説明

プログラム、情報記憶媒体、電子機器およびコンピュータシステム

【課題】接触位置検出型のポインティングデバイスであるタッチ操作デバイス、特にユーザ自身が、操作する様子を直接的に見ることができない位置に設けられたタッチ操作デバイスを用いる場合の操作性を向上させる。
【解決手段】キューブ2を選択した後にタッチが解除されると、タッチ解除位置を基準として、キューブ2を選択するための当初の選択領域より大きい再タッチ判定領域22を設定する。そして、タッチ解除後に検出された再タッチが、この再タッチ判定領域22内で検出された場合、タッチ解除位置と同じ位置が再タッチされたと見なし、キューブ2のオブジェクトを移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスと、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の電子機器、例えば携帯型ゲーム装置などではタッチパネル(表示デバイスであるフラットパネルディスプレイと、ポインティングデバイスとの組み合わせ)を備えるものが存在する。中には、前面側にタッチパネルを備える一方、背面側にタッチパッドを備え、電子機器の前面側からも背面側からもタッチ操作できるものが知られるようになった(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
装置背面にタッチパッドを設けた電子機器でも、操作入力の内容(例えば、メニュー画面等)は前面のディスプレイに表示されることになる。前面のタッチパネルに対する操作では、画面に表示されているオブジェクトを見つつ、直接触れる感覚で操作することができる。
一方、背面のタッチパッドに対する操作では、タッチパッドを触れる指等の位置関係を表示画面越しに見ることができないので、前面のタッチパネルに対する操作に比べると操作が難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−36424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、タッチ操作による操作入力方法として、対象をタッチ操作して選択し、触れている指等を一旦離して(タッチを解除して)、再び同じ対象を再タッチすることで、選択された対象へのアクションを入力する方法が良く見られる。例えば、メニュー画面に表示されているメニューボタンの選択と、選択の後に再タッチ操作でサブメニューを表示させる場合がそれである。
【0006】
こうした操作を前面のタッチパネルで行う場合には、当該タッチパネルに表示されているメニュー画面を見ながら操作するため、簡単で良好な操作性であると言える。しかし、装置背面のタッチパッドをタッチ操作する場合は、装置背面に手指が隠れている分、タッチ位置を把握しづらい。そのため、一旦タッチ操作によって選択した対象を、再タッチする場合、タッチ位置にズレが生じやすい。ユーザとしては同じ所を再タッチしたつもりが、思ったように入力できずに戸惑う場合が起きる。こうした事象は、ゲーム(特にタイムトライアル型のゲーム)においてはスムーズなゲームプレイの妨げとなりゲームへの没入感を損ねる要因となるので是非とも避けたい所である。
【0007】
本発明は、接触位置検出型のポインティングデバイスであるタッチ操作デバイス、特にユーザ自身が、操作する様子を直接的に見ることができない位置に設けられたタッチ操作デバイスを用いる場合の操作性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するための第1の形態は、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス(例えば、図1のタッチパネル1506)を、背面側にタッチ操作デバイス(例えば、図2の背面タッチパッド1508)を備えたコンピュータを、
前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、図16のステップS30〜S36)、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスにおける表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、オブジェクト選択検出部218、図16のステップS54、S58、S66)
前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域(例えば、図9及び図10の再タッチ判定領域22)を設定する判定領域設定手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、図16のステップS60、S68、図17のステップS72)、
前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の制御を実行するオブジェクト制御手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、オブジェクト制御部230、図17のステップS130〜S136)、として機能させるためのプログラムである。
【0009】
また、プログラムの別形態として、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器(例えば、図20のゲーム端末1590a,1590b、図30のコントローラ1530)と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータ(例えば、図20のゲームサーバ1100、図30の装置本体1501)を、
前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段(例えば、図21のサーバ処理部200v、ゲーム管理部210v、図23のステップS30〜S36v)、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスの表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段(例えば、図21のサーバ処理部200v、ゲーム管理部210v、オブジェクト選択検出部218、図23のステップS54v、S58v、S66v)、
前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段(例えば、図21のサーバ処理部200v、ゲーム管理部210v、図23のステップS60v、S68v、図24のステップS72)、
前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段(例えば、図21のサーバ処理部200v、ゲーム管理部210v、オブジェクト表示制御部230v、図24のステップS130v〜S136v)、
として機能させるためのプログラムを構成することができる(第12の形態)。
【0010】
また、装置の形態とするならば、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器(例えば、図1,図2のゲーム装置1500)であって、前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスの表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段と、前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の制御を実行するオブジェクト制御手段と、を備えた電子機器を構成することができる(第16の形態)。
【0011】
また、更に別形態として、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器(例えば、図30のコントローラ1530)と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータシステムであって、前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスの表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段と、前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段と、前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段と、を備えたコンピュータシステムとして構成することもできる(第18の形態)。
【0012】
第1の形態及びその別形態によれば、タッチ操作デバイスへ為されたタッチ操作に応じて、表示デバイスで画面表示されているオブジェクトのうちの一つを選択することができる。そして、オブジェクトが選択された後にそのタッチ操作が解除されると、タッチ操作デバイスにおけるタッチ操作領域内(すなわり、接触位置検出可能領域内、面センサーの検出範囲内)に、現在選択されているオブジェクトを再選択したと判定するための判定領域を設けることができる。従って、再タッチ操作の位置ズレを許容できる。よって、ユーザ自身で操作する指等の様子を直接的に見ることができない位置に設けられたタッチ操作デバイスを用いる場合の操作性を向上させることができる。
【0013】
第2の形態は、前記判定領域設定手段が、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を含む、当該タッチ操作範囲より大きい範囲を前記判定領域として設定する、第1の形態のプログラムである。
【0014】
第2の形態によれば、第1の形態と同様の効果が得られるとともに、判定領域を、選択されたオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を含む、当該タッチ操作範囲より大きい範囲とすることができる。つまり、先にオブジェクトを選択する際の範囲よりも広い範囲が、再タッチ用の範囲とされるので、再タッチする位置のズレを効果的に許容することができるようになる。
【0015】
第3の形態は、前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの表示サイズに基づいて、1)前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を前記判定領域として設定するか、2)当該タッチ操作範囲を含む当該タッチ操作範囲より大きい範囲を前記判定領域として設定するか、を判定する判定手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、再タッチ判定領域設定部222、サイズ設定部224、図19のステップS100、S102、S110)を有する、第2の形態のプログラムである。
【0016】
選択されたオブジェクトの表示範囲が十分大きい場合にも、表示範囲相当のタッチ操作範囲よりも広い判定領域を設定してしまうと、明らかに再タッチ位置がズレているにも係わらず、先に選択されたオブジェクトへの制御が行われてしまうと言った違和感が生じる。そこで、第3の形態によれば、選択されたオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を判定領域として設定するか、選択されたオブジェクトの表示範囲より大きい範囲のタッチ操作範囲を判定領域として設定するかを、選択されたオブジェクトの表示範囲の大きさに基づいて切り替えられる。すなわち、状況に応じて判定領域の大きさ設定を変えることで、上述した違和感の抑制と、再タッチ操作のズレの許容とを高いレベルで両立することができる。
【0017】
第4の形態は、前記本体が、前記表示デバイスの左右に親指での操作が可能な操作部(例えば、図1の方向入力キー1502、ボタンスイッチ1504)を有し、当該本体の左右端部を左右の手で把持されて操作されるものであり、
前記タッチ操作デバイスは、前記本体の背面側に左右端部の間に設けられてなり、
前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を含み、上下方向よりも左右方向に当該タッチ操作範囲を拡張した範囲(例えば、図25の基本領域23に拡張領域24を追加して設定される再タッチ判定領域22)を前記判定領域として設定する第2又は第3の形態のプログラムである。
