説明

プライマー組成物

【課題】難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性に優れるプライマー組成物を提供する。
【解決手段】数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)と、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)とを含有し、
前記ポリエステル樹脂(A)が芳香族性のカルボキシ基を2個以上有するプライマー組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プライマー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車のボディと窓ガラスとの接着にはウインドウシーラントが使用されている。
しかしながら、ウインドウシーラントのみを使用した接着では十分な接着性が得られない場合が多い。
そのため、このようにシーラントや接着剤単独で十分な接着性が得られない場合には、接着面に予めプライマー組成物を塗布した後、その上に接着剤等を塗布して十分な接着性を確保することが行われている(例えば、特許文献1〜5参照)。
しかしながら、近年、自動車のボディにアクリルメラミン樹脂等を含む難接着性の塗装が施されることが増えており、このような難接着性塗板に対する接着では、プライマー組成物を用いた場合でも十分な接着性を確保できず、特に、初期の接着性や耐水接着性が劣るという問題があった。
また、従来、接着性を向上させるためにプライマー組成物にカーボンブラックが配合されている。しかしながら、カーボンブラックが配合されている場合、プライマー組成物による汚れが目立つという問題があるため、カーボンブラックを含有しないでも難接着性塗板に対する接着性を確保できるプライマー組成物が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−51287号公報
【特許文献2】特開2006−335921号公報
【特許文献3】特開2001−123092号公報
【特許文献4】特開2000−63768号公報
【特許文献5】特開2000−327956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性に優れるプライマー組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、数平均分子量が3000以上15000未満の特定のポリエステル樹脂と、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物とを含有するプライマー組成物が、難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性に優れること、数平均分子量が15000以上の樹脂をさらに含有すると接着性がより優れることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記(1)〜(14)を提供する。
【0006】
(1)数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)と、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)とを含有し、
前記ポリエステル樹脂(A)が芳香族性のカルボキシ基を2個以上有するプライマー組成物。
【0007】
(2)前記ポリエステル樹脂(A)が、芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸とポリオール化合物とを反応させて得られる分子内に少なくとも3つの水酸基を有するポリエステル樹脂と、芳香族カルボン酸無水物とを反応させて得られる、上記(1)に記載のプライマー組成物。
【0008】
(3)前記芳香族ジカルボン酸がイソフタル酸および/またはテレフタル酸である、上記(2)に記載のプライマー組成物。
【0009】
(4)前記脂肪族ジカルボン酸がセバシン酸および/またはアジピン酸である、上記(2)または(3)に記載のプライマー組成物。
【0010】
(5)さらに、数平均分子量が15000以上の樹脂(C)を含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のプライマー組成物。
【0011】
(6)前記樹脂(C)が、ポリエステル樹脂(C1)、アクリル樹脂(C2)およびポリエステルポリウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂である、上記(5)に記載のプライマー組成物。
【0012】
(7)前記樹脂(C)がポリエステル樹脂(C1)である、上記(5)に記載のプライマー組成物。
【0013】
(8)前記ポリエステル樹脂(A)と前記ポリエステル樹脂(C1)との質量比(A/C1)が、10/1〜2/1である、上記(7)に記載のプライマー組成物。
【0014】
(9)前記ポリエステル樹脂が芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸とポリオール化合物とを反応させて得られる分子内に少なくとも1つの水酸基を有するポリエステル樹脂である、上記(7)または(8)に記載のプライマー組成物。
【0015】
(10)前記樹脂(C)がアクリル樹脂(C2)である、上記(5)に記載のプライマー組成物。
【0016】
(11)前記ポリエステル樹脂(A)と前記アクリル樹脂(C2)との質量比(A/C2)が、5/1〜0.01/1である、上記(10)に記載のプライマー組成物。
【0017】
