説明

ブロック玩具

【課題】 手品的な要素、幾何学的な要素の興趣を与えることができるブロック玩具を提供すること。
【解決手段】複数のエレメントを、2行×5列の複数列にて、1段に配列してプレート状に形成すると共に、第1のエレメント列としての3列目に位置するエレメント列を、その各エレメントの対向する面の面内方向に回転させる軸と、前記軸に直交すると共に、前記第1のエレメント列に軸支されて、回転する回転軸を備えた第2のレメント列としてのエレメント列、第1のエレメント列と第2のエレメント列の間で、前記回転軸に空転させられる第3のエレメント列としてのエレメント列を備えているブロック玩具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パズル的な要素、マジック的な要素により遊戯者に興趣を与えることができるブロック玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
立方体パズルとして、ハンガリーの学者エルノー・ルービックが発明したルービックのキューブが有名である(特許文献1)。また、我が国では、立方体パズルとしての回転式立体組合せ玩具が開示されている(特許文献2)。
これらの立方体パズルは、例えば各6面がそれぞれ3行×3列の各エレメントからなり、これら各面は各行毎又各列毎に回転されて、各面を揃える(例えば同一の色等)までの試行錯誤に興趣を与えたり、各面を揃えるまでの時間を争う等で遊戯者に興趣を与えている。
【0003】
しかし、この立方体パズルは、ゲームとしての奥深さは別として、3行×3列×3段の各エレメントを各行又各列毎に回転させるもので、動作自体はシンプルであって、その動作自体の興趣を遊戯者に与えることは少なかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4378116号明細書
【特許文献1】特公昭55−3956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、立方体パズルにおいて、競い合うようなゲームとしての興趣よりも、手品的な要素、幾何学的な要素等の興趣を高めることができるブロック玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のブロック玩具は、複数のエレメントを2行×少なくとも3列の複数列に配列し、前記複数列の何れか1列のエレメント列を第1のエレメント列とし、この第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えたエレメント列を第2のエレメント列とし、前記第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えると共に前記第2のエレメント列の回転軸を介して空転するエレメント列を第3のエレメント列とし、前記第1のエレメント列はその各エレメントをそれらの対向する面の面内方向に回転させる軸を備え、前記第2のエレメント列及び前記第3のエレメント列の各回転軸は、前記面内方向で分割されて、各エレメント列の各エレメントを各行毎に連結する連結部となっていることを特徴とする(請求項1の発明)。
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のブロック玩具は、複数のエレメントを、2行×5列に配列し、前記5列の中心の3列目に位置するエレメントを第1のエレメント列とし、前記5列の1列目及び5列目のエレメントを第2のエレメント列とし、前記5列の2列目及び4列目のエレメントを第3のエレメント列とし、前記第1のエレメント列に軸支される回転軸を第2のエレメント列に設け、前記回転軸を介して空転され且つ第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えた第3のエレメント列を設けると共に、前記第1のエレメント列は、各エレメントをその対向する面の面内方向に回転させる軸を備え、前記第2のエレメント列及び前記第3のエレメント列の各回転軸は、前記面内方向で分割されて、各エレメントを各行毎に連結する連結部となっていることを特徴とする(請求項2の発明)。
【0008】
上記各発明のブロック玩具が、各エレメントによってプレート状に又は円柱状に組み立てられる。以下の説明では、プレート状玩具又は円柱状玩具とも称する(請求項3の発明)。
また、物の形態(外観、外形)、例えば動産の形態を模した玩具であれば、動物の姿、人形の姿、販売促進に用いられるノベルティ商品等の玩具の形態が各エレメントで組み立てられることを特徴とするブロック玩具とする。さらに、不動産の形態を模した玩具であれば、建物の形態の玩具等が、各エレメントによって組み立てられることを特徴とするブロック玩具とする(請求項4の発明)。これらの玩具は、以下の説明では形態玩具とも称する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のブロック玩具によれば、各行単位で回転動作させることができると共に、各列単位及び複数の各列単位で回転動作させることができ、手品的な要素、幾何学的な要素等の興趣を高めることができる玩具を提供することができる。
また、本発明の各エレメントを用いて、各種の物の形態(外観)に模した玩具を構成することができ、上記ブロック玩具に形態の特徴がプラスされる玩具(以下、形態玩具とも称する)とすることができる。
このような形態玩具によれば、上記効果に加えて、その形態によって玩具の遊戯性、面白味等が発現され、幼児用の玩具となったり、販売促進用(ノベルティ)の玩具等にすることができ、応用範囲が広がる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は実施例1に係るブロック玩具の斜視図、
