説明

プリント配線板用積層板

【課題】高速通信に適したプリント配線板用積層板の提供。
【解決手段】補強用繊維基材が、複数の反復構成単位からなる部分が90モル%以上であり、反復構成単位のそれぞれが、100:1〜20:5〜100:2〜80:2〜20のモル比を有する芳香族ポリエステルアミドにより構成され、150℃雰囲気下の強度(T150)が17cN/dtex以上であり、かつ150℃雰囲気下の弾性率(E150)が710cN/dtex以上である溶融異方性ポリエステルアミド繊維から形成されていることを特徴とするプリント配線板用積層板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の絶縁樹脂層の補強に有用な織物、不織布、紙などの繊維基材を用いて作製されたプリント配線板用積層板に関し、特に、加工温度の高い樹脂を用いた時に生産性良く、かつ作業性良く製造でき、さらに低誘電率、低誘電正接の特性を有するプリント配線板用積層板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント配線板用積層板は、ガラスクロス基材にエポキシ樹脂を含浸させて半硬化させたプリプレグシートを1枚以上重ね、さらにその上に銅箔を重ね、熱板プレス機にて加熱加圧して一体成形するという工程を経て製造されていた。
【0003】
近年、高密度の配線を可能とするビルドアップ方式による多層プリント配線板の製造技術が注目されている。例えば、回路が形成された内層回路基板に樹脂組成物を塗布し、加熱硬化した後、粗化剤にて表面に凸凹状の粗化面を形成し、導体層をめっきにより形成する多層プリント配線板の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。また、回路が形成された内層回路基板にエポキシ樹脂接着シートをラミネートし、加熱硬化した後、粗化剤にて表面に凸凹状の粗化面を形成し、導体層をめっきにより形成する多層プリント配線頗の製造方法も提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、前記のいずれの方法においても、エポキシ樹脂を主体とした材料が用いられており、低誘電率及び低誘電正接、さらには低吸水率について充分な特性が得られていないのが現状である。
【0004】
一方、従来のプリント配線板関連分野において、誘電特性が優れたプリント配線板用基板の製造方法として、例えばガラスクロスからなる基材に対して、ポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFEと称す)樹脂ディスパージョンの含浸および焼結処理を数回繰り返してガラス繊維とPTFEとからなるシートを作製し、次に該シートを銅箔と重ね、加熱圧着して一体化して製造する方法が行われていた(特許文献4)。前記シートを複数枚重ねて基板とする場合は、該シート間にテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂層もしくはテトラフルオロエチレン/へキサフルオ口プロピレン共重合体樹脂層を、フィルムとして介在させるか、もしくはコーティング等により樹脂層を形成し、さらに最外層に配置される銅箔との間にも上記の樹脂層を形成し、積み重ねられたシートと、銅箔とを加熱圧着して一体化して形成するものであった。このような方法により、比誘電率が2〜3.5、誘電正接0.0010程度のプリント配線板用金属張基板が作製されていた。
【0005】
上記のような従来のガラスクロスを用いたフッ素樹脂金属張基板は、ガラス繊維の誘電率、誘電正接が有機系繊維のそれよりも高いため、折角の優れた誘電特性が損なわれていた。ガラス繊維に代わる有機系繊維のプリント配線板用補強材には、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリべンズオキサゾール繊維(PBO繊維)などが提案されているが、アラミド繊維およびPBO繊維には吸湿性に問題があり、全芳香族ポリエステル繊維には、加工時の耐熱性に問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7一304931号公報
【特許文献2】特開平7一304933号公報
【特許文献3】特開平11一087927号公報
【特許文献4】特開平7一323501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明が解決しようとする課題は、吸水率、誘電率及び誘電正接が小さく、耐熱性に優れた有機系繊維を見出し、この有機系繊維を樹脂と複合させて、高速通信に適したプリント配線板用積層板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、高速通信に適した低誘電率かつ低誘電正接のプリント配線板用積層板について検討した結果、特定の繊維補強基材を用いることにより、優れたプリント配線板用積層板が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