(12)前記アクリル樹脂がメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体である、上記(10)または(11)に記載のプライマー組成物。
【0018】
(13)前記ポリイソシアネート化合物(B)が、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートおよびイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物からなる群から選択される少なくとも1種である、上記(1)〜(12)のいずれかに記載のプライマー組成物。
【0019】
(14)さらに、溶剤(D)を含有し、
前記溶剤(D)がメチルエチルケトンおよび酢酸エチルのいずれか一方または両方を含む、上記(1)〜(13)のいずれかに記載のプライマー組成物。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性に優れるプライマー組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明のプライマー組成物は、数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)と、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)とを含有し、上記ポリエステル樹脂(A)が、芳香族性のカルボキシ基を2個以上有するプライマー組成物である。
次に、上記ポリエステル樹脂(A)および上記ポリイソシアネート化合物(B)について詳述する。
【0022】
[成分・組成]
〈数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)〉
本発明のプライマー組成物に用いられる数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)(以下「ポリエステル樹脂(A)」という。)は、芳香族性のカルボキシ基を2個以上有する。
本発明のプライマー組成物は、このようなポリエステル樹脂(A)を含有することにより、難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性を改善することができる。これは、上記ポリエステル樹脂(A)が有する芳香族性のカルボキシ基が難接着性塗板に対して良好な親和性を示すためであると考えられる。
【0023】
本発明においては、上記ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、3000〜15000であるのが好ましく、3000〜12000であるのがより好ましい。
【0024】
さらに、本発明においては、上記ポリエステル樹脂(A)として、バイロンGK810(数平均分子量:6000、東洋紡績社製)等の市販品を好適に用いることができる。
【0025】
本発明においては、上記ポリエステル樹脂(A)は、後述するポリイソシアネート化合物(B)と反応して高分子量化し、初期接着性がより良好となる理由から、水酸基を2個以上有しているのが好ましい。
【0026】
そのため、上記ポリエステル樹脂(A)は、水酸基と芳香属性のカルボキシ基を導入するのが容易となる理由から、少なくとも3個の水酸基を有するポリエステル(以下、「ポリエステルポリオール」ともいう。)と、芳香族カルボン酸無水物とを反応させて得られるものであるのが好ましい。
【0027】
(ポリエステルポリオール)
上記ポリエステルポリオールは、カルボキシ基を複数有する多価カルボン酸と水酸基を複数有するポリオール化合物との重縮合により形成され、水酸基を3個以上有するものであれば特に限定されない。
【0028】
これらのうち、難接着性塗板に対する耐水接着性がより良好となり、また、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られるという理由から、芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸と、ポリオール化合物とを反応させて得られるポリエステルポリオールであるのが好ましい。
【0029】
上記芳香族ジカルボン酸としては、具体的には、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、オキシビス(安息香酸)、エチレン−1,2−ビス(p−オキシ安息香酸)、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4′−スルホニルジ安息香酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0030】
これらのうち、溶剤に対する溶解性が高く、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、テレフタル酸および/またはイソフタル酸であるのが好ましい。
【0031】
上記炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジカルボン酸およびドデカンジカルボン酸等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0032】
これらのうち、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、アジピン酸および/またはセバシン酸であるのが好ましく、耐水接着性がさらに良好となる理由から、セバシン酸であるのがより好ましい。
【0033】
上記芳香族ジカルボン酸と上記脂肪族ジカルボン酸とのモル比(芳香族ジカルボン酸/脂肪族ジカルボン酸)は、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、1/99〜99/1が好ましく、5/95〜95/5がより好ましい。