【図2】図2は同玩具の平面図、正面図、左右側面図、
【図3】図3は同玩具の動作説明図、
【図4】図4は同玩具の動作説明図、
【図5】図5は同玩具の動作説明図、
【図6】図6は同玩具の1行と2行を分離すると共に、図6Aは第1行のエレメント列の対向面を示した平面図、図6Bは第2行のエレメント列の斜視分解図、
【図7】図7は同玩具の第2行のエレメントの内、第1のエレメント列から第2、第3エレメント列を分離した状態の斜視図、
【図8】図8は同玩具の第2行のエレメントの構成要素から軸カバーを取り除いた状態の斜視図、
【図9】図9は同玩具の第2行のエレメントの構成要素から第2のエレメント列を取り除いた状態の斜視図、
【図10A】図10Aは同玩具の全体の斜視分解図、
【図10B】図10Bは、全体の斜視分解図から抜き出したエレメント15及び同19の斜視図、
【図11】図11(A)及び同(B)は実施例2及び同3に係る形態玩具の斜視図、
【図12】図12(A)、同(B)及び同(C)は実施例4、同5及び同6に係る形態玩具の斜視図、
【図13】図13は実施例7に係る形態玩具の斜視図、
【図14】図14は実施例8に係る形態玩具の斜視図、
【図15】図15は実施例9に係る形態玩具の斜視図、
【図16】図16はプレート状玩具の変形例1の斜視図、
【図17】図17は実施例10に係る同玩具の斜視図、
【図18】図18は同玩具の第2行のエレメントの構成要素の斜視図、
【図19】図19は実施例11に係る円柱状玩具の斜視図、
【図20】図20は同玩具の全体の斜視分解図、
【図21】図21は同玩具の動作説明図、
【図22】図22は同玩具の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るブロック玩具は、複数のエレメントを2行×3列以上の複数列にて1段に配列してプレート状に形成し、第1のエレメント列と、この第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えた第2のエレメント列と、前記第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えると共に前記第2のエレメント列の回転軸を介して空転する第3のエレメント列とを備えると共に、前記第1のエレメント列はその各エレメントをそれらの対向する面の面内方向に回転させる軸を備え、前記第2のエレメント列及び前記第3のエレメント列の前記各回転軸は、前記面内方向で分割されて、各エレメント列の各エレメントを各行毎に連結する連結部となっている。
以下に詳述する各実施例及び各変形例において、同一の構成は同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【実施例1】
【0012】
実施例1に係るプレート状玩具1は、図1及び図2に示すように、複数のエレメント10〜19をキューブ状に形成すると共に、2行×5列にて1段に配列してプレート状に形成する。
前記5列の中心の3列目に位置するエレメント(以下、エレメントをキューブとも称する)10、11を第1のエレメント列n1とし、前記5列の1列目及び5列目のキューブ12、13、14、15を第2のエレメント列n2とし、前記5列の2列目及び4列目のキューブ16、17、18、19を第3のエレメント列n3とする。
そして前記第1のエレメント列n1に軸支される回転軸2を第2のエレメント列n2に設け、前記回転軸2を介して空転されると共に、第1のエレメント列n1に軸支される回転軸3を備えた第3のエレメント列n3とする。
前記第1のエレメント列n1は、各キューブ10、11をその対向する面(第4面とも称する)10d、11dの面内方向Xに回転させる軸4を備える。
前記第2のエレメント列n2及び前記第3のエレメント列n3の各回転軸2、3は、前記面内方向Xで分割されて、各キューブ10〜19を各行m1、m2毎に連結する連結部5、6となる。
【0013】
以上の構成により、図3のように、第2のエレメント列n2の各キューブ12、13は、その回転軸2により一体として、前記X方向に直交する方向Yにて回転し、各キューブ14、15も同様である。
また、第3のエレメント列n3の各キューブ16〜19は、その各回転軸3により、前記各回転軸2を介して、それぞれ一体として空転される。
また、図4のように、第2のエレメント列n2と第3のエレメント列n3の各キューブ12、13、16、17を、其々の回転軸2、3により一体として回転させることもできる。各キューブ14、15、18、19も同様である。
この動作状態では、遊戯者は、各キューブ10〜19が各エレメント列n1〜n3毎に密着している印象を与えられる。
【0014】
しかし、前記第1のエレメント列n1は、各キューブ10、11をその第4面10d、11dの面内方向Xに回転させる軸4を備えると共に、前記回転軸2は、前記面内方向Xで分割されて、キューブ10とキューブ12及びキューブ14を行m1にて連結する連結部5となり、同じく分割される前記回転軸3は、キューブ10とキューブ16及びキューブ18を行m1にて連結する連結部6となり、キューブ10を中心にして、左右のキューブ12及びキューブ14並びにキューブ16及びキューブ18が一連で連結される。
また、同じく前記面内方向Xで分割される前記回転軸2は、キューブ11とキューブ13及びキューブ15を行m2にて連結する連結部5となり、同じく分割される前記回転軸3は、キューブ11とキューブ17及びキューブ19を行m2にて連結する連結部6となり、キューブ11を中心にして、左右のキューブ15、19、17及13の各キューブが一連で連結される。
【0015】
よって、図5のように、第1のエレメント行m1と前記第2のエレメント行m2は、それぞれ全体とてしてX方向に回転することができる。
その結果、各キューブ10〜19はバラバラとなり、各エレメント列n1〜n3毎に密着している印象とは正反対の印象を遊戯者に与える。
