説明

プリンタ用のピントラクタ装置

【課題】サイズの大きい用紙であっても高い位置精度で搬送できること。
【解決手段】ケーシング31と、ケーシングに回転可能に取り付けられた複数のローラ33,36,38と、複数のローラに掛け渡され、用紙に設けられたパンチ孔に係合するピンPNが外周面に設けられたタイミングベルト39とを有し、タイミングベルトの走行によって用紙を搬送するものであり、ケーシングの上面には用紙ガイド部32が設けられており、用紙ガイド部32には、タイミングベルトの走行終端側において、用紙を押し上げてピンに対して抜け加減とするために高さが高くなった押し上げ部32aが設けられてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンチ孔を有した用紙を搬送するためのプリンタ用のピントラクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電照広告または電照看板などの画像表示媒体として、プリンタ用紙(プリンタシート)にインクジェット方式のプリンタで画像を印刷したものがしばしば用いられる。
【0003】
このような画像表示媒体では、反射光または透過光のいずれによっても画像が綺麗に表示されるように、プリンタ用紙の両面に印刷が行われる。
【0004】
プリンタ用紙の両面に印刷を行うに際して、表面の画像と裏面の画像とがぴったり一致するよう、用紙の搬送による位置精度を高精度にする必要がある。
【0005】
さて、用紙搬送ローラと加圧ローラとで記録媒体を挟持搬送するとともに、プラテン上で記録ヘッドを媒体搬送方向と直角方向に往復動して印字作画を行うインクジェットプリンタが開示されている(特許文献1)。このようなインクジェットプリンタを用いて両面に印刷した場合には、用紙搬送ローラに対する用紙の位置がズレるため画像にズレが生じる。
【0006】
そのため、従来においては、大型のインクジェットプリンタによってサイズの大きい用紙に印刷する場合のみに、そのような方法が用いられている。つまり、用紙のサイズが大型である場合には、観賞距離が遠くつまりユーザが遠く離れて見ることが多く、表裏の画像のズレがあまり目立たないので、それでよしとされている。
【0007】
しかし、かなりの画像のズレがあるので、近くで見るとそのズレが目立ち、画像品質の点で問題となる。
【0008】
また、画像のズレを自動で検出して誤差を手動で修正する方法、CCDカメラで誤差を読み取って自動で印刷位置を修正する方法などが行われている。しかし、これらの方法によってズレを修正した場合でも、ズレを十分に修正することは困難である。大型で遠く離れて見る場合には余り目立たないが、中型または小型ではズレがそのまま目立ってしまい、やはり画像品質の点で問題が残る。
【0009】
また、インクジェットプリンタのための透過光用の記録用紙として、多孔質構造のインク受容層中に酸化チタンを含有するもの(特許文献2)、含水シリカ粒子および保水性材料などを含むインク受理層を有するもの(特許文献3)などが知られている。
【0010】
また、インクジェットプリンタのための反射光用および透過光用の記録用紙として、インク受理層がシリカ粒子を含み全体の不透明度が70〜90%のシートが提案されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−335183
【特許文献2】特開2004−167706
【特許文献3】特開2000−135859
【特許文献4】特開2003−312131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上に述べたように、特許文献1に開示されたプリンタによって画像の両面印刷を行った場合に、用紙の位置合わせが困難であり、画像を正確に高精度で位置合わせをすることができない。
【0013】
また、特許文献2〜4に開示された用紙を用いて画像の両面印刷を行う場合にも、用紙の位置合わせが困難であり、正確に高精度で位置合わせをすることができない。すなわち、これら従来の用紙に画像の両面印刷を行う場合には、一方の表面に画像を印刷した後、用紙を表裏反転させてできるだけ位置を合わせてセットし、他方の表面(裏面)に画像を印刷する。印刷を開始してからズレが発生すれば、その都度位置の修正を行うことになる。
【0014】
しかし、このような方法では、用紙搬送ローラに用紙の位置を合わせてセットするのに大変な労力を必要とし、しかもセットされた位置が正しいかどうかは印刷が開始されるまで分からない。位置がズレていることが分かった場合でもそれを修正して正確に合わせることは容易ではない。位置の修正ができない場合には再度初めからセットをやり直さなければならない。
【0015】
また、両端部に送り用のパンチ孔が設けられた帳票用紙が従来から存在する。しかし、そのような従来の帳票用紙は、サイズがB5またはA3程度の小型であり、また軽量であるため、従来のピントラクタ装置によって十分に搬送することができる。しかも、要求させる用紙の位置精度は、文字の印字が主な用途であることから1mm以下程度である。
