説明

プリント装置

【課題】コンパクト化及び軽量化が可能で、かつコストアップが抑制された、高精度な記録が可能なプリント装置を提供する。
【解決手段】プリント装置は、ベース53と、ベース53に対して取り付けられ、互いに離れて設けられた第1の側部材8および第2の側部材9と、ローラ3と、を有する。さらに、プリンティングヘッドを保持するシャーシ12と、プリンティングヘッドにより記録が行われるシートを支持するプラテン2と、を有する。ローラ3、シャーシ12およびプラテン2が、第1の側部材8および第2の側部材9に対して位置決め保持されている。第1の側部材8、第2の側部材9、ベース53およびプラテン2はいずれも樹脂材料を成型して形成されたものであり、且つ、第1の側部材8および第2の側部材9の樹脂材料はベース53の樹脂材料よりも曲げ弾性率が大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンティングヘッドによりシートに画像を形成するプリント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のインクジェットプリンタの本体構成について説明する。従来のプリンタでは、板金材料を用いた分割シャーシ構成が採用され、分割されたシャーシ部材に、記録に係わる構成部材が位置決め保持されていた。
【0003】
一例として特許文献1に開示されるプリンタ構成について、図23を用いて説明する。複数の給送部と両面搬送部とを有するマルチ給送ユニット部(不図示)が、右シャーシ112と、左シャーシ113で挟まれる形で固定されている。右シャーシ112、左シャーシ113は、強度を有する板金材料等で構成されている。右シャーシ112と、左シャーシ113の前側には、板金材料で構成されたメインシャーシ11が設けられている。メインシャーシ11には、不図示の搬送ローラ、ピンチローラ、プラテンを含む搬送部ユニットと、キャリッジ、および、プリンティングヘッドを含むプリント部ユニットとが固定されている。メインシャーシ11は、板金を曲げて構成された側板部11A、11Bが構成され、剛性アップのために、側板部11A、11Bに、ステー部材(プラテンシャーシ)114、ステー部材(フロントシャーシ)115が連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−35802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パーソナルプリンタ等のプリンタでは、装置の更なるコンパクト化と、低コスト化の要求が高まっている。また、写真印刷の高画質化に伴い、記録性能の高精度化の要求も高くなっている。こうした要求の高まりの中で、上記従来例では下記に示すような課題を生じる場合があった。
【0006】
メインシャーシ11の左側板部11Bには、不図示のキャリッジを保持するキャリッジシャフトと、搬送ローラ、プラテンなどの搬送系の部材が位置決め保持されている。同じ左側板部11Bにプリント部系の部品と搬送系の部品が位置決めされることから、相互に精度良く位置決めできる。しかしながら、同一の曲げ部に位置決め部を構成するため、相互の幅方向に必要な位置の最も幅が大きく必要とされる部品の位置に、板金の曲げ位置を構成しなければならない。このため、プリント部系の部品と、搬送系部品の幅方向の各々の最適位置に部品が配置できず、幅方向の更なるコンパクト化と、幅を小さくすることによる部品費削減のコストダウンを追及することが難しい場合があった。
【0007】
また、搬送ローラや排出ローラが、キャリッジシャフトに合わせた長さになることから、ローラの長さが長くなり、ローラのシャフト撓みによる搬送精度劣化の影響が大きくなってしまう場合があった。また、メインシャーシ11の右側板部11A(2箇所)では、不図示のキャリッジシャフトと、搬送ローラ、プラテンなどの搬送系の部材が別々の側板部に位置決め保持されている。このため、板金の曲げ精度誤差により、記録系の部品と搬送系の部品の位置精度誤差が大きくなり、記録精度が劣化する、また、高精度の位置決め構成できない場合があった。
【0008】
また、複数の給送部と両面搬送部とを有するマルチ給送ユニット部10の位置決めを行う右シャーシ112、左シャーシ113は、シートの最大幅で、不図示の給送ローラ、両面搬送ローラ等を位置決め保持する。このため、側板部11Bとは幅方向の位置が異なる構成となる。よって、左シャーシ113と側板部11Bは別の部品で構成しなければならず、部品数増加によるコストアップとスペース効率が低下する場合があった。この問題を解決するために、左シャーシ113と、左側板部11Bを一体の板金で構成することが考えられる。しかしながら、幅方向の位置が異なることから曲げが2箇所必要となるため、曲げにより、部品の位置精度が悪化してしまうという新たな課題を生じることとなる。
【0009】
また、剛性アップのために板金を用いているため、搬送ローラ等の搬送系部品、搬送系部品に付勢され搬送力を発生させるピンチローラや、可動式のシートガイドフラッパ等の回転または可動する部品は、板金で直接保持することができない。すなわち、回転または可動する部品は、軸受け等の樹脂材料で構成された摺動部材を介して、板金シャーシに固定されることになる。このため、部品点数が増加し、コストアップとスペース効率の低下で、更なるコンパクト化の追求ができないという問題を生じる場合があった。加えて、本体の枠体を構成するシャーシ部が、すべて板金で構成されているため、コストが下げられない、本体の軽量化の妨げとなる場合があった。