【0016】
逆に、第1のエレメント行m1と第2のエレメント行m2をX方向に回転させた場合、この回転の動きの中で、第2及び第3のエレメント列n2、n3の各エレメント12〜19は、その構造上の列方向の関連性を目視することはできない。
しかし、これらの各エレメント12〜19は、恰も関連しているように、図3及び図4のごとくに、それぞれ列単位又は1列と2列同時に又は4列と5列同時に、回転するようになっている。
よって、手品的な要素、幾何学的な要素等の興趣を高めることができるプレート状玩具となっている。
【0017】
次に、図6〜図10Aに基づいてプレート状玩具1の各構成要素を説明する。
前記第1のエレメント列n1のキューブ10及びキューブ11は、それぞれ立方体状に形成され、カバー100、110が付けられると共に、そのカバー100、110を外すことで前記軸4を支える軸支持部101、111が臨まれる第1面10a、11aと、略正方形の第2面10b、11b及び第3面10c、11cと、同軸支持部101、111及びその左右の軸受け102、112が臨まれる第4面10d、11dと、この第4面の両側に位置し、前記軸受け102、112の切欠103、113が設けられた第5面10e、11e及び第6面10f、11f(詳細には図10A参照)からなる。
【0018】
前記軸支持部101、111には、前記軸4を構成するネジを挿通させる孔101a、111aがそれぞれ設けられている。
前記軸受け102、112には、図7、図10Aのように、前記回転軸2を支持する内側軸受け104、114と、回転軸3を支持する外側軸受け105、115がそれぞれ設けられている。
なお、前記切欠103、113は、前記各回転軸2、3を挿通させるものである。
【0019】
前記第1のエレメント列n1の左右にそれぞれ配置されている第2、第3の各エレメント列n2、n3は、前記軸4の軸線に対して線対称に形成されているので、一方の各エレメント12、13、16、17を他方のエレメント14、15、18、19に代表させて説明する。
【0020】
図10Aに図示したように、前記各キューブ12、13は、それぞれ略正方形の第1面12a、13a、第2面12b、13b、第3面12c、13c及び第6面12f、13fと、前記回転軸2を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。
なお、図18等に基づいて後述するように、これらの軸カバー121、131、141、151を省略して、前記半円筒状軸120、130、140、150の裏側のみを塞ぐようにしてもよい。
【0021】
前記半円筒状軸120、130は、前記内側軸受け104、114の溝に嵌る半円リング122、132を備えることにより、連結部5を構成する。また前記キューブ16及びキューブ17の各半円状軸160、170を逃げる小径の半円筒123、133と、これらのキューブ16及びキューブ17を空転される大径の半円筒124、134をそれぞれ備えている。
【0022】
前記軸カバー121、131は、前記小径半円筒123、133、大径半円筒124、134及び第4面12d、13dの開口をそれぞれ塞ぐと共に、キューブ10、16、12の一体性、キューブ11、17、13の一体性を高めて回転を円滑にするものである。
【0023】
前記キューブ16とキューブ17は、それぞれ正方形の第1面16a、17a、第2面16b、17b及び第3面16c、17cと、前記回転軸2が挿通される凹部161、171が形成されている第4面16d、17dと、前記連結部6となる前記半円状軸160、170が形成される第5面16e、17eと、前記回転軸2を空転させる孔162、172が切欠かれた第6面16f、17fからなる。
【0024】
なお、各キューブ12、13、14及び15の半円リング122〜152の外周の一カ所に溝を設け、一方、各キューブ10、11の内側軸受け104、114に前記溝に180度毎に対応するリブを設け、また各キューブ16、17、18及び19の半円状軸160〜190の外周に溝を設け、一方、各キューブ10、11の外側軸受け105、115に前記溝に180度毎に対応するリブを設けてもよい。
例えばキューブ15と19について図10Bに図示すれば、符号154と同193のような溝の構成であり、かかる溝154又は溝193のような構成により各キューブ12〜19をY方向に回転させる場合に、180度の回転毎にその位置を安定させることができる。
また、図示は省略するが、半円筒状軸120〜150の外周に、舌状の弾性を備えたリブを形成し、一方、各キューブ16〜19の第4面16d〜19dに前記リブに180度毎に対応する孔を設けてもよい。
このような構成によれば、第3のエレメント列n3の各キューブ16〜19をY方向に回転させる場合に、180度の回転毎にその位置を安定させることができることに加え、第2のエレメント列n2と第3のエレメント列n3の各キューブを、同時に回転させる場合に、安定的に回転させることができる。
【0025】
以上のように構成される前記各キューブ10〜19は次のように組み立てられる。
キューブ10の外側軸受け105にキューブ16の前記半円状軸160が嵌めこまれる。そしてキューブ16の第4面16dの凹部161に、前記キューブ12の半円筒状軸120が載せられ、キューブ10の内側軸受け104に、キューブ12の前記半円筒状軸120の半円リング122が嵌めこまれ、それぞれ連結される。最後に、前記半円筒状軸120の裏面及びキューブ12の第4面12dの開口をカバーする軸カバー121が取り付けられる。
同様に、前記キューブ10、14、18は、キューブ10の外側軸受け105にキューブ18の前記半円状軸180が嵌めこまれ、キューブ18の第4面18dの凹部181に、前記キューブ14の半円筒状軸140が載せられ、キューブ10の内側軸受け104に、キューブ14の前記半円筒状軸140の半円リング142が嵌めこまれ、それぞれ連結される。前記半円筒状軸140の裏面及びキューブ14の第4面14dの開口をカバーする軸カバー141が取付けられて、組み立てられる。