【0016】
しかし、用紙に画像の両面印刷を行う場合には、帳票の精度とは比較にならない高い精度、例えばミクロン台の精度が要求される。しかも、電照広告などに用いられる用紙はそのサイズが1メートルまたはそれ以上と大きく、また重量もある。従来において、サイズの大きい用紙に高い位置精度で画像の両面印刷を行うことはできなかった。
【0017】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、サイズの大きい用紙であっても高い位置精度で搬送できるプリンタ用のピントラクタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に係る装置は、ケーシングと、前記ケーシングに回転可能に取り付けられた複数のローラと、前記複数のローラに掛け渡され、用紙に設けられたパンチ孔に係合するピンが外周面に設けられたタイミングベルトと、を有し、前記タイミングベルトの走行によって前記用紙を搬送するものであり、前記ケーシングの上面には、前記用紙の下面が摺接する用紙ガイド部が設けられており、前記用紙ガイド部は、前記タイミングベルトの走行終端側において、前記用紙を押し上げて前記ピンに対して抜け加減とするために高さが高くなった押し上げ部が設けられてなる。
【0019】
好ましくは、前記用紙ガイド部の前記押し上げ部を除く部分は、前記タイミングベルトの上面と同じ高さかまたはそれよりも低くなっている。
【0020】
また、好ましくは、前記押し上げ部は、前記タイミングベルトの上面よりも30〜300マイクロメ−トル高くなっている。
【0021】
前記ピンは、円錐形状または砲弾形状であってもよい。
【0022】
また、前記ケーシングの上面には、前記タイミングベルトの走行終端側において、前記用紙の下面が摺接しかつ前記用紙を押し上げて前記ピンに対して抜け加減とするために高さが高くなった押し上げ部が設けられてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、サイズの大きい用紙であっても高い位置精度で搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本実施形態のプリンタの概略の構成を示す図である。
【図2】ピントラクタの正面図である。
【図3】図2のピントラクタのA−A矢視断面図である。
【図4】図2のピントラクタのB−B矢視断面図である。
【図5】図2のピントラクタの用紙ガイド部を縦方向に拡大して示す図である。
【図6】タイミングベルトの断面を示す図である。
【図7】用紙とピンとの係合の様子を示す図である。
【図8】用紙の正面図である。
【図9】用紙の両面に印刷した画像の例をそれぞれ示す図である。
【図10】ピントラクタの他の実施例を示す図3と同様の図である。
【図11】他の実施形態のピントラクタの正面図である。
【図12】図11のピントラクタのC−C矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1において、プリンタ1は、機体11、送り出しローラ12、駆動ローラ13、ピントラクタ14、加圧ローラ15、記録ヘッド16、プラテンボックス17、ファン18、用紙ガイド19、および制御回路などを備える。
【0026】
プリンタ1は、図示しないインタフェ−スを介してコンピュータと接続されており、キーボードなどのポインテングデバイスを用いて操作し制御することが可能である。
【0027】
機体11には、ロール状に巻き取られた用紙PYが回転可能にセットされており、ピントラクタ14などで構成される用紙搬送装置YHによって用紙PYが搬送され、その表面に記録ヘッド16によって画像GZが印刷される。用紙PYは、両面印刷可能であり、かつ、透明または半透明であって、印刷された画像を反射光によって観察することも透過光によって観察することも可能である。
【0028】
用紙PYは、図7に示すように、両端部に送り用のパンチ孔PAが長さ方向に沿って、一定のピッチで、それぞれ一列に設けられている。パンチ孔PAは、円形であり、その周縁部は円周に沿って切り取られている。つまり、パンチ孔PAの周縁部にはピンとの干渉を避けるためのギザギザなどは設けられておらず、パンチ孔PAの周縁部にピンの外周面が当接することによってこれらの位置関係が正確に決まる。
【0029】
また、用紙PYには、一方の列に設けられたパンチ孔PAと他方の列に設けられたパンチ孔PAとの位置の対応関係を示すマークMKPが付されている。
【0030】
マークMKPは、所定数のパンチ孔PAに対して1つ設けられている。図7および図8に示す実施形態では、5つのパンチ孔PAに対して1つのマークMKPが設けられている。マークMKPとして、黒ドット、色ドット、矢印などを用いることができる。また、マークMKPとして孔を設けてもよい。
【0031】
