説明

プラスチック・プリフォームとその多色容器の製造方法

注ぎ口(20)を含むネック部(1)と、隣接する壁部(2)と、底部(3)とを含む容器をブロー成形するためのプリフォームである。プリフォームは、第1の領域(A1、A2、A3)における第1のプラスチック原料、および第2の領域(B1、B2、B3)における少なくとも1つの第2の材料からなり、これらは互いに異なる配色を有する。このプリフォームは、底部(3)が、第1のプラスチック材料および追加の第2の層(6、7、8、9、10)を備える多層構造で構成される点で注目に値する。後者の追加の第2の層は、第2の材料で構成され、2つの表面の第2の層、すなわち1つ(6)がプリフォームに関して外側に方向付けられ、もう1つ(10)が内側に方向付けられる層と、それらの間に存在してコア層を構成し、2つの第1の層の間に位置付けられる層(7、8、9)とからなる。このプリフォームは単一であり、第1の材料と第2の材料との境い目には継ぎ目がなく途切れない。本発明はさらに、このプリフォームの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品、特に飲料水などの液体および/または食用製品の包装を意図した容器であって、胴部、注ぎ口を含めて適合したネック部およびその反対の端部にある底部からなる容器にブロー成形されるプリフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
ますます増加する市場の要求や関連する分類の必要性から、配色のパラメータをボトル包装に導入する必要性が増大した。それゆえ、これによりボトルや他の容器の製造において準完成品に相当するプリフォーム製造の可能性を探求する必要が生じた。
【0003】
2色の異なる材料を用いた容器の製造方法として、欧州特許第1559530(A1)号明細書が知られており、第1の材料および第2の材料を異なる射出点から射出する。これは、第2の材料が第1の材料の上部に塗布され、それにより第1および第2の材料から作製されたプリフォームの各部分間の接触領域につなぎの接合が生じる。これにより、両材料の間で均質性がなくなり、さらにプロセスが複雑となる。さらに、これにより第2の材料が第1の原材料内で拡散されずに、正確に区切られた領域に対して第2の材料の配置の選択肢が限定される。通常、ここで使用される第2の材料は基本の原料と同じ材料であるが、異なる配色を有し、異なる2色のプリフォーム、もしくはボトルの形成が可能となるが以下の制限を有する。2つの個別かつ連続する射出ステップが必要となり、それにより個別に、具体的には特定の位置および不連続に配色がなされる。ここで使用される方法は、もとの第1のプリフォーム内の着色されないままの空間であった、構造内で相対的に脆弱な点となる所定の領域に第2のプラスチック材料を沈着させる。それゆえ、プリフォームの外部壁の上部に3次元の層を追加することも不可能であり、配色数が制限される。
【0004】
その上、米国特許第2005/0252879号明細書では、容器の上部から底部に伸張する透明のストリップを有する不透明な容器の製造方法が開示され、これにより内容物の確認が可能となるとともに遮光が実現される。遮光のためには、確認用の窓を小さくしてストリップを限定し、その機能する幅は最小限に限定するべきである。これは容器の形状、大きさおよび位置に関して機能自体が課す制限は大きい。このような確認用の窓は、単に容器に含有される内容物の分量の指標として作用することを目的とする。
【0005】
欧州特許第0835813(A1)号明細書は、異なる配色の垂直なストリップを有するプリフォームの製造方法を開示しており、この場合、連結線は、直接に様相を見るためにくぼみの中にある。
【0006】
日本国特許第03076624号明細書では、透明なストリップがボトルの残量と連続するような、同様であるが共射出を用いた解決策について示している。しかし、この連続性を構成しているのは、容器の幅を限定する接合である。これは、脆弱さが残ったままであることが欠点である。
【0007】
さらに、米国特許第2002/0058114号明細書では、なおいくつかの連続射出操作を必要とする複数の配色を有するプリフォームについて開示している。第1のプラスチック材料が、ネック部位の最終的な形状となるプリフォームを意図した第1のモールドに注入され、プリフォームの底下部では非常に薄い壁となる。次いで、得られた仮のプリフォームをコアの周りに保持し、上記の第1の領域の直下に配置される部分上で、上記の第1のモールドを最終のプリフォームの形態に対応する第2のモールドに置き換え、それにより再び、プリフォームの下部の壁が非常に薄くなる。続いて、第2の射出操作に進む。この方法でさらに同じように、考えられる第3またはさらには第4の色を示す。従って、下部で見られる材料を上述の全ての薄い層の周りに射出する。この技法は射出多層成形(injection overmoulding)に焦点を合わせている。ここでは、基本のプリフォームを1色で製造し、その後、2色目を有する第2のマトリックスでプリフォームを変形し、さらに3色目用に第3のモールドで変形するなどが続く。この方法は少なくとも2つのステップ、またはさらに3つもしくは4つの加工ステップを実施する必要があり、もしくは2つ、3つもしくは4つのマトリックスを各キャビティーに使用する必要があることが不利となる。さらに、この方法では、マトリックスによって色を配置することができるに過ぎない。さらに、これは実際に柔軟性がなく、共射出を用いるよりも構想および製造においてより高価になることも不利となる。繰り返すが、最終的に、射出された様々な材料間の連続性については提示されていない。
【0008】
欧州特許第1332861(A1)号明細書では、再生材料から作製された中間層を有するプリフォームを製造する方法について開示されている。この発明では、再生材料の使用により底部が脆弱化しないように、壁部に比べ底部の中間層をより薄くする解決策について開示している。ここでは、着色および分類の可能性については示唆されていない。
【0009】
独国特許第4330451(A1)号明細書では、ネック部では高温に耐性のある材料および壁部ではブロー成形が可能な安価な材料での実施を意図する2種の異なる材料の連続プリフォームの製造方法について開示している。様々な色により品質管理またはボトル分類が可能となる。しかし、ここで繰り返すが、連続性を構成しているのは、容器の幅を限定する接合であり、脆弱さが残ったままである。