すなわち、本発明は、繊維基材により補強された樹脂層と回路用金属層とを有するプリント配線板用積層板において、前記繊維基材は、
下記[A]、[B]、[C]、[D]、[E]の反復構成単位からなる部分が90モル%以上であり、[A]:[B]:[C]:[D]:[E]=100:1〜20:5〜100:2〜80:2〜20のモル比を有する芳香族ポリエステルアミドにより構成され、
150℃雰囲気下の強度(T150)が17cN/dtex以上であり、かつ
150℃雰囲気下の弾性率(E150)が710cN/dtex以上である溶融異方性ポリエステルアミド繊維から形成されていることを特徴とするプリント配線板用積層板である。
【0010】
【化1】

【0011】
本発明におけるポリエステルアミド繊維において、DSCを用いて熱分析した際の吸熱ピークの温度は、370℃以上であることが好ましい。また、25℃雰囲気下で動的粘弾性から測定した貯蔵弾性率(E’25)と、150℃雰囲気下で動的粘弾性から測定した貯蔵弾性率(E’150)との比が、E’150/E’25=0.50以上であることが好ましい。さらに、動的粘弾性測定により得られるα分散(ガラス転移点Tgと考えられる)が81℃以上であることが好ましい。広角X線回折測定により得られる2θ=29°に現れる回折ピーク強度の半価幅より算出した結晶サイズが7nm〜11nmであることが好ましい。350℃雰囲気下における乾熱収縮率が1%未満であることが好ましい。
【0012】
前記繊維基材が、前記溶融異方性ポリエステルアミド繊維から構成される織物、不織布または紙であることが好ましく、織物は総繊度220dtex以下の前記溶融異方性ポリエステルアミド繊維糸から構成されていることが好ましい。
【0013】
前記溶融異方性ポリエステルアミド繊維に前記樹脂を含浸または付着したプリプレグを加熱する温度が150℃以上であることが好ましく、前記樹脂がフッ素樹脂であることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、繊維基材として、前記の溶融異方性ポリエステルアミド繊維を用いるため、誘電率および誘電正接が低く、高速通信に適したプリント配線板積層板を得ることができる。
また、本発明において、前記の溶融異方性ポリエステルアミド繊維を用いた場合、該繊維が耐熱性に優れているため、硬化温度あるいは成形温度の高い樹脂との積層が可能となり、特に誘電特性に優れている、焼結温度が高いフッ素樹脂を用いた積層板を得ることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明において用いられる溶融異方性ポリエステルアミド繊維(または、芳香族ポリエステルアミド繊維)は、下記に記載する芳香族ポリエステルアミドから溶融紡糸されている。
【0016】
(芳香族ポリエステルアミド)
芳香族ポリエステルアミドは、下記式に示す[A]、[B]、[C]、[D]、[E]の反復構成単位からなる部分が90モル%以上であり、[A]:[B]:[C]:[D]:[E]=100:1〜20:5〜100:2〜80:2〜20のモル比、好ましくは、[A]:[B]:[C]:[D]:[E]のモル比が100:3〜10:15〜60:10〜45:5〜15のモル比を有する。
【0017】
【化2】

【0018】
なお、ここで、[A]:[B]:[C]:[D]:[E]=100:1〜20:5〜100:2〜80:2〜20とは、反復構成単位[A]に対する、それ以外の構成単位[B]〜[E]までの比を表している。
【0019】
特に、紡糸性、強度、弾性率、耐疲労性、耐切創性、非吸水性等の観点から、化1に示す反復構成単位の中で構成単位[A]が40〜80モル%、また構成単位[D]がn=2である芳香族ポリエステルアミドが好ましい。
【0020】
本発明において用いられる芳香族ポリエステルアミド繊維(以下、単にポリエステルアミド繊維と称することがある)の特性が損なわれない程度に、他の芳香族、脂環族、脂肪族のジオ−ル、ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ジアミン、ヒドロキシアミン等を含んでいてもよい。具体的には、イソフタル酸、ナフチレンジカルボン酸、ジオキシナフタレン、べンゼンジアミン等が挙げられる。しかしながら、これらのモノマ−が10モル%を越えると芳香族ポリエステルアミド繊維の特性が損なわれる虞がある。
【0021】
なお本発明にいう溶融異方性とは、溶融相において光学的異方性を示すことである。例えば試料をホットステ−ジにのせ、窒素雰囲気下で昇温加熱し、試料の透過光を観察することにより認定できる。
【0022】
