説明

プリンタ

【課題】エラーの誤検知を抑制することが可能なプリンタを提供すること。
【解決手段】本発明は、エラー状態、及び非エラー状態を検出するセンサ35と、センサ35の検出結果に基づき、プリンタ100にエラーが発生しているか判定を行う判定部50と、所定の時間T0内において、センサ35の検出結果がエラー状態と非エラー状態との間で所定の回数N0以上切り換わった場合、プリンタ100にエラーが発生していると判定するための判定部50の感度を低下させる感度低下部48と、を具備するプリンタ100である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタには、例えば印刷用紙の有無、カバーの開閉等を検出するためのセンサが設けられることがある。センサは、例えば印刷用紙切れ、又はカバーのオープン等を、エラー状態として検出することができる。特許文献1には、フォトセンサを用いて印刷用紙の位置を検出する発明が記載されている。このようなセンサには、例えば印刷用紙の有無、カバーの開閉等、プリンタの状態に応じて異なるレベルの電気的な信号を出力するものがある。センサが出力する信号に基づいてエラーが検知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−23803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、センサは、例えば埃、振動、又は静電気等により、誤作動することがある。誤作動するセンサは、プリンタの実際の状態に対応する信号とは、異なるレベルの信号を出力することがある。このようなセンサの誤作動に伴い、プリンタにエラーが発生していると誤検知されることがある。本発明は、上記課題に鑑み、エラーの誤検知を抑制することが可能なプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、エラー状態、及び非エラー状態を検出するセンサと、前記センサの検出結果に基づき、プリンタにエラーが発生しているか判定を行う判定部と、所定の時間内において、前記センサの検出結果が前記エラー状態と前記非エラー状態との間で所定の回数以上切り換わった場合、前記プリンタにエラーが発生していると判定するための前記判定部の感度を低下させる感度低下部と、を具備するプリンタである。本発明によれば、エラーの誤検知を抑制することができる。
【0006】
上記構成において、前記プリンタの動作中に前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記感度低下部は前記判定部の感度を低下させる構成とすることができる。この構成によれば、効果的に誤検知を抑制することができる。
【0007】
上記構成において、前記センサは、前記プリンタのカバーの開閉を検出し、前記プリンタの動作中に、前記センサが前記カバーの開閉を検出した場合、前記感度低下部は前記判定部の感度を低下させる構成とすることができる。この構成によれば、効果的に誤検知を抑制することができる。
【0008】
上記構成において、紙に印刷を行う印刷部と、前記紙を搬送する搬送部と、前記紙を切断する切断部と、を具備し、前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の少なくとも1つが動作中に、前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記感度低下部は前記判定部の感度を低下させる構成とすることができる。この構成によれば、効果的に誤検知を抑制することができる。
【0009】
上記構成において、前記判定部は、前記センサがエラー状態を連続して検出した回数が閾値以上である場合、前記プリンタにエラーが発生していると判定し、前記感度低下部は、前記閾値を大きくする構成とすることができる。この構成によれば、誤検知を抑制することができる。
【0010】
上記構成において、前記判定部は、所定の周期ごとに前記センサによる検出結果を取得し、かつ前記センサがエラー状態を連続して検出した回数が閾値以上である場合、前記プリンタにエラーが発生していると判定し、前記感度低下部は、前記周期を大きくする構成とすることができる。この構成によれば、誤検知を抑制することができる。
【0011】
上記構成において、前記感度低下部は、前記プリンタの動作状況に応じて、前記判定部の感度を低下させる構成とすることができる。この構成によれば、より効果的に誤検知を抑制することができる。
【0012】
上記構成において、紙に印刷を行う印刷部と、前記紙を搬送する搬送部と、前記紙を切断する切断部と、を具備し、前記感度低下部は、前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部、のいずれが動作中であるかに応じて前記判定部が異なる感度を有するように、感度を低下させる構成とすることができる。この構成によれば、より効果的に誤検知を抑制することができる。
【0013】
上記構成において、前記感度低下部が前記判定部の感度を低下させ、かつ前記センサの検出結果が、前記判定部が前記低下された感度に基づき、前記プリンタにエラーが発生していると判定すべき検出結果である場合であって、前記プリンタが動作中である場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定せず、前記プリンタの動作終了後に前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定し、前記プリンタの動作終了後に前記センサが前記エラー状態を検出しない場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していないと判定する構成とすることができる。この構成によれば、誤検知を抑制し、かつ適切にエラーを検知することができる。
