説明

プリンタおよびその印刷制御プログラム

【課題】印刷処理が行われて排出される印刷用紙の区分け機構の簡易化を図る。
【解決手段】印刷用紙(14、14a、14b)を給紙する第1の給紙手段(4、前CSF76)および第2の給紙手段(6、後CSF78)と、スタック部(用紙排出部8)と制御部(印刷制御部10)を備える。第2の給紙手段は、排出時に第1の給紙手段から給紙された印刷用紙に重なるように給紙位置が設定されている。スタック部は、第1の給紙手段および第2の給紙手段から供給されて印字された印刷用紙を積層して回収する。制御部は、印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断し、印刷ジョブ毎に第1の給紙手段と第2の給紙手段とを切替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリアルプリンタにおける印刷用紙のスタック技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シリアルプリンタでは、たとえば同一構成の印刷データについて複数部の印刷が行われる場合、排出側において所定の位置に重ねられて排出される。この排出された印刷用紙は、たとえば、1部毎にソート(Sort)され、または1ページずつで複数枚がまとめて排出される。したがって、シリアルプリンタの利用者は、複数の部数が印刷された場合、排出される印刷用紙に対して手作業で1部毎に区分けを行う必要があった。
【0003】
このようにまとめて排出された印刷用紙の1部毎の区分けを容易化するために、シリアルプリンタでは、たとえば用紙反転ユニットが搭載され、排出された印刷用紙の印字面をフェイスアップ/フェイスダウンさせるものがあった。また、シリアルプリンタでは、印字面の違いによって区別させるために、1部毎に印刷データを逆順に印刷するものがあった。
【0004】
排出された印刷用紙の区分け手段として、たとえば、排紙方向に対して左右に移動させる通常のソート機能、同じサイズの用紙を縦方向にセットした給紙トレイと、横方向にセットした給紙トレイとを部数毎に切替えて印刷するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
【0005】
また、同一サイズの用紙を長辺方向と短辺方向に給紙できるプリンタの場合、奇数番目の印刷を短辺給紙で行い、偶数番目の印刷を長辺給紙で行うものが知られている(たとえば、特許文献2)。
【0006】
また、排紙ローラにより、用紙搬送方向に直交する方向に沿って設定した複数排出位置から、印刷後の用紙をオフセットさせて排出させるシフター機構を備えるものが知られている(たとえば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−047690号公報
【特許文献2】特開平11−199124号公報
【特許文献3】特開2004−238120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、シリアルプリンタでは、印字から排出処理が一連の流れで行われている。ヘッドピンを備えた印字ヘッドは、印刷用紙に対し印字位置に合せて配置され、主走査方向に移動する。また、印刷用紙は、副走査方向に搬送されることで印字位置が改行され、印刷が行われる。したがって、シリアルプリンタでは、印字処理中に用紙の配置位置を変更させることができない。
【0009】
用紙の排出位置の変更手段がスタック部に配置された場合、シリアルプリンタでは、印刷中の用紙に接触して排出位置を変更させることはできず、印刷エラーの原因になるおそれがある。さらに、シフト処理中に印刷処理を中断させるのでは、印刷処理に時間のロスが生じるおそれがある。また、既述のような用紙反転ユニットでは、たとえば、印字処理後の搬送経路上に配置することになるが、このような構成部品を追加することは、プリンタの大型化、搬送経路の複雑化を招くことになる。そして、反転されて排出された印刷用紙は、スタック部の同じ位置に排出されるので、1部毎に区切り位置の確認が必要となる。
【0010】
そのほか、排出位置の変更手段を自動で動作させる場合、シリアルプリンタでは、印字データに基づいた制御処理が必要となるという課題がある。
【0011】
そこで、本開示のプリンタおよびその印刷制御プログラムの目的は、排出される印刷用紙の区分け機構の簡易化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本開示のプリンタ、およびその印刷制御プログラムの一側面では、印刷用紙を給紙する第1の給紙手段および第2の給紙手段と、スタック部と制御部を備える。第2の給紙手段は、排出時に第1の給紙手段から給紙された印刷用紙に重なるように給紙位置が設定されている。スタック部は、第1の給紙手段および第2の給紙手段から供給されて印字された印刷用紙を積層して回収する。制御部は、印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断し、印刷ジョブ毎に第1の給紙手段と第2の給紙手段とを切替える。
【発明の効果】
【0013】
本開示のプリンタまたは、その印刷制御プログラムによれば、次のいずれかの効果が得られる。
【0014】
(1) 印刷処理された印刷用紙が、スタック部において1部毎にずれて排出されるので、印刷用紙の区分け処理の容易化を図ることができる。
【0015】
(2) 各給紙手段に対する配置位置の設定により、スタック部への排出位置が決まるので、プリンタ内部における搬送機構を複雑化させず、印刷エラーの回避や印刷時間の増大などの防止が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1の実施の形態に係るプリンタの構成例を示す図である。
【図2】印刷用紙の給紙位置および排出状態例を示す図である。
【図3】印刷制御の一例を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態に係るプリンタシステムの構成例を示す図である。
【図5】PCおよびプリンタのハードウェア構成例を示す図である。
【図6】プリンタの構成例を示す図である。
【図7】前CSFの装着状態例を示す図である。
【図8】後CSFの装着状態例を示す図である。
【図9】CSFの外観構成例を示す図である。
【図10】印字部の構成および給紙状態例を示す図である。
【図11】前CSFを利用した給紙および排出状態例を示す図である。
【図12】後CSFを利用した給紙および排出状態例を示す図である。
【図13】前CSFから給紙した場合の印字処理例を示す図である。
【図14】後CSFから給紙した場合の印字処理例を示す図である。
【図15】排出された印刷用紙の状態例を示す図である。
【図16】印刷データの処理状態の一例を示す図である。
【図17】PCからプリンタに対する印刷制御情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図18】印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図19】印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図20】プリンタの印刷処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】ドライバ画面の表示例を示す図である。
【図22】第3の実施の形態に係る給紙状態例を示す図である。
