説明

プレーナ型電磁アクチュエータおよびその製造方法

【課題】 可動板とトーションバーの付け根付近でのエッチング不良を防止する。
【解決手段】 可動板1に形成された2層目コイル4bとトーションバー2に形成された引出し線10bとの接続部10c角部周辺を被う絶縁膜11bの形状を平面的に丸みを帯びた形状とする。絶縁膜11bを形成する際には、形成しようとする絶縁膜11bの形状に開口されたフォトマスクを用いて絶縁膜11bとなるネガ型の感光性絶縁材料を紫外線露光する。即ち、フォトマスクに設けられた開口部の前記2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10c角部に対応する部位は平面的に丸みを帯びているため、その部分での光(紫外線)の回り込みが抑制されて感光性レジストを所望のパターン形状にて正確に感光させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーナ型電磁アクチュエータおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、光スキャナ等に用いられる偏光器として、シリコン基板等をMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術を用いて加工し製造されたプレーナ型アクチュエータが知られている。これは、ミラー面を形成した可動板をそれと一体的に形成したトーションバーを軸として回動させるものであり、小型で低消費電力、更には大量生産により製造コストが抑えられる等の特徴を有している。
【0003】
プレーナ型アクチュエータは、その駆動方式により電磁駆動型と静電駆動型に大別され、特に前者の電磁駆動型のプレーナ型アクチュエータは、可動板の周縁部に沿って形成された金属薄膜からなる駆動コイルに静電磁界を発生させ、可動板の周辺に配置された静磁界発生手段(例えば、永久磁石)との磁力的な相互作用により可動板を駆動するように構成されたものである。(例えば特許文献1参照)
【0004】
このようにして構成された電磁駆動型のプレーナ型アクチュエータ、即ちプレーナ型電磁アクチュエータの駆動コイルに電流を供給すると、前記静磁界発生手段により発生された静磁界が駆動コイルのトーションバーの軸方向と平行な部位を流れる電流に作用して駆動コイルにローレンツ力が発生し、可動板は前記トーションバーを中心に回動する。この時、トーションバーと可動板の固有振動数にほぼ等しい周波数の電流が駆動コイルに供給されると、可動板はこの周波数で共振して効率よく回動する。
【0005】
図8は従来のプレーナ型電磁アクチュエータを示す図であり、(a)は上面図、(b)はA−A’断面図である。また、図9はその製造工程を示すA−A’断面図である。以下、図8、9を参照して従来のプレーナ型電磁アクチュエータ、及びその製造方法について説明する。尚、図8(a)においては最上層の絶縁膜(保護膜)は図示省略としてある。1は平板状の可動板であり、2本のトーションバー2、2を介して枠状のフレーム3に回動可能に軸支されている。可動板1の表面側周縁部には薄膜コイル4(1層目コイル4a、2層目コイル4b)が2層に渡って形成されており、裏面側中央部にはミラー部5が形成されている。プレーナ型電磁アクチュエータを駆動する際には、前記薄膜コイル4に通電して静磁界を発生させ、フレーム3上もしくはその周辺部に設けられた磁石6、6との磁力的な相互作用により可動板1を回動させる。
【0006】
前記従来のプレーナ型電磁アクチュエータは、以下の工程により製造される。尚、レジスト塗布・除去工程は図示省略としてある。
工程(a):SOI(Silicon‐On‐Insulator)基板7の表裏面を熱酸化してシリコン酸化膜8a、8bを形成する。SOI基板7とは、例えば100μmの厚みを有するシリコン活性層7aと、1μmの厚みを有する中間層7bと、400μmの厚みを有するシリコン支持基板7cとの積層体である。
工程(b):前工程(a)で形成されたシリコン酸化膜8a上面全体にアルミニウム(Al)からなる金属膜9をスパッタリング等により形成する。
工程(c):前工程(b)で形成された金属膜9上面全体にポジ型の感光性レジストをスピンコートにより均一に塗布する。その後、所望のコイルパターン(引出し線含む)形状の遮光領域を有するフォトマスクを被せて紫外線露光し、露光後、露光(感光)された領域の感光性レジストを現像液を用いて溶解除去する。ポジ型の感光性レジストは紫外線により感光された部分のみが現像液に溶解するため、感光された感光性レジストを現像液により現像した際には、非感光領域、即ち前記フォトマスクの遮光領域の形状に沿った形状で感光性レジストがパターニングされる。そして、以上の工程により形成されたレジストパターンをマスクとして金属膜9をドライエッチングし、1層目のコイルパターン(1層目コイル)4aおよび当該コイルパターン4aより引き出された引出し線10a(図9では不図示)を形成する。コイルパターン4a形成後、マスクとして用いた前記レジストパターンを薬液(アセトン等)もしくはO2アッシングにより除去する。
