説明

プリフォーム、二軸延伸フィルムおよび容器

【課題】高いガスバリア特性を有するポリエステル樹脂混合物を提供する。
【解決手段】予めテトラカルボン酸二無水物と混合したポリエステル樹脂に、溶融状態でポリアミドを添加し、重合体成分が互いに流動学的に融和性を有するように混合することにより、ポリエステル樹脂と、6〜22の炭素原子を有するジカルボン酸とm−キシリレンジアミンから誘導されるポリアミドとからなる、高いガスバリア特性を有する合成物を製造する。この合成物は容器や二軸延伸フィルムを製造するのに適する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス透過性に対して高い耐性を有する二軸延伸フィルムおよび容器に関する。また、本発明は該容器およびフィルムを製造するのに使用する重合体材料に関する。
【背景技術】
【0002】
芳香族ポリエステル樹脂は、飲料用容器やフィルムの製造のために使用されており、その使用量は増加の一途をたどっている。
芳香族ポリエステル樹脂のバリア特性は、どちらかというと低レベルである。そのため、この樹脂を使用して製造した容器に炭酸飲料を入れた場合、十分な期間この炭酸飲料を容器内で確実に保存することは難しい。
【0003】
ポリアミド樹脂は顕著な機械的特性を有するが、一方で高い吸湿性を有するという欠点があり、材料としての特性を損なっている。
ポリアミド樹脂は通常、芳香族ポリエステル樹脂の機械的特性を向上させるため、芳香族ポリエステル樹脂と混ぜて使用される。ポリエステル樹脂と混合されることにより、ポリアミド樹脂の吸湿傾向も改善される。
【0004】
しかしながら、上記の樹脂を混合することは困難である。なぜならば、これらの樹脂は溶融状態で低い融和性しか有しないからである。機械的特性を向上させ、製品化後の剥離などを防止するために、押出し成形機の中で、テトラカルボン酸二無水物を添加して樹脂を混合することが提案されている(特許文献1)。望ましい化合物としては、ピロメリト酸無水物があげられる。
【0005】
製造される混合物の機械的特性をさらに向上させるために、混合物に固体重縮合処理を施すことが行われている(特許文献2)。
ポリアミドの中でも特に頻繁に使用されるナイロン6や66といったポリアミド材料は、ポリエステル樹脂の中でもイソフタル酸から誘導される成分の含有量が少ない、ポリエチレンテレフタレート(PET)やコポリエチレンテレフタレートといったポリエステル樹脂に比べて、わずかながら高いガスバリア特性を有する。
しかしながら、m−キシリレンジアミンとアジピン酸から得られるポリアミド[ポリ−m−キシリレンアジポアミド、ポリMXD−6(poly−m−xylylene adipamide, poly MXD−6)]は、相当なガスバリア特性(酸素および二酸化炭素に関して)を有し、そのガスバリア特性はポリエチレンテレフタレートのガスバリア特性よりもかなり優れていることが知られている。
【0006】
上記ポリアミドは、PETやCOPETに混合され(押出し成形機内で得られる)、これらの材料のバリア特性を向上させる。
1.5リットルのPETボトル(射出ブロー成形によって製造される)の酸素透過性は、このボトルが16重量%のポリアミドを有する混合物から製造された場合は約50%減少し、7重量%のポリアミドを有する混合物から製造された場合は約20%減少する。
16%のポリアミドを有する混合物から製造されるボトルのバリア特性は、一層はPET、もう一層はポリアミドで作成した二層フィルムから製造されるボトルのバリア特性とほぼ同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平1−272660号公報
【特許文献2】WO94/09069
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的はポリアミドとポリエステル樹脂混合物から製造される二軸延伸フィルムおよび容器のバリア特性を顕著に向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するにあたり、本発明者は以下のことを発見した。すなわち、ポリエステル樹脂をポリMXD−6といったポリアミドと混合する際、まずポリエステル樹脂を溶融状態でテトラカルボン酸二無水物と混合し、その製造された混合物をさらに、溶融状態で、ポリMXD−6といったポリアミドと混合する。この混合は、混合物内の重合体成分が流動学的に融和性を有するよう、溶融重合体成分の粘性、温度、剪断力の付加といった条件の下で行われる。ポリエステル樹脂に混入される二無水物の量は、0.01から3重量%の範囲である。このようにして得られたポリエステル樹脂混合物から製造される二軸延伸フィルムや容器は、顕著に高いバリア特性を有する。
