説明

プライマー組成物

金属基体用のプライマーコーティング組成物が記述される。プライマーは適当な結合剤を有し、そしてプライマーコーティング組成物の全体にわたって分散する少なくとも1種の半導体光触媒が存在することを特徴とする。金属基体をコーティングする方法もまた記述される。本発明は、プライマーコーティング組成物におけるトップコート対プライマー接着促進剤としてのもしくはプライマー対トップコート剥離防止剤としての半導体光触媒の使用にまで及ぶ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規プライマー組成物、そのような新規プライマーを使用する新規方法、半導体光触媒の使用、2層コーティング系および新規コーティングされた基体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ポリアミド、ポリアミンもしくはポリアミド付加物(付加物はグリシジルエーテルとポリアミンもしくはポリアミドとの反応生成物に基づく)と反応させた芳香族グリシジルエーテルベースのもののようなエポキシコーティング、またはビスフェノールAの変性(modified)ジグリシジルエーテル、例えば脂肪酸変性DGEBAベースのエポキシコーティングは、典型的に、保護コーティングおよび船舶用コーティングにおいて用いられる。そのようなコーティングは金属基体に対する強力な接着を有し、そして優れた防食特性ならびにある種の化学物質に対する耐性を有する。
【0003】
塗装されたプライマーコーティングは、プライマーの性質および大気条件によって決まる最小および最大オーバーコーティング(overcoating)間隔の両方を有する。最大オーバーコーティング時間は、許容できない層間接着が起こる前に見込まれる時間である。大気条件、特に日光へのプライマーコーティングの暴露は最大オーバーコーティング時間を減少させ、従って、剥離を引き起こし得る。オーバーコーティング期間を延ばすことは、特に、ブロック段階造船におけるような下塗りされた(primed)成分が数カ月間さらされたままである用途において有益である。
【0004】
エポキシベースのプライマーコーティングのUV暴露と関連する剥離の問題はまた、トップコート(top coat)でのオーバーコーティングの前のエポキシトッププライマーの高価なアルカリ洗浄および/もしくは機械的研磨の必要性ももたらしている。あるいはまた、UV耐性上層をブロック段階で適用することができる。そのようなUV耐性層は、典型的に、ポリウレタンコーティングである。ブロック段階での上部プライマーコート(upper primer coat)としてのこのUV耐性層の適用は、湿潤状態下での上部プライマーコートからの最終的なトップコートの剥離を防ぐことを目的としている。しかしながら、UV耐性ポリウレタン層はエポキシベースのプライマーより防食特性が劣っており、従って、ブロック段階において単一のエポキシプライマー層、続いて船殻段階においてトップコートを塗装することが許容できないのと同様にトップコートの前に単一のポリウレタンプライマー層を金属基体に適用することは許容できない。従って、少なくとも3つの層(エポキシプライマー、UV耐性ポリウレタン中間コートおよびトップコート)の効率の悪い系が用いられる。
【0005】
半導体光触媒は既知であり、そして防汚および洗浄の容易さの特性を必要とするトップコートにおいて用いられる。それらはまた、空気清浄用途においても既知である。それらはまた、トップコートによる電気絶縁が必要とされる潜在的用途についても報告されている(非特許文献1)。使用されている、さらなるコートにより覆われているプライマーコートは、防汚、洗浄の容易さもしくは絶縁特性を必要としないので、プライマーコートにおける光触媒金属酸化物のような半導体光触媒の使用は知られていない。
【0006】
光触媒金属の使用は、非プライマーコーティングを包含する組成物において既知である(非特許文献2;特許文献1;特許文献2;非特許文献3;特許文献3;および非特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国特許出願公開第1743362A号明細書
【特許文献2】特開2006−143815 A2公報
【特許文献3】韓国特許出願公開第2003013139 A号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】FATIPEC 2006 conference.VII.P−10 Manerov et al.,INFLUENCE OF TITANIUM DIOXIDE ON THE HARDENING OF EPOXY OLIGOMERS WITH THE AMINE HARDENERS
【非特許文献2】Xiandai Tuliao Yu Tuzhuang(2006),9(9),12−13,Zeng,Fan−hui et.al.
