説明

プリント回路基板の製造方法

【課題】プリント回路基板技術を高め、従来のPCB装置及び処理を用いて実行可能な処理を提供し、製造コストの削減を提示すること。
【解決手段】少なくとも三つの回路基板を位置合わせし共に接合するプリント回路基板の製造方法。二つの回路基板は内部に形成した開口部を有し、各開口部は内部に配置した被覆部材を有する。積層中、密閉用の被覆部材は、積層中に液化した絶縁材料が、内側回路基板の対向面上の導体層と接触しないようにする。従って、PCBには突出エッジ部または内部の複数のキャビティのいずれかを形成し、エッジコネクタ等を用いてPCBへの電気的接続を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板の製造方法に関し、特に、複数の絶縁層と導体層を含む多層プリント回路基板の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、突出エッジ部を備えた多層プリント回路基板、さらにこの突出エッジ部上にエッジコネクタを備えた多層プリント回路基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板(以下、「PCB」とも呼ぶ)の製造の一部として、平面のリジッド絶縁基材またはフレキシブル絶縁基材の片側または両側にプリント回路を形成することが一般的になっている。現在、多層プリント回路の製造は重要性が増大しており、このような基板が実装されている製品(例えば、パーソナルコンピュータ、メインフレーム及びサーバ)の動作要求の増大の観点において、現在販売されている最も一般的な種類の基板となっている。
【0003】
これらのプリント回路基板の構造において、一般的に、絶縁性の誘電体材料と、導電性金属層との、平行で平面な交互の内層を備えている。絶縁材料の例には、ガラス繊維強化エポキシ樹脂(この分野では単に「FR4」とも呼ばれる)、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標)、E.I. DuPont de Nemours&Companyの登録商標)、Driclad(この発明の譲受人であるEndicott Interconnect Technologies,Inc.の商標)などを含む。絶縁基材は非導電性であるので、この絶縁基材上にメッキするために、一般に「種蒔き」と呼ばれる「アンカー形成」が行われ、それからメッキを行う。このような処理ではフォトリソグラフィの使用を含む一例が、当分野ではよく知られており、以降でさらに説明を行う。このような処理に用いられる金属には、銅、ニッケル、及び金を含む。
【0004】
従来の圧力及び温度を用いて、導電性及び絶縁性の両方を含む選択された数の層を積層して多層構造を形成する。積層構造の露出した外面(上部及び底部)には一般的に、一つ以上の回路パターンが設けられる。実質的に中空ではない内部電源面の場合を除いて金属内層も一般に回路パターンを有するが、必要であれば隙間のある開口部または他の開口部を有する場合もある。
【0005】
このような内層は、積層工程の前にこのような回路パターンを含むように形成され、このように形成された層はさらに「コア」としても知られる一つ以上の導電−絶縁層部材の「サブアセンブリ」の一部を構成することが多い。これらのコアはさらに「電源」コア(導体層が電源面を構成する場合)、他の略称では「2S1P」などと呼ばれることもあり、それはコアが二つの信号面と一つの電源面を有することを意味する(もちろん、絶縁を提供するために適切な数の絶縁層を備えている)。多層最終基板は各々、一つ以上のコアを共に結合させるように設計された「ステッカーシート」などの他の層に加えていくつかのコアを有することができる。
【0006】
両面多層プリント回路基板では、基板の様々な導体層の間に導電性相互接続を提供する必要があることが多い。これは一般に基板内にメタライズした導電性「スルーホール」を形成することによって実現され、それは電気的相互接続を必要とする層を連通する。いくつかの用途では、電気的接続は導体層の全てではないがほとんどで行うことが望ましい。このような場合、スルーホールはさらに基板の厚さ全体に一般に形成され、このような場合、これらは「メッキスルーホール」と呼ばれる。これらの及び他の用途のために、基板のある面上の回路と、一つ以上の内部回路層にいたる深さまでの間で電気的接続を形成することも望ましい場合が多い。これらは「ブラインドバイア」と呼ばれ、それは上記のように基板の一部のみを貫通する。
【0007】
さらに別の場合、このような多層基板は内部「バイア」を必要とすることが多く、それは基板の構造内に全体的に配置され、絶縁性及び導電性の両方を含む外部層によって被覆される。このような内部「バイア」は「埋め込みバイア」と呼ばれることもあり、一般に、最終的な基板のサブパーツ構造(上記の「コア」など)内に形成され、それから基板の最終的な積層中に他の層と組み合わせられる。この用途の目的のために「導電性スルーホール」という用語は、このようなホールの三つ全ての種類を含むことを意味する。
【0008】
内部及び外部の両方を含む基板に所望の回路パターンを形成するために当業者は様々な製造シーケンスを開発しており、それらの多くは「減法」または「加法」技術の広義のカテゴリに分類される。減法処理では一般に、金属をエッチング(または除去)し、回路が所望されない領域で基材面を露出させる必要がある。一方、加法処理は露出した基材面(または付加的な電気メッキ物のための薄い一般的なメタライズ層)で始まり、所望の領域でメタライゼーションを増進させ、前記所望の領域は耐メッキ材料(プリント回路基板分野では、例えばフォトレジストと呼ばれることもある)の事前に塗布したパターンによってマスクされていない領域である。
【0009】
一般に、スルーホールは、基板内にまたは基板を介して及び必要であれば、選択された位置でコアまたは他のサブパーツ内にドリル(機械的または、より最近ではレーザを用いることを含む)またはパンチで孔が開けられる。ドリルまたはパンチは、ホールバレル面及びホール周辺の入口面を含む新しく露出した面を形成する。絶縁基材及びコアまたはサブパーツ(使用されていれば)は各々、上面、底面及び部分的にまたは全体的に絶縁性の誘電体材料からなる少なくとも一つの露出した内部ホール面からなり、それから一般に無電解金属堆積技術を利用することによってメタライズされるが、他の堆積処理も当分野では知られている。
【0010】