【0034】
一方、上記ポリオール化合物は、水酸基を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、ポリエステル樹脂の製造に通常用いられるポリオール化合物を使用することができる。
【0035】
上記ポリオール化合物としては、水酸基を2個有するジオール化合物であるのが好ましい。具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンなどの低分子量ポリオール;ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコールなどのポリエーテル系ポリオール;ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなどのポリオレフィン系ポリオール;アジペート系ポリオール;ラクトン系ポリオール;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0036】
これらのうち、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールが好ましい。
【0037】
上記ポリエステルポリオールは、上述した芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸等の多価カルボン酸と、ポリオール化合物とを用いた公知の製造方法により製造することができる。
【0038】
また、上記ポリエステルポリオールの数平均分子量は、3000以上15000未満であり、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、3000〜12000であるのが好ましい。
【0039】
(芳香族カルボン酸無水物)
上記芳香族カルボン酸無水物は、酸無水物基と芳香族性のカルボキシ基とを有する化合物であれば特に限定されず、その具体例としては、無水マレイン酸基とベンゼン環とベンゼン環に直接結合したカルボキシ基とを有する化合物、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
【0040】
上記ポリエステルポリオールと上記芳香族カルボン酸無水物との反応は、反応により得られる上記ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量および官能基数が上述した範囲内になる条件であれば特に限定されないが、上記ポリエステルポリオールの水酸基と上記芳香族カルボン酸無水物の酸無水物基との当量比(水酸基/酸無水物基)が1/1〜3/1の範囲となるように反応させるのが好ましい。
【0041】
〈イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)〉
本発明のプライマー組成物は、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)(以下「ポリイソシアネート化合物(B)」という。)を含有する。
【0042】
このようなポリイソシアネート化合物(B)を含有することにより、本発明のプライマー組成物は、難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性を改善することができる。
【0043】
上記ポリイソシアネート化合物(B)としては、具体的には、例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ポリイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0044】
本発明においては、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となる理由から、上記ポリイソシアネート化合物(B)がイソシアネート基を3個以上有していることが好ましい。
【0045】
イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート化合物(B)としては、具体的には、例えば、下記式(1)で表されるトリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、下記式(2)で表されるポリメチレンポリフェニルイソシアネート、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物等が好適に挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0046】
これらのうち、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェートおよび/またはポリメチレンポリフェニルイソシアネートと、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物との組み合わせで用いることが好ましい。また、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェートと、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物との組み合わせで用いることも好ましい。これらを組み合わせて用いることにより難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性を大幅に向上できる。
【0047】
【化1】

【0048】
上記式(2)中、nは1〜5の整数を表し、1〜3の整数であるのが好ましい。
【0049】
上記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物を三量化して得られる、ジイソシアネート化合物のイソシアヌレート変性体を好適に用いることができる。