【非特許文献3】Trends in Air Pollution Research(2005),Hidaka,Hisao et.al
【非特許文献4】Materials Science (New York)(Fiziko−Khimichna Mekhanika Materialivの翻訳)(1999),35(1),125−128
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、上記の問題の1つもしくはそれ以上を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の態様によれば、プライマーコーティング組成物の全体にわたって分散する少なくとも1つの半導体光触媒が存在することを特徴とする、適当な有機結合剤を含んでなる金属基体、好ましくは鋼基体用のプライマーコーティング組成物が提供される。
【0011】
好ましくは、防食剤もまた、腐食を防ぐために、適当なレベルで、プライマーコーティング組成物に存在することができる。
【0012】
本発明の第二の態様によれば、以下の段階:
a)金属基体に本発明の第一の態様に従ったプライマーを塗装する段階;
b)有機結合剤の光触媒分解を少なくとも部分的にもたらすために、プライマーをUV放射、好ましくは日光に暴露する段階;
c)場合により、暴露したプライマーコートの表面を洗浄する段階;および
d)光触媒分解されそして場合により洗浄されたプライマーコート表面に直接トップコートを塗装する段階
を含んでなる金属表面、好ましくは鋼表面のコーティング方法が提供される。
【0013】
本発明の第三の態様によれば、プライマーとしての本発明の第一の態様のプライマー組成物の使用が提供される。
【0014】
本発明の第四の態様によれば、プライマーコーティング組成物におけるトップコート対プライマー接着促進剤(top−coat to primer adhesion promoter)としてのもしくはプライマー対トップコート剥離防止剤(primer
to top−coat delamination inhibitor)としての半導体光触媒の使用が提供される。
【0015】
半導体光触媒は、好ましくは、プライマー組成物に分散する、典型的には粒子の形態である。半導体は、任意の半導体光触媒から選択することができる。適当な半導体光触媒は
、金属カルコゲニドおよび通常の半導体であることができる。適当なカルコゲニドには、光触媒金属酸化物および光触媒金属硫化物が包含される。
【0016】
適当な光触媒金属酸化物には、例えば、ルチルTiO、アナターゼTiO、板チタン石TiO、非晶質TiO、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(IV)(SnO)、酸化亜鉛(II)(ZnO)、酸化鉄(II)(FeO)、三酸化二ビスマス(Bi)、酸化銅(I)(CuO)、酸化鉄(III)(Fe)、五酸化二バナジウム(V)(V)、二酸化マンガン(MnO)、酸化銀(I)(AgO)、酸化カドミウム(II)(CdO)、三酸化インジウム(III)(In)、三酸化タングステン(WO)および二酸化タングステン(WO)が包含される。好ましくは、光触媒金属酸化物は上記の例よりなる群から選択される。
【0017】
適当な光触媒金属硫化物には、硫化銅(I)(CuS)、硫化亜鉛(ZnS)、硫化インジウム(In)、硫化鉛(PbS)、硫化モリブデン(MoS)、硫化アンチモン(Sb)もしくは(Sb)、硫化ビスマス(Bi)もしくは(Bi)、硫化亜鉛カドミウム(ZnCdS)、硫化タングステン(WS)、硫化カドミウム(CdS)が包含される。
【0018】
他の適当な光触媒金属カルコゲニドには、セレン化タングステン(WSe)、セレン化鉛(PbSe)、セレン化カドミウム(CdSe)、セレン化インジウム(InSe)およびテルル化カドミウム(CdTe)のような16族カルコゲンの他の典型的には二元の金属化合物が包含される。
【0019】
光触媒として作用することができる適当な通常の半導体には、ヒ化ガリウム(GaAs)、ケイ素(Si)、セレン(Se)、リン化カドミウム(Cd)およびリン化亜鉛(Zn)が包含される。
【0020】
好ましくは、半導体光触媒はアナターゼTiOである。
【0021】
単一の半導体光触媒または任意の2種もしくはそれ以上の半導体光触媒の混合物を選択することができる。好ましい半導体光触媒は化学的にそして生物学的に不活性であり、容易に利用可能であり、そして使用するのが簡単である。半導体光触媒が日光により活性化されることは特に好ましい。
【0022】
光触媒の好ましい群は光触媒金属酸化物、より好ましくは、酸化亜鉛(II)もしくはTiOから選択される金属酸化物である。TiOが選択される場合、 TiOの単一形態もしくはその形態の混合物を選択することができる。アナターゼ型酸化チタンTiOもしくはアナターゼ/ルチル混合(mix)がより好ましい。アナターゼ型酸化チタンTiOが、最も好ましい。容易に商業的に入手可能であり、無害であり、そして化学的に安定であるアナターゼ/ルチル混合の適当な例は、70:30の比率のアナターゼ:ルチルを含有する、50m−1、微粉物質、Degussa P25である。
【0023】
適当なアナターゼ型TiOの他の例は、PC−105(Millenium Inorganic Chemicalsから)、Tronox AK−1およびTronox
