説明

プラスチック製ナイフを備えるセンサ分与器

複数の流体検査センサを操作するためのセンサ分与器は、外側ハウジング、センサパック、保護被覆、センサパックを支持し、回転させるようになされたメカニズム、およびナイフブレードアセンブリを備える。センサパックは、センサパック上のセンサキャビティ内に配置された複数のセンサを含む。保護被覆は、複数のセンサを覆う。ナイフブレードアセンブリは、保護被覆を穿孔し、センサの1つをセンサキャビティから放出するためのプラスチック製ナイフブレードを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、血糖値などのレベルをユーザーが監視するための費用効率の高い、安全な手段となるプラスチック製ナイフブレードアセンブリを備えるセンサ分与器に関する。
【背景技術】
【0002】
体液中の検体を定量することは、ある種の生理学的異常の診断および維持に関して非常に重要である。例えば、個体中の乳酸塩、コレステロール、およびビリルビンが監視されなければならない。特に、体液中のブドウ糖を定量することは、食事におけるブドウ糖摂取量を調節するために体液中の血糖値を頻繁にチェックしなければならない糖尿病患者にとっては、重要である。本明細書の開示の残り部分は、ブドウ糖を定量することを対象とするが、本発明の方法は、適切な酵素の選択に基づいて他の検体を定量するために使用できることは理解されるであろう。
【0003】
このような検査の結果は、もしあればどのようなインスリンまたは他の薬物を投与する必要があるかを判定するために使用することができる。ある種類の血糖検査システムでは、血液サンプルを検査するためにセンサが使用される。
【0004】
センサは、典型的には、血糖と反応するバイオセンシングまたは試薬物質を含む。センサの検査端は、検査対象の流体、例えば、人の指に針を刺した後指に溜まる血液中に入るようになされる。流体は、毛管作用によりセンサ内で検査端から試薬物質まで差し渡された毛管チャネル内に引き込まれ、検査対象の十分な量の流体がセンサ内に引き込まれる。次いで、流体は、センサ内の試薬物質と化学反応を起こし、その結果、検査対象の血液中の血糖値を示す電気的信号がセンサの後部または接触端近くに配置された接触領域に送られる。
【0005】
センサは、例えば、ブリスター型パッケージング法などの剥がすパッケージ、または複数のセンサとしてセンサパック内に個別にパッケージングすることができる。センサはそれぞれ、センサパック上のセンサキャビティ内に配置され、保護被覆により封入されることができる。この保護被覆は、ナイフブレードアセンブリにより取り扱える。このようなナイフブレードアセンブリを使用すると、ユーザーは、ナイフでうっかり自分の指を切るおそれがある。さらに、ナイフブレードアセンブリは、ユーザーがミスした結果、センサ分与器の操作中に引っかかりやすく、そのため、ナイフが曲がり、その後検査に使用できなくなることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
センサ分与器に関し、さらに費用効果のある解決策を講じつつ、上述したような問題を解消するナイフブレードアセンブリを備えることが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様では、外側ハウジング、センサパックにして複数のセンサがセンサパック上のセンサキャビティ内に配置されたセンサパック、複数のセンサを覆う保護被覆、センサパックの支持および回転のためのメカニズム、およびナイフブレードアセンブリを含む複数の流体検査センサを操作するためのセンサ分与器を備える。ナイフブレードアセンブリは、保護被覆を穿孔し、センサの1つをセンサキャビティから放出するためのプラスチック製ナイフブレードを備える。
【0008】
本発明の他の態様によれば、本発明は、センサ分与器を動作させる方法において具現化される。センサ分与器は、複数のセンサを含むセンサパックを操作するようになされている。センサ分与器は、さらに複数のセンサのうちの1つを使用して検査を実行するようになされている。この方法は、外側ハウジング、センサパックにして複数のセンサがセンサパック上のセンサキャビティ内に配置されたセンサパック、複数のセンサを覆う保護被覆、センサパックを支持し回転させるメカニズム、およびナイフブレードアセンブリを備えるセンサ分与器を用意するステップを含む。ナイフブレードアセンブリは、保護被覆を穿孔し、センサの1つをセンサキャビティから放出するためのプラスチック製ナイフブレードを備える。センサパックは、このメカニズムを介して、移動され、回転され、センサキャビティとセンサ開口部とを整合させる。ナイフブレードアセンブリは、手前に移動して、保護被覆に孔をあけ、センサキャビティから、センサ開口部を通してセンサを放出する。検査は、センサ開口部内に配置されているセンサを使用することにより実行される。ナイフブレードアセンブリは、なおも手前に移動され、センサを押して、その後センサ開口部から放出する。
【0009】
本発明は、さまざまな修正および代替え形態により異なるが、特定の実施形態は、図面の実施例で示され、ここで詳細に説明される。しかし、本発明は、開示されている特定の形態に限定されることを意図されていないことは理解されるであろう。むしろ、本発明は、付属の請求項により定められているように本発明の精神と範囲内に収まるすべての修正形態、等価形態、および代替形態を対象とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
そこで図面を参照すると、参照番号10により全体として示されている血糖センサ分与器が示されている。センサ分与器10は、上側ケース18および下側ケース24を有する外側ハウジング12を備え、下側ケース24は上側ケース18上で枢動する。上側ケース18は、下側ケース24に関して二枚貝のように枢動可能であり、センサパック300(図3および4を参照)は、ハウジング12内のインデキシングディスク30上に位置決めできる。センサパック300がハウジング12内にそのように装填されている状態で、ハウジング12の上側ケース18の後端22から伸びているプラーハンドル32を移動し、全体として番号34で示されている(図10を参照)ディスクドライブメカニズムを作動させ、センサ302をハウジング12の前端14上の検査位置に装填することができる(図3を参照)。
【0011】
センサ分与器10は、1997年5月20日に発行され、「Dispensing Instrument For Fluid Monitoring Sensors」という表題が付けられている、米国特許第5,630,986号で説明されているような設計および/または機能の点で類似のいくつかのコンポーネントを組み込むことに留意されたい。本特許の内容は、これらの類似のコンポーネントの説明を不必要に繰り返さないために本明細書に参照により組み込まれる。
【0012】
センサ分与器10により使用されるセンサパック300は、参照により本明細書に組み込まれている「Dispensing Instrument For Fluid Monitoring Sensors」という表題の1996年11月19日に発行された米国特許第5,575,403号で説明されているタイプである。いくつかの実施形態では、図8および9に示されているように、センサパック300は、10個のセンサ302を収容し、しかも10個のセンサ302が10個の別々のセンサキャビティ304にそれぞれ1つずつ入るようになされる。センサ302はそれぞれ、一般的には平坦な矩形であり、前または検査端306から後端308まで伸びている。前端306は、センサ302がナイフブレード36によりセンサキャビティ304から強制的に出されるときにセンサキャビティ304に被さっている保護被覆310の切離されていない部分に孔をあけるように角を付けられる(後述)。前端306は、さらに、分析対象の血液中に入れられるようになされる。センサ302の後端308は、プラスチック製ナイフブレード36がセンサキャビティ304からセンサ302を放出するときにこのナイフブレード36と係合する小さな刻み目312を含む。いくつかの実施形態では、センサ302の後端308近くの接点314は、センサ302が図7に示されている検査位置にあるときにセンサアクチュエータ40(後述)上の金属接点38と合わさるようになされる。その結果、センサ302は、回路基板アセンブリ42上の電子回路に結合され、これにより、検査時にセンサ302内で作られた情報は、格納され、分析され、および/または表示されることが可能になる。
【0013】
図8に示されているように、それぞれのセンサ302は、センサ302の前または検査端306からセンサ302内に配置されているバイオセンシングまたは試薬物質まで伸びている毛細管チャネル316を備える。センサ302の検査端306が、流体(例えば、人の指に針を刺した後にその指に溜まる血液)中に置かれた場合に、流体の一部は、毛管作用により毛細管チャネル316内に引き込まれる。次いで、流体は、センサ302内の試薬物質と化学反応を起こし、それにより、検査対象の血液中の血糖値を示す電気的信号が接点314に送られ、その後、センサアクチュエータ40を通じて回路基板アセンブリ42に伝送される。
【0014】
図9に示されているように、センサパック300は、保護被覆310のシートにより覆われる円形基部318を備える。センサキャビティ304は、基部318内に凹みとして形成され、それぞれのセンサキャビティ304は、個々のセンサ302を収納するようになされる。それぞれのセンサキャビティ304には、傾斜した、または勾配の付いている支持壁320があり、これにより、センサ302が保護被覆310を通して、センサキャビティ304から押し出されるときにセンサ302を誘導できる。
【0015】
それぞれのセンサキャビティ304は、基部318内の小さな凹みにより形成された乾燥キャビティ322と流体で連絡している。乾燥材が乾燥キャビティ322のそれぞれに配置され、センサキャビティ304は、センサ302内に試薬物質を保存するのに適した湿度レベルに維持されるようにする。
【0016】
刻み目324は、基部318の外側周辺端部にそって形成されている。刻み目324は、ピン44をインデキシングディスク30上に係合し、センサパック300がセンサ分与器10内に装填されたときにセンサキャビティ304とインデキシングディスク30との位置が適切に整合するように構成される。以下で詳しく説明するように、センサキャビティ304は、インデキシングディスク30内のナイフスロット46と整合させられ、これによりナイフブレード36は、センサ302のうちの1つと係合し、押し出し、ハウジング12の前端14上の検査位置内に押し込むことができなければならない。
【0017】
センサパック300は、さらに、基部318の中心部に導電性ラベル326を備える。後述のように、導電性ラベル326は、センサ分与器10内の較正回路により感知できるセンサパック300に関する較正および生産情報を与えるものである。
【0018】
センサ分与器10を動作させるために、プラーハンドル32は、まず最初に手で引かれて、ハウジング12の後端16に隣接するスタンバイ位置(図1)から伸展位置(図6)へ、ハウジング12の後端16から遠ざかる方向に移動する。プラーハンドル32が外方向に移動すると、ディスクドライブメカニズム34は、検査位置への装填に先立ってセンサパック300を回転させ、次のセンサ302をスタンバイ位置にセットする。また、プラーハンドル32が外方向に移動すると、センサ分与器10はONになる(つまり、回路基板アセンブリ42上の電子回路が作動する)。
【0019】