工程(d):前工程(c)で形成された1層目コイル4a上にネガ型の感光性絶縁材料(例えば、ポリイミド)からなる絶縁膜11aを形成する。絶縁11aを形成する際には、まずSOI基板7の上面全体にネガ型の感光性絶縁材料をスピンコートにより均一に塗布する。塗布後、前記1層目コイル4aの形状に相当する部分が開口したフォトマスクをSOI基板7上に被せ、フォトマスクの上方から紫外線を照射して感光性絶縁材料の露光を行う。露光後、露光された領域以外の感光性絶縁材料を現像液により除去する。ネガ型の感光性絶縁材料は、露光された部分のみが現像液に溶解しない性質を有しており、露光された部分、即ち1層目コイル4a部分のみが現像液に溶解されずに残り、絶縁膜11aとして形成される。
工程(e):前工程(d)で形成された絶縁膜11aを被うようにSOI基板7の上面全体に工程(b)で形成したものと同様のアルミニウム(Al)からなる金属膜9を形成する。
工程(f):前工程(e)で形成された金属膜9をパターニングして2層目のコイルパターン(2層目コイル)4bおよび当該コイルパターン4bより引き出された引出し線10bを形成する。尚、金属膜9のパターニングは前記工程(c)と同様の方法により行う。
工程(g):前工程(f)で形成された2層目コイル4b上および引出し線10b上、ならびに前記工程(c)で形成された引出し線10a上にネガ型の感光性材料からなる保護膜(絶縁膜)11bを前記工程(d)にならい形成する。
工程(h):表面に露出しているシリコン酸化膜8aの、可動板形成部外周側のフレーム形成部に囲まれた部分、ならびに可動板形成部中央のコイルに囲まれた部分を、トーションバー形成部、ならびにフレーム形成部を除いた部分をドライエッチングにより除去する。
工程(i):前工程(h)により露出されたシリコン活性層7aの可動板形成部外周側のフレーム形成部に囲まれた部分のみを、感光性レジストを用いて異方性エッチングにより選択的に除去し、次いでそれにより露出された中間層7bをドライエッチングにより除去する。
工程(j):SOI基板7下面側に形成されたシリコン酸化膜8bのフレーム形成部を除いた部分をドライエッチングにより除去する。
工程(k):前工程(j)により露出されたシリコン支持基板7cを異方性エッチングにより除去する。
工程(l):前工程(k)により露出された中間層7b上にミラー膜(ミラー部)5をスパッタリング法、又は真空蒸着法により形成する。
【特許文献1】特開平7−175005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図10は、前述した従来のプレーナ型電磁アクチュエータを製造する上での問題点を説明するための要部拡大斜視図で可動板とトーションバーの付け根周辺を示しており、(a)は感光性絶縁材料を紫外線露光する工程を示す図、(b)は露光した感光性絶縁材料を現像する工程を示す図、(c)は2層目コイル上に絶縁膜を形成した後にシリコン活性層をエッチングする工程を示す図である。尚、図10ではSOI基板7のシリコン活性層7aのみを示してあり、下層の中間層7bとシリコン支持基板7cは図示省略としてある。以下、図10を参照して従来技術における問題点について説明する。従来の製造工程、図9(g)において2層目コイル4b上ならびに2本の引出し線10a、10b上に絶縁膜を形成する際には、前述のように、まずシリコン活性層7aの上面全体(厳密にはシリコン酸化膜8a上面であり以下同義とする)にネガ型の感光性絶縁材料(図10の符号11)を塗布する。感光性絶縁材料を塗布した後は、図10(a)に示すようにシリコン活性層7a上にフォトマスク12を被せてフォトマスク12の上方より紫外線13を照射し、フォトマスク12の開口部12aを通して露出領域の感光性絶縁材料11を感光させる。
【0008】
2層目コイル4b上ならびに2本の引出し線10a、10b上に絶縁膜11bを形成する際には、2層目コイル4bと引出し線10a、10bの形状に合わせて平面的にそれより一回り大きな形状で2層目コイル4bと引出し線10a、10bの表面を覆うように絶縁膜11bを形成する。従って、2層目コイル4bと引出し線10a、10bとの接続部10cの角部周辺には、その部分の形状に即した形状で絶縁膜11bが形成される。
【0009】
そのため、図10(a)に示すように感光性絶縁材料(ネガ型)を露光する際には、当然ながら前記接続部10cの角部形状を有するフォトマスク12を用いる。しかしながらフォトマスク12の角張った部分(例えば12b)では、上方より紫外線13を照射した際に光の回り込みが生じ、照射された紫外線13は図中矢印13aの方向に拡散される。
【0010】
光は、その波動的な性質から被照射体(ここではフォトマスク)の端部で光路が変化して拡散する性質があり、光の回折と呼ばれる。一般的に光の回折が起こると、光は被照射体の端部を中心として同心円状に被照射体側へ拡散される。光の回り込みとは、このように光が照射された物体(被照射体)の端部で光の回折が生じることを言う。光の回り込みは、被照射体の端部であれば個所を問わずに生じるため、対象物(被照射体)がフォトマスクであればその端部全周に渡って生じることとなる。従って、上記の如くフォトマスク上方より紫外線を照射した場合には、感光性絶縁材料の表面に投射される紫外線のパターン外形はフォトマスクの開口部外形より一回り大きなぼやけた感じとなる。
