説明

プラズマバーナ及び煤煙濾過装置

【課題】本発明は燃料を予熱して排気ガスと混合することにより、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化させて除去するプラズマバーナ及び煤煙濾過装置を提供する。
【解決手段】プラズマバーナ500は、排気管の内部に設置される反応炉510と、反応炉510の内部に設置される電極520とを含み、電極520と反応炉510の内壁との間でプラズマ放電を発生させる。反応炉510は、反応炉510内部に流入する燃料を排気ガスと混合し、混合気体を反応炉510と電極520の間に誘導するように、排気ガスを供給する排気ガス流入口533を含み、火炎噴出口は、反応炉510の他の側に形成され混合気体のプラズマ放電による火炎FLを噴出する。排気ガス流入口533側には、排気ガス流入口533の直径よりも大きい直径に拡張形成され、排気ガス流入口533に排気ガスを誘導するガイド部材540が備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマバーナ及び煤煙濾過装置に関し、より詳しくは、燃料を予熱して排気ガスと混合することにより、排気ガス内の粒子状物質(ParticulateMaterial;PM)を効果的に酸化して除去するプラズマバーナ及び煤煙濾過装置に関する。
本発明は排気管内にプラズマバーナを設置し予熱することにより、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化させて除去し、排気管周囲の空間配置を極大化するプラズマバーナ及び煤煙濾過装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車排気ガス中の粒子状物質は主にディーゼルエンジンから排出される。ディーゼルエンジンは、空気と燃料の混合比によって出力を調整し、瞬間的に高出力を出す場合には、一定量の空気に燃料の供給量を増加させる。このとき、燃料の一部が空気量の不足のため不完全燃焼して多量の煤煙を発生する。
また、ディーゼルエンジンの燃焼時に、燃料の高圧噴射期間が短くて燃焼室内で局部的に濃厚領域が発生し、このため多量の煤煙が発生する。
【0003】
煤煙濾過装置(DPF)は、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質をフィルタに捕集して粒子状物質を酸化させる装置であって、粒子状物質を80%以上低減することができる。粒子状物質を捕集して酸化させることによって、粒子状物質を捕集するフィルタ及び煤煙濾過装置を再生し、寿命を延長させる技術が重要である。
【0004】
煤煙濾過装置としては、再生過程で捕集された粒子状物質を強制的に酸化させる強制再生方式がある。強制再生方式は、電気ヒーターやバーナー及びスロットルリングを用いて強制加熱する方式である。主に都心で運行される車両は、排出ガスの温度を低く維持するため強制再生方式を部分的に適用している。
【0005】
強制再生方式において、電気ヒーターは電力消費量が多いという短所がある。バーナーは、排気ガス中の酸素を利用しており、運転状態に応じて変化する排気ガス中の酸素条件によって運転制御が難しくなる。スロットルリングは、酸化触媒での粒子状物質の酸化温度を低下させるが、吸気管及び排気管にスロットルリングのための装置を取り付けなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、燃料を予熱して排気ガスと混合することによって、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化して除去するプラズマバーナ及び煤煙濾過装置を提供する。
本発明は、排気管内にプラズマバーナを設置して予熱することによって、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化して除去し、排気管周囲の空間配置を極大化するプラズマバーナ及び煤煙濾過装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例による煤煙濾過装置は、エンジンの反対側で排気管に連結されるフィルタと、前記エンジンと前記フィルタの間で前記排気管内に設置され、燃料を供給する燃料流入口及びプラズマ放電による火炎を噴出する火炎噴出口を有し、排気ガスを加熱させるプラズマバーナと、前記燃料流入口と燃料タンクを互いに連結する燃料流入管路を含み、前記プラズマバーナは、前記排気管の内部に設置される反応炉と、前記反応炉の内壁と間隔を維持しながら前記反応炉の内部に設置される電極と、を含み、前記電極と前記反応炉の内壁との間でプラズマ放電が起こるように構成され、前記反応炉は、前記燃料流入口を介して前記反応炉内部に流入する燃料を排気ガスと混合し、形成された混合気体を前記反応炉と前記電極の間に誘導するように前記反応炉の一側に形成され前記排気ガスを供給する排気ガス流入口を含み、前記火炎噴出口は、前記反応炉の他の側に形成され前記混合気体のプラズマ放電による火炎を噴出するよう構成され、前記排気ガス流入口側に配置され、前記排気ガス流入口の直径よりもさらに大きい直径に拡張形成され、前記排気ガス流入口に前記排気ガスを誘導するガイド部材をさらに含むことを特徴とする。
【0008】
また、前記反応炉は、前記排気管内に露出する外側シリンダーと、及び前記外側シリンダーに内蔵されて前記外側シリンダーとの間に予熱通路を形成する内側シリンダーを含み、前記排気ガス流入口側で前記内側シリンダーは、前記排気ガス流入口側に行くほど拡大開放される円錐台の内面を形成し、前記予熱通路は前記燃料流入管に連結され供給される燃料を予熱することが好ましい。
【0009】
前記燃料流入口は、前記円錐台の内面側に形成され、前記予熱通路を前記反応炉と前記電極の間に連結することが好ましい。
【0010】
前記予熱通路は、前記火炎噴出口側から前記排気ガス流入口側に向かって進行する螺旋状に形成されることが好ましい。
【0011】
前記ガイド部材は、前記反応炉と前記電極の間でスワール(渦流)流動を誘導するように内面に設けられる複数のベインを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、燃料を予熱して、排気ガスと混合し、プラズマ放電で火炎を発生させることで、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化して除去する効果がある。
また、プラズマバーナは、排気管内に設置されて排気管周囲の空間配置を極大化することができる。
なお、燃料及び噴射空気を混合予熱し混合気体を排気ガスと混合し、プラズマ放電で火炎を発生させて、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化して除去する効果がある。
また、燃料、空気及び放電空気を混合予熱し混合気体を排気ガスと混合し、プラズマ放電で火炎を発生させて、排気ガス内の粒子状物質を効果的に酸化して除去する効果がある。
【0013】
一方、本発明の一実施例によれば、反応炉を経由しながら予熱された燃料と排気ガス流入口に流入する排気ガスを混合した混合気体を反応炉と電極の間に誘導して、反応炉と電極の間で発生するプラズマ放電と混合気体の流れによって形成される火炎を火炎噴出口に噴出することで、燃料の予熱構造が単純化され、排気ガス内の粒子状物質が効果的に酸化される。
