的に害されることのないようにして、任意の追加化合物の選択及び/またはそれらの量に対して注意を払うであろう。製品の展延性及び柔軟性を向上させるためにこれらの材料が本発明の形成物に追加される実施形態においては、しかしながら、形成物の好ましい特性を保持するように上記の材料が形成物に対して十分に低い濃度で存在することが好ましい。これらの成分は当業者によって、好ましい特性、例えば、粘凋度または肌合いを有する組成物を調製する目的で、様々に選択される。ブロック共重合体膜形成体、追加成分、及びそれらの濃度の選択もまた、好ましい特性を変化させるために調整される。
【0082】
ここに引用された全ての特許、特許明細書、出版されたPCT明細書及び出版物、書籍、参考文献、参考説明書及び要約は、これによって本発明が関係する技術の状態をより全体的に描くためにそれらの全体を参照することによって取り込まれる。
【0083】
この発明の範囲と精神から離れることなく上述した内容において様々な変形がなされるとき、上記の記載に含まれる、または付加された請求の範囲において定義される全ての内容は、本発明の叙述及び例証と解釈されることを意味する。上述の教えに照らしてみれば、本発明の多数の修正及び変形が可能である。
【実施例】
【0084】
続く実施例が本発明の範囲内の実施形態をさらに叙述し、詳細に説明する。実施例は描出する目的でのみ示されるものであり、この発明の限定を構築するものではなく、この発明の精神と範囲から離れない限り、実施例の多数の変形が可能である。
【0085】
(実施例1)
[ブロック共重合体/ETPEAゲル]
表1は、代表的なブロック共重合体/ETPEAゲルの処方を示すものである。手短に言えば、ブロック共重合体及びETPEAゲル組成物は、表1に示される成分の全てを、ジャケット型の、横掃羽根混合能力を備えた密封混合ユニット(Eurostar-labortechnik; IKA Works Inc. ウィルミントン、ノースカロライナ州)中で混合することによって調製された。全ての成分を、95℃プラス/マイナス5℃にセットされたプログラム式加熱ユニットを用いて95℃で6時間、500から2000rpmで全てが均一に溶解するまで加熱した。混合物を500rpm未満の低速混合で、及び約室温すなわち25℃未満の最終温度まで冷却した。
【0086】
溶媒は、イソドデカン、イソヘキサデカン、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ミリスチル、またはそれらの混合物から選ばれた。ブロック共重合体は、スチレン−イソブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、またはそれらの混合物から選ばれたブロック共重合体であった。ETPEAは、ビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノーレート共重合体であった。
【表1】

【0087】
(実施例2)
[ファンデーション組成物]
表2は、上の実施例1で述べられたブロック共重合体及びETPEAゲルに基づいたファンデーション組成物組成を示す。表3は、追加的にフェニルトリメチコーンが用いられたファンデーション組成物組成を示す。手短に言えば、相A(実施例1のSIBS/ETPEAまたは表3のSIBS/ETPEA/フェニルトリメチコーン)は実施例1の方法で調製された。混合物はその後約25℃までゆっくり冷却される間攪拌された。得られた軟らかいゲルはその後、化粧品形成物において典型的に用いられる追加成分を追加することによって、ファンデーション組成物を調製するために用いられた。
【0088】
予備調製された相Aの軟らかいゲルは、表2または3の相Bと混合され、約60℃まで加熱された後、均一になるまで相Cが加えられる。混合物は、その後一定の攪拌の下、室温までゆっくり冷却された。
【表2】

【表3】

【0089】
(実施例3)
[圧縮粉末組成物プロトタイプ]
表4は、ブロック共重合体とETPEA組成物に基づいた圧縮粉末組成物処方を示す。手短に言えば、相A成分は予備混合され、透明で均一なゲルまたは溶液が得られるまで、実施例1に述べられた温度まで加熱された。別の容器内で、相B成分が調合されることによって、圧縮粉末組成物が調製された。相A溶液は、約500rpmから約2000rpmの一定の攪拌の下、約190°Fすなわち約87.8℃の温度で、相B内にゆっくりと分散した。複合相は約500rpmから約2000rpmの高速で約30分間混合された。得られた混合物はその後ジェットミルを2回(モデル#02−512、シリアル#1303;The Jet Pulverizer Company ;パルミラ、ニュージャージー州)通されて、約10ミクロンから約20ミクロンの粒子径(ここで平均粒子径は約15ミクロンであった)を有する微細な粉末が得られた。得られた微細な粉末は、その後本発明の圧縮粉末組成物に適切な充填となるように圧縮された。
【0090】
これまでに述べられたいかなるブロック共重合体も用いることができたが、スチレン−イソブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、またはそれらの混合物から選ばれたブロック共重合体が、圧縮粉末組成物においては役立った。さらに、ETPEAとしては、ここではビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノーレート共重合体が良い例であった。
【表4】