なお、マークMKPは、マークMKPの付された左右のパンチ孔PAが長手方向について同じ位置にあることを示すものである。したがって、左右のいずれのパンチ孔PAが同じ位置にあるかを示すことができるものであれば、マークMKPの個数、位置、形状、付加方法などを任意に選定することが可能である。
【0032】
送り出しローラ12は、用紙PYを、駆動ローラ13およびピントラクタ14に対して送り出す。送り出しローラ12には、パンチ孔PAに係合するピンを設けてもよく、設けなくてもよい。また、送り出しローラ12に代えてガイド板を設けてもよい。また、送り出しローラ12とともにガイド板を設けてもよい。
【0033】
駆動ローラ13およびピントラクタ14は、加圧ローラ15と協働して用紙PYを正確に高精度で位置決めし、搬送する。
【0034】
すなわち、駆動ローラ13は、用紙PYの下面に用紙に接した状態で回転駆動する。ピントラクタ14は、駆動ローラ13の両端部に配置されており、用紙PYの両端部に設けられた送り用のパンチ孔PAに係合する複数のピンPNをそれぞれ有し、駆動ローラ13と同軸の回転駆動力によって回転駆動する。
【0035】
つまり、ピントラクタ14は、駆動ローラ13の軸心と同じ軸心を持つ駆動軸34によって回転駆動される。駆動軸34による回転駆動によってタイミングベルト39が走行し、パンチ孔PAに係合したピンPNが用紙PYを走行させる。
【0036】
このように、ピントラクタ14による用紙PYの搬送と駆動ローラ13による用紙PYの搬送とを同期させることが容易である。ピントラクタ14については後で詳しく説明する。
【0037】
なお、本実施形態においては、ピントラクタ14の軸34と駆動ローラ13の軸13aとは軸方向に一体に連結されているが、軸方向の適当な箇所においてカプリングや歯車などの動力伝達機構を介して連結されていてもよい。
【0038】
加圧ローラ15は、駆動ローラ13に対向して配置され、用紙PYを駆動ローラ13に向かって押し付ける。つまり、加圧ローラ15は、駆動ローラ13に対して、弱く押し付けられている。これによって、駆動ローラ13と用紙PYとの接触面に大きな摩擦力が働かないようになっており、駆動ローラ13と用紙PYとの間の微小なズレが許容されるようになっている。
【0039】
なお、加圧ローラ15を駆動ローラ13に押し付ける力を弱くするためには、加圧ローラ15を押し付けるバネの力を弱くすればよい。加圧ローラ15の自重によって押し付ける構造の場合には、加圧ローラ15の重量を軽くすればよい。また、加圧ローラ15の押し付け力を調整するためのバネなどを設ければよい。または、加圧ローラ15の個数または長さを低減すればよい。
【0040】
また、加圧ローラ15の押し付ける力を弱くすることに代え、またはこれとともに、加圧ローラ15の表面の材質を摩擦係数の小さなものとしてもよい。また、駆動ローラ13の表面の材質を摩擦係数の小さなものとしてもよい。
【0041】
また、加圧ローラ15は、用紙PYをピントラクタ14に対して押し付ける。これによって、用紙PYのパンチ孔PAがピンPNから不測に抜けでることなく、ピントラクタ14の回転にともなってパンチ孔PAの位置が用紙ガイド部に沿って正確に移動し、用紙PYは正確に高精度で搬送される。
【0042】
本実施形態では、駆動ローラ13、ピントラクタ14、および加圧ローラ15によって、用紙搬送装置YHが構成される。用紙搬送装置YHは、図示しないモータおよびギヤやベルトなどの動力伝達機構などによって、制御された速度で回転するよう回転駆動される。
【0043】
用紙搬送装置YHによって、用紙PYをピンPNの移動に同期した速度で搬送するとともに、駆動ローラ13の回転によって用紙PYを前方へ送り出すこととなる。つまり、ピントラクタ14によって用紙PYの両端部が、駆動ローラ13によって用紙PYの中央部が、それぞれ同じ速度で搬送される。ピントラクタ14による搬送速度と駆動ローラ13による搬送速度とは同じであり、用紙PYは捩れたり脱落したりすることなく、制御された速度で正確に直線状に搬送される。
【0044】
なお、実際には、駆動ローラ13よりもピントラクタ14による搬送が支配的であり、用紙PYはピントラクタ14のピンPNの移動に同期した速度で搬送される。つまり、ピントラクタ14と駆動ローラ13との間に、温度や湿度の変化などによる搬送速度の微小な相違が生じた場合には、ピントラクタ14による搬送速度となり、駆動ローラ13はそれとほぼ同じ速度で用紙PYを前方へ送り出すことになる。
【0045】
記録ヘッド16は、用紙搬送装置YHによって送り出された直後において、用紙PYの表面にインクジェット方式でカラーの印刷を行う。記録ヘッド16は、図示しないレールに沿って往復移動するキャリッジに取り付けられており、プラテンボックス17の上方において、用紙PYとの間に僅かな間隙を有して、用紙PYを幅方向に横切るように往復移動する。記録ヘッド16のインクノズルはプラテンボックス17の上面と対向しており、プラテンボックス17の上面に吸着された用紙PYにインクを噴射して画像GZを印刷する。
【0046】
