説明

プラズマディスプレイパネル

【課題】プラズマディスプレイパネルにおいて,非表示領域に配置されるダミー隔壁の構造を改善して外郭部端部の浮くことを防止する。
【解決手段】対向配置される前面基板及び背面基板,アドレス電極及び表示電極,及び前面基板と背面基板の間の空間に配置され,複数の放電セルを区画して表示領域を形成し,かつ,表示領域の周囲に沿って非表示領域を形成する隔壁をプラズマディスプレイパネルに備えた。特に,非表示領域は,表示領域内に配置される隔壁から延長されるダミー隔壁によりダミーセルが形成されるダミー区域を含み,ダミー区域は,表示領域の隅の外郭に配置されて,互いに交わる第1直線部及び第2直線部,第1直線部及び第2直線部の双方に接する外郭弧状部とで囲まれた扇状部分,扇状部分の第1直線部に接して配置される横隔壁帯,及び扇状部分の第2直線部に接して配置される縦隔壁帯を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,プラズマディスプレイパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に,プラズマディスプレイパネル(PDP)は,放電セル内の気体放電によって生成された真空紫外線が蛍光体を励起させて所定の映像を実現する装置であって,高解像度の大画面構成が可能な次世代薄形表示装置である。
【0003】
このようなプラズマディスプレイパネルにおいて,放電セルは,前面基板と背面基板の間で,帯状または格子状などのパターンを形成する隔壁によって区画される。隔壁は,実際の画像が実現される表示領域を構成する放電セルだけでなく,表示領域を取り巻く非表示領域の一部に亘って形成され,表示領域の最外郭放電セルの放電を安定化させるダミーセル(Dummy Cell)を提供する。このようなダミーセルを形成する隔壁をダミー隔壁という。
【0004】
このように形成される隔壁は,隔壁用ペーストで隔壁層を形成し,このような隔壁層を,主にサンドブラスト法,プレス法,または感光性物質を利用したエッチング法などを用いてパターン化し,450℃以上の高温での焼成過程を通して完成させる。隔壁を焼成する理由は,隔壁の構成物質に含まれた不純物とバインダなどを除去して隔壁をさらに堅固にさせるためである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
隔壁は,焼成が進むにつれて,ペースト内に存在するビークル(vehicle)成分は全て蒸発し,隔壁を構成する主成分は互いの結合によって収縮する。この時,隔壁の最外郭端部の場合は,力の均衡が一定に維持されず,焼成によって隔壁が内側に上がる現象,つまり浮く現象が起きて,その部分は他の部分より高さが高くなる。その結果,図8のように,前面基板100と隔壁110の間に隙間が形成されてしまう(円で囲んだ部分を参照)。このような隙間は,パネル駆動時に,振動による騷音を発生させる原因となる。
【0006】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,焼成による隔壁の形状変化を抑制して,隔壁の高さの均一性を向上させ,隔壁と前面基板の間に隙間が生じないようにさせて,騷音発生を抑制することができるプラズマディスプレイパネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,対向配置される前面基板及び背面基板と;前面基板と背面基板の間の空間によって離隔され,互いに交差する方向に各々配列されるアドレス電極及び表示電極と;前面基板と背面基板の間の空間に配置され,複数の放電セルを区画して表示領域を形成し,かつ,表示領域の周囲に沿って非表示領域を形成する隔壁と;を含むプラズマディスプレイパネルが提供される。上記非表示領域は,表示領域内に配置される隔壁から延長されるダミー隔壁によりダミーセルが形成されるダミー区域を含む。上記ダミー区域は,表示領域の隅の外郭に配置されて,互いに交わる第1直線部及び第2直線部と,第1直線部及び第2直線部の双方に接する外郭弧状部とで囲まれた扇状部分と;扇状部分の第1直線部に接して配置される横隔壁帯と;扇状部分の第2直線部に接して配置される縦隔壁帯と;を含む。
【0008】
上記ダミー区域の扇状部分は,第1直線部と第2直線部が交わる交点から外郭弧状部に直線状に延長される斜線隔壁部材を含んでいてもよい。
【0009】
上記斜線隔壁部材は,第1直線部と第2直線部とにより形成される角の角度を2等分するように構成されていてもよい。
【0010】
上記ダミー区域の扇状部分は,第1直線部上の任意の1点から第2直線部上の任意の1点まで弧状に続く1以上の弧状隔壁部材を含んでいてもよい。