【図23】印刷制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔第1の実施形態〕
【0018】
図1および図2は、第1の実施の形態に係るプリンタの構成例を示している。図1および図2に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない、
【0019】
図1に示すプリンタ2は、供給された印刷用紙に対して印字処理を行い、所定の排出位置に排出する本開示のプリンタの一例である。このプリンタ2は、たとえば図示しないヘッドピンを接触させて印字するシリアルプリンタである。プリンタ2には、一例として第1の給紙手段4、第2の給紙手段6、用紙排出部8、印刷制御部10が備えられている。
【0020】
第1の給紙手段4は、印刷用紙14a(図2)が載置され、印刷要求に応じてプリンタ2の印字手段側に対して印刷用紙14aを供給する。この第1の給紙手段4は、たとえばプリンタ2の筐体前面側からプリンタ2の内部に向けて設置されている。この第1の給紙手段4は、たとえば印刷用紙14aの保持位置を調整して給紙位置を変更可能にしている。
【0021】
第2の給紙手段6は、第1の給紙手段4とともに、印刷用紙14b(図2)をプリンタ2の印字手段に対して供給する手段である。第2の給紙手段6は、たとえば第1の給紙手段4に対して対向方向に給紙可能に配置されている。また、この第2の給紙手段6は、供給した印刷用紙14bが用紙排出部8に排出されるときに、第1の給紙手段4から供給された印刷用紙14aと重なるように給紙位置が設定される。
【0022】
第1の給紙手段4および第2の給紙手段6によってプリンタ2に供給される印刷用紙14(14a、14b)は、たとえば所定の大きさに設定された単票用紙である。第1の給紙手段4と第2の給紙手段6には、同一または略同サイズの印刷用紙が同方向に収納されている。このプリンタ2では、たとえば、第1の給紙手段4に所定の大きさで縦長方向の印刷用紙が収納された場合、第2の給紙手段6にも同様の大きさの印刷用紙が縦長方向に収納される。そして、このプリンタ2では、第1の給紙手段4および第2の給紙手段6の給紙位置によって、印字部12や用紙排出部8に対する印刷用紙の位置が決定される。
【0023】
このプリンタ2では、たとえば連続して印刷する印刷対象に対して1部毎に第1の給紙手段4と第2の給紙手段6とが切替えられて給紙される。また、1ページを複数枚印刷する場合には、ページ毎に第1の給紙手段4と第2の給紙手段6が切替えられて給紙される。
【0024】
用紙排出部8は、印字処理が行われて排出された印刷用紙14を回収するスタック部を構成する。この用紙排出部8には、第1の給紙手段4および第2の給紙手段6によって給紙された印刷用紙14が載置される。この用紙排出部8には、上記のように1部毎または1ページ毎に印刷された用紙が積層されている。用紙排出部8には、第1の給紙手段4から給紙された印刷用紙14aと第2の給紙手段6から給紙された印刷用紙14bとが、一部または全部が重なるように排出されている。
【0025】
印刷制御部10は、印刷用紙14の区分け処理を実行させる制御手段である。この印刷制御部10では、たとえば、プリンタ2に対する印刷要求が通知されると、この印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断する。そして、印刷制御部10では、この区分け指示に応じて、印刷ジョブ毎に第1の給紙手段4と第2の給紙手段6とを切替えて給紙させる。印刷ジョブは、たとえば複数ページで構成された印刷対象の1部毎の印刷指示、または1ページに対する複数枚の印刷指示などが含まれる。
【0026】
図2は、第1の給紙手段4および第2の給紙手段6と用紙排出部8との間の給紙および排紙状態例を示している。
【0027】
図2に示す印字部12は、各給紙手段4、6と用紙排出部8との間に構成される。この印字部12は、第1の給紙手段4から供給される印刷用紙14aおよび第2の給紙手段6から供給される印刷用紙14bが搬送されて印字処理が行われる。
【0028】
この印字部12には、第1の給紙手段4または第2の給紙手段6において設定された給紙位置に応じて印刷用紙14が搬送される。印字部12では、この給紙位置に対応した位置で印字処理が行われる。そして、印字部12で印字された各印刷用紙14a、14bは、設定された給紙位置に沿って用紙排出部8に排出される。
【0029】
第1の給紙手段4および/または第2の給紙手段6のいずれか一方または両方には、設置された印刷用紙14の給紙位置の設定手段が備えられている。印刷準備では、この給紙位置の設定手段によって給紙位置の設定が行われ、第2の給紙手段6では、印刷用紙14bの排出時に、第1の給紙手段4から給紙された印刷用紙14aに重なるように給紙位置が設定されて給紙することができる。
【0030】
このプリンタ2では、部数毎の印刷指示とともに区分け処理の指示を受けると、たとえば最初の1部目の印刷ジョブでは、第1の給紙手段4によって給紙が行われる。そして、次の2部目の印刷ジョブでは、第2の給紙手段6によって給紙が行われる。すなわち、印刷ジョブ毎に給紙手段が切替えられて給紙処理が行われる。
【0031】
用紙排出部8では、1部毎に印刷された印刷用紙14aと印刷用紙14bとが、たとえば一部分に積層部16が設定されて排出されている。この積層部16は、第1の給紙手段4に設定された給紙位置と第2の給紙手段6に設定された給紙位置によって重なりの大きさが決定される。この積層部16により、用紙排出部8では、印刷ジョブ毎の区分け位置を明確にすることができる。
【0032】
図3は、この印刷制御の処理手順の一例を示している。
【0033】
この印刷制御は、本開示の印刷制御プログラムの一例である。この印刷制御では、第1の給紙手段4および第2の給紙手段6に印刷用紙14が設置される(S1)。各給紙手段4、6では、設置された印刷用紙14に対して給紙位置の設定が行われる(S2)。この給紙位置の設定では、第1の給紙手段4と第2の給紙手段6のいずれかまたは両方に設置された給紙位置の設定手段により、用紙排出部8において印刷用紙14a、14bが重なるように設定される。
【0034】
プリンタ2では、たとえば接続したホストPCなどから印刷指示を含む印刷データを取得する(S3)。プリンタ2では、印刷データに区分け指示が含まれるか否かが判断される(S4)。区分け指示がある場合(S4のYES)、部数毎の区分け印刷処理に移行する。即ち、既述のように、印刷データについて1部毎の印刷を指示する印刷ジョブ毎に給紙手段4、6の切替えが行われる。(S5)。そして、給紙手段4、6を切替えながら印字処理(S6)、および用紙排出が行われる(S7)。
【0035】
また、区分け指示が含まれない場合(S4のNO)、特定の給紙手段(第1の給紙手段4または第2の給紙手段6)からの給紙により通常の印刷処理が行われ(S6)て、用紙排出部8に排出される(S7)。
【0036】
印刷指示に設定された全ての部数が終了するまで(S8のNO)、印刷処理が繰り返し行われ、設定された部数まで印刷すると(S8のYES)、印刷処理が終了される。
【0037】
斯かる構成によれば、印刷処理された印刷用紙が、スタッカにおいて1部毎にずれて排出されるので、印刷用紙の区分け処理の容易化を図ることができる。また、各給紙手段に対する配置位置の設定により、用紙排出部への排出位置が決まるので、プリンタ内部における搬送機構を複雑化させず、印刷エラーの回避や印刷時間の増大などの防止が図れる。
【0038】
〔第2の実施の形態〕
【0039】
図4および図5は、第2の実施の形態に係るプリンタの構成例を示している。
【0040】