【0010】
本発明は、芳香族ポリエステル樹脂およびジカルボン酸とアリレンジアミンから誘導されたポリアミドを含む重合体材料から得られる容器であって、前記ポリアミドはポリエステル樹脂マトリックス中に分散領域の平均サイズ0.200から0.400ミクロンの範囲で分散されていることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明は、前記芳香族ポリエステルが、イソフタル酸から誘導された単位又は配列を最大25%含有するコポリエチレンテレフタレートである。
さらに、本発明は、前記ポリアミドが、ポリm−キシリレンアジポアミドである。
さらに、本発明は、前記テトラカルボン酸の前記二無水物は、ピロメリト酸二無水物である。
さらに、本発明は、前記容器の製造に使用する前記材料の前記初期ポリエステルの固有粘度は、0.3から0.8dl/gである。
さらに、本発明は、前記ポリエステル、前記ポリアミド、および前記二無水物を含む前記混合物から得られる前記材料は、必要な時間と温度条件のもとで固体重縮合を施されることにより固有粘度を増加させることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記二無水物と予め混合した前記ポリエステルは、必要な時間と温度条件のもとで固体重縮合を施されることにより固有粘度を増加させることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記ポリエステルおよび前記ポリアミドの粘度の比は、前記混合温度により決定され、0.2:1から4:1である。
さらに、本発明は、前記成分の前記混合が前記押出し成形機内で行われる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ポリエステル樹脂をポリMXD−6といったポリアミドと混合する際、まずポリエステル樹脂を溶融状態でテトラカルボン酸二無水物と混合し、その製造された混合物をさらに、溶融状態で、ポリMXD−6といったポリアミドと混合する。この混合は、混合物内の重合体成分が流動学的に融和性を有するよう、溶融重合体成分の粘性、温度、剪断力の付加といった条件の下で行われる。ポリエステル樹脂に混入される二無水物の量は、0.01から3重量%の範囲である。好ましい材料として、ピロメリト酸二無水物があげられる。また、他に使用されうる二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸(1,2,3,4−cyclobutane tetracarboxylic acid)、3,3’:4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸(3,3’:4,4’−benzophenone tetracarboxylic acid)、2,2ビス−(2,4−ジカルボキシフェニル)エーテル(2,2 bis−(2,4− dicarboxyphenyl) ether)の二無水物があげられる。芳香族テトラカルボン酸二無水物が望ましい。
【0013】
望ましくは、上記のポリエステル樹脂はコポリエチレンテレフタレート(copolyethylene terephthalate)であって、そのテレフタル酸から誘導された成分の最大25%、望ましくは1から15%が、イソフタル酸やイソフタル酸とナフタレンジカルボン酸の混合物から誘導された成分によって置換されているものである。
上記のポリアミドは望ましくはポリMXD−6である。他に使用されうるポリアミドとしては、6から12個の炭素原子を含む、アジピン酸を除いた脂肪族ジカルボン酸や、アリレンジアミン(arilene diamine)から得られるものがあり、特にm−キシリレンジアミンが望ましい。
【0014】
上記のジカルボン酸は、好ましくはスベリン酸、セバシン酸、またはドデカン酸である。
ポリエステルの結晶化率と同様の結晶化率を有するポリアミドを使用するのが望ましい。
スタート時のポリアミドの分子数量は、ほぼ8000から50000の範囲である。
スタート時のポリアミドの末端基NHはエポキシ化合物と反応させることにより、ポリエステル基質の中での分散を高める。使用されうるエポキシ化合物の例として、イタリア・シェル社の「Epikote」(商品名)があげられる。
【0015】
