説明

プレッシャウェーブスーパーチャージャを備えた内燃機関における過給圧調整方法

【課題】プレッシャウェーブスーパーチャージャの排気特性、応答特性、耐久性及び効率を最適化すると同時に大量生産が可能なプレッシャウェーブスーパーチャージャの制御方法を提供すること。
【解決手段】プレッシャウェーブスーパーチャージャBに第1〜第4の管路O,P,Q,Rが接続され、プレッシャウェーブスーパーチャージャBが、低温側ケーシングと、排ガスバイパスバルブFとを接続するよう構成されている過給圧調整方法において、プレッシャウェーブプロセスを調整するためのコントロールディスクDを、第3の管路Q及び第4の管路Rから第1の管路O及び第2の管路Pへずらすことで配置し、前記過給圧を、コントロールディスク位置、排ガスバイパスバルブ位置及びプレッシャウェーブスーパーチャージャBのロータ回転数のうち少なくともいずれかに応じて制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の、過給圧がプレッシャウェーブスーパーチャージャによって増圧される内燃機関の過給圧調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
内燃機関は、その出力を高めるために、導入される外気を圧縮し、燃焼過程へ供給するのに適した部材を利用している。この過給システムとして示される機械は、上述のような過程を実行するために様々な圧縮機タイプを利用している。
【0003】
導入された外気の圧縮により内燃機関に過給する1つの手段は、プレッシャウェーブスーパーチャージャの利用である。このプレッシャウェーブスーパーチャージャの効率は、機械的な部材及びエンジンの動作状態への適合性によって、調整又は制御という形で決定される。
【0004】
プレッシャウェーブスーパーチャージャは固定部材と回転部材で構成されており、固定部材とは、ケーシングジャケット、高温ガスケーシング及び低温ガスケーシングに分割されたロータケーシング、並びに気体状の流体を案内するための供給管路及び排出管路である。また、回転部材は、ロータ自体及び場合によってはロータを駆動するモータによって形成されている。
【0005】
特許文献1には内燃機関の動作方法が開示されており、ここでは、外気がプレッシャウェーブスーパーチャージャによって圧縮され、このプレッシャウェーブスーパーチャージャにおける少なくとも1つの動作パラメータが内燃機関における少なくとも1つの動作実際値に応じて調整又は制御されるようになっている。ここに開示された方法は、その時点においては、従来のほぼ調整あるいは制御されていなかったプレッシャウェーブスーパーチャージャの動作コンセプトと異なる方向への意味があった。
【0006】
プレッシャウェーブスーパーチャージャの動作を内燃機関の実際の動作状態に適合させることで、内燃機関のポンプ損失を最小することが可能である。また、この場合、プレッシャウェーブスーパーチャージャの応答特性も改善できるとともに、排ガス後処理に対する条件も最適化することが可能である。プレッシャウェーブスーパーチャージャにおいて調整又は制御すべき動作パラメータは、ケーシングのずれである。
【0007】
例えば、原動機付き車両分野における内燃機関におけるプレッシャウェーブスーパーチャージャの量産について、その使用条件及び寿命についての高い要求が課される。ここで、例えば、プレッシャウェーブスーパーチャージャは、外気温−20〜50℃の環境下で複数年にわたって欠陥なく機能する必要がある。さらに、900℃もの排ガス温度は、プレッシャウェーブスーパーチャージャの寿命及び欠陥のない機能に対して悪影響を及ぼすものとなっている。
【0008】
従来技術によるプレッシャウェーブスーパーチャージャにおいては、ケーシングのずれによるプレッシャウェーブスーパーチャージャの制御について欠点がある。量産に適した確実なケーシングのずれを準備することは、従来において、特にプレッシャウェーブスーパーチャージャの高い充填効率を保証するためにプレッシャウェーブスーパーチャージャにおける回転部材と固定部材の間に隙間を維持する必要があるという理由により、所定の経済規模においては不可能である。
【0009】
さらに、従来技術によるプレッシャウェーブスーパーチャージャの調整方法及び制御方法では多数のセンサが使用されており、これらセンサは、大量生産において大きなコストがかかるものであるとともに、故障の原因となりやすい。過剰なセンサシステムは、大きなコストを招くことになる。
【0010】
また、吸気通路と排気通路の間の圧力差により、気体力学的な事象がロータセル内に形成される。ここで、制御装置において実行されるプレッシャウェーブスーパーチャージャの詳細なモデリングは、今日のCAx(コンピュータ支援による)手法(例えばCAE、CFD、BEMなど)では不可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】独国特許出願公開第102006020522号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明の目的とするところは、プレッシャウェーブスーパーチャージャの排気特性、応答特性、耐久性及び効率を最適化すると同時に外部の影響から独立した大量生産が可能なプレッシャウェーブスーパーチャージャの調整方法及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的は、請求項1記載の方法によって達成される。また、他の好ましい形態は、各従属請求項に記載されている。