【0011】
そのため、本来は露光すべき個所ではない前記接続部10cの角部周辺も露光されてしまい、図10(b)に示すように露光した感光性絶縁材料11を現像した際には、光の回り込みにより感光された角部周辺の感光性絶縁材料11が現像残り11cとして残留してしまう。
【0012】
このようにして角部周辺に残留した感光性絶縁材料11の現像残り11cは、次工程でシリコン活性層7aをエッチングする際のエッチング境界線14を越えてシリコン活性層7aのエッチング予定領域14aにまではみ出す。現像残り11cがエッチング予定領域14aにはみ出していると、次工程でポジ型の感光性レジストからなるシリコン活性層エッチング用のマスキングパターンを前記エッチング境界線に沿って形成した後、そのマスキングパターンをマスクとしてエッチング予定領域14aのシリコン活性層7aをエッチングする際に、前記接続部10cの角部周辺では現像残り11cがマスクの役割を果たして図10(c)に示すようにその直下のシリコン活性層7aがエッチングされずに残り、可動板とトーションバーの付け根付近の形状が変化してしまう。
【0013】
図10(c)では接続部10cの角部周辺に残留した現像残り11cの外形、ならびにその下層に残留したシリコン活性層7aの外形を滑らかな曲線として描いてあるが、実際には形状が崩れた不定形である。これは、その部分に照射される光の回り込みによる拡散光(紫外線)は光の強度が均一ではないため、露光した感光性絶縁材料11を現像した際にはその部分の感光性絶縁材料表面(外形含む)が荒れた状態となるからである。従って、その後にシリコン活性層7aをエッチング加工した際には、当然ながら現像残り11cの下層に位置するシリコン活性層7aもその荒れた外形にて加工されることとなる。
【0014】
このように可動板とトーションバーの付け根付近の形状が変化変形すると、可動板がトーションバーを軸として回動する際そのトーションバーの付け根部分に応力が集中してトーションバーが折れる危険性があった。トーションバーが折れないにしても共振周波数の変化や駆動負荷の増大を招く原因となる。
【0015】
このような課題に対しては、接続部10cの角部周辺に感光性絶縁材料11cが残留してもそれがエッチング境界線14を越えないように設計の段階で可動板周縁部のスペースに余裕を持たせることも考えられるが、可動板のサイズやトーションバーの長さ等が変わるとそれに伴って共振周波数も変化するため、設計の都合上、必ずしもそうできるわけではない。
【0016】
本発明は、以上説明した課題を解決しようとするものであり、可動板とトーションバーの付け根付近における形状不良を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有するプレーナ型電磁アクチュエータであって、
前記可動板に形成された前記駆動コイルを被う絶縁膜と、当該駆動コイルより前記トーションバー上面に引き出された引出し線を被う絶縁膜との接続部角部は、平面的に丸みを帯びているプレーナ型電磁アクチュエータとする。
【0018】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有するプレーナ型電磁アクチュエータであって、
前記可動板に形成された前記駆動コイルを被う絶縁膜と、当該駆動コイルより前記トーションバー上面に引き出された引出し線を被う絶縁膜との接続部は、前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状であるプレーナ型電磁アクチュエータとする。
【0019】
前記駆動コイルを被う絶縁膜と前記引出し線を被う絶縁膜との接続部における逆テーパー形状は、テーパー角が45度であるプレーナ型電磁アクチュエータとする。
【0020】
前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部は、平面的に丸みを帯びているプレーナ型電磁アクチュエータとする。
【0021】
前記駆動コイルと前記引出し線との接続部は、前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状であるプレーナ型電磁アクチュエータとする。
【0022】
前記駆動コイルと前記引出し線との接続部における逆テーパー形状は、テーパー角が45度であるプレーナ型電磁アクチュエータとする。
【0023】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有し、前記駆動コイルと当該駆動コイルより前記トーションバー上面に引き出された引出し線とが絶縁膜により被われているプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法であって、少なくとも、
前記駆動コイルおよび前記引出し線を被うように基板上面全体に感光性の絶縁材料を塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状に開口され、当該開口部の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が平面的に丸みを帯びた形状のフォトマスクを前記感光性の絶縁材料が塗布された基板の上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射して前記感光性の絶縁材料を露光する工程と、