使用されるポリアミドの量は、混合物の重量のほぼ5から30%に相当するのが望ましい。混合物の最終的な特性によっては、さらにその量を増やしてもよい。
本発明の別の実施例によると、マスターバッチとして使用される混合物中のポリアミド含有量は、50重量%以上、最高80から90重量%でもよい。
望ましくは、本発明の混合工程は、二無水物を添加したポリエステル樹脂を押出し、その後、その混合物にポリアミドを添加して押出し加工することからなる。
【0016】
また、ポリエステルと二無水物をまず押出し成形機の中でミキシングし、その後成形機の中にポリアミドを加えることによって、混合工程を一工程で行うこともできる。重合体化合物が優れた融和性を有するには、混合される物質の溶融状態での粘度がなるべく近い値である必要がある。ポリエステルとポリアミドの粘度比は、0.2:1から4:1の範囲であるのが好ましい。
【0017】
上記の条件を満たした場合に得られる化合物においては、ポリアミドがポリエステル基質の中で1ミクロン以下のサイズ、望ましくは0.2から0.4ミクロン、の領域を有するよう拡散される。このミクロ構造は、射出成形され、ポリアミドを抽出するよう蟻酸で処理をした小棒状材の破面を、走査電子顕微鏡(S.E.M.)で観察することにより確認できる。得られた棒状材(例1)は、拡散状態で0.5ミクロン以下のサイズのミクロ構造を有する。PMDAを使用せずに例1によって得られる棒状材のミクロ構造は、平均して1.5ミクロン以上である。本発明のミクロ構造は、特に、成分の最大25%がイソフタル酸から誘導されるコポリエチレンテレフタレートもしくはPETとポリMXD−6を混合することによって得られることを特徴とする。
【0018】
驚くべきことに、本発明の混合条件に基づいて製造される材料のガスバリア特性(OおよびCOに関して)は、テトラカルボン酸二無水物を添加せずにポリエステル樹脂とポリアミドのみを混合した場合や、ポリエステル樹脂とポリアミドと二無水物を同時に混合した場合や、最初にポリアミドと二無水物を混合してからポリエステル樹脂を加えた場合に比べて、飛躍的に高いことがわかった。
ポリアミド(pMXD−6)を加えたことによる効果で、平均225ミクロン厚さを有する1.5リットルボトルの酸素透過性は4倍以上減少し、CO透過性は2倍以上減少する。
【0019】
ポリエステル樹脂は、テレフタル酸またはそれより低いジエステルを、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメチオールといった2〜12個の炭素原子を有するジオールと、(周知の方法によって)重縮合することによって得られる。上述のとおり、容器の材料として使用される樹脂にはコポリエチレンテレフタレートが適している。
二軸延伸フィルムの製造には、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーが特に適している。
【0020】
本発明にかかる合成物を製造するために必要なポリエステル樹脂原料の固有粘度は、0.3から0.8dl/gである。初期粘度を増加させるには、テトラカルボン酸二無水物を添加したポリエステル樹脂、もしくはポリエステル樹脂とポリアミドと二無水物の混合物に、ポリエステル樹脂の粘度を少なくとも0.1増加するのに必要な温度(約150から230℃の範囲)と時間条件のもとで、固体重縮合処理を施す。
混合物に含まれるポリエステル樹脂を溶剤抽出によって抽出するのは困難であることから、上記処理で混合物中のポリエステル樹脂の固有粘度の増加を図っている。固有粘度の増加は、該混合物に施されたのと同じ温度と時間条件で処理を施された単独のポリエステル樹脂の粘度増加とほぼ等しいと考えられる。
【0021】
固体重縮合処理は、ポリエステル樹脂の固有粘度を増加させるだけでなく、製造される合成物の機械的特性、特に耐衝撃性を向上させる。
テトラカルボン酸二無水物を添加されたポリエステル樹脂に上記処理を施すことにより、特に初期ポリエステル樹脂が比較的低い固有粘度を有する場合、溶融状態の樹脂の粘度をポリアミド樹脂の粘度と同様の値とすることが可能となる。
ポリエステルと二無水物との混合、およびそれに続くポリアミドとの混合とは、シングルもしくはツインスクリュー押出し機の中で行われる。二重反転インターメッシュ型ツインスクリュー押出し機を使用し、180秒以下の滞留時間で、重合体成分の溶融温度より高い温度、一般的には200℃と300℃の間、で処理を行うのが望ましい。
【0022】
二軸延伸フィルムおよび容器は周知の方法で製造される。例えば、飲料容器は射出ストレッチブロー成形により製造され、二軸延伸フィルムはダブル・バブル製法や、キャスト押出し成形の後、二軸ストレッチを施すことにより製造される。