【0018】
第4の形態によれば、第2又は第3の形態と同様の効果が得られるとともに、判定領域を、選択されたオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲よりも大きく、しかも上下に比べて左右をより拡張した範囲を判定領域とすることができる。つまり、左右方向への再タッチ操作の位置ズレをより効果的に許容できるようになる。コンピュータを左右で把持するように保持する場合、背面へのタッチ操作は指を左右方向に屈伸する場面が多くなるので特に効果的である。
【0019】
第5の形態は、前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの選択時又は当該選択時のタッチ操作を解除した時のタッチ操作位置に基づき、左右方向の拡張比率を変更して前記判定領域を設定する第4の形態のプログラムである。
【0020】
第5の形態によれば、第4の形態と同様の効果が得られるとともに、オブジェクトの選択時又は当該選択時のタッチ操作を解除した時のタッチ操作位置に基づき、左右方向の拡張比率を変更できるので、より効果的に再タッチ操作時の位置ズレを許容することができる。
【0021】
第6の形態は、前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲と、所与の拡張領域とを合わせることで前記判定領域を設定する、第2〜第5の何れかの形態のプログラムである。
【0022】
第6の形態によれば、第5の形態と同様の効果が得られるとともに、選択されたオブジェクトの表示されている部分に対応するタッチ操作範囲をベースに拡張領域を合わせて判定領域を設定できる。
【0023】
第7の形態は、前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの選択時のタッチ操作位置に基づいて前記拡張領域を設定する、第6の形態のプログラムである。
【0024】
第7の形態によれば、第6の形態と同様の効果が得られるとともに、より効果的に再タッチ操作時の位置ズレを許容できる。
【0025】
第8の形態は、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記本体把持時に接触され得る範囲を除外するための有効範囲(例えば、図8の有効範囲16)を設定する有効範囲設定手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、有効範囲設定部214、図16のステップS10)として前記コンピュータを更に機能させ、
前記判定領域設定手段が、前記有効範囲内に前記判定領域を設定する、第1〜第7の何れかの形態のプログラムである。
【0026】
第8の形態によれば、タッチ操作デバイスのセンシング範囲内に触れるようにしてコンピュータの本体を把持する場合でも、第1〜第7の形態の何れかと同様の効果が得られる。
【0027】
第9の形態は、前記判定領域設定手段が、前記タッチ操作デバイスにより検出されたタッチ操作1回当たりの接触面積に基づいて前記判定領域の大きさを変更する、第1〜第8の何れかの形態のプログラムである。
【0028】
第9の形態によれば、第1〜第8の形態の何れかと同様の効果が得られるとともに、タッチ操作1回当たりの接触面積に基づいて前記判定領域の大きさを変更することができる。接触面積は、例えば、指のサイズが大きい程大きくなる傾向にある。よって、接触面積に応じて判定領域の大きさを変更すれば、指の太さに応じた適当なサイズの判定領域を用意することが可能となり、再タッチ操作の位置ズレの許容効果がユーザの指等の太さやタッチ操作の癖などに影響されないようにできる。
【0029】
第10の形態は、前記一のオブジェクトの選択時のタッチ操作位置と、前記判定領域の設定後の前記判定領域内へのタッチ操作位置とのズレの傾向を判定するズレ傾向判定手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、再タッチ判定領域設定部222、ズレ傾向判定部226、図15の再タッチズレ量履歴データ570、図17のステップS131、図19のステップS104〜S106)として前記コンピュータを更に機能させ、前記判定領域設定手段が、前記ズレの傾向に基づいて前記判定領域を設定する、第1〜第9の何れかの形態のプログラムである。
【0030】
第10の形態によれば、第1〜第9の形態の何れかと同様の効果が得られるとともに、判定領域内へのタッチ操作位置とのズレの傾向に応じて判定領域を設定することができる。よって、より効果的に再タッチ操作の位置ズレを許容できるようになる。
【0031】
第11の形態は、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイス(例えば、図1のタッチパネル1506)を、背面側に背面側タッチ操作デバイス(例えば、図2の背面タッチパッド1508)を備えたコンピュータを、
前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、画像生成部260)、
前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、再タッチ判定領域設定部222、図14の再タッチ判定領域初期設定データ526の領域サイズ526d、図17のステップS72)、
前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の制御を実行するオブジェクト制御手段(例えば、図11の処理部200、ゲーム演算部210、オブジェクト制御部230、図17のステップS130〜S136)
として機能させるためのプログラムである。
【0032】
また、プログラムの別形態として、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えた電子機器と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータを、前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段、前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段、前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の表示制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段、として機能させるためのプログラムを構成することができる(第13の形態)。
【0033】
また、別形態として、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えた電子機器であって、前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段と、前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の制御を実行するオブジェクト制御手段と、を備えた電子機器を、構成することができる(第17の形態)。
【0034】
更に別形態として、ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えた電子機器と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータシステムであって、前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段と、前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の表示制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段と、を備えたコンピュータシステムを構成することができる(第19の形態)。
【0035】
第11の形態及びその別形態によれば、前面側のタッチ操作デバイスと背面側のタッチ操作デバイスとがある場合、前者向けの判定領域よりも、後者向けの判定領域を大きく設定することができる。背面側のタッチ操作デバイスの操作は、ユーザが直接見ることができないが、判定領域を前面側の判定領域よりも大きくすることで、見えないことによる操作感の低下を補うことができる。どの程度大きくするかを適切に設定するならば、前面側と背面側の双方のタッチ操作デバイスで差のない良好な操作感を実現できる。
【0036】
第14の形態は、前記判定領域設定手段が、前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除されて後、所定時間が経過した場合に、前記判定領域の設定を無効にする、第1〜第13の何れかの形態のプログラムである。
【0037】
第14の形態によれば、第1〜第13の形態の何れかと同様の効果が得られるとともに、判定領域の設定に制限時間を設けることで、判定領域を広くしたことにより、例えば隣接するオブジェクトが選択し難くなる事象を回避することができる。
【0038】
第15の形態は、第1〜第14の何れかの形態のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0039】
ここで言う「情報記憶媒体」とは、例えば磁気ディスクや光学ディスク、ICメモリなどを含む。第15の形態によれば、第1〜第14の形態の何れかのプログラムをコンピュータやコンピュータシステムに読み取らせて実行させることによって、コンピュータやコンピュータシステムに第1〜第14の形態の何れかと同様の効果を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】ゲーム装置の構成例を示す前面側の斜視外観図。
【図2】ゲーム装置の構成例を示す背面側の斜視外観図。
【図3】ゲーム空間の構成例を示す仮想3次元空間の斜視図。
【図4】ゲームルールを解説するための図であって、ゲーム空間の側面図に相当。
【図5】パズルの解答例を示すゲーム空間の斜視図。
【図6】タッチパネルを用いたゲーム操作例と、それに伴うゲーム空間の変化例を示す図。
【図7】背面タッチパッドを用いたゲーム操作例を示す図。
【図8】有効範囲の設定方法例を説明する他面の概念図。
【図9】背面タッチパッドを用いたゲーム操作例と、それに伴うゲーム空間の変化例を示す図。
【図10】第1実施形態における再タッチ判定領域について説明するための図。
【図11】第1実施形態におけるゲーム装置の機能構成例を示す機能ブロック図。
【図12】ゲーム空間初期設定データのデータ構成の一例を示す図。
【図13】指サイズ判定基準データのデータ構成の一例を示す図。
【図14】再タッチ判定領域初期設定データのデータ構成の一例を示す図。
【図15】第1実施形態におけるプレイデータのデータ構成の一例を示す図。
【図16】第1実施形態における主たる処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図17】図16から続くフローチャート。
【図18】有効範囲設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図19】再タッチ判定領域設定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図20】第2実施形態におけるシステム構成例を示す図。
【図21】第2実施形態におけるゲームサーバの機能構成例を示す機能ブロック図。
【図22】第2実施形態におけるプレイデータのデータ構成の一例を示す図。
【図23】第2実施形態におけるゲームサーバによる、ログイン後の1プレーヤのゲーム管理に係わる主たる処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図24】図23から続くフローチャート。
【図25】再タッチ判定領域の設定方法の変形例を説明するための図。
【図26】再タッチ判定領域の設定方法の変形例を説明するための図。
【図27】利手推定処理の流れを説明するためのフローチャート。