【0014】
また、本発明の一実施例によれば、反応炉の内部に電極を配置し、電極の外面と反応炉の内面の間に燃料及び排気ガスを供給して、電極の外面と反応炉の内面の間でプラズマ放電を生じさせるので、燃料と排気ガスの混合構造が単純化される。
【0015】
また、本発明の一実施例によれば、排ガスを利用することにより、外部の新鮮な空気の供給を必要としないので空気圧縮器が不要で、装置の価格が安価になり、装置の運転条件が単純化される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
【図2】図1で適用した本発明の第1実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。
【図3】図2のIII-III線に沿って切断した断面図である。
【図4】図3のIV-IV線に沿って切断した断面図である。
【図5】本発明の第2実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図6】本発明の第3実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図7】本発明の第4実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図8】本発明の第5実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図9】本発明の第6実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図10】本発明の第7実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図11】本発明の第8実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図12】本発明の第9実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図13】本発明の第10実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
【図14】図13で適用した本発明の第10実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。
【図15】図14のXV-XV線に沿って切断した断面図である。
【図16】本発明の第11実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図17】本発明の第12実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
【図18】図17で適用した本発明の第12実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。
【図19】図18のXIX-XIX線に沿って切断した断面図である。
【図20】本発明の第13実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図21】本発明の第14実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
【図22】図21で適用した本発明の第14実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。
【図23】図22のXXIII-XXIII線に沿って切断した断面図である。
【図24】本発明の第15実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
【図25】図24で適用した本発明の第15実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。
【図26】図25のXXVI-XXVI線に沿って切断した断面図である。
【図27】本発明の第15実施例によるプラズマバーナから火炎が噴出する作動状態図である。
【図28】本発明の第16実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図29】図28の底面図である。
【図30】本発明の第17実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【図31】本発明の第18実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
【図32】図31で適用した本発明の第18実施例によるプラズマバーナの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
添付した図面を用いながら、本発明の実施形態を、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。なお、図面で本発明を明確に説明するために、不要な部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については同一の参照符号を付けている。
【0018】
図1は本発明の第1実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。図1を参照すれば、煤煙濾過装置は、エンジン20に連結される排気管40を介して排出する排気ガスに含まれた粒子状物質を捕集して酸化する装置である。
【0019】
煤煙濾過装置は、粒子状物質を一次的に酸化する酸化触媒60、酸化触媒60を通過した後、残りの粒子状物質を捕集するフィルタ80、及びフィルタ80に捕集された粒子状物質の酸化を促進するプラズマバーナ100を有する。
【0020】
酸化触媒60は、排気管40内でフィルタ80の前方に配置され、排気管40を経由する排気ガスに含まれている粒子状物質を一次的に酸化し、排気ガスが酸化条件より低い温度であるとき、プラズマバーナ100によって低い温度の排気ガスが加熱されれば、さらにフィルタ80に捕集された粒子状物質を酸化する。
【0021】
フィルタ80はエンジン20の反対側で排気管40に連結され、排気管40を経由する排気ガスを通過させながら排気ガスに含まれている粒子状物質を捕集する。フィルタ80は酸化触媒60の後方に配置されており、酸化触媒60によって一次的に酸化された排気ガスに含まれている粒子状物質を捕集する。
【0022】
プラズマバーナ100は自体内(バーナ自身の内部)で燃料を噴射して、水素と一酸化炭素が主成分である先酸化物質に改質し、燃料を燃焼させて火炎を噴出して排気ガスを加熱する。
例えば、煤煙濾過装置は、燃料及び排気ガスをプラズマバーナ100に供給する燃料流入管路112を有する。
【0023】
プラズマバーナ100は、エンジン20とフィルタ80の間の排気管40内に設けられる。プラズマバーナ100は、煤煙濾過装置に適用されるように、燃料流入口122、排気ガス流入口194及び火炎噴出口128を有する。
【0024】