【0014】
上記構成において、紙に印刷を行う印刷部と、前記紙を搬送する搬送部と、前記紙を切断する切断部と、を具備し、前記感度低下部が前記判定部の感度を低下させ、かつ前記センサの検出結果が、前記判定部が前記低下された感度に基づき、前記プリンタにエラーが発生していると判定すべき検出結果である場合であって、前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の少なくとも1つが動作中である場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定せず、前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の前記少なくとも1つの動作終了後に、前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定し、前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の前記少なくとも1つの動作終了後に、前記センサが前記エラー状態を検出しない場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していないと判定する構成とすることができる。この構成によれば、誤検知を抑制し、かつ適切にエラーを検知することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、エラーの誤検知を抑制することが可能なプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、実施例1に係るプリンタを例示するブロック図である。
【図2】図2は、実施例1に係るプリンタを例示する機能ブロック図である。
【図3】図3(a)及び図3(b)は、センサの検出する信号を例示する図である。
【図4】図4は、状態変化が頻出する場合を例示する図である。
【図5】図5は、感度低下後におけるセンサの検出する信号を例示する図である。
【図6】図6は、実施例1に係るプリンタの感度低下制御を例示するフローチャートである。
【図7】図7は、実施例1に係るプリンタのエラー検出制御を例示するフローチャートである。
【図8】図8は、実施例1に係るプリンタのエラー検出制御を例示するフローチャートである。
【図9】図9は、実施例2に係るプリンタの感度低下制御を例示するフローチャートである。
【図10】図10は、実施例3に係るプリンタの感度低下制御を例示するフローチャートである。
【図11】図11は、実施例4に係るプリンタのエラー検出制御を例示するフローチャートである。
【図12】図12は、実施例4に係るプリンタのエラー検出制御を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0018】
まず実施例1に係るプリンタ100の構成について説明する。図1は、実施例1に係るプリンタを例示するブロック図である。
【0019】
図1に示すように、実施例1に係るプリンタ100は、制御ユニット10とメカユニット30とを備える。制御ユニット10は、MCU(Micro Controller Unit)12、駆動回路14〜18、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)22、I/F(インターフェース)24、及びタイマ26を備える。メカユニット30は、サーマルヘッド32、モータ34、フォトセンサ36、カバースイッチ37、及び切断部38を備える。
【0020】
サーマルヘッド32は発熱素子を含み、印刷用紙等の媒体に印刷を行う。印刷用紙として、例えば感熱紙を使用することができる。駆動回路14はサーマルヘッド32を駆動するための回路である。モータ34は、印刷用紙の搬送を行う。駆動回路16は、モータ34を駆動するための回路である。切断部38は、印刷用紙を切断するためのカッター、及びカッターを駆動するためのモータ等を含む。駆動回路18は、切断部38を駆動するための回路である。切断部38は、例えばページの区切りごとに印刷用紙をカットする。
【0021】
RAM20は、例えばSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリであり、印刷すべきデータ等を一時的に記憶する。ROM22は、例えばフラッシュメモリ等であり、プリンタ100の制御に用いるデータ等を記憶する不揮発性メモリである。I/F24は、例えばUSB(Universal Serial Bus)、IrDA(Infrared Data Association)、Bluetooth(登録商標)、又はRS−232C等の規格に対応したインターフェースである。I/F24は、プリンタ100と、例えばホストコンピュータ等、プリンタ100の外部との通信を仲介する。タイマ26は、例えば振動子等であり、一定の周期を測定することができる。タイマ26は、例えばMCU12に含まれるRTC(Real Time Clock:リアルタイムクロック)でもよい。
【0022】
フォトセンサ36は、光の反射率を測定することができ、測定する領域の光の反射率に応じて印刷用紙の有無、言い換えれば印刷用紙がプリンタ100にセットされているか検出することができる。カバースイッチ37は、例えば機械的なスイッチであり、プリンタ100のカバーの開閉状態を検出することができる。プリンタ100のカバーとは、例えばサーマルヘッド32の収納部のカバー、印刷用紙をセットする部位のカバー等である。フォトセンサ36、及びカバースイッチ37を総称してセンサ35と称することがある。フォトセンサ36は、例えば印刷用紙がセットされていない状態(印刷用紙切れ)をエラー状態として検出し、印刷用紙がセットされている状態を非エラー状態として検出する。カバースイッチ37は、例えばカバーが開いている状態(カバーオープン)をエラー状態として検出し、カバーが閉じている状態(カバークローズ)を非エラー状態として検出する。