本発明にかかる材料はまた、本発明の材料によって作成される二軸延伸フィルムをコア層とした、多層フィルムを製造するのに使用することもできる。
本発明の別の応用としては、イソフタル酸に属する要素を10%以上含むコポリエチレンテレフタレートをポリエステル樹脂材料として使用し、プリフォームをフリーブロー処理することによって、大きな容量(5リットル以上)のパウチ(袋)を製造することができる。このパウチは清涼飲料などの液体を充填するのに適している。
【0023】
このパウチは高い透明性を有し、機械的特性も優れており、圧力によって変形したり破損したりすることなく折りたたむことができる。固有粘度は、ASTM基準D4603−86に基づいて、25℃で、フェノールとテトラクロロエタン重量比が60/40の溶液100mlに、0.5gの樹脂を加えた溶液で測定した。溶融液の粘度は、280℃の温度と、100秒−1の剪断率という条件で、2mm毛管を有するゴエトファート(Goettfert)レオメーターで測定した。
【0024】
(実施例)
以下に本発明の実施例について説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
例1
4.5%のイソフタル酸(IPA)を含み、IV=0.6dl/g(少なくとも12時間、140℃の真空で予備乾燥された)の、コポリエチレンテレフタレート(COPET)の結晶顆粒20kg/hと、ピロメリト酸二無水物(PMDA)20g/h(COPETの0.1重量%)を、二重反転インターメッシュ型スクリューを有するツインスクリュー押出し機に送り込み、それらの材料を小球(ペレット)状に加工する。
【0025】
ここで、運転条件は以下のとおりである。
スクリュー回転率:100rpm
シリンダ温度:シリンダ全体を通じて280℃
COPET供給量:20kg/h
PMDA供給量:20g/h
滞留時間:1.5分
この結果生じるペレットは、引き続き反応器の中で、窒素流中で130℃の温度で結晶化される。
押出し加工後のIVは0.61dl/gであった。
【0026】
上述のとおり、0.1%のPMDAを含む結晶化COPETを20kg/h作成する。この結晶化COPETを、2.2kg/hのポリMXD−6(日本の三菱ガスケミカル社−MGC社製)とともに、二重反転インターメッシュ型スクリューを有するツインスクリュー押出し機に送り込む。上記材料は、溶融状態において、280℃の温度で剪断率を100秒−1とした場合、1000PASで測定した粘度を有する。押出し機の中で、これらの材料はペレット化される。上記混合物を製造するための運転条件は、上述のCOPETにPMDAを添加する際の条件と同じである。
【0027】
例2
例1のCOPETとPMDAの混合物を作成する工程を繰り返す。ここで、唯一例1と異なる点は、4.5%のイソフタル酸を有するCOPETの代わりに、 IV=0.8dl/gであって、重量比92/8の、 2%のイソフタル酸を有するCOPETと8%のポリエチレンイソフタレートの混合物を使用することである。
その結果生じるペレットのIVは0.81dl/gであった。ペレットは引き続き窒素雰囲気で運転される反応器の中で結晶化される。ペレットはその後、例1に記載の条件で、10重量%のポリMXD−6とともに、押出し加工される。
【0028】
例3
例1に記載の工程(COPETとPMDAの予備混合工程、およびそれに引き続く10%のポリMXD−6を加えての押出し加工)が繰り返される。例3において、唯一例1と異なる点は、使用するCOPET材料が2%のイソフタル酸を含み、そのIVが0.6dl/gであることである。
例4
例1に記載の工程が繰り返される。ここで唯一異なる点は、混合物が70重量%のポリMXD−6を含むことである。
【0029】
例5
例1に記載の方法で合成物を作成するが、この例では、IPAを4.5%含むCOPETの代わりに、 IPAを2%(IV=0.8dl/g)含むCOPETを86重量%と、ポリエチレンイソフタレートを14%含む混合物を使用する。この混合物におけるポリMXDの含有量は7.5重量%である。この混合物から40gのプリフォームを製造する。
このプリフォームは、赤外線ヒータを有するサイデル(Sidel)マシンによって110℃に加熱され、フリーブロー加工を施される。プリフォームは3バールの圧力を有する空気によってブローされる。これによって製造されるパウチは5リットルの容量を有し、高い透明性を有する。このパウチは、中がからである場合は折りたたんで収納することが出来、また液体を充填することによって再利用も可能である。
