説明

プッシュスイッチ

【課題】 表示部と光源を簡単な構成で近接して配置でき、また、表示部に近接して配置できて効率良く照光することが可能であり、また、径方向の小型化ができるプッシュスイッチを提供する。
【解決手段】 プッシュ操作されその中央部に貫通孔4hを有し、該貫通孔4h上端に表示部9eを形成するとともに、側面に可動接点部材7を保持した操作体(操作軸4及びツマミ9)と、底面に貫通孔4hに対向する挿入孔1bを有し、側壁1a内面に可動接点部材7が離接される固定接点部材2を設けたケース1と、ケース1と操作軸4間に配設されて、プッシュ操作に抗して操作軸4及びツマミ9を復帰させる復帰ばね3と、挿入孔1bと貫通孔4h内に収納されq光源1とを備え、貫通孔4hは操作体(操作軸4及びツマミ9)をプッシュした際にプッシュ操作の妨げにならないようプッシュ方向に沿って直線状に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーウインドのロックアウト用等の照光構造を備えたプッシュスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、照光構造を備えたプッシュスイッチとして特許文献1の構成が公知であり、これを図9に示す。
【0003】
この図に示すように、プッシュスイッチは、前面に透光表示部を有する押ボタン21と、押ボタン部21を挿入するボタン孔22を設けた不透明材のエスカッション23と、該エスカッション23の背面に取り付けられ、前面に押ボタン21に操作されるスイッチ24を設けた不透明材のプリント基板25と、プリント基板25の押ボタン21後方部に設けた孔に挿入される押ボタン21背面より延設される導光部26と、プリント基板25背面に設けられた光源27とから構成されている。
【特許文献1】特開昭63−168932号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のプッシュスイッチでは、プッシュ操作される押ボタン21部分に外部に配置した光源27から光を導く構造であり、光源27からの光の利用効率が悪かった。
【0005】
また、押ボタン21と一体に長い導光部26を形成する必要があることから部品単価が高くなるという問題がある。
【0006】
さらに、光源27を導光部26の下部の側方に配置しているので、照光を考慮した製品全体としての平面視した際の大きさが大型化してしまう、という問題がある。
【0007】
本発明の目的は、表示部と光源を簡単な構成で近接して配置でき、また、表示部に近接して配置できて効率良く照光することが可能であり、また、径方向の小型化ができるプッシュスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明のプッシュスイッチは、プッシュ操作されその中央部に貫通孔を有し、該貫通孔上端に表示部を形成するとともに、可動接点部材を保持した操作体と、底面に前記貫通孔に対向する挿入孔を有し、内面に前記可動接点部材が離接される固定接点部材を設けたケースと、前記ケースと前記操作体間に配設されて、プッシュ操作に抗して前記操作体を復帰させる復帰ばねと、前記ケースの挿入孔と前記操作体の貫通孔内に収納された光源とを備え、前記貫通孔は前記操作体をプッシュした際に前記光源がプッシュ操作の妨げにならないようプッシュ方向に沿って直線状に形成した構成にしてある。
【0009】
かかる構成により、表示部と光源を簡単な構成で近接して配置できるプッシュスイッチを提供することが可能であり、また、表示部に光源を近接して配置できるので、効率良く照光することが可能である。
【0010】
また、上述の発明のプッシュスイッチにおいて、前記ケースは前記挿入孔の周りにガイド突起を有し、前記復帰ばねの一端は前記ガイド突起の外周にガイドされ、前記操作体は前記貫通孔によって前記復帰ばねの外周に配置されることとなる側壁を有し、該貫通孔内に前記復帰ばねの他端に接して位置決めする位置決め部を有する構成にしてある。
【0011】