【0091】
(実施例4)
[口唇用及び眼用組成物]
表5〜8は、上の実施例1で述べられたブロック共重合体とETPEAゲルに基づいた口唇用及び眼用組成物処方を示す。表9及び11は、フェニルトリメチコーンを付加的に適用した口唇用及び眼用組成物処方を示す。手短に言えば、組成物は、7%のスチレン−イソブチレン−スチレン(SIBS)のA相のイソドデカン中での約105℃における15分間または均一化するまでの攪拌及び加熱によって調製された。別の容器内で、相B成分は予備混合され、約190°Fすなわち約87.8℃の温度まで3時間、または透明で均一な溶液が得られるまで、加熱された。相B溶液は、約500rpmから約2000rpmの一定の攪拌の下、約190°Fすなわち約87.8℃の温度で、相A内にゆっくりと分散した。複合相は約500rpmから約2000rpmの高速で約30分間混合された。得られた混合物はその後ジェットミルを2回(モデル#02−512、シリアル#1303;The Jet Pulverizer Company ;パルミラ、ニュージャージー州)通されて、約10ミクロンから約20ミクロンの粒子径(ここで平均粒子径は約15ミクロンであった)を有する微細な粉末が得られた。
【0092】
これまでに述べられたいかなるブロック共重合体も用いることができたが、スチレン−イソブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、またはそれらの混合物から選ばれたブロック共重合体が、圧縮粉末組成物においては役立った。さらに、ETPEAとしては、ここではビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノーレート共重合体が良い例であった。
【表5】

【表6】

【表7】

【表8】

【0093】
(実施例5)
[毛髪形成組成物]
表9は、ここで述べられたブロック共重合体とETPEAゲルに基づいた毛髪用組成物処方を示す。手短に言えば、毛髪用組成物は相Aの成分を混合することと、鉱物油浴中で約116℃から約122℃までの範囲の温度で加熱することによって調製される。成分は均一になりそして溶解するまで中ぐらいの速度で混合される。これが一般的には、溶解するまで最短でも7時間かかる。一回分は、次の日に予備混合Aを湯浴中で約74℃から約78℃で液体になるまで再加熱して均一になるまでゆっくり混合することによって、調製できる。相Aは冷却され、相Bの成分が一回に1つずつ約64℃から約66℃で加えられる。混合物は、低速で均一になるまで混合される。相Cは49℃未満の温度で加えられ、低速で均一になるまで混合される。相Dは43℃以下の温度で加えられる。得られた溶液は、典型的に毛髪形成において用いられる。
【表9】

【0094】
(実施例6)
[毛髪艶用漿液組成物]
表10は、ここで述べられたブロック共重合体とETPEAゲルに基づいた特別な毛髪艶用漿液組成物処方を示す。手短に言えば、毛髪漿液はパートAの成分を混合することと、鉱物油浴中で約116℃から約122℃までの範囲の温度で加熱することによって調製される。成分は均一になりそして溶解するまで中ぐらいの速度で混合される。この点で、パートA混合物は完全な溶解を達成したかチェックされる。これが一般的には、溶解するまで最短でも7時間かかる。完全な一回分は、次の日に予備混合Aを湯浴中で約74℃から約78℃で液体になるまで再加熱して均一になるまでゆっくり混合することによって、調製できる。パートAは約74℃まで冷却され、相Bの成分が一回に1つずつ約64℃から約66℃で加えられる。混合物は、低速で均一になるまで混合される。パートCは49℃未満の温度で加えられ、低速で均一になるまで混合される。パートDは43℃以下の温度で加えられる。得られた溶液は、典型的に毛髪形成において艶を出すために用いられる。
【表10】