用紙PYの搬送方向をX方向とすると、記録ヘッド16の移動方向はそれと直交するY方向であり、用紙PYのX方向の移動と記録ヘッド16のY方向の移動によって、用紙PYの表面であるXY平面に画像GZが印刷される。
【0047】
印刷位置が正確であるためには、記録ヘッド16から噴射されるインクによって描かれる画像GZと、用紙PYのXY方向の位置とが一定の正しい関係にあることが必要である。また、同じ用紙PYの両面に印刷する画像GZの位置を互いに正確に高精度で位置合わせをするためには、用紙PYが、用紙搬送装置YHに対して正確な位置に精度よくセットされ、ズレのないように正確に搬送される必要がある。
【0048】
本実施形態の用紙搬送装置YHでは、ピントラクタ14によって用紙PYを搬送するので、用紙PYのパンチ孔PAに係合したピンPNによって用紙PYの位置が正確に定まり、しかも搬送時のズレがない。
【0049】
なお、プラテンボックス17の下部にファン18が設けられており、ファン18によってプラテンボックス17の内部の空気が排気されて圧力が低下する。プラテンボックス17の上面には細かい多数の孔が設けられており、用紙PYが負圧によって吸着され、プラテンボックス17の上面に密着する。つまり、用紙PYは、プラテンボックス17の上面に密着した状態で搬送される。
【0050】
記録ヘッド16によって表面に画像GZが印刷された用紙PYは、用紙ガイド19に沿って排出される。
【0051】
次に、ピントラクタ14について説明する。
【0052】
図2〜図4において、ピントラクタ14は、ケーシング31、用紙ガイド部32、歯車ローラ33、駆動軸34、キー35、張設ローラ36、軸37、テンションローラ38、およびタイミングベルト39などを備える。
【0053】
ケーシング31は、側板31a,31bおよび底板31cがボルト311によって互いに連結されて一体化されてなる。図2に示されるように、側板31a,31bは、矩形の板状体であり、その上部の角部は斜めに切り欠かれ、そこに傾斜面部312,313が形成されている。走行終端側の傾斜面部313には、その切り欠かれた部分を埋めるように、合成ゴムからなる部材314が設けられている。
【0054】
底板31cは、断面が矩形の棒状体であり、2つの側板31a,31bの間に挟まれてそれらの間隔を保持する。
【0055】
側板31a,31bおよび底板31cは、いずれも、鋼材、アルミニウム合金、または真鍮などの金属材料、または合成樹脂などから作製される。
【0056】
2つの側板31a,31bの間において、走行始端側には張設ローラ36が、走行終端側には歯車ローラ33が、それぞれ回転可能に取り付けられる。
【0057】
つまり、歯車ローラ33は、側板31a,31bに設けられた軸穴315に挿入された駆動軸34によって、回転可能に支持されている。駆動軸34および歯車ローラ33には、キー溝が設けられ、そのキー溝にキー35が装着され、これによって、駆動軸34による回転駆動と一体で歯車ローラ33が回転する。
【0058】
歯車ローラ33は、軸方向の両側に歯331,331が設けられ、軸方向の中央部は両側の歯の歯底よりも径の小さい円筒面332となっている。このような形状とすることにより、タイミングベルト39に設けたピンPNの裏側の隆起部との干渉を防ぐことができる。しかし、タイミングベルト39にピンPNの裏側の隆起部が現れない場合には、径の小さい円筒面332を設けることなく、外周面の全体に歯が設けられた歯車ローラとしてもよい。
【0059】
また、歯車ローラ33の軸心部には駆動軸34を挿入するための軸穴および上に述べたキー溝が設けられる。歯車ローラ33は、金属材料または合成樹脂などから作製される。
【0060】
なお、張設ローラ36は、側板31a,31bに設けられた軸穴315に挿入された軸37によって、回転可能に支持されている。張設ローラ36は、軸方向の両側に径大円筒面361が設けられ、軸方向の中央部に径小円筒面362が設けられている。張設ローラ36と軸37とが一体回転するように、径小円筒面362に半径方向のネジ穴を設け、そこにネジをネジ込んで張設ローラ36と軸37とを互いに固定してもよい。
【0061】
張設ローラ36は、張設ローラ36に掛けられたタイミングベルト39の表面が、歯車ローラ33の側よりもより大きく低下するように設けられる。
【0062】
なお、駆動軸34または軸37を軸穴315,316に直接に挿入するのではなく、側板31a,31bに適当なブシュまたはベアリングを設け、それを介して駆動軸34または軸37を回転可能に支持してもよい。
【0063】
テンションローラ38は、ケーシング31において、歯車ローラ33と張設ローラ36との間に、軸381によって回転可能に取り付けられている。テンションローラ38は、タイミングベルト39の内側の面に当接し、タイミングベルト39を外側へ若干押し広げるようにしてタイミングベルト39にテンションを与える。
【0064】