図4に示すプリンタシステム20は、印刷制御指示や印刷情報などを出力するPC(Personal Computer)22および印刷を実行するプリンタ24を備えている。
【0041】
このPC22は、たとえば有線または無線によりプリンタ24と接続されており、印刷指示や生成した印刷データなどの送受信が行われている。PC22は、たとえばドライバ26やアプリケーション28のプログラムが実行されている。ドライバ26は、PC22に接続するプリンタ24やその他の周辺機器を制御するプログラムである。そして、このドライバ26は、ユーザによる部数指定情報やソート手段の指定情報を受け、これらの情報がアプリケーション28に通知される。
【0042】
アプリケーション28は、印刷制御を行うためのソフトウェアである。このアプリケーション28では、たとえば、PC22に対するユーザ操作により印字指示を受けると、指定された印刷データ30が取り込まれるとともにドライバ26から受け取った印刷情報が取り込まれ、プリンタ24に対する制御情報が生成される。ドライバ26から受け取る印刷情報は、既述の部数指定情報やソート手段指定情報などが含まれる。生成された制御情報は、アプリケーション28から印字制御機能部32を通じてプリンタ24側に通知される。また、印刷データ30は、たとえばアプリケーション28によってプリンタ24の印字部12側に通知される。この印字制御機能部32は、たとえば、PC22で実行された印刷制御プログラムなどで構成されればよい。
【0043】
プリンタ24には、給紙手段を切替えて部数毎に区分け処理を実行する給紙制御機能部34や印字部12を備えている。また、プリンタ24には給紙手段として、たとえば単票用紙をプリンタ22に供給するCSF(Cut Sheet feeder)が設置されている。そして、プリンタ24には、このCSFを制御するための手段として、前CSF制御機能部36や後CSF制御機能部38が形成されている。この前CSF制御機能部36や後CSF制御機能部38は、たとえば選択されたCSFにより印刷用紙14を印字部12側に搬送させる手段などで構成されている。
【0044】
給紙制御機能部34は、既述の印刷制御部10を構成する。この給紙制御機能部34では、PC22の印字制御機能部32から制御情報を受けて、部数印刷における印刷用紙のソート指示やCSFの選択制御などが行われる。また、印字部12は、印字制御部32からの制御情報を受けるとともに、アプリケーション28からの印刷データ30を受信する。これにより、部数印刷の実行指示などに基づく印字制御が行われる。
【0045】
図5に示すPC22は、たとえばプロセッサ40、記憶部42、操作入力部48、表示部50、IF(Interface)52などで構成されている。
【0046】
プロセッサ40は、記憶部42に格納されたPC22のOS(Operating System)や他の制御プログラムなどが演算され、実行される手段であって、たとえばCPU(Central Processing Unit)で構成されている。このプロセッサ40では、たとえばドライバ26やアプリケーション28、その他の印刷制御プログラムが実行されることで、印字制御機能部32として機能する
【0047】
記憶部42は、たとえばROM(Read Only Memory)44、RAM(Random Access memory)46で構成されている。ROM44は、たとえばハードディスク装置やフラッシュメモリ(Flash memory)などの記録媒体で構成され、OSやアプリケーション28のプログラム、ドライバ26のプログラムのほか、印刷データ30や印刷制御情報などが格納されている。RAM46は、PC22の制御プログラムなどを実行処理するためのワークエリアを構成している。
【0048】
操作入力部48は、PC22に対する操作手段であり、たとえばキーボードやマウスなどで構成されている。印刷制御では、たとえば印刷設定画面における設定操作に基づいてソート指示を含む区分印刷指示、部数指示などが入力される。
【0049】
表示部50は、印刷データ30の表示や印刷制御画面が表示される。そして、この表示画面に対してユーザにより設定操作などが行われることで、印刷制御情報が生成される。
【0050】
また、この表示部50は、たとえば操作入力部48と一体のタッチパネルで構成されてもよい。この場合、表示部50には、タッチセンサが設置され、利用者の指等の接触や図示しないタッチペン(たとえば、スタイラスペン)のタッチ位置(座標)が検出される。そして、タッチパネルに対する指などの接触に対し、たとえばドライバ26を実行するプロセッサ40により、画像表示、タッチ位置の座標演算、ポインタ生成およびその移動、画面スクロールなどの制御が行われる。
【0051】
IF52は、プリンタ24との間で有線または無線により接続され、印刷データ30や制御情報などの送受信が行われる。このIF52は、たとえば、プリンタ24と有線接続するためのコネクタや制御基板などで構成される。プリンタ24とPC22との有線接続には、たとえばシリアルケーブル、パラレルケーブル、USB(Universal Serial Bus)、IEEE規格のケーブルを利用してもよい。または、このIF52は、プリンタ24と無線接続するためのアンテナで構成される。そのほかたとえば、赤外線接続するための発信手段などで構成されてもよい。
【0052】
また、プリンタ24には、プロセッサ60、記憶部62、印字部12、給紙部74、用紙幅センサ82、IF84、操作入力部86、表示部88、用紙センサ89などで構成されている。
【0053】
プロセッサ60は、プリンタ24の動作制御プログラムが実行演算される手段である。そして、PC22からの印刷制御情報を受けることで、既述の給紙制御機能部34や前CSF制御機能部36、後CSF制御機能部38として機能し、部数印刷などが実行される。
【0054】
記憶部62は、たとえばROM64、RAM66で構成されている。ROM64は、プリンタ24の動作制御プログラムやPC22から受信した印刷データ30などが記憶される。RAM66は、このプリンタ24の動作制御プログラムなどを実行処理するためのワークエリアを構成している。
【0055】
なお、この記憶部42、62はROM44、64に限られず、たとえば電気的に内容を書き換えることができるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )で構成されてもよい。
【0056】
また、上記のアプリケーション28、ドライバ26などのプログラムは、ROM44に記憶されたものに限られず、たとえば、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク光磁気ディスクなどのコンピュータで読出し可能な記録媒体に記憶されているものを利用してもよい。さらに、アプリケーション28のプログラム、ドライバ26などのプログラムは、ネットワーク上にあるサーバやデータベースなどから読み込んで利用してもよい。
【0057】
印字部12は、シリアルプリンタを構成するための印字ヘッド70およびヘッドピン72で構成されている。印字ヘッド70には、複数のヘッドピン72が設置されている。この印字ヘッド70は、印字処理において印刷用紙14に対して主走査方向に移動することで、ヘッドピン72を印字位置に搬送する。ヘッドピン72は、印字手段の一例である。このヘッドピン72は、印字ヘッド70から印刷用紙14に向けて突出され、印字対象の文字や記号等の形状に応じて先端部が印刷用紙14に対して接触し、所定の圧力が加えられることで印字が行われる。
【0058】