溶融異方性ポリマ−は分解開始温度(Td)と融点(Tm)の温度差が40℃以上であることが好ましい。溶融紡糸は紡糸機を融点以上に加温して行うのだが、設定温度に対してある程度の幅をもって温度が変化するため、設定温度よりも高温になることがある。もし溶融異方性ポリマ−の分解開始温度(Td)と融点(Tm)の温度差が40℃未満であれば、ポリマ−が配管を滞留中、温度が融点を越えて分解温度に達し、ポリマ−に分解が生じ、紡糸ノズル付近でビス即ち断糸が発生する。
【0023】
ビスが生じない場合でも、繊維中に分解ガスと考えられる気泡が発生し、力学的性能が低下する。ここで述べる分解開始温度(Td)とはTG曲線(熱重量曲線)における減量開始温度であり、ここで述べるTmとは、示差走査熱量(DSC:例えばmettler社製、TA3000)で観察される主吸熱ピ−クのピ−クトップ温度であり、以下、融点ピーク温度と称する場合がある(JIS K 7121)。
【0024】
(芳香族ポリエステルアミド繊維)
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維は、常法によりポリマ−を溶融紡糸して得られるが、該芳香族ポリエステルアミドの融点よりさらに10℃以上高い紡糸温度(かつ溶融液晶を形成している温度範囲内)で、剪断速度10sec−1以上、紡糸ドラフト20以上の条件で紡糸するのが好ましい。かかる剪断速度および紡糸ドラフトで紡糸することにより、分子の配向化が進行し優れた強度等の性能を得ることができる。剪断速度(γ)は、ノズル半径をr(cm)、単孔当たりのポリマ−と吐出量をQ(cm/sec)とするときr=4Q/πrで計算される。ノズル横断面が円でない場合には、横断面積と同値の面積を有する円の半径をrとする。
【0025】
本発明において用いられる繊維を得るためには、強度、弾性率、耐疲労性および耐切創性を向上させるために、紡糸原糸を熱処理及び/あるいは延伸熱処理する必要がある。熱処理は、不活性雰囲気のみで行っても良いし、途中から活性雰囲気下で熱処理を行なっても良い。
【0026】
なお、不活性雰囲気下とは、窒素、アルゴン等の不活性ガス中あるいは減圧下を意味し、酸素等の活性ガスが0.1体積%以下であることをいう。また活性雰囲気下とは、酸素等の活性ガスを1%以上含んでいる雰囲気を言い、好ましくは10%以上の酸素含有気体であり、コスト的には空気を用いることが好ましい。水分が存在すると加水分解反応も併行して進行するので、露点が−20℃以下,好ましくは−40℃以下の乾燥気体を使用する。
【0027】
好ましい熱処理の温度条件は、溶融紡糸前のポリマ−の融点Tm対して、Tm−35℃からTm−2℃の温度範囲であり、このような温度条件で加熱することにより高温下において高い強度をおよび弾性率を実現できる高強力高弾性率ポリエステルアミド繊維を得ることができる。また、加熱処理は、一定の温度で行っても良いし、加熱により漸進的に上昇する繊維の融点にあわせて、順次昇温してもよい。
【0028】
また、熱処理条件は、単繊維繊度(dtex)あたりに加熱された、(融点との温度差:℃)と(加熱時間:時間)との積によって表わすことも可能であり、この場合、
50≦(融点との温度差)×(加熱時間)/(単繊維繊度)≦100
程度の熱処理により、150℃雰囲気下での強度(T150)が17cN/dtex以上であり、かつ150℃雰囲気下の弾性率(E150)が710cN/dtex以上である高強度高弾性率ポリエステルアミド繊維を得ることが可能となる。
【0029】
熱の供給は、気体等の媒体によって行う場合、加熱板、赤外ヒ−タ−等による輻射を利用する方法、熱ロ−ラ−、プレ−ト等に接触させて行う方法、高周波等を利用した内部加熱方法等があり、目的により、緊張下あるいは無緊張下で行われる。熱処理は、フィラメント糸を、カセ状、またはチ−ズ状にして、または、トウ状にしてバッチ式で行うか、あるいは、フィラメントをロ−ラ−上を走行させながら連続式で行うことが出来る。また、繊維をカットファイバ−にして、金網等にのせて熱処理を行っても良い。
【0030】
さらに、本発明において用いられるポリエステルアミド繊維は、必要に応じて酸化チタン、カオリン、シリカ、酸化バリウム等の無機物、カ−ボンブラック、染料や顔料等の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含んでいても良い。
【0031】
また、本発明において、必要に応じて、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリオレフィン、ポリカ−ボネ−ト、ポリアリレ−ト、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエ−テルエステルケトン、ポリウレタン、フッソ樹脂等の熱可塑性ポリマ−から形成された繊維との複合糸としてもよい。
【0032】
(ポリエステルアミド繊維の強度)