【図28】再タッチ判定領域に相当する判定領域の設定例を示す図。
【図29】ゲーム空間初期設定データの変形例を示す図。
【図30】ゲームシステムの構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
〔第1実施形態〕
本発明を適用した実施形態として、コンピュータを用いてタッチ操作を用いたビデオゲームを実行する例を挙げて説明する。
【0042】
図1及び図2は、本実施形態においてゲームプレイために使用するコンピュータであるゲーム装置1500の構成例を示す前面側の斜視外観図及び背面側の斜視外観図である。本実施形態におけるゲーム装置1500は、いわゆる携帯型ゲーム装置に分類される電子機器である。装置前面側に、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、タッチパネル1506(表示デバイスとタッチ操作デバイスの兼用デバイス)と、スピーカ1510と備える。方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504は、それぞれ左の親指/右の親指で操作可能なように、タッチパネル1506を間にして装置本体1501の左寄り/右寄りに設けられている。
【0043】
背面側には、背面タッチパッド1508(タッチ操作デバイス)と、バッテリー1509とを備える。背面タッチパッド1508は、概ねタッチパネル1506と表裏関係となるように、装置本体1501の左右端の間に設けられる。
【0044】
また、装置本体1501の内部に、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な情報記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542とを備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等を適宜設けることができる。
【0045】
制御基板1550は、CPU(Central Processing Unit)1551やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552を適宜搭載する。また、制御基板1550には、携帯電話や無線LANなどの無線基地局と無線接続するための無線通信モジュール1553が搭載されている。
【0046】
その他、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502・ボタンスイッチ1504・タッチパネル1506・背面タッチパッド1508等の入力デバイスからの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、といった所謂I/F回路(インターフェース回路)が搭載されている。これら制御基板1550に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0047】
制御基板1550は、ゲーム実行に必要なゲームプログラムやデータ等をメモリカード1540から読み出してICメモリ1552に一時記憶する。そして、ゲームプログラムを実行して演算処理を実行し、方向入力キー1502やボタンスイッチ1504、タッチパネル1506、背面タッチパネル1508からの操作入力に応じてゲーム装置1500の各部を制御してビデオゲームを実行する。尚、本実施形態では、ゲーム装置1500は必要なプログラムや各種設定データをメモリカード1540から読み出す構成としているが、サーバ装置等から通信回線1を介してダウンロードする構成としても良い。
【0048】
尚、通信回線1は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線1とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0049】
また、本実施形態のゲーム装置1500では、タッチパネル1506及び背面タッチパッド1508のタッチ操作デバイスのタッチ操作可能な領域(接触位置検出可能な面センサーの範囲)は、図示されているデバイスサイズとほぼ同じと見なす。そして、背面タッチパッド1508のデバイスサイズは、タッチパネル1506の画面サイズよりも小さくなっている。例えば、図2の一点破線がタッチパネル1506の輪郭を背面に投影したものに相当する。但し、本発明は、背面タッチパッド1508のタッチ操作可能な領域のサイズとタッチパネル1506の画面サイズとが異なる場合に限定されるものではなく、同じであっても良いことは勿論である。
【0050】
[ゲームの概要]
次に、本実施形態におけるビデオゲームの概要を説明する。
図3は、ゲーム空間の構成例を示す仮想3次元空間の斜視図である。本実施形態のビデオゲームはパズルゲームである。パズルの主体となるゲーム空間は、仮想3次元空間(いわゆる3次元CG空間)に、複数のキューブ2(立方体オブジェクト)が並べられ積み上げられて構成される。仮想3次元空間内には、配置されたキューブ2の上を移動できるプレーヤキャラクタ4と、仮想カメラ6とが配置されている。仮想カメラ6で撮影した仮想3次元空間内の画像をレンダリングしてゲーム画面が生成・表示される。尚、プレーヤキャラクタ4はプレーヤが移動操作することとして説明するが、AI制御により自動的に移動制御されることとしてもよい。また、ゲーム空間を俯瞰視する範囲内において、仮想カメラ6の位置や姿勢もプレーヤが任意に変更することができる。
【0051】
次に、図3と図4を参照しつつ、ゲームルールについて説明する。尚、図4は、ゲームルールを説明するための図であって、ゲーム空間の側面図に相当する。
ゲーム空間には、予めスタート地点2(2s)とゴール地点2(2g)とが設定されている。ゲーム開始当初、プレーヤキャラクタ4はスタート地点2(2s)に配置されていて、プレーヤキャラクタ4をゴール地点2(2g)へ移動させることができればゲームクリアとなる。但し、プレーヤキャラクタ4は、高低差が無い場合、或いは、キューブ2が1段分の高低差の場合は移動する事ができるが2段分以上の高低差は移動できない。また、溝や障害物8がある場合にはそれ以上先に移動できない。従って、図示した初期状態のキューブの並び方ではプレーヤキャラク4をゴール地点2(2g)へ移動させることはできない。そこで、プレーヤはキューブ2の配置位置を並び変えてプレーヤキャラクタ4がゴール地点2(2g)まで移動できる地形に変形してゲームを進める。キューブ2の並び変えがパズルを解くことに該当する。
【0052】
図5は、パズルの解答例を示すゲーム空間の斜視図である。スタート地点2(2s)に隣接するキューブ2(2a)を一段上昇させ、障害物8の中央下のキューブ2(2b)を一段下げ、ゴール地点2(2g)に隣接するキューブ2(2c)を一段上昇させると、スタート地点2(2s)からゴール地点2(2g)へは、キューブ2の1段分の高低差内で繋がる経路ができる(点線矢印)。プレーヤキャラクタ4をこの経路で移動させればゲームクリアとなる。
【0053】
[操作方法の説明]
次に、キューブ2の並び替え操作について説明する。
本実施形態では、タッチパネル1506に表示されているキューブ2を指等で押したり下げたりする操作感覚を実現する。具体的には、タッチパネル1506へのタッチ操作でキューブ2を降下させ、背面タッチパッド1508へのタッチ操作でキューブ2を上昇させることができる。
【0054】
具体的には、図6(1)に示すように、タッチパネル1506にゲーム空間の様子が表示される状態において、指等をタッチパネル1506に接触させるとタッチ位置(接触位置)にポインティング用アイコン12が表示され、接触を維持したまま指等をスライドさせると、タッチ位置の移動に伴いポインティング用アイコン12が移動表示される。そして、ポインティング用アイコン12が表示されている位置のキューブ2(2b)が選択状態と検出され、選択されていることを示すために強調表示がなされる。図中では輪郭線を強調する例を示しているが、キューブ表面の輝度を変えるなど、表示形態を標準から変えることで実現できる。
【0055】
そして、図6(2)に示すように、キューブ2が選択状態にある状態から一旦タッチを解除し、直ぐに同じキューブ2を選択するように再タッチすると、図6(3)に示すように、選択されていたキューブ2(2b)がキューブ1個分の高さだけ降下するように制御される。すなわち、タッチパネル1506にタッチしたままスライドさせて並び変えしたいキューブを選択した状態からタッチを解除(中断とも言える)し、当該キューブを上から押すイメージで再タッチ操作すると、所望するキューブ2を降下させることができる。
ちなみに、もしポインティング用アイコン12が示されていない場所のキューブ2をタッチすると、選択のやり直しと見なされるので当該キューブが降下することはない。
【0056】
一方、図7(1)はキューブ2の上昇操作の様子を示す前面図であり、図7(2)は背面図である。尚、後者の図では、本来は前面側で画面表示されている内容を見ることはできないが、理解を助けるために点線で透視表示している。プレーヤが指等を背面タッチパッド1508に接触させ、その接触を維持したままスライドさせると、タッチパネル1506で表示されるゲーム画面ではポインティング用アイコン12が、背面タッチパッド1508になされているスライド操作に応じて移動表示される。
【0057】
この際、本実施形態では、背面タッチパッド1508の本来の検知可能範囲(背面タッチパッド1508の全面)のうち一部に位置検出のための有効範囲16を設定し、この有効範囲16の範囲内における接触位置に応じてポインティング用アイコン12が表示制御される。従って、指等が実際に触れている位置18と、ポインティング用アイコン12が表示されている位置が必ずしも画面表示の表裏関係に有るとは限らない。
【0058】
有効範囲16は、例えば図8(1)及び図8(2)に示すように、装置本体1501を背面で支えるように保持する指が触れている箇所を避けて背面タッチパッド1508の本来の検知可能範囲の中央部分に設定される。
より具体的には、例えばゲーム開始前のメニュー操作などをしているタイミングでは、プレーヤは、ゲーム装置1500の前面に設けられた方向入力キー1502やボタンスイッチ1504を操作できるように親指を装置前面に配し、親指を除く四指を装置背面にまわして、その指先を背面に触れるようにして両手でゲーム装置1500を把持する。この両手保持の状態にて、背面タッチパッド1508で検知される「殆ど動かない接触位置」(図8(2)の網掛表示されている楕円範囲)を左右それぞれで検出し、検出されたそれら「殆ど動かない接触位置」から所定距離ΔXだけ中央寄りに有効範囲16が設定される。そして、図8(3)に示すように、有効範囲16とタッチパネル1506との対応関係を設定するために、有効範囲16の四隅はタッチパネル1506の四隅にそれぞれ対応するように変換行列が生成され、以降、有効範囲16の範囲内で検出された接触位置はこの変換行列により変換されて表示画面中のポインティング用アイコン12の表示位置とされる。
【0059】
ゲーム画面内のポインティング用アイコン12の位置を見ながら、配置を変更したいキューブ2(2a)までポインティング用アイコン12を移動させるように背面タッチパッド1508へのタッチ位置を調整すると、降下操作のときと同様にポインティング用アイコン12が表示されている位置のキューブ2が選択状態として検出されて強調表示される。そして、図9(1)に示すように、キューブ2(2a)が選択状態にある状態から背面タッチパッド1508へのタッチを一旦解除し、直ぐに同じ位置を再タッチすると、図9(2)に示すように、選択されていたキューブ2(2a)がキューブ1個分の高さだけ上昇するように制御される。すなわち、背面タッチパッド1508をタッチすることでキューブを選択した状態から指を離してタッチを解除する。その後、当該キューブを下から押すイメージで当該キューブを選択するように再タッチ操作すると所望するキューブ2を上昇させることができる。
【0060】