【0010】
さらに、排出ローラ及びプラテンをシャーシに対して嵌合することで位置決めしていたため、シート搬送中にプラテンや排出ローラが微小に変動することによりシートに与えるバックテンションが変動し、紙送り精度が悪化する場合があった。また、上記嵌合による位置決めの場合、排出ローラとプラテンの高低差に位置決め誤差が上乗せされるため、バックテンションの変動による紙送り精度の悪化や、シートの先端が排出ローラと拍車のニップ線上に突入する際の紙送り精度の悪化が懸念されていた。
【0011】
本発明の主要な目的は従来のプリント装置の更なる改良である。本発明のさらなる目的は、コンパクト化及び軽量化が可能で、かつコストアップが抑制された、高精度な記録が可能なプリント装置の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のプリント装置は、装置本体の底部に配置されたベースと、ベースとは別の部材としてベースに対して取り付けられ、互いに離れて設けられた第1の側部材および第2の側部材と、シートを搬送するための少なくとも一つのローラと、を有する。プリント装置は、さらに、プリンティングヘッドを保持するシャーシと、プリンティングヘッドにより記録が行われるシートを支持するプラテンと、を有する。ローラ、シャーシおよびプラテンが、第1の側部材および第2の側部材に対して位置決め保持されている。第1の側部材、第2の側部材、ベースおよびプラテンはいずれも樹脂材料を成型して形成されたものであり、且つ、第1の側部材および第2の側部材の樹脂材料はベースの樹脂材料よりも曲げ弾性率が大きい。
【発明の効果】
【0013】
本発明よれば、コンパクト化及び軽量化が可能で、かつコストアップが抑制された、高精度な記録が可能なプリント装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態における、プリンタの本体斜視図である。
【図2】プリンタの本体断面図である。
【図3】プリンタの本体全体右斜視図である。
【図4】プリンタの本体全体左斜視図である。
【図5】ベースと、ベース側板との斜視図である。
【図6】ベース側板と、キャリッジユニットの斜視図である。
【図7】ベース側板と、キャリッジシャーシの前側斜視図である。
【図8】ベース側板と、キャリッジシャーシの前側斜視図である。
【図9】ベース側板と、ローラと、プラテンと、給送ユニットとの斜視図である。
【図10】第1の実施形態におけるベース側板と給送搬送ローラ、及び第2の実施形態におけるベース側板と両面搬送ローラの斜視図である。
【図11】第1の実施形態におけるベース側板とシートガイドの斜視図、及び第2の実施形態におけるベース側板と両面搬送のシートガイドの斜視図である。
【図12】第3の実施形態におけるベース側板とフロントシャーシの斜視図である。
【図13】第4の実施形態におけるベース側板とCD/DVDトレイベースの斜視図である。
【図14】第5の実施形態におけるベース側板、搬送ローラ、ピンチローラ、排出ローラピンチローラ(拍車)の斜視図である。
【図15】第6の実施形態におけるベース側板、フロント給送ローラ、分離シートガイドの斜視図である。
【図16】第7の実施形態におけるベース左側板、搬送駆動系、駆動源の斜視図である。
【図17】第8の実施形態におけるベース右側板、回復ユニット、駆動選択機構、駆動源の斜視図である。
【図18】第9の実施形態におけるベース右側板、プラテン、拍車ベースユニットの斜視図である。
【図19】ベース右側板、プラテン、拍車ベースユニットの側面図である。
【図20】ベース右側板、プラテン、排出ローラの斜視図である。
【図21】ベース左側板、プラテン、拍車ベースユニットの側面図である。
【図22】プラテンの裏面の斜視図である。
【図23】従来のプリンタの一例における、本体シャーシ構成の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1〜図11を用いて説明する。図1〜図4を用いて、第1の実施形態の装置本体の全体構成を説明する。図1は第1の実施形態の構成部を示す斜視図、図2は本体断面図、図3及び図4は本体全体を示す斜視図である。
【0016】
シートは、給送ユニット51に積載され、給送ローラ27と分離ローラ28のニップ部で1枚ずつ分離給送され、搬送ローラ3へと搬送される。搬送ローラ3は、シートの搬送方向に対してプリンティングヘッド1よりも上流側に配置され、プリント部にシートを搬送するものである。搬送ローラ3には、ピンチローラ16が、ばね部材により付勢され記録シートに搬送力を与えて従動回転する。ピンチローラ16は、ピンチローラホルダ17に保持されている。シートは、ピンチローラホルダ17と、搬送ローラシートガイド40と、シートガイドフラッパ41のシートガイド部にガイドされ搬送ローラ3とピンチローラ16とのニップ部に搬送される。シートはさらに搬送され、プリント部でプラテン2に位置決め支持され、第2排出ローラ5と、第1排出ローラ4へと搬送される。これら、第2排出ローラ5及び第1排出ローラ4は、シートの搬送方向に対してプリンティングヘッド1よりも下流側に配置され、シートの記録中の搬送と排出を行う。第2排出ローラ5には、第2従動ローラ(拍車)22が付勢され、搬送力を与えて従動回転する。同様に、第1排出ローラ4には、第1従動ローラ(拍車)21が付勢され、搬送力を与えて従動回転する。第1従動ローラ21と、第2従動ローラ22は、ピンチローラホルダ23に保持されている。