【0014】
本発明は、内燃機関の過給圧調整方法であって、過給圧がプレッシャウェーブスーパーチャージャによって増圧され、該プレッシャウェーブスーパーチャージャには、外気を導入するための第1の管路と、圧縮空気を排出するための第2の管路と、排ガスを供給するための第3の管路と、排ガスを排出するための第4の管路とが接続され、前記プレッシャウェーブスーパーチャージャが、前記第1の管路と前記第2の管路が接続された低温側ケーシングと、前記第3の管路近傍に配置された排ガスバイパスバルブとを接続するよう構成されている前記過給圧調整方法において、プレッシャウェーブプロセスを調整するためのコントロールディスクを、前記低温側ケーシング内に、前記第3の管路及び第4の管路から前記第1の管路及び前記第2の管路へ幾何学的にずらすことで配置し、前記過給圧を、前記コントロールディスクの位置、前記排ガスバイパスバルブの位置及び前記プレッシャウェーブスーパーチャージャのロータ回転数のうち少なくともいずれかに応じて調整及び/又は制御することを特徴としている。
【0015】
本発明においては、動作パラメータを個々に制御することが可能であるとともに、同時に他の動作パラメータも調整することが可能である。
【0016】
バイパスバルブ位置による制御に代わるものとして、吸気バルブ及び/又は排気バルブの可変のバルブ制御時間を、同時の温度上昇による後反応を生じさせるために、プレッシャウェーブスーパーチャージャの前の排ガスシステムへ空気を流通させることに使用することも可能である。
【0017】
本発明による方法の利点は、内燃機関におけるプレッシャウェーブスーパーチャージャの調整及び制御を大量生産において安価に実現可能であることである。また、本発明の方法によれば、従来技術に比してより少ないエネルギー消費が達成できる。さらに、プレッシャウェーブスーパーチャージャの動作パラメータを内燃機関の各動作状態にほぼリアルタイムで適合することにより、プレッシャウェーブスーパーチャージャ自身による出力損失の低減も図ることが可能である。そして、内燃機関の効率向上は、プレッシャウェーブスーパーチャージャの効率向上につながるものである。
【0018】
ところで、「コントロールディスク位置」とは低温ガスケーシングに配置されたコントロールディスクの調整を意味し、このコントロールディスクはその表面にわたって分散された開口部を有しており、この開口部は、一方で、導入された外気の供給開口部あるいは圧縮空気の排出管路又は他方でロータセル入口領域を互いに接続するものとなっている。コントロールディスクの位置に応じて、圧縮すべき気体状の流体に作用するプレッシャウェーブの継続時間が決定される。したがって、第1及び第2の管路と第3及び第4の管路との間にずれが生じる。
【0019】
これは、プレッシャウェーブスーパーチャージャの調整される気体力学的な効果に対して有効に作用する。このとき、コントロールディスク自体は、コントロールディスク移動用モータによって制御される。なお、このコントロールディスク移動用モータは、コントロールディスクを迅速かつその調整において効果的に回転可能な電動アクチュエータである。本発明の一実施形態は、前記コントロールディスク位置を、エンジン回転数、エンジン温度、過給気温度実際値、吸気温度実際値、外気圧、排ガス温度、過給圧目標値、過給圧実際値及び動作目標点のうち少なくともいずれかに応じて調整することを特徴としている。
【0020】
さらに、本発明においては、外気圧及び外気温をコントロールディスクの制御に用いている。また、エンジン温度は、この場合、例えばエンジンブロックケーシング内、エンジンオイル、冷却水などの温度である。センサ技術的に検出されたエンジン温度をコントロールディスク調整のためのエンジン温度の必要な動作パラメータへの換算は、制御装置内の計算モデルによってなされる。これにより、すでに設けられているセンサを用いることが可能であり、このことは、特に原動機付き車両における大量生産についてのコストダウンに寄与するものである。
【0021】
また、本発明における排ガス温度の測定は、例えば組み合わされたラムダセンサによって行われる。これにより、排ガス領域において追加的なセンサを省略することが可能となる。さらに、排気バルブと第3の管路を介したプレッシャウェーブスーパーチャージャへの入口との間の排ガス出口あるいはプレッシャウェーブスーパーチャージャから第4の管路への出口の後ろ又は第4の管路に接続された排気系統あるいは湾曲部において排ガス温度を計測することが考えられる。そして、本発明においては、排ガス温度モデルに基づいて排ガス温度を算出することも可能である。この場合、センサ技術的な測定は行われない。
