説明

プリンタスタンド

【課題】プリンタスタンドにおいて、プリンタの設置姿勢を変化させて保持するだけでなく、その価値を高めるものとする。
【解決手段】キャッシャーの台の上面など設置される面に接する基部110と、サーマルプリンタ200が、その設置姿勢を変化させた状態(単独では横置きの姿勢で設置されるものを、縦置きの姿勢で設置する状態)で着脱可能に取り付けられる支持部120とが一体的に形成された本体130、および情報を表示する表示部150を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリンタスタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
概略直方体の筐体を有するプリンタは、印刷された用紙等の媒体が排出される排出口を塞がない限り、横置き(全高が低くなる置き方)の姿勢でも、縦置き(全高が高くなる置き方)の姿勢でも設置することが可能である。
【0003】
特に、各種POS(Point of sale system:販売時点情報管理/流通業向けPOS、外食産業向けPOS、ガソリンスタンド向けPOS、金融機関向けPOS等)に用いられることが多いプリンタでは、設置スペース等の制約などに応じて、その設置姿勢を使用者が任意に変えることが多い。
【0004】
ここで、本来は横置きの姿勢での設置が想定されているプリンタを縦置きの姿勢に変更した場合、設置の安定状態が少なからず低下することがある。
【0005】
そこで、そのように姿勢を変更して設置した場合であっても、設置の安定性を確保するために、姿勢を変えたプリンタに取り付けるプリンタスタンドが提案されている(特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平02−142050号公報
【特許文献2】特開2005−288749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述したプリンタスタンドにプリンタを取り付けた縦置きの姿勢においては、横置きの姿勢におけるプリンタの上面(用紙等の媒体が排出される面等)が、使用者に向いた配置となり、横置きの姿勢におけるプリンタの下面が壁面などに向けられて設置されることが多い。
【0008】
一方、比較的小規模な小売店等においては、一体型のキャッシュレジスタの代わりに、パーソナルコンピュータ、キャッシュドロワー(現金を収納する機器)、表示装置およびプリンタにより会計処理のシステムを構築することがある。
【0009】
そして、そのような小売店等においては、会計を行う場所のスペースの制約により、レシート発行の用途等に用いられるプリンタを縦置きの姿勢としたうえで、さらに横置きの姿勢におけるプリンタの下面側が顧客に向けられた状態で使用されることもある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、利用価値を高めることができるプリンタスタンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るプリンタスタンドは、プリンタの設置姿勢を変化させて支持する本体の他に表示部を備え、その表示部に電子POP広告等各種情報を表示することで、プリンタスタンドの価値を高めたものである。
【0012】
すなわち、本発明に係るプリンタスタンドは、設置される面(キャッシャーの台の上面など)に接する基部と、プリンタが、その設置姿勢を変化させた状態で着脱可能に取り付けられる支持部とが一体的に形成された本体、および情報を表示する表示部を備えたことを特徴とする。
【0013】
このように構成された本発明に係るプリンタスタンドによれば、本体の支持部に、プリンタが、その設置姿勢を変化させて取り付けられた状態(プリンタ単独での設置姿勢とは異なる設置姿勢で取り付けられた状態)で、本体の基部が設置される面に接することで、プリンタを、その設置姿勢を変化させて支持するプリンタスタンドとして機能し、さらに、このプリンタスタンドに備えられた表示部が、各種の情報を表示することにより、プリンタスタンドを広告媒体等としても利用することができ、プリンタスタンドの利用価値を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るプリンタスタンドによれば、プリンタスタンドの利用価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態としてのプリンタスタンドに取り付けられる一例のプリンタの斜視図(単独での使用時(横置きの姿勢)の状態)である。
【図2】図1に示したプリンタを縦置きの姿勢とした状態を示す斜視図である。
【図3】図2に示したプリンタを背面側(横置きの姿勢の状態における下面の側)から見た状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示したプリンタが縦置きの姿勢で取り付けられる、本発明の一実施形態としてのプリンタスタンドを示す斜視図である。
【図5】図4に示したプリンタスタンドを背面側(横置きの姿勢の状態におけるプリンタの下面の側)から見た状態を示す斜視図である。