同様に、前記キューブ11、17、13は、キューブ11の外側軸受け115にキューブ17の前記半円状軸170が、キューブ17の凹部171に、前記キューブ13の半円筒状軸130が載せられ、キューブ11の内側軸受け114に、キューブ13の前記半円リング132が嵌めこまれ、前記軸カバー131が取付けられる。前記キューブ11、19、15は、キューブ11の外側軸受け115にキューブ19の前記半円状軸190が、キューブ19の凹部191に、前記キューブ15の半円筒状軸150が載せられ、キューブ11の内側軸受け114に、キューブ15の前記半円リング152が嵌めこまれ、前記軸カバー151が取付けられて、組み立てられる(図7参照)。
【0026】
以上のように各行m1、m2毎に組み立てられた状態で、前記軸4を介して、前記キューブ10、12、14、16、18と前記キューブ11、13、15、17、19の各第4面10d〜19dが対向する状態で組み立てられる。
このとき、前記内側軸受け104、114に軸支持される、前記半円筒状軸120及び130からなる回転軸2並びに前記半円筒状軸140及び150からなる回転軸2が構成される。
同時に、前記外側軸受け105、115に軸支持される、前記半円状軸160及び170からなる回転軸3並びに前記半円状軸180及び190からなる回転軸3が構成される。
【0027】
以上のように組立てられた状態で、プレート状玩具1の動作を詳細に説明する。
第1のエレメント行m1と第2のエレメント行m2を前記軸4を中心にX方向に回転させると、前記キューブ10の左右の内側軸受け104と前記キューブ12の前記半円筒状軸120の半円リング122及び前記キューブ14の前記半円筒状軸140の半円リング142が連結部5となり、前記キューブ10の左右の外側軸受け105と前記キューブ16の前記半円状軸160及び前記キューブ18の前記半円状軸180が連結部6となる。さらに、前記軸カバー121によりキューブ10、キューブ16及びキューブ12の一体性が補強され、同様に前記軸カバー141によりキューブ10、キューブ18及びキューブ14の一体性が補強される。
また、前記キューブ11の左右の内側軸受け114と前記キューブ13の前記半円筒状軸130の半円リング132及び前記キューブ15の前記半円筒状軸150の半円リング152が連結部5となり、前記キューブ11の左右の外側軸受け115と前記キューブ17の前記半円状軸170及び前記キューブ19の前記半円状軸190が連結部6となる。さらに、前記軸カバー131によりキューブ11、キューブ17及びキューブ13の一体性が補強され、同様に前記軸カバー151によりキューブ11、キューブ19及びキューブ15の一体性が補強される。
よって、スムースに第1のエレメント行m1と第2のエレメント行m2を前記軸4を中心にX方向に回転させることができる。
【0028】
他方、第1のエレメント行m1と第2のエレメント行m2が揃った状態で、
キューブ12とキューブ13をY方向に回転させると、前記キューブ12の前記半円筒状軸120と前記キューブ13の前記半円筒状軸130が合わさり、且つ、それらの半円リング122及び半円リング132がリング状に形成されて回転軸2が形成される。且つ、前記軸カバー121と131も合わさり、前記キューブ10の内側軸受け104及びキューブ11の内側軸受け114を中心に、キューブ12とキューブ13がY方向にスムースに回転する。
【0029】
同様に、キューブ14とキューブ15をY方向に回転させると、前記キューブ14の前記半円筒状軸140と前記キューブ15の前記半円筒状軸150が合わさり、且つ、それらの半円リング142及び半円リング152がリング状に形成されて回転軸2が形成される。且つ、前記軸カバー141と151も合わさり、前記キューブ10及びキューブ11の内側軸受け104及び114を中心に、キューブ14とキューブ15がY方向にスムースに回転する。
【0030】
また、キューブ12とキューブ13をそのままして、キューブ16とキューブ17を把持しつつY方向に回転させると、前記キューブ16の前記半円状軸160及び前記キューブ17の前記半円状軸170が合わさってリング状の回転軸3が形成され、前記キューブ10の外側軸受け105及びキューブ11の外側軸受け115を中心に、前記回転軸2で空転され、キューブ16とキューブ17がY方向にスムースに回転する。
【0031】
同様に、キューブ14とキューブ15をそのままして、キューブ18とキューブ19を把持しつつY方向に回転させると、前記キューブ18の前記半円状軸180及び前記キューブ19の前記半円状軸190が合わさってリング状の回転軸3が形成され、前記キューブ10の外側軸受け105及びキューブ11の外側軸受け115を中心に、前記回転軸2で空転され、キューブ18とキューブ19がY方向にスムースに回転する。
【0032】
さらに、キューブ12とキューブ13及びキューブ16とキューブ17の4つのキューブを把持しつつY方向に回転させると、前記キューブ10及びキューブ11の内側軸受け104及び114を中心にして、前記回転軸2がY方向にスムースに回転すると同時に、キューブ16とキューブ17は前記回転軸2で空転されずに同調して、Y方向にスムースに回転する。
同様、キューブ14とキューブ15及びキューブ18とキューブ19の4つのキューブを把持しつつY方向に回転させると、前記キューブ10及びキューブ11の内側軸受け104及び114を中心にして、前記回転軸2がY方向にスムースに回転すると同時に、キューブ18とキューブ19は前記回転軸2で空転されずに同調して、Y方向にスムースに回転する。
【0033】
