プレイ結果処理システム
【課題】簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加可能とする。
【解決手段】プレイ結果処理システム4は、プレイヤIDと、パスIDとを対応付けて記憶する第1紐付けテーブル432と、プレイヤIDと、このプレイヤIDで識別されるプレイヤに固有の生成用情報とを対応付けて記憶する第2紐付けテーブル433と、特定のコンピュータゲームのプレイに係るプレイ結果と当該プレイに用いられたIDパス2のパスIDとの組を受信する受信部と、受信部に受信された組に含まれるパスIDに紐付けられた電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールであって当該組に含まれるプレイ結果を本文に含む電子メールを生成する生成部と、生成された電子メールを既存のウェブページ作成システム5へ送信する送信部とを有する。
【解決手段】プレイ結果処理システム4は、プレイヤIDと、パスIDとを対応付けて記憶する第1紐付けテーブル432と、プレイヤIDと、このプレイヤIDで識別されるプレイヤに固有の生成用情報とを対応付けて記憶する第2紐付けテーブル433と、特定のコンピュータゲームのプレイに係るプレイ結果と当該プレイに用いられたIDパス2のパスIDとの組を受信する受信部と、受信部に受信された組に含まれるパスIDに紐付けられた電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールであって当該組に含まれるプレイ結果を本文に含む電子メールを生成する生成部と、生成された電子メールを既存のウェブページ作成システム5へ送信する送信部とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータゲームのプレイの結果を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンピュータゲームのプレイの結果を記述したウェブページを、コンピュータゲームを実行するゲームサーバにエントリーしたクライアントコンピュータ毎に作成するネットワークゲームシステムが開示されている。また、特許文献1には、IDおよびパスワードを用いてプレイヤを特定することが記載されている。
【特許文献1】特開2008−36242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載のシステムでは、コンピュータゲームのプレイの結果を提示するウェブページがクライアントコンピュータ毎に作成されるから、一つのクライアントコンピュータが複数のプレイヤに使用される場合、あるプレイヤのプレイの結果と別のプレイヤのプレイの結果とが同一のウェブページに記述されることになる。これでは、誰のウェブページなのかが不明確となってしまう。
【0004】
そこで、IDおよびパスワードを用いてプレイヤを特定し、特定したプレイヤ毎に、コンピュータゲームのプレイの結果を記述したウェブページを作成するシステムを想定する。以降、このシステムを「第1システム」と呼ぶ。第1システムの利点は、プレイヤ(ウェブサイト)毎にウェブページが作成されるから、一つのクライアントコンピュータが複数のプレイヤに使用されたとしても、誰のウェブページなのかが明確となることにある。
【0005】
ところで、利用者が付与されたアカウントを用いてウェブページを作成し、当該アカウントに固有のウェブサイトに追加(登録)することができるウェブページ作成システムが普及している。以降、このようなウェブページ作成システムを「第2システム」と呼ぶ。第2システムの利用を前提とすれば、コンピュータゲームのプレイの結果を提示するウェブページを自動的に作成するシステムの構成を簡素とすることができる。
【0006】
一方、プレイヤが、固有の媒体識別子が記録された情報記録媒体を用いてコンピュータゲームのプレイを行うと、このプレイの結果を、このプレイに用いられた情報記録媒体の媒体識別子に対応付けて記憶するゲームシステムが知られている。このゲームシステムの一種に、一人のプレイヤが複数の情報記録媒体を所有可能なゲームシステムがある。以降、このシステムを「第3システム」と呼ぶ。第3システムの利点は、複数の情報記録媒体を所有するプレイヤが、情報記録媒体を使い分けることにより、コンピュータゲームのプレイの結果を媒体識別子毎に管理することができることにある。
【0007】
そこで、第2システムの利用を前提とし、第1および第3システムの利点を共に活かしたシステムを構築することを考える。そのようなシステムとしては、媒体識別子毎に第2システムを利用するためのアカウントを付与しておき、コンピュータゲームのプレイの結果を媒体識別子毎に記憶し、媒体識別子毎に、コンピュータゲームのプレイの結果を記述したウェブページを作成して媒体識別子に対応するアカウントに固有のウェブサイトに追加するシステムが考えられる。しかし、このシステムには、プレイヤが複数の情報記録媒体を使い分ける場合、そのプレイヤのプレイの結果を記述したウェブページが複数のウェブサイトに分散してしまうという欠点がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加可能なプレイ結果処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
まず、用語について説明する。
「ゲーム」とは、サッカーやパズルのように、そのプレイ(ゲームプレイ)の結果を定めるルールを有するものである。ゲームについて「プレイ」とは、その開始から終了までのゲーム期間において当該ゲームを客体として進行する行為のうち、その内容が、当該ゲームと、当該ゲーム期間におけるその主体の挙動とに応じて定まる行為である。一つのゲームは、単数または複数のプレイの客体となる。プレイの主体となる人を、そのプレイの客体であるゲームについて「プレイヤ」と呼ぶ。プレイについて、その「結果」とは、そのプレイに係るプレイヤが目的とする評価である。プレイの結果としては、スコアや、勝敗、順位、得点を例示可能である。
【0010】
任意のゲームは、コンピュータゲームとして実現可能である。「コンピュータゲーム」とは、そのプレイがコンピュータを用いて実現されるゲームである。コンピュータゲームとしては、再生される音楽に合わせて操作子を操作する音楽ゲームを例示可能である。コンピュータゲームでは、そのプレイの内容に影響を与える挙動は、当該プレイの実現に用いられたコンピュータの操作に限られる。コンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータを、「ゲーム装置」と呼ぶ。ゲーム装置のうち、その操作のための、そのコンピュータゲームのプレイヤに対するユーザインターフェイスを有するものを、「ゲーム端末」と呼ぶ。
【0011】
ゲーム端末が設置される場所を「ゲーム場(game place)」と呼ぶ。ゲーム場の例としては、設置されたゲーム端末を来訪者に有償で使用させる施設(例えば、ゲームアーケード)や、ゲーム端末が設置された住居を含む。前者では、主として来訪者(visitor)が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなり、後者では、主として住人が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなる。前者には、主として、その使用者からその使用料を徴収するための機能を持つゲーム端末(業務用ゲーム機)が設置され、後者には、主として、当該機能を持たないゲーム端末(家庭用ゲーム機)が設置される。
【0012】
「コンピュータ」とは、データを処理する装置のうち、データを保持するメモリと、メモリにロードされたコンピュータプログラムを実行するプロセッサとを有する装置である。「データ」とは、情報をコンピュータ等の機械で認識しうる形式で表現したものである。データの例としては、情報を電気的に表現したデータや、情報を磁気的に表現したデータ、情報を光学的に表現したデータを含む。「情報」とは、データで表現可能な対象の総称である。「メモリ」とは、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置である。メモリの例としては、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリを含む。「コンピュータプログラム」とは、命令を表すデータ(コード)の集合体(例えば、コード列)のうち、処理の手順を示す集合体である。コンピュータプログラムの例としては、コンピュータに、コンピュータゲームのプレイを実現させるプログラムを含む。「プロセッサ」とは、命令セットを実装し、その命令セットに含まれている命令を表すデータの集合体であるコンピュータプログラムに示されている手順で、当該コンピュータプログラム内のデータで表される命令を実行する処理を行うことによって、当該コンピュータプログラムを実行する装置である。プロセッサの例としては、単数のCPU(Central Processing Unit)や、複数のCPUの集合体を含む。
【0013】
次に、本発明について説明する。