【0011】
上記ダミー区域の扇状部分の外郭弧状部と,これに隣接した弧状隔壁部材との間の距離より,第1直線部及び第2直線部の交点とこれに隣接した弧状隔壁部材の間の距離が遠くなるように形成されていてもよい。
【0012】
上記プラズマディスプレイパネルは,上記扇状部分の外郭弧状部から複数の弧状隔壁部材に跨って直線状に延長形成されるリブ隔壁部材を含んで構成されてもよい。上記リブ隔壁部材の代わりに,または,上記リブ隔壁部材に加えて,上記外郭弧状部とこれに隣接した弧状隔壁部材との間に形成されるリブ隔壁部材を含んで構成されてもよい。
【0013】
上記リブ隔壁部材は,弧状隔壁部材を均等な間隔に分割するように形成されていてもよい。
【0014】
上記外郭弧状部とこれに隣接した弧状隔壁部材との間に形成されるリブ隔壁部材の数が,外郭弧状部から複数の弧状隔壁部材に跨って直線状に延長形成されるリブ隔壁部材の数より多くてもよい。
【0015】
上記リブ隔壁部材は,弧状隔壁部材よりその線幅が小さく形成されてもよい。
【0016】
上記弧状隔壁部材は,その延長方向において横隔壁帯および/または縦隔壁帯の隔壁部材と連結されていてもよい。
【0017】
上記ダミー区域の扇状部分の第1直線部は横隔壁帯と共有され,第2直線部は,縦隔壁帯と共有されるように構成されてもよい。
【0018】
上記横隔壁帯は,最外郭横隔壁部材と最内郭横隔壁部材との間に一つ以上の横隔壁部材を備えていてもよく,その場合,最外郭横隔壁部材とこれに隣接した横隔壁部材との間の距離が最も短く,最内郭横隔壁部材とこれに隣接した横隔壁部材との間の距離が最も長くなるように構成されてもよい。
【0019】
上記縦隔壁帯は,最外郭縦隔壁部材と最内郭縦隔壁部材の間に一つ以上の縦隔壁部材を備えていてもよい。その場合,上記最外郭縦隔壁部材とこれに隣接した縦隔壁部材の間の距離が最も長く,最内郭縦隔壁部材とこれに隣接した縦隔壁部材との間の距離が最も短くなるように構成されてもよい。
【0020】
上記最外郭縦隔壁部材は,これに隣接した縦隔壁部材よりその線幅が大きくなるように形成されてもよい。
【0021】
上記最外郭縦隔壁部材と交差する方向に形成され,最外郭縦隔壁部材と連結される横隔壁部材は,最外郭縦隔壁部材よりその線幅が小さく形成されてもよい。
【0022】
上記扇状部分の外郭弧状部は,横隔壁帯の最外郭横隔壁部材と連結され,横隔壁帯の最外郭横隔壁部材は直線状に形成されてもよい。
【0023】
上記扇状部分の外郭弧状部は,縦隔壁帯の最外郭縦隔壁部材と連結され,縦隔壁帯の最外郭縦隔壁部材は直線状に形成されてもよい。
【0024】
上記扇状部分の外郭弧状部は,第1直線部と第2直線部が交わる交点から同一距離を維持しながら形成されていてもよい。
【0025】
上記構成によれば,ダミー区域の端部に多くの隔壁を設け,隔壁部材間の間隔を狭くして,隔壁部材間の引張力を各方向に対して均衡に近づけることができる。
【0026】
上記発明によれば,非表示領域に形成されるダミー区域に外郭弧状部を含む扇状部分を備えて,これに隣接して横/縦隔壁帯を配置することによって,焼成後,隔壁ペーストが収縮される時,ダミー隔壁の外郭部端部が浮いてしまうことを防止できる。
【0027】
また,このように隔壁端部の浮くことを防止することによって,隔壁と前面基板の間に隙間が生じないようにして,騷音発生を抑制できる効果がある。装置を提供できるものである。
【0028】
つまり,上記発明によれば,非表示領域に配置されるダミー隔壁の構造を改善して外郭部端部の浮くことを防止し,これによって騷音を減少させるプラズマディスプレイパネルを提供することができる。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように,本発明によれば,焼成による隔壁の形状変化を抑制して,隔壁の高さの均一性を向上させ,隔壁と前面基板の間に隙間が生じないようにさせて,騷音発生を抑制することができるプラズマディスプレイパネルを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0031】
図1は,本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの平面図であり,図2は図1の"A"部分を拡大して示した部分的な平面図である。
【0032】
図示したように,本実施形態によるプラズマディスプレイパネルは,その間に空間をおいて対向配置される前面基板10と背面基板15が装着された構造に構成され,可視光を放出して実際の画像を表示する表示領域(D)と,この表示領域(D)の周囲に沿って配置される非表示領域に区分される。
【0033】