かかる構成により、復帰ばねのガイドが容易に可能であり、また、復帰ばねは操作体の貫通孔に収納されることとなるので、径方向の小型化ができる。
【0012】
また、上述の発明のプッシュスイッチにおいて、前記操作体の側壁の一面に前記可動接点部材及び固定接点部材からなるスイッチ機構を配置し、前記貫通孔を挟んで前記側壁と対向する側壁に前記操作体のプッシュロック機構を設けた構成にしてある。
【0013】
かかる構成により、製品全体の小型化可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、表示部と光源を簡単な構成で近接して配置できるプッシュスイッチを提供することが可能であり、また、表示部に光源を近接して配置できるので、効率良く照光することが可能である。
【0015】
本発明は、コイルばねのガイドが容易に可能であり、また、コイルばねは操作体の貫通孔に収納されることとなるので、径方向の小型化ができる。
【0016】
本発明は、製品全体の小型化可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明のプッシュスイッチの一実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0018】
本発明の実施例について図面を参照して説明すると、図1は本発明の実施例に係るプッシュスイッチの平面図、図2は図1に示すプッシュスイッチの正面図、図3は図1の3−3線に沿った断面図、図4は図2の4−4線に沿った断面図、図5は本発明の実施例に係るプッシュスイッチのケースの固定接点付近を示す説明図、図6は本発明の実施例に係るプッシュスイッチの分解斜視図、図7は図6の裏面からみた分解斜視図、図8は本発明の実施例に係るプッシュスイッチのツマミを押し下げた状態を示す断面図である。
【0019】
図1〜図8に示すように、本実施例に係るプッシュスイッチはケース1を有し、このケース1は、合成樹脂材料から成り、成形加工によって形成され、略四方を囲む側壁1aと、底面の中央に形成された平面視長方形状の挿入孔1bと、挿入孔1bを挟んで底面から上方へ立設された一対の復帰ばねガイド突起1cと、側壁1aの上方に開口された開口部1dと、側壁1aの内面に形成されたガイド溝部1eと、側壁1aの外面に形成された係止突起部1fとが設けられている。また、ケース1の1つの側壁1aの内面には、2つの固定接点部材2が固定され、これらの固定接点部材2の間には、図5に示すようにガイド凹部1gが上端から中央部付近まで形成され、さらにガイド凹部1gに続いて突条状の突部1hが底部まで形成されている。突部1hの上端は傾斜面1iがガイド凹部1gまで形成されている。また、側壁1aの傾斜面1iの両側付近から図5で横方向に摩耗粉を収容する溝部1jが設けられている。また、1kは、上ケース8を組み合わせたときに位置決めを行なう位置決め突部、1lはロックピン5を後述するように揺動自在に支持するためのケース1の底部に突設された支点部、1mはプリント基板11にケース1を取り付けた際にプリント基板11に差し込まれて位置決めするためのケース1の底部下面に突設された位置決め突起、1nは復帰ばねガイド突起1cに設けられたガイド溝である。
【0020】
このケース1の開口部1dを塞ぐように上ケース8が被せられている。この上ケース8は下面が開口された四角箱形状であり、上面に開口された開口部8aと、側板に形成され、係止突起部1fが係止される係止孔8bと、側板の下端中央に形成され、前記位置決め突部1kが嵌め込まれる位置決め用スリット8cとを有している。
【0021】
固定接点部材2は平板状の金属材料から成り、プレス加工によって形成され、ケース1に一体成形されている。固定接点部材2は、図5で上方に固定接点2aがケース1内に側壁1aの内表面に沿うようにガイド凹部1gを挟んで配置されるとともに固定接点2aは溝部1jの上方まで配設され、固定接点2aの各端縁寄りから細幅の基部2bが底部の方に向かって配設され、基部2bの他方の端部から屈曲してケース1の底部に引き回されさらに垂直に延設された端子部2cとを有している。