【0095】
(実施例7)
[長期付着ファンデーション組成物の消費者比較]
消費者試験調査において、消費者はSIBS及びETPEAを含有する本発明に係るファンデーション組成物(複合ファンデーション)を、SIBS及びETPEAの複合体を含有しない商品化された耐移行性の長期付着ファンデーション組成物(標準)と比較することを求められる。
【0096】
32人の消費者試験者は、二重ブラインド試験において、異なる清浄な(すなわちいかなる顔用製品をも塗布していない)顔の半分(例えば、左側対右側)にそれぞれのファンデーション組成物を塗布した。消費者は、触感、心地良さ、外観/被覆、及びそれぞれ異なる時間における除去の容易さ:塗布のすぐ後、8時間後、及び9.9時間後、を比較するように求められ、2つのファンデーション組成物を比較する質問用紙の質問に回答する。データはコンピューセンス5プログラムを用いて表にまとめられ、IFプログラム(2−AFC,デルタモジュール)を用いて解析される。
【0097】
上述した消費者試験からのコメントは、全体として、ブロック共重合体及びETPEAを含有する複合ファンデーション組成物は、他の標準ファンデーションと比べて最初の塗布時、そして塗布から8時間後も同様に、著しくより自然な外観を提供することが示されている。消費者は、複合ファンデーションの感触が、最初の塗布のとき及び塗布後8時間のときにも、標準と比較したとき、著しくより軽量で心地良いことを見出した。消費者は、複合ファンデーションは通気性があり心地良いと感じた。外観または被覆について、消費者は、複合ファンデーションが皮膚のムラを隠し、線やしわの表れを低減し、赤みを低減し、老化斑と日焼け斑の表れを低減することについて意見が一致した。全体として、本発明に係る複合ファンデーションは自然で完璧な外観を提供する。最後に、ファンデーション組成物の除去の容易さに関して、消費者は複合ファンデーション組成物が標準ファンデーションよりも除去が容易であることを見出した。
【0098】
消費者試験を監督した技術的評価者は、複合ファンデーションは標準ファンデーションよりも目に見えてそして塗布後数時間でもより被覆を付与するものと決定した。平均で、複合ファンデーションは9.9時間残る。技術的評価者は、複合ファンデーション組成物を「長期付着」であると見なした。
【0099】
(実施例8)
[長期付着ファンデーション組成物の消費者試験]
消費者試験調査において、消費者試験者は、本発明に係るSIBS及びETPEAを含有するファンデーション組成物を評価することを求められた。32人の消費者試験者は、清浄な(すなわちいかなる顔用製品をも塗布していない)顔にファンデーション組成物を塗布した。消費者は、触感、心地良さ、塗布性、外観、及び被覆について、それぞれ異なる時間:塗布のすぐ後及び8時間後に評価し、質問に回答するように求められた。質問用紙は、7点の属性スケールに基づくファンデーションの美的観点及び機能についての一連の質問からなっていた。優れた評価者は、塗布の最初の時点及び塗布の8時間後における外観及び付着特性をも評価した。データはコンピューセンス5プログラムを用いて表にまとめられ、IFプログラム(2−AFC,デルタモジュール)を用いて解析された。
【0100】
総合的にいえば、消費者は本組成物を塗布の当初及び8時間後において好んだ。彼らは、本ファンデーションが塗布及び調合が容易で、均等な被覆と塗布の滑らかな触感を提供することを見出した。彼らは、本組成物が当初軽量で;皮膚のムラを隠し;細かい線やしわの表れ、赤みの表れ、眼の周りのくま、老化/日焼け斑、及びテカリを低減すること;皮膚の肌合いの表れを増加すること;及び完璧で自然な見栄えを提供することを見出した。塗布後8時間でさえも、本ファンデーションは通気性があり心地良いことが見出された。仕上がり、被覆、及び色は付着の8時間後でも保持された。このファンデーション組成物はテカリ及び油透過性を、新鮮に塗布されたときの見栄えに反して、まだ制御することが見出された。8時間後、消費者は、本ファンデーションが線、しわまたは孔を付けることなく、ケーキ状にもマスク状にも見えないことを見出した。本ファンデーションは8時間後も移行しないにも関わらず、消費者の大部分はこのファンデーション組成物が容易に落とせることを見出した。
【0101】
(実施例9)
[ファンデーション組成物の耐移行性]
実施例2で述べられたファンデーション組成物の耐移行性は、2つの他のファンデーション組成物との比較により、以下に述べるような耐移行性試験プロトコルを用いて試験された。2つの他のファンデーション組成物は、1)ブロック共重合体のみ(10%SIBSゲル)または2)ETPEAのみ(10%ポリアミドゲル)のいずれかで作られた;これに対して、実施例2のファンデーションはブロック共重合体及びETPEAの両方を用いて作られた。用いられた試験プロトコルは、以下に述べられる。
【0102】
[耐移行性試験方法]
この方法は3つの異なったやり方:乾燥、水、及び漿液/油において、ファンデーションの移行性を決定するために用いられた。一般的には、それぞれのファンデーション組成物の1ミリリットルが3つの異なったコラーゲンフィルムに滴下され、室温で24時間乾燥された。水移行性試験については、ファンデーションフィルムはさらに水(〜1ml)でスプレーされ、室温で1分間置かれた。漿液/油移行性試験については、ファンデーションフィルムはさらに人工漿液(1ml)でスプレーされ、室温で1分間置かれた。人工漿液は、参照としてここに取り込まれるStig E. Friberg, David W. Osborne(JAOCS,63(1):123−126(1986年1月))によって述べられたようにして調製された。
【0103】
移行工程は、綿布の切れ端をそれぞれのファンデーションフィルムに2キログラムの重量を掛けて接触させスライドさせることによって行われた。それぞれの試験には、その都度新しい綿布の切れ端を用いた。綿布に移行したファンデーションの量は観察され、比較のために視覚的に解析された。
【0104】
[耐移行性試験結果]
定量的には、3条件のそれぞれについての移行の順序は、次のようであることが分かった:乾燥ファンデーションフィルムについては、SIBSとETPEAの両方を有するファンデーションが、ETPEAまたはSIBSのいずれかのみを有するファンデーションのいずれよりも、移行が少ないことが見出された。これらの1つの要素のファンデーションは互いにほぼ同様のレベルの移行性を有しているが、両者ともSIBS及びETPEAの複合ファンデーションよりは多いファンデーションが移行した。
【0105】
耐水性を試験するためにそれぞれのファンデーションフィルムに水をスプレーしたものについては、SIBSとETPEAの両方を有するファンデーションまたはETPEAのみを有するファンデーションの方が、SIBSのみを有するファンデーションよりも移行が少ないことが見出された。
【0106】
最後に、人工漿液をスプレーしたファンデーションフィルムは、表11にまとめられるように、全ての3つのファンデーション型についてほぼ同様な耐移行性を有するという結果になった。
【表11】