以下で詳しく説明されるように、ディスクドライブメカニズム34は、インデキシングディスクドライブアーム50が取り付けられるディスクドライブプッシャ48などのプッシャアセンブリを備える(図13および14を参照)。インデキシングディスクドライブアーム50は、板バネ54の末端に配置されたカムボタン52を備える。カムボタン52は、インデキシングディスク30の上面の複数の曲線を描いて伸びている溝56の1つの中で移動するように構成されている。プラーハンドル32は、手で引かれて、ハウジング12の後端16に隣接するスタンバイ位置から伸展位置へ、ハウジング12の後端16から遠ざかる方向に移動すると、ディスクドライブプッシャ48は、上側ケース18の後端22に向かって横方向に引かれる。このため、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、曲線を描いて伸びる溝56のうちの1つにそって移動し、インデキシングディスク30を回転させる。インデキシングディスク30の回転により、センサパック300が回転し、センサキャビティ304の次のキャビティがスタンバイ位置に置かれる。
【0020】
次いで、プラーハンドル32は、手で押されて、伸展位置(図6)から内側へ移動し、スタンバイ位置(図1)を越えて戻り、検査位置(図7)に入る。プラーハンドル32が内側へ移動すると、ディスクドライブメカニズム34は、センサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302をハウジング12の前端14の検査位置に置く。
【0021】
以下で詳しく説明されるように、ディスクドライブメカニズム34は、ディスクドライブプッシャ48に枢動可能なように取り付けられているナイフブレードアセンブリ58を備える(図13および14を参照)。プラーハンドル32が、手で押されて伸展位置から検査位置に移動すると、ディスクドライブプッシャ48は、上側ケース18の検査または前端20に向かって横方向に押される。これにより、ナイフブレードアセンブリ58は、下方に枢動し、ナイフブレードアセンブリ58の末端のプラスチック製ナイフブレード36がセンサキャビティ304のうちの1つに被さっている保護被覆310の一部に穴をあけ、センサキャビティ304内のセンサ302と係合する。ディスクドライブプッシャ48が上側ケース18の前端20の方への移動を続けると、ナイフブレードアセンブリ58は、センサ302をセンサキャビティ304から追い出し、ハウジング12の前端14の検査位置に移動させる。
【0022】
本発明の一実施形態では、保護被覆310は、アルミニウムホイルである。プラスチック製ナイフブレード36は、厚さが0.0254cm(0.010インチ)を超える。いくつかの実施形態では、プラスチック製ナイフブレード36の厚さは、0.0635cm(0.025インチ)から0.1143cm(0.045インチ)までの範囲である。プラスチック製ナイフブレード36の好ましい厚さは、0.08128cm(0.032インチ)から0.09144cm(0.036インチ)までの範囲である。
【0023】
プラスチック製ナイフブレード36は、一定の機械的移動に対し弾力性があり、センサキャビティ304を覆う保護被覆310に穴をあける強さに耐えられるタイプのプラスチックを含むことができる。ある種のプラスチックは、限定はしないが、ポリアミド−イミドおよびポリイミドを含む、プラスチック製ナイフブレード36の製造に望ましい場合がある。プラスチック製ナイフブレード36の製造で使用することができる望ましいポリアミド−イミドの1つに、Torlon(登録商標)がある。プラスチック製ナイフブレード36の製造で使用するのに望ましいポリイミドは、Vespel(登録商標)である。いくつかの実施形態では、プラスチック製ナイフブレード36の製造で使用されるポリアミド−イミドおよびポリイミド組成物は、グラスファイバ、グラファイト、またはポリテトラエチレンフルオリドで補強することができる。
【0024】
ディスクドライブプッシャ48が伸展位置から検査位置へ押されている間、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、半径方向に伸びている溝60の1つにそって移動し、インデキシングディスク30が回転するのを妨げる。同様に、ディスクドライブプッシャ48がスタンバイ位置から伸展位置に引かれている間、ナイフブレードアセンブリ58は、インデキシングディスク30の回転に干渉することのないように引き込み位置にある。
【0025】
センサ302がセンサキャビティ304から完全に押し出され、ハウジング12の前端14から外へ突き出ている検査位置に押し込まれた後、ディスクドライブプッシャ48は、センサアクチュエータ40と係合し、センサアクチュエータ40をセンサ302に押し付け、それにより、センサ302を検査位置に保持する。センサアクチュエータ40は、プラーハンドル32が押されてスタンバイ位置を越え、検査位置に入ると、センサ302と係合する。本発明のいくつかの実施形態では、センサアクチュエータ40は、センサ302を上側ケース18内に配置されている電子回路アセンブリ62に結合する。電子回路アセンブリ62は、血糖検査方法の実行中に作られるデータを処理し、および/または格納し、センサ分与器10の液晶ディスプレイ64上にデータを表示するためのマイクロプロセッサなどを備える。
【0026】
血液分析検査が完了した後、上側ケース18のボタンレリース66が押し下げられ、センサアクチュエータ40の係合が外され、センサ302が離れる。ボタンレリース66を押し下げると、ディスクドライブプッシャ48およびプラーハンドル32は、検査位置からスタンバイ位置に戻る。この時点で、ユーザーは、上側ケース18のボタン96を押し下げるか、または電子回路アセンブリ62上のタイマーに従ってセンサ分与器10を自動的にOFFにすることにより、センサ分与器10をOFFにすることができる。
【0027】
図1〜7および10〜12に示されているように、センサ分与ハウジング12の上側ケース18および下側ケース24は、上側ケース18の後端22内で外へ向かって下側ケース24の後部28内のほぞ穴70内に伸びている枢動ピン68を中心に互いに関して枢動するようになされた相補的な、一般に楕円形の中空の容器である。上側ケース18および下側ケース24は、ラッチ72(図12を参照)内のほぞ穴76内に内向きに伸びるピン74により下側ケース24の前部26内に枢動可能なように取り付けられているラッチ72により閉じた形状に保持される。ラッチ72は、上側ケース18および下側ケース24を閉じた形状に固定するために上側ケース18上のフック80に嵌るように構成されている凹み78を備える。ラッチ72は、ラッチバネ82により垂直または閉位置にバイアスされる。ラッチバネ82の末端84は、下側ケース24の内側のスロット86内に固定される。ラッチ72が、ラッチバネ82のバイアス力に対して枢動されると、上側ケース18上のフック80は、凹み78から外れて、上側ケース18および下側ケース24が開く。
【0028】
図1、5〜7、および10〜11に示されているように、上側ケース18は、液晶ディスプレイ64が下に見える矩形開口部30を備える。液晶ディスプレイ64は、上側ケース18の上面に貼り付けられているディスプレイレンズ88を通して見える。図に示されている好ましい実施形態では、ディスプレイレンズ88は、不透明部分90および透明部分92を備え、透明部分92は液晶ディスプレイ64の表示領域と一致する。液晶ディスプレイ64は、電子回路アセンブリ62のコンポーネントであり、弾性コネクタ94(図16を参照)を介して回路基板アセンブリ42に結合される。液晶ディスプレイ64は、検査手順から、および/または上側ケース18のボタン96により入力された信号に対する応答として、情報を表示する。例えば、ボタン96を押し下げることで、液晶ディスプレイ64上に前の検査手順の結果を呼び戻して表示することができる。図11に示されているように、ボタン96は、個々のボタン96が上側ケース18のボタン開口部100を通して上方に突き出るように下から上側ケース18に取り付けられているボタンセット98の一部である。ボタン96は、押されると、回路基板アセンブリ42に電気的に接続される。
【0029】
図1、5、および11に示されているように、ボタンドア102は、上側ケース18の側壁の穴106と係合するボタンドア102のいずれかの側から外に向かって突き出ている一対のピン104により上側ケース18に枢動可能なように接続されている。ボタンドア102は、さらに、ボタンドア102が閉じられたときに上側ケース18の側壁の凹み110に嵌る一対の耳108も備える。これらの耳108は、上側ケース18の側壁をわずかに越えて伸び、ボタンドア102を開くためにユーザーがつかめるようになっている。ボタンドア102のピボット縁112は、上側ケース18の上面のタブ114と係合する。タブ114はピボット縁112に擦れて、ボタンドア102を閉または完全開位置にバイアスする。図に示されている好ましい実施形態では、ボタンドア102は、ボタンドア102が閉じられたときに(図1を参照)、ボタン96のうちの1つ(例えば、On/Offボタン)を操作するための開口部116を備える。これにより、専用の、ただし滅多に使用されない、または使用頻度の低いボタン96をボタンドア102の下に隠すことができ、これにより、ユーザーにとってセンサ分与器10が早く使えるようになり、また毎日の操作も簡素化される。
【0030】
上側ケース18は、さらに、上側ケース18を通して上方に突き出る、ボタンレリース66用の開口部118も含む。以下でさらに詳しく説明されるように、ボタンレリース66は、押し下げられ、センサアクチュエータ40の係合が外され、センサ302が検査位置から解除される。
【0031】
上側ケース18は、さらに、バッテリトレイアセンブリ122用の開口部120も含む。バッテリトレイアセンブリ122は、バッテリ126が配置されているバッテリトレイ124を備える。バッテリトレイアセンブリ122は、上側ケース18の側面の開口部120内に挿入される。そのように挿入されると、バッテリ126は、回路基板アセンブリ42上のバッテリ接点128および130と係合し、これにより、回路基板アセンブリ42および液晶ディスプレイ64上の回路を含む、分与器10内の電子回路に電力を供給する。下側ケース24上のタブ132は、バッテリトレイアセンブリ122内のスロット134と係合し、上側ケース18と下側ケース24が閉じた形状のときにバッテリトレイアセンブリ122がセンサ分与器10から外れるのを防ぐように構成される。
【0032】
電子回路アセンブリ62は、上側ケース18の上内面に固定される。図16〜18に示されているように、電子回路アセンブリ62は、さまざまな電子回路および電気的コンポーネントが取り付けされている回路基板アセンブリ42を備える。プラスのバッテリ接点128とマイナスのバッテリ接点130は、回路基板アセンブリ42の底面136(図16および18に示されているように上を向いている面)上に配置されている。バッテリ接点128および130は、バッテリトレイアセンブリ122が上側ケース18の側面内に挿入されたときにバッテリ126と電気的に接続されるように構成される。回路基板アセンブリ42の底面136は、さらに、通信インターフェイス138も備える。通信インターフェイス138を使用することで、標準ケーブルコネクタ(図に示されていない)を通じてセンサ分与器10とパーソナルコンピュータなどの他のデバイスとの間で検査または較正情報をやり取りすることができる。図に示されている好ましい実施形態では、通信インターフェイス138は、標準シリアルコネクタである。しかし、通信インターフェイス138は、それとは別に、赤外線放射器/検出器ポート、電話用ジャック、または無線周波送信器/受信器ポートとすることもできる。血糖値検査結果を格納するためのメモリチップまたはプログラムを実行するためのROMチップなどの他の電子回路および電気的デバイスも、同様に、回路基板アセンブリ42の底面136および上面140上に配置される。