【0023】
MCU12は、駆動回路14〜18を介して、サーマルヘッド32、モータ34及び切断部38を制御する。MCU12は、RAM20及びROM22と情報の書き込み及び読み出しを行う。MCU12は、タイマ26が周期ごとに出力する信号を受信する。またMCU12は、センサ35が出力する信号を受信し、信号に基づいて印刷用紙の有無、又はカバーの開閉等について判定をすることができる。
【0024】
図2は、実施例1に係るプリンタを例示する機能ブロック図である。図2に示すように、MCU12は、印刷制御部40、搬送制御部42、切断制御部44、通信制御部46、感度低下部48、及び判定部50として機能する。印刷制御部40は、駆動回路14を介してサーマルヘッド32の制御を行う。搬送制御部42は、駆動回路16を介してモータ34の制御を行う。切断制御部44は、駆動回路18を介して、切断部38の制御を行う。通信制御部46は、I/F24を介した通信の制御を行う。エラーカウンタ52は、判定部50に含まれ、センサ35がエラー状態を検出した回数を測定する。判定部50は、センサ35の検出結果に基づいて、プリンタ100にエラーが発生しているか判定する。また判定部50は、センサ35の検出結果、及び感度に基づき、プリンタ100にエラーが発生していると判定する。感度低下部48は、プリンタ100にエラーが発生していると判定するための判定部50の感度を低下させる。状態変化カウンタ49は、感度低下部48に含まれ、状態変化の検出回数を測定する。感度、エラーの判定、及び状態変化については後述する。
【0025】
次にエラー判定の例について説明する。なお、後述する感度の低下がない場合を例とする。図3(a)及び図3(b)は、センサの検出する信号を例示する図である。図3(a)及び図3(b)の横軸は時間、縦軸はセンサ35が出力する信号を表す。まず、フォトセンサ36を例として説明する。
【0026】
図3(a)及び図3(b)に示すように、フォトセンサ36が出力する信号には、例えばハイ(H)とロー(L)との2つの大きさがある。印刷用紙がセットされている場合、フォトセンサ36は印刷用紙の反射率を測定し、信号Hを出力する。印刷用紙がセットされていない場合、フォトセンサ36は用紙搬送路の反射率を測定し、信号Lを出力する。このようにフォトセンサ36は、印刷用紙ありの状態(非エラー状態)と印刷用紙切れの状態(エラー状態)とを検出することができる。なお以下では、信号Hと信号Lとの間の変化、言い換えれば非エラー状態とエラー状態との間の変化を状態変化と呼ぶ。
【0027】
判定部50は、タイマ26により測定される時間に基づいて、一定の周期t0ごとに、センサ35が出力する信号を検出する。判定部50に含まれるエラーカウンタ52は、判定部50により信号Lが検出された回数を測定する。言い換えれば、判定部50は、周期t0ごとにセンサ35の検出結果を取得し、エラーカウンタ52はエラー状態が検出された回数を測定する。判定部50は、信号Lが連続して3回検出された場合に、印刷用紙切れのエラーが発生していると判定する(エラー判定)。言い換えれば、エラー判定のための閾値は3である。判定部50の感度とは、例えば閾値及び周期を意味する。
【0028】
図3(a)の例では、判定部50が時間tにおいて信号Lを受信し、時間tから周期t0を経た時間t+t0においても信号Lを受信する。さらに周期t0を経た、時間t+2×t0において判定部50は信号Hを受信する。このとき、信号Lが連続して検出された回数は2回である。従って、判定部50は印刷用紙切れのエラーが発生していると判定しない。
【0029】
図3(b)の例では、判定部50が、時間t及び時間t+t0において信号Lを受信していることは、図3(a)の例と同様である。さらに時間t+2×t0においても、判定部50は信号Lを受信する。このとき、信号Lが連続して検出された回数は3回である。従って、判定部50は印刷用紙切れのエラーが発生していると判定する。
【0030】
カバースイッチ37の場合も同様である。カバースイッチ37は、例えばカバーが閉じている状態(カバークローズ)の場合、信号Hを出力し、カバーオープンの場合には信号Lを出力する。このようにカバースイッチ37は、カバークローズ(非エラー状態)とカバーオープン(エラー状態)とを検出することができる。判定部50は、例えば信号Lが連続して3回検出された場合、カバーオープンのエラーが発生していると判定する。判定部50は、フォトセンサ36の例と同様に、カバースイッチ37が出力する信号に基づいて、カバーオープンのエラーが発生しているか判定することができる。なお、周期t0は例えば1ms、又は2ms等、任意の値とすることができる。また閾値についても、例えば2、又は5等のように、3以外の値でもよい。
【0031】
センサは、例えば埃、振動、又は静電気等により誤作動することがある。具体的には、センサ35は、実際に印刷用紙切れ又はカバーオープン等のエラーが発生していなくとも、誤作動により信号Lを出力することがある。誤作動であっても、図3(b)のように信号Lが連続して3回出力された場合、プリンタはエラー状態となり動作を停止する。特に、サーマルプリンタは、例えばATM(Automated Teller Machine:現金自動預け払い機)又はレジスター等のように、埃、振動等が発生しやすい環境で使用されることがある。従って、エラーの誤検知が発生しやすい。エラーが誤検知されることにより、プリンタは動作を停止することがある。また、ATM等のように、プリンタが無人の環境下で動作する場合、誤検知が発生しても、迅速に点検等を行うことが困難であるため、動作の停止が長い時間に及ぶことがある。