上述した課題を解決するために、本発明は、情報を利用者に固有の形式で示すデータを受信し、当該データを用いて、当該情報を記述したウェブページを作成し、当該利用者のウェブサイトに追加するウェブページ作成システムへデータを送信するシステムであって、コンピュータゲームのプレイヤに固有のプレイヤ識別子と、前記コンピュータゲームのプレイに用いられる情報記録媒体に固有の媒体識別子とを対応付けて記憶する第1記憶部と、前記プレイヤ識別子と、情報を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータの生成に必須の生成用情報とを対応付けて記憶する第2記憶部と、前記コンピュータゲームのプレイの結果であるプレイ結果と当該プレイに用いられた前記情報記録媒体の前記媒体識別子との組を受信する受信部と、前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を用いて、当該組に含まれる前記プレイ結果を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータを生成する生成部と、前記生成部に生成されたデータを前記ウェブページ作成システムへ送信する送信部とを有するプレイ結果処理システムを提供する。上記ウェブページ作成システムとしては既存のものを利用可能であるから、このプレイ結果処理システムを用いれば、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加することができる。
【0014】
上記のプレイ結果処理システムにおいて、前記生成用情報は電子メールアドレスであり、前記生成部は、前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を送信元メールアドレスとし、当該組に含まれる前記プレイ結果を本文またはタイトルに含む電子メールを生成する、ようにしてもよい。この態様のプレイ結果処理システムでは、ウェブページ作成システムへ送信するデータは電子メールとなる。電子メールの通信プロトコルは広く普及しているから、この態様のプレイ結果処理システムによれば、広くは普及していない通信プロトコルでデータを送信せねばならない態様のものに比較して、プレイ結果処理システムの構築にかかる手間を低減可能であるとともに、多くのウェブページ作成システムを利用可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する具体的な構成は一例に過ぎず、本発明は、この具体的な構成を変形して得られる各種の形態をも範囲に含む。
【0017】
<実施形態>
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の構成を示すブロック図である。通信システム1は、プレイヤに特定のコンピュータゲーム(音楽ゲーム)のプレイを行わせ、そのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加(登録)するシステムであり、IDパス2と、複数のゲーム端末3と、プレイ結果処理システム4と、ウェブページ作成システム5とを有する。
【0018】
IDパス2は、特定のコンピュータゲームのプレイに用いられる情報記録媒体であり、その形状は、好適には携帯容易なカード状である。この図に示すIDパス2の数は1であるが、実際には、多数のIDパス2が存在する。各IDパス2には、固有のパスID(媒体識別子)が記録されている。例えば、図に示すIDパス2には、パスIDとして「1」が記録されている。一人のプレイヤは1又は複数のIDパス2を所有することができる。
【0019】
ゲーム端末3は、特定のコンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータである。また、ゲーム端末3は、特定のコンピュータゲームのプレイをプレイヤに有償で行わせる業務用ゲーム機(アーケードゲーム機)であり、不特定多数の人が来訪する複数のゲーム場A,B,…に1または複数ずつ設置される。
【0020】
図2は、ゲーム端末3の外観を示す斜視図である。ゲーム端末3の筐体31には、IDパス2からパスIDを読み取るパスリーダ32と、所定のコインの投入口33とが設けられている。パスリーダ32によるパスIDの読み取り方式は任意であるが、IDパス2の情報記録方式と対応している必要がある。所定のコインとは、一または複数枚で特定のコンピュータゲームのプレイの料金に相当する価値を有するコインであり、例えば硬貨である。プレイヤは、所有するIDパス2のうち、所望のIDパス2のパスIDをパスリーダ32に読み取らせて一時的に記憶させ、コンピュータゲームのプレイの料金に足る所定のコインを投入口33へ投入することにより、特定のコンピュータゲームのプレイを行うことができる。
【0021】
また筐体31には、画面34と複数のスピーカ35と4行4列に配列された16個の操作ボタン36とが設けられている。特定のコンピュータゲームのプレイでは、プレイヤは、複数のスピーカ35を用いて再生される音楽を聴きつつ、この音楽に応じて画面34に表示される画像を眺めながら、適切な時期に適切な操作ボタン36を操作することになる。特定のコンピュータゲームのプレイの結果(以降、「プレイ結果」と呼ぶ)は、適切度の高い操作が行われると良くなり、適切度の低い操作が行われると悪くなる。
【0022】
図3は、画面34と操作ボタン36との位置関係を示す図である。この図に示すように、16個の操作ボタン36はそれぞれ画面34に重なっている。ところで、操作ボタン16は光透過率の高い材料で形成されている。したがって、プレイヤは、表示面34のうち、プレイ結果が表示される領域341に表示された画像のみならず、操作すべき時期および操作ボタン36を示す4行4列の領域342に表示された画像をも視認可能である。
【0023】
図4は、領域342に表示される画像の一例を示す図である。この例では、中央に表示された円が徐々に大きくなっていき、領域342いっぱいまで大きくなったときが、この領域342に重なる操作ボタン36を操作すべき時期である。一方、図5は、領域341に表示される画像の一例を示す図である。この図に示すスコアは、適切度の高い操作が行われると高くなり、適切度の低い操作が行われると低くなるパラメータであり、特定のコンピュータゲームのプレイ中には随時更新される。
【0024】
特定のコンピュータゲームのプレイの終了時のスコアが、このプレイに係るプレイ結果となる。ゲーム端末3は、特定のコンピュータゲームのプレイが終了すると、このプレイに用いられたIDパス2に記録されているパスIDと、このプレイに係るプレイ結果との組をプレイ結果処理システム4へ送信する。この送信は、組を示すデータを送信することにより行われる。
【0025】
再び図1を参照し、プレイ結果処理システム4およびウェブページ作成システム5について説明する。ウェブページ作成システム5は、その利用者によるウェブサイトの構築を可能とする既存のシステムであり、利用者に予め登録された電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールを受信すると、この電子メールのタイトル及び本文をHTML(HyperText Markup Language)等の文書記述言語で記述したウェブページを作成し、この利用者のウェブサイトに追加する。なお、「ウェブページ」はWWW(World Wide Web)を構成する文書であり、「ウェブサイト」はウェブページの集合体である。
【0026】
プレイ結果処理システム4は、1または複数のコンピュータで構成されるコンピュータシステムであり、各ゲーム端末3との間でデータを送受信する第1通信インターフェイス41と、ウェブページ作成システム5との間でデータを送受信する第2通信インターフェイス42と、情報をデータとして記憶する記憶部43と、各種の処理を行う処理部44とを有する。記憶部43は、例えば、書き換え可能なメモリ(例えばRAM(Random Access Memory)やハードディスク)で構成される。記憶部43の記憶領域には、プレイ結果管理テーブル431と、第1紐付けテーブル(第1記憶部)432と、第2紐付けテーブル(第2記憶部)432と、メール送信キュー434とが確保される。
【0027】
図6は、プレイ結果管理テーブル431の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、プレイ結果管理テーブル431には、パスIDとプレイ結果との組毎に、そのパスIDと、そのプレイ結果と、その組を受信した時刻である受信時刻と、そのプレイ結果を本文に含む電子メール(以降、「プレイ結果通知メール」と呼ぶ)が生成されたか否かを示す生成フラグとが互いに対応付けて記憶される。この記憶は、例えば、互いに対応するパスID、プレイ結果、受信時刻および生成フラグを示すデータがプレイ結果管理テーブル431へ書き込まれることにより行われる。
【0028】
図7は、第1紐付けテーブル432の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、第1紐付けテーブル432には、プレイヤ毎に、そのプレイヤに固有のプレイヤID(プレイヤ識別子)と、そのプレイヤが所有するIDパス2に記録されたパスIDとが互いに対応付けて記憶される。この記憶は、例えば、互いに対応するプレイヤIDおよびパスIDを示すデータが第1紐付けテーブル432へ書き込まれることにより行われる。以降の説明では、必要なプレイヤIDおよびパスIDが既に記憶されているものとする。
【0029】
図8は、第2紐付けテーブル433の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、第2紐付けテーブル433には、プレイヤ毎に、そのプレイヤのプレイヤIDと、そのプレイヤによるプレイ結果に係るプレイ結果通知メールの生成に必須の生成用情報とが互いに対応付けて記憶される。この記憶は、例えば、互いに対応するプレイヤIDおよび生成用情報を示すデータを第2紐付けテーブル433へ書き込むことにより行われる。生成用情報は、具体的には電子メールアドレスである。例えば、あるプレイヤに係る生成用情報は、そのプレイヤがウェブページ作成システム5に登録した電子メールアドレスである。以降の説明では、必要なプレイヤIDおよび生成用情報が既に記憶されているものとする。