上記の処理に加えて、いくつかのPCBはさらに、一般にエッジコネクタと呼ばれるものを収容するように設計されなければならない。様々な種類のエッジコネクタが当技術分野で知られており、その上に形成された回路要素(例えば、細長いパッド)のパターンに電気的に結合するために、PCBの対応するエッジに固定するように一般に設計される。
【0011】
いくつかのエッジコネクタは、このような部材をピンとして用いてPCBエッジに固定でき、前記ピンは対応するエッジ開口部内に延びているが、より一般的な形態のエッジコネクタはエッジ部の突出端部上に単に摩擦的に配置されるように設計される。この後者の形態のコネクタは通常、例えば、湾曲した板バネ接点などの複数の接点要素を有し、前記接点要素は配置中、基板エッジ上の細長いパッドの各々にスライド可能に咬合する。その結果、強い摩擦的適合が得られ、PCB自体に修理が所望される時を含め、コネクタは修理のために後で取り外すことができる。この適合は、コネクタの容易な交換も可能にする。単一のPCB上(その複数のエッジ部上を含む)に、複数のエッジコネクタを適合させることもできる。以降から明らかなように、本発明は特に、エッジコネクタへのしっかりと容易な接続を可能にする多層PCBの形成に関する。
【0012】
以降の各特許文献では、この種のプリント回路基板の様々な製造方法を説明しており、上記のようなエッジコネクタを収容するように設計された延長エッジ部を備えたものを含んでいる。このようなエッジコネクタの例は、以降の特許文献のいくつかにも示されている。
【0013】
特許文献1では、従来の(非フレキシブル)プリント回路基板にフレキシブルプリント回路基板を接続する方式が説明されている。両方の基板上のパターンは位置合わせされ、ハンダによって互いに接続される。プリント回路基板の接続部内のエッジ部の近傍及び前記エッジ部に沿って細長い孔が形成され、細長い孔と連通する二つの長方形の孔が細長い孔の長手方向の両端部に形成される一方、挿入深さを制御するための二つのノッチがフレキシブルプリント回路基板の接続エッジの対向する端部に設けられる。フレキシブルプリント回路基板の前縁部、つまりカット部の間に残された部分は下向きに湾曲させ、湾曲部はプリント回路基板の細長い孔と長方形の孔に挿入され、フレキシブルプリント回路基板が配置され、それからフレキシブルプリント回路基板とプリント回路基板上に各々位置するパターンがハンダによって接続される。
【0014】
特許文献2では、そのエッジ近傍に樹脂充填メッキスルーホール(RFP)が配置されたとき、マイクロクラックまたは金属マイグレーションが緩和される多層プリント回路基板が説明されている。多層プリント回路基板は、RFPを備えた内層、外層、RFPランド、及び導体層を有する。導体層はRFPランド上に配置され、導体層の外側エッジはRFPランドの外側エッジよりさらに外向きに延びている。多層プリント回路基板を加熱すると、RFP内及び近傍に応力が生じる。RFPランドを被覆するように配置された導体層は応力に逆らう反応を及ぼし、多層プリント回路基板内のマイクロクラックの生成を抑制し、それによって基板内の金属マイグレーションを緩和する。
【0015】
特許文献3では、切り欠きを備える前方エッジとともに形成されたプリント回路基板が説明されている。プラグには、切り欠き内に適合するように調整された切り欠きのエッジにおいて基板上に平坦に保持する一対の肩部とともに形成されたベース本体が設けられている。一対の翼状の接続要素は本体から対向して突出し、切り欠きのエッジに隣接する基板上に平坦に位置する。そのため前記要素を基板にハンダ付けして切り欠き内にベース本体を固定することができる。
【0016】
特許文献4では、リジッド−フレキシブルプリント回路基板の製造方法が説明されており、前記基板内では複数の樹脂フィルムの一部に除去部の両側を規定するためのスリットが形成され、複数の樹脂フィルムが積層され接合されて回路基板を形成する。それから、回路基板から製品部が切断される。接合前に、複数の樹脂フィルムの所定の隣接層の間に分離シートが配置され、製品部の残りの部分から除去部を分離する。その結果、除去部は分離シート、スリット、及び製品部の切断輪郭によって規定されるので、回路基板から製品部が切断される一方で製品部から除去部が分離される。
【0017】
特許文献5では、フレキシブルプリント回路基板上に形成されるランドの形成が説明されており、前記ランドはハンダを介してリジッドプリント回路基板上に形成されたランドと電気的に接続される。この時点において、ハンダレジストはリジッドプリント回路基板上の隣接する二つのランドの間に形成され、リジッドプリント回路基板とフレキシブルプリント回路基板の間に置かれた突出端部で終端される。その結果、余分なハンダがリジッドプリント回路基板上に押し出されたとき、ハンダレジストがランドの間のハンダブリッジの形成を防ぐことができる。
【0018】
特許文献6では、導体回路を備えた絶縁基板の表面上に熱硬化性樹脂を有するハンダレジストの印刷が説明されている。それから、ハンダレジストに熱硬化が施され、低熱膨張係数を備えた絶縁膜を形成する。それから、開口部が形成される絶縁膜の一部にレーザービームがあてられ、開口部を形成するための同じ部分を燃焼し、それによって導体回路が露出される。この開口部は、その内面に金属メッキ膜を形成することによって、導体用の孔として形成されてもよい。外部接続パッドは、開口部を被覆するように形成される。金属被膜は電気メッキリードを用いることによって形成され、前記リードは電気メッキが完了した後、レーザービームによって好ましくは切断される。
【0019】
特許文献7では、取り付け部が設けられたプリント回路基板が説明されており、前記取り付け部はプリント回路基板の表面接点を取り囲み、前期表面接点はプリント回路基板コネクタによって接触するようになっており、前記コネクタはプリント回路基板の一部と、表面接点の周りのプリント回路基板のエッジを被覆し、表面接点に対応する凹部を含み、プリント回路基板コネクタの接点との適切な接続を保証する。
【0020】
特許文献8では、プリント回路基板のエッジ上に一対のベベルを置き、コンピュータの拡張スロット内にPCBを挿入可能にする方法が説明されている。この器具は左右対称の角度のチャネル形状を好ましくは備えたベベルホイールを有し、前記ホイールはキャリッジに接続される。ベベルホイールはキャリッジに沿って回転し、同時にPCBのエッジ上に押圧され、PCBのエッジ上に一対のベベルを形成する。一対のベベルを形成している間は、いかなる材料もPCBから除去されない。ベベルホイールはピストンを用いてエッジ上に押し付けられ、前記ピストンは一対のベベルの好ましい高さ及び角度の配向を達成するためにPCBのエッジに加えられる圧力の監視及び調整を行う。