【0022】
復帰ばね3は、線状の金属材料から成り、螺旋状に形成され、いわゆるコイルバネを構成している。この復帰ばね3は、ケース1内の底面の復帰ばねガイド突起1cに復帰ばね3の一方の端部の内周面が当接するようにして差し込まれた状態で載置・保持されている。
【0023】
操作軸4は、合成樹脂材料から成り、成形加工によって全体に略四角筒形状にして貫通孔4hを形成した4つの側壁4aを有し、側壁4aの上部にはツマミ9を嵌合して取り付けるための嵌合孔4bが設けられいている。
【0024】
また、側壁4aのうち対向する一対の側壁4aの外面下部に操作方向に沿って外方に突出された2個の凸条からなるガイド部4cと、その両側壁4aの下部両縁から側方に突出されたガイド片4dとを有している。
【0025】
また、側壁4aのうち対向する他の一対の側壁4aのうちの一方の側壁4aには、その下部外面に略中央部に弾性部材6を収納するための円形の収納穴4fが設けられている。また、他方の側壁4aには、その下部外面にいわゆるハートカム4gが形成されている。
【0026】
収納穴4fのある側壁4aから突出された一対のガイド片4dの上下端間には壁部4eが形成されて収納穴4fがガイド片4d及び壁部4eによって囲われるとともに、可動接点部材7の取付部7cが収納されて取り付けられる収納凹部4iが形成されている。また、両壁部4eにはガイド用切欠き部4jがそれぞれ形成されて可動接点部材7をガイドするようになっている。
【0027】
この操作軸4は、その下部がケース1内に収納され、上部が上ケース8の開口部8aから上方へ突出している。このとき、操作軸4の貫通孔4hの下部に形成されて周囲の側壁4aとともに復帰ばね3の位置決めをする位置決め段部4kと、ケース1の復帰ばねガイド突起1cとの間には前記復帰ばね3が配設されており、この復帰ばね3の弾性力によって、操作軸4が操作軸4の軸線方向に弾性付勢されている。この状態のとき、操作軸4は、操作軸4の軸線方向に弾性部材6の弾発力に抗して移動操作できるように配設されている。
【0028】
ロックピン5は、線状の金属材料から成り、プレス加工によって形成され、全体形状がコ字状である。このロックピン5は、一方の端部側がケース1の底部上の支点部1lに揺動自在に支持されるとともに一方の端部がケース1の復帰ばねガイド突起1cのガイド溝1nに差し込まれ、他方の端部が前記ハートカム4gのカム溝に差し込まれている。そして、ロックピン5の一方の端部は、復帰ばねガイド突起1cに差し込まれた復帰ばね3の一方の端部によって下方に付勢されるので、ロックピン5は支点部1lを中心にして図3で反時計回り方向に付勢されて、他方の端部はハートカム4gのカム溝から外れないように押し付けられる。したがって、このハートカム4gのカム溝に沿ってロックピン5の他方の端部が操作軸4の移動と共に移動し、この移動によって操作軸4が所定の動作をするように構成されている。なお、1oはロックピン5の一方の端部を挟持する支持部で、この支持部1oはロックピン5を支点部1lを中心に揺動可能にし、また、他方の端部がハートカム4gのカム溝をトレースして回動できるように支持している。これらハートカム4g、ロックピン5によりプッシュプッシュ動作が行なわれるようになっている。
【0029】
弾性部材6は、線状の金属材料から成り、螺旋状に形成され、いわゆるコイルバネを構成している。この弾性部材6は、操作軸4の側壁4aの収納穴4f内に挿通・収納され、可動接点部材7と収納穴4fを画成する側壁4aによって保持されている。また、この弾性部材6は、操作軸4の軸線方向に対して直交する方向に弾性変形するように配置されている。
【0030】