8652(Tronox Incから);ならびにSirius Luster Pearlシリーズのアナターゼ製品−S1120、S1200、S1210およびS1220(Novant Chemicals,Noble Groupのメンバーから)である。これらのLuster Pearlシリーズ形態は、雲母上のアナターゼ型TiOの薄層ベースである。従って、本発明は、雲母のような適当な基体上に少なくとも1種の半導体光触媒を導入することにまで及ぶことが理解されるべきである。
【0024】
アナターゼ形態はルチル形態より高い光エネルギーを必要とするが、より強い光活性を示す。これは、アナターゼにおける励起状態のより長い寿命およびアナターゼ表面でのアニオン形態における酸素のより良い吸着で説明することができる。
【0025】
理論によって拘束されることなしに、光触媒反応は金属酸化物粒子の表面上で起こる可能性が高い。従って、小さい粒径が好ましい。しかしながら、粒径が小さいほど、粒子を分散させる難しさは大きくなる。従って、適当な分散および十分な光触媒活性を与える粒径バランスを見出す必要がある。
【0026】
好ましくは、半導体光触媒の平均粒径は0.01〜100μm、より好ましくは0.05〜10μm、最も好ましくは0.05〜5μmの範囲内にある。1〜800nmのようなナノサイズ範囲もまた可能である。
【0027】
本発明の適当な結合剤は有機結合剤である。好ましくは、プライマーコーティングはアルキド樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂もしくはエポキシのような任意の適当な有機コーティング結合剤ベースであることができ、好ましくは、しかしながら、それはエポキシベースのプライマー組成物である。
【0028】
誤解を避けるために、プライマーへの言及にはビルドコート(build coat)(1つもしくは複数)、中間コート(1つもしくは複数)もしくはタイコート(tie coat)(1つもしくは複数)を包含する他のプレトップコート(pre−top−coat)コーティングが包含されることが理解されるべきである。
【0029】
好ましくは、プライマーは適当な顔料を包含する当業者に既知である適当な添加剤を含む。
【0030】
驚くべきことに、本発明の第二の態様における段階b)とc)もしくはd)の間に経過する期間は、本発明のプライマーコーティング組成物を用いることにより延ばすことができ、そしてこれはなお十分なプライマー対オーバーコート接着をもたらす。UV放射への半導体光触媒の暴露は結合剤の接触分解をもたらし、従って、プライマーの必須の性質、すなわち、オーバーコート接着の改善は期待されなかったので、これは驚くべきことである。
【0031】
好都合なことに、本発明のプライマーの使用により、船の船殻のような金属基体をプライマーおよびトップコートでこれら2種のコーティングの塗装の間、すなわち、UV暴露の間隔から独立して、そして浸水へのこれらのコーティングの暴露から独立してコーティングすることができる。本発明の特定の利点は、トップコート塗装の前の高価な表面洗浄および/もしくは機械的研磨または腐食耐性プライマー上へのUV保護コーティングのさらなる塗装のない新しい船の「ブロック段階」におけるプライマー組成物および船殻段階におけるポリウレタンもしくはエポキシトップコートの塗装である。より長いコート間間隔は、現場での塗装活動を予定している場合に最大の柔軟性をプロジェクト技師に与える。
【0032】
好ましくは、組成物における半導体光触媒は1〜40%w/w総乾燥組成物、より好ましくは1〜30%w/w総乾燥組成物、特に5〜30%w/wもしくは10〜30%w/w総乾燥組成物の範囲内にある。
【0033】
半導体光触媒に加えて、追加の成分が本発明の方法において役立ち得る。例えば、オーバーコーティング接着のような性質のさらなる改善はジルコニウム化合物の同時使用で見
出されている。好ましくは、酸化ジルコニウム(1つもしくは複数)のような1種もしくはそれ以上のジルコニウム化合物が存在し、好ましくは、組成物の溶媒に溶解される。組成物におけるジルコニウム化合物の量は、典型的に半導体光触媒と同様の範囲内に、例えば1:100〜3:1の間、より典型的には1:10〜2:1の範囲の間、最も典型的には1:5〜1:1w/wの範囲の間のジルコニウム化合物対半導体光触媒の比率においてである。
【0034】
半導体光触媒の使用は、その防汚および洗浄の容易さの特性のために自己洗浄コーティングの分野において既知である。従って、半導体光触媒は、防汚および/もしくは洗浄の容易さの特性を必要とするトップコートにおいて既知である。これまで、プライマーコートにおける光触媒物質の使用は、トップコートではないそのようなコートは防汚もしくは自己洗浄特性を必要としないので、知られていない。
【0035】
従って、本発明のさらなる態様によれば、金属基体、本発明の第一の態様のそして基体上に位置する最初のプライマーコートおよび少なくとも1つのトップコートを含んでなるコーティングされた基体が提供される。トップコートはプライマーコートと同じでなくともよく、そして好ましくは異なる組成を有するコーティングである。適当なトップコートは当業者に既知である。
【0036】
本発明のなおさらなる態様によれば、基体ならびに1つもしくはそれ以上の内部コーティングおよび外部コーティングを包含する基体の少なくとも1つの表面上の一連のコーティングを含んでなり、該内部コーティングの少なくとも1つが本発明の第一の態様に従うコーティングされた基体が提供される。