なお、本実施形態において、張設ローラ36およびテンションローラ38は、その外周面が円筒面状の単なるローラとしたが、外周面に歯が設けられた歯車ローラとしてもよい。その場合でも、張設ローラ36またはテンションローラ38によってタイミングベルト39を駆動する訳ではないので、それらを回転自在なフリーローラとしておけばよい。このような歯車を有したフリーローラとすることにより、タイミングベルト39の摩耗を少なくして円滑な走行を維持することが可能となる。
【0065】
図6をも参照して、タイミングベルト39は、内側の面に、歯車ローラ33の歯331に噛み合う多数の歯391が形成され、外側の面に複数のピンPNが設けられている。ピンPNは、その形状が図6では円錐形状であり、タイミングベルト39の幅方向のほぼ中央位置に設けられている。
【0066】
なお、ピンPNの形状は、図6に示すような円錐状の他、頂部がカットされて円錐台状になったものでもよい。また、図7に示すように、周面に膨らみを有した砲弾形状のものであってもよい。図7に示す砲弾形状のものは、ピンPNがパンチ孔PAにうまく嵌合し易く、ピンPNによる送り精度およびピンPNがパンチ孔PAから抜けでるときの円滑さにおいて優れる。また、これら以外の種々の形状のものであってもよい。
【0067】
図5に示すように、ケーシング31である側板31a,31bの上面には、用紙PYの下面が摺接することが可能な用紙ガイド部32が設けられている。用紙ガイド部32は、タイミングベルト39の上面と同じ高さかまたはそれよりも低くなっている。図5において、一点鎖線で示すレベルLVが用紙ガイド部32の高さ位置である。
【0068】
また、タイミングベルト39の走行終端側において、つまり歯車ローラ33の上方部分において、押し上げ部32aが設けられている。押し上げ部32aは、用紙ガイド部32の押し上げ部32a以外の部分32bよりも高さが高くなっている。
【0069】
つまり、押し上げ部32aの上面JMaは、押し上げ部32a以外の部分32bの上面JMbよりも高くなっている。押し上げ部32a以外の部分32bから押し上げ部32aに至る部分の上面JMcは、滑らかに傾斜している。
【0070】
したがって、ピンPNにより矢印M1方向に搬送されてきた用紙PYは、そのパンチ孔PAがピンPNに対して抜け加減となるよう、押し上げ部32aによって上方へ押し上げられることとなる。
【0071】
図5において、用紙ガイド部32は、側板31a,31bの上面の傾斜面部312を除いた領域ARであり、そのうち、領域AR1が押し上げ部32a、領域AR2がその他の部分32bである。押し上げ部32aは、用紙PYのパンチ孔PAがピンPNから抜け出始める位置に設けるのがよい。図5では、歯車ローラ33の中心点の真上近辺の位置から上面JMcの傾斜が始まっているが、その位置は前後にずれた位置であってもよい。
【0072】
なお、用紙ガイド部32の高さ寸法の具体例を挙げると、図5において、押し上げ部32aの高さH1は50〜170マイクロメートル程度である。
【0073】
なお、高さH1の値は、これ以外であってもよい。例えば、押し上げ部32aの高さH1が30〜300マイクロメートル程度であってもよく、これ以外の数値であってもよい。
【0074】
このように、押し上げ部32aを設けることにより、用紙PYは、領域AR1において上方へ押し上げられ、これによって用紙PYのパンチ孔PAがピンPNに対して抜け加減となる。
【0075】
これにより、タイミングベルト39の走行にともなって、用紙PYのパンチ孔PAに挿入されていたピンPNが他と干渉することなく抜け出ることとなり、用紙PYの位置精度への悪影響を防止することができる。
【0076】
つまり、用紙PYのパンチ孔PAに挿入された状態のピンPNは、タイミングベルト39の走行にともなって、その走行終端側においてパンチ孔PAから抜け出る必要がある。しかし、図7に用紙PYjとして示すように、ピンPNがパンチ孔PAから抜け出るときに、ピンPNの先端部がパンチ孔PAの周囲の部分に干渉し、用紙PYを引きずって搬送精度を低下させたり、用紙PYを傷めたりすることがある。特に、両面印刷における2回目の印刷の際には、その干渉が生じると画像の位置決め精度が低下する。
【0077】
しかし、本実施形態のように、押し上げ部32aを設けることにより、用紙PYの位置が図7の用紙PYjの位置よりも高くなり、ピンPNがパンチ孔PAから干渉することなく容易に抜け出ることができる。その結果、上のような悪影響を防げるのである。
【0078】
次に、プリンタ1によって用紙PYの両面に画像GZを印刷する方法について説明する。
【0079】
上に述べたように、両端部に送り用のパンチ孔PAが設けられた用紙PY、および、用紙PYに接した状態で回転駆動する駆動ローラ13および両側に設けられた2つのピントラクタ14を有する用紙搬送装置YHを用いる。
【0080】
2つのピントラクタ14の位置は、使用する用紙PYのパンチ孔PAの位置に合わせて調整しておく。
【0081】
用紙PYを用紙搬送装置YHにセットし、その状態で用紙PYをピンPNの移動に同期した速度で搬送して用紙PYの一方の表面HM1に画像GZ1を印刷する〔図9(A)参照〕。
【0082】