当該紫外線または電子線により露光された前記感光性の絶縁材料を現像する工程と、を有するプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法とする。
【0024】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有し、前記駆動コイルと当該駆動コイルより前記トーションバー上面引き出された引出し線とが絶縁膜により被われているプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法であって、少なくとも、
前記駆動コイルおよび前記引出し線を被うように基板上面全体に感光性の絶縁材料を塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状に開口され、当該開口部の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状のフォトマスクを前記感光性の絶縁材料が塗布された基板の上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射して前記感光性の絶縁材料を露光する工程と、
当該紫外線または電子線により露光された前記感光性の絶縁材料を現像する工程と、を有するプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法とする。
【0025】
前記感光性の絶縁材料を露光する際に用いるフォトマスクの逆テーパー形状は、テーパー角が45度であるプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法とする。
【0026】
前記基板上面全体に導電膜を形成する工程と、
当該導電膜上面全体に感光性レジストを塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状の遮光領域を有し、当該遮光領域の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が平面的に丸みを帯びた形状のフォトマスクを前記感光性レジストの上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射して前記感光性レジストを露光する工程と、
当該紫外線により露光された前記感光性レジストを現像する工程と、を有するプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法とする。
【0027】
前記基板上面全体に導電膜を形成する工程と、
当該導電膜上面全体に感光性レジストを塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状の遮光領域を有し、当該遮光領域の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状のフォトマスクを前記感光性レジストの上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射する工程と、
当該紫外線または電子線により感光された前記感光性レジストを現像する工程と、を有するプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法とする。
【0028】
前記感光性レジストを露光する際に用いるフォトマスクの逆テーパー形状は、テーパー角が45度であるプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、角部に面取り加工が施されたフォトマスクを用いることにより、紫外線または電子線を照射した際にフォトマスクの角部での光(紫外線または電子線)の回り込みを抑制できるため、絶縁膜を所望の形状にて正確に形成することが可能となる。それに伴い可動板とトーションバーの付け根付近を正確な形状に加工することができるため、トーションバーの折れ等を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
コイルと引出し線との接続部周辺を被う絶縁膜(感光性絶縁材料)の角部を平面的に丸みを帯びた形状とし、その形状に応じたフォトマスクを用いて感光性絶縁材料の露光・現像を行い、感光性絶縁材料をパターニングする。
【実施例1】
【0031】