【0033】
液晶ディスプレイ64は、回路基板アセンブリ42の上面140(図17で上を向いている面)に固定される。液晶ディスプレイ64は、スナップ取付方式ディスプレイフレーム142により留められる。スナップ取付方式ディスプレイフレーム142は、液晶ディスプレイ64を囲み、位置決めする側壁144を含む。側壁144の2つにある突き出し部146は、スナップ取付方式ディスプレイフレーム142内に液晶ディスプレイ64を保持する。スナップ取付方式ディスプレイフレーム142は、回路基板アセンブリ42上の合わせ穴150と係合するように構成されている複数のスナップファスナー148を備える。液晶ディスプレイ64は、スナップ取付方式ディスプレイホルダ142内のスロット152に配置されている一対の弾性コネクタ94により回路基板アセンブリ42上の電子回路に電気的に接続される。弾性コネクタ94は、一般に、ある程度柔軟性のある電気コネクタを形成するように柔軟な導電体と絶縁体の交互層を含む。図に示されている好ましい実施形態では、スロット152は、組み立て時にスロット152から脱落しないように弾性コネクタ94の側面と係合する複数のスロットバンプ154を含む。
【0034】
スナップ取付方式ディスプレイフレーム142は、典型的には液晶ディスプレイ64を組み立て、電子デバイスに取り付けるために使用されるねじ込み式留め具および金属圧縮フレームを不要にする。それに加えて、スナップ取付方式ディスプレイフレーム142を使用すると、液晶ディスプレイ64を回路基板アセンブリ42に組み立てるのに先立って液晶ディスプレイ64を検査することもできる。
【0035】
ボタンセット98は、さらに、回路基板アセンブリ42の上面140にも合わさる。上述のように、ボタンセット98は、いくつかの個々のボタン96を備えており、これらのボタンが押し下げられると、センサ分与器10の電子回路が動作する。例えば、ボタン96は、押し下げると、センサ分与器10の検査手順を始動することができる。またボタン96を押し下げることで、前の検査手順の結果を呼び戻して、液晶ディスプレイ64上に表示することができる。ボタン96は、さらに、日時情報の設定および表示、所定のスケジュールに従って血糖検査を実施するようにユーザーに指示する催促アラームを起動するためにも使用できる。これらのボタン96は、さらに、センサ分与器10のいくつかの較正手順を起動するためにも使用できる。
【0036】
電子回路アセンブリ62は、さらに、回路基板アセンブリ42の底面136上に一対の表面接点139を備える(図16および18を参照)。表面接点139は、カバーメカニズム188の1つまたは複数のフィンガー143が接触できるように構成され、さらにこれらのカバーメカニズムは、プッシャアセンブリまたはディスクドライブプッシャ48上の一対のランプ接点141と係合するように構成される(図6および13を参照)。プラーハンドル32を移動すると、ランプ接点141がフィンガー143を押して表面接点139の一方または両方に接触させ、プラーハンドル32の位置を電子回路アセンブリ62に伝達する。特に、プラーハンドル32がスタンバイまたは検査位置から伸展位置に移動すると、センサ分与器がONになる。それに加えて、プラーハンドル32が伸展位置にある間にハウジング12が開かれると、アラームが起動され、プラスチック製ナイフブレード36が伸展位置に来ている可能性があることをユーザーに警告する。例えば、プラーハンドル32が伸展位置にある間にハウジング12が開かれると、ブザーが鳴るようにできる。
【0037】
プラーハンドル32は、スタンバイ位置(図1)、検査位置(図7)、および伸展位置(図6)を含む。センサ分与器10は、スタンバイ位置から伸展位置へプラーハンドル32が後方に引かれるときに、電子回路によりON状態にされる。プラーハンドル32が伸展位置から検査位置へ内側に押されると、センサ分与器10は検査モードに入る。これは、一実施形態では、まとめてプルプッシュスイッチと呼ぶことができる、カバーメカニズム188、回路基板アセンブリ42、およびプッシャアセンブリ48を使用することにより実現できる。
【0038】
カバーメカニズム188は、複数のフィンガー143を備える。図13および19a〜cに示されているように、複数のフィンガー143は、第1のフィンガー143a、第2のフィンガー143b、および第3のフィンガー143cを備え、第2のフィンガー143bは、第1のフィンガー143aと第3のフィンガー143cとの間に配置される。複数のフィンガーは、図19a〜cに示されている3本のフィンガーよりも少ないフィンガーまたは多いフィンガーを含むことができることが考えられる。図19b、cに示されているように、複数のフィンガー143はそれぞれ、望ましくは、一段高く盛り上がった凸状部137を備える。しかし、複数のフィンガーは、図13および19a〜cに示されているのと異なる形状を持ちうることが考えられる。
【0039】
複数のフィンガー143は、望ましくは、例えば、ニッケルメッキリン青銅またはステンレス鋼などの金属で作られる。しかし、複数のフィンガーを形成する際に、他の金属が使用可能であることも考えられる。複数のフィンガーを形成する際に使用可能なこのような金属として、メッキされたベリリウム銅がある。複数のフィンガー143は、型押しにより形成することができる。カバーメカニズム188の残り部分は、ポリカーボネートなどのポリマー材料で作ることができる。複数のフィンガー143は、カバーメカニズム188の残り部分に挿入成形することができる。複数のフィンガーを使用すると都合がよいのは、センサ分与器の厚さを最小にし、さらに費用効果を高め、しかも望む機能を実現できるからである。例えば、回路基板アセンブリ42およびカバーメカニズム188の全厚さを約0.127cm(50ミル)未満に、より望ましくは、約0.1016cm(40ミル)または約0.0762cm(35ミル)未満にすることが望ましい。
【0040】
複数のフィンガー143はそれぞれ、図16および18に示されている、回路基板アセンブリ42の複数の底面接点139の少なくとも1つと接触するようになされる。複数の底面接点139は、金を被せた無電解ニッケルなどの金メッキパッドとすることができる。図18bに示されているように、回路基板アセンブリ42は、第1の底面接点139a、第2の底面接点139b、および第3の底面接点139cを備える。そのため、このような一実施形態では、複数のフィンガー143a〜cのそれぞれは、回路基板アセンブリ42の複数の底面接点139a〜cのそれぞれと接触するようになされる。複数のフィンガー143の個数と底部回路接点139の個数は、図18a、b、および図13と19a〜cに示されている等しい個数ではなく異なる数とすることもできることが考えられる。
【0041】
複数のフィンガー143は、プッシャアセンブリ48を介して、回路基板アセンブリ42の複数の底面接点139の少なくとも1つと接触するようになされる。図13および20に示されているように、プッシャアセンブリ48は、複数のランプ接点141を含む。特に、プッシャアセンブリ48は、ちょうど2つのランプ141a、141bを備える。ランプ接点は、図20に示されているのと異なる形状であってもよいと考えられる。例えば、複数のランプ接点は、半円形とすることができる。
【0042】
プラーハンドル32がスタンバイ位置から伸展位置に引き戻されると、複数のランプ接点141aの1つが、第1および第2のフィンガー143a、bと接触し、第1および第2のフィンガー143a、bを上に移動させる。この上方への移動のときに、第1および第2のフィンガー143a、bは、それぞれの第1および第2の底部回路接点139a、bと接触する。第1および第2のフィンガー143a、bとそれぞれの第1および第2の底部第2の回路接点139a、bとの間で接触が生じると、センサ分与器10が電子回路によりONにされる。計測器が電子回路によりオンにされると、センサ分与器10ディスプレイのすべてのセグメントをONにすることができる。
【0043】
上で説明されているように、ディスプレイは、液晶ディスプレイ64とすることができる。センサ分与器10がONにされたときに表示できる情報としては、バッテリ表示、数値表示、残っているセンサの個数の表示、センサパックまたはブリスターを装填する指示、血液適用表示、温度表示、またはこれらのさまざまな組み合わせがある。そのため、センサ分与器10は、ユーザーがセンサ302をハウジング(図7を参照)の前端14上の検査位置に置くことにより同じ動作で電子回路によりONにされる。
【0044】
プラーハンドル32が伸展位置から検査位置へ押し進められると、スタンバイ位置を通過する。ディスプレイは、望ましくは、この移動の際に完全に点灯したままである。プラーハンドル32が伸展位置から検査位置に押し進められると、第1および第2のフィンガー143a、bは、ランプ接点141aと接触した後に下げられ、その結果、第1および第2のフィンガー143a、bは、それぞれの第1および第2の底部回路接点139a、bから外れる。プラーハンドル32が伸展位置から検査位置に押し進められ続けるときに、ランプ接点141bのうちの第2の接点は、第2のおよび第3のフィンガー143b、cと接触し、押し上げる。これにより第2および第3のフィンガー143b、cは上方に押され、それぞれの第2および第3の底部回路接点139b、cと接触する。第2および第3のフィンガー143b、cがそれぞれの第2および第3の底部回路接点139b、cと接触すると、センサ分与器10のディスプレイは、血液の滴を示し、計測器が血糖検査などの検査を実行する用意ができていることをユーザーに知らせる。より具体的には、ディスプレイは、点滅または明滅する血液の滴を表示し、血液をセンサ302に加えるべきであることをユーザーに指示することができる。さらに、ディスプレイは、センサパック300がセンサ分与器10内に装填される必要のあることを示すシンボルも表示することができる。
【0045】
他の実施形態によれば、第2のフィンガー143bは、上方位置に恒久的に配置することができる。このような実施形態では、ランプ接点141a、bが第2のフィンガー143bを押し上げて、第2の底部回路接点139bと接触させる必要はもはやないであろう。この実施形態では、第2のフィンガー143bは、スタンバイ位置から伸展位置に移動するとき、また伸展位置から検査位置に移動するときに第2のフィンガー143bが第2の底部回路接点139bと接触するように恒久的に配置される。
【0046】
戻って電子回路アセンブリを参照すると、電子回路アセンブリ62のこの設計および構成では、電子回路アセンブリ62をセンサ分与器10の上側ケース18に組み立てるのに先立ち電子回路および電気的コンポーネントを組み立てて検査することができることに留意されたい。特に、液晶ディスプレイ64、ボタンセット98、バッテリ接点128および130、ならびに他の電子回路および電気的コンポーネントは、それぞれ、回路基板アセンブリ42に組み付けられ、それらのコンポーネント、およびそれらのコンポーネントへの電気的接続が正常に動作しているかを確認するため検査を行うことができる。次いで、センサ分与器10の上側ケース18に電子回路アセンブリ62を組み付けるのに先立って、検査により特定された問題または不調が是正されるか、不調コンポーネントが破棄されることができる。
【0047】
上述のように、センサ分与器10は、センサパック300に関する較正および生産情報を決定するための較正回路を備える。図12に示されているように、較正回路は、下側ケース24に配置されているフレックス回路156を備える。フレックス回路156は、一対のピン160により下側ケース24の後部28に接続されているオートカルディスク158により下側ケース24内の適所に保持される。オートカルディスク158には、センサパック300上のセンサキャビティ304と係合し、センサパック300をインデキシングディスク30に当てて保持するように構成された盛り上がった中央部162がある。オートカルディスク158は、フレックス回路156上の接点166を露出するためにピン160の間に配置された開領域164も有する。