【0010】
WO97/21539号により、種々の色を有するプリフォームまたは容器を製造するプロセスも知られており、これは順次および立て続けに異なる色の材料を射出する。ネック部の第1の部分を形成するために、所定の量の第1の透明または明色のプラスチック材料を射出する。暗色の、またはその他の着色された第2の材料を直後に射出し、かつプリフォームの残りに充填するように注入する。次いでパイプから第2の材料を押し出し、同時に次のプリフォームの成形を準備するために、第1の材料をパイプに射出する。この手法は2色以上に応用することができる。さらに、この2色の異なる材料を用いた場合、同心弁装置を介して第2および第3の射出操作を同時に実施することができる。射出操作の間、モールドの壁およびコアが相対的に冷却されるため、両表面上の第1の材料が形態の下部で沈着する。次いで、第2の材料がこれらの2つの沈着の間に達し、第1の材料のものに比べ形態が小さい高い部分に厚みが生じる。両材料の粘度および注入温度から容器に吹き込まれた後に厚みを増すことができ、プリフォームの暗色により容器の外観がより明らかに示されるようになる。単一の材料でも選択された部分の射出操作の間に選択された配色の顔料を直接射出点に追加して射出し、それによりプリフォームの選択した高さで所望の色を得ることができる。しかし、この方法により製造された容器は、2色の間の境界がジグザクに伸びた不定形の形状を有する。
【0011】
最後に、米国特許第5595799号明細書より、異なる2色のPET材料を含む共射出を用いたプリフォームの製造方法が知られている。様々な部位で種々の色を有するプリフォームが得られる。提示された主な実施形態は、暗色に着色された下部半分と明色もしくはわずかに着色された上部半分、またはその逆あるいはさらに暗色/明色/暗色を連続して着色されたプリフォームそれぞれからなる。これは、さらに分類の可能性のいくつかを提供するが、単一層および壁部に沿って、各色に対して固定の、および透明領域を限定したままである。さらに、連続性を構成するのは容器の幅を制限する接合である。これは、脆弱さが残ったままである。この明細書では、さらに2色の共射出の方法について開示しているが、プリフォームおよびそのボトル全体を着色して均一に分散させる問題が残ったままである。反対に、ブロー成形したボトルはさらに各色の間で水平な平面に沿って非常に多数の色が波上にジグザクに伸びて変化し、各色の間で滑らかな直線状の分岐線はないことが示される。さらに、ボトルの射出点には、1色のみが存在するに過ぎない。繰り返すが、この明細書では単一層の製造のみを示したに過ぎない。さらに、上記のプロセスは、具体的な色の効果および特にボトルにおける調整の可能性について記述されずに処理されているに過ぎない。
【0012】
従って、上記の既知の容器または製造方法についてこのように満足するものはないことが先行文献により明らかである。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、満足のいく解決策を提供することにより上記の短所の少なくとも1つを解決することを目的とする。それゆえ、本発明は、特定の配色効果、具体的に容器内で1つまたは複数の色の特定の拡散効果を有する容器を提案し、この場合、着色の位置付けには、機能的制限、または継ぎ目線もしくは他のいかなる構造的な不均一性のどちらもなく、反対に連続性の高い品質を有する。
【0014】
本発明のさらなる目的として、相対的に簡易で安価な方法で得ることができる上記の種類の容器のプリフォームを提供することである。
【0015】
本問題は、注ぎ口を含むネック部、隣接する壁部およびネック部の反対にある底部を備える容器のブロー成形用のプリフォームを用いて解決し、製造された容器の支持基部を形成することを意図とし、この場合、プリフォームは、第1の領域に配置された第1のプラスチック原材料、少なくとも第2の領域に配置された少なくとも1つの第2の材料からなり、上記の第1および第2の材料は、相互に異なる配色で存在し、上記の第1の材料から上記の第2の材料への境い目には継ぎ目がなく、上記のプリフォームは単一片からなる。上記の底部の少なくとも実質的な部分が上記の第1のプラスチック材料からなる第1の層、上記の少なくとも1つの第2の材料からなる追加の第2の層、プリフォームに関して一方が外側に方向付けられ、もう一方が内側に方向付けられる第2の層の2つの表面とこれらの層の間にあり、コア層を構成し、2つの上記の第1の層の間に配置される、中間の第2の層からなるという点で注目に値する。
【0016】
この種の多層構造のおかげで、第1と第2の領域との間の境い目は、同時に両材料が固化するという点で連続するだけでなく、上記の境目が上記の層に沿って伸張する。従って、先行技術で提案された解決策で得られた溶着接合に比べかなり長い溶着接合が製造される。上記の接合は、両材料が同時に、および接触して固化するという点で連続する一方で、実質的にプリフォームおよびその後の容器の厚みに沿ってのみ伸張し、これはせいぜいおよそ0.1ミリメートルの接合を構成する。本発明において、上記の溶着接合は数ミリメートル以上伸張し、またはさらに数センチメートル以上伸張する。既知のプリフォームもしくは容器において、接合が継ぎ目としてその表面に認められるのと対照して、本発明において、いずれの接合もその内表面の一部として内部にのみあり、そのため見えないままである。
【0017】
本発明の好ましい実施形態において、領域下の少なくとも1つは不透明であり、および/またはできる限り半透明であるが透明ではなく、この場合、少なくとも上記の不透明もしくは半透明の領域は着色されている。
【0018】
本発明のさらに好ましい実施形態において、上記の第2の不透明もしくは半透明の領域はプリフォームの底部に限定される。
【0019】
本発明のさらに好ましい実施形態において、少なくとも上記の第1の領域は透明および/または無色である。このようなプリフォームからブロー成形された容器で実現した拡散効果はかなり驚くものである。
【0020】
本発明の別の実施形態において、上記の不透明な下位領域は少なくとも部分的に互いに混合される。上記の領域は相互にかなり対比のある配色を有しうる。