【0022】
また、過給圧目標値は、本発明において、内燃機関の各特性曲線における動作点に応じて計算モデルにより決定され、設定される。このとき、過給圧目標値は、エンジン制御装置から直接読み出されるか、又はエンジン制御装置によって提供される。一方、過給圧実際値は、スロットルバルブ手前あるいは燃焼室への入口手前における第2の管路においてセンサ技術的に測定され得るようになっている。また、本発明において、内燃機関が圧縮空気とシリンダへの入口の間にインタクーラを備えるよう構成することが考えられる。これにより、過給圧の圧力状態が再度変更されることになり、過給圧をコンピュータモデルによって所望の動作パラメータへ換算することが可能である。さらに、本発明においては、過給圧実際値を計算モデルによって決定することも可能である。例えば、理想気体によって、温度測定及び/又は例えば流量測定センサ、圧力センサなどの他のパラメータとしてそれぞれ必要な過給圧を決定することも可能である。
【0023】
また、動作目標点とは、内燃機関の特性曲線における所望の動作点である。この動作目標点は、例えばエンジン回転数や原動機付き車両のアクセルペダル踏込位置によって算出することが可能である。さらに、本発明においては、動作目標点をエンジン制御装置から直接算出することも可能である。ここでは、この動作目標点は、特にアクセルペダル踏込位置によって算出される値である。そして、本発明においては、動作目標点をトルクに基づく負荷検出によって制御装置から直接導出するか、又は読み出すことができる。
【0024】
ところで、本発明の一実施形態は、前記コントロールディスク位置を、前記過給圧目標値と前記過給圧実際値との差に応じて調整することを特徴としている。
【0025】
両過給圧の差に応じてコントロールディスクの調整及び制御を行うことによって、過給圧実際値を非常に迅速に減圧又は増圧することが可能である。本発明において、過給圧目標値は、例えば計算モデルによって決定することができる。
【0026】
本発明の他の実施形態は、前記コントロールディスク位置を、前記第1の管路における外気の温度及び熱力学的な状態、前記ロータ回転数並びに/又は前記プレッシャウェーブスーパーチャージャの幾何形状に応じて調整することを特徴としている。本発明において、外気温及び外気の熱力学的な状態に応じて、調整し、期待される各局所的な音速の決定が実行される。この局所的な音速は、測定技術的に計測することができないため、音速を求めるための、理想気体及び流体力学的な計算式から導かれる計算モデルによって決定される。
【0027】
例えば、第1の管路におけるロータセルへの入口手前における状態と、熱力学的な状態方程式と、ガス定数、温度指数及び等エントロピー指数の関数としての速度とによって、セル内の局所的な音速を算出することが可能である。また、ロータセル自体の内部では温度測定及び/又は気体組成の測定が不可能であるため、例えばセルの温度上昇に伴う影響などについては、ロータセル内の局所的な音速の算出された値の補正が必要である。また、エンジン回転数は、簡易な実施形態において、特に電動モータであるロータモータから直接計測することが可能である。
【0028】
しかして、本発明において、プレッシャウェーブスーパーチャージャの形状とは、機械的な構成部材から生じる取付空間状態パラメータと理解することができる。この取付空間状態パラメータは、例えばプレッシャウェーブスーパーチャージャのケーシングの長さ、幅及び高さ、ロータセルの体積又は第1〜第4の管路の流入開口部及び流出開口部によって定義されるものである。さらに、プレッシャウェーブスーパーチャージャの形状とは、力学的な状態量とも理解できる。すなわち、ここでは、例えば流入角度などである。この流入角度は、コントロールディスク位置の調整又は例えばスロットルバルブなどの様々なバルブによって生じるものであるが、バイパスバルブとしてのバイパス開口部又はインタクーラのバイパス流によるものである。ここで、プレッシャウェーブスーパーチャージャにおける調整すべき動作状態の達成すべき精度に応じてプレッシャウェーブスーパーチャージャの形状についての計算モデルの複雑さを選択すべきである。ロータセル自身への流入は、プレッシャウェーブスーパーチャージャの形状と、ケーシングへの管路の固定形状に依存するものである。
【0029】
本発明の他の実施形態は、前記第1の管路から前記第4の管路への流量を前記コントロールディスク位置の調整によって制御することを特徴としている。ここで、所望の動作状態に応じて、大量の外気を第1の管路の入口から第4の管路へ直接流通させることが可能である。そのため、わずかな残留ガスしかロータセル内に残存しない。また、部分負荷動作状態において、場合によっては、残留ガスの所定割合を新たに供給するのが好ましい。すなわち、窒素酸化物の低減及び排ガスエミッションを低減するために、残留ガスの所定割合を新たに供給するのが望ましい。
【0030】