【0048】
フレックス回路156は、オートカルディスク158の内側領域内の孔170を通してフレックス回路156から上方に伸びる複数のプローブ168を備える。これらのプローブ168は、フレックス回路156の末端上の接点166に接続されている。センサ分与器10が、上側ケース18にラッチを掛けられた状態の下側ケース24により閉じられた場合、プローブ168は、センサ分与器10内で使用されているセンサパック300上の導電性ラベル326と接触する。フォームパッド172は、フレックス回路156の下に配置され、これによりバイアス力を与え、電気的接続を実現する十分な力でプローブ168を導電性ラベル326に確実に押し当てる。フォームパッド172は、さらに、センサパック300がインデキシングディスク30により回転されているときにプローブ168が互いに関して独立に移動できるように緩衝力も与える。その結果、導電性ラベル326上に保持される、較正および生産データなどの情報は、プローブ168を介して、フレックス回路156に伝送されるようにでき、次いで、これは、弾性コネクタ174を介してデータを回路基板アセンブリ42上の電子回路に結合する。さらに、この情報は、センサ分与器10を較正するために電子回路アセンブリ62により使用されるか、または液晶ディスプレイ64上に表示されるようにできる。
【0049】
図10に示されているように、弾性コネクタ174は、上縁176から底縁178まで伸びているシリコンゴムの層からできており、導電体を持つ交互に配置されているこれらの層は、上縁176上の接点を底縁178上の接点に接続するように中に分散されている。上側ケース18および下側ケース24が閉じられた場合、弾性コネクタ174は、縁176と178との間の方向に圧縮され、上縁176にそった接点は、上側ケース18内の回路基板アセンブリ42上の電子回路と係合し、底縁178にそった接点は、下側ケース24内のフレックス回路156上の接点166と係合する。弾性コネクタ174がそのように圧縮された状態で、弾性コネクタ174を通じて回路基板アセンブリ42とフレックス回路156との間で低電圧信号を容易に送信することができる。
【0050】
弾性コネクタ174は、ガイドブロック182上の溝付きハウジング180により適所に保持される。図に示されている好ましい実施形態では、溝付きハウジング180は、上側ケース18および下側ケース24が閉じられたときにコネクタ174が圧縮することができ、上側ケース18および下側ケース24が開いているときには弾性コネクタ174をそのまま保持するように構成された蛇行する断面を有する。それとは別に、溝付きハウジング180は、コネクタ174の側面と係合する内側に突き出ている隆起を含むことができる。
【0051】
ディスクドライブメカニズム34は、上側ケース18の上内面に固定される。図10に示されているように、ディスクドライブメカニズム34は、上側ケース18の上内面上の支柱(図には示されていない)と係合する複数の取付用ネジ184により上側ケースに取り付けられる。取付用ネジ184は、さらに、ディスクドライブメカニズム34と上側ケース18との間に配置される、電子回路アセンブリ62に通され、電子回路アセンブリ62を固定する。
【0052】
ディスクドライブメカニズム34は、以下でさらに詳しく説明されるが、ディスクドライブメカニズム34は、ディスクドライブメカニズム34を上側ケース18の上内面に取り付けるのに先立って組み立ておよび動作の検査を行えるように構成されることに留意されたい。つまり、ディスクドライブメカニズム34は、センサ分与器10の最終組み立てに先立ち検査できるモジュール式設計を有する。
【0053】
図13および14に示されているように、ディスクドライブメカニズム34は、ガイドブロック182、センサアクチュエータ40、ハウジングガイド186、ディスクドライブプッシャ48、インデキシングディスクドライブアーム50、ナイフブレードアセンブリ58、プラーハンドル32、カバーメカニズム188、およびボタンレリース66を備える。ハウジングガイド186は、1つまたは複数のピン192によりガイドブロック182の上面190(図13に示されているように)固定される。ディスクドライブプッシャ48は、ハウジングガイド186とガイドブロック182で支えられ、それにより、ディスクドライブプッシャ48は、ハウジングガイド186およびガイドブロック182に関して横方向にスライドすることができる。ナイフブレードアセンブリ58は、ディスクドライブプッシャ48の下側に枢動可能なように接続され、ハウジングガイド186およびガイドブロック182により誘導される。インデキシングディスクドライブアーム50も、ディスクドライブプッシャ48に接続され、ガイドブロック182により部分的に誘導される。プラーハンドル32は、ディスクドライブプッシャ48の後端202内の孔200を通る圧しばめ固定具198により互いに接続された上側プラーハンドル194および下側プラーハンドル196を備える。図に示されている好ましい一実施形態では、上側プラーハンドル194および下側プラーハンドル196はそれぞれ、凹んだ織り目つき外面(つまり、プラーハンドル32の上面と底面)を持ち、ユーザーの手の親指と他の指とでプラーハンドル32を簡単につまめるようになっている。カバーメカニズム188は、間に配置されているディスクドライブプッシャ48およびハウジングガイド186によりガイドブロック182に固定される。センサアクチュエータ40は、ガイドブック182に取り付けられ、ディスクドライブプッシャ48が検査位置にあるときにディスクドライブプッシャ48の前端204により係合される。ボタンレリース66は、カバーメカニズム188にスライドできるように接続され、ディスクドライブプッシャ48が検査位置にあるときにディスクドライブプッシャ48の前端204と係合する。
【0054】
それに加えて、インデキシングディスク30は、インデキシングディスク30を通りガイドブロック182に接続されているリテーナディスク206によりディスクドライブメカニズム34に回転可能な形で固定される。図14に示されているように、リテーナディスク206は、インデキシングディスク30内の中心孔210を通って伸び、ガイドブロック182内の開口部212内にラッチする一対のラッチアーム208を備える。上述のように、インデキシングディスク30は、その下面214突き出る複数のピン44を備える。これらのピン44は、センサパック300(図4を参照)上の刻み目324と係合し、インデキシングディスク30の位置に従ってセンサパック300を整合させ、回転させるように構成されている。したがって、ピン44および刻み目324は、センサパック300がインデキシングディスク30とともに回転するようにインデキシングディスク30上のセンサパック300を保持することと、インデキシングディスク30に関して円周上で適切に整合するようにセンサパック300の位置決めをすることという2つの目的を有する。
【0055】
すでに示されているように、ディスクドライブプッシャ48は、ユーザーが手でプラーハンドル32に引く力を及ぼし、ハンドル32をスタンバイ位置から伸展位置に移動することによりハウジング12の後端16から引き離される(検査端14から引き離される)。プラーハンドル32が上側ケース18の後端22から引き離されるときに、ディスクドライブプッシャ48は、ガイドブロック182、ハウジングガイド186、およびカバーメカニズム188により横方向に誘導される。ディスクドライブプッシャ48が上側ケース18の後端22に向かってスライドするときに、インデキシングディスクドライブアーム50は、インデキシングディスク30を回転させる。
【0056】
インデキシングディスクドライブアーム50は、ディスクドライブプッシャ48から後方向に伸びている。インデキシングディスクドライブアーム50は、アーム50をディスクドライブプッシャ48から外向きにバイアスするためにステンレス鋼などのバネ型材料でできている板バネ54を備える。カムボタン52は、アーム50の遠位端に固定され、インデキシングディスク30の上面216(図13に示されている)と係合するように構成されている。特に、インデキシングディスクドライブアーム50は、ガイドブロック182内のスロット218を通って下向きに突き出て、カムボタン52が表面から外側へ突き出るように曲げられる。スロット218は、ディスクドライブプッシャ48が検査手順において前後に移動されるときにインデキシングディスクドライブアーム50およびカムボタン52がスロット218にそって移動できるように設計されている。スロット218は、さらに、インデキシングディスクドライブアーム50がディスクドライブプッシャ48に関して横方向に移動するのを防ぐ(つまり、インデキシングディスクドライブアーム50の横方向の支えをなす)。
【0057】
図13に示されているように、インデキシングディスク30の上面216は、一連の半径方向に伸びる溝60および複数の曲線を描いて伸びる溝56を備える。カムボタン52は、ディスクドライブプッシャ48が移動するときにこれらの溝56および60に乗って進むように構成される。ディスクドライブプッシャ48が上側ケース18の後端22に向かってスライドするときに、カムボタン52は、曲線を描いて伸びる溝56の1つにそって移動する。これにより、インデキシングディスク30は、回転する。図に示されている好ましい実施形態では、10本の半径方向に伸びる溝60と10本の曲線を描いて伸びる溝56が、インデキシングディスク30の円周上に等間隔で並べられ、それぞれの半径方向に伸びる溝60は、一対の曲線を描いて伸びる溝56の間に配置される。したがって、ディスクドライブプッシャ48が上側ケース18の上の後端22に向かって移動すると、インデキシングディスク30は1/10回転する。
【0058】
プラーハンドル32が、ハウジング12の後端16から完全伸展位置へ引き離されると、カムボタン52は、曲線を描いて伸びる溝56の外側端222を隣接する半径方向に伸びる溝60から隔てる外側ステップ220を通り過ぎる。外側ステップ220は、曲線を描いて伸びる溝56の外側端222と隣接する半径方向に伸びる溝60の外側端224との間の深さの差により形成される。特に、半径方向に伸びる溝60の外側端224は、曲線を描いて伸びる溝56の外側端222よりも深い。そのため、カムボタン52が、曲線を描いて伸びる溝56から隣接する半径方向に伸びる溝60内に移動すると、インデキシングディスクドライブアーム50の板バネ54のバイアス力により、カムボタン52は、外側ステップ220を越えて下方向に移動する。外側ステップ220は、ディスクドライブプッシャ48の移動の方向が逆転されたときにカムボタン52が曲線を描いて伸びる溝56の外側端222に再入することを防ぐ(後述)。
【0059】
インデキシングディスク30の回転により、センサパック300も同じように回転し、次に使用できるセンサキャビティ304がハウジング12の検査端14に隣接するスタンバイ位置に置かれる。センサパック300上の刻み目324とインデキシングディスク30上のピン44とが係合するため、センサパック300はインデキシングディスク30といっしょに回転する。上述のように、それぞれのセンサキャビティ304は、血糖検査手順実行時に使用される使い捨てセンサ302を収納する。
【0060】
ディスクドライブプッシャ48のさらなる後方移動は、ガイドブロック182上の後壁226により妨げられる。図に示されている好ましい実施形態では、後壁226は、電子回路アセンブリ62を下側ケース24内に配置されているフレックス回路156に接続する弾性コネクタ174を保持するための溝付きハウジング180を備える。ディスクドライブプッシャ48の内縁228は、ディスクドライブプッシャ48は、完全伸展位置にあるときにガイドブロック182上の後壁226と係合する(図6を参照)。