【0017】
次にプリント部でのプリンティングヘッド1を搭載したキャリッジユニットの構成について説明する。キャリッジ部は、主走査のために、後述する横幅方向に往復移動するものであり、インクジェット方式のプリンティングヘッド1を搭載して移動するキャリッジ7を有する。キャリッジ7は、シートの搬送方向に対して略直角方向に往復移動してシートに記録を行う。キャリッジ7には、プリンティングヘッド1とプリンティングヘッド1にインクを供給するインクタンク6とが連結したものが位置決め保持されている。キャリッジ7は、上部をキャリッジシャーシ12に位置決めガイドされている。また、キャリッジ7の下側は、キャリッジシャーシ12に位置決め固定されたキャリッジレール13に位置決めガイドされている。キャリッジ7は、キャリッジシャーシ12に取り付けられたキャリッジモータ15によりタイミングベルト14を介して駆動される。プリント部で記録されたシートは、第2排出ローラ5、第1排出ローラ4により排出部へ排出され記録動作を終了する。
【0018】
次に、装置本体の底部に配置された給送部から給送する構成について説明する。フロント給送カセット36に積載されたシートは、フロント給送ローラ34により、装置本体の前から奥側へと給送される。シートは、フロント給送分離ガイド部37で1枚ずつ分離給送され、外側Uターンガイド38と、内側Uターンガイド39に案内され、中間ローラ30と、中間ピンチローラ31のニップ部へと搬送される。シートは、さらに搬送され、搬送ローラシートガイド40、シートガイドフラッパ41、ピンチローラホルダ17のシートガイド部に案内され、搬送ローラ3へと搬送される。この後の搬送動作については、装置上部からの給送動作と同様に搬送が行われる。
【0019】
次に、両面記録の搬送について説明する。プリント部で表面に記録されたシートは、表面の記録が終了すると、搬送ローラ3、第1排出ローラ4、第2排出ローラ5を逆転させ、シートを逆方向に搬送する。この逆転動作に連動して、シートガイドフラッパ41を上方に回動させ、逆方向に搬送されたシートをシートガイドフラッパ41の下方部を搬送させる。シートをさらに搬送させ、両面搬送ローラ32と、両面ピンチローラ33のニップ部を通過させ、中間ローラ30と中間ピンチローラ31へと搬送する。この後は、フロント給送の動作と同様に、搬送ローラシートガイド40、シートガイドフラッパ41、ピンチローラホルダ17のシートガイド部に案内され、搬送ローラ3へと搬送される。次にプリント部にシートが搬送され、裏面の記録が行われ、表裏の両面の記録が行われる。
【0020】
次に、搬送ローラ3、第1排出ローラ4、第2排出ローラ5の駆動構成について説明する。搬送モータ20から、タイミングベルト19を介して、搬送ローラ3に位置決め固定された搬送ギア18に駆動が伝達される。次に、排出駆動ギア26を介して、第1排出ローラ4に位置決め固定された第1排出ギア24に駆動が伝達される。第2排出ローラ5へは、プラテン2上に配置された排出アイドラギア25を介して、プラテン2上に配置された第2排出ローラ5へと駆動が伝達される。
【0021】
次に、プリンティングヘッドの吐出を安定維持させる回復ユニット50と、給送、搬送、回復ユニットへの駆動を切り換える駆動切換ユニット45について説明する。回復ユニット50は本体の右前部に配置され、プリンティングヘッド1の待機ポジションに相対する位置に配置されている。駆動切換ユニット45は、本体の右奥に配置されている。
【0022】
給送ローラ27、両面搬送ローラ32、搬送ローラ3、第1排出ローラ4及び第2排出ローラ5の各ローラ長さの関係は以下の通りである。すなわち、給送ローラ27及び両面搬送ローラ32の各ローラ長さが、搬送ローラ3及び排出ローラの各ローラ長さよりも短く構成されている。
【0023】
次に、本発明の第1の実施形態の特徴的な構成について説明する。まず、図5を用いて、装置本体の底部に配置されたベース53に対して、ベース右側板(第1の側部材)8及びベース左側板(第2の側部材)9を位置決めする構成について説明する。ベース右側板8及びベース左側板9のペアは、相互の形状は異なるが、左右でプリンタの主要なユニットや部材を保持する。
【0024】
回復ユニット50から排出される廃インクを保持するための廃インク吸収体52がベース53の底部に配置されている。ベース53の右側部分にベース右側板8、左側部分にベース左側板9が位置決めされ、ビス等の連結部材で固定されている。ベース53の両側部に配置されたベース右側板8及びベース左側板9は、装置の前から奥に一体化されて配置されている。ベース53は樹脂材料を成型して形成された成形部品である。また、ベース右側板8及びベース左側板9も樹脂材料で構成された成形部品である。ベース右側板8及びベース左側板9の樹脂材料の剛性が、ベース53の樹脂材料の剛性より高く構成されており、ベース53の変形要因が、ベース右側板8及びベース左側板9に影響する要因を小さく構成している。ベース右側板8及びベース左側板9の樹脂材料の特性としては、機械的剛性が高いことと、温度の影響で寸法が変化しにくい特性を有することの両面を満たすことが重要である。