【0021】
特許文献9では、プリント回路基板のエッジ上を跨いで取り付けられるように設計した電気的エッジコネクタが説明されており、前記コネクタは適合させるための細長い溝を備えた絶縁ハウジングを有する。支持サブアセンブリはハウジングの対向する側から挿入し、その一部を溝内に露出させる。
【0022】
特許文献10では、不揮発性メモリを有するものなどの小さく平坦な長方形の電子回路カードが説明されており、それはカードの短いエッジ及び隣接する斜めの角に沿って延びる一行の凹部の底面上に取り付けた一行の接点を有する。少なくとも一つの凹部は斜めの角に対して開いており、残りの凹部は短いエッジに対して開いている。少なくとも一つの凹部内には二つの表面接点が含まれるが、残りの凹部は各々単一の接点を有する。
【0023】
特許文献11ではメモリカードが説明されており、前記カードは挿入方向のその前端に凹面を有するカード本体を有し、その中に端子が配置され端子の間に突出部が形成され、外側から端子に接触または接近できないようにしている。メモリカード用の容器も開示されている。メモリカードは端子を確実に保護し、内部から埃などを容易に放出するように設計された簡単な構造を有し、それによって容器との確実な接続を保証できる。
【0024】
特許文献12では、各々が絶縁膜、絶縁膜の上面を通って下面にいたる複数のバイアホール、絶縁膜の上面とバイアホールの上面に設けられ、バイアホールと電気的に接続される配線、バイアホールの下面に設けられ、バイアホールと電気的に接続される接合部材、配線が形成される絶縁膜の上面に設けられる接合層を有する複数の基材を積層することによって製造される多層基材と、その製造方法が説明されており、それによって大きなコスト削減と高密度効果が得られると主張されている。
【0025】
特許文献13では、多層回路の製造方法が提示されている。この特許では、複数の回路層が一つを他方の上にして積み重ねられている。少なくとも一つの回路層は、貫通するバイアを備えたフッ化高分子ベースの基材などの接合を受けることが可能な高分子材料からなる基材と、適切な導電性材料層からなる回路を有する。電気的接続が所望される場所であればどこでも、溶融可能な導電性接合材料(例えば、ハンダ)または貴金属が塗布される。少なくとも一つの他の回路層は、バイアを備えたポリイミド回路(または他の高温の溶融不可能な高分子回路、フィラまたは繊維強化はあってもなくてもよい)と、電気的接続が所望される場所であればどこでも塗布される溶融可能な導電性接合材料(例えば、ハンダ)または貴金属を備えた適切な導電性材料層からなる回路を有する。いったん積み重ねられると、高温高圧下で回路は積層され、隣接するポリイミド基材に各高分子基材を接着し、貴金属を拡散またはハンダ層を共に溶融させ固体の導電性相互接続を備えた一体型の多層回路を形成する。
【0026】
特許文献14では、プリント回路基板上の接点要素に電気的接続を形成するためのエッジ電気コネクタが説明されており、そこでは捻れ接点が用いられる。垂直に移動するスライド可能な部材(例えば、カム板)と、水平に移動する駆動部(例えば、リニアカム)によって駆動される接点が通常の捻れた構成を再開し、各接点要素とのこのような接続を実現する。好ましくは金属性(例えば、ベリリウム銅)の各接点が曲線のエッジセグメントを有する一方、各接点要素(例えば、メッキした銅配線)が代わりに曲線の接点面を有し、従ってこれらの二つの部材が単一点形状の接点を形成する一方、その上にあり得る望ましくない汚染物、残渣などを除去するための有効な拭き取り動作を保証する。
【0027】
特許文献15では、導電面(PCBエッジ上のパッド)とスライド可能に咬合するための傾斜咬合アームを有する電気接点とのエッジコネクタが説明されており、前記アームは前記面と電気的に接触させるためのその上の貴金属セグメントと、アームから貴金属セグメント上への材料の移動を妨げるための手段を有する。その改善は材料移動防止手段内にあり、前記手段はその上に少なくとも一つのエッジを備えた少なくとも一つの細長いブレードを有し、貴金属セグメントが前記面と接触する前にエッジだけがスライド可能に導電面と咬合するように前記ブレードが形成される。
【特許文献1】米国特許第7,147,480号公報
【特許文献2】米国特許第7,084,355号公報
【特許文献3】米国特許第7,048,547号公報
【特許文献4】米国特許第7,036,214号公報
【特許文献5】米国特許第6,966,482号公報
【特許文献6】米国特許第6,986,917号公報
【特許文献7】米国特許第6,899,546号公報
【特許文献8】米国特許第6,818,168号公報
【特許文献9】米国特許第6,688,897号公報
【特許文献10】米国特許第6,634,561号公報
【特許文献11】米国特許第6,109,939号公報
【特許文献12】米国特許第5,939,789号公報
【特許文献13】米国特許第5,309,629号公報
【特許文献14】米国特許第4,872,851号公報
【特許文献15】米国特許第4,026,627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明は、エッジコネクタを収容するように調整された少なくとも一つのエッジ部を備えたPCBを形成する新規な独自の製造方法を提示し、前記コネクタがしっかりと配置されるとPCBのエッジ上の一つ以上の導体(例えば、細長いパッド)と電気的に結合される。この製造方法は、PCBの形成時にPCBの基材を二つ以上積層する際、導体上に絶縁材料等が浸入しないような方法で達成される。PCB内にキャビティを形成し、次にエッジコネクタ等に結合するために導体を露出させることもできる。このような製造方法は当技術分野では著しい進歩を構成すると考えられている。
【0029】
従って、本発明の主な目的は、プリント回路基板の新規な独自の製造方法を提供することによって、プリント回路基板技術を高めることである。
【0030】
本発明の別の目的は、従来のPCB装置及び処理を用いて実行可能なこのような処理を提供し、製造コストの削減を提示することである。
【0031】