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維は、150℃雰囲気下の強度(T150)が17cN/dtex以上(例えば、17.5〜40cN/dtex程度)、好ましくは18cN/dtex以上(例えば、18.5〜38cN/dtex程度)であってもよい。
【0033】
また前記ポリエステルアミド繊維は、室温下(例えば25℃)の強度(T25)が、18cN/dtex以上(例えば、18.5〜45cN/dtex程度)、好ましくは20cN/dtex以上(例えば、20.5〜40cN/dtex程度)を示してもよい。
【0034】
また、前記ポリエステルアミド繊維は、高温下と低温下での強度の変化が少ないため、例えば、150℃雰囲気下の強度(T150)と、25℃雰囲気下の強度(T25)との比が、T150/T25=0.70以上(例えば、0.71〜1.0程度)、好ましくは0.73以上(例えば、0.74〜0.95程度)であってもよい。
【0035】
さらにまた、前記ポリエステルアミド繊維は、例えば、150℃雰囲気下の強度(T150)と、−70℃雰囲気下の強度(T−70)との比が、T150/T−70=0.63以上(例えば、0.64〜1.0程度)、好ましくは0.65以上(例えば、0.66〜0.95程度)であってもよい。
【0036】
(ポリエステルアミド繊維の弾性率)
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維は、150℃雰囲気下の弾性率(E150)が710cN/dtex以上(例えば、720〜1500cN/dtex程度)であり、好ましくは730cN/dtex以上(例えば、740〜1400cN/dtex程度)であってもよい。
【0037】
また前記ポリエステルアミド繊維は、室温下(例えば25℃)の弾性率(E25)が、750cN/dtex以上(例えば、755〜1500cN/dtex程度)、好ましくは760cN/dtex以上(例えば、765〜1300cN/dtex程度)であってもよい。
【0038】
また、前記ポリエステルアミド繊維は、高温下と低温下での弾性率の変化も少ないため、例えば、150℃雰囲気下の弾性率(E150)と、25℃雰囲気下の弾性率(E25)との比が、E150/E25=0.85以上(例えば、0.86〜1.0程度)、好ましくは0.87以上(例えば、0.88〜0.98程度)であってもよい。
【0039】
(ポリエステルアミド繊維の融点)
本発明で用いられるポリエステルアミド繊維は、耐熱性が高く、その融点ピーク温度は、370℃以上(例えば、375〜450℃程度)、好ましくは380℃以上(例えば、385〜440℃程度)であってもよい。なお、融点ピーク温度の測定方法については、以下の実施例に詳細に記載されている。
【0040】
(ポリエステルアミド繊維の動的粘弾性)
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維は、高温下でも低温下でも優れた貯蔵弾性率(または動的弾性率)を示すため、25℃雰囲気下において、動的粘弾性から測定した貯蔵弾性率(E’25)と、150℃雰囲気下において、動的粘弾性から測定した貯蔵弾性率(E’150)との比が、E’150/E’25=0.50以上(例えば、0.51〜1.0)であり、好ましくは0.52以上(例えば、0.53〜0.90程度)であってもよい。このような貯蔵弾性率を有するポリエステルアミド繊維は、室温(例えば25℃雰囲気下)及び高温下(例えば150℃雰囲気下)での物性変化を低減することができる。
【0041】
また、本発明において用いられるポリエステルアミド繊維では、動的粘弾性測定により得られるガラス転移点(Tg)が81℃以上(例えば、81〜118℃程度)であってもよく、好ましくは83℃以上(例えば、84〜110℃程度)であってもよい。このようなガラス転移点を有するポリエステルアミド繊維は、室温の場合とほぼ同じ物性を示すことができる。なお、貯蔵弾性率およびガラス転移点の測定方法については、以下の実施例に詳細に記載されている。
【0042】
(結晶サイズ)
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維では、高温下で高い強力および弾性率を発現する観点から、高融点の結晶構造を分子構造の中に有するのが好ましい。その結晶に関しては、広角X線回折測定により得られる2θ=29°に現れる回折ピーク強度の半価幅より、その結晶サイズを算出することができ、例えば、そのような結晶サイズとしては、7nm〜11nm程度であってよく、好ましくは8nm〜10nm程度であってもよい。なお、具体的な測定方法については、以下の実施例に詳細に記載されている。
【0043】
(ポリエステルアミド繊維の乾熱収縮率)
前記ポリエステルアミド繊維は、高温雰囲気下における形態安定性が高いため、乾熱収縮試験により求められる乾熱収縮率が、1%以下(例えば、0.01〜0.95%程度)、0.8%以下(例えば、0.05〜0.75%程度)であってもよい。なお、本発明でいう乾熱収縮率は、実施例で記載された乾熱収縮試験により求められる値であり、その測定方法については、以下の実施例に記載されている。