燃料流入管路112は、燃料流入口122と燃料タンク30を連結して、プラズマバーナ100の内部に燃料を流入させる。排気ガス流入口194に流入する排気ガスは、燃料流入管路112及び燃料流入口122に流入する燃料をプラズマバーナ100内に噴射する。
【0025】
また、プラズマバーナ100内に燃料を供給する燃料流入管路112及び噴射空気流入口124は、電極150の内部に直接燃料を噴射するインジェクター(図示せず)で代替できる。
【0026】
排気ガス流入口194は、排気管40内の排気ガスをプラズマバーナ100内部に流入させる。排気ガス流入口194に流入する排気ガスは燃料と混合されて混合気体を形成し、さらに、混合気体で発生するプラズマ放電により形成される火炎を火炎噴出口128に噴出する。
【0027】
図2は図1で適用した本発明の第1実施例によるプラズマバーナの分解斜視図であり、図3は図2のIII-III線に沿って切断した断面図である。
図2及び図3を参照すれば、プラズマバーナ100は、ベース140、電極150及び反応炉160を有する。
【0028】
ベース140は、燃料流入口122、少なくとも一つの排気ガス流入口194を形成され、内部に形成される混合チャンバー142を含む。プラズマバーナ100は排気管40内に設置されるので、排気ガスの流れ妨害を最少化するために、排気ガスの流れに対する抵抗を最少化する構造に形成される。
【0029】
例えば、ベース140は、エンジン20側(電極の反対側)に向かって凸状の曲面形状をなしている。エンジン20側からフィルタ80側に流動する排気ガスは、ベース140の凸状曲面によって最小の抵抗を受けながらフィルタ80側に案内される。
【0030】
電極150は、ベース140に絶縁体152を介在して装着される装着部154と、装着部154から延びる内部に形成される吸熱チャンバー156を含む。
【0031】
ベース140の燃料流入口122と排気ガス流入口194からそれぞれ流入する燃料及び排気ガスは、吸熱チャンバー156に流入して混合気体状態で混合され、加熱される。絶縁体152は、電極150をベース140または反応炉160と電気的に絶縁させる。
【0032】
電極150は、装着部154のベース140反対側に拡張して最大拡張部を形成し、かつ次第に狭くなる形状を有する。即ち、吸熱チャンバー156はほぼ円錐形状に構成される。
【0033】
装着部154は、2重管による2重通路を形成し、内側に形成される第1通路154aと、第1通路154aの外側に形成される第2通路154bを有する。第1通路154aには排気ガス流入口194が連結される。第2通路154bには吸熱チャンバー156と混合チャンバー142が連結される。
【0034】
排気ガス流入口194は、第1通路154aを介して電極150の中央に形成される吸熱チャンバー156に連結される。燃料流入管路112は、排気ガス流入口194の内部を介して吸熱チャンバー156に連結される。
【0035】
燃料流入管路112に供給される燃料は、吸熱チャンバー156の一側まで供給され、燃料流入管路112の端では排気ガス流入口194に供給される排気ガスにより吸熱チャンバー156内に混合気体状態で噴射される。
【0036】
吸熱チャンバー156で加熱された混合気体は、第2通路154bを介してベース140に形成された混合チャンバー142に供給される。
混合チャンバー142には排気ガス流入口194が連結される。排気ガス流入口194に供給される排気ガスは、混合チャンバー142内の混合気体を混合気噴射口166を介して反応炉160内部に噴射する。
【0037】
反応炉160は電極150を内蔵しベース140に連結され、ベース140の反対側に火炎噴出口128を形成する。反応炉160の内壁は、電極150と離隔状態を維持する。
反応炉160は円筒形状で、電極150は次第に狭くなる形状をなしているので、反応炉160の内壁と電極150の間の距離は次第に遠くなる。即ち、吸熱チャンバー156側で電極150の外面と反応炉160の内壁の間の距離は、最大拡張部で最短距離を形成し、電極150が狭くなることによって次第に長距離となる。
例えば、反応炉160とベース140は、排気管140の長手方向に沿って一直線状に配置され、互いに対向する外側を溶接やボルティング(bolting)方法で電極150を内蔵した状態で連結される。
【0038】
反応炉160は、側方に具備される混合気噴射口166を介してベース140に形成された混合チャンバー142と連結されて混合チャンバー142から混合気体が供給される。
【0039】
電極150には予め設定された電圧(V)が印加され、反応炉160は接地されるので、離隔した電極150と反応炉160の内壁の間でプラズマ放電が生じる。即ち、電極150の外面と反応炉160内壁の間に形成される距離の漸進的変化によって両者間で生じるプラズマ放電は、拡張距離に沿って拡張される。
【0040】
電極150と反応炉160の間のプラズマ放電は、電極150と反応炉160の間の距離が短い部分で生じ、距離が長い部分で拡散した後消滅し、再び短い部分で生じて、長い部分で拡散した後消滅する過程を繰り返す。
【0041】
燃料及び排気ガスの混合気体でのプラズマ放電は、燃焼または水素と一酸化炭素を含む先酸化物質に一部改質して、酸化触媒60による酸化を容易にする。
【0042】
図4は図3のIV-IV線に沿って切断した断面図である。
図4を参照すれば、混合気噴射口166は複数に形成されて反応炉160に円周方向に沿って等間隔で配置され、円筒の中心方向に対して予め設定された角度で傾斜して形成される。
【0043】
混合気噴射口166を介して混合チャンバー142から反応炉160に流入する混合気体は、混合気噴射口166の案内に従って反応炉160内で回転流(渦流)を形成する。
複数の等間隔で配置される混合気噴射口166は、反応炉160内で円周方向に沿って均一な回転流を形成し、反応炉160内部空間を効率的に活用できるようにする。
【0044】
電極150と反応炉160の間で生じるプラズマ放電は、混合気噴射口166を介して案内される混合気体の回転流により火炎を形成し、火炎は火炎噴出口128を介して反応炉160から排気管40に噴出する。火炎は排気ガスを加熱して、フィルタ80上に捕集された粒子状物質の酸化に有利な条件を形成する。
【0045】
以下に示す実施例は、第1実施例の構成に付加的な構成を追加したもので、第1実施例と比較して互に類似ないし同一の部分については説明を省略し、互に異なる部分を説明する。
【0046】
図5は本発明の第2実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図5を参照すれば、プラズマバーナ100は、カウル(頭部の覆い)171をさらに含む。カウル171は、反応炉160の前方に配置され、火炎噴出口128から噴出する火炎の噴出を案内し、噴出される火炎と反応炉160外部の排気ガスとの急な混合によって火炎が不安定になることを防止することができる。カウル171は、連結部材172を介して反応炉160の外壁に設置できる。
【0047】
図6は本発明の第3実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図6を参照すれば、プラズマバーナ100は、カウル171の前方に燃料噴射ノズル173をさらに含む。燃料噴射ノズル173は、燃料タンク30に連結されて燃料が供給され、カウル171の前方に配置されてカウル171を介して案内される火炎に燃料を噴射する。
火炎に噴射された燃料は、火炎の熱によって蒸発し、相当部分燃焼されて排気ガスの追加的な加熱を可能とする。
【0048】
図7乃至図9は、本発明の第4実施例乃至第6実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図7乃至図9を参照すれば、プラズマバーナ100は、反応炉160の火炎噴出口128の周囲に流動撹乱部材(174、177、179)をさらに含む。流動撹乱部材(174、177、179は)は、図7乃至図9において各々異なる。
【0049】
図7を参照すれば、流動撹乱部材174は、火炎噴出口128で反応炉160の外周に突出形成される。流動撹乱部材174は、反応炉160の外周面と排気管40の間に流れる排気ガスに流動を生じさせ、火炎噴出口128に噴出する火炎を集めて安定化する。
【0050】
図8を参照すれば、流動撹乱部材177は、火炎噴出口128の前方に離隔配置される。流動撹乱部材177は、火炎噴出口128の内径より大きい内径を有する円形帯に形成される。流動撹乱部材177は、連結部材175を介して反応炉160の前方に設置される。流動撹乱部材177は、火炎噴出口128から噴出して一定の距離だけ進行して拡散する火炎を再び集めて安定化し、排気ガス中の酸素を利用して未燃焼燃料をさらに燃焼させる。
【0051】
図9を参照すれば、流動撹乱部材179は、火炎噴出口128の前方で火炎噴出口128の中心に対応して配置される。流動撹乱部材179は円板で形成され、連結部材176を介して反応炉160の前方に設置される。
【0052】
図9の流動撹乱部材179は、反応炉から突出する未燃焼液滴の接触面を提供して液滴を蒸発、燃焼させ、火炎と排気ガスの急激な混合によって火炎が不安定になることを防止する。
【0053】
図10は本発明の第7実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図10を参照すれば、燃料流入管路112は熱交換機132を含む。
例えば、燃料流入管路112の熱交換機132はコイル形状に形成され、排気管40内での吸熱面積を増大させて、燃料流入管路112に供給される燃料を加熱する。
なお、第7実施例は、第2実施例に熱交換機(132、134、136)を設けた例を示す。第1実施例、第3実施例乃至第6実施例、及び第8実施例にも同様に適用できる。
【0054】
図11は本発明の第8実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図11を参照すれば、電極150は貫通形成される第3通路159をさらに含む。第3通路159は、吸熱チャンバー156を反応炉160の内部に直接連結する。即ち、第3通路159は、大部分の混合気体が第2通路154b、混合チャンバー142及び混合気噴射口166を経由する際に、一部の混合気体を吸熱チャンバー156から反応炉160に直接噴射するようになる。結果的に第3通路159は、燃料供給管112を介して大量の燃料供給を可能とする。
【0055】
また、第8実施例は、第1実施例に第3通路159を設けた例を示す。第2実施例乃至第7実施例にも同様に適用できる。
【0056】
図12は本発明の第9実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図12を参照すれば、排気ガス流入口194周囲には排気ガスガイド181が形成される。排気ガスガイド181は、ベース140に分散形成されている排気ガス流入口194の分布面積より広い面積の開口及び開口から次第に狭くなる形状によって、排気ガスを排気ガス流入口194に案内する。
【0057】
排気ガスガイド181は、対応する排気ガス流入口194に沿って第1排気ガスガイド181aと第2排気ガスガイド181bを含む。第1排気ガスガイド181aは、混合チャンバー142に連結される排気ガス流入口194側に排気ガスを誘導するように排気ガス流入口194周囲に形成される。
【0058】
第2排気ガスガイド181bは、吸熱チャンバー156に連結される排気ガス流入口194側に誘導するように第1排気ガスガイド181a内側で排気ガス流入口194周囲に形成される。
【0059】
第1排気ガスガイド181aにより案内される排気ガスは、排気ガス流入口194を介して混合チャンバー142内部に流入しながら強い流れを形成し、混合チャンバー142及び混合気噴射口166を経由する混合気の流れを加速することができる。
【0060】
第2排気ガスガイド181bにより案内される排気ガスは、排気ガス流入口194を介して吸熱チャンバー156内部に流入しながら強い流れを形成し、燃料流入管路112に供給される燃料を吸熱チャンバー156内に噴射する。
また、第9実施例は、第1実施例に排気ガスガイド181及び第1、第2排気ガスガイド(181a、181b)を設けた例を示す。第2実施例乃至第8実施例にも同様に適用できる。
【0061】
図13は本発明の第10実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
本実施例による煤煙濾過装置は、燃料と噴射空気をプラズマバーナ200にそれぞれ供給する燃料流入管路212、噴射空気流入管路214を有する。
【0062】
プラズマバーナ200は、エンジン20とフィルタ80の間の排気管40内に設置される。プラズマバーナ200は、煤煙濾過装置に適用できるように燃料流入口222、噴射空気流入口224、排気ガス流入口294及び火炎噴出口228を有する。
【0063】
燃料流入管路212は、燃料流入口222と燃料タンク30を連結して、プラズマバーナ200内部に燃料を流入する。噴射空気流入管路214は、噴射空気流入口224を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ200内部に外部の空気を流入する。噴射空気流入管路216及び噴射空気流入口224に流入する噴射空気は、燃料流入管路212及び燃料流入口222に流入した燃料をプラズマバーナ200内に噴射する。
【0064】
また、プラズマバーナ200内に燃料を供給する燃料流入管路212及び噴射空気流入口224は、電極250内部に直接燃料を噴射するインジェクター(図示せず)で代替できる。
また、排気ガス流入口294は、排気管40内の排気ガスを混合チャンバー242に流入する。排気ガス流入口294に流入する排気ガスは、燃料と空気の混合気体で生じるプラズマ放電によって形成される火炎を火炎噴出口228に噴出する。
排気ガス流入口294は、排気ガスを流入させて混合チャンバー242内の混合気体を高温に維持できるようにする。
【0065】
図14は図13で適用した本発明の第10実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。図15は図14のXV-XV線に沿って切断した断面図である。
図14及び図15を参照すれば、プラズマバーナ200は、ベース240、電極250及び反応炉260を有する。
【0066】
ベース240は、燃料流入口222、噴射空気流入口224、及び排気ガス流入口294を形成し、内部に形成される混合チャンバー242を含む。プラズマバーナ200は、排気管40内に設置されるので、排気ガスの流れ妨害を最少化するために、排気ガス流れに対する抵抗を最少化する構造に形成される。