具体的な材料としては、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)とPS(ポリスチレン)を複合した樹脂材料を基にして、ガラス繊維、カーボン繊維、あるいはその他の剛性を向上させるための複合強化材料を付与して得た樹脂材料である。樹脂材料の機械的剛性としては、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PS、POM(ポリアセタール)等のノーマル材料の曲げ弾性率は2000〜3000(MPa)である。ベース右側板8及びベース左側板9の樹脂材料はこれらノーマル材料よりも大きな曲げ弾性率、すなわち3000(MPa)よりも大きな曲げ弾性率とする。より好ましくは、曲げ弾性率7000(MPa)よりも大きくする。また、温度の影響で寸法が変化しにくい特性としては、ABS、PS、POM等のノーマル材料の線膨張整数は7〜12×10‐5(1/K)である。ベース右側板8及びベース左側板9の樹脂材料はこれらノーマル材料よりも小さな線膨張係数、すなわち7×10‐5(1/K)よりも小さな線膨張係数とする。好ましくは、線膨張係数3×10‐5(1/K)よりも小さくする。
【0025】
図6〜図8を用いて、ベース右側板8及びベース左側板9に対してキャリッジシャーシ12を保持する構成を示す。図6はキャリッジシャーシ12に保持されたキャリッジユニットの保持構成の説明図であり、図7〜8は、キャリッジシャーシ12の保持構成の説明図である。図6において、キャリッジシャーシ12は、キャリッジモータ15、タイミングベルト14、キャリッジレール13を保持し、さらにプリンティングヘッド1とインクタンク6を位置決め保持するキャリッジ7を保持する。キャリッジシャーシ12はベース右側板8及びベース左側板の上に位置決め固定されている。
【0026】
図7、図8は、ベース右側板8及びベース左側板9と、キャリッジシャーシ12の位置決め構成を示す。図7は前側斜視図、図8は背面斜視図である。ベース右側板8及びベース左側板9に対して、キャリッジシャーシ12が位置決めされ、ビス等の連結部材で固定されている。
【0027】
図9は、プラテン2、搬送ローラ3、第1排出ローラ4、第2排出ローラ5、及び給送ユニット51の、ベース右側板8及びベース左側板9に対しての保持構成を示す。プラテン2は、その両端部分が、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、位置決め固定されている。プラテン2は樹脂材料を成型して形成された部品であり、横幅方向と交差する方向である搬送方向に搬送されるシートを支持するものである。ベース右側板8及びベース左側板9の樹脂材料の剛性は、プラテン2の樹脂材料の剛性より高く構成されている。その理由は、プラテン2を、ベース右側板8及びベース左側板9に取り付けた際に、プラテン2の部品公差、反り、たわみ等の部品形状要因によって、ベース右側板8及びベース左側板9の寸法に影響を与えず、位置決め保持させるためである。
【0028】
搬送ローラ3のシャフトは、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、直接当接させるか、軸受部材を介して位置決め保持されている。第1排出ローラ4のシャフトも同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、直接当接させるか、軸受部材を介して位置決め保持されている。第2排出ローラ5は、第1の実施形態では、プラテン2上に配置される構成を説明しているが、第1排出ローラ4と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、シャフトを直接当接させるか、軸受部材を介して位置決め保持する構成にしても良い。
【0029】
給送ユニット51も同様に、給送ローラ27、分離ローラ28を保持する給送ローラベース29を介して、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決め固定されている。給送ユニット51は主要部が樹脂材料を成型して形成された部品を含むユニットであり、シートを1枚ずつ分離して横幅方向と交差する方向である搬送方向にシートを搬送するものである。ベース右側板8及びベース左側板9の樹脂材料の剛性が、給送ユニット51の樹脂材料の剛性より高く構成されている。その理由は、給送ユニット51を、ベース右側板8及びベース左側板9に取り付けた際に、給送ユニット51の部品公差、反り、たわみ等の部品形状要因によって、ベース右側板8及びベース左側板9の寸法に影響を与えず、位置決め保持させるためである。ベース右側板8及びベース左側板9を基準として、先のプラテン2、給送ユニット51を始めとする各ユニットを精度良く相対位置決めすることが、プリント精度及びシート搬送精度を高精度に保証する重要な要因となる。
【0030】
第1の実施形態では、給送ローラベース29を位置決め固定する構成を説明しているが、給送ローラ27、分離ローラ28を直接、または、軸受を介して、ベース右側板8及びベース左側板9に対して保持する構成にしても良い。
【0031】
図10は、ベース右側板8及びベース左側板9に対して中間ローラ30を保持する構成を示す。中間ローラ30のシャフトは、搬送ローラ3と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、直接当接させるか、軸受部材を介して位置決め保持されている。また、図11はシートを搬送方向に案内するシートガイド部材の保持構成を示す。搬送ローラシートガイド40、シートガイドフラッパ41が、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決め保持されている。
