説明

プリント回路板

【課題】装置のフレームにネジにより固定されるプリント回路板に、ネジの浮きが生じているか否かの検査を可能にする機能を持たせる。
【解決手段】ネジ13を貫通させるためにプリント回路板の絶縁基板11aに設けられたネジ挿通孔11cのフレーム12と反対側の開口部の周辺に、ネジ挿通孔11cを通してフレーム12にねじ込まれたネジ13の頭部が直接又はワッシャを介して接触する部分を有する導通チェック用ランド11iを設けて、プリント回路板11をフレーム12にネジ止めする作業を行なった後、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的な導通が取られているか否かをチェックすることにより、ネジに浮きが生じているか否かを瞬時に、かつ正確に検査することができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路を構成する部品が実装されて、該電子回路を構成要素の一つとする装置のフレームに取り付けられるプリント回路板に関するものであり、特にモータや発電機等の回転電機に組み込まれるコントローラを構成するのに好適なプリント回路板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に電子回路を構成するプリント回路板は、絶縁基板に配線パターンが形成されてなるプリント基板と、該プリント基板に実装された電子回路の構成部品とからなっていて、該電子回路を構成要素の一つとする装置のフレームにネジ止めされる。例えば、特許文献1に示されたブラシレスDCモータにおいては、モータのコントローラを構成する電子部品を実装したプリント回路板が、モータのハウジングに対して固定されたフレームにネジ止めされている。特許文献1に示されたモータにおいては、プリント基板がフレームに接した状態で配置されて、該プリント基板に設けられたネジ挿通孔を貫通したネジが、フレームに設けられたネジ穴にねじ込まれることにより、プリント回路板がフレームに固定されている。
【0003】
プリント回路板がフレームにネジ止めにより固定される場合に、作業者の不注意によりネジが最後まで締められなかったり、ネジの軸部の長さとネジ穴のネジ部の有効長とにミスマッチがあったりすると、プリント回路板をフレームに取り付けた状態でネジの浮きが生じることがある。
【0004】
本明細書において、「ネジの浮き」とは、ネジを締め付けた状態でネジの頭部とプリント基板との間、又は必要に応じてネジの頭部とプリント基板との間に介在させられるワッシャとプリント基板との間に隙間が形成された状態(ネジの頭部がプリント基板をフレームに対してしっかりと押えていない状態)を意味する。
【0005】
ネジを締め付けた状態で、万一ネジに浮きが生じていると、プリント基板がフレームに対してしっかりと固定されないため、装置の振動によりプリント基板が振動して異音が発生したり、プリント基板に実装されている部品が破損したり、外れたりする等の問題が生じる。特に回転電機のような機械的振動を発生する装置のフレームにプリント回路板を取り付ける場合に、ネジの浮きが生じていると、上記のような問題が顕著に発生する。
【0006】
図5は、ネジに浮きが生じた状態を示したものである。同図において1はプリント基板1aと、このプリント基板に実装された電子部品(図示せず。)とからなるプリント回路板、2はプリント回路板取付け用の台座部2dを有する装置のフレーム、3は頭部3aと軸部3bとを有して、プリント基板1aを貫通したネジ挿通孔1cを通してフレーム2の台座部2dに形成されたネジ穴2eにねじ込まれたネジである。
【0007】
ネジの浮きは、作業ミスによって生じる他、ネジ穴2eがフレーム2を貫通しない状態で(袋状に)形成されていて、軸部3bの長さがネジ穴2eの雌ネジ部の有効長よりも長いネジ3が誤って用いられた場合や、加工不良によりネジ穴2eの雌ネジ部の有効長が不足している場合等に生じる。図示の例では、ネジ3の軸部3bがネジ穴2eの雌ネジ部の有効長に比べて長すぎるために、ネジ3に浮きが生じて、ネジ3の頭部3aに取り付けられたワッシャ(座金)3cとプリント回路板1との間に隙間gが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−53068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
プリント回路板1がフレーム2にネジ止めされる装置において、プリント回路板をフレームに固定するネジ3に浮きが生じていると、前述のような問題が発生し、装置の故障の原因になるため、製品を製造する際には、プリント回路板をフレームに固定しているネジの浮きの有無をチェックして、ネジの浮きが生じている場合には、ネジの交換やネジの締め直しをする必要がある。そのため従来は、隙間ゲージを用いて、ネジ3の頭部3aとプリント回路板1との間の隙間gの有無を目視により確認することにより、ネジの浮きの有無を検査していた。
