説明

プッシュ型ビデオオンデマンド番組の送信方法及び連携する復号器

【課題】プッシュ型ビデオオンデマンド番組の送信方法を提供すること。
【解決手段】本発明は,プッシュ型ビデオオンデマンド番組を含むストリームを,遠隔サーバから同報通信網(3)を介して複数の復号器(4)のうち一つの宛先へ送信するステップと,各復号器によってメモリに番組ユニットを記憶するステップと,を有し,第1番組ユニットを含むストリームは第1音声映像コンテンツを有し,第2番組ユニットは第2音声映像コンテンツを有し,第3番組ユニットは,少なくとも第1ユニット及び第2ユニットの識別子を含むリストを有する。本発明によれば,復号器が第3番組ユニットを再生する命令を受信したとき,第3番組ユニットのメタデータであるフィールドに存在するデータに応じて,第1音声映像コンテンツ及び第2音声映像コンテンツを連続して画面上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,プッシュ型ビデオオンデマンド番組の送信方法に関する。この方法は,次のステップを有する。
プッシュ型ビデオオンデマンド番組ユニットの同報ストリームが,遠隔サーバから同報通信網を介して表示画面に接続できる複数の復号器へ送信され,各番組ユニットは少なくとも,ユニット識別子を含む第1の対応するメタデータフィールドと,任意選択の音声映像コンテンツを有する第2フィールドとを含む。
番組ユニットは各復号器のメモリに記憶される。
【背景技術】
【0002】
ストリーミングサーバと,TV画面に接続され,ストリーミングリーミグサーバから同報通信網を介して送信される映像を受信する復号器との間に提供される,例えばHertzianのようなビデオオンデマンド(以下VoDと記す)には三つのサービス種別がある。
【0003】
ライブVoDサービスにおいて,利用者はコンテンツを選択して視聴する。その際,セットトップボックスが遠隔のサービス提供者のサーバからコンテンツを受信する。これは,このコンテンツを選択した特定の利用者への「ストリーミング」である。利用者は,「一時停止」,「停止」,「後退」,「始めから見る」,「先にジャンプ」のような種類の命令を選択することができる。これらの命令はそれぞれサーバに送信され,サーバは受信した命令に応じてリアルタイムでストリームされたコンテンツを変更する。この種のVoDにおいては,高品質サービスを提供するために,戻り回線を含む非常に広帯域の通信網及び非常に低い待ち時間(latency)が必要である。
【0004】
「プル」型のサービスにおいては,利用者はコンテンツを選択し,それを購入し,遠隔の提供者サーバに選択したコンテンツのダウンロードを要求する。コンテンツは復号器によってダウンロードされると,可視化される前に復号器によって局所的に記憶される。この種のVoDに関しては,戻り回線を含む広帯域通信網が必要であり,復号器はダウンロードされたコンテンツに対応する記憶容量を備えていなければならない。
【0005】
「プッシュ」型VoDサービスにおいては,操作者(operator)がコンテンツを選択し,同報(broadcast)通信網を介してすべての復号器にコンテンツ全体を「プッシュ」する。コンテンツは復号器に記憶される。利用者は,権利を有しているとき,例えば選択したコンテンツを利用できる契約(subscription)を有しているか,前もってそのコンテンツを購入しているときは,いつでもコンテンツのうち一つを選択して視聴することができる。従来の一方向同報通信回線を利用してもよく,最新の技術によれば,復号器は大きな記憶容量を備えることができる。
【0006】
しかし,現行の「プッシュ」型VoDシステムにおいては,復号器に既に記憶されている番組の発展を考慮すること,すなわち番組の新しい形式及び新しい構造を定義することは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
この意味で,第1態様によれば,本発明の目的は上述の形式の送信方法であって,ストリームは第1ユニット識別子及び第1音声映像コンテンツを有する第1番組ユニットと,第2ユニット識別子及び第2音声映像コンテンツを有する第2番組ユニットと,第3ユニット識別子及びさらに少なくとも第1ユニット識別子及び第2ユニット識別子を含むリストを有する第3番組ユニットとを含み,この態様によれば,復号器が第3番組ユニットを再生する命令を受信したとき,第3番組ユニットの第1メタデータフィールドに存在するデータに応じて,第1番組ユニット及び第2番組ユニットに含まれる第1音声映像コンテンツ及び第2音声映像コンテンツを画面上に表示する。
【0008】
これらの実施形態において,本発明による送信方法はさらに,次の特徴の一つ又はいくつかを有する。
・第3番組ユニットのメタデータである第1フィールドは,
‐第1音声映像コンテンツ及び第2音声映像コンテンツの連続する再生がループ再生か,又は単一再生であるか,及び/又は
‐再生順は無作為か,又は無作為でないか,
を示す少なくとも一つのパラメータ値を提供する。
・第3番組ユニットのリストにおいて,少なくとも一つの対応するコードが第1ユニット識別子に関係しているか,及び/又は一つの対応するコードが第2ユニット識別子に関係しており,コードはそれぞれ,
a.再生ジャンプ又は早送り再生のうちの,特定,承認済み,又は未承認の再生モード,及び/又は
b.前記コードが関係しているユニットが必須か任意選択か,及び/又は
c.前記コードが関係しているユニットのジャンプ及び検証するべき特定の条件,
d.実行すべき操作,前記第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットのユニット識別子,及び任意選択の,命令の識別子,を示し,
第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースaを示すとき,復号器はユニットの音声映像コンテンツを再生する際,コードの値に応じて再生ジャンプ又は早送り再生を承認するか,禁止し,及び/又は,