給紙部74は、印刷用紙14が配置され、連続でプリンタ24の印字部12側に給紙する構成である。この給紙部74は、たとえば前CSF76、後CSF78、搬送ローラ80などで構成されている。
【0059】
前CSF76は、たとえば既述の第1の給紙手段4の一例である。この前CSF76は、プリンタ24の前面側に配置されて印刷用紙14aを印字部12側に給紙する。この前CSF76には、たとえば印刷用紙14aの給紙位置を調整する用紙調整機構が備えられている。
【0060】
後CSF78は、たとえば第2の給紙手段6の一例である。この後CSF76は、プリンタ24の背面側に配置されて印刷用紙14bを印字部12側に給紙する。この後CSF78では、印刷用紙14bの排出時に、前CSF76から給紙された印刷用紙14aに重なるように給紙位置が設定されている。
【0061】
搬送ローラ80は、印刷用紙14を副走査方向に搬送する手段である。この搬送ローラ80は、たとえば前CSF76や後CSF78の給紙位置側や印字部12側、および印刷処理された印刷用紙14を排出するスタッカ側などの複数設置されている。搬送ローラ80は、既述の前CSF制御機能部36、後CSF制御機能部38の制御指示に従って、たとえば図示しないモータなどのローラ駆動手段が制御されることで、回転または停止動作が行われる。
【0062】
用紙幅センサ82は、プリンタ24に配置した印刷用紙14の左右端のいずれかまたは両端の位置を検出する位置検出手段を構成する。この用紙幅センサ82は、たとえば色識別センサで構成されており、印字ヘッド70やその周辺部品に設置されて、主走査方向へと移動する。そして、用紙幅センサ82では、たとえば印刷用紙14の白色と印刷用紙14が載置されているプラテンローラの黒色との変化点によって印刷用紙14の端部が検出される。また、この用紙幅センサ82では、反射型センサにより、用紙の有無を反射光によって検出してもよい。
【0063】
IF84は、PC22に対して接続するためのインターフェースであって、既述のように有線接続や無線接続をするための構成が備えられている。
【0064】
操作入力部86は、プリンタ24に対する設定操作などの入力手段の一例である。
【0065】
表示部88は、プリンタ24の設定画面や印刷状態などを報知するための表示手段である。
【0066】
用紙センサ89は、配置された印刷用紙14の有無や吸入量、載置位置、または用紙の下端などを監視する手段である。この用紙センサ89は、たとえば反射型センサの反射光が利用されている。
【0067】
図6、図7および図8は、プリンタ24の外観構成例を示している。
【0068】
図6に示すプリンタ24には、前面側に前CSF76が設置されている。この前CSF76には、たとえば印刷実行前に、または印刷処理開始時にユーザによって所定の大きさの単票の印刷用紙14aが所定の方向に配置される。この前CSF76には、たとえば印刷用紙14aに対して左右の位置をガイドするガイド部90、92が設置されている。そして、このプリンタ24では、配置された印刷用紙14aを内部に取り込み、印刷処理を行って、背面側のスタッカ94に排出される。スタッカ94への排出位置は、前CSF76に設定された印刷用紙14aの配置位置によって決定される。
【0069】
また、プリンタ24の前面側には、操作パネル96が設置されている。この操作パネル96は、たとえば、文字表示やランプの点灯によってプリンタ24の設定情報や印刷状態などを表示する表示部88や、プリンタ24に対する操作ボタンなどの操作入力部86で構成されている。
【0070】
プリンタ24の背面側には、たとえば下段側に後CSF78が設置されている。また、この後CSF78の上段側には、印刷処理されて、排出された印刷用紙14が保持されるスタッカ94が設置されている。後CSF78は、たとえば前CSFと略同等に構成されており、印刷用紙14bをプリンタ24の背面側から内部に給紙する。この後CSF78には、前CSF76と同様に、給紙位置を設定するガイド部110、112(図8)が設置されている。そして、この給紙位置に基づいて、印刷用紙14bの排出位置が決定される。
【0071】
このプリンタ24には、たとえば前CSF76から給紙される印刷用紙14aと後CSF78から給紙される印刷用紙14bを同じサイズで、かつ同じ方向に配置されている。
【0072】
このプリンタ24では、前CSF76から給紙した印刷用紙14aと、後CSF78から給紙した印刷用紙14bとが、スタッカ94において一部または全部が重なって排出される。この場合、スタッカ94において一部が重なる場合とは、たとえば、印刷用紙14aと印刷用紙14bとを左右にずらして積層されている。そこで、前後CSF76、78の排出位置を利用して、既述のように、部数印刷処理では、連続して印刷する印刷対象に対して、1部毎に切替えて給紙が行われる。また、同ページが複数枚印刷される場合には、ページ毎に前後CSF76、78が切替えられて給紙される。
【0073】
図7に示すプリンタ24には、前CSF76が装着されている。前CSF76の装着処理では、たとえば前面に配置されたトレイ95が上側に開かれ、前CSF76の先端側がプリンタ24の内部に向けて挿入される。前CSF76には、ガイド部90、92の間に印刷用紙14aが配置される。このガイド部90、92は、印刷用紙14aの用紙調整機構であり、印刷用紙14aの大きさに合わせて間隔が設定可能である。また、ガイド部90、92は、ガイド軸100を通じて前CSF76上を左右に平行移動可能に設置されている。このときガイド部90、92は、連動して、たとえば設定された間隔を保持したままX軸方向に平行移動可能に構成されている。
【0074】
図8に示すプリンタ24の背面側には、後CSF78が装着されている。後CSF78の装着処理では、たとえばスタッカ94が上側に向けて開状態にされて、後CSF78がプリンタ24の内部に向けて挿入されている。後CSF78のガイド部110、112は、印刷用紙14bの用紙調整機構であり、前CSF76のガイド部90、92と同様に、ガイド軸114を通じてX軸方向に平行移動可能に設置されている。
【0075】
図9に示すCSF76、78は、単票の印刷用紙14を1枚ずつ連続的にプリンタ24内部に給紙する自動給紙装置を構成している。このCSF76、78の後部側には、たとえば載置された印刷用紙14の後端側の撓みを防止するためのエクステンションガイド128やエクステンションワイヤ130が設置されている。印刷用紙14の給紙位置を設定可能なガイド部90、92、110、112には、たとえば給紙口側に印刷用紙14の浮き上がりを防止して1枚ずつ給紙するための給紙ローラ132が設置されている。また、ガイド軸100、114には、CSF76、78に配置された最上面の印刷用紙14a、14bをピックアップするための給紙ローラ126が設置されている。
【0076】
CSF76、78の先端部には、プリンタ24に挿入されてプリンタ24の筐体に対して係止される係止爪134が形成されている。
【0077】
図10は、印字部の構成およびこの印字部側に対する給紙状態の一例を示している。図10に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0078】
プリンタ24の内部には、印字ベッド70やプラテンローラ120、搬送ローラ142、144、152、154などが設置されている。印字ヘッド70は、たとえば図示しないガイドバーに沿ってプリンタ内部を主走査方向に移動することで、印刷用紙14に対する印字位置に配置される。
【0079】