また、本発明の一実施形態は、前記第1の管路から前記第4の管路への流量を、冷間始動中に前記コントロールディスク位置によって調整することを特徴としている。ここで、内燃機関の冷間始動状態における所望の動作状態に応じて、高い排ガス循環や高い流量率となる。そして、この調整は、特に外気温が大きく影響する。冷間始動時には、第3の管路内における排ガス温度は限界値であり、この限界値は、例えば、コントロールディスク位置、排ガスバイパスバルブ位置、ロータ回転数及びバイパスバルブ位置のうち少なくともいずれかによって影響を受けるとともに、過給圧にも影響する。
【0031】
また、本発明の他の実施形態は、前記過給気温度実際値、前記動作目標点、前記エンジン回転数、前記吸気温度及び前記排ガス温度のうち少なくともいずれかに応じて前記コントロールディスク位置を調整することによって、前記第3の管路から前記第2の管路の外気導入領域への排ガスの流入を防止することを特徴としている。
【0032】
内燃機関の動作においての目標は、第3の管路から第2の管路への排ガスの流出を防止することにある。第2の管路への排ガスの流出により過給気温度が上昇し、これにより過給気体積が大きくなる。そして、この大きくなった体積は、部分負荷動作時において、管路を拡大することによって効率を改善するために使用される。しかしながら、大量の排ガスの循環は、火炎喪失を招くことになる。
【0033】
本発明の一実施形態は、前記エンジン回転数、前記エンジン温度、前記排ガス温度、前記過給圧実際値、前記過給圧目標値及び外気圧のうち少なくともいずれかに応じて前記排ガスバイパスバルブ位置を調整することを特徴としている。
【0034】
排ガスバイパスバルブは、第3の管路における、燃焼室から排出される排ガスをプレッシャウェーブスーパーチャージャへ導入する入口の少し手前に配置されている。この排ガスバイパスバルブにより、高温ガスケーシング側において、排ガス用の流入開口部を拡大することが可能である。また、この排ガスバイパスバルブ自体は、排ガスバイパスバルブ用アクチュエータによって制御されている。そして、この排ガスバイパスバルブによって、排ガス流量の一部を制御することが可能である。そのため、この排ガス流量の一部は圧縮されないようになっている。前記排ガスバイパスバルブ用アクチュエータはここでは電動モータであり、この電動モータは、特に迅速な応答で排ガスバイパスバルブの所望の調整をすることができるようになっている。排ガスバイパスバルブの位置を調整又は制御することによって、圧縮出力が決定されるとともに、特に内燃機関の応答特性が改善される。第3の管路から第2の管路への不都合な排ガスの流入及びそれに伴う排ガスの燃焼プロセスへの再度の供給は、排ガスバイパスバルブとコントロールディスク位置の調整及び制御を組み合わせることで回避することが可能である。
【0035】
また、本発明の一実施形態は、前記排ガスバイパスバルブ位置を、前記過給圧目標値と前記過給圧実際値との差に応じて調整することを特徴としている。ここで、過剰な変動を制御するために、例えばP制御装置、I制御装置、PID制御装置などの制御装置を応用することが可能である。この制御装置は、実際の動作状態において生じる過給圧についての目標値と実際値の間の偏差を制御するものである。したがって、偏差に基づく過剰な制御が回避されることになる。
【0036】
本発明の他の実施形態は、前記ロータ回転数を、前記エンジン回転数及び/又は前記過給圧実際値に応じて調整することを特徴としている。ここで、ロータ回転数は、プレッシャウェーブスーパーチャージャ内における過給交換に対して決定的な影響を与えるパラメータとなっている。なお、ロータ回転数は、プレッシャウェーブスーパーチャージャのロータをアクティブに駆動する電動モータによって設定される。
【0037】
また、前記内燃機関のアイドリング時における負荷変動を、前記排ガスバイパスバルブ位置及び/又は前記コントロールディスク位置の調整によって相殺するのが好ましい。これにより、ほぼ一定のロータ回転数を維持することができ、ロータの加速又は減速を防止することが可能である。
【0038】
このようなことは、好ましい音響的な効果をもたらすものであるとともに、ロータの加速が防止されることにより、エネルギー消費の抑制にもつながるものである。そして、このエネルギー消費の抑制は、プレッシャウェーブスーパーチャージャの効率に対しても都合がよいものである。また、排ガスバイパスバルブ又はコントロールディスクの調整は、それぞれ対応するアクチュエータによって迅速かつ効率的に行われる。そのため、内燃機関の各動作状態に迅速に適合させることができ、これにより、効率の向上が図られることになる。
【0039】
本発明の一実施形態は、前記内燃機関のアイドリング時における負荷変動を、負荷装置を一時的に停止させることにより相殺することを特徴としている。本発明において、負荷装置とは、例えばエアコン用コンプレッサ、車両用ヒータ、パワーステアリング用コンプレッサ、ウォータポンプ、リヤウィンドウ用ヒータなどの要素をいう。
【0040】