第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースbを示す場合,第1及び第2音声映像コンテンツのうち一つが利用できないときは,復号器は第1及び第2音声映像コンテンツのうち残りの一つだけの再生を承認するか,又は禁止し,及び/又は,
第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースcを示すとき,復号器は判定された条件を検査し,該条件が検証されたとき再生をジャンプし,及び/又は,
第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースdを示すとき,復号器は,任意選択で識別された命令の受諾条件下で,別の識別された番組ユニットに関係する操作を実行する。
・第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースcを示すとき,判定された条件は,
‐第1及び第2ユニットの中の残りのユニットの利用可能性,及び/又は,
‐第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットの,利用者によって既になされた選択,及び/又は,
‐第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットの音声映像コンテンツ,及び/又は,
‐地理的ゾーンの所定のリストと,復号器の地理的位置を識別するコードとの比較,
に基づく。
・第1番組ユニットが固定画像を含み,第3ユニットのリストが第1ユニットの識別子に対応する期間値を含み,復号器は第3番組ユニットの再生中に,第1ユニットの画像を上記値に等しい期間だけ表示するように設定される。
・操作は別の識別された番組ユニットの再生又は抑止を含む。
・ストリームは第4番組ユニットを含み,該第4番組ユニットは該第4番組ユニットとは異なる番組ユニットの識別子を示し,
復号器は,第4番組ユニットの受信結果として,第4番組ユニットとは異なる番組ユニットの第1フィールド内のメタデータを,第4番組ユニットに含まれるメタデータで置き換える。
・ストリームは,番組ユニットの識別子を含む抑止命令を含み,復号器は命令の受信時に識別されたユニットを抑止し,及び/又は,
ストリームは決定された日付を含む抑止命令を含み,復号器は該決定された日付より前の日付を示す記憶された番組ユニットを抑止する。
・番組ユニットのメタデータである第1フィールドは,「可視」文字又は「非表示」(hidden)文字を示すサブフィールドを含み,復号器は「可視」文字を示すサブフィールドを含むユニットの第1サブフィールドの情報だけを番組メニューに表示する。
・画面上の,番組ユニットに関係する情報を提示しているゾーンを選択したとき,復号器は,番組ユニットに含まれる音声映像コンテンツを画面に表示する。
・番組ユニットのメタデータである第1フィールドは抑止日付を示すサブフィールドを含み,復号器は,サブフィールドに示された対応するデータに応じて,番組ユニットを抑止する。
【0009】
第2態様によれば,本発明の目的はプッシュ型ビデオオンデマンド番組を受信するように構成され,表示画面に接続することができる復号器であって,メモリと,同報通信網から「プッシュ」型ビデオオンデマンド番組ユニットを含むストリームを受信する手段とを備え,各番組ユニットは少なくとも,ユニット識別子を含むメタデータである第1の対応するフィールドと,任意選択の音声映像コンテンツを有する第2フィールドとを含み,復号器は,第3番組ユニットを再生する命令を受信したとき,番組ユニットを記憶するようになっており,ストリームは,第1ユニット識別子及び第1音声映像コンテンツを有する第1番組ユニットと,第2ユニット識別子及び第2音声映像コンテンツを有する第2番組ユニットと,第3ユニット識別子及びさらに第1ユニット識別子及び第2ユニット識別子を含むリストを有する第3番組ユニットとを含み,さらに,第3番組ユニットのメタデータである第1フィールドに存在するデータに応じて,第1番組ユニット及び第2番組ユニットに含まれる第1音声映像コンテンツ及び第2音声映像コンテンツを連続して画面上に表示するように命令するための,少なくとも第1ユニット識別子及び第2ユニット識別子を含むリストを有する。
【0010】
本発明は,以降の説明及び添付の図面を検討することによって,より良く理解できるであろう。これらの図面は例示のために提供するものであって,多少なりとも本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例によるシステムの図である。
【図2】プレイリストを有するVoDユニットの図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
一実施形態によれば,ビデオオンデマンドシステムは何人かの参加者の参加が必要である。すなわち,
・音声映像コンテンツの提供者
・上記音声映像コンテンツに基づいて,これらの音声映像コンテンツのそれぞれに関係するメタデータを準備し,各コンテンツ及び関係するメタデータに基づいて,VoDユニットを制作し,VoDユニットの集合を符号化し,これらのVoDユニットを含む配信用ストリームを準備する技術操作者
・ストリームの同報を担う同報通信事業者
・復号器を所有する利用者
【0013】
図1を参照すると,プッシュ型ビデオオンデマンドのシステム1は,簡略化した図であって,サーバ2はビデオオンデマンドの要素を生成し,VoD同報ファイルと,場合によってはさらに現在のTV放送番組とを含むストリームの形態で,同報通信網3を介して上記要素を復号器4の利用者に同報するように構成される。
【0014】
同報通信網3は,例えばMPEG又はDVBのデジタルテレビの放送用通信網であってもよい。この場合,同報通信網3はデジタル映像放送用通信網である。
【0015】
復号器4はそれぞれ,データ記憶のためのハードディスクドライブ5と,マイクロプロセッサ6と,スマートカード7とを含む。これらは,ストリームを受信し,VoD同報ファイルからVoDユニットを抽出し,VoDユニットをハードディスクドライブ5に記憶し,そしてVoDユニット内にある音声映像コンテンツに関係する情報及び/又はコンテンツ自身を表示画面上に可視化するべく処理するように設計されている。