本発明のさらに別の目的は、基板の突出エッジ部を製造するこのような方法を提供することであり、前記基板はその上のエッジコネクタを容易に受け入れ可能であり、それにしっかりとした電気接続を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明の一態様によると、プリント回路基板の製造方法が提供され、前記製造方法は第一及び第二面を備えた少なくとも一つの絶縁層を含む第一回路基板を形成し、少なくとも一つの絶縁層の第一及び第二面に第一及び第二対向する導体層が各々配置され、各々が少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を含む第二及び第三回路基板を形成し、第二及び第三回路基板内に第一及び第二開口部を各々形成し、第二及び第三回路基板内の開口部内に第一及び第二被覆部材を各々配置し、第一、第二及び第三回路基板を互いに対して位置合わせし、内部に第一被覆部材を備える第二回路基板の第一開口部が、第一回路基板の第一面に対向し、内部に第二被覆部材を備える第三回路基板の第二開口部が、前記回路基板の第二面に対向するようにし、第一、第二及び第三回路基板を共に接合し、その後、第一及び第二被覆部材と第二及び第三回路基板の一部を除去し、第一回路基板の突出エッジ部を規定し、第一、第二及び第三回路基板がプリント回路基板を形成するステップを有する。
【0033】
本発明の別の態様によると、プリント回路基板の製造方法が提供され、前記方法は第一及び第二面を備えた少なくとも一つの絶縁層を含む第一回路基板を形成し、少なくとも一つの絶縁層の第一及び第二面に第一及び第二対向する導体層を各々配置し、各々が少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を含む第二及び第三回路基板を形成し、第二及び第三回路基板内に第一及び第二開口部を各々形成し、第二及び第三回路基板内の開口部内に第一及び第二被覆部材を各々配置し、第一、第二及び第三回路基板を互いに対して位置合わせし、内部に第一被覆部材を備える第二回路基板の第一開口部が第一回路基板の第一面に対向し、内部に第二被覆部材を備える第三回路基板の第二開口部が、前記回路基板の第二面に対向するようにし、第一、第二及び第三回路基板を共に接合し、その後、第一及び第二被覆部材を除去し、第二及び第三回路基板内に第一及び第二キャビティを各々規定し、第一、第二及び第三回路基板がプリント回路基板を形成するステップを有する。
【発明の効果】
【0034】
以上、説明した通り、本発明においては、まず、
プリント回路基板の製造方法であって、
互いに対向する第一面及び第二面を備えた少なくとも一つの絶縁層と、この絶縁層の前記第一面及び第二面上に各々配置されて互いに対向する第一及び第二導体層とを含む第一回路基板を形成し、
各々が少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を含む第二及び第三回路基板を形成し、
前記第二及び第三回路基板内に第一及び第二開口部を各々形成するとともに、これらの前記第一及び第二開口部内に第一及び第二被覆部材を各々配置し、
前記第二回路基板の前記第一被覆部材を有する前記第一開口部が、前記第一回路基板の前記第一面に対向し、前記第三回路基板の前記第二被覆部材を有する前記第二開口部が、前記第一回路基板の前記第二面に対向するように、前記第一、第二及び第三回路基板を整列し、
これらの第一、第二及び第三回路基板を互いに接合した後に、前記第一及び第二被覆部材と、前記第二及び第三回路基板の一部とを除去することによって、前記第一回路基板に突出エッジ部を形成するようにしたことを特徴とする、前記第一、第二及び第三回路基板からなるプリント回路基板の製造方法」
あるいは、
「プリント回路基板の製造方法であって、
互いに対向する第一面及び第二面を備えた少なくとも一つの絶縁層と、この絶縁層の前記第一面及び第二面上に各々配置されて互いに対向する第一及び第二導体層とを含む第一回路基板を形成し、
各々が少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を含む第二及び第三回路基板を形成し、
前記第二及び第三回路基板内に第一及び第二開口部を各々形成するとともに、これらの前記第一及び第二開口部内に第一及び第二被覆部材を各々配置し、
前記第二回路基板の前記第一被覆部材を有する前記第一開口部が、前記第一回路基板の前記第一面に対向し、前記第三回路基板の前記第二被覆部材を有する前記第二開口部が、前記第一回路基板の前記第二面に対向するように、前記第一、第二及び第三回路基板を整列し、
これらの第一、第二及び第三回路基板を互いに接合した後に、前記第一及び第二被覆部材を除去し、前記第二及び第三回路基板内に第一及び第二キャビティを各々形成するようにしたことを特徴とする、前記第一、第二及び第三回路基板からなるプリント回路基板の製造方法」
にその構成上の特徴があり、これにより、プリント回路基板の新規な独自の製造方法を提供することができて、プリント回路基板技術を高めることができ、従来のPCB装置及び処理を用いて実行可能なこのような処理を提供することができて、製造コストの削減を提示することができるのである。
【0035】
さらに、本発明によれば、上記のように構成したのであるから、基板の突出エッジ部を製造する方法を提供することができるのであり、このようにしたプリント回路基板はその上のエッジコネクタを容易に受け入れ可能とすることができるのであり、しっかりとした電気接続を行うことができるものとすることができるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
その他及びさらなる目的、利点、機能と共に、各請求項に係る発明をさらに理解するために、添付図面と共に以降の開示内容を参照する。図面及び以下の開示事項中に記した符号は、各図面を通して共通して使用され、同じ要素、部材あるいは構成を示すために用いられるものと理解される。
【0037】
「回路基板」という用語によって、PCBを形成するための一つ以上の他のこのような構造に接合可能なサブパーツ(またはサブアセンブリ)を意味する。なお、以下では、この回路基板を、単に「基材」と呼ぶことがある。
【0038】
各回路基板は少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を有し、以降で定義される一実施例では、少なくとも一つの絶縁層と二つの対向して配置した導体層を有する。対向して配置することによって、他方に対向して外面(上側または下側)の一方に導体層を配置することを意味する。
【0039】