【0021】
本発明の好ましい実施形態において、一部の領域間の境い目は分離線からなる。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施形態において、上記の領域は、上記の領域と比較した場合にかなり対比が弱い境い目領域で分離される。加えて、上記の境い目領域では実質的に一定の幅を有することが有利でありうる。この重なり合う領域は、たった2色の染料の作用から構成された3つの構成要素を示す伸張された多色効果を生じる。さらに、上記の領域の配色は実質的に均一であってよい。
【0023】
本発明のさらに好ましい実施形態において、上記の追加の層の少なくとも1つは、上記の第2の材料であるプラスチックと着色染料の混合物からなる。上記の混合物は、追加の第2の層の少なくとも2つにおいて同じ染料を含むことが有利である。これは、さらに個別に選択された配色度を増大させる。
【0024】
本発明の特に注目すべき実施形態において、上記の配色染料は、追加の第2の層の少なくとも1つに蛍光剤を含む。上記の染料はまた、鱗光性またはさらに発光性染料からなり、それぞれが具体的な配色効果を生じる。
【0025】
本発明の具体的な実施形態において、少なくとも1つの第2の材料は、上記の第1のプラスチック材料と同じである。
【0026】
本発明の好適な実施形態において、上記の追加の内もしく外層は、実質的に底部の境界に伸張し、これはプリフォームの壁の屈曲部に位置する。これは、一方でのみ所望の特定の配色効果を着色された底部でさらに実現し、もう一方で正常な成形性の状態を保持する最良の妥協案を提供する。実際に、顔料などの染料物質は、ブロー成形後に二軸方向への延伸には顔料の負荷を増大させることで対処するという点において成形性に悪影響を及ぼす恐れがある。多量の顔料は、射出成形において不利となり、それはプリフォームを最終的な容器に変換するストレッチブローデバイスでプリフォームを加工しうることが容易ではなくなるためである。この時、所望の特性を有するボトルにプリフォームをストレッチブローすることはさらに困難となる。対照的に、追加する顔料が少ないプリフォームは溶融状態で強度が高く、そうして従来のストレッチブロー機械での加工が非常に容易となる。その直接的な結果として、より軽量の容器を少量の顔料を用いて製造することができるという点である。
【0027】
本発明のさらなる実施形態において、上記の追加の内もしくは外層は、壁部の屈曲により決定される底部の縁部をかなり上回って延伸する。その制限のない上端部は、上記の壁部の屈曲に平行して、すなわち、プリフォームの軸に対して直角に実質的に水平面で展開することができる。上記のコア層は、底部から少なくとも上記の内もしくは外層と同じ範囲まで伸張することができる。
【0028】
本発明の他の好ましい実施形態において、上記のコア層は、底部から特定の距離δとして上記の内もしくは外部層の高さを超えて伸張する。これは、およそ距離δ以上の上記境目の領域の実現を可能にし、一方で上記の成形性を脅かすことのない十分に少量の染料負荷を保持する。上記の距離δにより、コア層が存在し、2つの外および内部の第2の層が存在しない帯域が決定される。この帯域では、様相は第1の領域の1つでもなく、第2の領域でもないが、境い目の帯域を形成する中間のものとなるだろう。
【0029】
本発明の特定の実施形態において、上記のコア層はかなりの厚みを有する。少なくとも局所的に底部の厚みの半分を構成することが有利でありうる。これは、場合により底部の領域にのみ染料材料を追加することで配色効果を増強し、その一方でプリフォームの壁から同じ厚みを維持することが可能となり、それによりもとの成形性を保持するという有用な結果を生じる。
【0030】
本発明を様々な種類のプリフォームを用いて、例えば、そのより具体的な実施形態において実施することができ、この場合、プリフォームの壁部は、多層構造、具体的に第3のプラスチック材料からなる中間壁層を含む基本壁層からなる3層構造を有し、それによりガス遮断などのバリア層として作用する。上記のバリア層は上記のコア層と連続することが好ましく、ネック部まで伸張していることがより好ましい。
【0031】
本発明はまた、放射線に対して感受性の高い製品、具体的に光感受性の高い食品および乳製品を含有することを意図した容器用のプリフォームを提供し、これは、特に上記のプリフォームが実際に範囲全体にわたり不透明であり、プラスチック添加剤の含有が相対的に低く、上記の不透明な様相となり、そうして外部の放射、特に電磁放射、より具体的には光に対して区切られる内空間を保護し、それによりいわゆる光遮断を生じる。
【0032】
本発明の別の有利な実施形態によれば、上記材料の少なくとも1つが、容器中に含まれる製品に悪影響を及ぼす試薬に中和作用を有する一定量の添加剤を含み、プリフォームの壁に活性を有する、もしくは活性のないバリアが形成される。上記添加剤はPET添加剤からなっていてもよい。
【0033】
本発明の特定の実施形態によれば、上記第1のプラスチック材料は、PETからなり、上記第3の材料は、再生材料、特にPETおよび/またはPETと上記添加剤との混合物からなっていてもよい。
【0034】
本発明の別の特定の実施形態によれば、上記中間層の少なくとも1つが、流体、より詳しくは液体からなる。さらに、ポリマー中に組み込まれるセルおよび/またはセル生成物により構成される、いわゆるポリマーバイオアグリゲート(bio-aggregate)からなっていてもよい。
【0035】
本発明のさらに別の実施形態によれば、プリフォームの外部表面方向に対して外側に向けられる場合の上記中間層の中央表面はプリフォームの壁部の中央表面を指して言う。
【0036】
本発明のさらに別の実施形態によれば、上記プリフォームは、注ぎ口、上記開口部で滴下しないリブを形成する、外部に突き出た環状の突起部が設けられたネックを含み、上記リブは傾斜した表面を有し、壁の外側に突き出ている。ネックの外部は、さらに第二の滴下しないリブを形成する少なくとも1つの環状の突起部が設けられ、それによって第一の滴下しないリブと第2の滴下しないリブがリング状のくぼみを形成する。これによって、キャビティー構成および毛細管効果により、注入された液体の跡を容器に残すことなく通常の清潔な注入が可能となる。
【0037】