【0016】
表示画面は,例えば復号器4に接続されたTV画面である。メタデータは復号され,それが属するVoDユニットの識別子と共に,ハードディスクドライブ5上のデータベースに記憶される。ある場合には,VoDユニット内にある音声,映像,静止画のコンテンツは暗号化されてハードディスクドライブに記憶され,再生又は表示,すなわち暗号復号され,そして当該コンテンツが復号器4の利用者によって購入されているときだけ,画面上に復元される。
【0017】
VoDユニット内にあるいくつかの音声,映像又は静止画コンテンツ,例えば予告編,映画のポスタ,コマーシャルの静止画又は音声映像,は暗号化されておらず,利用者が自由に視聴できることに注意されたい。
【0018】
購入は,例えば月極め契約(subscription),及び/又はオンライン取引,及び/又はオフライン取引のような種々の方法で行うことができる。
【0019】
購入が完了すると,復号器4は承認情報を受信してスマートカード7に記憶する。承認情報は復号器が暗号復号を開始することを許可する。
【0020】
復号器4は,VoDユニットのメタデータに応じて,「プッシュ」モードで同報されて,ハードディスクドライブ5に記憶された視聴可能なVoDユニットのコンテンツを提供するメニューを決定し,復号器に接続された画面にこれらのメニューを表示するように設計されている。
【0021】
表示画面上に,例えば主題(映画,ドキュメンタリ,子供向け,スポーツ,等)によって整理され,利用者が購入できるコンテンツが提供されるメニューと,予告編,コマーシャル,映画のポスタなどのように利用者の選択なしに自動的に音声映像コンテンツが再生され,及び/又は静止画が表示されるゾーンとが現れる。
【0022】
さらに,復号器4は,メニュー内の利用者の選択(そして,復号器による視聴権利の検証,すなわちスマートカード7上の利用者に対応する承認情報の検証,を含む検証の後)に対応するVoDユニットにあるか,参照されているコンテンツを画面上に再生し,表示するようになっている。
【0023】
プッシュ型VoDコンテンツのダウンロードサービスは,永続的に有効(active)であってもよいし,所定の時間枠(time window)の間,又は同報通信網3で現在利用できる帯域幅にも依存して,有効であってもよい。一実施形態においては,復号器は通信網3を介して受信される命令によって,同報期間について動的に通知され,この期間だけVoDユニットの受信を監視するように調整される。
【0024】
音声映像を含む一つのVoDユニットのダウンロードファイルは容量が大きく,通常,数ギガバイトである。メタデータだけを含む一つのVoDユニットのダウンロードファイルは,通常数メガバイトである。
【0025】
本発明の上述の実施形態において,メタデータだけを含み,静止画又は音声映像を含まないVODユニット,すなわちプレイリストを除くVoDユニットは,例えば映画,ドキュメンタリ,等のコンテンツを直接又は間接に規定する要素を含む。一つの実施形態において,このようなVoDユニットは「アトム」であり,すなわち,それが全部又はハードディスクドライブの決定されたパラメータ化できる品質しきい値に基づいて記憶されないときは,メニューでは利用できないものとみなされ,当該コンテンツは再生できない。
【0026】
VoDユニットは,VoDユニット識別子,例えば32ビットに符号化された番号によって,一意に規定される。
【0027】
一つのVoDユニットは,識別子と共に次を有する。
・再生又は表示できる動的コンテンツであって,次を含む動的コンテンツ
‐音声映像シーケンス,又は
‐他のVoDユニットの識別子の順序付きリストを含むプレイリスト
・少なくとも部分的に表示できる静的コンテンツであって,次を含む静的コンテンツ
‐静止画又は静止画集合,及び/又は
‐メタデータ集合
【0028】
一つの実施形態において,VoDを再生させる命令があいまいにならないように,動的コンテンツはただ一つの音声映像シーケンス又は一つのプレイリストを有し,両方は有さない。
【0029】
一つの音声映像シーケンスは,一つの映像トラック及び/又は一定数のトラック及び字幕(subtitle)を有する。
【0030】
VoDユニットは動的コンテンツを含まずに,背景の静止画又はコマーシャルの静止画を含む静的コンテンツだけを含んでもよく,当該静的コンテンツは,例えば画面上にメニューを表示する際の背景画像として用いることができる。
【0031】
VoDユニットは,動的コンテンツも,静止画も含まなくてもよい。
【0032】
VoDユニットは,必ずメタデータ集合を含む。VoDユニットのメタデータに必要な唯一の要素は,VoDユニットの識別子である。一つの実施形態において,VoDユニットの識別子は変更できない。
【0033】
いくつかのメタデータは,画面上に表示される情報である。別のメタデータは,VoDユニットの寿命に技術的影響を有する。
【0034】
メタデータはいくつかの範疇及び副範疇に分類することができ,次を含むことができる。
・コンテンツに関する解説(editorial)情報:題名,説明,出演者,プロデューサ,制作日,チャプタ,等
・分類情報,例えば国内法の機能:保護者の監督,最低年齢,内容の分類,等
・営業情報:VoDユニットの購入価格,VoD要素が一部をなす営業単位へのリンク,等
・技術情報:
‐「可視」又は「不可視」文字(指示された文字に応じて,復号器は利用者に当該VoDユニットを明示的に可視にし,意図するかしないかによらず,復号器にメニュー内で選択可能にする。「不可視」VoDユニットは,参照用オブジェクトであり,したがって利用者は直接選択できない。単純な画像,バナー広告,等)
‐再生時間,音声映像形式
‐抑止日付(復号器は,この日付に基づいて決定される時期にVODユニットを抑止する)
‐コンテンツの提供者の識別情報
‐VoDユニットを復号器に同報する調停日,ダウンロードの最低受容可能品質
・他のVoDユニットへの参照子(例えば,現在のVoDユニットが種々のVoDユニットの試写であるとき)