このような構造に使用可能な絶縁材料の例には、ガラス繊維強化エポキシ樹脂(同様の難燃性等級の場合、技術的には「FR4」絶縁材料と呼ばれることもある)、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標))、ポリイミド、ポリアミド、シアネート樹脂、光画像形成可能な材料、及び他の同様の材料が含まれる。
【0040】
導体層内で使用可能な導体材料の例には、銅または銅合金が含まれるが、別の金属(例えば、ニッケル、アルミニウムなど)またはその合金を含むまたは有することもできる。このような導体材料は導体層を形成するために用いられ、前記導体層は電源層、信号層、及び/または接地層として機能できる。信号層として機能する場合、いくつかの導体ライン、及び/またはパッドは層を構成できるが、電源層または接地層として用いられる場合、このような層は一般に実質的にしっかりした構造からなる。信号層と、電源層、及び/または接地層の両方の組み合わせも可能である。
【0041】
二つの対向する導体層を備えた回路基板の場合、各層はその上に間隙を介して配置された複数のライン、及び/またはパッドを備えた信号層である。ここで定義される接合手順中、このような基材の間で用いられる他の絶縁層は「ステッカーシート」として知られるものを含んでいる。
【0042】
ここで用いられるように「エッジコネクタ」という用語によって、プリント回路基板の突出エッジ上に適合するように調整された電気的コネクタを意味する。一般に、このようなエッジコネクタは絶縁ハウジングと内部の複数のバネ接点を有し、前記接点はPCBのエッジが配置される(例えば、挿入される)内部スロットまたは同様の開口部に対して位置合わせされる。各接点はさらに、PCBの対向面、及び/または突出するエッジ面上の対応する導体パッドまたはラインと(例えば、接点のスライド形態で)適合するように設計される。
【0043】
これ以降に用いられるように「プリント回路基板」(または「PCB」)という用語によって、共に接合された三つ以上の回路基板からなる多層構造を有することを意味する。
【0044】
図1では、三つの回路基板(以下、単に「基材」と呼ぶことがある)が、積層方向で互いに対して位置合わせされるように示されている。第一回路基板11は、対向して配置した第二及び第三回路基板13及び15の間に配置されるように示されている。当然のことながら、ここでの開示内容に従って多層PCBを形成するために、少なくとも三つのこのような回路基板が用いられる。当然のことながら、最終的なPCBに望まれる全体の層構成に応じて、三つより多くを用いることもできる。従って、本発明は、三つの回路基板のみを用いることには限定されない。
【0045】
各回路基板11、13及び15は、ガラス繊維強化高分子樹脂(FR4としても知られる)、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、(E.I.DuPont deNemours Compayの商標)、Driclad絶縁材料(Dricladはこの発明の譲受人であるEndicott Interconnect Technologies,Inc.の登録商標)などの従来の絶縁材料からなる少なくとも一つの絶縁層17を有する。一実施例では、各絶縁層17は、約1〜5ミル(1ミルは0.001インチ)の範囲内の厚さを有することができる。
【0046】
回路基板13と15はさらに、回路基板の外面(複数の場合あり)の内部及び/または上部のいずれかに位置する少なくとも一つの導体層19を有する。図1に示した最良形態では、回路基板13と15は、三つの導体層19と同じ数の絶縁層17を有する。各絶縁層は、PCB製造で従来から行われているように各導体層を絶縁するように機能する。
【0047】
導体層19は好ましくはPCB製品の既知の材料である銅または銅層であり、約0.25ミル〜約6ミルの厚さを有することができる。導体層19は、同様に製品要件に応じて信号、電源または接地として機能できる。導体層が信号層として機能する場合、回路基板13と15用の外側導体層19によって示したように、一般に、その一部としていくつかの別個のライン、及び/またはパッドを有する。
【0048】
中央に配置した回路基板11は、少なくとも一つの絶縁層(実際には図1の例では二つ示されている)と、少なくとも二つの外側導体層(説明を容易にするために19'と19"と呼ぶ)を有し、これらは対向して配置する(回路基板11の対向する上側及び下側外面に配置する)。回路基板11は、一つ以上の内側導体層19(図1には一つ示した)を有することもできる。各外側導体層19'と19"は、複数の別個の信号線及び/またはパッド21からなり(図5)、それは図5に示した突出エッジ部の露出した外面上に最終的に配置され、ここでの開示内容を用いて形成される。
【0049】
図1の実施例では、これらの信号線及び/またはパッド21は少なくとも回路基板11のほぼ中央から、図の右側上の最も外側のエッジまで延びている。信号線21は、PCB製造で知られる従来のフォトリソグラフィ処理を用いて、図のように外面上に好ましくは形成される。これは、回路基板13と15上の外側導体層19に対しても当てはまる。各回路基板に対して内側導体層を用いる場合、これらも導体材料が配置される(例えば、積層される)単一の絶縁層に対して、従来のフォトリソグラフィ処理を用いて好ましくは形成される。一旦、回路が形成されると、それぞれの絶縁層−導体層サブパーツは他のこのようなサブパーツに積層され、所望の回路基板を形成する。しかし、当然のことながら、本発明は中間回路基板11を除く一つの絶縁層のみと一つ以上の導体層を備えた回路基板に広く適用され、回路基板11は定義されたように少なくとも二つの対向して配置された導電(信号)層を有する。
【0050】
各回路基板11、13及び15は、例えば、一つ以上の導体層を電気的に相互接続するために、その一部としてスルーホール23を有することができる。回路基板11と15は一つのスルーホール23を有するように示されているが、回路基板13は二つ有する。しかし、本発明はこの固有の数または配置には限定されない。このようなスルーホールは従来のスルーホール形成、好ましくはレーザ(例えば、紫外線Nd:YAGレーザ)を用い、それから適切な金属処理によってスルーホール壁に電気メッキを行うことで形成される。無電解または電解メッキのいずれかを用いて所望の厚さの金属を堆積させ、スルーホール用の導電媒体として機能させることができる。さらにはスルーホール内に導電性ペーストを追加すること、またはメッキ層の代わりにそれを用いることさえ可能である。