【0032】
以上のようにベース右側板8及びベース左側板9で位置決め保持される各ユニットや部品のうち、キャリッジシャーシの横幅方向の長さがいちばん長く、他はこれよりも短い。つまり、給送ローラ27、両面搬送ローラ32、搬送ローラ3、第1排出ローラ4、第2排出ローラのローラ部分の横幅方向長さはいずれも、キャリッジシャーシ12の横幅よりも短い。また、プラテン2、給送ユニット51の横幅方向の長さは、キャリッジシャーシ12の横幅よりも短い。ここで、「横幅方向」とは、ベース53の両側に配列されたベース右側板8及びベース左側板9の配列方向を意味する。また、「横幅方向」は、シートの搬送方向と交差する方向である。
【0033】
なお、以上はプリント装置の一例であるシングルファンクションプリンタに関して説明したが、プリンタ上部にスキャナ、FAX機能を付加したマルチファンクションのプリンタであってもよい。
【0034】
以上、本実施形態によれば、同一のベース側板に、記録に関係する構成部材を位置決め保持することができる。このため、各構成部材を高精度の位置決めを行うことができ、その結果、高精度の記録構成が実現できる。また、ベース右側板8及びベース左側板9を装置の前から奥に一体化させ配置させることにより、側板構成の部品の削減と、組立工程の簡略化が実現できる。
【0035】
また、ベース右側板8及びベース左側板9を樹脂材料の成型部品で構成することにより、以下の効果を得ることができる。まず、樹脂材料の成型部品からなるベース右側板8及びベース左側板9を採用することで板金のように複数折り曲げる必要がないため、幅の異なる部品の位置決めを精度良く行うことが可能になる。また、プリント部のシートの搬送系である搬送ローラ3、第1排出ローラ4、第2排出ローラ5等の各ローラと、これらよりも大きな横幅を有するキャリッジユニットを有するキャリッジシャーシ12を、幅方向で最適化することが可能である。これにより幅方向の装置のコンパクト化が可能になる。さらに、各ローラの長さを短く最適化することができるため、ローラのシャフトの撓みの要因を少なくでき、高精度の搬送構成を低コストで実現することができる。また、樹脂で構成することにより、各ローラの保持部、ピンチローラの保持部、シートガイド部材等の保持部を、直接ベース右側板8及びベース左側板9で受けることが可能となり、装置のコンパクト化とコストダウンが実現できる。また、樹脂材料で構成することにより、板金シャーシ構成より低コストで、プリンタの枠体を構成することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図10、図11を用いて説明する。第1の実施形態に対して、両面記録構成が追加された構成となっている。両面搬送ローラ32は、搬送ローラ3と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、直接当接させるか、軸受部材を介して位置決め保持されている。また、外側Uターンシートガイド38、内側Uターンガイド39も、搬送ローラシートガイド40、シートガイドフラッパ41と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決め保持されている。
【0037】
(第3の実施形態)
第3の実施形態について図12を用いて説明する。第1の実施形態に対して、フロントシャーシ42が追加された構成となっている。フロントシャーシ42は、キャリッジシャーシ12と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して、フロントシャーシ42が位置決めされ、ビス等の連結部材で固定されている。
【0038】
(第4の実施形態)
第4の実施形態について図3、図13を用いて説明する。第1の実施形態に対して、ディスク形状のシートであるCD(コンパクト・ディスク)/DVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)への記録機能が追加された構成となっている。
【0039】
図3に示すように、CD/DVD記録の未使用状態では、ディスク状のシートを保持するトレイガイド部材であるCD/DVD搬送トレイガイド43は閉じた状態で保持されている。使用状態では、図13に示すように、CD/DVD搬送トレイガイド43は開状態となり、本体の前側から、CD/DVD搬送トレイ44を挿入して、CD/DVDへのラベル面へのプリントが行われる。CD/DVD搬送トレイガイド43は、シートガイド部材、プラテン2と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決め保持されている。
【0040】
(第5の実施形態)
第5の実施形態について図3、図14を用いて説明する。ピンチローラホルダ17と、ピンチローラ(拍車)ホルダ23とを、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決めする構成となっている。ピンチローラホルダ17は搬送ローラピンチローラ16を有する。ピンチローラ(拍車)ホルダ23は、第1排出ローラピンチローラ(拍車)21及び第2排出ローラピンチローラ(拍車)22を有する。