さて、本実施形態で言うところの上昇操作は、タッチ解除位置への再タッチを要する操作入力方法であり、しかも背面タッチパッド1508を用いる。従って、タッチパネル1506を用いる降下操作に比べてタッチ解除位置と再タッチする位置とにズレが生じやすい。そこで本実施形態では、このズレを許容できるように、タッチ解除位置を再タッチしたと判定する再タッチ判定領域22を設ける。
【0061】
具体的には、図10に示すように、タッチ解除を検知した際に解除時の接触位置をタッチ解除位置20として記憶し、このタッチ解除位置20を基準点としてズレを許容できる広さを有した再タッチ判定領域22を設定する。そして、タッチ解除から所定制限時間内に、再タッチ判定領域22内に接触を検知したならば再タッチされたと見なし、キューブ2の移動制御を行う。所定制限時間内に、再タッチ判定領域22内に接触を検知されなければ、キューブ2の選択を解除して別のキューブを選択しようとしていると見なされる。すなわち、キューブ2の移動制御は行われず、ポインティング用アイコン12の移動制御が行われる。
【0062】
再タッチ判定領域22の形状と大きさ、並びにタッチ解除位置20に対する相対位置は適宜設定可能である。
形状については、楕円、矩形、画面表示されているキューブ2の仮想カメラ6側を向いた表面形状と相似形、など適宜選択できる。本実施形態では矩形とする。
判定領域のサイズは、規定値を設けるとしても良いが、本実施形態では、タッチ操作時の接触面積からプレーヤの指サイズを推測し、推測された指サイズに応じたサイズとする。タッチ操作時の接触面積は、先に述べた有効範囲16の設定の際に「殆ど動かない接触位置」を判断する時の接触面積の平均値としても良いし、ゲーム開始からタッチ操作される毎の接触面積の平均値を統計して判定するとしても良い。尚、接触面積の算出方法は、公知技術を適宜利用すれば良い。
また、タッチ解除位置20に対する相対位置については、既定値を設けるとしても良いが、本実形態では、図10(2)に示すように、タッチ解除位置20と再タッチ位置とのズレ量とズレ方向とをゲーム開始後から統計し(ズレ傾向の判定に同義)、ズレの傾向を吸収するようにタッチ解除位置20からオフセット(図中、白矢印)して設定する。図の例では、プレーヤがタッチ解除位置20と同じ所を再タッチする場合、背面から見て左側にズレて再タッチする傾向があることになる。
【0063】
尚、本実施形態では、再タッチ判定領域22は、タッチ解除がタッチパネル1506で為された場合と、背面タッチパッド1508でタッチ解除された場合の何れにおいても設定される。但し、タッチパネル1506への操作はプレーヤが直接見ながら操作できるので、再タッチ判定領域22はキューブ2が表示されている大きさとほとんど同じ大きさに設定する。
【0064】
[機能ブロックの説明]
次に、本実施形態を実現するための機能構成について説明する。
図11は、本実施形態におけるゲーム装置1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。ゲーム装置1500は、操作入力部100と、処理部200と、音出力部350と、画像表示部360と、通信部370と、記憶部500とを備える。
【0065】
操作入力部100は、プレーヤによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部200に出力する。例えば、ボタンスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボールといった直接プレーヤが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサなど、運動や姿勢を検知する素子などによっても実現できる。図1の方向入力キー1502やボタンスイッチ1504が該当する。
【0066】
また、本実施形態における処理部100は、操作面への位置入力を検出する第1接触位置検出部102と第2接触位置検出部104とを含む。前者は図1のタッチパネル1506、後者は図2の背面タッチパッド1508に該当する。
【0067】
処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現される。処理部200は、各機能部との間でデータの入出力制御を行い、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号等に基づいて各種の演算処理を実行してゲーム装置1500の動作を制御する。図1では制御基板1550がこれに該当する。そして、処理部200は、ゲーム演算部210と、音生成部250と、画像生成部260と、通信制御部270とを備える。
【0068】
ゲーム演算部210は、本実施形態のゲームを実行するために必要な各種制御を実行する。例えば、(1)仮想3次元空間内に複数のキューブ2のオブジェクトを配置してゲーム空間を形成する処理、(2)プレーヤキャラクタ4をゲーム空間中に配置して操作入力部100からの操作入力信号に応じて移動制御する処理、(3)操作入力部100からの操作入力信号に応じてキューブ2の移動制御をする処理、(4)ゲーム進行状況を記述するプレイデータの管理処理、(5)ゲーム終了条件が満たされたことを検出する処理、(6)ゲーム空間の様子を撮影する仮想カメラ6の移動や姿勢を制御し、表示デバイスにオブジェクトを表示させるための制御処理をするなどのゲーム空間の画像表示に係わる処理、等を実行することができる。また、ゲーム演算部210はシステムクロックを用いた制限時間などの計時処理、フラグ管理処理などを適宜実行することができる。
【0069】
そして、本実施形態のゲーム演算部210は、接触検出データ算出部212と、有効範囲設定部214と、ポインティング用アイコン表示制御部216と、オブジェクト選択検出部218と、タッチ解除位置記憶制御部220と、再タッチ判定領域設定部222と、オブジェクト制御部230とを備える。
【0070】
接触検出データ算出部212は、第1接触位置検出部102や第2接触位置検出部104からの操作入力信号に基づいて、それぞれの接触検出データを算出することができる。例えば、接触位置座標、タッチ毎の接触面積、接触位置の移動速度、を算出することができる。
【0071】
有効範囲設定部214は、第2接触位置検出部104(背面タッチパッド1508)の検出範囲からタッチ操作の検出に有効とする範囲すなわち有効範囲16の設定に関する処理をする。具体的には、接触位置毎の移動速度変化から本体を把持する手指の接触位置を判定し、判定した接触位置より中央側に有効範囲16を設定する。そして、有効範囲16が画像表示部360の画面全体に対応するように、有効範囲16内の位置と画像表示部360の画面範囲内の位置とを対応づけるための変換行列を算出する。
【0072】
ポインティング用アイコン表示制御部216は、第1接触位置検出部102及び第2接触位置検出部104に対する第1点目となる接触(第1接触)位置に応じて、画面内にポインティング用アイコン12を表示させる制御をする。
【0073】
オブジェクト選択検出部218は、タッチ操作がなされた場合に、表示デバイス(タッチパネル1506)におけるオブジェクトの表示位置とタッチ操作デバイス(タッチパネル1506、背面タッチパッド1508)におけるタッチ操作位置との位置関係に基づいて、複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことの検出と、選択状態であるオブジェクトの表示形態を変更してプレーヤに通知する処理とを行う。本実施形態では、ゲーム空間を構成する複数のキューブ2のオブジェクトの何れかが選択されたことを検出し、その輪郭線を強調表示する。具体的には、ポインティング用アイコン12の表示位置に対応するキューブ2のオブジェクトを判定し、当該オブジェクトが選択されていると検出する。
【0074】
タッチ解除位置記憶制御部220は、タッチ操作が解除された位置(タッチ解除位置20)の記憶制御をする。尚、採用される選択操作の方法によっては、オブジェクトの選択時のタッチを記憶するとしても良い。
【0075】
再タッチ判定領域設定部222は、再タッチ判定領域22の形状・大きさ・位置の決定に関する処理をする。本実施形態では、サイズ設定部224と、ズレ傾向判定部226と、オフセット設定部228とを含む。
【0076】
サイズ設定部224は、再タッチ判定領域22のサイズを、キューブ2の表示サイズ(具体的は、仮想カメラ6側を向いて現れている表面の大きさ)に基づいて、当該表示サイズに相当する形状・大きさとするか、当該表示サイズを含むより大きな範囲とするかを判定することができる。具体的には、仮想カメラ6から選択されたキューブ2までの距離を算出し、当該距離が基準値以上ならば前者、基準値未満なら後者とすると良い。そして、後者の場合には、タッチ操作1回毎の接触面積に応じて再タッチ判定領域22のサイズを決定する。本実施形態では、接触面積からプレーヤの指の太さを推定し、推定された指の太さに適したサイズとすることができる。
【0077】
また、本実施形態のサイズ設定部224は、前面側タッチ操作デバイス(第1接触位置検出部102)のタッチ操作領域内に前面用の再タッチ判定領域を、背面側タッチ操作デバイス(第2接触位置検出部104)のタッチ操作領域内に前面用の再タッチ判定領域より大きい背面用の再タッチ判定領域を設定することができる。これは、前面側のタッチ操作デバイスの方が背面側のそれよりも、プレーヤが直接見ながら操作できるので、ほぼ同じ場所に再タッチするのが容易であるためである。前面用の再タッチ判定領域をいたずらに大きくすると、見た目で明らかに再タッチ位置がずれているにも係わらず、再タッチしたと見なされる違和感が生まれてしまうのを防ぐためである。
【0078】
ズレ傾向判定部226は、タッチ解除位置20と、解除から所定時間内に検出されたタッチ操作位置(再タッチ操作位置)とのズレ量を算出し、ズレ量の履歴を記憶管理する。そして、ズレの傾向を算出・判定する。例えば、ズレ量の平均値や中央値などの統計値、及びズレ方向の平均値や中央値などの統計値を算出することができる。
【0079】
オフセット設定部228は、サイズ設定部224により判定・設定された再タッチ判定領域22を、タッチ解除位置20を基準点としてオフセットさせる方向と量を、ズレ警告判定部226で判定・算出されてズレの傾向に応じて決定する。
【0080】
オブジェクト制御部230は、再タッチ判定領域22を設定した後のタッチ操作位置が当該判定領域内であった場合に、オブジェクト選択検出部218で選択検出されている一のオブジェクトが再度選択されたと判断して、当該一のオブジェクトに係る所定の制御を実行する。本実施形態では、タッチパネル1506へのタッチなら下方向、背面タッチパッド1508なら上方向へ当該一のオブジェクトを移動させる。
尚、本実施形態では、仮想カメラ6はゲーム空間を俯瞰することを前提としているので、オブジェクトの移動方向はこのようになっているが、もし、仮想カメラ6でゲーム空間を見上げるように、つまりゲーム空間の下画面側を撮影できる場合には、タッチパネル1506へのタッチ操作ならば仮想カメラ6の視線方向に沿った方向へ、背面タッチパッド1508へのタッチ操作ならば視線方向とは逆向きへ移動させるように制御すると良い。
【0081】
音生成部250は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイル再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部350に出力する。
【0082】
音出力部350は、音生成部250から入力される音信号に基づいてゲームに関する効果音やBGM、電話通信音声等を音出力する装置によって実現される。図1ではスピーカ1510がこれに該当する。
【0083】
画像生成部260は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現される。画像生成部260は、表示デバイスにオブジェクトを表示させる処理の一翼を担う。例えば、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部360に出力する。
【0084】
画像表示部360は、画像生成部260から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、図1のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0085】