【0010】
上記のように、従来は、プリント回路板を装置のフレームに固定するネジの浮きの有無を隙間ゲージを用いて目視により検査していたため、検査に時間がかかるだけでなく、検査を行なう作業者の技量により検査結果にばらつきが生じるという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、電子回路を構成する部品が実装されて、該電子回路を構成要素の一つとする装置のフレームにネジにより固定されるプリント回路板において、ネジの浮きを簡単かつ正確に検査することを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、絶縁基板に配線パターンを形成してなるプリント基板と、該プリント基板に実装された電子回路の構成部品とを備えて、該電子回路を構成要素の一つとする装置のフレームに、プリント基板を貫通してフレームにねじ込まれたネジにより固定されるプリント回路を対象とする。
【0013】
本発明においては、ネジを貫通させるためにプリント基板に設けられたネジ挿通孔の前記フレームと反対側の開口部の周辺に導通チェック用ランドが形成される。この導通チェック用ランドは、ネジがネジ挿通孔を通してフレームのネジ穴にねじ込まれてプリント基板に対して締め付けられた際にネジの頭部が直接またはワッシャを介して接触する部分を有するように形成され、ネジ挿通孔を通してフレームにねじ込まれたネジの頭部と導通チェック用ランドとの間の電気的導通状態をチェックすることにより、フレームにねじ込まれたネジの浮きの有無の検査を行ない得るように構成されている。
【0014】
上記のプリント回路板を装置のフレームに固定する作業が行なわれた状態で、プリント基板のネジ挿通孔を通してフレームにねじ込まれたネジに浮きが生じていない場合には、ネジの頭部が導通チェック用ランドに接触しているため、ネジと導通チェック用ランドとの間が電気的に接続された状態にある。これに対し、ネジに浮きが生じている場合には、ネジの頭部と導通チェック用ランドとの間に隙間が形成されるため、ネジと導通チェック用ランドとの間が電気的に切り離された状態にある。従って、プリント回路板をフレームにネジ止めする作業を行なった後、ネジの頭部と導通チェック用ランドとにテスターの端子棒を当てて、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的な導通が取られているか否かをチェックすることにより、ネジに浮きが生じているか否かを瞬時に正確に検査することができる。
【0015】
また上記のように構成した場合、ネジの締め付け力が不足して、ネジの頭部が導通チェック用ランドに軽く接触している状態では、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的接触抵抗が大きいが、ネジが十分に締め付けられていて、ネジの頭部が導通チェック用ランドに十分な接触圧力を持って接触している状態では、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的接触抵抗が小さい値を示す。従って、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的な導通が取られているか否かをチェックする際に、両者間の電気的接触抵抗を計測するようにすれば、ネジが十分に締め付けられているか否かの検査をも行なうことができる。
【0016】
本発明の好ましい態様では、ネジ挿通孔の開口部の周辺に形成された導通チェック用ランドが、ネジ挿通孔の開口部を同心的に取り囲む環状部と、該環状部の外周部に一端が接続されて該環状部から離れる方向に長く延びるチェックターミナルパターンとを有するように形成される。この場合、導通チェック用ランドの環状部の内径は、ネジ挿通孔の内径よりも大きく設定され、チェックターミナルパターンとネジの頭部とにテスターの端子棒を接触させることにより導通状態のチェックを行ない得るように構成される。
【0017】
上記のように構成すると、ネジの頭部から離れた位置までチェックターミナルパターンを伸した状態で設けることができる。従って、テスターの一対の端子棒をネジの頭部及び導通チェック用ランドにそれぞれ接触させて通電チェックを行なう際に、テスターの一対の端子棒を適度に離して配置することができるため、通電チェック作業を容易に行なわせることができる。
【0018】