【0061】
次いで、プラーハンドル32は、手で内側に押されて、完全伸展位置から、スタンバイ位置(図1)を越え、検査位置(図7)に戻る。すでに示されているように、プラーハンドル32が内側へ移動すると、ディスクドライブメカニズム34は、センサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302を検査位置に置く。
【0062】
図13および14に示されているように、ディスクドライブメカニズム34は、ディスクドライブプッシャ48に枢動可能なように取り付けられているナイフブレードアセンブリ58を備える。ナイフブレードアセンブリ58は、一対の枢動ピン234によりディスクドライブプッシャ48に枢動可能なように接続された第1の端232を持つ旋回アーム230を備える。プラスチック製ナイフブレード36は、旋回アーム230の第2の端236に接続される。旋回アーム230の第2の端236は、さらに、第1のカム従動子238と第2のカム従動子240を備え、それぞれ横に伸びる支柱の形状をとる。第1のカム従動子238は、ガイドブロック182、ハウジングガイド186、およびカバーメカニズム188によりナイフブレードアセンブリ58の片側に形成された経路にそうように構成される。特に、この経路は、カム突起242とカバーメカニズム188との間の上側経路244およびカム突起242とガイドブロック182との間の下側経路246を形成するハウジングガイド186上のカム突起242により形成される。第1のカム従動子238が、上側経路244内に配置された場合、プラスチック製ナイフブレード36は、引き込み位置にある。その一方で、第1のカム従動子238が、下側経路246内に配置された場合、プラスチック製ナイフブレード36は、伸展位置にある。上側経路244と下側経路246は、カム突起242の両端にまとめて接続され、第1のカム従動子238が載って移動できる連続ループを形成する。
【0063】
第2のカム従動子240は、ハウジングガイド186に取り付けられたカムバネ248と係合する。後述のように、カムバネ248は、ディスクドライブプッシャ48が最初にスタンバイ位置から伸展位置へ後方向に引かれたときにナイフブレードアセンブリ58を下側経路246から上側経路244に誘導する。ディスクドライブプッシャ48は、さらに、ディスクドライブプッシャ48が最初に伸展位置から検査位置へ前方に押されたときにプラスチック製ナイフブレード36を伸展位置のほうへバイアスするためのバネ250を備える。図に示されている好ましい実施形態では、バネ250は、旋回アーム230の上側を圧迫する板バネを備える。
【0064】
プラーハンドル32が、手で押されて伸展位置から検査位置に移動すると、ディスクドライブプッシャ48は、ハウジング12の検査または前端14に向かって横方向に押される。ディスクドライブプッシャ48が前方に移動し始めると、バネ250は、旋回アーム230に下方へのバイアスをかけて、インデキシングディスク30のほうへ進め、第1のカム従動子238がカム突起242の内部端268上の傾斜面252と係合し、下側経路246内に押し込められる。これにより、プラスチック製ナイフブレード36は、伸展位置をとり、これにより、ナイフブレード36は、インデキシングディスク30内のナイフスロット46を通して外側へ突き出て、センサキャビティ304の1つに被さっている保護被覆310に孔をあけ、中に収められているセンサ302の後端308上の刻み目312と係合する。ディスクドライブプッシャ48が、上側ケース18の前端20へと移動し続けると、第1のカム従動子238は、下側経路246にそって移動し続け、これにより、プラスチック製ナイフブレード36は、ナイフスロット46を通して出る伸展位置に留まり、ナイフスロット46にそって移動し、センサ302を前方に押してセンサキャビティ304から追い出し、ハウジング12の前端14の検査位置に送る。センサ302は、センサ302の前端306がガイドブロック182の前端上に形成されたセンサ開口部254から突き出るときに検査位置にある。検査位置にある間、センサ302は、センサ302の後端308上の刻み目312に対しプラスチック製ナイフブレード36を係合させることによりセンサ開口部254を通して押し戻されるのが防がれる。
【0065】
ディスクドライブプッシャ48が検査位置に到達すると、ディスクドライブプッシャ48の前端204は、同時に、センサアクチュエータ40およびボタンレリース66と係合する。特に、ディスクドライブプッシャ48の前端204は、ボタンレリース66と係合して外へ押し、上側ケース18の上面から上方に突き出す。それと同時に、ディスクドライブプッシャ48の前端204は、センサアクチュエータ40のコンタクトパッド256と係合し、力でセンサアクチュエータ40を下方に押す。この下方への運動により、センサアクチュエータ40上の一対の金属接点38は、ガイドブロック182上のセンサ開口部254内に突き出て、血糖値検査手順実行のためセンサ302上の接点314と係合する。金属接点38は、さらに、摩擦力をセンサ302に加え、血糖値検査手順の完了前にセンサ302がセンサ開口部254から早く脱落しないようにする。図に示されている好ましい実施形態では、金属接点38は、いくぶん曲げやすく、またステンレス製である。ハウジングガイド186は、金属接点38が曲がらないように金属接点38の隣に配置された支持リブ187を備える。上述のように、この金属接点38により、血糖検査手順実行時にセンサ302と電子回路アセンブリ62との間で電気信号が伝送されるようにできる。
【0066】
血糖検査手順が完了すると、ボタンレリース66が押し下げられ、センサ302が検査位置から外れる。ボタンレリース66は、ある角度でディスクドライブプッシャ48の前端204と係合する傾斜した接触面258を有する。ボタンレリース66が押し下げられると、傾斜接触面258は、ディスクドライブプッシャ48の前端204にそってスライドし、それにより、ディスクドライブプッシャ48は、検査位置から後方に移動し、スタンバイ位置に入る。図に示されている好ましい実施形態では、ディスクドライブプッシャ48は、横方向に0.2032cm(0.080インチ)の距離だけ移動される。ディスクドライブプッシャ48がスタンバイ位置に移動した場合も、ディスクドライブプッシャ48の前端204は、センサアクチュエータ40上のコンタクトパッド256から外れ、これにより、センサアクチュエータ40は、センサ302から離れ、センサ302との係合が外れる。次いで、センサ302は、センサ分与器10の前端14を下方に傾けることにより取り外すことができる。
【0067】
上述のように、ディスクドライブプッシャ48が伸展位置から検査位置のほうへ押された場合、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、半径方向に伸びている溝60の1つにそって移動し、インデキシングディスク30およびセンサパック300が回転するのを妨げる。半径方向に伸びている溝60は、溝60の深さを変える傾斜部分260を含む。特に、傾斜部分260は、半径方向に伸びる溝60の中間部分が曲線を描いて伸びる溝56よりも浅くなるように半径方向に伸びる溝60の深さを減らす。半径方向に伸びる溝60は、さらに、内側端264の近く(つまり、インデキシングディスク30の中心近く)の内側ステップ262を含む。内側ステップ262は、半径方向に伸びる溝60の内側端264と曲線を描いて伸びる溝56の内側端266との接合部にそって形成される。ディスクドライブプッシャ48が伸展位置から検査位置のほうへ押されると、カムボタン52は、半径方向に伸びる溝60の傾斜部分260から上に移動し、内側ステップ262を越えて、隣接する曲線を描いて伸びる溝56内に入る。インデキシングディスクドライブアーム50の板バネ54のバイアス力により、カムボタン52は下方に移動し、内側ステップ262を越える。内側ステップ262は、ディスクドライブプッシャ48の移動の方向が逆転されたときにカムボタン52が半径方向に伸びる溝60に再入することを防ぐ(ディスクドライブプッシャ48の外への移動に関して上で説明されているように)。
【0068】
ディスクドライブプッシャ48が検査位置に到達すると、第1のカム従動子238は、カム突起242の外側端270を通る。それと同時に、第1のカム従動子238がカム突起242の外側端270に近づくときに、第2のカム従動子240は、上方に引き込み、経路を外れるカムバネ248の末端を通り越える。第1のカム従動子238がカムバネ248の末端を通った後、ディスクドライブプッシャ48の移動の方向が逆転され、伸展位置に向かって外へ引かれると、カムバネ248は、下方に移動し、第2のカム従動子240と係合し誘導する。特に、ディスクドライブプッシャ48がその後外へ、伸展位置に向かって引かれた場合、カムバネ248は、第2のカム従動子240を上方に誘導し、第1のカム従動子238は、上側経路244に入り、プラスチック製ナイフブレード36が引き込まれる。
【0069】
上で説明されているように、ディスクドライブプッシャ48は、外側へ引かれ、検査手順を開始する。ディスクドライブプッシャ48が外側へ移動するときに、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、曲線を描いて伸びる溝56のうちの1つにそって移動し、インデキシングディスク30を回転させる。この外側への移動のときに、ナイフブレードアセンブリ58上の第1のカム従動子238は、上側経路244にそって移動する。その結果、プラスチック製ナイフブレード36は、インデキシングディスク30上のナイフスロット46から引き込められ、インデキシングディスク30は、曲線を描いて伸びる溝56内のカムボタン52の動作に応じて自由に回転する。ディスクドライブプッシャ48が完全伸展位置に到達すると、第1のカム従動子238は、カム突起242の内側端268を通り、ナイフブレードアセンブリ58の旋回アーム230上のバネ250のバイアス力により下側経路246内に誘導される。
【0070】
センサ分与器10を動作させるのに先立って、センサパック300は、まず、まだ装填されていないか、またはすでに装填されているセンサパック300内のセンサ302がすべて、使用されてしまっている場合に、センサ分与器10内に装填されなければならない。センサパック300を装填するために、下側ケース24のラッチ72を押し下げることにより、下側ケース24および上側ケース18が開かれる。図に示されている好ましい実施形態では、下側ケース24および上側ケース18を開くことで、弾性コネクタ174は、オートカルディスク158上の接点166から離れ、それにより、オートカルディスク158と電子回路アセンブリ62との間の電気的接続を断つ。これにより、センサパック300内の未使用センサ302の個数をカウントする電子カウンタ(電子回路アセンブリ62の一部である)がゼロにリセットされる。
【0071】
次いで、開いているハウジング12は、インデキシングディスク30の下面214が図3に示されているように上を向くように回される。次いで、センサパック300は、センサパック300の周囲にそう刻み目324とインデキシングディスク30上のピン44との位置を整合させることによりインデキシングディスク30上に配置される。次いで、下側ケース24は、ハウジング内にセンサパック300を封じ込めるように上側ケース18上に枢動される。下側ケース24がラッチ72により上側ケース18に固定された後、センサ分与器10は、動作可能な状態にある。
【0072】