【図6】図4に示したプリンタスタンドに図に示したプリンタを縦置きの姿勢(図2に示した姿勢)で取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】図6に示した、プリンタが取り付けられたプリンタスタンドを背面側(横置きの姿勢の状態におけるプリンタの下面の側、表示部側)から見た状態を示す斜視図である。
【図8】本体と表示部とを別体化した状態を示す斜視図である。
【図9】表示部を、その背面(支持部の背板に向いた面)側から見た斜視図である。
【図10】別体の表示部を本体に係合させる様子を示す図である。
【図11】一体型のキャッシュレジスタに代えて、サーマルプリンタおよびプリンタスタンドの表示部を含む、スタンドアローンの簡易な会計処理のシステムを示す図(その1)である。
【図12】一体型のキャッシュレジスタに代えて、サーマルプリンタおよびプリンタスタンドの表示部を含む、ネットワークで結ばれた簡易な会計処理のシステムを示す図(その1)である。
【図13】一体型のキャッシュレジスタに代えて、サーマルプリンタおよびプリンタスタンドの表示部を含む、スタンドアローンの簡易な会計処理のシステムを示す図(その2)である。
【図14】一体型のキャッシュレジスタに代えて、サーマルプリンタおよびプリンタスタンドの表示部を含む、ネットワークで結ばれた簡易な会計処理のシステムを示す図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るプリンタスタンドの具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
図1,2,3は、本発明の一実施形態としてのプリンタスタンド100に取り付けられる主としてPOSに用いられる小型のサーマルプリンタ200(プリンタ)を示す図であり、図4,5は、プリンタスタンド100を示す図である。
【0018】
図示のサーマルプリンタ200は、例えば図11に示すように、パーソナルコンピュータやサーバ等の情報処理装置300と直接接続されて、または図12に示すように、情報処理装置300とネットワーク600を介して接続されて、その情報処理装置300から出力指示された情報を、用紙(媒体)に印刷して出力する装置であり、その筐体210は略直方体の形状を呈し、単独では、図1に示すように、全高が低くなる、いわゆる横置きの姿勢で設置されるものである。
【0019】
そして、図1の横置きの姿勢における上面(上方を向いた面)211には、このサーマルプリンタ200のサーマルヘッドによって各種情報の印刷された用紙が排出される用紙排出口220が形成されている。
【0020】
また、この上面211と反対側の面が、横置き姿勢における載置面となる下面212であり、図示手前の面が正面213、この正面213と反対側の、図示されない面が背面214である。
【0021】
このサーマルプリンタ200は、上述した横置きの姿勢の他に、図2,3に示すように、背面214を下面とし、正面213を上面とする縦置きの姿勢で設置することもできる。
【0022】
この縦置きの姿勢で設置されたサーマルプリンタ200は、横置きの姿勢よりも重心位置が高くなるため、横置きの姿勢よりも設置の安定性が低下する。
【0023】
そこで、サーマルプリンタ200を縦置きの姿勢で安定して設置させるために、サーマルプリンタ200を、単独での設置姿勢(横置きの姿勢)とは異なる縦置きの姿勢で保持するプリンタスタンド100が用いられる。
【0024】
このプリンタスタンド100は、図4,5に示すように、設置される面に接する、水平面状に広がった基部110と、基部110から鉛直上方に延びた、サーマルプリンタ200を縦置きの姿勢で着脱可能に支持する支持部120と、支持部120の背面側に設けられた液晶等による薄型の表示部150とを備えている。
【0025】
ここで、基部110と支持部120とは一体の本体130を形成している。
【0026】
基部110は、このプリンタスタンド100が設置されるテーブルや台の上面に直接接する部分であり、この基部110の両側面には、取り付けられたサーマルプリンタ200の背面214から基部110の内側に向かって延びた電源コードやデータ通信用コード等の接続コード250などを基部110の外側に引き出すための孔111,112が形成されている。
【0027】
この孔111,112は、使用前はカバーで覆われていて、基部110の側面のうち接続コード250などを引き出す側のカバーを除去することで、孔111,112が形成される。
【0028】
図示の例では、図6に示されている側の孔111はカバーに覆われたままであり、図7に示されている側の孔112はカバーが除去されていて、このプリンタスタンド100に取り付けられたサーマルプリンタ200の接続コード250や後述の表示部150の接続コード151などが引き出される(図示省略)。
【0029】
なお、これらの接続コード151等は、図5,7等に示した表示部150の下部に形成された隙間から表示部150の正面側に引き出される形態であってもよい。
【0030】
支持部120は、図4に示すように、基部110の後端側から鉛直上方に延びた背板121およびこの背板121の両側縁に沿って形成された側板122,122と、サーマルプリンタ200の下部の、背面214に近い部分に、下面212に沿って形成された中空部215(図3参照)に挿入される2つの上方に向いて突出した突起123,123と、突起123,123にそれぞれ近接した舌片状の弾性ロック部124,124とを備えている。