【0050】
上記ジイソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、上記で例示した芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0051】
これらのうち、TDIとHDIの混合物を反応させて得られるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物であるのが、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となり、かつ、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られるという理由から好ましい。
【0052】
本発明においては、上記ポリイソシアネート化合物(B)の含有量は、上記ポリエステル樹脂(A)100質量部に対して50〜1000質量部であるのが好ましい。
【0053】
含有量がこの範囲であると、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となり、かつ、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られる。
【0054】
なお、上記含有量は、後述するポリエステル化合物(C)を併用する場合は、上記ポリエステル樹脂(A)および後述するポリエステル樹脂(C)の合計量100質量部に対する含有量である。
【0055】
また、本発明においては、上記ポリイソシアネート化合物(B)として、例えば、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート(デスモジュールRFE、住化バイエルウレタン社製)、HDIとTDIの混合物を反応させて得られるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(デスモジュールHL、住化バイエルウレタン社製)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(スミジュール44V−10、住化バイエルウレタン社製)等の市販品を好適に用いることができる。
【0056】
本発明のプライマー組成物においては、上記ポリイソシアネート化合物(B)以外に、上述したジイソシアネート化合物やモノイソシアネート化合物を含有していてもよい。ジイソシアネート化合物としては、難接着性塗板に対する初期接着性および耐水接着性がより良好となり、かつ、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られる理由から、MDIであるのが好ましい。
【0057】
本発明のプライマー組成物に含まれるポリイソシアネート化合物の平均官能基数は、難接着性塗板に対する接着性に優れる理由から2.1以上であることが好ましい。
【0058】
なお、本明細書において、「平均官能基数」は1分子中に存在するイソシアネート基の平均の個数である。
【0059】
〈数平均分子量が15000以上の樹脂(C)〉
本発明のプライマー組成物は、上述したポリエステル樹脂(A)以外に、さらに、数平均分子量が15000以上の樹脂(C)(以下「樹脂(C)」という。)を併用するのが好ましい。
【0060】
このような樹脂(C)を併用することにより、低温環境下で使用した場合の接着性(以下、「低温接着性」ともいう。)や、ウィンドウォッシャ水溶液が付着してしまった場合の接着性(以下、「耐ウィンドウォッシャ接着性」ともいう。)が良好となる。
【0061】
これは、分子量の大きな樹脂(C)がプライマーの膜の凝集力を向上させるためであると考えられる。
【0062】
本発明においては、上記樹脂(C)の数平均分子量は、難接着性塗板に対する接着性に優れ、かつ、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られるという点から、15000〜150000であるのが好ましい。
【0063】
上記樹脂(C)としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂等が挙げられる。
【0064】
上記樹脂(C)がポリエステル樹脂(以下「ポリエステル樹脂(C1)」という。)であると、低温接着性や耐ウィンドウォッシャ接着性が特に優れ、好ましい。
【0065】
なお、本発明においては、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C1)とを併用する場合のポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(C1)との質量比(ポリエステル樹脂(A)/ポリエステル樹脂(C1)、A/C1とも表記する。)は、10/1〜2/1であるのが好ましく、6/1〜2/1であるのがより好ましい。質量比がこの範囲であると、低温接着性および耐ウィンドウォッシャ接着性がより良好となる。
【0066】
上記ポリエステル樹脂(C1)は、カルボキシ基を複数有する多価カルボン酸と水酸基を複数有するポリオール化合物との重縮合により形成され、数平均分子量が15000以上のものであれば特に限定されないが、難接着性塗板に対する耐水接着性がより良好となり、また、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られるという理由から、芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸とポリオール化合物とを反応させて得られる分子内に少なくとも1つの水酸基を有するポリエステル樹脂であるのが好ましい。
【0067】