通信制御部270は、データ通信のための通信接続及びデータ通信に係るデータ処理を実行し、通信部370を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。そして、これに関連する通信部370は、通信回線1と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0086】
記憶部500は、処理部200にゲーム装置1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図1では制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。更には、記憶部500の一部を、通信回線1を介してデータ通信可能にアクセスできる外部ストレージによって実現しても良い。
【0087】
本実施形態の記憶部500は、システムプログラム501と、ゲームプログラム502とを記憶している。システムプログラム501は、ゲーム装置1500のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラム502は、処理部200にゲーム演算部210としての機能を実現させせるためのプログラムである。本実施形態では、メモリカード1540(図1)に予め記憶されているものとするが、ゲーム開始前に所定のサーバからダウンロードする構成であっても良い。
【0088】
また、記憶部500には、予め、ゲーム空間初期設定データ510と、プレーヤキャラクタ初期設定データ520と、指サイズ判定基準データ524と、再タッチ判定領域初期設定データ526とが記憶されている。これらもメモリカード1540に予め記憶されているものとするが、ゲーム開始前に所定のサーバからダウンロードする構成であっても良い。また、記憶部500には、ゲーム進行に応じて生成され随時更新されるデータとして、プレイデータ530が記憶される。その他、各種処理を実行するにあたり必要となるデータ(例えば、圧縮解凍されたテクスチャデータ、経過時間、各種タイマー値、カウンタ、フラグ)なども適宜記憶されるものとする。
【0089】
ゲーム空間初期設定データ510は、ゲームの舞台となる空間を定義する初期設定データである。例えば、図12に示すように、キューブ2の配置・積上げ状態を定義するキューブ初期配置データ511と、スタート位置座標512と、ゴール位置座標513と、障害物初期配置データ514とを格納する。キューブ初期配置データ511には、キューブID511aと対応づけて仮想3次元空間内における初期配置座標511bが格納されている。
【0090】
指サイズ判定基準データ524は、プレーヤの指サイズを判定するための基準データである。例えば、図13に示すように、指サイズ524a毎に当該サイズと判定されるための接触平均面積の判定条件524bが設定されている。
【0091】
再タッチ判定領域初期設定データ526は、再タッチ判定領域16の初期設定の各種パラメータを格納する。例えば、図14に示すように、適用先526a毎に指サイズ526bと、基本形状526cと、領域サイズ526dとを対応づけて格納する。
【0092】
指サイズ526bは、指サイズ判定基準データ524で定義される指サイズに対応する。基本形状526cは適宜設定可能であるが、本実施形態では、タッチパネル1506向けの再タッチ判定領域22は、画面表示されているキューブ2の仮想カメラ6側に現れている面形状と相似形(プレーヤに見えている形状の意)とし、背面タッチパッド1508向けの再タッチ判定領域22は正方形としている。その他、楕円としても良いし、その他の多角形とするように設定しても良い。
【0093】
領域サイズ526dも適宜設定可能である。本実施形態では、タッチパネル1506へのタッチに基づいて再タッチ判定領域を設定する場合には、基本形状の代表寸法がキューブ2の上面の表示幅の1.0倍となるように設定されている。一方、背面タッチパッド1508へのタッチに基づいて再タッチ判定領域を設定する場合には、タッチパネル1506向けに設定される再タッチ判定領域よりも、背面タッチパッド1508向けに設定される再タッチ判定領域の方が大きくなるように設定されている。更に、基本形状の代表寸法が指サイズ526bが大きくなるほど高い倍率となるように設定されている。すなわち指等が大きいほど広い領域となるように設定されている。
尚、領域サイズ526dにおける倍率は、適宜設定可能である。
【0094】
プレイデータ530は、ゲーム進行状況を記述するための各種データを格納する。例えば、図15に示すように、ゲーム空間内におけるキャラクタ位置座標532や、キャラクタ姿勢データ534、キューブ配置位置データ536を格納する。キューブ配置位置データ536は、キューブID536a毎にそのキューブが初期配置からどれだけ上下したかを示す昇降量536bを対応づけて格納する。
【0095】
また、プレイデータ530は、タッチ操作に関連する情報として、把持指位置データ550と、指サイズ判定結果552と、タッチパネル接触検出データ554と、背面タッチパッド接触検出データ556と、有効範囲設定データ558と、有効範囲座標系を画面座標系に変換する変換行列559と、タッチ解除検出デバイスID560と、タッチ解除位置座標562と、タッチ解除時刻564と、再タッチズレ量履歴データ570と、再タッチ判定領域データ572とを格納する。
【0096】
把持指位置データ550は、ゲーム機本体を把持する指の接触位置を記憶する。ここに登録された位置に関しては、ゲーム実行中に変化があったとしても操作入力とは見なされない。
【0097】
タッチパネル接触検出データ554及び背面タッチパッド接触検出データ556は、それぞれタッチパネル1506、背面タッチパッド1508において検出された接触位置毎のパラメータ値を格納する。例えば、接触位置座標と、接触面積と、移動速度とを対応づけて検出順に格納する。
【0098】
有効範囲設定データ558は、有効範囲16(図8参照)の範囲を定義するデータであって、例えば背面タッチパッド1508の検知座標系における有効範囲16の四隅の座標を格納する。変換行列559は、有効範囲16の範囲内の位置を画面座標系位置に変換する行列である。
【0099】
タッチ解除検出デバイスID560は、タッチ解除を検出したデバイスの識別情報を格納する。本実施形態ではタッチパネル1506又は背面タッチパッド1509の何れかのIDが格納される。何れかを示すフラグでも良い。
【0100】
タッチ解除位置座標562は、タッチ解除したタッチパネル1506又は背面タッチパッド1508の有効範囲16内の座標を格納する。
【0101】
タッチ解除時刻564には、タッチ解除された時刻、例えば解除検出時のシステムクロックの値(処理部200で常時カウント処理されている)が格納される。
【0102】
再タッチズレ量履歴データ570は、ゲーム開始以降のタッチ解除位置と同位置への再タッチ位置とのズレ量を過去所定回数分格納する。
【0103】
再タッチ判定領域データ572は、再タッチ判定領域22(図10参照)を定義するデータである。例えば、タッチパネル1506と背面タッチパッド1508の何れに再タッチ判定領域22が設定されているかを示す判定領域設定対象デバイスID572aと、再タッチ判定領域22の輪郭を定義する判定領域頂点データ572bとを格納する。
【0104】
[処理の流れの説明]
次に、図16〜図19を参照しながら、本実施形態における各種処理の流れについて説明する。ここで説明する一連の処理は、ゲーム装置1500が、システムプログラム501及びゲームプログラム502や各種設定データを読み出して実行することにより実現される。尚、ゲーム音の生成と出力、並びにゲーム画面の生成と出力に関しては公知のビデオゲームと同様にして実現できるので、ここでの説明は省略する。
【0105】
図16〜図17は、本実施形態における主たる処理の流れを説明するためのフローチャートである。処理部200は先ず、プレーヤがゲーム装置1500を両手又は少なくともプレイスタイルに相当する状況で保持(把持)していると見なして有効範囲設定処理を実行する(ステップS10)。
【0106】
図18は、本実施形態における有効範囲設定処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず背面タッチパッド1508への各接触位置を検出するととともに、検出した接触位置を個別にトラッキングしてそれぞれの移動速度を算出する(ステップS12)。そして、算出した移動速度が基準値より低い接触位置を「本体を把持している指が触れている位置」と見なし、該当する接触位置を把持指位置データ550(図15参照)に登録する(ステップS14)。
【0107】
次に、処理部200は登録した左右の把持指接触位置より背面タッチパッド1508の中央側に有効範囲16を設定して有効範囲設定データ558としてプレイデータ530に格納する(ステップS16)。具体的には、例えば把持指の接触位置を背面タッチパッド1508の中央から左右に分類し、左右に分類された把持指接触位置のうち最も中央寄りの接触位置から中央側へ所定距離離れた位置を有効範囲16の左右端とする。
そして、有効範囲座標系からタッチパネル1506の画面表示座標系への変換行列559を生成し、プレイデータ530へ格納する(ステップS18)。
【0108】
次いで、処理部200は、登録した把持指接触位置毎の接触面積を算出し、指サイズ判定基準データ524(図13参照)に従ってプレーヤの指サイズを判定する。具体的には、各把持指接触位置の接触面積の平均値を指サイズ判定基準データ524の判定条件524bと照合して判定する。そして、指サイズ判定結果552をプレイデータ530に格納し(ステップS20;図15参照)、有効範囲設定処理を終了する。
【0109】
図16のフローチャートに戻って、処理部200は次にゲーム開始のための準備をする。すなわち、ゲーム空間初期設定データ510を参照して仮想3次元空間内に複数のキューブ2のオブジェクトを配置してゲーム空間を形成し(ステップS30)、所定のスタート地点2(2s)にプレーヤキャラクタ4を配置する(ステップS32)。次いで、仮想カメラ6を初期姿勢で初期位置に配置して(ステップS34)、この仮想カメラ6で撮影したゲーム空間画像のレンダリングと同画像を用いたゲーム画面の生成・表示を開始する(ステップS36)。そして、処理部200はゲーム開始する(ステップS38)。
【0110】
ゲーム開始後、仮想カメラ6の位置や姿勢を操作する仮想カメラ操作を検出したならば(ステップS50)、処理部200は同操作に応じて仮想カメラ6の位置や姿勢を変更する(ステップS52)。これにより、プレーヤは好みのアングルと倍率でゲーム空間の様子を画面表示させることができるようになる。
【0111】
ゲーム中に、背面タッチパッド1508の有効範囲16内にて第1接触を検出したならば(ステップS54のYES)、処理部200は第1接触位置をトラッキングし、接触位置に応じてゲーム空間中にポインティング用アイコン12を配置・移動制御する(ステップS56)。この際、尚、背面タッチパッド1508で検出される第1接触の座標は変換行列559により変換される。
【0112】
そして、処理部200は、ポインティング用アイコン12の位置に対応するキューブ2が選択されていると見なしてこれを強調表示する(ステップS58)。ポインティング用アイコン12の表示制御とキューブ2の強調表示はタッチ操作が解除されるまで続けられる(ステップS60のNO)。
【0113】
これらの処理により、タッチ操作位置に応じたポインティング用アイコン12がキューブ2の上面を移動するように表示され、加えてどのキューブ2が操作対象として選択されているかが分るようになる。プレーヤはゲーム装置1500の裏面に隠れている指等の位置が直接見えなくとも所望するキューブ2を選択することができるようになる(図7参照)。
【0114】
一方、ゲーム中にタッチパネル1506にて第1接触が検出されたならば(ステップS62のYES)、処理部200はタッチパネル1506への接触位置に応じてポインティング用アイコン12の配置・移動制御を行い(ステップS64)、ポインティング用アイコン12の位置に対応するキューブ2を選択状態にあると見なして強調表示する(ステップS66)。タッチパネル1506へのタッチ操作に基づくポインティング用アイコン12の表示制御とキューブ2の強調表示も、やはりタッチ操作が解除されるまで続けられる(ステップS68のNO)。