【0031】
支持部120の背板121は、取り付けられたサーマルプリンタ200の下面212に対向し、両側板122,122は、サーマルプリンタ200を横方向に挟むように、サーマルプリンタ200の両側壁下部216,216に外側から接している。
【0032】
また、この背板121には、表示部150の電源コードやデータ通信用コード等の接続コード151を通すための開口125が形成されている。
【0033】
サーマルプリンタ200の中空部215に挿入された突起123,123は、サーマルプリンタ200の両側壁下部216,216に内側から接しており、これら突起123,123、側板122,122および背板121に支持された、サーマルプリンタ200の前後方向および側方への倒れが防止され、サーマルプリンタ200は縦置きの姿勢で保持される。
【0034】
また、弾性ロック部124,124は、サーマルプリンタ200が縦置きの姿勢でプリンタスタンド100に取り付けられた状態において、サーマルプリンタ200の筐体210の外縁に係合して、プリンタスタンド100からサーマルプリンタ200が容易に脱落するのを防止している。
【0035】
なお、この弾性ロック部124,124は、プリンタスタンド100にサーマルプリンタ200が取り付けられた状態(図6参照)において、サーマルプリンタ200の上面211(図示の縦置きの姿勢においては正面に相当)の下部を背板121に向けて押圧することで、サーマルプリンタ200の筐体210の外縁との係合が外れ、この弾性ロック部124,124の係合が外れた状態を維持しつつ、サーマルプリンタ200を上方に引き上げると、プリンタスタンド100の2つの突起123,123がサーマルプリンタ200の中空部215から抜け、サーマルプリンタ200はプリンタスタンド100から取り外される。
【0036】
表示部150は、プリンタスタンド100の背板121の背面(サーマルプリンタ200が取り付けられた面とは反対の面(裏面))に設けられているが、本実施形態のプリンタスタンド100においては、この表示部150は、図8に示すように、背板121に対して着脱可能とされている。
【0037】
すなわち、図8に示すようにプリンタスタンド100の背板121の背面には、その両側縁部に合計6個の爪126(本体の係合部)と下縁部に1つの爪127(本体の係合部)とが備えられ、図9に示すように表示部150の背面(背板121に対向する面)の両側部には、上下方向に延びた、背板121の爪126と係合およびその係合を解除可能とされた鍔152(表示部の係合部)が形成され、その背面の下端部には、背板121の爪127と係合およびその係合を解除可能とされた鍔153(表示部の係合部)が備えられている。
【0038】
そして、この背板121の上側の左右一対の爪126,126と背板121の本体との間の隙間に、表示部150の両鍔152,152を、その鍔152,152の下方から挿し入れ、そのまま表示部150を降下させて、全ての爪126と背板121の本体との間の隙間に両鍔152,152を配置させることで、爪126と鍔152とが係合し、爪127と背板121の本体との間の隙間に鍔153を配置させることで、爪127と鍔153とが係合して、表示部150は背板121に結合されて、一体のプリンタスタンド100となる。
【0039】
表示部150を背板121から取り外して両者を別体化する場合は、取り付けた場合と反対の操作、すなわち表示部150を背板121に沿って上方に引き上げて、爪127と鍔153との係合を解除し、爪126と鍔152との係合を解除すればよい。
【0040】
ここで、上述したプリンタスタンド100の表示部150は、図9に示すように、この表示部150に表示させようとする情報を記憶した記憶メディアが接続されるメディアスロット158(メディア接続部)を備え、このメディアスロット158に接続されたフラッシュメモリ等の記憶メディアに記憶されている各種の情報が、文字や画像として、表示部150に表示される。
【0041】
また、この表示部150は、メディアスロット158を備える代わりに、そこに表示させようとする情報を出力する外部の情報処理装置300が接続される入力部159(図9参照)を備えてもよい。もちろん、表示部150は、メディアスロット158と入力部159との両方を備えたものであってもよい。
【0042】
なお、情報処理装置300と表示部150の入力部159とは、図11に示すように直接接続し、または図12に示すようにネットワーク600を介して接続(有線接続であっても、無線接続であってもよい。)することができ、いずれかの接続形態により、情報処理装置300から表示指示された情報を表示することができる。
【0043】
ここで、図11,12の接続形態は、プリンタスタンド100の表示部150が情報処理装置300と直接またはネットワーク600を介しての接続であるが、例えば、図13に示すように、表示部150は、プリンタスタンド100が保持するサーマルプリンタ200を介して情報処理装置300に接続されていてもよいし、図14に示すように、表示部150は、ネットワーク600に接続されたサーマルプリンタ200を介して情報処理装置300に接続されていてもよい。