用紙PYの一方の表面UM1への印刷が終わると、その位置において巻き取り紙みから切断する。切断した用紙PYを裏返し、用紙搬送装置YHにセットし、その状態で用紙PYをピンPNの移動に同期した速度で搬送して用紙PYの他方の表面(裏面)UM2に画像GZ2を印刷する〔図9(B)参照〕。
【0083】
このとき、用紙PYの裏面UM2に印刷される画像GZ2は、表面UM1に印刷された画像GZ1を裏返した画像つまり鏡像である。つまり、画像GZ2は、画像GZ1と同じ内容の画像であり、画像GZ1を左右反転させた画像である。なお、用紙PYの天地の向きを反転した場合には、画像GZ2も天地を反転させればよい。
【0084】
そして、画像GZ1と画像GZ2とは、同じ位置に重なるように印刷される。つまり、用紙PYを透かして見た状態で、裏面UM2に印刷される画像GZ2の原点GG2の位置は、表面UM1に印刷された画像GZ1の原点GG1の位置と同じ位置である。
【0085】
つまり、例えば、用紙PYにおける1つのパンチ孔PA11を基準とすると、このパンチ孔PA11と原点GG1またはGG2との位置関係が、用紙PYの表裏において同じになればよい。
【0086】
また、表面UM1の印刷時にパンチ孔PA11に挿入されるピンPN11には、裏面UM2の印刷時にはその左右に反対側のパンチ孔PA21が挿入される。したがって、画像GZ2について、左上端位置を原点GG21とした場合には、この原点GG21とピンPN11との位置関係を規定すればよいことになる。画像GZ2について、原点GG2と原点GG21との位置関係は既知であるので、これらに基づいて原点GG21とピンPN11との位置関係を設定すればよい。
【0087】
用紙搬送装置YHにおいては、ピントラクタ14によって用紙PYの位置が正確に高精度で定まりかつ搬送されるので、上のように表裏における画像GZ1,2の印刷位置を決定して印刷を行うことにより、それらがズレることなく正確に一致する。
【0088】
つまり、サイズの大きい用紙PYであっても小さい用紙PYであっても、高い位置精度で画像GZの両面印刷を行うことができる。
【0089】
なお、両面印刷が終わった用紙PYについては、パンチ孔PAの設けられた両端部分を裁断して切り離しておけばよい。
【0090】
上に述べた実施形態において、用紙ガイド部32は、側板31a,31bの上面の部分、つまり側板31a,31bの一部分であるとした。つまり、側板31a,31bの上面が上に述べたような形状となるよう、切削などによって用紙ガイド部32を形成することができる。また、用紙ガイド部32を、側板31a,31bと一体物としてではなく、別体物として製作し、これを側板31a,31bの上面に取り付けてもよい。例えば、合成樹脂または金属材料などによるシート状体を製作し、これを側板31a,31bの上面に粘着テープまたは接着剤などで貼り付けて用紙ガイド部32としてもよい。また、用紙ガイド部32および押し上げ部32aをシート状体で別個に製作し、用紙ガイド部32の上に押し上げ部32aを貼り付けてもよい。なお、用紙ガイド部32および押し上げ部32aとして、表面が滑らかなもの、また潤滑性に優れたものが好ましい。
【0091】
上に述べた実施形態においては、加圧ローラ15によって用紙PYをピントラクタ14に押し付けた。しかし、加圧ローラ15によって押し付けるのでなく、用紙ガイド部32の上方に用紙ガイド部32と平行な用紙ガイド板を設けてもよい。
【0092】
つまり、図10に示すように、略L字形の用紙ガイド板41を、側板31aの側面にネジなどによって取り付ける。用紙ガイド板41の下面と用紙ガイド部32の上面との間は、用紙PYが自由に通過できる程度の間隙があいている。用紙ガイド板41には、ピンPNに対応する位置に長孔42が設けられ、ピンPNが長孔42の中に入り込んでいる。用紙ガイド板41の平面視(正面視)での長さは、ピントラクタ14の長さとほぼ同じとするか、またはそれよりも短くしてもよい。また、用紙ガイド板41を、用紙PYのピンPNへの装着を容易なように、開閉可能としてもよい。
【0093】
このような用紙ガイド板41を用いると、ピンPNとパンチ孔PAとの係合がより確実になり、ピントラクタ14による用紙PYの搬送がより円滑で正確となる。
【0094】
また、用紙PYの紙幅に対応するために、図10に示すように、ピントラクタ14を、軸13aまたは駆動軸34に沿って移動可能としてもよい。つまり、軸13aまたは駆動軸34に長いキー溝45を設けておき、ピントラクタ14を軸13aまたは駆動軸34に沿って移動させたときに、軸13aまたは駆動軸34と歯車ローラ33とがキー35を介して常に係合するようにする。
【0095】
また、ピントラクタ14を移動させる機構として、軸13aまたは駆動軸34に平行なレールを設けておき、そのレールに沿って移動可能なスライダにピントラクタ14を取り付ける。ピントラクタ14を移動させてその位置を調整した後で固定するために、適当なレバーを設けておく。
【0096】
印刷に際しては、レバーを緩め、用紙PYの紙幅に合わせてピントラクタ14を移動させ、レバーを締めて固定すればよい。
〔他の実施形態〕