今日の内燃機関においては、燃料消費率(燃費)を抑えるためにアイドリング回転数ができる限り小さく設定されている。排気量の小さなエンジンへの過給に際しては、アイドリング回転数を一定に維持することが困難であるため、負荷装置がオン及び/又はオフされる場合に、最悪のケースではエンジンが不意に停止することがある。
【0041】
また、低い外気圧及び低い外気温において全ての負荷装置がオンされると、発進に問題が生じることもある。このような現象は、特に、多数の電気的な負荷装置を備えるとともに重量の大きな原動機付き車両に搭載された小容量のエンジンにおいて生じる。アイドリング時又はほぼアイドリング時におけるプレッシャウェーブスーパーチャージャの電力消費をできる限り抑えるために、負荷装置のオフに伴うロータ用モータによる調整を相殺することが必要である。
【0042】
コントロールディスク位置あるいは排ガスバイパスバルブ位置についての1つの制御手段に加えてロータ回転数の調整が必要であれば、本発明においては、負荷装置を一時的にオフし、これにより使用可能となる電気エネルギーの一部がロータ用電動モータの制御に転用される。これにより、アイドリング時の負荷変動が抑制されることになる。本発明において、負荷変動とは、例えばドライブトレインによって伝達される機械的な負荷又は電気的なエネルギーの浪費としての電気的な負荷変動である例えばロータ用モータの加速による電気的な負荷により生じる変動である。
【0043】
本発明の一実施形態は、ほぼ一定の動作点における前記内燃機関の動作時における負荷変動を、前記排ガスバイパスバルブ位置及び/又は前記コントロールディスク位置の調整によって相殺することを特徴としている。本発明においては、ほぼ一定の動作点は、ほぼ一定のエンジン回転数及びほぼ一定の負荷によって決定される内燃機関特性曲線における一点である。なお、実際の使用においては、この動作点は常にミリ秒単位の非常に小さな時間しか存在しないが、本発明による方法によれば、調整及び制御をリアルタイムかつ迅速な応答によって行うことが可能である。そして、内燃機関の動作中に負荷変動を制御するために、負荷装置をオフすることも可能である。
【0044】
本発明の他の実施形態は、ほぼ一定の動作点における前記内燃機関の動作時における負荷変動を、前記ロータ回転数の調整によって相殺することを特徴としている。これにより、ロータ回転数を調整することで、プレッシャウェーブスーパーチャージャの動作点を内燃機関の実際の動作点に最適に調整することが可能である。内燃機関の動作中における負荷変動を相殺するための排ガスバイパスバルブ位置とコントロールディスク位置の組合せにおいて、このような形態は、好ましい代替手段であるか、又は上述の調整手段の故障における余分なシステムである。
【0045】
さらに、本発明においては、電気的な負荷変動を相殺するために、ロータ回転数の変動時には電気的な負荷装置をオフすることが考えられる。
【0046】
本発明の他の実施形態は、前記過給圧実際値、前記過給圧目標値、前記エンジン温度、前記排ガス温度、前記エンジン回転数及び前記動作目標点のうち少なくともいずれかに応じて前記バイパスバルブ位置を調整することを特徴としている。ここで、バイパスバルブは、第2の管路を第3の管路へ接続するバルブである。このバイパスバルブによって、吸気管内の圧縮空気を直接排気管へ供給することができる。これにより、インタクーラ及び内燃エンジンを回路内で外気と排ガスの間を接続するバイパス機能が得られる。これにより、第3の管路内の増圧が迅速に行われるとともに、キャタライザにおける後燃焼によって排ガス温度の上昇が行われることになる。
【0047】
このようなシステムによって、プレッシャウェーブスーパーチャージャの応答特性の本質的な改善を達成することができる。これに代えて、上記各パラメータの制御のために、吸気バルブ及び排気バルブの可変のバルブ制御時間を使用することも可能である。これにより、理想的な効果が得られるとともに、バイバスバルブを省略することも可能である。そして、これにより、大量生産におけるコストダウンを図ることが可能である。
【0048】
本発明の他の利点、特徴、特性及び観点については、図面を参照した以下の説明において詳述する。
【発明の効果】
【0049】
本発明によれば、プレッシャウェーブスーパーチャージャの排気特性、応答特性、耐久性及び効率を最適化すると同時に外部の影響から独立した大量生産が可能なプレッシャウェーブスーパーチャージャの調整方法及び制御方法を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】内燃機関を介した吸気から排気までの回路を概略的に示す図である。
【図2】調整パラメータの調整及び制御のためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、図面において、同一又は対応する部材にはそれぞれ同一の符号が付されており、簡略化の観点から再度の説明を省略するものについても、対応する利点が得られるものとなっている。
【0052】