また、本発明はかかるプリフォームからブロー成形される容器を提案する。この容器は少なくとも部分的に多色性を有するものであってもよく、それによって特に魅力のある体裁がもたらされる。
【0038】
さらに本発明はかかる容器の用途にも関し、光分散媒体、特に高い分散能を有する液体媒体、特に水で満たされる場合に際立ったものとなる。かかる使用条件により、全体の配色がプリフォームの底部に限られていても、容器が満たされた時、特に容器中に存在するいかなる媒体レベル、とりわけ特定の液体レベルのときにかなり制限された配色が実質的に全容器に拡散される。少し水の入った容器に対する観察場所または角度によって、着色された液体のように見える。
【0039】
かかる容器を人工光中に置いたとき、特にUV放射、劇的な光拡散効果が達成される。
【0040】
このようにかなり驚くべき視覚効果が本発明により醸成され、それによって、容器、特に水のような透明の液体を入れることが意図される容器をすばやく同定するという大きな可能性が開かれる。後者の驚くべき効果により、トレンディーな場所において注意を惹くように有利に活用することができる独特の雰囲気が創造される。
【0041】
さらに本発明は、ブロー成形することを意図したプリフォームを、注ぎ口を有するネック部、隣接する壁部および底部を有する容器に射出成形する方法に関し、この方法は以下のステップを含む:最初に第2の材料を射出し、この第2の材料が上記プリフォームの底部において、外層のモールドの冷えた表面および内層のコアの冷えた表面で固化し、次に第1の材料を射出し、この第1の材料が壁部およびネック部に流れ込んで実質的に壁部およびネック部の全量を構成し、また底部の2層に流れ込んで既に固化した第2の材料と接触し、最終的に第2の材料を射出し、残りの量を底部に満たし、上記底部にコア層を構成する。このように上記最初に射出された第2の材料はモールドおよびコアのそれぞれの底部の冷えた表面上で固化し、上記内層および外層を形成する。上記表面の温度は上記2層の適切な厚みと長さが得られるように設定される。その後直ちに第1の材料を射出することにより、第1の材料がまだ固化していない上記第2の材料と接触する。かくして、両材料は上記内層および外層の全長に接触し同時に固化する。これにより両材料の高度に質のよい結合が保障される。第2の材料が再度射出されると、第1の材料の自由表面は依然として液体であり、同種の結合、固化が起こり、再度両材料の高度に質のよい結合が保障される。このように第1の材料は堅固に第2の材料に埋め込まれてプリフォームの主要部を形成し、両材料間の破壊という危険無しに、プリフォームを容器に成形する次のストレッチブロー成形が可能となる。
【0042】
本発明の方法の好ましい形態としては、第1の材料の量をわずかに少なくし、最終ステップで射出される第2の材料を増やして、コア層が壁部において2つの他の第2の層よりもさらに延ばす方法があげられる。
【0043】
本発明の方法の別の形態としては、第2の材料を射出する最終段階の前に第3の材料を射出し、上記壁部においてコア層を構成する方法があげられる。かくして、本発明では、上記壁部において、中間層が最終段階の前に形成される三層構造を有するプリフォームを形成することができ、中間層は最終段階の前に形成される。モールドおよびコアの温度は、第1の材料が制御された厚みでモールドおよびコアに沿って固化し、上記中間層を形成する第3の材料用のスペースが確保されるように適合されなければならない。
【0044】
本発明の方法の別の形態によれば、第1の合成材料の所定の量が中空のモールドスペースに射出され、第2のもしくは第3の材料がコアの形成前に上記中空のモールドスペースにおいて射出された第1の合成材料に射出される。ここで、使用される第2のもしくは第3の材料は上記第1の材料とは異なり、上記中空のモールドスペースにおける射出は、上記第1の材料の一部とともに並行して行う射出であり、また、上記中空のモールドスペースの射出部領域において射出を並行して行う場合、上記第2のもしくは第3の材料は上記プリフォームから外部に向かって射出され、上記第1の材料は内部に向かって射出される。
【0045】
本発明の方法の別の形態によれば、上記射出された材料の少なくとも1つは生体(living)材を含み、ポリマー、セルに由来する有機体、生体および/またはセル生成物を選択して、上記ポリマー中に上記セルおよび/またはセル生成物を組み込むことにより凝集を生じさせるステップを含む方法により調製され、いわゆるポリマー−バイオアグリゲートが形成される。ここで組み込みは選択された温度域から選ばれた作用温度の範囲で行われる。
【0046】
さらに本発明の詳細な事項および特徴はさらなるサブクレームにおいて定義される。
【0047】
さらに詳細が、付属の図面により示された本発明の実施形態と共に詳細な説明に述べられ、ここで同じ参照番号は同じまたは同様のエレメントに関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のプリフォームの第1および第2の実施形態を示すそれぞれの側面図である。
【図2】本発明のプリフォームの第1および第2の実施形態を示すそれぞれの側面図である。
【図3】図1および図2に示す本発明のプリフォームの上記第1および第2の実施形態のそれぞれの中央断面図である。
【図4】図1および図2に示す本発明のプリフォームの上記第1および第2の実施形態のそれぞれの中央断面図である。
【図5】本発明のプリフォームの第3の実施形態を示す概略中央断面図である。
【図6】本発明のプリフォームの第4および第5の実施形態のそれぞれを組み合わせた側面図である。
【図7】図3および図4の本発明のプリフォームの一部を示す詳細展開図である。
【図8】図3および図4の本発明のプリフォームの一部を示す詳細展開図である。
【図9】図1に示すプリフォームのアナログ詳細図であって、本発明のプリフォームの第6および第7の実施形態を示す。
【図10】図1に示すプリフォームのアナログ詳細図であって、本発明のプリフォームの第6および第7の実施形態を示す。
【図11】特に図1および図2に示すプリフォームから製造される本発明の容器の第1および第2の実施形態を示すそれぞれの側面図である。
【図12】特に図1および図2に示すプリフォームから製造される本発明の容器の第1および第2の実施形態を示すそれぞれの側面図である。