プラテンローラ120は、印刷用紙14が載置されることで印字ヘッド70に対して印刷面を平行に配置させる。また、プラテンローラ120が印刷タイミングに合わせて回転することで、印刷用紙14が副走査方向に搬送されて印字ヘッド70の印字位置に対する改行が行われる。プラテンローラ120は、たとえば樹脂または金属等で構成されており、載置された印刷用紙14との境界部分が識別可能な色で構成されている。
【0080】
前CSF76から給紙された印刷用紙14aは、搬送ローラ142、144によって印字ヘッド70側に搬送される。また、後CSF78から給紙された印刷用紙14bは、搬送ローラ152、154によって印字ヘッド70側に搬送される。この搬送ローラ142、144、152、154は、たとえば上下方向に移動可能な構造を備えており、印刷用紙14に対する接触または離間が切替えられる。
【0081】
そのほかこのプリンタ24の内部には、印字処理された印刷用紙14をスタッカ94(図6)側に搬送する搬送ローラ146、148(図11)が単数または複数個設置されている。また、このプリンタ24内部には、印刷用紙14の搬送経路上に用紙センサ136、138が設置されている。用紙センサ136では、たとえば搬送された印刷用紙14aの前端部分が検出される。また、用紙センサ138では、たとえば印刷用紙14bの前端部分や後端部分が検出される。
【0082】
印字ヘッド70には、たとえば搬送された印刷用紙14の端部を検出する用紙幅センサ82A、82Bが左右両端側に設置されている。そして、印刷用紙14aに対して、用紙幅センサ82Aの検出結果に基づいて印字開始位置が決定される。また、用紙幅センサ82Bの検出結果に基づいて、印字終了位置が決定される。また、逆方向から給紙される印刷用紙14bに対して、用紙幅センサ82Aの検出結果に基づいて印字終了位置が決定される。また、用紙幅センサ82Bの検出結果に基づいて印刷開始位置が決定される。
【0083】
なお、上記の用紙幅センサ82A、82Bは、印字ヘッド70の左右に複数設置される場合に限られない。たとえば印字ヘッド70またはその周囲の部品に単数の用紙幅センサ82が設置されてもよい。そして、この用紙幅センサ82により、印刷用紙14aおよび印刷用紙14bの端部が検出されればよい。
【0084】
そして、給紙位置は、たとえば前CSF76に載置された印刷用紙14aの右端側の一部が、後CSF78に載置された印刷用紙14bの左端側の一部に対して、直線上で重なるように設定される。給紙制御機能部34では、たとえば印刷用紙14の吸入時に、用紙幅センサ82による印刷用紙14の有無および印刷用紙14a、14bの左右端部の検出処理に基づいて、給紙位置の確認が実行されてもよい。
【0085】
図11、図12は、プリンタ内部における印刷用紙の給紙および排出状態例を示している。
【0086】
選択された前CSF76または後CSF78では、印刷処理の開始指示に従って給紙が行われる。プリンタ24は、たとえばPC22から印刷開始指示や印刷データおよび給紙手段の指示などが送信される。図11に示す前CSF76から給紙される印刷用紙14aは、たとえば給紙ローラ126によって最上面の1枚がピックアップされる。この給紙の開始時において、搬送ローラ142、144は、たとえば上下方向に開口状態に配置され、給紙された印刷用紙14aに対して接触しない状態(フリー状態)、または駆動モータの回転を停止させて印刷用紙14aを搬送しない状態で維持されている。
【0087】
搬送ローラ142、144は、たとえば給紙された印刷用紙14aの先端部を用紙センサ136により検出されたことを契機に印刷用紙14aを挟持する位置に配置されて、回転が開始される。また、このとき、前CSF76の給紙ローラ126は、用紙センサ136による印刷用紙14aの検出を契機に回転が停止される。
【0088】
印刷用紙14aは、搬送ローラ142、144の回転により印字ヘッド70側に向けて搬送される。そして印刷用紙14aは、プラテンローラ120に載置されて印字ヘッド70による印字処理が行われると、搬送ローラ146、148によって挟持されてスタッカ94に搬送され、プリンタ24から排出される。
【0089】
図12に示すプリンタ24は、PC22からの印刷開始指示または次の1部の印字処理の開始制御により、後CSF78からの給紙に切替えられる。後CSF78から給紙される印刷用紙14bは、たとえば給紙ローラ126によって最上面の1枚がピックアップされる。このとき、搬送ローラ152、154は、フリー状態に維持されている。そして、用紙センサ138により印刷用紙14bの先端部分が検出されたことを契機に、搬送ローラ152、154は印刷用紙14bを挟持して回転が開始される。
【0090】
搬送ローラ152、154によって搬送された印刷用紙14bは、印字ヘッド70の背面側に供給される。印字ヘッド70は、たとえば背面側から供給された印刷用紙14bに対し、その搬送方向に対して左側から右側に向けて1文字ずつ印字が実行される。
【0091】
そして、給紙された1枚の印刷用紙14bに対する印字が終了し、用紙センサ138により印刷用紙14bの後端部が検出され、または印刷用紙14が検出されない状態となったことを契機に、プリンタ24は、スタッカ94に対する排出処理に移行される。また、このとき、搬送ローラ146、148の回転が開始される。排出処理では、たとえば搬送ローラ154は、搬送ローラ152との間を閉鎖するように下げられる。これにより、印刷用紙14bが後CSF78側に移動できない状態となる。
【0092】
また、プラテンローラ120は、印字処理に対して逆回転され、載置された印刷用紙14bを搬送ローラ154に向けて搬送する。印字された印刷用紙14bは、たとえば搬送ローラ154と接触して搬送ローラ146、148側に向けて搬送される。そして、印刷用紙14bは、搬送ローラ146、148の回転によりスタッカ94に対して排出される。
【0093】
図13、図14および図15は、印字処理例について示している。図13〜図15に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0094】
図13に示す印字ヘッド70は、前CSF76から供給された印刷用紙14aに対する印刷処理が行われている。この印刷処理においてプリンタ24は、たとえば印字ヘッド70の用紙幅センサ82Aによって印刷用紙14aの基準位置P1が検出される。そしてプリンタ24の給紙制御機機能部34では、印刷用紙14aの基準位置P1に基づいて位置制御が行われる。
【0095】
プラテンローラ120は、たとえば図13に示すように、印刷用紙14aの1ラインの印刷範囲Lの間に印字ヘッド70が配置されるように所定量回転して印刷用紙14aを副走査方向(Y軸方向)に搬送させる。ここで印刷範囲Lは、たとえば一行分の印刷が行われるエリアであって、設定入力などによる行間設定などによって変更可能にしてもよい。このような印字部において、印字ヘッド70は、配置された印刷用紙14aに対して左端から右端に向けてX軸で示す主走査方向に移動させて1文字毎の印字が行われる。
【0096】
また、図14に示す印字ヘッド70は、後CSF78から印刷用紙14bが供給されて印字処理が行われている。たとえば用紙幅センサ82B(図10)では、給紙された印刷用紙14bの基準位置P2が検出される。そして既述のように、プラテンローラ120では回転制御が行われて、印字ヘッド70に対して印刷範囲Lを取るように印刷用紙14bが配置される。
【0097】
プリンタ24では、後CSF78から給紙された印刷用紙14bに対して、右端から左端に向けて−X方向に移動して印字が行われる。即ち、このプリンタ24では、印字ヘッド70に供給される印刷用紙14の供給方向に対応して印字の開始位置および主走査方向が切替えられる。