可動接点部材7は、平板状の金属材料から成り、プレス加工によって形成され、平板長方形状の基部7aと、基部7aの一方の表面から外方に突出し、所定の間隔をもって配設された球面形状の2個の可動接点7bと、基部7aの両短辺縁からそれぞれ垂直に延設された一対の取付部7cと、一対の取付部7cの先端内側に設けられた抜け止め用の爪部7dと、基部7aの下方の長辺縁中央から垂直に延設された摺動片部7eを有している。この摺動片部7eは基部7aから垂直に折り曲げ形成され、その屈曲部7fは円弧状に形成されているので、可動接点部材7が前記傾斜面1i上を摺動する際、スムーズに摺動できる。また、基部7aの上端中央には突片部7gが突設されている。
【0031】
この可動接点部材7は、基部7aの他方の表面の中央部に前記弾性部材6の一方の端部が弾接され、基部7aが操作軸4の収納穴4fのある側壁4aと対向するように位置し、このとき、一対の取付部7cが操作軸4の収納凹部4i内に収納されて操作軸4の軸線方向に対して直交する方向に所定のストローク移動可能に保持され、摺動片部7eと突片部7gがガイド用切欠き部4jに挿入されて取り付けられる。この状態のとき、2個の可動接点7bは、弾性部材6の弾性力によって操作軸4の側壁4aから離間する方向に弾圧されている。
【0032】
また、2個の可動接点7bは、2個の前記固定接点部材2の各固定接点2aにそれぞれ弾接されている。これら可動接点部材7及び固定接点部材2及び傾斜面1i及び突部1h等によりスイッチ機構が構成されている。
【0033】
ツマミ9は、合成樹脂材料から成り、略矩形の上壁9aと、上壁9aの外周縁端から垂直に延設された4つの側壁9bと、上壁9aの中央部から内方(軸方向)に延設された一対の取付部9cとを有している。また、取付部9cの下端には、前記操作軸4の一対の嵌合孔4bに嵌合される一対の係止片9dが内方に向かって突設されている。
【0034】
前記上壁9aの表面には、例えば、絵記号や文字記号が形成され、光源10によって照光される表示部9eが設けられている。なお、操作軸4とツマミ9が操作体に相当する。
【0035】
そして、操作軸4の貫通孔4h上端にツマミ9の表示部9eを形成され、貫通孔4hに対向してケース1の底面に挿入孔1bが形成され、ケース1と操作体(操作軸4及びツマミ9)間のケース1の貫通孔1cと操作体(操作軸4及びツマミ9)の貫通孔4h内に復帰ばね3が配設され、貫通孔4hは操作体(操作軸4及びツマミ9)をプッシュした際に光源が、当接する等してプッシュ操作の妨げにならないよう具体的には光源10の周囲に形成される復帰ばねガイド突起1c及び復帰ばね3よりも大径にしてプッシュ方向に沿って直線状に形成されて、特段の導光部材を必要とせず且つ途中で光の進行を妨げることなくケース1の底面の挿入孔1bに位置した光源10の光が効率良く表示部9eを照光することができる。したがって、光源10と、表示部9eとを簡単な構成で近接して配置でき、また、このように表示部9eに近接して光源10を配置できるので、効率良く照光することが可能であり、また、復帰ばね3は操作体(操作軸4及びツマミ9)の貫通孔4hに収納されることとなるので、径方向の小型化ができる。
【0036】
光源10は、プリント基板11上に実装され、ケース1の挿入孔1b内に配置されて上方のツマミ9の表示部9eを照光するようになっている。また、プリント基板11には、端子部2cを挿入する挿入孔(図示せず)と、ケース1の位置決め突起1mを嵌合する嵌合孔11aとが設けられている。光源10はたとえばLEDであり、LEDは指向性が高いため、指向の向きを挿入孔1bの軸心にあわせることにより挿入孔1bの上端にある表示部9eを効率良く照光することが可能である。
【0037】
次に、この本発明の動作を説明する。
【0038】
図3の状態では、操作軸4は復帰ばね3の弾性力によって上方に付勢され、ガイド片4dが上ケース8の開口部8aの周縁下面に突き当たった位置で抜け止めされている。可動接点部材7は弾性部材6の弾性力によって左方向に付勢されて2つの可動接点7bはケース1の側壁1aの固定接点部材2の固定接点2aにそれぞれ圧接され、プッシュスイッチがオン状態となる。このとき、ロックピン5の他方の端部はハートカム4gのカム溝の下方端に位置している。
【0039】