表示領域(D)は,前面基板10と背面基板15の間の空間に配置される隔壁により,複数の放電セルに区画されることによって形成される。非表示領域は,表示領域(D)内に配置される隔壁から延長されるダミー隔壁でダミーセルを区画するダミー区域(M)と,このダミー区域(M)の外郭で前面基板10と背面基板15の装着ライン12まで空間を形成する余裕区域(E)に区分される。
【0034】
ダミー区域(M)は,表示領域(D)の隅の外側に配置される扇状部分30と,この扇状部分30に隣接配置される横隔壁帯20,及び縦隔壁帯40を含む。また,表示領域(D)と横隔壁帯20の間には,バッファー隔壁帯19が形成される。このようなバッファー隔壁帯19は,表示領域(D)と扇状部分30の間に形成されてもよい。
【0035】
一方,扇状部分30は,互いに交差する第1直線部301及び第2直線部302と,これら両直線部301,302に共に接する外郭弧状部305に囲まれて,扇形領域を形成する。横隔壁帯20は,第1直線部301に隣接配置され,縦隔壁帯40は第2直線部302に配置される。
【0036】
図2に示すように,本実施形態において,扇状部分30の外郭弧状部305は,第1直線部301と第2直線部302とが交わる点(以後,交点とも称する)(C)から,同一距離を維持するように形成されることができる。この時,第1直線部301と第2直線部302が直交する場合には,扇状部分30は,4分円の形状を有するようになる。
【0037】
ダミー区域(M)の扇状部分30には,第1直線部301と第2直線部302の交点(C)から外郭弧状部305上に直線状に延長される斜線隔壁部材311が形成される。このような斜線隔壁部材311は,第1直線部301と第2直線部302が形成する角度,つまり交角,を二等分するように形成される。従って,本実施形態のように第1直線部301と第2直線部302が直交する場合に,斜線隔壁部材311が第1直線部301または第2直線部302との間で形成する角度は,45゜になりうる。
【0038】
ダミー区域(M)の扇状部分30には,第1直線部301上の一点から第2直線部302上の一点まで弧状に続く弧状隔壁部材321,322,323,324が形成される。本実施形態では外郭弧状部305と交点(C)の間に4つの弧状隔壁部材321,322,323,324が配置されている。この時,外郭弧状部305とこれに隣接した弧状隔壁部材321の間,または弧状隔壁部材321,322,323,324の間,または弧状隔壁部材324と交点(C)の間の距離は,互いに異なって形成されることができるが,本実施形態では外郭弧状部305とこれに隣接した弧状隔壁部材321の間の距離が最も小さく形成され,交点(C)とこれに隣接した弧状隔壁部材324の間の距離が最も大きく形成される。このような弧状隔壁部材321,322,323,324は,その延長方向に横隔壁帯20と縦隔壁帯40の隔壁部材と連結される。
【0039】
ダミー区域(M)の扇状部分30内には,また,外郭弧状部305から弧状隔壁部材321,322,323,324上に直線状に延長されるリブ隔壁部材331,334が形成される。この時,リブ隔壁部材331,334は,弧状隔壁部材321,322,323,324よりその線幅がさらに小さく形成される。ここで隔壁部材の線幅は,隔壁部材の長さ方向に対する上端部の幅として定義される。
【0040】
リブ隔壁部材331,334は,弧状隔壁部材321,322,323,324を均等な間隔に分割するように形成されることができ,特に弧状隔壁部が円弧状であれば,長さと角度を同時に均等分割できる。そして,外郭弧状部305とこれに隣接した弧状隔壁部材321の間に配置されるリブ隔壁部材334の数が,互いに隣接した弧状隔壁部材321,322,323,324の間に配置されるリブ隔壁部材331の数より多く形成することができる。
【0041】
一方,ダミー区域(M)の扇状部分30の第1直線部301及び第2直線部302は,各々,横隔壁帯20または縦隔壁帯40によって共有される。つまり,第1直線部301を境界に,扇状部分30は横隔壁帯20として区分されており,第2直線部302を境界に扇状部分30は縦隔壁帯40として区分される。
【0042】
図2に示すように,横隔壁帯20は,表示領域(D)の一側周縁と平行な方向に形成される横隔壁部材と,横隔壁部材と交差する方向に形成される縦隔壁部材とを備えて,複数のダミーセルを形成している。このような横隔壁帯20の最外郭横隔壁部材201と最内郭横隔壁部材203との間には,1つ以上の横隔壁部材が形成されることができるが,本実施形態では4つの横隔壁部材が形成される。この時,最外郭横隔壁部材201及びこれと隣接した横隔壁部材211の間の距離が最も近くて,最内郭横隔壁部材203及びこれと隣接した横隔壁部材213の間の距離が最も遠く形成される。