【0051】
重要なことに、回路基板13と15は各々、中間回路基板11に面するその外面内に開口部25を有する。開口部25は好ましくは長方形の構成であり、一実施例では、約0.5インチと5インチの幅及び長さ寸法をそれぞれ有する。各開口部はさらに、それぞれの基板の外面内に約15ミルの深さを有する。
【0052】
各開口部25内には、この開口部25と同様のサイズ及び形状であるが、好ましくはやや厚い被覆部材27を配置し、そのそれぞれの開口部内の摩擦適合を保証する。各被覆部材27は好ましくはフルオロシリコーンゴム材料からなり、一例はカリフォルニア州サンタフェスプリングズのDiversified Silicone Products,Inc.,によって商標名「DSP60FS」フルオロシリコーンシートの下で販売されている。この材料は強い化学物質、溶剤及び流体に対して著しい耐性があり、最低−54℃から最高260℃の温度範囲で機能できる。それはさらに、ショアー「A」デュロメータ硬度60を有する。本発明はこの特定の材料の使用に限定されず、上記のものと同じ重要な特性を提供するのであれば他のものであってもよい。例えば、適切な材料は「Viton」として知られるものである(「Viton」は、E.I.DuPont deNemours&Companyの商標である)。Vitonはフルオロエラストマであり、その優れた耐熱性(200℃)で知られている。それは上記の「DSP60FS」フルオロシリコーンと同様に、強烈な燃料や化学物質に対して優れた耐性を提供し、その等級に応じてショアー「A」デュロメータ硬度約65〜95を有する。Vitonシートは、Abbott Rubber Company(営業所の住所:2143 Lunt Avenue Elk Grove Village,IL)から購入できる。
【0053】
本発明の被覆部材27に適した別の材料は、シリコーンゴムである。既知の高性能シリコーンゴムシートは、−60℃〜最高218℃の温度での連続使用、及び−75℃〜260℃以上の間欠使用に適している。このようなシートは、Ipotec,Inc.,(営業所:41 Industrial Drive,Exeter,NH)から購入できる。
【0054】
図1のように各被覆部材27を配置し、位置合わせした回路基板11、13及び15をここで共に接合し、図2に示したように複合構造を形成する。ピン31は、好ましくは回路基板の位置合わせに用いられる。これらのピン(図2の破線では二つ示されているが、もっと多くを用いることもできる)は各回路基板を貫通し、好ましくはステンレス鋼からなる。接合は好ましくは積層処理を用いて、例では図のように三つの回路基板を用いて、約150℃〜約250℃の範囲内の温度において、約60分〜約120分の時間で達成される。この処理中の各回路基板上の比較的高い圧縮力の結果として、加熱され流動可能な状態である一つ以上の回路基板の絶縁材料は移動できる。
【0055】
被覆部材27は、中央回路基板11の導体層19'と19"の露出した導体21と絶縁層が咬合しないように機能する。これは、このような移動を妨ぐために、被覆部材が十分な力で前記導体に対して圧縮されるためである。重要なことに、中間絶縁「ステッカーシート」33を用いる場合でさえ、被覆部材27はこのような移動を防ぐことができる。
【0056】
これらのシートは、技術的には単に「プリプレグ」シートと呼ばれることもあり、従来、上で示したような回路基板の積層に用いられる。これらも好ましくは本発明に用いられるが、このような使用は必須ではない。上で定義した他の要素と共に用いる場合、これらのステッカーシートは約1.5ミル〜約5ミルの厚さを有していた。図のように各回路基板の間に配置する前に、各シートは、被覆部材27と同様の寸法の部分を除去するように切断される。このような開口部28は図1に示されている。
【0057】
このようなシートを用いる場合、各被覆部材の厚さは、被覆部材27と関連のステッカーシート33を収容する各開口部25の組み合わせた厚さ(深さ)より約0.005インチ(5ミル)大きい。このような相対的な厚さは、以降で説明する理由のために重要であると考えられる。
【0058】
このような相対的な厚さで上記のフルオロシリコーン材料を使用する場合、積層処理中に受ける相対的に厳しい圧力及び温度にもかかわらず、各導体層19'と19"の個々の信号導体21上はしっかりと密閉される。各回路基板の絶縁層または導体21上のステッカーシート(加熱されると流動可能にもなる)のいずれからも絶縁体の移動はない。これは必ずしも自明ではないが、ステッカーシートと絶縁層が、フルオロシリコーン被覆材料と同様に高圧のためにより薄く各々圧縮されるという既知の事実によると考えられる。しかし、被覆部材の臨界厚さを注意深く識別し、上で定義したような特徴を備える材料を用いることによって、他の材料及びここで述べた厚さとの組み合わせにおいて、このようなしっかりとした密閉が得られる。
【0059】
ここで、図2の接合構造にさらに処理を行い、図3(及び図5)に示したように突出エッジ部41を形成する。一実施例では、この処理はフライス工具(図示せず)を用いて、外側回路基板13と15の選択された部分及び各被覆部材27を切削することを含んでいる。フライス処理以外の他の手段を用いることもできるが、フライス処理はより好ましい方式であることが証明されている。このような処理の一つでは、回路基板13と15の(図2の寸法「A」によって表される)外側部分全体が除去される。図2の寸法「B」によって表されるように、中間回路基板11の端部を除去するために、この特定の方式でもフライス処理が用いられる。他の方式も可能である。例えば、回路基板13と15の一部のみを除去し、回路基板11の寸法「B」によって表される延長端部を残すこともできる。これは、このようなエッジ上に配置するように設計したエッジコネクタが露出した導体21に到達するために十分に長い接点を有する一方、被覆した(絶縁体を備えた)端部が所定の場所に残っていれば可能である。図3と5の実施例は、回路基板11の外側端部(寸法「B」)を除去したものである。さらに別の方式は、図7の実施例について以降で定義される。
【0060】
さらに、図4の構造は、多層構造の外面からその内部の選択された導体層までより多くのスルーホール23'(図4には一つ示した)を追加することを含む別の処理を行うことができる。その構造の厚さ全体を完全に貫通するスルーホールを形成することもできる。さらに突出端部上の、ここで露出させた導体21上に追加の金属処理を提供することもできる。このような金属処理の例はニッケル及び金を含み、後者は優れた導電性の保証に非常に望ましい貴金属である。延びて表に露出した導体は、このような金属処理を追加するための処理(例えば、無電解または電解メッキなどの電気メッキ)を容易にする。