次に、押し上げ部32aの他の実施形態について説明する。
【0097】
上に述べたピントラクタ14では、押し上げ部32aは、それ以外の部分32bよりも数十〜数百マイクロメ−トル程度さらに高くした。しかし、もっと高くしてもよい。例えば、タイミングベルト39に設けられたピンPNの高さと同程度またはそれ以上の高さとしてもよい。次に、そのような押し上げ部32Baが設けられたピントラクタ14Bの例を、図11および図12に沿って説明する。
【0098】
図11および図12において、上に述べたピントラクタ14と同様の機能を有する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0099】
図11および図12において、ピントラクタ14Bには、タイミングベルト39の走行終端側において、押し上げ部32Baが設けられている。
【0100】
押し上げ部32Baは、歯車ローラ33の中心部の近辺に対応する上方部分において、押し上げ部32Ba以外の部分32bよりも、高さがさらに高くなっており、その前後においては、元の部分32bの高さに戻っている。
【0101】
つまり、押し上げ部32Baの上面JMaは、押し上げ部32a以外の部分32bの上面JMbよりも高くなっている。押し上げ部32Ba以外の部分32bから押し上げ部32Baに至る部分の上面JMcは、上り方向に滑らかに傾斜している。また、押し上げ部32Baから押し上げ部32Ba以外の部分32bに至る部分の上面JMdも、下り方向に滑らかに傾斜している。
【0102】
押し上げ部32Baの上面JMaの高さは、タイミングベルト39に設けられたピンPNの高さと同程度である。この場合の押し上げ部32Baの高さは、それ以外の部分32bに対して、数ミリメ−トル程度、例えば1〜2.5ミリメ−トル程度高くなっている。なお、押し上げ部32Baの上面JMaの高さは、ピンPNの高さに応じた値とすることができる。
【0103】
したがって、ピンPNにより矢印M1方向に搬送されてきた用紙PYは、歯車ローラ33の上方にきたときに、押し上げ部32Baによって上方へ押し上げられ、そのパンチ孔PAがピンPNからほぼ抜けた状態となる。その後、用紙PYは、パンチ孔PAにピンPNが挿入されたり互いに干渉したりすることなく、部分32bの表面にまで下がってきて、そのままさらに搬送される。
【0104】
なお、用紙PYが押し上げ部32Baによって上方へ押し上げられ、これによってパンチ孔PAがピンPNから抜けかけた状態となっても、ピントラクタ14Bでは他の複数のピンPNがパンチ孔PAと係合して搬送するので、用紙PYを精度よく搬送することができる。
【0105】
また、ピントラクタ14Bを用いた場合に、複数のピンPNが、本実施形態では片方で3つのピンPNが、パンチ孔PAと噛み合うので、パンチ孔PAに対するピンPNの接触圧力がピンPNの個数に対応して低減され、パンチ孔PAに損傷を与えることなく、用紙PYを搬送することができる。したがって、用紙PYが、合成樹脂フィルムのような強度を持っていない場合でも、精度よく搬送することができる。
【0106】
なお、押し上げ部32Baの高さが、例えば上に述べたように2.5mmである場合に、ピンPNのピッチが21mmとし、押し上げ部32Baによる押し上げの始まりから16mmの位置で2.5mmの高さまで押し上げたとすると、そのときの傾斜角は約8.9度となる。また、同じ条件で0.2mm(200μm)の高さまで押し上げたとすると、そのときの傾斜角は約0.7度となる。
【0107】
このように、ピントラクタ14Bによると、押し上げ部32Baを設けることにより、用紙PYが押し上げ部32Baの表面に沿って搬送され、歯車ローラ33の中心部の近辺の上方部分で用紙PYの位置が高くなり、ピンPNがパンチ孔PAから干渉することなく容易に抜け出ることができる。
【0108】
その場合に、用紙PYのパンチ孔PAが歯車ローラ33の上方のピンPNによって前方へ引っ張られる状態となった場合であっても、押し上げ部32Baによって用紙PYが押し上げられてパンチ孔PAがそのピンPNに対して抜け加減となるので、用紙PYのパンチ孔PAの周辺に傷がつくことが防止される。
【0109】
なお、他の実施形態で説明したピントラクタ14Bにおいて、上のピントラクタ14について述べた変更例または変形例などを同様に適用することができる。
【0110】
上に述べた実施形態において、ケーシング31の上面に設けた用紙ガイド部32に用紙PYの下面が摺接するように構成したが、用紙PYの用紙ガイド部32への摺接は、その全長において摺接してもよいが、その一部の長さ部分においてのみ摺接するものでもよい。例えば、押し上げ部32Baが設けられた部分またはその近辺においてのみ、用紙PYが用紙ガイド部32に摺接するものであってもよい。
【0111】
また、押し上げ部32Ba以外の部分32bには用紙PYが摺接しないようにしてもよい。
【0112】