【0043】
縦隔壁帯40は,表示領域(D)の一側周縁と平行する方向に形成される横隔壁部材と,横隔壁部材と交差する方向に形成される縦隔壁部材とを備えて,複数のダミーセルを形成する。このような縦隔壁帯40の最外郭縦隔壁部材401と最内郭縦隔壁部材403の間には,1つ以上の縦隔壁部材が形成されることができるが,本実施形態では3個の縦隔壁部材が形成される。この時,最外郭縦隔壁部材401及びこれと隣接した縦隔壁部材411の間の距離が最も遠くて,最内郭縦隔壁部材403及びこれと隣接した縦隔壁部材413の間の距離が最も近く形成される。そして縦隔壁帯40の最外郭縦隔壁部材401は,これと隣接した縦隔壁部材411よりその線幅が大きく形成される。
【0044】
また,最外郭縦隔壁部材401と交差する方向に連結される横隔壁部材421は,最外郭縦隔壁部材401よりその線幅が小さく形成される。縦隔壁部材411のように縦隔壁帯40の内側に配置される隔壁部材は,4方向で互いに一定の力が作用してベンディングが発生しないが,最外郭縦隔壁部材401のような端部は,力の均衡が崩れやすい。これによって隔壁端部の底面が誘電層から剥離などで分離されると,浮き上がる現象が起こる。これを防止するために,上述のように横隔壁部材421の線幅を小さくしてパネルの内部への隔壁部材間の引力を減らし,最外郭縦隔壁部材401が引力に耐えるように形成することによって隔壁端部が浮き上がることを防止できる。
【0045】
ダミー区域(M)の扇状部分30の外郭弧状部305は,その一側の延長方向で横隔壁帯20の最外郭横隔壁部材201と連結されるが,この時,横隔壁帯20の最外郭横隔壁部材201は直線状に形成される。
【0046】
同様に,ダミー区域(M)扇状部分30の外郭弧状部305は,その他側の延長方向で縦隔壁帯40の最外郭縦隔壁部材401と連結されるが,この時,縦隔壁帯40の最外郭縦隔壁部材401は直線状に形成される。
【0047】
最外郭横隔壁部材201及び最外郭縦隔壁部材401は,上述のように直線状に形成されることによって,隔壁端部ができる限り浮かないように支持台の役割を果たす。
【0048】
図3は,図2のIII-III線に沿って切断した部分断面図である。
【0049】
図3を参照すると,本実施形態によるプラズマディスプレイパネルは,前面基板10と背面基板15が所定の間隔をおいて互いに対向配置され,両基板10,15の間の空間には放電セル70が備えられて,各放電セル別に独立的な放電メカニズムによる可視光を放出することによって所定の映像を実現する。
【0050】
背面基板15には,一方向に沿ってアドレス電極77が形成され,アドレス電極77を覆いながら背面基板15全体に誘電層75が形成される。誘電層75上には,上述のように,隔壁が所定のパターンを有して,放電セル70とダミーセル80を形成する。放電セル70内には,各々赤色,緑色,青色の蛍光体層73が塗布されて画素の役割を果たす。
【0051】
一方,背面基板15に対向する前面基板10の一面には,アドレス電極77と交差する方向に沿って表示電極61,62が形成される(図2参照)。この表示電極61,62は,各放電セル70において,一対がその間に放電ギャップを形成するように,互いに対向配置される。本実施形態で各表示電極61,62は,放電ギャップを形成する透明電極61a,62aと,これら透明電極の通電性を確保できるように金属電極で形成されるバス電極61b,62bで構成される。
【0052】
しかし,表示電極は,金属電極だけで形成されることができ,その形状も,図面に示したものに限定されない。
【0053】
このような表示電極61,62を覆いながら誘電層68が形成され,その上に,誘電層68等を保護するためのMgO保護膜69が形成される。
【0054】
図4は,本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの一側の隅に配置されるダミー区域を拡大して示したイメージ写真であり,図5は,図4に表示した矢印方向に沿って形成される隔壁部材,つまり,扇状部分の斜線隔壁部材のプロファイルを測定して示したグラフである。プロファイルは,隔壁の上面に沿って移動しながら測定した,隔壁の高さである。図5において,縦軸は隔壁の高さを示し,横軸は測定のための基準点からの移動距離を示す。図5のように,端部の隔壁が浮かない状態でその高さが内側部分の隔壁とほとんど均一であることを確認することができる。
【0055】