【0044】
このように、表示部150を、サーマルプリンタ200を介して情報処理装置300に接続した形態によっても、図11,12の接続形態でのシステムと同様の作用、効果を発揮するとともに、表示部150の接続先が、プリンタスタンド100に取り付けられて表示部150に極めて近く配置されたサーマルプリンタ200となるため、表示部150とこのサーマルプリンタ200とを接続する接続コード151の長さを極めて短いものとすることができ、表示部150の接続先が情報処理装置300であるシステム(図11)やネットワーク600であるシステム(図12)よりも、接続コード151の長さを短縮することができる。
【0045】
さらに、表示部150自体が、情報処理装置300を内蔵したものとしてもよい。
【0046】
そして、この表示部150に表示される情報は、例えばこのプリンタスタンド100に取り付けられたサーマルプリンタ200が、小売店の会計場所に設置されるものである場合は、この小売店での特売情報などのいわゆるPOP広告(Point of purchase advertising)である。
【0047】
すなわち、POP広告とは、紙を広告媒体として、そこに商品名、価格、キャッチコピー、説明文、イラストなどを手描き等したものであるが、本実施形態のプリンタスタンド100においては、このPOP広告を電子情報化した電子POP広告を、表示部150の表示面に可視画像(文字も含む)として表示する。
【0048】
一方、サーマルプリンタ200は、商品の価格等を用紙に印字し、その印字された用紙を用紙排出口220から排出するが、プリンタスタンド100に取り付けられて縦置きの姿勢とされているサーマルプリンタ200は、その用紙排出口220から排出された用紙を会計処理を行う売り手側が取り出す動作を行うため、この用紙排出口220は売り手側に向けられて設置されており、この売り手と対面するように位置する買い手すなわち顧客には、プリンタスタンド100の表示部150が向いた状態となる。
【0049】
そして、プリンタスタンド100によれば、単にサーマルプリンタ200の姿勢を変えて保持するだけでなく、表示部150に電子POP広告等の情報を表示することで、顧客に対して購買意欲を刺激することができる。
【0050】
しかも、この表示部150は、背板121の、サーマルプリンタ200が設置された面とは反対側の面に設けられているため、表示部150の表示面が、サーマルプリンタ200を使用する売り手側に対面する買い手側の顧客に向けられ、顧客に対して広告機能を有効に作用させることができる。
【0051】
また、従来の紙媒体によるPOP広告は、POP広告を描いた紙媒体が倒れないように、その紙媒体を立体的に折り曲げたり、POP広告が描かれた面の裏面側に、倒れ防止用の支えを形成する必要があったため、奥行き方向の占有面積を比較的広く確保する必要があったが、このプリンタスタンド100の表示部150による電子POP広告によれば、プリンタスタンド100本体の厚さの他には、表示部150の厚さ分、増加するだけであるため、従来の紙媒体によるPOP広告よりも、設置場所での占有面積を狭くすることができる。
【0052】
もちろん、この表示部150に表示させる電子POP広告は、情報処理装置300の制御によって、所定の時間ごとに別の情報に順次あるいはランダムに切り換えることもでき、従来の紙媒体によるPOP広告よりも、多くの情報を多様な見せ方で提供することができるとともに、タイムセールのお知らせのような時刻等が限定された情報を、タイムリーに表示することもできる。
【0053】
また、表示部150に表示する情報としては、電子POP広告だけでなく、キャッシュレジスターの表示部に表示されるような、商品の会計処理の逐次の情報を表示するようにしてもよい。
【0054】
なお、小売店においてキャッシュレジスタの代わりの会計処理のシステムとして用いる場合には、情報処理装置300、サーマルプリンタ200および表示部150が設けられたプリンタスタンド100に加えて、図11,12に示すように、現金を収納したキャッシュドロワ400と商品に添付されたバーコード等を読み取るスキャナ500を付加すればよい。
【0055】
そして、表示部150は、表示面上に重ね合わされたタッチパネル157(図8参照)を備え、表示部150の表示面に表示された情報とタッチパネル157のうちその情報が表示された領域に対応した部分とにより、入力インターフェースとして機能させてもよい。
【0056】
上述した小売店などにおいては、現金での会計処理だけでなく、クレジットカードでの決済も想定されるが、このクレジットカードの決済では、使用者に対して暗証番号の入力が求められる。
【0057】
そこで、上述したプリンタスタンド100の表示部150に、テンキーの画像(表示された情報)をソフトキーボードとして表示し、タッチパネルのうちテンキーの各番号の画像にそれぞれ対応する部分が入力インターフェースとして機能させることで、顧客に対して、その表示部150のタッチパネルにより暗唱番号を入力させることで、ハードウェアとしてのテンキー入力装置を別途設けることなく、入力インターフェースを実現し、クレジットカードによる決済も行うことができる。
【0058】