【0032】
図2において説明したように、実施例1に係るプリンタ100が備える感度低下部48は、判定部50の感度の低下を行う。感度低下部48が感度の低下を行う場合について説明する。図2に示した状態変化カウンタ49は、エラー状態と非エラー状態との間の変化、言い換えれば信号Hと信号Lとの間の変化である状態変化の検出回数を測定する。状態変化の頻繁な発生は、センサ35の動作が不安定であることが原因であると考えられ、センサ35が誤作動を起こしている可能性が高い。図4は、状態変化が頻出する場合を例示する図である。
【0033】
図4に示すように、所定時間T0内(例えば1秒間)に状態変化、つまり信号のHからLへの変化、及びLからHへの変化が10回以上発生している。この場合、感度低下部48は判定部50の感度を低下させる。
【0034】
感度の低下について表を参照して説明する。表1は、感度低下部48が作成するデータテーブルの例である。
【表1】

表1に示すように、感度低下部48は、判定部50の感度を低下させ、閾値をn0からn1に、周期をt0からt1に変更する。図3(a)から図4の例では、閾値n0は3、n1は10である。低下後の周期t1は、例えば低下前の周期t0の2倍の長さである。判定部50は、表1のデータテーブルを参照し、低下後の感度(閾値及び周期)に基づいて判定を行う。なお感度低下部48は、閾値と周期のいずれか一方のみを変更してもよいし、両方を変更してもよい。低下後の閾値n1は例えば5回、15回、20回等でもよく、低下前の閾値n0より大きければよい。低下後の周期t1は、低下前の周期t0の3倍、5倍、10倍等でもよく、t0より長ければよい。
【0035】
感度低下後のエラー判定の例について説明する。まず閾値の例について説明する。閾値n1が10である場合、判定部50は信号Lを連続して10回検出された場合にエラーが発生していると判定する。図3(b)に示した例では、判定部50が信号Lを連続して3回検出するが、時間t+3×t0において信号Hを検出する。信号Lの検出回数は閾値である10より小さいため、判定部50はエラーが発生していると判定しない。
【0036】
さらに図面を参照して感度低下後のエラー判定の例について説明する。図5(a)及び図5(b)は、感度低下後におけるセンサの検出する信号を例示する図である。図5(a)は周期を変更した例であり、閾値は感度低下前後で変わらず3である。
【0037】
図5(a)に示すように、判定部50は、タイマ26により測定される時間に基づいて、一定の周期t1ごとに信号を取得する。図5(a)中に矢印で示すように、判定部50は、時間t、周期t1を経た時間t+t1、さらに周期t1を経た時間t+2×t1において信号を取得する。その一方で判定部50は、図5(a)中に括弧でくくった時間t+t0及びt+3×t0において信号を取得しない。判定部50は、時間t及びt+t1において信号Lを取得し、時間t+2×t1において信号Hを取得する。信号Hを連続して検出した回数は2回であり、閾値3より小さい。従って判定部50はエラーが発生していると判定しない。
【0038】
図5(b)は閾値及び周期を変更した例である。閾値n1は10であり、周期はt1である。図5(b)に矢印で示すように、判定部50は時間t、t+t1及びt+2×t1において信号Lを検出する。しかし信号Lを連続して検出した回数は3回であり、閾値10より小さい。従って判定部50はエラーが発生していると判定しない。このように、センサ35が誤作動している可能性がある場合でも、感度低下部48が判定部50の感度を低下させることにより、エラーの誤検知は抑制される。
【0039】
次に実施例1に係るプリンタの制御について説明する。図6は、実施例1に係るプリンタの感度低下制御を例示するフローチャートである。
【0040】
図6に示すように、まず感度低下部48は、状態変化を検出したか判定する(ステップS10)。感度低下部48は、周期t0ごとに信号を受信し、信号が信号Hから信号Lに変化したこと、及び信号Lから信号Hに変化したこと、を状態変化と判定する。Yesの場合、状態変化カウンタ49は状態変化検出回数Nに1を加算する(ステップS11)。ステップS11の後、又はステップS10においてNoの場合、感度低下部48は、タイマ26により測定された時間に基づいて、制御開始から所定時間T0が経過したか判定する(ステップS12)。T0は例えば1秒である(図4参照)。Noの場合、制御はステップS10に戻る。Yesの場合、感度低下部48は状態変化検出回数NがN0回以上であるか判定する(ステップS13)。N0は例えば10である。
【0041】
Yesの場合、感度低下部48は第1フラグをセットし(ステップS14)、さらに判定部50の感度を低下させる(ステップS15)。例えば感度低下部48は、表1に示したように閾値及び周期を変更する。なおステップS15はサブルーチンとして図示しているが、これは実施例2に対応するものである。実施例1におけるステップS15は、サブルーチンではない通常のステップである。ステップS15の後、印刷制御部40又は通信制御部46は、感度の低下を通知するアラームを発生させる(ステップS16)。アラームとは、例えば印刷制御部40がサーマルヘッド32に感度低下の通知を印刷させる、又は通信制御部46がI/F24を介してホストコンピュータに感度低下の通知を出力することで行われる。ステップS13においてNoの場合、感度低下部48は第1フラグを消去する(第1フラグクリア、ステップS17)。ステップS16の後、又はステップS17の後、制御は終了する。