【0041】
第1の実施形態では、図3に示すように、搬送ローラピンチローラ16を有するピンチローラホルダ17は、キャリッジシャーシ12に保持されている。ピンチローラ(拍車)ホルダ23は、CD/DVD印刷時のCD/DVD搬送トレイガイド43の開閉動作に連動して、第1排出ローラ4及び第2排出ローラ5に対して離間する機構を有する。このピンチローラ(拍車)ホルダ23は、プラテン2に対して位置決め保持されている。
【0042】
これに対して、図14に示すように、シートガイド部材、ローラと同様に、ピンチローラホルダ17及びピンチローラ(拍車)ホルダ23を、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決め保持する構成にしても良い。
【0043】
(第6の実施形態)
第6の実施形態について図15を用いて説明する。フロント給送のフロント給送ローラユニット35と、フロント給送分離ガイド37とを、ベース右側板8及びベース左側板9に対して保持する構成となっている。フロント給送分離ガイド37は、シートガイド部材と同様に、ベース右側板8及びベース左側板9に対して位置決め保持する。フロント給送ローラ34を有するフロント給送ローラユニット35は、ベース右側板8に対して位置決め保持させている。
【0044】
(第7の実施形態)
第7の実施形態について図16を用いて説明する。搬送駆動系と駆動源をベース左側板9に対して保持する構成となっている。排出駆動ギア26、搬送モータ20が、ベース左側板9に対して位置決め保持されている。すなわち、駆動源と、駆動源の駆動力を被駆動部に伝達する駆動伝達部と、ベース左側板9に対して位置決め保持されている。複数の被駆動部のうちのいずれかに駆動源による駆動対象を切り換える駆動切換機構部、すなわち、駆動切換ユニット45も、ベース左側板9に対して位置決め保持されているものであってもよい。図16では、ベース左側板9に位置決め保持される構成を説明したが、搬送駆動系と駆動源を右側に配置して、ベース右側板8に対して位置決め保持する構成でも良い。
【0045】
(第8の実施形態)
第8の実施形態について図17を用いて説明する。回復ユニット50と、駆動切換ユニット45と、給送・回復系・搬送モータ46とを、ベース右側板8に対して保持する構成となっている。回復ユニット50は、プリンティングヘッド1をキャッピングするキャップ47と、プリンティングヘッド1のノズル部のクリーニングを行うワイパー48と、プリンティングヘッド1を吸引回復させるための吸引ポンプ49等を有する。回復ユニット50、駆動切換ユニット45と、給送・回復系・搬送モータ46とが、ベース右側板8に対して位置決め保持されている。
【0046】
図17では、ベース右側板8に位置決め保持される構成を説明したが、回復ユニット50と、駆動切換ユニット45と、給送・回復系・搬送モータ46等とを左側に配置して、ベース左側板9に対して位置決め保持する構成でも良い。
【0047】
(第9の実施形態)
第9の実施形態における、排出ローラ及びプラテン2の位置決めについて図18〜図22を用いて説明する。図18は、ベース右側板8と、プラテン2と、拍車ベースユニット70とを示す斜視図である。図19は、ベース右側板8と、プラテン2と、拍車ベースユニット70とを一部拡大して示す側面図である。図20は、ベース右側板8と、プラテン2と、第1排出ローラ4とを示す斜視図である。図21は、ベース左側板9と、プラテン2と、拍車ベースユニット70とを一部拡大して示す側面図である。図22は、プラテン2の裏面を示す斜視図である。
【0048】
本実施形態のプリンタは、第1排出ローラ4及び第2排出ローラ5の2本の排出ローラを有するが、下流右側の位置決め部2a及び下流左側の位置決め部2bで位置決めされる排出ローラは、より高い拍車圧を受ける主排出ローラである第1排出ローラ4である。また、以下の説明における「上方」とはベース右側板8及びベース左側板9側からプラテン2を見る方向を意味し、「下方」は、「上方」と逆の、プラテン2側からベース右側板8及びベース左側板9を見る方向を意味する。
【0049】
第1排出ローラ4はそのシャフト部を、第2の位置決め部である、ベース右側板8の位置決め部8aとベース左側板9の位置決め部9aとにより位置決めされている。これら位置決め部8a及び位置決め部9aは側面形状が略V字となっている。
【0050】
ここで、図19を用いて位置決め部8aによる第1排出ローラ4の位置決めについてより詳細に説明する。位置決め部8aは、第2の凹部である凹部8a1が形成された略V字の側面形状を有し、上方に向けて開口している。図19に示す凹部8a1は全体としてはU字形状にも見えるが、内壁8a2のうち、2つの当接点8a3が位置する壁面は平面形状となっている。また、2つの当接点8a3の位置は、Y方向については、第1排出ローラ4の軸中心Oに対してそれぞれ上流側と下流側に位置し、Z方向については、いずれも軸中心Oより下方に位置する。
【0051】
以上の構成の位置決め部8aの凹部8a1上に、第1排出ローラ4のシャフト部が載置されると凹部8a1の内壁8a2のうち、2つの当接点8a3がシャフト部の外周面に当接する。すなわち、第1排出ローラ4は凹部8a1に嵌合するのではなく、2点(2つの当接点8a3)で支持される。これにより、第1排出ローラ4はY方向及びZ方向についての位置決めがなされる。位置決め部8aと同じ構造の位置決め部9aも同様にして第1排出ローラ4を位置決めする。つまり、第1排出ローラ4は、ベース右側板8とベース左側板9に対して位置決めされることとなる。なお、内壁8a2のうち、当接点8a3が位置する壁面は平面に限られるものではなく、第1排出ローラ4を面ではなく2点で支持可能であれば曲面であってもよい。
【0052】
プラテン2は、位置決め部8a及び位置決め部9aと対応する位置に、第1の位置決め部である位置決め部2a及び位置決め部2bを有し、第1排出ローラ4に対して位置決めされている。位置決め部2a及び位置決め部2bも略V字の側面形状を有するが、位置決め部8a及び位置決め部9aとは逆に下方に向けて開口している。
【0053】
ここで、図19を用いて第1排出ローラ4に対するプラテン2の位置決めについてより詳細に説明する。位置決め部2aは、第1の凹部である凹部2a1が形成された略V字の側面形状を有し、下方に向けて開口している。図19に示す凹部2a1も全体としてはU字形状にも見えるが、内壁2a2のうち、2つの当接点2a3が位置する壁面は平面形状となっている。また、2つの当接点2a3の位置は、Y方向については、第1排出ローラ4の軸中心Oに対してそれぞれ上流側と下流側に位置し、Z方向については、いずれも軸中心Oより上方に位置する。
【0054】
以上の構成の位置決め部2aの凹部2a1が第1排出ローラ4のシャフト部上に載置されると凹部2a1の内壁2a2のうち、2つの当接点2a3がシャフト部の外周面に当接する。すなわち、第1排出ローラ4は、凹部2a1に嵌合することで位置決め部2aを支持するのではなく、2点(2つの当接点2a3)で位置決め部2aを支持する。これにより、位置決め部2aは、第1排出ローラ4に対してY方向及びZ方向についての位置決めがなされる。位置決め部2aと同じ構造の位置決め部2bも同様にして第1排出ローラ4に対して位置決めされる。なお、内壁2a2のうち、当接点2a3が位置する壁面は平面に限られるものではなく、2点で第1排出ローラ4を支持可能であれば曲面であってもよい。
【0055】
以上のようにして、第1排出ローラ4の右側は位置決め部8aと位置決め部2aとにより挟み込まれ、左側は位置決め部9aと位置決め部2bとにより挟み込まれる。ここで、プラテン2は第1排出ローラ4に対して位置決めされ、第1排出ローラ4はベース右側板8とベース左側板9に対して位置決めされている。すなわち、プラテン2は第1排出ローラ4を介してベース右側板8とベース左側板9に対して位置決めされていることとなる。
次に、第1排出ローラ4及びプラテン2のガタつきの防止機構について説明する。プテン2の上方に配置された拍車21,22を保持するための拍車ベースユニット70と、ベース右側板8及びベース左側板9との間には第1の付勢手段である拍車ベースバネ71、2が掛けられている。この拍車ベースバネ71、72の付勢力により、第1排出ローラ4及びプラテン2はベース右側板8及びベース左側板9に押圧される。すなわち、第1排出ローラ4は押圧力が印加された状態で位置決め部8aと位置決め部2a、及び位置決め部9aと位置決め部2bにより上下から挟み込まれることとなる。各位置決め部8a、2a、9a、2bは略V字形状であるため、第1排出ローラ4を斜め方向から押さえつけることとなり、よって、第1排出ローラ4はY,Z方向ガタ無く位置決めされる。
【0056】
図19及び図20に示すように拍車ベースバネ71、72は、位置決め部2a及び位置決め部2bの近傍に配置されている。このため、第1排出ローラ4のシャフト上に押圧力がかかるため、プラテン2の経時変化によるクリープが非常に小さい。なお、拍車ベースバネ71、72を位置決め部2a及び位置決め部2bの真上に配置するとより好適である。また、拍車ベースユニット70にも、各位置決め部8a、2a、9a、2bと同様にV字形状部を設けて、第1排出ローラ4又はプラテン2の位置決めを行っても良い。
【0057】
プラテン2の上流部には、左右に位置決めのためのボス2c及びボス2dを有する。これら各ボス2c、2dは、ベース右側板8及びベース左側板9に上方から当接することでプラテン2を位置決めする。以下、この位置決めについて説明する。プラテン2に取り付けられた第2排出ローラ5には、第2従動ローラ(拍車)22が付勢されておりバネ圧が掛かっている。この第2の付勢手段である拍車22によるバネ圧は、第1排出ローラ4より上流側に印加されることになるため、各ボス2c、2dには第1排出ローラ4を回転中心とする下方向のモーメントが発生する。このモーメントにより各ボス2c、2dは下方向に押し付けられることとなり、ベース右側板8及びベース左側板9に当接することでプラテン2をガタ無く位置決めすることとなる。
【0058】
以上説明した本実施形態の構成により、次のような効果が得られる。第1排出ローラ4及びプラテン2がベース右側板8及びベース左側板9に対してガタ無く位置決めできるため、シート搬送中の第1排出ローラ4及びプラテン2の変動が非常に小さい。このためシートに発生するバックテンションの変動を小さくすることができ、良好な紙送り精度を確保できる。さらに、第1排出ローラ4とプラテン2との高低差も従来の嵌合位置決めより精度が向上するため、第1排出ローラ4と拍車21のニップ線にシート先端が突入するときの高さ変動が少なくなり、その結果良好な紙送り精度が確保できる。よって画像品位の良いインクジェットプリンタが実現する。
【符号の説明】
【0059】