・視聴(access)管理:必要な契約種別の識別情報,又は別途購入が必要であることの指示,追加の技術的視聴基準
・利用(usage)管理:
‐VoDユニットを購入又は選択することが承認されている時間枠(復号器4は,このユニットをこの時間枠に限って購入又は選択することが承認されるように構成されている)
‐VoDユニットの再生ができるようにする最大期間及び/又は承認済み再生の最大数(復号器4は,これらの最大しきい値を超えたとき,メニュー及び/又は画面のゾーン内のユニットの提供を停止する)
‐失効日(復号器4は,失効日が過ぎたとき,メニュー及び/又は画面のゾーン内のユニットの提供を停止する)
【0035】
一つの実施形態において,例えば音声映像シーケンス(映画)及び静止画(例えば映画のポスタ)を含む音声映像型の「可視」VoDユニット用の復号器4は,メニューに静止画像だけでなく解説情報及び分類情報も表示するように構成されている。利用者がこの表示からこのVoDユニットを選択した後,復号器は,視聴管理の検証結果などに応じて,画面上にVoDユニットの音声映像コンテンツを復元するために,VoDユニットの音声映像コンテンツを処理する。
【0036】
一つの実施形態において,VoDユニットのメタデータはXMLファイルの形態をしており,別個の情報種別は種々のVoDユニットのそれぞれ対応する類似の識別子によって識別される(例えば,最大期間の値は,フィールド識別タグに基づいてすべてのVoDユニットに提供される)。
【0037】
上述のとおり,音声映像コンテンツを搬送する代わりに,VoDユニットは種々のVoDユニットのプレイリストを含む。このようなリスト再生型VoDユニットを再生することは,リスト内の各項目によって識別されるコンテンツを再生することを意味する。リスト内の項目は,ほかのVoDユニットの識別子と,ほかのユニット内で再生表示されるコンテンツの仕様とを含む。これによって,画面上に動的なバナーコマーシャル,告知バナー,などを生成する機構が構成される。
【0038】
プレイリストが他のVoDユニットの画像を参照しているとき,このプレイリストはさらに,画像の表示期間も指示する。
【0039】
例えば,プレイリストは次のように規定される。
・VoDユニット101の画像「コマーシャル」を5秒間表示する
・VoDユニット102の画像「コマーシャル」を3秒間表示する
・VoDユニット103の動的コンテンツを表示する(ここでは,期間は実際にはコンテンツに依存する)
【0040】
このようなVoDユニットを復元する際に,復号器4は当該VoDユニットにおいて示されている特性に従って,VoDユニット101の画像「コマーシャル」を5秒間表示し,VoDユニット102の画像「コマーシャル」を3秒間表示し,VoDユニット103の動的コンテンツを表示するか,又は別の順序で表示する(下記参照)。
【0041】
リスト型VoDユニットが復号器4に送信され,そこに記憶されるとき,リスト内に参照されているVoDユニットのうち少なくとも一つは未だ同報されていなくてもよい。
【0042】
ところで,同一VoDユニットがいくつかのプレイリストにおいて参照されてもよい。
【0043】
プレイリスト型VoDユニットのメタデータはさらに,指定されたXMLファイルのフィールドに示される次の特性を含んでもよい。
・「ループ」(例えば,「ループ」タグに対応するフィールドに値1が指定されているとき):この場合,リストの最後のVoDユニットが再生表示されたとき,復号器4は最初のユニットから再生を再開する(或いは,この「ループ」特性が選択されていないとき,すなわち「ループ」タグに対応するフィールドに値0が指定されているときは,再生は継続しない)。
・「無作為順」:プレイリストの各VoDユニットのコンテンツをリストの順に連続して再生する代わりに,再生が停止されるまで,各VoDユニットのコンテンツが復号器4によって無作為順に一度読み込まれる(又は,ループ特性が指示されているときは反復再生される)。
【0044】
さらに,プレイリスト型VoDユニットにおいて,プレイリスト内の各項目に関して次の詳細事項を,例えば特定フィールド内の決定されたコードを示すことによって示してもよいし,示さなくてもよい。
・特別再生モード,すなわち映像コンテンツの正規の速度ではない再生(早送り再生,ジャンプ,など。英語の「トリックモード」(trick−mode)。)が許可又は禁止される。例えば,プレイリストがコマーシャル型及び映画の映像に関係する二つの項目を含む場合,コマーシャル型映像に関しては正規再生モードが変更できないが,映画に関しては変更できることを示してもよい。このように,復号器4の利用者の命令は,映画の再生中だけ復号器4によって考慮され,コマーシャル型映像の再生中は考慮されない。
・リスト化されたVoDユニットを,必須項目として示してもよいし,任意選択項目として示してもよい。このように,プレイリスト型VoDユニットが配信されて,復号器に記憶されたとき,このリストに含まれ,必須として示されたVoDユニットが復号器に記憶されていないときは,このプレイリストは復号器によって利用できないものと見なされる。反対に,任意選択と示されたVoDユニットだけがないときは,復号器4は見当たらないユニットを省略してこのリストを再生してもよい。このように,ほかのVoDユニットの映画への必須と示された参照と,さらに別のVODユニットのコマーシャルシーケンスへの任意選択と示された参照とを含むプレイリストにおいては,コマーシャルシーケンスを含むVoDユニットがまだ復号器にダウンロードされていないときであっても,このプレイリストはメニューを介して利用者に提示可能である。
【0045】
・ある項目が見当たらないとき,ほかの項目へジャンプする。例えば,予告編型のプレイリストにおいては,少なくとも一つの項目は映画の予告編であり,ほかの項目はコマーシャルである。したがって,予告編が見当たらないときは,コマーシャルの項目を配信しなくてもよい。
・ある項目があるとき,ほかの項目へジャンプする。
・あるVoDユニットがすでに再生されたか,及び/又は利用者によって購入済みであるとき,ほかの項目へジャンプする。予告編型プレイリストにおいては,リスト内に示された予告編のうち一つに対応する映画を含むVoDユニットが既に利用者によって再生されているときは,この予告編を再生する必要はない。