【0042】
図7及び図8は、実施例1に係るプリンタのエラー検出制御を例示するフローチャートである。
【0043】
図7に示すように、判定部50は、センサ35がエラー状態を検出したか判定する(ステップS20)。より詳細には、判定部50が、周期t0ごとに信号を検出し、信号が信号Lであるか判定する。Noの場合、エラーカウンタ52はエラー状態検出回数nをゼロとする(ステップS21)。ステップS21の後、制御は終了する。ステップS20においてYesの場合、判定部50は第1フラグがセットされているか判定する(ステップS22)。第1フラグとは図6のステップS14においてセットされる第1フラグである。Yesの場合、制御は図8に示したステップS27に進む(図7及び図8の“A”参照)。ステップS27以降の制御については後述する。
【0044】
ステップS22においてNoの場合、つまり判定部50の感度の低下が行われていない場合、エラーカウンタ52はエラー状態検出回数nに1を加算する(ステップS23)。ステップS23の後、判定部50はエラー状態検出回数nがn0以上であるか判定する(ステップS24)。n0は例えば3である。Noの場合、制御は終了する。Yesの場合、判定部50はプリンタ100にエラーが発生していると判定する(ステップS25)。ステップS25の後、エラーカウンタ52はエラー状態検出回数nをゼロとする(ステップS26)。ステップS26の後、制御は終了する。このように、ステップS23〜S26において、判定部50は、図3(a)及び図3(b)に例示したように、判定部50が、表1の低下前の閾値3及び周期t0に基づいて、プリンタ100にエラーが発生しているか判定を行う。
【0045】
図8に示すように、ステップS22においてYesの場合、判定部50は、ステップS20においてセンサ35から信号を受信した時間が、感度低下部48により変更された周期t1に基づく時間と一致しているか判定する(ステップS27)。周期t1に基づく時間とは、例えば図5(a)及び図5(b)に矢印で示したような、最初の時間tに周期t1の整数倍を加えて定まる時間である。Noの場合、制御は終了する(図7及び図8の“C”参照)。このとき、エラーカウンタ52は、ステップS20において検出されたエラー状態を、エラー状態検出回数にカウントしない。
【0046】
Yesの場合、エラーカウンタ52はエラー状態検出回数nに1を加算する(ステップS28)。ステップS28の後、判定部50はエラー状態検出回数nがn1以上であるか判定する(ステップS29)。言い換えれば、判定部50は、エラー状態検出回数nが感度低下部48により変更された閾値n1以上であるか判定する。n1は例えば10である。Noの場合、制御は終了する。Yesの場合、制御は図7のステップS25に進む(図7及び図8の“B”参照)。判定部50はエラーが発生していると判定する(ステップS25)。以降の制御は既述したので省略する。以上でエラー検出制御は終了する。このように、ステップS25、S26、及びS27〜S29の制御は、図6(b)に例示したように、判定部50が、表1の低下後の閾値n1及び周期t1に基づいて、プリンタ100にエラーが発生しているか判定を行う制御である。
【0047】
実施例1に係るプリンタ100は、センサ35と、センサ35の検出結果に基づき、プリンタ100にエラーが発生しているか判定を行う判定部50と、センサ35の検出結果がエラー状態と非エラー状態との間で所定の回数N0以上切り換わった場合、プリンタ100にエラーが発生していると判定するための判定部50の感度を低下させる感度低下部48とを備える。これにより、センサ35が誤作動している可能性が高い場合でも、エラーの誤検知を抑制することができる。なお所定時間T0は1秒以外に例えば0.5秒、2秒、5秒等でもよい。感度低下を行うための、状態変化の所定回数N0は例えば5回、15回、20回等でもよい。
【0048】
誤検知によるプリンタ100の動作停止が抑制されるため、プリンタ100による作業効率を高めることができる。また、点検等の効率も高めることができる。特にプリンタ100が例えばレジスター、ATM等で使用されるサーマルプリンタである場合、誤作動が発生しやすい環境で使用されることが多い。実施例1によれば、センサ35の誤作動が発生しやすい環境下であっても、エラーの誤検知を効果的に抑制することができる。
【0049】
表1に示したように、感度低下部48は閾値を大きくすることで、判定部50の感度を低下させる。また感度低下部48は、周期を大きくすることで判定部50の感度を低下させる。また感度低下部48は、閾値及び周期の少なくとも一方を変化させてもよい。従って、例えばプリンタ100の用途、使用環境等に応じて、効果的に誤検知を抑制することができる。図6に示した感度低下制御は、例えばプリンタ100の起動時に行ってもよいし、定期的に行ってもよい。定期的に行うとは、感度低下制御を例えばタイマ26等で測定される一定時間ごとに行う割り込み処理とすることである。また感度低下制御は、例えばプリンタ100の待機中に行ってもよいし、動作中(例えば印刷中等)に動作と並行して行ってもよい。図3(a)から図5(b)に示したエラー検出は例であり、例えばセンサ35は非エラー状態を検出した場合に信号Lを出力し、エラー状態を検出した場合に信号Hを出力するとしてもよい。またセンサ35は、H及びLの2種類だけでなく、より多くの種類の信号を出力するものでもよい。
【0050】