【0044】
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維の断面は、丸断面であっても、扇平断面であってもよい。また、芯鞘や海島の複合繊維であっても良い。海島繊維の場合、溶融異方性ポリエステルアミドを島成分、他のポリマ−を海成分として、海成分を除去することで、より薄い繊維基材を得ることが出来、プリント配線板の多層化に好ましい。
【0045】
本発明において用いられるポリエステルアミド繊維の単繊度は、7.5デシテックス(dtex)以下が好ましく、さらに5.5デシテックス(dtex)が好ましく、より好ましくは、2.8デシテックス以下である。単繊度が小さいほど、厚みの薄い織物、不織布、紙を得ることが出来る。
【0046】
(繊維基材の構造)
本発明において、芳香族ポリエステルアミド繊維からなる繊維基材は、織物、不織布、紙などの構造体で用いられる。織物としては、平織だけでなく、綾織、朱子織などでもよく、織物を構成する経糸及び緯糸の総繊度は、220デシテックス(dtex)以下が好ましい。220デシテックス(dtex)を超えると薄い織物が得られず、プリント配線板を多層化、高密度化する点から好ましくない。また、織物の場合、繊維を開繊処理したものが、より薄い織物が得られるために好ましい。
【0047】
不織布としては、芳香族ポリエステルアミドポリマ−を溶融紡糸しながらシート状に集積して長繊維不織布を形成したり、該ポリマ−をメルトブローンにより繊維状に吹き飛ばし、サクションにより金網に捕集して不織布を形成したりしてもよい。不織布形成後に熱処理を行うことにより、所定の性能を有する芳香族ポリエステルアミド繊維不織布が得られる。
【0048】
紙としては、上記の海島繊維を、抄紙可能な適当な長さ(例えば5mm以下)にカットした後に、海成分を溶解除去して得られるパルプ状物を含む紙料を湿式抄紙すること等により、所定の性能を有する芳香族ポリエステルアミド繊維から構成された紙基材が得られる。
【0049】
織物、不織布あるいは紙等の繊維基材の厚みは、100μm以下が好ましい。特に好ましくは、80μm以下、最も好ましくは、50μm以下である。厚みが薄いほど、ブリント配線板を多層化することが出来、高密度化することができる。
【0050】
本発明において、上記の繊維基材は、前記の芳香族ポリエステルアミド繊維単体から形成されたものに限定されることはなく、本発明の目的を損なわない範囲内において、ガラス繊維等の無機繊維、他の有機繊維を含んでいてもよい。
【0051】
(繊維基材への樹脂の含浸・付着)
本発明において、繊維基材で樹脂を補強するために、繊維基材へ樹脂の含浸または付着が行われるが、含浸または付着の方法は特に限定されず、従来公知の方法をいずれも用いることができる。例えば、含浸法、塗布法、転写法などを採用すればよい。具体的には、樹脂を溶剤に溶解して繊維基材に含浸して乾燥する方法、溶剤を使用しないで調整した常温状態または加熱状態にある液状樹脂を繊維基材に含浸させる方法、粉末状の樹脂を繊維基材に固定する方法、離型性を有するフィルム・シートに樹脂層を形成し、それを繊維基材に転送する方法などにより繊維基材を樹脂に含浸・付着させることができる。繊維基材への樹脂の含浸性改善、あるいは樹脂との接着性改善のために、繊維基材をプラズマ処理、コロナ処理、UV処理、空気中での熱処理等を行っても良い。
【0052】
(プリプレグ)
繊維基材に樹脂を含浸または付着させて形成することによりプリプレグが得られる。プリプレグにおける樹脂の含有量については、特に制限はなく、層間剥離、成形不良を抑制するため、通常、プリプレグ全質量の30〜95質量%、好ましくは、40〜80質量%を樹脂が占めるようにすることが好ましい。
繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸し、半硬化にすることにより得られるプリプレグに銅箔を重ねて、熱プレスすることによりプリント配線板用積層板を得ることが出来る。また、熱可塑性樹脂を溶融し、繊維基材に含浸することでもプリプレグを得ることもできる。また、熱硬化性樹脂のフィルムあるいは熱可塑性樹脂のフィルムを繊維基材に積層することでもプリプレグを得ることができる。これらのプリプレグから公知の方法により積層板を得ることが出来る。この場合、フィルムの接着性を高めるために、フィルム表面をプラズマ処理、コロナ処理を行ってもよい。
【0053】
(含浸または付着される樹脂)