【0098】
さらに、プリンタ24では、給紙方向に応じて印字される文字が回転方向に変更される。図14に示す印字ヘッド70は、印刷用紙14aへの印字方向に対し、たとえば、180〔°〕回転変更させて印字する。これによりプリンタ24では、印字ヘッド70に向けて搬送された印刷用紙14に対し、受信した印刷データ30の印字対象の順序に従って印字される。たとえば「A、B、C・・・」の順に印刷データ30が登録されている場合、印字ヘッド70は、印刷用紙14bへの印刷において、文字を回転方向に変更し、主走査方向を切替える。これにより、印刷用紙14bには、受信した印刷データに含まれる文字の順序に従い、「A、B、C・・・」の順に印字される。
【0099】
そして、図15に示すスタッカ94には、印刷用紙14aと印刷用紙14bとの間で、一部または全部が重なるとともに印字面がたとえば180〔°〕の方向に回転変更されて排出される。このプリンタ24は、内部において印刷用紙14の搬送方向が変わらないことから、印字ヘッド70による印字方向によって排出時の文字の方向が決定される。
【0100】
図16および図17は、印刷データの処理や構造を示している。図16および図17に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0101】
図16に示すプリンタ24は、PC22のドライバ26およびアプリケーション28から印刷データ30を含む印刷制御情報を受信する。この印刷データ30は、たとえば印字ヘッド70による主走査方向への移動によって印字される1ライン分のデータが含まれる。図17に示す印刷制御情報160は、たとえば印刷データ30のヘッダ部分に印字ヘッド70による印字方向を示す左右ポジションの切替えや前後CSF76、78の指定情報などを含む区分け指示162や部数情報164などが含まれる。
【0102】
プリンタ24は、たとえば受信した印刷データ30をRAM66などに構成された受信バッファ156領域に格納する。この受信バッファ156には、たとえばPC22側から受信した1ライン分毎の印刷データ30が印刷順に多数格納される。そして、格納された印刷データ30は、印刷制御指示によって設定された給紙方向に従い、印刷対象の文字などの配列順序が維持されたまま上下方向が変更されて、ハードラインバッファ158領域に格納される。このハードラインバッファ158は、たとえばRAM66に構成された記憶領域であり、印字ヘッド70による印字処理が実行される印刷データ30が格納される。
【0103】
図18、図19および図20は、印刷処理例を示している。図18〜図20に示す処理手順、処理内容は一例であって、本発明が係る処理に限定されるものではない。
【0104】
この印刷処理は、本開示の印刷制御プログラムの一例である。図18に示す処理は、ホスト側のPC22とプリンタ24との間におけるプリンタシステム20の印刷制御処理が含まれる。この処理では、PC22においてアプリケーション28で印刷データ30が作成される(S11)。また、PC22では、ドライバ26が起動し、ユーザによりドライバ画面から部数、部単位またはページ指定の指示が行われる(S12)。図21に示すドライバ画面170は、たとえば印刷開始の操作に基づいてドライバ26が起動することにより、PC22の表示部50(図5)に表示される。このドライバ画面170は、プリンタ24に対する印刷設定情報が含まれる。
【0105】
ドライバ画面170には、たとえば部数印刷の設定領域172が設けられている。この部数印刷設定領域172には、たとえば部数設定表示174や前後CSF76、78を切替えてスタックする部単位毎のソート指示表示176などが設定されている。PC22はこの部数やソート機能の有無が設定されると、プリンタ24に対して印刷データ30とともに印刷制御情報を送信して印字機能を起動させる(S13)。
【0106】
(部数単位印刷の場合)
【0107】
PC22の印字制御機能部32では、たとえばドライバ画面170の設定情報が参照され、部単位毎の指定がされている(S14)ことが識別される。そして印字制御機能部32は、印刷制御情報において、プリンタ24の給紙制御機能部34に対して前CSF76を指定して印刷が行われるように指示する(S15)。
【0108】
また、たとえば1部の印刷が完了すると、次の部の印刷制御情報において、印字制御機能部32は、給紙制御機能部34に対して後CSF78を指定して印刷が行われるように指示する(S16)。
【0109】
以降、プリンタ24では、前後CSF76、78を切り替えて全ての部数の印刷が行われる(S17)。
【0110】
(ページ単位印刷の場合)
【0111】
PC22の印字制御機能部32では、たとえばドライバ画面170の設定情報が参照され、ページ単位毎の指定がされている(S18)ことが識別される。そして印字制御機能部32は、印刷制御情報において、プリンタ24の給紙制御機能部34に対して前CSF76を指定して1ページ目の印刷が行われるように指示する(S19)。このページ単位印刷では、複数部を印刷する場合において、ページ毎に部数分の印刷が行われる。
【0112】
また、たとえば1ページ目の印刷が完了すると、次のページの印刷制御情報において、印字制御機能部32は、給紙制御機能部34に対して後CSF78を指定して印刷が行われるように指示する(S20)。
【0113】
以降、プリンタ24では、前後CSF76、78を切り替えて全ての部数の印刷が行われる(S21)。
【0114】
図19に示す処理において、プリンタ24では、CSFのガイド位置が調節され、前後CSF76、78に対してそれぞれ印刷用紙14a、14bがセットされる(S31)。プリンタ24は、部数印刷による区分け指定ありで印字がスタートされる(S32)。
【0115】
プリンタ24では、PC22から受信した印刷制御情報を参照し、1部毎に前後CSF76、78の切り替え指示を読み込む(S33)。そして、この切り替え指示に基づき、プリンタ24では、CSFの選択が行われる(S34)。
【0116】
この切り替え指示では、たとえば印刷部数の奇数目では前CSF76が設定され、偶数目では後CSF78が設定されている。そこで、給紙制御機能部34では、印刷される部数情報を参照し、その部数が奇数目か偶数目かに基づいて、前CSF制御機能部36または後CSF制御機能部38への制御指示が切り替えられる(S35、S36)。
【0117】
プリンタ24では、選択されたCSFから給紙され、印刷処理が行われる(S37)。そして、印刷処理が行われた印刷用紙14は、スタッカ94に対して排出される(S38)。
【0118】
プリンタ24は、印刷制御情報を参照し、全ての部数に対する印刷が終了したかを確認し(S39)、設定された部数の印刷が完了していない場合(S39のNO)には、S33に移行する。また、全ての部数に対する印刷が完了した場合(S39のYES)には、印刷処理を終了する。
【0119】
図20では、プリンタ24における印刷処理の内容をさらに具体化した例を示している。
【0120】
プリンタ24では、ホスト側のPC22から印刷制御情報を取得すると(S41)、この印刷制御情報に部数印刷の指示が含まれているか否かを判定する(S42)。部数印刷の指示が含まれていない場合(S42のNO)には、1部のみの印刷や複数枚の印刷において印刷用紙14のソート排出を行わない通常印刷処理が開始される(S43)。
【0121】
また、部数印刷指示が含まれる場合(S42のYES)、たとえば1部目の印刷処理が開始される。この印刷処理において、給紙制御機能部34では、前CSF制御機能部36に対して制御指示が出力され、前CSF76から給紙が開始される(S44)。また、印字部12では、たとえば用紙幅センサ82Aにより印刷用紙14aの有無や端部の基準位置P1などが検出され、印字ヘッド70の印字開始位置が設定される(S45)。