図1には、本実施の形態においてガソリンエンジンとして構成された内燃機関Aの一部が示されている。ここではシリンダの断面が示されており、吸気バルブ1、排気バルブ2、ピストン3、点火プラグ4、燃料噴射ノズル5及び燃焼室6が示されている。また、内燃機関AにはプレッシャウェーブスーパーチャージャBが接続されており、このプレッシャウェーブスーパーチャージャBは、該プレッシャウェーブスーパーチャージャBに接続された4つの管路O〜Rを備えている。ここで、第1の管路(O)は外気の吸入領域に配置され、第2の管路(P)は、外気の圧縮領域において、圧縮空気をインタクーラJ及び該インタクーラJにつづくスロットルバルブKに供給し、その後、圧縮空気を燃焼室6へ供給するものとなっている。
【0053】
さらに、第3の管路(Q)は、排ガスをプレッシャウェーブスーパーチャージャBへ供給するために、このプレッシャウェーブスーパーチャージャBの手前において、排気バルブ2とキャタライザの後に配置されている。ここで、この第3の管路(Q)には、排ガスバイパスバルブ用のアクチュエータFを備えた排ガスバイパスバルブが設けられている。さらに、排ガス系統Sの近傍において、プレッシャウェーブスーパーチャージャBは、該プレッシャウェーブスーパーチャージャBにおける圧縮過程後の排ガスを排出するための第4の管路(R)を備えている。なお、この第4の管路(R)は、酸化キャタライザMを備えている。
【0054】
プレッシャウェーブスーパーチャージャBは更に低温ガスケーシング側7及び高温ガスケーシング側8を備えており、この低温ガスケーシング側7には、コントロールディスクが配置されている。このコントロールディスクは、コントロールディスク用アクチュエータによって制御されるようになっている。また、プレッシャウェーブスーパーチャージャBに配置されたロータCは、ロータ用モータによって制御されるようになっている。
【0055】
しかして、導入された外気は、第1の管路(O)を通って該第1の管路(O)に隣接したロータセル9へ導入され、プレッシャウェーブスーパーチャージャB内で圧縮される。そして、この圧縮空気は、第2の管路(P)の出口近傍において、該第2の管路(P)を介して吸気バルブ1へと供給される。ここで、パイパス管路を介してインタクーラ及び燃焼室6をう回するために、バイパスバルブがそのアクチュエータHと共に第2の管路(P)内に介装されている。また、インタクーラJにおいては、圧縮されて加熱された空気が冷却され、その体積が縮小される。これにより、燃焼室6におけるシリンダ充填効率が高められることになる。
【0056】
ところで、ここでは、吸気サイクル、圧縮サイクル、燃焼サイクル及び排気サイクルの4サイクルエンジンを例に説明しているが、本発明において、他のサイクルのエンジンを用いることも可能である。
【0057】
しかして、排気サイクルにおいて、燃焼室6内で形成された排ガスは、第3の管路(Q)を通してプレッシャウェーブスーパーチャージャBの高温ガス側へ再び供給される。このとき、第1の排ガス後処理を行うキャタライザLが第3の管路(Q)に介装されている。同様に、第3の管路(Q)には当該排ガスバイパスバルブ用のアクチュエータFにより制御される排ガスバイパスバルブが配置されており、この排ガスバイパスバルブは、残留ガスのロータセル9への増加した流入を第3の管路(Q)の導入開口部を介して可能にするとともに、排ガスをロータを通過させて直接第4の管路(R)へ案内するものとなっている。なお、本発明においては、排ガスを排ガスバイパスバルブを介して第3の管路(Q)から第4の管路(R)へ直接導入することも可能である。
【0058】
プレッシャウェーブは、第1の管路1を通って導入される外気を圧縮するとともに、圧縮された外気(圧縮空気)を第2の管路(P)へ流通させ、この圧縮空気を第4の管路(R)におけるロータセルの出口開口部を通して排ガス系統Sへ案内するものとなっている。そして、排ガスは、場合によっては、例えば酸化キャタライザMなどの他の排ガス後処理要素を通過するようになっている。
【0059】
ところで、図1には複数の測定点が記載されており、これら測定点は、必要な動作パラメータを測定するものとなっている。Pos.1は、外気の導入領域の測定データを得る箇所となっている。また、Pos.2−USは、インタクーラJ導入前の圧縮空気の領域における測定データを得る箇所となっている。Pos.2−DSは内燃機関Aの吸気バルブ1のわずか手前でスロットルバルブKの後における測定箇所であり、Pos.3−USは第3の管路(Q)における所定の測定箇所であり、Pos.3−DSは第3の管路(Q)内のプレッシャウェーブスーパーチャージャBの入り口手前における測定箇所である。ここで、Pos.3−US及びPos.3−DSは、バイパスバルブ位置又は排ガスバイパスバルブ位置bに対する測定データを供給するために、それぞれ、バイパスバルブH又は排ガスバイパスバルブFの後の総流量が計測されるよう選定されている。
【0060】
Pos.4は、プレッシャウェーブスーパーチャージャBの後の排ガス系統Sにおける所定の測定点である。ここで示された各測定点は本発明において好ましいことが分かっているが、利用形態に応じて測定点を増減したり、測定点を自由に選択することが可能である。
【0061】