さらに、所定の買い物ポイントがたまった場合や特定の商品の購入などによって、会計処理の際に、所定の特典等が顧客に与えられる場合に、表示部150にタッチパネルが設けられていることにより、その特典を顧客が選択する操作の入力等を、表示部150に対して行うことができ、プリンタスタンド100をさらに有用なものとすることができる。
【0059】
なお、プリンタスタンド100の背板121から表示部150を取り外すことができるため、表示部150のメンテナンス等の期間中も、表示部150を取り外した状態でプリンタスタンド100を使用することができる。
【0060】
そして、表示部150が取り外された状態(表示部150と本体130とが別体化された状態)においては、上述した背板121の爪126,127は、これらの爪126,127と背板121の間の隙間に、POP広告が記載された従来の紙媒体(板状の媒体)を単体で(裏面側に支えを設けることなく)挟んで保持することもできるため、上述した表示部150のメンテナンス中など、表示部150が別体化されているときも、プリンタスタンド100の利用価値を高めることができる。
【0061】
本実施形態のプリンタスタンド100は、主として、小売業の会計場所においてキャッシュレジスタの代わりの会計処理のシステムの一部として用いられるサーマルプリンタ200用を想定して説明したが、この実施形態に用いられるサーマルプリンタ200は、このような業態での使用形態の他に、病院や金融機関における受付順番待ちの番号札の発行や、書籍売り場、図書館における探索対象の書籍の配置場所等を示す検索結果の発行や、その他、一般の計測機器等による計測値の印刷などにも用いられる。
【0062】
そして、そのサーマルプリンタ200を取り付けたプリンタスタンド100の表示部150には、そのサーマルプリンタ200が用いられる場所(小売店、病院、金融機関、書籍売り場、図書館等)ごとに、適切な情報を表示させることができる。
【0063】
したがって、本実施形態に係るプリンタスタンド100によれば、サーマルプリンタ200の姿勢を変えて保持するだけでなく、表示部150に、このサーマルプリンタ200が使用される場所ごとに適した有用な情報を表示させることができ、プリンタスタンド100としての利用価値を向上させることができる。
【符号の説明】
【0064】
100 プリンタスタンド
110 基部
120 支持部
123 突起
124 弾性ロック部
130 本体
150 表示部
200 サーマルプリンタ(プリンタ)
210 筐体
211 上面
212 下面
213 正面
214 背面
215 中空部
220 排出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置される面に接する基部と、プリンタが、その設置姿勢を変化させた状態で着脱可能に取り付けられる支持部とが一体的に形成された本体、および情報を表示する表示部を備えたことを特徴とするプリンタスタンド。
【請求項2】
前記表示部は、前記本体のうち、前記プリンタが取り付けられる面と反対の面側に備えられていることを特徴とする請求項1に記載のプリンタスタンド。
【請求項3】
前記表示部と前記本体とはそれぞれ、互いに係合することにより前記表示部と前記本体とを一体化するとともに、互いの係合を解除することにより前記表示部と前記本体とを別体化するように、係合およびその解除を可能とした係合部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のプリンタスタンド。
【請求項4】
前記本体に備えられた係合部は、前記表示部が別体化されている状態において、板状の媒体を保持可能の複数の爪により形成されていることを特徴とする請求項3に記載のプリンタスタンド。
【請求項5】
前記表示部は、前記表示部に表示させようとする情報を出力する外部の情報処理装置と接続される入力部、および前記表示部に表示させようとする情報を記憶した記憶メディアが接続されるメディア接続部のうち少なくとも一方を備えたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載のプリンタスタンド。
【請求項6】
前記表示部は、タッチパネルを備え、前記表示部に表示された情報と前記タッチパネルのうち前記情報が表示された領域に対応した部分とにより、入力インターフェースとして機能することを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載のプリンタスタンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−230330(P2011−230330A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101176(P2010−101176)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 平成22年 リテールテックJAPAN2010 株式会社日本経済新聞社主催 平成22年3月9日から同年同月12日まで開催
【出願人】(000001960)シチズンホールディングス株式会社 (1,939)
【出願人】(507351883)シチズン・システムズ株式会社 (82)
【Fターム(参考)】