【0115】
プレーヤがタッチパネル1506又は背面タッチパッド1508に指等でタッチしスライドさせ、動かしたいキューブ2が強調表示されるのを確認してそれを離すと、処理部200は第1接触の解除を検出し(ステップS60のYES又はステップS68のYES)、図17に示すように、タッチ解除検出デバイスID560を格納し、有効範囲16内のタッチ解除位置座標562とタッチ解除時刻564とを記憶する(ステップS70;図15参照)。そして、再タッチ判定領域設定処理を実行する(ステップS72)。
【0116】
図19は、本実施形態における再タッチ判定領域設定処理の流れを説明するためのフローチャートである。同処理において、処理部200は先ず、タッチ解除位置のキューブ2の画面表示サイズが所定の再タッチ判定領域設定条件を満たすか否かを判定する(ステップS100)。具体的には、仮想カメラ6からタッチ解除された位置のキューブ2(強調表示されているキューブ2)までの距離を基準値と比較し、基準値を上回る場合には該当キューブの画像表示サイズが再タッチ判定のアシストが必要なほど小さいと見なし「再タッチ判定領域設定条件を満たす」判定をする。換言すると、ステップS100は、タッチ解除位置20に基づいて選択されたキューブ2(オブジェクト)の表示範囲に対応するタッチ操作範囲を再タッチ判定領域22として設定するか(ステップS110相当)、当該タッチ操作範囲を含む当該タッチ操作範囲より大きい範囲を判定領域として設定するか(ステップS102相当)、を判定すると言える。
【0117】
もし、再タッチ判定領域設定条件を満たす場合には(ステップS100のYES)、処理部200は指サイズ判定結果552(図15参照)と再タッチ判定領域初期設定データ526(図14参照)とを参照して、プレーヤの指サイズに応じた領域サイズを決定する(ステップS102)。
【0118】
そして、再タッチズレ量履歴データ570に所定回数分のズレ量の履歴が記憶されていれば(ステップS104のYES)、タッチ解除位置座標562から再タッチズレ量の平均値だけオフセットした位置を中心として先に決定した領域サイズの再タッチ判定領域22を設定する(ステップS106)。すなわち、再タッチ判定領域データ5672の判定領域設定対象デバイスID572aにはタッチ解除検出デバイスID560がコピーされ、設定された判定領域の頂点座標が判定領域頂点データ572bに格納される。そして、再タッチ判定領域22の設定後、再タッチ判定領域設定処理を終了する。
【0119】
一方、再タッチズレ量履歴データ570に所定回数分のズレ量の履歴が記憶されていなければ(ステップS104のNO)、処理部200はタッチ解除位置を中心として、先に決定した領域サイズの再タッチ判定領域22を設定して(ステップS108)、再タッチ判定領域設定処理を終了する。
【0120】
もし、再タッチ判定領域設定条件を満たさない場合には(ステップS100のNO)、処理部200は再タッチ判定領域設定データ572を初期化して再タッチ判定領域の設定をクリアし(ステップS110)、再タッチ判定領域設定処理を終了する。
尚、ここで言う再タッチ判定領域設定データ572の初期化とは、本実施形態ではキューブ2の仮想カメラ6向きに現れた面を再タッチ判定領域22として設定することを意味する。
【0121】
再タッチ判定領域設定処理を終了したならば、図17のフローチャートに戻って、処理部200は、タッチ解除時刻564から所定時間内に再タッチ判定領域22への接触を検出すると(ステップS130のYES)、タッチ解除位置20と検出した接触位置との位置ズレを算出して再タッチズレ量履歴データ570に追加する(ステップS131)。そして、現在の再タッチ判定領域22の設定対象がタッチパネル1506であれば(ステップS132の「タッチパネル」)、タッチ解除位置に対応するキューブ2(強調表示されているキューブ2)のオブジェクトをキューブ1個分だけ降下させ(ステップS134)。もし、再タッチ判定領域22の設定対象が背面タッチパッド1508であれば(ステップS132の「背面タッチパッド」)、タッチ解除位置に対応するキューブ2のオブジェクトをキューブ1個分だけ上昇させる(ステップS136)。
【0122】
そして、キューブ2のオブジェクトを移動させたならば、タッチ解除時刻564を現在時刻に更新し(ステップS138)、ステップS130に戻る。
従って、タッチ解除の後連続的に再タッチ判定領域内へタッチ操作すると、その回数分キューブ2を上昇/降下させることができる。
【0123】
もし、キューブ2を所望するだけ上昇/降下させたならば、或いはキューブ2を選択した後に対象とするキューブを変更したい場合には、ステップS130の所定時間を超えるだけ新たなタッチ操作をしないか、或いは再タッチ判定領域22の外をタッチ操作すると良い。その場合(ステップS130のNO)、処理部200はタッチ解除検出デバイスID560と、タッチ解除位置座標562と、タッチ解除時刻564とをクリアし(ステップS154)、キューブの強調表示を解除して(ステップS156)、新たな第1接触の検出に備える。
【0124】
次に、処理部200はプレーヤキャラクタの移動操作を検出した場合(ステップS158のYES)、移動操作に応じてプレーヤキャラクタ4を移動制御する(ステップS160)。尚、プレーヤキャラクタ4の移動を自動制御とする場合には、ステップS158とS160を自動制御を行うステップに置き換えれば良い。
【0125】
そして、もしゲーム終了条件を満たしていなければ、すなわちプレーヤキャラクタ4がゴール地点2(2g)に至っていなければ(ステップS162のNO)、ステップS50に戻る(図16参照)。もし、ゲーム終了条件を満たしていれば(ステップS162のYES)、所用時間に応じた得点を算出・表示したりエンディングを表示するなどのゲーム終了処理を実行して(ステップS164)、一連の処理を終了する。
【0126】
以上、本実施形態によれば、背面タッチパッドを対象に、タッチ解除位置への再タッチ操作であっても、タッチ解除位置と再タッチ位置とのズレを許容し、高い操作性を実現することができる。ユーザにしてみれば、同じ所を再タッチしたつもりが思ったように入力されずに戸惑うと言った場面がなくなり、ゲームへの没入感を損ねることなく気持ちよくプレイに集中できるようになる。
【0127】
また、本実施形態によれば、再タッチ判定領域22のサイズを、推定されるプレーヤの指サイズに応じて可変することができる。よって、大人や子供、指が太い細いに関わりなく等しく優れた操作性を提供することができる。
【0128】
また更には、再タッチ判定領域22の設定位置をプレーヤ毎のタッチ解除位置と再タッチ位置とのズレの傾向に応じてオフセットして設定することができる。よって、より効果的に再タッチ位置のズレを許容することができるようになる。
【0129】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。尚、第1実施形態と同様の構成については同じ符合を付与して説明は省略するものとし、主に第1実施形態との差異について述べることとする。
【0130】
図20は、本実施形態におけるゲームシステムの構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステムは、通信回線1に接続することのできるゲームサーバ1100と、プレーヤ毎に用意されるゲーム端末1590a、1590b、・・・により構成される。
【0131】
ゲームサーバ1100は、本発明が適用されたコンピュータシステムに相当する。ゲームサーバ1100は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成され、オンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なクライアントプログラムや各種データを配信することができる。
【0132】
本実施形態のゲームサーバ1100は、筐体1102と、キーボード1106と、表示装置1108と、ストレージ1140とを備える。筐体1102には、複数のブレードサーバ1104が内蔵されている。
【0133】
ブレードサーバ1104は、例えば、(1)ユーザの登録やプレーヤキャラクタの初期設定、及びログイン/ログアウトの管理、セーブデータの管理などを担うアカウント管理サーバ1110と、(2)ログインしてオンラインゲームに参加中のゲーム端末1590a、1590b、・・・から操作入力情報を受信し、各プレーヤのゲーム進行状況を管理し、ゲーム進行に必要なデータを配信するゲームデータ管理サーバ1112と、を有して構成される。
【0134】
尚、ブレードサーバ1104を構成するそれぞれのサーバは、通信回線1を介してデータ通信可能な他の独立した装置として実現し、ゲームサーバ1100が随時必要な情報を送受し合う構成であっても良い。また、上述のブレードサーバの機能を、複数のブレードサーバにより協調的に実現するとしても良い。
【0135】
ゲーム端末1590a、1590b、・・・は、プレーヤそれぞれに1台ずつ用意されるコンピュータであり電子機器である。例えば、家庭用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置、スマートフォン、パソコン、電子ブックリーダ、カーナビなどにより実現され、携帯電話基地局4や無線基地局6、固定回線を介して通信回線1に接続し、ゲームサーバ1100にアクセスすることができる。ゲーム端末1590a、1590b、cは、第1実施形態のゲーム装置1500と同様にタッチパネル1506と背面タッチパッド1508とを備えている。
【0136】
ゲーム端末1590a、1590b、・・・は、所定のクライアントプログラムを実行し、或いはウェブブラウザソフトを実行して、ゲームサーバ1100にアクセスして、ログインする。そして、操作入力情報をゲームサーバ1100へ送信する一方、ゲームサーバ110からゲーム画面を表示するための情報を取得して画面表示する。
【0137】
本実施形態では、ゲームサーバ1100がプレーヤ毎にゲーム進行状況を管理し、再タッチ操作の判定に係る処理を行うこととし、ゲーム端末1590a、1590b、・・・では再タッチ操作領域22の設定等は行わないものとする。
【0138】
次に、ゲームサーバ1100の機能構成について説明する。
図21は、本実施形態におけるゲームサーバ1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態のゲームサーバ1100は、操作入力部100vと、サーバ処理部200vと、画像表示部360vと、通信部370vと、サーバ記憶部500vとを備える。
【0139】
操作入力部100vは、ゲームサーバの管理のための各種操作入力を受け付け、操作入力信号をサーバ処理部200sへ出力する。キーボードや、タッチパネル、マウスなどの入力デバイスにより実現される。図20のキーボード1106がこれに該当する。
【0140】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号等に基づいて各種の演算処理を実行して、ゲームサーバ1100の動作を制御する。そして、サーバ処理部200vは、アカウント管理部202と、ゲーム管理部210vと、画像生成部260vと、通信制御部270vとを備える。
【0141】
アカウント管理部202は、プレーヤ登録(ユーザ登録に同義)とプレーヤキャラクタの設定に関する処理を実行する。新たに登録されたプレーヤの個人情報や、プレーヤキャラクタの設定情報を含む所謂セーブデータは、プレーヤ別に用意されるプレイデータ530としてサーバ記憶部500vに記憶・管理される。
【0142】