5リットルの水を充填したパウチは、1mの落下衝撃を耐えることができる。
【0030】
例6、7
例1〜4に記載の混合物から、ハスキー(Husky)射出装置を使用して、36gのプリフォームを製造する。
このプリフォームを、1.5リットルおよび2リットルのキャビティにブローして、ストレッチブロー成形によってボトル容器を製造する。1.5リットルボトルの厚さは225ミクロン(平均値)であり、2リットルボトルの厚さは195ミクロン(平均値)であった。
製造されたボトルのOおよびCO透過性は表1に示すとおりである。ガス透過性はモコン(Mocon)の装置を使用して、18℃、RH40%の条件で測定された。
【0031】
比較例1
例1に記載の工程が繰り返される。ここで異なる点は、押出し成形される混合物のCOPET(2%のIPAを含み、IV=0.8dl/g)とポリMXD−6の重量比が90/10であり、PMDAを含まないことである。
例6、7に記載の条件で、射出ブロー成形により、1.5リットルボトルを製造する。
ここで製造されたボトルのOおよびCO透過性は、例6,7において製造されたボトルよりかなり高い値であった。
【0032】
比較例2
例6,7に記載の条件で、2%のIPAを含みIV=0.8dl/gのCOPETからなる樹脂から、1.5リットルボトルを製造する。
このボトルのOおよびCO透過性は表1に示すとおりである。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香族ポリエステル樹脂およびジカルボン酸とアリレンジアミンから誘導されたポリアミドを含む重合体材料から得られる容器であって、前記ポリアミドはポリエステル樹脂マトリックス中に分散領域の平均サイズ0.200から0.400ミクロンの範囲で分散されていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記芳香族ポリエステルが、イソフタル酸から誘導された単位又は配列を最大25%含有するコポリエチレンテレフタレートである、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記ポリアミドが、ポリm−キシリレンアジポアミドである、請求項1又は請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記テトラカルボン酸の前記二無水物は、ピロメリト酸二無水物である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記容器の製造に使用する前記材料の前記初期ポリエステルの固有粘度は、0.3から0.8dl/gである、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記ポリエステル、前記ポリアミド、および前記二無水物を含む前記混合物から得られる前記材料は、必要な時間と温度条件のもとで固体重縮合を施されることにより固有粘度を増加させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の容器。
【請求項7】
前記二無水物と予め混合した前記ポリエステルは、必要な時間と温度条件のもとで固体重縮合を施されることにより固有粘度を増加させることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の容器。
【請求項8】
前記ポリエステルおよび前記ポリアミドの粘度の比は、前記混合温度により決定され、0.2:1から4:1である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記成分の前記混合が前記押出し成形機内で行われる、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の容器。

【公開番号】特開2009−298487(P2009−298487A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−212032(P2009−212032)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【分割の表示】特願平11−163509の分割
【原出願日】平成11年6月10日(1999.6.10)
【出願人】(504120316)コバール・ソシエタ・ペル・アチオニ (3)
【氏名又は名称原語表記】COBARR S.p.A.
【Fターム(参考)】