上記実施例1ではエレメントは、立方体のキューブから構成されているが、直方体を用いて、全体としても2×5×1の直方体のプレート状に形成してもよい。
また、前記各回転軸2、3及び軸4等の構造を内蔵できる立体物であれば、プレート状に限らず、例えば、三角柱状、多角柱状でもよく、後述のように円柱状のものでもよい。
【0034】
以上のように構成されるプレート状玩具1は、次のような効果を奏する。
(1) 各行m1、m2の動きと、各列n1〜n3の動きがそれぞれ矛盾するように動作させることができ、手品的な要素、幾何学的な要素等により遊戯者の興趣を高めることができるプレート状玩具となっている。
(2) プレート状玩具1の各6面の色を揃えるような色合わせゲーム、プレート状玩具1の各6面の模様を揃えるような模様合わせゲーム等において、従来の立方体パズルに比べて、色が合わさり易く、模様が合わさり易く「正解」に到達し易いパズル玩具を提供することができる。
(3) 各行m1、m2の回転方向Xの動きと、各列n1〜n3の回転方向Yの動きが、幾何学的な要素となり、幼児の能力向上に寄与する知育玩具を提供することができる。
(4) 複数のエレメントを2行×5列の複数列にて1段に配列してプレート状に形成されているので、以下の実施例のように、種々の形態の玩具に応用することができる。
【実施例2】
【0035】
図11(A)に示した実施例2に係る形態玩具1Aは、各エレメント10〜19によって、飲料容器としてのカンの形態を模したものである。
以下の各実施例においては、詳細な図示は省略して、実施例1に係るプレート状玩具1の図10等の各図面を参照しつつ、説明する。
【0036】
第1のエレメント列n1を構成するエレメント10及び11は、それぞれ半月立体状に形成されている。各エレメント10及び11は、それぞれカバー100、110が付けられると共に、そのカバー100、110を外すことで前記軸4を支える軸支持部101、111が臨まれる、第1面10a、11a、第2面10b、11b及び第3面10c、11cに相当する外周面と、同軸支持部101、111及びその左右の軸受け102、112が臨まれる第4面10d、11dと、この第4面の両側に位置し、前記軸受け102、112の切欠103、113が設けられた第5面10e、11e及び第6面10f、11fからなる。
【0037】
第2のエレメント列n2を構成するエレメント12、13は、それぞれ半月立体状に形成され、第1面12a、13a、第2面12b、13b及び第3面12c、13cに相当する外周面と、第6面12f、13fに相当する平面と、前記回転軸2及び連結部5を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。
【0038】
第3のエレメント列n3を構成するエレメント16、17は、それぞれ半月立体状に形成され、第1面16a、17a、第2面16b、17b及び第3面16c、17cに相当する外周面と、前記回転軸2が挿通される凹部161、171が形成されている第4面16d、17dと、前記連結部6となる前記半円状軸160、170が形成される第5面16e、17eと、前記回転軸2を空転させる孔162、172が切欠かれた第6面16f、17fからなる。
【0039】
前記形態玩具1Aの詳細な構成は上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。
(5) 形態玩具1Aの外周面を、飲料の商品広告のスペースとして、ノベルティに有用な玩具にすることができる。
【実施例3】
【0040】
図11(B)はペットボトル、ビン等の形態を模した形態玩具1Bであって、第1のエレメント列n1を構成するエレメント10及び11、第2のエレメント列n2を構成するエレメント12、13及び第3のエレメント列n3を構成するエレメント16、17、18、19は、上記実施例2の構成と同様である。
第2のエレメント列n2を構成するエレメント14、15は、ペットボトル、ビン等の上部及び飲口の外観を模して、それぞれ半円錐体状に形成され、第1面12a、13a、第2面12b、13b及び第3面12c、13cに相当する円錐面と、第6面12f、13fに相当する飲口面と、前記回転軸2を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。
前記形態玩具1Bの詳細な構成は上記実施例1及び同2と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例4】
【0041】
図12(A)は箱状の包装容器の形態、本等の形態を模した形態玩具1Cであって、各エレメント10〜19の構成は、上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例5】
【0042】
図12(B)は袋状の包装容器の形態を模した形態玩具1Dであって、第2のエレメント列n2を構成するエレメント12、13は、それぞれ三角柱状に形成され、第1面12a、13a、第2面12b、13b及び第3面12c、13cに相当する外周面と、前記回転軸2を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。エレメント14、15も、上記エレメント12、13と同様に形成されている。
前記形態玩具1Dの各エレメント10、11、16〜19の各構成は、上記各実施例と略同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例6】
【0043】
実施例6に係る形態玩具1Eは、図12(C)に示したように、各エレメント10〜19によって、カップ麺の容器の形態を模したものである。
各エレメント10〜19の構成は、上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例7】
【0044】