以下では、センサ分与器10の動作を簡単に説明する。まず、プラーハンドル32は、手で引かれて、ハウジング12の後端16に隣接するスタンバイ位置(図1)から伸展位置(図6)へ、ハウジング12の後端16から遠ざかる方向に移動される。プラーハンドル32が外側に移動すると、センサ分与器10はONになる。また、プラーハンドル32が外側へ移動すると、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、インデキシングディスク30の上面216上の曲線を描いて伸びる溝56の1つにそって移動し、インデキシングディスク30を1/10回転させる。インデキシングディスク30の回転により、センサパック300が回転し、センサキャビティ304のうちの次のセンサキャビティがハウジング12の検査端14と整合させられたスタンバイ位置に置かれる。それと同時に、ナイフブレードアセンブリ58は、引き込められ、インデキシングディスク30の中心に向かって移動する。
【0073】
次に、プラーハンドル32は、手で押されて、伸展位置(図6)から内側へ移動し、スタンバイ位置(図1)を越えて戻り、検査位置(図7)に入る。プラーハンドル32が内側へ移動すると、ナイフブレードアセンブリ58は、下方に枢動し、プラスチック製ナイフブレード36がスタンバイ位置にあるセンサキャビティ304に被さっている保護被覆310の一部に穴をあけ、センサキャビティ304内のセンサ302と係合する。プラーハンドル32がハウジング12の方へ戻り続けると、ナイフブレードアセンブリ58は、センサ302をセンサキャビティ304から追い出し、ハウジング12の前端14の検査位置に移動させる。それと同時に、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、半径方向に伸びる溝60のうちの1つにそって移動し、インデキシングディスク30の回転を妨げる。
【0074】
センサ302がセンサキャビティ304から完全に押し出され、ハウジング12の前端14から外へ突き出ている検査位置に押し込まれた後、センサアクチュエータ40は、センサ302と係合し、センサ302を検査位置に保持し、センサ302を電子回路アセンブリ62に結合する。次いで、センサの前端306は、検査対象の血液の一滴中に挿入され、これで、電子回路アセンブリ62により血液の分析が行われる。次いで、分析の結果は、センサ分与器10の液晶ディスプレイ64上に表示される。
【0075】
血液分析が完了した後、上側ケース18のボタンレリース66が押し下げられ、センサアクチュエータ40との係合が外され、センサ302が離れ、このセンサは、ハウジング12の前端14を下方に傾けることにより片づけられる。
【0076】
他の実施形態によれば、血糖センサ分与器390を使用することができる。図21〜27に示されているように、センサ分与器390は、上側ケース18および下側ケース24を有する外側ハウジング12を備え、下側ケース24は上側ケース18上で枢動する。上側ケース18は、下側ケース24に関して二枚貝のように枢動可能であり、センサパック300(図23および24を参照)は、ハウジング12内のインデキシングディスク30上に位置決めできる。センサパック300がそうしてハウジング12内に装填された状態で、ボタン392を押すことで、全体として番号394により示されているディスクドライブメカニズム(図28を参照)は、センサ302をハウジング12の前端14上の検査位置に装填することができる(図23を参照)。いくつかの実施形態では、センサ分与器390は、さらに、モータ400、リニアドライブシステム410、および動力分配システム420も備え、これにより、後述のように、ボタン392が押された後、ディスクドライブメカニズム394は、センサ302をハウジングの前端14上の検査位置に装填する。
【0077】
センサ分与器390を動作させるために、ボタン392が押されると、ボタン392とモータ400(図30B)との間の電気的接続(図に示されていない)が形成され、したがって、モータ400が作動される。作動した後、モータ400は、リニアドライブシステム410を移動し(図30B)、これにより、検査位置への装填に先立って、ディスクドライブメカニズム394は、センサパック300を回転させ、次のセンサ302をスタンバイ位置にセットする。また、ボタン392が押されると、センサ分与器10はONになる(つまり、回路基板アセンブリ42上の電子回路が作動する)。
【0078】
以下で詳しく説明されるように、ディスクドライブメカニズム394は、インデキシングディスクドライブアーム50が取り付けられるディスクドライブプッシャ48などのプッシャアセンブリを備える(図29および30Aを参照)。インデキシングディスクドライブアーム50は、板バネ54の末端に配置されたカムボタン52を備える。カムボタン52は、インデキシングディスク30の上面の複数の曲線を描いて伸びている溝56の1つの中で移動するように構成されている。ボタン392が押されると、モータ400が作動し、リニアドライブシステム410は、ディスクドライブプッシャ48を横方向に、上側ケース18の後端22に向けて移動する。これにより、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、曲線を描いて伸びる溝56のうちの1つにそって移動し、インデキシングディスク30を回転させる。インデキシングディスク30の回転により、センサパック300が回転し、センサキャビティ304の次のキャビティがスタンバイ位置に置かれる。
【0079】
次いで、リニアドライブシステム410は、ディスクドライブプッシャ48を上側ケース18の前端14に向けて横方向に移動し、これにより、ディスクドライブメカニズム394は、センサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302をハウジング12の前端14の検査位置に置く。
【0080】
次いで、リニアドライブシステム410は、ディスクドライブプッシャ48を上側ケース18の前端14に向けて移動し、さらにこれにより、センサ302は、センサ開口部254から前のほうに押し出され、センサ302はセンサ分与器390から自由になり、処分できる。
【0081】
以下で詳しく説明されるように、ディスクドライブメカニズム394は、ディスクドライブプッシャ48に枢動可能なように取り付けられているナイフブレードアセンブリ58を備える(図29および30Aを参照)。ディスクドライブプッシャ48が横方向に、上側ケース18の後端22の方に移動された後、次いで、ディスクドライブプッシャ48は、横方向に、上側ケース18の検査端または前端20の方に押される。これにより、ナイフブレードアセンブリ58は、下方に枢動し、ナイフブレードアセンブリ58の末端のプラスチック製ナイフブレード36がセンサキャビティ304のうちの1つに被さっている保護被覆310の一部に穴をあけ、センサキャビティ304内のセンサ302と係合する。ディスクドライブプッシャ48が上側ケース18の前端20の方への移動を続けると、ナイフブレードアセンブリ58は、センサ302をセンサキャビティ304から追い出し、ハウジング12の前端14の検査位置に移動させる。
【0082】
ディスクドライブプッシャ48が伸展位置から検査位置へ移動されている間、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、半径方向に伸びている溝60の1つにそって移動し、インデキシングディスク30が回転するのを妨げる。同様に、ディスクドライブプッシャ48がスタンバイ位置から伸展位置に移動されている間、ナイフブレードアセンブリ58は、インデキシングディスク30の回転に干渉することのないように引き込み位置にある。
【0083】
センサ302がセンサキャビティ304から完全に押し出され、ハウジング12の前端14から外へ突き出ている検査位置に押し込まれた後、ディスクドライブプッシャ48は、センサアクチュエータ40と係合し、センサアクチュエータ40をセンサ302に押し付け、それにより、センサ302を検査位置に保持する。センサアクチュエータ40は、ボタン392が押されるとセンサ302と係合する。センサアクチュエータ40は、センサ302を上側ケース18内に配置されている電子回路アセンブリ62に結合する。電子回路アセンブリ62は、血糖検査方法の実行中に作成されるデータを処理し、および/または格納し、センサ分与器390の液晶ディスプレイ64上にデータを表示するためのマイクロプロセッサなどを備える。
【0084】
血液分析検査が完了した後、上側ケース18のボタンレリース66が押し下げられ、センサアクチュエータ40の係合が外され、センサ302が離れる。ボタンレリース66を押し下げると、ディスクドライブプッシャ48およびボタン392は、前方に移動してセンサ302をセンサ開口部254から押し出し、次いで、スタンバイ位置に移動して戻る。この時点で、ユーザーは、上側ケース18のボタン96を押し下げるか、または電子回路アセンブリ62上のタイマーに従ってセンサ分与器390を自動的にOFFにすることにより、センサ分与器390をOFFにすることができる。
【0085】
カバーメカニズム188(複数のフィンガー143を含む)、プッシャアセンブリ48(一対のランプ接点141を含む)、および複数の表面接点139は、センサ分与器10とともに上で説明されているようにセンサ分与器390において同様に機能する。特に、カバーメカニズム188、プッシャアセンブリ48、および複数の表面接点141の開示は、センサ分与器10において上で説明されているようにセンサ分与器390において同じである。違うのは、センサ分与器10内のプラーハンドル32を使用して複数のランプ接点141を移動することである。しかし、センサ分与器390では、モータ400は、複数のランプ接点141を作動させるのを助ける。
【0086】
特に、モータ400が作動されると、これにより、複数のランプ接点141のうちの少なくとも1つが、複数のフィンガー143のうちの少なくとも1つを押して、複数の底面接点139のうちの少なくとも1つに接触させる。複数のフィンガー143のうちの少なくとも1つと複数の底面接点139のうちの少なくとも1つとが接触することで、電子回路によりセンサ分与器390がON状態になる。
【0087】
ディスクドライブメカニズム394は、上側ケース18の上内面に固定される。図28に示されているように、ディスクドライブメカニズム394は、上側ケース18の上内面上の支柱(図には示されていない)と係合する複数の取付用ネジ184により上側ケースに取り付けられる。取付用ネジ184は、さらに、ディスクドライブメカニズム394と上側ケース18との間に配置される、電子回路アセンブリ62に通され、電子回路アセンブリ62を固定する。
【0088】
ディスクドライブメカニズム394は、以下でさらに詳しく説明されるが、好ましくはディスクドライブメカニズム394は、ディスクドライブメカニズム394を上側ケース18の上内面に取り付けるのに先立って組み立ておよび動作の検査を行えるように構成されることに留意されたい。つまり、好ましくは、ディスクドライブメカニズム394は、センサ分与器390の最終組み立てに先立ち検査できるモジュール式設計を有する。
【0089】