図1は本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの一実施例を示す要部拡大図で、(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は(a)のA−A’断面図である。尚、従来と同様の部分については同一の符号を用いている。以下、本発明の一実施例を図1を参照して説明する。本発明のプレーナ型電磁アクチュエータはその基本構造は従来技術と同様であり、特徴は可動板上に形成された駆動コイルとトーションバー上に形成された引出し線との接続部を被う絶縁膜(保護膜)の形状、並びにその絶縁膜の製造プロセスにある。可動板1の周縁部には従来の如く金属薄膜からなる1層目コイル4a、ネガ型の感光性絶縁材料からなる絶縁膜11a、金属薄膜からなる2層目コイル4b、ネガ型の感光性絶縁材料からなる絶縁膜(保護膜)11bが順次積層されており、トーションバー2の上面には可動板1の2層目コイル4aより引き出された引出し線10bが形成され絶縁膜(保護膜)11bにより被われている。尚、図1は2本あるトーションバー2、2のうち一方側の周辺部を示しており、トーションバーに形成されている引出し線は2層目コイル4bより引き出されたものであるが、トーションバーの他方側では1層目コイル4aより引き出されているものである。
【0032】
従来においてはコイル(例えば2層目コイル4b)と引出し線(例えば10b)との接続部10cを被う絶縁膜11bの角部は角張った形状となっていたが、本実施例においては平面的に丸みを帯びた滑らかな曲線形状となっている。本実施例では図1に示すように2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10cの角部にも丸みを付けてあるが、この部分は従来どおり角張った形状とし、そこを被う絶縁膜11bの角部にのみ丸みを付けるようにしてもよい。
【0033】
図2は上記した本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法を示す要部拡大斜視図で、(a)は2層目コイル上に絶縁膜(保護膜)を形成する際の紫外線露光工程を示す図、(b)は紫外線露光後の現像工程を示す図、(c)は2層目コイル上に絶縁膜を形成した後にシリコン活性層をエッチングする工程を示す図である。また、図3は本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータを製造する際に使用する紫外線露光用のフォトマスクを示す上面図であり、斜線は遮光領域を示している。尚、図2ではSOI基板7のシリコン活性層7aのみを示しており、下層の中間層7bとシリコン支持基板7cは図示省略としてある。以下、図2、3を参照して本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法、特に絶縁膜(保護膜)の形成方法について説明する。尚、説明は本発明において特徴的な部分についてのみ行い、従来と同様の部分に関しては説明を省略する。まず、図2(a)に示すように従来の如くシリコン活性層7a上に1層目コイル4a(不図示)、絶縁膜11a(不図示)、2層目コイル4bを順次積層した後、それら積層物の上面を含めシリコン活性層7aの上面全体にネガ型の感光性絶縁材料11をスピンコートにより均一に塗布する。塗布後、シリコン活性層7a上に図3に示すようなフォトマスク20を被せ、フォトマスク20の上方より紫外線13を照射して感光性絶縁材料11の露光を行う。
【0034】
この際、従来のフォトマスク12では開口部12aの角部12bが、形成しようとする2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10c周辺(角部)の絶縁膜形状に合わせて角張った形状となっていたため、前述のようにその角部12bにおいて光の回り込みが発生していたのに対し、図3に示すような本発明のフォトマスク20では形成しようとする2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10c角部周辺の絶縁膜形状が丸みを帯びているため、その形状に合わせて開口部20aの角部20bに丸みが付けてあり、フォトマスク20の上方より紫外線13を照射した際にフォトマスク20の角部20bでの光の回り込みが抑制され、所望の絶縁膜パターン形状(開口部20aの形状)にて露光が行える。
【0035】
従って、図2(b)に示すように露光した感光性レジスト11を現像した際には、従来のように感光性絶縁材料11が現像残り11cとして前記接続部10cの角部周辺に残留することはなく、絶縁膜11bがシリコン活性層7aのエッチング予定領域14aにはみ出して形成されることがなくなる。
【0036】
その後、シリコン活性層7aの上面にポジ型の感光性レジストからなるシリコン活性層エッチング用のマスキングパターン(不図示)を形成してシリコン活性層7aのエッチングを行うと、従来のように2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10cの角部周辺にはシリコン活性層7aのエッチングを妨げる不要な絶縁膜(ネガ型の感光性絶縁材料の現像残り11c)が存在しないため、図2(c)に示すように可動板1とトーションバー2の付け根付近を所望の形状にて正確に加工することができる。
【0037】
尚、本実施例では2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10c角部にも絶縁膜11bの形状に合わせて丸みを付けてあるが、従来のような角張った形状や、2層目コイル4bに向かって平面的に逆テーパーが付いた形状でも構わない。テーパー角については適宜選択可能であるが、接続部10cの角部がその上層に形成される絶縁膜に対して不要な応力を与えその部分で絶縁膜の劣化が起こらないようにすることを考えると、45度として角部の平面的な突出を少なくするのが望ましい。