【0037】
好ましくは、本発明のプライマー組成物は適当な溶媒を含む。
【0038】
典型的に、本発明のプライマー組成物は撥水フッ素樹脂を実質的に含まない。
【0039】
本発明のプライマーコートにおける適当な添加剤には、用途に応じて、溶媒、着色剤、鉱油、充填剤、エラストマー、酸化防止剤、安定剤、消泡剤、増量剤、可塑剤、触媒、顔料、顔料ペースト、補強剤、フロー制御剤、増粘剤、難燃剤、追加の硬化剤および追加の硬化性化合物のような助剤もしくは添加剤が包含される。
【0040】
本発明の組成物の硬化は、必要な場合、典型的に非常に迅速に進み、そして一般に−10℃〜+50℃、特に0℃〜40℃、さらに特に3℃〜20℃の範囲内の温度で行われることができる。
【0041】
他の成分
本発明において使用される任意の溶媒は、結合剤および任意の硬化剤を溶解することができるものである。例には、トルエンもしくはキシレンのような炭化水素、ジエチルエーテルのようなエーテル、ジクロロメタンもしくはテトラクロロメタンのような塩素化炭化水素、イソプロピルアルコールのようなアルコール、メチルエチルケトンのようなケトン、酢酸エチルのようなエステルなどが包含される。溶媒の量は用途により決まるが、存在する場合、典型的にはエポキシ樹脂および硬化剤に対して重量で1:5〜10:1の間の比率においてである。無溶媒エポキシプライマーもまた想定される。
【0042】
腐食耐性プライマーについて、防食コーティングの分野において既知である特定の顔料を用いることができる。例えば、様々なさび止め顔料を用いることができる。増量剤の例には、一般的な無機充填剤(タルク、ケイ酸アルミニウムなど)が包含される。顔料の例には、亜鉛粉末(Zn)、リン酸亜鉛およびアルミニウム粉末(Al)が包含される。
【0043】
使用することができる他の顔料には、雲母状酸化鉄(MIO)およびガラスフレークが包含される。エポキシ樹脂用の触媒は、第三級アミンであることができる。フェノールおよびサリチル酸もまた、硬化触媒として用いることができる。FATIPEC 2006
conference.VII.P−10 Manerov et al.,INFLUENCE OF TITANIUM DIOXIDE ON THE HARDENING OF EPOXY OLIGOMERS WITH THE AMINE HARDENERSに開示されるもののような様々な他の硬化触媒が当業者に既知である。
【0044】
添加剤の例には、タレ止め剤および沈降防止剤、浮きまだら防止剤(anti−floating)/浮き色防止剤(anti−flooding agents)、消泡剤およびワキ防止剤(anti−popping agents)、平滑剤、ならびに艶消し剤が包含される。タレ止め剤/沈降防止剤の例は、脂肪族ビス−アミド揺変剤である。浮きまだら防止剤/浮き色防止剤の例は、付加されたシリコーンを有する脂肪族多価カルボン酸である。消泡剤/ワキ防止剤の例は、特殊ビニルポリマーである(そのような薬剤はKusumoto Chemicals,Ltdから入手可能であり、そしてそれぞれDisparlon 6900−20X、Disparlon 2100およびDisparlon 1950が包含される)。
【0045】
エポキシベースである本発明のプライマー組成物は、エポキシ樹脂ベースの通常のコーティング材料と同様にして製造することができる。すなわち、硬化剤以外の成分を全てエポキシ樹脂と混合してコーティング溶液を生成せしめ;単独でのもしくは溶媒などで希釈した硬化組成物を硬化組成物として使用し;そしてベースコーティング溶液および硬化組成物を使用直前に混合する。言い換えれば、本発明の組成物はいわゆる2液型コーティング材料として製造することができる。半導体光触媒は、好ましくは、硬化剤と混合する前にベースコーティングに存在する。従って、本発明のさらなる態様において、硬化前(pre−cured)プライマーコーティング組成物の全体にわたって分散する少なくとも1つの半導体光触媒が存在することを特徴とする、適当な有機結合剤を含んでなる金属基体、好ましくは鋼基体用の硬化前の、好ましくはエポキシ樹脂ベースの、プライマー組成物が提供される。
【0046】
上記のように、2液型コーティング系が採用される場合、硬化前のエポキシ樹脂ベースの組成物および硬化組成物は、コーティングが塗装される直前に混合される。コーティング塗装は、ブラシ、ローラーもしくはスプレーのような通常の塗装方法により実施することができる。コーティング塗装は、コーティング溶液および硬化剤を混合した後に使用可能な時間間隔内で実施される。使用可能な時間は一般に30分(もしくはポリ尿素ベースのポリマーの場合にはそれより少ない)〜8時間であり、そして溶媒型コーティング材料の場合には3〜8時間である。乾燥は一般に常温で実施され、そして乾燥時間は一般に8〜24時間である。
【0047】
本発明の腐食およびUV耐性コーティングを塗装する方法は、コーティングされる対象上に少なくとも1つのプライマー層が形成された後にトップコートが形成される方法である。この方法の際立った特徴は、プライマー層の最上面が本発明の上記のプライマー組成物を用いて形成されることである。
【0048】