【図13】図11および図12に示す容器の第1および第2の実施形態の機能的オペレーションを示す概略図である。
【図14】図11および図12に示す容器の第1および第2の実施形態の機能的オペレーションを示す概略図である。
【図15】本発明の図12に示す容器の第2の実施形態を特徴的、動的に表す図である。
【図16】特殊な観測角度における、本発明の容器の第1の実施形態の上記機能的効果と類似する効果を示す。
【図17】本発明の容器の上記第5および第8のそれぞれの実施形態を示す側面図である。
【図18】本発明の容器の上記第5および第8のそれぞれの実施形態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明は、一般にプラスチック材料から製造されるプリフォームに関し、上記プリフォームは注ぎ口20を含むネック部1、容器にブロー成形することが意図されるプリフォームの胴部を形成する壁部2および底部3を含む。ネック部1は一方に注ぎ口20を有し、他方ではネックリング21において上記壁2と繋がっている。底部3において射出口4が設けられ、該射出口から上記プラスチック材料が図示しない射出成形マトリックスに射出されてプリフォームを形成する。
【0050】
図1は、縦軸lに沿って伸び、着色された底部3を有するプリフォーム11を示す。この実施形態において、底部3と壁部2の境い目は分岐線Z1により明確に定められる。この線は屈曲領域5に位置し、底部3はプリフォームの垂直な壁2に繋がっている。底部3は着色B1を示し、実質的に均一である。対照的にプリフォーム11の残部A1は無着色、特に透明である。
【0051】
図2は、別の形態のプリフォーム12を示し、ここでは着色された底部3と無着色の壁2との間の境い目領域Z2は、着色領域3から無着色領域2に漸進する。この境い目領域Z2は高さ、たとえば底部領域3と同じ高さを超えて約その半分まで伸びている。
【0052】
図3は、図1に示すプリフォーム11の内部構造を表す。この場合、ネック1および壁2は単層構造であり、底部3は多層構造である。
【0053】
上記単層構造は第1のプラスチック材料で構成される。底部3においては、図中の3つの追加の層6、7、10の少なくとも1つの層を含み、それは第2の材料からなる。これらの追加の層6、7、10はそれぞれ異なる高さに達する。図3の例において、内層10は他の追加の層6および7の両者よりも低い高さであり、層6および7は実質的に同じ高さ、すなわち上記屈曲5まで伸びている。
【0054】
これらの追加の層6、7、10はそれぞれ着色され、染料または顔料を含む。したがって、同じ色を選択することにより、図1に示す配色効果が選択された色に対して強められる。追加の層6、7、10は、たとえば、上記の色と第1のプラスチック材料を混ぜ合わせることにより得られる。
【0055】
図4は、図1に示すプリフォーム12の内部構造を表す。この別の形態において、追加の層6、8、10のサイズの相違がより明確であって、それによって上記境い目領域Z2を生じさせる。このことは、追加の中間層8をプリフォームの壁2におけるさらなる距離δに亘って伸ばすことによりなされる。
【0056】
図5は、別の形態のプリフォーム13の内部構造を表す。内層6および外層8は壁部中に大きく伸びて、プリフォームの高さの半分を超える第2の領域を有するプリフォームを表している。
【0057】
底部3のこれらのサイズの相違は図7および図8のそれぞれに詳細に拡大して表されている。図9および図10は、プリフォーム14および15のさらに有利な実施形態の底部の詳細を示し、ここでは追加の中間層9は特に明確な厚みεを有している。有利なことに上記の厚みεは底部の全厚みの半分を超える厚みである。さらに、上記追加の中間層7、8、9は射出点4に沿って連続して途切れることなく伸びている。上記のように提案されたプリフォームはすべて5層に亘る底部3の多層構造を示している。
【0058】
上に述べられたすべての実施形態において、溶接結合部は、プリフォームもしくは容器の壁巾よりも非常に大きい。本発明の特徴によって、非常に大きな強さを有する上記溶接結合部が提供され、ブロー成形プロセス中および容器の全寿命を通してその強さが保証される。
【0059】
少なくとも追加の内層10は上記第1のプラスチック材料および所定の量の着色添加剤から構成される。
【0060】
図6に示すさらなる別の形態において、同様にプリフォーム13の壁2において多層構造を提供する。かかる多層壁は本質的にバリア層23を提供することが意図される。この図6に示すように、上記バリア層23は、好ましくは上記追加のコア層7、8、9がそのまま連続することによって形成される。中間層23は、バリア層を形成するための第3の材料で構成される。かくしてボトルの壁を通って酸素が移行することが制される。ボトルに、酸素の影響により酸化し、損なわれ、害されもしくは品質が低下する製品を入れておく場合、ボトルの中へ酸素が侵入することは避けなければならない。また、バリアは上記ボトルの壁を通して内部から二酸化炭素が移行することを防ぐように意図されている。同様に、たとえば清涼飲料水、ビールなどの場合、ボトルから二酸化炭素が無くなることは避けねばならない。このバリア層は、活性を有するもしくは活性のないバリアとすることができ:活性のないバリアの場合、バリアを構成する第3の材料は、たとえばO2、CO2などのある種の物質に対して不透過性または難透過性であって、それらの物質がバリアを通過しないようにすることができる。反対に活性を有するバリアの場合、第3の材料は、ある物質と反応して、有害なおよび/または望ましくない物質が壁の中に保持されることになり、物質が出て行くかまたは侵入することを防ぐ。
【0061】
第1の層も同様に、容器の中に入った製品の劣化に由来する望ましくないガス、特に酸素もしくは容器に由来する他の好ましくない試薬に対して中和効果を有する添加剤を含んでもよい。
【0062】
要するに、PETを含むバリアまたは添加剤を含有する他のプラスチック層は、酸素または二酸化炭素に対してもしくは紫外線または紫外光移行ストッパーとして同様の機能を有することがでる。
【0063】
図6の左半分に、二重の滴下防止モールディングエッジを有するプリフォーム31を示す。
【0064】