図2には過給圧の調整のためのブロック図が示されており、データは、該ブロック図の左側における点「IN」からデータバスシステムを介して供給されるようになっている。また、このデータは、このブロック図の右側において点「OUT」からここでもデータバスを介して転送されるようになっている。データバスにおいては、本発明による方法のために必要な動作パラメータが測定可能となっている。そして、ここに示すブロック図は、例えば、制御装置において実行されるようになっている。
【0062】
この図2の一番上に示された解析・演算モジュール10においては、コントロールディスク位置aが算出されるようになっている。このとき、過給圧目標値g、過給圧実際値h、エンジン回転数о、排ガス温度f、過給気温度l、吸気温度n及び外気圧pが読み込まれるようになっている。そして、解析・演算モジュール10は、本発明による方法によって、所望のコントロールディスク目標位置を算出するとともに、このコントロールディスク目標位置をデータバスへ転送するものとなっている。なお、このような転送は、コントロールディスク用のアクチュエータへ直接行うことも可能である。
【0063】
また、他の1つの解析・演算モジュール10においては、排ガスバイパスバルブ位置bが算出され、このとき、過給圧目標値g、過給圧実際値h、エンジン回転数о、排ガス温度f、エンジン温度e及び外気圧pが入力される。少なくとも1つの動作パラメータにより、排ガスバイパスバルブ目標位置(開度位置)が算出されるとともに、ここでも、この排ガスバイパスバルブ目標位置は、データバスシステムへ転送されるか、又は排ガスバイパスバルブ用のアクチュエータFへ直接転送されるようになっている。
【0064】
また、他の1つの解析・演算モジュール10においては、プレッシャウェーブスーパーチャージャBにおけるロータ回転数cが算出され、このとき、データバスからの過給圧目標値g及びエンジン回転数оが解析される。ここでも、データバスへの転送を行うことが可能であり、又はロータ用モータEの解析・演算モジュール10を直接制御することも可能である。
【0065】
さらに、他の1つの解析・演算モジュールは所望のバイパスバルブ位置dを算出するものとなっており、このとき、過給圧目標値g、エンジン温度e、排ガス温度f及びエンジン回転数оが解析されるようになっている。バイパスバルブ目標位置は、ここでもバスシステムへ転送されるか、又はバイパスバルブ用のアクチュエータHへ直接転送されるようになっている。
【0066】
本発明において、図2に示す各解析・演算モジュール10を1つの解析・演算モジュールに統合するか、又は解析・演算作業を制御装置へ応用することが考えられる。
【符号の説明】
【0067】
1 吸気バルブ
2 排気バルブ
3 ピストン
4 点火プラグ
5 燃料噴射ノズル
6 燃焼室
7 低温ガスケーシング側
8 高温ガスケーシング側
9 ロータセル
10 解析・演算モジュール
A 内燃機関
B プレッシャウェーブスーパーチャージャ
C ロータ
E ロータ用モータ
F 排ガスバイパスバルブ用アクチュエータ
H バイパスバルブ用アクチュエータ
J インタクーラ
K スロットルバルブ
L キャタライザ
M 酸化キャタライザ
O〜R 第1〜第4の管路
S 排ガス系統
a コントロールディクス位置
b バイパスバルブ位置又は排ガスバイパスバルブ位置
c ロータ回転数
d バイパスバルブ位置
e エンジン温度
f 排ガス温度
g 過給圧目標値
h 過給圧実際値
l 過給気温度
n 吸気温度
о エンジン回転数
p 外気圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関(A)の過給圧調整方法であって、過給圧がプレッシャウェーブスーパーチャージャ(B)によって増圧され、該プレッシャウェーブスーパーチャージャ(B)には、外気を導入するための第1の管路(O)と、圧縮空気を排出するための第2の管路(P)と、排ガスを供給するための第3の管路(Q)と、排ガスを排出するための第4の管路(R)とが接続され、前記プレッシャウェーブスーパーチャージャ(B)が、前記第1の管路(O)と前記第2の管路(P)が接続された低温側ケーシングと、前記第3の管路(Q)近傍に配置された排ガスバイパスバルブ(F)とを接続するよう構成されている前記過給圧調整方法において、
プレッシャウェーブプロセスを調整するためのコントロールディスク(D)を、前記低温側ケーシング内に、前記第3の管路及び第4の管路から前記第1の管路及び前記第2の管路へ幾何学的にずらすことで配置し、
前記過給圧を、前記コントロールディスクの位置(a)、前記排ガスバイパスバルブの位置(b)及び前記プレッシャウェーブスーパーチャージャ(B)のロータ回転数(c)のうち少なくともいずれかに応じて調整及び/又は制御する
ことを特徴とする過給圧調整方法。
【請求項2】
前記コントロールディスク位置(a)を、エンジン回転数(о)、エンジン温度(e)、過給気温度実際値(l)、吸気温度実際値(n)、外気圧(p)、排ガス温度(f)、過給圧目標値(g)、過給圧実際値(h)及び動作目標点(i)のうち少なくともいずれかに応じて調整することを特徴とする請求項1記載の過給圧調整方法。