【0030】
図1のメール送信キュー434は、プレイ結果通知メールを送信するためのキュー(queue)であり、生成されたプレイ結果通知メールを保持する。処理プログラム435は、処理部43に実行されるコンピュータプログラムである。処理部43は、例えば1または複数のプロセッサで構成され、処理プログラム435を実行することにより、次に述べる機能を実現する。
【0031】
処理部43は、図示しないリアルタイムクロックと協働して現在時刻を計時するタイマ、各ゲーム端末3からのプレイ結果とパスIDとの組を第1通信インターフェイス41と協働して受信する受信部、およびメール送信キュー434に保持されているプレイ結果通知メールを第2通信インターフェイス42と協働して順にウェブページ作成システム5へ送信する送信部として機能する。
【0032】
また、処理部43は、処理プログラム435を実行することにより、プレイ結果等の情報を格納するプレイ結果格納処理と、プレイ結果通知メールを生成する電子メール生成処理と、メール送信キュー434からプレイ結果通知メールを順に取り出して送信する電子メール送信処理とを並列に実行する。電子メール送信処理は一般的な処理と同様であるから、以降、プレイ結果格納処理および電子メール生成処理について詳述する。
【0033】
図9はプレイ結果格納処理の流れを示すフローチャートである。この図に示すように、プレイ結果格納処理では、処理部44は、まず、パスIDとプレイ結果との組を受信したか否かを判定する(S11)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS11に戻る。つまり、処理部44はパスIDとプレイ結果との組を受信するまで待機する。ステップS11の判定結果が「YES」の場合、処理部44は、現在時刻を、受信した組の受信時刻として特定する(S12)。処理部44は、受信した組(パスIDおよびプレイ結果)と、ステップS12で特定した受信時刻と、未生成を示す生成フラグとを対応付けてプレイ結果管理テーブル431へ格納する(S13)。以降、処理はステップS11に戻る。
【0034】
図10は電子メール生成処理の流れを示すフローチャートである。この図に示すように、電子メール生成処理では、処理部44は、まず、プレイ結果通知メールの生成時期を迎えたか否かを判定する(S21)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS21に戻る。つまり、処理部44はプレイ結果通知メールの生成時期を迎えるまで待機する。本実施形態では、処理プログラム435は、一定の周期でプレイ結果通知メールの生成時期が到来するように設計されている。したがって、ステップS21の判定結果は、一定の周期で「YES」となる。
【0035】
ステップS21の判定結果が「YES」の場合、処理部44は、プレイ結果通知メールを未生成で未タイムアウトのプレイ結果の特定を試行する(S22)。具体的には、処理部44は、プレイ結果管理テーブル431から、未生成を示す生成フラグが対応付けられているプレイ結果であって、現在時刻から一定の時間(例えば24時間)だけ前の時刻以降の時刻を示す受信時刻が対応付けられているプレイ結果の特定を試行する。
【0036】
次に、処理部44は、ステップS23の特定に成功したか否かを判定する(S23)。この判定結果が「YES」の場合、処理部44は、特定したプレイ結果に対応付けられているパスIDに生成用情報が紐付けられているか否かを判定する(S24)。この判定は、第1紐付けテーブル432を参照して、特定したプレイ結果に対応付けられているパスIDに対応するプレイヤIDを特定し、第2紐付けテーブル433を参照して、特定したプレイヤIDに対応する生成用情報を特定する処理を試行することにより行われる。
【0037】
ステップS24の判定結果が「NO」の場合、処理はステップS22に戻る。ただし、ステップS24の判定結果が「NO」となったプレイ結果は、次回の生成時期を迎えるまで、ステップS22において特定されることはない。このような制御を実現する方法は任意である。例えば、図6のプレイ結果管理テーブル431において、各プレイ結果に、生成時期を迎える度にリセットされる特定のフラグを対応付けておき、ステップS24の判定結果が「NO」となったプレイ結果に係る特定のフラグをセットし、ステップS22における特定においては特定のフラグがセットされたプレイ結果を母集団から除外する、という形態であってもよい。
【0038】
一方、ステップS24の判定結果が「YES」の場合、処理部44は、特定したプレイ結果に対応付けられたパスIDに紐付けられている生成用情報を用いて、特定したプレイ結果を本文に含むプレイ結果通知メールを生成する(S25)。つまり、処理部44は、受信部に受信された組に含まれるパスIDに対応付けられたプレイヤIDに対応付けられた生成用情報を用いて、当該組に含まれるプレイ結果を本文に含むプレイ結果通知メールを生成する生成部として機能する。
【0039】
具体的には、処理部44は、図11に例示するように、タイトルが「特定のコンピュータゲームのプレイ結果」であり、本文の1行目が「2007年12月25日のプレイ結果は以下の通りです。」で2行目が「SCORE 7256」であり、特定したプレイ結果に対応付けられたパスIDに紐付けられている生成用情報を送信元メールアドレスとした電子メールを生成する。この図において、「2007年12月25日」は、特定したプレイ結果に対応付けられた受信時刻で示される日付を示す文字列であり、「7256」は、特定したプレイ結果(スコア)を示す文字列である。
【0040】
そして、処理部44は、生成したプレイ結果通知メールをメール送信キュー434に入れ(S26)、特定したプレイ結果に対応付けられた生成フラグを、生成済みを示すように更新する(S27)。以降、処理はステップS22に戻る。このように、未生成で未タイムアウトのプレイ結果の特定に失敗するまで、ステップS22〜S27が繰り返し行われる。そして、未生成で未タイムアウトのプレイ結果の特定に失敗してステップS23の判定結果が「NO」となると、処理はステップS21に戻る。
【0041】
以上説明した電子メール生成処理により、メール送信キュー434には、プレイ結果通知メールが順次入れられる。これらのプレイ結果通知メールは、順次、ウェブページ作成システム5へ送信される。ウェブページ作成システム5は、プレイ結果通知メールを受信すると、このプレイ結果通知メールの送信元メールアドレスが予め登録されている電子メールアドレスであるか否かを判定し、予め登録されている電子メールアドレスである場合には、このプレイ結果通知メールのタイトルおよび本文を記述したウェブページを生成し、この送信元メールアドレスに対応する利用者のウェブサイトに追加する。
【0042】
図12は、ウェブページ作成システム5に生成されるウェブページの表示イメージを例示する図であり、図11に対応している。これらの図から明らかなように、プレイ結果通知メールのタイトルがウェブページのタイトルとなり、プレイ結果通知メールの本文がウェブページの内容となる。
【0043】
以上説明したように、通信システム1はプレイ結果処理システム4を有し、プレイ結果処理システム4は、利用者に固有の電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールを受信し、この電子メールを用いて、この電子メールのタイトルおよび本文を記述したウェブページを作成し、この利用者のウェブサイトに追加する既存のウェブページ作成システム5へデータを送信するシステムであって、特定のコンピュータゲームのプレイヤに固有のプレイヤIDと、特定のコンピュータゲームのプレイに用いられるIDパス2に固有のパスIDとを対応付けて記憶する第1紐付けテーブル432と、プレイヤIDと、このプレイヤIDで識別されるプレイヤに固有の電子メールアドレス(生成用情報)とを対応付けて記憶する第2紐付けテーブル433と、特定のコンピュータゲームのプレイに係るプレイ結果と当該プレイに用いられたIDパス2のパスIDとの組を受信する受信部と、受信部に受信された組に含まれるパスIDに紐付けられた電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールであって当該組に含まれるプレイ結果を本文に含む電子メールを生成する生成部と、生成された電子メールをウェブページ作成システム5へ送信する送信部とを有するから、本実施形態によれば、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加する処理を実現可能である。
【0044】
また、通信システム1では、プレイ結果処理システム4からウェブページ作成システム5へ送信されるデータは電子メールであり、電子メールの通信プロトコルは広く普及しているから、本実施形態によれば、広くは普及していない通信プロトコルでデータを送信せねばならない形態に比較して、プレイ結果処理システム4の構築にかかる手間を低減可能であるとともに、多くのウェブページ作成システムを利用可能である。
【0045】