ここで、上記芳香族ジカルボン酸および上記炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸ならびに上記ポリオール化合物については、上述したポリエステル樹脂(A)の生成に好適用いられる上記ポリエステルポリオールにおいて説明したものと同様である。
【0068】
また、上記ポリエステル樹脂(C1)は、上述した芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸等の多価カルボン酸と、ポリオール化合物とを用いた公知の製造方法により製造することができる。
【0069】
また、上記樹脂(C)がアクリル樹脂(以下「アクリル樹脂(C2)」という。)であると、上記の特性に優れるのみならず、難接着性アクリルメラミン塗板に対する接着性にも優れ、好ましい。
【0070】
なお、本発明においては、ポリエステル樹脂(A)とアクリル樹脂(C2)とを併用する場合のポリエステル樹脂(A)とアクリル樹脂(C2)との質量比(ポリエステル樹脂(A)/アクリル樹脂(C2)、A/C2とも表記する。)は、5/1〜0.01/1であるのが好ましく、4/1〜0.01/1であるのがより好ましく、3.5/1〜0.01/1であるのがさらに好ましい。質量比がこの範囲であると、難接着性アクリルメラミン塗板に対する常態接着性および耐水接着性がより良好となる。
【0071】
上記アクリル樹脂(C2)は、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルを含む重合体であり、かつ、数平均分子量が15000以上であれば特に限定されないが、難接着性アクリルメラミン塗板に対する耐水接着性がより良好となるという理由から、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとの共重合体であるのが好ましい。また、アクリル酸メチルとメタクリル酸メチルとの重合モル比(アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル)は、特に限定されない。
【0072】
上記アクリル樹脂(C2)としては、具体的には、例えば、アクリル樹脂(デルパウダ80N、数平均分子量100000、旭化成工業社製)、アクリル樹脂(デルパウダ720V、数平均分子量65000、旭化成工業社製)、アクリル樹脂(ゼムラックYC−3623、数平均分子量:35000、カネカ社製)、ポリエステル樹脂(バイロン103、数平均分子量:23000、東洋紡績社製)、ポリエステル樹脂(バイロン270、数平均分子量:23000、東洋紡績社製)、ポリエステル樹脂(バイロン630、数平均分子量:23000、東洋紡績社製)、バイロンGK330(数平均分子量:17000、東洋紡績社製)、ポリエステル樹脂(バイロン500、数平均分子量:23000、東洋紡績社製)、ポリエステルポリウレタン樹脂(パンデックスT−5205、数平均分子量:60000、DIC社製)、ポリエステルポリウレタン樹脂(パンデックスT−5201、数平均分子量:55000、DIC社製)等の市販品を好適に用いることができる。
【0073】
〈溶剤(D)〉
本発明のプライマー組成物は、さらに、溶剤(以下「溶剤(D)」という。)を含有することができる。特に、硬化前には、溶剤(D)を含有することが好ましい。
上記溶剤(D)としては、例えば、メチルエチルケトンおよび酢酸エチルのいずれか一方または両方を含むものが挙げられる。中でも、メチルエチルケトンを含むものが、接着速度が上がるので好ましい。
【0074】
〈硬化触媒(E)〉
本発明のプライマー組成物は、さらに、硬化触媒(以下「硬化触媒(E)」という。)を含有することができる。硬化触媒(E)を含有することにより、接着発現が早くなり、低温環境下で使用した場合でも十分な接着性が得られる。
【0075】
上記硬化触媒(E)としては、例えば、金属系触媒、アミン系触媒等が挙げられる。
【0076】
上記金属系触媒としては、具体的には、例えば、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸塩類;テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物類;オクタン酸鉛、オクタン酸ビスマスなどのオクタン酸金属塩;等が挙げられる。
【0077】
上記アミン系触媒としては、具体的には、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエチルモルホリン等の第三級アミンが挙げられる。
【0078】
上記硬化触媒(E)は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0079】
上記硬化触媒(E)の含有量は、上記ポリイソシアネート化合物(B)100質量部に対して0.001〜1.0質量部が好ましく、0.001〜0.6質量部がより好ましい。
【0080】
〈顔料・色素その他含有できるもの〉
本発明のプライマー組成物は、塗布したことを確認し易くする観点から、上述した各成分以外に、さらに顔料や染料を含有してもよい。
【0081】
上記顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩などの無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラックなどの有機顔料;等が挙げられる。
【0082】
また、本発明のプライマー組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、充填剤、紫外線吸収剤、分散剤、脱水剤、接着付与剤等の各種添加剤等を含有することができる。
【0083】