図6のステップS16に示すように、感度低下部48による感度の低下は、印刷制御部40又は通信制御部46により通知される。これにより、ユーザは感度の低下があったことを知ることができ、例えば点検等を迅速に行うことができる。通知は、印刷、及びホストコンピュータ等への通信以外に、例えばプリンタ100に設けられたLEDの点灯又は点滅、ディスプレイへの表示、アラーム音の発生等で行ってもよい。なお、プリンタ100はサーマルプリンタ以外のプリンタでもよい。MCU12以外の演算装置を用いてもよい。また印刷媒体は紙に限られない。サーマルヘッド32以外に、例えばインク、トナー等を使用して紙等の媒体に印刷可能な手段を用いてもよい。モータ34以外の紙を搬送する手段を用いてもよい。
【実施例2】
【0051】
実施例2は、動作状況に応じて感度を変更する例である。実施例2に係るプリンタは、図1及び図2に例示したものと同じ構成である。
【0052】
プリンタの動作中は、プリンタ100に振動が加わることがあり、また電気的なノイズ、及び埃等が発生することもある。従って、誤検知が発生しやすい。実施例2における感度低下部48は、プリンタ100の動作状況に応じて、感度の変更を行う。表2は、感度低下部48が作成するデータテーブルの例である。
【表2】

表2に示すように、プリンタ100が印刷中である場合、感度低下部48は、閾値をn2、周期をt2とする。印刷中とは、図1に示したサーマルヘッド32が印刷を行っている状態を指す。プリンタ100が切断中である場合、感度低下部48は、閾値をn3、周期をt3とする。切断中とは、図1に示した切断部38が印刷用紙を切断している状態を指す。プリンタ100が搬送中である場合、感度低下部48は、閾値をn4、周期をt4とする。搬送中とは、図1に示したモータ34により印刷用紙が搬送されている状態である。プリンタ100が待機中である場合、感度低下部48は、閾値をn5、周期をt5とする。待機中とは、サーマルヘッド32、切断部38、及びモータ34のいずれも動作していない状態である。このように感度低下部48は、サーマルヘッド32、モータ34、及び切断部38のいずれが動作中であるかに応じて、判定部50が異なる感度を有するように感度を変更する。判定部50は、表2に示した感度(閾値及び周期)に基づいて判定を行う。
【0053】
次に実施例2に係るプリンタの制御について説明する。図6に示した制御は実施例2においても共通である。ただし、実施例2において図6のステップS15はサブルーチンであり、ステップS15において図9の制御を行う。
【0054】
図9は、実施例2に係るプリンタの感度低下制御を例示するフローチャートである。図9に示すように、感度低下部48は、プリンタ100が印刷中であるか判断する(ステップS30)。Yesの場合、感度低下部48は、感度を印刷中の感度である閾値n2及び周期t2に定める(ステップS31)。ステップS31の後、制御は終了する。
【0055】
ステップS30においてNoの場合、感度低下部48は、プリンタ100が搬送中であるか判定する(ステップS32)。Yesの場合、感度低下部48は、感度を搬送中の感度である閾値n3及び周期t3に定める(ステップS33)。ステップS33の後、制御は終了する。
【0056】
ステップS32においてNoの場合、感度低下部48は、プリンタ100が切断中であるか判定する(ステップS34)。Yesの場合、感度低下部48は、感度を切断中の感度である閾値n4及び周期t4に定める(ステップS35)。ステップS35の後、制御は終了する。
【0057】
ステップS34においてNoの場合、感度低下部48は、感度を待機中の感度である閾値n5及び周期t5に定める(ステップS36)。ステップS36の後、制御は終了する。
【0058】
次にエラー検出制御について説明する。実施例2に係るプリンタ100のエラー検出制御のうち、実施例1において説明したステップと同じ制御については説明を省略する。また周期t1は表2に示した周期t2〜t5のいずれかに置き換わり、閾値n1は閾値n2〜n5のいずれかに置き換わる。例えばプリンタ100が印刷中である場合、判定部50はセンサ35から信号を受信した時間が、周期t2に基づいて定まる時間と一致しているか判定する(図8のステップS27)。Yesの場合、エラーカウンタ52は加算を行う(ステップS28)。判定部50は、エラー状態検出回収nが閾値n2以上であるか判定する(ステップS29)。Yesの場合、判定部50はエラーが発生していると判定する(図7のステップS25)。切断中、搬送中、及び待機中の場合も、判定部50は各々の感度に基づいて判定を行う。
【0059】
実施例2によれば、サーマルヘッド32、モータ34及び切断部38のいずれが動作中であるかに応じて、感度低下部48は、判定部50が異なる感度を有するように感度を低下させる(図9参照)。このため、効果的に誤検知を抑制することができる。また、感度低下部48は、プリンタ100の待機中において、動作中と異なる感度を定めることができる。このため、より効果的に誤検知を抑制することができる。プリンタ100の動作として、印刷、切断及び搬送以外の動作を含め、感度低下部48は当該動作に応じた感度を定めてもよい。このように感度低下部48は、プリンタ100の動作状況に応じて、判定部50の感度を低下させることにより、誤検知を効果的に抑制することができる。なお動作中は待機中よりも誤検知が発生しやすい。従って、動作中の閾値n2〜n4は、待機中の閾値n5よりも大きいことが好ましい。動作中の周期t2〜t4は、待機中の周期t5よりも大きいことが好ましい。
【実施例3】
【0060】
実施例3は、動作中におけるエラー状態の検出に応じて感度を低下させる例である。実施例3に係るプリンタの構成は、図1及び図2に示したものと同じである。
【0061】