図29および30に示されているように、ディスクドライブメカニズム394は、ガイドブロック182、センサアクチュエータ40、ハウジングガイド186、ディスクドライブプッシャ48、インデキシングディスクドライブアーム50、ナイフブレードアセンブリ58、カバーメカニズム188、およびボタンレリース66を備える。ハウジングガイド186は、1つまたは複数のピン192によりガイドブロック182の上面190(図29に示されているよう)に固定される。ディスクドライブプッシャ48は、ハウジングガイド186とガイドブロック182で支えられ、それにより、ディスクドライブプッシャ48は、ハウジングガイド186およびガイドブロック182に関して横方向にスライドすることができる。ナイフブレードアセンブリ58は、ディスクドライブプッシャ48の下側に枢動可能なように接続され、ハウジングガイド186およびガイドブロック182により誘導される。インデキシングディスクドライブアーム50も、ディスクドライブプッシャ48に接続され、ガイドブロック182により部分的に誘導される。カバーメカニズム188は、間に配置されているディスクドライブプッシャ48およびハウジングガイド186によりガイドブロック182に固定される。センサアクチュエータ40は、ガイドブック182に取り付けられ、ディスクドライブプッシャ48が検査位置にあるときにディスクドライブプッシャ48の前端204により係合される。ボタンレリース66は、カバーメカニズム188にスライドできるように接続され、ディスクドライブプッシャ48が検査位置にあるときにディスクドライブプッシャ48の前端204と係合する。
【0090】
図29、30A、30B、および30Cに示されているように、モータ400、リニアドライブシステム410、および動力分配システム420により、後述のように、ボタン392が押された後、ディスクドライブメカニズム394は、センサ302をハウジング12の前端14上の検査位置に自動的に装填することができる。好ましくは、モータ400は、DCモータなどの電気モータであるが、モータ400は、直線運動または回転運動のいずれかを行うことができる当業者に知られているデバイスとすることができる。モータ400は、ボタン392が押されると作動する。ボタン392は、モータ400と電子的に接続され、ハウジング12上のどこにでも配置することができる。制御ユニット(図に示されていない)は、モータ400の速度および方向を制御する。モータ400は、図30Bおよび30Cに例示されているように、シャフト402を回転させることにより回転運動を生じさせる。好ましくは、制御ユニット(図に示されていない)は、シャフト402の速度および方向を制御する。モータ400は、動力分配システム420に取り付けられる(図30Bおよび30Cに示されているように)。一実施形態では、モータ400のシャフト402は、動力分配システム420と接続される。動力分配システム420は、モータ400およびリニアドライブシステム410と接続される。図30Bおよび30Cに例示されているように、動力分配システム420は、モータによりもたらされる動力をリニアドライブシステム410に伝達し、モータ400により生じる直線または回転運動をリニアドライブシステム用の直線運動に変換する。動力分配システムは、さらに、一連の歯車を通じて回転速度を遅くすることによりモータの出力を一段ずつ変える。リニアドライブシステム410は、ディスクドライブメカニズム394および動力分配システム420と接続され、そこでは、リニアドライブシステム410は、モータ400が作動されたときにディスクドライブメカニズム394を移動する。好ましくは、リニアドライブシステム410は、ディスクドライブメカニズム394のプッシャ48と接続され、モータ400が作動されたときにプッシャ48を移動する。
【0091】
一実施形態では、動力分配システム420は、図30Bに例示されているように、動力を分配し、モータ400からリニアドライブシステム410に移動を変換するための少なくとも1つの歯車422を備える。好ましくは、図30Bに例示されているように、一連の歯車422は、動力を分配し、モータ400からリニアドライブシステム410に移動を変換するために使用される。リニアドライブシステム410は、送りネジ412および送りネジ412に通されているナット414を備え、その場合、ナット414は、ディスクドライブプッシャ48と接続され、送りネジ412が回転されるとディスクドライブプッシャ48を移動する。一実施形態では、送りネジ412は、二重螺旋ネジであり、これにより、送りネジおよびモータは、両方向ではなく一方向にのみ回転し、ディスクドライブプッシャ48をスタンバイ位置から伸展位置に、また伸展位置から検査位置に移動することができる。送りネジは、図30Bに例示されているように、送りネジコネクタ426を通して歯車422に接続される。好ましくは、少なくとも1つの歯車422は、シャフト402と接続されるが、第2の歯車422は、図30Bに例示されているように、送りネジコネクタ426と接続される。
【0092】
一実施形態では、動力分配システム420は、図30Cに例示されているように、動力を分配し、モータ400からリニアドライブシステム410に移動を変換するための少なくとも1つのローラー424を備える。ローラー424は、シャフト402と接続される。リニアドライブシステム410は、ベルト416およびベルトに接続された接続部材418を備える。ベルト416は、図30Cに例示されているように、ローラー424の周りに巻かれる。モータ400が作動されると、ローラー424は回転し、ベルト416が移動する。接続部材418は、ディスクドライブプッシャ48と接続される。したがって、ベルト416が移動すると、ディスクドライブプッシャ48も移動する。
【0093】
図26を参照すると、ディスクドライブプッシャ48は、完全伸展位置にある(図26を参照)。ハウジング12の後端16に到達すると、次いで、プッシャ48は、方向を変え、内向きに移動し、スタンバイ位置(図21)を越えて、検査位置(図27)に戻る。すでに示されているように、プッシャ48が内側へ移動すると、ディスクドライブメカニズム394は、センサ302をセンサパック300から取り出し、センサ302を検査位置に置く。
【0094】
以下では、センサ分与器390の動作を簡単に説明する。まず、ボタン392が押されると、センサ分与器390がONになり、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、インデキシングディスク30の上面216上の曲線を描いて伸びる溝56の1つにそって移動し、インデキシングディスク30を1/10回転させる。インデキシングディスク30の回転により、センサパック300が回転し、センサキャビティ304のうちの次のセンサキャビティがハウジング12の検査端14と整合させられたスタンバイ位置に置かれる。それと同時に、ナイフブレードアセンブリ58は、引き込められ、インデキシングディスク30の中心に向かって移動する。
【0095】
次に、プッシャ48がハウジング12の後端16から離れると、ナイフブレードアセンブリ58は、下方に枢動し、プラスチック製ナイフブレード36がスタンバイ位置にあるセンサキャビティ304に被さっている保護被覆310の一部に穴をあけ、センサキャビティ304内のセンサ302と係合する。プッシャ48がハウジング12の後端16から離れ続けると、ナイフブレードアセンブリ58は、センサ302をセンサキャビティ304から追い出し、ハウジング12の前端14の検査位置に移動させる。それと同時に、インデキシングディスクドライブアーム50上のカムボタン52は、半径方向に伸びる溝60のうちの1つにそって移動し、インデキシングディスク30の回転を妨げる。
【0096】
センサ302がセンサキャビティ304から完全に押し出され、ハウジング12の前端14から外へ突き出ている検査位置に押し込まれた後、センサアクチュエータ40は、センサ302と係合し、センサ302を検査位置に保持し、センサ302を電子回路アセンブリ62に結合する。次いで、センサの前端306は、検査対象の血液の一滴中に挿入され、これで、電子回路アセンブリ62により血液の分析が行われる。次いで、分析の結果は、センサ分与器390の液晶ディスプレイ64上に表示される。
【0097】
血液の分析が完了した後、リニアドライブシステム410は、次いで、ディスクドライブプッシャ48を上側ケース18の前端14に向けて移動し、さらにこれにより、センサ302は、センサ開口部254から前のほうに押し出され、センサ302はセンサ分与器390から自由になり、処分できる。次いで、リニアドライブシステム410は、ナイフブレード36をスタンバイ位置に戻す。
【0098】
代替え実施形態A
複数の流体検査センサを操作するためのセンサ分与器であって、
外側ハウジングと、
センサパック上のセンサキャビティ内に配置された複数のセンサを含むセンサパックと、
複数のセンサを覆う保護被覆と、
センサパックを支持し、回転させるようになされたメカニズムと、
保護被覆を穿孔し、センサの1つをセンサキャビティから放出するためのプラスチック製ナイフブレードを備えるナイフブレードアセンブリとを備えるセンサ分与器。
【0099】
代替え実施形態B
保護被覆がアルミニウムホイルである、実施形態Aによるセンサ分与器。
代替え実施形態C
センサパックを支持し、回転させるようになされたメカニズムがインデキシングディスクである、実施形態Aによるセンサ分与器。
【0100】
代替え実施形態D
センサパックを支持し、回転させるようになされたメカニズムがさらにインデキシングディスクを回転させるためのインデキシングディスクドライブアームを備える、実施形態Cによるセンサ分与器。
【0101】
代替え実施形態E
センサパックを支持し、回転させるようになされたメカニズムがこのメカニズムを移動するモータに動作可能なように接続される、実施形態Aによるセンサ分与器。
【0102】
代替え実施形態F
プラスチック製ナイフブレードがポリアミド−イミド組成物を含む、実施形態Aによるセンサ分与器。
【0103】
代替え実施形態G
ポリアミド−イミド組成物がさらにポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、またはグラスファイバを含む、実施形態Fよるセンサ分与器。
【0104】
代替え実施形態H
プラスチック製ナイフブレードがポリイミド組成物を含む、実施形態Aによるセンサ分与器。
【0105】
代替え実施形態I
ポリイミド組成物がさらにグラファイトを含む、実施形態Hによるセンサ分与器。
代替え実施形態J
ナイフブレードの厚さが約0.0254cm(0.010インチ)よりも大きい、実施形態Aによるセンサ分与器。
【0106】
代替え実施形態K
ナイフブレードの厚さが約0.0635cm(0.025インチ)から約0.1143cm(0.045インチ)までの範囲である、実施形態Jによるセンサ分与器。
【0107】
代替え実施形態L
ナイフブレードの厚さが約0.08128cm(0.032インチ)から約0.09144cm(0.036インチ)までの範囲である、実施形態Kによるセンサ分与器。
【0108】
代替え実施形態M
センサ分与器で血糖を検査する、実施形態Aによるセンサ分与器。
代替えプロセスN
センサ分与器を動作させる方法であって、センサ分与器は、複数のセンサを収納したセンサパックを操作するようになされ、センサ分与器はさらに、複数のセンサのうちの1つを使用して検査を実行するようになされ、
外側ハウジングを備えるセンサ分与器、複数のセンサがセンサパック上のセンサキャビティ内に配置されたセンサパック、複数のセンサを覆う保護被覆、センサパックを支持し回転させるようになされたメカニズム、および保護被覆に孔をあけセンサキャビティからセンサの1つを放出するようになされたプラスチック製ナイフブレードを備えるナイフブレードアセンブリとを用意するステップと、
このメカニズムを介して、センサパックを移動し、回転させて、センサキャビティとセンサ開口部とを整合させるステップと、
ナイフブレードアセンブリを前方に移動して、保護被覆に孔をあけ、センサキャビティから、センサ開口部を通してセンサを放出するステップと、
センサ開口部内に配置されているセンサを使用することにより検査を実行するステップと、
ナイフブレードアセンブリをなおも前方に移動して、センサを押し、その後センサ開口部からセンサを放出するステップとを含む方法。
【0109】
代替えプロセスO
プロセスNによる方法であって、さらに、