上記の第1のプラスチック材料は、好ましくはポリエチレンテレフタレート、すなわちPETである。また、第1の材料は、添加剤が添加されたプラスチック材料でもあり得る。第1の材料は、また、再生材料と添加剤の混合物から構成され得る。特に、第1の材料の添加剤は、容器の外から中へ望ましくない酸素が移行して容器中の製品に届かないようにするために添加される。この添加剤はまた、液体と共に容器中に存在するまたは特に飲料の充填レベルN上の空間に存在する酸素が固定されて酸化を起こさないようにする。他の添加剤としては、アセトアルデヒドすなわちAAを固定する物質があげられる。AAは、射出成形装置においてプリフォームを製造する途中にPETに発生する物質である。AAが容器の壁から容器中の製品に移行する場合、特に炭酸塩化水において香りの変化が生じる。上記の添加剤は乾燥機能もしくは掃気作用を有していてもよい。
【0065】
図11は、上記のプリフォーム11を処理して、特にブローして得られた容器16を示す。容器16はまた、たとえば、特別に設けられたモールドにおいて直接製造することができる。
【0066】
図12は、プリフォーム12から得られた容器17を示す。
【0067】
図13に示す容器16の機能的表示によって、容器を特に液体媒体で充填した状態で、特に飲料可能であって透明もしくは半透明のたとえば水またはある種のアルコール飲料で充填した状態で、提案された容器16で得られる上記の特別の配色効果を見ることが可能になる。
【0068】
図14は、同様の配色効果であるが、強化され、かつより陰影のついた配色効果26を示し、これは図12に示される容器17の変形を用いて達成される。
【0069】
上記の配色効果26は、容器が図16に示されるような特定の角度αから見られる際に、より際立って目立つ。色彩効果26は、観察角度αからとりわけはっきりとし、この角度は容器の軸lに対し垂直な水平基準面から測定して20°から45°の角度である。観察角度αがこの範囲の中で大きくなるほど、前述の配色効果26は強まる。
【0070】
上記の配色効果26は、主として液面N程度で観察でき、特に、実質的に垂直な壁を有する容器で観察される。実際には、この配色効果は屈曲部5のそばに限られる色付けされた底部24のミラー効果を通して達成される。容器壁22はさらに導波体の一種としても働き、ここで底24の配色または色の様相は上記の液体媒体30を介して液面Nへと写される。容器16、17の非常に限られた場所、とりわけ底24から生じるこの配色の拡散は、適切な液体30を容器に入れる際にその伝搬機能によって行われ、また液体が透明または少なくとも半透明である際に行われ、とりわけ少なくとも部分的にまっすぐな壁を有する容器を用いる。
【0071】
この著しい配色効果26は、蛍光染色材料25が用いられる場合にとりわけはっきりとする。容器27に対する全体の配色効果26は、周囲の紫外線29との絶妙な組み合わせにより、非常に際立つ方法で明らかにされる。これは、この効果により排出されるエネルギーを示す様々な矢印によって、図15に表される。
【0072】
実質的に同等の際立つ方法において、類似する特定の配色効果は、燐光染色材料を組み込むことにより達成され得る。さらなる選択肢は発光染色材料の使用である。
【0073】
図17は、A2、B2、Z2の領域全てが実質的に不透明であって、2色さらには3色のボトル18の形状を有する容器18のさらなる実施形態を示す。この図では、範囲を定められ、かつ限定できる境い目領域が観察でき、この領域は境い目ストリップZ2からの付加的な配色を伴う。
【0074】
図18は、図17と類似する容器18のさらに他の実施形態を示すが、A2、B2、Z2の領域全ては、容器または容器の縦軸lに対して垂直に伸張するのではなく、縦軸lに沿って伸び、これは、水平に伸張する領域からほぼ垂直な領域にまで及ぶ様々な種類のものを招く。
【0075】
つまり、上記に提示された様々な実施形態は、多種多様な組み合わせが可能であり、その範囲は、一方では実質的に底24に限られる局所の彩色B1、B2を備えた少なくとも部分的に透明な容器16、17、27、また他方では表面全体が着色された一様に不透明な容器18にまで広がる。
【0076】
前者の組み合わせ形式は、透明かつ本質的に着色されていない他の部分Aで目に見える特定の配色効果によって特に目立ち、特に容器またはボトルの大部分Aの透明性によって目立つ。実際、この特別な配色効果は、ボトルであるKを充填した後に認知できるようになるボトル16、17、27の、実質的な部分Aの透明性のおかげで達成される。これは、許容範囲の重量でいくつかの配色を含む容器を得ることを可能にしつつ、優れた水準の形式を維持する。実際に、実質的に着色された領域を減少させることは、用いられる顔料を著しく少なくし、有利なことには、成形性が実質的に影響されないまま、コストおよび重量の両方を抑えるという結果を招く。顔料または染料は本質的に底領域に位置付けられ、主としてプリフォームの壁が存在しないので、2軸に伸張するプリフォームの壁はボトルへのブロー成形の後にも顔料の影響を受けない。
【0077】
ボトル18の後者の組み合わせ形式では、ボトルは完全に不透明であり、その範囲全体に渡って着色されている。この形式においていくつかの配色効果は、予期できない前者の形式よりも予測可能な方法で、ボトルの壁そのものによって直接生じさせられる。
【0078】
領域A1およびB1、またA2、B2、Z2の選択における、配色および定位の両方の点での柔軟性および自由性のおかげで、この種の多色プリフォームおよび容器は、あらゆる目的のために媒体を有する注意を惹く情報として、有利に用いられ得る。目的とは例えば、とりわけマーケティングにおける分類手段などであって、ゆえに特に注意を惹くための変更または識別までも含む。これは多種多様の非常に有用な応用を可能にし、例えば配色検出に基づく選別方法や、廃棄ボトルのリサイクルを目的とする分別方法などであり、この分別方法ではボトルの配色によって分別される。底に限定された配色のさらなる利点は、使用後のリサイクルのために、このようなボトルの選別を容易にすることにある。例えば米国特許5432545号明細書は、ラベルの存在にかかわらず、ボトルの主な配色を検出する方法を開示する。本発明によるボトルが底部に限定された着色を有する場合、分析画像が底部に注力することから、上記の選別はより容易になる。
【0079】