【0038】
また、このように2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10c角部に丸みを付けるには、従来の製造工程(f)において金属薄膜をパターニングして2層目コイルと引出し線を形成するためのレジストパターンに丸みを付ける必要がある。レジストパターンは前述したようにポジ型の感光性レジストからなり、上記の如く角部に丸みを付けた形状にレジストパターンを形成する際には、当然ながらポジ型の感光性レジストを露光する際に用いるフォトマスクにも角部に丸みを付けたものを用いることとなる。接続部10cの角部が逆テーパー形状となっている場合には、その形状に応じたフォトマスクを用いればよく、例えば接続部10cのテーパー角が45度であれば当然ながらフォトマスクのテーパー角も45度となる。
【実施例2】
【0039】
図4は本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの別の実施例を示す要部拡大図で、(a)は上面図、(b)は斜視図である。また、図5は本実施例2を実現するに当たりその製造工程で使用する紫外線露光用のフォトマスクを示す上面図である。基本的な構成は実施例1と同様であるが、本実施例2では可動板上に形成された2層目コイル4bとトーションバー上に形成された引出し線10bとの接続部10cが1層目コイル4aと導通を取るためのコンタクト部10dとなっており、コイル幅よりも広く形成されている。尚、このコンタクト部10dの直下に位置する1層目コイルの部位も幅広のコンタクト部として形成されている。
【0040】
このように2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10cが幅広のコンタクト部10dとして形成されている場合に従来技術により絶縁膜11bを形成した際には、このコンタクト部10dがエッチング境界線14(図4では不図示、図2もしくは図10参照)側に平面的に突出している分、感光性絶縁材料11の現像残り11cによる影響がより顕著となる。
【0041】
しかしながら、上記のように2層目コイルと引出し線10bとの接続部10cが幅広のコンタクト部10dとして形成されている場合であっても、図5に示すような開口部21aの角部21bに丸みを付けたフォトマスク21を用いて感光性絶縁材料11の露光を行うことにより、フォトマスク角部での光の回り込みが抑制され、図4に示すように2層目コイル4b上に形成される絶縁膜11bを所望の形状にて正確に形成することが可能となる。
【0042】
尚、絶縁膜11bの角部に丸みを付けた場合に2層目コイル4bのコンタクト部10d周辺の角部が角張っていると、その部分で絶縁膜11bに対する応力が集中して絶縁膜11bの劣化を招く恐れがあるため、図4に示すようにコンタクト部10d周辺の角部にも丸みをつけるのが望ましい。
【実施例3】
【0043】
図6は本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの別の実施例を示す要部拡大図で、(a)は上面図、(b)は斜視図である。また、図7は本実施例3を実現するに当たりその製造工程で使用する紫外線露光用のフォトマスクを示す上面図であり、斜線部分は遮光領域を示している。基本的な構成は実施例1と同様であるが、本実施例3では2層目コイル4bと引出し線10bとの接続部10c周辺を被う絶縁膜11bの形状が、2層目コイル4bに向かって平面的に逆テーパー状になっている。このように絶縁膜11bの形状を逆テーパー状とすることで、図7に示すようなその形状に即したフォトマスク22を用いて紫外線露光を行った際には、フォトマスク22の開口部22aの角部22bが従来のそれと比べて平面的な突出が少ないため、その部分での光の回り込みが抑制される。尚、テーパー角については光の回り込みが抑制される範囲内で適宜選択すればよいが、角部22aの平面的な突出を最小限に抑えることを考えると45度とするのが望ましい。
【0044】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨はコイルと引出し線との接続部周辺に形成される絶縁膜の形状を平面的に滑らかな形状とし、その形状に即したフォトマスクを用いて紫外線露光を実施することである。従って、本明細書の実施例に記載したコイルと引出し線との接続部形状とそこを被う絶縁膜形状とを適宜組み合わせて実施することも可能であり、フォトマスクの形状等についても本発明の趣旨を逸脱しない範囲では本明細書に記載した内容に限定されるものではない。
【0045】
また、本明細書の説明では感光性レジストならびに感光性絶縁材料の露光には紫外線を用いるとしたが電子線等を用いても良い。更に感光性レジストはポジ型、ネガ型を互いに置き換えて用いることも可能であり、積層物(コイル、シリコン基板等)をパターニングする際にはどちらを用いても良い。
【0046】
絶縁膜には感光性の絶縁材料であれば本発明の趣旨を逸脱しない範囲では何を用いても構わない。また、絶縁膜は、非感光性の絶縁材料を感光性レジストを使ってパターニングして形成しても良い。