コーティングされる対象の表面にさび止めコーティング、プライマーコーティングなどを塗装することができることに留意すべきである。本発明の腐食およびUV耐性コーティングを塗装する方法において、プライマー層(1つもしくは複数)の少なくとも最上部コーティングは、本発明の上記のプライマー組成物を塗装することにより形成される。このプライマー組成物の塗装により形成されるコーティング膜の厚さは目的とする用途などに
従って異なるが、乾燥膜厚に関して典型的には30〜800μm、より典型的には30〜400、最も典型的には50〜250μmである。上記のように、乾燥は一般に常温で実施され、そして乾燥時間は数秒〜24時間である。
【0049】
プライマーは多層として塗装することができる。従って、多数の層が存在するように本発明の組成物を複数回塗装することによりプライマーに積層構造を与えることもまた可能である。そのような各回に塗装されるコーティングの量に対する特定の制約はないが、コーティング材料は一般に層当たり10〜500μmの上記の乾燥膜厚を与えるように塗装される。
【0050】
典型的に腐食耐性コーティングの塗装後に使用されるトップコートは、上記のように形成された最上部プライマー層上に形成されるトップコートとして用いることができる。例えば、プライマー層として用いるコーティング材料上に通常のトップコート材料を使用することができる。トップコート結合剤材料の特定の例には、油性コーティングにおいて使用されるものおよび長油性フタル酸樹脂、シリコーンアルキド樹脂、フェノール樹脂、塩素化ゴム樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、タールエポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、2Kポリウレタン、ポリ尿素樹脂、フッ素樹脂およびシリコーン変性樹脂ベースのものが包含される。生物の接着を妨げるアクリル樹脂もしくはビニル樹脂「防汚コーティング」は、機能性コーティング材料として用いることができる。そのようなコーティング材料の中で、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂およびアクリル樹脂は特に有益である。好ましくは、トップコートは非融合であり、すなわち、例えば粉末コーティングへの熱の適用により塗装されない。
【0051】
誤解を避けるために、本明細書における「トップコート、オーバーコートなど」への言及は、他に示されない限り最上部プライマー組成物コーティング上に直接(すなわち、中間層なしに)塗装されるコートに関してであり、そしてトッププライマーコートもしくはビルドコートではない。
【0052】
トップコートの乾燥膜厚は典型的に層当たり20〜2000μm、より典型的には20〜500μm、最も典型的には50〜250μmである。乾燥は一般に常温で実施され、そして乾燥時間は数秒〜24時間である。プライマー層の場合におけるように、トップコートはまた多層として塗装することもできる。
【0053】
本発明は、最上部プライマー層の形成とトップコートの塗装との間の時間間隔を長くすることを可能にする。この詳細な理由は不明であるが、半導体光触媒を加えることにより、オーバーコーティング間隔を長くする場合でさえ最上部プライマー層に隣接するトップコート層界面に関して改善された接着がもたらされることは明らかである。
【0054】
本発明のコーティング材料組成物は、腐食およびUV耐性コーティングの塗装においてプライマー層として使用する場合にトップコート層に関して優れた接着を与える。特に、プライマー層の形成からトップコートの塗装までの時間間隔を長くすることができるので、これまでよりトップコート塗装における大きい自由度がある。従って、本発明は船のような巨大構造物上への腐食耐性コーティングの塗装において特に有用である。
【0055】
本発明の適当なプライマー結合剤は、プライマーコート技術の当業者に既知である。上記のように、好ましい結合剤樹脂はエポキシベースの樹脂である。
【0056】
適当なエポキシド化合物の詳細なリストは、ハンドブック A.M.Paquin,“Epoxidverbindungen und Harze”(Epoxide Compounds and Resins),Springer Verlag,Berl
in 1958,IV章およびH.Lee and K.Neville,“Handbook of Epoxy Resins”MC Graw Hill Book Company,New York 1982 再発行,ならびにC.A.May,“Epoxy Resins−Chemistry and Technology”,Marcel Dekker,Inc.New York and Basle,1988に見出されることができる。
【0057】
適当なエポキシ樹脂硬化剤には、ポリアミンおよびポリアミドが包含される。これらの化合物は一般的技術水準の一部であり、そしてとりわけ、Lee & Neville,“Handbook of Epoxy Resins”,MC Graw Hill Book Company,1987,6−1〜10−19章に記述される。
【0058】
本発明の適当なエポキシベースのトップコートは、着色顔料および光沢添加剤のような当業者に既知である適当なトップコート添加剤を有する上記に詳述したエポキシ樹脂プライマー調合物に基づくことができる。
【0059】
ポリウレタンベースのトップコート
適当なポリウレタン樹脂ベースのトップコートは、“Protective Coatings Fundamentals of Chemistry and Composition”,Hare,Pittsburgh,1994の16章に記述され、その内容は引用することにより本明細書に組み込まれる。