図1に示したカバースイッチ37は、プリンタ100のカバーの開閉を検出する。プリンタ100のカバーは、例えば印刷中、搬送中、又は切断中等のような動作中に開閉される可能性は小さい。このため、動作中にカバースイッチ37がカバーオープンを検出した場合、カバースイッチ37は誤作動している可能性が高い。このような誤作動に基づいて判定部50によりエラー判定が行われると、エラーの誤検知が発生する恐れが大きくなる。そこで感度低下部48は、動作中において感度を低下させる。
【0062】
図10は、実施例3に係るプリンタの感度低下制御を例示するフローチャートである。図10に示すように、感度低下部48は、カバースイッチ37が出力する信号を受信し、カバースイッチ37がカバーオープンを検出したか判定する(ステップS40)。Noの場合、制御は終了する。Yesの場合、感度低下部48は、プリンタ100が動作中であるか判定する(ステップS41)。動作中とは、例えば印刷中、搬送中、又は切断中等である。Noの場合、制御は終了する。Yesの場合、制御はステップS14に進み、ステップS15において感度低下部48は感度を低下させる。
【0063】
実施例3によれば、プリンタ100の動作中にカバースイッチ37がカバーオープンを検出した場合、感度低下部48は判定部50の感度を低下させる。このように誤検知の発生しやすい場合を自動的に判定し、感度低下部48が感度を低下させることで、効果的に誤検知を抑制することができる。
【0064】
図10ではカバースイッチ37を例としたが、フォトセンサ36等、センサ35に含まれる他のセンサがエラー状態を検出した場合に、感度低下部48が感度の低下を行うとしてもよい。プリンタ100の動作は、印刷、搬送及び切断以外の動作でもよい。なお、図10におけるステップS15は、実施例1のようなステップでもよいし、図9に示した制御を行うサブルーチンでもよい。言い換えれば、感度低下部48は、プリンタ100の動作状況に応じて、感度を低下させてもよい。また感度低下制御として、図10の制御だけでなく、図6に示した制御も行い、どちらかにおいて感度の低下が行われるとしてもよい。言い換えれば、動作中にカバースイッチ37がカバーオープンを検出した場合、及び状態変化の回数Nが所定の回数N0以上である場合の少なくとも一方の場合、感度低下部48が感度を低下させてもよい。
【実施例4】
【0065】
実施例4は、動作中はエラー判定を行わない例である。実施例3に係るプリンタの構成は、図1及び図2に示したものと同じである。
【0066】
図11及び図12は、実施例4に係るプリンタのエラー検出制御を例示するフローチャートである。なお、図7に例示した制御は実施例4においても共通である。以下では、図6に示した感度低下制御が行われ、判定部50の感度が、表1の変更後の感度(周期t1、閾値n1)である場合を考える。言い換えれば、図7に示したステップS22においてYesの場合であり、制御は図11のステップS27に進む(図7及び図11の“A”参照)。
【0067】
図11に示したステップS27〜S29は、図8に示したステップと同じであるため説明を省略する。ステップS29においてYesの場合、判定部50は、プリンタ100が動作中であるか判定する(ステップS50)。動作中とは、例えば印刷中、搬送中、又は切断中等である。Noの場合、制御は図7のステップS25に進む(図7及び図11の“B”参照)。これは、図8のステップS29においてYesの場合と同じであり、判定部50はエラーが発生していると判定する(ステップS25)。図11のステップS50においてYesの場合、判定部50は第2フラグをセットする(ステップS51)。このとき判定部50はエラーが発生していると判定しない。ステップS51の後、制御は図12のステップS52に進む(図11及び図12の“D”参照)。
【0068】
図12に示すように、判定部50はプリンタ100の動作が終了しているか判定する(ステップS52)。Noの場合、ステップS52を繰り返す。Yesの場合、判定部50は第2フラグがセットされているか判定する(ステップS53)。Noの場合、制御は終了する。
【0069】
Yesの場合、判定部50は、センサ35がエラー状態を検出したか判定する(ステップS54)。Noの場合、制御は終了する。Yesの場合、判定部50はエラーが発生していると判定する(ステップS55)。ステップS55の後、制御は終了する。
【0070】
以上のように、感度低下部48が判定部50の感度を低下させ(図6のステップS15)、かつセンサ35の検出結果は判定部50が低下された感度に基づいてエラー判定すべき検出結果である場合(図11のステップS29においてYes)であって、プリンタ100が動作中である場合(ステップS50においてYes)、判定部50はエラーが発生していると判定しない。このため、誤検知によるプリンタ100の動作の中断は抑制される。
【0071】
プリンタ100の動作終了後に(図12のステップS52においてYes)、判定部50はセンサ35の検出結果を再度確認する。センサ35がエラー状態を検出していない場合(ステップS54においてNo)、判定部50はエラーが発生していないと判定する。つまり判定部50は感度低下によっても回避が難しい誤検知が発生したと判定し、エラー判定を行わない。センサ35がエラー状態を検出した場合(ステップS54においてYes)、判定部50はプリンタ100にエラーが発生していると判定する(ステップS55)。従って、誤検知を抑制し、かつエラーが実際に発生している場合も適切にエラーを検知することができる。
【0072】
実施例4において行われる感度低下制御は、図6、図9又は図10に示した制御のいずれでもよい。図11及び図12の例では、感度低下部48が表1に示したように感度を低下させた例について説明した。しかし感度低下部48は、プリンタ100の動作状況に応じて、例えば表2のように感度を定めてもよい。
【0073】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0074】