図6は,本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの横隔壁帯の最外郭隔壁部材の付近を拡大して示したイメージ写真であり,図7A及び図7Bは,各々図6に表示した矢印"a"及び"b"の方向に沿って形成される隔壁部材のプロファイルを測定して示したグラフである。図7Aが,矢印“a”方向の隔壁部材のプロファイルを測定したグラフであり,図7Bが,矢印“b”方向の隔壁部材のプロファイルを測定したグラフである。プロファイルは,上述の通りである。図7A及び図7Bのように,端部の隔壁が浮かない状態でその高さが内側部分の隔壁とほとんど均等であることを確認することができる。
【0056】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は,プラズマディスプレイパネルにに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの平面図である。
【図2】図1の"A"の部分を拡大して示した部分平面図である。
【図3】図2のIII-III線に沿って切断した部分断面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの一側の隅に配置されるダミー区域を拡大して示したイメージ写真である。
【図5】図4に表示した矢印方向に沿って形成される隔壁部材のプロファイルを測定して示したグラフである。
【図6】本発明の一実施形態によるプラズマディスプレイパネルの横隔壁帯の最外郭隔壁部材付近を拡大して示したイメージ写真である。
【図7A】図6に表示した矢印"a"及び"b"の方向に沿って形成される隔壁部材のプロファイルを測定して示したグラフである。
【図7B】図6に表示した矢印"a"及び"b"の方向に沿って形成される隔壁部材のプロファイルを測定して示したグラフである。
【図8】従来型プラズマディスプレイパネルの隔壁が外郭部末端で浮いている状態を拡大して示す写真である。
【符号の説明】
【0059】
10 前面基板
12 装着ライン
15 背面基板
19 バッファー隔壁帯
20 横隔壁帯
30 扇状部分
40 縦隔壁帯
61,62 表示電極
61a,62a 透明電極
61b,62b バス電極
68 誘電層
70 放電セル
73 蛍光体層
75 誘電層
77 アドレス電極
80 ダミーセル
201 最外郭横隔壁部材
301,302 直線部
305 外郭弧状部
311 斜線隔壁部材
321,322,323,324 弧状隔壁部材
401 最外郭縦隔壁部材
403 最内郭縦隔壁部材
411,413 縦隔壁部材
421 横隔壁部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向配置される前面基板及び背面基板と;
前記前面基板と前記背面基板の間の空間によって離隔され,互いに交差する方向に各々配列されるアドレス電極及び表示電極と;
前記前面基板と前記背面基板の間の空間に配置され,複数の放電セルを区画して表示領域を形成し,かつ,前記表示領域の周囲に沿って非表示領域を形成する隔壁と;
を含み,
前記非表示領域は,前記表示領域内に配置される前記隔壁から延長されるダミー隔壁によりダミーセルが形成されるダミー区域を含み,
前記ダミー区域は,
前記表示領域の隅の外郭に配置されて,互いに交わる第1直線部及び第2直線部と,前記第1直線部及び前記第2直線部の双方に接する外郭弧状部とで囲まれた扇状部分と;
前記扇状部分の第1直線部に接して配置される横隔壁帯と;
前記扇状部分の第2直線部に接して配置される縦隔壁帯と;
を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
【請求項2】
前記ダミー区域の前記扇状部分は,前記第1直線部と前記第2直線部が交わる交点から前記外郭弧状部に直線状に延長される斜線隔壁部材を含むことを特徴とする,請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項3】
前記斜線隔壁部材は,前記第1直線部と前記第2直線部とにより形成される角の角度を2等分することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項4】
前記ダミー区域の前記扇状部分は,前記第1直線部上の任意の1点から前記第2直線部上の任意の1点まで弧状に続く1以上の弧状隔壁部材を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項5】
前記ダミー区域の前記扇状部分の前記外郭弧状部と,これに隣接した前記弧状隔壁部材との間の距離より,前記第1直線部及び前記第2直線部の前記交点とこれに隣接した前記弧状隔壁部材の間の距離が長くなるように形成されることを特徴とする請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項6】