また、通信システム1では、一人のプレイヤが複数のIDパス(情報記録媒体)2を所有する場合、図7に示すように、複数のパスID(媒体識別子)に対して一つのプレイヤID(プレイヤ識別子)が対応付けられる。そして、通信システム1では、パスIDではなく、プレイヤIDに、生成用情報が対応付けられる。よって、通信システム1によれば、一人のプレイヤが複数のIDパス2を使い分ける場合であっても、そのプレイヤのプレイについて自動的に生成されるウェブページが複数のウェブサイトに分散されてしまう事態を回避することができる。
【0046】
<変形例>
上述した一実施形態を変形し、特定のコンピュータゲーム以外のコンピュータゲームに適用してもよい。例えば、一つのプレイに複数のプレイヤが参加する形態のコンピュータゲームに適用してもよい。この場合、一つのプレイについて複数の組がプレイ結果処理システム4に蓄積されることになるが、各組に、当該プレイに固有のプレイIDを対応付けておき、このプレイIDをプレイ結果通知メールのタイトルまたは本文に含め、同一のプレイに係る複数のウェブページが、タグまたはリンクによって、互いに関連付けられるようにしてもよい。
【0047】
上述した一実施形態を変形し、互いに異なる複数のコンピュータゲームに適用してもよい。この場合、所有するIDパス(情報記録媒体)2の数が1のプレイヤは、このIDパス2を複数のコンピュータゲームに共通して用いることになり、複数のIDパス(情報記録媒体)2を所有するプレイヤは、これら複数のIDパス2をコンピュータゲーム毎に使い分けるか、一つのIDパス2を複数のコンピュータゲームに共通して用いるかすることになる。しかし、いずれであっても、複数のパスID(媒体識別子)に対して一つのプレイヤID(プレイヤ識別子)が対応付けられ、このプレイヤIDに生成用情報が対応付けられる点に変わりはないから、あるプレイヤのプレイであれば、そのプレイがいずれのコンピュータゲームのプレイであっても、そのプレイ結果を記述したウェブページは、そのプレイヤの唯一のウェブサイトに追加されることになる。
【0048】
上述した一実施形態を変形し、ウェブページに記述されるプレイ結果として、スコア以外のパラメータを採用してもよいし、複数のパラメータを採用してもよい。例えば、1回のプレイが複数のステージで構成される場合には、ステージ毎のスコアとステージ番号とをプレイ結果として採用してもよい。また例えば、プレイにおいてスコア以外のポイントや評価が付与される場合には、これらのポイントや評価をゲーム結果として採用してもよい。
【0049】
上述した一実施形態を変形し、プレイ結果処理システム4が、タイトルを空欄としたプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよいし、受信時刻を含まないプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよい。また、プレイ結果処理システム4が、プレイ結果をタイトルに含み、本文を空欄としたプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよいし、あるプレイ結果をタイトルに含み、他のプレイ結果を本文に含むプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよい。
【0050】
上述した一実施形態を変形し、プレイ結果や受信時刻以外の情報をもタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよい。プレイ結果や受信時刻以外の情報としては、例えば、プレイにおいて再生された音楽に応じた画像ファイルへのリンクや、ゲーム場の名称、プレイヤの名称を例示可能である。以降、ゲーム場およびプレイヤの名称に関する形態について、図面を参照して説明する。
【0051】
ゲーム場の名称をタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを送信可能なプレイ結果処理システム4としては、図13に示す構成のデータテーブルを有するプレイ結果処理システム4を例示可能である。このプレイ結果処理システム4は、ゲーム端末3から、このゲーム端末3に固有のゲーム端末IDとパスIDとゲーム結果との組が送信されることを前提としており、受信した組に含まれるゲーム端末IDに対応するゲーム場IDに対応するゲーム場名称(例えば「東京都港区赤坂店」)を、この組に含まれるゲーム結果とともにタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを生成する。
【0052】
プレイヤの名称をタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを送信可能なプレイ結果処理システム4としては、図14に示す構成のデータテーブルを有するプレイ結果処理システム4を例示可能である。このプレイ結果処理システム4では、受信した組に含まれるパスIDに対応するプレイヤIDに対応するプレイヤ名称(例えば「鈴木一郎」)を、この組に含まれるゲーム結果とともにタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを生成する。
【0053】
上述した一実施形態を変形し、プレイ結果処理システム4がウェブページ作成システムへ、電子メールとは異なる形式のデータを送信する形態としてもよい。ただし、この形態であっても、プレイ結果処理システム4からウェブページ作成システムへ送信されるデータは、情報を利用者に固有の形式で示すデータであり、第2紐付けテーブルにおいて、プレイヤIDに対応付けて格納される生成用情報は、情報を当該プレイヤIDに係るプレイヤに固有の形式で示すデータの生成に必須の情報である。
【0054】
上述した一実施形態を変形し、ゲーム端末3において、パスIDとプレイ結果との組を送信する前に、このプレイ結果を記述したウェブページを生成するか否かの指示をプレイヤに入力させ、この指示を当該組に対応付けてプレイ結果処理システム4へ送信するようにし、プレイ結果処理システム4では、ウェブページを生成しない旨の指示に対応付けて送信されたプレイ結果を、図10のステップS22における特定において母集団から除外する、という形態としてもよい。
【0055】
上述した一実施形態を変形し、ゲーム端末3からプレイ結果処理システム4へ、パスIDとプレイ結果とが別々に送信される形態としてもよい。例えば、パスIDについてはプレイの開始前に送信され、プレイ結果については当該プレイの終了後に送信される形態としてもよい。また、上述した実施形態を変形し、ゲーム端末3として、家庭用ゲーム機を採用した形態としてもよい。なお、前述したように、プレイ結果処理システム4は、複数のコンピュータで構成されてもよいが、この場合、複数のコンピュータを相互に接続する通信路はプレイ結果処理システム4に含まれない。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】通信システム1を構成するゲーム端末3の外観を示す斜視図である。
【図3】ゲーム端末3の画面34と操作ボタン36との位置関係を示す図である。
【図4】画面34の領域342に表示される画像の一例を示す図である。
【図5】画面34の領域341に表示される画像の一例を示す図である。
【図6】通信システム1を構成するプレイ結果処理システム4の記憶部43に確保されるプレイ結果管理テーブル431の構成を模式的に示す図である。
【図7】記憶部43に確保される第1紐付けテーブル432の構成を模式的に示す図である。
【図8】記憶部43に確保される第2紐付けテーブル433の構成を模式的に示す図である。
【図9】プレイ結果処理システム4の処理部44が行うプレイ結果格納処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】処理部44が行う電子メール生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】処理部44が生成する電子メールを模式的に例示する図である。
【図12】通信システム1を構成するウェブページ作成システム5に生成されるウェブページの表示イメージを例示する図である。
【図13】同実施形態の変形例を説明するための図である。
【図14】同実施形態の他の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0057】
1…通信システム、2…IDパス、3…ゲーム端末、4…プレイ結果処理システム、5…ウェブページ作成システム、41…第1通信インターフェイス、42…第2通信インターフェイス、43…記憶部、431…プレイ結果管理テーブル、432…第1紐付けテーブル、433…第2紐付けテーブル、434…メール送信キュー、435…処理プログラム。
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータゲームのプレイの結果を処理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンピュータゲームのプレイの結果を記述したウェブページを、コンピュータゲームを実行するゲームサーバにエントリーしたクライアントコンピュータ毎に作成するネットワークゲームシステムが開示されている。また、特許文献1には、IDおよびパスワードを用いてプレイヤを特定することが記載されている。
【特許文献1】特開2008−36242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載のシステムでは、コンピュータゲームのプレイの結果を提示するウェブページがクライアントコンピュータ毎に作成されるから、一つのクライアントコンピュータが複数のプレイヤに使用される場合、あるプレイヤのプレイの結果と別のプレイヤのプレイの結果とが同一のウェブページに記述されることになる。これでは、誰のウェブページなのかが不明確となってしまう。