12 MCU
26 タイマ
32 サーマルヘッド
34 モータ
35 センサ
36 フォトセンサ
37 カバースイッチ
38 切断部
48 感度低下部
49 状態変化カウンタ
50 判定部
52 エラーカウンタ
100 プリンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エラー状態、及び非エラー状態を検出するセンサと、
前記センサの検出結果に基づき、プリンタにエラーが発生しているか判定を行う判定部と、
所定の時間内において、前記センサの検出結果が前記エラー状態と前記非エラー状態との間で所定の回数以上切り換わった場合、前記プリンタにエラーが発生していると判定するための前記判定部の感度を低下させる感度低下部と、を具備することを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記プリンタの動作中に前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記感度低下部は前記判定部の感度を低下させることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
【請求項3】
前記センサは、前記プリンタのカバーの開閉を検出し、
前記プリンタの動作中に、前記センサが前記カバーの開閉を検出した場合、前記感度低下部は前記判定部の感度を低下させることを特徴とする請求項2記載のプリンタ。
【請求項4】
紙に印刷を行う印刷部と、
前記紙を搬送する搬送部と、
前記紙を切断する切断部と、を具備し、
前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の少なくとも1つが動作中に、前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記感度低下部は前記判定部の感度を低下させることを特徴とする請求項2又は3記載のプリンタ。
【請求項5】
前記判定部は、前記センサがエラー状態を連続して検出した回数が閾値以上である場合、前記プリンタにエラーが発生していると判定し、
前記感度低下部は、前記閾値を大きくすることを特徴とする請求項1から4いずれか一項記載のプリンタ。
【請求項6】
前記判定部は、所定の周期ごとに前記センサによる検出結果を取得し、かつ前記センサがエラー状態を連続して検出した回数が閾値以上である場合、前記プリンタにエラーが発生していると判定し、
前記感度低下部は、前記周期を大きくすることを特徴とする請求項1から5いずれか一項記載のプリンタ。
【請求項7】
前記感度低下部は、前記プリンタの動作状況に応じて、前記判定部の感度を低下させることを特徴とする請求項1から6いずれか一項記載のプリンタ。
【請求項8】
紙に印刷を行う印刷部と、
前記紙を搬送する搬送部と、
前記紙を切断する切断部と、を具備し、
前記感度低下部は、前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部、のいずれが動作中であるかに応じて前記判定部が異なる感度を有するように、感度を低下させることを特徴とする請求項7記載のプリンタ。
【請求項9】
前記感度低下部が前記判定部の感度を低下させ、
かつ前記センサの検出結果が、前記判定部が前記低下された感度に基づき、前記プリンタにエラーが発生していると判定すべき検出結果である場合であって、
前記プリンタが動作中である場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定せず、
前記プリンタの動作終了後に前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定し、
前記プリンタの動作終了後に前記センサが前記エラー状態を検出しない場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していないと判定することを特徴とする請求項1から8いずれか一項記載のプリンタ。
【請求項10】
紙に印刷を行う印刷部と、
前記紙を搬送する搬送部と、
前記紙を切断する切断部と、を具備し、
前記感度低下部が前記判定部の感度を低下させ、
かつ前記センサの検出結果が、前記判定部が前記低下された感度に基づき、前記プリンタにエラーが発生していると判定すべき検出結果である場合であって、
前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の少なくとも1つが動作中である場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定せず、
前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の前記少なくとも1つの動作終了後に、前記センサが前記エラー状態を検出した場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していると判定し、
前記印刷部、前記搬送部、及び前記切断部の前記少なくとも1つの動作終了後に、前記センサが前記エラー状態を検出しない場合、前記判定部は前記プリンタにエラーが発生していないと判定することを特徴とする請求項9記載のプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−228860(P2012−228860A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−100169(P2011−100169)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】