本発明において、芳香族ポリエステルアミド繊維に含浸または付着される樹脂としては、特に制限なく、熱硬化成分のみからなる樹脂、熱可塑性樹脂、または、熱可塑性樹脂と熱硬化成分とからなる樹脂であってもよい。熱硬化成分としては、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シアナート樹脂、マレイミド樹脂などを挙げることができる。また、熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、液晶ポリエステルを含む熱可塑性液晶ポリマ−樹脂(LCP)、ポリフエニレンスルスフィド(PPS)、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂などを挙げることができる。上記の熱硬化成分と熱可塑性樹脂とは併用してもよい。本発明においては、上記の樹脂の中でも、誘電特性に優れるフッ素樹脂が好ましい。
【0054】
(フッ素樹脂)
フッ素樹脂としては具体的には、ポリテトラフルオ口エチレン(PTFE繊維、融点327℃)、テトラフルオロエチレン/へキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、融点275℃)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA、融点3100℃)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE、融点220℃)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF、融点156〜178℃ン、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE、融点270℃)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE、融点220〜245℃)、テトラフルオロエチレン/へキサフルオロプロピレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE、融点295℃)の樹脂が挙げられる。中でも、PTFEが比誘電率及び誘電正接が低く、耐熱性、耐薬品性にも優れているので、本発明の積層板に好ましい。なお、本発明で用いるフッ素樹脂には、2種以上を混合して使用することもできる。
【0055】
(ポリイミド樹脂)
また、本発明において、耐熱性、低誘電率化に有用であると考えられるポリイミド樹脂を用いることも出来る。一般に、ポリイミド樹脂はポリイミドフィルムとして使用されているが、そのほとんどがポリイミド単独のフィルムであり、例えば熱処理を行なって接着性を発現させるには高温での処理が必要であった。すなわち、市販のポリイミドフィルムは、(a)ポリイミド単独でフィルム状に形成されたもの、(b)ポリイミドフィルムにゴム系、アクリル系粘着剤(接着剤)が塗布されたもの等があるが、上記(a)のフィルムは接着性が低い為、軟化点以上に加熱し、圧着することしかできない。ポリイミドの軟化点は通常250℃以上という高温であるが、本発明において用いられる、耐熱性に優れたポリエステルアミド繊維であれば、150℃以上の高い加工温度で圧着することができる。上記(b)のフィルムの場合、比較的低温で接着することができる。
【0056】
(無機微粒子の配合)
また、本発明においては、積層板の比誘電率を高め、及び/または寸法安定性をより向上させたい場合は、樹脂に無機微粒子を配合することができる。無機微粒子の種類の選択や配合によって、積層板の誘電正接は低いまま比誘電率を高くし、かつ金属張基板のX方向、Y方向及び2方向の熱膨張係数や寸法変化を抑え、基板の曲げ強度および曲げ弾性率などの機械的強度も向上させることができる。本発明において用いられる無機微粒子としては、タルク、アルミナ、ガラス、シリカまたはマイカ等が挙げられるが、なかでもシリカが好ましい。
【0057】
本発明において、本発明の目的とする特性を損なわない範囲内以内において、必要に応じて、硬化促進剤などの他の添加物を加えてもよい。
【0058】
(積層板の成型条件)
本発明において用いられる繊維基材に樹脂を含浸・付着させたプリプレグを、1枚または2枚以上用いて、必要に応じてさらに他のさらに他の材料も併用して、これらと金属箔を重ね合わせて加圧・加熱して、樹脂を硬化または固化させるとともに層間接着を行ってプリント配線板用積層板を製造することができる。特に、本発明においては、繊維基材として高温性能に優れたポリエステルアミド繊維を用いるので、プリプレグを加熱する温度が150℃以上、例えば、200℃以上、さらに300〜400℃程度という高い温度での加工が可能である。従来、有機繊維では困難であった加工温度で、積層板を製造可能である。
【0059】
フッ素樹脂にPTFEを用いた場合の成型条件の例は、ポリエステルアミド繊維織物の両面に(場合によっては片面に)PTFE樹脂シート、銅箔を配置し、PTFEの融点327℃以上の温度、例えば380℃でかつ圧力IMPaの条件下にて90分間真空プレスによる加熱圧着処理を行い、一体成形したプリント配線板用銅張積層板とすることができる。