【0067】
例えば、ベース240は、エンジン20側(電極の反対側)に向かって凸状曲面をなしている。エンジン20側からフィルタ80側に流動する排気ガスは、ベース240の凸状曲面によって最小の抵抗を受けながらフィルタ80側に案内され得る。
【0068】
電極250は、ベース240に絶縁体252を介在して装着される装着部254と、装着部254から延びる内部に形成される吸熱チャンバー256を含む。
ベース240の燃料流入口222と噴射空気流入口224からそれぞれ流入する燃料及び空気は、吸熱チャンバー256に流入して混合気体状態で混合され、加熱される。絶縁体252は、電極250をベース240または反応炉260と電気的に絶縁させる。
【0069】
電極250は、装着部254のベース240反対側で拡張されて最大拡張部を形成し、かつ次第に狭くなる形状を有する。即ち、吸熱チャンバー256はほぼ円錐形状に構成される。
装着部254は、2重管による2重通路を形成し、内側に形成される第1通路254aと、第1通路254aの外側に形成される第2通路254bを含む。第1通路254aには噴射空気流入管路214が結合される。第2通路254bには吸熱チャンバー256と混合チャンバー242が連結される。
【0070】
噴射空気流入管路214は、第1通路254aを介して電極250の中心に形成される吸熱チャンバー256に連結される。燃料流入管路212は、噴射空気流入管路214内部に設置されて吸熱チャンバー256に連結される。
燃料流入管路212に供給される燃料は、吸熱チャンバー256の一側まで供給され、燃料流入管路212の端では噴射空気流入管路214に供給される噴射空気により、吸熱チャンバー256内に混合気体状態で噴射される。
【0071】
図16は本発明の第11実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図16を参照すれば、燃料流入管路212及び噴射空気流入管路214は、各々熱交換機(232、234)を有する。
【0072】
例えば、燃料流入管路212の熱交換機232はコイル形状に形成され、排気管40内での吸熱面積を増大させて燃料流入管路212に供給される燃料を加熱する。
噴射空気流入管路214の熱交換機234は、コイル形状に形成され、排気管40内での吸熱面積を増大させて噴射空気流入管路214に供給される噴射空気を加熱する。
熱交換機(232、234)は、燃料流入管路212及び噴射空気流入管路214に全て設置することができるが(図16参照)、そのうちの1ヶ所または2ヶ所に形成してもよい(図示せず)。
【0073】
図17は本発明の第12実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
本実施例による煤煙濾過装置は、燃料と噴射空気及び放電空気をプラズマバーナ300に各々供給する燃料流入管路312、噴射空気流入管路314及び放電空気流入管路316を有する。
【0074】
プラズマバーナ300は、エンジン20とフィルタ80の間の排気管40内に設けられる。プラズマバーナ300は、煤煙濾過装置に適用できるように燃料流入口322、噴射空気流入口324、放電空気流入口326及び火炎噴出口328を有する。
【0075】
燃料流入管路312は、燃料流入口322と燃料タンク30を連結して、プラズマバーナ300内部に燃料を流入させる。噴射空気流入管路314は、噴射空気流入口324を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ300内部に外部の空気を流入させる。噴射空気流入管路316及び噴射空気流入口324に流入する噴射空気は、燃料流入管路312及び燃料流入口322に流入する燃料をプラズマバーナ300内に噴射する。
【0076】
放電空気流入管路316は、放電空気流入口326を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ300内部に外部の空気を流入する。放電空気流入管路316及び放電空気流入口326に流入する放電空気は、燃料と空気の混合気体から生じるプラズマ放電により形成される火炎を火炎噴出口328に噴出する。
【0077】
図18は図17で適用した本発明の第12実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。図19は図18のXIX-XIX線に沿って切断した断面図である。
図18及び図19を参照すれば、プラズマバーナ300は、ベース340、電極350及び反応炉360を有する。
【0078】
ベース340は、燃料流入口322、噴射空気流入口324及び放電空気流入口326を形成し、内部に形成される混合チャンバー342を含む。プラズマバーナ300は排気管340内に設置されるので、排気ガスの流れ妨害を最少化するために、排気ガス流れに対する抵抗を最少化する構造に形成される。
【0079】
例えば、ベース340は、エンジン20側(電極の反対側)に向かって凸状の曲面形状をなしている。エンジン20側からフィルタ80側に流動する排気ガスは、ベース340の凸状曲面によって、最小の抵抗を受けながらフィルタ80側に案内される。
電極350は、ベース340に絶縁体352を介在して装着される装着部354と、装着部354から延びる内部に形成される吸熱チャンバー356を含む。
【0080】
ベース340の燃料流入口322と噴射空気流入口324からそれぞれ流入する燃料及び空気は、吸熱チャンバー356に流入して混合気体状態で混合され、加熱される。絶縁体352は、電極350をベース340または反応炉360と電気的に絶縁させる。
電極350は、装着部354のベース340反対側で拡張されて最大拡張部を形成し、かつ次第に狭くなる形状を有する。即ち、吸熱チャンバー356はほぼ円錐形状に構成される。
【0081】
装着部354は、2重管による2重通路を形成し、内側に形成される第1通路354aと、第1通路354aの外側に形成される第2通路354bを含む。第1通路354aには噴射空気流入管路314が結合される。第2通路354bには吸熱チャンバー356と混合チャンバー342が連結される。
【0082】
噴射空気流入管路314は、第1通路354aを介して電極350の中心に形成される吸熱チャンバー356に連結される。燃料流入管路312は、噴射空気流入管路314内部に設置されて吸熱チャンバー356に連結される。
燃料流入管路312に供給される燃料は吸熱チャンバー356の一側まで供給され、燃料流入管路312の端では、噴射空気流入管路314に供給される噴射空気により吸熱チャンバー356内に混合気体状態で噴射される。
【0083】
吸熱チャンバー356で加熱された混合気体は、第2通路354bを介して、ベース340に形成された混合チャンバー342に供給される。
混合チャンバー342には放電空気流入管路316が連結される。放電空気流入管路316に供給される放電空気は、混合チャンバー342内の混合気体を混合気噴射口366を介して反応炉360内部に噴射する。
燃料及び空気の混合気体のプラズマ放電は、水素と一酸化炭素を含む先酸化物質に改質して、酸化触媒60による酸化を容易にする。
【0084】