実施例7に係る形態玩具1Fは、図13に示したように、各エレメント10〜19によって、動物の人形の形態を模したものである。
第1のエレメント列n1を構成するエレメント10及び11は、動物人形の両腕、肩を模して形成されていて、それぞれカバー100、110が付けられると共に、そのカバー100、110を外すことで前記軸4を支える軸支持部101、111が臨まれる、第1面10a、11a、第2面10b、11b及び第3面10c、11cに相当する外周面と、同軸支持部101、111及びその左右の軸受け102、112が臨まれる第4面10d、11dと、この第4面の両側に位置し、前記軸受け102、112の切欠103、113が設けられた第5面10e、11e及び第6面10f、11fからなる。
第2のエレメント列n2を構成するエレメント12、13は、動物人形の腰部及び脚部を模して形成され、第1面12a、13a、第2面12b、13b及び第3面12c、13cに相当する外周面と、第6面12f、13fに相当する足先面と、前記回転軸2を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。
また、第2のエレメント列n2を構成するエレメント14、15は、動物人形の頭上部を模して形成され、エレメント12、13と略同一に構成されている。
第3のエレメント列n3を構成するエレメント16、17は、動物人形の腹部に模して形成され、第1面16a、17a、第2面16b、17b及び第3面16c、17cに相当する外周面と、前記回転軸2が挿通される凹部161、171が形成されている第4面16d、17dと、前記連結部6となる前記半円状軸160、170が形成される第5面16e、17eと、前記回転軸2を空転させる孔162、172が切欠かれた第6面16f、17fからなる。
また、第3のエレメント列n3を構成するエレメント18、19は、動物の頭下部を模して形成され、エレメント16、17と略同一に構成されている。
前記形態玩具1Fの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。
(6) 人形の玩具という面と、パズルの玩具という面が融合した玩具を提供することができる。
【実施例8】
【0045】
実施例8に係る形態玩具1Gは、図14に示したように、各エレメント10〜19によって、自動車の玩具の形態を模したものである。
第1のエレメント列n1を構成するエレメント10及び11は、自動車玩具のボディ前半部の形態を模して形成され、各エレメント10及び11は、それぞれカバー100、110が付けられると共に、そのカバー100、110を外すことで前記軸4を支える軸支持部101、111が臨まれる、第1面10a、11a、第2面10b、11b及び第3面10c、11cに相当する外周面と、同軸支持部101、111及びその左右の軸受け102、112が臨まれる第4面10d、11dと、この第4面の両側に位置し、前記軸受け102、112の切欠103、113が設けられた第5面10e、11e及び第6面10f、11fからなる。
第2のエレメント列n2を構成するエレメント12、13は自動車玩具のリア部を模して形成され、第1面12a、13a、第2面12b、13b及び第3面12c、13cに相当する外周面と、第6面12f、13fに相当する後面と、前記回転軸2を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。
また、第2のエレメント列n2を構成するエレメント14、15は、自動車玩具のフロント部を模して形成され、エレメント12、13と略同一に構成されている。
第3のエレメント列n3を構成するエレメント16、17は、自動車玩具のボディ後半部に模して形成され、第1面16a、17a、第2面16b、17b及び第3面16c、17cに相当する外周面と、前記回転軸2が挿通される凹部161、171が形成されている第4面16d、17dと、前記連結部6となる前記半円状軸160、170が形成される第5面16e、17eと、前記回転軸2を空転させる孔162、172が切欠かれた第6面16f、17fからなる。
また、第3のエレメント列n3を構成するエレメント18、19は、自動車玩具のエンジン収納部を模して形成され、エレメント16、17と略同一に構成されている。
前記形態玩具1Gの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【実施例9】
【0046】
実施例8に係る形態玩具1Hは、図15のように、各エレメント10〜19によって、ボール、地球儀等の球状の形態を模したものである。
第1のエレメント列n1を構成するエレメント10及び11は、それぞれ半月立体状に形成され、それぞれカバー100、110が付けられると共に、そのカバー100、110を外すことで前記軸4を支える軸支持部101、111が臨まれる、第1面10a、11a、第2面10b、11b及び第3面10c、11cに相当する外周面と、同軸支持部101、111及びその左右の軸受け102、112が臨まれる第4面10d、11dと、この第4面の両側に位置し、前記軸受け102、112の切欠103、113が設けられた第5面10e、11e及び第6面10f、11fからなる。
第2のエレメント列n2を構成するエレメント12、13は、凸レンズの分割状に形成され、第1面12a、13a、第2面12b、13b及び第3面12c、13cに相当する外周面と、前記回転軸2を構成する半円筒状軸120、130が突出して形成されている第5面12e、13eと、前記半円筒状軸120、130の基部が臨まれる第4面12d、13dと、前記半円筒状軸120、130の裏側及び第4面12d、13dをカバーする軸カバー121、131からなる。