本発明の他の好ましい態様では、ネジ挿通孔の開口部の周辺部に形成された導通チェック用ランドが、ネジ挿通孔の開口部を同心的に取り囲む環状部を有するように形成され、導通チェック用ランドの環状部の内径は、ネジ挿通孔の内径よりも大きく設定される。また導通チェック用ランドの環状部の外径は、ネジ挿通孔を通してフレームのネジ穴にねじ込まれるネジの頭部の外径よりも大きく設定され、該環状部の外周寄りの部分とネジの頭部とにテスターの端子棒を接触させることにより導通状態のチェックを行ない得るように構成される。
【0019】
上記のように構成すると、導通チェック用ランドの環状部の外周寄りの部分をテスターの端子棒を当てるチェックターミナルランドとして利用することができるため、導通チェック用ランドの形状が複雑になるのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ネジを貫通させるためにプリント基板に設けられたネジ挿通孔のフレームと反対側の開口部の周辺に、ネジ挿通孔を通してフレームにねじ込まれて締め付けられたネジの頭部が直接又はワッシャを介して接触する部分を有する導通チェック用ランドを設けたので、プリント回路板をフレームにネジ止めする作業を行なった後、ネジの頭部と導通チェック用ランドとにテスターの端子棒を当てて、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的な導通が取られているか否かをチェックすることにより、ネジに浮きが生じているか否かを瞬時に、かつ正確に検査することができる。従って、隙間ゲージを用いて検査を行なう場合のように、検査を行なう作業者の技量により検査結果にばらつきが生じるおそれをなくして、ネジの浮きの有無の検査を能率よく正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係わるプリント回路板をモータのフレームに取り付けた状態を示した断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わるプリント回路板の正面図である。
【図3】図3はプリント回路板に設ける導通チェック用ランドのパターンの一例を示した正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わるプリント回路板を装置のフレームに取り付けた状態を示した要部の断面図である。
【図5】従来のプリント回路板を装置のフレームに固定した際にネジに浮きが生じた状態を示した要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1はモータのコントローラを構成するプリント回路板11に本発明を適用した実施形態を示したもので、同図において12はモータのケースの一部(エンドプレート)を構成するフレームである。フレーム12は、周壁部12aと底壁部12bとを有する円筒状の形状に形成されている。フレーム12の底壁部12bの内側には、図示しないロータの回転軸を支持する軸受けを保持するボス部12cと、ボス部12cを同心的に取り囲む環状のプリント回路板取付け用台座部12dとが形成されている。台座部12dには、モータの軸線方向に伸びる袋状の(フレームを貫通していない)ネジ穴12eと、プリント回路板を位置決めする位置決め突起12fとが設けられている。本実施形態では、ネジ穴12eが、120度の間隔をあけて3つ設けられている。
【0023】
プリント回路板11は、絶縁基板に配線パターン(図示せず。)を形成してなるプリント基板11aと、プリント基板11aに実装された電子回路の構成部品とからなっている。図示の例では、図2に示されているように、プリント基板11aを構成する絶縁基板11a1がほぼ円板状の形状を呈するように形成されていて、その中央部には、図示しないロータの回転軸を貫通させるための孔11bが形成されている。プリント基板11aには、フレームの3個のネジ穴12eにそれぞれ整合する3個のネジ挿通孔11c(図2には図示せず。)と、位置決め突起12fを嵌合させる穴11fとが設けられている。図2に示されているように、プリント基板11aには、モータのコントローラの電子回路を構成する電子部品15が実装されている。
【0024】
プリント回路板11は、プリント基板11aを貫通した状態で設けられたネジ挿通孔11cを通してフレーム12のネジ穴12eにねじ込まれたネジ13により、フレーム12に固定される。ネジ13は、頭部13aと軸部13bとを有していて、軸部13bの長さは、ネジ穴12eの雌ネジ部の有効長(軸方向長さ)よりも短く設定されている。図示の例では、ネジ13の頭部13aにワッシャ13cが取り付けられていて、ネジを締め付けた際にその頭部13aがワッシャ13cを介して、プリント回路板11のネジ挿通孔11cのフレームと反対側の開口部の周辺に接触させられるようになっている。