・あるVoDユニットがまだ再生されていないか,及び/又は利用者によって購入されていないとき,ほかの項目へジャンプする。
・あるVoDユニットが動的映像コンテンツを有していないとき,ほかの項目へジャンプする。
・あるVoDユニットが動的映像コンテンツを有しているとき,ほかの項目へジャンプする。
・利用者(復号器は,例えばスマートカード7を読むことによって当該利用者を知ることができる)のゾーンの地理的コードが所定のコードリストにあるときだけ,項目を再生する。
・利用者のゾーンの地理的コードが所定のコードリストにあるとき,項目を再生しない。
・プレイリスト内のある項目が再生された後,利用者が復号器の特定のボタン,例えばダウンロード用のボタンを押下したとき,又は画面上の特定の命令を選択したとき,別のVoDユニットについての操作を実行する。
【0046】
例えば,予告編及びコマーシャルのVoDユニットに対応する項目を含むプレイリストが再生されたとき,利用者は,映画の予告編が同報されている最中に特別なボタンを選択するだけで,この映画の(対応するコンテンツを含むVoDユニットを介した)配信を選択することができる。二つの異なる所定のボタンを選択することによって,リストの同一項目に基づいて,別の操作を起動することができる。このように,プレイリスト内で決定された項目に対して次の事項が決定される。
‐この操作に対応するフィールドにおいて,どの操作を実行しなければならないか(VoDユニットの再生,購入)
‐VoDユニットの識別情報に対応するフィールドにおいて,識別子によって指示されたVoDユニットに対してこの操作を適用しなければならないことが示される
‐ボタンに対応するフィールドにおいて,何も指示されていないときは,任意のボタンに対してこの操作が実行されることを意味し,特定のボタンが指定されているときは,当該特定のボタンが押下されたときだけ,この操作が実行される
【0047】
このようなプレイリストは,復号器のソフトウェアを変更することなく,VoDの対話及びサービスを柔軟,かつ進化可能な方法で規定することができる。
【0048】
プッシュモードにおけるVoDユニットのストリームは,動的コンテンツを含むVoDユニット,及び/又は静止画像及び/又はメタデータだけを含むVoDユニットを含むことができる。後者はいわゆる更新VoDであり,既に同報され,復号器に記憶されているほかのVoDユニットの一部又はすべてのメタデータ(視聴管理に関係するもの以外)及び/又は静止画を更新する目的で配信される。これらはほかのVoDユニットを更新するシーケンスと呼ばれる。
【0049】
更新シーケンスは,音声映像コンテンツを含まず,静止画及び/又は復号器4に向けられた命令を伴うか,伴わないメタデータだけを含むVoDユニットを有する。
【0050】
これらの命令は例えば次の命令を含む。
・識別子によって指定された一定数のVoDユニットの抑止
・命令によって指定された日より古いVoDユニットの抑止
・メニューのような特定の基本音声トラックの設定。これによってこのコマンドは,音声トラックを含むVoDユニットの識別子を指定し,例えば対応するメニューのような文脈の識別子も指定する。メニューが指定されていないときは,この音声トラックは復号器4がすべてのメニューを表示する際に再生されるバックグラウンドミュージックとして保持される。
・メニューのような特定の背景画像の設定。これによってこのコマンドは,当該画像を含むVoDユニットの識別子を指定し,例えば対応するメニューのような文脈の識別子も指定する。メニューが指定されていないときは,この画像は復号器4がすべてのメニューを表示する際の背景画像として保持される。
・特定文脈における最新のプレイリストを設定する。これによってこのコマンドは,当該プレイリストを含むVoDユニットの識別子を指定し,例えば,選択可能なコンテンツを提供するメニューを表示するために予約されている画面の部分に隣接した,予告編又はコマーシャルのために予約された画面上のバーのような文脈の識別子を指定する。
【0051】
復号器4は,VoDユニットのメタデータに規定された情報及び制約に応じて,VoDユニットを処理し,含まれる音声映像コンテンツ(又はプレイリストの場合は参照されているコンテンツ)を再生し,表示するように構成されている。
【0052】
例えば,復号器によって評価されたダウロードの品質が,VoDユニットのメタデータに示されたダウンロードの最低品質のしきい値より低いときは,このVoDユニットは復号器によって利用できないと見なされる。
【0053】
一つの実施形態においては,VoDユニットの同報ファイルを何回か送信して復号器4が受信することができる。復号器はこのような複数回の同報からVoDユニットのコンテンツを再現するように構成され,このことは各同報の種々の範囲で送信誤りがあるときに有用である。
【0054】
一つの実施形態においては,VoDユニットのメタデータは,VoDユニットのメタデータに誤りが生じる危険性を制限するために,メタデータ更新シーケンスの形態で何回か送信される。
【0055】
一つの実施形態においては,例えば復号器4は,メタデータによって提供された抑止日付が厳格に現在の日付より古いすべてのVoDユニットを抑止するように構成される。
【0056】
VoDユニットは,メニューによって自由に視聴できてもよいし,特定の契約をしている復号器の利用者だけが視聴可能であってもよいし,及び/又はユニット自体を購入することによって視聴可能であってもよい。操作者によって規定されるこれらの様相は,メタデータ(「視聴管理」部)によって指定される。
【0057】
利用者によって行われた契約の識別情報は,復号器4のスマートカード7に登録される。同様に,利用者がVoDユニットを購入したとき,例えば当該VoDユニットを識別するセッション番号の形態の対応する承認情報がスマートカード7に登録される。したがって,利用者が表示されたメニューから自由に視聴できないVoDユニットを選択したとき,復号器はメタデータデータに規定されている当該VoDユニットの視聴の様相と,スマートカードに記憶されている情報とを比較して,対応関係があるときだけ,選択されたコンテンツを再生し,表示する。一つの実施形態において,同報通信網を介して送信されたVoDユニットの音声映像コンテンツは,復号器4に暗号化された形態で記憶され,対応するときだけ,スマートカードに記憶されている少なくとも一つの鍵を用いて,復号器4によって暗号復号される。