【0047】
本発明の実施形態は、プレーナ型アクチュエータについて説明したが、例えばプレーナ型静電アクチュエータの駆動電極と引出線との関係など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲では本明細書に記載した内容に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの一実施例を示す要部拡大図で、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A’断面図、(c)は斜視図(実施例1)
【図2】本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法を示す要部拡大斜視図で、(a)は2層目コイル上に絶縁膜(保護膜)を形成する際の紫外線露光工程を示す図、(b)は紫外線露光後の現像工程を示す図、(c)は2層目コイル上に絶縁膜を形成した後にシリコン活性層をエッチングする工程を示す図(実施例1)
【図3】紫外線露光用のフォトマスクを示す上面図(実施例1)
【図4】本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの一実施例を示す要部拡大図で、(a)は上面図、(b)は斜視図(実施例2)
【図5】紫外線露光用のフォトマスクを示す上面図(実施例2)
【図6】本発明によるプレーナ型電磁アクチュエータの一実施例を示す要部拡大図で、(a)は上面図、(b)は斜視図(実施例3)
【図7】紫外線露光用のフォトマスクを示す上面図(実施例3)
【図8】従来のプレーナ型電磁アクチュエータを示す図で、(a)は上面図、(b)はA−A’断面図
【図9】従来のプレーナ型電磁アクチュエータの製造工程を示すA−A’断面図
【図10】従来のプレーナ型電磁アクチュエータを製造する上での問題点を説明するための要部拡大斜視図で、(a)は感光性絶縁材料を紫外線露光する工程を示す図、(b)は露光した感光性絶縁材料を現像する工程を示す図、(c)は2層目コイル上に絶縁膜を形成した後にシリコン活性層をエッチングする工程を示す図
【符号の説明】
【0049】
1 可動板
2 トーションバー
3 フレーム
4 駆動コイル
4a 1層目コイル
4b 2層目コイル
5 ミラー部
6 磁石
7 SOI基板
7a シリコン活性層
7b 中間層
7c シリコン支持基板
8a シリコン酸化膜
8b シリコン酸化膜
9 金属薄膜
10a 引出し線
10b 引出し線
10c 接続部
10d コンタクト部
11 感光性の絶縁材料(ネガ型)
11a 絶縁膜
11b 絶縁膜
11c 現像残り
12 フォトマスク
12a 開口部
12b 角部
13 紫外線
13a 光の回り込み
14 エッチング境界線
14a エッチング予定領域
20 フォトマスク
20a 開口部
20b 角部
21 フォトマスク
21a 開口部
21b 角部
22 フォトマスク
22a 開口部
22b 角部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有するプレーナ型電磁アクチュエータであって、
前記可動板に形成された前記駆動コイルを被う絶縁膜と、当該駆動コイルより前記トーションバー上面に引き出された引出し線を被う絶縁膜との接続部角部は、平面的に丸みを帯びていることを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータ。
【請求項2】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有するプレーナ型電磁アクチュエータであって、
前記可動板に形成された前記駆動コイルを被う絶縁膜と、当該駆動コイルより前記トーションバー上面に引き出された引出し線を被う絶縁膜との接続部は、前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状であることを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータ。
【請求項3】
前記駆動コイルを被う絶縁膜と前記引出し線を被う絶縁膜との接続部における逆テーパー形状は、テーパー角が45度であることを特徴とする請求項2に記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
【請求項4】
前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部は、平面的に丸みを帯びていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
【請求項5】
前記駆動コイルと前記引出し線との接続部は、前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
【請求項6】
前記駆動コイルと前記引出し線との接続部における逆テーパー形状は、テーパー角が45度であることを特徴とする請求項5に記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