【0122】
印字ヘッド70は、印刷用紙14aに対して、左から右方向の主走査方向に移動して印刷処理が行われる(S46)。そして、プリンタ24では、一部目の印刷処理が完了したか否かが判断される(S47)。一部目の印刷処理が完了していない場合(S47のNO)、設定された一部目のページの印刷が完了するまで前CSF76から給紙される。
【0123】
一部目の印刷が完了した場合(S47のYES)、給紙制御機能部34は、後CSF制御機能部38に対して給紙指示が出力され、後CSF78に切替えられる(S48)。RAM66では、たとえば受信バッファ156に格納されている印刷データ30の方向を回転方向に変更させ、ハードラインバッファ158に格納される(S49)。
【0124】
後CSF78から印刷用紙14bが給紙されると(S50)、印字部12では、印刷用紙14bについて、たとえば用紙幅センサ82Bにより用紙の有無や端部の基準位置P2などが検出され、印字ヘッド70の印字開始位置が設定される(S51)。
【0125】
印字ヘッド70は、印刷用紙14bに対して、右から左方向の主走査方向に移動して印刷処理が行われる(S52)。そして、プリンタ24では、二部目の印刷処理が完了したか否かが判断される(S53)。二部目の印刷処理が完了していない場合(S53のNO)、設定された二部目のページの印刷が完了するまで後CSF78から給紙される。
【0126】
二部目の印刷が完了した場合(S53のYES)、プリンタ24では、全ての部数の印刷が完了したかが判断される(S54)。PC22からの印刷指示において、三部目移行の印刷指示がある場合(S54のNO)、S44に移行して繰り返し部数印刷処理が行われる。
【0127】
なお、この印刷処理では、一部目の印刷について前CSF76により給紙され、二部目の印刷について後CSF78により給紙される場合を示したがこれに限られない。たとえば一部目の印刷について後CSF78により給紙され、二部目の印刷について前CSF76により給紙されてもよい。
【0128】
斯かる構成によれば、排出位置がずれて重なるように給紙位置が設定された複数の給紙手段に対し、一部または1ページの印刷ジョブ毎に給紙手段を切替えて印刷することで、排出された印刷用紙の区分け処理が容易となる。また、対向方向に給紙される印刷用紙に対し、印刷データの向きを回転方向に変更させ、印字ヘッドの操作方向を切替えて印刷し、排出される印刷用紙の印字方向を部毎に変更させることで、区分け処理の容易化が図れる。さらに、このプリンタでは、印刷データの組み替え処理や印字処理前後に給紙方向の変更機構が不要となり、簡易な構成で区分け機能の向上を図ることができる。
【0129】
〔第3の実施の形態〕
【0130】
図22は、第3の実施の形態に係る給紙状態例を示している。図22に示す構成は一例であって、本発明が係る構成に限定されるものではない。
【0131】
図22に示すプリンタ24では、前CSF76に配置された印刷用紙14aと後CSF78に配置された印刷用紙14bとが、スタッカ94(図15)において重なるように給紙位置が設定されているか否かの判定処理が行われるようにしてもよい。この給紙位置の判定処理は、たとえば印字ヘッド70の用紙幅センサ82A、82B(図10)を利用して実行される。
【0132】
そこで、この用紙幅センサ82A、82Bでは、たとえば印字ヘッド70側に搬送された印刷用紙14aの右端部の基準位置P3、および印刷用紙14bの左端部の基準位置P4の位置検出が行われる。そしてプリンタ24の給紙制御機能部34では、たとえば検出された位置情報に基づき、給紙時における印刷用紙14a、14bの重なり量が算出される。
【0133】
この重なり量は、スタッカ94に排出される印刷用紙14a、14bの一部または全部が重なるか否かの判断基準である。プリンタ24では、たとえば印字ヘッド70の主走査方向への移動位置や移動量などが把握されており、印刷用紙14a、14bの基準位置P3と基準位置P4とから重なり量が算定される。給紙制御機能部34では、たとえば基準位置P3が基準位置P4よりも右側で検出されたかが判断される。そして、このときの基準位置P3と基準位置P4との間の検出距離が重なり量と算定される。また図22に示すプリンタ24では、基準位置P3が基準位置P4よりも左側で検出されており、印刷用紙14a、14bが重ならないので、重なり量が0と算定される。
【0134】
図23は、印刷用紙14の重なり状態の判定を含む印刷制御例を示している。図23に示す処理内容、処理手順などは一例であって、本発明が係る処理内容に限定されるものではない。
【0135】
この印刷制御は、本開示の印刷制御プログラムによる処理の一例である。プリンタ24は、たとえばPC22から部数印刷処理を含む印刷制御情報を受けて、印字機能が起動すると、前CSF76による給紙が行われる(S61)。印字ヘッド70は、給紙された印刷用紙14aに対し印刷準備処理として、用紙幅の検出を行う(S62)。用紙幅の検出では、たとえば用紙幅センサ82Aを利用し、印刷用紙14aの左端の基準位置P1(図13)が検出されるとともに、右端の基準位置P3が検出され、この位置情報が記憶される。
【0136】
用紙幅情報が検出されると、プリンタ24は、前CSF76を利用して一部目の印刷処理を行う(S63)。
【0137】
一部目の印刷が終了すると、プリンタ24は二部目の印刷処理に移行する。プリンタ24の給紙制御機能部34は、給紙手段を後CSF78に切替え、後CSF78から印刷用紙14bの給紙が開始される(S64)。
【0138】
印字ヘッド70は、給紙された印刷用紙14bに対し、用紙幅の検出を行う(S65)。用紙幅の検出では、たとえば用紙幅センサ82Bが利用され、印刷用紙14bの右端の基準位置P2(図14)が検出されるとともに、左端の基準位置P4が検出され、この位置情報が記憶される。
【0139】
プリンタ24では、印刷用紙14aと印刷用紙14bの重なり量の算定が行われる(S66)。給紙制御機能部34は、記憶した前CSF76の給紙位置情報と後CSF78の給紙位置情報とを利用して重なり量を算定する。
【0140】
そして、給紙制御機能部34では、算定された重なり量が0か否かが判定される(S67)。重なり量が0の場合(S67のYES)、給紙された印刷用紙14bは、印刷処理が行われて排出されても、既にスタッカ94に排出された印刷用紙14aに対して重ならない。従って、プリンタ24では、たとえばプリンタ24の表示部88(図5)にエラー報知を行い、印刷の中断または中止にする(S68)。また、プリンタ24は、たとえば印刷指示を出力したホスト側のPC22に対してエラー通知を行い、表示部50(図5)などにエラー報知を行ってもよい。
【0141】
また、重なり量が0でない場合(S67のNO)、給紙された印刷用紙14bは、既に印刷処理が行われてスタッカ94に排出された印刷用紙14aに対して一部または全部が重なるように配置されている。従って、プリンタ24では、印刷処理が開始される(S69)。
【0142】
なお、このプリンタ24では、後CSF78において給紙位置の調整が行われることにより、再度重なり量の算定を行って、印刷開始の可否を決定すればよい。
【0143】
斯かる構成によれば、前CSF76、後CSF78に対して設定された給紙位置について、印刷前に重なり量が算定され、スタッカにおいて重なる場合にのみ印刷が行われるので、部数区別処理の信頼性およびプリンタの利便性が高められる。