【0107】
(実施例10)
[頭髪組成物における艶の測定]
表10の本発明に係る頭髪組成物が鏡のような艶を、粘り気や重みで髪を押し下げることなく、付与するかどうか;終日または次のシャンプーまで残る艶を有するかどうか、または鈍くなったものを新鮮に蘇らせるかどうか試験する目的で、Bossa Novaからの乾燥観察頭髪機器が、艶を測定するために用いられた。装置は、表面から反射された偏向光(鏡面反射)と放散した非偏向光(放散光)を分離することができる偏光カメラとともに、偏光照明を用いる原理に基づいたものである。より鏡面反射である光は、髪または口唇により艶を与える。測定は、国際毛髪輸入からの、人の髪からなる金髪見本に基づいて行われた。
【0108】
艶測定の方法は画像解析に基づいている。艶の見た目の印象は、大きく2つの機構、すなわち光の反射及び拡散によるものである。髪は入射する光を鏡のように反射しそしてまたそれを拡散させることもできる。反射機構は入射偏光(平行偏光)を維持し、そして拡散は直交偏光を創り出す。両方の光の量を測定することが、ソフトウェア及び特許されたカメラデザインによる艶の定量を可能にする。
【0109】
画像システム装置が、in vivoでの(またはリアルタイムにリアルモデルでの)艶の定量によって、または光沢マッピングによる艶製品の視覚的な比較によって、髪見本の艶の定量を可能にする技術である。2つのセットアップ形態がある;1つはシリンダーの上で髪見本を測定する方法、もう1つは特別な面または照明によって髪を測定する方法である。
【0110】
艶帯はカメラレンズで焦点を合わせられた髪の輝く部分である。一度髪がシリンダーの上で位置決めされたら、特徴ある領域がソフトウェアで測定された。帯域幅がBossa Novaソフトウェアで測定され、そして艶のパーセンテージを計算することが可能になる。
【0111】
光沢データが、鏡面反射及び拡散光からの曲線の下の領域の積分によって得られた。光沢の量は、未処理の髪の束の光沢値を処理された髪の束の光沢値と比較することによって計算された。特に、光沢は式:P/(C×W)によって計算される。Pは鏡面反射光の量;Cは拡散光(曲線の下の領域);そしてWは鏡面反射ピークの幅である。
【0112】
艶は次式によって簡単に計算された:[(処理値−未処理値)/未処理値]×100。計算されたパーセンテージは、艶におけるパーセント増加を代表する。本発明に係る艶髪製品によって処理された髪は、未処理の髪に対して90%を超える艶の増加を創り出した。8時間を超えた後でさえ、処理された髪は顕著な艶の利益を生み出した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの溶媒に溶解した帯電中立の疎水性ブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミド重合体を含有する組成物。
【請求項2】
前記ブロック共重合体は、マルチブロック共重合体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ブロック共重合体は、トリブロック共重合体である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ブロック共重合体は、ポリ(スチレン−b−エラストマー−b−スチレン)ブロック共重合体、スチレン−シリコーン−スチレンブロック共重合体、ポリウレタン/エラストマーブロック共重合体、ポリエステル/エラストマーブロック共重合体、ポリアミド/エラストマーブロック共重合体、ポリエチルイミド/ポリシロキサンブロック共重合体、スチレン共重合体、またはこれらの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記ブロック共重合体は、イソブチレン−スチレン、スチレン−イソブチレン−スチレン、スチレン−エチレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、またはこれらの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記帯電中立の疎水性ブロック共重合体は、組成物の合計重量を基準として約0.01重量%から約50重量%までの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記エステル末端ポリエステルアミド重合体は、ビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノレート共重合体である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記エステル末端ポリエステルアミド重合体は、組成物の合計重量を基準として約0.01重量%から約50重量%までの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記溶媒は、イソドデカン、イソヘキサデカン、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ポリグリセロールジイソステアレート、フェニルトリメチコーン、またはこれらの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物は観察される粒子物を含まず均一である、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物は栓状沈殿(シネレシス)を含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
帯電中立の疎水性ブロック共重合体、エステル末端ポリエステルアミド重合体、及び1またはそれ以上の:膜形成剤、乳化剤、レオロジー調整剤、重合体、フィラー、着色剤、化粧用媒体、微小球、または活性または不活性の成分、を含有する化粧用組成物。
【請求項13】
前記化粧用組成物は、長期付着性、柔軟性、耐久性、耐移行性、耐摩耗性、自然な見栄え、耐汗性、耐湿性、耐水及び耐油性、新鮮な見栄え、新鮮な感触、心地良さ、非粘着性、展延容易性、及び/または完璧な美観を備える、請求項12の化粧用組成物。
【請求項14】
前記化粧用組成物は、ファンデーション、圧縮粉末、粉末ファンデーション、顔用粉末、コンシーラー、ブラッシュ、アイシャドウ、ルーズ粉末、粉末ブラッシュ、タルク粉末、クリーム、ローション、皮膚ケア製品及び/または身体ケア製品である、請求項13の化粧用組成物。
【請求項15】
イソドデカン、イソヘキサデカン、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、またはこれらの組合せの溶媒に溶解したスチレン−イソブチレンブロック共重合体及びビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノレート共重合体を含有する化粧用組成物。
【請求項16】
少なくとも1つの溶媒に溶解した帯電中立の疎水性ブロック共重合体及びエステル末端ポリエステルアミド重合体を含有する頭髪用組成物。
【請求項17】
前記ブロック共重合体はスチレン−イソブチレンブロック共重合体であり、前記エステル末端ポリエステルアミド重合体はビス−ステアリルエチレンジアミン/ネオペンチルグリコール/ステアリル水素化ダイマージリノレート共重合体であり、及び前記少なくとも1つの溶媒はイソドデカン、イソヘキサデカン、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、またはこれらの組合せである、請求項16に記載の頭髪用組成物。
【請求項18】
更に含む、請求項16に記載の頭髪用組成物。
【請求項19】
(a)帯電中立の疎水性ブロック共重合体、エステル末端ポリエステルアミド重合体、及び溶媒またはその混合物を一様に溶解するまで混合し及び加熱すること;
(b)一様に溶解した混合物を混合し及び冷却すること;並びに
(c)観察される粒子状物質もシネレシスも伴わない安定で、透明で、均一な組成物を含有する組成物を形成すること、
を含む組成物の製造方法。
【請求項20】
(a)帯電中立の疎水性ブロック共重合体、エステル末端ポリエステルアミド(ETPEA)重合体、溶媒またはその混合物、及び1またはそれ以上の:乳化剤、レオロジー調整剤、または重合体、を均一になるまで混合し及び加熱すること;
(b)均一な混合物及び1またはそれ以上の:フィラー、微小球、または着色剤、を均一に分散されるまで混合し及び加熱すること;
(c)均一に分散された混合物をフィラー、微小球、及び着色剤が一様に分散されるまでミリング加工すること;並びに
(d)一様に分散された混合物を冷却することにより化粧品組成物を形成すること、
を含む化粧品組成物の製造方法。

【公表番号】特表2013−515721(P2013−515721A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−545938(P2012−545938)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/052294
【国際公開番号】WO2011/078904
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(399130393)エイボン プロダクツ インコーポレーテッド (75)
【Fターム(参考)】