図20は本発明の第13実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図20を参照すれば、燃料流入管路312、噴射空気流入管路314及び放電空気流入管路316は、各々熱交換機(332、334、336)を含む。
【0085】
例えば、燃料流入管路312の熱交換機332は、コイル形状に形成されて排気管40内での吸熱面積を増大させ、燃料流入管路312に供給される燃料を加熱する。
噴射空気流入管路314の熱交換機334は、コイル形状に形成されて排気管40内での吸熱面積を増大させ、噴射空気流入管路314に供給される噴射空気を加熱する。
放電空気流入管路316の熱交換機336は、コイル形状に形成されて排気管40内での吸熱面積を増大させ、放電空気流入管路316に供給される燃料を加熱する。
熱交換機(332、334、336)は、燃料流入管路312、噴射空気流入管路314及び放電空気流入管路316に全て設置することができるが(図20参照)、そのうちの1ヶ所または2ヶ所に形成してもよい(図示せず)。
【0086】
図21は本発明の第14実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
本実施例による煤煙濾過装置は、燃料と噴射空気、及び、放電空気をプラズマバーナ400にそれぞれ供給する燃料流入管路412、噴射空気流入管路414及び放電空気流入管路416を有する。
【0087】
プラズマバーナ400は、エンジン20とフィルタ80の間の排気管40内に設けられる。プラズマバーナ400は、煤煙濾過装置に適用できるように燃料流入口422、噴射空気流入口424、放電空気流入口426、排気ガス流入口494及び火炎噴出口428を有する。
【0088】
燃料流入管路412は、燃料流入口422と燃料タンク30を連結して、プラズマバーナ400内部に燃料を流入する。噴射空気流入管路414は、噴射空気流入口424を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ400内部に外部の空気を流入する。噴射空気流入管路416及び噴射空気流入口424に流入する噴射空気は、燃料流入管路412及び燃料流入口422に流入する燃料をプラズマバーナ400内に噴射する。
また、プラズマバーナ400内に燃料を供給する燃料流入管路412及び噴射空気流入口424は、電極450の内部に直接燃料を噴射するインジェクター(図示せず)で代替できる。
【0089】
放電空気流入管路416は、放電空気流入口426を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ400内部に外部の空気を流入する。放電空気流入管路416及び放電空気流入口426に流入する放電空気は、燃料と空気の混合気体から発生するプラズマ放電により形成される火炎を火炎噴出口428に噴出する。
【0090】
また、排気ガス流入口494は、排気管40内の排気ガスを混合チャンバー442に流入させる。排気ガス流入口494に流入する排気ガスは、放電空気とともに流れて、混合気体から発生するプラズマ放電により形成される火炎を火炎噴出口428に噴出する。
排気ガス流入口494は、放電空気流入管路416に供給される空気の量を減らすことができ、混合チャンバー442内の混合気体をより高温に維持できるようにする。
【0091】
図22は図21で適用した本発明の第14実施例によるプラズマバーナの分解斜視図である。図23は図22のXXIII-XXIII線に沿って切断した断面図である。
図22及び図23を参照すれば、プラズマバーナ400は、ベース440、電極450及び反応炉460を有する。
【0092】
ベース440は、燃料流入口422、噴射空気流入口424、放電空気流入口426及び排気ガス流入口494を形成し、内部に形成される混合チャンバー442を含む。プラズマバーナ400は、排気管40内に設置されるので、排気ガスの流れ妨害を最少化するために、排気ガス流れに対する抵抗を最少化する構造に形成される。
【0093】
例えば、ベース440は、エンジン20側(電極の反対側)に向かって凸状の曲面形状をなしている。エンジン20側からフィルタ80側に流動する排気ガスは、ベース440の凸状曲面によって最小の抵抗を受けながらフィルタ80側に案内される。
【0094】
電極450は、ベース440に絶縁体452を介在して装着される装着部454と、装着部454から延びる内部に形成される吸熱チャンバー456を含む。
ベース440の燃料流入口422と噴射空気流入口424からそれぞれ流入する燃料及び空気は、吸熱チャンバー456に流入して混合気体状態で混合され、加熱される。絶縁体452は、電極450をベース440または反応炉460と電気的に絶縁させる。
【0095】
電極450は、装着部454のベース440反対側に拡張されて最大拡張部を形成し、かつ次第に狭くなる形状を有する。即ち、吸熱チャンバー456はほぼ円錐形状に構成される。
装着部454は、2重管による2重通路を形成し、内側に形成される第1通路454aと、第1通路454aの外側に形成される第2通路454bを含む。第1通路454aには噴射空気流入管路414が結合されている。第2通路454bには吸熱チャンバー456と混合チャンバー442が連結される。
【0096】
噴射空気流入管路414は、第1通路454aを介して電極450の中央に形成される吸熱チャンバー456に連結される。燃料流入管路412は、噴射空気流入管路414内部に設置されて、吸熱チャンバー456に連結される。
【0097】
燃料流入管路412に供給される燃料は吸熱チャンバー456の一側まで供給され、燃料流入管路412の端では噴射空気流入管路414に供給される噴射空気によって、吸熱チャンバー456内に混合気体状態で噴射される。
【0098】
吸熱チャンバー456で加熱された混合気体は、第2通路454bを介してベース440に形成された混合チャンバー442に供給される。
混合チャンバー442には放電空気流入管路416及び排気ガス流入口494が連結される。放電空気流入管路416及び排気ガス流入口494にそれぞれ供給される放電空気及び排気ガスは、混合チャンバー442内の混合気体を混合気噴射口466を介して反応炉460内部に噴射する。
燃料及び空気と排気ガスの混合気体でのプラズマ放電は、燃焼または水素と一酸化炭素を含む先酸化物質に一部改質して、酸化触媒60で酸化を容易にする。
【0099】
図24は本発明の第15実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
本実施例による煤煙濾過装置は、燃料をプラズマバーナ500に供給するための燃料タンク30とプラズマバーナ500を連結する燃料流入管503を有する。
【0100】
図25は図24で適用した本発明の第15実施例によるプラズマバーナの分解斜視図であり、図26は図25のXXVI-XXVI線に沿って切断した断面図である。
図25及び図26を参照すれば、プラズマバーナ500は、反応炉510、電極520及びガイド部材540を有する。
【0101】
反応炉510は、排気管40の内部で排気ガスの流れ方向と同じ方向に設置され、排気管40内の排気ガスの一部が通過できるように構成される。
電極520は、反応炉510の内部に設置され、プラズマ放電を発生するように電極520の外面と反応炉510の内面が間隔C10を形成する。