【0144】
〔他の実施の形態〕
【0145】
(1)上記実施の形態では、給紙手段であるCSFが前後に配置された場合を示したがこれに限られない。このプリンタ2では、第1の給紙手段4と第2の給紙手段6とによる給紙によって排出時の印刷用紙14が同方向に重なるように配置する構成であればよい。たとえば第1の給紙手段4と第2の給紙手段6とがプリンタ2に対して左右方向から給紙してもよく、または前後のいずれかに上下方向に並べて配置されてもよい。
【0146】
次に、以上述べた実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。以下の付記に本発明が限定されるものではない。
【0147】
(付記1)印刷用紙を給紙する第1の給紙手段と、
排出時に前記第1の給紙手段から給紙された前記印刷用紙に重なるように給紙位置が設定され、印刷用紙を給紙する第2の給紙手段と、
前記第1の給紙手段および前記第2の給紙手段から供給されて印字された前記印刷用紙を積層して回収するスタック部と、
印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断し、印刷ジョブ毎に前記第1の給紙手段と前記第2の給紙手段とを切替える制御部と、
を備えることを特徴とする、プリンタ。
【0148】
(付記2)少なくとも前記第1の給紙手段または前記第2の給紙手段のいずれか一方または両方に、前記印刷用紙の配置位置を調整する用紙調整機構を備え、
前記第1の給紙手段と前記第2の給紙手段とに配置された前記印刷用紙を、前記スタック部において重なる位置に配置することを特徴とする、付記1に記載のプリンタ。
【0149】
(付記3)前記第1の給紙手段および前記第2の給紙手段は、同サイズ、かつ同方向に配置された前記印刷用紙を給紙することを特徴とする、付記1または付記2に記載のプリンタ。
【0150】
(付記4)前記第1の給紙手段または前記第2の給紙手段からの給紙方向に応じて、走査方向を切替えて印字する印字部を備え、
前記制御部は、給紙方向に応じて印刷データの向きを回転方向に変更させて前記印字部に印字させることを特徴とする、付記1ないし付記3の何れかに記載のプリンタ。
【0151】
(付記5)前記第1の給紙手段で給紙された前記印刷用紙の印字面の方向と、前記第2の給紙手段で給紙された前記印刷用紙の印字面の方向とが180°変更されて前記スタック部に積層されることを特徴とする、付記4に記載のプリンタ。
【0152】
(付記6)前記第1の給紙手段および前記第2の給紙手段に配置された前記印刷用紙の端部を検出する位置検出手段を備え、
前記制御部は、該位置検出手段による検出情報に基づいて、前記印刷用紙の印字開始位置を判別し、前記印字部の印字制御を行う、
ことを特徴とする付記1ないし付記5に記載のプリンタ。
【0153】
(付記7)前記制御部は、前記位置検出手段から取得した検出情報に基づき、前記第1の給紙手段および前記第2の給紙手段に配置された前記印刷用紙が前記スタック部において重なる位置にない場合に、報知情報を出力する、
ことを特徴とする付記6に記載のプリンタ。
【0154】
(付記8)プリンタに搭載されたコンピュータに実行させる印刷制御プログラムであって、
印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断し、スタック部に排出される印刷用紙が重なるように給紙位置が設定された第1の給紙手段と第2の給紙手段とを、印刷ジョブ毎に切替える、
機能を前記コンピュータで実現することを特徴とする、印刷制御プログラム。
【0155】
(付記9)前記第1の給紙手段または前記第2の給紙手段からの給紙方向に応じて、印字部の走査方向を切替え、
給紙方向に応じて印刷データの向きを回転方向に変更して、前記印字部に印字指示を出力する、
機能を前記コンピュータで実現する付記8に記載の印刷制御プログラム。
【0156】
(付記10)位置検出手段から前記第1の給紙手段および前記第2の給紙手段に配置された前記印刷用紙の端部の位置情報を取り込み、
該位置情報に基づいて、前記印刷用紙の印字開始位置を判別し、
前記印刷用紙がスタック部において重なる位置にない場合、報知情報を出力する
機能を前記コンピュータで実現する付記8または付記9に記載の印刷制御プログラム。

【0157】
以上説明したように、本発明の好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0158】
2、24 プリンタ
4 第1の給紙手段
6 第2の給紙手段
8 用紙排出部
10 印刷制御部
12 印字部
14、14a、14b 印刷用紙
16 積層部
20 プリンタシステム
22 PC
26 ドライバ
28 アプリケーション
30 印刷データ
32 印字制御機能部
34 給紙制御機能部
36 前CSF制御機能部
38 後CSF制御機能部
70 印字ヘッド
76 前CSF
78 後CSF
80 搬送ローラ
82、82A、82B 用紙幅センサ
86 操作入力部
89 用紙センサ
90、92、110、112 ガイド部
94 スタッカ
120 プラテンローラ
132 給紙ローラ
136、138 用紙センサ
142、144、146、148、152、154 搬送ローラ
156 受信バッファ
158 ハードラインバッファ




【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷用紙を給紙する第1の給紙手段と、
排出時に前記第1の給紙手段から給紙された前記印刷用紙に重なるように給紙位置が設定され、印刷用紙を給紙する第2の給紙手段と、
前記第1の給紙手段および前記第2の給紙手段から供給されて印字された前記印刷用紙を積層して回収するスタック部と、
印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断し、印刷ジョブ毎に前記第1の給紙手段と前記第2の給紙手段とを切替える制御部と、
を備えることを特徴とする、プリンタ。
【請求項2】
少なくとも前記第1の給紙手段または前記第2の給紙手段のいずれか一方または両方に、前記印刷用紙の配置位置を調整する用紙調整機構を備え、
前記第1の給紙手段と前記第2の給紙手段とに配置された前記印刷用紙を、前記スタック部において重なる位置に配置することを特徴とする、請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記第1の給紙手段または前記第2の給紙手段からの給紙方向に応じて、走査方向を切替えて印字する印字部を備え、
前記制御部は、給紙方向に応じて印刷データの向きを回転方向に変更させて前記印字部に印字させることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のプリンタ。
【請求項4】
プリンタに搭載されたコンピュータに実行させる印刷制御プログラムであって、
印刷要求に区分け指示が含まれるか否かを判断し、スタック部に排出される印刷用紙が重なるように給紙位置が設定された第1の給紙手段と第2の給紙手段とを、印刷ジョブ毎に切替える、
機能を前記コンピュータで実現することを特徴とする、印刷制御プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−95028(P2013−95028A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238889(P2011−238889)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】