【0060】
(配線板の製造)
上記のフッ素樹脂積層板を得た後、回路パターンの導電層形成のための後工程を施し、所望のパターンの導電路を設けたフッ素樹脂プリント配線板を得ることができる。パターン形成は、剥離現像型ホトレジスト、溶融現像型ホトレジスト等を用いて行われる。例えば、銅箔表面にアルカリ現像型ホトレジスト膜を形成し、ホトマスクを介して所望のパターンを露光する。次に、銅箔の露出部をエッチングなどにより除去し、さらにホトレジストの露光部を溶解除去して、所望のパターンの導電層を有するフッ素樹脂プリント配線板が得られる。
【0061】
(回路用金属層)
また、本発明において回路用金属層の形成に使用される金属箔としては、銅、アルミニウム、真鏡、ニッケル、鉄等の単独の箔、合金箔、複合箔などを用いることができるが、特に銅箔が電気伝導性が良好な点で好ましい。この場合、電解銅箔、圧延銅箔いずれでもよく限定するものではない。また、金属箔としてすでに回路パターンとなっている金属箔を用いることもできる。また、必要に応じて金属箔の片面に接着剤層を設けておくことができる。また、金属箔表面をカップリング処理してもよい。金属箔の厚みは特に限定されるものではないが、厚さ9〜35μmが高周波プリント回路の加工精度を確保する面で好ましい。上記の如く作製された本発明のプリント配線板用金属張基板の比誘電率は、ポリエステルアミド繊維および無機微粒子の種類と配合量での調整も可能である。
【実施例】
【0062】
以下、さらに実施例を以って本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0063】
[融点ピーク温度]
DSC装置(metrler社製TA3000)にサンプルを10〜20mgとり、アルミ製パンへ封入した後、キャリヤ−ガスとしてNを100cc/分流し、昇温速度20℃/分で測定し、吸熱ピ−クの位置の示す温度を測定する。
【0064】
[強度および弾性率]
JIS L 1013に準じ、試長20cm、初荷重0.1g/d、引張速度10cm/minの条件で破断強伸度及び弾性率(初期引張抵抗度)を求め、5点以上の平均値を採用した。
【0065】
[結晶サイズ]
広角X線回折測定装置として、ブルカー社製、「D8 Discover with GADDS」を用いて、カメラ距離10cm、露光時間:600秒、電流110mA、電圧:45kV、コリメータ径0.3mmにより繊維の赤道方向における広角X線回折図を得た。次いで、2θが29°に現れる回折ピーク強度の半価幅より次式を用いて、結晶サイズ(C)を算出した。
【0066】
【数1】

【0067】
ここで、Bは回折ピーク強度の半価幅、θは回折角、λはX線の波長(1.54178オングストローム)を表わす。
【0068】
[動的粘弾性による貯蔵弾性率、損失弾性率およびガラス転移点]
レオロジー社製「DVEレオスペクトラー」を使用して、昇温速度10℃/分、周波数10Hz、自動静荷重方式にて測定を行ない、貯蔵弾性率(E’)と損失弾性率(E”)との比からtanδ=E”/E’を算出した。次いで、各温度について、横軸を温度とし、縦軸をtanδとする温度(℃)−tanδ曲線を作図し、tanδの変曲点(ピーク温度)をガラス転移点とした。また、25℃雰囲気下の貯蔵弾性率(E’25)と150℃雰囲気下の貯蔵弾性率(E’150)との比をE’150/E’25として算出した。
【0069】
[乾熱収縮率の測定]
サンプルに0.1g/dの荷重を掛けた時サンプル長をL、これを熱風乾燥機内で350℃雰囲気中10分間暴露させた後、同様にして測定したサンプル長をL’としたときに(L−L’)/L×100により求める。
【0070】
<実施例1>
(ポリエステルアミド繊維)
p−アセトキシ安息香酸[A]60モル、6−アセトキシ−2−ナフトエ酸[B]4モル、テレフタル酸[C]18モル、4−4’−ビスフェノ−ル[D]14モル、およびp−アミノフェノ−ル[E]4モルから溶融異方性芳香族ポリエステルアミドを得た。このポリマ−の融点は340℃であった。該ポリマ−を、ノズル径0.1mmφ、ホ−ル数40個の口金より、紡糸温度360℃、紡糸速度1000m/min、剪断速度55200sec−1、ドラフト30で溶融紡糸し、110dtex/40fのフィラメントを得た。
得られた紡糸原糸の繊維性能は、
強度 (DT)=8.8cN/dtex
伸度 (DE)=1.7%
弾性率 (YM)=590cN/dtex
であった。この紡糸原糸を310℃で8時間熱処理した。得られた熱処理糸(ポリエステルアミド繊維)は繊維間膠着も殆どみとめられないものであった。
【0071】
熱処理されたポリエステルアミド繊維の物性値は、表1に示すように、耐熱性の優れたものであった。
【0072】
(積層板)