3 搬送ローラ
4 第1排出ローラ
5 第2排出ローラ
8 ベース右側板
9 ベース左側板
12 キャリッジシャーシ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の底部に配置されたベースと、
前記ベースとは別の部材として前記ベースに対して取り付けられ、互いに離れて設けられた第1の側部材および第2の側部材と、
シートを搬送するための少なくとも一つのローラと、
プリンティングヘッドを保持するシャーシと、
前記プリンティングヘッドにより記録が行われるシートを支持するプラテンと、を有し、
前記ローラ、前記シャーシおよび前記プラテンが、前記第1の側部材および前記第2の側部材に対して位置決め保持されており、
前記第1の側部材、前記第2の側部材、前記ベースおよび前記プラテンはいずれも樹脂材料を成型して形成されたものであり、且つ、前記第1の側部材および前記第2の側部材の樹脂材料は前記ベースの樹脂材料よりも曲げ弾性率が大きいことを特徴とするプリント装置。
【請求項2】
前記プリンティングヘッドにより記録が行われるシートを搬送する搬送ローラと、シートを給送する給送ローラと、シートを排出する排出ローラとを有し、前記搬送ローラ、前記給送ローラおよび前記排出ローラの長さがいずれも、前記シャーシの横幅方向の長さよりも短いことを特徴とする、請求項1記載のプリント装置。
【請求項3】
シートの両面に記録するときにシートを搬送する両面搬送ローラをさらに有し、前記両面搬送ローラの長さが、前記シャーシの前記横幅方向の長さよりも短いことを特徴とする、請求項2記載のプリント装置。
【請求項4】
前記ローラのシャフトは、前記第1の側部材および前記第2の側部材に対して、直接当接してまたは軸受部材を介して位置決め保持されていることを特徴とする、請求項1記載のプリント装置。
【請求項5】
前記プラテンの横幅方向の長さが、前記シャーシの前記横幅方向の長さよりも短いことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項6】
前記プリンティングヘッドよりも下流側に配置されたフロントシャーシ、搬送されるシートを案内するガイド部材、およびディスク状のシートを保持するトレイガイド部材を更に有し、前記フロントシャーシ、前記ガイド部材および前記トレイガイド部材が、いずれも前記第1の側部材および前記第2の側部材に対して位置決め保持されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項7】
駆動源と、前記駆動源の駆動力を被駆動部に伝達する駆動伝達部と、複数の前記被駆動部のうちのいずれかに前記駆動源による駆動対象を切り換える駆動切換機構とを更に有し、前記第1の側部材および前記第2の側部材のうちのいずれかに対して前記駆動源、前記駆動伝達部および前記駆動切換機構が位置決め保持されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項8】
前記プリンティングヘッドはインクジェット方式であり、前記プリンティングヘッドからのインクの吐出を安定維持させるための回復ユニットを更に有し、前記回復ユニットが、前記第1の側部材および前記第2の側部材のうちのいずれかに対して位置決め保持されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項9】
シートを1枚ずつ分離して給送する給送ユニットを更に有し、前記給送ユニットは主要部が樹脂材料を成型して形成されたものであり、前記第1の側部材および前記第2の側部材の樹脂材料の曲げ弾性率が、前記給送ユニットおよび前記プラテンの樹脂材料の曲げ弾性率よりも大きいことを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項10】
前記第1の側部材および前記第2の側部材の樹脂材料は、曲げ弾性率が3000(MPa)よりも大きく、且つ、線膨張係数が7×10‐5(1/K)よりも小さいことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項11】
前記第1の側部材および前記第2の側部材の樹脂材料は、曲げ弾性率が7000(MPa)よりも大きく、且つ、線膨張係数が3×10‐5(1/K)よりも小さいことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のプリント装置。
【請求項12】
前記第1の側部材および前記第2の側部材の樹脂材料は、PPEとPSを複合した樹脂材料を基にして、ガラス繊維、カーボン繊維、あるいは複合強化材料を付与して得た樹脂材料であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載のプリント装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−49279(P2013−49279A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−234773(P2012−234773)
【出願日】平成24年10月24日(2012.10.24)
【分割の表示】特願2011−109719(P2011−109719)の分割
【原出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】