また、この選択の柔軟性は、分離線Z1の、プリフォームの底までの実際の距離に関連する高さのパラメータによってさらに強化され、底に対する高さにおいて調節可能であるという利点を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注ぎ口(20)を取り囲むネック部(1)と、隣接する壁部(2)と、前記ネック部の反対側にあり、製造された容器の支持基部である底部(3)とを含む容器をブロー成形するためのプリフォームであって、
前記プリフォームは第1の領域および少なくとも1つの第2の領域からなり、前記第1の領域(A1、A2)は第1のプラスチック材料からなり、前記少なくとも1つの第2の領域(B1、B2)は少なくとも1つの第2の材料からなり、前記第1および第2領域は相互に異なる配色を有し、
少なくとも前記底部(3)の実質的な部分が、前記第1のプラスチック材料からなる第1の層と、前記少なくとも1つの第2の材料からなる追加の第2の層(6、7、8、9、10)とを有する多層構造からなり、前記第2の層が2つの表面層、すなわちその内の1つ(6)がプリフォームに関して外側に方向付けられ、もう一方のもの(10)が内側に方向付けられた層を含み、中間の第2の層が間に位置付けられ(7、8、9)てコア層を構成し、さらに前記第1の層の間に位置付けられること、および前記プリフォームが単一片で構成され、前記第1の領域から前記第2の領域への境い目(Z1、Z2)に継ぎ目がないことを特徴とするプリフォーム。
【請求項2】
前記領域(B1、A2、B2)の内の少なくとも1つが不透明および/または半透明であって、好適には着色されることを特徴とする請求項1記載のプリフォーム。
【請求項3】
前記第2の不透明、もしくは半透明の領域(B1、B2)が、前記プリフォーム(15、16)の前記底部(3)に限定されることを特徴とする請求項1または2記載のプリフォーム。
【請求項4】
少なくとも前記第1領域(A1、A2)が、透明および/または濁っていないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項5】
前記第1および第2の材料が、少なくとも部分的に、互いに流入することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項6】
前記領域が、互いに強く対照をなす着色を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項7】
前記プリフォーム(15)の前記領域(A1、B1)の間の境い目が、分離線(Z1)に存在することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項8】
前記領域(A2、B2)が、前記領域(A2、B2)間の対照と比較する場合に極めて弱い対照をなす境い目帯域(Z2)によって分離されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項9】
前記境い目帯域(Z2)が、実質的に一定の幅を有することを特徴とする請求項8記載のプリフォーム。
【請求項10】
前記分離線(Z1)、もしくは境い目帯域(Z2)が、前記プリフォームの縦軸(l)に対してほぼ垂直に伸び、前記ボトムエッジ(5)に対して平行であることを特徴とする請求項9記載のプリフォーム。
【請求項11】
前記領域の着色が、実質的に均一であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項12】
前記追加の層(6、7、8、9、10)の少なくとも1つが、着色染料を備える前記第2の材料のようなプラスチックの混合物からなることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項13】
前記混合物が、前記追加の第2の層(6、7、8、9、10)の少なくとも2つのための染料と同じものを含む請求項12記載のプリフォーム。
【請求項14】
前記追加の第2の層の少なくとも1つにおいて、前記着色染料が、蛍光性、燐光性または発光性染料からなるリストから選ばれることを特徴とする請求項12または13記載のプリフォーム。
【請求項15】
少なくとも1つの第2の材料が、前記第1のプラスチック材料と同じであることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項16】
前記コア層(9)が、明確な厚み(ε)、好適には少なくとも局所的に前記底の厚みの半分まで占める厚みを有することを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載にプリフォーム。
【請求項17】
前記追加の内層(10)および外層(6)のそれぞれが、実質的に前記プレフォームの壁(15、16)の屈曲(5)である、底(3)の境界まで伸張することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載のプレフォーム。
【請求項18】
前記追加の内装(10)および外(6)層のそれぞれが、前記底の境界(5)をかなり上回って伸び、その上限が実質的に水平であって、前記ボトムエッジ(5)に対して平行である線を形成することを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項19】
前記コア層(7)が、前記底から、少なくとも前記内層(10)および外層(6)のそれぞれと同じ範囲まで伸張することを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項20】
前記コア層(8)が、前記底から、前記内層(10)および外層(6)のそれぞれを、一定の距離(δ)として上回る高さまで伸張することを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項21】
前記プリフォームの壁部(2)が、とりわけ中間の壁の層(23)が間に含まれる基部壁の層(19)からなる多層構造を有し、前記基部壁の層がバリア層、とりわけガスバリア層
として作用し、第3のプラスチック材料から構成されることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項22】
前記バリア層(23)が、好適には前記ネック部まで伸張する前記コア層(7、8、9)の連続であることを特徴とする請求項21記載のプリフォーム。