【0060】
本発明のプライマーとの組み合わせにおいて有用なポリウレタントップコートは、典型的に、当業者に既知である適当なポリオールおよびイソシアネートの組み合わせに由来する2液硬化型ポリウレタンコーティング組成物である。
【0061】
典型的に、本発明のトップコートもしくはオーバーコートはポリアミドベースのコーティングではない。誤解を避けるために、ポリアミドベースのコーティングという用語は、他の樹脂ベースであるがポリアミド硬化エポキシ樹脂のようなポリアミドを含有するコーティングにまで及ばない。
【0062】
アルキド樹脂ベースのトップコート
適当なアルキド樹脂ベースのトップコートは、“Protective Coatings Fundamentals of Chemistry and Composition”,Hare,Pittsburgh,1994の12章に記述され、その内容は引用することにより本明細書に組み込まれる。
【0063】
エポキシエステルベースのトップコート
アルキド類似エポキシエステルベースのトップコートもまた用いることができる。これらは、多塩基酸の存在が必須ではなく、そして典型的にエポキシベースの樹脂を脂肪酸油もしくは(メト)アクリル酸と反応させてエステル結合を生成せしめることを除いて上記のアルキド樹脂と同様である。
【0064】
アクリル樹脂ベースのトップコート
適当なアクリルベースのトップコートは、“Protective Coatings
Fundamentals of Chemistry and Composition”,Hare,Pittsburgh,1994の8章に記述される。
【0065】
全てトップコート用の顔料、溶媒および添加剤は、当該技術分野において既知である。
【0066】
場合により、多層トップコートを生成せしめるためにさらなるトップコート層を適用することができる。
【0067】
本発明のプライマーコーティング組成物は、改善されたプライマー対トップコート剥離防止および/もしくは接着を示す。この文脈において改善されたは、典型的に、増加した、例えば50日より長い、オーバーコーティング間隔に対する適合性を有することを意味する。
【0068】
典型的に、オーバーコーティング間隔、すなわち、本発明の最上部プライマー層組成物と少なくとも最初のトップコートを塗装する間の時間間隔は少なくとも10日、より典型的には30日より多く、最も典型的には50日より多い。典型的に、オーバーコーティング間隔は10〜500日、より典型的には20〜400日、最も典型的には30〜300日、特に60〜300日である。
【0069】
好都合なことに、本発明のプライマーコーティングは必ずしもアルカリおよび/もしくは研磨技術で処理されない。
【0070】
本発明の組成物は、それらの好ましい剥離防止および防食特性のために様々な工業的用途を見出すことができる。本発明の組成物の典型的な工業的用途には、例えば、多数のタイプの金属基体、例えば、シート鋼(sheet steel)、鋳鉄、アルミニウムおよび非鉄金属、例えば真ちゅう、青銅および銅へのコーティングおよび/もしくは中間コーティングの製造のための使用が包含される。特に、本発明の組成物は工業物をコーティングするための塗料およびコーティングとして、そして特に造船用のブロックを包含する船体用に造船業において用いることができる。後者の場合、ブロックは船殻もしくはバラストタンクのような他のコンポーネント用であることができる。
【0071】
組成物は、例えば、ブラッシング、圧延、噴霧、浸し塗りなどにより塗装することができる。
【0072】
本発明はまた、さらなる態様において、好ましくは本発明の上記の態様のいずれかの第一のプライマーコートおよびトップコートが
a)エポキシベースのトップコート、
b)ポリウレタンベースのトップコート、
c)アルキド樹脂/ポリエステル樹脂ベースのトップコート、もしくは
d)アクリル樹脂ベースのトップコート
のいずれかである第二のトップコートよりなることを含んでなる船体のような金属基体用の2層コーティング系にも及ぶ。
【0073】
本発明のこのさらなる態様の好ましい特徴は、前の態様に対してすでに特定したものである。
【0074】
本発明は、単に本発明のある態様および実施態様の説明の目的のために包含されそして本発明を限定するものではない、以下の実施例および図面を参照することによりさらに容易に理解される。
【実施例】
【0075】
塗料調製:
2つの異なるベース組成物を調製した:ベースAおよびベースBは、ベースAが同等重量のタルク(Westmin D50−E)の代わりに約30%w/wの選択した半導体光触媒を含むことを除いて同一の組成を有した(表1参照)。
【0076】
【表1】

【0077】
EPIKOTEは、Resolution Performance Productsの商標である。
Westminは、Mondo Minerals BVの商標名である。
Nebothixは、Necarbo B.V.の商標である。
Bykは、Byk Chemieの商標である。
【0078】
上記組成物の各々を均質になるまで混合し、そして次に真空下で65℃で粉砕した。次に、これらの混合物の各々に6gのByk 300(Byk Chemieから入手可能な表面添加剤)を加えて各場合において1960gの総ベース組成物重量を与えた。