上記充填剤としては、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物;等が挙げられる。
【0084】
[製造方法]
本発明のプライマー組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記の各必須成分と任意成分とを密閉容器中で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分に混合する方法を用いることができる。
【0085】
得られた本発明のプライマー組成物を適用する被着体としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、金属、木材、プラスチックおよびこれらの表面に塗装が施されたもの等が挙げられる。難接着性塗板としては、アクリル系塗板、エポキシ系塗板、シリコーン系塗板等が挙げられる。
【0086】
また、本発明のプライマー組成物と共に用いる接着剤またはシーラントとしては、例えば、ウレタン系、ウレタンエポキシ系等が好適に挙げられる。
【0087】
上述した本発明のプライマー組成物は、難接着性塗板に対する接着性、特に、初期接着性および耐水接着性に優れる。さらに、カーボンブラックを含んでいなくても難接着性塗板に対して優れた接着性を発揮できる。
【0088】
本発明のプライマー組成物は、ウインドウシーラントと難接着性塗板との接着に用いられるプライマーとして特に有用である。
【0089】
本発明のプライマー組成物を用いたウインドウシーラントと難接着性塗板との接着方法について、以下に説明する。
【0090】
被着体の一方は、自動車のボディ等に用いられる塗装鋼板、例えば、電着塗装鋼板等にアクリルメラミン塗料を焼付けた難接着性塗板等が挙げられる。
【0091】
上記ウインドウシーラントは、自動車のボディと窓ガラスとを接着するためのもので、例えば、一般に用いられるポリウレタン系シーラント等が挙げられる。ウインドウシーラントとしては、例えば、横浜ゴム社製のWS−70等の市販品を使用することができる。
【0092】
以下、実施例を示して、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0093】
<プライマー組成物>
下記第1表および第2表に示す組成(質量部)で撹拌機を用いて混合し、各プライマー組成物を得た。
【0094】
なお、第1表および第2表に示す各成分は下記のとおりである。
[A]
〈数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)〉
・ポリエステル樹脂(A−1):バイロンGK810、数平均分子量:6000、ガラス転移温度:46℃、酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸およびセバシン酸、東洋紡績社製
[B]
〈イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)〉
・ポリイソシアネート化合物(B−1):デスモジュールRFE(トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、住化バイエルウレタン社製)
・ポリイソシアネート化合物(B−2):デスモジュールHL(HDIとTDIの混合物を反応させて得られるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物、住化バイエルウレタン社製)を酢酸エチルで希釈したもの(固形分:40質量%、NCO%:10%)とブタンジオールとを、NCO/OH=4.0で反応させた反応物(固形分:40質量%、NCO%:5.4%)
[C]
〈数平均分子量が15000以上の樹脂(C)〉
《ポリエステル樹脂(C1)》
・ポリエステル樹脂(C1−1):バイロンRV103、数平均分子量:23000、ガラス転移温度:47℃、酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸およびセバシン酸、東洋紡績社製
・ポリエステル樹脂(C1−2):バイロンGK330、数平均分子量:17000、ガラス転移温度:16℃、酸成分:テレフタル酸、イソフタル酸およびセバシン酸、東洋紡績社製
・ポリエステル樹脂(C1−3):バイロン270、数平均分子量:23000、ガラス転移温度:67℃、酸成分:テレフタル酸およびイソフタル酸、東洋紡績社製
《アクリル樹脂(C2)》
・アクリル樹脂(C2−1):デルパウダ80N、数平均分子量100000、旭化成工業社製
・アクリル樹脂(C2−2):デルパウダ720V、数平均分子量65000、旭化成工業社製
[D]
〈溶剤(D)〉
・溶剤(D−1):酢酸エチル
・溶剤(D−2):メチルエチルケトン
[E]
〈硬化触媒(E)〉
・硬化触媒(E−1):XDM(一般名、ジメチルアミノエチルモルホリン)、三共エアプロダクツ社製
・硬化触媒(E−2):U−810(一般名、ジオクチルスズジラウレート)、日東化成社製
【0095】
<接着性試験>
得られたプライマー組成物をアクリル系塗板(実施例1〜8および比較例1、2)または難接着性アクリルメラミン塗板(実施例9〜16)に塗布し、20℃で2分間放置した後、ウレタン系のウインドウシーラント(WS−202、横浜ゴム社製)を厚さ3mmとなるように塗布し、以下に示す硬化条件で硬化させて試験体とした。
【0096】
(実施例1〜8および比較例1、2についての硬化条件)
・初期(常態):20℃、65%RHの環境下で1週間放置
・耐水:50℃の温水中で2週間、4週間または12週間放置
・耐熱:100℃のオーブン中で2週間、4週間または12週間放置
・低温:5℃、50%RHの環境下で1週間放置
・耐ウィンドウォッシャ(耐WW):50%ウィンドウォッシャ水溶液中に1週間放置
【0097】
(実施例9〜16についての硬化条件)