【0061】
図5の実施例は、ここでの開示内容を用いて形成可能な突出端部の二つの例を表している。一例では、突出エッジ部41は、図5の実線によって表されているようにPCBの幅全体を延長できる。代替的に、突出端部は図5の破線で表されているように、幅全体の一部のみを占有することもできる。後者の実施例の場合、突出端部は基板全体の幅に対して中央に配置させることも、オフセットさせることもできる。従って、本発明は、一つより多くの可能な突出端部位置を備えたPCBを提供できる。
【0062】
図6では、図5に示したような突出エッジ部41を備えたPCBがエッジコネクタ51を有するように示されている。エッジコネクタ51は、曲線の接点セグメント55を備えた複数のバネ接点53を有し、セグメント55は導体21とスライド可能に咬合する。各導体21は、対応するバネ接点53によって接触可能であり、このようなバネ接点53は二つより多く用いられる。バネ接点53は、絶縁(例えば、フェノール)ハウジング57のベース部内に配置する。エッジコネクタ51は、突出エッジ部41がハウジング57の停止部59と咬合するまでスライド可能に(方向「S」に沿って)配置する。しかし、図6に示したコネクタは本発明を限定するものではなく、多くの異なる形態のこのようなコネクタが可能である。
【0063】
図7は、上記のように、本発明の別の実施例を表している。より詳細には、図7のPCBは、図3〜6に示したような露出した突出エッジ部の代わりに一対のキャビティ61を有する。キャビティ61は図2の実施例内で用いたものと同様のフライス工具を用いて形成されるが、フライス処理は被覆部材27を収容するように設計した回路基板13と15の一部上でのみ行われる。
【0064】
つまり、これらの二つの回路基板のフライス処理は、被覆部材と同様の垂直寸法に沿って被覆部材まで下方にのみ行われる。従って、被覆部材のみが除去される(上記の回路基板13と15の一部のみに加えて)が、三つの回路基板全ての(図2の寸法「B」によって表される)外側部分は除去されない。それから、露出した導体21は、キャビティ内に突出する接点71(図7では一つのみを示した)によって咬合される。接点53と同様に、コネクタの側面毎に一つより多くの接点71が用いられ、各導体21が単一の接点71によって咬合される。残りのコネクタは、電気的絶縁ハウジング(図示せず)とこのようなコネクタ用に知られる他の要素を有することもでき、さらなる説明は必要とは考えられない。
【0065】
形成されるキャビティは長方形(最も好ましい)を含む任意の所望の形状であってもよく、PCBの幅全体を延はずこともできる。しかし、エッジ部41と同様に、各キャビティは幅全体の一部のみを占有でき、例えば、PCBの二つの対向する端部の間の中央に配置される。本発明はエッジ部またはキャビティのいずれにも限定されないので、単一のPCB内に突出するエッジ部とキャビティの両方を提供することも本発明の範囲内である。同じ基板内に異なる深さの複数のキャビティを形成することも、または一つのキャビティ内に異なる深さを備えたキャビティを形成することさえ可能である。
【0066】
従って、突出端部及び/または内部の複数のキャビティを備え、外部コネクタを収容するように設計されたプリント回路基板を製造し、前記基板の導体と接触させる新規な固有の製造方法を示し説明してきた。ここで開示されたような製造方法は、所望の目的のための選択された被覆部材を用いることに加えて、既存のPCB製造装置及び処理を利用できる。従って、本発明は当技術分野での著しい改善を提示する。
【0067】
現在の本発明の好ましい実施例であるものを示し説明してきたが、当業者には明らかなように、添付の請求項によって定義されるとおりに、本発明の範囲から逸脱することなくそこに様々な変更及び修正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の一実施例による多層プリント回路基板を製造するステップを示すもので、一体化する前の状態を示す拡大部分側断面図である。
【図2】同多層プリント回路基板を製造するステップを示すもので、一体化た後であって突出エッジ部を形成する前の状態を示す拡大部分側断面図である。
【図3】同多層プリント回路基板を製造するステップを示すもので、突出エッジ部を形成した後の拡大部分側断面図である。
【図4】図3の構造上で行われる追加のステップの少なくとも一つを示す拡大部分側断面図である。
【図5】本発明の開示内容に従って多層プリント回路基板に形成される突出エッジ部の一実施例を示す拡大部分斜視図であり、別の実施例が破線で示されている。
【図6】電気的に結合されるエッジコネクタを有する図3の多層プリント回路基板のエッジ部を示す部分側断面図である。
【図7】本発明に係る多層プリント回路基板内の二つのキャビティの形成を示す部分側断面図である。
【符号の説明】
【0069】
11 第一回路基板
13 第二回路基板
15 第三回路基板
17 絶縁層
19、19'、19" 導体層
21 信号線及び/またはパッド
23 スルーホール
25 開口部
27 被覆部材
28 開口部
31 ピン
33 ステッカーシート
41 突出エッジ部
51 エッジコネクタ
53 バネ接点
55 接点セグメント
57 ハウジング
59 停止部
61 キャビティ
71 接点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント回路基板の製造方法であって、
互いに対向する第一面及び第二面を備えた少なくとも一つの絶縁層と、この絶縁層の前記第一面及び第二面上に各々配置されて互いに対向する第一及び第二導体層とを含む第一回路基板を形成し、
各々が少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を含む第二及び第三回路基板を形成し、
前記第二及び第三回路基板内に第一及び第二開口部を各々形成するとともに、これらの前記第一及び第二開口部内に第一及び第二被覆部材を各々配置し、
前記第二回路基板の前記第一被覆部材を有する前記第一開口部が、前記第一回路基板の前記第一面に対向し、前記第三回路基板の前記第二被覆部材を有する前記第二開口部が、前記第一回路基板の前記第二面に対向するように、前記第一、第二及び第三回路基板を整列し、