【0058】
一つの実施形態においては,視聴管理に関係するメタデータデータは,メタデータ更新シーケンスを復号器が受信することによっては更新できない。このようにして,暗号化された音声映像コンテンツが一旦復号器に送信されると,もはや当該コンテンツの視聴基準を変更することはできない。これを実現するためには,コンテンツを新たな視聴基準に従って再暗号化して,新規のVoDユニットとしてすべての復号器に送信しなければならない。
【0059】
VoDユニットの生成は図2に示されている。映像ユニット21「映画1のコンテンツ」が生成される。これは,「映画1」と称する映画の音声映像コンテンツ23と,メタデータ22とを含む。
【0060】
これらのメタデータは一意の識別子及び情報を含む種々の必要な情報を含んでおり,該情報は,この映像ユニットが復号器のメニューでは「非表示」であることを規定する。
【0061】
VoDユニット15「コマーシャル1」が生成される。これは,コマーシャルの映像の音声映像コンテンツ17と,一意の識別子及び情報を含む種々の必要な情報を含むメタデータ16とを含み,該情報は,映像ユニット15は復号器のメニューでは「非表示」であることを規定する。
【0062】
VoDユニット18「コマーシャル2」が生成される。これは,コマーシャルの映像の音声映像コンテンツ20と,一意の識別子及び情報を含む種々の必要な情報を含むメタデータ19とを含み,該情報は,映像ユニット18は復号器のメニューでは「非表示」であることを規定する。
【0063】
VoDユニット10「映画1」が生成される。これは,プレイリスト14と,一意の識別子及び情報を含む種々の必要な情報を含むメタデータ11とを含み,該情報は,映像ユニット10は復号器のメニューでは「可視」であることと,映画1についての解説情報とを規定する。
【0064】
プレイリスト14は三つの項目を有する。
【0065】
第1項目は,VoDユニット15「コマーシャル1」の識別子と,このVoDユニットにおいては映像17である再生すべき要素の仕様と,「トリックモード禁止」特性と,「任意選択項目」特性と,を含む。
【0066】
第2項目は,VoDユニット18「コマーシャル2」の識別子と,ここでは映像20である再生すべき要素の仕様と,「トリックモード禁止」特性と,「任意選択項目」特性と,を含む。
【0067】
第3項目は,VoDユニット21「映画1のコンテンツ」の識別子と,ここでは映像23である再生すべき要素の仕様と,「トリックモード許可」特性と,「必須項目」特性と,を含む。
【0068】
このようにして,利用者の復号器4によって提供され,可視化及び選択が可能なコンテンツのメニューにおいて,VoDユニット10だけが可視であり,VoDユニット15,18,21は非表示である。
【0069】
VoDユニット10は,VoDユニット21が視聴可能である限り,VoDユニット15及び/又は18が視聴可能でないときであっても,復号器によって可視化可能になる。
【0070】
視聴可能とは,すなわちVoDユニットが復号器によって記憶されており,ダウンロード品質が十分と考えられることを意味する。
【0071】
利用者が,ユニット10を提示し,そして例えば一定の解説情報を表示しているメニューからこのユニット10を選択するための命令を復号器に与えると,復号器は映像17を表示し,次に映像20を表示し,次に映像23を表示する。
【0072】
復号器は映像17及び20をジャンプし,又は早送り再生することは承認しないが,映像23についてはこれを承認する。
【0073】
受信したVoDユニットに応じて復号器が提供するメニューにおいて,一つの実施形態においては予告編の番組が現れる。
【0074】
この番組において,週1には二つの予告編BA1及びBA2の販売促進が行われ,週2においては予告編BA2及びほかの予告編BA3の販売促進が行われると仮定する。
【0075】
週1の前に,予告編BA1に対応する映画「映画1」の音声映像コンテンツを含むVoDユニット「映画1」と,映画「映画1」の予告編の音声映像コンテンツを含むVoDユニット「BA1」と,予告編BA2に対応する映画「映画2」の音声映像コンテンツを含むVoDユニット「映画2」と,映画「映画2」の予告編の音声映像コンテンツを含むVoDユニット「BA2」とが復号器4に同報される。
【0076】
VoDユニット「予告編1の番組」もまた同報される。
【0077】
このユニットは,リスト内に次のように規定される項目i(i=1から2)について「ループ」特性を有するプレイリストを含む。
・VoDユニットの識別子:BAi
・再生すべき要素:映画「映画i」の予告編の音声映像コンテンツ
・「トリックモード禁止」
・VoDユニット「映画i」が視聴可能のときだけ再生
・VoDユニット「映画i」が利用者によってまだ選択されていないか,及び/又は購入されていないときだけ再生
【0078】
週1の初めに,通信網3を介して復号器に対して,VoDユニット「予告編1の番組」に対応する予告編番組をメニューに提供するように指示する命令が送信される。
【0079】
週1の間,VoDユニット「予告編2の番組」と,予告編BA3に対応する映画「映画3」の音声映像コンテンツを含むVoDユニット「映画3」と,映画「映画3」の予告編の音声映像コンテンツを含むVoDユニット「BA3」とが同報される。
【0080】
VoDユニット「予告編2の番組」も同報される。
【0081】
このユニットは,リスト内に次のように規定される項目i(i=2から3)について「ループ」特性を有するプレイリストを含む。
・VoDユニットの識別子:BAi
・再生すべき要素:映画「映画i」の予告編の音声映像コンテンツ
・「トリックモード禁止」
・VoDユニット「映画i」が視聴可能のときだけ再生