第3のエレメント列n3を構成するエレメント16、17は、それぞれ半月立体状に形成され、第1面16a、17a、第2面16b、17b及び第3面16c、17cに相当する外周面と、前記回転軸2が挿通される凹部161、171が形成されている第4面16d、17dと、前記連結部6となる前記半円状軸160、170が形成される第5面16e、17eと、前記回転軸2を空転させる孔162、172が切欠かれた第6面16f、17fからなる。
前記形態玩具1Hの詳細な構成は上記各実施例と同様であり、同様な作用効果を奏する。
【0047】
形態玩具は、上記各実施例に限定されるものではなく、例えばリンゴ、みかん等の果物の形態を模したもの、植物の形態を模したもの等、あらゆる物の形態が含まれる。
「変形例1」
【0048】
変形例1に係るプレート状玩具1Iは、図16に示すように、エレメントを、2行×3列にて、1段に配列してプレート状に形成し、2列目の各レメント10、11で第1のエレメント列n1を構成し、1列目及び3列目の各エレメント12,13、14,15で第2のエレメント列n2を構成している。
この場合には、1列目の各エレメント14,15及び3列目の各エレメント12,13には、前記半円筒状軸120.130、140、150からなる回転軸2は不要となり、2列目の各エレメントの前記内側軸受け104、114又は前記外側軸受け105、115に軸支持される回転軸として、前記半円リング122、132、142、152のような回転軸を設ければよい。
その他の構成及び効果は、実施例1に係るプレート状玩具1と同様である。
【0049】
その他の変形例として、エレメントを2行×7列にて、1段に配列してプレート状に形成し、4列目の各エレメントで第1のエレメント列n1を構成し、1列目及び7列目の各エレメントで第2のエレメント列n2を構成し、2列目及び6列目の各エレメントで第3のエレメント列n3を構成し、3列目及び第5列目の各エレメントで第4のエレメント列n4を構成してもよい。
この場合、第4のエレメント列n4の各エレメントは、第2及び第3のエレメント列の各エレメントが備える回転軸の外側を空転する構成となる。
その他の構成及び効果は、実施例1に係るプレート状玩具1と同様である。
【0050】
上記変形例を構成する各エレメントによっても、各実施例と同様に、物のかたち、動物の姿等の形態が形成されることを特徴とする形態玩具とすることができる。
【実施例10】
【0051】
上記各実施例及び各変形例のブロック玩具及び形態玩具について、紐、ストラップ、チェーン等の連結手段を取付けることができる取付部7を設けるようにしてもよい。
前記取付部7として、例えば前記各ブロック玩具及び形態玩具を構成する各エレメントの任意の場所に紐等を通すことができる孔を形成したり、突起を形成してその突起に孔を形成してもよい。
図17及び図18に示したブロック玩具1では、エレメント12、13、14又は15の第6面に突起を形成し、その突起に孔を設けている。
なお、この実施例10のブロック玩具1では、前記軸カバー121〜151が図18のように、エレメント12〜15の第4面を覆うことなく、且つ、エレメント12〜15と一体的に形成されている。
また、図18のように、エレメント10、11の内側軸受114のリング径を外側軸受115のリング径と同様にし、その削られたスペースにエレメント16〜19の半円状軸160〜190の先端を延出させることで、X方向の回転の際に、エレメント16〜19の安定性を高めることができる。
かかるブロック玩具の他の構成は、上記各実施例及び各変形例と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。
(7) ブロック玩具1を身に付けることができる程度にミニサイズとして、それに前記取付部7を設けたことにより、アクセサリーとしての機能を発揮させることができる。
【実施例11】
【0052】
実施例11に係るブロック玩具1Jは、図19及び図20に示すように、複数のエレメント10〜19を半円柱状に形成すると共に、2行×5列に配列して円柱状に形成する。
実施例1と同様に、前記5列の中心の3列目に位置するエレメント10、11を第1のエレメント列n1とし、前記5列の1列目及び5列目のエレメント12、13、14、15を第2のエレメント列n2とし、前記5列の2列目及び4列目のエレメント16、17、18、19を第3のエレメント列n3とする。
前記第1のエレメント列n1に軸支される回転軸2を第2のエレメント列n2に設け、前記回転軸2を介して空転されると共に、第1のエレメント列n1に軸支される回転軸3を備えた第3のエレメント列n3とする。
前記第1のエレメント列n1は、各エレメント10、11をその対向する面(第4面)10d、11dの面内方向Xに回転させる軸4を備える。
前記第2のエレメント列n2及び前記第3のエレメント列n3の各回転軸2、3は、前記面内方向Xで分割されて、各キューブ10〜19を各行m1、m2毎に連結する連結部5、6となる。
【0053】
前記ブロック玩具1Jのエレメント10及び11は、それぞれ半円柱状に形成され、エレメント11にのみカバー100が付けられる。
前記エレメント10及び11は、第1面10a、11a、第2面10b、11b及び第3面10c、11cが半円柱状の外周面により形成されると共に、第4面10d、11dと、第5面10e、11e及び第6面10f、11fからなる。
これらの各面の構成は、上記各実施例、各変形例と同様に形成される。
【0054】
図20に図示したように、前記各エレメント12、13は、第1面12a、13a、第2面12b、13b、第3面12c、13cが半円柱状の外周面により形成され、第6面12f、13fが半円柱状の底面により形成されると共に、第4面12d、13dと第5面12e、13eからなる。
これらの各面の構成は、上記各実施例、各変形例と同様に形成されているが、この実施例1Jでは、軸カバー121、131は設けられておらず、前記半円筒状軸120、130の裏側はカバーされている。