【0079】
次に、準備ができると硬化剤(SigmaKalon Marine and Protective Coatings B.V.から入手可能な、SigmaShield
220/420硬化剤)をベースに加える。硬化剤は、86/14wt/wt混合比のベース/硬化剤で加えられる。
【0080】
試験した半導体光触媒は以下の通りであった:

● Serena酸化亜鉛(Umicore)
● 酸化チタンアナターゼ変性(modification)
○ Hombitan LW(Sachtleben)
○ Tioxide AHR(Huntsman)
○ Hombikat UV 100(Sachtleben)

Serenaは、Umicoreの商標名である。
Hombitan LWおよびHombikat UV 100は、Sachtlebenの商標名である。
Tioxide AHRは、Huntsman Tioxideの商標名である。
【0081】
暴露および試験
SA 2.5グリットブラスト鋼パネル上にプライマーの約250μm厚の層を空気噴霧することによりパネルを準備する。ベースB、ベースAとベースBの50:50wt/wt混合およびベースAに対応する3つのプライマーを硬化剤と混合し、そして鋼基体上にコーティングする。従って、各場合において3つのレベル:0%の半導体光触媒、15%の半導体光触媒および30%の半導体光触媒が試験される。各プライマーコーティングについて、6つのパネルを準備し、従って、9つのプライマー(30%で4つのプライマ
ー;15%で4つのプライマー;そして0%で1つのプライマー)の各々に6つのパネル、すなわち、合計54のパネルが存在した。次に、9つのプライマー調合物の各々を6つの暴露期間の各々の後にオーバーコートで試験した。
【0082】
特に、硬化後に、54のパネルを1月に開始してISO 2810に従って屋外暴露フィールドに置いた。
【0083】
3カ月の暴露、4カ月の暴露そして8カ月の暴露後に、各プライマーでコーティングしたパネルの1つをフィールドから取り除いた。9つのプライマーの各々の3つの残りのパネルは、より長い期間の暴露後に試験した。
【0084】
汚れおよび軽く付着した物質をソフトスポンジを用いて洗い流した。24時間の乾燥後に、パネルの各々をSigmaKalonからの以下の商品でブラシによって再コーティングし:
−SigmashieldTM 420 LT(高固体エポキシコーティング)
−Sigma AquacoverTM 400(水性エポキシコーティング)
−SigmaguardTM 425(無溶媒エポキシコーティング)
−SigmarineTM 48(アルキド樹脂コーティング)
−Sigma VikoteTM 75(溶媒ベースのアクリル樹脂コーティング)
−SigmadurTM 1800(ポリウレタントップコーティング)、
従って、6つのオーバーコーティング区分が各パネル上に存在した。
【0085】
7日間硬化した後に、乾式層間接着を測定した。この測定の直後にパネルを水道水に14日間さらし、その後で湿式接着を測定する。
【0086】
接着は、以下の分類:0=非常に弱い(完全な剥離)〜5=優れている(剥離なし)まででASTM D 3359を用いて測定した。従って、各オーバーコーティングパネルは6つのオーバーコートに対応する各オーバーコーティング領域上で乾式および湿式接着試験を受けた。
【0087】
集計結果を表2に示す。
【0088】
【表2】

【0089】
本願と関連して本明細書と同時にもしくはそれより前に出願され、そして本明細書と共に公開される全ての文献および書類に注意が向けられ、そして全てのそのような文献および書類の内容は引用することにより本明細書に組み込まれる。
【0090】
本明細書(任意の添付の請求項、要約書および図面を包含する)に開示される特徴の全て、および/またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスの段階の全ては、そのような特徴および/もしくは段階の少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0091】
本明細書(任意の添付の請求項、要約書および図面を包含する)に開示される各特徴は、他に明白に記載されない限り、同じ、同等のもしくは同様の目的を果たす代わりの特徴で置き換えることができる。従って、他に明白に記載されない限り、開示される各特徴は一般的な一連の同等のもしくは同様の特徴の一例にすぎない。
【0092】
本発明は、前述の態様(1つもしくは複数)の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(任意の添付の請求項、要約書および図面を包含する)に開示される特徴の任意の新規な1つもしくは任意の新規な組み合わせにまで、またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスの段階の任意の新規な1つもしくは任意の新規な組み合わせにまで及ぶ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プライマーコーティング組成物の全体にわたって分散する少なくとも1種の半導体光触媒が存在することを特徴とする、適当な有機結合剤を含んでなる金属基体、好ましくは鋼基体用のプライマーコーティング組成物。
【請求項2】
以下の段階:
a)金属基体に本発明の第一の態様に従うプライマーを塗装する段階;