【請求項23】
前記材料の少なくとも1つが所定量の添加剤を含み、該添加剤が、前記容器中において含まれる製品に対し悪影響を有する試薬に対して中和効果を有し、活性を有するまたは活性のないバリアが、前記プリフォーム(2)の壁において形成されることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項24】
放射線、とりわけ光線に影響を受けやすい食品および日用品である製品を中に含有することを意図される容器のためのプリフォームであって、該プリフォームがその範囲全体に渡ってほぼ不透明であることを特徴とし、外側の放射線、とりわけ電磁放射線、さらに詳細には光線から、前記プリフォームによって範囲を定められる内側の空間を保護するために、比較的低い割合のプラスチック添加剤が組み込まれて不透明な様相を生み出す請求項1〜23のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項25】
前記中間の層(7、8、9、23)の少なくとも1つが、流体、とりわけ液体からなる請求項1〜24のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項26】
前記材料の少なくとも1つが、セルおよび/またはポリマー中でもたらされるセル生成物によって構成される、いわゆるバイオアグリゲートからなることを特徴とする請求項1〜25のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれかに記載のプリフォーム(15、16、13、14、31)をブロー成形することによって得られる容器であって、とりわけ不透明から透明へと変化させられるような着色濃度を有する容器。
【請求項28】
前記容器が少なくとも局所的に多色性を示すことを特徴とする請求項27記載の容器。
【請求項29】
容器(15、16)が、光散乱媒体(30)、特に高い拡散能を備える液体媒体、とりわけ水で充填される請求項27または28記載の容器の利用法。
【請求項30】
前記容器中のいかなる媒体レベル、とりわけ液体レベル(N)まで前記媒体(30)を充填した後に、前記底に限定された着色(25)が、前記容器(15、16)のほぼ全体に渡って拡散される請求項27または28記載の容器の利用法。
【請求項31】
前記容器(15、16)が、人工光線、とりわけ紫外線(29)中に置かれる請求項30記載の容器の利用法。
【請求項32】
容器中にブロー成形されることを意図されるプリフォームを射出成形するための方法であって、前記プリフォームが、注ぎ口(20)を含むネック部(1)と、隣接する壁部(2)と、前記ネック部の反対側にあり、製造された容器の支持基部を形成するよう意図される底部(3)とを含み、前記方法が以下のステップ、すなわち、
a)第2の材料の第1射出工程であって、前記第2の材料が、前記プリフォームの前記底部において、外層(6)にあるモールドの冷たい表面および内層(10)にあるコアの冷たい表面で固化するステップと、
b)その後、すでに固化された前記第2の材料と接触して、実質的に前記壁およびネック部および底部の2つの層の完全な容量を構成する、前記壁部(2)および前記ネック部(1)に流入する第1の材料、とりわけPETを射出するステップと、
c)最後に、前記底部において残っている容量を充填し、前記底部におけるコア層(7、8、9)を構成する第2の材料を射出するステップと
を含む方法。
【請求項33】
前記第2の材料のコア層(8)が、他の第2の層(6、10)よりも距離(δ)だけさらに伸張するように、前記第1の材料の量がわずかに減らされ、最終ステップで射出される前記第2の材料の量が増やされることを特徴とする請求項32記載の方法。
【請求項34】
第3の材料が、前記壁部(22)において中間層(23)を構成するように、前記第3の材料が、前記第2の材料の射出という最終ステップの前に射出されることを特徴とする請求項33記載の方法。
【請求項35】
射出成形においてとりわけ請求項1〜26のいずれかに記載のプリフォームを製造する方法であって、所定量の第1の合成材料が中空のモールドスペースに射出され、所定量の第2もしくは第3の材料が、コアの形成前に前記中空のモールドスペースにおいて射出された前記第1の合成材料の中に射出され、
第2もしくは第3の材料が前記第1の材料と異なることと、
前記中空のモールドスペースにおける射出が、前記第1の材料の一部と並行する射出であることと、
前記中空のモールドスペースの射出開口部の領域において並行に射出する場合、前記第2もしくは第3の材料が前記プリフォームから外側に射出され、前記第1の材料が前記プリフォームに関して内側に射出されることと
を特徴とする方法。
【請求項36】
成形前に所定量の添加剤が、望ましくない影響に対する中和効果を備える前記材料の1つに加えられることを特徴とする請求項35記載の方法。
【請求項37】
射出された前記材料の少なくとも1つが、生体材料を組み込み、以下のステップ、すなわち
a)ポリマーが選択されるステップと、
b)一連の有機体が、セル、生体および/またはセル生成物から選択されるステップと、
c)前記ポリマー中で前記セルおよび/またはセル生成物を作用させることにより、集合体が形成され、いわゆるポリマーバイオアグリゲートの形状という結果を招くステップと
を含む方法によって製造され、
作用が、選択された温度間隔から選ばれた作用温度で実行され、該温度の下限が、実質的に標準の圧力条件、とりわけ実質的に1雰囲気圧下で100℃に設定され得る請求項36〜41のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2011−526546(P2011−526546A)
【公表日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545334(P2010−545334)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際出願番号】PCT/BE2009/000008
【国際公開番号】WO2009/100506
【国際公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【出願人】(508326611)
【Fターム(参考)】