上に述べた実施形態において、歯車ローラ33を回転駆動するようにしたが、テンションローラ38または張設ローラ36を回転駆動するようにしてもよい。その場合に、テンションローラ38または張設ローラ36の外周面に歯を設けておけばよい。ピントラクタ14,14Bにおけるローラの個数、種類、形状、寸法などは、種々変更することができる。
【0113】
上に述べた実施形態において、ケーシング31、用紙ガイド部32、押し上げ部32a,32Ba、歯車ローラ33、駆動軸34、張設ローラ36、テンションローラ38、タイミングベルト39、ピントラクタ14,14B、加圧ローラ15、ピンPN、用紙PY、パンチ孔PA、またはプリンタ1の全体または各部の構造、形状、寸法、個数、材質、組成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0114】
1 プリンタ
13 駆動ローラ
14,14B ピントラクタ(ピントラクタ装置)
31 ケーシング
32 用紙ガイド部
32a,32Ba 押し上げ部
33 歯車ローラ(ローラ)
36 張設ローラ(ローラ)
38 テンションローラ(ローラ)
39 タイミングベルト
331 歯
332 円筒面
YH 用紙搬送装置
PY 用紙
PA パンチ孔
PN ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、
前記ケーシングに回転可能に取り付けられた複数のローラと、
前記複数のローラに掛け渡され、用紙に設けられたパンチ孔に係合するピンが外周面に設けられたタイミングベルトと、を有し、
前記タイミングベルトの走行によって前記用紙を搬送するものであり、
前記ケーシングの上面には用紙ガイド部が設けられており、
前記用紙ガイド部には、前記タイミングベルトの走行終端側において、前記用紙を押し上げて前記ピンに対して抜け加減とするために高さが高くなった押し上げ部が設けられてなる、
プリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項2】
前記用紙ガイド部の前記押し上げ部を除く部分は、前記タイミングベルトの上面と同じ高さかまたはそれよりも低い、
請求項1記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項3】
前記押し上げ部は、前記タイミングベルトの上面よりも30〜300マイクロメ−トル高くなっている、
請求項1または2記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項4】
前記ピンは、円錐形状または砲弾形状である、
請求項1ないし3のいずれかに記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項5】
ケーシングと、
前記ケーシングに回転可能に取り付けられた複数のローラと、
前記複数のローラに掛け渡され、用紙に設けられたパンチ孔に係合するピンが外周面に設けられたタイミングベルトと、を有し、
前記タイミングベルトの走行によって前記用紙を搬送するものであり、
前記ケーシングの上面には、前記タイミングベルトの走行終端側において、前記用紙の下面が摺接しかつ前記用紙を押し上げて前記ピンに対して抜け加減とするために高さが高くなった押し上げ部が設けられてなる、
プリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項6】
前記押し上げ部は、前記走行終端側のローラの中心部の近辺の上方部分において高くなっている、
請求項5記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項7】
前記押し上げ部の上面の高さは、前記ピンの高さとほぼ同じ高さである、
請求項5または6記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項8】
前記走行終端側のローラは、外周面に歯が設けられた歯車ローラであり、
当該歯車ローラの回転によって前記タイミングベルトが駆動されて走行する、
請求項5ないし7のいずれかに記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項9】
前記走行終端側のローラは、外周面における軸方向の両側に歯が設けられ、軸方向の中央部は両側の歯の歯底よりも径の小さい円筒面となっている、
請求項8記載のプリンタ用のピントラクタ装置。
【請求項10】
前記走行終端側のローラ以外のローラは、外周面に歯が設けられたフリーローラである、
請求項8または9記載のプリンタ用のピントラクタ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−168042(P2011−168042A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99048(P2010−99048)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(591243893)株式会社フオトクラフト社 (26)
【Fターム(参考)】