【0004】
そこで、IDおよびパスワードを用いてプレイヤを特定し、特定したプレイヤ毎に、コンピュータゲームのプレイの結果を記述したウェブページを作成するシステムを想定する。以降、このシステムを「第1システム」と呼ぶ。第1システムの利点は、プレイヤ(ウェブサイト)毎にウェブページが作成されるから、一つのクライアントコンピュータが複数のプレイヤに使用されたとしても、誰のウェブページなのかが明確となることにある。
【0005】
ところで、利用者が付与されたアカウントを用いてウェブページを作成し、当該アカウントに固有のウェブサイトに追加(登録)することができるウェブページ作成システムが普及している。以降、このようなウェブページ作成システムを「第2システム」と呼ぶ。第2システムの利用を前提とすれば、コンピュータゲームのプレイの結果を提示するウェブページを自動的に作成するシステムの構成を簡素とすることができる。
【0006】
一方、プレイヤが、固有の媒体識別子が記録された情報記録媒体を用いてコンピュータゲームのプレイを行うと、このプレイの結果を、このプレイに用いられた情報記録媒体の媒体識別子に対応付けて記憶するゲームシステムが知られている。このゲームシステムの一種に、一人のプレイヤが複数の情報記録媒体を所有可能なゲームシステムがある。以降、このシステムを「第3システム」と呼ぶ。第3システムの利点は、複数の情報記録媒体を所有するプレイヤが、情報記録媒体を使い分けることにより、コンピュータゲームのプレイの結果を媒体識別子毎に管理することができることにある。
【0007】
そこで、第2システムの利用を前提とし、第1および第3システムの利点を共に活かしたシステムを構築することを考える。そのようなシステムとしては、媒体識別子毎に第2システムを利用するためのアカウントを付与しておき、コンピュータゲームのプレイの結果を媒体識別子毎に記憶し、媒体識別子毎に、コンピュータゲームのプレイの結果を記述したウェブページを作成して媒体識別子に対応するアカウントに固有のウェブサイトに追加するシステムが考えられる。しかし、このシステムには、プレイヤが複数の情報記録媒体を使い分ける場合、そのプレイヤのプレイの結果を記述したウェブページが複数のウェブサイトに分散してしまうという欠点がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加可能なプレイ結果処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
まず、用語について説明する。
「ゲーム」とは、サッカーやパズルのように、そのプレイ(ゲームプレイ)の結果を定めるルールを有するものである。ゲームについて「プレイ」とは、その開始から終了までのゲーム期間において当該ゲームを客体として進行する行為のうち、その内容が、当該ゲームと、当該ゲーム期間におけるその主体の挙動とに応じて定まる行為である。一つのゲームは、単数または複数のプレイの客体となる。プレイの主体となる人を、そのプレイの客体であるゲームについて「プレイヤ」と呼ぶ。プレイについて、その「結果」とは、そのプレイに係るプレイヤが目的とする評価である。プレイの結果としては、スコアや、勝敗、順位、得点を例示可能である。
【0010】
任意のゲームは、コンピュータゲームとして実現可能である。「コンピュータゲーム」とは、そのプレイがコンピュータを用いて実現されるゲームである。コンピュータゲームとしては、再生される音楽に合わせて操作子を操作する音楽ゲームを例示可能である。コンピュータゲームでは、そのプレイの内容に影響を与える挙動は、当該プレイの実現に用いられたコンピュータの操作に限られる。コンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータを、「ゲーム装置」と呼ぶ。ゲーム装置のうち、その操作のための、そのコンピュータゲームのプレイヤに対するユーザインターフェイスを有するものを、「ゲーム端末」と呼ぶ。
【0011】
ゲーム端末が設置される場所を「ゲーム場(game place)」と呼ぶ。ゲーム場の例としては、設置されたゲーム端末を来訪者に有償で使用させる施設(例えば、ゲームアーケード)や、ゲーム端末が設置された住居を含む。前者では、主として来訪者(visitor)が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなり、後者では、主として住人が、ゲーム端末の使用者およびコンピュータゲームのプレイヤとなる。前者には、主として、その使用者からその使用料を徴収するための機能を持つゲーム端末(業務用ゲーム機)が設置され、後者には、主として、当該機能を持たないゲーム端末(家庭用ゲーム機)が設置される。
【0012】
「コンピュータ」とは、データを処理する装置のうち、データを保持するメモリと、メモリにロードされたコンピュータプログラムを実行するプロセッサとを有する装置である。「データ」とは、情報をコンピュータ等の機械で認識しうる形式で表現したものである。データの例としては、情報を電気的に表現したデータや、情報を磁気的に表現したデータ、情報を光学的に表現したデータを含む。「情報」とは、データで表現可能な対象の総称である。「メモリ」とは、書き込まれたデータを読み出し可能に保持する装置である。メモリの例としては、半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリを含む。「コンピュータプログラム」とは、命令を表すデータ(コード)の集合体(例えば、コード列)のうち、処理の手順を示す集合体である。コンピュータプログラムの例としては、コンピュータに、コンピュータゲームのプレイを実現させるプログラムを含む。「プロセッサ」とは、命令セットを実装し、その命令セットに含まれている命令を表すデータの集合体であるコンピュータプログラムに示されている手順で、当該コンピュータプログラム内のデータで表される命令を実行する処理を行うことによって、当該コンピュータプログラムを実行する装置である。プロセッサの例としては、単数のCPU(Central Processing Unit)や、複数のCPUの集合体を含む。
【0013】
次に、本発明について説明する。
上述した課題を解決するために、本発明は、情報を利用者に固有の形式で示すデータを受信し、当該データを用いて、当該情報を記述したウェブページを作成し、当該利用者のウェブサイトに追加するウェブページ作成システムへデータを送信するシステムであって、コンピュータゲームのプレイヤに固有のプレイヤ識別子と、前記コンピュータゲームのプレイに用いられる情報記録媒体に固有の媒体識別子とを対応付けて記憶する第1記憶部と、前記プレイヤ識別子と、情報を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータの生成に必須の生成用情報とを対応付けて記憶する第2記憶部と、前記コンピュータゲームのプレイの結果であるプレイ結果と当該プレイに用いられた前記情報記録媒体の前記媒体識別子との組を受信する受信部と、前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を用いて、当該組に含まれる前記プレイ結果を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータを生成する生成部と、前記生成部に生成されたデータを前記ウェブページ作成システムへ送信する送信部とを有するプレイ結果処理システムを提供する。上記ウェブページ作成システムとしては既存のものを利用可能であるから、このプレイ結果処理システムを用いれば、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加することができる。
【0014】
上記のプレイ結果処理システムにおいて、前記生成用情報は電子メールアドレスであり、前記生成部は、前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を送信元メールアドレスとし、当該組に含まれる前記プレイ結果を本文またはタイトルに含む電子メールを生成する、ようにしてもよい。この態様のプレイ結果処理システムでは、ウェブページ作成システムへ送信するデータは電子メールとなる。電子メールの通信プロトコルは広く普及しているから、この態様のプレイ結果処理システムによれば、広くは普及していない通信プロトコルでデータを送信せねばならない態様のものに比較して、プレイ結果処理システムの構築にかかる手間を低減可能であるとともに、多くのウェブページ作成システムを利用可能である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。以下に説明する具体的な構成は一例に過ぎず、本発明は、この具体的な構成を変形して得られる各種の形態をも範囲に含む。
【0017】
<実施形態>
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の構成を示すブロック図である。通信システム1は、プレイヤに特定のコンピュータゲーム(音楽ゲーム)のプレイを行わせ、そのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加(登録)するシステムであり、IDパス2と、複数のゲーム端末3と、プレイ結果処理システム4と、ウェブページ作成システム5とを有する。
【0018】