これらの第一、第二及び第三回路基板を互いに接合した後に、前記第一及び第二被覆部材と、前記第二及び第三回路基板の一部とを除去することによって、前記第一回路基板に突出エッジ部を形成するようにしたことを特徴とする、前記第一、第二及び第三回路基板からなるプリント回路基板の製造方法。
【請求項2】
前記第二及び第三回路基板内の前記第一及び第二開口部の前記形成が、フライス処理を用いて各々達成される請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第二及び第三回路基板内に各々形成された前記第一及び第二開口部が、前記第二及び第三回路基板内の所定の深さまで各々形成される請求項1または請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第一、第二及び第三回路基板の互いに対する前記整列が複数のピンを用いて達成され、前記ピンが前記第一、第二及び第三回路基板の各々を貫通する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
前記第一、第二及び第三回路基板の前記接合が、積層処理を用いて達成される請求項1〜請求項4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
前記積層処理が、約150℃〜約250℃の範囲内の温度において、約60分〜約120分の時間で達成される請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記第一回路基板の突出エッジ部を形成するための前記第一及び第二被覆部材と前記第二及び第三回路基板の一部の前記除去が、フライス処理を用いて達成される請求項1〜請求項6のいずれかに記載の製造方法。
【請求項8】
前記第一、第二及び第三回路基板の前記接合前に、前記第一及び第二回路基板の間に第一絶縁層を配置し、前記第一及び第三回路基板の間に第二絶縁層を配置することをさらに含む請求項1〜請求項7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
前記第一、第二及び第三回路基板の前記接合前に、前記第一及び第二絶縁層の選択された部分を除去することをさらに含み、前記第一及び第二絶縁層の前記選択された部分が、前記第一及び第二被覆部材の長さ及び幅寸法と実質的に同様の長さ及び幅寸法を各々有する請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記突出エッジ部上にエッジコネクタを配置することをさらに含み、前記第一回路基板に前記エッジコネクタを電気的に結合する請求項1〜請求項9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
プリント回路基板の製造方法であって、
互いに対向する第一面及び第二面を備えた少なくとも一つの絶縁層と、この絶縁層の前記第一面及び第二面上に各々配置されて互いに対向する第一及び第二導体層とを含む第一回路基板を形成し、
各々が少なくとも一つの絶縁層と少なくとも一つの導体層を含む第二及び第三回路基板を形成し、
前記第二及び第三回路基板内に第一及び第二開口部を各々形成するとともに、これらの前記第一及び第二開口部内に第一及び第二被覆部材を各々配置し、
前記第二回路基板の前記第一被覆部材を有する前記第一開口部が、前記第一回路基板の前記第一面に対向し、前記第三回路基板の前記第二被覆部材を有する前記第二開口部が、前記第一回路基板の前記第二面に対向するように、前記第一、第二及び第三回路基板を整列し、
これらの第一、第二及び第三回路基板を互いに接合した後に、前記第一及び第二被覆部材を除去し、前記第二及び第三回路基板内に第一及び第二キャビティを各々形成するようにしたことを特徴とする、前記第一、第二及び第三回路基板からなるプリント回路基板の製造方法。
【請求項12】
前記第二及び第三回路基板内の前記第一及び第二開口部の前記形成が、フライス処理を用いて各々達成される請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記第二及び第三回路基板内に各々形成された前記第一及び第二開口部が、前記第二及び第三回路基板内の所定の深さまで各々形成される請求項11または請求項12に記載の製造方法。
【請求項14】
前記第一、第二及び第三回路基板の互いに対する前記整列が複数のピンを用いて達成され、前記ピンが前記第一、第二及び第三回路基板の各々を貫通する請求項11〜請求項13のいずれかに記載の製造方法。
【請求項15】
前記第一、第二及び第三回路基板の前記接合が、積層処理を用いて達成される請求項11〜請求項14のいずれかに記載の製造方法。
【請求項16】
前記積層処理が、約150℃〜約250℃の範囲内の温度において、約60分〜約120分の時間で達成される請求項15に記載の製造方法。
【請求項17】
前記キャビティを規定するための前記第一及び第二被覆部材の前記除去が、フライス処理を用いて達成される請求項11〜請求項16のいずれかに記載の製造方法。
【請求項18】
前記第一、第二及び第三回路基板の前記接合前に、前記第一及び第二回路基板の間に第一絶縁層を配置し、前記第一及び第三回路基板の間に第二絶縁層を配置することをさらに含む請求項11〜請求項17のいずれかに記載の製造方法。
【請求項19】
前記第一、第二及び第三回路基板を前記接合前に、前記第一及び第二絶縁層の選択された部分を除去することをさらに含み、前記第一及び第二絶縁層の前記選択された部分が、前記第一及び第二被覆部材の長さ及び幅寸法と実質的に同様の長さ及び幅寸法を各々有する請求項18に記載の製造方法。
【請求項20】
前記プリント回路基板上にエッジコネクタを配置することをさらに含み、前記第一及び第二キャビティを介して、前記第一回路基板に前記エッジコネクタを電気的に結合する請求項11〜請求項19のいずれかに記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−172224(P2008−172224A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−331780(P2007−331780)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(503459464)エンディコット インターコネクト テクノロジーズ インク (23)
【Fターム(参考)】