得られたポリエステルアミド繊維を用いて、平織物(織密度:35本/インチ)を作り、フッ素樹脂ディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製、テフロン(登録商標)(R)34−JR)を浸漬し、380℃に加熱調整した電気炉を通して熱処理し、PTFE樹脂を融着して、プリプレグとした。得られたプリプレグを3枚重ね真空下で、IMPaの加圧、380℃の加熱で90分間圧着を行い、本発明のプリント配線板用積層板を得た。得られた積層板は、誘電率および誘電正接が低く、高速通信に適したものであった。
また、得られたプリプレグを3枚重ね、その上下に金属箔として電解銅箔(福田金属箔工業社製、商品名:CF一T9、厚さ18μm)を重ねて配置し、上記と同様に真空下で、IMPaの加圧、380℃の加熱で90分間圧着を行い、銅張り積層板とすることもできた。
【0073】
<比較例1>
実施例1で得られた紡糸原糸を、290℃で8時間処理したこと以外は、実施例1と同様にして、ポリエステルアミド繊維の平織物を得た。得られたポリアミドエステル繊維の性能を表1に示す。この織物を実施例1と同様にしてフッ素樹脂含浸し、電気炉を通して熱処理したが、熱処理中に織物の一部分が溶融して切れ、プリプレグを得ることが出来なかった。
【0074】
<比較例2>
pーアセトキシ安息香酸[A]73モル、6ーアセトキシー2ーナフトエ酸[B]27モルから溶融異方性芳香族ポリエステルを得た。このポリマ−の融点は280℃であった。該ポリマ−を、ノズル径0.1mmφ、ホ−ル数40個の口金より、紡糸温度310℃、紡糸速度1000m/min、剪断速度55200sec−1、ドラフト30で溶融紡糸し、110dtex/40fのフィラメントを得た。
この紡糸原糸を275℃で8時間熱処理した。得られた熱処理糸は繊維間膠着がほとんどなかった。得られた芳香族ポリエステル繊維を実施例1と同様にして、平織物とし、フッ素樹脂を含浸し、電気炉を通して熱処理したが、熱処理中に織物の一部分溶融して切れ、プリプレグを得ることが出来なかった。
【0075】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の溶融異方性ポリエステルアミド繊維により補強されたプリント配線板用積層板の導体層に配線加工を施すことによりプリント配線板を得ることが出来る。得られたプリント配線板は、誘電率および誘電正接が低い絶縁層を有するので、高周波回路用のプリント配線板として利用される。また、前記プリプレグを多層化し、層間を公知の方法で電気的に接続することにより高周波信号の伝送特性が優れた多層プリント配線板を得ることができる。
本発明に係るプリント配線板上に形成される高周波回路を有する電子部品は、誘電率、誘電正接が低いため、高速・大容量通信が可能になり、サーバー、ルーター、携帯電話基地局などのネットワーク機器や半導体試験装置、計測器などに広く利用される可能性がある。
【0077】
以上のとおり、本発明の好適な実施態様を説明したが、本発明の趣旨を変更しない範囲で、種々の追加、変更または削除が可能であり、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維基材により補強された樹脂層と回路用金属層とを有するプリント配線板用積層板において、
前記繊維基材は、下記[A]、[B]、[C]、[D]、[E]の反復構成単位からなる部分が90モル%以上であり、[A]:[B]:[C]:[D]:[E]=100:1〜20:5〜100:2〜80:2〜20のモル比を有する芳香族ポリエステルアミドにより構成され、
150℃雰囲気下の強度(T150)が17cN/dtex以上であり、かつ
150℃雰囲気下の弾性率(E150)が710cN/dtex以上である溶融異方性ポリエステルアミド繊維から形成されていることを特徴とするプリント配線板用積層板。
【化1】

【請求項2】
請求項1において、前記繊維基材が、前記溶融異方性ポリエステルアミド繊維から構成される織物、不織布または紙であるプリント配線板用積層板。
【請求項3】
請求項2において、前記織物が総繊度220dtex以下の前記溶融異方性ポリエステルアミド繊維糸から構成されているプリント配線板用積層板。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、前記溶融異方性ポリエステルアミド繊維に前記樹脂を含浸または付着したプリプレグを加熱する温度が150℃以上であるプリント配線板用積層板。
【請求項5】
請求項1において、前記樹脂がフッ素樹脂であるプリント配線板用積層板。

【公開番号】特開2010−199437(P2010−199437A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−44658(P2009−44658)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000001085)株式会社クラレ (1,607)
【Fターム(参考)】