IDパス2は、特定のコンピュータゲームのプレイに用いられる情報記録媒体であり、その形状は、好適には携帯容易なカード状である。この図に示すIDパス2の数は1であるが、実際には、多数のIDパス2が存在する。各IDパス2には、固有のパスID(媒体識別子)が記録されている。例えば、図に示すIDパス2には、パスIDとして「1」が記録されている。一人のプレイヤは1又は複数のIDパス2を所有することができる。
【0019】
ゲーム端末3は、特定のコンピュータゲームのプレイの実現に用いられるコンピュータである。また、ゲーム端末3は、特定のコンピュータゲームのプレイをプレイヤに有償で行わせる業務用ゲーム機(アーケードゲーム機)であり、不特定多数の人が来訪する複数のゲーム場A,B,…に1または複数ずつ設置される。
【0020】
図2は、ゲーム端末3の外観を示す斜視図である。ゲーム端末3の筐体31には、IDパス2からパスIDを読み取るパスリーダ32と、所定のコインの投入口33とが設けられている。パスリーダ32によるパスIDの読み取り方式は任意であるが、IDパス2の情報記録方式と対応している必要がある。所定のコインとは、一または複数枚で特定のコンピュータゲームのプレイの料金に相当する価値を有するコインであり、例えば硬貨である。プレイヤは、所有するIDパス2のうち、所望のIDパス2のパスIDをパスリーダ32に読み取らせて一時的に記憶させ、コンピュータゲームのプレイの料金に足る所定のコインを投入口33へ投入することにより、特定のコンピュータゲームのプレイを行うことができる。
【0021】
また筐体31には、画面34と複数のスピーカ35と4行4列に配列された16個の操作ボタン36とが設けられている。特定のコンピュータゲームのプレイでは、プレイヤは、複数のスピーカ35を用いて再生される音楽を聴きつつ、この音楽に応じて画面34に表示される画像を眺めながら、適切な時期に適切な操作ボタン36を操作することになる。特定のコンピュータゲームのプレイの結果(以降、「プレイ結果」と呼ぶ)は、適切度の高い操作が行われると良くなり、適切度の低い操作が行われると悪くなる。
【0022】
図3は、画面34と操作ボタン36との位置関係を示す図である。この図に示すように、16個の操作ボタン36はそれぞれ画面34に重なっている。ところで、操作ボタン16は光透過率の高い材料で形成されている。したがって、プレイヤは、表示面34のうち、プレイ結果が表示される領域341に表示された画像のみならず、操作すべき時期および操作ボタン36を示す4行4列の領域342に表示された画像をも視認可能である。
【0023】
図4は、領域342に表示される画像の一例を示す図である。この例では、中央に表示された円が徐々に大きくなっていき、領域342いっぱいまで大きくなったときが、この領域342に重なる操作ボタン36を操作すべき時期である。一方、図5は、領域341に表示される画像の一例を示す図である。この図に示すスコアは、適切度の高い操作が行われると高くなり、適切度の低い操作が行われると低くなるパラメータであり、特定のコンピュータゲームのプレイ中には随時更新される。
【0024】
特定のコンピュータゲームのプレイの終了時のスコアが、このプレイに係るプレイ結果となる。ゲーム端末3は、特定のコンピュータゲームのプレイが終了すると、このプレイに用いられたIDパス2に記録されているパスIDと、このプレイに係るプレイ結果との組をプレイ結果処理システム4へ送信する。この送信は、組を示すデータを送信することにより行われる。
【0025】
再び図1を参照し、プレイ結果処理システム4およびウェブページ作成システム5について説明する。ウェブページ作成システム5は、その利用者によるウェブサイトの構築を可能とする既存のシステムであり、利用者に予め登録された電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールを受信すると、この電子メールのタイトル及び本文をHTML(HyperText Markup Language)等の文書記述言語で記述したウェブページを作成し、この利用者のウェブサイトに追加する。なお、「ウェブページ」はWWW(World Wide Web)を構成する文書であり、「ウェブサイト」はウェブページの集合体である。
【0026】
プレイ結果処理システム4は、1または複数のコンピュータで構成されるコンピュータシステムであり、各ゲーム端末3との間でデータを送受信する第1通信インターフェイス41と、ウェブページ作成システム5との間でデータを送受信する第2通信インターフェイス42と、情報をデータとして記憶する記憶部43と、各種の処理を行う処理部44とを有する。記憶部43は、例えば、書き換え可能なメモリ(例えばRAM(Random Access Memory)やハードディスク)で構成される。記憶部43の記憶領域には、プレイ結果管理テーブル431と、第1紐付けテーブル(第1記憶部)432と、第2紐付けテーブル(第2記憶部)432と、メール送信キュー434とが確保される。
【0027】
図6は、プレイ結果管理テーブル431の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、プレイ結果管理テーブル431には、パスIDとプレイ結果との組毎に、そのパスIDと、そのプレイ結果と、その組を受信した時刻である受信時刻と、そのプレイ結果を本文に含む電子メール(以降、「プレイ結果通知メール」と呼ぶ)が生成されたか否かを示す生成フラグとが互いに対応付けて記憶される。この記憶は、例えば、互いに対応するパスID、プレイ結果、受信時刻および生成フラグを示すデータがプレイ結果管理テーブル431へ書き込まれることにより行われる。
【0028】
図7は、第1紐付けテーブル432の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、第1紐付けテーブル432には、プレイヤ毎に、そのプレイヤに固有のプレイヤID(プレイヤ識別子)と、そのプレイヤが所有するIDパス2に記録されたパスIDとが互いに対応付けて記憶される。この記憶は、例えば、互いに対応するプレイヤIDおよびパスIDを示すデータが第1紐付けテーブル432へ書き込まれることにより行われる。以降の説明では、必要なプレイヤIDおよびパスIDが既に記憶されているものとする。
【0029】
図8は、第2紐付けテーブル433の構成を模式的に示す図である。この図に示すように、第2紐付けテーブル433には、プレイヤ毎に、そのプレイヤのプレイヤIDと、そのプレイヤによるプレイ結果に係るプレイ結果通知メールの生成に必須の生成用情報とが互いに対応付けて記憶される。この記憶は、例えば、互いに対応するプレイヤIDおよび生成用情報を示すデータを第2紐付けテーブル433へ書き込むことにより行われる。生成用情報は、具体的には電子メールアドレスである。例えば、あるプレイヤに係る生成用情報は、そのプレイヤがウェブページ作成システム5に登録した電子メールアドレスである。以降の説明では、必要なプレイヤIDおよび生成用情報が既に記憶されているものとする。
【0030】
図1のメール送信キュー434は、プレイ結果通知メールを送信するためのキュー(queue)であり、生成されたプレイ結果通知メールを保持する。処理プログラム435は、処理部43に実行されるコンピュータプログラムである。処理部43は、例えば1または複数のプロセッサで構成され、処理プログラム435を実行することにより、次に述べる機能を実現する。
【0031】
処理部43は、図示しないリアルタイムクロックと協働して現在時刻を計時するタイマ、各ゲーム端末3からのプレイ結果とパスIDとの組を第1通信インターフェイス41と協働して受信する受信部、およびメール送信キュー434に保持されているプレイ結果通知メールを第2通信インターフェイス42と協働して順にウェブページ作成システム5へ送信する送信部として機能する。
【0032】
また、処理部43は、処理プログラム435を実行することにより、プレイ結果等の情報を格納するプレイ結果格納処理と、プレイ結果通知メールを生成する電子メール生成処理と、メール送信キュー434からプレイ結果通知メールを順に取り出して送信する電子メール送信処理とを並列に実行する。電子メール送信処理は一般的な処理と同様であるから、以降、プレイ結果格納処理および電子メール生成処理について詳述する。
【0033】
図9はプレイ結果格納処理の流れを示すフローチャートである。この図に示すように、プレイ結果格納処理では、処理部44は、まず、パスIDとプレイ結果との組を受信したか否かを判定する(S11)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS11に戻る。つまり、処理部44はパスIDとプレイ結果との組を受信するまで待機する。ステップS11の判定結果が「YES」の場合、処理部44は、現在時刻を、受信した組の受信時刻として特定する(S12)。処理部44は、受信した組(パスIDおよびプレイ結果)と、ステップS12で特定した受信時刻と、未生成を示す生成フラグとを対応付けてプレイ結果管理テーブル431へ格納する(S13)。以降、処理はステップS11に戻る。
【0034】
図10は電子メール生成処理の流れを示すフローチャートである。この図に示すように、電子メール生成処理では、処理部44は、まず、プレイ結果通知メールの生成時期を迎えたか否かを判定する(S21)。この判定結果が「NO」の場合、処理はステップS21に戻る。つまり、処理部44はプレイ結果通知メールの生成時期を迎えるまで待機する。本実施形態では、処理プログラム435は、一定の周期でプレイ結果通知メールの生成時期が到来するように設計されている。したがって、ステップS21の判定結果は、一定の周期で「YES」となる。
