説明

プラスチック−フィルムの製造方法

押出し−もしくは同時押出し−ブロー法において製造されるポリオレフィン及び/又はポリオレフィンとポリアミドとの組合せ物からなる延伸されたプラスチック−フィルムの製造方法であって、その際に第一の延伸は二軸でブロー法の間に行われ、さらなる延伸が前記の第一の延伸に後接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、押出し−もしくは同時押出し−ブロー法において製造されるポリオレフィン及び/又はポリオレフィンとポリアミドとの組合せ物からなる延伸されたプラスチック−フィルムの製造方法に関する。
【0002】
ブロー法は、プラスチック−フィルムの製造に極めて有用であることが分かっている。
【0003】
この方法をさらになお改善するという課題が本発明の基礎となっている。
【0004】
この課題は、本発明によれば、第一の延伸が二軸でブロー法の間に行われ、さらなる延伸が前記の第一の延伸に後接続されていることにより解決される。
【0005】
それゆえにブロー法において製造されるフィルムの性質は効率的にさらにまた改善される。
【0006】
本発明による方法の別の有利な態様は、第二の延伸が第一の延伸の直後に行われることにある。
【0007】
しかしながら本発明によれば、第二の延伸が第一の延伸から独立して行われることも可能である。
【0008】
その際に、本発明による方法に相応して少なくとも第一の延伸が二軸で同時に行われる場合に極めて有用であることが分かっている。
【0009】
多くの場合に第二の延伸にとって一軸延伸で十分であるが、しかし第二の二軸延伸を用いてフィルムはさらになお改善されることができる。
【0010】
本発明の同様に極めて有利な態様は、延伸のためのブローされるフィルムの温度が製造に使用されるプラスチック−材料に依存して90〜180℃に調節されることにある。
【0011】
ブロー過程の終わりに、これはまず第一に冷却ファンを用いて達成される。
【0012】
本発明によれば、フィルムの温度調節(Temperieren)のために第二の延伸の前に、フィルム温度を約100〜180℃に調節する温度調節ロールが使用されることができる。
【0013】
フィルムが既に著しく冷却されている場合には、本発明の別の態様によれば、フィルムは第二の延伸の前に放熱器を用いて約100〜180℃の所望の延伸温度に加熱されることができる。
【0014】
延伸後にフィルムは本発明の別の態様によれば温度調節され、その際にフィルム中で90〜180℃の温度が達成される。
【0015】
それゆえに延伸の際にフィルムの達成される比が固定される。
【0016】
本発明の別の態様によればフィルムがワインディングの前に冷却される場合に同様に極めて有利であると判明している。
【0017】
本発明の別の有利な態様は、フィルムが片面又は両面でシリコーン処理されることにより特徴付けられている。
【0018】
それゆえにこうして製造されたプラスチック−フィルムはいわゆる剥離性ライナーとして極めて良好に多種多様な使用目的のために使用されることができる。
【0019】
本方法は、ポリプロピレンが環状ダイから押し出されるようにして実施され、その際に複数の押出機がこの環状ダイへ合流してよい。しかしまた、第一の環状ダイと同軸に別の環状ダイを設けることも可能である。複数の押出機もしくは環状ダイを介して、同じ又は他のプラスチック並びに接着促進剤(Haftvermittlern)等からなる別の層が同時押し出しされることができる。
【0020】
PPの代わりに、PPとLLDPEとのブレンド又はPPといわゆる相溶化剤とのブレンドも使用されることができる。コア層(Corlayer)としてポリアミドも使用されることができる。
【0021】
さらにまた強さを修正するための充てん剤の使用が可能である。フィルムの通気性を特に延伸に関連して高める充てん剤が添加されることもできる。
【0022】
シリコーン層の有利な固着を達成するために、適しているポリマーが使用されることができる。
【0023】
同時押出しの場合に、同時に複数の層を製造することが可能であり;好ましい一態様の場合に同時に7層が同時押し出しされた。
【0024】
押し出されたホースは、ブロー法の場合に比較的大きなフィルム厚が達成されるように冷却される。その際に約200μmのフィルム厚が製造されることができる。
【0025】
ホース寸法が校正により決定されることも規定されている。その際に非接触校正並びにホースに接触する系による校正が可能である。
【0026】
本方法の別の態様の場合に、内層が完成した形で供給され、この上へついで別の層が同時押出し−ブロー法において施与されることが規定されている。
【0027】
さらにホース状で、フィルムは相応する温度調節後に延伸されることができ、その際に延伸は横方向に、すなわち円周方向に、縦方向に又は同時に二軸に行われることができる。
【0028】
それに引き続いてフィルムは平らに敷設され、かつ相応する温度調節後にさらなる延伸にかけられることができる。
【0029】
最も単純な場合にこれは、例えばロール間隙を通して実施される縦延伸である。しかしながら横延伸、横延伸及び縦延伸及び同時の二軸延伸が可能である。
【0030】
同様にインラインで片面又は両面でシリコーン処理は可能であり、その際にシリコーン系として溶剤ベース(LH)、溶剤フリー(LF)、UV、電子線硬化性(ESH)又はエマルジョンシリコーンが使用可能である。
【0031】
こうして製造されたフィルムは、極めて好都合な性質のために剥離性ライナーとして例えばラベル及び接着テープ又は類似物に適している。
【0032】
高い引裂強さに基づいてフィルムは剥離紙の代用品として卓越して使用されることができた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出し−ブロー法もしくは同時押出し−ブロー法において製造されるポリオレフィン及び/又はポリオレフィンとポリアミドとの組合せ物からなる延伸されるプラスチック−フィルムの製造方法において、
第一の延伸をブロー法の間に二軸で行い、前記の第一の延伸にさらなる延伸が後接続されていることを特徴とする、延伸されるプラスチック−フィルムの製造方法。
【請求項2】
第二の延伸を第一の延伸の直後に行う、請求項1記載の方法。
【請求項3】
第二の延伸を第一の延伸から独立して行う、請求項1記載の方法。
【請求項4】
少なくとも第一の延伸を二軸で同時に行う、請求項1、2又は3記載の方法。
【請求項5】
延伸のためにブローされるフィルムの温度を、製造に使用されるプラスチック−材料に応じて90〜180℃に調節する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
フィルムの温度調節のために第二の延伸の前に、フィルム温度を約100〜180℃に調節する温度調節ロールを使用する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
フィルムを、第二の延伸の前に放熱器を用いて約100〜180℃の所望の延伸温度に加熱する、請求項5記載の方法。
【請求項8】
フィルムを延伸後に温度調節し、その際にフィルム中で90〜180℃の温度を達成する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
フィルムをワインディングの前に冷却する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
フィルムを片面又は両面でシリコーン処理する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
内層を完成した形で供給し、この上へついで別の層を同時押出し−ブロー法において施与する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。

【公表番号】特表2006−517160(P2006−517160A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501715(P2006−501715)
【出願日】平成16年2月3日(2004.2.3)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000962
【国際公開番号】WO2004/071747
【国際公開日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【出願人】(503102423)フータマキ フォルヒハイム ツヴァイクニーダーラッスング デア フータマキ ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (9)
【Fターム(参考)】