先ず、このツマミ9に押圧力を加えると、ツマミ9と操作軸4とが復帰ばね3の弾性力に抗して、押し下げられ(プッシュ操作され)、この押し下げによって、上ケース8及びケース1内に操作軸4がさらに押し込まれる。この操作軸4がケース1内に押し込まれると、各固定接点部材2の各固定接点2aに弾接されている可動接点部材7の2個の可動接点7bが、各固定接点2a上を下方へ摺動する。そして、可動接点部材7が下方へ摺動してくると、可動接点部材7の摺動片部7eが傾斜面1iに突き当たる。このとき、先ず、屈曲部7fが傾斜面1iに突き当たって傾斜面1i上を摺動し、図8に示すように、可動接点部材7は弾性部材6に抗して次第に右方向へ移動し、可動接点7bは固定接点2aから離間してスイッチはオフとなる。つまり、可動接点部材7の可動接点7bは、固定接点2aの設けられた領域でのみ摺動し、固定接点2aの下辺付近で可動接点7bは固定接点2aから離間していく。さらに、操作軸4が下動すると、可動接点部材7の摺動片部7eは傾斜面1iから突部1h上に至る。この状態では、可動接点7bは固定接点2aは、固定接点2aから離間しているだけでなく、固定接点2aに対向する側壁1aの位置には固定接点部材7は配設されていない。したがって、確実にスイッチはオフ状態となる。
【0040】
一方、ロックピン5は、復帰ばね3の弾性力によりその一方の端部が下方に押圧されることにより、支点部1lを中心にして反時計回り方向へ付勢されているので、ロックピン5の他方の端部は、操作軸4の側壁4aのハートカム4gのカム溝に押圧されており、したがって、ロックピン5の他方の端部は、ハートカム4gのカム溝内をトレースして所定の動作をする。すなわち、図3の状態から図5の状態に至ると、ロックピン5の他方の端部は、ハートカム4gのカム溝の係止部に保持され、ツマミ9の押圧力を解除しても操作軸4は図5の押し込んだ位置でロックされる。
【0041】
次に、この図5の状態から、ツマミ9に再度押圧力を加えると、ツマミ9と操作軸4とが更に僅かに押し下げられてロックピン5の他方の端部はハートカム4gのカム溝の係止部から外れ、その後、ツマミ9への押圧力を解除すると、復帰ばね3の弾性力によって、元の位置(図3)にツマミ9と操作軸4とが復帰する。この際、操作軸4の上動とともに可動接点部材7も上動し、ケース1の突部1h上に位置していた可動接点部材7の摺動片部7cが突部1h上を摺動し傾斜面1iに至る。この傾斜面1iでは屈曲部7fが摺動してスムーズに移動することができる。そして、可動接点部材7の屈曲部7fは弾性部材6の弾性力によって傾斜面1iを滑り降り、可動接点部材7の可動接点7bは上動とともに次第に固定接点2bに接近し接触する。これにより、プッシュスイッチがオン状態となる。
【0042】
このような実施例では、プッシュ操作されその中央部に貫通孔4hを有し、該貫通孔4h上端に表示部9eを形成するとともに、側面に可動接点部材7を保持した操作体(操作軸4及びツマミ9)と、底面に貫通孔4hに対向する挿入孔1bを有し、側壁1a内面に可動接点部材7が離接される固定接点部材2を設けたケース1と、ケース1と操作体(操作軸4及びツマミ9)間に配設されて、プッシュ操作に抗して操作体(操作軸4及びツマミ9)を復帰させる復帰ばね3と、ケース1の挿入孔1bと操作体(操作軸4及びツマミ9)の貫通孔4h内に収納されq光源10とを備え、貫通孔4hは操作体(操作軸4及びツマミ9)をプッシュした際に光源10がプッシュ操作の妨げにならないようすなわちプッシュ操作した際に光源10に当接することなくプッシュ方向に沿って直線状に形成したため、表示部9eと光源10を簡単な構成で近接して配置できるプッシュスイッチを提供することが可能であり、また、表示部9eに近接して光源10を配置できるので、効率良く照光することが可能であり、また、復帰ばね3は操作体(操作軸4及びツマミ9)の貫通孔4hに収納されることとなるので、径方向の小型化ができる。
【0043】