【0025】
本実施形態では、図3に示したように、プリント基板11aを貫通した状態で設けられた各ネジ挿通孔11cのフレーム12と反対側の開口部の周辺に、ネジ挿通孔11cを通してフレーム12のネジ穴12eにねじ込まれて締め付けられたネジ13の頭部13aが直接又はワッシャを介して接触する部分を有する導通チェック用ランド11iが形成されている。
【0026】
図示の導通チェック用ランド11iは、各ネジ挿通孔11cを同心的に取り囲む円形の環状部11i1と、環状部の外周部に一端が接続されて、ネジ挿通孔11cを通してフレームにねじ込まれるネジ13の頭部13aにより隠されることがないように、環状部11i1から離れる方向に伸びるように設けられたチェックターミナルパターン11i2とを有している。図示の例では、チェックターミナルパターン11i2が環状部11i1の径方向に沿って該環状部の外側に直線的に伸びるように設けられていて、その先端部には、テスターの端子棒を接触させる円形の電極部11i3が形成されている。
【0027】
導通チェック用ランド11iの環状部11i1の内径は、ネジ挿通孔11cの内径よりも大きく設定されていて、環状部11i1の内周部とネジ挿通孔11cとの間に導通チェック用ランド11iにより覆われていない環状の絶縁部11jが残されている。この絶縁部11jにより、ネジ挿通孔11cに挿入されたネジ13の軸部13bが導通チェック用ランド11iに接触するのが防止されている。環状部11i1の外径は、ネジ挿通孔11cを通してフレームのネジ穴12eにねじ込まれるネジ13の頭部13に取り付けられたワッシャ13cの外径よりも僅かに大きく設定されていて、ネジ13をプリント基板に対して締め付けてその頭部13aをワッシャ13cを介して導通チェック用ランド11iの環状部11i1に接触させた際に、環状部11i1の外周寄りの部分がワッシャ13cの外周寄りも外側にはみ出した状態で配置されるようになっている。
【0028】
本実施形態のように構成すると、プリント回路板11のネジ挿通孔11cを通してフレーム12のネジ穴12eにネジ13をねじ込んだ後、図4に示すように、ネジの頭部13aとチェックターミナルパターン11i2の端子部11i3とにテスターの端子棒21及び22を接触させて、ネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の導通をチェックすることにより、ネジ13に浮きがあるか否かを検査することができる。即ち、ネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の導通がある場合には、ネジ13に浮きがないと判定することができ、ネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の導通がない場合にはネジ13に浮きがあると判定することができる。プリント回路板11が同じであれば各導通チェック用ランド11iの位置は一定であるため、この検査は、容易に自動化することができる。
【0029】
なおネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の導通の有無のみを見るようにした場合には、ネジ13の頭部が導通チェック用ランドに軽く接触した状態にあるときにも導通がとれていると判定されるため、ネジが所定の締め付けトルクをもって確実に締め付けられていることを必ずしも正確に検出することはできないが、一般に工場で装置を組み立てる際には、ネジ締めが自動機により行なわれ、ネジ13の軸部13bの長さとネジ穴12eの雌ネジ部の有効長とがマッチしていれば、ネジの締め付けは常に確実に行なわれる。検査の必要があるのは、ネジ13の軸部13bの長さとネジ穴12eの雌ネジ部の有効長とのミスマッチにより生じるネジの浮きのみであるので、単にネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の導通の有無のみを見て検査を行なうようにしても支障を来さない。
【0030】
しかし、本実施形態のようにプリント基板に導通チェック用ランドを設けた場合には、単にネジ浮きの有無を検査することができるだけでなく、ネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の電気的な接触抵抗を計測することにより、ネジ13の締め付けが確実に行なわれているか否かの検査をも行なうことができる。
【0031】