b)有機結合剤の光触媒分解を少なくとも部分的にもたらすために、プライマーをUV放射、好ましくは日光に暴露する段階;
c)場合により、暴露したプライマーコートの表面を洗浄する段階;および
d)光触媒分解されそして場合により洗浄されたプライマーコート表面に直接トップコートを塗装する段階
を含んでなる金属表面、好ましくは鋼表面のコーティング方法。
【請求項3】
プライマーコーティング組成物におけるトップコート対プライマー接着促進剤としてのもしくはプライマー対トップコート剥離防止剤としての半導体光触媒の使用。
【請求項4】
半導体光触媒が粒子の形態である前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、方法もしくは使用。
【請求項5】
金属酸化物が任意の半導体光触媒、例えば、アナターゼTiO、板チタン石TiO、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化亜鉛(II)および酸化鉄または任意の2種もしくはそれ以上の半導体光触媒の混合物から選択することができる前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、方法もしくは使用。
【請求項6】
半導体光触媒がアナターゼTiOである前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、方法もしくは使用。
【請求項7】
有機結合剤がアルキド樹脂、ポリエステル、ウレタン、アクリル樹脂もしくはエポキシ樹脂結合剤、好ましくはエポキシ結合剤から選択される前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、方法もしくは使用。
【請求項8】
組成物中の半導体光触媒が1〜40%w/w総乾燥組成物の範囲内にある前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、方法もしくは使用。
【請求項9】
金属基体、請求項1に記載の且つ基体上に位置する最初のプライマーコートおよび少なくとも1つのトップコートを含んでなるコーティングされた基体。
【請求項10】
基体ならびに1つもしくはそれ以上の内部コーティングおよび外部コーティングを包含する基体の少なくとも1つの表面上の一連のコーティングを含んでなり、該内部コーティングの少なくとも1つが請求項1に従うコーティングされた基体。
【請求項11】
本発明のプライマーコートにおける添加剤が、用途に応じて、溶媒、着色剤、鉱油、充填剤、エラストマー、酸化防止剤、安定剤、消泡剤、増量剤、可塑剤、触媒、顔料、顔料ペースト、補強剤、フロー制御剤、増粘剤、難燃剤、追加の硬化剤および追加の硬化性化合物のような助剤もしくは添加剤が包含する前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、方法もしくは使用。
【請求項12】
該プライマー層をプライマーなしの(un−primed)金属基体に直接適用し、そ
の結果として、プライマーコートとトップコートの2つのコートのみがそれにより金属基体に塗装される請求項2に記載の方法。
【請求項13】
好ましくは、請求項1もしくは3〜12のいずれかに記載の第一のプライマーコート、およびトップコートが
a)エポキシベースのトップコート、
b)ポリウレタンベースのトップコート、
c)アルキド樹脂/ポリエステル樹脂ベースのトップコート、もしくは
d)アクリル樹脂ベースのトップコート
のいずれかである第二のトップコートよりなることを含んでなる船体のような金属基体用の2層コーティング系。
【請求項14】
プライマー乾燥段階の後、10〜500日の間隔の暴露、典型的には屋外暴露がトップコートの適用前に経過する、請求項2〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
改善されたプライマー対トップコート剥離防止を有するプライマーとしての請求項1もしくは請求項3〜12に記載のプライマー組成物の使用。
【請求項16】
プライマー組成物におけるトップコート対プライマー剥離防止剤としての半導体光触媒の使用。
【請求項17】
プライマーとしての請求項1もしくは請求項3〜12に記載のプライマー組成物の使用。
【請求項18】
改善されたプライマー対トップコート接着を有するプライマーとしての請求項1もしくは請求項3〜12に記載のプライマー組成物の使用。
【請求項19】
半導体光触媒が光触媒金属酸化物であることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載のプライマーコーティング組成物、コーティング系、基体、使用もしくは方法。

【公表番号】特表2010−528121(P2010−528121A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506951(P2010−506951)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【国際出願番号】PCT/EP2008/055761
【国際公開番号】WO2008/138895
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(505258612)
【氏名又は名称原語表記】PPG B.V.
【Fターム(参考)】