また、前記実施例では、ケース1は挿入孔1bの周りにガイド突起1cを有し、復帰ばね3の一端はガイド突起1cの外周にガイドされ、操作体(操作軸4及びツマミ9)は挿入孔1bによって復帰ばね3の外周に配置されることとなる側壁1aを有し、該挿入孔1b内に復帰ばね3の他端に接して位置決めする位置決め部1kを有する構成にしてあるため、復帰ばね3のガイドが容易に可能であり、また、復帰ばね3は操作体(操作軸4及びツマミ9)の貫通孔4hに収納されることとなるので、径方向の小型化ができる。
【0044】
また、前記実施例にあっては、操作体(操作軸4及びツマミ9)の側壁4aの一面にスイッチ機構(固定接点部材2、可動接点部材7)を配置し、貫通孔4hを挟んで前記側壁4aと対向する側壁4aにプッシュロック機構(ハートカム4g、ロックピン5)を設けた構成にしてあるため、製品全体の小型化可能である。
【0045】
また、本発明の実施例では、操作軸4及びツマミ9が略四角筒状に形成しているが、これに限定されず、例えば、操作軸が円筒状や多角筒形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施例に係るプッシュスイッチの平面図である。
【図2】図1に示すプッシュスイッチの正面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面でかつツマミを取り付けた状態の断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿った断面図である。
【図5】本発明の実施例に係るプッシュスイッチのケースの固定接点付近を示す説明図である。
【図6】本発明の実施例に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。
【図7】図6の裏面からみた分解斜視図である。
【図8】本発明の実施例に係るプッシュスイッチのツマミを押し下げた状態を示す断面図である。
【図9】従来のプッシュスイッチを示す断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 ケース
1a 側壁
1b 挿入孔
1c ガイド突起
1k 位置決め部
2 固定接点部材
3 復帰ばね
4 操作軸
4a 側壁
4g ハートカム
4h 貫通孔
5 ロックピン
7 可動接点部材
9 ツマミ
9e 表示部
10 光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュ操作されその中央部に貫通孔を有し、該貫通孔上端に表示部を形成するとともに、可動接点部材を保持した操作体と、
底面に前記貫通孔に対向する挿入孔を有し、内面に前記可動接点部材が離接される固定接点部材を設けたケースと、
前記ケースと前記操作体間に配設されて、プッシュ操作に抗して前記操作体を復帰させる復帰ばねと、
前記ケースの挿入孔と前記操作体の貫通孔内に収納された光源とを備え、
前記貫通孔は前記操作体をプッシュした際に前記光源がプッシュ操作の妨げにならないようプッシュ方向に沿って直線状に形成したことを特徴とするプッシュスイッチ。
【請求項2】
請求項1において、前記ケースは前記挿入孔の周りにガイド突起を有し、
前記復帰ばねの一端は前記ガイド突起の外周にガイドされ、
前記操作体は前記貫通孔によって前記復帰ばねの外周に配置されることとなる側壁を有し、該貫通孔内に前記復帰ばねの他端に接して位置決めする位置決め部を有することを特徴とするプッシュスイッチ。
【請求項3】
請求項1において、前記操作体の側壁の一面に前記可動接点部材及び固定接点部材からなるスイッチ機構を配置し、前記貫通孔を挟んで前記側壁と対向する側壁に前記操作体のプッシュロック機構を設けたことを特徴とするプッシュスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−19130(P2006−19130A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−195664(P2004−195664)
【出願日】平成16年7月1日(2004.7.1)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】