・常態(初期):20℃、65%RHの環境下で3日間放置
・耐水:50℃の温水中で2週間または4週間
【0098】
(接着性評価方法)
得られた試験体のウインドウシーラントをナイフでカットし、カット部を手で摘んで引張り、その剥離状態を観察することで、接着性を評価した。
【0099】
接着性の評価は、接着面積に対するウインドウシーラントの凝集破壊(CF)面積の割合(%)により行い、CFの割合が高いほど接着性に優れると評価した。
【0100】
なお、例えば、接着面の面積に対してウインドウシーラントの凝集破壊の面積の割合が80%であった場合を「CF80」と表記することとした。また、プライマーの凝集破壊面積が100%であった場合を「PMF100」と、塗膜とプライマーとの界面剥離面積が100%であった場合を「AF100」と、それぞれ表記することとした。
【0101】
《接着性試験結果》
実施例1〜8および比較例1、2についての接着性試験結果を第1表に、実施例9〜16についての接着性試験結果を第2表に、それぞれ示す。
【0102】
(実施例1〜8および比較例1、2の接着性試験結果について)
第1表に示す結果から明らかなように、特定のポリエステル樹脂(A)と、特定のポリイソシアネート化合物(B)とを特定の割合で含有する実施例1〜8は、初期、耐水および耐熱の接着性を有していることが理解できる。特に、特定のポリエステル樹脂(C1)を特定の割合で併用する実施例3〜8は、低温および耐ウィンドウォッシャの接着性も有していることが理解できる。
一方、特定のポリエステル樹脂(A)を含有しない比較例1および2は、低温および耐ウィンドウォッシャの接着性のみならず、初期接着性および耐水接着性も劣ることが理解できる。
【0103】
(実施例9〜16の接着性試験結果について)
第2表に示す結果から明らかなように、特定のポリエステル樹脂(A)と、特定のポリイソシアネート化合物(B)と、特定のアクリル樹脂(C2)とを特定の割合で含有する実施例9〜16は、難接着性アクリルメラミン塗板に対しても、常態および耐水の接着性を有していることが理解できる。
【0104】
【表1】

【0105】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
数平均分子量が3000以上15000未満のポリエステル樹脂(A)と、イソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物(B)とを含有し、
前記ポリエステル樹脂(A)が芳香族性のカルボキシ基を2個以上有するプライマー組成物。
【請求項2】
前記ポリエステル樹脂(A)が、芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸とポリオール化合物とを反応させて得られる分子内に少なくとも3つの水酸基を有するポリエステル樹脂と、芳香族カルボン酸無水物とを反応させて得られる、請求項1に記載のプライマー組成物。
【請求項3】
前記芳香族ジカルボン酸がイソフタル酸および/またはテレフタル酸である、請求項2に記載のプライマー組成物。
【請求項4】
前記脂肪族ジカルボン酸がセバシン酸および/またはアジピン酸である、請求項2または3に記載のプライマー組成物。
【請求項5】
さらに、数平均分子量が15000以上の樹脂(C)を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載のプライマー組成物。
【請求項6】
前記樹脂(C)が、ポリエステル樹脂(C1)、アクリル樹脂(C2)およびポリエステルポリウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂である、請求項5に記載のプライマー組成物。
【請求項7】
前記樹脂(C)がポリエステル樹脂(C1)である、請求項5に記載のプライマー組成物。
【請求項8】
前記ポリエステル樹脂(A)と前記ポリエステル樹脂(C1)との質量比(A/C1)が、10/1〜2/1である、請求項7に記載のプライマー組成物。
【請求項9】
前記ポリエステル樹脂が芳香族ジカルボン酸および炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸とポリオール化合物とを反応させて得られる分子内に少なくとも1つの水酸基を有するポリエステル樹脂である、請求項7または8に記載のプライマー組成物。
【請求項10】
前記樹脂(C)がアクリル樹脂(C2)である、請求項5に記載のプライマー組成物。
【請求項11】
前記ポリエステル樹脂(A)と前記アクリル樹脂(C2)との質量比(A/C2)が、5/1〜0.01/1である、請求項10に記載のプライマー組成物。
【請求項12】
前記アクリル樹脂(C2)がメタクリル酸メチル−アクリル酸メチル共重合体である、請求項10または11に記載のプライマー組成物。
【請求項13】
前記ポリイソシアネート化合物(B)が、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートおよびイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜12のいずれかに記載のプライマー組成物。
【請求項14】
さらに、溶剤(D)を含有し、
前記溶剤(D)がメチルエチルケトンおよび酢酸エチルのいずれか一方または両方を含む、請求項1〜13のいずれかに記載のプライマー組成物。

【公開番号】特開2011−26546(P2011−26546A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103923(P2010−103923)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【Fターム(参考)】