【0035】
ステップS21の判定結果が「YES」の場合、処理部44は、プレイ結果通知メールを未生成で未タイムアウトのプレイ結果の特定を試行する(S22)。具体的には、処理部44は、プレイ結果管理テーブル431から、未生成を示す生成フラグが対応付けられているプレイ結果であって、現在時刻から一定の時間(例えば24時間)だけ前の時刻以降の時刻を示す受信時刻が対応付けられているプレイ結果の特定を試行する。
【0036】
次に、処理部44は、ステップS23の特定に成功したか否かを判定する(S23)。この判定結果が「YES」の場合、処理部44は、特定したプレイ結果に対応付けられているパスIDに生成用情報が紐付けられているか否かを判定する(S24)。この判定は、第1紐付けテーブル432を参照して、特定したプレイ結果に対応付けられているパスIDに対応するプレイヤIDを特定し、第2紐付けテーブル433を参照して、特定したプレイヤIDに対応する生成用情報を特定する処理を試行することにより行われる。
【0037】
ステップS24の判定結果が「NO」の場合、処理はステップS22に戻る。ただし、ステップS24の判定結果が「NO」となったプレイ結果は、次回の生成時期を迎えるまで、ステップS22において特定されることはない。このような制御を実現する方法は任意である。例えば、図6のプレイ結果管理テーブル431において、各プレイ結果に、生成時期を迎える度にリセットされる特定のフラグを対応付けておき、ステップS24の判定結果が「NO」となったプレイ結果に係る特定のフラグをセットし、ステップS22における特定においては特定のフラグがセットされたプレイ結果を母集団から除外する、という形態であってもよい。
【0038】
一方、ステップS24の判定結果が「YES」の場合、処理部44は、特定したプレイ結果に対応付けられたパスIDに紐付けられている生成用情報を用いて、特定したプレイ結果を本文に含むプレイ結果通知メールを生成する(S25)。つまり、処理部44は、受信部に受信された組に含まれるパスIDに対応付けられたプレイヤIDに対応付けられた生成用情報を用いて、当該組に含まれるプレイ結果を本文に含むプレイ結果通知メールを生成する生成部として機能する。
【0039】
具体的には、処理部44は、図11に例示するように、タイトルが「特定のコンピュータゲームのプレイ結果」であり、本文の1行目が「2007年12月25日のプレイ結果は以下の通りです。」で2行目が「SCORE 7256」であり、特定したプレイ結果に対応付けられたパスIDに紐付けられている生成用情報を送信元メールアドレスとした電子メールを生成する。この図において、「2007年12月25日」は、特定したプレイ結果に対応付けられた受信時刻で示される日付を示す文字列であり、「7256」は、特定したプレイ結果(スコア)を示す文字列である。
【0040】
そして、処理部44は、生成したプレイ結果通知メールをメール送信キュー434に入れ(S26)、特定したプレイ結果に対応付けられた生成フラグを、生成済みを示すように更新する(S27)。以降、処理はステップS22に戻る。このように、未生成で未タイムアウトのプレイ結果の特定に失敗するまで、ステップS22〜S27が繰り返し行われる。そして、未生成で未タイムアウトのプレイ結果の特定に失敗してステップS23の判定結果が「NO」となると、処理はステップS21に戻る。
【0041】
以上説明した電子メール生成処理により、メール送信キュー434には、プレイ結果通知メールが順次入れられる。これらのプレイ結果通知メールは、順次、ウェブページ作成システム5へ送信される。ウェブページ作成システム5は、プレイ結果通知メールを受信すると、このプレイ結果通知メールの送信元メールアドレスが予め登録されている電子メールアドレスであるか否かを判定し、予め登録されている電子メールアドレスである場合には、このプレイ結果通知メールのタイトルおよび本文を記述したウェブページを生成し、この送信元メールアドレスに対応する利用者のウェブサイトに追加する。
【0042】
図12は、ウェブページ作成システム5に生成されるウェブページの表示イメージを例示する図であり、図11に対応している。これらの図から明らかなように、プレイ結果通知メールのタイトルがウェブページのタイトルとなり、プレイ結果通知メールの本文がウェブページの内容となる。
【0043】
以上説明したように、通信システム1はプレイ結果処理システム4を有し、プレイ結果処理システム4は、利用者に固有の電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールを受信し、この電子メールを用いて、この電子メールのタイトルおよび本文を記述したウェブページを作成し、この利用者のウェブサイトに追加する既存のウェブページ作成システム5へデータを送信するシステムであって、特定のコンピュータゲームのプレイヤに固有のプレイヤIDと、特定のコンピュータゲームのプレイに用いられるIDパス2に固有のパスIDとを対応付けて記憶する第1紐付けテーブル432と、プレイヤIDと、このプレイヤIDで識別されるプレイヤに固有の電子メールアドレス(生成用情報)とを対応付けて記憶する第2紐付けテーブル433と、特定のコンピュータゲームのプレイに係るプレイ結果と当該プレイに用いられたIDパス2のパスIDとの組を受信する受信部と、受信部に受信された組に含まれるパスIDに紐付けられた電子メールアドレスを送信元メールアドレスとした電子メールであって当該組に含まれるプレイ結果を本文に含む電子メールを生成する生成部と、生成された電子メールをウェブページ作成システム5へ送信する送信部とを有するから、本実施形態によれば、簡素な構成で、プレイヤのプレイの結果を記述したウェブページを自動的に作成して当該プレイヤの唯一のウェブサイトに追加する処理を実現可能である。
【0044】
また、通信システム1では、プレイ結果処理システム4からウェブページ作成システム5へ送信されるデータは電子メールであり、電子メールの通信プロトコルは広く普及しているから、本実施形態によれば、広くは普及していない通信プロトコルでデータを送信せねばならない形態に比較して、プレイ結果処理システム4の構築にかかる手間を低減可能であるとともに、多くのウェブページ作成システムを利用可能である。
【0045】
また、通信システム1では、一人のプレイヤが複数のIDパス(情報記録媒体)2を所有する場合、図7に示すように、複数のパスID(媒体識別子)に対して一つのプレイヤID(プレイヤ識別子)が対応付けられる。そして、通信システム1では、パスIDではなく、プレイヤIDに、生成用情報が対応付けられる。よって、通信システム1によれば、一人のプレイヤが複数のIDパス2を使い分ける場合であっても、そのプレイヤのプレイについて自動的に生成されるウェブページが複数のウェブサイトに分散されてしまう事態を回避することができる。
【0046】
<変形例>
上述した一実施形態を変形し、特定のコンピュータゲーム以外のコンピュータゲームに適用してもよい。例えば、一つのプレイに複数のプレイヤが参加する形態のコンピュータゲームに適用してもよい。この場合、一つのプレイについて複数の組がプレイ結果処理システム4に蓄積されることになるが、各組に、当該プレイに固有のプレイIDを対応付けておき、このプレイIDをプレイ結果通知メールのタイトルまたは本文に含め、同一のプレイに係る複数のウェブページが、タグまたはリンクによって、互いに関連付けられるようにしてもよい。
【0047】
上述した一実施形態を変形し、互いに異なる複数のコンピュータゲームに適用してもよい。この場合、所有するIDパス(情報記録媒体)2の数が1のプレイヤは、このIDパス2を複数のコンピュータゲームに共通して用いることになり、複数のIDパス(情報記録媒体)2を所有するプレイヤは、これら複数のIDパス2をコンピュータゲーム毎に使い分けるか、一つのIDパス2を複数のコンピュータゲームに共通して用いるかすることになる。しかし、いずれであっても、複数のパスID(媒体識別子)に対して一つのプレイヤID(プレイヤ識別子)が対応付けられ、このプレイヤIDに生成用情報が対応付けられる点に変わりはないから、あるプレイヤのプレイであれば、そのプレイがいずれのコンピュータゲームのプレイであっても、そのプレイ結果を記述したウェブページは、そのプレイヤの唯一のウェブサイトに追加されることになる。
【0048】
上述した一実施形態を変形し、ウェブページに記述されるプレイ結果として、スコア以外のパラメータを採用してもよいし、複数のパラメータを採用してもよい。例えば、1回のプレイが複数のステージで構成される場合には、ステージ毎のスコアとステージ番号とをプレイ結果として採用してもよい。また例えば、プレイにおいてスコア以外のポイントや評価が付与される場合には、これらのポイントや評価をゲーム結果として採用してもよい。
【0049】
上述した一実施形態を変形し、プレイ結果処理システム4が、タイトルを空欄としたプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよいし、受信時刻を含まないプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよい。また、プレイ結果処理システム4が、プレイ結果をタイトルに含み、本文を空欄としたプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよいし、あるプレイ結果をタイトルに含み、他のプレイ結果を本文に含むプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよい。