液晶ディスプレイを備えるセンサ分与器を用意するステップと、
液晶ディスプレイ上に検査結果を表示するステップと、
センサをセンサ開口部から取り出すステップとを含む方法。
【0110】
代替えプロセスP
プロセスNによる方法であって、センサパックは、インデキシングディスクドライブアームに接続されたインデキシングディスクにより回転され、移動される方法。
【0111】
代替えプロセスQ
プロセスPによる方法であって、センサパックは、電動式メカニズムにより回転され、移動される方法。
【0112】
代替えプロセスR
プロセスNによる方法であって、センサ分与器は、血糖を検査する方法。
本発明は、例示されている実施形態の詳細を参照しつつ説明されているが、これらの詳細は、本発明の範囲の限定することを意図されていない。例えば、センサ分与器10または390は、血糖意外の流体を検査するために使用することができる。実際、センサ分与器10または390は、試薬物質を使って分析することができる任意の種類の化学流体の分析に関して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図2】図1の血糖センサ分与器の底面斜視図である。
【図3】センサパックの挿入を示す開位置にある図1の血糖センサ分与器の斜視図である。
【図4】センサパックがインデキシングディスク上に装填されるのを示す開位置にある図1の血糖センサ分与器の斜視図である。
【図5】ボタンドアが開位置にあることが示されている図1の血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図6】ディスクドライブプッシャが伸展位置にある図1の血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図7】センサがセンサ開口部から突き出ている状態でディスクドライブプッシャが検査位置にある図1の血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図8】図1の血糖センサ分与器とともに使用するセンサの上面斜視図である。
【図9】保護被覆がセンサパックの底部から分離されていることを示す図1の血糖センサ分与器とともに使用するセンサパックの分解斜視図である。
【図10】図1の血糖センサ分与器のコンポーネントサブアセンブリの分解斜視図である。
【図11】図1の血糖センサ分与器の上側ケースサブアセンブリのコンポーネント部の分解斜視図である。
【図12】図1の血糖センサ分与器の下側ケースサブアセンブリのコンポーネント部の分解斜視図である。
【図13】図1の血糖センサ分与器のディスクドライブメカニズムとインデキシングディスクサブアセンブリのコンポーネント部の分解上面斜視図である。
【図14】図1の血糖センサ分与器のディスクドライブメカニズムとインデキシングディスクサブアセンブリのコンポーネント部の分解底面斜視図である。
【図15】図1の血糖センサ分与器のバッテリトレイサブアセンブリのコンポーネント部の分解斜視図である。
【図16】図1の血糖センサ分与器の電子回路アセンブリのコンポーネント部の分解斜視図である。
【図17】図1の血糖センサ分与器の電子回路サブアセンブリの上面斜視図である。
【図18a】図1の血糖センサ分与器の電子回路サブアセンブリの底面斜視図である。
【図18b】図18aの底接触部の拡大図である。
【図19a】一実施形態によるカバーメカニズムの上面斜視図である。
【図19b】図19aの領域19bの拡大図である。
【図19c】一実施形態による複数のフィンガーの上面斜視図である。
【図20】一実施形態によるプッシャアセンブリの上面斜視図である。
【図21】他の実施形態による血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図22】図21の血糖センサ分与器の底面斜視図である。
【図23】センサパックの挿入を示す開位置にある図21の血糖センサ分与器の斜視図である。
【図24】センサパックがインデキシングディスク上に装填されるのを示す開位置にある図21の血糖センサ分与器の斜視図である。
【図25】ボタンドアが開位置にあることが示されている図21の血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図26】ディスクドライブプッシャが伸展位置にある図21の血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図27】センサがセンサ開口部から突き出ている状態でディスクドライブプッシャが検査位置にある図21の血糖センサ分与器の上面斜視図である。
【図28】図21の血糖センサ分与器のコンポーネントサブアセンブリの分解斜視図である。
【図29】図21の血糖センサ分与器のディスクドライブメカニズムとインデキシングディスクサブアセンブリのコンポーネント部の分解上面斜視図である。
【図30A】図21の血糖センサ分与器のディスクドライブメカニズムとインデキシングディスクサブアセンブリのコンポーネント部の分解底面斜視図である。
【図30B】他の実施形態による図21の血糖センサ分与器のディスクドライブメカニズムのコンポーネント部の斜視図である。
【図30C】他の実施形態による図21の血糖センサ分与器のディスクドライブメカニズムのコンポーネント部の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の流体検査センサを操作するためのセンサ分与器であって、
外側ハウジングと、
センサパックにして、該センサパック上のセンサキャビティ内に配置された複数のセンサを含むセンサパックと、
前記複数のセンサを覆う保護被覆と、
前記センサパックを支持し且つ回転させるようになされたメカニズムと、
前記保護被覆を穿孔し、前記センサの1つを前記センサキャビティから放出するためのプラスチック製ナイフブレードを備えるナイフブレードアセンブリと
を備えるセンサ分与器。
【請求項2】
前記保護被覆は、アルミニウムホイルである請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項3】
前記センサパックを支持し且つ回転させるようになされた前記メカニズムは、インデキシングディスクである請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項4】
前記センサパックを支持し、回転させるようになされた前記メカニズムは、さらに、前記インデキシングディスクを回転させるためのインデキシングディスクドライブアームを備える請求項3に記載のセンサ分与器。
【請求項5】
前記センサパックを支持し且つ回転させるようになされた前記メカニズムは、前記メカニズムを動かすためのモータに接続されている請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項6】
前記プラスチック製ナイフブレードは、ポリアミド−イミド組成物を含む請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項7】
前記ポリアミド−イミド組成物は、さらに、ポリテトラフルオロエチレン、グラファイト、またはグラスファイバを含む請求項6に記載のセンサ分与器。
【請求項8】
前記プラスチック製ナイフブレードは、ポリイミド組成物を含む請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項9】
前記ポリイミド組成物は、さらに、グラファイトを含む請求項8に記載のセンサ分与器。
【請求項10】
前記ナイフブレードの厚さは、約0.0254cm(0.010インチ)よりも大きい請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項11】
前記ナイフブレードの厚さは、約0.0635cm(0.025インチ)から約0.1143cm(0.045インチ)までの範囲である請求項10に記載のセンサ分与器。
【請求項12】
前記ナイフブレードの厚さは、約0.08128cm(0.032インチ)から約0.09144cm(0.036インチ)までの範囲である請求項11に記載のセンサ分与器。
【請求項13】
前記センサ分与器が血糖を検査するためのものである請求項1に記載のセンサ分与器。
【請求項14】
センサ分与器を動作させる方法であって、前記センサ分与器は、複数のセンサを収納したセンサパックを操作するようになされており、前記センサ分与器はさらに、前記複数のセンサのうちの1つを使用して検査を実行するようになされており、
外側ハウジングと、センサパックにして複数のセンサが該センサパック上のセンサキャビティ内に配置されたセンサパックと、前記複数のセンサを覆う保護被覆と、前記センサパックを支持し且つ回転させるようになされたメカニズムと、前記保護被覆に孔をあけ前記センサキャビティから前記センサの1つを放出するようになされたプラスチック製ナイフブレードを備えるナイフブレードアセンブリと、を含むセンサ分与器を用意するステップと、
前記メカニズムによって前記センサパックを移動させ、回転させて、前記センサキャビティとセンサ開口部とを整合させるステップと、
前記ナイフブレードアセンブリを前方に移動させて、前記保護被覆に孔をあけ、前記センサキャビティから、前記センサ開口部を通して前記センサを放出するステップと、
前記センサ開口部内に配置されている前記センサを使用することにより前記検査を実行するステップと、
前記ナイフブレードアセンブリをなおも前方に移動させて、前記センサを押し、その後前記センサ開口部から前記センサを放出するステップとを含む方法。
【請求項15】
さらに、
液晶ディスプレイを備えるセンサ分与器を用意するステップと、
前記液晶ディスプレイ上に検査結果を表示するステップと、
前記センサを前記センサ開口部から取り出すステップとを含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記センサパックは、インデキシングディスクドライブアームに接続されたインデキシングディスクにより回転され、移動される請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記センサパックは、電動式メカニズムにより回転され、移動される請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記センサ分与器は、血糖を検査する請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18a】
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【図18b】
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【図19a】
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【図19b】
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【図19c】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【公表番号】特表2008−513786(P2008−513786A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532537(P2007−532537)
【出願日】平成17年9月19日(2005.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/033288
【国際公開番号】WO2006/034099
【国際公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】