即ち、ネジ13の締め付け力が不足して、ネジの頭部13aが導通チェック用ランド11iに軽く接触している状態では、ネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の電気的な接触抵抗が大きいが、ネジが十分に締め付けられていて、ネジの頭部13aが導通チェック用ランド11iに十分な接触圧力を持って接触している状態では、ネジと導通チェック用ランドとの間の電気的な接触抵抗が小さい値を示すため、ネジ13と導通チェック用ランド11iとの間の電気的な導通が取られているか否かをチェックする際に、両者間の電気的接触抵抗の計測をも行なうようにすれば、ネジが十分に締め付けられているか否かの検査をも行なうことができる。
【0032】
上記の実施形態では、導通チェック用ランド11iにチェックターミナルパターン11i3を設けているが、本発明は上記のようにチェックターミナルパターン11i3を設ける場合に限定されるものではなく、ネジ挿通孔の開口部の周辺部に設ける導通チェック用ランドを、ネジ挿通孔11cの開口部を同心的に取り囲む環状部のみにより形成して、該環状部の外径を、ネジ13の頭部13aの外径(ワッシャが設けられている場合にはワッシャの外径)よりも十分に大きく設定することにより、導通チェック用ランドの環状部の外周寄りの部分にテスターの端子棒を接触させ得るようにしてもよい。即ち、上記の実施形態の導通チェック用ランド11iの環状部11i1の径を拡大して、該環状部にチェックターミナルパターンとしての機能を持たせることにより、チェックターミナルパターンを省略して、導通チェック用ランド11iを単純な形状に形成することができる。
【0033】
上記の実施形態では、頭部13aにワッシャ13cが取り付けられているネジ13を用いるとしたが、ワッシャを設けることなく、ネジの頭部13aを直接プリント回路板に接触させて締め付ける場合にも、本発明を適用することができるのはもちろんである。
【符号の説明】
【0034】
11 プリント回路板
11a プリント基板
11c ネジ挿通孔
11i 導通チェック用ランド
11i1 導通チェック用ランドの環状部
11i2 チェックターミナルパターン
12 プリント回路板が取り付けられるフレーム
12e 袋状のネジ穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板に配線パターンを形成してなるプリント基板と、前記プリント基板に実装された電子回路の構成部品とを備えて、前記電子回路を構成要素の一つとする装置のフレームに、前記プリント基板を貫通して前記フレームにねじ込まれたネジにより固定されるプリント回路板において、
前記ネジを貫通させるために前記プリント基板に設けられたネジ挿通孔の前記フレームと反対側の開口部の周辺に導通チェック用ランドが形成され、
前記導通チェック用ランドは、前記ネジが前記ネジ挿通孔を通して前記フレームのネジ穴にねじ込まれて前記プリント基板に対して締め付けられた際に前記ネジの頭部が直接またはワッシャを介して接触する部分を有するように形成され、
前記ネジ挿通孔を通して前記フレームにねじ込まれたネジの頭部と前記導通チェック用ランドとの間の電気的導通状態をチェックすることにより、前記フレームにねじ込まれたネジの浮きの有無の検査を行ない得るように構成されていることを特徴とするプリント回路板。
【請求項2】
前記ネジ挿通孔の開口部の周辺に形成された導通チェック用ランドは、前記ネジ挿通孔の開口部を同心的に取り囲む環状部と、該環状部の外周部に一端が接続されて該環状部から離れる方向に長く延びるチェックターミナルパターンとを有するように形成され、
前記導通チェック用ランドの環状部の内径は、前記ネジ挿通孔の内径よりも大きく設定され、
前記チェックターミナルパターンと前記ネジの頭部とにテスターの端子棒を接触させることにより前記導通状態のチェックを行ない得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリント回路板。
【請求項3】
前記ネジ挿通孔の開口部の周辺部に形成された導通チェック用ランドは、前記ネジ挿通孔の開口部を同心的に取り囲む環状部を有するように形成され、
前記導通チェック用ランドの環状部の内径は、前記ネジ挿通孔の内径よりも大きく設定され、
前記導通チェック用ランドの環状部の外径は、前記ネジ挿通孔を通して前記フレームのネジ穴にねじ込まれるネジの頭部の外径よりも大きく設定されていて、該環状部の外周寄りの部分と前記ネジの頭部とにテスターの端子棒を接触させることにより前記導通状態のチェックを行ない得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプリント回路板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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