【請求項3】
前記コントロールディスク位置(a)を、前記過給圧目標値(g)と前記過給圧実際値(h)との差に応じて調整することを特徴とする請求項1又は2記載の過給圧調整方法。
【請求項4】
前記コントロールディスク位置(a)を、前記第1の管路(O)における外気の温度(n)及び熱力学的な状態、前記ロータ回転数(c)並びに/又は前記プレッシャウェーブスーパーチャージャの幾何形状に応じて調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項5】
前記第1の管路(O)から前記第4の管路(R)への流量を前記コントロールディスク位置(a)の調整によって制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項6】
前記第1の管路(O)から前記第4の管路(R)への流量を、冷間始動中に前記コントロールディスク位置(a)によって調整することを特徴とする請求項5記載の過給圧調整方法。
【請求項7】
前記過給気温度実際値(l)、前記動作目標点(i)、前記エンジン回転数(о)、前記吸気温度(n)及び前記排ガス温度(f)のうち少なくともいずれかに応じて前記コントロールディスク位置を調整することによって、前記第3の管路(Q)から前記第2の管路(P)の外気導入領域への排ガスの流入を防止することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項8】
前記エンジン回転数(о)、前記エンジン温度(e)、前記排ガス温度(f)、前記過給圧実際値(h)、前記過給圧目標値(g)及び外気圧(p)のうち少なくともいずれかに応じて前記排ガスバイパスバルブ位置(b)を調整することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項9】
前記排ガスバイパスバルブ位置(b)を、前記過給圧目標値(g)と前記過給圧実際値(h)との差に応じて調整することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項10】
前記ロータ回転数(c)を、前記エンジン回転数(о)及び/又は前記過給圧実際値(h)に応じて調整することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項11】
前記内燃機関(A)のアイドリング時における負荷変動を、前記排ガスバイパスバルブ位置(b)及び/又は前記コントロールディスク位置(a)の調整によって相殺することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項12】
前記内燃機関の(A)のアイドリング時における負荷変動を、負荷装置を一時的に停止させることにより相殺することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項13】
ほぼ一定の動作点における前記内燃機関(A)の動作時における負荷変動を、前記排ガスバイパスバルブ位置(b)及び/又は前記コントロールディスク位置(a)の調整によって相殺することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項14】
ほぼ一定の動作点における前記内燃機関(A)の動作時における負荷変動を、前記ロータ回転数(c)の調整によって相殺することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。
【請求項15】
前記過給圧実際値(h)、前記過給圧目標値(g)、前記エンジン温度(e)、前記排ガス温度(f)、前記エンジン回転数(о)及び前記動作目標点(i)のうち少なくともいずれかに応じて前記バイパスバルブ位置(d)を調整することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の過給圧調整方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−47523(P2013−47523A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−236363(P2012−236363)
【出願日】平成24年10月26日(2012.10.26)
【分割の表示】特願2012−553179(P2012−553179)の分割
【原出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(504258871)ベンテラー アウトモビールテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (60)
【氏名又は名称原語表記】Benteler Automobiltechnik GmbH
【住所又は居所原語表記】Elsener Strasse 95, D−33102 Paderborn, Germany
【Fターム(参考)】