ゲーム管理部210vは、第1実施形態のゲーム制御部210(図11)に相当し、各プレーヤのゲーム進行状況を制御する。ゲーム管理部210vは、有効範囲設定部214と、ポインティング用アイコン表示制御部216と、オブジェクト選択検出部218と、タッチ解除位置記憶制御部220と、再タッチ判定領域設定部222と、オブジェクト表示制御部230vとを含む。尚、有効範囲設定部216〜再タッチ判定領域設定部222までは、各ゲーム端末1590a,1590b,・・・から受信したそれぞれにおけるタッチ操作の操作入力信号を処理に利用する。オブジェクト表示制御部230vは、第1実施形態のオブジェクト制御部230に相当し、再タッチ判定領域22の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、選択されているキューブ2のオブジェクトに係る所定の表示制御を実行する。つまり、キューブ2を移動させて、移動後の様子をゲーム端末1590a,1590b,・・・に表示させるための処理を行う。
【0143】
画像生成部260vは、サーバ管理のための各種情報を画像表示部360vに表示させるための画像生成を行う。尚、画像生成部260vは、第1実施形態の画像生成部260と同様に実現できる。
また、画像表示部360vは、第1実施形態の画像表示部360vと同様に実現可能であり、図20の表示装置1108がこれに該当する。
また、通信制御部270v及び通信部370vは、第1実施形態の通信制御部270及び通信部270と同様に実現され、通信回線1を介したデータ通信を実現する。
【0144】
サーバ記憶部500vは、サーバ処理部200vに諸機能を実現させるためのプログラムやゲームを記憶する。また、サーバ処理部200vの作業領域として用いられ、各種プログラムに従って実行した演算結果、ゲーム端末から受信した情報等を一時的に記憶することができる。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。図20のストレージ1140もこれに該当する。
【0145】
そして、本実施形態のサーバ記憶部500vは、サーバシステムプログラム503と、ゲームサーバプログラム505と、ゲームクライアントプログラム506と、ゲーム空間初期設定データ510と、プレーヤキャラクタ初期設定データ520と、指サイズ判定基準データ524と、再タッチ判定領域初期設定データ526とを予め記憶している。また、適宜生成・更新されるデータとして、プレーヤ毎のプレイデータ530を記憶する。その他ゲームの管理等に必要な、制限時間のカウント値、各種フラグ、などを適宜記憶する。
【0146】
サーバシステムプログラム503は、コンピュータにサーバとしての基本的な機能を実現させるためのプログラムである。
ゲームサーバプログラム505は、サーバ処理部200vにゲーム管理部210vとしての機能を実現させるためのプログラムである。
ゲームクライアントプログラム506は、ゲーム端末1590a,1590b,・・・に提供するクライアントプログラムの原本である。ゲーム端末1590a,1590b,・・・は、これをダウンロードして実行することによりゲームサーバ1100へのアクセス、ログイン及びゲームプレイが可能となる。尚、ゲームクライアントプログラム506は、専用のプログラムや、ウェブブラウザプログラム及び同プログラム上で動的な表示を実現するためのプラグインなどにより実現される。
【0147】
図22は、本実施形態におけるプレイデータ530vのデータ構成例を示す図である。本実施形態のプレイデータ530vは、基本的には第1実施形態のそれと同様であるが、ユーザを識別するための情報としてユーザID576とユーザアドレス578を含む。ユーザアドレス578は、通信回線1を介して特定の装置にデータを送信するためのアドレス情報である。
【0148】
図23〜図24は、本実施形態におけるゲームサーバ1100による、ログイン後の1プレーヤのゲーム管理に係わる主たる処理の流れを説明するためのフローチャートである。基本的には、第1実施形態において処理部200が実行していたステップを、サーバ処理部200vが実行するように読み代えることで、第1実施形態における主たる処理の流れと同様に実現される。但し、第1実施形態においてゲーム装置1500自身で直接ゲーム画面を生成するためのステップや、自機で操作入力を直接検知して当該操作入力に対応するためのステップが、ゲーム端末1590a,1590b,・・・とのデータの送受信に対応するステップに変更されている。具体的には、ゲーム画面を表示させるためのデータの生成と送信に関する処理(例えば、ステップS36v)や、操作入力に応じたゲーム画像の視点位置の変更に関する処理(例えば、ステップS50v〜S52v)、タッチパネル1506や背面タッチパッド1508へのタッチ操作を検出した信号を受信し、それに応じてポインティング用アイコン12の表示位置やキューブ2の表示形態をゲーム端末1590a,1590b、・・・にて変更させるための処理(例えば、(ステップS54v〜S58v、S62v〜S66v、ステップS134v、S136v)、などが行われる。尚、有効範囲設定処理と、再タッチ判定領域設定処理は、第1実施形態におけるそれらと同様の処理の流れを有する。
【0149】
以上、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を、ゲーム端末がゲームサーバを利用するオンラインゲームにおいても発揮させることができる。
【0150】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の形態がこれらに限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更などを施すことができる。
【0151】
[その1]
例えば、タッチ操作の対象がタッチパネル1506と背面タッチパッド1508の何れについても再タッチ判定領域22を設定する構成としたが、タッチパネル1506への操作の場合には再タッチ判定領域22の設定を省略することもできる。例えば、ステップS72の前に、第1接触が為されたデバイスがタッチパネル1506である場合に、ステップS72〜S132をスキップし、直接ステップS134へ移行する構成とすれば良い。
【0152】
[その2]
また、上記実施形態では、プレーヤがタッチ解除位置20を狙って再タッチするときのズレの傾向に応じて再タッチ判定領域22をタッチ解除位置20からオフセットして設定する構成としたが(図10参照)、ズレの傾向を許容できるのであれば、領域をオフセットする手法に限らない。
【0153】
例えば、図25に示すように、再タッチ判定領域22を、基本領域23と拡張領域24との複数ピースで構成する。そして、基本領域23をタッチ解除位置20を中心とした所定相対位置関係で設定し、単数又は複数の拡張領域24を、第1実施形態におけるオフセット位置を中心に設定してズレ傾向に応じて追加設定することで、画面表示されている選択状態のキューブ2の表示サイズに対応する範囲を含む上下方向よりも左右方向に拡張した範囲を判定領域とすることができる。
【0154】
尚、このケースでは、ステップS102(図19参照)で決定される再タッチ判定領域22のサイズは、基本領域23と拡張領域24の両方に適用されるとしても良い。
また、基本領域23は、既定形状としても良いし、選択されているキューブ2の画像表示サイズと同形・同サイズの範囲としても良い。
また、キューブ2の選択時又は当該選択時のタッチ操作を解除した時のタッチ操作位置(タッチ解除位置20)に基づき左右方向の拡張比率を変更するとしても良い。具体的には、タッチ解除位置20の有効範囲16の利き手側の左端又は右端から離れているほど拡張領域24の左右サイズを大きくすると良い。遠い位置を再タッチする場合は近い位置を再タッチする場合よりもズレが大きくなりやすい傾向にあるが、こうして拡張比率を変えることでより効果的に再タッチ操作の位置ズレを許容できるようになる。
また、判定領域の拡張は、再タッチ判定領域22の基本形状を正方形や円とし、ズレ傾向分を許容できるよう変形や回転処理を施して判定領域22を形成・設定することで実現しても良い。具体的には、ズレ量の平均値や中央値が大きくなるほど扁平となるように基本形状を長方形や楕円に変形し、変形後の長手方向がズレ方向の平均値や中央値に向くように判定領域を回転させるとしても良い。
【0155】
[その3]
また、上記実施形態では再タッチ判定領域22のオフセット量を固定としているが、適宜可変としても良い。例えば、図26に示すように、タッチ解除位置20が利き手側から離れるほど(図中の距離L)、オフセット量f(L)が大きくなるようにすることができる。指等がより遠い地点を狙って操作する場合、よりズレが大きくなり易くなる傾向がある。オフセット量を可変することでこれに対応し、より適切な再タッチ操作のズレ許容を実現できる。もし、左右どちらの利き手にも対応できて同様の効果を望むならば、図中グラフで点線で示すように、有効範囲16の左右中央で最もオフセット量f(L)が大きくなる特性とすると良い。
【0156】
尚、これに関連してプレーヤの利き手に関する情報は、ゲーム開始前にプレーヤに利き手の側を選択・入力させる構成として取得するとしても良いし、利き手を推定するとしても良い。例えば、図27に示すような利き手推定処理を、有効範囲設定処理内、又は有効範囲設定処理後に適宜実行する。具体的には、利き手推定処理では、処理部200が把持指接触位置の数を、背面タッチパッド1508の中央から左右別にカウントし(ステップS180)、その数の少ない方を利き手と判定する(ステップS182)。すなわち、利き手側は、本体を把持しつつ何れかの指を伸ばしてタッチ操作するにしても、本体の把持は利き手と反対の手に任せて背面タッチパッド1508に触れずにタッチ操作に専用とするとしても、利き手側の把持指の数が反利き手のそれより少なくなることに着目して推定している。
【0157】
[その4]
また、上記実施形態では再タッチ判定領域22を、タッチ解除位置20を基準にして設定する構成としているが、予め所定のオブジェクトに関連づけて固定して設定しておいても良い。例えば、図28(1)に示すように、ゲーム中にプレーヤキャラクタ4が取得可能なアイテム30や、プレーヤキャラクタ4に害を及ぼす移動性の敵キャラクタ32に、再タッチ判定領域22に相当する特定用途判定領域25を予め設定しておく構成も可能である。
【0158】
具体的には、図29に示すように、ゲーム空間初期設定データ510に、アイテム初期配置データ515と、敵キャラクタ初期配置データ516と、特定用途判定領域設定データ517とを用意しておくと良い。
特定用途判定領域設定データ517では、特定用途判定領域25を設定対象517aで示される種類の所定オブジェクトに予め対応づけることとし、前面側のタッチ操作デバイス(タッチパネル1506)向けの前面用特定用途判定領域517bのサイズよりも、背面側のタッチ操作デバイス(背面タッチパッド1508)向けの背面用特定用途判定領域517cのサイズが大きくなるように設定すると好適である。
【0159】
こうすることで、図28(2)に示すように、アイテム30を取得するためにキューブ2の配置を換えたり、敵キャラクタ32の行動を制限するためにキューブ2の配置を換えたりする際に、キューブ2の選択操作無しに、ワンタッチでキューブ2の上昇/降下が可能になり操作感が向上する。しかも、その際狙ったところから多少ズレた所をタッチしたとしても、その時のタッチ操作のズレが許容されるので、たとえ急な操作であってもプレーヤが意図した通りにキューブ2を移動させ、アイテム30を取得したりプレーヤキャラクタ4を敵から守ることができる。
【0160】
[その5]
また、上記実施形態では、再タッチ判定領域22を、ゲーム中に登場するオブジェクト(キューブ2)の移動に利用する形態について説明したがこれに限らない。例えば、ゲーム中に登場するオブジェクトではなく、ゲーム画面に表示されている選択ボタンやタグ、レバーなどの表示体への操作入力にも適宜適用することができる。
【0161】
[その6]
また、上記実施形態では、ゲーム装置はゲーム画面を表示する表示デバイスと、タッチ操作デバイスと、制御基板とを一体的に備えた形態としたがこれに限らない。例えば、図30に示すゲーム装置1500Bのように、本体装置1501(コンピュータシステム)と、タッチパネル1506及び背面タッチパッド1508が設けられたユーザが把持可能なコントローラ1530(電子機器)とを別体とし、装置本体1501とコントローラ1530とが無線通信接続される構成としてもよい。
【0162】