前記扇状部分の前記外郭弧状部から複数の前記弧状隔壁部材に跨って直線状に延長形成され,および/または,前記外郭弧状部とこれに隣接した前記弧状隔壁部材との間に形成されるリブ隔壁部材を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項7】
前記リブ隔壁部材は,前記弧状隔壁部材を均等な間隔に分割するように形成されることを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項8】
前記外郭弧状部とこれに隣接した前記弧状隔壁部材との間に形成される前記リブ隔壁部材の数が,前記外郭弧状部から複数の前記弧状隔壁部材に跨って直線状に延長形成される前記リブ隔壁部材の数より多いことを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項9】
前記リブ隔壁部材は,前記弧状隔壁部材よりその線幅が小さく形成されることを特徴とする請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項10】
前記弧状隔壁部材は,その延長方向において前記横隔壁帯および/または前記縦隔壁帯の隔壁部材と連結されることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項11】
前記ダミー区域の前記扇状部分の前記第1直線部は前記横隔壁帯と共有され,前記第2直線部は,前記縦隔壁帯と共有されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項12】
前記横隔壁帯は,最外郭横隔壁部材と最内郭横隔壁部材との間に一つ以上の横隔壁部材を備え,前記最外郭横隔壁部材とこれに隣接した前記横隔壁部材との間の距離が最も短く,前記最内郭横隔壁部材とこれに隣接した前記横隔壁部材との間の距離が最も長いことを特徴とする,請求項1〜11のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項13】
前記縦隔壁帯は,最外郭縦隔壁部材と最内郭縦隔壁部材の間に一つ以上の縦隔壁部材を備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項14】
前記最外郭縦隔壁部材とこれに隣接した前記縦隔壁部材の間の距離が最も長く,前記最内郭縦隔壁部材とこれに隣接した前記縦隔壁部材との間の距離が最も短いことを特徴とする,請求項13に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項15】
前記最外郭縦隔壁部材は,これに隣接した前記縦隔壁部材よりその線幅が大きく形成されることを特徴とする請求項13または14に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項16】
前記最外郭縦隔壁部材と交差する方向に形成され,前記最外郭縦隔壁部材と連結される横隔壁部材は,前記最外郭縦隔壁部材よりその線幅が小さく形成されることを特徴とする,請求項13〜15のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項17】
前記扇状部分の前記外郭弧状部は,前記横隔壁帯の最外郭横隔壁部材と連結され,前記横隔壁帯の最外郭横隔壁部材は直線状に形成されることを特徴とする,請求項1〜16のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項18】
前記扇状部分の前記外郭弧状部は,前記縦隔壁帯の最外郭縦隔壁部材と連結され,前記縦隔壁帯の最外郭縦隔壁部材は直線状に形成されることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。
【請求項19】
前記扇状部分の前記外郭弧状部は,前記第1直線部と前記第2直線部が交わる交点から同一距離を維持しながら形成されることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイパネル。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図7A】
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【図7B】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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