・VoDユニット「映画i」が利用者によってまだ選択されていないか,及び/又は購入されていないときだけ再生
【0082】
別の実施形態においては,予告編を静止画に置き換えることによって,映画の画像を含むVoDユニットを参照するプレイリスト型VoDユニットによって,映画の販売促進番組を生成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プッシュ型ビデオオンデマンド番組の送信方法であって,
プッシュ型ビデオオンデマンド番組ユニットの同報ストリームを,遠隔サーバから同報通信網を介して複数の復号器へ送信するステップであって,該復号器は表示画面に接続することができ,各番組ユニットは少なくとも,ユニット識別子を含む対応するメタデータである第1フィールドと,任意選択の音声映像コンテンツを有する第2フィールドとを含む,ステップと,
各復号器のメモリに前記番組ユニットを記憶するステップと,を有し,
前記ストリームは,第1ユニット識別子及び第1音声映像コンテンツを有する第1番組ユニットと,第2ユニット識別子及び第2音声映像コンテンツを有する第2番組ユニットと,第3ユニット識別子及びさらに少なくとも前記第1ユニット識別子及び前記第2ユニット識別子を含むリストを有する第3番組ユニットとを含み,
前記復号器が前記第3番組ユニットを再生する命令を受信したとき,前記第3番組ユニットのメタデータである第1フィールドに存在するデータに応じて,前記第1番組ユニット及び前記第2番組ユニットに含まれる前記第1音声映像コンテンツ及び前記第2音声映像コンテンツを連続して前記画面上に表示する,送信方法。
【請求項2】
前記第3番組ユニットのメタデータである第1フィールドは,
前記第1音声映像コンテンツ及び前記第2音声映像コンテンツの前記連続する再生がループ再生か,又は単一再生であるか,及び/又は
再生順は無作為か,又は無作為でないか,
を示す少なくとも一つのパラメータ値を提供する,請求項1に記載の送信方法。
【請求項3】
前記第3番組ユニットのリストにおいて,少なくとも一つの対応するコードが前記第1ユニット識別子に関係しているか,及び/又は一つの対応するコードが前記第2ユニット識別子に関係しており,前記コードはそれぞれ,
a.再生ジャンプ又は早送り再生のうちの,特定,承認済み,又は未承認の再生モード,及び/又は
b.前記コードが関係しているユニットが必須か任意選択か,及び/又は
c.前記コードが関係しているユニットのジャンプ及び検証するべき特定の条件,
d.実行すべき操作,前記第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットのユニット識別子,及び任意選択の,命令の識別子,を示し,
前記第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースaを示すとき,前記復号器は前記ユニットの音声映像コンテンツを再生する際,前記コードの値に応じて再生ジャンプ又は早送り再生を承認するか,禁止し,及び/又は,
前記第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースbを示す場合,前記第1及び第2音声映像コンテンツのうち一つが利用できないときは,前記復号器は前記第1及び第2音声映像コンテンツのうち残りの一つだけの再生を承認するか,又は禁止し,及び/又は,
前記第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースcを示すとき,前記復号器は判定された条件を検査し,該条件が検証されたとき再生をジャンプし,及び/又は,
前記第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースdを示すとき,前記復号器は,任意選択で前記識別された命令の受諾条件下で,別の識別された番組ユニットに関係する操作を実行する,請求項1に記載の送信方法。
【請求項4】
前記第1及び第2ユニットの中の一つのユニットに関係するコードがケースcを示すとき,前記判定された条件は,
前記第1及び第2ユニットの中の残りのユニットの利用可能性,及び/又は,
前記第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットの,利用者によって既になされた選択,及び/又は,
前記第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットの音声映像コンテンツ,及び/又は,
地理的ゾーンの所定のリストと,前記復号器の地理的位置を識別するコードとの比較,
に基づく,請求項3に記載の送信方法。
【請求項5】
前記第1番組ユニットが静止画像を含み,前記第3ユニットのリストが前記第1ユニットの識別子に対応する期間値を含み,前記復号器は前記第3番組ユニットの再生中に,前記第1ユニットの画像を前記値に等しい期間だけ表示するように構成される,請求項1に記載の送信方法。
【請求項6】
前記操作は前記別の識別された番組ユニットの再生又は抑止を含む,請求項3又は4に記載の送信方法。
【請求項7】
前記ストリームは第4番組ユニットを含み,該第4番組ユニットは該第4番組ユニットとは異なる番組ユニットの識別子を示し,
前記復号器は,前記第4番組ユニットの受信結果として,前記第4番組ユニットとは異なる番組ユニットの第1フィールド内のメタデータを,前記第4番組ユニットに含まれるメタデータで置き換える,請求項1に記載の送信方法。
【請求項8】
前記ストリームは,番組ユニットの識別子を含む抑止命令を含み,前記復号器は前記命令の受信時に識別されたユニットを抑止し,及び/又は,
前記ストリームは判定された日付を含む抑止命令を含み,前記復号器は該判定された日付より前の日付を示す前記記憶された番組ユニットを抑止する,請求項1に記載の送信方法。
【請求項9】
前記番組ユニットのメタデータである第1フィールドは,「可視」文字又は「非表示」文字を示すサブフィールドを含み,前記復号器は「可視」文字を示すサブフィールドを含むユニットの第1サブフィールドの情報だけを番組メニューに表示する,請求項1に記載の送信方法。
【請求項10】