反応炉510は、予熱通路531、燃料流入口532、排気ガス流入口533及び火炎噴出口534を形成する。このために、反応炉510は、外側シリンダー511と内側シリンダー512を有して形成される。
【0102】
外側シリンダー511は反応炉510の外形を形成し、排気管40の内部を通過する排気ガス雰囲気に露出する。内側シリンダー512は、外側シリンダー511内部に結合され、外側シリンダー511との間に予熱通路531を形成する。
予熱通路531は、燃料流入管503と燃料流入口532を互いに連結し、燃料タンク30から供給される燃料を予熱する。予熱通路531は、反応炉510で排気ガス流れの反対方向に形成され、燃料の経路を長く形成することによって燃料の予熱効率を増大させる。
即ち、燃料を火炎噴出口534側から排気ガス流入口533側に供給するように、予熱通路531は、火炎噴出口534側から排気ガス流入口533側に向かって進行する螺旋状構造に形成される。燃料流入管503は、酸化触媒60側に連結され、燃料流入口532はエンジン20側に連結される。
【0103】
燃料流入口532は、予熱通路531を経由しながら予熱された燃料を反応炉510と電極520の間に供給するように電極520に向かって形成される。燃料流入口532は内側シリンダー512に貫通形成される。
排気ガス流入口533は、排気管40内の排気ガスの一部をプラズマバーナ500内部に流入させて、燃料流入口532を介して反応炉510内部に流入する燃料と排気ガスを混合する。
排気ガス流入口533は、燃料と排気ガスの混合気体を反応炉510と電極520の間に誘導するように、反応炉510のエンジン20側に形成される。即ち、排気ガス流入口533は、反応炉510の内側シリンダー512と電極520の間に形成されて排気ガスを流入させる。
【0104】
排気ガス流入口533の外形を形成する内側シリンダー512は、電極520側から排気ガス流入口533側に行くほど拡大開放される円錐台内面512aを形成する。
燃料流入口532は円錐台内面512a側に形成され、予熱通路531を反応炉510と電極520の間に連結する。これによって燃料流入口532に流入する燃料が排気ガス流入口533を経由して排気ガスと混合される。
【0105】
排気ガス流入口533側に燃料流入口532を備えているので、排気ガスと燃料の混合のための別途のチャンバー(図示せず)のような構成が不要である。その結果、排気ガスと燃料の混合構造が簡単になる。
また、排気ガス流入口533側にはガイド部材540が具備される。ガイド部材540は、排気ガス流入口533の直径より大きい直径に拡張形成され、排気管40内の排気ガスを排気ガス流入口533に誘導する。ガイド部材540は、燃料流入口533に流入する単位燃料に対して、より多くの排気ガスを混合できるようにする。
【0106】
ガイド部材540は、第1結合部541、第2結合部542及び連結具543を含む。第1結合部541は、反応炉510の排気ガス流入口533側の端部、外側シリンダー511の端部511aと結合される。
【0107】
第2結合部542は、第1結合部541の内側に形成され、電極520の端部520aと結合する。第1結合部541と第2結合部542は互いに離隔して両者の間に空間を形成する。
連結具543は第1結合部541と第2結合部542の間の空間に形成され、排気ガス流入口533を排気管40内部に連結する。
【0108】
ガイド部材540に誘導される排気ガスは、第1結合部541と第2結合部542の間に形成される連結具543を経由して、排気ガス流入口533に流入し、燃料と混合された混合気体状態で電極520と反応炉510の間に供給される。
【0109】
反応炉510と電極520の間に形成される間隔C10は、排気ガス流入口533側で拡大した状態で、火炎噴出口534側に行くほど次第に縮小されて最小の大きさを形成した後、再び次第に拡大されて最大の大きさを形成する。
【0110】
例えば、電極520と反応炉510の間に形成される間隔C10は互いに異なる大きさの第1間隔C11と第2間隔C12及び第3間隔C13を形成する。
第1間隔C11は排気ガス流入口533側に形成される。間隔C10は、第1間隔C11から火炎噴出口534側に行くほど第1間隔C11より狭くなるように次第に縮小される。
第2間隔C12は円錐台内面512aに形成され、最小の大きさを形成する。間隔C10は、第2間隔C12から火炎噴出口534側に行くほど第1間隔C11より広くなるように次第に拡大する。
第3間隔C13は火炎噴出口534側に形成され、最大の大きさを形成する。
【0111】
第1間隔C11、第2間隔C12及び第3間隔C13を形成するように電極520は内側シリンダー512の円錐台内面512aに対応して円筒に形成され、円錐台内面512aの端から火炎噴出口534側に行くほど次第に細く形成される。
【0112】
図27は本発明の第15実施例によるプラズマバーナから火炎が噴出する作動状態図である。
図27を参照すれば、排気ガス流入口533に流入する排気ガスは燃料流入口532に流入する燃料と混合され、この混合気体は反応炉510の内側シリンダー512と電極520の間に供給される。
【0113】
反応炉510を接地させ、電圧印加部520aを介して電極520に電圧(V)を印加すると、反応炉510と電極520はこれらの間に形成される間隔C10によってプラズマ放電を発生及び消滅させる。
【0114】
プラズマ放電の発生及び消滅により、混合気体はプラズマ放電後、排気ガスの流れによって火炎(FL)を発生させる。火炎(FL)は火炎噴出口534を介して噴出し、排気管40内の排気ガスをさらに加熱する。
即ち、電極520と反応炉510の間でのプラズマ放電は、電極520と反応炉510の間の間隔C10が最も狭い部分(第2間隔C12)で発生して、距離が広い部分(第3間隔C13)に行くほど次第に拡散した後消滅し、再び狭い部分(第2間隔C12)で発生して広い部分(第3間隔C13)に行くほど次第に拡散した後消滅する過程を反復的に行う。
【0115】
燃料及び排気ガスの混合気体でのプラズマ放電は、混合気体を燃焼したり、水素と一酸化炭素を含む先酸化物質に一部改質して、酸化触媒60による酸化を容易にする。
【0116】
全体的な構成及び作用効果において、第16実施例及び第17実施例は、第15実施例に類似乃至同一であるので、第16実施例及び第17実施例では、第15実施例と比較して異なる部分を説明する。
【0117】
図28は本発明の第16実施例によるプラズマバーナの断面図である。図29は図28の底面図面である。
図28及び図29を参照すれば、ガイド部材550は内面にベイン544をさらに有する。ベイン544は、ガイド部材550の内面に複数に形成され、排気管40内からガイド部材550に流入する排気ガスにスワール流動を発生させる。
これにより、ガイド部材550のベイン544を経由した排気ガスは、スワール流動を発生させながら反応炉510と電極520の間に供給される。この際、スワール流動抵抗を最少化するために連結具553を最大に大きく形成する。図29で連結具553はガイド部材550の曲率に沿って長く形成される。
スワール流動の排気ガスは、反応炉510と電極520の間で燃料と効果的に混合される。
【0118】