コントローラ1530にも、コントローラ用の制御基板を搭載することができるが、操作入力信号を本体装置1501へ送信し、本体装置1501から受信したデータに基づいてゲーム画面をタッチパネル1506に表示させる処理を行う。上記実施形態で説明した、再タッチ判定領域22の設定や再タッチの判定とゲーム空間内のオブジェクトの制御は、本体装置1501の制御基板1550により実行される。第2実施形態におけるゲーム端末1590a、1590bをコントローラ1530に置き換え、ゲームサーバ1100を本体装置1501に置き換えて考えると良い。
【符号の説明】
【0163】
2 キューブ
4 プレーヤキャラクタ
6 仮想カメラ
12 ポインティング用アイコン
16 有効範囲
18 指等が実際に触れている位置
20 タッチ解除位置
22 再タッチ判定領域
102 第1接触位置検出部
104 第2接触位置検出部
200 処理部
210 ゲーム演算部
212 接触検出データ算出部
214 有効範囲設定部
216 ポインティング用アイコン表示制御部
218 オブジェクト選択検出部
220 タッチ解除位置記憶制御部
222 再タッチ判定領域設定部
224 サイズ設定部
226 ズレ傾向判定部
228 オフセット設定部
230 オブジェクト制御部
500 記憶部
510 ゲーム空間初期設定データ
524 指サイズ判定基準データ
526 再タッチ判定領域初期設定データ
530 プレイデータ
536 キューブ配置位置データ
550 把持指位置データ
552 指サイズ判定結果
554 タッチパネル接触検出データ
556 背面タッチパッド接触検出データ
558 有効範囲設定データ
559 変換行列
560 タッチ解除検出デバイスID
562 タッチ解除位置座標
564 タッチ解除時刻
570 再タッチズレ量履歴データ
572 再タッチ判定領域データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えたコンピュータを、
前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスにおける表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段、
前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段、
前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の制御を実行するオブジェクト制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記判定領域設定手段が、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を含む、当該タッチ操作範囲より大きい範囲を前記判定領域として設定する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの表示サイズに基づいて、1)前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を前記判定領域として設定するか、2)当該タッチ操作範囲を含む当該タッチ操作範囲より大きい範囲を前記判定領域として設定するか、を判定する判定手段を有する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記本体は、前記表示デバイスの左右に親指での操作が可能な操作部を有し、当該本体の左右端部を左右の手で把持されて操作されるものであり、
前記タッチ操作デバイスは、前記本体の背面側に左右端部の間に設けられてなり、
前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲を含み、上下方向よりも左右方向に当該タッチ操作範囲を拡張した範囲を前記判定領域として設定する、
請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの選択時又は当該選択時のタッチ操作を解除した時(以下包括して「選択時」という。)のタッチ操作位置に基づき、左右方向の拡張比率を変更して前記判定領域を設定する、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの表示範囲に対応するタッチ操作範囲と、所与の拡張領域とを合わせることで前記判定領域を設定する、
請求項2〜5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記判定領域設定手段が、前記一のオブジェクトの選択時のタッチ操作位置に基づいて前記拡張領域を設定する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記本体把持時に接触され得る範囲を除外するための有効範囲を設定する有効範囲設定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記判定領域設定手段が、前記有効範囲内に前記判定領域を設定する、
請求項1〜7の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記判定領域設定手段が、前記タッチ操作デバイスにより検出されたタッチ操作1回当たりの接触面積に基づいて、前記判定領域の大きさを変更する、
請求項1〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記一のオブジェクトの選択時のタッチ操作位置と、前記判定領域の設定後の前記判定領域内へのタッチ操作位置とのズレの傾向を判定するズレ傾向判定手段として前記コンピュータを更に機能させ、
前記判定領域設定手段が、前記ズレの傾向に基づいて前記判定領域を設定する、
請求項1〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えたコンピュータを、
前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段、
前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段、
前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の制御を実行するオブジェクト制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータを、
前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスの表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段、
前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段、
前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えた電子機器と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータを、
前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段、
前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段、
前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の表示制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
前記判定領域設定手段が、前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除されて後、所定時間が経過した場合に、前記判定領域の設定を無効にする、
請求項1〜13の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
請求項1〜14の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。
【請求項16】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器であって、
前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスの表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段と、
前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の制御を実行するオブジェクト制御手段と、
を備えた電子機器。
【請求項17】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えた電子機器であって、
前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、
前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段と、
前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の制御を実行するオブジェクト制御手段と、
を備えた電子機器。
【請求項18】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイスを、背面側にタッチ操作デバイスを備えた電子機器と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータシステムであって、
前記表示デバイスに複数のオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、
タッチ操作がなされた場合に、前記表示デバイスの表示位置と前記タッチ操作デバイスのタッチ操作位置との位置関係に基づいて、前記複数のオブジェクトのうちの一のオブジェクトが選択されたことを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出後にタッチ操作が解除された場合に、前記タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に、前記一のオブジェクトを再選択するための判定領域を設定する判定領域設定手段と、
前記判定領域の設定後のタッチ操作位置が当該判定領域内の場合に、前記一のオブジェクトに係る所定の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段と、
を備えたコンピュータシステム。
【請求項19】
ユーザに把持されて操作される本体の前面側に表示デバイス及び当該表示デバイスと一体の前面側タッチ操作デバイスを、背面側に背面側タッチ操作デバイスを備えた電子機器と通信して、前記電子機器を制御するコンピュータシステムであって、
前記表示デバイスにオブジェクトを表示させる制御をするオブジェクト表示制御手段と、
前記オブジェクトを選択するための判定領域として、前記前面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前面用判定領域を、前記背面側タッチ操作デバイスのタッチ操作領域内に前記前面用判定領域より大きい背面用判定領域を設定する判定領域設定手段と、
前記前面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第1の表示制御を実行し、前記背面用判定領域へのタッチ操作がなされた場合に、前記オブジェクトに係る第2の表示制御を実行するオブジェクト表示制御手段と、
を備えたコンピュータシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2013−105408(P2013−105408A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250302(P2011−250302)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】