【請求項7】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有し、前記駆動コイルと当該駆動コイルより前記トーションバー上面に引き出された引出し線とが絶縁膜により被われているプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法であって、少なくとも、
前記駆動コイルおよび前記引出し線を被うように基板上面全体に感光性の絶縁材料を塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状に開口され、当該開口部の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が平面的に丸みを帯びた形状のフォトマスクを前記感光性の絶縁材料が塗布された基板の上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射して前記感光性の絶縁材料を露光する工程と、
当該紫外線または電子線により露光された前記感光性の絶縁材料を現像する工程と、を有することを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
【請求項8】
少なくとも平板状の可動板と、該可動板を回動可能に軸支する一対のトーションバーと、前記可動板の少なくとも一方の面に形成された駆動コイルと、前記可動板の外方部位に配置された一対の静磁界発生手段とを有し、前記駆動コイルと当該駆動コイルより前記トーションバー上面引き出された引出し線とが絶縁膜により被われているプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法であって、少なくとも、
前記駆動コイルおよび前記引出し線を被うように基板上面全体に感光性の絶縁材料を塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状に開口され、当該開口部の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状のフォトマスクを前記感光性の絶縁材料が塗布された基板の上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射して前記感光性の絶縁材料を露光する工程と、
当該紫外線または電子線により露光された前記感光性の絶縁材料を現像する工程と、を有することを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
【請求項9】
前記感光性の絶縁材料を露光する際に用いるフォトマスクの逆テーパー形状は、テーパー角が45度であることを特徴とする請求項8に記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
【請求項10】
前記基板上面全体に導電膜を形成する工程と、
当該導電膜上面全体に感光性レジストを塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状の遮光領域を有し、当該遮光領域の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が平面的に丸みを帯びた形状のフォトマスクを前記感光性レジストの上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射して前記感光性レジストを露光する工程と、
当該紫外線または電子線により露光された前記感光性レジストを現像する工程と、を有することを特徴とする請求項7〜9の何れか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
【請求項11】
前記基板上面全体に導電膜を形成する工程と、
当該導電膜上面全体に感光性レジストを塗布する工程と、
前記駆動コイルおよび前記引出し線の略外形形状の遮光領域を有し、当該遮光領域の前記駆動コイルと前記引出し線との接続部角部に対応する部位が前記駆動コイルに向かって平面的に逆テーパー形状のフォトマスクを前記感光性レジストの上方に配置する工程と、
当該フォトマスクの上方より紫外線または電子線を照射する工程と、
当該紫外線または電子線により感光された前記感光性レジストを現像する工程と、を有することを特徴とする請求項7〜9の何れか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
【請求項12】
前記感光性レジストを露光する際に用いるフォトマスクの逆テーパー形状は、テーパー角が45度であることを特徴とする請求項11に記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−14458(P2006−14458A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−186670(P2004−186670)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(000166948)シチズンミヨタ株式会社 (438)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】