前記画面上の,番組ユニットに関係する情報を提示しているゾーンを選択したとき,前記復号器は,前記番組ユニットに含まれる音声映像コンテンツを前記画面に表示する,請求項9に記載の送信方法。
【請求項11】
前記番組ユニットのメタデータである第1フィールドは抑止日付を示すサブフィールドを含み,前記復号器は,前記サブフィールドに示された対応するデータに応じて,前記番組ユニットを抑止する,請求項1に記載の送信方法。
【請求項12】
プッシュ型ビデオオンデマンド番組を受信するように構成され,表示画面に接続することができる復号器であって,メモリと,同報通信網から「プッシュ」型ビデオオンデマンド番組ユニットを含むストリームを受信する手段とを備え,
各番組ユニットは少なくとも,ユニット識別子を含むメタデータである第1の対応するフィールドと,任意選択の音声映像コンテンツを有する第2フィールドとを含み,
前記復号器は,第3番組ユニットを再生する命令を受信したとき,前記番組ユニットを記憶するようになっており,
前記ストリームは,第1ユニット識別子及び第1音声映像コンテンツを有する第1番組ユニットと,第2ユニット識別子及び第2音声映像コンテンツを有する第2番組ユニットと,第3ユニット識別子及びさらに前記第1ユニット識別子及び前記第2ユニット識別子を含むリストを有する第3番組ユニットとを含み,さらに,前記第3番組ユニットのメタデータである第1フィールドに存在するデータに応じて,前記第1番組ユニット及び前記第2番組ユニットに含まれる前記第1音声映像コンテンツ及び前記第2音声映像コンテンツを連続して前記画面上に表示するように命令するための,少なくとも前記第1ユニット識別子及び前記第2ユニット識別子を含むリストを有する,復号器。
【請求項13】
前記第3番組ユニットのメタデータである第1フィールド内のパラメータに応じて,
前記第1音声映像コンテンツ及び前記第2音声映像コンテンツを,ループで又は1回だけ,連続して再生し,及び/又は
無作為か,又は無作為でない,前記第1及び第2音声映像コンテンツの再生順を使用する,ようになっている請求項12に記載の復号器。
【請求項14】
前記第3番組ユニットのリストにおいて,前記第1ユニット識別子に関係する少なくとも一つの対応するコードの値,及び/又は前記第2ユニット識別子に関係している少なくとも一つの対応するコードの値を判定するようになっており,
前記判定されたコードの値に応じて,前記ユニットの音声映像コンテンツの再生中に,再生ジャンプ又は早送り再生を,承認,又は禁止し,及び/又は
前記判定されたコードの値に応じて,前記第1及び第2音声映像コンテンツのうち一つが利用できないときは,前記第1及び第2音声映像コンテンツのうち残りの一つの音声映像コンテンツだけの再生を承認し,又は禁止し,及び/又は,
前記判定されたコードの値の機能に応じて,判定された条件を検査し,該条件が検証されたとき前記ユニットの再生をジャンプし,及び/又は,
前記判定されたコードの値の機能に応じて,任意選択で前記値によって識別された命令の受諾条件下で,前記値によって識別された別の番組ユニットに関係する操作を実行する,ようになっている請求項12又は13に記載の復号器。
【請求項15】
前記判定された条件は,
前記第1及び第2ユニットの中の残りのユニットの利用可能性,及び/又は,
前記第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットの,利用者によって既になされた選択,及び/又は,
前記第1,第2及び第3ユニットとは異なる番組ユニットの音声映像コンテンツ,及び/又は,
地理的ゾーンの所定のリストと,前記復号器の地理的位置を識別するコードとの比較,
を指す,請求項14に記載の復号器。
【請求項16】
前記第1番組ユニットが静止画像を含み,前記第3ユニットのリスト内の前記第1ユニットの識別子に対応する期間値を判定し,前記第3番組ユニットの再生中に,前記第1ユニットの画像を前記判定された値に等しい期間だけ表示するようになっている請求項12に記載の復号器。
【請求項17】
前記操作は前記別の識別された番組ユニットの再生又は抑止を含む,請求項14に記載の復号器。
【請求項18】
前記ストリームに含まれ,第4番組ユニットとは異なる番組ユニットの識別子を示す該第4番組ユニットを受信した後,前記第4番組ユニットとは異なる番組ユニットの第1フィールド内のメタデータを,前記第4番組ユニットに含まれるメタデータで置き換えるようになっている請求項12に記載の復号器。
【請求項19】
前記ストリームに含まれる抑止命令を受信したとき,識別されたユニットを抑止し,及び/又は,
前記ストリームに含まれ,判定された日付を示す抑止命令を受信したとき,該判定された日付より前の日付を示す前記記憶された番組ユニットを抑止する請求項12に記載の復号器。
【請求項20】
「可視」文字又は「非表示」文字を示すサブフィールドを含む,前記番組ユニットのメタデータである第1フィールドによって,ユニットが「可視」文字を示すサブフィールドを含むことを検証した後に限り,前記ユニットの第1サブフィールドの情報を番組提供メニューに表示する請求項12に記載の復号器。
【請求項21】
前記画面上の,番組ユニットに関係する情報を提示しているゾーンの選択を特定した後,前記番組ユニットに含まれる音声映像コンテンツを前記画面に表示するようになっている請求項20に記載の復号器。
【請求項22】
番組ユニットのメタデータである第1フィールドのサブフィールドに示された抑止日付を判定し,前記判定した日付に応じて少なくとも一つの番組ユニットを抑止するようになっている,請求項12に記載の復号器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−115815(P2013−115815A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−31721(P2012−31721)
【出願日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【出願人】(511070525)ロジウェイズ フランス (4)
【Fターム(参考)】