【0050】
上述した一実施形態を変形し、プレイ結果や受信時刻以外の情報をもタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを送信する形態としてもよい。プレイ結果や受信時刻以外の情報としては、例えば、プレイにおいて再生された音楽に応じた画像ファイルへのリンクや、ゲーム場の名称、プレイヤの名称を例示可能である。以降、ゲーム場およびプレイヤの名称に関する形態について、図面を参照して説明する。
【0051】
ゲーム場の名称をタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを送信可能なプレイ結果処理システム4としては、図13に示す構成のデータテーブルを有するプレイ結果処理システム4を例示可能である。このプレイ結果処理システム4は、ゲーム端末3から、このゲーム端末3に固有のゲーム端末IDとパスIDとゲーム結果との組が送信されることを前提としており、受信した組に含まれるゲーム端末IDに対応するゲーム場IDに対応するゲーム場名称(例えば「東京都港区赤坂店」)を、この組に含まれるゲーム結果とともにタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを生成する。
【0052】
プレイヤの名称をタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを送信可能なプレイ結果処理システム4としては、図14に示す構成のデータテーブルを有するプレイ結果処理システム4を例示可能である。このプレイ結果処理システム4では、受信した組に含まれるパスIDに対応するプレイヤIDに対応するプレイヤ名称(例えば「鈴木一郎」)を、この組に含まれるゲーム結果とともにタイトルまたは本文に含むプレイ結果通知メールを生成する。
【0053】
上述した一実施形態を変形し、プレイ結果処理システム4がウェブページ作成システムへ、電子メールとは異なる形式のデータを送信する形態としてもよい。ただし、この形態であっても、プレイ結果処理システム4からウェブページ作成システムへ送信されるデータは、情報を利用者に固有の形式で示すデータであり、第2紐付けテーブルにおいて、プレイヤIDに対応付けて格納される生成用情報は、情報を当該プレイヤIDに係るプレイヤに固有の形式で示すデータの生成に必須の情報である。
【0054】
上述した一実施形態を変形し、ゲーム端末3において、パスIDとプレイ結果との組を送信する前に、このプレイ結果を記述したウェブページを生成するか否かの指示をプレイヤに入力させ、この指示を当該組に対応付けてプレイ結果処理システム4へ送信するようにし、プレイ結果処理システム4では、ウェブページを生成しない旨の指示に対応付けて送信されたプレイ結果を、図10のステップS22における特定において母集団から除外する、という形態としてもよい。
【0055】
上述した一実施形態を変形し、ゲーム端末3からプレイ結果処理システム4へ、パスIDとプレイ結果とが別々に送信される形態としてもよい。例えば、パスIDについてはプレイの開始前に送信され、プレイ結果については当該プレイの終了後に送信される形態としてもよい。また、上述した実施形態を変形し、ゲーム端末3として、家庭用ゲーム機を採用した形態としてもよい。なお、前述したように、プレイ結果処理システム4は、複数のコンピュータで構成されてもよいが、この場合、複数のコンピュータを相互に接続する通信路はプレイ結果処理システム4に含まれない。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】通信システム1を構成するゲーム端末3の外観を示す斜視図である。
【図3】ゲーム端末3の画面34と操作ボタン36との位置関係を示す図である。
【図4】画面34の領域342に表示される画像の一例を示す図である。
【図5】画面34の領域341に表示される画像の一例を示す図である。
【図6】通信システム1を構成するプレイ結果処理システム4の記憶部43に確保されるプレイ結果管理テーブル431の構成を模式的に示す図である。
【図7】記憶部43に確保される第1紐付けテーブル432の構成を模式的に示す図である。
【図8】記憶部43に確保される第2紐付けテーブル433の構成を模式的に示す図である。
【図9】プレイ結果処理システム4の処理部44が行うプレイ結果格納処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】処理部44が行う電子メール生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】処理部44が生成する電子メールを模式的に例示する図である。
【図12】通信システム1を構成するウェブページ作成システム5に生成されるウェブページの表示イメージを例示する図である。
【図13】同実施形態の変形例を説明するための図である。
【図14】同実施形態の他の変形例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0057】
1…通信システム、2…IDパス、3…ゲーム端末、4…プレイ結果処理システム、5…ウェブページ作成システム、41…第1通信インターフェイス、42…第2通信インターフェイス、43…記憶部、431…プレイ結果管理テーブル、432…第1紐付けテーブル、433…第2紐付けテーブル、434…メール送信キュー、435…処理プログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を利用者に固有の形式で示すデータを受信し、当該データを用いて、当該情報を記述したウェブページを作成し、当該利用者のウェブサイトに追加するウェブページ作成システムへデータを送信するシステムであって、
コンピュータゲームのプレイヤに固有のプレイヤ識別子と、前記コンピュータゲームのプレイに用いられる情報記録媒体に固有の媒体識別子とを対応付けて記憶する第1記憶部と、
前記プレイヤ識別子と、情報を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータの生成に必須の生成用情報とを対応付けて記憶する第2記憶部と、
前記コンピュータゲームのプレイの結果であるプレイ結果と当該プレイに用いられた前記情報記録媒体の前記媒体識別子との組を受信する受信部と、
前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を用いて、当該組に含まれる前記プレイ結果を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータを生成する生成部と、
前記生成部に生成されたデータを前記ウェブページ作成システムへ送信する送信部と
を有するプレイ結果処理システム。
【請求項2】
前記生成用情報は電子メールアドレスであり、
前記生成部は、前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を送信元メールアドレスとし、当該組に含まれる前記プレイ結果を本文またはタイトルに含む電子メールを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプレイ結果処理システム。
【請求項1】
情報を利用者に固有の形式で示すデータを受信し、当該データを用いて、当該情報を記述したウェブページを作成し、当該利用者のウェブサイトに追加するウェブページ作成システムへデータを送信するシステムであって、
コンピュータゲームのプレイヤに固有のプレイヤ識別子と、前記コンピュータゲームのプレイに用いられる情報記録媒体に固有の媒体識別子とを対応付けて記憶する第1記憶部と、
前記プレイヤ識別子と、情報を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータの生成に必須の生成用情報とを対応付けて記憶する第2記憶部と、
前記コンピュータゲームのプレイの結果であるプレイ結果と当該プレイに用いられた前記情報記録媒体の前記媒体識別子との組を受信する受信部と、
前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を用いて、当該組に含まれる前記プレイ結果を当該プレイヤ識別子に係るプレイヤに固有の形式で示すデータを生成する生成部と、
前記生成部に生成されたデータを前記ウェブページ作成システムへ送信する送信部と
を有するプレイ結果処理システム。
【請求項2】
前記生成用情報は電子メールアドレスであり、
前記生成部は、前記受信部に受信された組に含まれる前記媒体識別子に対応付けられた前記プレイヤ識別子に対応付けられた前記生成用情報を送信元メールアドレスとし、当該組に含まれる前記プレイ結果を本文またはタイトルに含む電子メールを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプレイ結果処理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−22718(P2010−22718A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−190221(P2008−190221)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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