図30は本発明の第17実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図30を参照すれば、プラズマバーナ500はノズル562をさらに含む。ノズル562は、反応炉510と電極520の間に直接燃料を噴射するように反応炉510に設置され、反応炉510と電極520の間に向かっている。
ノズル562は、予熱通路531及び燃料流入口532の構成に加えて構成されてもよく(図30参照)、予熱通路531及び燃料流入口532を構成しない状態で独自に構成することも可能である(図示せず)。
ノズル562から噴射される燃料は、反応炉510と電極520の間に供給される。ノズル562はガイド部材550の近くに位置するので、ガイド部材550によるスワール流動によって排気ガスとより効果的に混合される。
【0119】
図31は本発明の第18実施例による煤煙濾過装置のブロック図である。
本実施例による煤煙濾過装置は、燃料と噴射空気及び放電空気をプラズマバーナ600にそれぞれ供給する燃料流入管路612、噴射空気流入管路614及び放電空気流入管路616を有する。
【0120】
プラズマバーナ600は、エンジン20とフィルタ80の間の排気管40内に設けられる。プラズマバーナ600は、煤煙濾過装置に適用できるように燃料流入口622、噴射空気流入口624、放電空気流入口626及び火炎噴出口628を有する。
【0121】
燃料流入管路612は、燃料流入口622と燃料タンク30を連結して、プラズマバーナ600内部に燃料を流入させる。噴射空気流入管路614は、噴射空気流入口624を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ600内部に外部の空気を流入させる。噴射空気流入管路614及び噴射空気流入口624に流入する噴射空気は、燃料流入管路612及び燃料流入口622に流入する燃料をプラズマバーナ600内に噴射する。
【0122】
放電空気流入管路616は、放電空気流入口626を排気管40の外部に連結して、プラズマバーナ600内部に外部の空気を流入する。放電空気流入管路616及び放電空気流入口626に流入する放電空気は、プラズマ放電により形成される火炎を火炎噴出口628に噴出する。
【0123】
図32は図31で適用した本発明の第18実施例によるプラズマバーナの断面図である。
図32を参照すれば、プラズマバーナ600はベース640、電極650及び反応炉660を有する。
【0124】
ベース640は、放電空気流入口626を形成し、内部に形成される混合チャンバー642を含む。電極650は、ベース640に絶縁体652を介在して装着され、このような絶縁体652は電極650をベース640または反応炉660と電気的に絶縁させる。電極650は、ベース640反対側で拡張されて最大拡張部を形成し、かつ次第に狭くなる形状を有する。
【0125】
燃料流入管路612は、前記反応炉660の側面に燃料流入口622を介して連結され、前記反応炉660内部に直接燃料を噴射することができる。噴射空気流入管路614は、前記燃料流入管路612の周囲に設置され、噴射空気流入口624を介して前記反応炉660と連結され、前記燃料流入口622を介して燃料の噴射を手伝う。
【0126】
プラズマバーナ600内に燃料を供給する燃料流入管路612及び噴射空気流入口624は、反応炉660内部に直接燃料を噴射するインジェクター(図示せず)で代替できる。インジェクターを採用する場合には、前記噴射空気流入管路614と噴射空気流入口624は省略可能である。
【0127】
混合チャンバー642には放電空気流入管路616が連結される。放電空気流入管路616に供給される放電空気は、混合チャンバー642内の混合気体を混合気噴射口666を介して反応炉660内部に噴射する。
【0128】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0129】
20:エンジン
30:燃料タンク
40:排気管
80:フィルタ
500:プラズマバーナ
503:燃料流入管路
511:外側シリンダー
532:燃料流入口
534:火炎噴出口
520:電極
510:反応炉
512:内側シリンダー
531:予熱通路
533:排気ガス流入口
540:ガイド部材
544:ベイン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの反対側で排気管に連結されるフィルタと、
前記エンジンと前記フィルタの間で前記排気管内に設置され、燃料を供給する燃料流入口及びプラズマ放電による火炎を噴出する火炎噴出口を有し、排気ガスを加熱させるプラズマバーナと、
前記燃料流入口と燃料タンクを互いに連結する燃料流入管路を含み、
前記プラズマバーナは、
前記排気管の内部に設置される反応炉と、
前記反応炉の内壁と間隔を維持しながら前記反応炉の内部に設置される電極と、を含み、
前記電極と前記反応炉の内壁との間でプラズマ放電が起こるように構成され、
前記反応炉は、
前記燃料流入口を介して前記反応炉内部に流入する燃料を排気ガスと混合し、形成された混合気体を前記反応炉と前記電極の間に誘導するように前記反応炉の一側に形成され前記排気ガスを供給する排気ガス流入口を含み、
前記火炎噴出口は、前記反応炉の他の側に形成され前記混合気体のプラズマ放電による火炎を噴出するよう構成され、
前記排気ガス流入口側に配置され、前記排気ガス流入口の直径よりもさらに大きい直径に拡張形成され、前記排気ガス流入口に前記排気ガスを誘導するガイド部材をさらに含むことを特徴とする煤煙濾過装置。
【請求項2】
前記反応炉は、
前記排気管内に露出する外側シリンダーと、及び
前記外側シリンダーに内蔵されて前記外側シリンダーとの間に予熱通路を形成する内側シリンダーを含み、
前記排気ガス流入口側で前記内側シリンダーは、前記排気ガス流入口側に行くほど拡大開放される円錐台の内面を形成し、
前記予熱通路は前記燃料流入管に連結され供給される燃料を予熱することを特徴とする請求項1に記載の煤煙濾過装置。
【請求項3】
前記燃料流入口は、前記円錐台の内面側に形成され、前記予熱通路を前記反応炉と前記電極の間に連結することを特徴とする請求項2に記載の煤煙濾過装置。
【請求項4】
前記予熱通路は、前記火炎噴出口側から前記排気ガス流入口側に向かって進行する螺旋形構造に形成されることを特徴とする請求項2に記載の煤煙濾過装置。
【請求項5】
前記ガイド部材は、
前記反応炉と前記電極の間でスワール流動を誘導するように内面に設けられる複数のベインを有することを特徴とする請求項1に記載の煤煙濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2012−145114(P2012−145114A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−32657(P2012−32657)
【出願日】平成24年2月17日(2012.2.17)
【分割の表示】特願2008−194293(P2008−194293)の分割
【原出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(304059937)コリア・インスティテュート・オブ・マシナリー・アンド・マテリアルズ (27)
【Fターム(参考)】