【0055】
前記エレメント16とキューブ17は、第1面16a、17a、第2面16b、17b及び第3面16c、17cが半円柱状の外周面により形成され、第4面16d、17dと、第5面16e、17eと、第6面16f、17fからなる。
これらの各面の構成は、上記各実施例、各変形例と同様に形成される。
【0056】
以上の構成により、円柱状玩具1Jにおいても、上記図3及び図4のように上記各実施例、各変形例と同様に動作されるもので、例えば図21のように、第2のエレメント列n2と第3のエレメント列n3の各エレメント12、13、16、17を、直交する方向Yにおいて、其々の回転軸2、3により一体として回転させることもできる。
【0057】
また、図22のように、第1のエレメント行m1と前記第2のエレメント行m2は、それぞれ全体とてしてX方向に回転することができる。
かかる円柱状玩具1Jの他の構成は、上記各実施例及び各変形例と同様であり、同様な作用効果を奏すると共に、次のような効果を奏する。
(8) 各列毎の回転動作は、円柱状の形態に大きな変化を与えるものではないが、各行の回転動作は、円柱状の形態に大きな変化を与えることができ、そのギャップの面白味が発揮される。
【0058】
なお、各エレメント12〜19に図10Bにて例示した溝155(125、135、145)又は溝193(163、173、183)を設けてもよく、各エレメント12〜19をY方向に回転させる場合に、180度の回転毎にその位置を安定させることができる他、この円柱状玩具1Jの場合、溝にリブが当接する際の指の感覚、音等により、Y方向への回転のアクセントとさせることができる。
【0059】
本発明は以上説明した実施例、変形例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において、通常の知識を有する者により可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 ブロック玩具(プレート状玩具)
1A〜1H 形態玩具
1I ブロック玩具(プレート状玩具)
1J ブロック玩具(円柱状玩具)
10〜19 エレメント(キューブ)

10a 11a 12a 13a 第1面
10b 11b 12b 13b 第2面
10c 11c 12c 13c 第3面
10d 11d 12d 13d 第4面
10e 11e 12e 13e 第5面
10f 11f 12f 13f 第6面

100 110 120 130 カバー
101 111 121 131 軸支持部
102 112 122 132 軸受け
103 113 切欠
104 114 内側軸受け
105 115 外側軸受け
101a 111a 孔
120 130 140 150 半円筒状軸
121 131 141 151 軸カバー
122 132 142 152 半円リング
123 133 143 153 小径の半円筒
124 134 144 154 大径の半円筒
125 135 145 155 溝

160 170 180 190 半円状軸
161 171 181 191 凹部
162 172 182 192 孔
163 173 183 193 溝

2 回転軸
3 回転軸
4 軸
5 連結部
6 連結部
7 取付部

n1 第1のエレメント列
n2 第2のエレメント列
n3 第3のエレメント列

m1 第1のエレメント行
m2 第2のエレメント行
X 面内方向
Y 直交方向(交差方向)
Z 境界

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエレメントを2行×少なくとも3列の複数列に配列し、
前記複数列の何れか1列のエレメント列を第1のエレメント列とし、
この第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えたエレメント列を第2のエレメント列とし、
前記第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えると共に前記第2のエレメント列の回転軸を介して空転するエレメント列を第3のエレメント列とし、
前記第1のエレメント列はその各エレメントをそれらの対向する面の面内方向に回転させる軸を備え、
前記第2のエレメント列及び前記第3のエレメント列の各回転軸は、前記面内方向で分割されて、各エレメント列の各エレメントを各行毎に連結する連結部となっていることを特徴とするブロック玩具。
【請求項2】
複数のエレメントを、2行×5列に配列し、
前記5列の中心の3列目に位置するエレメントを第1のエレメント列とし、前記5列の1列目及び5列目のエレメントを第2のエレメント列とし、前記5列の2列目及び4列目のエレメントを第3のエレメント列とし、
前記第1のエレメント列に軸支される回転軸を第2のエレメント列に設け、
前記回転軸を介して空転されると共に、第1のエレメント列に軸支される回転軸を備えた第3のエレメント列を設けると共に、
前記第1のエレメント列は、各エレメントをその対向する面の面内方向に回転させる軸を備え、
前記第2のエレメント列及び前記第3のエレメント列の各回転軸は、前記面内方向で分割されて、各エレメントを各行毎に連結する連結部となっていることを特徴とするブロック玩具。
【請求項3】
各エレメントによって、プレート状に又は円柱状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のブロック玩具。
【請求項4】
各エレメントによって、物の形態を模した玩具に形成されることを特徴とする請求項1、2又は3の何れかに記載のブロック玩具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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